JP2538894B2 - シ―ル装置およびシ―ル方法 - Google Patents

シ―ル装置およびシ―ル方法

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JP2538894B2 JP61504972A JP50497286A JP2538894B2 JP 2538894 B2 JP2538894 B2 JP 2538894B2 JP 61504972 A JP61504972 A JP 61504972A JP 50497286 A JP50497286 A JP 50497286A JP 2538894 B2 JP2538894 B2 JP 2538894B2
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    • F16J15/3208Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings with at least one lip provided with tension elements, e.g. elastic rings

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、互いに移動することができ、双方の間に遊
びを有する円筒状の接触面を有する2つの部材の間にシ
ールを作るためのシール装置に関する。
密封すべき部材の一方は、シールリングが位置決めさ
れているシール溝を備えている。シールリングはプレス
トレスされて、他方の部材の円筒状の接触面に押しつけ
られ、かかる面と動的シールを形成する。シール溝は
又、シールリングの少なくとも一方の側に位置決めされ
た間隙を含み、シール溝には少なくとも1つの要素が配
置され、この少なくとも1つの要素は、プレストレスさ
れて、シールリングに押しつけられる。
発明の背景 例えば、油圧シリンダおよび同様な構成部品における
高圧での密封は、ほとんどの移動作業機、機械化および
自動化重機器の機能および信頼度について重要である。
より適切な動的シールを開発する集中的な努力にもかか
わらず、これらの磨耗シール部材は依然としてシリンダ
の寿命中に1回又は数回変換しなければならない。不適
切な密封機能も又、油圧系における故障の最も普通の、
かつ最も深刻な原因の1つである。所望の条件を満たす
上で、現在の密封技術およびシールの不適切さは、寿命
を短くするだけでなく、幾つかのその他の欠点を生じ
る。これらの欠点は、適用分野の形式によって程度は異
なるが、製品の機能に悪影響を及ぼし、又、油圧の適用
分野におけるその使用を制限する。さらに、高温および
低温の影響および摩擦およびスティックスリップの制限
のようなその他の深刻な欠点がある。
適正な密封の重要性の故に、又、適正な密封を達成す
るのに課される困難さの故に、比較的要求が厳しく、か
つ、比較的単純な適用分野では、円筒形管およびピスト
ンロッドの両方について、精密な径公差およびシール面
上の大変平滑な表面仕上げを要求することによってでき
る限り最良の結果を達成することが普通である。通常ポ
リマ材料でできている先行技術のシールは、構成部品の
全体のコストのうちの小さい部分しか占めないが、シー
ルすべき協働する面に課される要求は、材料のコストに
比べてかなりのコストを占める。かくして、シールリン
グのコスト自体は非常に低いにもかかわらず、構成部品
を密封するための全体コストはかなりの費用項目として
表れる。
シールの寿命が短いという問題は、3つの主な原因か
ら生じる。シールの疲労は、圧力および圧力変化によっ
て起こり、漏れと故障を引き起こす亀裂を生じさせる。
圧力による力によって、シールは、密封すべき2つの部
材の間の間隙に押し込まれ、それによって、亀裂、漏
れ、および故障が起こる。又、低い動的漏れを達成する
ために、シール本体には通常、シールリップ、すなわ
ち、液膜に入り込む面の突出部が形成されている。シー
ルのこの部分が磨耗すると、所望の圧力ピークが得られ
ず、そのため、動的漏れが増大する。
従って、先行技術のシールは、疲労を考慮に入れ、シ
ールの磨耗表面について、適切な耐磨耗性を与えるよう
に設計されている。しかしながら、この20年から30年の
間、シールの著しい改良はなされなかった。しかしなが
ら、シールの幾つかの新しい最良化された構成および新
しい材料の導入は、疲労および磨耗特性を改善した。そ
れにもかかわらず、シールの寿命が短いという問題は、
主としてシール部材の接触面の磨耗によって依然として
存在している。
最良の耐磨耗性材料の使用が今得られるとしても、そ
れでもなお、磨耗は、多くの場合、許容できないほど大
きい。この理由は、在来の今日のシール部材の主要な機
能が、必要な密封機能をもたらすために、リップにおい
て非常に高い接触圧力を与えることに依存していること
による。かかるシールの有効性は、シールリップが磨耗
も変形もされないということを前提としている。シール
の材料およびその接触領域、主としてシールリップに及
ぼされる必要な圧力は、磨耗および材料の硬化を決定す
る要因である。先行技術の改良によっては、種々の新し
いシールの構成および材料の特性によって在来の密封技
術の著しい改良をなすことに係争することはできず、ま
ちまちな程度で密封を改良したにすぎなかった。従っ
て、従来の密封技術の潜在的可能性に関して、在来の密
封技術はもはや十分に開発しつくされており、いかなる
真に著しい仕方で更に改良を行うことはできないと信じ
ることに理由がある。
シールリップに及ぼされる高い圧力は、液体の圧力
と、シール部材の横断面がシール溝内で圧縮されるとき
にシール部材に生じる圧力との和である。低い圧力、又
は、圧力ゼロで動的に密封を行うには、シール部材を予
め圧縮することが必要である。シール部材は、時間がた
つにつれてそのプレストレスを失い、それによって、当
然シールリップもプレストレスを失うので、一定時間の
経過後に、低圧での密封の問題が生じる。これらの問題
は、粘性が高く、低温のシール材料が弾性を減少させる
冬期の間深刻となる。
従って、硬化に関連した問題を減少させるには、ポリ
マ材料でできたシールは半径方向高さを比較的大きくし
て構成されなければならない。これによって寸法は望ま
しくないほど大きくなり、かかるシールを製品に組み込
むのに困難および費用が増大する。
要約すれば、低圧での在来のポリマ製シール部材の密
封機能は、比較的高いシール断面を予め圧縮することに
よって達成されなければならない。シールリップに要求
される表面圧力は、通常約2〜5MPaである。シールリッ
プにおいて圧力によって引き起こされる硬化および磨耗
は、在来の25MPaの系について、約10から30MPaの間にあ
り、密封のために要求される表面圧力よりも本質的に大
きい。従って、シールが要求するよりもはるかに大きく
負荷が加えられるということは在来のシールの基本的な
欠点がる。
流体によって生じるシール要素と対応する面との間の
高い接触圧力の結果、初期摩擦は増大する。さらに悪い
ことには、この摩擦は、連動の際に著しく小さくなり、
その結果、急激な運動が容易に起こる。圧力および粘
性、およびその他の要因が、そのような運動の発生の可
能性を増大させるものであるときには、精密な位置決め
が要求される場合には油圧アクチュエータを使用するこ
とができない。
シール部材の磨耗を減少させる1つの方法は、低圧で
シール面が油膜を形成し、従って、滑り軸受として機能
するようにシール面を設計することである。シーリング
ピストンについては、内部漏れが有害な作用を有しない
場合に、この方法を使用するができ、今日でもこの方法
は比較的高い程度で使用されている。しかしながら、ピ
ストンロッドでは、外部漏れは許容されず、従って、膜
の形成を防止する方向で措置がとられなければならな
い。膜の形成が起こる場合には、この膜形成は、速度と
粘性が高くなると起こる。シリンダにおける往復運動の
速度は反転のためにゼロに減少しなければならないの
で、膜形成は行程の一部の間だけで起こる。低速では、
磨耗は大きくなり、従って、良好な膜形成を有するシー
ルは、実際には、膜を形成することができないシールよ
りも耐磨耗性は大きくない。
かくして、在来のシールの寿命は、耐磨耗性のシール
材料を選択することによって、又、他の輪郭が形成する
よりも低い磨耗を有する輪郭と共に、対応する対向面
に、低い輪郭を与えることによって延ばすことができ
る。今日最も普通のシール部材は、種々の磨耗減少添加
剤を有するポリウレタンおよびニトリルゴムである。他
の材料と組み合わせたPTFEも比較的普通のシール材料で
ある。ポリマ材料でできたシールは、長い間、シリンダ
および同様な構成部品においてシール材料として最も普
通用いられてきた。1つの例外は、特に米国において、
