JP2555737C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2555737C
JP2555737C JP2555737C JP 2555737 C JP2555737 C JP 2555737C JP 2555737 C JP2555737 C JP 2555737C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat ray
film
ray reflective
glass
reflective film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車用窓ガラスに係り、さらに詳しくは、ガラス面に熱線反射機
能とアンテナ機能とを付与した自動車用窓ガラスに関する。 [従来の技術] 近年、自動車には、AM放送やFM放送などのためのラジオ受信機のほか、テ
レビ受像機や無線電話などの各種送受信装置が搭載される傾向にあり、これに対
応して窓ガラス面に一種あるいは複数の送受信機のためのアンテナを形成してな
る窓ガラスアンテナが使用されている。そして、この場合における窓ガラスアン
テナのアンテナ導体としては、通常、ガラス面に銀ペーストなどをプリントし、
これを焼き付けたプリントアンテナ導体のほか、銅線などの導電性金属細線を配 線したワイヤーアンテナ導体や、透明導電膜を形成した膜状アンテナ導体などが
多く用いられている。 一方、最近では、自動車の窓ガラス板がその面積を大きくして形成される傾向
にあり、直射日光などの熱線(赤外線)が前記窓面を通して入射して車内温度の
上昇を招くなどの不都合を生じるに至っている。そして、このような不都合を少
しでも解消するものとして、窓ガラス板に対し熱線反射性能の高いAg系、Pt
系、Al系あるいはCr系などの金属薄膜を熱線反射膜として施し、熱線の車内
への流入を抑制する手法が提案され、一部において使用されている。かかる金属
薄膜は可視光の反射率が高くなり、可視光透過率が低下するとともにギラギラ感
が生じるために、実際には反射防止膜が施されて使用される。例えば、金属薄膜
をZnO、SNO2、TiO2、Bi23などの金属酸化物によりサンドイッチ状
に挟み、干渉を利用して金属薄膜による反射を低減させ、併せて耐久性を向上さ
せた形で使用されている。 [発明の解決しようとする課題] ところで、Ag系などの金属薄膜を熱線反射膜として使用した場合、それ自体
が導電性を有しており、シート抵抗値が数Ω/□〜10Ω/□程度で、性質的に
電磁遮蔽特性の高いものとなる。 一方、前記したような窓ガラスアンテナが送受信する電波は、電磁波であるこ
とから、ガラスアンテナ近傍に上記した金属薄膜系の熱線反射膜を施した場合に
は電磁遮蔽特性が高い熱線反射膜によって窓ガラスアンテナが受信すべき電波が
遮蔽されてしまうため、例えば電波の受信時のゲイン特性が低下し、必要にして
十分な利得が得られなくなるという問題があった。 [課題を解決するための手段] 本発明は、窓ガラス面に熱線反射機能を付与すると同時に、アンテナ機能をも
付与しようとする際にみられた従来技術の上記課題に鑑みてなされたものであり
、その構成上の特徴は、熱線反射膜とアンテナ導体とを該熱線反射膜が該アンテ
ナ導体の少なくとも一部を覆うように積層して設けてなる自動車用窓ガラスであ
って、前記熱線反射膜は、アンテナ導体と接触状態にあり、窒酸化物、窒炭化物
、酸炭化物、窒硼化物、または窒珪化物からなり、500KΩ/□以上のシート
抵抗値を有することを特徴とする自動車用窓ガラスにある。 以下、図面に基づいて本発明を詳説する。 第1図は、自動車の後部窓用ガラス板に熱線反射膜5とアンテナ導体4とを設
けた状態の本発明の窓ガラス1の一例を示す正面図である 線反射膜5とアンテナ導体4とが設けられる窓ガラス1については、2枚の
