JP2532752B2 - クロムとタングステンにより改変されたガンマ―チタン―アルミニウム合金及びその製造方法 - Google Patents

クロムとタングステンにより改変されたガンマ―チタン―アルミニウム合金及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は一般にチタンとアルミニウムの合金に関す
る。さらに詳細には、化学量論比並びにクロムとタング
ステン添加の両方に関し改変された(modified)チタン
とアルミニウムのガンマ合金に関する。
(従来の技術) アルミニウムが次第に多くなる割合でチタン金属に添
加されるにつれ、その結果得られたチタン−アルミニウ
ム組成物の結晶形態(crystal form)は変化することは
公知である。僅かな割合のアルミニウムがチタンの固溶
体の中に入るとその結晶形態はアルファ−チタンの結晶
形式のまま残る。より高いアルミニウム濃度(約25〜35
原子%を含む)では、金属間化合物Ti3Alが形成され
る。Ti3Alはアルファー2と呼ばれる規則正しい六方晶
系結晶形態を持つ。更に高いアルミニウムの濃度(50〜
60原子%のアルミニウムの範囲を含む)では、もう一つ
の金属間化合物、TiAl,がガンマと呼ばれる規則正しい
正方晶系(tetragonal)の結晶形態を持って形成され
る。改変された(modified)ガンマ化合物が本発明の主
題である。
ガンマ結晶形態で、しかも約1の化学量論比を持つチ
タンとアルミニウムの合金は、高い弾性率(modulu
s)、低密度、高い熱伝導率、有望な酸化耐性、及び良
好なクリープ抵抗を持つ金属間化合物である。TiAl化合
物とチタンのその他の合金及びニッケル基超合金に関す
る弾性率と温度との間の相互関係は第3図に図示されて
いる。この図から明らかなように、TiAlはどんなチタン
合金より最良の弾性率を持つ。より高い温度でTiAlの弾
性率は高いのみならず、温度の増加と共に弾性率の減少
する率はその他のチタン合金に対するよりもTiAlに対し
より低くなる。そのうえ、その他のチタン合金が役に立
たなくなる温度以上の温度でTiAlは有用な弾性率を保持
している。TiAl金属間化合物に基づいている合金は高い
弾性率が高温で要求され且つ良好な環境保護も又要求さ
れるところで使用するには魅力ある軽量な材料である。
この様な使用に対しその実際の応用を限定するTiAlの
特性の一つは室温で起こることが発見されている脆性
(brittleness)である。また、室温での金属間化合物
の強さは、TiAl金属間化合物がある構造上の構成要素応
用で利用され得る前に改善が必要である。
適切であるより高い温度でその合成物の使用を可能に
するためには、室温での延性及び/又は強さを強化する
ガンマTiAl金属間化合物の改善は、極めて望ましい。
軽量並びに高温で使用するという潜在的な利点と共
に、使用されるべきTiAl合成物で最も望まれることは室
温での強さと延性の組み合わせである。およそ1%の最
小延性は金属組成物のある応用に対し容認できるがより
高い延性がもっと望ましい。有用であるべき組成物に対
する最小強さは約3,515.5kg/cm2(50ksi)すなわち約35
0MPaである。しかし、このレベルの強さを持っている材
料はある応用に対しては限界的な有用性でまたより高い
強さがしばしば幾つかの応用にはむしろ好まれる。
ガンマTiAl化合物の化学量論比はその結晶構造を変え
ること無くある範囲に亘り変化する。アルミニウムの含
有量は約50から約60原子%まで変化できる。しかし、ガ
ンマTiAl合成物の特性は、チタンとアルミニウム成分の
化学量論比で1%又はそれ以上の比較的小さな変化の結
果として非常に著しい変化をこうむりやすい。また、比
較的類似の少量の第三成分元素の添加によりその特質は
同様に著しく影響される。
その組成物は第三成分の添加元素を含むのみならずま
た第四成分の添加元素を含むようにその点で添加元素の
組み合わせを結合させることにより、一層の改善がガン
マTiAl金属間化合物に成され得ることを本発明者はこの
たび発見した。
さらに、第四成分の添加元素を含む合成物は実質上改
善された強さ、望ましい高い延性及び貴重な酸化耐性を
含む独特な望ましい特性の組み合わせを持つと言うこと
を本発明者は発見した。
Ti3Al金属間化合物、TiAl金属間化合物とTi3Al金属間
化合物を含めてチタン−アルミニウム合金に関する多数
の論文がある。“TiAl型式のチタン合金”と題する特
許、U.S.4,294,615はTiAl金属間化合物を含めてチタン
−アルミニウム化合物型の合金に関する多くの討議を含
んでいる。上記特許公報第1欄第50ページ以降において
指摘されているように、Ti3Alと対比してTiAlの利点と
次点を次のように検討している。