金属製のピストンリングが比較的頻繁に用いられている
ことである。これらのピストンリングは、密封的な重な
りをもつ割りをもって割られている。この密封形式の利
点は、良好な寿命、高い耐熱性、比較的低い摩擦、良好
なスティックスリップ特性、および小さい寸法である。
しかしながら、大きな欠点は、特に産業機械化の範囲の
適用分野において、ピストンリングをピストンのシール
としての使用に制限する非常に大きな漏れである。
金属で形成されたピストンリングは、漏れが、ポリマ
材料でできた軟質のシールよりも100倍から1000倍大き
くなければ優れた密封をもたらさない。それにもかかわ
らず、金属で形成されたピストンリングが大きな成功と
ともに使用されてきたことは、ピストンの漏れがシリン
ダを案内するバルブにおける漏れと略同じ大きさのもの
であることによって説明する。
種々の材料の重要な違いは、それらのスティックスリ
ップ特性および摩擦特性であり、又、対向面の分子と一
時的な局部分子結合を結成するそれらの傾向である。こ
の点で、普通のポリウレタンおよびニトリル材料は最悪
であり、異なる形態のPTFE組み合わせは、より良好であ
り、金属は、一般的に、最良である。今日の在来技術の
シールでは全ての適用形式において最良のシールは存在
せず、シールの形式および材料の選択は、できる限り最
良の解決を達成するように選択される。
発明の概要 本発明は、上記の、およびその他の知られた欠点を取
り除く。幾分大きくなった静的初期漏れが生じるにもか
かわらず、本発明のシールは、以下の利点を有する。
a) シールを行う協働する対向接触面のコストが全体
として低いこと。
b) 対向面が比較的高い輪郭深さと比較的高い磨耗面
の輪郭を有したとしても寿命が長いこと。
c) 摩擦が小さいこと。
d) スティックスリップの傾向が小さいこと。
e) 高温および低温に反応しないこと。
f) シールの部材が圧力媒体によって化学的に影響を
受けない反応しない材料であること。
g) シール面と対向面との間で一時的な局部分子結合
が起こる傾向が小さいこと。
h) シールが、装着されているかいないかにかかわら
ず、保管中影響を受けないこと。
i) 寸法が小さいこと。
本発明によるシール装置は、同時に上記の全ての特性
を提供する。
従来のシールは、シール要素と協働する対向面との間
に、関連する液体圧力と共に直線的に増大する高い接触
圧力を有する。従来のシールは又、密封機能を提供する
のに不可欠であるが、材料が磨耗して硬化したときに、
劣化して漏れの増大をもたらす「シールリップ」等を有
する。本発明は、良好な寿命のための第1の不可欠な条
件として、シール面と協働する対向面との間の接触圧力
が低く、液体圧力によって比較的限られた程度しか影響
を受けないという条件を満たす。長く続く性能および良
好な密封のための第2の不可欠な条件として、本発明に
よるシール装置は、密封のために重要であるシールの形
状が、硬化或いは磨耗によって損なわれないという条件
を満たす。
先行技術の密封技術は、信頼でき、時間、磨耗、およ
び種々の環境要因によって変わらないプレストレスを提
供するという問題を解決することに成功しなかった。ゴ
ム、ポリウレタン等のようなたいてい弾性的な材料が選
ばれた材料であった。全く不十分な弾性特性を有すると
一般的に考えられている金属については、唯一の例外
は、曲げストレスにより、直径を変える比較的大きな能
力を有するピストンリングである。ゴム、ポリウレタン
等のようなエラストマーでできた在来のプレストレス
は、主にシールの横断面の圧縮によって得られ、僅かに
円周方向の変形によって得られる。軟質の在来のシール
は、周囲が実質的に均一な圧力を受け、しかしながら、
この圧力は、材料の硬化、および種々の環境要因の影響
によって時間とともに減少する。
在来のシールについてプレストレスを減少させないた
めには、シール要素の半径方向高さを大きくしなければ
ならず、良好な硬化特性を有する材料および材料の組み
合わせを使用しなければならない。在来のピストンリン
グのプレストレスは、このプレストレスが許容できるほ
どに高くなるためには、ピストンリングの半径方向高さ
が、このピストンリングがもうこれ以上細くならないほ
ど高くなることを要求する。従って、ピストンリングは
太くなりすぎて、十分に曲がることができなくなり、捩
れを起こすにはあまりに剛性になりすぎて、協働する対
向面のムラ、すなわち、非円形性、うねりに従うことが
できなくなる。
かくして、金属で形成された在来のピストンリング
は、大変不均一な円周方向接触圧力を有し、表面接触を
経験せず、比較的大きな漏れを生じる部分を含む。非常
に驚くべきことに、硬化しない、弾性のある、硬い材
料、例えば、金属でできたシールリングを有する本発明
によるシール装置で、上記の利点を得ることができ、所
望の弾性を達成することができ、均一な、十分に高い接
触圧力をもたらすことができ、しかもなお、時間、磨
耗、および種々の環境要因によって影響を受けない。
本発明は、シールリングの素材にその降伏点までの圧
縮圧力または引張応力が周方向に加わるときに得られる
直径変化よりも、対応した対向面の直径についての公差
範囲の方が小さいという観測に基づいている。また、極
めて小さい接触圧によって、比較的高い引張あるいは圧
縮応力を周方向に確立可能なことは、驚くべきことであ
る。
本発明によるシール装置では、小さな接触圧と、高い
シール作用に必要なシールリング断面の周方向における
曲げ及びねじり能力とが、リングが極めて小さな半径方
向の平均高さ(hm)持つことによって同時に得られる。
シールリングの接触圧(p)、直径(d)、断面積
(A)、平均高さ(hm)、巾(b)、直径の変化(△
d)および弾性係数(E)間での所望の組み合せは、満
足し得る精度で以下の公式を成り立たせる: p=2A・△d・E/b・d2 ただし、 一定のケースでは、直径(d)とプレストレス,例え
ば、直径の変化(△d)が、次いで決められる。プレス
トレス(△d)は勿論、直径(d)の誤差範囲よりも大
きくなければならない。弾性係数が適切に小さな素材を
選び、平均高さ(hm)を十分に小さくすることによっ
て、接触圧も充分に小さくなる。上式から明らかなよう
に、直径(d)が大きくなけれ、平均高さ(hm)も大き
くすることができる。シール部材は、少なくともその両
端面において、シールする両部品間の直径方向高さ以上
の高さを持たねばならない。しかし、これらの両端面に
おいて、厚さは有利に減少させることができる。通常存
在する必要な遊びを考慮すれば、シール部材は一般に、
約3mmを越えず、好ましくは約1mm以下である平均高さを
得ることができる。
平均高さ(hm)は、面圧(p)が高くなり過ぎなけれ
ば、直径(d)が大きい直径(d)での比較的高い値に
なるまで増大可能である。シールリングが対向面に追従
して完全な密閉を与えるように、平均高さ(hm)とその
幅(b)はある程度にまで制限されるべきである。
本発明によるシール装置は、リングが、周方向に対向
する面に抗してプレストレスを受けるとき、そのような
対向する面と液密に密封することができる特性を有する
材料で形成され、しかし、同時に、使用する材料は「硬
化しない(setting free)」、すなわち、材料はプレス
トレスを与えた結果、「永久歪」又は永久的な変形の生
じないリングを使用し、その結果リングは、対向面に抗
して一定圧力を維持し、該面に対して、永い間、密封を
形成することを特徴とする。したがって、本発明のシー
ル装置は、周方向にプレストレスが与えられるとき、断
面の圧縮で予めプレストレスを生じさせる、従来の柔ら
かい又は半硬質の密封とは、明らかに区別され、また一
定期間にわたって、応力を与えると、断面が永久的に歪
む傾向にあるという特徴を有する。本発明の典型的な実
施例では、一例として、シールリングを鋼鉄などの硬質
材料で形成してもよい。通常のシーリング直径では、リ
ングの平均的高さ、すなわち、半径方向の厚さは、約1m
mである。しかしながら、上述の例は、鋼鉄の使用、又
はリングに金属を使用することにさえも、また上述の断
面の高さ又は厚さにも、本発明を限定するものではない
と理解されたい。従来の金属製ピストンリングと比較し
た基本的な相異は、硬化を生じない接触圧を与える断面
での曲げ応力だけを有することである。シールリングと
対向面間との間での総接触圧は、従来の軟質シール部材
の場合には、プレストレス圧とシール部材にわたる媒体
の圧力降下との和に略等しい。従来の金属製ピストンリ
ングの場合、接触圧はプレストレス圧とシール部材にわ
たる圧力降下の半分との和に略等しい。他の手段を講じ
なければ、これは本発明にも当てはまる。
従来の軟質シール部材及び異なりスリットによって分
割された金属製ピストンリングと異なり、本発明による
シール装置は、比較的高い接触圧が、剛性で小さなこわ