ガラス板もしくは2枚以上のガラス板をポリビニルブチラール膜等の合せ中間膜
6により積層し、接合した複層構造の合せガラス、あるいはガラス板の室内側面
に耐裂傷性のプラスチックフィルムを貼り合せた合せガラスのほか、単層構造の
単板ガラスを用いることもできる。 又、熱線反射膜5とアンテナ導体4の配置についても、要部拡大断面図を第4
図に例として挙げたような各種の配置をとりうる。 本発明においては、熱線反射膜5がアンテナ導体4が受信すべき電波や送信す
る電波を遮蔽しないようにするために、熱線反射膜5としては、シート抵抗値が
500KΩ/□以上の熱線反射膜を使用することが特徴である。熱線反射膜5と
アンテナ導体4が、第4〜7図のように接触状態にあるとき、電磁遮蔽性能の消
去以外に、アンテナの受信する電磁波が熱線反射膜5に拡散して減衰してしまう
のを防止するためにより高い抵抗が必要とされ、熱線反射膜5のシート抵抗は5
00KΩ/□以上好ましくは1MΩ/□以上とする。 受送信する電波がFM、AM、TV、テレビ、電話等の目的により周波数が異
なり、対応して熱線反射膜のシート抵抗値の下限が若干異なるが、上述のような
値であればこれらのどの目的に対しても十分である。 本発明における熱線反射膜5は、電磁遮蔽特性を消失させるべく、又、電磁波
の拡散を防止するべく、抵抗値の高い薄膜により形成する必要がある。 rNxy、TiNxy、TiNxy、TiOxy、CrNxy、CrNx
y等の窒酸化物、窒炭化物、酸炭化物、窒硼化物、窒珪化物は、窒化物に比べ
て熱線反射機能はやや劣るが、比抵抗が高いため、500KΩ/□のシート抵抗
値が得られやすいので、アンテナ導体と接触して設けられる熱線反射膜に最適で
ある。これらは可視光吸収が少ないため、膜厚を厚くして、Tvを高く保持しつ
つ、十分な熱線反射性能を得ることができる。これらは、膜厚を厚くしても50
0KΩ/□以上のシート抵抗が得られるような高比抵抗を有する材料である。 本発明の熱線反射膜5としては、上述の熱線反射機能膜を単層として用いても よいし、熱線反射機能膜とガラスとの密着性を向上させるために、金属酸化物誘
電体膜、例えばTiO2、SiO2等を下地膜として介在させた少なくとも2層か
らなる熱線反射膜、熱線反射機能膜上に耐久性向上のための保護膜を設けた少な
くとも2層からなる熱線反射膜(これは、窓ガラスの最も車内側面に設けられる
熱線反射膜として特に好ましい)、あるいは熱線反射機能膜を比較的屈折率の高
い金属酸化物誘電体膜と組合せて干渉を利用して所望の光学特性を得られるよう
にした少なくとも2層からなる熱線反射膜、例えば、ガラス/Ta25/CrN
xy/Ta25、ガラス/ZnO/TiNxy/ZnO等を用いることができる
。 なお、多層系の熱線反射膜の場合、全体としてのシート抵抗値が500KΩ/
□以上であればよい。熱線反射機能膜以外の保護膜、下地膜等が誘電体からなっ
ていてほとんど導電性がない場合は、実質的には熱線反射機能膜のシート抵抗が
多層の熱線反射膜全体のシート抵抗を決定することになる 上述の熱線反射機能膜上に耐久性向上のために空気側最外層に設けられる保護
膜としては、酸化タンタル(Ta25)からなる非晶質膜や、Zr、Ti、Hf
、Sn、Ta、In(これらをMと略す)のうち少なくとも1種とBとSiのう
ち少なくとも1種とを含む酸化物からなる非晶質膜等が、非晶質であるため表面
が平滑で耐擦傷性に優れており、同時に化学的安定性に優れているので好ましい
。MBxy、MSizy、MBxSizyにおいては、B又はSi又はその合計
がM1原子に対して0.05以上含有されていると膜が非晶質化する。又、Bや
Siが多すぎると化学的耐久性、即ち耐酸性、耐アルカリ性、耐湿性等が低下す
る傾向があり、これらを考慮すると、膜中のBのMに対する原子比x,SiのM
に対する原子比z,O(酸素)のMに対する原子比は、MBxyについては0.
