JP2535893B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は内燃機関から発生するトルクの理想値(目
標値)と実測値との比較により燃料噴射量を算出し、空
燃比を制御するシステムに関する。
〔従来の技術〕
電子制御燃料噴射内燃機関では吸入空気量をエアーフ
ローメータ等により検出し、この検出された吸入空気量
に応じて燃料噴射量を所定空燃比となるようにフィード
バック制御することが行われる。そして、機関の過渡的
な運転時には空燃比フィードバック系の作動遅れによ
り,最適な量の燃料を供給することが困難となるので、
負荷及び回転数により決まる基本的な燃料噴射量に補正
を加えた後インジェクタより噴射せしめている。
ところが燃料噴射量を単に補正するだけでは内燃機関
が要求する理想的な燃料噴射量を得ることが困難であ
る。その結果、補正が足りなくて加速性能が十分でなか
ったり、補正が過剰になって燃料消費率が悪化したり又
は排気ガス中のHC又はCO成分の排出量が増加したりする
問題点がある。
そこで、特開昭60−249647号ではエンジンの現実のト
ルクを検出し、この実測トルクがそのエンジンの運転状
態によって決まる理想的なトルクに一致するように燃料
供給量を増減制御するシステムを提案している。この場
合、理想トルク値はそのシステムのメモリ内に予め記憶
された定数又は関数であり、供試内燃機関について予め
実験により求められた値とするのが普通である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、エンジンの個体間の差や経年変化を考える
と理想トルクは必ずしも同じではない。そのため、個々
のエンジンにおいては適正な空燃比に制御されないこと
がある。例えば、経年変化によりピストンの圧縮漏れが
発生した場合を想定すると、出力(即ちトルク)は同じ
吸入空気量でも減少する。ところが、目標値自体は変わ
りがないため、燃料噴射量はその目標値を得るため増加
方向に制御され続けるので、空燃比は過濃側に制御さ
れ、HC及びCO成分の排出量が増大するとともに、燃料消
費率も悪化する。
このようにエンジンが発生するトルクは経時変化によ
って落ち込みがあるが、かかる経時変化によるトルクの
落ち込みの有無は定常運転時におけるトルクの実測値と
その運転条件から算出されるトルクの目標値との差によ
り基本的には把握することができよう。しかしながら、
トルクの目標値と実測値との差により燃料噴射量を制御
するシステムにおいては、経時変化によらないトルクの
落ち込みも発生しうる。即ち、このようなシステムでは
トルク変動が所定範囲に抑えられている限りは空燃比は
理論空燃比より相当にリーン側に制御されることがあ
り、このような場合は回転数の僅かな変動でトルクが大
きく落ち込むことがあるからである。
この発明はトルクの目標値と実測値との差により燃料
噴射量を制御するシステムにおいて経時変化によるトル
クの落ち込みを的確に把握させることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
第1図において、この発明の内燃機関の空燃比制御装
置は、 内燃機関に所望の量の燃料を供給するための燃料供給
手段1、 その内燃機関にとって理想的なトルク相当値の目標値
の設定のための手段2、トルク相当値の実測手段3、 目標トルク相当値と実測トルク相当値との比較によっ
て燃料供給量を算出し、燃料供給手段1への燃料供給信
号を形成する手段4、 実測トルク相当値からトルク変動値を算出する手段
5、 実測トルク相当値が目標トルク相当値より低くかつ算
出されるトルク変動値が小さいことにより経時変化を検
出する手段6、 経時変化が検出された場合に、目標値設定手段による
目標トルク相当値の下方修正を、実測トルク相当値が目
標トルク相当値より低い状態が解消されるまで、徐々に
行う手段7を具備したことを特徴とする。
〔実施例〕
第2図において、10はシリンダブロック、12はピスト
ン、14はコネクティングロッド、16はクランク軸、18は
シリンダヘッド、20は燃焼室、22は吸気弁、24は吸気ポ
ート、26は排気弁、28は排気ポート、30は吸気管、32は
スロットル弁、34はエアーフローメータである。燃料イ
ンジェクタ36は吸気ポート24に近い吸気管30に設置され
る。圧電型等の圧力センサ38がシリンダヘッド18に取付
