JP2539729B2 - 配線方法と配線装置 - Google Patents

配線方法と配線装置

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JP2539729B2
JP2539729B2 JP4331262A JP33126292A JP2539729B2 JP 2539729 B2 JP2539729 B2 JP 2539729B2 JP 4331262 A JP4331262 A JP 4331262A JP 33126292 A JP33126292 A JP 33126292A JP 2539729 B2 JP2539729 B2 JP 2539729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線を所定のパターンに
したがって配線するための配線方法と配線装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、ワイヤハーネスは、所定
のパターンで配線された各電線が結束具を介してスポッ
ト止めされ、これら電線の各端部にコネクタが接続され
てたものである。
【0003】ワイヤハーネスの製造技術は生産性を高め
るために手作業から機械化へと改善されている。これに
関する先行技術として、特開昭47−28494号・特
開昭50−22271号・特開昭50−8071号・特
開昭50−22270号・実公昭55−24728号の
各公報に開示されたものがあり、これらはつぎに略記す
る技術内容を有する。
【0004】[先行技術1(特開昭47−28494号公報)] 先行技術1の場合は、ワイヤ(電線)を取りつけるため
の型板を定位置にセットし、かつ、型板の上位にあって
ワイヤを繰り出すための配線用ヘッドをX軸方向(水平
方向=左右方向)・Z軸方向(水平方向=前後方向)・
Y軸方向(垂直方向=上下方向)の三軸方向へ移動させ
る。すなわち、配線用ヘッドをX軸方向とZ軸方向へ移
動させながらワイヤを型板上の所定点に配線し、かつ、
ワイヤが錯綜することのないように配線用ヘッドをY軸
方向へ上昇させる。
【0005】[先行技術2(特開昭50−22271号公報)] 先行技術2の場合も、ワイヤを配線するためのハーネス
ボードを定位置にセットし、かつ、ハーネスボードの上
位にあってワイヤを繰り出すための配線用ヘッドを前記
三軸方向へ移動させる。ただし、先行技術2に記載され
たハーネスボードの場合は、水平なレベルピン付きのワ
イヤ保持棒がハーネスボード枠体上へ突出しているの
で、ワイヤ保持棒に掛けられたワイヤのレベルがレベル
ピンを介して保持される。
【0006】[先行技術3(特開昭50−8071号公報)] 先行技術3の場合は、導線をパネル上に配線する際の具
体的な導線の取り扱い手段がみられない。ただし、その
記載内容を参照するかぎり、導線はパネル上においてX
軸方向・Z軸方向へ引き回されて突起に掛けられること
が窺える。
【0007】[先行技術4(特開昭50−22270号公報)] 先行技術4は先行技術2と関連している。すなわち、先
行技術2のものがハーネスボードを発明の対象としてい
るのに対し、先行技術4のものは、そのようなハーネス
ボードを用いることのできるケーブル・ハーネス自動形
成装置を発明の対象としている。
【0008】[先行技術5(実公昭55−24728号公報)] 先行技術5においては、多数本の絶縁電線を保持するた
めの取付具が、立面状 態の支持板と、支持板の縁に沿っ
てその板面より櫛状に突出する多数の電線受体(棒状)
と、各電線受体の先端に取りつけられたヘッドとからな
り、支持板の正面と電線受体の上面とヘッドの内面とで
囲われた凹形のスペース内に、多数本の絶縁電線が互い
に並列して受け入れられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ワイヤハーネスの製造
技術およびワイヤハーネスに関しては、配線精度が高い
こと・配線状態が安定していること・生産能率が高いこ
と・設備上の技術的負担が少ないこと・ワイヤハーネス
が安価に提供できることが要求される。これらのうち、