れていない断面によって、媒体の圧力と無関係となるよ
うに形成できる。本発明によるシール装置が従来の金属
製ピストンリングのように、シール部材の圧力降下の半
分の接触圧で作動するとしても、シールリングを圧縮せ
ず、接触圧を減じることによって、多くのことが達成さ
れる。つまり、磨耗と摩擦が減少され、更に、より利点
の少ない対向面も許容できる。本発明の好ましい実施例
におけるシール部材が実質的に金属で形成されることに
よって、第3の重要な必要条件、すなわち長い寿命、良
好な密閉、及び高/低温又は化学的媒体に対する環境に
影響を受けず、また、対向面と一時的な分子結合を形成
しようとしないという重要な条件が達成可能となる。
低接触圧が、本発明のシール部材で許されるので、ま
た、シールリングと対向面との間の接触圧に加えられる
流体圧を減少させるので、更には、好ましい剛性のシー
ル材料を使用するので、シール部材は、例えば、環境的
要素で影響を受けることが少なく、また、ひびり動の傾
向の少ない、低摩擦密封を得ることができる。シールリ
ングは、隙間なく設けられている。例えばピストンの密
封を場合には、圧縮応力で割れが圧縮され、またピスト
ンロッドの密封の場合には、引張応力で割れが生じない
かのいずれかであるため、隙間がなくなる。
軟質及び硬質密封素材から成るシール部材が、対向面
に押圧されるとき、シーリング能力と磨耗の両方で大き
な差がある。従来の軟質密封体は、約1000回の初期スト
ロークで、対向面を移動可能に測って、輪郭深さの約半
分まで磨耗させることが多い。その後、面磨耗はゆっく
り減少する。移動方向を横断する方向に沿って測ると、
多くの場合、表面の不均一さが増大する。
軟質のシール部材は、頂部と谷部の両方の面で磨耗す
る傾向がある。これは時に、谷部内に入り得た軟質素材
が、軟質のシール部材によって磨耗することを意味す
る。硬質のシール部材はその輪郭の頂部だけ磨耗し、こ
れは全ての方向に測ると常時表面を改善する。また硬質
のシール部材は、対向面輪郭の頂部より下方に決して達
しないので、谷部内の素材を完全に接触しないままにす
る。従来の軟質及び半硬質のシール部材と本発明による
好ましい実施例のシール装置の好ましい実施例との寿命
比較試験は、本発明の金属製のシール部材では、ほとん
ど無視できる磨耗を生じ、軟質及び半硬質のシール部材
はより著しく磨耗することを示している。さらに、硬質
のシール部材はその円筒形状を維持するのに対し、軟質
及び半硬質のシール部材は、“シールリップ”で、又は
面圧が最大である密封にとって決定的に重要な領域で、
著しく磨耗する。
焼もどし鋼製の金属シール部材の磨耗は、長時間の試
験が終了した後、1ミクロンの数分の1に過ぎないこと
が示された。磨耗は、シール部材の当初の製造時表面輪
郭の頂部が、部分的に磨耗されるだけであるので、これ
を容易に確認することができる。硬質の金属製シール部
材体は、シール面と対向面が、通常頂部と頂部で互いに
偶然接触する地点で、局部的な最大荷重を受ける。
極めて低い密封磨耗を持つ本発明によるシール装置
は、従来の軟質及び半硬質のシール部材と異なり、輪郭
の深さ及び対向面の表面特性に対して比較的、敏感では
ない。通常のホーン仕上げ、研磨またはロールつや出し
面だけでなく、比較的粗い延伸面を使用してもよい。そ
れにより、シリンダ管の製造コストを減少させることが
できる。従来の軟質及び半硬質シール部材は、対向面の
形状欠陥に追従し易く、それによりシール部材の接触面
と対向面の間におけるミクロチャネル(micro−channel
s)の形成を防止するため、液密保持能力を持つ。
硬質のシール部材はこの点において制限され、ある場
合の静的な初期漏れ及び通常の軟質シール部材より高い
動的漏れの両者が、起きる。但し、これは内部漏れだけ
を与えるピストンシーリングの場合には、重要な欠点で
ない。何故ならば、シール漏れは、シリンダ弁の漏れよ
りもはるかに少なく、また例えば、非作動油圧シリンダ
の作動油の冷却で生じる同様な影響よりもはるかに少な
いからである。約1乃至5ミクロンの高さを有するチャ
ネル状のミクロ漏れ(micro leakage)は、例えば、シ
リンダ作動油の分子間の相互作用による詰まりの後、迅
速に停止するので、非作動期間後、略完全に液密状態に
なる。
漏れが外側で置き、有害となるピロトンロッドを密閉
する場合、硬質のシール部材だけでは完全なシールを与
えることができない。従来の軟質シール部材は、特に圧
力が高く速度及び粘性が低いときに、急速に磨耗する。
低圧では、磨耗は著しく低下する。高圧でも磨耗性で滑
らかに作動する本発明によるシール装置と、軟質シール
部材が低圧下でのみ液密を確保するように漏れ方向の下
流側に配置された軟質シール部材とを組み合せることに
よって、僅かな漏れ、低摩擦及び長寿命のピストンロッ
ド用密封が得られる。
本発明のシール装置のシール作用に更に増すために、
2つの異なる手段を講じることができる。濡れの主な部
分はかなり粗い対向面のマイクロチャネルから生じるの
で、その面を例えばある種の調合ラッカ等、金属よりも
軟質の材料の層で被覆することができる。これは、米国
特許第4,532,151号およびスウェデンSE−A−8303782−
1に記載されているような表面被覆方法によって行うの
が好ましい。この方法によれば、まず表面を真空にし、
その状態で「ラッカ」を高圧下で直接供給し、所望の厚
さの平らな層に広げる。この方法によれば、粗く引き抜
かれた表面を被覆するためにピストンロッドの表面に通
常存在する多孔性のクロム層を充填して固くできるばか
りでなく、存在する可能性のある小さな引き抜きスクラ
ッチが及ぼす有害な影響も除去することができる。真空
が良好な付着と浸透の可能性、更に表面層の良好な充填
を与える一方、表面層の良好な浸透と充填のために圧力
が必要である。真空が良好な付着と浸透の可能性、更に
表面層の良好な充填を与える一方、表面層の良好な浸透
と充填のために圧力が必要である。
軟質材料で被覆され且つ硬質表面の谷部、細孔、スク
ラッチ等に実質的に位置した金属表面は、従来の軟質シ
ール部材による以上に、本発明によるシール装置によっ
て異なる方法で左右される。シール部材と対向面との間
での流れに対し表面がより滑らか且つ固くなるので、硬
質シール部材の漏れは減少し、膜形成が容易になる。こ
こで、シール要素と対向面との間の主接触圧は、夫々の
面の金属頂部によっても吸収されるが、この圧力は減少
している。
従来の軟質シール部材は、特に金属表面及び軟質材料
の両頂部における高い液圧で磨耗し、最長で、表面の谷
部内に留まる。供給された表面層の摩損特性、軟質シー
ル部材の種類等に応じ、表面は多かれ少なかれ摩損し
て、表面の下側輪郭面が現れる。低圧で且つ良好な被覆
材料を備えると、表面被覆における軟質シール部材の摩
損が小さくなる。これは価値があり、まず高圧に抗する
本発明のシール装置で、ピストンロッドのシールのため
に利用され、その後、例えばポリウレタン製のUリング
シール体等、低圧で高いシール有用を維持する通常の軟
質シール部材を用いるために利用され得る。硬質材料か
らなる本シール装置のシール能力を向上させるもう1つ
の可能性は、シール要素の対向面に対して作用する接触
面を、軟質の耐磨耗材料の薄層で被覆することである。
更に、例えば強化ポリマー材料等の半硬質ではあるが
比較的形状が安定し耐磨耗性である材料からなる相対的
に厚いリングに接触面が位置し、また、例えば金属等の
形状安定性が高く、セッテング・フリーの材料からなる
相対的に薄いリングによってプレストレスが実質上得ら
れるような場合には、2つの部品でシール部材を形成す
ることもできる。接触面における厚さが約4/10mmないし
1mmの軟質か半硬質の材料は、シール作用を増大させる
が低質の表面との接触に敏感であり、例えば焼き戻し鋼
表面の場合よりも大きい摩損を受ける。しかし、シール
リングの接触面は摩損しても、その元の円筒形状を実質
上維持し、セッテングは始めのうちシール性の問題とな
らなず、その後、高い摩損がプレストレスを減じ、低過
ぎる接触圧を生じたとき始めて問題となる。その他の各
種シール部材についても、軟質の耐磨耗材料による対向
面の被覆は、シール部材の固さと寿命を向上させる利点
をもたらす。
次に、添付した図面を参照して、本発明を詳細に説明
する。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の第1実施例によるシール装置の断
面図である。
第1a図は、本発明によるシール装置の一部を形成する
シール要素の断面図であって、無負荷状態が示されてい
る。
第2図は、本発明によるシール装置の一部を形成する
シールリングの断面図であって、負荷状態のシールリン
グへの流体圧力の作用を示す。
第3図および第4図は、シールリングでの流体および
