JP2562472B2 - ミュラー阻害物質の避妊剤としての使用 - Google Patents

ミュラー阻害物質の避妊剤としての使用

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はミュラー阻害物質及びその避妊剤としての使
用に関する。
背景技術 I.ミュラー阻害物質 ミュラー阻害物質(MIS)は、男の胎児におけるミュ
ラー管の退行の原因である140,000ドルトンの糖タンパ
ク質である〔ジョスト(Jost,A,)、Comptes Rend,Soc.
Biol.,140:463−464(1946);ジョスト(Jost,A.)、C
omptes Rend.Soc,Biol.,141:135−136(1947);バラン
チャード等(Balanchard,M.G.,et al.)、Red.Res.8:96
8−971(1974);ドナホウ等(Donahoe,P.K.et al.)、
Biol.Repro.,15:329−334(1976);ドナホウ等(Donah
oe,P.K.et al.)、J.Ped.Surg.,12:323−330(1977);
ドナホウ等(Donahoe,P.K.,et al.)、Biol.Repro.,16:
238−243(1977)〕。
ミュラー阻害物質は糖タンパク質ホルモンであること
が判明した。この物質は胎児及び新生児の精巣のセルト
ーリ細胞により生成される。MISは部分的に精製され、7
2,000及び74,000ドルトンの二量体糖タンパク質である
ことが判明している〔バドジック等(Budzik,G.P.,et a
l.)、Lash.J.W.,Saxen,L.(編)、Developmental Mech
anisms:Normal and Abnormal.New York,Alan R.Liss,p
p.207−223(1985)〕。MISの精製はドナホウ等(Donah
oe,P.K.,et al.)に記載されている(米国特許4,510,13
1号明細書)。
MISに対するモノクローナル抗体が開発され、MISの精
製及び製造に有用であることが判明している〔シマ等
(Shima,H.,et al.)、Hybridoma,3:201−214(198
4);ドナホウ等(Donahoe,P.K.et al.)、米国特許4,4
87,833号明細書;ネックロウ等(Necklaws,E.C.et a
l.)、Endocrinology 118:791−796(1986)〕。これら
のモノクローナル抗体を用いてMISを検出するためのラ
ジオイムノアッセイが開発されている〔ハヤシ等(Haya
shi,M.et al.)、J.Histochem,Cytochem.,32:649−654
(1984)〕。このラジオイムノアッセイは、成熟ウシ卵
巣の卵胞細胞液において〔ビジャー等(Vigier,B.et a
l.)、Endocrinol.,114:1315−1320(1984)〕、新生卵
巣の大及び小卵胞からの液内において〔ニックロウ等
(Necklaws,E.et al.)、Endocrinol.,2:791−796(198
6)〕及びウシ顆粒細胞のインキュベーション培地内に
おいて〔ビジャー等(Vigier,B.et al.)、上記(198
4)〕MISを検出した。
MISはin vitroでヒト卵巣癌細胞に対して細胞毒性で
あるることが判明している〔ドナホウ等(Donahoe,P.K.
et al.)、Science,205:913−915(1979)〕。それは又
in vivoにおけるこの癌に対しても有効であることが判
明している〔ドナホウ等(Donahoe,P,K,et al.)、米国
特許4,510,131号明細書〕。
MISの遺伝子はクローン化され、組織細胞内で発現さ
れており、DNA及びアミノ酸配列は共に知られている
〔ケート等(Cate,R.L.et al.)、Cell 45:685−698(1
986)〕。
II.哺乳動物の発生学 哺乳動物卵母細胞は、胎児生活の間に最初の減数分裂
に入るが、しかし、出生前あるいは直後に前期の末期
(減数分裂の双糸期即ち拡散ディプロテン期)において
停止されるようになる〔ビューモント等(Beaumont,H.
M.et al.)、Proc.R.Soc.London(Series Biological S
ciences)155:557−579(1962)〕。減数分裂の回復
は、一群のゴナドトロピンが減数分裂成熟の回復を促進
する排卵の直前まで通常起こらない〔デッケル等(Deke
l,N.et al.)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.75:4369−4373
(1978)〕。減数分裂の排卵前の回復は、(1)卵核胞
(GV)として知られている構造の崩壊、(2)第一極体
の排除及び(3)第二減数分裂の中期への進行により特
徴付けられる〔サフリリ等(Tsafriri,A.,et al.)、J.
