JP2562466B2 - 形状記憶合金コイルばね特性測定装置 - Google Patents

形状記憶合金コイルばね特性測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は形状記憶合金コイルばねの測定装置に係り、
特に、バイアスばねなど他の部品と組み合わせた二方向
動作をする形状記憶合金アクチュエータの特性を測定で
きる形状記憶合金コイルばね測定装置に関する。
[発明の概要] この発明は、形状記憶合金コイルばねをバイアスばね
など他の部品と組み合わせた二方向動作をするアクチュ
エータに用いる際、この形状記憶合金コイルばねの温度
変化による発生力を検出するロードセルをモータ等で直
線的に動かし、その動き量から擬似的にバイアスばね力
を求め、ロードセルの値がバイアスばね力を考慮した値
になるようにモータを制御することにより、バイアスば
ねなど他の部品を使用せずにアクチュエータとしての特
性を評価できるようにしたものである。
[従来の技術] 一般に、形状記憶合金は形状記憶処理、変形、形状回
復のための加熱の組み合わせにより母相状態で記憶して
いた形状に回復するという特異な性質を有することか
ら、各種アクチュエータとして利用されている。形状記
憶合金をアクチュエータとして使用するに際しては、小
さな歪で大きな動作範囲が得られることから、これをコ
イルばね状にするのが一般的である。
また、アクチュエータとしては変形と形状回復をくり
返すことが必要であるが、大抵の形状記憶合金は一度形
状を回復すると合金自身では再び変形状態には戻らな
い。
従って、繰返し動作をさせるためには、マルテンサイ
ト状態で外部の力で変形させてやる必要があり、通常こ
の外部の力としてはコイル状あるいは板状のバイアスば
ねを利用している。
形状記憶合金コイルばねのバイアスばねを組み合わせ
た形状記憶合金アクチュエータの製作は、一般に形状記
憶合金コイルばねの実測データをもとに、変形時および
形状回復時夫々のたわみと荷重の選定、バイアスばね定
数の制定、さらに動作特性、ヒステリシス現象、疲労特
性、取り付けスペースなどから判断して最適ばね諸元
(線径、コイル径、巻数など)を選定して形状記憶合金
コイルばねを製作した後、バイアスばねと組み合わせて
アクチュエータとしての動作確認し、設計に合わない場
合は形状記憶合金コイルばねやバイアスばねを製作し直
し、再度組み合わせて動作させることをくり返して行っ
ている。
従来、かかる形状記憶合金コイルばね時代の特性を測
定する装置とそあては、恒温槽内で形状記憶合金コイル
ばねの引張試験を行い、そのときの温度、たわみ、発生
力、電気抵抗を測定するものが知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、かかる従来の形状記憶合金コイルばね
特性測定装置にあっては、形状記憶合金コイルばね自体
の特性しか測定できないため、形状記憶合金コイルばね
をアクチュエータとして使用する場合には、その非線形
性やヒステリシクを考慮して、まず、形状記憶合金コイ
ルばねの設計・製作を行い、次いでバイアスばねを机上
設計で求め、それの製作、そしてそれらの組み合わせて
の動作確認という手順をくり返して仕様に合う形状記憶
合金アクチュエータを製作せざるを得ないものであっ
た。そのため、形状記憶金アクチュエータの製作には多
くの時間と労力を要していた。
本発明の目的は、形状記憶合金コイルばね自体の静特
性が測定できるほか、バイアスばねを使用せずに形状記
憶合金コイルばねのアクチュエータとしての特性を測定
できると共に、最適バイアスばねをも実験的に設計でき
るようにした形状記憶合金コイルばね特性測定装置を提
供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、一端が固定さ
れた形状記憶合金コイルばねの他端が固定されるロード
セルと、該ロードセルを前記形状記憶合金コイルばねの
伸縮方向に移動させる移動手段と、前記形状記憶合金コ
イルばねを加熱する加熱手段と、前記ロードセルの移動
変位を検出する変位検出手段と、前記形状記憶合金コイ
ルばねの温度を検出する温度検出手段と、前記ロードセ
ルの出力値を検出する荷重検出手段と、バイアスばね特
性を入力設定するバイアスばね特性入力設定手段と、所
定温度で初期荷重値になるように前記ロードセルを移動
し前記形状記憶合金コイルばねに変位を与える変位付与
手段と、前記加熱手段による加熱の結果の温度変化に伴
う検出荷重値の変化に応じ前記移動手段に移動指示を与
