JP2537627B2 - バルプの製造法 - Google Patents
バルプの製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、蒸解主剤としてフエノール類化合物を用い
るオルガノソルブパルプ化法の改良に関する。
るオルガノソルブパルプ化法の改良に関する。
従来技術とその問題点 木材は、周知のように、主としてセルロース、ヘミセ
ルロース及びリグニンより構成されていて、このような
木材を原料とする理想的なパルプ化法は、木材からリグ
ニンのみを低コストで選択的に抽出、除去することにあ
る。しかし、実際上木材からリグニンを抽出、除去する
ための蒸解反応は、脱リグニン反応と炭水化物(セルロ
ース、ヘミセルロース)の崩壊反応との併発反応である
ため、化学パルプ化法の主流を占めるクラフト法におい
ても、蒸解工程において可成りの量の炭水化物が蒸解液
中に崩壊溶出する。
ルロース及びリグニンより構成されていて、このような
木材を原料とする理想的なパルプ化法は、木材からリグ
ニンのみを低コストで選択的に抽出、除去することにあ
る。しかし、実際上木材からリグニンを抽出、除去する
ための蒸解反応は、脱リグニン反応と炭水化物(セルロ
ース、ヘミセルロース)の崩壊反応との併発反応である
ため、化学パルプ化法の主流を占めるクラフト法におい
ても、蒸解工程において可成りの量の炭水化物が蒸解液
中に崩壊溶出する。
したがつて、貴重な木材資源を有効に利用するために
は、リグニン或はヘミセルロース等の蒸解液中に溶出す
る成分を、単に燃料として利用するのみでなく、一層付
加価値の高い物質に変換して有効に利用することが考慮
される必要がある。
は、リグニン或はヘミセルロース等の蒸解液中に溶出す
る成分を、単に燃料として利用するのみでなく、一層付
加価値の高い物質に変換して有効に利用することが考慮
される必要がある。
このような観点から提案されたパルプ化法の一つとし
て、蒸解液としてのフエノール類化合物と水との混合物
を用いるパルプ化法がある。このパルプ化法では、フエ
ノール類化合物は単独のみならず、2種以上併用するこ
とも可能であつて、フエノール類化合物としては、石炭
酸、クレゾール、エチルフエノール、プロピルフエノー
ル、グアイアコール、エチルグアイアコール、クレオソ
ール、シリコンゴール、カテコール、メチルカテコール
等が用いられる。
て、蒸解液としてのフエノール類化合物と水との混合物
を用いるパルプ化法がある。このパルプ化法では、フエ
ノール類化合物は単独のみならず、2種以上併用するこ
とも可能であつて、フエノール類化合物としては、石炭
酸、クレゾール、エチルフエノール、プロピルフエノー
ル、グアイアコール、エチルグアイアコール、クレオソ
ール、シリコンゴール、カテコール、メチルカテコール
等が用いられる。
また、このフエノール類化合物として、蒸解工程でチ
ツプから溶出するリグニンを分解(水素化分解或は熱分
解)して得られるフエノール類化合物を用いることもで
きる。なお、この場合に得られるフエノール類化合物に
は、上記分解に際し副生するエチルベンゼン、テトラリ
ン、キサンテン等を含むこともあるが、これら副生物の
存在はパルプ化の障害にはならない。
ツプから溶出するリグニンを分解(水素化分解或は熱分
解)して得られるフエノール類化合物を用いることもで
きる。なお、この場合に得られるフエノール類化合物に
は、上記分解に際し副生するエチルベンゼン、テトラリ
ン、キサンテン等を含むこともあるが、これら副生物の
存在はパルプ化の障害にはならない。
上記フエノール類化合物は、原料木材の蒸解に際して
は、水と混合し、フエノール類化合物/水の比率40:60
〜95:5、好ましくは70:30〜80:20の蒸解液の形態で160
〜220℃、好ましくは170〜200℃の温度で、1〜10時