生産能率・製品のコストダンについては、ワイヤハーネ
ス製造技術の機械化と同時に達成されるが、それ以外の
要求をも満足させることは技術的にむずかしい。ゆえ
に、既述の各先行技術にはつぎのような課題が残されて
いる。
【0010】[先行技術1の課題] 先行技術1の場合は、型板を配線用ヘッド下にセット
し、配線用ヘッドを三軸方向へ移動させる方式であるか
ら、配線用ヘッドの各移動機構が装置上部に集中し、こ
の部分の構成が重量増をともなって複雑化する。このよ
うな複雑化は、配線用ヘッドを移動させるためのコンピ
ュータ制御をもむずかしくする。また、配線に際して吊
り下げ状態の配線用ヘッドを前後左右に水平移動させる
ので、配線用ヘッドの移動・停止に際して誤差をともな
いやすい。それゆえ、先行技術1の場合は、装置構成・
制御系統・その他を含む設備面での技術負担が大きく、
配線精度、配線状態の安定性も確保しがたい。
【0011】[先行技術2の課題] 先行技術2の場合も、配線用ヘッドを三軸方向へ移動さ
せる方式であるから前記と同様に望ましくない。また、
ハーネスボードとして、水平なレベルピン付きのワイヤ
保持棒がハーネスボード枠体上へ突出しているものを用
いる先行技術2の場合は、配線に際してワイヤ保持棒の
上下両レベルピン間にワイヤを掛けなければならないの
で配線用ヘッドの操縦難度が増し、これのコンピュータ
制御がよ りむずかしくなる。
【0012】[先行技術3の課題] 先行技術3の場合も、配線用ヘッドを三軸方向へ移動さ
せる方式と推定できるので前記と同様に望ましくない。
【0013】[先行技術4の課題] 先行技術4の場合も、先行技術4と同様の課題がみられ
る。
【0014】[先行技術5の課題] 先行技術5の場合は、立面状態にある支持板の正面と水
平な電線受体の上面と垂直なヘッドの内面とで囲われた
凹形のスペース内に、多数本の絶縁電線をどのようにし
て受け入れるのか、すなわち、各絶縁電線をどのような
機械化手段で取付具の所定部に配線するのか、これに関
する具体的な技術開示がない。このような取付具に対し
て多数本の絶縁電線を配線するための手段は、ハーネス
ボードを水平状態にセットする他の先行技術1〜4と比
べ、装置構成・制御系統・その他の技術難度がより高ま
ると予測される。
【0015】[発明の目的] 本発明はかかる技術的課題に鑑み、生産能率・製品のコ
ストダンを損なうことなく、配線精度・配線状態の安定
性・良品の生産性・設備の簡易化・設備の耐久性を確保
することのできる配線方法と配線装置を提供しようとす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る配線方法
(請求項1)は所期の目的を達成するために下記の課題
解決手段を特徴とする。すなわち添付の図を参照して、
電線14を下端部より繰り出すための縦型の配線ノズル
17と、電線14を掛け渡すための多数本のピン38
と、これら各ピン38を保持するための平面盤31との
相対関係において、多数本のピン38が配線ノズル17
の外径よりも大きな隣接間隔を保持して平面 盤31の平
面部より立ち上がっているとともに、配線ノズル17が
上位、平面盤31が下位に配置されていること、およ
び、電線14を所定の各ピン38に掛け渡す前の準備工
程として、配線ノズル17の下端部より引き出された電
線14を平面盤31上の配線順位1番目のピン38に止
めつけるを備えていること、および、配線ノズル17を
ピン相互の隣接部間まで下降させた後、配線順位2番目
以降の各ピン38に対し電線14を掛け渡す工程のとき
に、互いに直交する水平な二方向へ平面盤31を移動さ
せつつ配線ノズル17の下端部から電線14を引き出し
て電線14を平面盤31上の複数のピン38に掛け渡す
とともに、電線14が所定のピン38に掛けられるごと
に、配線ノズル17を電線14のほぼ直径分だけ上昇さ
せることを特徴とする。
【0017】本発明に係る配線装置(請求項2)は所期
の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とす
る。すなわち添付の図を参照して、上位に配置される複
数の機構を支持するための架台1が門型に組まれた柱1