える移動指示手段と、前記変位検出手段の出力値に基づ
き前記入力設定されたバイアスばねの擬似ばね力を演算
設定する擬似ばね力設定手段と、前記荷重検出手段によ
る検出値が該擬似ばね力設定手段による設定値に等しく
なるように前記移動手段を制御する移動制御手段とを備
えることを特徴とする。
[作 用] 本発明によれば、形状記憶号金コイルばねの一端を固
定部に固定し、他端をロードセルに固定した後、加熱手
段によって加熱しつつ、その温度、変位、荷重を夫々温
度検出手段、変位検出手段、荷重検出手段によって測定
することができる。
静特性の測定にあっては、定温特性は移動手段によっ
て変位を与え荷重を測定する。定荷重特性は加熱手段に
より温度を変化させて荷重検出手段での荷重が一定とな
るよう移動手段によって移動し、そのときの変位を測定
する。定たわみ特性は移動手段により一定の変位を与え
ておき加熱手段により温度を変化させて荷重を測定して
得られる。
また、動特性の測定は移動手段により擬似的にバイア
スばね力を発生させ、変位検出手段と荷重検出手段の検
出値に応じて制御手段により移動手段を制御することで
行なわれる。
従って、形状記憶合金コイルばね自体の静特性が測定
できるほか、バイアスばねを用いることなく動特性を測
定できるのである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を添附図面を参照しつつ説明す
る。
第1図は本発明の実施の一形態を示すブロック構成図
である。
図面において、Aは一端が固定された形状記憶合金コ
イルばね、Bは該コイルばねAの他端が固定されるロー
ドセル、Cは該ロードセルBを形状記憶合金コイルばね
の伸縮方向に移動させる移動手段である。Dは形状記憶
合金コイルばねAを加熱する加熱手段、Eはロードセル
Bの移動変位を検出する変位検出手段、Fは形状記憶合
金コイルばねAの温度を検出する温度検出手段、Gはロ
ードセルBの出力値を検出する荷重検出手段、Hは変位
検出手段Eおよび荷重検出手段Gの検出値に応じて移動
手段Cを制御する制御手段である。
次に、本発明の一実施例にかかる形状記憶合金コイル
ばね特性測定装置の概略構成を第2図に示し、その機構
部の正面図および側面図を夫々、第3図および第4図に
示す。図において、1は移動手段であるリニアモータ、
2はロードセル、3はリニアスケール、4はロードセル
2が取付けられるスライドベアリグであり、リニアモー
タ1の可動コイルと接続されロードセル2が移動され
る。
ロードセル2の移動量はスライドベアリング4に固定
したリニアスケール3で検出している。
ロードセル2の出力は温度・荷重測定器7を介して制
御回路であるコンピュータ8に取り込まれる。また、リ
ニアスケール3の出力はモータドライバ・コントローラ
6を介して移動量としてコンピュータ8に取り込まれ
る。リニアモータ1の制御指令は測定条件によりコンピ
ュータ8で決定して、モータドライバ・コントローラ6
に送り、リニアモータ1を駆動する。
形状記憶合金コイルばね5の取付けは、その取替えが
容易なようにチャック12および13で行なわれ、一端は支
持板14に固定され、他端は剛性が高く、全長が異なる形
状記憶合金コイルばねに対応できるように長さ調節がで
きる支持棒15を介してロードセル2に接続されている。
また、チャック12および13は通電加熱が行えるようにテ
フロン材を介して支持板14は支持棒15と絶縁されてい
る。
形状記憶合金コイルばねを定温状態にするには恒温槽
9を用いて行う。20はヒータであり、21は冷却水用配管
である。ヒータ20の替りに形状記憶合金コイルばね5に
直接通電し加熱するようにしてもよい。加熱媒体として
は、フッ素系不活性液体11を使用し、温度計側は熱電対
10で行っている。熱電対10の内力は温度・荷重測定器7
を介してコンピュータ8に取り込まれる。
本実施例は恒温槽9内での形状記憶合金コイルばね5
の発生力を忠実に検出するため、リニアモータ1、スラ
イドベアリング4、リニアスケール3を取りつけた固定
板16恒温槽9上部に縦に配置している。そのため、リニ
アモータ1は上下に動くことになるので、重力の影響を
受けることになる。そこで、重力の影響をできるだけ少
なくするために、固定板16の裏側にカウンタバランス19
をつけたスライドベアリング18を設け、スライドベアリ
ング4およびスライドベアリング18同志をプーリー17を
介してロープで連結する。これにより、形状記憶合金コ
イルばね5の動きに追随できる速度を容易に得ることが
できる。
尚、本例では、リニアモータを使用しているが、形状
