JP2547804B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

静電噴霧装置

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JP2547804B2
JP2547804B2 JP62505168A JP50516887A JP2547804B2 JP 2547804 B2 JP2547804 B2 JP 2547804B2 JP 62505168 A JP62505168 A JP 62505168A JP 50516887 A JP50516887 A JP 50516887A JP 2547804 B2 JP2547804 B2 JP 2547804B2
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ウイルソン,エドワード,ヘンリー
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静電噴霧装置に関するものである。
静電噴霧の利点は一つは、電荷を帯びた(帯電した)
噴霧がターゲットのまわりを包む傾向があることであ
る。これは例えば農薬散布において、噴霧が単に従来の
散布法において行われる作物の葉の外側または上側表面
だけでなく葉の両側を覆うので、特に用いられ得る。別
の特徴は、ターゲットへの噴霧の引付けがドリフトによ
る損失量を減少し得ることになる。噴霧の比較的多くの
部分またはほとんどの部分はそれの予定したターゲット
に達する。これにより使用されることになる噴霧の総量
は減少され、有効処理のコストは低減されまたは一般に
周囲の環境にとっても良いと考えられる。
噴霧ヘッドが噴霧縁部と、導電性または半導電性表面
と、この表面を介して噴霧縁部に噴霧すべき液体を供給
する手段とを備え、噴霧縁部から離間して電極を設け、
この電極と表面との間に高圧を発生する高圧発生手段を
設け、使用時に噴霧すべき液体で覆われた時に、噴霧縁
部における電界強度を十分に強めて噴霧縁部における液
体を静電力により優勢的に液糸にし、これらの液糸を帯
電した液滴に分裂させるようにした静電噴霧装置は公知
である。
この形式に属する装置は英国特許第1569707号明細書
に開示されている。
この装置の利点は、液糸が非常に狭い範囲の直径をも
つ液滴に分裂することにある。これは、致死量の殺虫剤
を散布するのに特定の大きさの液滴が要求される場合に
好ましく、例えば比較的小さな液滴では無効として無駄
となり、一方比較的大きな液滴だと同じ数の場所を散布
するのに比較的多量の殺虫剤が必要となる。
広い面積を処理するために航空機から散布を行うこと
ができる。空中静電噴霧は例えば欧州特許出願第EP−A1
−186353号に提案されているが、解決されていない問題
点は航空機を通過していく気流によって生じる問題であ
る。噴霧に使用される固定翼航空機では、航空機の動き
によって機体を通過ししかもプロペラの後流によって可
及的に強められる70m/時程度の気流が生じる。気流によ
って生じる問題は、静電噴霧ヘッドのまわりの乱流が液
糸の形成を阻害し、従って液滴の直径の分布範囲を駄目
にし場合によっては噴霧し損なうことにある。
本発明によれば、噴霧縁部、導電性または半導電性表
面及びこの表面を介して噴霧縁部に噴霧すべき液体を供
給する手段とを備えた噴霧ヘッドと、噴霧縁部から離間
して設けた電極と、この電極と表面との間に高圧を発生
する高圧発生手段とを有し、噴霧ヘッドが翼形体から成
り、それの後縁部が噴霧縁部を構成し、噴霧ヘッド及び
電極がそれらの間を通過する気流の部分に取り付けら
れ、噴霧ヘッド及び電極の形状及び位置が噴霧縁部の領
域における乱流の発生を十分低くするようにされ、また
噴霧すべき液体で覆われた時に噴霧縁部における電界強
度を十分に強めて噴霧縁部における液体を静電気力によ
り優勢的に液糸し、これらの液糸を帯電した液滴に分裂
させるようにしたことを特徴とする静電噴霧装置が提供
される。
[実施例] 以下、例として添附図面を参照して本発明の一実施例
について説明する。
第1図及び第2を参照すると、直線状噴霧ヘッド2a、
2bは軽飛行機3の各翼の後縁部の下側に装着されてい
る。直線状噴霧ヘッドの位置は、直線状噴霧ヘッドが乱
