JP2556886B2 - 除雪機 - Google Patents

除雪機

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JP2556886B2
JP2556886B2 JP63183197A JP18319788A JP2556886B2 JP 2556886 B2 JP2556886 B2 JP 2556886B2 JP 63183197 A JP63183197 A JP 63183197A JP 18319788 A JP18319788 A JP 18319788A JP 2556886 B2 JP2556886 B2 JP 2556886B2
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友一郎 高崎
武雄 小鹿野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は一人で操作可能な小型除雪機に関する。
(従来の技術) 雪道の除雪手段の一つに、特開昭62−63708号公報に
示される小型の除雪機が知られている。
前記除雪機は、ハウジングに回転可能に設けた投雪羽
根車をエンジン手段によって回転させるものであり、前
記投雪羽根車は両端にらせんオーガを、中央にパドルを
備えてなる。
そして、前記パドルは前方に中央からその各側へほぼ
凹面をなして湾曲に形成されている。
前記パドルは回転し、その遠心力によって雪をパドル
の径外方へ跳ね上げシュートに送り込む。
(発明が解決しようとする課題) しかし、前記パドルは凹面に湾曲形成されているため
に、跳ね上げられた雪は凹面の焦点に集まる。
仍って、跳ね上げられた雪はパドルから遠ざかる程に
密集し、湿った雪質の場合は団子になる虞れがある。
更に、特開昭62−63708号公報第5図に明示される如
く、中央投雪部を含むパドルは3次元的曲面に形成され
ていて、その製作費が嵩む。
従って、容易な構造で効率良く雪を跳ね上げる除雪機
が望まれている。
(課題を解決するための手段) このような要望に応えるべく、本発明はパドル中央の
投雪部を、その中央を谷としてパドル両端の螺旋部に向
って上り勾配とされた2面の斜面で形成する。
(作用) パドルをエンジン等駆動源で回転させ、両端の螺旋部
にて雪を中央に寄せ、この寄せられた雪を投雪部にて跳
ね上げる。
実験結果より、左右に螺旋部を有する除雪機に於いて
通常の雪の場合、ガイドコーン出口迄に雪の体積が約1/
2近くに体積変化する事が確認された。即ち、本構造の
投雪部は中央を谷とする2面の斜面で形成されているの
で、前記斜面に沿って跳ね上げられた雪は、互に平行に
直進する。この雪は先細り筒状ガイドコーンに入り、そ
の左・右側面板で幅よせされ、ガイドコーン出口付近に
て体積が約1/2に集積され、そのままシュータ出口部付
近まで進む。
仍って、雪は、シュータの樋及び出口部に於いては必
要以上に狭められて失速する事が無く、又必要以上に拡
散される事もない様にあらかじめ決定された寸法のシュ
ータから雪がまとまった状態のまま最も効率良く放出さ
れる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係る除雪機側面図、第2図は第1図
のA矢視図、第3図はオーガパドルの斜視図である。
除雪機1は、車体2の後下部に回転自由に車輪3,3を
軸支し、車体2の上部にエンジン4及び燃料タンク5を
搭載し、車体2から後上方へ操作ハンドル6を突設する
とともに、車体前部に前方を開放したオーガハウジング
7を備えてなる。
前記オーガハウジング7には、オーガパドル8を収納
する。
オーガパドル8は、第3図に示す如く、両端に螺旋部
9,9を、そして中央に投雪部10を備え、プレス成形され
た鋼板を軸11に溶接固接して形成される。
前記投雪部10は中央を谷10aとし、この谷10aから両端
螺旋部9,9に向って上り勾配とされた2面の斜面10b,10b
で形成されている。なお、前記上り勾配とは図示矢印C
方向にオーガパドル8が回転するとして、前方にV字形