Repro.Fertil.,64:541−551(1982)〕。ラットにおい
て、卵巣のMIS生成期は卵母細胞減数分裂停止期と一致
する。卵母細胞を減数分裂停止状態に保つ原因となる生
理学的機構は知られていないが、しかし、本発明の理解
には重要ではない。その様な機構は本発明のMISにより
制御されるものと推定される。しかしながら、ネズミ、
ウシ或いはブタ卵母細胞がin vitroで培養され、引続い
て卵胞から単離されるとそれらは自発的に減数分裂を回
復することは良く知られている〔エドワーズ(Edwards,
R.G.)、Nature,196:446−450(1962);フート等(Foo
te,W.D.et al.)、Anal.Biol.Animale Bioch.Biophys.
(Paris)、9:329−349(1969)〕。
III.減数分裂の阻害剤 哺乳動物の卵母細胞における減数分裂阻害には三種の
異なったタイプの分子が関連していると報告されてい
る。即ち、(1)卵胞液或いは顆粒層細胞の低分子量タ
ンパク質画分(「卵母細胞減数分裂阻害剤」と称され
る)、(2)ステロイド類、及び(3)cAMP及びその他
のヌクレオチド類〔ダウンズ等(Downs,S.M.et al)、P
rec.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,82:454−458(1985);マク
ゴウヘー(McGaughey.R.W.)、Endocrinol.,100:39−45
(1977);デッケル等(Dekel.N.et al.)、Biol.Repr
o.,20:191;197(1979);及びハバード等(Hubbard,C.
J.et al.)、Biol.Repro.,26;628/632(1982)〕。卵母
細胞減数分裂阻害剤は顆粒層細胞により生成され、ミュ
ラー卵胞液内に存在する。この液の部分的精製は、卵母
細胞減数分裂阻害剤が6,000未満の分子量を有する小さ
いポリペプチドであることを明らかにした。サトー等
(Sato,E.et al.)、Differentiation,26:59−62(198
4)。このタンパク質は培養された積層細胞−包囲卵母
細胞中においては減数分裂の自発的回復を防止するが、
しかし、裸にされた卵母細胞においては防止しない。ヒ
レンジョー等(hillensjo,T.et al.)、Adv.Exper.Med.
Biol.147:175−188(1982)。このタンパク質の阻害効
果は黄体形成ホルモン(LH)により克服することができ
る。これらの阻害効果は又培養培地から因子を除去する
ことにより逆転することもできる〔サトー等(Sato,E.e
t al.)、上記〕。
この様に、要約すると、背景技術は、高分子量糖タン
パク質であるMISは哺乳動物の精巣により生成されるこ
とを開示している。MISは発達する男の胎児におけるミ
ュラー管の退行を命令するる能力を有する。この物質の
不存在下においては、ミュラー管はその女性再生系への
発達を継続する。
一度発達する胎児内で形成されると、哺乳動物卵母細
胞の引続きの発達は、減数分裂の前期の末期において停
止されるようになる。この発達の阻害は、女性再生系と
低分子量卵母細胞減数分裂阻害剤、ステロイド類、或い
はcAMPなどのヌクレオチド類のいずれかとの相関関係の
結果であると思われる。
発明の要約 本発明は、ミュラー阻害物質が卵母細胞減数分裂を阻
害するという発見に基づくものである。この阻害は成熟
卵母細胞の形成を防止し、従って、不妊の状態をもたら
す。重要なことは、この阻害は、表皮成長因子などの化
合物の投与により可逆的であることである。即ち、本発
明はMISの避妊剤としての使用に関する。本発明者は、M
ISの避妊能力はMISの卵母細胞の成熟を阻害する能力か
ら生ずるものと信じているが、しかし、この信念により
限定されるものではない。
詳細に述べると、本発明は、実質的に天然の汚染物質
のないミュラー阻害物質を含んでなる避妊剤として使用
するのに適した組成物を提供する。
加えて、本発明は、女性に有効量の上記組成物を提供
することによりなる避妊方法に関する。
本発明は又、実質的に天然汚染物質のない抗体であっ
て、ミュラー阻害物質に結合することのできる抗体を含
んでなる受胎能誘発剤として使用するのに適した組成物
にも向けられたものである。
本発明は更に、女性に有効量の上記抗体組成物を提供
することによりなる女性における受胎能誘発方法に向け
られたものである。
本発明は又、ミュラー阻害物質の女性受領者に避妊活
性を逆転することのできる薬剤を逆転する達成するのに
十分な量で与えることよりなるミュラー阻害物質の避妊
活性の逆転方法にも向けられたものである。
本発明は更に、 (a) 女性における不妊状態を誘発するのに十分な初
期量のミュラー阻害物質を女性に与え、 (b) 女性に追加量のミュラー阻害物質を与えること
により所望期間不妊状態を維持し、及び (c) 所望に応じて、ミュラー阻害物質により誘発さ
れた不妊状態を逆転することのできる薬剤を受胎能の状
態を誘発するのに十分な量与える、 ことよりなる女性の受胎能の調節方法を与える。
図面の簡単な説明 第1図は、未成熟卵母細胞、積層細胞及び卵核胞構造
の相対的位置を示す成熟グラーフ卵胞の図面である。
第2図は、MISの存在下或いは不存在下において裸に
されたラット卵母細胞の卵核胞崩壊により測定された卵
母細胞成熟の時間進行を示す。
第3図は、4〜5時間のインキュベーション時間後に
MISの存在下或いは不存在下において生ずることの判明
した卵核胞の平均%を示す。星印はデータの有意性が0.