aと梁1bとを有すること、および、電線供給機構15
と張力調整機構16と配線ノズル17とを上下動させる
ための昇降駆動機構7が架台1の梁1bに組みつけられ
ていること、および、電線14を張力調整機構16側へ
供給するための電線供給機構15が昇降駆動機構7に組
みつけられていること、および、電線供給機構15から
供給される電線14を受け入れて電線14の張力を調整
するための張力調整機構16が、電線供給機構15の端
末部と対応して昇降駆動機構7に組みつけられているこ
と、および、張力調整機構16を経由した電線14を受
け入れて電線14を繰り出すための縦型の配線ノズル1
7が、張力調整機構16の端末部に対応して張力調整機
構16の下部に組みつけられていること、および、架台
1側にある配線ノズル17の下位に設置された移動テー
ブル機構18が下部テーブル18aと中間テーブル18
bと上部テーブル18cとを備えて設置面6上に設置さ
れていること、および、互いに直交する水平二方向を基
準にしたこれら各テーブル18a・18b・18cの相
対関係において、当該二方向のうちの一方向へ送りをか
けるための送り機構を下部テーブル18aと中間テーブ
ル18bとの間に介在して中間テーブル18bが下部テ
ーブル18a上に移動自在に組みつけられ、かつ、当該
二方向 のうちの他の一方向へ送りをかけるための送り機
構を中間テーブル18bと上部テーブル18cとの間に
介在して上部テーブル18cが中間テーブル18b上に
移動自在に組みつけられていること、および、移動テー
ブル機構18の上部テーブル18c上にセットされる平
面盤31が、配線ノズル17の外径よりも大きな隣接間
隔を保持して平面盤31の上面31aより立ち上がる多
数本のピン38を備えていることを特徴とする。
【0018】
【作用】 本発明に係る配線方法・配線装置の場合、配線
用ノズル17は垂直方向に移動するが水平方向に移動せ
ず、逆に、平面盤31は水平な直交二方向に移動するが
垂直方向に移動しない。各移動系統をこのように二分割
した場合は、枢要な各機構が一箇所に集中することがな
いために装置構成・制御系統が複雑化せず、配線用ノズ
ル17・平面盤31の動作がともに安定し、配線時にお
けるこれらの制御も容易に行なえる。したがって後述す
るように、配線精度・配線状態の安定性・良品の生産性
・設備の簡易化・設備の耐久性を確保することができ
る。
【0019】
【実施例】 本発明に係る配線方法・配線装置を図示の一
実施例に基づいて説明する。 図1〜図3に例示された門
型の架台1は、左右に対をなす二本の柱1aと、これら
柱1aの上部にわたって連結された上下二段の梁1bと
を主たる構成部材にしている。図3に明示されているよ
うに、両柱1aの下端には基板1cがそれぞれ固定され
ているとともに、これら基板1cの後部から両柱1aの
上下方向中間部にわたって補強部材1dが傾斜状に連結
されている。このような門型の架台1は、これを設置面
6上において起立させた後、両基板1cを設置面6に対
してボルト止めすることにより構築される。
【0020】図1〜図3を参照して、上下二段の梁1b
の長さ方向中央部には、前面に凸型かつ縦長のガイドレ
ール3を有する支持部材2が取りつけられており、側面
略コの字形をなす昇降台5の後部には、後面に縦長の凹
溝を有する凹溝部材4が取り つけられている。ガイドレ
ール3と凹溝部材4とは互いに対をなし、これら嵌め合
わせることでガイドレール3は凹溝部材4の長さ方向
(上下方向)へスライドすることができる。したがっ
て、昇降台5を昇降自在なるよう支持するために、昇降
台5の凹溝部材4がガイドレール3に嵌め込まれ、後述
する昇降駆動機構7が昇降台5に組み合わされる。その
他、支持部材2の前面には、昇降駆動機構7を組みつけ
るために、上部ブラケット8・中間部ブラケット9・下
部ブラケット10が図2のごとく取りつけられている。
【0021】昇降台5を昇降させるための昇降駆動機構
7は、駆動源(例:モータ)7a・送り用のネジ棒7b
・駆動軸7c・連結軸7dなどを含み、駆動源7aにカ
ップリングされた駆動軸7cと送り用のネジ棒7bとが
連結軸7dを介して長さ方向に連結されている。かかる
昇降駆動機構7は下記のような態様で支持部材2の前面
