JP2564238Y2 - 歯科矯正用頬面管 - Google Patents
歯科矯正用頬面管Info
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- JP2564238Y2 JP2564238Y2 JP1992009191U JP919192U JP2564238Y2 JP 2564238 Y2 JP2564238 Y2 JP 2564238Y2 JP 1992009191 U JP1992009191 U JP 1992009191U JP 919192 U JP919192 U JP 919192U JP 2564238 Y2 JP2564238 Y2 JP 2564238Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tab
- cover
- slot
- buccal tube
- gingival
- Prior art date
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C7/00—Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
- A61C7/12—Brackets; Arch wires; Combinations thereof; Accessories therefor
- A61C7/28—Securing arch wire to bracket
- A61C7/282—Buccal tubes
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Dentistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、歯科矯正用大臼歯頬面
管に関し、特に、頬面管をブラケットへ転用可能にする
カバーを備えたものに関する。
管に関し、特に、頬面管をブラケットへ転用可能にする
カバーを備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】歯科矯正治療において、アーチワイヤ
は、犬歯と小臼歯との前面に固定される小さなブラケッ
トのスロット内に取り付けられる。アーチワイヤは、歯
科矯正的に咬合を正すために、歯を正しい位置へ矯正す
るトラックとなる。一般に、アーチワイヤの両端は、大
臼歯に固定される頬面管によって保持される。
は、犬歯と小臼歯との前面に固定される小さなブラケッ
トのスロット内に取り付けられる。アーチワイヤは、歯
科矯正的に咬合を正すために、歯を正しい位置へ矯正す
るトラックとなる。一般に、アーチワイヤの両端は、大
臼歯に固定される頬面管によって保持される。
【0003】歯科矯正医による早期の治療段階におい
て、転用可能なタイプの頬面管が用いられる。このタイ
プの管は、スロットを備える歯科矯正用ブラケットに幾
分似たものであるが、スロットを閉めるためのプレート
もしくはカバーを備え、一般に長方形の断面を有する管
状開口部を形成する。プレートは、スロットを開くとき
に取り外すことができる。これにより、頬面管がブラケ
ットに転用され得る。
て、転用可能なタイプの頬面管が用いられる。このタイ
プの管は、スロットを備える歯科矯正用ブラケットに幾
分似たものであるが、スロットを閉めるためのプレート
もしくはカバーを備え、一般に長方形の断面を有する管
状開口部を形成する。プレートは、スロットを開くとき
に取り外すことができる。これにより、頬面管がブラケ
ットに転用され得る。
【0004】転用可能な頬面管は、第二大臼歯がまだ萌
出していない子供の第一大臼歯にしばしば使用される。
早期の治療段階において、第一大臼歯上の頬面管は、ア
ーチワイヤの末端固定具として機能する。第二大臼歯が
萌出すると、ブラケットないしは頬面管が第二大臼歯に
取り付けられ、より長いアーチワイヤ用の末端固定具と
して機能する。第一大臼歯上の頬面管のアーチワイヤス
ロットを覆うカバーは、頬面管をブラッケトに転用する
ために、長いアーチワイヤが取り付けられる前に取り除
かれる。これにより、歯科矯正医は、第一大臼歯にエッ
ジワイズ矯正治療器具を取り付けることができる。
