JP2556843Y2 - 球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線放射マット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、遠赤外線放射体を封
入したマットの改良に係り、特に、小径の球形からなる
多数の遠赤外線放射体をマット状袋体に封入し、さら
に、そのマットの下方に遠赤外線反射体を配して、身体
に対する遠赤外線による効能を更に高めると共に身体に
密着して指圧効果も発揮する球形遠赤外線放射体を封入
した遠赤外線放射マットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】遠赤外線は身体の疲労回復や健康維持促
進の効能があることが知られており、遠赤外線の優れた
効能を利用した種々の商品が開発されており、この中に
は、遠赤外線放射体を封入したマットも実用に供されて
いて、そのマット上に身体を横たえることによって、遠
赤外線を体内に吸収して、遠赤外線による効能を享受し
ている。

【０００３】また、従来の遠赤外線放射体を封入したマ
ットにあっては、マット内に封入された遠赤外線放射体
は粉末状、形が非球形の粒子状、又はある程度の塊りを
有するものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、遠赤外
線放射体が粉末状のものにあっては、流動性が弱いの
で、そのマット上に身体を横たえたとき、身体の凹凸部
に密着させることが十分にできず、又粉末のためにある
程度の硬さがなく、密着した身体のツボを十分に刺激す
ることは困難であった。

【０００５】また、遠赤外線放射体が粒子状のものにあ
っては、ある程度の硬さがあり、密着した箇所の身体の
ツボを刺激する硬さは有するものの、形が非球形である
ため、各粒子同士の接触面の摩擦抵抗が大きくて流動性
が弱く、そのマット上に身体を横たえたとき、身体の凹
凸部に粒子状の遠赤外線放射体を流動させて十分に密着
させることは困難であった。

【０００６】さらに、遠赤外線放射体がある程度の塊り
を有するものにあっては、密着した箇所の身体のツボを
刺激する硬さは有するものの、流動性がないため、その
マット上に身体を横たえたとき、身体の凹凸部に遠赤外
線放射体を十分に密着させることは困難であった。

【０００７】さらにまた、従来の遠赤外線放射体を封入
したマットにあっては、遠赤外線の半分はマットの下方
に放射されて全く無駄に浪費されていて、効率的に体内
に吸収されていなかった。

【０００８】この考案は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、小径の球形からなる多数の遠赤外線放
射体をマット状袋体の内部に封入し、さらに、そのマッ
トの下方に遠赤外線反射体を配して、身体に対する遠赤
外線による効能を更に高めると共に身体に密着して指圧
効果も発揮し、その遠赤外線の効能と指圧効果の相乗作
用によって身体の疲労回復並びに健康維持促進を更に高
めることのできる球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外
線放射マットを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めにこの考案は、小径の球形からなる多数の遠赤外線放
射体を、縦横に仕切られたマット状袋体の内部に封入す
ると共に、球形の遠赤外線放射体を封入したマット状袋
体の下方に、分離自在な遠赤外線反射体を配した構成よ
りなるものである。

【００１０】ここで、好ましい態様として、球形の遠赤
外線放射体を封入したマット状袋体は、通気性の生地か
らなるのがよい。

【００１１】

【作用】以上のような構成を有するこの考案は、次のよ
うに作用する。すなわち、小径の球形からなる多数の遠
赤外線放射体を封入したマット状袋体の上に横たえる身
体に遠赤外線を放射することができるのは勿論のこと、
下方に無駄に放射される遠赤外線を、マット状袋体の下
方に配した遠赤外線反射体によって身体を横たえる上方
側に反射させることができ、身体への遠赤外線の効能を
更に高めるように作用する。

【００１２】また、小径の球形からなる遠赤外線放射体
同士は表面が球面であるため、接触面の摩擦抵抗が少な
く、流動性に富み、このため、小径の球形からなる多数
の遠赤外線放射体を封入したマット状袋体の上に身体を
横たえたとき、身体の凹凸部に対応して、小径の球形か
らなる各遠赤外線放射体は適度に流動して、その身体の
凹凸部に密着すると共に、身体に密着する各遠赤外線放
射体は小径の球形であるため適度の硬さを有し、適度の
硬さで身体に密着するため、身体に密着する各遠赤外線
放射体は身体のツボに適度の硬さで刺激し、いわゆる指
圧効果を発揮するように作用する。

