JP2548880B2 - 空間分割型確率シミュレーション・システムおよび物質エネルギー・システムをシミュレートする方法 - Google Patents

空間分割型確率シミュレーション・システムおよび物質エネルギー・システムをシミュレートする方法

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JP2548880B2
JP2548880B2 JP5395793A JP5395793A JP2548880B2 JP 2548880 B2 JP2548880 B2 JP 2548880B2 JP 5395793 A JP5395793 A JP 5395793A JP 5395793 A JP5395793 A JP 5395793A JP 2548880 B2 JP2548880 B2 JP 2548880B2
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    • G06F2119/08Thermal analysis or thermal optimisation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には、時間進行
型物質エネルギー・システムのシステム性能のシミュレ
ーション、予測または制御を行う機能を備えたシミュレ
ータに関するものである。さらに特定すると、本発明
は、オンライン・コンピュータ・システムにより実現さ
れるデータ記憶容量ならびに処理能力を活用し、空間的
に不均一なシステムのリアルタイムでのシミュレーショ
ン、予測または制御を実行する確率的シミュレータを教
示するものである。
【0002】
【従来の技術】高度に動的かつ複雑なシステム用のシミ
ュレータは設計やトレーニングに限って有用となること
があるが、それがリアルタイム制御に使用されることは
まれである。本質的な限度が存在するのである。つま
り、多くの場合にシミュレータがシステムの伝搬に要す
る処理時間が、シミュレーションが行われるシステムで
発生する実際のイベントの発生速度より遅いため、シミ
ュレータのリアルタイムでの使用が妨げられる。
【0003】シミュレータがほとんどの場合「システム
に特殊な」ものである、つまり、あるシミュレータはあ
る種の幾何学的構成、物質の構成要素、物理的または化
学的なプロセス、および非常に柔軟性が限定された動的
な特性だけを持つシステムのシミュレーションを行うよ
うに構築されているという事実により、従来のシミュレ
ータの有用性も限定されている。元来、特定のシステム
のシミュレーションを行うためにある種のハードウェア
とソフトウェアとを組み合わせて実現するように設計さ
れているシミュレータは、通常そのデータ構造と操作の
プロセスにおいて非常に硬直しているので、違うシステ
ムのシミュレーション、または異なった組み合わせのハ
ードウェアとソフトウェアのアーキテクチャの実施を行
うようにシミュレータを容易に変換することは不可能で
ある。分散型並列並行データ処理の速度と性能を拡張す
るために、よりインテリジェントなプロセッサの使用が
一般化し、データ記憶装置ならびにコンピュータ・ネッ
トワークの容量が増大するにつれ、硬直したデータ構造
ならびに柔軟性を欠いたシミュレーション・プロセス
は、現代の電子/コンピュータ産業によって実現され
た、このように増強されたデータ処理能力とデータ記憶
容量とをシミュレータの技術が利用するのを阻む重大な
障害となっている。
【0004】時間依存型物質エネルギー・システムの状
態のシミュレーションと予測を行うためのシミュレータ
は、いくつかの理由から非常に扱いが難しく、時間がか
かる装置である。従来、複雑かつ動的に相互作用する一
連の微分方程式を含むことが多い数式が、さまざまなシ
ステム条件下で発生する多様な時空依存型プロセスを明
示的に表すために使用される。この場合、明示的にと
は、システム全体を表すのに必要になると予め決定され
た情報のすべてがシミュレーションの各タイム・ステッ
プに対して活動的に決定されるという意味である。これ
を行うために、シミュレータは有限差分法または有限要
素法を用いて数値解を求めることで、この一連の微分方
程式を解くためのプロセスを実行する。特に、複雑なシ
ステムの場合、シミュレーションおよび予測の誤りは、
有限差分法または有限要素法が原因となる近似エラー、
または、微分方程式がシステム全体にわたってすべての
位置において常時システム動作を正確に表してはいない
可能性があるという事実のどちらかから生じることとな
る。
【0005】時間依存型の物質エネルギー・システムを
数学上の解法プロセスとして処理する代わりに、確率的
シミュレータが開発された。確率的シミュレータは、シ
ミュレーション期間に発生する可能性のある一連の個別
のイベントを継続的かつ動的に追跡することによって動
作する。シミュレータは、それぞれのイベントには或る
特定の時点でシステムの条件と物質の特性とによって決
定される一定の発生確率があるということを前提として
いる。一般的にはタイム・ステップと呼ばれる予め定め
たタイム・ウィンドウ内で、シミュレートされたイベン
トの任意の1つが発生する可能性がある。平均的には、
タイム・ステップの長さが全イベントの総発生確率の逆
関数と等価となるように選択する場合、1タイム・ステ
ップ内で1つのイベントが1回発生する。そのタイム・
ステップ内での特定のイベント発生の尤度は、その個別
のイベントの発生確率に比例する。一般的に、確率的シ
ミュレータは、タイム・ステップを定義してから、その
タイム・ステップのトリガ・イベント(trigger
ing event)として1つのイベントを無作為に
選択する機能を備えた少なくとも1つのプロセッサを具
備する。イベントが無作為に選択される可能性は、他の
イベントの発生確率に対する選択されたイベントの発生
確率に比例する。選択されたイベントが発生した結果、
プロセッサは、少なくとも1つのデータ記憶装置に記憶
される物質の特性テーブル、システム・プロセスの等式
その他の必要なデータ・グループを使用することによ
り、システム状態を更新する。その後に、プロセッサ
は、システム・シミュレーション期間全体を通してシス
テムを伝搬する目的で、新しいタイム・ステップを選択
し、イベント選択プロセスおよびシステム状態更新のプ
ロセスを繰り返す。
【0006】確率的シミュレータは、初め、多くの化学
反応が発生する空間的に均一な化学システムのシミュレ
ーションを行うために使用された(D.L.バンカー
(Bunker)他、コンバッション・アンド・フレー
ム、1974年、第23巻、373ページff)。個々
の化学反応の確率は、さまざまな化学反応物の濃度に依
存している。関数の依存関係と濃度は、記憶装置内に記
憶される。プロセッサは、乱数を生成して各タイム・ス
テップにさまざまな化学反応の中から特定の化学反応を
選択し、シミュレーションの時間内での伝搬を可能にす
る。タイム・ステップの長さを決定するための時間基準
は、全反応の確率の総和に基づいている。この種のシミ
ュレータの2つの特殊な具体例については、シミュレー