をなすことを示す。
前記谷10aは、第3図のB−B断面図である第4図に
示す如く、軸11との接合部分10cを浅く形成し径外方に
徐々に深く形成されている。このような形状にすること
により、軸11と斜面10b,10bの接合が容易となる。
斜面10b,10bの径方向外端部には凹部10dを形成し、且
つボルト孔10e…を穿設し、この凹部10dに投雪部ラバー
12を嵌め込み、ボルトナットB1…にて固着する。
投雪部ラバー12は斜面10bから外へ20mm程度飛び出し
て取りつけられる。
投雪部ラバー12を付設する理由は、地面を傷めないよ
うにするとともに、地面との摩擦係数を大きくしてオー
ガパドル8の回動で除雪機1を自走させることにある。
前記投雪部ラバー12は、地面と接触し摩耗するので耐
摩耗性に富む方が良く、また雪及び地面による曲げに対
する剛性を有しなければならない。
本発明の投雪部ラバー12は、天然ゴム,スチレンゴム
またはブチルゴムを材料とし、そのかたさを例えばHs
(JIAS)で75〜85に選定されている。
一方、オーガパドル8両端の螺旋部9,9にも螺旋部ラ
バー13,13がボルト止めされている。
この螺旋部ゴム13は、地面と接触すること及び雪によ
る曲げをうける点では前記投雪部ラバー12と類似してい
るが、螺旋部9の羽根が除雪機の進行方向に傾斜してい
る為、地面から受ける曲げ反力は投雪部ラバーにくらべ
て格段に小さい。
よって、本発明の螺旋部ラバー13は天然ゴム,スチレ
ンゴムまたはブチルゴムを材料とし、そのかたさを例え
ばHs(JISA)で60〜70と低めに選定される。
以上に述べたオーガパドル8を収納しその軸11を軸受
部7a,7aにて回転自在に支承しているオーガハウジング
7は、左右の側板7b,7bと後面板7cと上面板7dとからな
り、底と前面を開放した箱体である。
前記後面板7cの下部は螺旋部9に沿って曲面に形成さ
れ、更に後面板7cの下端にはスクレーパ14が設けられて
いる。
このスクレーパ14は長孔が明けられていて、ボルト14
aをゆるめることにより進退可能とされている。固定さ
れたスクレーバ14はオーガパドル8が形成した地面の凸
凹をかきならす。
前記投雪部ラバー12並びに螺旋部ラバー13の地面との
接触の調整を前記高さ調整部材14に為さしめる。
前記オーガハウジング7の後面板7cと上面板7dとは湾
曲面で連続し、この湾曲面7eの中央部をシュータ15が貫
通している。
このシュータ15は矩形若しくはだ円断面の先細り通路
を有するガイドコーン15aとコ字状の樋15b及び偏向板15
cを下から上へ配列してなる。
前記ガイドコーン15aは、オーガハウジング7の湾曲
面7eの内側で且つ、螺旋部9,9の上方に側板7b,7bから水
平に張設されたガイド板7f,7fに接合している。
この接合部分に形成されるガイドコーン15aの入口部1
5dはオーガパドル8の投雪部10に臨み、且つ入口部15d
の軸11方向の幅は投雪部10の軸11方向幅より両側にαず
つ若干大きく設定されている。そしてガイドコーン15a
は、第1図に示すオーガハウジングの後面板7cから上方
へ延びる背面15a1と、この背面板15a1と略平行に立上が
る前面板15a2と、第2図に示す左・右の側面板15a3,15a
3とからなり、平面視で矩形若しくはだ円断面の通路を
形成する。前記左・右の側面板15a3,15a3は前記投雪部1
0の斜面10bの勾配θと同じ勾配で伸長し、以って前記ガ
イドコーン15aは先細りに伸長しつつオーガハウジング
の上面板7dを貫通する。
このガイドコーン15aの上端には、前方に開口し且つ
前方に傾斜した樋15bが配設され、これらガイドコーン1
5aと樋15bとは回転カップリング17で連結される。よっ
て、後述のレバー15fを左右に揺動することにより樋15b
を左または右に回転できる。
樋15bの上端にはピン15eを支点にして約90゜回動し樋
15bを通って飛来する雪の流れ方向を偏向する偏向板15c
が取りつけられている。この偏向板15cは後方へ延設さ
れたレバー15fの上下により、円弧状長孔15g,15gの範囲