られ、シリンダボア内の圧力を知ることができる。筒内
圧力センサ38は検出した筒内圧力より周知の手法で機関
が発生するトルクに相当する値を知るため設けられる。
クランク角センサ40,42はクランク軸16に連結されるデ
ィストリビュータの分配軸(図示しない)等のクランク
軸16と連動して回転する回転軸44の回転に応じたパルス
信号を発生するため設けられる。第1のクランク角セン
サ40は、基準位置確認用であってエンジンの一サイクル
に相当するクランク角度、即ち720゜CA毎のパルス信号
を発生する。一方、第2のクランク角度センサ42は、例
えばクランク角度で5゜毎のパルス信号を発生し、燃料
噴射や筒内圧力によるトルク相当値としての図示トルク
の算出を実行するための割り込み処理の開始信号とな
り、またそのパルス間隔により機関回転数NEを知ること
ができる。
制御回路50はマイクロコンピュータ・システムとして
構成され、この発明による空燃比制御を実行するための
ものである。制御回路50はマイクロプロセシングユニッ
ト(MPU)52と、メモリ54と、入力ポート56と、出力ポ
ート58と、これらを接続するバス60とを基本的な構成要
素とするものである。入力ポート56は各センサに接続さ
れ、運転条件信号が入力される。即ち、エアーフローメ
ータ34からは吸入空気量Qに応じた信号が入力される。
圧力センサ38からは筒内圧力に応じた信号が入力され
る。またクランク角センサ40,42よりクランク角度に応
じたパルス信号が入力される。MPU52はメモリ54に格納
されるプログラム及びデータに従って演算を実行し、燃
料噴射信号が形成される。出力ポート58は燃料インジェ
クタ36に接続され、燃料噴射信号が印加される。
この発明の実施例における空燃比制御は次の事実に基
礎を置くものである。即ち、点火時期が最適点火時期
(MBT)に制御されている場合、吸入空気量とエンジン
が発生する実際のトルクとは理想的な空燃比範囲、例え
ば12〜14.6、に制御されているときは一定の比例関係を
持つ(第3図の実線m参照)。ここに、MBTとは機関か
ら発生するトルクを最大にする点火時期のことで、MBT
を得るため通常の電子進角装置では点火時期のテーブル
はMBTを得るように設定され、もっと巧妙なシステムで
は筒内圧力より燃焼圧力を知り、これを点火時期にフィ
ードバックする技術、その他の方法が提案されている。
そして、空燃比が理想的範囲から外れて第3図の破線の
ようにA/F=16又は18のようにずれてくると吸入空気量
とトルクとの線型関係は理想状態(A/F=12〜14.6)と
は異なって来る。これは、或る吸入空気量に対して第3
図の実線m上に乗るトルク値を目標値としたとき、この
目標値となるように実トルク値を制御すれば、空燃比は
理想的な空燃比範囲に制御されることを意味する。
第3図の直線mは空燃比と実トルクとしての図示トル
ク−吸入空気量比に書き直すと第4図の実線のようにな
る。即ち、適正な空燃比範囲(12〜14.6)では実トルク
−吸入空気量比は或る一定値であり、空燃比がこの範囲
から外れると(特に希薄側)その値より小さくなる。従
って、実トルク−吸入空気量比が或る一定値となるよう
に燃料噴射量を制御すれば最適空燃比が、原理上は、得
られることになる。ところが、経年変化等によるピスト
ンの圧縮漏れ等を想定すると、実トルク−吸入空気量比
は第4図の破線のように全体として小さくなる方向にず
れて来る。この場合トルクの目標値を小さい方向に修正
(学習)することにより、理想的な空燃比の制御が可能
となる。只一つ問題なのは実トルク−吸入空気量比は空
燃比が希薄側にずれると小さくなるので、実トルク−吸
入空気量比の低下がエンジンの経年変化により惹起され
たものか、それとも空燃比が希薄側にずれたことに原因
するのかを識別しなければならない。この識別を実トル
ク−吸入空気量比のサイクル間変動により行っている。
即ち、第5図は実トルク−吸入空気量比のサイクル間変
動を示し、この特性は代表的なエンジンでも、経年変化
したエンジンでも変わることはなく、空燃比が最適範囲
から外れてくるとサイクル間変動が大きくなる。即ち、
実トルク−吸入空気量比が目標値より小さくなった場合
においてかつ実トルク−吸入空気量比のサイクル間変動
が小さく維持されているときは経年変化があったと識別
でき、このときに目標値を小さく修正することにより常
に適正な目標値に学習制御することができる。