流のない空気中に位置しまた噴霧が空気の流れに実質的
に平行となりしかも飛行機の尾翼面上にいかなる実質的
な量ものらないように選択される。直線状噴霧ヘッドは
約1/2mの間隔でブラケット8(第3図)に取付けられた
アーム6(第1図)により支持されている。
噴霧ヘッド2は第3図に示すように、翼形体(図面で
は対象である)の形状を成し、それの後端部に直線状ノ
ズルを備えている。この翼形体は、一般に絶縁性材料か
ら成る前縁組立体12と、この場合半絶縁性材料、例えば
英国バーギンガムのTufnol社から商標名Kite Brandで市
販されている複合材料から成るノズル組立体14とから成
っている。ノズル組立体14は翼形体の後縁部16を構成し
ている。この後縁部16はまた噴霧縁部として機能する。
ノズル組立体14は間に薄いスペーサを挟んで互いに固定
された二つの部分14a、14bから成り、スペーサの厚さに
より後縁部すなわち噴霧縁部16の直前にスロット18が形
成されている。
使用において、液体農薬は、スロット18を通り、導電
性または半導電性表面20を介して外表面21を横切って噴
霧縁部16へ供給され、この噴霧縁部16から噴霧が行われ
る。噴霧縁部は二つの対向した電極4間に向けられてい
る。
電極4は導電性材料から成るコア22を部材24で外装し
構成され、部材24は、一部分半絶縁性材料26で、また一
部分絶縁性材料28で構成されている。部材24の絶縁性部
分28はガラス繊維強化プラスチックスを用いて引出成形
により形成される。部材24の半絶縁性部分は、1010〜10
14の範囲、一層好ましくは、5×1011〜5×1012Ωcmの
範囲の抵抗率をもつ材料の丸管25である。適当な材料の
例としてはある一定のグレードのソーダガラス及びフェ
ノールホルムアルデヒド・紙複合材料を挙げることがで
きる。英国バーギンガムのTufno社から商標名Kite Bran
dで市販されている複合材料が特に適していることが認
められた。コア22はパックされた鉄充填材または炭素粒
状体である。丸管25はエポキシ充填材または接着剤23に
よって絶縁性部分28に結合され、整形されている。導電
性または半導電性表面20は一対の給電導線(図示してな
い)の一方を介して高圧発生装置50または52(第6図)
の出力端子の一つに接続されている。電極コア22は他方
の高圧給電導線を介して高圧発生装置の別の電圧出力端
子に接続され、使用時に導電性または半導電性表面20と
電極コア22との間に例えば10〜35KVの高電位差を維持す
るようにされる。種々の電圧形態を用いることができ
る。ターゲットが本質的に接地電位にあるとすると、電
極22か或いは(後で説明する)導電性または半導電性表
面20は接地電位となり得る。代わりに、電極22は導電性
または半導電性表面20の電位とターゲットの電位との中
間の電位に維持することもできる。本発明の好ましい構
成では、導電性または半導電性表面20は±35KVに維持さ
れ、また、電極は±17.5KVの中間電位に維持される。従
って電極は噴霧における液滴の極性と同じ極性の電位を
もつことになる。液滴は一度電極を通過すると電極によ
って反発される傾向がある。電極が接地電位にあれば、
特に高流速において液滴が電極に逆に引き付けられる傾
向がある。
導電性または半導電性表面20及び電極コアに必要とさ
れる電圧を供給するため任意の適当な回路装置が用いら
れ得る。第6図において、各高圧発生装置は二つの高圧
出力を備えて示されている。別の代わりの例では電極コ
ア電圧は単一出力発生装置から分圧器により供給され
る。
縁部16は、電極コア22を縁部から離間させる近さで、
高圧でも比較的低いレベルの高圧において噴霧を行うこ
とができる程度に鋭くされている。使用において電界は
電極外装の半絶縁性部分26と縁部16に達する液体との間
に形成される。導電性または半導電性表面20が電極コア
22に対して正の電位にあると仮定すると、導電性または
半導電性表面と接触することで負の電荷が液体から離
れ、液体には正味正の電荷が残る。電極4の存在により
縁部16における液体と空気との境界で電界は十分に強め
られ、それにより液体は縁部16に沿って離間した液糸に
引き出される。
液体は正に帯電されるようになり、負の電荷は導電性
または半導電性表面20にとって分離され、液体には正味