「プレロード」の圧力分布を示す。
第5図は、第1図に対応した断面図であって、本発明
によるシール装置の一部を形成するシールの他の実施例
および更なるシールを示す。
第6図は、シールリングが他の位置にある状態の第5
図に対応する断面図である。
第7図は、本発明によるシールの一部を形成するシー
ルリングの更なる実施例を示す。
第8図は、本発明の更なる実施例の断面図である。
第9図は、第8図による実施例の非圧縮つまり圧力が
釣り合った状態を示す。
第10図は、本発明の異なる実施例の断面図である。
第11図は、第10図に示す実施例のシールリングの圧力
分布を示す。
好ましい実施例の詳細な説明 本発明のシール装置は、2つの部材3、4のうち一方
の部材3に形成されたシール溝2に位置決めされたシー
ルリング1を備えており、これらの部材の間では、他方
の部材4の対向面5に対する動的に密封を行えるように
シーリングが行われていなければならない。しかしなが
ら、このシーリングが、シール溝2が形成されている部
材に対して静的にもシールすると同時に、遊び、変形等
のために部材3、4を互いに移動可能にしなければなら
ない。シールリング1は、プレストレスを受け対向面5
に押しつけられているので、シーリングは、この面に追
従し、又は、この面の輪郭に沿ったものとなる。したが
って、このシーリングは、少なくとも、シーリング前の
高圧力がシーリング後の低圧力に低下するシール溝2の
側面に対して、半径方向の自由動きを備えて、シールさ
れなければならない。
側面のシーリングを行うための幾つかの手段がある。
異なった用途に適合するいくつかの好ましい実施例を説
明する。
第1の解決策を第1図〜第7図を参照して説明する。
この解決策は、シール要素のコストが高いが、より制約
を受けずに圧力除去できるとともに、圧力制限機能を与
える。第2の解決策を第8図および第9図を参照し、そ
して、第1の解決策との相違に関して適当に説明する。
第2の解決策では、シール要素が第1の解決策より低コ
ストになるが、機能上の制限、特に、二重作用シーリン
グにおける圧力除去する可能性に関する制限を有する。
この第3の解決策は、第10図および第11図を参照して、
そして、特に第1及び第2の解決策との相違点について
説明されている。この第3の解決策は、シール要素が第
1の解決策(第1図〜第7図)よりは低コストではある
が、第2の解決策(第8図および第9図)と略同コスト
である。この第3の解決策は、圧力除去可能で寸法の小
さなシーリングを提供する。
第1図に示す実施例では、ばね座金10、11によって
の、シールリング1の側面6、7と、シール溝2の対向
する側面8、9の間の領域の同時シーリングによって実
現される。かくして、ばね座金10、11は、両方のシール
リング1と部材3の両方に当接し、静的に密封する。シ
ールリング1は、他方の部材4に動的に当接し、密封す
る。部材3、4間の隙間12により、部材3、4の相対的
な動きが可能になる。この部材3、4間の動きは、ばね
座金10、11とシールリング1との間のと当接面、例え
ば、シールリング1の側面6、7で、橋渡しされ密封さ
れる。従って、シーリングは、接触領域で、部材3、4
の間の動きの量より大きい、最小高さを有しなければな
らない。シールリングと対向する面との間に、最も低い
可能な表面圧力をつくるために、シールリング1は、出
来るだけ薄くすべきであり、ばね座金10、11に対する当
接面の内側で薄くするのが好ましい。
シールリング1に圧力低下がないとき、シーリング及
びばね座金10、11は中間位置にある。第1図に示すよう
に、一方のばね座金10に所定の圧力低下が起こるとい、
それは、溝2の側面に押しつけられる。ばね座金10、11
とシールリング1との間の静的シーリングに対してはい
くつかの機能上の用件がある。ばね座金10、11に対する
決定的な寸法の用件は、部材4が、部材3に対して圧力
低下方向と反対方向に動くとき、最大ばね戻し時のばね
座金11のばね力が、シールリング1をばね座金10に対し
て保持することができることである。もちろん、これ
は、高圧及び低圧の両方に対して有効である。
ばね座金11のばね力は、シールリング1が、シールリ
ング1と部材との間の摩擦力によって、シーリング面7
とばね座金10との間のシーリング接触から離れて、引か
れないようにするのに十分高くなければならない。接触
面が小さく、摩擦係数が低く、そして、とりわけ圧力バ
ランスのため接触圧が小さいので、この摩擦力を比較的
低く保つことができる。
いかにして圧力バランスが得られるかは、第2図に示
されている。シールリング1は、半径方向においては、
圧力分布13によって示されるように、部材4を押圧し、
反対方向においては、シールリング1内に形成された圧
力補償溝15および穴16によって得られる圧力分布14に示
されるように作用する。したがって、これにより得られ
るシーリングを部材4に対して押圧する圧力分布17は、
シーリング表面の相対的に短い部分にのみ作用し、さら
に、圧力が高圧値から低圧値に降下する最も離れた部分
に作用する。このようにして得られた流体圧力差を受
け、バランスさせる表面の間の機械的接触圧力は、シー
リングの断面が、形が変化しにくく、実質的に変形を受
けないので、シーリングの幅にわたって、分布される。
この分布は、いくつかのファクタによって影響を受ける
が、表面圧力が、最も外側のバランスされないシーリン
グ表面で、つねに、最大になるようになっている。第2
図には、軸線方向の応力も示されている。
実験の結果、リングは、そのシーリングキャパシティ
が増大するのと同時に、相対的に一様に、その幅にわた
って、磨耗することがわかっている。圧力バランスシー
リングリングのためのリールリングの接触力の実質的な
部分は、シールリング1のプレストレスから得られる。
第3図は、圧力媒体中のこうして得られた半径方向に
向けられた圧力分布および同様に半径方向に向けられた
圧力分布を、シールリング1の周囲が圧力によって弾性
的に変形されているときに、いかにして、部材に向かっ
て、シールリング1を押圧する力と等しくさせ、両者を
加算することにより、全体圧力分布19が得られることを
示すものである。第4図は、こうして得られた圧力分布
19が、シールリング1と部材4の対向面5との間の機械
的接触力によって、いかにしてバランスされるかを示す
ものである。シーリングは、これといってねじりもな
く、対向面5に当接するので、2つの圧力分布19および
20は、シールリング上の力とモーメントの双方に関し
て、バランスしている。前幅のバランスされていない表
面部分は、しばしば、20%程度であるので、接触面内の
平均圧力は、媒体内の圧力の約10%だけによって影響を
受け、これにより増大する。このことは、対向面5が急
に動くことがなく、シールリング1のプレストレスの減
少あるいは増大により、接触圧力を減少あるいは増大さ
せないかぎりにおいて、妥当する。
ピストンロッドが大きくて重くあるいは粗い管状をし
ている場合には、ピストンリングのシーリングは、わず
かに弾性を持った表面に当接するが、円筒状管に当接す
るピストンのシーリングは、圧力の増大にともない、管
の径に追随しなければならない。ピストンのシーリング
については、安全性のため、シールリング1のプレスト
レスされ、バランスされていない表面を、製造許容誤差
範囲内において、最大径を有する管に対して、高圧側の
最大圧力および低圧側のこの圧力の約63%の圧力の影響
を受けたときに、それが、管に順応するように、位置を
選ぶことが好ましい。シール領域では、シーリングの前
後の圧力の平均値に比例して、管は外側に急に動く。
ある圧力下で、長い管がある大きさの弾性を有してい
るときは、外側への弾性的な変形は、シール領域では、
シーリングの低圧側の圧力が、通常、ゼロであるので、
通常、この弾性的な変形の半分に過ぎない。バランスさ
れていないシール表面で生ずる接触圧力の増大は、シー
リングの高圧側と低圧側とに存する圧力の差に比例す
る。シーリングの厚さは、管の厚さの約10%であるの
で、媒体中の圧力により、反対の部材が離れるように変
形したときに、シールリング内のプレストレスを減少を
補償するためには、わずかなバランスされていない表面
および小さな圧力差が要求されるに過ぎない。
円筒状管は、媒体内における最大圧力で、管内の引張
り応力が、管材料の降伏応力値の約40〜70%であるよう
に、一般には、その寸法が定められる。シーリングの平
均厚さが、管の厚さの約10%であるときは、ゼロから最
大圧力までの管の直径方向の最大弾性に対応した直径差
だけ、同じ材料からなるシールリングを圧縮するため
に、媒体内の最大圧力の10%の表面接触圧力が必要なだ
けである。シーリング内で生ずる圧力差は、通常、管内
の応力として得られる管材料の降伏応力値の40〜70%の
半分に過ぎない。したがって、ピストンシーリング内の
