JP2550199Y2 - プレス型の吊りフック - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、プレス型の吊りフック
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プレス型には、プレス機にプレス型をク
レーンによって搬入出するときにワイヤーを掛け止めす
るためのフックが４隅のコーナー部に設けられている。
その従来の構造は図４で示すように、プレス型１の４隅
に肉厚なブロック状のコーナー部１ａの直角２面に軸状
のフック２ａ、２ｂの頭部を突出して埋設した構造であ
る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記従来の構造では、
２本のフック２ａ、２ｂを図５で示すように、コーナー
部１ａに必要最小寸法Ｄ１、Ｄ２を守って設定すると、
コーナー部１ａの平面内で干渉部Ｅがあり、そのため、
図６で示すように、２本のフック２ａ、２ｂの高さＨを
変えている。その結果、コーナー部１ａは前記高さＨ相
当分の鋳物増し部Ｆを必要とし、その分だけ型を大きく
し、重量を増大している。

【０００４】本考案の目的は、上記従来の問題点を解消
したプレス型のフックを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本考案の要旨は、プレス型の４隅コーナー部に、軸
線を直角に折曲したＬ形の軸フックを前記コーナー部の
直角２面のそれぞれに頭部を突出して鋳込み一体成形し
たものである。

【０００６】

【作用】上記の構成により、Ｌ形のフックはコーナー部
において平面内で同一軸線で鋳込み埋設され、コーナー
部の肉厚を増大する必要がなく、かつ２方向の軸フック
は一体構造であるため強度を十分に保持する。

【０００７】

【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１において、１０はフックを示し、軸線を直角に
折曲したＬ形の軸フック１０ａ、１０ｂの構造である。

【０００８】このフック１０を図２で示すように、プレ
ス型の４隅コーナ部１ａの直角２面に頭部をそれぞれ突
出して鋳込み一体成形したものである。

【０００９】本考案は上記の通りの構造であるから、コ
ーナー部１ａにおける２方向の軸フック２ａ、２ｂは同
一軸線で鋳込み埋設される。そのため、コーナー部１ａ
は肉厚を増大させる必要がなくなり、むしろ、従来に比
較して肉厚を図３のＧ１及びＧ２のように減少させるこ
とができ、図３の（Ａ）の場合では、コーナー部１ａの
下部に端子箱取付けスペースが確保され、図３（Ｂ）の
場合はプレス型がコンパクトとなる。

【００１０】

【考案の効果】以上のように本考案は、プレス型の４隅
コーナー部に、軸線を直角に折曲したＬ形の軸フックを
前記コーナー部の直角２面のそれぞれに頭部を突出して
鋳込み一体成形した構成であるから、Ｌ形一体のフック
構造で強度が増大され、プレス型の鋳物重量を低減し、
型をコンパクトにすることができ、従来肉厚不足でフッ
クの取付けが不可能であった部所にも取付けを可能と
し、コーナー部の肉厚の削減により端子箱等の取付けス
ペースが得られる等の利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のフックの斜視図

【図２】本考案の要部平面図

【図３】本考案の効果説明図

【図４】従来の斜視図

【図５】従来の不具合説明図

【図６】従来の不具合説明図

【符号の説明】

１ プレス型 １ａ コーナー部 １０ フック １０ａ、１０ｂ 軸フック

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス型の４隅コーナー部に、軸線を直
   角に折曲したＬ形の軸フックを前記コーナー部の直角２
   面のそれぞれに頭部を突出して鋳込み一体成形したこと
   を特徴とするプレス型の吊りフック。