タ293とシミュレータQCMP069として、量子化
学プログラム交換(インディアナ大学)で入手可能な文
書に説明されている。
【0007】バンカー等によるシミュレータによって実
行されるタスクは、付属書(後掲)に示されるように、
確率的シミュレータが空間的に均一な化学反応器10
(図1)をシミュレートするために使用される多くの段
階に分けられる。化学反応器10は、一連の化学反応に
関係する多様な種(species)の制限されてはい
るが十分な数の分子12を含んだ非常に少量の体積とし
て説明することができる。温度、圧力および濃度などの
この体積の初期状態が、シミュレータのデータ記憶装置
に記憶される(付属書、段階1のステップ(b)を参
照)。許容反応経路およびその発生率(ステップ
(a))などのシステムの固有の特性も、複数のシステ
ム・プロセス・アレイとして記憶装置に記憶される。プ
ロセッサは、最初に初期状態とシステム・プロセス・ア
レイとから初期確率を計算し、次いで、統計的に一度に
一つづつイベントを選択し、段階3に示されるステップ
の連続を繰り返し実行することにより、シミュレーショ
ンを伝搬する。それから、シミュレータは、プロセッサ
が段階3に示されるシミュレーション・ステップを完了
した各タイム・ステップでの化学反応器の状態を表すデ
ータ・グループを生成して、段階4でデータ記憶装置に
記憶する。
【0008】図2A、2Bおよび2Cは、反応1、2、
3という3つの化学反応を含む化学反応器10をシミュ
レートするためにバンカー等が使用したイベント選択操
作を図式的に説明している。この3つの反応のそれぞれ
は、率の定数k1、k2およびk3と種A、B、Cの瞬時
濃度とによって定義された反応率R1、R2およびR3
有する。反応率Rnは、1秒当たり発生する反応1〜3
の確率と考えられるので、(1秒当たりの)総確率Pは
和R1+R2+R3となる。期間1/Pで発生する任意の
イベントの平均確率は1なので、その期間は単一のイベ
ントに対するタイム・ステップとして解釈され、シミュ
レーションでの経過時間はその量だけ先に進められる
(図2B)。プロセッサは3つの反応の内の1つを選択
するために乱数を使用する。その乱数値に応じて3つの
化学反応のいずれかを選択でき(図2C)、所与の反応
の選択尤度は、総確率Pに対するその寄与分に等しい。
これは、図2Cの線部分の長さで表される。
【0009】別の化学シミュレータがジレスピ(Gil
lespie)によって開発された。この場合、シミュ
レータは2個の乱数を生成し、その内の1個は化学反応
を識別するために、もう1個はタイム・ステップの決定
に使用される時間基準を正しく加重するために使われる
(ジャーナル・オブ・コンピューテーショナル・フィジ
ックス、1976年、第22巻、第4号、403−43
4ページ)。タイム・ステップは、個別のイベントそれ
ぞれの発生確率によって動的に加重されるため、より優
れた精度が得られる。
【0010】バンカーおよびジレスピによって発表され
た確率的シミュレータはともに均一シミュレータであ
り、空間的に均一なシステムのシミュレーションだけに
使用できる。ジレスピは、まずシミュレーションの対象
となるシステムを複数のサブボリュームに分割し、化学
反応が複数のサブボリュームの中で「個別に」進行でき
るようにすることで、これらの確率的シミュレータの空
間的に不均一な化学反応への応用の一般化を提案してい
る。サブボリューム間での反応物および反応生成物の物
質移動を、個別の化学反応ステップに使用される方法に
類似した方法で確率に割り当てることが提案されてい
る。3次元の確率関数を使用し、反応ステップと物理的
位置とを反映しなければならない。提案されているシミ
ュレータは、時間的にシステム全体に化学反応を伝搬す
るために、特定の反応ステップだけではなく特定のサブ
ボリュームを確率的に選択することを必要とする。その
結果、ジレスピによって提案されているシミュレータで
は、それぞれサブボリュームの選択、反応タイプ、およ
びタイム・ステップの加重に使われる3つの無作為な選
択プロセスを同時に処理しなければならなくなる。提案
されているシミュレータは特定のサブボリュームの選択
とは独立に反応ステップを選択するので、無作為なタイ
ム・ステップ加重プロセスの後で求められるタイム・ス
テップは、選択したサブボリュームによって束縛される
可能性がある。したがって、このタイム・ステップは、
他の反応ステップが選択された体積の反応率とは大幅に
異なる反応率の他のサブボリュームには不適切となる可
能性がある。その結果、提案されたシミュレータが、シ
ステム全体に任意のタイム・ステップを定義するための
共通した時間基準を決定するのは困難となる。ジレスピ
はこの制限を認識し、提案されたシミュレータの不均一
な化学システムへの適用は、多様なサブボリュームの時
間的展開での差が小さい非常に類似したサブボリューム
を持った管状システムに限定されると述べている。
【0011】化学反応速度論の多様な離散シミュレーシ
ョン技術は、J.ターナー(Turner)によって再
検討されている(ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミ
ストリ、第81巻、第25号、2379−2408ペー
ジ、1978)。ターナーは、ジレスピが提案したシミ
ュレータに特に言及して、空間依存型確率的シミュレー
ション法について簡略に説明し、基本的にはジレスピの
それに類似した一次元システムを拡張した方法を提案し
ている。空間的に不均一な確率的シミュレータに広範囲
な適用例があることは、当該技術分野の当業者にとって
は明らかである。ただし、システムの複雑さにより、な
らびに動的システムの変化を正確に追跡するための複数
パラメータの無作為選択を同時に処理する必要性のた
め、三次元の空間的に不均一な確率的シミュレータは複
雑かつ低速すぎるので実際には役に立たないことは広く
理解されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、空間的に不均一なシミュレーション対象システムの
正確なシミュレーション、予測または制御を行う機能を
備えた確率的シミュレーション・システムを提供するこ
とを第1の目的としている。
【0013】本発明の第2の目的は、シミュレーション
および予測が迅速に実行され、少なくとも1つのプロセ
ッサを含むシミュレータがシミュレーション対象システ
ムをリアルタイムで制御することができる空間的に不均
一な確率的シミュレータを提供することである。
【0014】また、本発明の第3の目的は、複数の空間
セルで発生する複数のイベントを同時にシミュレート
し、シミュレータがシミュレーション対象システムの時
間的に同期したシミュレーション、予測または制御を行
うことができる確率的シミュレーション・システムを提
供することである。
【0015】また、本発明の第4の目的は、数学的アル
ゴリズムの解を必要とせず、高水準なシミュレーション
精度を維持しながらもシミュレーション対象システムの
シミュレーション、予測または制御を迅速に実行できる
確率的シミュレーション・システムを提供することであ
る。