01未満のp−値を有することを示す。
第4図は、卵核胞崩壊を生ずる卵母細胞の%に及ぼす
MISの存在の継続時間の影響を示す。MIS活性の可逆性が
示されている。
第5A図及び5B図は、それぞれ卵核胞崩壊を行う裸にさ
れた卵母細胞或いは積層細胞−包囲卵母細胞の%に及ぼ
すジブチリル環状AMP及びMISの影響を示す。
第6図は、裸にされた及び積層細胞−包囲卵母細胞に
おける卵核胞崩壊のMIS誘発阻害に及ぼす生殖ホルモン
の影響を示す。
第7図は、裸にされた及び積層細胞−包囲マウス卵母
細胞における卵核胞崩壊に及ぼすMISの影響を示す。
第8図は、組換えヒトMIS調剤の卵核胞の崩壊を阻害
する能力を示す。
第9図は、MISの卵核胞崩壊を阻害する能力を逆転さ
せる表皮成長因子の能力を示す。
好ましい実施態様の説明 ミュラー阻害物質は各種の異なった方法により得られ
る。この物質はドナホウ(Donahoe,P.K.et al.)(米国
特許4,510,131号及び4,404,188号)の方法に従って精巣
組織から精製される。或いは又、MISはドナホウ(Donah
oe,P.K.et al.)(米国特許4,487,833号明細書)により
開示されているようなイムノ−アフィニティークロマト
グラフィーの使用により精巣組織から精製される。この
物質は又組換えDNA技術からも得られる〔ケート等(Cat
e,R.L.et al.)Cell 45:685−698(1986)〕。
「ミュラー阻害物質」(互換可能に「MIS」と称され
る)という用語は、構造的にMISと同様な化合物及び物
質を包含するものである。その様に包含される物質及び
材料の具体例は、MISの塩、誘導体、及びアグリコン形
態である。加えて、本発明は、MISと実質的に同一の生
物学的活性を有するMISの突然変異形態も包含するもの
である。その様な突然変異形態の具体例は、アミノ酸配
列内に削除、挿入或いは変更を保育するMIS分子であ
る。MISは任意の哺乳動物源から得られるが、或いは組
換えDNA技術の使用により非−哺乳動物源から或いはMIS
タンパク質の化学的合成から得られる。
「ペプチド断片」という用語は、合成及びMISの天然
アミノ酸配列から誘導可能な天然アミノ酸配列の両方を
含むものである。
ペプチドは、それがMISの天然の配列を断片化するこ
とにより得ることができるか、或いはそれが天然のアミ
ノ酸配列或いはこの配列をコード化する遺伝物質(DNA
或いはRNA)についての知識に基づいて合成することが
できるならば、「MISの天然アミノ酸配列から誘導可能
である」と言う。
ある物質は、それが通常天然に精製前に共に存在する
物質から実質的に精製されるならば「天然汚染物質が実
質的にない」と言う。MISに付随する天然の汚染物質と
しては、その他のペプチド類、炭水化物類、グリコシル
化ペプチド類、脂質類、膜などがある。又、ある物質
は、その物質の試料からこれらの汚染物質が実質的に不
存在であるならば天然汚染物質が実質的にないと言う。
ある遺伝子は、こが組換えDNA技術の応用から生ずる
ものである場合には「組換え」遺伝子と言う。組換えDN
A技術の具体例としては、クローニング、突然変異生
成、形質転換などが挙げられる。組換えDNA技術はマニ
アティス等(Maniatis,T.et al.)、Molecular Clonin
g:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY(198
2)に開示されている。
本発明は更に、選ばれた配列に加えて、天然配列に存
在しない1種以上のアミノ酸を含有するか或いは欠乏す
るポリペプチド類であって、その様なポリペプチド類が
選ばれたポリペプチドに機能的に類似しているポリペプ
チド類に関する。本発明のその様なポリペプチド類は、
それらがMISの活性と実質的に同様な活性を示す限り
「機能的誘導体」と称される。
本発明の範囲内には卵母細胞成熟の阻害剤として機能
することのできるMISにおけるペプチド断片が包含され
る。同様に又、担体タンパク質に対するカップリングを
高めるために添加された追加のアミノ酸残基或いは阻害