正の電荷が残ることになる。液体におけるこの電荷は、
液体の表面張力に打ち勝ち縁部16に沿って離間した間隔
で液体を円錐体にさせる内部反発静電気力を生じさせ
る。各液体の円錐体の頂部から液糸が発生される。縁部
16からある距離において、空気を介して移行していくこ
とにより生じる液糸に作用する機械的力によって液糸は
ほぼ同じ寸法の帯電した液滴に分裂される。液滴同志の
相互反発により噴霧は液糸を横切る方向拡がっていく。
形成される液糸の数は、液体の流量及び電気抵抗率や液
体の粘性のようなその他のファクタの中でも特に電界強
度に依存する。他の全ての事項は一定であり、電圧及び
流量を制御して液糸の数を制御し、これにより液滴の寸
法を制御して極めて同寸にすることができる。
導電性表面が噴霧縁部16から分離している場合には、
噴霧すべき液体の抵抗率に関連して導電性表面と噴霧縁
部16との間の間隔を適当に寸法決めする必要があること
がわかった。噴霧は、所与間隔において液体の抵抗率が
高すぎる場合または逆に所与特定抵抗率において間隔が
広すぎる場合には行われないことがわかった。この観察
は次のように説明できる。すなわち、液体が導電性また
は半導電性表面を通過する際に帯電されることになるこ
とに加えて、縁部16における液体から液体を介して電荷
が離れていく。この電荷の離れていく通路の抵抗値は、
その通路を横切っての電圧降下が結果として霧化電界強
度を形成するのには低すぎる電圧を縁部16に生じさせる
ことになるように高くてはならない。従って、縁部16と
導電性または半導電性表面との間の距離は、使用される
液体の抵抗率に適合するように十分に小さい必要があ
る。例えば106〜1010Ωcmの範囲の抵抗率をもつ液体を
噴霧する際でも表面に位置決めするのが適当であること
がわかった。
電気的接続はコア22になされるので、部材24の表面に
おける電位は一様でない。この表面電位はコア22の近く
の半絶縁性材料26において最低であり、縁部16と電極と
の間の電界中に電束が集中することになる。比較的近接
した部位間のコロナ放電につながる表面トラッキングな
しにコア22の領域内で縁部16と電極本体との間に最大の
電気的応力を加えることができるようにするため、コア
及び外装は噴霧縁部において噴霧ヘッドに最も近接する
ように形状決めされかつ位置決めされる。図示実施例で
は、コアはパックされた鉄充填材または炭素粒状体であ
る。
液糸の形成される噴霧縁部近くの領域は、液糸を横切
る気流が実質的にないことが重要である。この液糸を横
切る気流は液糸の形成を妨げたり阻止することにもな
る。このため、三つの翼形体は各々、噴霧ヘッドが空気
の流れの方向と実質的に整列した時に乱流航跡が小さく
なるように形状決めされる。噴霧縁部16の下流の領域で
は実際に液滴が電極に付着する機会がほとんどないよう
にするのがのぞましい。このため、電極本体はそれらの
後縁部に向って互いに離れる方向に湾曲され、拡がった
通路が拡がるようにしている。従ってこの通路を通過す
る空気の流れは減速し、乱流を完全に取り除くことが困
難となる環境を作ることになる。しかしながら、静電気
力によって適当な液糸を形成できるように乱流を十分小
さくすることができ、実際に装置は入射角を10゜または
15゜とすることができまたは失速して乱流航跡を形成す
る前に空気の流れの方向となるようにされ得る。これに
より、航空機の通常の姿勢範囲において噴霧を行うこと
ができる。
噴霧率の高い時及び(または)表面20と電極コア22と
の間の電位差が高い時には、噴霧の液滴が電極を汚す傾
向がある。この傾向は、液滴が気流を横切得るより早く
液滴を電極から離れさせる縁部16上の気流によって減少
される。
第3図に示す装置では、航空機の前方方向進行により
液滴が電極を汚す前にそれらの液滴を除去するのに十分
な気流が形成されることがわかった。気流が余りに大き
すぎると表面21上の液体に空気剪断力が作用し、液体が
縁部16に達する前に液体を表面21からはぎ取る傾向があ
る。しかしながら、電極翼形体を特定の形状及び位置に
設定することにより効果を高めることができる。気流を
強めるのが望ましい状況としては、液滴が電極に付着す
ることが認められる場合である。この様な状態は、堅固
さを出すため電極を大きくる必要がある場合に生じ得