05≦x≦3、2<y≦6.5であり、MSizyについては0.05≦z<1
9、2.1≦y<40であり、MBxSizyについては、0.05≦x+z<
19、2<y<40(ただしx+z−3>0かつx−3z+1>0の組成は除く
)であることが好ましい。(これは上述のように、B23は吸湿性で空気中の水
分を吸収して溶けてしまうため、MBxSizy膜中にあまり多く含有されない
方がよいからである。具体的には、膜中において、MO t(Mの酸化物)<25
mol%かつSiO2<25mol%で残りがB23となる程B23が含まれ ていると化学的耐久性が不十分となる。即ち、ZrBxSizy膜中のZr:B
:Si(原子比)を1:x:zとすると、1/(1+x+z)<0.25かつZ
/(1+x+z)<0.25、即ち、x+z−3>0かつx−3z+1>0の組
成は化学的耐久性が好ましくない)これらの膜はBやSiの組成比が増大すると
屈折率が低くなるため、組成比を適宜変更することによって光学設計上の自由度
が高いという利点もある。 又、第図に示したように熱線反射膜5が中間膜と接して形成される場合にお
いて、経時変化により、ガラス板2又は3と中間膜6との接着力が必要以上に大
きくなり合せガラス全体の耐貫通性が低下してしまうという問題や、逆に接着力
が低下してしまうという問題、あるいは熱線反射機能膜の透過率等が変化してし
まうという問題が生じるような場合は、熱線反射機能膜と、該膜と中間膜との間
に介在させた介在層との少なくとも2層により熱線反射膜5を構成するのが好ま
しい。 一方、アンテナ導体4は、窓ガラス1の構成ガラス板に、例えば第4〜7図の
ように銀ペーストなどをプリントして焼き付けることで形成されるプリントアン
テナのほか、銅線などの導電性金属細線を配線することで形成される線アンテナ
、透明導電膜を形成した膜状アンテナなどを所望の要求仕様、利得との関係な
どで選択される適宜のパターンのもとで形成したものを用いることができる。 本発明においては、熱線反射膜5は少なくとも窓ガラスの周辺部を除いて形成
されていることが好ましい。これは、窓ガラスの周辺部まで全体に熱線反射膜を
形成すると、熱線反射膜5と車体間の静電容量が増加し、遮蔽効果が増加するた
めに、中波帯におけるアンテナの利得が著しく減少してしまうからである。熱線
反射膜5を形成しない周辺部の幅は、第4図に示したように、車体10の先端部
から熱線反射膜5の端部Eまでの距離aが5mm以上となるようにするのが好ま
しい。(第4図は、本発明の自動車用窓ガラス1が車体10に接着剤11によっ
て固定されているところを示している。ダムラバー14は、接着剤11をせきと
めるために使用される。) 又、第4〜6図のように窓ガラスの最も車内側の面にアンテナ導体4が形成さ
れ、その上に熱線反射膜5が周辺部を除いて全面に形成されている構成の場合に
は、アンテナ導体4の一部が熱線反射膜5の形成されていない部分まで延在する ように配置すれば、第1〜3図のように、その露出部分に給電点7を設け、アン
テナ給電端子を形成することができ、車外側から見て、外観上優れた窓ガラスを
提供できる。 又、本発明においては、第2〜図に示したように周辺部に絶縁性の遮光性着
色層8が形成されているのが好ましい。こうすると、アンテナ導体4の給電点7
、及び熱線反射膜5の端部Eを車外側から見て遮光性着色層8の裏側に配置する
ことができるようになり、車外からの外観が非常に優れたものになる。 かかる遮光性着色層8としてはセラミックカラーインク等が好ましく、通常所
望の色を発色させるための顔料、ガラス板に密着させ塗膜を形成させるための低
融点ガラスフリット、および各種耐火物フィラー、スクリーン印刷用溶媒などか
ら構成されているものが一般的であるが、特に限定されるものではない。 又、遮光性着色層8は、第4図に示したように窓ガラス1の端部から、窓ガラ
ス周辺に設けられる内装材12の端部と遮光性着色層8の窓ガラス中心に近い方
の端部との距離bが10mm以内になるように設けられるのが外観上好ましい。 本発明においては、第3図のように、融雪、防を目的として加熱するためのデ