以上は経年変化によりエンジン出力が減少した場合の
目標値の減少修正について述べたが、個体間バラツキを
考慮すると発生するトルクが標準的なエンジンより大き
いことがあり得る。この場合は目標値を大きくなるよう
に修正している。
以上説明したこの発明の目標値学習を行う制御回路50
の作動を第6図及び第7図のフローチャートによって説
明する。第6図のルーチンは第2クランク角センサ42か
らの5゜CA毎のパルス信号の到来毎に処理されるクラン
ク角度割り込みルーチンである。ステップ60では燃料噴
射タイミングか否かが判別される。周知の通り、燃料噴
射開始時期は吸気行程の開始付近の所定のクランク角度
に設定され、燃料噴射開始時期に先立って演算が完了す
るようにこのタイミングは第1クランク角センサ40から
の720゜CAパルス信号を基準に第2クランク角センサ42
の5゜CAパルスの数を計測することにより知ることがで
きる。燃料噴射タイミングとすればステップ62に進み、
基本燃料噴射量Tpが、 TP=k×Ga(i) によって算出される。kは定数であり、Gaは後述のよう
にエアーフローメータ34による吸入空気量Qをエンジン
回転数で補正した後の実吸入空気量を示し、ここに添字
iは気筒番号を示す。ステップ64では最終噴射量TAU
が、 TAU=TP×x+τ+y によって算出される。ここにτは基本噴射量に対する
補正量であり、後述の通り目標トルク相当値と実トルク
相当値との差に応じて算出される。x,yはこの発明と直
接関係しないため説明を省略する他の補正係数及び補正
量を示す。ステップ66では算出されたTAUに応じた時間
だけ燃料噴射が実行されるようにその気筒のインジェク
タ36に燃料噴射信号が供給される。この燃料噴射信号の
形成の仕方自体は周知であるので、その説明は省略す
る。
ステップ68からステップ72はエアーフローメータ34の
計測値Qよりエンジン回転数当たりの実吸入空気量量Ga
の算出処理を示す。ステップ68では現在のクランク角度
がその気筒iの吸気弁22が閉鎖されるときのタイミング
か否かが判別される。即ち、実吸入空気量Gaは吸気弁が
閉鎖されるときのクランク角度において計測される。ス
テップ70ではエアーフローメータ34の計測値Qがその気
筒iのエアーフローメータの計測値を入れるアドレスQ
(i)に入れられる。ステップ72ではシリンダボアに入
る実吸入空気量でGaが Ga(i)=(Q(i)/NE)×(1000/60)×f によって算出される。エンジン回転数NEは第2クランク
角センサ42からの5゜CA信号の時間間隔により周知のよ
うに知ることができる。またfは密度補正係数であり、
周知のように吸入空気温度などの温度因子に応じて決定
される。実吸入空気量を検出するため、上記のように吸
気弁閉鎖時におけるエアーフローメータ計測値と機関回
転数とを計測する代わりに、ピストン12の吸気下死点に
おける圧力センサ38により計測される筒内圧力と圧縮程
中の点火手前の所定クランク角度での筒内圧力との差
(第8図のΔP)が実吸入空気量と相関があるので(第
9図)、これにより算出することができる。この原理に
よる吸入空気量の測定については特開昭59−221433号参
照。
第6図のステップ74およびステップ76は筒内圧力より
ピストン12に加わる平均有効圧力を算出し、これにより
トルク相当値である図示トルクを算出する処理を示す。
ステップ74では圧縮行程を実行している気筒の判別を行
う。ステップ76では図示トルクTiの算出処理が実行され
る。この方法は例えば特開昭60−104754号や特開昭60−
150446号に開示されている通り、燃焼機関(例えば圧縮
行程下死点から膨脹行程下死点の間の360゜CAのクラン
ク角度範囲)における複数の点で筒内圧力を検出しピス
トンに加わる平均有効圧力を算出することに基礎を置く
ものである。即ち、燃焼機関での筒内圧力は第8図の実
線のように変化し、圧縮上死点後の或る角度でピークを
呈する。一方、破線はモーターリングでの筒内圧力変化
を示す。ピストン12の有効仕事は図の斜線で表され、ス
テップ76ではこれを算出することになる。
第6図において、ステップ78以降の処理はこの発明に
おける燃料噴射量の補正処理を示す。ステップ78では膨
脹行程の下死点(即ち圧縮上死点後180゜CAのタイミン
グ)か否か判別される。膨脹行程の下死点はステップ7
4,76の説明において述べたようにその気筒iの図示トル