“TiAlガンマ合金系はもっと多くのアルミニウムを含有
する限りはより軽量になるという可能性を持つと言うこ
とは当然明らかである。1950年代の研究所の研究はチタ
ン−アルミニウム化合物合金は約1000℃までの高温使用
に対する可能性を持った事を示した。しかし、この様な
合金を用いたその後の工学実験は必要な高温強度を有し
ていたのに、室温及び適切な温度、すなわち、20℃から
550℃までの、温度で殆ど又は何等の延性も持たなかっ
た事であった。余りにも脆い材料は容易に作り出され得
ないし、熱分解やその後の破壊無しに滅多に起こらない
が避けられない重要でないサービスの損害にも耐えられ
ない。これらは他のベース合金を置換する有用な工学的
材料ではない。” TiAlとTi3Alの両者は基本的には規則正しいチタン−
アルミニウム金属間化合物であるけれども、合金系TiAl
はTi3Alとは(同様にTiの固溶体合金とも)著しく異な
っていると言うことは公知である。上記U.S.4,294,615
特許が第1欄の下部で次のように指摘している: “この二つの規則正しく並んだ相の間には本質的な相違
があると言うことを当該技術分野に精通した人々は認め
ている。Ti3Alの合金化及び変形作用は、六方晶系結晶
構造が非常に類似しているように、チタニウムのこれら
と良く似ている。しかし、化合物TiAlは原子の正方晶系
の配列を持ち従ってむしろ異なった合金化特性を持つ。
この様な相違はしばしば初期の文献では認められていな
い。” U.S.4,294,615特許は結果として得られる合金の幾つ
かの特性改善を達成するためバナジウムとカーボンでTi
Alを合金化することを述べている。
U.S.4,294,615特許の表2では、タングステンを含有
している二種類のTiAl合成物が公開されている。合金T2
A−128はTi−48Al−1.0Wを含有するように発表されてお
り合金T2A−127はTi−48Al−1.0Wを含有するように発表
されている。
表2以下の本文では、“合金化添加物の効果はTi−48
Alに対し第3図に要約されている。第3図を参照して、
あらゆる添加物はクリープ歪み寿命を増加した事が分か
るが、バナジウムはそれを高めるか又は保護するのに、
タングステンは延性を低下することが分かる。合金128
と合金125を比較されたい。”ということが指摘されて
いる。
延性を低下するのにタングステンの影響は“MoやWの
様な大抵の要素は幾らか延性を低下する傾向にありクリ
ープ変形破断特性を減少するかもしれない。”という供
述で、第5欄、第51行以降に更に指摘されている。
室温での延性に及ぼすタングステンの否定的な影響は
第3図から明らかである。ベース合金に1%のタングス
テンを含有している合金128の“室温における伸び率(R
T%Elong.)”はベースのTi−A148合金の伸びの半分以
下であると言うことが第3図から明白である。そのベー
ス合金に1%のタングステンと1%のバナジウムを含有
している合金127の延性は更に低い。
チタン−アルミニウム化合物と同様にこれら化合物の
特性を扱っている多くの技術刊行物は以下の通りであ
る: 1.E.S.Bumps,H.D.Kessler,and M.Hansen,“チタン−ア
ルミニウム系",Jounal of Metals,1952年6月、pp.609
−614,TRANSACTIONS AIME,Vol.194. 2.H.R.Ogden,D.J.Maykuth,W.L.Finlay,and R.I.jaffee,
“高純正Ti−Al合金の機械的特性”、jounal of Metal
s,1953年2月,pp.267−272,TRANSACTIONS AIME,Vol.19
7, 3.Joseph B.McAndrew,and H.D.Kessler,“高温合金に対
するベースとしてのTi−36 Pct Al",Journal of Metal
s,1956年10月,pp.1348−1353,TRANSACTIONS AIME,Vol.2
06.4.Patrick L.Martin,Madan G.Mendiratta,and Harry
A.Lispitt,“TiAl+W合金のクリープ変形",Metallurg
ical Transactions A.Volume 14A(1983年10月),pp.2
171−2174. 5.P.L.Martin,H.A.Lispitt,N.T.Nuhfer,and J.C.Willia
ms,“Ti3AlとTiAlの微細構造と特性に及ぼす合金化の影
響",Titanium 80,(Published by American Society fo
r Metals,Warrendale,PA),Vol.2,pp.1245−1254. HashianotoのU.S.特許4,661,316はマンガンの0.1〜5.