記憶合金コイルばねの変形の速さに追随してロードセル
を動かす手段としては、スライドベアリングをラックに
固定し、これをピニオンを介して、回転型モータで駆動
して行うこともできる。
上記構成になる本実施例により、形状記憶合金コイル
ばね自身の定温、定たわみ、および定荷重のそれぞれの
場合の静特性の測定法を以下、制御手順の一例として示
すフローチャートに基づき説明する。
そこで、定温状態におけるたわみと荷重の関係は恒温
槽9で形状記憶合金コイルばね5を定温に保った状態で
リニアモータ1を動かして形状記憶合金コイルばね5に
変位を与え、その時のリニアスケール3とロードセル2
の値を測定することにより得る。
すなわち、所定の温度状態で測定が開始すると、先ず
ステップS1において形状記憶合金コイルばね5の全長に
応じてロードセル2の最大移動変位量Xmaxを設定し、次
にステップS2において形状記憶合金コイルばね5の測定
したい変位量毎にリニアモータ1をステップ的に駆動す
る値であるステップ移動変位量Δxを設定する。
そこで、ステップS3においてロードセル2の値をイニ
シャライズし、ステップS4において移動変位量xを0に
セットする。
次に、ステップS5で、このときの温度Tを測定する。
そして、この温度Tの下で、ステップS6およびステッ
プS7においてロードセル2の値すなわち荷重F、および
移動変位量xを読み込む。
次いで、ステップS8に進み移動変位量xがxmaxと等し
いか否か判断し、等しくないときにはステップS9に進
み、リニアモータ1をステップ移動変位量Δxだけ駆動
する。そして、再度ステップS6に戻り形状記憶合金コイ
ルばね5がΔx変位した状態での荷重Fを読み込む。
上述のステップS6ないしステップS9のルーチンを形状
記憶合金コイルばね5の最大変位量xmaxまで繰返す。最
大変位量xmaxになったら、ステップS10に進み今度はリ
ニアモータ1を移動変位量−Δxだけ駆動してもどす。
そしてステップS11およびステップS12において移動変位
量x、およびロードセル値Fを読み込む。次いでステッ
プS13に進み、ロードセル値Fが0と等しいか又は0以
下か否かを判断し0より大きいときには、ステップS10
に戻りリニアモータ1を移動変位量−Δxだけ駆動す
る。
上述のステップS10ないしステップS13のルーチンをロ
ードセル値Fが0に等しいか0以下まで繰り返したの
ち、ステップS14において各Δxの測定点ごとに得たロ
ードセル値Fに基づきx−F特性曲線すなわち、たわみ
−荷重特性曲線を作成する。なお、本フローチャートで
は示さなかったが各測定値はコンピュータ8における所
定のメモリ内に一時的に格納されており、この値に基づ
き特性曲線は作成される。
上記手順を各温度後に繰返すことにより、全動作温度
範囲におけるたわみ−荷重特性が測定されるのである。
次に、定たわみ状態における温度と荷重の関係は、リ
ニアモータ1動かして形状記憶合金コイルばね5に一定
の変位x1を与えた状態で、恒温槽の温度を上下させた時
の温度と荷重を測定することにより得る。
すなわち、第6図に示すフローチャートにおいて、ス
テップS21において最大温度Tmaxおよび最終温度Teを設
定し、ステップS22でロードセル2をイニシャライズす
る。
そして、ステップS23で一旦移動変位量xを0にセッ
トした後、ステップS24で定たわみ量としての移動変位
量x1を設定する。
そこで、ステップS25,S26,およびS27のルーチンでリ
ニアモータ1を駆動し形状記憶合金コイルばね5に定た
わみx1を与えるようにスライドベアリング4、すなわち
ロードセル2を移動する。
この定たわみ量x1を与えた状態で、ステップS28に進
みヒータ20で加熱を行い形状記憶合金コイルばね5の昇
温を開始する。
そして、ステップS29でロードセル値Fを、およびス
テップS30で温度Tを、夫々読み込む。
この動作を、ステップS31において温度Tが最大温度T
maxに至ったと判断される迄行う。最大温度Tmaxに至っ
たと判断されたときステップS32に進みヒータ20を切
り、冷却水用配管21に冷却水を流し形状記憶合金コイル
ばね5の降温を開始する。そしてステップS33でロード
セル値Fを、ステップS34で温度Tをそれぞれ読み込
む。
この動作をステップS35において温度Tが最終温度Te
に至ったと判断される迄行い、最終温度Teに至ったとき
にはステップS36に進み、定たわみ量X1におけるT−F
特性曲線すなわち、温度−荷重特性曲線を前述の例と同
様に作成する。
上記手順を各たわみ量毎に繰返すことにより全たわみ