で揺動し、これら長孔15g,15gに係る皿バネ入りボルトB
2の作用により任意の位置に固定できる。
前記偏向板15cの有効幅、即ちシュータ15の出口部15h
の幅は、投雪部10の軸11方向幅の約半分に設定されてい
る。
以上の構成からなる除雪機1の作用を次に述べる。
除雪機1を積雪地へ搬入し、エンジン4を起動し、図
示せぬクラッチレバーを操作してエンジン4の出力をV
ベルト16a,プーリ16bを介して軸11に伝える。
オーガパドル8は所定の回転速度で第1図時計方向に
回転を始める。
操作ハンドル6を操作して積雪中に除雪機1を臨ませ
ると、前進し先ず、左右の螺旋部9,9が雪を中央に寄せ
る。この際、雪はオーガハウジング7の後面板7cとガイ
ド板7f,7fと地面と前方の積雪とで囲まれた空間を進み
投雪部10に至る。
投雪部10では軸11を中心に回転する斜面10b,10bが前
記雪に遠心力を与え、雪を上方のシュータ入口部15dか
らガイドコーン15aへ跳ね上げる。
雪は、第5図に示すように、概ね斜面10bの垂線方向
に進行する。
この雪は先細り筒状ガイドコーン15aに入り、その左
・右側面板15a3,15a3で幅よせされ、ガイドコーン出口
付近にて体積が約1/2に集積され、そのままシュータ出
口部15h付近まで進む。
雪は、樋15b及び出口部15hに於いては必要以上に挟ま
られて失速する事が無く、又必要以上に拡散される事も
無い様にあらかじめ決定された寸法lの樋15bから雪が
まとまったまま最も効率良く放出される。
なお、螺旋部9,9から投雪部10へ乗りうつる直前の雪
の一部は、前記跳ね上げられた雪につられて跳ね上げら
れる。本発明はシュータの入口部15bの幅を投雪部10の
幅より少し大きくし、前記垂線L2とガイドコーン15aの
側面とを十分に離してあり、この余裕部分を通って雪が
跳ね上げられるようにしている。
従って、跳ね上げられた前記一部の雪がガイド板7f,7
fに衝突する如くの不具合は無い。
第1表は本実施例と従来例に係る性能比較表であり、
同条件下における構造の違いによる投雪距離を実測した
ものである。
(発明の効果) 以上に述べた如く、本発明は投雪部を2面の斜面で形
成したので構造は簡単になり、且つ跳ね上げられた雪が
好ましく分散してシュータを通るようになり、投雪距離
を伸ばすことができ除雪機の性能を向上せしめられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る除雪機側面図、第2図は第1図の
A矢視図、第3図はオーガパドルの斜視図、第4図は第
3図のB−B断面図、第5図は作用図である。 尚、図面中、1は除雪機、7はオーガハウジング、8は
オーガパドル、9は螺旋部、10は投雪部、10aは谷、10b
は斜面、15はシュータ、15dは入口部、15hは出口部であ
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源に連動するオーガパドルをオーガハ
    ウジングに回転自在に収納し、前記オーガパドル両端の
    螺旋部にて雪を中央に寄せ、この寄せられた雪をオーガ
    パドル中央の投雪部にて跳ね上げ、オーガハウジングか
    ら延出するシュータを介して外部へ放出する除雪機にお
    いて、 前記オーガパドル中央の投雪部は、その中央を谷として
    螺旋部に向って上り勾配とされた2面の斜面で形成した
    ことを特徴とする除雪機。
  2. 【請求項2】前記オーガハウジングに接合するシュータ
    の入口部におけるオーガパドル軸方向の幅は、前記投雪
    部のオーガパドル軸方向幅より僅かに大きく形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の除雪機。
  3. 【請求項3】前記シュータの出口部の幅は、投雪部のオ
    ーガパドル軸方向幅の約半分に設定してシュータを雪の
    流れ方向に徐々に狭く形成したことを特徴とする請求項
    2記載の除雪機。
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