間、好ましくは2〜6時間蒸解を行う。
は、水と混合し、フエノール類化合物/水の比率40:60
〜95:5、好ましくは70:30〜80:20の蒸解液の形態で160
〜220℃、好ましくは170〜200℃の温度で、1〜10時
間、好ましくは2〜6時間蒸解を行う。
而して、上記フエノール類化合物と水との混合物を蒸
解主剤として用いる、いわゆるフエノール類蒸解法は、
蒸解に用いる蒸解剤をリグニンより自製できる利点を有
するものの、原料木材として広葉樹林を用いる場合、パ
ルプ収率が若干低下し、パルプの品質もやや劣るという
問題がある。特に、この蒸解法で得られるパルプは、一
般にシート強度の表示に用いられる比破裂強さ、裂断長
(引張強さ)及び比引裂強さの特性のうちの比引裂強さ
が弱いという欠点がある。
解主剤として用いる、いわゆるフエノール類蒸解法は、
蒸解に用いる蒸解剤をリグニンより自製できる利点を有
するものの、原料木材として広葉樹林を用いる場合、パ
ルプ収率が若干低下し、パルプの品質もやや劣るという
問題がある。特に、この蒸解法で得られるパルプは、一
般にシート強度の表示に用いられる比破裂強さ、裂断長
(引張強さ)及び比引裂強さの特性のうちの比引裂強さ
が弱いという欠点がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、上記フエノール類蒸解法で得られるパルプ
の問題点に鑑みなされたものであつて、パルプの収率を
向上し、かつパルプの品質を改善するためのフエノール
類蒸解法の改良法を提供することを課題とする。
の問題点に鑑みなされたものであつて、パルプの収率を
向上し、かつパルプの品質を改善するためのフエノール
類蒸解法の改良法を提供することを課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、フエノール類化合物又はそ
の2種以上の混合物と水との混合物からなる蒸解主剤を
用いて木材を蒸解するに際し、アルカリを蒸解助剤とし
て上記蒸解主剤に添加することにある。
の2種以上の混合物と水との混合物からなる蒸解主剤を
用いて木材を蒸解するに際し、アルカリを蒸解助剤とし
て上記蒸解主剤に添加することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、上述のように、フエノール類化合物と水と
の混合物からなる蒸解主剤にアルカリを添加したものを
用いて原料木材を蒸解するものであつて、ここで使用す
るアルカリとしては苛性ソーダ、水酸化カリウム、水酸
化リチウム等のようなアルカリ金属水酸化物、水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水
酸化物、アムモニア、炭酸ソーダ、炭酸アンモニウム等
を例示し得る。
の混合物からなる蒸解主剤にアルカリを添加したものを
用いて原料木材を蒸解するものであつて、ここで使用す
るアルカリとしては苛性ソーダ、水酸化カリウム、水酸
化リチウム等のようなアルカリ金属水酸化物、水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水
酸化物、アムモニア、炭酸ソーダ、炭酸アンモニウム等
を例示し得る。
これらのアルカリは、蒸解液中の濃度がアルカリ金属
水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸ソーダ及び
炭酸アンモニウムの場合では、1〜16%、好ましくは1.
5〜5%になるように、また、アムモニアの場合では0.4
〜10%、好ましくは0.7〜2.7%になるように添加して用
いる。
水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸ソーダ及び
炭酸アンモニウムの場合では、1〜16%、好ましくは1.