【００１３】

【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの考
案をより具体的に説明する。

【００１４】〔第１実施例〕 ここで、図１は球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線
放射マットの一部切り欠き斜視図、図２は球形遠赤外線
放射体を封入した遠赤外線放射マットの断面図、図３は
球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線放射マットの他
例の断面図である。

【００１５】図において、球形遠赤外線反射体を封入し
た遠赤外線放射マット１は、身体に対する遠赤外線によ
る効能を更に高めると共に身体に密着して指圧効果も発
揮し、その遠赤外線の効能と指圧効果の相乗作用によっ
て身体の疲労回復並びに健康維持促進を更に高めること
ができる特徴を有し、上層の球形遠赤外線放射体封入マ
ット２と、球形遠赤外線放射体封入マット２と分離自在
な下層の遠赤外線反射体６から構成されている。

【００１６】上層の球形遠赤外線放射体封入マット２
は、縦横に仕切られたマット状袋体３の内部に小径の球
形の遠赤外線放射体４が多数封入された構成からなって
いる。遠赤外線放射体４は外径が２〜３mm程度の球形か
らなり、その材質には例えば、セラミック材が使用され
ている。

【００１７】遠赤外線放射体４はマット状袋体３の内部
に均一に封入されている。マット状袋体３はその内部が
縦横に仕切られていて、封入された多数の遠赤外線反射
体４が部分的に偏るのが防がれている。

【００１８】マット状袋体３は、ミシン糸などによって
縦横に仕切られている。マット状袋体３の内部に多数の
遠赤外線放射体４を均一に封入した後に、ミシンによっ
て、縦横に仕切られる。

【００１９】縦横に仕切られたマット状袋体３に封入さ
れた遠赤外線放射体４は、球形であるため、遠赤外線放
射体４同士の接触面は球面でその摩擦抵抗が小さいた
め、流動性は良く、凹凸部の身体がその上に横たわった
場合には、適宜流動して、凹凸部に密着するようにな
る。遠赤外線放射体４は縦横に仕切られた限られた範囲
内で流動して凹凸部の身体に密着する。

【００２０】マット状袋体３は通気性の生地から造られ
ていて、遠赤外線放射マット１上に横たえた身体から出
る汗をこの通気性の生地並びに遠赤外線放射体４の球形
同士の空間を通じて外部に放出できるようになってい
る。通気性の生地の目の大きさは内部に封入される遠赤
外線放射体４の外径より小さい。

【００２１】遠赤外線放射体４を封入したマット状袋体
３及び遠赤外線反射体６は、シートカバー５内に入れら
れていて、その表面が汚れるのが防がれている。シート
カバー５は定期的に新しいものと交換され、汚れたシー
トカバー５は洗濯される。シートカバー５の側面には、
内部のマット状袋体３、遠赤外線反射体６、クッション
材７等を取り出したり入れたりするためのチャック５ａ
が設けられている。

【００２２】球形遠赤外線放射体封入マット２と分離自
在な下層の遠赤外線反射体６は厚みの非常に薄い長方形
状からなり、その材質には例えば、アルミ材が使用され
ている。遠赤外線反射体６は厚めクッション材７の上下
に配されていて、遠赤外線反射体６はクッション材７を
間に挟んでサンドイッチ状になっている。なお、上下の
遠赤外線反射体６及びクッション材７は、図３に示すよ
うに、マット状袋体８の内部に入れていてもよい。

【００２３】次に上記第１実施例の構成に基づく作用に
ついて以下説明する。遠赤外線放射マット１の球形遠赤
外線放射体封入マット２の上に身体を横たえる。球形遠
赤外線放射体封入マット２の表面に接触する身体には凹
凸部があるが、球形遠赤外線放射体封入マット２のマッ
ト状袋体３内に封入されている遠赤外線放射体４は球形
であり、遠赤外線放射体４同士の接触摩擦抵抗は非常に
小さいため、各遠赤外線放射体４は流動性が良い。

【００２４】このため、球形の各遠赤外線放射体４は接
触する身体の凹凸部に対応して適宜流動して、身体の凹
凸部に密着する。そして、身体の凹凸部に密着した球形
の各遠赤外線放射体４は適度の硬さを有しているため、
身体のツボを適宜刺激して、指圧効果を発揮する。