る。気流を高めるのに適した翼形体は第4図に示されて
いる。これらの翼形体は、縁部16から離れた側における
断面形状が実質的に平坦であり、外側の気流を犠牲にし
て噴霧ヘッドとこれらの翼形体との間の空間を通って有
効な気流を流れさせる。この装置において、電極本体の
位置により気流は実質的な横方向成分なしに液糸の方向
に流れさせ、噴霧ヘッドを失速に耐えさせるようにして
いる。
電極と噴霧ヘッドとの間に気流を形成することなしに
導電性または半導電性表面20を接地電位にしそして電極
4を高い(正または負の)電圧にすると、ほとんどの液
滴は電極に付着してしまうことになる。本発明のように
気流を形成するとにより、この様な装置を用いて噴霧を
行うことが可能となる。乱流でない空気の十分な流れは
この様な極端な例の場合でも電極を保護することができ
る。
噴霧ヘッドの前縁組立体12は二つの部分、すなわち表
皮部12aと通常断面I字形の梁部12bとから成っている。
両部分はガラス繊維強化プラスチックを用いて引出成形
により製造される。表皮部12a及び梁部12bは中空空洞38
を空けてねじにより互いに組み立てられ、中空空洞38を
通って管部材及び高圧電気導線(第3図には示されてな
い)がノズルへ噴霧すべき液体及び高電圧をそれぞれ供
給する。ノズル組立体14は翼形体の断面の一部を形成す
るように前縁組立体12の外形に一致するようにしてい
る。ノズル組立体14はその長さ方向に沿って突起部40を
備え、この突起部40は梁部12bのフランジ間に押し嵌め
られている。梁部12bと突起部40との間には電気的コネ
クタ及び流体コネクタ(図示してない)の押し部材が設
けられ、ノズル組立体は前縁組立体に結合され、そして
保守または交換のため容易に取り外され得るようにして
いる。流体コネクタはノズル部分14bの内面における分
配通路44と連通している。分配通路44は噴霧すべき液体
を通路40からスロット18へ移送する。
第2図に示されるように、噴霧ヘッドは水平ではなく
航空機の翼の上反角に一致している。噴霧動作中、液体
は紡糸ポンプ(図示してない)から正の圧力で供給さ
れ、上反角は問題とならない。しかしながら、航空機が
細長い領域上で飛行端に到達すると、噴霧は停止され、
隣接した細長い領域への噴霧に移る。噴霧ヘッドの全長
に渡って一つの連続したスロット18が設けられていると
すると、液体の場合スロットの下方端に向かって液体が
流れ、スロットの上方端が空となる傾向がある。このた
め紡糸ポンプの作動時間と噴霧開始時間との間に僅かな
遅れが生じ、その結果中間の許容できない領域が噴霧さ
れないままとなる恐れがある。この問題は、スロット18
を複数の短い独立した部分に分け、各短い独立した部分
に別個に液体を供給ししかも通路の姿勢及び噴霧中の通
常操縦状態において端から端まで各部分を充填した状態
に保つように十分な毛管作用が得られるよう十分に短く
することによって解決でき、第5図を参照すると、噴霧
ヘッドは標準の長さ部分に製作される。ノズル14の八つ
の部分14.1〜14.8は概略的に示されている。各部分に
は、スロット18の三つの別個の部分が設けられ、これら
の部分はスロット18を画定しているスペーサに設けられ
た複数のセパレータにより分離されている。
スロット18の各部分にはそれぞれ別個の分配通路44を
介してそれぞれ別個の流体コネクタから液体が供給され
る。液体コネクタとそれぞれの分配通路44との間には逆
止め弁46が設けられ、この逆止め弁46は分配通路44の一
つの部分から別の部分への流れ込みを防ぐように機能す
る。ノズルの各部分14.1〜14.8はスロット18及び分配通
路44の三つの分離した部分を備え、これらの部分には共
通導管41から逆止め弁48及び流量調整装置42を介して得
体が供給される。分配通路44及びスロット18の別個の部
分を分離する逆止め弁を使用する必要があるため、静電
噴霧用の殺虫剤に用いられる種類の溶剤がほとんどのエ
ラストマー材料に非常に損傷を与えるという問題が生じ
る。シールとしてエラストマーを用いない逆止め弁はそ
れらを閉じた状態に保つのに高いばね圧に頼ることにな
る。その結果近い順圧では弁が開かなかったり、また弁
によって特定の圧力での流量にばらつきが生じることに