5〜5%になるように、また、アムモニアの場合では0.4
〜10%、好ましくは0.7〜2.7%になるように添加して用
いる。
なお、蒸解条件は、前述したフエノール類蒸解法で採
用されている公知の条件を適用するとよい。
用されている公知の条件を適用するとよい。
叙上のように、従来のフエノール類蒸解法において蒸
解主剤として用いられているフエノール類化合物と水と
の混合物にアルカリを添加した蒸解液を用いて原料木材
を蒸解して得られるパルプの収率は、上記蒸解主剤のみ
を用いて得られるパルプに比べて向上し、パルプの品質
も著しく改善される。
解主剤として用いられているフエノール類化合物と水と
の混合物にアルカリを添加した蒸解液を用いて原料木材
を蒸解して得られるパルプの収率は、上記蒸解主剤のみ
を用いて得られるパルプに比べて向上し、パルプの品質
も著しく改善される。
特に、原料木材として広葉樹材を用いる場合に、効果
が大きい。
が大きい。
一般に、紙の性質は、シートを形成する単繊維の強度
及び繊維間結合強度に支配されると言われているが、従
来のフエノール類蒸解法により得られる広葉樹パルプを
上記観点から考察すると下記のとおりである。
及び繊維間結合強度に支配されると言われているが、従
来のフエノール類蒸解法により得られる広葉樹パルプを
上記観点から考察すると下記のとおりである。
広葉樹パルプの化学組成は、グルカンに富みキシラン
に乏しいパルプであると言える。一方、叩解後のパルプ
の平均繊維長が短いことから、このパルプは叩解時に繊
維のカツテイングが起こり易いと推察される。即ち、こ
のパルプは化学組成の点では単繊維強度にとつて有利な
条件を備えているにもかかわらず、現実に単繊維強度が
弱いということになる。この原因としては、単繊維強度
を支配する主要因であるセルロースの局所的崩壊あるい
は低配列性等を推察しうる。
に乏しいパルプであると言える。一方、叩解後のパルプ
の平均繊維長が短いことから、このパルプは叩解時に繊
維のカツテイングが起こり易いと推察される。即ち、こ
のパルプは化学組成の点では単繊維強度にとつて有利な
条件を備えているにもかかわらず、現実に単繊維強度が
弱いということになる。この原因としては、単繊維強度
を支配する主要因であるセルロースの局所的崩壊あるい
は低配列性等を推察しうる。
更に、繊維間結合強度はパルプ中のヘミセルロースの
量及び質(重合度等)に大きく影響されることが知られ
ている。従つて、従来のフエノール類蒸解法により得ら
れるパルプ中のヘミセルロースの割合が極めて小さいこ
とは、繊維間結合能力が低レベルであることの要因にな
つていると考えて良い。この蒸解法により得られるパル
プの品質が今一歩優れないのは上記の要因等が複雑に絡
みあつた結果であると推察される。前述したヘミセルロ
ースの割合が小さいことは、換言すれば、蒸解時のヘミ
セルロースの損失量が過大であることを意味しており、
パルプ品質ばかりでなく、パルプ収率に対しても好まし
くない現象である。
量及び質(重合度等)に大きく影響されることが知られ
ている。従つて、従来のフエノール類蒸解法により得ら
れるパルプ中のヘミセルロースの割合が極めて小さいこ
とは、繊維間結合能力が低レベルであることの要因にな
つていると考えて良い。この蒸解法により得られるパル
プの品質が今一歩優れないのは上記の要因等が複雑に絡
みあつた結果であると推察される。前述したヘミセルロ
ースの割合が小さいことは、換言すれば、蒸解時のヘミ
セルロースの損失量が過大であることを意味しており、
パルプ品質ばかりでなく、パルプ収率に対しても好まし
くない現象である。
ところが、本発明によればこれらの欠点を改善し、パ
ルプ収率の向上及び紙質の改善が可能になる。
ルプ収率の向上及び紙質の改善が可能になる。
すなわち、蒸解液にアルカリを添加することによる、
パルプの収率向上及び品質改善の技術的理由について
は、まだ明らかでないが、現段階では単繊維強度の向上
及び紙質の改善は、蒸解液中のアルカリの存在により、
セルロース、ヘミセルロースの酸加水分解等による局所
的崩壊が低減できるためと推定される。また、パルプの
収率向上もセルロースやヘミセルロースの加水分解の低
減によるものと考えられる。
パルプの収率向上及び品質改善の技術的理由について
は、まだ明らかでないが、現段階では単繊維強度の向上
及び紙質の改善は、蒸解液中のアルカリの存在により、
セルロース、ヘミセルロースの酸加水分解等による局所
的崩壊が低減できるためと推定される。また、パルプの
収率向上もセルロースやヘミセルロースの加水分解の低
減によるものと考えられる。
以下実施例により本発明及びその効果を具体的に説明
する。
する。
実施例1〜4 ブナチツプを用いてクレゾール80%、水20%の組成の
蒸解液に蒸解助剤としてカセイソーダを蒸解液中の濃度
が1.5〜6.2%になるように添加し、オートクレーブ中で