【0016】また、本発明の第5の目的は、詳細かつ綿
密なシミュレーション前解析を行わなくても、多岐に渡
る幾何学的構成、反応イベントおよび物質特性を持った
システムに適用するために容易に構成可能な一般化され
た確率的シミュレーション・システムを提供することで
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】要するに、実施例では、
本発明は、データ相関装置を含んだ、少なくとも1個の
データ記憶装置を具備する時間進行型物質エネルギー・
システムのシミュレーションおよび制御のいずれか一方
または両方を行うためのシミュレータから成る。前記デ
ータ記憶装置に記憶される複数のデータ・グループに
は、幾何学的構成、システム状態、物質特性、物質エネ
ルギー・プロセスおよび物質エネルギー・プロセスの発
生確率を定義するために複数のデータが含まれている。
これらのデータ・グループは、アレイ、リンクされたリ
スト、ルックアップ・テーブルまたは他の種類のデータ
構造という形態を取る。データ相関装置は、データ・グ
ループのすべてを相関させ、それによって物質エネルギ
ー・システムを明示的な複数次元のデータ構造を必要と
せずにデータ・グループによって表すことを可能とする
少なくとも1個の関数関係リンクを定義することができ
る。さらに、シミュレータは、データ・グループのデー
タをデータ記憶装置から受信するためのデータ入力装置
を含む少なくとも1つのプロセッサを具備し、そのプロ
セッサには、(a)可能な物質エネルギー・プロセスの
それぞれのイベント確率を計算し、前記物質エネルギー
確率のすべてを加算することによる総発生確率を使用し
てタイム・ステップを決定するステップ、(b)タイム
・ステップの間に物質エネルギー・プロセス・イベント
を無作為に選択し、選択した物質エネルギー・プロセス
の発生に起因するシステム状態データを更新するため
に、物質エネルギー・プロセス、物質特性データおよび
幾何学的構成データを使用するステップ、(c)予め定
めたシミュレーション終了時間に至るまで前記のステッ
プ(a)および(b)を繰り返すステップを含む、前記
の複数のデータ・グループの中で関数関係リンクを利用
するシミュレーション・プロセスを実行するための装置
が備えられている。さらに、プロセッサには、時間進行
型物質エネルギー・システムを制御するために、ステッ
プ(b)のシミュレーション・プロセスで得られる更新
されたシステム状態を利用する機能を持った制御装置が
設けられている。
【0018】
【実施例】図3Aは、4つのデータ・グループ、つま
り、システム状態データ・グループ42、物質特性デー
タ・グループ44、イベント確率データ・グループ46
およびイベント・プロセス・データ・グループ48から
成るデータ構造40を示す。システム状態データ・グル
ープ42は、最初に、それぞれにサブボリューム・イン
デックス(INDX)が指定される複数のサブボリュー
ム62(図4)を定義する。これらのサブボリューム
は、図4に示されるような物質エネルギー・システムの
幾何学的構成を表し、図4の例では、物質エネルギー・
システム60が複数のサブボリューム62を含んでい
る。さらに、システム状態データ・グループ42はその
関連するサブボリューム・インデックス(INDX)に
よって識別される各々のサブボリューム62のシステム
条件に関する情報を提供する。
【0019】対応するサブボリュームINDXによって
定義されるサブボリューム62のそれぞれは複数の物質
を包含し、各物質の特性は物質特性識別子(ID)によ
って識別される。図3に戻ると、物質特性データ・グル
ープ44は複数のデータ・サブグループを含み、各サブ
グループは、その関連するサブボリュームINDXによ
って識別されるサブボリューム62の内の少なくとも1
個に含まれる物質特性IDによって識別される物質特性
を定義する。
【0020】イベント確率データ・グループ46には、
サブボリュームINDXによって識別される少なくとも
1個のサブボリューム62にそれぞれが関係付けられた
一連のイベントであって、関連するサブボリューム62
のシステム状態ならびに物質特性に応じたイベント確率
を有する一連のイベントを一意的に識別するための複数
のイベント番号を含む。イベント・プロセス・データ・
グループ48には、関連するサブボリュームINDXに
より識別される各サブボリュームでのシステム状態デー
タ・グループ42によって、および物質特定データ・グ
ループ44によって与えられるシステム条件からイベン
ト確率を決定するための複数のプロセス関数が含まれて
いる。
【0021】特に、実施例でのこれらのデータ・グルー
プのそれぞれについて、以下に説明する。
【0022】1.システム状態データ・グループ42
は、最初に、シミュレーションの規模についての幾何学
的情報を表す複数のサブボリュームを定義する。各サブ
ボリュームは均一であると仮定され、それが包含するシ
ミュレーション粒子の数(シミュレーション・パラメー
タによって必要とされる化学種とエネルギーとの間で適
切に配分される)、その温度(および適宜に圧力)、そ
の大きさと形状、ならび物質エネルギー・システム60
でのその位置に関する情報を与えられている。また、各
サブボリュームには、さらに下記で説明する物質特性デ
ータ・グループ44へのリンクを経由して、その構成と
特性を記述する1個または複数の物質IDが付加され
る。サブボリュームの全体的な構造は、静的(シミュレ
ーション・プロセスの初めに決定され、以後そのまま変
化しない)あるいは動的(サブボリュームの或る一定の
領域は時間と共に変化することが許容されている)であ
る。動的なサブボリュームが望ましい場合のシミュレー
ションの例としては、薄膜の化学蒸着のシミュレーショ
ンがある。サブボリュームの大きさは規則的でも、不規
則でもよいが、2個の隣接するサブボリューム間で境界
の不整合はありえないという点で唯一束縛されている。
サブボリュームはモノリシックでも、便宜上別個の領域
に分けてもよい。例えば、互いに相対的に移動する2個
のサブボリュームは、摩擦学的相互作用の効果のシミュ
レーションに使用可能である。別の例としては、レーザ
加熱の実施例(図11と図12)においては、便利なこ
とに、サブボリュームを異なる物質の層に分割すること
ができる。さらに、1個または複数の個別の層を、その
層内の個々のサブボリュームに別々の物質IDを割り当
てることにより、パターン化したり、複合層となるよう
に構成することが可能である。
【0023】2.物質特性データ・グループ44には、
物質エネルギー・システム60に存在する物質と化学種
とを記述する基本的な物理情報および化学情報が含まれ
ている。これらは都合に応じて編成することが可能で、
それぞれのグルーピングは、サブボリュームならびにイ
ベント確率データ・グループ46にリンクするために使
用される適切なIDタグで識別される。指定可能な情報
には、分子濃度、熱容量、熱伝導率、光学特性、密度、
磁化率、放射率、圧縮率、透磁率などが含まれる。レー
ザ・ビームやガス・ジェットのようなエネルギー源およ
び物質源についての幾何学的情報も含まれる。それぞれ