応力変動は、管材料の降伏応力値の約20〜35%に過ぎな
い。
ピストンシーリング内の応力は、通常、疲労損傷を生
じさせることのない圧縮応力であるので、ピストンシー
リング内のプレストレスの影響は、疲労の面からは無害
である。ピストンシーリングは、圧縮され、隙間のない
スリットを有する分割されたものでもよい。ピストンロ
ッドシーリングについては、一体片で分割されてはおら
ず、疲労損傷を生じさせる引張応力を受けるものでよ
い。
多くの場合、ピストンロッドは、中実あるいは粗い管
状で、ほとんど弾性を有しておらず、したがって、応力
変化が無視できるくらいに小さい。壁の薄いピストンロ
ッドが、内部に正の圧力を有しているという稀な場合に
は、引張応力の変化が、一般に、最大、管材料の降伏圧
力値の約20〜35%に制限される。しばしば疲労特性の劣
った管材料は、たとえば、管がシーリングホールドを保
持するときは、大きな応力変動の二倍に耐えられなくて
はならない。
プレストレスおよび接触圧力を減少させるために、ス
チールよりも弾性率の小さい材料、たとえば、アルミニ
ウムからなる材料を選択した場合には、疲労特性は低下
するが、その応力も低下するため、問題は生じない。シ
ールリング1の最大変形のほとんど、したがって、プレ
ストレスに起因する最大接触圧力のほとんどは、製造許
容誤差内で、最少径および最大径部分の双方をシールす
るのに必要なプレストレスに起因している。円筒状管
は、今日では、通常、最大の許容誤差、普通は、10番目
から11番目のグレードの最大許容誤差を持っているのに
対し、ピストンロッドは、8番目から9番目のグレード
の最大許容誤差を持っているにすぎないため、管の許容
誤差範囲よりも、許容誤差範囲がグレード2つ分小さ
い。管材料の降伏応力値において、円筒状管は、しばし
ば、10番目のISOグレードの約二倍の最大弾性を有して
いる。したがって、ピストンシーリングのための最大プ
レストレスにより、シールリング内に、管材料の降伏応
力値の約半分より高い圧力応力が生ずる。したがって、
円筒状管には、約10番目のISO許容誤差グレードのもの
を、ピストンロッドには、約8番目から9番目のISO許
容誤差グレードのものを、用いるのが適当であり、可能
である。
したがって、現在、通常存在する径の許容誤差を有す
る円筒状管およびピストンロッドを取り扱う場合、本発
明によれば、円筒状シーリングは、許容応力を有するの
と同時に、接触圧力およびシール摩擦の値が比較的にき
わめて低くなるように、寸法が定められる。好ましく
は、シールリング1の幅は、約3mmくらいに狭くするこ
とができる。シーリングの半径方向高さを制限すること
が望ましいので、ばね座金10、11の半径方向高さも低い
ことが望ましい。いくつかの関連する重要なファクタと
複雑にからみ合った実際の寸法決めでは、シール溝2の
深さを4〜5mmに制限すると有利であることがわかって
いる。
シールリングとの接触領域において、ばね座金10、11
の幅は、わずかに約1mmで、シール溝2の幅は、約5mmに
過ぎない。ばね座金10、11の低いシーリング高さ、小さ
なシーリング幅、小さな接触圧力、低いシーリング摩
擦、低い高さおよび幅を実現するために、本質的に要求
されることは、本発明の異例に小さいシーリング寸法で
ある。反対表面5の粗さおよび低い接触圧力の許容誤差
が改良されたということは、また、小さいシーリングの
寸法とあいまって、シーリング要素と対向面の両方の全
体コストを低減させるために、本質的に要求されること
である。
比較的寸法が小さいばね座金10、11は、本発明による
シール装置が、容易に解決して良好且つ安全な動作を提
供する多数の利点並びに多数の困難とを与える。ばね座
金は、対向面5から制限された半径部分を有しており、
かつ、シール部材3、4の間になければならない遊び12
を減じないことが不可欠である。ばね座金の位置をシー
ル溝2の半径方向内方に限定して、シール要素のばね座
金に対する接触面をできるだけ小さくすることも重要で
ある。これはシールリング1の高さを下げ、それによっ
て接触圧力及びシール摩擦を下げる。
シールの圧力降下に応答して、第1図に示すばね座金
10の1つが部材3の溝側面に強く押しつけられる。次い
で、例えば、ばね座金が部材4の表面5と接触するよう
になれば、ばね座金は大きな力の存在なしに半径方向に
移動することできない。かかる接触によって、部材4及
びばね座金はおそらく損傷するであろう。
第1図に示すように、ばね座金10、11は、各ばね座金
に形成された停止ラグ21及びシール溝2の側壁に形成さ
れた溝22によって部材3の外径の外側に位置決めされる
のが防止される。かくして、部材3と4の間の隙間12
は、部材4の表面がばね座金10、11と接触することなく
利用することができる。さらに、ばね座金は、第1図に
示すようにシール溝2の底23によって半径方向内方に移
動するのが防止される。
ばね座金10、11は、半径方向に低い高さを有するか
ら、高圧側と低圧側の間に半径方向に作用する正の内圧
に耐えることができない。本発明によるシール装置の実
施例では、この課題は3つの同時に作用する手段によっ
て解決される。第1手段としては、正の内圧に耐えるば
ね座金10、11の能力は、直径の厚さに対して厚さをでき
るだけ厚くすることによって増大する。第2手段として
は、ばね座金10、11は溝22と係合する係止ラグ21を有
し、それによってばね座金の半径の変化及び半径方向へ
の移動が制限される。第3手段としては、摩擦力は、第
1図に示すようにばね座金10とシール溝2の側面9との
間に作用する。側壁8、9に対する枢着点24をばね座金
10、11のシール溝の底23に近くに位置決めすることによ
って、ばね座金は半径方向より軸線方向に実質的に大き
な圧力面を有する。次いで、ばね座金の直径を変化させ
る傾向は、摩擦力によって実質的に消される。
これらの3つの手段は、小さい寸法及び圧力によって
引き起こされる低圧力に伴う剛性及び強度に係わらず、
ばね座金10、11が狭い位置調整の領域内に適当に案内さ
れることを意味する。ばね座金10、11の1つだけがシー
ル溝の側壁8、9に同時に押しつけられるので、少なく
とも1つのばね座金は常に自由で、両方向に圧力制限弁
として作用する。かくして、ばね座金間の危険な正の圧
力は生じることができない。
ピストンロッドのシールと関連して、本発明によるシ
ール装置は軟質の、或いは準硬質のシールと組合わせる
ことができる。在来のシールに必要とされる低くて、均
一な圧力は、軟質シールに面するばね座金10、11によっ
て十分に制御される。軟質或いは準硬質のシールを有す
る、本発明によるかかるシール装置を第5図および第6
図に示す。ピストンロッドシールは、第1図の部材4に
相当するピストンロッドが、第1図に示すシール要素に
加えて、U字形シール25によって又シールされて示され
る。これらのシール間には、ピストンロッドガイド26が
設けられ、比較的大きな液体容積がシール間に設置され
る。媒体及び軟質シール25の圧縮によって、シール間の
スペースは圧力アキュムレータとして作動することがで
きる。
第5図は、圧力降下がシールに亘って分配されるとき
のシールリング1及びばね座金10、11の調整方法を示
す。移動及び圧力が同時に存在する間の時間は、ストロ
ーク長さ及びピストンロッド速度の制限のために比較的
短くなる。高圧シールに亘る漏れは低いが、軟質シール
25より高ければ、シール間の圧力はストローク及び時間
とともに比較的低い圧力までゆっくり増加する。その
後、ピストンの2面に亘って圧力が交互に加えられるた
めに高圧側の圧力が解放されたら、高圧側のシールは図
6に示す方法で弾性的に戻る。大部分の場合には、シー
ルリング1及びばね座金10、11は、中間の位置を取る。
シールリング1の移動領域内で、リング止めはとりわ
けシール摩擦の大きさ及び方向に依存する。位置に依存
して、ばね座金11の力は、幾分変わるが、2つのシール
間の実質的な圧力は、比較的厳密に制御される。この圧
力は、約2〜5MPaであり、従来のピストンロッドシール
が最善の気密性及び寿命を有するための圧力レベルと両
立する。又、摩擦及びスティック−スリップの傾向の点
では、圧力は有利な範囲内である。
損傷圧力が、2つのピストンロッドシール1、10、11
及び25の間に増大するのを防止するために、シールリン
グ1とばね座金10(第5図および第6図参照)の間のシ
ールは、除去されるべきである。第5図および第6図に
示すように、これはシールリング1の側面に溝27を設け
ることによって達成される。高い液密性を除いて、従来
のピストンロッドシールのほとんどの特性が、本発明に
よるシール装置用の特性ほど高くないとしても、上述の
シールの組合わせによって従来のシールにとって厳しい
動作と環境に対する最高の抵抗及び特性の良好な組合わ