出していない子供の第一大臼歯にしばしば使用される。
早期の治療段階において、第一大臼歯上の頬面管は、ア
ーチワイヤの末端固定具として機能する。第二大臼歯が
萌出すると、ブラケットないしは頬面管が第二大臼歯に
取り付けられ、より長いアーチワイヤ用の末端固定具と
して機能する。第一大臼歯上の頬面管のアーチワイヤス
ロットを覆うカバーは、頬面管をブラッケトに転用する
ために、長いアーチワイヤが取り付けられる前に取り除
かれる。これにより、歯科矯正医は、第一大臼歯にエッ
ジワイズ矯正治療器具を取り付けることができる。
【0005】米国特許第3,391,461号明細書、米
国特許第4,820151号明細書、および米国特許第
4,927,362号明細書は、アーチワイヤスロット上
に延びる取り外し可能なカバーを備える頬面管を開示し
ている。なお、これらの米国特許は、本発明の譲受人へ
譲渡されている。他の転用可能タイプの頬面管は、米国
特許第3,868,514号明細書および米国特許第4,
498,867号明細書に開示されている。これらの米
国特許によって開示されたスロットカバーは、頬面管を
ブラッケトに転用する必要のあるときに、プライヤ型の
工具かてこ応用器具か他のタイプの工具を用いて、頬面
管に取り付けられているその部分から一小片として取り
外ずされる。米国特許第4,927,362号明細書に開
示されるカバーは、ブラッケトに取り付けられる部分と
一体に形成されており、アーチワイヤスロットの両側面
に隣接する強度を弱くしたラインに沿って引き裂かれて
取り除かれる。
国特許第4,820151号明細書、および米国特許第
4,927,362号明細書は、アーチワイヤスロット上
に延びる取り外し可能なカバーを備える頬面管を開示し
ている。なお、これらの米国特許は、本発明の譲受人へ
譲渡されている。他の転用可能タイプの頬面管は、米国
特許第3,868,514号明細書および米国特許第4,
498,867号明細書に開示されている。これらの米
国特許によって開示されたスロットカバーは、頬面管を
ブラッケトに転用する必要のあるときに、プライヤ型の
工具かてこ応用器具か他のタイプの工具を用いて、頬面
管に取り付けられているその部分から一小片として取り
外ずされる。米国特許第4,927,362号明細書に開
示されるカバーは、ブラッケトに取り付けられる部分と
一体に形成されており、アーチワイヤスロットの両側面
に隣接する強度を弱くしたラインに沿って引き裂かれて
取り除かれる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな頬面管においては、ブラッケトに転用する取り扱い
の際にカバーを口腔内に落としてしまう危険性がある。
例えば、転用の最中ないしは転用後に、歯科矯正医が無
意識にプライヤ型工具の握りを緩めてしまい、その工具
のはさみ口からカバーを落としてしまうことがある。ま
た、てこ応用器具を使用する際に、歯科矯正医が取り外
そうとするカバーを掴むか他の保持手段を講じる前に、
頬面管からそのカバーが外れてしまう場合にもカバーは
口腔内に落ちてしまうことになる。口腔内に落ちてしま
ったカバーは、大体は取り出されるが、このような処置
は歯科矯正医のみならず患者にとっても不快なものであ
る。
うな頬面管においては、ブラッケトに転用する取り扱い
の際にカバーを口腔内に落としてしまう危険性がある。
例えば、転用の最中ないしは転用後に、歯科矯正医が無
意識にプライヤ型工具の握りを緩めてしまい、その工具
のはさみ口からカバーを落としてしまうことがある。ま
た、てこ応用器具を使用する際に、歯科矯正医が取り外
そうとするカバーを掴むか他の保持手段を講じる前に、
頬面管からそのカバーが外れてしまう場合にもカバーは
口腔内に落ちてしまうことになる。口腔内に落ちてしま
ったカバーは、大体は取り出されるが、このような処置
は歯科矯正医のみならず患者にとっても不快なものであ
る。
【0007】
【考案の開示】本考案は、大臼歯に取り付けるタイプで
あり、且つ転用可能なタイプの歯科矯正用頬面管に関す
る。本考案に係る頬面管は、歯に面するベース部を備
え、このベース部から延びるボデー部は咬合部と歯肉部
とに分離されて、その間にアーチワイヤスロットが形成
されている。さらに頬面管は、アーチワイヤスロットを