は、温度、光の波長、時間、圧力、化学的濃度、物質の
相、局部的な電場、磁場および重力場に対して適切に依
存する。新しい確率を更新しなければならない場合に
は、イベント確率データ・グループ46がデータ記憶装
置から利用できる。この種のデータ構造の特定の特徴
は、非常に複雑な依存状態を含んだ計算上のオーバヘッ
ドが、非常に単純な依存関係を含む場合や、物理的な特
性が定数であると仮定する場合より、わずかに大きいだ
けであるという点である。これによって、異なったサブ
ボリューム内の個々のイベントを現実的に追跡できるよ
うになる。物質特性データ・グループ44は、個別に作
成することも、データ記憶装置に記憶することも、シミ
ュレーション・プロセスまたはオンライン制御プロセス
の一方または両方の期間に検索を行うために使用するこ
とも可能である。
【0024】3.イベント確率データ・グループ46
は、予め定義された順序に従って編成されたイベント確
率のサブグループから成り、シミュレーションのために
選択されたすべてのイベントを含む。このデータ・グル
ープは、各サブグループ・メンバーを1個のサブボリュ
ームまたは1組のサブボリュームに割り当てることによ
って、サブボリュームにリンクされる。それぞれの種類
のプロセスの確率は、1個または複数のサブグループに
別個にリストすることができる。例えば、レーザ加熱の
実施例では、エネルギーの吸収と熱の流れの確率は別個
のアレイにリストされる。各サブボリュームは、そのI
NDXを介して1個または複数のイベント確率データ・
グループ・メンバーにリンクされている。例えば、レー
ザ加熱の実施例(図12)では、サブボリュームと確率
とは別個のアレイに編成され、INDXはサブボリュー
ム・アレイ・インデックスである。特定の確率アレイ要
素は、その要素の確率アレイ・インデックスをINDX
から計算する算術式を使ってアクセスすることができ
る。このようにして、確率グループ・メンバーと特定の
プロセスを経験するサブボリュームまたは1組のサブボ
リュームとの間の単純な接続を維持することができる。
他の状況では、確率を編成しINDXを定義する別の方
法の方が有用となる可能性がある。別個の物理的なプロ
セスのそれぞれに個別のイベント確率サブグループを与
える利点は、それによってイベントの明示的な選択がデ
ータ構造40の構築時にシミュレートできるという点で
ある。このようにして、1個または複数の同時のイベン
トの3次元シミュレーションを作成するために使用でき
る、非常に柔軟性に富んだ汎用シミュレータを実現する
ことができる。確率データはその関連のサブボリューム
INDXによって識別されるサブボリューム62にリン
クされ、各サブボリューム62は1個または複数の物質
特性IDで標識付けされているため、確率データ・グル
ープ48は、確率の決定に利用できる「ライブラリ」で
あって、物質特性データ・グループ42によって定義さ
れるサブボリュームのイベント・プロセスおよび特性に
関する情報の「ライブラリ」に自動的にリンクされる。
【0025】4.イベント・プロセス・データ・グルー
プ48には、プロセス確率を決定するための数理表現や
データベース・テーブルまたは他の種類の関係定義の組
であるプロセス関数のすべてが含まれている。これらの
プロセス関数は、拡散のように固定されたり、化学反応
ステップや化学反応速度論のようなシミュレーション・
プロセス以前にデータベース内に別個に記憶される場合
がある。一般的には、これらのプロセス関数は、物質特
性データ・グループ44からの物質に特殊なさまざまな
パラメータ、およびシステム状態データ・グループ42
によって提供されるシステム状態を使用することにな
る。イベント・プロセス・データ・グループは、物質エ
ネルギー・システム60で発生する可能性がある下記の
プロセスの内の1つまたはそれ以上のプロセスをシミュ
レートするように構築することができる: a.化学変換 b.熱伝達 c.物質移動 ・拡散 ・フロー ・対流 ・電場の元での移動 ・磁場の元での移動 ・重力場の元での移動 ・遠心力場の元での移動 d.放射線の吸収、反射および放射 e.静的な力または時間変化する力(応力または衝撃)
による圧縮 f.位相変換 g.放射性崩壊、変質 h.機械力および摩擦力。
【0026】したがって、図3Bに示されるデータ構造
40には、特に空間的に不均一な確率的シミュレータに
有効なユニークな機能的特性がある。これらのデータ・
グループの中で、リンクする関係は2個の共通する指示
パラメータ、つまりサブボリュームINDXと物質特性
IDによって行われる。これらの共通な指示パラメータ
を使用することにより、シミュレータには、イベント確
率データ・グループ46を使って、異なるサブボリュー
ム62で発生する物理イベントまたは化学イベントのタ
イプを初めに決定するための情報が提供される。1個ま
たは複数の物質IDで標識付けされたサブボリューム6
2でのイベントの発生に応じて、シミュレータには、イ
ベント・プロセス・データ・グループ48に含まれてい
るプロセス関数を使うことによりシステム状態データ・
グループ42およびイベント確率データ・グループ46
を更新するための物質特性データ・グループ44が提供
される。
【0027】したがって、データ構造40はサブボリュ
ーム間での相互作用を明示的に且つ同時に管理しなくて
も、3次元の時間進行型物質エネルギー・システムを追
跡するのに十分な情報をシミュレータに提供する。空間
的に不均一な確率的シミュレータの複雑さは大幅に減少
する。特に、システムを伝搬するために各タイム・ステ
ップにおいてイベントを無作為に選択および追跡する場
合に、平均時間内のシミュレータはまた、1組のサブボ
リューム62を暗示的に無作為に選択する。空間的に不
均一な物質の分散および異なるサブボリューム62間の
システム条件による効果は、イベント確率データ・グル
ープ46とシステム状態データ・グループ42との間の
リンクINDXおよびシステム状態データ・グループ4
2と物質特性データ・グループ44との間のリンク物質
IDを介して説明される。
【0028】確率的シミュレーションの空間的複雑性の
減少という利点に加え、データ構造40は確率的シミュ
レータの構築に一層多くの柔軟性を与える。一般的に
は、確率的シミュレータには、基本的に(1)シミュレ
ーション済みのトリガ・イベントの無作為選択、および
(2)総確率に応じてタイム・ステップに基づいて選択
されたイベントを用いたシステムの伝搬というステップ
を含むコア(core)操作がある。データ構造40に
よって柔軟性が与えられるので、ひとたび開発される
と、このコア・シミュレーション操作の組はモジュール
化されて様々なシステムのシミュレーションに適用する
ことができる。異なったデータ・グループの組で表され
る物質エネルギー・システムのシミュレーションは、こ
のコア・シミュレーション・モジュールをこれらの異な
る組のデータ・グループを含む異なったデータ構造40
に適用することにより、都合よく達成できる。したがっ
て、より包括的なシミュレータは、このコア・シミュレ
ーション・モジュールをデータ構造40と結合し、シミ
ュレータが1つのタイプのソフトウェアおよびハードウ