効果を高めるために添加されたアミノ酸残基の使用も包
含される。周知の如く、MISのアミノ酸残基は、適当な
アミノ或いはカルボキシル保護基を用いてそれらの保護
或いは未保護形態にあってよい。MISは又カチオン性の
塩の基が存在してもよい。有用なカチオンはアルカリ或
いはアルカリ土類金属カチオン(即ち、Na、K、Li、1/
2Ca、1/2Ba等)或いはアミンカチオン(即ち、テトラア
ルキルアンモニウム、トリアウキルアンモニウム、但し
アルキルはC1−C12であり得る)である。
MIS組成物は遊離アミン(N−末端上)の形態或いは
その酸付加塩の形態であってもよい。通常の酸付加塩は
ハロゲン化水素酸塩、即ちHBr、HI或いはより好ましく
はHL1である。
本発明のMIS組成物は、公知の薬学的に有用な組成物
の製造方法に従って配合されることができ、それにより
MIS或いはその機能的誘導体は製薬的に許容可能な担体
ビヒクルと混合して組合わされる。その他のヒトタンパ
ク質、例えばヒト血清アルブミンを含む適当なビヒクル
及びそれらの配合は、例えばレミントンの製薬科学(Re
mington's Pharmaceutical Science)〔第16版、A.Osl
o,Mach編、Easton PA(1980)〕に説明されている。有
効投与に適した製薬的に許容可能な組成物を形成するた
めには、その様な組成物は有効量のMIS或いはその機能
的誘導体と共に適当量の担体ビヒクルを含有する。
MISの「有効量」とは、排卵するヒト或いは動物にお
いて避妊を達成するに十分なものである。本発明に従え
ば、避妊は停止卵母細胞の成熟卵母細胞への自然な発達
を妨害することにより達成される。有効量は年令、体
重、身体状態、過去の医学履歴及び受領者の感受性など
の標準に応じて異なるが、しかし好ましくは10-7M〜10
-2Mである。
MISの避妊活性は可逆性であるので、誘発された不妊
の長期状態を維持するためには有効量のMISを受領者に
連続的に与えるのが好ましい。例えば、毎月或いは2ケ
月ごとの投与を用いることができる。或いは又、徐放性
組成物も又利用することができる。MISの投与の頻度に
影響を及ぼす因子としては、卵巣におけるその持続性の
薬物動力学、調剤の強さなどが挙げられる。
MIS或いはその機能的誘導体を含有する組成物は経口
的、静脈内、筋肉内、皮下或いは局所的に投与されてよ
い。
非経口投与の目的のためには、MISを含有する組成物
は蒸留水に溶解され、pH値を約6〜8に調整する。適当
な組成物を得る凍結乾燥方法を容易にするためには、ラ
クトースを溶液に添加することができる。この溶液を次
いでフィルター殺菌し、バイアル中に入れ凍結乾燥させ
る。これらの組成物におけるMISの濃度は10-7M〜10-2M
の範囲にある。
作用の継続時間を調節するために追加の製薬方法が用
いられる。制御放出調剤はMIS或いはその機能的誘導体
を複合化或いは吸着する重合体を用いることにより達成
される。制御放出は適当な高分子(例えば、ポリエステ
ル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレン酢
酸ビニル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース及びプロタミンサルフェート)及び高分子の濃度並
びに放出を制御するための導入方法を選択することによ
り起われる。制御放出調剤により作用の継続時間を制御
するためのもう一つの可能性のある方法は、MISをポリ
エステル、ポリアミノ酸、ハイドロゲル、ポリ(乳酸)
或いはエチレン酢酸ビニル共重合体などの重合体物質の
粒子内に導入することである。或いは又、MISをこれら
の重合体粒子に導入する代りに、例えばコアセルベーシ
ョン技術或いは界面重合により調製されたマイクロカプ
セル例えばそれぞれヒドロキシメチルセルロース或いは
ゼラチン−マイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリ
レート)マイクロカプセルに、或いはコロイド状薬物投
