JP2557811B2 - 放熱用壁部材 - Google Patents

放熱用壁部材

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JP2557811B2
JP2557811B2 JP4300494A JP30049492A JP2557811B2 JP 2557811 B2 JP2557811 B2 JP 2557811B2 JP 4300494 A JP4300494 A JP 4300494A JP 30049492 A JP30049492 A JP 30049492A JP 2557811 B2 JP2557811 B2 JP 2557811B2
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浩二 西崎
浩 井関
功 加治
伸一 杉原
耕一 益子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は室内と室外とを仕切る
壁部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型コンピュータやディジタル式電話交
換機等の大容量の電子機器を設置してある室内の温度
は、これらの電子機器が熱影響を受けやすいうえに、そ
れ自身の発熱量が多いため、冷却を主とした温度制御を
行う必要がある。そのため従来一般には、建築構造物用
の空調設備を使用して電子機器用室内の温度コントロー
ルを行っているが、前記電子機器の高密度高機能化に伴
って発熱量が多くなるので空調設備を大型化する必要が
生じ、また前記電子機器を分散配置する場合には、各電
子機器の設置箇所に個別に空調設備を設ける必要があ
り、いずれにしても前記電子機器の温度コントロールに
要する設備コストおよびそのランニングコストが高くな
る問題がある。
【0003】ところで例えばディジタル式電話交換機等
の電子機器を設置する室内温度は、たとえ夏季であって
も外気温度以下に維持すればよく、そこで従来、圧縮冷
凍機等の駆動装置を用いたヒートポンプに替えて、ヒー
トパイプによって室内の熱を室外に運び出して温度コン
トロールを行う装置が提案されている。
【0004】図3にこのような空調装置の概要を示す。
この空調装置は、室内の吸熱部101と室外の放熱部1
02とをパイプ103,104で連結してループ形ヒー
トパイプ100を形成し、ファン110によって室内の
空気を吸熱部101に積極的に送るよう構成されてお
り、ファン110によって吸熱部101に吹き付けられ
た空気の有する熱がヒートパイプ100の吸熱部101
に吸収され、その熱によって吸熱部101内の作動流体
が蒸発し、その蒸気が放熱部102に移動したのちに放
熱部102で放熱して凝縮液化する。このように作動流
体の蒸発潜熱として室内から室外に熱を運んで室内の冷
却を行うようになっている。なお、液化した作動流体
は、吸熱部101を放熱部102より低い位置に設けて
おくことにより、重力によって自動的に吸熱部101に
還流し、その結果、室内外に温度差があれば、ヒートパ
イプ100は継続して熱輸送を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置に
おいては、室内外に温度差が生じることによってヒート
パイプ100が自動的に動作して熱の輸送を行うから、
ランニングコストが皆無もしくは極めて安価になるが、
壁構造体とヒートパイプとが完全に別体であるうえに、
そのヒートパイプはループ形のものであるから、設置現
場でのヒートパイプ用コンテナの接続およびその脱気な
らびに作動流体の封入が必要となり、施工が難しく、ま
たコスト高になる不都合があった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、室内から室外への放熱機能を併せ持った壁部
材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、室内と室外とを区画する所定厚さの
壁面用パネルの内部に、密閉構造の中空部が形成される
とともに、その中空部に実質的に凝縮性作動流体のみが
封入され、かつ前記中空部の内壁面のうち前記パネルの
使用状態での室内側となる内壁面に、毛細管圧力によっ
て液相作動流体を汲み上げて該内壁面に分散させて保持
するウイックが、その一部を前記作動流体に浸漬させた
状態で設けられて該内壁面が前記作動流体の蒸発部とさ
れていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明の壁部材は、ウイックが室内側に位置
するよう設置されて、室内と室外とを仕切る。そしてウ
イックを設けてある中空部が、実質的に凝縮性作動流体
のみを封入してヒートパイプとして構成されているか
ら、室内温度が外気温度より高ければ、ウイックによっ
て汲み上げられている作動流体が室内の熱によって蒸発
し、その蒸気は、中空部の内壁面のうち室外側に位置す
る内壁面に接触して熱を奪われ、その結果、凝縮する。
その液化した作動流体は、室内の熱によって蒸発の生じ
る面にウイックによって再度汲み上げられる。また一
方、外気温度が室内よりも高温である場合、中空部の内
壁面のうち室外側の内壁面には作動流体が汲み上げられ
ないから、作動流体の蒸発は生じない。すなわちパネル
の内部に形成してあるヒートパイプは、ウイックを取り
付けてある室内側の内壁面のみが作動流体の蒸発する蒸
発部として機能するいわゆる一方向性の熱ダイオードと
なるので、室内側から室外側にのみ熱を輸送するように
動作する。またそのパネルは壁面材として機能して所要
の荷重を受けもつ。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1および図2はこの発明の一実施例を示す断
面図であって、所定の厚さを有するパネル1の内部に複
数の中空部2が形成されている。このパネル1は建築構
造物の壁面を構成するものであり、またその中空部2は
パネル1を躯体部に図1に示すように取付けた場合に、
水平方向に沿った横長となるよう形成されている。この
中空部2は気密状態に密閉され、かつ空気などの非凝縮
性流体を脱気した状態で水やフロンなどの凝縮性の流体
が作動流体3として封入されている。すなわちこの中空