ェアによる実施から別のタイプに容易に変換できるよう
にし、および/または、異なった物質エネルギー・シス
テムをシミュレートするように構築される。
【0029】図5は、ソフトウェア/ハードウェア・シ
ステム70におけるデータ構造40の実際の実現形体で
ある。システム状態データ・グループ42、物質特性デ
ータ・グループ44、イベント確率データ・グループ4
6およびイベント・プロセス・データ・グループ48を
含むデータ構造40は、データ記憶装置71に記憶され
る。物質エネルギー・システム60をシミュレートする
ためのシミュレーション装置74を含むプロセッサ・シ
ステム72は、下記のステップから成る付属書の段階2
と段階3に記述されるステップを実行するために使われ
る: 1.イベント確率データ・グループ46に定義される全
イベントの初期確率を決定する 2.総確率の関数としてのタイム・ステップを決定する 3.すべての確率の和が予め定めた値に等しくなるよう
に、確率を正規化する 4.シミュレーション・トリガ・イベントを無作為に選
択する 5.選択したトリガ・イベントが発生すると、イベント
・プロセス・データ・グループ48、物質特性グループ
44によって与えられるデータ、およびシステム状態デ
ータ・グループ42によって与えられる既存のシステム
状態を使用して、物質の濃度、温度、圧力その他のデー
タを含むシステム状態データ・グループ42を更新する 6.物質特性データ・グループ44および更新されたシ
ステム状態データ・グループ42の使用によりイベント
確率データ・グループ46を更新する 7.シミュレーション・プロセスが完了するまで前記の
ステップ2−6を反復する。
【0030】プロセッサ・システム72上で実現される
シミュレーション装置74は、ソフトウェアまたはハー
ドウェアによる、あるいは任意の組み合わせの実施形体
が可能である。プロセッサ・システム72は、データ記
憶装置71にリンクしていて、データ記憶装置71との
間でデータを送受信するデータ・バス73を有する。さ
らに、ソフトウェア/ハードウェア・システム70に
は、表示用の表示装置76と、ソフトウェア/ハードウ
ェア・システム70にコマンドを送信するためのユーザ
・インタフェース・システム77と、データ/コマンド
接続ライン79を介し接続される物質エネルギー・シス
テム60を制御する制御装置78とが備えられている。
さらに、制御装置78は、データ記憶装置71に記憶さ
れるシステム状態データ・グループ42を更新するため
にシステム60からセンサおよび測定信号を受信するこ
とができる。ユーザ・インタフェース77を介して、ソ
フトウェア/ハードウェア・システム70のオペレータ
は、シミュレーション装置74に、シミュレーション・
ステップの数、化学的濃度とエネルギーとを表す粒子の
数、表示装置に送るための濃度の空間分布、温度、圧力
その他のシステム・パラメータを含む表示データの表示
間隔などの制御パラメータを提供することができる。
【0031】シミュレーション装置74が、物質エネル
ギー・システム60のシステム性能をシステム60での
プロセス・イベントの現実的な物理的伝搬より速く伝搬
できる場合に、ソフトウェア/ハードウェア・システム
70によって、物質エネルギー・システム60の動作を
オンラインでリアルタイムに制御することができる。言
い替えると、シミュレーション装置74がシステムの伝
搬に使用されるタイム・ステップより短い期間内にシミ
ュレーション・ステップおよび予測ステップを完了でき
る場合には、システム・オペレータ、または制御装置7
8は物質エネルギー・システム60のリアルタイム操作
の制御にシステム性能予測を使用することができる。
【0032】シミュレーション・プロセスは本発明でさ
らに単純化され、ソフトウェア/ハードウェア・システ
ム70を用いて物質エネルギー・システム60をリアル
タイムでオンライン制御するという目的を達成するため
に、より高速なシミュレーション速度を達成する。シミ
ュレーション速度は、データ構造40によって提供され
る関係定義を利用し、予め定めた順序でイベント確率デ
ータ・グループ46を配列することで、確率的選択プロ
セスを1次元選択プロセスに還元することにより、さら
に高速化できる。 トリガ・
イベントを各サブボリュームで無作為に選択し、この無
作為に選択したイベントをジレスピによって提案された
空間的に不均一なシステムで同時に追跡する代わりに、
予め定めた固定順序で並べられた全サブボリューム内の
イベントのすべてを含んだイベント確率データ・グルー
プ46のサブグループは単一のエンティティとして処理
される。全サブボリューム内の全イベントの確率がタイ
ム・ステップを求めるために加算されるので、単一のエ
ンティティとして処理を行うと、システム全体に対して
一つの時間基準を確立することができる。各イベント確
率の値は、各サブボリューム内でのシステム状態の変化
に起因して、タイム・ステップのそれぞれにおいて変化
する可能性があるが、イベント確率データ・グループ4
6によって定義されるイベント確率の「スタック順序
(stacking order)」は変更されないま
ま維持される。システム・シミュレーションの伝搬は、
シミュレーション装置74が全イベント確率を含むイベ
ント確率データ・グループ46の中から各タイム・ステ
ップに対して無作為に1個のトリガ・イベントを選択す
るという単純化されたプロセスによって、さらに迅速に
実行できる。これは、多くのサブボリュームを含む空間
的に不均一なシステム60に対して達成可能であり、こ
の場合、各サブボリュームは異なるイベント確率、物質
濃度、反応率、温度、圧力などを有する。これは、関係
定義、つまり、各イベント確率間のリンクを1個または
複数のサブボリューム62に、したがって、システム状
態データ・グループ42によって提供されるシステム特
性の組や物質特性IDによる物質特性の組に与えるサブ
ボリュームINDXが存在するためである。
【0033】従来の確率的シミュレーションと異なり、
シミュレーション装置74は、無作為にイベントをイベ
ント確率データ・グループ46から選択する場合に、そ
の選択したイベントがすべてのサブボリューム内のその
関連するイベント確率を伴う状態の変化を引き起こすと
いう一般的な前提に基づいてはシステム伝搬の処理を行
わないため、さらに高速なシステム伝搬も達成される。
代わりに、選択したイベントは、サブボリュームIND
Xの組によって識別される特定の組のサブボリュームと
関係付けられ、シミュレーション装置74は別のサブボ
リュームが選択されたトリガ・イベントによって影響さ
れるかどうかを判断するための十分な情報を有する。シ
ステム状態データ・グループ42の更新は、従来のシミ
ュレータで一般的に実行されるような全システムではな
く、限定された数のサブボリュームに対してのみ実行さ
れる。
【0034】以上の利点を示す1つの明確な例が図6〜
8に示されている。この場合、システム80(図8)は
同時に化学反応、物質移動および熱流を受けている。図
を簡略化するため、システム80は図2に示されるのと
同じ3つの化学反応をこうむるだけではなく、3×3×