与系例えばリポソーム、アルブミン微小球、マイクロエ
マルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル或いはマクロ
エマルジョン中に、MISを捕えることが可能である。そ
の様な教示は上記レミントンの製薬科学(Remington's
Pharmaceutical Science)(1980)に開示されている。
本発明のMISは「ボーラス」或いは「徐放性薬物」組
成物のいずれかを用いて投与される。「ボーラス」とい
う用語はMISを別々の分離可能な投与量で与えることを
含む任意の投与を指す。ピル、錠剤、カプセル、注射な
どは全てボーラスによる投与の具体例を構成する。「徐
放性薬物」という用語はMISを連続的且つ長期間に与え
ることを含む任意の投与を指す。徐放性薬物の具体例と
しては、植込み、注入、時間−放出装置などが挙げられ
る。
本発明のMIS及びその官能的誘導体は単独或いは薬理
的に許容可能な組成物において排卵するヒト或いは動物
における避妊剤として有用である。このMISの正常な卵
母細胞成熟を妨害する能力は、本発明の限定することな
しに、MISの避妊効果の原因であると思われる。
本発明の一面は、MISの避妊効果(即ち、MISの卵細胞
成熟を阻害する能力)が表皮成長因子(EGF)などの化
合物により逆転されるという発見から得られるるもので
ある。MISの避妊活性及びEGFなどの化合物によるその逆
転のし易さは共にMIS濃度と共に増大する。表皮成長因
子は胚形成時に表皮組織の成長及び分化を刺戟するペプ
チドホルモンである〔カーペンター等(Carpenter,G.et
al.)、Exper.Cell.Res.164:1−10(1986);クリス等
(Kris,R.M.et al.)、Bio−Technol.3:135−140(198
5)〕。EGFは天然源から精製されるか、或いは組換えDN
A技術の応用により得られる。MISの避妊効果を逆転する
ためのEGFの必要量は、一般的にMISの投与量及び投与形
態を決定する際に考慮されるものと同一の因子を考慮す
ることにより決定される。避妊効果を逆転するためのEG
Fの必要量は通常約10-7M〜約10-2Mの範囲である。EGFは
コラボラティブ・リサーチ(Collaborative Research、
メリーランド州、レキシントン)から得られる。
当業者に明らかな如く、製薬組成物についての前記説
明は表皮成長因子或いは抗−MIS抗血清の製薬的に適当
な配合物の配合にも同様に適用可能である。
抗−MIS抗血清或いはモノクローナル抗体は不妊症が
異常に高いMISの生成により引起こされた場合には女性
の患者における受胎能を促進するために使用することが
できる。抗体は局所的に或いは任意の他の適当な技術に
より投与することができる。投与量は10-7M〜約10-2Mの
範囲である。
以上、本発明を一般的に説明したが、本発明は以下に
例示を目的としてのみ含まれ、特に断りのない限り本発
明を限定する趣旨のものではないある種の具体例を参照
することによりより良く理解されるであろう。
例1 ミュラー阻害物質の精製 ミュラー阻害物質はブヂック等(Budzik,G.P.et a
l.)、Cell 21:909−915(1980)及びブヂック等(Budz
ik,G.P.et al.)、Cell 34:307−314(1983)の方法に
従って精製された。簡単に説明すると、2週令未満の仔
ウシからの精巣を氷冷された、血清のないハム(Ham)
のF10培地〔上記ブヂック等(Budzik,G.P.et al.)(19
80)〕中において1mm断片に切刻み、次いで静かに攪拌
しながら37℃で45分間インキュベートした。培地を硫酸
アンモニウム沈澱により濃縮し、250mM NACl、10mMリン
酸ナトリウム、0.03%ナトリウムアジド、1mM EDTA、pH
8に再び平衡化させ、次いでジエチルアミノエチルBio−
Gel Aカラムにかけた。未結合画分に高生物活性が見ら
れた。この画分を次いで稀釈HClを用いてpH5に調整し、
40,000xgで10分間遠心分離して沈澱を除去し、及び上澄
