JP2535988Y2

JP2535988Y2 - 可動ベッド装置

Info

Publication number: JP2535988Y2
Application number: JP1990100694U
Authority: JP
Inventors: 康信中林; 昌義 ▲高▼橋; 義広須郷; 成夫福地
Original assignee: 日本電気三栄株式会社
Priority date: 1990-09-26
Filing date: 1990-09-26
Publication date: 1997-05-14
Anticipated expiration: 2005-09-26
Also published as: JPH0458236U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は心臓カテーテル検査等に用いられる可動ベッ
ド装置に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、固定台と、この固定台に対し移動可能とさ
れたベッド本体を有する可動ベッド部とを有する可動ベ
ッド装置において、可動ベッド部に、一体に垂直方向に
延びる長さの異なる第１及び第２のポールを有する点滴
ポールが、第１のポールをガイド部材に挿着されて高さ
調整可能に支持され、長さの長い第１のポールの上端に
点滴容器の懸架手段が設けられ、長さの短い第２のポー
ルにトランスジューサホルダが高さ調整可能に支持され
た構成とすることによって、その検査、手術等における
ベッド回りの作業、取扱い等の簡便化をはかる。

〔従来の技術〕

従来心臓カテーテル検査等に使用するＸ線透視台等の
ベッド装置は、第２図に示すように、患者（１）を載せ
るベッド本体（２）が固定台（３）、すなわちこの例で
は、Ｘ線透視台（４）に対し、ベッド本体（２）の長手
方向（以下ｘ方向という）と、これに対して直交する水
平方向（以下ｙ方向という）と、更に高さ方向（以下ｚ
方向という）に関して移動調整できるようになされてい
る。

一方、一般的に多く使用されている血圧計トランスデ
ューサの場合、ヘパリン加ブドウ糖液を点滴する点滴装
置（５）が必要となるが、この点滴装置（５）は、ベッ
ドとは独立に扱われる床上に置かれたスタンド（６）が
用いられる。ところが、このようなスタンド型の点滴装
置がベッドの近傍に置かれることは、作業者、すなわち
この検査、あるいは手術に携わる医者や看護婦の動作を
著しく阻害する。また、患者が載せられたベッド本体
（２）の移動位置に応じて、点滴装置（５）をいちいち
移動させる必要が生じて来てその取扱いも煩雑さを増
す。

また、その検査測定には、その血圧トランスデューサ
（７）の高さをベッド上の患者の心臓の高さに合せるこ
とが必要であることから、その作業もベッドの位置によ
っては調整しにくいなどの問題もある。

第２図において、（８）は点滴装置（５）や、トラン
スデューサ（７）等とカテーテル（９）間に設けられる
多連コック、（10）はカメラを示す。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は上述した可動ベッド装置において、その点滴
輸液装置によるベッド回りの煩雑さの課題の解決、ベッ
ド本体の移動に伴なう点滴装置の移動、血圧トランスデ
ューサの移動等に関わる課題の解決をはかる。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、その一例の略線的斜視図を示すように、固
定台（11）と、この固定台（11）に対し移動可能とされ
たベッド本体（12）を有する可動ベッド部（13）とを有
する可動ベッド装置において、可動ベッド部（13）に、
一体に折り曲げられて垂直ｚ方向に延びる長さの異なる
第１及び第２のポール（14A）及び（14B）を有する点滴
ポール（14）が、第１のポール（14A）をガイド部材（2
0）に挿着されて垂直ｚ方向に高さ調整可能に支持され
る。

点滴ポール（14）の長さの長い第１のポール（14A）
の上端に点滴容器（15）の懸架手段（16）が設けられ
る。

また、点滴ポール（14）の長さの短い第２のポール
（14B）に、トランスデューサホルダ（17）がこれに沿
って移動調整可能に取着される。

〔作用〕

上述の本考案によれば、可動ベッド部（13）と一体に
点滴ポール（14）したがって点滴装置と、更にトランス
デューサホルダ（17）したがってトランスデューサとが
移動し得るようにしたので、一旦点滴装置、トランスデ
ューサの患者との位置関係の調整がなされれば、可動ベ
ッド部（13）の位置が変更されても、これに応じて、す
なわち患者の位置に応じて、いちいちその位置合せする
手間を省くことができる。また、トランスデューサホル
ダ（17）は第２のポール（14B）に沿って高さ調整可能
であるが、第１のポール（14A）をガイド部材（20）に
沿って調整することで、患者に合わせて懸架手段（16）
及びトランスージューサホルダ（17）の高さを容易に調
整することができる。

〔実施例〕

更に本考案の一例を第１図を参照して詳細に説明す
る。

固定台（11）内には、例えばＸ線透視手段が配置され
ていて、この固定台（11）上に、ベッド本体（12）を有
する可動ベッド部（13）が設けられる。この可動ベッド
部（13）は、例えば固定台（11）上に、ベッド本体（1
2）の長手方向のｘ方向と直交するｙ方向に案内されて
移動自在とされた移動台（18）が載置され、これに対し
て更にｙ方向に案内されるレール（19）を有すると共
に、公知の油圧装置等（図示せず）によりｚ方向にも移
動可能に構成されている。