3のサブボリュームのアレイ(図8)内に物質移動と熱
移動とを取り込んでいる。システム80の可能な全プロ
セスのイベント確率は、図6に示される16個の確率ア
レイの組に収集される。このアレイは下記から成る: 1.特定のサブボリュームでの3つの化学反応のそれぞ
れの相対的な確率(3つの化学反応×27個のサブボリ
ューム、即ち81個の項) 2.x方向、y方向またはz方向に垂直な18個のサブ
ボリューム・インタフェースのいずれかを横切るx方
向、y方向またはz方向の4つの化学種(A..D)の
いずれかの物質移動の相対的な確率(4×3×18、即
ち216個の項) 3.x方向、y方向またはz方向に垂直な18個のイン
タフェースのいずれかを横切るx方向、y方向またはz
方向の熱移動の相対的な確率(3×18、即ち54個の
項)。
【0035】このようにしてプロセスを独立の確率アレ
イに分類すると、特定のシミュレーションに含まれるべ
きプロセスの選択に高い柔軟性が得られる。特定のサブ
ボリュームまたは一対のサブボリュームの間のインタフ
ェースと16個の確率アレイのそれぞれの中の特定のも
のとの間に、サブボリュームINDXを使う直接的な対
応が存在する。図8では、この対応が2個のサブボリュ
ーム間のインタフェースを横切るz方向の移動という特
定のケースに対して示されている。例えば、z移動の確
率アレイ・メンバーP9の値は、x=2、y=2、z=
1の位置でのサブボリュームをx=2、y=2、z=2
の位置でのサブボリュームに移動する場合の確率を示し
ている。(221)をソース・サブボリュームのIND
Xとし、P9を選択したイベントの確率であると仮定す
ると、INDXは図に示される対応方程式を使って数9
から求められる。この特定の対応は、図6のアレイTA
Z、TBZ、TCZ、TDZおよびHZに当てはまる。
他の対応は、異なったサブボリュームまたはサブボリュ
ーム・インタフェースが関係してくるので、他のプロセ
ス確率データ・グループ・メンバーに対して確立され
る。
【0036】イベント選択プロセスにおいて、バンカー
等やジレスピに従って行われるように各確率アレイを別
個に考察するのではなく、16個の確率アレイをすべて
順次に収集し、このアレイの集合体を全体として考察す
る。この16個のアレイの総確率を計算し、タイム・ス
テップがこの総確率から計算される。乱数が生成され、
その乱数以上の小計が検出されるまで、確率アレイ要素
が順次に加算される。このようにして選択した確率アレ
イ要素がそのタイム・ステップに対して選択したイベン
トを決める。例えば、これは、2つのサブボリューム間
のy方向の種Bの移動に対応するアレイTBYのメンバ
ーである。乱数の値に応じて、16個の確率アレイの3
51個の要素の内の任意のものを選択することができ
る。所与のイベントの選択尤度は、総確率Pに対するそ
の寄与分に等しい。これは、図7の線分の長さで表され
る。
【0037】シミュレーション装置74およびデータ構
造40によって提供される柔軟性とモジュラー組織によ
って、ソフトウェア/ハードウェア・システム70がさ
まざまなプロセッサとデータ記憶装置の構成で実現でき
るようになる。より迅速なシミュレーション伝搬プロセ
スとデータ記憶容量が増大された高速プロセッサ・シス
テムとを利用すると、図5に示されるようなオンライン
・システム60のリアルタイム制御を行うことができ
る。このような実施の例として以下に実施例を説明す
る。
【0038】図9は、複数の反応物で反応器を満たすた
めの入口弁302、反応物の消費分が予め定めた率、例
えば92パーセントに達した後に反応器300から排出
するための出口弁304、および、その中の反応物を加
熱するために化学反応器の底部に配置された複数の加熱
器306から成る化学反応器システム300を示す。反
応率と反応物の消費は、化学反応器300システム内の
温度分布に依存している。92パーセントという反応物
消費の最適レベルは、過剰な副産物が作られないように
するためである。化学反応器システム300の6個のサ
ブボリューム310の温度分布を監視する6個の温度セ
ンサ308があり、この6個のセンサ308から得られ
る温度測定値は、アナログ/デジタル変換器312によ
ってデジタル信号へ変換される。その後、このデジタル
信号は温度入力としてオンライン・プロセス制御シミュ
レータ320に入力される。シミュレータ320は、温
度信号を初期条件としてシミュレーション前に受信し、
且つオンライン制御プロセスの最中に定期的に受信し
て、システム・データ・グループ322を定期的に更新
する。また、シミュレータ320は付属書に説明される
シミュレーション・ステップを実行し、時間の関数とし
て反応物消費率を予測する。シミュレータ320は、予
め定めた最適レベルの消費の終了時点も予測する。最適
レベルの消費に到達する前に、化学反応器制御装置33
0に出力信号が与えられ、予測した時点に出口弁304
を自動的に開き、化学反応器300で生成された産物を
排出すると共に、再充てんプロセスを開始して化学反応
器システム300を再起動する。オンライン・プロセス
制御シミュレータ320を使って最適反応終了レベルを
維持しながら、さらに複雑な設計の温度制御の使用を回
避することができる。シミュレータ320および制御装
置330が温度分布の監視および制御を行っている場
合、化学反応器は反応物のより広範囲の初期温度に適応
することができるので、さらに柔軟性に富んだ操作も行
うことが可能である。
【0039】図11は、図9に示される化学反応器シス
テム300に類似した化学反応器、シミュレータおよび
反応器制御装置を備える別の化学反応器システム400
を示す。化学反応器システム400では、或る反応率を
得るために加熱器408がシミュレータ420と反応器
制御装置430とにより制御されるという点で、化学反
応器システム400は化学反応器システム300と異な
る。温度センサ412から温度信号を受信してから、シ
ミュレータ420はシステム状態データ・グループを更
新するだけではなく、既存の温度分布に基づいて特定の
反応率を得るための温度特性を予測する。予測した温度
特性は化学反応器制御装置に伝送されて加熱器408を
調整し、それによって化学反応器システム400の反応
率および生産時間を能動的に制御することができる。加
熱器制御機構を化学反応器制御装置に付加することによ
り、生産時間の制御をさらに正確に行うことができる。
【0040】図11は物質エネルギー・システム500
を示しており、レーザ・ビーム502によりシステム5
00の頂面が照射されてシステムへのエネルギー入力、
つまり熱の流れQを生成する。熱の流れQは、その上に
レーザ・ビーム502が入射されるセルの温度依存型光
学特性の関数である。入射レーザ・ビーム502のエネ
ルギーはIで表され、温度依存反射率はR(T)によっ
て表される。ここで、Tは温度である。隣接するセルへ
の熱伝達率は、温度依存型熱伝導率K(T)、第1のサ
ブボリュームと第2のサブボリュームとの温度差、サブ
ボリューム間の接触面積Aおよびこの2個のサブボリュ
ームの中心間の距離dに依存する。或るサブボリューム
の瞬間のエンタルピーQが、T=Q/CpMという関係