液を次いで50mM NaCl、10mMリン酸ナトリウム、0.03%
ナトリウムアジド、1mM EDTA、pH6で予備平衡化された
カルボキシメチルBio−Gel Aカラムに通した。再び高生
物活性を示した未結合画分をAmicon PM−30ウルトラフ
ィルター上で3倍に濃縮し、直接10mM HEPES(pH7)、1
50mM NaCl、1mM EDTA、5mM 2−メルカプトエタノール、
0.01%Nonidet P−40(NP−40)で平衡化された小麦胚
芽レクチン(WGL)−セファロース−6MBカラム〔上記ブ
ヂック等(Budzik,G.P.et al.)(1980)〕に負荷し
た。緩衝液洗浄後、生物活性画分を100mg/ml N−アセチ
ルグルコサミンで溶出し、更に平衡化することなく予め
150mM NaCl、10mM HEPES、1mM EDTA、5mM 2−メルカプ
トエタノール、0.01%NP−40、pH8.0中で平衡化されたM
atrix Gel Green AR(AMICON)を含有するアフィニティ
ーカラム〔上記ブヂック等(Budzik,G.P.et al.)(198
3)〕に負荷した。この緩衝液単独及び10mM ATPで溶出
後、MIS生物活性を含有する結合画分を500mM NaClを含
有する負荷緩衝液で溶出した。この最終画分を0.01%NP
−40を含有するリン酸緩衝化塩水に対する真空透析によ
り80倍に濃縮し、−80℃において1mlのアリコートにて
引続き使用するために貯蔵した。各バイアルはリン酸緩
衝化塩水(pH7)及び0.01%NP−40中ml当り0.15mgのタ
ンパク質を含有した。この物質の稀釈はKrebs−Ringer
の重炭酸塩(KRB)〔ドナヒュー(Donahue,R.P.)、J.E
xper.Zool.169:237−250(1968)〕溶液を用いて行い、
1.5×10-2〜1.5×10-9mg/mlのMIS濃度を生成した。
例2 卵母細胞成熟阻害活性のアッセイ 思春期前のスプラグ・ドーリィ25−27日令のラット
(約50〜60g体重)或いは約15〜20g体重のスイスマウス
の卵巣を殺生後直ちに切開し、例1で説明したKRB溶液
中に入れた。切開された組織を35℃の加温板上で維持し
た。卵母細胞を顕微鏡下に可視化させ、積層包囲卵母細
胞を無菌針で細かく切ることにより卵胞から除去した。
ある場合においては、付着積層卵巣細胞を、凝集細胞を
ピペット内或いはピペットから迅速に抜出すことにより
卵母細胞から剥ぎ取り、裸にした卵母細胞を得た。積層
細胞を有する或いは有しない完全な卵核胞を含有する完
全に成長した卵母細胞を単離後3分以内に用いた。未成
熟及び小さい卵母細胞は廃棄した。10〜20個の卵母細胞
を軽パラフィン油下の0.2mlの培地中にピペットで入
れ、回収後直ちに37℃でインキュベーター中にて1〜24
時間培養した。卵母細胞は連続的に水で飽和した95%空
気及び5%CO2吹付けた。第1図は発達する卵母細胞の
図面表示を示す。
各選択時間において、卵母細胞は未成熟(核小体を有
する完全卵核胞)或いは成熟(卵核胞が検出されなかっ
た場合)としての評点をつけた。
これらの二つのカテゴリーにおける卵母細胞のパーセ
ンテージを各実験処理について計算した。群間の差、即
ち統計学的有意性を試験するためにカイ二乗検定を用い
た。0.01未満のp−値が有意と考えられた。
例3 卵母細胞成熟の時間進行の決定 MISは例1と同様にして調整した。MISの卵母細胞成熟
の時間進行に及ぼす影響は例2で説明した卵母細胞成熟
阻害活性のアッセイを用いて決定した。即ち、裸にした
ラット卵母細胞をKRB培地単独或いは添加MISを用いてイ
ンキュベートし、卵核胞崩壊の時間経過及び程度を求め
た。卵母細胞の自発的卵核胞崩壊のパーセンテージを増
加インキュベーション時間において計算した。インキュ
ベーション及びコントロール培地の5時間後、自発的卵
核胞崩壊が80%を越える裸にされた卵母細胞内で生じ、
実質的数の卵母細胞が成熟を行っていることを示した。
有意な且つ投与量依存性の自発的卵核胞細胞の阻害は1.