【００２５】これと並行して、球形の各遠赤外線放射体
４からは、四方八方に遠赤外線が放射され、上方に放射
された遠赤外線は上方に横たわる身体の体内に直接吸収
される。下方に放射された遠赤外線は、下方にクッショ
ン材７を間に挟んで上下に敷かれた遠赤外線反射体６で
反射されて上向きとなり、上方に横たわる身体の体内に
吸収される。

【００２６】このようにして、球形の各遠赤外線放射体
４から上下に放射された遠赤外線は、球形遠赤外線放射
体封入マット２上に横たわる身体の体内に効率良く吸収
されて、遠赤外線による効能を更に高めることができ
る。

【００２７】また、遠赤外線による効能によって、身体
から出た汗は、通気性のあるマット状袋体３及び球形同
士でその空間のある遠赤外線放射体４内を通過して適宜
放出されて、発汗も促進される。

【００２８】〔第２実施例〕 ここで、図４は球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線
放射マットの一部切り欠き斜視図、図５は球形遠赤外線
放射体を封入した遠赤外線放射マットの断面図である。

【００２９】第２実施例が前記第１実施例と異なるの
は、遠赤外線放射マット１を構成する上層の球形遠赤外
線放射体封入マット２と下層の遠赤外線反射体６が、別
々のシートカバーに入れてられていて、また、球形遠赤
外線放射体封入マット２を入れた上層シートカバー１１
と、遠赤外線反射体６及びクッション材７を入れた下層
シートカバー１２とは、定着材１３で定着されるように
なっていることである。これ以外の構成は前記第１実施
例と同一であり、その説明を省略する。

【００３０】遠赤外線放射体４を封入したマット状袋体
３は、上層シートカバー１１内に入れられていて、その
表面が汚れるのが防がれている。上層シートカバー１１
は定期的に新しいものと交換され、汚れた上層シートカ
バー１１は洗濯される。

【００３１】下層の遠赤外線反射体封入マット９は、マ
ット状袋体８の内部にクッション材７と遠赤外線反射体
６が封入された構成からなっている。下層の遠赤外線反
射体封入マット９は、上層の球形遠赤外線放射体封入マ
ット２と分離自在になっている。遠赤外線反射体６は厚
みの非常に薄い長方形状からなり、その材質には例え
ば、アルミ材が使用されている。

【００３２】遠赤外線反射体６は遠赤外線反射体封入マ
ット９の下側に封入されていて、その上には厚めクッシ
ョン材７が配されていて、クッション材７によって遠赤
外線反射体６は保護されている。又この遠赤外線放射マ
ット１上に横たわる身体がやや硬めの遠赤外線反射体６
によって身体の節々が痛くなるのが防がれている。

【００３３】遠赤外線反射体６及びクッション材７を封
入したマット状袋体８は、下層シートカバー１２内に入
れられていて、その表面が汚れるのが防がれている。下
層シートカバー１２は定期的に新しいものと交換され、
汚れた下層シートカバー１２は洗濯される。

【００３４】前記の上層シートカバー１１及び下層シー
トカバー１２の側面には、内部のマット状袋体３、遠赤
外線反射体マット９を取り出したり入れたりするための
チャック１１ａ，１２ａがそれぞれ設けられている。

【００３５】また、前記の上層シートカバー１１及び下
層シートカバー１２には、それぞれが密着する面に適当
間隔をへだてて例えば定着材１３がそれぞれ取付けられ
ている。定着材１３は上層シートカバー１１と下層シー
トカバー１２を定着させて、球形遠赤外線放射体封入マ
ット２と遠赤外線反射体封入マット９とがずれるのを防
いでいる。定着材１３を引き離すと、球形遠赤外線放射
体封入マット２と遠赤外線反射体封入マット９とは簡単
に分離できる。定着材１３には例えばマジックテープな
どが使用される。

【００３６】次に上記第２実施例の構成に基づく作用に
ついて以下説明する。遠赤外線反射体封入マット９を下
側に敷き、その上に球形遠赤外線放射体封入マット２を
載せ、定着材１３で両者を定着して、ずれないようにし
て遠赤外線放射マット１を造り、そして、球形遠赤外線
放射体封入マット２の上に身体を横たえる。これ以外は
前記第１実施例の構成に基づく作用と同一であり、その
説明を省略する。