に組みつけられる。すなわち、上部ブラケット8には駆
動源7aが取りつけられ、中間部ブラケット9には軸受
12を介して駆動軸7cが回転自在に取りつけられ、下
部ブラケット10には軸受11を介してネジ棒7bが回
転自在に取りつけられる。こうして支持部材2の前面に
装着された昇降駆動機構7の場合、図2のようにネジ棒
7bのネジ部分が軸受11下へ突出している。
【0022】図2を参照して、昇降台5には、縦型のネ
ジ筒13が昇降駆動機構7のネジ棒7bと対応して固定
されており、ネジ筒13がネジ棒7bにねじ込まれてい
る。したがって昇降台5は、ネジ棒7bの正逆回転にと
もない、ガイドレール3・凹溝部材4を案内として上下
動する。
【0023】図1〜図3を参照して、昇降台5の上面側
には電線14を下方へ送り出すための電線供給機構15
が装備され、昇降台5の中間部には配線時における電線
14の張力を調整する張力調整機構16が装備され、昇
降台5の下面側には上下方向に長い配線用ノズル(配線
用ヘッド)17が軸回り方向へ回転自在なるよう装着さ
れている。
【0024】電線供給機構15は、図1・図5(A)
(B)に示されているように、一例としてモータからな
る駆動源15aと、駆動源15aにて回転される駆動軸
15bと、駆動軸15bに固定された送りローラ15c
と、駆動軸15b・歯車伝動系15dにて回転される三
つの送りローラ15e・15f・15gとを含んで構成
されている。したがって電線供給機構15は、図1の電
線送り機構LSから供給される電線14を送りローラ1
5f・15g間→送りローラ15f・15c間→送りロ
ーラ15c・15e間に順次挟んでこれらローラ群に掛
け回したときに、各送りローラ15c・15e、15f
・15gの回転方向、すなわち、下方へ電線14を送り
出すことができる。
【0025】電線用の張力調整機構16は、昇降台5の
コ字形空間内において上下間隔を保持して回転自在に軸
支された二つの定置ローラ16a・16bと、両定置ロ
ーラ16a・16b間に介在された移動ローラ16d
と、移動ローラ16dを回転自在に支持している出力軸
16fと、移動ローラ16dを水平方向(図1の左右方
向)に案内するためのガイドレール16cと、移動ロー
ラ16dをガイドレール沿いに往復動させるべく出力軸
16fに連結された四段のエアシリンダ16eとを含ん
で構成されている。この場合、ガイドレール16c、エ
アシリンダ16eは昇降台5のコ字形空間内において所
定の位置に取りつけられている。このような張力調整機
構16は、電線供給機構15からの電線送出量および配
線時における電線の引張力変化に同調して電線14の張
り具合を適切に保つものである。すなわち、電線供給機
構15から送られてくる電線14が定置ローラ16a→
移動ローラ16d→定置ローラ16bのように掛け渡さ
れ、かつ、配線用ノズル17内に引き通されて配線され
る場合において、移動ローラ16dが図1の左方向へ移
動したときに電線14の余分な弛みが吸収され、移動ロ
ーラ16dが図1の右方向へ移動したときに電線14の
過剰な張りが取り除かれる。
【0026】図1〜図3を参照して、移動テーブル機構
18は、それぞれ四角形に枠組構成された下部テーブル
18a・中間テーブル18b・上部テーブル18cを主
要な構成部材としている。下部テーブル18aは、前後
にわたる寸法が左右にわたる 寸法よりも大きい。中間テ
ーブル18bの場合は、左右にわたる寸法が下部テーブ
ル18aのそれと略同一であり、前後にわたる寸法が下
部テーブル18aのそれの略1/2以下である。上部テ
ーブル18cの場合は、前後にわたる寸法が下部テーブ
ル18aのそれの略1/2であって中間テーブル18b
のそれよりもわずかに長く、しかも、左右にわたる寸法
が中間テーブル18bのそれと略同一であって下部テー
ブル18aのそれの略1/2である。
【0027】下部テーブル18aは、架台1の両柱1a
間かつ梁1b下において設置面6上に据えつけられてい
る。図2、図3を参照して、下部テーブル18a上に
は、その両側部に沿って取りつけられた二本の互いに平
行なガイドレール19と、両ガイドレール19間にあっ