ベース部から遠い方の側で開くことのできるカバーを備
えている。このカバーは、第一タブと第二タブとから成
っており、第一タブは咬合部に対して一体に接続され、
第二タブは歯肉部に対して一体に接続されている。第一
タブと第二タブとは、互いに向かい合いかつ少なくとも
スロットの一部分を横切るように延びている。カバー
は、塑性変形可能な素材から形成されており、第一タブ
が咬合部に面する位置へ弧を成して動き、且つ第二タブ
も歯肉部に面する位置へ弧を成して動くことにより、ス
ロットを開くことができる。
あり、且つ転用可能なタイプの歯科矯正用頬面管に関す
る。本考案に係る頬面管は、歯に面するベース部を備
え、このベース部から延びるボデー部は咬合部と歯肉部
とに分離されて、その間にアーチワイヤスロットが形成
されている。さらに頬面管は、アーチワイヤスロットを
ベース部から遠い方の側で開くことのできるカバーを備
えている。このカバーは、第一タブと第二タブとから成
っており、第一タブは咬合部に対して一体に接続され、
第二タブは歯肉部に対して一体に接続されている。第一
タブと第二タブとは、互いに向かい合いかつ少なくとも
スロットの一部分を横切るように延びている。カバー
は、塑性変形可能な素材から形成されており、第一タブ
が咬合部に面する位置へ弧を成して動き、且つ第二タブ
も歯肉部に面する位置へ弧を成して動くことにより、ス
ロットを開くことができる。
【0008】頬面管がブラッケトに転用される際にも、
第一および第二タブは頬面管に接続している。これによ
り、カバーが口腔内に落とされる可能性は、実質的に排
除される。さらに述べれば、歯科矯正医は転用作業時に
カバーを掴むことに注意を払う必要がなくなる。
第一および第二タブは頬面管に接続している。これによ
り、カバーが口腔内に落とされる可能性は、実質的に排
除される。さらに述べれば、歯科矯正医は転用作業時に
カバーを掴むことに注意を払う必要がなくなる。
【0009】
【実施例】本考案に係る歯科矯正用頬面管10を、図1
ないし図3を参照して説明する。頬面管10は、ベース
部12を有する。このベース部12は、下側第一大臼歯
16を囲繞するバンド14に溶着される。頬面管10
は、ベース部12と一体に形成されるボデー部18を有
し、このボデー部は頬面方向外側へ(つまり、ほおの方
へ)延びる。
ないし図3を参照して説明する。頬面管10は、ベース
部12を有する。このベース部12は、下側第一大臼歯
16を囲繞するバンド14に溶着される。頬面管10
は、ベース部12と一体に形成されるボデー部18を有
し、このボデー部は頬面方向外側へ(つまり、ほおの方
へ)延びる。
【0010】ボデー部18は、咬合部20と歯肉部22
とを有する。咬合部20と歯肉部22とは、互いに間隔
をおいて設けられる。歯肉部22は、近心フック24と
遠心タイウイング26とを有する。一方、咬合部20
は、近心タイウイング28と遠心タイウイング29とを
有する。
とを有する。咬合部20と歯肉部22とは、互いに間隔
をおいて設けられる。歯肉部22は、近心フック24と
遠心タイウイング26とを有する。一方、咬合部20
は、近心タイウイング28と遠心タイウイング29とを
有する。
【0011】アーチワイヤスロット30は、咬合部20
と歯肉部22との間のボデー部18を横切って、近心−
遠心方向に細長く延びる。アーチワイヤスロット30
は、使用するアーチワイヤの寸法と概ね同じサイズの長
方形の断面を有する。アーチワイヤを曲げるか捩るかし
て取り付ける方法により、アーチワイヤが頬面管10に
力を加えることが可能となり、第一大臼歯16はエッジ
ワイズ矯正治療に従って適切な位置へ矯正される。
と歯肉部22との間のボデー部18を横切って、近心−
遠心方向に細長く延びる。アーチワイヤスロット30
は、使用するアーチワイヤの寸法と概ね同じサイズの長
方形の断面を有する。アーチワイヤを曲げるか捩るかし
て取り付ける方法により、アーチワイヤが頬面管10に
力を加えることが可能となり、第一大臼歯16はエッジ
ワイズ矯正治療に従って適切な位置へ矯正される。
【0012】アーチワイヤスロット30においてベース
部12から離れた頬面側32は、初めはカバー34によ
ってその全長に渡って閉じられている。カバー34は、
咬合部20と一体に接続される第一タブ36と、歯肉部