0重量パーセントを持つTiAlのドーピングを教示し、同
様にマンガンとその他の要素の組み合わせを有するドー
ピングTiAlを教示している。このHashianotoの特許はク
ロムを有する又はクロムを含有している元素の組み合わ
せを有するが特にクロムとタングステンとの組み合わせ
で無いTiAlのドーピングを教えていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の一つの目的は室温における改善された延性、
強さ、及び関連特性を持つガンマ−チタン−アルミニウ
ム金属間化合物を形成する方法を提供することである。
もう一つの目的は低温及び中間温度でのチタン−アル
ミニウム金属間化合物の特性を改善することである。
もう一つの目的は、低温及び中間温度における改善さ
れた特性と加工適性(processability)を有するチタン
−アルミニウム合金を提供することである。
もう一つの目的はTiAlベース合成物の延性と酸化耐性
の組み合わせを改善することである。
更に、もう一つの目的はTiAl組成物の酸化耐性を改善
することである。
その上さらに、もう一つの目的は強さ、延性と酸化耐
性特性の三点を同時に改善することである。
その他の目的は以下の記述の中で、一部明らかであ
り、一部指摘されるだろう。
そのより広い態様の一つは、本発明の目的が非化学量
論的TiAlベース合金を提供することにより、又比較的低
いクロムの濃縮とタングステンの低い濃縮を非化学量論
的組成物に添加することにより達成される。この添加は
当然の結果としてクロム含有の非化学量論的TiAl金属間
化合物を急速に凝固させることになるかもしれない。ほ
ぼ約1対3の原子パーセントでのクロムの添加または1
対3原子パーセントの程度までのタングステンの添加が
企図されている。
急速に凝固された組成物は均衡的圧搾と押し出しによ
り本発明の固体組成物を形成する際に強化することがで
きる。
本発明の合金は又インゴットで製造することもできる
し、インゴット治金学により加工することもできる。
タングステンとクロムのガンマTIAlへの結合添加を包
含する本発明の基礎となる発見につながった一連の背景
と現在の研究がある。最初の24の比較例は背景技術の研
究を取り扱い、その後の実施例1は本願発明の研究を取
り扱っている。
比較例 1−3: TiAlの化学量論比に近似している異なった化学量論比
でチタンとアルミニウムを含有するように三種類の別個
の熔融金属が用意された。組成物、焼鈍温度及びこの組
成物について成された試験の結果が表−1に示されてい
る。
各比較例及び実施例に対し、合金は先ず電気アーク熔
融によりインゴットの中に作られた。このインゴットは
アルゴンの分圧溶融紡糸によりリボン状に加工処理され
た。熔融の両段階で、望ましくない熔融容器の反応を避
けるために熔融の容器として水冷の銅炉床(copper hea
rth)が用いられた。また、酸素に対するチタンの強力
な親和力のために高温の金属が酸素に曝されるのを避け
るため注意が払われた。
この急速に凝固させられたリボンは真空にされてそれ
から密封された鋼製の缶に詰め込まれた。
その缶はそれから219.3kg/cm2(30ksi)の圧力の下で
3時間の間950℃(1740゜F)で熱間静水圧的に圧搾され
た(HIPped)。熱間静水圧的に圧搾されている(HIPpin
g)缶は強化されたリボン状プラグを取り去って機械加
工された。熱間静水圧的に圧搾された試供品は直径約2.