てこれらのレールと平行し、かつ、軸受22・23によ
り両端支持された送りネジ棒20と、送りネジ棒20を
正逆回転させるための駆動源(例:モータ)21とが装
備されている。
【0028】中間テーブル18bは、下部テーブル18
a側に対応する構成として、両ガイドレール19と相対
係合するガイド24を裏面の四隅に有し、送りネジ棒2
0と対をなすネジ孔部25を裏面の中央部に有する。中
間テーブル18bは、また、上部テーブル18c側に対
応してつぎのような構成を有する。すなわち中間テーブ
ル18b上には、その前側部・後側部に沿って取りつけ
られた二本の互いに平行なガイドレール30と、両ガイ
ドレール30間にあってこれらのレールと平行し、か
つ、軸受28・29により両端支持された送りネジ棒2
6と、送りネジ棒26を正逆回転させるための駆動源
(例:モータ)27とが装備されている。このような中
間テーブル18bは、これの各ガイド24が両ガイドレ
ール19に係合され、これのネジ孔部25に送りネジ棒
20がねじ込まれる態様で下部テーブル18a上に搭載
される。したがって中間テーブル18bの場合は、送り
ネジ棒20が正逆回転したときに両ガイドレール19に
沿って下部テーブル18a上を前後方向に往復動する。
【0029】上部テーブル18cは、これの上面に後述
する平面盤31をセットするための ものであり、平面盤
31は上部テーブル18c上から出し入れされる。とく
に図2を参照して、上部テーブル18cの上面には、平
面盤31を保持するための周縁33が立ち上がってお
り、平面盤31を出し入れするための開放部32が周縁
33の一側部(左側部)に存在する。さらに、上部テー
ブル18c上の前側部・後側部には、平面盤31を円滑
に出し入れするためのローラアレイ(多数のローラ3
4)が装備されている。上部テーブル18cの開放部3
2の反対側には、上部テーブル18c上の平面盤31を
押し出すためのシリンダ35が装備されている。上部テ
ーブル18cは、また、中間テーブル18b側に対応す
る構成として両ガイドレール30と相対係合する複数の
突出したガイド36を裏面に有し、送りネジ棒26と対
応する突出したネジ孔部37を裏面に有する。このよう
な上部テーブル18cは、これの各ガイド36が両ガイ
ドレール30に係合され、これのネジ孔部37に送りネ
ジ棒26がねじ込まれる態様で中間テーブル18c上に
搭載される。したがって下部テーブル18cの場合は、
送りネジ棒26が正逆回転したときに両ガイドレール3
0に沿って中間テーブル18b上を左右方向に往復動す
る。
【0030】かくて構成された移動テーブル機構18の
場合は、下部テーブル18aに対する中間テーブル18
bの前後動、および、中間テーブル18bに対する上部
テーブル18cの左右動を併せることにより、上部テー
ブル18c上の平面盤31をノズル17に対して所望方
向へ移動させることができる。
【0031】図6(B)を参照して、平面盤31の水平
な上面31aには、前後・左右に一定の間隔をおいて多
数のネジ孔31bが形成されている。したがって平面盤
31の上面31aには、これらのネジ孔31bを利用し
て多数のピン38を立ち上げることができる。これに関
する具体的一例について図6(A)を参照して説明する
と、配線ノズル17の外径が15mmの場合は、各ピン
38の直径dが8mmに設定され、各ピン相互の前後方
向の配列ピッチlおよび左右方向の配列ピッチl′がそ
れぞれ25mmに設定される。なお、図6(A)(B)
に示す矢印は配線時の電線の送り方向を示している。
【0032】図4を参照して、移動テーブル機構18の
上部テーブル18cの開放部32側には、平面盤用の移
送機構39が配置されている。この移送機構39は、前
後方向に長い長尺台39a、および、長尺台39aの一
部と上部テーブル18cの開放部32とを接続するため
の接続台39bを含んでいる。
【0033】多数のピン38を上面31aに備えた平面
盤31を用いて電線14を所望のパターンに配線すると
きは、添付の図面を参照して以下のようになる。
【0034】図4の移送機構39おいて長尺台39a上
の右側にある平面盤31は、これが矢印g方向へ移動し
て上部テーブル18cの開放部32と一致したときに、