22と一体に接続される第二タブ38とを有する。図2
に示すように、当初、第一タブ36および第二タブ38
は、咬合部20および歯肉部22から相対して延び、同
一平面上に位置する。この平面は、ベース部12のすぐ
上のアーチワイヤスロット30の底面に平行であり、咬
合部20および歯肉部22に隣接するアーチワイヤスロ
ット30の両側面と直角をなす。図1に示すように、頬
面管10に向かって舌側の方向へ見たとき、第一、第二
タブ36,38は、同じ大きさであり、同じ断面積を有
する。
部12から離れた頬面側32は、初めはカバー34によ
ってその全長に渡って閉じられている。カバー34は、
咬合部20と一体に接続される第一タブ36と、歯肉部
22と一体に接続される第二タブ38とを有する。図2
に示すように、当初、第一タブ36および第二タブ38
は、咬合部20および歯肉部22から相対して延び、同
一平面上に位置する。この平面は、ベース部12のすぐ
上のアーチワイヤスロット30の底面に平行であり、咬
合部20および歯肉部22に隣接するアーチワイヤスロ
ット30の両側面と直角をなす。図1に示すように、頬
面管10に向かって舌側の方向へ見たとき、第一、第二
タブ36,38は、同じ大きさであり、同じ断面積を有
する。
【0013】スロット30の頬面側32の中央部分で、
咬合部20と歯肉部22とから等距離の位置にスロット
30の長手方向に沿って空間40が延びる。図示する実
施例においては、空間40はスロット30の全長に渡っ
て延び、第一タブ36と第二タブ38とを完全に分離し
ている。しかし、別の手段としては、カバー34が比較
的に薄く強度的に弱い分離ラインをその第一タブ36と
第二タブ38との間に備えるようにカバーを形成しても
良い。この分離ラインは、第一、第二タブ36,38の
全長に渡り第一タブ36と第二タブ38とを一体に接続
するラインであるか、もしくは強度的に弱い連続部分を
一つ以上設けることによって、第一タブ36と第二タブ
38との間に複数の空間を点在させるラインであっても
良い。
咬合部20と歯肉部22とから等距離の位置にスロット
30の長手方向に沿って空間40が延びる。図示する実
施例においては、空間40はスロット30の全長に渡っ
て延び、第一タブ36と第二タブ38とを完全に分離し
ている。しかし、別の手段としては、カバー34が比較
的に薄く強度的に弱い分離ラインをその第一タブ36と
第二タブ38との間に備えるようにカバーを形成しても
良い。この分離ラインは、第一、第二タブ36,38の
全長に渡り第一タブ36と第二タブ38とを一体に接続
するラインであるか、もしくは強度的に弱い連続部分を
一つ以上設けることによって、第一タブ36と第二タブ
38との間に複数の空間を点在させるラインであっても
良い。
【0014】タブ36,38は、塑性変形可能な素材で
形成される。これにより、第一タブ36が第二タブ38
から分離して動くことが可能となり、スロット30を開
いて頬面管10をブラケットに転用できるようになる。
図3に示すように、第一タブ36は、咬合部20に面す
る位置へ弧状を成して動くことができる。第二タブ38
は、歯肉部22に面する位置へ弧状を成して(第一タブ
36の回転方向とは反対方向へ)動くことができる。
形成される。これにより、第一タブ36が第二タブ38
から分離して動くことが可能となり、スロット30を開
いて頬面管10をブラケットに転用できるようになる。
図3に示すように、第一タブ36は、咬合部20に面す
る位置へ弧状を成して動くことができる。第二タブ38
は、歯肉部22に面する位置へ弧状を成して(第一タブ
36の回転方向とは反対方向へ)動くことができる。
【0015】図2に示すカバーの状態から図3に示すカ
バーの状態とするために、プライヤ器具がアーチワイヤ
スロット30内に挿入され、タブ36,38が外側へ曲
げられる。この操作によりカバー34が開かれて、頬面
管10はブラケットに転用される。本件出願人の米国特
許第4,669,979号明細書には、カバー34を開く
ために改善された器具が開示されている。図3に示した
方向にあるタブ36,38は、塑性変形しており(素材の
降伏点を越えて形状が変化)、この後も、咬合部20と
歯肉部22とに面して開いた状態を保つ。