せを与える圧力の範囲内で作動可能となる。
ばね座金10、11の薄さのために、曲げ可能で、かつ比
較的取付け容易なシールリング1は、作動の際の安全の
ために及び対向面(例えば、第1図の番号5)の不純物
並びに欠陥に影響を受けないために、さらなる重要な特
質を必要とする。この特質は、当接面間の相互の損傷作
用を回避して、その代わりシールリング1を粒子を取り
除き或いは表面をならすようにさせる(おそらくさらな
る損傷を引き起こす)のではなく、粒子或いは欠陥に亘
って摺動させる能力である。本発明によるシール装置で
は、この特質は、シールリング1の表面に硬く、特にに
対向面より硬いのが好ましく、さらにシールリングがそ
の端に第7図に示すような、小さい傾きを有する実質的
に短い面取り28を有するから、シールが薄く、且つ短い
長さに沿って比較的曲げ可能で且つ回転可能であること
によって達成される。シールが低い圧力を有し、且つ可
能な限り半径方向にだけ向いて、一部はシールリング1
を対向面5から外方に押圧し、一部は不純物或いは損傷
部分を対向面に向かう方向に(角度は摩擦角度、好まし
くは約15゜或いは15゜以下)押圧する力を備えたタイプ
の、欠陥或いは不純物の上に持ち上げられるシールであ
るのが望ましい。
シールを円筒チューブ或いはピストンロッドに取り付
ける際に、シールの周囲及び直径にプレストレスを施す
ことができるように、硬質シールに面取り28を有するこ
とが又必要である。円筒チューブ及びピストンロッドの
両方に必要とされることのある取付け用面取り29は、面
取り28より小さい傾きを有するべきである。同時に、面
取りの外径は、シールリング1の2つの面取り28、29を
介してのプレストレスが開始する前に、面取り29の中に
入ることができるようなものでなければならない。局所
的な面圧は、取付けのときに高くなる。局所的な面圧
は、切断を引き起こさないが、面取りの軟質面にある一
定の圧縮力をしばしば起き起こす。従来のシールととも
に、シールと対向面の両方に取付けの際に、潤滑手段が
もちろん利点を伴って用いられる。
第7図に示すストレートチャンバ28は円形チャンバに
置き換えることができる。試験は、傾きが15゜に近く、
或いは15゜以下であることが重要であることを示すが、
傾きがシールリングの接触面に向かって連続的に減少す
るなら有利である。シールの不釣り合いな接触圧力及び
その媒体圧力の影響を考慮すれば、チャンバの長さは不
釣り合いな幅の約10%に制限するのが好ましい。
シールリング1及び/又は対向面5の適当なチャンバ
なしに、多くの場合損傷なくシール部材を設けるのはほ
とんど不可能である。シールが非常に短いチャンバ28に
取付け可能であるならば、たった0.01mmの各チャンバが
良好な結果を与えることができる。完全性の観点から、
さらに取付けを考慮すれば、チャンバの長さは有利には
約0.05mmとすることができる。本発明によるシール装置
のシールリング1は、作動及び取付けのいずれのときも
制限された直径及び幅を有する穴及び溝を通り越える能
力を有することに又留意すべきである。従来の軟質及び
準硬質なシールはこの利点を有さず、さらに通常は穴を
通り越すことができない。
シールリング1の接触面に形成され、第1図および第
5図に示す1つ或いは数個の穴16を介して溝内の圧力を
シールリングの背面の圧力と一致させる圧力釣合い溝15
は又、小さい傾きを有するべきである。圧力釣合い溝15
には深さに対して大きな幅が円形に形成されるのが好ま
しい。これは又、特に高圧で、シールリングとばね座金
10、11間の接触領域が、ピストンシールのためにシール
リングの内径に、さらにピストンロッドシールのために
外径に位置決めされるとき、シールリング1に生じる曲
げ応力の観点から重要である。
本発明によるシール装置におけるシールリングの硬度
は、寿命を延ばすこと、対向面に対する不感性、及び対
向面の不純物や損傷部分に対する不感性の点で重要であ
る。寿命テストの結果は、焼もどし鋼が非常に優れた特
性を有することを示している。その他の硬質面、例えば
窒化チタン、酸化アルミ、硬質クロム等も使える。通常
内部磨耗、耐磨耗性等の能力を向上させると見なされて
いる二硫化モリブテン、テフロン等の表面被覆は、耐磨
耗性を改善しない。但し、粘着性を有する薄く、比較的
軟質の被覆は、シールリング1、ばね座金10、11、シー
ル溝2の側面においてある程度の価値を持つ。これは、
内部磨耗後そのような被覆が表面の谷部、スクラッチ等
に残っており、締めつけた時に漏れを減少させシールリ
ングを迅速に塞ぐので有効である。
本発明によるシール装置の第8図および第9図に示し
た実施例においては、溝シーリングが、シールリング1
の後側と溝2の底面23との間を第1に締付けるOリング
または同様の軟質シール体30によって与えられている。
この実施例におけるシールリングは、圧力降下と同一方
向で、摩擦方向及び部品3と部分4の間の相対移動に応
じて、シールリング1とその側面6、7が溝側面8、9
の一方に当接することによって制限される位置の間の任
意の位置に設定できる。溝2とシールリング1との間の
幅の差は、それらの間の最大遊び31が十分小さく、遊び
31における最大圧力降下時でもシール体30が遊びから押
し出されたり損傷して、密封機能が妨害されたりしない
ようにしなければならない。具体的には、遊びは約1mm
以下とすべきである。
従来のいわゆるキャップスリーブシールも同様のシー
ル形状を有する。しかしながら、本発明と比べると重要
で基本的な差がある。従来のキャップシーリングでは、
シール体30に対応したシールエレメントの目的が、シー
ルリングを溝に対して密閉すること、両部品3と4間の
移動を橋絡可能にすることの他、本発明のこの実施例と
異なり、通常硬化傾向のある比較的弾性のない素材から
成るシールリングのプレストレスを提供することにあ
る。これは、従来のシーリングにおけるシール体が高
く、しかもそれに応じて通常巾広くなければならないこ
と、つまりシール寸法を約高さ4.5mm、巾4.5mmとし得る
本発明でのシール体より大きくしなければならないこと
を意味する。
第8図のシーリングは複式作用で、シーリングの両端
における圧力降下の約半分でだけ影響を受けて増加する
接触圧を有する。
第9図は、単式作用シーリングに最も適したシールリ
ング1の実施例を示す。シールリング1はその周囲に形
成された圧力バランス溝32を介して圧力バランスされ、
該溝32は少なくとも1つのサイド溝33を介して高圧側と
連通している。圧力分布35が、シールリングを対向面5
へ向けて押圧し、圧力分布34がシールリングを対向面5
から離す方向に押圧する。こうして得られた圧力分布36
が、上記のごとくシールリングを対向面5に対して押圧
する。この実施例の圧力解放態様は、ピストンロッド密
閉等における単式作用シーリングの他、実質上1つの圧
力降下方向しか持たない用途での複式作用シーリングで
も使える。このような用途は例えば、通常重力負荷を持
ち上げるクレーンその他の機械である。
圧力非解放方向における圧力変化の回数が少ない場合
には、圧力シーリング両端での総圧力降下によって影響
される。これは勿論不都合であるが、稼働時間の大部分
でシーリングが圧力解放状態で作動する場合には通常許
容し得る。この実施例は、シーリングのコストが例外的
に低く、寸法も小さいという特徴を持つ。一方、第1図
〜第7図の実施例と比べた欠点は、第5図および第6図
に示した複式シーリングでの圧力制限弁として機能し得
ないこと、及び複式作用なので1つの圧力降下方向でし
か圧力を除去できないことである。圧力除去を行わず、
通常のほとんどのOリング径が少なくとも必要とする約
4.5mmにまで巾を増すと、摩擦は従来の良好な軟質また
は半硬化シール体に有効なものより低くならない。
第10図および第11図に示したシール装置の実施例で
は、第1図〜第7図及び第8図〜第9図による実施例の
利点が統合され、低コストで製造できる小さい溝寸法を
持つ圧力バランスシーリングが達成される。溝2に対す
る密閉が、ナイロン等半硬質で比較的硬化しない素材
か、例えば鋼やアルミ等硬化しない素材か、或いはこれ
らの組み合せで形成可能なU状リング37によって形成さ
れる。密閉はシールリング1の内面39とU状リング37の
外面40との間、及びU状リング37の側面41、42と溝2の
側面8との間で生じる。
シールリング1の位置は、溝2の側面8と9によって
制限され、一定の圧力降下方向における最大遊び51は、
第10図に示すように、溝側面9側に位置可能であるが、
これは溝側面8側でもよい。シールリング1は、圧力降
下時にU状リング37がシールリング1の位置とは独立に
溝側面8、9で密閉する外側位置間の任意の位置を取り
得る。U状リングの側面41と42が常に遊びを含まない
