JP2549666B2 - 酸素分析計 - Google Patents
酸素分析計Info
- Publication number
- JP2549666B2 JP2549666B2 JP62192415A JP19241587A JP2549666B2 JP 2549666 B2 JP2549666 B2 JP 2549666B2 JP 62192415 A JP62192415 A JP 62192415A JP 19241587 A JP19241587 A JP 19241587A JP 2549666 B2 JP2549666 B2 JP 2549666B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxygen
- gas
- electrode
- silver
- oxygen analyzer
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は直接電解型のガルバニ電子式酸素分析計に関
する。直に本発明は、保護極用材料として特定の貴金属
を使用することによって低ノイズ化を達成した、出力の
安定したガルバニ電池式酸素分析計に関する。
する。直に本発明は、保護極用材料として特定の貴金属
を使用することによって低ノイズ化を達成した、出力の
安定したガルバニ電池式酸素分析計に関する。
[発明が解決しようとする課題] 一般に水素は水の電解分解、製鉄所からの副生ガスと
して得られる。これらのガスを例えば半導体工業用に使
用する場合、その水素中に含まれる微量の酸素が半導体
製造を阻害する場合がある。そこでこれらの水素ガス中
の酸素の含有量を測定する必要がある。従来は、このよ
うなガス中の酸素はガルバニ電池式酸素分析計を用いて
測定されていた。
して得られる。これらのガスを例えば半導体工業用に使
用する場合、その水素中に含まれる微量の酸素が半導体
製造を阻害する場合がある。そこでこれらの水素ガス中
の酸素の含有量を測定する必要がある。従来は、このよ
うなガス中の酸素はガルバニ電池式酸素分析計を用いて
測定されていた。
第1図は公知の直接電解型(ハーシェ型)ガルバニ電
池式酸素分析計の概略図である。この酸素分析計の動作
原理は次の通りである。
池式酸素分析計の概略図である。この酸素分析計の動作
原理は次の通りである。
分析セル1は、水酸化カリウム電解液(20%KOH)
と、電解液に接している不活性の銀(Ag)陰極2、保護
極3および活性のカドミウム(Cd)陽極4を有する、一
種のガルバニ電池である。銀極2は十数枚の銀円盤をら
せん状に並べたものであり、その周囲を円筒チューブが
密接して包囲している。この円筒チューブは多孔質の樹
脂からなり、電解液がしみ込んで湿った状態となってい
る。従って銀極2も電解液に接触している。カドミウム
極4は細長い円筒状である。保護極3は細長いリボン線
状のものである。
と、電解液に接している不活性の銀(Ag)陰極2、保護
極3および活性のカドミウム(Cd)陽極4を有する、一
種のガルバニ電池である。銀極2は十数枚の銀円盤をら
せん状に並べたものであり、その周囲を円筒チューブが
密接して包囲している。この円筒チューブは多孔質の樹
脂からなり、電解液がしみ込んで湿った状態となってい
る。従って銀極2も電解液に接触している。カドミウム
極4は細長い円筒状である。保護極3は細長いリボン線
状のものである。
セル1にガス入口5から試料ガスを導入する。ガスは
セル中心部の円筒チューブ内の電解液の中を通るが、チ
ューブ壁は透過せず、銀円盤の中を通ってチューブの上
部に設けた開口を経てガス出口を出る(矢印はガスの流
れである)。この際に、ガス中の酸素分圧に比例した量
の酸素が銀極2の表面に吸着する。吸着した酸素分子と
電解液中の水が下記の(1)式のように反応して、発生
した水酸イオンは円筒チューブを介して電解液中に溶け
込む。
セル中心部の円筒チューブ内の電解液の中を通るが、チ
ューブ壁は透過せず、銀円盤の中を通ってチューブの上
部に設けた開口を経てガス出口を出る(矢印はガスの流
れである)。この際に、ガス中の酸素分圧に比例した量
の酸素が銀極2の表面に吸着する。吸着した酸素分子と
電解液中の水が下記の(1)式のように反応して、発生
した水酸イオンは円筒チューブを介して電解液中に溶け
込む。
(銀陰極) O2+2H2O+4e→4OH- ・・・・(1)式 この水酸イオンはカドミウムの陽極4に向かって移動
し、カドミウムを水酸化カドミウムに酸化する。
し、カドミウムを水酸化カドミウムに酸化する。
(カドミウム陽極) 2Cd+4OH-→2Cd(OH)2+4e ・・・・(2)式 このようにして、水酸イオンがその負の帯電を失う特
に、銀極2からカドミウム極4に通じる外部回路に電流
が流れる。従って、この電流を測定すればガス中の酸素
濃度を測定することができる。
に、銀極2からカドミウム極4に通じる外部回路に電流
が流れる。従って、この電流を測定すればガス中の酸素
濃度を測定することができる。
酸素濃度が非常に高い場合、(1)式と(2)式の反
応は急激に進み、カドミウム極4の表面はすぐに酸化さ
れて能力が落ちてしまう。このカドミウム極4を保護す
るために保護極3を設けている。銀極2からカドミウム
極4の間に流れる電流を増幅して保護極3に流してい
る。
応は急激に進み、カドミウム極4の表面はすぐに酸化さ
れて能力が落ちてしまう。このカドミウム極4を保護す
るために保護極3を設けている。銀極2からカドミウム
