JP2542480B2 - 納骨堂の扉及び同納骨庫 - Google Patents

納骨堂の扉及び同納骨庫

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JP2542480B2 JP5149648A JP14964893A JP2542480B2 JP 2542480 B2 JP2542480 B2 JP 2542480B2 JP 5149648 A JP5149648 A JP 5149648A JP 14964893 A JP14964893 A JP 14964893A JP 2542480 B2 JP2542480 B2 JP 2542480B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロッカー式を採用する
納骨堂の扉及び同納骨庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、都市化による高密度開発及
び地下高騰の折柄、公共墓地用地の確保の困難性、墓地
取得の困難性等に鑑み、納骨堂方式の大規模型墓地が構
築される状況となっており、特に首都県では実際に構築
されている。その構成は、金属性の構造物に多数の納骨
庫を構成し、この納骨庫の開閉を同材料の金属性扉をも
って行う構造となっている。またその納骨庫の庫内壁も
特別な配慮が行われていないのが現況である。
【0003】尚、墓碑(墓誌)又は納骨堂に関する考案
としては、下記の先行技術が挙げられる。(1)実開平
4−6457号の集合墓石構造がある。多数の骨壺収納
室を備えた集合墓石の前面外集面に銘板掲示部を設け、
この銘板掲示部に埋葬された故人の戒名、俗名、享年等
を表示した銘板を挿設可能とする構成である。(2)実
開平2−137460号の墓誌がある。写真、似顔絵等
の故人、ペットを表す画像を備えたプレートを、墓誌石
に設けた構成である。(3)実開昭63−162070
号の納骨堂における納骨室の構造がある。納骨堂に区分
納骨室を多数設け、この区分納骨室に自然石等のミニチ
ュアの墓を設ける構成である。(4)実開平2−452
47号の納骨堂がある。納骨堂の各個室内に設けた納骨
祭壇の前に少なくとも一人が祭儀できる空間を設けた構
成である。(5)実開平2−134033号のロッカー
がある。ロッカー本体の開成前部に木製の開閉扉を取付
けた構成である。(6)実開平3−87762号のフェ
ンスがある。フェンスを格子状枠体で構成し、前記格子
状枠体の一部を開口部になし、当該開口部に前記格子状
枠体とは異種素材でなる装飾パネルを設ける構成であ
る。(7)実開平3−118038号のレンタルロッカ
ーがある。ロッカー本体の扉及び枠体でなる前面壁に、
画像担持層及びこの画像担持層を保持する画像保持層を
粘着層を介して設ける装飾レンタルロッカーの構成であ
る。
【0004】また納骨室(納骨庫)に関する考案として
は、下記の先行技術が挙げられる。(8)実公平3−1
8589号の墓用の積石基礎がある。納骨室の正面に聖
観音像などの化粧彫り部を設けた構成である。(9)実
開平64−37855号の鋳物製墓標がある。墓標の遺
骨等の収納空間を合成樹脂コーティングにより着色処理
した構成が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した先行技術文献
の中には、プレート又は銘板を挿設可能とした構成が開
示されているが、在来の石材でなる墓誌石(墓石)又は
納骨堂に、同石材のプレート等を設ける構成である。そ
れがため、プレート等と墓誌石等が一体構造となり、プ
レート等を石材で構成する特性、即ち、尊厳性、有難
み、又はプレート等の顕著性等を備えていないこと、更
には家名、家紋、故人の戒名、俗名、享年、画像等を彫
り込むに十分な石の厚みを備えていない構造上の問題点
があること、等の課題が考えられる。また多数の納骨堂
に対応する標準サイズを決定しておけば、各人の好み、