か、或いは非常に小さい遊びで溝2の側面8と9に当接
すると同時に、U状リング37がプレストレスによる弾性
変形でシールリング1の内面39に対して当接することに
よって密閉が得られる。U状リング37は、接触箇所での
圧力降下によって、溝の側面8または9及びシールリン
グの内面39に対して圧接する。
U状リング37は常時シールリング31に追従し、無圧力
状態ではU状リング37自体のプレストレスによって、ま
たシールリング両端で圧力降下があるときは面取り43を
含むU状リング37とその側面41、42の形状に応じてU状
リング37に生じる圧力分布と力によって、それぞれシー
ルリングに対して当接する。U状リング37での圧力分布
は、第11図から明らかであろう。機能上の必要条件とし
て、シールリング1とU状リング37が部品3内の溝2に
対し半径方向に移動する場合、U状リング37をシールリ
ング1に対して圧接させる圧力は、U状リング37と溝2
の側面8または9の間に存在する摩擦力より高いことが
好ましい。
従って、この第3実施例の基本的な必要条件は、シー
ルリング1と溝2の側面8または9との間で生じ得る遊
びと漏れ箇所が、単一または複数のシールリングのプレ
ストレスの結果としての、あるいは密封における圧力降
下による無圧力状態において、、シールリング1の内面
39及び溝2の側面8または9に作用する1つ(あるいは
複数)のリングにより密封される。結果として、圧力に
よってシールリング37(複数でもよい)をシールリング
1に対して圧接保持し、溝2の側面8と9に対して生じ
得る摩擦力に打ち勝つことができる。この点は勿論さま
ざまな方法で解消できるが、第10図および第11図による
構成は有利で好ましい実施例を示している。
第11図には、U状リング37がその側面41を介していか
に溝2の側面8に対して密閉するかが示してある。軸線
方向圧力分布45と軸線方向圧力分布46との間の差が軸方
向差圧分布47を与え、これが両面41と8の間の摩擦を介
し、U状リング37がシールリング1に半径方向に追従す
るのを防ぐとともに、溝2内で側面8が位置する側にお
いて両面40と39間を密閉する。
また半径方向の圧力分布47と48の間の差は、その差分
分布49によって、両面40と39の間で接触及び密閉が生じ
るように、U状リング37をシールリング1に対して半径
方向に圧接させる。重要なのは、溝スペース2が1個ま
たは数個の穴44を介し、U状リング37の両側で常に同一
圧力を持つようにすることである。差圧分布49は安全機
能上、シールリング1とU状リング37が半径方向に移動
するとき生じる摩擦力より大きく、従ってU状リング37
の側面41と溝2の側面8の間における接触箇所で半径方
向の摩擦力を発生するような半径方向の大きい力を常に
与えるものでなければならない。このための良好で安全
な解決策は、U状リング37の面取り43によって形成され
るスペース50が好ましくは軸方向と半径方向で実質上等
しく形成され、さらに、両面40と39間の接触面が両面41
と8間の接触面と略同じ長さにすることで得られる。こ
うすれば、約1.0の摩擦係数まで良好な機能を得られ
る。実際の摩擦係数は選択素材に依存する。
第10図および第11図に示したような実施例において重
要なのは、シーリングの全寿命中、U状リング37あるい
は対応するシールエレメントがシールリング1の内面39
に対して圧接されるようにそのプレストレスを保持可能
なことである。また、シーリングの全寿命中、側面41、
42が当接してまたは大きな遊びなく溝2の側面8と9近
くに位置していることである。
U状リングを例えばナイロン等、半硬質のポリマや比
較的硬化しない素材で作成すれば、半径方向のプレスト
レスが維持される。これを保証するには、U状リング37
を鋼またはアルミ等の硬化しない素材から成る別のプレ
ストレスリング38と組み合せるのが場合によって適切で
ある。例えばアルミ等の硬質素材の代りに例えばナイロ
ン等の半硬質素材を選ぶ理由は、粗いまたはスクラッチ
を含む表面構造を持つ面に対する密閉が幾分向上するか
らである。また、金属材料から上記U状リング等を選ぶ
理由は、安全なプレストレスと、温度、媒体等に対する
不感性が高いことにある。
第10図および第11図によるシールリングは、極めて小
さい幅、例えば2.5mmと、極めて低い溝深さ、例えば2.5
mmで形成できる。従って、溝を分割なく形成し、シール
リング1及びU状リング37等を、例えばタイヤを自動車
のリムに装着するのと同じように溝内へ圧力することに
よって装着でしる可能性が充分にある。こゝで重要なの
は、溝2の底面23の直径が上述したことのために適合さ
れ、シールリング1とU状リング37の半径方向の移動に
のみ適合されむものではないということである。
本発明によるシール装置において使用することができ
る最大接触圧は、多数のファクタによって変動する。こ
のようなファクタの中には、接触面でのシール材料と対
向面の材料との組合せ、それぞれの面の仕上げと磨耗能
力、および媒体の潤滑特性がある。普通の軟質および半
硬質のシールでは、接触圧は、プレストレスと媒体の圧
力の和に略等しくなる。本発明によれば、同じ軟質およ
び半硬質の材料を接触面に使用することができるばかり
でなく、より大きな接触面および品質の劣る対向面に耐
える硬質の材料を使用することができる。しかしなが
ら、より重要なことには、本発明によるシール装置で
は、上述のように、接触圧を低下させることができる。
プレストレスは比較的小さいが、平均高さ(hm)、直径
の変化(Δd)および弾性係数(E)について小さな値
を選定することができる。接触圧に関与する媒体の圧力
は、圧力の平衡化によって制限し或いは除去することが
できる。小さな最大接触圧で作動させることによって、
良好な品質を得ることができ、不都合な材料および表
面、並びに潤滑特性の悪い媒体を使用する可能性も生ず
る。達成される圧力よりも大きな接触圧を許容する理由
が、シーリングのコストが減少するときに生ずるが、第
10図および第11図による実施例が低コストであるので、
殆どの場合にこのような理由は存在しない。
圧力除去をしない実施例は、有利なシール条件の下で
は、一定の改良が放棄されるという事実にもかわらず、
良好な解決策となる。ホイストクレーンにおける第8図
および第9図による実施例が、このような用途の典型例
である。
小さな接触圧しか許容されない、このような不都合な
用途では、媒体の圧力が大きければ、第1に圧力の平衡
化によって作動させ、第2にプレストレス圧力によって
作動させる。かくして、シーリングリング1の平均高さ
(hm)の上限を設定するプレストレス圧力は、使用材
料、表面および潤滑条件によって許容される接触圧の主
要部分を形成する。
小さな接触圧を得るためには、平均高さが小さいシー
リングリングが望ましい。実際に得ることができる平均
高さは、第1に、部材3と部材4との最大磨耗を考慮し
た最大隙間12に依存する。第2に、厚さは、密封すべき
対向部材の製造誤差によって決定される。最大隙間12は
又、たとえばシリンダの管径などの部材の誤差に大きく
依存する。
シールリングの側面および中央部分の所要厚さの計算
には、隙間や磨耗深さ、誤差のような幾つかのパラメー
タが含まれるか、高圧下でのシールリングの実際の応力
に関する計算も行われる。直径が60〜80mm程度以上の場
合には、円筒管の通常の誤差を範囲内においては、鋼性
のシールリングを備えた有利な構成を提供するのは比較
的容易である。50mm程度以下の直径については、弾性係
数の小さな材料でシールリングが形成されている場合に
は、結果は改善される。弾性係数が66%程度小さいアル
ミニウムまたはアルミニウム合金が適当な材料である
が、一定の高合金鋼やチタン、クロムなどが良好な結果
を提供する。ピストンロッドのシーリングの場合には、
ピストンロッドの誤差は通常、円筒管の公差よりも約2
誤差度だけ精密であるが、同時に、ピストンロッドの直
径は通常、シリンダの管径の約45〜63%である。かくし
て、鋼よりも小さな弾性係数を有する材料からなる直径
が40mm程度以下のピストンロッドについても考慮する理
由がある。
主として、シーリングリングに選定される材料は金属
に限定されず、ガラスやセラミック材料、比較的硬質の
ポリマ材料などの硬質材料、好適には、異なる種類のフ
ァイバによる補強で改善された形状安定性およびクリー
プ特性を有する材料が良好に機能する。
試験によれば、本発明のシール装置は、極めて小さな
円周方向のプレストレスでさえも良好に作動する。した
がって、硬化またはクリープする傾向のある材料も使用
することができる。温度膨張の相違はプレストレスで補
正しなければならないが、これは殆ど問題とならない。
流体技術に関連して動的にシールするために、本発明
によるシール装置が主として開発されてきた。直線運動