範囲における温度−荷重特性が測定される。
さらに、定荷重状態における温度とたわみの関係は恒
温槽9の温度を上下させた場合に、ロードセル2の値が
常に一定になるようにリニアモータ1を駆動し、そのと
きの温度とリニアスケール3の値を測定することにより
得られる。
すなわち、第7図に示すフローチャートにおいて、ス
テップS41において最大温度Tmaxおよび最終温度Teを設
定し、ステップS42でロードセール2をイニシャライズ
する。
そして、ステップS43で移動変位料xを0にセットし
た後、ステップS44で定荷重値としての測定ロードセル
値F1を設定する。
そこで、ヒータ20で加熱を行い形状記憶合金コイルば
ね5の昇温を開始する。
そして、ステップS46,S47およびS48のルーチンにおい
て、ロードセル2に定荷重値F1を与えるようリニアモー
タ1を駆動する。
この定荷重値F1を与えた状態で、ステップS49に進み
形状記憶合金コイルばねのたわみ量である移動変位量x
を読み込み、且つステップS50において、このときの温
度Tを読み込む。
次いで、ステップS51で温度Tが最大温度Tmaxに達し
たか否か判断し、達していなければ再度ステップS46に
戻り、以下ステップS51迄のルーチンを繰返す。
かくて、昇温時の各温度状態におけるたわみ量が得ら
れることになる。
最大温度Tmaxに達したときには、ステップS52に進
み、ヒータ20を切り、冷却水用配管21に冷却水を流し形
状記憶合金コイルばね5の降温を開始する。そして、ス
テップS53ないしステップS58までのルーチンで昇温時と
同様に定荷電F1を与えた状態での各温度状態におけるた
わみ量が最終温度Teに達するまで得られる。
最終温度Teに達したときには、ステップS59に進み定
荷重値F1状態におけるT−x特性曲線すなわち、温度−
たわみ特性曲線を前述の例と同様に作成する。
上記手順を各荷重状態毎に繰返すことにより全荷重範
囲における温度−たわみ特性が測定される。
次に、バイアスはね力を考慮した形状記憶合金アクチ
ュエータとしての動特性の測定法を第8図に示す制御手
順の一例としてのフローチャートに基づき説明する。
尚、本例では形状記憶合金コイルばねの加熱法としてヒ
ータ20の替りに直線形状記憶合金コイルばね5に通電す
ることにより行う。これは応答性にすぐれており、この
場合形状記憶合金コイルばね5の温度を直接測定するこ
とが好ましい。恒温槽内の媒体はすぐれた電気絶縁性を
持つフッ素系不活性液体を使用しているため、恒温槽内
で通電可能であり、また、媒体が形状記憶合金コイルば
ねを冷却する役目を果たすことができる。
先ず、ステップS61において仮想バイアスばねの特性
(自然状態における長さ、ばね定数等)を考慮しつつ形
状記憶合金コイルばね5が低温状態において、このバイ
アスばねと釣合っていると想定される荷重値として、初
期ロードセル値F0およびバイアスばね定数Kを入力す
る。
そして、ステップS62,S63およびS64のルーチンでこの
初期ロードセル値F0となるようにリニアモータ1を駆動
し形状記憶合金コイルばね5に変位を与える。
かかる状態が低温状態における形状記憶合金コイルば
ね5の初期状態であり、この初期ロードセル値F0が仮想
バイアスばね力でマルテンサイト相状態にある形状記憶
合金コイルばね5に変形を与えていることになる。この
状態で、ステップS65において形状記憶合金コイルばね
5の移動変位量xを0とセットする。
そこで、ステップS66に進み形状記憶合金コイルばね
5に通電して加熱を開始する。同時に、ステップS67に
てタイマtをスタートする。
次いで、ステップS68にて加熱開始後のロードセル値
Fを読み込む。ステップ69において、この値が初期ロー
ドセル値F0と等しいか否か判断する。等しいということ
は温度上昇がなく、形状記憶合金コイルばね5の発生力
が変化していないことを意味する。
通電加熱により形状記憶合金コイルばね5の温度が上
昇すると、発生力Fが増大する。すると、ステップS70
に進みリニアモータ1はこの発生力を減ずる方向、すな
わち一定(F=F0)になるように瞬時駆動され始める。
そして、ステップS71においてこの駆動によって生じ
た移動変位量xを読み込み、またそのときの温度Tをス
テップS72で読み込む。さらに、ステップS73において移
動変位量xによって増大した仮想バイアスばね力として
の新ロードセル値FNを FN=F0+K・x から演算する。
次いで、ステップS74に進みロードセル値Fを読み込
み、ステップS75にて、、この値Fが新ロードセル値FN
と等しいか否か判断し、等しくないときにはステップS7