図示しない押し込み手段を介して上部テーブル18c側
へ押し込まれる。こうして押し込まれた平面盤31は、
接続台39bを経由して開放部32から上部テーブル1
8c上に乗り移り、図示しないストッパを介して上部テ
ーブル18c上に保持される。
【0035】電線送り機構LSから供給される電線14
は、電線供給機構15・張力調整機構16を経由した
後、配線用ノズル17内に引き通されてそのノズル下端
から下方へ引き出されており、かつ、平面盤31が上記
のごとく上部テーブル18c上にセットされたときに、
電線14の端部が図6(A)(B)のごとく配線順位1
番目のピン38に止めつけられる。
【0036】このようにして準備工程を終えた後は、配
線装置を本格的に運転すべく各機構を始動させ、これら
の機構を所定のワイヤハーネス構成図(設計図)に基づ
くコンピュータの指令で以下のように制御する。配線装
置の運転状態においては、はじめに昇降台5が下降して
配線ノズル17の下端を平面盤31の上面31aに接近
させ、つぎに昇降台5の下降が止まると、移動テーブル
機構18の中間テーブル18b・上部テーブル18cが
ワイヤハーネス構成図に基づいて水平な直交二方向に移
動する。すなわち、中間テーブル18bが下部テーブル
18a上を左右 方向に移動し、上部テーブル18cが中
間テーブル18b上を前後方向に移動するから、上部テ
ーブル18c上にセットされた平面盤31もこれら二方
向に移動する。
【0037】上述したように、電線14の端部は平面盤
31上にある配線順位1番目のピン38に止めつけられ
ている。したがって、平面盤31が移動テーブル機構1
8を介して水平な直交二方向にパターン運動するとき、
電線14は配線用ノズル17下端から引き出されながら
配線順位2番目以降の各ピン38に掛け渡される。
【0038】かかる配線時、電線供給機構15は電線1
4を配線用ノズル17側へ供給し、張力調整機構16
は、電線供給機構15による電線14の送出量と電線1
4の引張力の変化とに追随して作動し、配線順位2番目
以降の各ピン38に掛け渡される電線14の張力をほぼ
一定にする。
【0039】 また、昇降駆動機構7は、電線14が所定
のピン38に掛けられるごと、昇降台5を上昇させて配
線ノズル17を電線14のほぼ直径分だけ上昇させるか
ら、電線14が同一ピンの同一箇所に掛けられることは
ない。
【0040】 かくて所定パターンの配線作業が終了する
と、コンピュータの指令に基づいて既述の各機構が一時
休止する。この休止中、電線14は配線順位最終番目の
ピン38に止めつけられ、配線装置側に連なる電線部分
と平面盤31側に連なる電線部分とがこれらの境界で切
り離される。
【0041】 その後、コンピュータ指令に基づいて作動
するシリンダ35が、上部テーブル18c上にある平面
盤31を移送機構39側へ押し出す。こうして押し出さ
れた平面盤31は、上部テーブル18cの開放部32か
ら接続台39bを経由して移送機構39の長尺台39a
上に乗り移る。そして長尺台39a上の配線済平面盤3
1は図4において矢印e方向へ移動し、これと同時に、
新たな平面盤31が矢印g方向へ移動にしてくる。新た
な平面盤31は前記と同様に取り扱われ、配線 済平面盤
31は図4の符号fで示す次工程(例:端子接続工程)
へ移送されて所定の加工を受ける。
【0042】 本発明における移送機構39の上面には、
平面盤31の移送を円滑にするためローラ群が装備され
ているのが望ましい。
【0043】 本発明において配線装置を稼動させるため
のプログラム(ソフトウエア)を作成するときは、一例
としてつぎのようになる。はじめに、ワイヤハーネス用
の設計図(平面盤上の各ピンの位置に対応した多数の孔
が表示されたワイヤハーネスのパターン図面)を平面盤
31の上面31aに貼付する。つぎに、平面盤31を移
動テーブル機構18の上部テーブル18c上にセットす
る。その後、配線ノズル17が平面盤31上の配線順位
1番目〜最終番目のピン位置を設定したコースでトレー
スするように、移動テーブル機構18の中間テーブル1
8b・上部テーブル18cを水平な直交二方向へ移動さ
せ、かつ、所定のピン表示が配線ノズル17下へ到達す