5×10-7〜10-2mgタンパク質/mlの濃度でのMIS含有画分
の存在下においてインキュベートされた卵母細胞調剤に
見られた。この実験の結果を第2図に示す。この実験は
MISが卵母細胞成熟の強力な阻害剤であることを示す。
第3図に示す如く、MIS含有画分のこれらの濃度におけ
る添加は裸にした及び積層細胞−包囲ラット卵母細胞の
卵核胞崩壊の有意且つ増大する阻害を引起こしたが、し
かし、10-9〜10-8mgタンパク質/mlは引起こさなかっ
た。等モル濃度においては、裸にされた卵母細胞或いは
積層細胞−包囲卵母細胞間には卵核胞崩壊のMIS−誘発
阻害における有意差はなかった。従って、卵母細胞成熟
に及ぼすMISの阻害効果は投与量依存性及び積層細胞−
非依存性であることが判明した。
例4 MIS阻害の可逆性 卵母細胞成熟のMIS阻害が可逆的であるかどうかを決
定するために、卵母細胞成熟の時間経過を求めた。即
ち、毎時間間隔で例2と同様にして調製された裸にされ
たラット卵母細胞をMISの存在下或いは不存在下のいず
れかにおける成熟の証拠のアッセイを行った。この実験
の結果を第4図に示す。1時間目において、10%の裸に
されたラット卵母細胞が調節された培地内において自発
的卵核胞崩壊を行ったことが判明した。この崩壊は次第
に増大し、5時間においては最初に存在した81%の卵母
細胞が卵核胞崩壊を行った。1.5×10-3mgタンパク質/ml
MISの存在は1時間における卵核胞崩壊の発生を完全に
防止し、及び卵核胞崩壊を約50%減少させた(即ち、5
時間後に43%の卵母細胞が卵核胞崩壊を行った)。
MISインキュベーションの2時間後、卵母細胞試料の
一部をKRB溶液中で3回洗浄し、新鮮なKRB溶液に移し
た。その様に処理された74%の卵母細胞は5時間後に卵
核胞崩壊を示し、裸にされた卵母細胞上のMIS効果は可
逆的であることを示した。
この実験は更に、MISの避妊効率が有効量のMISの連続
的存在に依存することを示している。
例5 ジブチリル環状AMPのMIS阻害に及ぼす影響 ラット卵母細胞を調節培地単独中或いは1.5×10-3mg
タンパク質/ml MISと共に5時間培養した。ジブチリル
環状AMP(dbcAMP)を50、100、或いは150×10-6mMの濃
度で単独で、或いは1.5×10-3mgタンパク質/ml MISと共
にインキュベートした。50×10-6MdbcAMPのKRB溶液への
添加は卵核胞崩壊を行う卵母細胞パーセンテージを有意
に変更せず、又、MISの阻害効果に影響を及ぼさなかっ
た(1.5×10-3mgタンパク質/mlの濃度において)。100
×10-6M及び150×10-6MのdbcAMPのKRB溶液中への添加は
自発的卵核胞崩壊を著しく阻害したが、しかし、1.5×1
0-3mgタンパク質/ml MISの阻害効果を高めなかった。こ
れらの実験は裸にされた及び積層細胞−包囲卵母細胞の
両者について行った。これらの実験の結果は第5A図(裸
にされた卵母細胞)及び5B図(積層細胞−包囲卵母細
胞)に示されている。
この実験は、MISがdbcAMPと相乗的に或いは拮抗的に
作用して卵母細胞成熟を阻害するものではないことを示
している。この実験は更に、MIS阻害効果は積層細胞非
依存性及びcAMP−非依存性であることを示す。
例6 その他の生殖ホルモンの卵母細胞成熟のMIS−誘発阻害
に及ぼす影響 卵胞刺戟ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(L
H)、プロゲステロン、17ベータ−エストラジオール、
及びテストステロンなどの生殖ホルモンのMIS−誘発阻
害に及ぼす影響を裸にされた或いは積層細胞−包囲ラッ
ト卵母細胞を用いて求めた。この決定を行うために、裸
にされた及び積層細胞−包囲ラット卵母細胞を用いて例
2において説明した卵母細胞成熟阻害活性のアッセイを
行った。MIS濃度は1.5×10-3mgタンパク質/mlであっ
た。MIS−誘発阻害は各種ホルモン濃度で評価した(0.
1、1.0及び10μg/ml FSH;0.4、4.0及び40μg/ml LH;0.