54cm(1インチ)で長さ7.62cm(3インチ)のプラグで
あった。
このプラグはビレット(billet:小鋼片)の中央開口
部の中に軸方向に置かれてその点で密封された。ビレッ
トは975℃(1787゜F)まで加熱されて約7対1の縮小比
を与えるため型板を通して押し出し形成される。押し出
し形成されたプラグはビレットから取り除かれて熱処理
された。
押し出し形成された試料はそれから表1に指示された
ような温度で二時間焼鈍された。焼鈍の後に二時間の間
1000℃でエージングを行なった。供試体(specimen)は
室温での四点曲げ試験のため1.5×3×25.4mm(0.060x
0.120x1.0吋)の寸法に機械加工された。曲げ試験は10m
m(0.4吋)の内方スパン(span:支間)と20mm(0.8吋)
の外方スパンを持つ四点曲げ取り付け具で行なった。負
荷−クロスヘッド変位曲線(load−crosshead displace
ment curve)が記録された。明らかにされたこの曲線に
基づいて、以下の特性が明示される: (1)降伏強さは一吋の千分の一のクロスヘッドの変位
での流れ応力である。このクロスヘッド変位の量は塑性
変形及び弾性変形から塑性変形への移行の最初の証拠と
して取り上げられる。通常の加圧または伸張法による降
伏及び/又は破面強さの計測はこの中で報告された計測
をする際に遂行されたように、四点曲げにより得られた
結果よりも低い結果を与える傾向にある。四点曲げ計測
からの結果のより高いレベルは、これらの値を通常の加
圧又は伸張法により得られた値と比較する時に当然思い
出させるに違いない。しかし、この中の多くの実施例で
の計測結果の比較は四点曲げ試験の間にあり、この技法
により計測された全ての実施例に対し、この様な比較は
合成物の相違から又はその合成物の処理の相違から得ら
れる強さの特性の相違を確立するのに全く効果的である (2)破壊応力は破壊に至る応力である。
(3)外部繊維歪みは9.71hdの量であり、ここに、“h"
は吋で表した供試体の厚さであり、“d"は吋で表した破
面(fracture)のクロスヘッド変位である。冶金学的
に、計算された値は破砕の時に曲げ供試体の外部表面で
経験したプラスチック変形の量を表す。
この結果は以下の表1に揚げてある。表1は1300℃で
焼鈍されたサンプルの特性に関するデータ及び特に図2
で与えられているこれらのサンプルに関する更に進んだ
データを含む。
この表のデータから比較例2の合金12は特性の最善の
組み合わせを示すと言うことが明らかである。これはTi
−Al組成物はTi/Al原子比と加えられた熱処理に非常に
敏感であると言うことを確認したものである。合金12は
以下に記載されるように遂行された更に進んだ実験に基
づいた一層の特性改善に対するベース合金として選定さ
れた。
1250℃と1350℃の間の温度での焼鈍は結果として望ま
しいレベルの降伏強さ、破壊強さ及び外部繊維応力を持
つ供試体をもたらす。しかし、1400℃での焼鈍は、結果
的に著しく低い降伏強さ(約20%低い)を持つ供試体を
もたらす;すなわち、1350℃で焼鈍された供試体より
も、より低い破壊強さ(約30%低い)及びより低い延性
(約78%低い)をもたらす。特性の鋭い低下は、順番
に、1350℃以上のかなりの温度での多数のベータ(beta
transformation)による微細構造の劇的な変化に帰すべ
きものである。
比較例 4−13: 指示された原子比率でチタンとアルミニウムを含有す
ると同時に比較的小さな原子パーセントの添加物を含有
するように更に10の個々の熔融金属が用意された。
このサンプルの各々は比較例1−3に関して上述した
ように用意された。
合成物、焼鈍温度、及びこの組成物に行われた試験の
試験結果はこの比較のためのベース合金として合金12と
比較して表IIの第4欄に記録されている。
1200℃で熱処理された、比較例4と5に対し、その延
性が実質的に零であると発見されたようにその降伏強さ
は計測不可能であった。1300℃で焼鈍された比較例5の
供試体に対し、延性は増加したが、依然望ましくないほ
ど低かった。
比較例6に対し,1250℃で焼鈍された供試体に対して
は同じ事が真実であった。1300と1350℃で焼鈍された比
較例6の供試体に対しては、その延性はかなりなもので
あったが降伏強さは低かった。
その他の比較例の供試体のどれも相当のレベルの延性
を持つことは見い出だされなかった。
試験のために組成物を用意することを必然的に伴なっ