6にてリニアモータ1を駆動しステップS71に戻る。
以下、このステップS71ないしステップS76のルーチン
を繰返すことで、バイアスばね力の増加に応じた新ロー
ドセル値FNにロードセルの読みがなるようにリニアモー
タを駆動し続ける。かくて形状記憶合金コイルばね5の
温度変化過程におけるフィードバック制御により、これ
らの手順を繰返してバイアスばね力を考慮した動特性を
測定する。
しかして、ステップS75においてF=FNとなった場
合、すなわち温度変化をしても形状記憶合金コイルばね
5の発生力に変化が現われなくなったときには、ステッ
プS77,S78およびS79において、夫々上述したルーチンの
各過程における記憶データをもとにt−T特性曲線すな
わち時間−温度特性曲線、t−x特性曲線すなわち時間
−たわみ特性曲線および形状記憶合金コイルばね5の速
度変化特性曲線を作成し終了する。
かくて、上記各特性曲線を基に形状記憶合金コイルば
ねと仮想バイアスばねとの組合せによるアクチュエータ
としての評価ができるのである。
尚、仮想バイアスばねをその特性を変えて入力するこ
とにより種々の組合せ評価が可能となるものである。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、形
状記憶合金コイルばね自身の静特性も容易に測定できる
ほか、これまで形状記憶合金アクチュエータの性能を評
価する場合、バイアスばねを製作した上で形状記憶合金
コイルばねと組み合わせて行なわざるを得なかったのに
対し、バイアスばねを製作せずに総合的な特性(応答性
や位置決め精度など)を評価できる。
モータを動かして擬似的にバイアスばね力を発生させ
ているため、制御装置の入力データ等の変更で簡単にバ
イアスばねのばね定数等を変えることができるため最適
バイアスばねを実験的に設計できる。また、ばね定数を
非線形にも設定することができるため、形状記憶合金コ
イルばね同志のアクチュエータの特性も評価できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施の一形態を示すブロック構成図、 第2図は、本発明の一実施例の概略構成図、 第3図はその機構部の正面図、 第4図は同じく側面図、 第5図は定温状態でたわみ−荷重特性を測定する制御手
順の一例を示すフローチャート、 第6図は定たわみ状態で温度−荷重特性を測定する制御
手順の一例を示すフローチャート、 第7図は定荷重状態で温度−たわみ特性を測定する制御
手順の一例を示すフローチャート、 第8図は動特性を測定する制御手順の一例を示すフロー
チャートである。 A……形状記憶合金コイルばね、 B……ロードセル、 C……移動手段、 D……加熱手段、 E……変位検出手段、 F……温度検出手段、 G……荷重検出手段、 H……制御手段、 1……リニアモータ、 2……ロードセル、 3……リニアスケール、 4……スライドベアリング、 5……形状記憶合金コイルばね、 6……モータドライバコントローラ、 7……温度・荷重測定器、 8……コンピュータ、 9……恒温層、 10……熱電対。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が固定された形状記憶合金コイルばね
    の他端が固定されるロードセルと、 該ロードセルを前記形状記憶合金コイルばねの伸縮方向
    に移動させる移動手段と、 前記形状記憶合金コイルばねを加熱する加熱手段と、 前記ロードセルの移動変位を検出する変位検出手段と、 前記形状記憶合金コイルばねの温度を検出する温度検出
    手段と、 前記ロードセルの出力値を検出する荷重検出手段と、 バイアスばね特性を入力設定するバイアスばね特性入力
    設定手段と、 所定温度で初期荷重値になるように前記ロードセルを移
    動し前記形状記憶合金コイルばねに変位を与える変位付
    与手段と、 前記加熱手段による加熱の結果の温度変化に伴う検出荷
    重値の変化に応じ前記移動手段に移動指示を与える移動
    指示手段と、 前記変位検出手段の出力値に基づき前記入力設定された
    バイアスばねの擬似ばね力を演算設定する擬似ばね力設
    定手段と、 前記荷重検出手段による検出値が該擬似ばね力設定手段
    による設定値に等しくなるよう前記移動手段を制御する
    移動制御手段と を備えることを特徴とする形状記憶合金コイルばね特性
    測定装置。
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