バーの状態とするために、プライヤ器具がアーチワイヤ
スロット30内に挿入され、タブ36,38が外側へ曲
げられる。この操作によりカバー34が開かれて、頬面
管10はブラケットに転用される。本件出願人の米国特
許第4,669,979号明細書には、カバー34を開く
ために改善された器具が開示されている。図3に示した
方向にあるタブ36,38は、塑性変形しており(素材の
降伏点を越えて形状が変化)、この後も、咬合部20と
歯肉部22とに面して開いた状態を保つ。
【0016】ここで重要なことは、第一タブ36が、咬
合部20の奥まった部分(以下、奥部という。)42の
中でこの咬合部20に接続していることである。この奥
部42は、アーチワイヤスロット30の咬合部側面より
も咬合方向外側に位置する。同様に、第二タブ38が、
歯肉部22の奥部44の中でこの歯肉部22に接続して
いる。この奥部44は、アーチワイヤスロット30の歯
肉部側面よりも歯肉方向外側に位置する。奥部42,4
4を形成することにより、カバーを開くためにタブが曲
げられるとき、両方のタブ36,38はその付け根の曲
がり部分をスロットの頬面側延長部分(アーチワイヤを
挿入するための入口となる空間)よりも外側へ(つまりス
ロットの両側面方向外側へ)位置させることが可能とな
る。この動作は、アーチワイヤをアーチワイヤスロット
30内へ挿入する際にタブがその挿入を妨げないように
なされる。
合部20の奥まった部分(以下、奥部という。)42の
中でこの咬合部20に接続していることである。この奥
部42は、アーチワイヤスロット30の咬合部側面より
も咬合方向外側に位置する。同様に、第二タブ38が、
歯肉部22の奥部44の中でこの歯肉部22に接続して
いる。この奥部44は、アーチワイヤスロット30の歯
肉部側面よりも歯肉方向外側に位置する。奥部42,4
4を形成することにより、カバーを開くためにタブが曲
げられるとき、両方のタブ36,38はその付け根の曲
がり部分をスロットの頬面側延長部分(アーチワイヤを
挿入するための入口となる空間)よりも外側へ(つまりス
ロットの両側面方向外側へ)位置させることが可能とな
る。この動作は、アーチワイヤをアーチワイヤスロット
30内へ挿入する際にタブがその挿入を妨げないように
なされる。
【0017】図3に示すように、曲げられた状態のタブ
36,38の長さは、奥部42,44の頬面側−舌側方向
の長さ(つまり咬合部20および歯肉部22の頬面側最
先端部とタブ36,38が接続している付け根部分との
長さ)より短くされている。これにより、スロット30
を開いた際に、タブ36,38は、咬合部20および歯
肉部22より外側へ突出しないため、患者の頬を傷付け
たりすることなく、また矯正治療に用いる他の器具の障
害にもならない。さらに、これらの両タブ36,38間
の空間40は、口腔衛生上好ましい機能を果たす。すな
わち、空間40は、図2に示すようにカバー34が閉じ
た状態のときでもスロット30内から食物の小片を外に
出すための開口として機能する。
36,38の長さは、奥部42,44の頬面側−舌側方向
の長さ(つまり咬合部20および歯肉部22の頬面側最
先端部とタブ36,38が接続している付け根部分との
長さ)より短くされている。これにより、スロット30
を開いた際に、タブ36,38は、咬合部20および歯
肉部22より外側へ突出しないため、患者の頬を傷付け
たりすることなく、また矯正治療に用いる他の器具の障
害にもならない。さらに、これらの両タブ36,38間
の空間40は、口腔衛生上好ましい機能を果たす。すな
わち、空間40は、図2に示すようにカバー34が閉じ
た状態のときでもスロット30内から食物の小片を外に
出すための開口として機能する。
【0018】本考案のもう一つ別の重要な特徴は、カバ
ー34が頬面管10と一体化した部分として成型される
ことにより、生産コストが安くなることである。頬面管
10は、鋳造あるいは機械加工された構造物として生産
されてもよい。頬面管10の製造は、焼結法を用いるの
が好ましい。この焼結法は初めに、金属粉末混合物を圧
縮して頬面管10全体の『シラ地』と称される荒地を形
成する。金属粉末混合物には、当初、金属粉末を共に保
持するための結合剤を混合しておく。荒地を加熱する