クTi(i)の計測が完了したタイミングに相当する。ス
テップ80では、図示トルクの、実吸入空気量に対する比
が T/G(i)=Ti(i)/Ga(i) によって算出される。次のステップ82ではトルクサイク
ル間変動因子ΔT/G(i)が今回の図示トルク−実吸入
空気量比T/G(i)と前回このルーチンを実行したとき
得られた図示トルク−実吸入空気量比T/G(i)′との
差として算出される。ステップ84はその気筒における図
示トルク−実吸入空気量比の平均値が T/GAVE(i)=(7×T/GAVE(i)′+T/G(i))/8 によって算出される。ここにT/GAVE(i)′は前回この
ルーチンを実行したとき得られるた図示トルク−実吸入
空気量比平均値である。上の式は前回までの平均値に7
の重みをつけ、今回算出した図示トルク−吸入空気量比
T/G(i)に1の重みを付けた平均値としての意味をも
つ。このような重みをつけることにより複数の燃焼行程
の間での平均的な図示トルク−実吸入空気量比の値を知
ることができる。
ステップ86では図示トルク−実吸入空気量比のサイク
ル間変動因子の平均値が ΔT/GAVE(i)=(7×ΔT/GAVE(i)′+ΔT/G
(i))/8 によって算出される。ΔT/GAVE(i)′は前回このルー
チンを実行したとき得られたサイクル間変動を意味す
る。重み平均をとることにより複数の燃焼行程の間での
図示トルク−実吸入空気量比の平均的なサイクル間変動
を知ることができる。
ステップ88ではT/GAVE(i)に格納される値がT/GAVE
(i)′に入れられ、ステップ90ではΔT/GAVE(i)の
値がΔT/GAVE(i)′に入れられる。これは次回の処理
のためである。
ステップ92では図示トルク−実吸入空気量比T/G
AVE(i)が目標値TGより小さいか否か判別される。こ
こにTGはその実吸入空気量Gaのときの第3図の実線mに
乗る図示トルクの値、即ち目標トルクである。空燃比が
12〜14.6の範囲に維持されているときはNoと判定され、
ステップ92よりステップ94に進み、ステップ64において
使用される燃料増量τ=0に固定され、トルクによる
燃料増量は行われない。一方、空燃比が理想範囲から外
れるとT/G(i)<TGとなり、ステップ92よりステップ9
6に流れ、燃料増量因子taが ta=(TG−T/G(i))×α によって算出される。ここにαは定数である。ステップ
98では燃料増量τが τ=(τ+ta)/2 によって算出される。これは、taを1/2になましたもの
である。
第10図は第6図のルーチンの各処理のタイミングをク
ランク角度に対して示す線図である。噴射の開始はI1
らI4により示すように各気筒の吸気弁22の開弁付近であ
る。吸入空気量Q1からQ4は吸気弁22の閉弁完了付近であ
る。図示トルクは筒内圧力の斜線領域、即ち圧縮行程下
死点から膨脹行程下死点の間であり、膨脹下死点即ち圧
縮上死点後180゜後に各気筒の図示トルクの算出が完了
される。
第7図は第6図のステップ92において使用される目標
トルクTGの学習補正のためのルーチンを示し、このルー
チンは一定時間毎に実行される。ステップ100では学習
条件か否かの判別が行われる。第3図に関連してすでに
説明したように同図のmの直線関係は点火時期がMBTに
制御されているという条件において初めて成立する。従
って、点火時期をMBTにフィードバック制御するシステ
ムではそのフィードバック制御中に学習を実行すること
ができる。また、電子進角装置を有するシステムでは点
火時期の設定はアイドル運転時以外は通常はMBTである
から、アイドル運転以外は学習を行うことができる。
学習域と判別すればステップ102に進み、図示トルク
−実吸入空気量比T/GAAVE(i)<目標値TGか否か判別
される。Noの場合は、目標値より実際のトルクが高いと
きであり、これはエンジンの個体間バラツキに原因され
ると判断される。このときはステップ104に進み、目標
値としてT/GAVE(i)が採用される。即ち、平均的なエ
ンジンのための目標値より高い値が図示トルク−実吸入
空気量比の目標値となる。
T/GAAVE(i)<目標値TGのときはステップ105に進
み、図示トルク−実吸入空気量比の平均値のサイクル変
動ΔT/GAVE(i)≦δ(第5図参照)か否か判別され
る。サイクル変動が小さいときは経年変化によりエンジ
ントルクの降下が生じたと判断される。このときはステ