るごとに、昇降機構7を介して配線ノズル17を所定量
だけ上昇させる。このようにして配線装置を稼動させて
いるとき、所定の各機構による平面盤31の移動方向と
移動量、配線用ノズル7の上昇時期と上昇量、その他を
コンピュータに入力して読み取り、読み取ったデータを
情報記録媒体(例:フレキシブルディスク)に記憶させ
る。
【0044】 前述した配線方法・配線装置による配線作
業をコンピュータ制御に基づいて上記プログラムどおり
に実施するときは、所定のパターンで配線された配線物
が容易に得られる。また、配線パターンの変更にともな
うプログラム変更も、記憶したデータを利用にして簡単
に行なえる。
【0045】
【発明の効果】 本発明に係る配線方法・配線装置はつぎ
のような効果を有する。 ピン38を備えた平面盤31を水平方向(直交二方
向)へ移動させ、配線ノズル17を垂直方向(上下方
向)へ移動させるというように、電線14の配線に 必要
なこれらの移動を平面盤31側と配線ノズル17側とに
分けたから、駆動系統・制御系統が一箇所に集中しな
い。したがって、ソフトウエア・ハードウエアを含めた
各部の駆動手段・制御手段を構築するのが容易となり、
設備全体が簡易化する。
【0046】 平面盤31の上位にあって吊り支えら
れる配線ノズル17は、これが上下方向にわずか動き水
平方向に全く動かない。したがって、配線ノズル17と
これに関連する構成が、水平方向に関して静的に安定す
るとともに垂直方向に関してもほぼ静的に安定する。ま
た、平面盤31を水平二方向に移動させるための移動手
段・駆動手段は、平面盤31を大きく移動させるもので
あるが、設置面6上に設置されて安定している。このよ
うな安定性に依存する場合は、平面盤31上の各ピン3
8に対する電線14の配線精度が高まり、配線状態が安
定し、ひいては良品の生産性を高める。
【0047】 昇降駆動機構7・電線供給機構15・
張力調整機構16・配線ノズル17など相対的に上位に
ある構成部分は、水平移動機構を含まない分だけ軽量化
されており、しかも、配線ノズル17を上下方向にわず
か動かすだけであるから、過激な動きをともなわない。
また、平面盤31を動かすための移動テーブル機構18
も、相対的に下位にあって前記のごとく安定し過度の負
担を受けない。したがって、設備の耐久性を確保するこ
とができる。
【0048】 上位にある配線ノズル17と下位にあ
る各ピン38(平面盤31上)との相対関係では、水平
方向に動かない配線ノズル17に対して各ピン38を位
置合わせしながら電線14を配線する。すなわち、平面
座標上の定位置にある配線ノズル17を基準にした位置
合わせ方式をとる。この基準点(配線ノズル17)は既
述のとおり平面座標上の定点で安定しており、これに設
備の耐久性をも合わせた場合、各ピン38を備えた平面
盤31を高精度に移動操作することができる。したがっ
て、かかる点からも電線14の配線精度を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例を
示した正面図である。
【図2】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例を
示した平面図である。
【図3】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例を
示した側面図である。
【図4】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例に
おいて移動テーブル機構に対する平面盤の出し入れ状態
を略示した平面図である。
【図5】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例に
おいて電線供給機構を一部切り欠いて示した平面図と断
面図である。
【図6】本発明に係る配線方法・配線装置の一実施例に
おいて配線途上にある平面盤を示した平面図と側面図で
ある。
【符号の説明】