極4の間に流れる電流を増幅して保護極3に流してい
る。
従って、(1)の反応で発生する水酸イオンのほとん
どは保護極の方に引っ張られる。しかも、銀極−カドミ
ウム極間に流れる小さな電流と銀極−保護極間に流れる
大きな電流とは比例関係にあるので、保護極に流れる大
きな電流をセルからの電気出力として測定する。9、10
は増幅器である。
どは保護極の方に引っ張られる。しかも、銀極−カドミ
ウム極間に流れる小さな電流と銀極−保護極間に流れる
大きな電流とは比例関係にあるので、保護極に流れる大
きな電流をセルからの電気出力として測定する。9、10
は増幅器である。
従来の直接電解型ガルバニ電池式酸素分析計でアノー
ドの保護極を有しているものにおいては、保護極材料と
して酸・アルカリに強い白金が用いられている。しかし
水素の豊富なガス中の微量酸素測定を行った場合、白金
を使用した保護極では出力ノイズが多少大きくなること
が確認されている。そのノイズは酸素量が微量になれば
なるほど無視できなくなってくる。そのために、水素の
豊富なガス中の酸素濃度の最小検出感度は、他の不活性
ガス(ヘリウム、アルゴン、窒素など)や可燃性ガス
(メタン、エタン、エチレンなど)中の酸素濃度の検出
感度よりも多少悪かった。
ドの保護極を有しているものにおいては、保護極材料と
して酸・アルカリに強い白金が用いられている。しかし
水素の豊富なガス中の微量酸素測定を行った場合、白金
を使用した保護極では出力ノイズが多少大きくなること
が確認されている。そのノイズは酸素量が微量になれば
なるほど無視できなくなってくる。そのために、水素の
豊富なガス中の酸素濃度の最小検出感度は、他の不活性
ガス(ヘリウム、アルゴン、窒素など)や可燃性ガス
(メタン、エタン、エチレンなど)中の酸素濃度の検出
感度よりも多少悪かった。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、従来において使用されている白金等の保
護極を使用したのでは、水素の豊富なガス中の酸素の分
析において、水素の解離吸着反応を起こしやすく、その
ためにノイズが多くなることを発見した。そして発明者
の幅広い研究により、金、銀またはレニウムをそのよう
な酸素分析計の保護極として使用すれば、水素の解離吸
着反応によるノイズが少なくなることを発見し、本発明
に至った。
護極を使用したのでは、水素の豊富なガス中の酸素の分
析において、水素の解離吸着反応を起こしやすく、その
ためにノイズが多くなることを発見した。そして発明者
の幅広い研究により、金、銀またはレニウムをそのよう
な酸素分析計の保護極として使用すれば、水素の解離吸
着反応によるノイズが少なくなることを発見し、本発明
に至った。
本発明は直接電解型ガルバニ電池式水素分析計のアノ
ード保護用材料として金、銀またはレニウムを用いたこ
とを特徴とする、水素が豊富なガス中の酸素濃度を分析
する酸素分析計に関する。もっとも好ましい保護極用材
料は金である。
ード保護用材料として金、銀またはレニウムを用いたこ
とを特徴とする、水素が豊富なガス中の酸素濃度を分析
する酸素分析計に関する。もっとも好ましい保護極用材
料は金である。
保護極は、全体が金、銀もしくはレニウムからできて
いるか、あるいは、金、銀またはレニウムが、例えばス
パッタリング等により金属(銅またはニッケル等)また
はセラミックスまたは樹脂等の反応面または全面にコー
ティングされたものが良い。他の方法でこれらの金属を
設けても良い。実際に100PPBの範囲でノイズ比較した場
合、金を使用した保護極では±1PPB如何であるのに対し
て、白金を使用した保護極では±5PPB程度である。この
結果を第3図と第4図に示す。第3図は白金を用いた保
護極での値であり、第4図は金を用いた保護極での値で
ある。よってアノード保護極を白金から金に代えること
により、ノイズを1/5程度に下げることができた。
いるか、あるいは、金、銀またはレニウムが、例えばス
パッタリング等により金属(銅またはニッケル等)また
はセラミックスまたは樹脂等の反応面または全面にコー
ティングされたものが良い。他の方法でこれらの金属を
設けても良い。実際に100PPBの範囲でノイズ比較した場
合、金を使用した保護極では±1PPB如何であるのに対し
て、白金を使用した保護極では±5PPB程度である。この
結果を第3図と第4図に示す。第3図は白金を用いた保
護極での値であり、第4図は金を用いた保護極での値で
ある。よってアノード保護極を白金から金に代えること
により、ノイズを1/5程度に下げることができた。
以上のように、本発明によって、微量酸素測定におい
て水素の豊富なガスを対称とする場合であっても、他の
不活性ガスや可燃性ガスと同等のノイズにまで下げるこ
とができるようになった。このことにより、正確な微量
酸素濃度の測定ができるようになった。
て水素の豊富なガスを対称とする場合であっても、他の
不活性ガスや可燃性ガスと同等のノイズにまで下げるこ
とができるようになった。このことにより、正確な微量
酸素濃度の測定ができるようになった。
なお、第1図においては校正用酸素標準ガスを水の電
気分解によって発生させる回路20も設けられている。6
は陽極であり、7は陰極である。8はエポキシ樹脂スリ
ーブである。また、12は電源であり、13はスイッチであ
る。回路20に電流を通すことによって、陽極6からO2、
陰極7からH2が発生する。ガス入口5から酸素ゼロガス
を導入して、陽極6から発生したO2を希釈し、所定の濃
度の標準ガスを発生させる。陽極6と陰極7も金、銀ま