フォッガープリント9を設けてもよい。 第7図は、外板ガラス2の車内側にプリントアンテナからなるアンテナ導体4
と、その上から熱線反射膜5を形成し、プラスチック製合せ中間膜6を介して内
板ガラス3と接合した場合の実施例を示す。 上記したような合せガラスの内側に熱線反射膜を封入した場合には、熱線反射
膜が露出していないため、熱線反射膜の劣化を防ぐことができ、耐久性の優れた
ガラスを提供することができる。 又、第図及び第6図のように、内板ガラス3の車内側にプリントアンテナか
らなるアンテナ導体4と熱線反射膜5を形成し、外板ガラス2とプラスチック製
中間膜6を介して接合することもできる。 第5〜7図のように合せガラス化した窓ガラスにおいては、プラスチック製中
間膜6の一部に所望により着色部や段階的に色が変化するぼかしを設けることが
できる。又、中間膜6として、紫外線を吸収又は反射する材料を含有したプラス
チック膜を用いることもでき、車内の人間の日やけ防止や車内の内装材の変色等
を防止することもできる。 第図は、一枚のガラス13の車内側にプリントアンテナからなるアンテナ導
体4と熱線反射膜5を形成した単板の窓ガラスの例である。 第図のような単板の窓ガラスは、他の合せガラス化したものと比べて、材料
コスト、製造コストが安価で、軽量化も実現できるという利点を有する。 なお、窓ガラス1の面に形成される熱線反射膜5とアンテナ導体4との間の位
置関係については、上記実施例に限られるものではなく、両者の位置を入れ替え
たりすることで、任意に適宜の位置関係のものを選択して採用することができる
。なお、熱線反射膜5、ガラス板のできるだけ車外側とすること、ガラス板
の温度上昇をより効果的に防止でき、又、自動車の車外の熱の流出が大きくなる
という利点もある。 以下、本発明の自動車用窓ガラスの製造方法について、説明する。 例えば第図に示した窓ガラス1の代表的な製造方法としては、 ガラス板13の周辺部に遮光性着色層8をスクリーン印刷等でプリントし
、乾燥する。 アンテナ導体4用のAgペースト等をスクリーン印刷等でプリントし、乾
燥する。(アンテナ導体4と同時に所望によりデフォッガープリントを同様にプ
リントしても良い。) かかるガラス板13を600℃以上に加熱して曲げ加工を行うと同時に遮
光性着色層やアンテナ導体を焼きつける。(所望により、曲げ加工後急冷して強
化加工を施してもよい。) 周辺部を金属枠やテープ等のマスキング部材でマスキングした状態で50
0KΩ/□以上のシート抵抗値を有する熱線反射膜を形成する。 マスキング部材を除去する。 という工程が挙げられる。曲面の窓ガラスが要求されていなければの工程にお
いて、,で印刷された遮光性着色層やアンテナ導体等の焼成をするだけでよ
。又、の後、はんだ等でターミナルをとりつける工程を付加してもよい。 本発明の合せガラスタイプの窓ガラス1の代表的な製造方法としては、例えば
図のような場合は、 上記→の後、 ’内板ガラス3のアンテナ導体4と遮光性着色層8が形成されている面と反 対側の面に外板ガラス2を重ねて曲げ加工を行う →の後に 内板ガラス3と外板ガラス2とを中間膜6を介して積層して合せ加工を行
う という工程をとる。→→という順でもかまわない。第7図のような場合は
、’において、外板ガラス2のアンテナ導体4と遮光性着色層8が形成されて
いる面を上にして、その下から内板ガラス3を重ねて曲げ加工を行い、、の
後で内板ガラス3と外板ガラス2を第7図のように積層しての合せ加工を行う
という工程で製造することも可能である。このようにすれば、遮光性着色層8
アンテナ導体4等を’の曲げ加工の前に仮焼成する必要がなく製造工程が簡
単になる。 第図のように遮光性着色層8とアンテナ導体4等が一方のガラスの一方の面
にまとまって形成されない場合は、どちらかが曲げ加工時に他方のガラスと積層
面に形成されることになるので、このように積層する前に500℃程度で仮焼成