一方、例えばほぼ垂直方向に延び、下方においてＵ字
状に湾曲して折曲げられた金属パイプにより、それぞれ
その折曲げ部を挟んでそれぞれほぼ垂直方向に延びる第
１及び第２のポール（14A）及び（14B）を有する点滴ポ
ール（14）が設けられ、これが可動ベッド部（13）の、
例えばそのレール（19）に、その第１のポール（14A）
において垂直ｚ方向に移動調整可能に取着される。この
取着は、例えばレール（19）の側面に点滴ポール（14）
の第１ポール（14A）が挿通される案内孔がｚ方向に穿
設されたガイド（20）が取着され、このガイド（20）に
は、とめねじ（21）が、第１のポール（14A）の挿通孔
にその先端が達するように螺入されて第１のポール（14
A）の上下位置調整されて後、締つけ固定される。

第２のポール（14B）は、第１のポール（14A）の下端
からＵ字状に上方に向って折返されて一体に形成され、
これをトランスデューサホルダ（17）に穿設した透孔に
貫通させ、この第２のポール（14B）に沿ってトランス
デューサホルダ（17）を移動調整することができるよう
に取着される。

点滴ポール（14）の第１のポール（14A）の上端に
は、例えばＴ字状をなす点滴容器（15）の懸架手段（1
6）が設けられる。

また、点滴ポール（14）には、これの高さ調整時等に
おいて不用意に、この点滴ポール（14）が落下する事故
を防止するために、ガイド（20）の上端面と衝合して点
滴ポール（14）の最低位置を規制するストッパー（31）
例えばリングを、点滴ポール（14）の外周の適当位置に
固定する。

トランスデューサホルダ（17）には、例えば血圧トラ
ンスデューサ（22）が配され、図示しないが、多連コッ
ク、カテーテルが配される。

（23）は可動ベッド部（13）に設けられた心電図アダ
プタコード、（24）はヘッドアンプを示す。

この構成によれば、ベッド本体（12）上に患者を載せ
て、患者に対してガイド（20）に沿って点滴ポール（1
4）を上下に移動調整して点滴装置を最適な位置に設定
して、とめねじ（21）によって固定し、更に、第２のポ
ール（14B）に対してトランスデューサホルダ（17）を
移動調整することによってトランスデューサ（22）を患
者に対して最適位置に調整すれば、その後は、可動ベッ
ド部（13）をx,y,z方向に関して移動しても患者との点
滴装置の位置、トランスデューサ（22）の相対的位置の
調整は不要となる。また、第１のポール（14A）をガイ
ド部材（20）に沿って高さ調整することで、患者にあわ
せて特にトランスデューサホルダ（17）の高さを容易に
最適位置に調整することもできる。

尚上述した例においては、点滴ポール（14）がＵ字型
とされて第１及び第２のポール（14A）及び（14B）を有
する構成とした場合であるが、その外Ｈ字型を始めとす
る各種の形状をとることもできるなど種々の変形変更を
行なうことができる。

〔考案の効果〕

上述の本考案によれば、可動ベッド部（13）と一体に
点滴ポール（14）したがって点滴装置と、更にトランス
デューサホルダ（17）したがってトランスデューサ（2
2）とが移動し得るようにしたので、一旦点滴装置、ト
ランスデューサ（22）の患者との位置関係の調整がなさ
れれば、可動ベッド部（13）の位置が変更されても、こ
れに応じて、すなわち患者の位置に応じて、いちいちそ
の位置合せする手段を省くか、微調整程度にとどめるこ
とができるので、その取扱い、作業が極めて簡便とな
る。

また、点滴装置のスタンドが存在しないことから、ベ
ッド回りも簡素化されて、作業者、すなわち医師や看護
婦が動きやすくなり、本来の検査、測定、手術に専念で
きるとになる。

さらに、点滴ポール（14）は１本のポールを長さの異
なる第１及び第２のポール（14A）及び（14B）に折り曲
げ、それぞれのポール端部に支持した懸架手段（16）及
びトランスデューサホルダ（17）を点滴ポール（14）の
移動調整により高さ調整可能にしたことで、簡単な構成
で取扱いの容易な機構となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による可動ベッド装置の一例の略線的斜
視図、第２図は従来装置の略線的斜視図である。（11）は固定台、（12）はベッド本体、（13）は可動ベ
ッド部、（14）は点滴ポール、（16）は懸架装置であ
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者福地成夫東京都小平市天神町１―57 日本電気三栄株式会社東京工場内 (56)参考文献特開昭60−185554（ＪＰ，Ａ) 実開平１−69528（ＪＰ，Ｕ) 実公昭45−33833（ＪＰ，Ｙ１)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】固定台と、この固定台に対し移動可能とさ
れたベッド本体を有する可動ベッド部とを有する可動ベ
ッド装置において、上記可動ベッド部に、一体に垂直方向に延びる長さの異
なる第１及び第２のポールを有する点滴ポールが、上記
第１のポールをガイド部材に挿着されて高さ調整可能に
支持され、上記点滴ポールの長さの長い上記第１のポールの上端に
点滴容器の懸架手段が設けられ、上記点滴ポールの長さ
の短い上記第２のポールにトランスデューサホルダが高
さ調整可能に支持されてなる可動ベッド装置。