に従ってその温度を決定する。ここで、Cpは熱容量、
Mはサブボリューム内の物質のモル数である。
【0041】図12は、複数のサブボリューム510に
分割される物質エネルギー・システム500を示す。サ
ブボリューム510は、2次元座標を使用できるように
円柱対称形である。物質エネルギー・システム500
は、その厚さがサブボリュームの厚さに等しい1個また
は複数のスライスから成る3つの異なった層、つまり層
520、層522および層524の物質を含む。すべて
の光線は上段スライス512に吸収される。上段スライ
ス512の中心に近いサブボリューム内でのエネルギー
変化率は、熱源であるレーザ・ビーム502から遠く離
れているサブボリューム510を上回ると考えられてい
る。物質特性データ・グループは、上段スライス512
の温度依存型反射率であるR(T)に情報を提供し、熱
伝導率K(T)、密度ρおよび熱容量Cpは3つの層5
20、522および524のそれぞれに提供される。シ
ミュレータは時間の関数として温度分布を予測する。物
質エネルギー・システム500は、レーザ・ビーム50
2が上段スライス512に加えられる基板(図示せず)
上に蒸着された3つの層の物質を含む薄膜であり得る。
シミュレータ540を使うことで、レーザ・ビーム50
2を生成するレーザ源550を制御し、薄膜のシステム
500の3つの層520、522、524の予め定めた
温度特性を作成することができる。
【0042】図13〜15で示されるシミュレーション
結果を調べると、物質エネルギー・システム500内の
温度特性を図12に示される実施例に従って正確に制御
することができる。図13は、シミュレータ540を使
って実行した温度計算の結果と、銀のパルス状赤外線レ
ーザ加熱のための熱拡散方程式の解析解により得られた
結果との比較である。解析解は、フィジカル・レビュー
・レターズ、1988年、第61巻、第22号の258
8−2591ページにJ.M.ヒックス(Hicks)
等により開示されている。シミュレータ540で使用さ
れる物質パラメータおよびビーム・パラメータは、解析
解で使われるものと同じである。プロットされた結果
は、その上にレーザ・ビーム502が完全に入射され、
吸収される上段スライス512の真中のサブボリューム
の時間依存型温度である。その半径は0.9mmで、そ
の厚さは27nmである。
【0043】図14は、シミュレータ540によって予
測される温度の結果と、シリコンのcw可視レーザ加熱
の解析解との比較である。解析解は、ジャーナル・オブ
・アプライド・フィジックス、1985年、第57巻、
第12号、5123−4126ページにラリオカピス
(Lariokapis)等により開示されている。両
方の解ともシリコンの時間依存型の熱特性と光学特性と
を活用し、上段スライス512、つまりシリコン表面で
の温度分布を比較している。確率的シミュレーションの
いくつかの空間的構造の結果が示されている。
【0044】図15は、大型シリコン・ウェハー上のC
r、MoおよびWから成る厚さ2μm、直径25−50
μmの膜をcwレーザ加熱する場合の温度分布の予測結
果を示す。(MW/c 単位の)さまざまなレーザ出力
での各金属の上段スライス512の結果が示されてい
る。純金属の領域と炭素および酸素によって汚染された
金属の領域とを区切る縦の点線は実験データと比較する
ためのもので、Crヘキサカルボニル、Moヘキサカル
ボニルおよびWヘキサカルボニルからレーザ化学蒸着で
の清浄な金属膜を得るための最低温度を決定する役割を
果たす。金属の光学特性は温度独立型であると仮定さ
れ、金属およびシリコン基板の熱特性のすべてが温度依
存型であった。
【0045】
【発明の効果】本発明により、シミュレーションされた
空間的に不均一なシステムを正確にシミュレーション、
予測または制御する機能を備えた確率的シミュレーショ
ン・システムを提供することができる。
【0046】また、本発明により、シミュレーションお
よび予測が迅速に実行され、それによって少なくとも1
つのプロセッサを具備するシミュレータがシミュレーシ
ョン対象システムをリアルタイムで制御できる空間的に
不均一な確率的シミュレータを提供することができる。
【0047】また、本発明により、複数の空間セルで発
生する複数のイベントを同時にシミュレートし、それに
よってシミュレータはシミュレート対象システムを時間
的に同期してシミュレート、予測または制御を行うこと
ができる確率的シミュレーション・システムを提供する
ことができる。
【0048】また、本発明により、数学的アルゴリズム
の解を必要とせず、それによって高水準なシミュレーシ
ョン精度を維持しつつ、シミュレート対象システムのシ
ミュレート、予測または制御を行うことができる確率的
シミュレーション・システムを提供することができる。
【0049】詳細かつ綿密なシミュレーション前解析を
必要とせずに、さまざまな幾何構造、反応イベントおよ
び物質特性を持ったシステムに適用するために容易に構
成可能な一般化された確率的シミュレーション・システ
ムを提供することができる点も本発明の利点である。
【0050】
【表1】 付属書 均一な化学反応の確率的シミュレーション 1.以下を入力する。
【0051】(a)反応ステップおよび率の定数 (b)初期濃度、温度および圧力 2.シミュレーションをセットアップする。
【0052】初期確率を計算する。
【0053】3.シミュレーションを伝搬する。
【0054】タイム・ステップを計算する。
【0055】確率を正規化する。
【0056】乱数を求める。
【0057】反応ステップを選択する。
【0058】濃度を更新する。
【0059】(可変の場合)温度および圧力を更新す
る。
【0060】確率を更新する。
【0061】4.以下を出力する。
【0062】経過時間に対する濃度、温度および圧力
【図面の簡単な説明】
【図1】多くの異なる種の分子を含んだ均一な物質エネ
ルギー・システムの斜視図である。
【図2】図2A、2B、2Cは、均一な化学反応に対す
るイベント選択操作を説明する図で、図2Aは反応ステ
ップおよび率の法則を示し、図2Bは確率および経過時
間の計算を示し、図2Cは乱数を使ったイベント選択を
示す図である。
【図3】図3A、3Bは4つのデータ・グループを含ん
だデータ構造を示す図であり、サブボリューム・インデ
ックス(INDX)および物質特性識別子(ID)がこ
のデータ・グループ間のリンクを提供する。
【図4】多くのサブボリュームを含む3次元物質エネル
ギー・システムを示す。
【図5】本発明に係わるシミュレータを利用するソフト
ウェア/ハードウェア・オンライン制御システムの概略
図である。
【図6】本発明に係わるシミュレータに設立された確率
アレイを示す図である。
【図7】イベント選択操作の概略図である。
【図8】セルの対と確率アレイ・メンバーとの間の対応
を示すためにテーブルと変換式が含まれる、セルの3×
3×3のアレイに分割された3次元物質エネルギー・シ
ステムを示す図であり、前記対応は、サブボリュームを
イベント確率サブグループにリンクするのにどのように
INDXを使用するのかを示す例である。
【図9】シミュレータ・システムによって制御される化