たはレニウムで構成されているか、またはこれらで被覆
されているのが好ましい。
気分解によって発生させる回路20も設けられている。6
は陽極であり、7は陰極である。8はエポキシ樹脂スリ
ーブである。また、12は電源であり、13はスイッチであ
る。回路20に電流を通すことによって、陽極6からO2、
陰極7からH2が発生する。ガス入口5から酸素ゼロガス
を導入して、陽極6から発生したO2を希釈し、所定の濃
度の標準ガスを発生させる。陽極6と陰極7も金、銀ま
たはレニウムで構成されているか、またはこれらで被覆
されているのが好ましい。
第2図は測定用ガス供給システムを示す。O2分析の際
には、ガスはO2精製器11に通さずにバルブ14、15を通し
て分析セル1の入口5(第1図)に供給される。酸素の
校正を行う場合、試料ガスはO2精製器11に通されてO2が
完全に除去され、セル1のガス入口5から酸素ゼロガス
として導入される。
には、ガスはO2精製器11に通さずにバルブ14、15を通し
て分析セル1の入口5(第1図)に供給される。酸素の
校正を行う場合、試料ガスはO2精製器11に通されてO2が
完全に除去され、セル1のガス入口5から酸素ゼロガス
として導入される。
第1図は直接電解型ガルバニ電池式酸素分析計の概略
図、第2図は測定用ガス供給システムを示す概略図、第
3図は白金の保護極を使用したときのノイズの状態を示
すグラフであり、第4図は金の保護極を使用したときの
ノイズの状態を示すグラフである。
図、第2図は測定用ガス供給システムを示す概略図、第
3図は白金の保護極を使用したときのノイズの状態を示
すグラフであり、第4図は金の保護極を使用したときの
ノイズの状態を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】直接電解型ガルバニ電池式酸素分析計のア
ノード保護極用材料として金、銀またはレニウムを用い
たことを特徴とする、水素が豊富なガス中の酸素分析
計。 - 【請求項2】前記アノード保護極の反応面または全面
に、スパッタリング、真空蒸着またはメッキ等の手段に
より、金、銀またはレニウムをコーティングした、特許
請求の範囲第1項に記載の酸素分析計。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62192415A JP2549666B2 (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | 酸素分析計 |
CA000573196A CA1306495C (en) | 1987-07-31 | 1988-07-27 | Galvanic cell oxygen analyzer |
EP92117486A EP0540907B1 (en) | 1987-07-31 | 1988-07-29 | Oxygen analyzer |
DE19883851924 DE3851924T2 (de) | 1987-07-31 | 1988-07-29 | Sauerstoffanalysengerät. |
EP19880307035 EP0301897B1 (en) | 1987-07-31 | 1988-07-29 | Oxygen analyzer |
DE19883855878 DE3855878T2 (de) | 1987-07-31 | 1988-07-29 | Sauerstoffanalysegerät |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62192415A JP2549666B2 (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | 酸素分析計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6435358A JPS6435358A (en) | 1989-02-06 |
JP2549666B2 true JP2549666B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=16290941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62192415A Expired - Lifetime JP2549666B2 (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | 酸素分析計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2549666B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3193131B2 (ja) * | 1992-06-30 | 2001-07-30 | 株式会社河合楽器製作所 | 電子楽器 |
-
1987
- 1987-07-31 JP JP62192415A patent/JP2549666B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6435358A (en) | 1989-02-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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