【００３７】なお、この考案は上記実施例に限定される
ものではなく、この考案の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。例えば、上記実施
例においては、遠赤外線反射体はクッション材の下側に
配されている場合で説明したが、必要に応じて、クッシ
ョン材を使用せず、遠赤外線放射体を封入したマット状
袋体の下面に直接敷いてもよい。

【００３８】

【考案の効果】以上の記載より明らかなように、この考
案に係る球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線放射マ
ットによれば、小径の球形からなる多数の遠赤外線放射
体を、縦横に仕切られたマット状袋体の内部に封入する
と共に、球形の遠赤外線放射体を封入したマット状袋体
の下方に、分離自在な遠赤外線反射体を配したことによ
り、マット状袋体の上に横たえる身体に遠赤外線を放射
してその体内に吸収させることができるのは勿論のこ
と、下方に無駄に放射される遠赤外線を、マット状袋体
の下方に配した遠赤外線反射体によって身体を横たえる
上方側に反射させてその体内に吸収させることができ、
より多くの遠赤外線を効率良く体内に吸収させて、身体
に対する遠赤外線の効能を更に高めることができる。

【００３９】しかも、マット状袋体の内部に封入する全
ての遠赤外線放射体は小径の球形からなり、小径の球形
からなる遠赤外線放射体同士は表面が球面であるため、
接触面の摩擦抵抗が少なく、流動性に富み、このため、
マット状袋体の上に身体を横たえたとき、身体の凹凸部
に対応して、小径の球形からなる各遠赤外線放射体は適
度に流動して、その身体の凹凸部に密着すると共に、身
体に密着する各遠赤外線放射体は小径の球形であるため
適度の硬さを有し、適度の硬さで身体に密着するため、
身体に密着する各遠赤外線放射体は身体のツボを適度の
硬さで刺激し、いわゆる指圧効果を発揮する。

【００４０】このように、身体に対する遠赤外線による
効能を更に高めることができると共に、同時に身体に密
着して適度の硬さで身体のツボを刺激して指圧効果も発
揮し、その遠赤外線の効能と指圧効果の相乗作用によっ
て身体の疲労回復並びに健康維持促進を更に高めること
ができる。

【００４１】また、請求項２の構成のように、球形の遠
赤外線放射体を封入したマット状袋体が通気性の生地か
らなる場合には、封入される遠赤外線放射体は球形であ
り、球形同士の間に空間ができるため、内外との通気性
は良好となり、遠赤外線の効能によって出た汗は、良好
な通気性によって適宜放出されて、身体とマットの密着
面に汗が溜まることがない等、極めて実用的有益なる効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施例を示す球形遠赤外線放射
体を封入した遠赤外線放射マットの一部切り欠き斜視図
である。

【図２】この考案の第１実施例を示す球形遠赤外線放射
体を封入した遠赤外線放射マットの断面図である。

【図３】この考案の第１実施例を示す球形遠赤外線放射
体を封入した遠赤外線放射マットの他例の断面図であ
る。

【図４】この考案の第２実施例を示す球形遠赤外線放射
体を封入した遠赤外線放射マットの一部切り欠き斜視図
である。

【図５】この考案の第２実施例を示す球形遠赤外線放射
体を封入した遠赤外線放射マットの断面図である。

【符号の説明】

１ 遠赤外線放射マット ２ 球形遠赤外線放射体封入マット ３ マット状袋体 ４ 遠赤外線放射体 ５ シートカバー ５ａ チャック ６ 遠赤外線反射体 ７ クッション材 ８ マット状袋体 ９ 遠赤外線反射体封入マット １１ 上層シートカバー １１ａ チャック １２ 下層シートカバー １２ａ チャック １３ 定着材

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 小径の球形からなる多数の遠赤外線放射
   体を、縦横に仕切られたマット状袋体の内部に封入する
   と共に、球形の遠赤外線放射体を封入したマット状袋体
   の下方に、分離自在な遠赤外線反射体を配したことを特
   徴とする球形遠赤外線放射体を封入した遠赤外線放射マ
   ット。
2. 【請求項２】 球形の遠赤外線放射体を封入したマット
   状袋体は、通気性の生地からなる請求項１記載の球形遠
   赤外線放射体を封入した遠赤外線放射マット。