と、結合剤が揮発し、金属を最終的な製品に焼結する。
粉末混合物は、91.5重量%の316L型ステンレス
鋼粉末(Anzal Nyby)に8.5重量%の熱可塑性の結合
剤を混合したものが好ましい。この結合剤は、ワックス
とポリプロピレンとステアリン酸と流動助成剤(flow ai
ding agents)とからなる。荒地が一連のステッフ゜で3
70℃の温度にまで加熱され、結合剤が揮発する。その
後、荒地が一連のステップで最終的に1260℃の温度
にまで加熱され、金属粉末が焼結される。
ー34が頬面管10と一体化した部分として成型される
ことにより、生産コストが安くなることである。頬面管
10は、鋳造あるいは機械加工された構造物として生産
されてもよい。頬面管10の製造は、焼結法を用いるの
が好ましい。この焼結法は初めに、金属粉末混合物を圧
縮して頬面管10全体の『シラ地』と称される荒地を形
成する。金属粉末混合物には、当初、金属粉末を共に保
持するための結合剤を混合しておく。荒地を加熱する
と、結合剤が揮発し、金属を最終的な製品に焼結する。
粉末混合物は、91.5重量%の316L型ステンレス
鋼粉末(Anzal Nyby)に8.5重量%の熱可塑性の結合
剤を混合したものが好ましい。この結合剤は、ワックス
とポリプロピレンとステアリン酸と流動助成剤(flow ai
ding agents)とからなる。荒地が一連のステッフ゜で3
70℃の温度にまで加熱され、結合剤が揮発する。その
後、荒地が一連のステップで最終的に1260℃の温度
にまで加熱され、金属粉末が焼結される。
【0019】タブ36,38の厚さは、0.15〜0.
20mmの範囲とされる。タブ36,38は、アーチワイ
ヤが頬面管10に力を加えている間中、図2に示す所定
位置で閉じた状態を保つに十分な強度を有する。一方、
必要とされるときには、タブ36,38はプライヤ器具
を用いて容易に弾性的に形状変化することができる。
20mmの範囲とされる。タブ36,38は、アーチワイ
ヤが頬面管10に力を加えている間中、図2に示す所定
位置で閉じた状態を保つに十分な強度を有する。一方、
必要とされるときには、タブ36,38はプライヤ器具
を用いて容易に弾性的に形状変化することができる。
【図1】 下あごの第一大臼歯を囲繞するバンドによっ
て取り付けられている本考案に係る頬面管を舌側方向に
見た正面図である。
て取り付けられている本考案に係る頬面管を舌側方向に
見た正面図である。
【図2】 図1の頬面管のみの遠心方向側面図である。
【図3】 図2の頬面管のカバーを開いた状態の側面図
である。
である。
10 頬面管 12 ベー
ス部 14 バンド 16 第一
大臼歯 18 ボデー部 20 咬合
部 22 歯肉部 24 近心
フック 26 タイウィング 28 タイ
ウィング 29 タイウィング 30 アー
チワイヤスロット 32 頬面側 34 カバ
ー 36 第一タブ 38 第二
タブ 40 空間 42 奥部
44 奥部
ス部 14 バンド 16 第一
大臼歯 18 ボデー部 20 咬合
部 22 歯肉部 24 近心
フック 26 タイウィング 28 タイ
ウィング 29 タイウィング 30 アー
チワイヤスロット 32 頬面側 34 カバ
ー 36 第一タブ 38 第二
タブ 40 空間 42 奥部
44 奥部
Claims (1)
- 【請求項1】 歯に面するベース部と、 上記ベース部から延び且つ分離している咬合部および歯
肉部を有すると共に、該咬合部および歯肉部の間に位置
するアーチワイヤスロットを有するボデー部と、 上記アーチワイヤスロットにおける上記ベース部から遠
い側に位置して該スロットを開くカバーとを備え、 上記カバーは、上記咬合部に一体に接続される第一タブ
と上記歯肉部に一体に接続される第二タブとを備え、該
カバーは、該第一タブおよび第二タブが上記スロットの
少なくとも一部を横切るように相対して延びると共に、
該第一タブは上記咬合部と面する位置へ弧状をなして動
けるように且つ上記第二タブは上記歯肉部と面する位置
へ弧状をなして動けるように塑性変形可能な素材から作
られていることを特徴とする、大臼歯用の転用可能タイ
プの歯科矯正用頬面管。
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