と回転運動の両方をシールすることができる。本発明の
シール装置は又、要求品質が高く且つ特殊である多くの
場合において、極めて適切な静的シールを提供する。明
白な用途として、油圧ポンプやモータなどにおけるシリ
ンダ、スイベル、ピストンがある。石油産業、化学産
業、食品産業等では、明瞭に使用効果がある。たとえ
ば、内燃機関やコンプレッサのピストンのシーリング
も、適当な用途である。種々の種類のブレーキ設備およ
び極めて高温となる隣接ベアリング、並びに、極めて高
温または低温或いは高圧となる他の全てのシーリング箇
所においても、本発明を使用できるのは明白である。た
とえば、宇宙空間、軍事技術およびエネルギ技術には、
多くの用途がある。もちろん、使用されるプレストレス
および誤差は、各用途に適合することが必要である。
シールリング1およびばね座金10、11を製造するの
に、幾つかの異なった方法を使用することができる。ピ
ストンシーリングのシールリングは、完全に閉鎖するこ
とができ、かつ、2つの分割面が互いに密着すると完全
なシーリングを提供する圧縮力を受ける場合には、分割
することができる。リングを形成する多くの方法の中に
は、旋削、円形にされ溶接される圧延ワイヤ、プラスチ
ック成形、焼結、鋳造などがある。焼き戻し可能な金属
では、その後、焼き戻しおよび研削が行われる。
シーリング部材が極めて少量の材料で作られ材料コス
トが極めて廉価である場合には、たとえば旋盤のような
金属切断機を使用するときには、材料の消費を回避する
ことが非常に重要である。この観点から、圧延ワイヤの
製造は、必然的に普通は溶接する必要のないピストンシ
ールについては、特に興味深い。特に直径が大きい場合
には、シールリング、ばね座金、U形リングを同じ断面
にすることができ、したがって、同じ圧延ワイヤで作る
ことができる。シールリングは、直径と比較して断面が
非常に小さい。取扱い、設定および測定などの多くの点
に関して、製造は特別になる。シールリングおよび他の
シール部品が、取付け口の形状に容易に適合するので、
非取付け部分に関しては、顕著な長円度、非平坦形体お
よびねじれを許容できる。これは一般に、重要な部材の
直径誤差についてではなく、細長い部材の周面について
だけである。
シールリングのプレストレスが対向部材の円周にも依
存しているので、シールリングのプレストレスは通常、
対向部材の直径公差が示すものよりも均一になる。これ
は、直径誤差がかなりの程度長円度によって生じ、管の
周面が誤差範囲の中心における直径と対応することを意
味する意味するような円筒形の引抜管を使用するときに
特に好都合である。したがって、シールリングおよびば
ね座金を製造するときには、殆どの場合、円形ドリフト
および固定具を使用しなければならない。また、円錐形
のドリフトにプレス成形され或いは円錐形の管ツールに
よってプレス成形されるときには、塑性変形によって正
確な直径を薄いリングに提供する、多くの好都合な可能
性が存在する。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対して移動できる円筒形で間隔を隔
    てた対向面をそれぞれ構成し、間に隙間を構成する、2
    つの部材を流体密シールするためのシール装置であっ
    て、 前記シール装置は、隙間が小さく、かつ、降伏点以下の
    応力による長時間の変形の後でも原寸法に戻る硬質材料
    で形成されているシールリングを有しており、該シール
    リングが、降伏点以下であり且つ使用時に予測される最
    大周方向応力によっては、横断面が変形せず、前期シー
    ルリングの横断面の半径方向厚さは、約3mmを超えず好
    適には1mm以下であり、かつ、軸線方向長さよりも小さ
    く、 前記対向面の一方に、シールリングを受け入れるための
    環状凹部が設けられており、 前記シールシングは、接触面を構成しており、該接触面
    は、前記他方の対向面の円周と等しくさせる程度に、前
    記2つの部材の間のシールリングの物理的な組立てから
    得られる周方向のプレストレスによって、前記他方の対
    向面の円周に対して、前記接触面の円周を変えることを
    必要とする円周を、シールリングの非応力状態において
    有しており、 前記他方の対向面の製造誤差、磨耗、変形、非円形性
    や、作用応力に応答した他の乱れによって生ずる直径変
    化にもかかわらず、非応力時のシールリングの接触面と
    対向面との円周差は、前記シールリングの周方向のプレ
    ストレスに抗して前記接触面によって前記対向面に及ぼ
    される半径方向接触圧が、前記接触面を押して、降伏点
    以下であるが、前記接触面が互いに周方向長さの全体に
    わたって前記対向面の他方に対して少なくとも所定の最
    小接触圧を確実に維持する大きさの周方向応力で、前記
    対向面の他方と密封係合させるようなものであり、 前記最小接触圧が、前記シール装置の前記円周方向の応
    力によってのみ引き起こされる、 ことを特徴とするシール装置。
  2. 【請求項2】リング直径の前記所定の最小接触圧pは、
    直径d、横断面積A、幅b、応力△dを受けた場合の直
    径変化、および弾性係数によって、p=2・A・△d・
    E/(b・d2)に従って決定されることを特徴とする請求
    の範囲第1項に記載のシール装置。
  3. 【請求項3】前記シールリングが金属で形成されている
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のシール装
    置。
  4. 【請求項4】前記シールリングが、金属、セラミック、
    および寸法の安定したポリマ材料で構成される群の、寸
    法の安定した材料で形成されていることを特徴とする請
    求の範囲第1項に記載のシール装置。
  5. 【請求項5】前記シールリングが、前記接触面の縁部の
    少なくとも一方に沿って面取りされていることを特徴と
    する請求の範囲第1項に記載のシール装置。
  6. 【請求項6】前記シールリングと前記環状凹部の底部と
    の間に位置決めされた弾性部材をさらに有することを特
    徴とする請求の範囲第1項に記載のシール装置。
  7. 【請求項7】前記シールリングの側壁と、前記一方の対
    向面の前記環状凹部の側壁との間に位置決めされた弾性
    部材をさらに有することを特徴とする請求の範囲第1項
    に記載のシール装置。
  8. 【請求項8】前記弾性部材が、ばねからなることを特徴
    とする請求の範囲第7項に記載のシール装置。
  9. 【請求項9】互いに対して移動できる円筒形で間隔を隔
    てた対向面をそれぞれ構成し、間に隙間を構成する、2
    つの部材を流体密シールするための方法であって、 隙間が小さく、かつ、降伏点以下の応力による長時間の
    変形の後でも原寸法に戻る硬質材料で形成されているシ
    ールリングを選定する段階を含み、前記シールリング
    は、降伏点以下であり且つ使用時に予測される最大周方
    向応力によっては、横断面が変形せず、前記シールリン
    グの横断面の半径方向厚さは、約3mmを超えず好適には1
    mm以下であり、軸線方向長さよりも小さいように選定さ
    れており、 前記対向面の一方に、シールリングを受け入れるための
    環状凹部を形成する段階と、 前記他方の対向面の円周と等しくさせる程度に、前記2
    つの部材の間のシールリングの物理的な組立てから得ら
    れる周方向のプレストレスによって、前記他方の対向面
    の円周に対して、前記接触面の円周を変えることを必要
    とする円周を、シールリングの非応力状態において有す
    る接触面を構成するように前記シールリングを形成する
    段階とをさらに含み、 前記他方の対向面の製造誤差、磨耗、変形、非円形性
    や、作用圧力に応答した他の乱れによって生ずる直径変
    化にもかかわらず、非応力時のシールリングの接触面と
    対向面との円周差は、前記シールリングの周方向のプレ
    ストレスに抗して前記接触面によって前記対向面に及ぼ
    される半径方向接触圧が、前記接触面を押して、降伏点
    以下であるが、前記接触面が互いに周方向長さの全体に
    わたって前記対向面の他方に対して少なくとも所定の最
    小接触圧を確実に維持する大きさの周方向応力で、前記
    対向面の他方と密封係合させるようなものであり、 前記最小接触圧が、前記シール装置の前記円周方向の応
    力によってのみ引き起こされる、 ことを特徴とするシール方法。
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