希望に対応する吉相石材を選択できるが、前記従来の技
術文献では、このような課題の解決に配慮が払われてい
ない。
【0006】尚、納骨室を研磨した石材で構成する技術
は開示されているが、納骨室を構成する壁面、扉又は墓
石(墓誌石)とは同じ研磨石材で構成する。したがっ
て、壁面と墓石とが同じ感覚となり、例えば、墓石が引
き立たないこと、又は規格化された納骨室、及び扉とな
り、各家の特徴・個性又は尊厳性が確保されないこと、
等の課題が考えられる。
【0007】殊に、納骨堂を異種材料の組合せを介し
て、天然資源等の資源の有効・有益利用を図ること、又
は製作に携わる産業及び作業者・職人等の育成、職場環
境確保、又は生活環境確保等を図ること、等については
何ら配慮がなされておらず、我国の産業の発展、職場環
境又は生活環境等の確保について好ましい状況となって
いないのが現況である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記に鑑み、本発明は墓
碑、壁体を吉相石材で構成し、当該石材の有する特性を
十分に発揮できること、異種材料の組合せを介して、資
源の有効・有益利用を図ること、及び職場・生活環境確
保を図ること、等を目的に、下記の構成を採用する。
【0009】即ち、本発明の納骨堂の扉は、多数の納骨
庫を有するロッカー式の納骨堂であって、当該納骨堂の
扉は、扉枠体と、この扉枠体に設けられる吉相石材でな
る板状の墓碑と、この吉相石材でなる墓碑に設けられた
家名、家紋等の識別手段と、で構成される。
【0010】即ち、本発明の納骨堂の納骨庫は、ロッカ
ー式を採用する納骨堂に設けられた多数の納骨庫であっ
て、当該納骨庫に設けられた壁体及び扉枠体の墓碑は、
この納骨庫とは別材料の吉相石材等の石材、その他材料
で構成されていることを特徴とする
【0011】
【作用】以下、本発明の作用(使用方法)について説明
する。ロッカー式の納骨堂の扉には、吉相石材でなる板
状の墓碑が設けられているので、故人の好み、又は画像
等が反映されている。よって、家族及び縁者、関係者等
は、当該故人の思い出、尊厳性、人間性等に接し得るこ
とと、故人の導き、教え、生き方等を今一度思い起こ
し、参拝者に新たな挑戦、やる気の高揚に大いに役立つ
し、故人の考え又は趣味感覚等を連想できること、等の
各種感覚並びに慣習、趣味感等を十二分に享受できる。
又その際、扉を開放し、納骨庫の骨壺、墓、遺品を心静
かに参拝する際、庫内の壁体が吉相石材等で構成されて
いることから、従来の墓石の感覚を十分満喫できるこ
と、又はその尊厳性と、故人の安らかな御霊、或は読経
などとの調和性等が十分期待できる処である。
【0012】尚、多数の納骨庫は、通常規格寸法に構成
されていることから、扉及び/又は壁材に互換性を備え
た構成とすることによって、一層の汎用性と利便性、選
択性等の向上が大いに期待でき、大変に重宝する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら具体的に説明する。1は多数の納骨庫2、2・・・・
・・(以下、単に2とする。)を有する納骨堂で、いわ
ゆる公共墓地形式を採用する大規模なロッカー式の納骨
堂1が最適である(勿論、限定されず、小規模の納骨堂
にも採用される。例えば、家族単位、親戚単位等の納骨
堂を云う。)。したがって、当該納骨堂1には極めて多
数の納骨庫2と、当該納骨庫2を開閉する扉3がそれぞ
れ設けられている。そして扉3には扉枠体13と通常2
mm前後の板厚を備えた吉相石材でなる板状の墓碑4とが
設けられている。この吉相石材でなる板状の墓碑4を扉
枠体13に設ける構成は、挿設方式、ネジ止め方式、嵌
合方式、接着方式等の各種方式を採用するが、望ましく
は着脱方式を採用する。尚、吉相石材の一例を挙げる
と、次のような石材がよい。即ち、本小松石、青葉小松
石(神鍋石)、甲州小松石(山崎石)、天光石、千石み
かげ石、千石青みかげ石、本御影石、庵治石、万成石、