蒸解液比6:1で185℃で3時間蒸解した。得られたパルプ
は洗浄後、収率、カツパー価の測定及び紙質の検討に供
した。結果を表1に示す。
蒸解液に蒸解助剤としてカセイソーダを蒸解液中の濃度
が1.5〜6.2%になるように添加し、オートクレーブ中で
蒸解液比6:1で185℃で3時間蒸解した。得られたパルプ
は洗浄後、収率、カツパー価の測定及び紙質の検討に供
した。結果を表1に示す。
比較例1〜2 クレゾール80%、水20%の組成の蒸解液でブナチツプ
を蒸解液比6:1で、185℃で2〜3時間蒸解し、実施例1
〜4と同様に試験に供した。結果を併わせ表1に示す。
を蒸解液比6:1で、185℃で2〜3時間蒸解し、実施例1
〜4と同様に試験に供した。結果を併わせ表1に示す。
なお、比較例1は3時間蒸解を行なった結果を、比較
例2は2時間蒸解を行なった結果を示す。
例2は2時間蒸解を行なった結果を示す。
実施例5 ブナチツプを用いてクレゾール80%、水20%の組成の
蒸解液に蒸解助剤としてカセイソーダを蒸解液中の濃度
が3.1%になるように添加し、オートクレーブ中で185℃
で5時間蒸解した。パルプを洗浄後、収率、及びカツパ
ー価を測定した。さらにパルプを漂白後、紙質の測定に
供した。結果を表2に示す。
蒸解液に蒸解助剤としてカセイソーダを蒸解液中の濃度
が3.1%になるように添加し、オートクレーブ中で185℃
で5時間蒸解した。パルプを洗浄後、収率、及びカツパ
ー価を測定した。さらにパルプを漂白後、紙質の測定に
供した。結果を表2に示す。
実施例6〜8 ブナチツプを用いてクレゾール80%、水20%の組成の
蒸解液に蒸解助剤としてアムモニアを蒸解液中の濃度が
2.73%になるように添加し、液比6:1で200℃で2〜5hr
蒸解した。得られたパルプは実施例5と同様に処理し
た。結果を表2に示す。
蒸解液に蒸解助剤としてアムモニアを蒸解液中の濃度が
2.73%になるように添加し、液比6:1で200℃で2〜5hr
蒸解した。得られたパルプは実施例5と同様に処理し
た。結果を表2に示す。
比較例3 ブナチツプをクレゾール80%、水20%という蒸解液
で、185℃で3.5hr蒸解した。液比は6:1であつた。得ら
れたパルプを実施例5と同様に試験に供した。結果は表
2に併せて示す。
で、185℃で3.5hr蒸解した。液比は6:1であつた。得ら
れたパルプを実施例5と同様に試験に供した。結果は表
2に併せて示す。
なお、実施例5〜8並びに比較例3の結果を図示する
と第1図及び第2図のとおりである。
と第1図及び第2図のとおりである。
実施例9〜12 カバチツプを用いてフエノール20%、クレゾール60
%、水20%の組成の蒸解液に蒸解助剤としてアムモニア
を蒸解液中の濃度が0.68〜2.73%になるように添加し、
185℃で3時間蒸解した。得られたパルプは洗浄後収率
及びカツパー価の測定に供した。結果を表3に示す。
%、水20%の組成の蒸解液に蒸解助剤としてアムモニア
を蒸解液中の濃度が0.68〜2.73%になるように添加し、
185℃で3時間蒸解した。得られたパルプは洗浄後収率
及びカツパー価の測定に供した。結果を表3に示す。
比較例4〜5 カバチツプを用いてフエノール20%、クレゾール60
%、水20%の組成の蒸解液で185℃で2〜3hr蒸解し、洗
浄後収率及びカツパー価を測定した。結果を表3に示
す。
%、水20%の組成の蒸解液で185℃で2〜3hr蒸解し、洗
浄後収率及びカツパー価を測定した。結果を表3に示
す。
発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、実施例で明らか
なように、脱リグニン反応の選択性を大幅に改善するこ
とが出来る。改善程度は用いるアルカリの種類と添加量
に依存する。選択性はアムモニアを添加した場合が最も
高く、次いでカセイソーダ、炭酸ソーダの順である。
なように、脱リグニン反応の選択性を大幅に改善するこ
とが出来る。改善程度は用いるアルカリの種類と添加量
に依存する。選択性はアムモニアを添加した場合が最も
高く、次いでカセイソーダ、炭酸ソーダの順である。
所定量のアルカリを添加すれば、同一カツパー価で比
較して、従来のフエノール類蒸解よりもはるかに収率の
高いパルプが得られる。収率はアルカリ添加量を増大す
るにつれてアツプする傾向が認められるが、カセイソー
ダの場合、蒸解液中濃度が1.8%程度で収率アツプ効果
はレベルオフする。アムモニアでも蒸解液中濃度が2.7
%以上になると添加効果は徐々に低下する。そのときの
収率アツプ巾はカセイソーダの場合で5〜7ポイント程
度、アムモニアで10〜12ポイント程度である。いずれに
しても、本発明により収率を顕著に改善可能である。パ
ルプの糖分析の結果、これらの収率アツプは主としてヘ
ミセルロースの崩壊溶出量の低減によることを確認し
た。