1 架台1a 架台の柱 1b 架台の梁 5 昇降台 7 昇降駆動機構 14 電線 15 電線供給機構 16 張力調整機構 17 配線用ノズル 18 移動テーブル機構 18a 下部テーブル 18b 中間テーブル 18c 上部テーブル 31 平面盤31a 平面盤の上面 38 ピン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線(14)を下端部より繰り出すための縦
    型の配線ノズル(17)と、電線(14)を掛け渡すための多数
    本のピン(38)と、これら各ピン(38)を保持するための平
    面盤(31)との相対関係において、多数本のピン(38)が配
    線ノズル(17)の外径よりも大きな隣接間隔を保持して平
    面盤(31)の平面部より立ち上がっているとともに、配線
    ノズル(17)が上位、平面盤(31)が下位に配置されている
    こと、および、電線(14)を所定の各ピン(38)に掛け渡す
    前の準備工程として、配線ノズル(17)の下端部より引き
    出された電線(14)を平面盤(31)上の配線順位1番目のピ
    ン(38)に止めつける工程を備えていること、および、配
    線ノズル(17)をピン相互の隣接部間まで下降させた後、
    配線順位2番目以降の各ピン(38)に対し電線(14)を掛け
    渡す工程のときに、互いに直交する水平な二方向へ平面
    盤(31)を移動させつつ配線ノズル(17)の下端部から電線
    (14)を引き出して電線(14)を平面盤(31)上の複数のピン
    (38)に掛け渡すとともに、電線(14)が所定のピン(38)に
    掛けられるごとに、配線ノズル(17)を電線(14)のほぼ直
    径分だけ上昇させることを特徴とする配線方法。
  2. 【請求項2】 上位に配置される複数の機構を支持する
    ための架台(1) が門型に組まれた柱(1a)と梁(1b)とを有
    すること、および、電線供給機構(15)と張力調整機構(1
    6)と配線ノズル(17)とを上下動させるための昇降駆動機
    構(7) が架台(1) の梁(1b)に組みつけられていること、
    および、電線(14)を張力調整機構(16)側へ供給するため
    の電線供給機構(15)が昇降駆動機構(7) に組みつけられ
    ていること、および、電線供給機構(15)から供給される
    電線(14)を受け入れて電線(14)の張力を調整するための
    張力調整機構(16)が、電線供給機構(15)の端末部と対応
    して昇降駆動機構(7) に組みつけられていること、およ
    び、張力調整機構(16)を経由した電線(14)を受け入れて
    電線(14)を繰り出すための縦型の配線ノズル(17)が、張
    力調整機構(16)の端末部に対応して張力調整機構(16)の
    下部に組みつけられていること、および、架台(1) 側に
    ある配線ノズル(17)の下位に設置された移 動テーブル機
    構(18)が下部テーブル(18a) と中間テーブル(18b) と上
    部テーブル(18c) とを備えて設置面(6) 上に設置されて
    いること、および、互いに直交する水平二方向を基準に
    したこれらテーブル(18a 18b・18c)の相対関係におい
    て、当該二方向のうちの一方向へ送りをかけるための送
    り機構を下部テーブル(18a) と中間テーブル(18b) との
    間に介在して中間テーブル(18b) が下部テーブル(18a)
    上に移動自在に組みつけられ、かつ、当該二方向のうち
    の他の一方向へ送りをかけるための送り機構を中間テー
    ブル(18b) と上部テーブル(18c) との間に介在して上部
    テーブル(18c) が中間テーブル(18b) 上に移動自在に組
    みつけられていること、および、移動テーブル機構(18)
    の上部テーブル(18c) 上にセットされる平面盤(31)が、
    配線ノズル(17)の外径よりも大きな隣接間隔を保持して
    平面盤(31)の上面(31a) より立ち上がる多数本のピン(3
    8)を備えていることを特徴とする配線装置。
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