北木石、浮金石、牡丹石(黒)、天山みかげ、七山みか
げ、伊予大島石、青木石、青葉石、八光石、花塚石等が
あるが、各人の望み又は経済性、その他要素を基準とし
て選択する。また吉相石材でなる板状の墓碑4の表面
(限定されない)には、家紋5、家名6、戒名、画像、
飾り7、図形等の識別手段が設けられている。勿論、識
別手段を設けない場合も有り得る。更に吉相石材でなる
板状の墓碑4に替え陶器、磁器、鋼盤、木材、鋳物等の
他の部材でなることも有り得る。
【0014】尚、図3、図4の如く、納骨庫2の内壁面
12を、それぞれ吉相石材、陶器、磁器、鋼鉄、木材、
鋳物等の他の部材でなる壁体8で構成する(側面のみの
場合等適宜選択する。)。いわゆる壁体8を納骨庫2と
は別材料で構成する。これにより、一層ロッカー式の納
骨庫2としての尊厳性、安心感、並びに従来と同様な墓
地としての感覚を発揮できるし、又骨壺9、墓石10、
香炉台11との調和性が達成される。壁材8は当然、天
井面112,底面1112に設けられる場合も有り得
る。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上で詳述した如く、ロッカ
ー式の納骨堂に多数設けられた納骨庫の扉、壁体又は墓
碑を、納骨室とは別材料の吉相石材、その他材料で構成
するも のである。それがため吉相石材の有する尊厳性、
安心感、墓としての外観形態を十二分に発揮できる効果
がある。また異種材料の組合せを介して、職場環境及び
生活環境の確保が達成され、産業界に寄与できる。又資
源の有効・有益利用が図れる。更には石職人等職人の技
術向上と後継者の育成等にも大いに役立つ処である。
た本発明は、扉の墓碑には吉相石材でなる板状の墓碑が
設けられているので、各家の特徴・個性又は尊厳性、墓
としての外観形態等を発揮でき、在来の墓地の墓とそん
色がない感覚が得られる特性がある。
【0016】またロッカー式の納骨堂は、規格寸法化さ
れているので、墓碑、壁体を規格寸法化することによ
り、汎用性又は互換性が達成され、大変に有益かつ重宝
する処である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロッカー式の納骨堂の正面図である。
【図2】同上拡大斜視図である。
【図3】納骨庫の内部を示す拡大正面図である。
【図4】納骨庫の内部を示す拡大横断面図である。
【符号の説明】
1 納骨堂 2 納骨庫 12 内壁面 112 天井面 1112 底面 3 扉 13 扉枠体 4 吉相石材でなる板状の墓碑 5 家紋 6 家名 7 飾り 8 壁体 9 骨壺 10 墓石 11 香炉台

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の納骨庫を有するロッカー式の納骨
    堂であって、 当該納骨堂の扉は、 扉枠体と、 この扉枠体に設けられる吉相石材でなる板状の墓碑と、 この吉相石材でなる墓碑に設けられた家名、家紋等の識
    別手段と、 で構成される納骨堂の扉。
  2. 【請求項2】 請求項1の識別手段が彫刻方式で形成さ
    れた家名、家紋、図形、画像、飾り等でなる請求項1の
    納骨堂の扉。
  3. 【請求項3】 請求項1の納骨堂の扉を、納骨堂にある
    すべての納骨庫に配備する構成とした請求項1の納骨堂
    の扉。
  4. 【請求項4】 ロッカー式を採用する納骨堂に設けられ
    た多数の納骨庫であって、当該納骨庫に設けられた壁体及び扉枠体の墓碑は、この
    納骨庫とは別材料の吉相石材等の石材、その他材料で構
    成されていることを特徴とする 納骨堂の納骨庫。
JP5149648A 1993-06-22 1993-06-22 納骨堂の扉及び同納骨庫 Expired - Lifetime JP2542480B2 (ja)

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