なる。これは、各弁48が流量調整装置42に組み合わされ
ているので弁48にとってそれ程重大でない。しかしなが
ら、流量調整装置には弁44は組み合わされない。この問
題は、逆止め弁44にシールとしてPTFE製のOリングを用
いることにより解決できる。適当なOリングとしては、
Green Tweed and Co Inc 、Detweiler Road, Kulpsvill
e, USAから商品名“CHEMRAZ"で市販されているものを挙
げることができる。
できるだけ直接接続がないので、接地に対して電圧基
準を維持することは幾分問題となる。それの一解決法は
欧州特許出願EP−A2−0186353に開示されている。本装
置に適用した場合の回路構成は第6図に示すようにな
る。
第6図に示すように、航空機は二つの噴霧ヘッド・電
極組立体2a、4a及び2b、4bを装着している。これらの噴
霧ヘッド・電極組合体は第2図に示すように航空機の各
側に一つづつ装着されている。また二つの高圧発生装置
50、52が設けられ、これらの各高圧発生装置はバッテリ
ー54により給電される。各高圧発生装置はそれぞれの接
地端子58、60に対して二つの高圧出力を備えている。接
地端子58、60は航空機の機体に接続されている。高圧発
生装置50の−35KV出力62は噴霧ヘッド2aの表面20aに接
続されている。高圧発生装置50の−17.5KV出力64は組合
さった電極4aに接続されている。同様に、高圧発生装置
52の+35KV出力66は噴霧ヘッド2bの表面20bに接続さ
れ、また+17.5KV出力68は組合さった電極4bに接続され
ている。高圧発生装置50、52は好ましくはそれぞれの噴
霧ヘッドの前縁組立体に装着される。これにより噴霧ヘ
ッドに対して高圧電気接続を行う必要がなく、単に低圧
外部接続を行うだけでよい。
噴霧ヘッド2bから出てくる霧化された液体は正に帯電
されることが認められる。一方、噴霧ヘッド2aから出て
くる霧化された液体は負に帯電される。噴霧中、高圧発
生装置52からの正の電流は端子66、噴霧ヘッド2bにおけ
ると導電性または半導電性表面20b及び噴霧ヘッドから
出てくる液体を介して接地へ流れる。端子58、60間を接
続しないと、接地(すなわちターゲット)から高圧発生
装置52への電流の戻り路がなくなる。その結果、高圧発
生装置52に負の電荷が形成されることになる。
高圧発生装置52におけるこのような電荷の形成は、電
極4bに対して導電性または半導電性表面20bに印加され
る電位を下げることになり、従って噴霧液体に印加され
る電荷及び霧化電界を減少させることになる。その結
果、液体の液滴の寸法が大きくなり、噴霧特性を劣化さ
せることになる。高圧発生装置50も同様に影響を受け
る。
実際に、高圧発生装置の一方50または52が他方より大
きな電流を供給するとすると、これらの高圧発生装置に
電荷が形成される。そして電荷の極性は、大きな電流を
供給する方の高圧発生装置によって供給される噴霧ヘッ
ドにおける霧化電界を減少させるようになる。このため
組合さった噴霧ヘッドからの噴霧の特性が低下し、また
高圧発生装置からの噴霧電流も減少することになる。
逆に、小さい電流を供給する方の高圧発生装置によっ
て供給される噴霧ヘッドにおける霧化電界は増大され
る。従ってこの噴霧ヘッドからの噴霧の特性は改善さ
れ、他方の噴霧ヘッドからの噴霧と整合するまで噴霧電
流は増大する。
別の代わりの構成では、スロット18は後縁部16の前方
よりむしろ後縁部16に設けられ得る。そのような構成
は、スロットが普通二つの側部を備えているので、明ら
かに二つの噴霧縁部を形成し得るが、静電的効果は一つ
の縁部の効果である。すなわち、単に一組の液糸が中心
に形成される。仮に静電的効果が二つの縁部の効果であ
るとすると、液糸はスロットの両側における“縁部”か
ら生じられることになる。中央スロットによってなされ
る一つの縁部の概念は恐らく、噴霧すべき液体が相当な
導電率をもち、使用中にスロットを橋絡すると考えるこ
とにより良く理解され得る。
さらに別の構成では、一つ以上のスロット18が単一噴
霧縁部に液体を供給するために配列され得る。
図面の簡単な説明 第1図及び第2図は本発明を実施している装置を軽飛
行機に装着した状態を示し、 第3図は本発明を実施している噴霧装置の断面図であ