1、1.0及び10μg/mlプロゲステロン;0.1、1.0及び10μg
/ml 17−ベーターエスタルジオール;及び0.1、1.0及び
10μg/mlテストステロン)。第6図に示す如く、これら
のホルモンは裸にされた或いは積層細胞−包囲卵母細胞
のいずれにおいてもMIS−誘発阻害に影響を及ぼさなか
った。これらの結果は、卵母細胞成熟のMIS−誘発阻害
がその他の生殖ホルモンの存在或いは不存在に非依存性
であることを示している。
例7 イソブチルメチルキサンチンの卵母細胞成熟のMIS−誘
発阻害に及ぼす影響 裸にされた及び積層細胞−包囲マウス卵母細胞をコン
トロール培地単独内或いは1.5×10-2、10-4、10-6、或
いは10-8mgタンパク質/ml MIS、或いは10-4Mイソブチル
メチルキサンチン(IBMX)と共に3時間培養した。第7
図に示す如く、IBMXの添加は裸にされた及び積層細胞−
包囲卵母細胞の両者において有意な自発的卵核胞の阻害
を引起こした。MISは自発的卵核胞崩壊を阻止する能力
がないことが判明し、ウシMISがラット卵母細胞に先に
見られたマウス卵母細胞減数分裂に阻害効果を有しない
ことを示している。
例8 抗−MIS抗血清のMIS阻害に及ぼす影響 精製MISに結合することのできるモノクローナル抗体
をシマ等(Shima,H.et al.)(Hybridoma,3:201−214
(1984))の方法に従って調製した。先ず、ハイブリド
ーマ細胞をそれらのMIS−特異性抗体を生成する能力に
関してスクリーニングした後、陽性のハイブリドーマを
更にそれらのMIS生物活性を阻害する能力について選択
した。MISは卵母細胞成熟の阻害剤であるので、抗−MIS
抗血清(生物活性MISを阻害する能力を有する)の投与
はMIS阻害を遮断して逆転することができる。女性の不
妊症がMISの異常な生成により引起こされるものである
ならば、上記の様な抗−MIS抗体の投与は受胎能を回復
することができるであろう。
例9 組換えヒトMIS調剤の卵核胞崩壊を阻害する能力 組換えヒトMIS調剤の卵母細胞成熟を阻害する能力を
試験するために例2の卵母細胞卵核胞崩壊アッセイを用
いた。組換えヒトMISはMIS遺伝子〔ケート等(Cate.R.
L.等)Cell 45:685−698(1986)〕をチャイニーズハム
スター卵巣細胞中に移入し、細胞を血清のない培地(Ca
te.R.L.等の培地から適用)中で増殖させることにより
調製した。このMISを次いでイオン交換及びレクチンア
フィニティクロマトグラフィ〔ブチック等(Budzik,G.
P.et al.)、Cell 21:909−921(1980)〕により次いで
精製しておそらく1〜10%MIS、より可能性が高いもの
として約1%のMISを含有するMIS調剤を得た。この卵母
細胞アッセイの結果を第8図に示す。この図に見られる
ように、非−イオン性洗剤NP−40(10-7倍に稀釈)或い
はKrebs−Ringer緩衝液(KRB)のいずれも卵核胞崩壊を
阻害しないことが判明した。血清のない組換えヒトMIS
は10-2〜10-1倍に稀釈された際に有意に卵核胞崩壊を阻
害することが判明した。
ヒト組換えMISの卵核胞崩壊を阻害する能力は、10-6
〜10-8倍(最も好ましくは10-7倍の稀釈率)に稀釈され
たとき非−イオン性洗剤(好ましくはNP−40)の存在を
必要とすることが判明した。
例10 MISの卵母細胞成熟を阻害する能力を逆転するEGFの能力 MISの避妊活性を逆転するEGFの能力を試験するために
例2の卵母細胞卵核胞崩壊アッセイを用いた。例9の方
法に従って調製された組換えヒトMISを染料アフィニテ
ィークロマトグラフィーを用いて精製した〔ブヂック等
(Budzik,G.P.et al.)、Cell 34:307−314(198
3)〕。EGFはコラボラティブ・リサーチ(Collaborativ
e Research,メリーランド州、レキシントン)から得ら
れた。
この実験の結果を第9図に示す。この図は、KRB或い
はEGFの卵核胞への添加は、卵核胞の崩壊を阻害するこ
とができないことを示している(バー1及び2)。DEAE
/Green3或いはFastQイオン交換/Green3クロマトグラフ
ィー(それぞれバー3及び5)を用いて精製したMISの
添加は、卵核胞崩壊を阻害することが判明した。MISを
含有する試料へのEGFの添加の結果阻害の逆転及び卵核
胞の崩壊(それぞれバー4及び6)を生じた。この様
に、この例はMISの避妊効果がEGFにより逆転することが
できることを示している。
以上、本発明をその特別の実施態様に関連して説明し
たが、それは更に修正が可能であり、及びこの出願が、
一般的に発明の原理に従った任意の変化、使用或いは適
用をカバーするものであり、本発明の関連を技術内の公
知或いは通常の実践範囲内であるような及び前記の如く
及び以下の請求の範囲に示されるような本質的特徴に適
用されるような本発明の開示内容からの変更を含むもの
であることが了解されるであろう。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効量のミュラー阻害物質(MIS)を含ん
    でなる避妊薬としての使用に適した組成物。
  2. 【請求項2】該MISが宿主内でMISをコードする遺伝子の
    発現により生成される、請求の範囲第1項記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】製薬上許容される担体を更に含む、請求の
    範囲第1項記載の組成物。
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