較して、従来のフエノール類蒸解よりもはるかに収率の
高いパルプが得られる。収率はアルカリ添加量を増大す
るにつれてアツプする傾向が認められるが、カセイソー
ダの場合、蒸解液中濃度が1.8%程度で収率アツプ効果
はレベルオフする。アムモニアでも蒸解液中濃度が2.7
%以上になると添加効果は徐々に低下する。そのときの
収率アツプ巾はカセイソーダの場合で5〜7ポイント程
度、アムモニアで10〜12ポイント程度である。いずれに
しても、本発明により収率を顕著に改善可能である。パ
ルプの糖分析の結果、これらの収率アツプは主としてヘ
ミセルロースの崩壊溶出量の低減によることを確認し
た。
本発明によれば、シート強度も顕著に改善可能であ
る。その改善程度も、収率の場合と同様に助剤の種類と
添加量に依存するが、所定量添加すれば、従来のフエノ
ール類蒸解パルプの品質をはるかに凌ぐ高品質パルプを
得ることが可能である。特に、引裂強さの改善効果が大
きい。
る。その改善程度も、収率の場合と同様に助剤の種類と
添加量に依存するが、所定量添加すれば、従来のフエノ
ール類蒸解パルプの品質をはるかに凌ぐ高品質パルプを
得ることが可能である。特に、引裂強さの改善効果が大
きい。
第1図並びに第2図は本発明により得られたパルプの収
率及び品質を比較例との対比において示したものであ
る。
率及び品質を比較例との対比において示したものであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】木材を、フェノール類化合物又はその2種
以上の混合物と水との混合物を蒸解主剤として用いて蒸
解してパルプを製造する方法において、上記蒸解主剤に
アルカリを蒸解助剤として添加することを特徴とするパ
ルプの製造法。 - 【請求項2】アルカリが、アルカリ金属水酸化物、アル
カリ土類金属水酸化物、炭酸ソーダ、アムモニア及び炭
酸アンモニウムから成る群から選択される化合物もしく
はそれらの2種以上の混合物である特許請求の範囲第
(1)項記載のパルプの製造法。 - 【請求項3】アルカリとして、アルカリ金属水酸化物、
アルカリ土類金属水酸化物、炭酸ソーダもしくは炭酸ア
ンモニウムを、蒸解主剤に1〜16%の濃度になるように
添加する特許請求の範囲第(1)項記載のパルプの製造
法。 - 【請求項4】アルカリとして、アムモニアを蒸解主剤0.
4〜10%の濃度になるように添加する特許請求の範囲第
(1)項記載のパルプの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62142547A JP2537627B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | バルプの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62142547A JP2537627B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | バルプの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63309688A JPS63309688A (ja) | 1988-12-16 |
JP2537627B2 true JP2537627B2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=15317887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62142547A Expired - Lifetime JP2537627B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | バルプの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2537627B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6444923B2 (ja) | 2016-03-30 | 2018-12-26 | ファナック株式会社 | 数値制御装置 |
JP7242483B2 (ja) * | 2019-09-12 | 2023-03-20 | 日華化学株式会社 | リグノセルロース材料の蒸解促進剤及びそれを用いたパルプの製造方法 |
-
1987
- 1987-06-08 JP JP62142547A patent/JP2537627B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63309688A (ja) | 1988-12-16 |
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