たパラメータの設定は、全く複雑で相互に関連している
ことは表IIに掲載された結果から明らかである。あるパ
ラメータはアルミニウムの原子比に関するチタンの原子
比である。第3図に図示されたデータから、化学量論比
または非化学量論比は異なった組成物のために形成され
た試験特性に強い影響を持つことが明らかである。
その他の一対のパラメータは基本的TiAl合成物の中に
含有されるべき添加物の選定である。この一対の最初の
パラメータは特別な添加物がチタンまたはアルミニウム
のための置換基としての役をするかどうかに関係する。
特定の金属はどちらの様式でも実行し得るし、どの役割
を添加物が果たすかを決めることのできる単純な規則は
全くない。我々が添加物Xのある原子百分率の添加を考
えるなら、このパラメータの重要性は明白である。
Xがチタンの置換基として働くなら、そのときは、合
成物Ti48Al48X4は48原子パーセントの有効なある濃度及
び52原子パーセントの有効なチタン濃度を与えるだろ
う、 対照的に、そのX添加物がアルミニウム置換基として
働くなら、その時は、結果得られた組成物は52パーセン
トの有効なアルミニウム濃度と48原子パーセントの有効
なチタン濃度を有するであろう。
従って、生じる置換(substitution)の性質は非常に
重要であるが予測が非常にむずかしい。
この一対のもう一つのパラメータは添加物の濃度であ
る。
更に表IIから明らかなもう一つのパラメータは焼鈍温
度である。一つの添加物に対する最善の強さの特性を生
ずる焼鈍温度は異なった添加物に対し異なっているよう
に見え得る。これは比較例6に示した結果と比較例7に
示した結果とを比較する事により分かる。
最適な特性の増大(もし何らかの増大が見い出される
場合)が添加物の濃度及び焼鈍温度の一定の組み合わせ
において生じるように、添加物に対する濃度と焼鈍の組
み合わせ効果が存在するかもしれない。その場合、その
濃度及び/又はその焼鈍温度より高くても低くても望ま
しい特性の改善を達成するには効果的に劣ることにな
る。
表IIの内容は第三の元素の非化学量論的TiAl組成物へ
の添加により得られる結果は予測が非常にむずかしい事
及び大抵の試験結果は延性又は強さ又はその両方に関し
て不成功である事を明らかにしている。
比較例 14−17: 添加物を含有するガンマ−チタン−アルミニウム化合
物合金の一層のパラメータは、添加物の組み合わせが同
じ添加物の特有の且つ異なる含有物から得られるその独
特の利点の追加的な組み合わせに帰着すると言うことで
ある。
四種の追加的なTiAl基供試体が表IIIに揚げられたよ
うなバナジウム、ニオブ、及びタンタルの独特な添加物
を含有するよう比較例1−3に関して上述のように用意
された。これら合成物はそれぞれ同時係属出願番号138,
476,138,408及び138,485に報告された最適組成物であ
る。
第四番目の組成物は、バナジウム、ニオブ及びタンタ
ルを組み合わせて表IIIに合金48と記載された単一合金
とする組成物である。
表IIIから、特有の添加物バナジウム、ニオブ及びタ
ンタルは、それぞれベースTiAl合金に対して、比較例1
4,15,及び16において個別的に実質的な改善を各々与え
ることができることは明白である。しかし、これらの添
加元素を一緒に単一の合金に加えた時には、これら同じ
添加物は個々の改善の効果の相加効果を結果的にもたら
さない。事実は全く逆である。
先ず第一に、個々の合金を焼鈍するのに使用した1350
℃の温度で焼鈍された合金48は試験標本を用意するため
機械加工中にそれが破砕されたような脆い材料の製品に
なることが分かった。
次に、1250℃で焼鈍された三つの添加物をすべて含む
合金に対して得られた結果は個々の添加物を含有してい
る別個の合金に対して得られた結果より非常に劣ってい
る。
特に、延性に関して、バナジウムは比較例14の合金14
の延性を実質上改善することは非常に成功したことが明
らかである。しかし、バナジウムが比較例17の合金48の
その他の添加物と結み合わされて用いられると、達成さ
れるに違いないと思っていた延性の改善は少しも達成さ
れない。実際に、基盤合金の延性は0.1の値に減少され
る。
さらに、酸化耐性に関して、合金40のニオブ添加物は
明らかにそのベース合金の31mg/cm2重量損失に比較した
とき、合金40の4mg/cm2重量損失に非常に実質的な改善
を示している。酸化試験、すなわち酸化耐性の補足的な
試験は、48時間の期間に対し982℃の温度で試験される