を行い、スクリーン印刷等でプリントした遮光性着色層等が曲げ加工時に他方の
ガラスに融着しないようにする必要があり、製造コストも高くなる。 以上は曲げ加工を行った後熱線反射膜形成4を行う工程を挙げたが、で乾
燥をした後、遮光性着色層8とアンテナ導体4等を仮焼成した後の熱線反射膜
形成を行い、その後曲げ加工を行うこともできる。 又、第5図及び第6図のように、合せガラスの内板ガラス3の車内側面に熱線
反射膜5を形成する場合、→→’→→→のように、合せガラス化し
た後に膜形成を行うこともできる。このようにすると、ガラス板切断→曲げ加工
→合せ加工という通常の一貫した合せガラスの製造ラインの曲げ加工後に途中で
取り出して熱線反射膜5を形成し、ラインにもどして合せ加工を施すという手間
が不要となり、製造コストが安くなるという利点がある。 さらに、以上では、合せガラスタイプの窓ガラス製造時に、少なくとも2枚の
ガラス板を重ねて同時に曲げることにより曲げ加工を施す方式について詳説した
が、2枚以上のガラス板を別々に曲げ、後で合せ加工を施すという方式ももちろ
ん可能である。 また、熱線反射膜5をガラス1の構成ガラス板の一面に形成するに際しては、 スパッター法、CVD法、CLD法など、適宜の被膜形成法によりガラス板面に
直接形成することにより行なうほか、別途、ガラス板に貼着または挟み込むプラ
スチックフィルムの面上に熱線反射膜を形成することで行なってもよい。 本発明は、このようにして構成されているので、ガラス1の一側面に設けられ
ているアンテナ導体4を覆うようにして熱線反射膜5が配設されても、この熱線
反射膜5自体が抵抗値の高い薄膜により形成されているので、電磁遮蔽特性が消
失し、アンテナ導体4の利得特性を損なうことはない。したがって、自動車に搭
載される各種送受信装置のためのガラスアンテナとして設計どおりに有効に機能
させることができる。また、ガラス1面は、熱線反射膜5により覆われているの
で、直射日光などの熱線が車内へと入射し、室内が温度上昇するのを効果的に阻
止することができ、冷房負荷低減等の省エネルギー対策を講じつつ、車内環境の
向上に効果的に寄与させることができる。 次に、本発明の具体的な効果を確認すべく比較例とともに試験を行なったとこ
ろ、以下に示すような結果が得られ、本発明によるときは、比較例に比して特に
優れたアンテナ利得特性を得ることができた。 表1において、比較例は、第8図のような構成の窓ガラスにおいて、熱線反射
膜5としてZnO/Ag/ZnO(5Ω/□)を形成した場合の、熱線反射膜が
形成されていない場合に対する比較データである。実例は、第図の構成の窓
ガラスにおいて、熱線反射膜5としてCrNxy単層(1MΩ/□)を形成した
場合の、熱線反射膜が形成されていない場合に対する比較データを示している。 上表において、各ZnO膜の膜厚は約400Åである。 上記試験結果からも明らかなように、本発明によるときは、アンテナ利得特性
を低下させることなく、熱線反射膜をガラス面に形成することができる。 [発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、熱線反射膜は抵抗値の高い薄膜により形成
されているので、電磁遮蔽性を消失させることができ、したがって、熱線反射膜
の影響によるアンテナ導体の利得特性の低下を防止することができ、熱線の車内
への入射を阻止しつつ、ガラスアンテナとしても優れた利得特性を発揮させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第3図は、本発明の自動車用窓ガラスの一例の正面図、第4図〜第
図は、第2図のA−A断面の要部拡大断面図である。第8図は、比較例で用いた
窓ガラスの構成を示す図である。 1…本発明の自動車用窓ガラス、 2…外板ガラス、 3…内板ガラス、 4…アンテナ導体、 5…熱線反射膜、 6…プラスチック製合せ中間膜、 7…給電点、 8…遮光性着色層、 9…デフォッガープリント、 10…車体、 11…接着剤、 12…内装材、 13…ガラス、 14…ダムラバー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.熱線反射膜とアンテナ導体とを該熱線反射膜が該アンテナ導体の少なくと