部2はヒートパイプとなっている。さらにこの中空部2
の内壁面のうち室内側に位置する内壁面4にはメッシュ
などの毛細管圧力を生じさせるウイック5が設けられて
おり、その下端部は中空部2の底面に沿うように延びて
断面L字状に屈曲し、液相の作動流体3に浸漬されてい
る。またパネル1の表面には、表面積を拡大するために
フィン部材6,7が取付けられている。なお、上述した
中空部2を有するパネル1は例えばアルミニウムを素材
として押し出し成形によって得ることができ、また中空
部2は適宜の板材で密閉した後に真空脱気、作動流体の
フラッシングおよび注入、注入ノズルの密閉などの工程
を経てヒートパイプ構造とすることができる。
【0010】上記のパネル1は図1に示すように躯体部
Aに組付けられて壁面を構成し、その場合、ウイック5
は室内側に位置している。この状態で室内温度が外気温
度より高くなると、ヒートパイプ構造の前記中空部2の
内部では、室内側内壁面4と室外側内壁面8との温度差
により作動流体3が蒸発する。すなわち中空部2おける
室内側内壁面4には、ここに沿わせて設けたウイック5
によって作動流体3が汲み上げられてそのほぼ全面に作
動流体3が供給されているから、その作動流体3は室内
の熱によって加熱されて蒸発する。一方、室外側内壁面
8は外気によって冷されて温度が低くなっているから、
ここに接触した作動流体蒸気は、その潜熱を奪われて凝
縮する。このようにして室内の熱が作動流体3によって
室外側に運ばれて、外部に放出される。なお、液化した
作動流体3はウイック5によって再度、室内側内壁面4
に分散させられて供給される。
【0011】一方、室外の温度が室内の温度より高い場
合、中空部2の室外側内壁面8には、液相の作動流体3
が殆んど存在しないため、作動流体3の蒸発、すなわち
室外から室内への熱輸送は殆んど生じず、室内が外気に
よって加熱されることはない。すなわちパネル1の内部
に中空部2として構成されたヒートパイプは熱ダイオー
ド特性を有することとなる。
【0012】上述したパネル1は剛構造の平板状に構成
されているために、形状的および強度的にも建築物の壁
部材として適している。したがって例えば室内での発熱
量の多いディジタル式電話交換器の建屋の外壁の一部と
して用いれば、室内の温度が外気より高くなることに伴
って自動的に前記パネル1の放熱機能が作用して室内の
熱が外部に放出される。その一例として室内許容温度が
30℃の場合、外気温度の比較的低い春および秋ならび
冬の3シーズンでは、外気温度が許容室内温度より高く
なることがないので、空調設備や冷却設備を設けなくて
も室内温度を許容範囲に抑えることができる。また夏季
に外気温度が30℃以上に上昇しても、ヒートパイプの
熱ダイオード特性により、屋外から室内に熱輸送される
ことはなく、特に前記パネル1を日陰で風通しの良い場
合に向くよう設置すれば、夏季においても前記パネル1
によって室内から室外への充分な放熱を行わせることが
でき、その結果、空調もしくは冷却のための設備の負荷
を小さくすることができる。
【0013】なお、上記の実施例では、中空部2を上下
に四列並べて形成した構造を例に採って説明したが、こ
れはウイック5で生じる毛細管圧力によって中空部2の
高さが制限されるからであり、したがってパネルの高さ
が低い場合や高い毛細管圧力を得ることができる場合な
どにおいては、中空部の数を少なくしてもよい。またパ
ネルは複数枚を縦方向に並列した使用してもよい。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
によれば、室内と室外とを区画する所定厚さの壁面用パ
ネルの内部に、密閉構造の中空部を形成するとともに、
その中空部に実質的に凝縮性作動流体のみを封入し、か
つ前記中空部の内壁面のうち前記パネルの使用状態での
室内側となる内壁面に、毛細管圧力によって液相作動流
体を汲み上げるウイックを、その一部を前記作動流体に
浸漬させた状態で設けたので、室内から室外への一方向
の熱輸送機能を併せもった壁部材とすることができ、し
たがって電子機器などを設置してある室内の冷却設備の
ためのコストやランニングコストを大幅に低廉化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のIIーII線矢視断面図である。
【図3】従来のヒートパイプ式放熱装置の一例を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 パネル 2 中空部 3 作動流体 4 室内側内壁面 5 ウイック 8 室外側内壁面
フロントページの続き (72)発明者 井関 浩 東京都港区芝浦四丁目9番25号芝浦スク エアビル 東京通信ネットワーク株式会 社内 (72)発明者 加治 功 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 杉原 伸一 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)発明者 益子 耕一 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (56)参考文献 特開 昭60−42592(JP,A) 実開 平4−82560(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内と室外とを区画する所定厚さの壁面
    用パネルの内部に、密閉構造の中空部が形成されるとと
    もに、その中空部に実質的に凝縮性作動流体のみが封入
    され、かつ前記中空部の内壁面のうち前記パネルの使用
    状態での室内側となる内壁面に、毛細管圧力によって液
    相作動流体を汲み上げて該内壁面に分散させて保持する
    イックが、その一部を前記作動流体に浸漬させた状態
    で設けられて該内壁面が前記作動流体の蒸発部とされて
    いることを特徴とする放熱用壁部材。
JP4300494A 1992-10-13 1992-10-13 放熱用壁部材 Expired - Fee Related JP2557811B2 (ja)

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