学反応器を示す図である。
【図10】予め定めた反応率を達成するためにシミュレ
ータ制御装置によって制御される別の化学反応器を示す
図である。
【図11】レーザ・ビームから入力されるエネルギーを
受け取る物質エネルギー・システムを示す図である。
【図12】本発明に係わるオンライン・シミュレータに
よって制御される図11の物質エネルギー・システムを
示す図である。
【図13】本発明の実施例で行った時間依存型温度計算
を従来の計算と比較した図である。
【図14】本発明の実施例で計算した空間温度分布を従
来の計算と比較した図である。
【図15】本発明の実施例を使用して2層システムに対
して計算した空間温度分布の例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランシス・エイ・ホウル アメリカ合衆国94539、カリフォルニア 州 フレモント、ラデロ・ストリート 40635番地 (56)参考文献 特開 昭62−35961(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物質およびエネルギーを内蔵し時間の進行
    にともなって物質およびエネルギーの状態が変わる時間
    進行型物質エネルギー・システムのシミュレーションお
    よび制御の少なくとも一方を行うシミュレーション・シ
    ステムであって、 少なくとも1つのデータ記憶装置と、 サブボリューム・インデックスによってそれぞれ識別さ
    れる複数のサブボリュームを前記物質エネルギー・シス
    テム内に定義するために前記データ記憶装置に記憶され
    ており、前記サブボリュームのそれぞれに対するシステ
    ム状態を定義するための複数のデータ・サブグループを
    含むシステム状態データ・グループと、 前記サブボリューム・インデックスによって識別される
    前記サブボリュームに含まれる複数の物質と該物質のそ
    れぞれに対する複数の物質特性とを定義する複数のデー
    タ・サブグループを含み、且つ前記データ記憶装置に記
    憶される物質特性データ・グループと、 前記サブボリューム・インデックスによって識別される
    前記サブボリュームのそれぞれでの前記システム状態の
    関数として、イベントの時間依存状態を定義するための
    関数をそれぞれ有する複数のイベントを定義し、且つ、
    前記データ記憶装置に記憶されるイベント・プロセス・
    データ・グループと、 前記サブボリュームでの前記システム状態および前記物
    質特性に応じて、前記サブボリュームのそれぞれでの前
    記イベントのそれぞれの発生確率を定義し、且つ、前記
    データ記憶装置に記憶されるイベント確率データ・グル
    ープと、 前記物質特性データ・グループ、前記システム状態デー
    タ・グループ、前記イベント・プロセス・データ・グル
    ープおよび前記イベント確率データ・グループのデータ
    を前記データ記憶装置から受信するためのデータ入力装
    置と、 (a)前記サブボリュームのそれぞれでの前記イベント
    のそれぞれに対する前記イベント確率を計算し、前記イ
    ベント確率のすべてを加算することによる総発生確率を
    使用して、タイム・ステップを決定するステップと、 (b)前記タイム・ステップに対するイベントを無作為
    に選択し、前記サブボリュームのそれぞれでの前記の選
    択したイベントの発生に起因するシステム状態を表す前
    記システム状態データ・グループを更新するために、前
    記の関連するサブボリュームのそれぞれに対する前記物
    質特性データ・グループを使用するステップと、 (c)予め定めたシミュレーション終了時間に至るま
    で、前記ステップ(a)および(b)を繰り返すステッ
    プとを含むシミュレーション・ステップを実行する装置
    と、 前記時間進行型物質エネルギー・システムの制御のため
    にステップ(b)で得られた前記の更新したシステム状
    態を利用する機能を有する制御装置とを備えた少なくと
    も1つのプロセッサと、 を具備するシミュレーション・システム。
  2. 【請求項2】物質およびエネルギーを内蔵し時間の進行
    にともなって物質およびエネルギーの状態が変わる時間
    依存型物質エネルギー・システムがサブボリューム・イ
    ンデックスによってそれぞれ識別される複数のサブボリ
    ュームに分割される前記物質エネルギー・システムをシ
    ミュレートする方法において、 (a)サブボリューム・インデックス、システム状態デ
    ータ・サブグループおよび少なくとも1つの物質特性識
    別子(ID)によってそれぞれが識別される複数のサブ
    ボリュームを含むシステム状態データ・グループを生成
    するステップと、 (b)前記の関連するサブボリューム・インデックスに
    よって識別される前記サブボリュームに含まれる物質特
    性を定義するための複数のデータ・サブグループを含む
    物質特性データ・グループを生成するステップと、 (c)前記サブボリューム・インデックスによって識別
    される前記サブボリュームのそれぞれに対して、前記シ
    ステム状態の関数としてイベントの時間依存状態を定義
    するための関数をそれぞれ有する複数のイベントを定義
    するためのイベント・プロセス・データ・グループを生
    成するステップと、 (d)前記サブボリュームでの前記システム状態および
    前記物質特性に応じて、前記サブボリュームのそれぞれ
    での前記イベントのそれぞれに対して発生確率を定義す
    るためのイベント確率データ・グループを生成するステ
    ップと、 (e)データ記憶装置に前記システム状態データ・グル
    ープ、前記物質特性データ・グループ、前記イベント・
    プロセス・データ・グループおよび前記イベント確率デ
    ータ・グループを記憶するステップであって、前記サブ
    ボリューム・インデックスおよび前記物質特性識別子
    (ID)が前記データ・グループのすべての間の対応を
    与えるステップと、 (f)前記サブボリュームのそれぞれでの前記イベント
    のそれぞれの前記イベント確率を計算し、前記イベント
    確率のすべてを加算することによる総発生確率を使用し
    てタイム・ステップを決定するステップと、 (g)前記タイム・ステップの間にイベントを無作為に
    選択し、前記サブボリュームのそれぞれでの前記の選択
    したイベントの発生に起因するシステム状態を表す前記
    システム状態データ・グループを更新するために、前記
    の関連するサブボリュームのそれぞれに対する前記特性
    データ・グループを使用するステップと、 (h)予め定めたシミュレーション終了時間に至るまで
    前記ステップ(f)および(g)を繰り返すステップ
    と、 を含む方法。
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