    も一部を覆うように積層して設けてなる自動車用窓ガラスであって、前記熱線反
    射膜は、アンテナ導体と接触状態にあり、窒酸化物、窒炭化物、酸炭化物、窒硼
    化物、または窒珪化物からなり、500KΩ/□以上のシート抵抗値を有するこ
    とを特徴とする自動車用窓ガラス。 .窓ガラスの最も車内側の面にアンテナ導体が形成され、その上に熱線反射
    膜が窓ガラスの周辺部を除いて全面に形成されており、上記アンテナ導体の一部
    は、上記熱線反射膜が形成されていない部分において露出しており、かかる露出
    部分に、アンテナ給電端子を形成したことを特徴とする請求項記載の自動車用
    窓ガラス。 .ガラス板にアンテナ導体を形成する工程、次いで加熱して曲げ加工を施す
    工程、次いで周辺部をマスクした状態で、窒酸化物、窒炭化物、酸炭化物、窒硼
    化物、または窒珪化物からなり、500KΩ/□以上のシート抵抗値を有する熱
    線反射膜をアンテナ導体と接触するように形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用窓ガラスの製造方法。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960016366B1 (ko) 자동차용 창유리 및 그의 제조방법
EP1923365B1 (en) Laminated glass for vehicle window
EP1923362B1 (en) Infrared reflective glass plate and laminated glass for vehicle window
JP2788294B2 (ja) 湾曲ガラス製造方法及び低エネルギー透過率ガラス板
US9359807B2 (en) Transparent panel with electrically conductive coating
AU613353B2 (en) Method for producing an electrically heated window assembly and resulting article
CA1322683C (en) Sputtered multi-layer color compatible solar control coating
EP2159814B1 (en) Protective plate for a plasma display
US5324374A (en) Laminated glass with an electroconductive layer
US5071692A (en) Heated laminated glazing
JP5737940B2 (ja) 1以上のワイヤーを含むラミネート加工されたグレージング
US6686032B1 (en) Laminated glass
KR20010069207A (ko) 태양광선과 열선을 반사하는 적층 글레이징
KR20140099548A (ko) 도전성 코팅을 갖는 투명한 창유리
KR20100123875A (ko) 열적 특성을 갖는 스택을 구비한 기판
WO2011096150A1 (ja) 自動車用合わせガラス
JP2004284839A (ja) 合わせガラス
CN112456811B (zh) 一种镀膜玻璃及其夹层玻璃
JP2015527957A (ja) 車両ルーフ
JP2555737B2 (ja) 自動車用窓ガラス
JP2555737C (ja)
JPH0952738A (ja) 熱線遮断性ガラス
JP2856683B2 (ja) 電波透過型熱線遮蔽ガラス
JPH07315876A (ja) 熱線遮蔽ガラス
JPH05170485A (ja) 熱線遮蔽膜および自動車用窓硝子