べき供試体を加熱することを必然的に伴う。この標本が
冷却した後、どんな酸化物スケールも取り除くよう削り
落とされる。加熱と削り落としの前後でこの供試体を検
量することにより、重量の相違が決められる。重量損失
はグラムで表した合計重量を平方センチメートルの供試
体の表面積で割ることによりmg/cm2で決められる。この
酸化試験はこの応用を公表する際に酸化または酸化耐性
のあらゆる計測に対し用いられた一つの試験である。
タンタル添加物を有する合金60に対しては、1325℃で
焼鈍された供試体に対する重量損失は2mg/cm2であると
決められ、これはそのベース合金に対する31mg/cm2と再
び比較される。換言すれば、ニオブとタンタルを個別に
添加した場合は、これらの元素は、このベース合金の酸
化耐性を改善することに非常に効果的であった。
しかし、三つの添加物全部、すなわち、バナジウム、
ニオブ及びタンタルをすべて含有した表IIIの合金48に
揚げられた結果は比較例17から明らかなように、酸化は
そのベース合金の酸化の約二倍に増加されている。これ
はニオブ添加物だけを含有した合金40よりも7倍も大き
いしタンタル添加物だけを含有した合金60よりも約15倍
大きい。
これら添加物のように信頼を持って個々の添加物の反
復使用の結果得られた個々の利点又は欠点は何度も何度
も個々に使用されている。しかし、添加物が組み合わさ
れて使用される時、ベース合金における添加物の組み合
わせ効果は、同じベース合金で個々に且つ別個に使用さ
れた時の添加物の効果とは全く異なり得る。従って、バ
ナジウムの添加物はチタン−アルミニウム組成物の延性
に有益でありこれは特許出願番号No.138,476に対する同
時係属出願に開示されて説明されている。さらに、TiAl
ベースの強さに有益であることが分かった添加物の一つ
またそれはこれまでに検討されたように、1987年12月28
日に提出された同時係属出願出願番号No.138,408で記述
されている添加物の一つは添加物ニオブである。さら
に、TiAlベース合金へのニオブ添加物の特有の追加は酸
化耐性を改善できると言う事は上で検討されたMcAndrew
の論文により示された。同じ様に、タンタルの個別の添
加は酸化耐性を改善することを援助するとしてMcAndrew
により教示されている。なおさらに、同時係属出願出願
番号No.138,485で、タンタルの添加は結果的に延性の改
善をもたらすと言うことが開示されている。
換言すれば、バナジウムはガンマ−チタン−アルミニ
ウム化合物への有利な延性改善に貢献し得ると言うこと
又タンタルは延性と酸化改善に個々に貢献し得ることが
分かった。ニオブの添加はチタン−アルミニウムの強さ
と酸化耐性特性に有利に貢献し得ると言うことが別個に
分かった。しかし、この比較例17から指摘されているよ
うに、出願人はバナジウム、タンタル、及びニオブが一
緒に使用されて合金組成物に添加物として結合される
時、その合金組成物はその添加物により利益を得ないが
むしろニオブ、タンタル、及びバナジウム添加物を含有
するTiAlの特性に最終的な減少又は損失があると言うこ
とを発見した。この事は表IIIから明らかである。
この事から、もし二つ又はそれ以上の添加元素がそれ
らが一緒に使用するTiAlを個々に改善するなら、TiAlに
一層の改善をするに違いないと言うことは分かっている
のに、それにもかかわらず、この様な添加物は予想が非
常に困難であるということ及び、実際に、バナジウム、
ニオブ及びタンタルの結合型添加物に対し、正味の損失
は結果的に特性に関するある結合された利益をもたらす
総合的な利得に帰することよりも一緒に結合型添加物の
結合された使用に由来すると言うことは明白である。
しかし、上記の表IIIから、バナジウム、ニオブ及び
タンタル添加物の組み合わせを含有している合金は比較
例2のベースTiAl12合金よりも遥かに悪い酸化耐性を持
つと言うことは明らかである。ここに、再び、個別的に
特性を改善する添加物を組み合わせ使用するとその添加
物が個別的に含有される時に改善される正にその特性そ
のものの正味の損失に帰着することが分かった。
比較例 18から23: 六つの追加的実施例がそれぞれ表IVに掲げられている
様な組成を持つクロムで改質されたチタン−アルミニウ
ム化合物を含有する様に実施例1−3に関して上述され
たように準備された。
表IVは適切と思われた色々な熱処理条件の下に、標準
と変更された合金の全てに結果として生ずる曲げ試験を
要約してある。