り、 第3a図及び第3b図は第3図の細部を示し、 第4図は別の実施例の端面図であり、 第5図は第3図の実施例の液体供給装置を示し、 第6図は第3図の実施例の電気回路を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ノークス,テイモテイ,ジエームス イギリス国.ハンプシヤー.ニヤー・オ ルトン.セルボーン.ビーチ・ハンガー (番地その他表示なし) (72)発明者 グリーン,マイケル,レスリー イギリス国.ウエスト・ミツドランズ. サツトン・コールドフイールド.ハリー フイールド・ロード.66 (72)発明者 ウイルソン,エドワード,ヘンリー イギリス国.ウエスト・サセツクス.ラ ツクウイツク.ブリツジ・ロード.3 (56)参考文献 特開 昭61−216759(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴霧縁部、導電性または半導電性表面及び
    この表面を介して噴霧縁部に噴霧すべき液体を供給する
    手段とを備えた噴霧ヘッドと、噴霧縁部から離間して設
    けた電極と、この電極と表面との間に高圧を発生する高
    圧発生手段とを有し、噴霧ヘッドが翼形体から成り、そ
    れの後縁部が噴霧縁部を構成し、噴霧ヘッド及び電極が
    それらの間を通過する気流の部分に取り付けられ、噴霧
    ヘッド及び電極の形状及び位置が噴霧縁部の領域におけ
    る乱流の発生を十分低くするようにされ、また噴霧すべ
    き液体で覆われた時に噴霧縁部における電界強度を十分
    に極めて噴霧縁部における液体を静電気力により優勢的
    に液糸にし、これらの液糸を帯電した液滴に分裂させる
    ようにしたことを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 【請求項2】噴霧ヘッドが対称翼形体である特許請求の
    範囲第1項に記載の装置。
  3. 【請求項3】二つの電極を有し、各電極が後縁噴霧縁部
    の各側に設けられている特許請求の範囲第2項に記載の
    装置。
  4. 【請求項4】電極が翼形体である特許請求の範囲第1項
    〜第3項のいずれか一項に記載の装置。
  5. 【請求項5】電極が導電性コア及び5×1011〜5×1011
    Ωcmの抵抗率をもつ半絶縁性材料で少なくとも部分的に
    形成された外装またはカバーを備えている特許請求の範
    囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載の装置。
  6. 【請求項6】導電性コア及び外装またはカバーが噴霧縁
    部において噴霧ヘッドに最も近接するように形状決めさ
    れ、少なくとも噴霧縁部に最も近接した外装またはカバ
    ーの部分が半絶縁性材料で構成されている特許請求の範
    囲第5項に記載の装置。
  7. 【請求項7】コアがパックされた鉄充填材または炭素粒
    状体であり、また外装またはカバーが翼形体である特許
    請求の範囲第4項による特許請求の範囲第6項に記載の
    装置。
  8. 【請求項8】噴霧縁部及び電極または複数の電極が直線
    状である特許請求の範囲第1項〜第7項のいずれか一項
    に記載の装置。
  9. 【請求項9】噴霧縁部に液体を供給するため噴霧縁部の
    全長に沿って近接した間隔で設けられた一連の別個のス
    ロット及びそれぞれの分配通路を介して各スロットへ液
    体を供給するように設けられたそれぞれの逆止め弁を有
    する特許請求の範囲第8項に記載の装置。
  10. 【請求項10】各々一群の隣接した逆止め弁に液体を供
    給するようにされた多数の別の逆止め弁を有する特許請
    求の範囲第9項に記載の装置。
  11. 【請求項11】個々の通路を介して別の逆止め弁の各々
    に液体を分配する共通の供給通路及び各それぞれの別の
    逆止め弁を流れる流量を調整する量だけ共通の供給通路
    から各個々の通路へのびた流量制限プラグを有する特許
    請求の範囲第10項に記載の装置。
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