ップ106に進み目標値が所定値αだけ小さくされる。こ
のようにして、経年変化によるトルク低下が進行するに
従って目標値は徐々に小さく修正される。尚、ステップ
106においてステップ104のように新たな目標値として現
在のトルク相当値に置き換えるようにしてもよい。ま
た、ステップ104において目標値を実際のトルク値に置
き換える代わりにステップ106のように目標値を少し増
加させるような処理をしてもよい。尚、ステップ104,10
6で更新される目標値TGの値を格納するメモリ54は不揮
発RAMとするのが好ましい。
第11図は機関の定常運転時におけるトルク相当値Ti/G
aと燃料噴射量の時間的変化を示す。新品のうちはTi/Ga
は初期の目標値に維持されるが、時間の継続によってそ
の値より小さくなってゆく(イ)。Ti/Gaが小さくなっ
てゆくにしたがって、目標値は段階状にαづつ小さくさ
れる。そのため、燃料噴射量は理想的な燃料噴射量から
ずれることなく維持される(ロ)。この発明のような制
御を行わないと燃料噴射量は(ロ)の破線のように理想
的噴射量より過剰となる問題点があり、この発明はこれ
を解消する。
第12図はこの発明の過渡運転時における作動を示す。
(イ)はGa,Tiが新品時と経時変化後でどのように変化
するかを加速運転開始からの点火回数に応じて示す。
(ロ)において破線は加速時の理想的な燃料噴射量の変
化を示す。基本燃料噴射量に対する増加分であるτ
(第6図のステップ64,98)が右下がりの斜線部分で
示され、目標値TGを学習によって補正しているため迅速
に理想的な燃料噴射量特性に合わせることができる。交
叉する斜線で表した部分は過補正の部分であり、過渡運
転時にはどうしても出現するが定常運転に移行するに従
って小さくなり、最終的には理想的な噴射量に収束す
る。
〔発明の効果〕
この発明によれば、実トルク相当値と目標トルク相当
値との差により燃料量を制御するシステムにおいて、実
測トルク相当値が目標トルク相当値より低くかつ算出さ
れるトルク変動値が小さいことにより経時変化を的確に
検出すると共に、目標トルク相当値の下方修正を、実測
トルク相当値が目標トルク相当値より低い状態が解消さ
れるまで、徐々に行うことにより、いつも最適な目標ト
ルク相当値を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示す図。 第2図はこの発明の実施例の構成を示す図。 第3図は吸入空気量とトルクとの関係を示すグラフ。 第4図は空燃比と図示トルク−実吸入空気量比との関係
を示すグラフ。 第5図は空燃比と図示トルク−実吸入空気量比のサイク
ル間変動の関係を示すグラフ。 第6図及び第7図は制御回路の作動を説明するフローチ
ャート図。 第8図は圧縮−膨脹行程におけるクランク角度と筒内圧
力との関係を示すグラフ。 第9図は吸入空気量と圧力差ΔPとの関係を示すグラ
フ。 第10図は制御回路の作動を説明するタイミング図。 第11図は定常時におけるこの発明の空燃比制御作動を説
明するグラフ。 第12図は過渡運転時におけるこの発明の空燃比制御作動
を説明するグラフ。 12……ピストン 16……クランク軸 20……燃焼室 30……吸気管 34……エアーフローメータ 36……燃料インジェクタ 38……筒内圧力センサ 40,42……クランク角センサ 50……制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の構成要素、即ち、 内燃機関に所望の量の燃料を供給するための燃料供給手
    段、 その内燃機関にとって理想的なトルク相当値の目標値の
    設定のための手段、 トルク相当値の実測手段、 目標トルク相当値と実測トルク相当値との比較によって
    燃料供給量を算出し、燃料供給手段への燃料供給信号を
    形成する手段、 実測トルク相当値からトルク変動値を算出する手段、 実測トルク相当値が目標トルク相当値より低くかつ算出
    されるトルク変動値が小さいことにより経時変化を検出
    する手段、 経時変化が検出された場合に、目標値設定手段による目
    標トルク相当値の下方修正を、実測トルク相当値が目標
    トルク相当値より低い状態が解消されるまで、徐々に行
    う手段を具備したことを特徴とする内燃機関の空燃比制
    御装置。
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