表IVに掲げられた結果はベース合金に付与された特性
に及ぼす合金用添加物又はドーピング用添加物の効果を
決める際に元素の組み合わせの臨界性に関する更に進ん
だ証拠を提供する。例えば、合金80はクロムの2原子パ
ーセント添加に対し良好な一連の特性示す。人は一層の
クロム添加物から更に進んだ改善を期待するに違いな
い。しかし、三つの異なったTiAl原子比を持つ合金に4
原子パーセントのクロムの添加は、より低い濃度で利益
をもたらすことが分かった添加物の濃度の増加は、ある
事が良いなら、更に多くがより良いに違いないと言う単
純な論法に従わないと言うことを実証している。また、
実際に、クロム添加物に対しては、正に正反対が真実で
あり、ある分量が良い場合ではそれ以上が悪いというこ
とを実証している。
表IVから明らかなように、“もっと多くの”(4原子
パーセント)クロムを含有する、合金49,79及び88の各
々はそのベース合金と比較して劣った強さと又劣った外
部繊維歪み(延性)を示す。
対照して見ると、比較例18の合金38は2原子パーセン
トの添加物を含有し且つ唯一の若干減少した強さを示す
が延性を大きく改善した。又、合金38の測定された外部
繊維歪みはその熱処理条件と共に著しく変化したことが
観測される。外部繊維歪みの著しい増大は1250℃で焼鈍
することにより達成された。より高い温度で焼鈍する時
に減少した歪みが観測された。同じような改善がその焼
鈍温度が達成された最高の延性に対し1300℃であったけ
れども、僅か2原子パーセントの添加物を含有した合金
80に対しても同じ改善が観測された。
比較例20に対しては、クロムの2原子パーセントのレ
ベルであるがアルミニウムの濃度を採用した合金87は50
原子パーセントに増加されている。より高いアルミニウ
ムの濃度は、46から48の原子パーセントの範囲でアルミ
ニウムとの2パーセントのクロム組成物に対して測定さ
れた延性からその延性の僅かな縮小に導びいている。合
金87に対し、その最適熱処理温度は約1350℃であること
が発見された。
その各々が2原子パーセントの添加物を含有した、比
較例18,19及び20から、最適焼鈍温度は増加するアルミ
ニウムの濃度と共に増大したことが観測された。
このデータから1250℃で熱処理された合金38は室温温
度特性の最善の組み合わせを持った。46原子%のアルミ
ニウムを有する合金38に対する最適焼鈍温度は1250℃で
あったが48原子%のアルミニウムを有する合金80に対す
る最適値は1300℃であったと言うことに注目すること。
合金80から得られたデータはそのベース合金に関して第
2図に図示されている。
1250℃での処理による合金38の延性及び1300℃での熱
処理による合金80の延性のこれら著しい増大は、1987
年、12月28日に提出された出願番号No.138,485に対する
同時係属出願で説明されているように予想され得なかっ
た。
表IVに含まれていたデータから明白なことは組成物の
特質を改善するためのTiAl組成の修正は非常に複雑且つ
予想できない仕事であると言うことである。例えば、2
原子パーセント・レベルのクロムはTiAlの原子割合が適
切な範囲にあり且つその組成物の焼鈍する温度がクロム
添加物に対し適切な範囲にある組成物の延性を極めて十
分に増大すると言うことは明らかである。又、人は添加
物のレベルを増加することにより特性を改善することに
大きな効果を期待するに違いないが、2原子パーセント
・レベルで達成される延性の増大はクロムが4原子パー
セント・レベルまで増大されると逆転されて失われるか
ら、事実は正にその逆であると言うことが表IVのデータ
から明らかである。更に、例えば本質的な変化がチタン
対アルミニウムの原子割合に成されるにしても、4パー
セントのレベルはTiAlの特性を改善することに有効では
ないし且つ焼鈍温度の実質的範囲は添加物のより高い濃
度の添加を結果的に伴った特性の変化を試験することを
研究する際に採用されると言うことは明らかである。
比較例 24: 合金の比較標本は次の様な組成を持った物が用意され
た:すなわち、 TI52Al46Cr2 合金の試験標本は二つの異なった組織標本モードすな
わち方法により製造され、そして各標本の特性は引っ張
り試験により測定された。使用した方法と得られた結果
は直ぐ下の表Vに掲げられている。
表Vでは、夫々の標本の合金を形成するために二つの
異なった且つ独特な合金製造法を採用した。二つの比較
例18と24に従って用意された合金標本38に対して結果が
表Vに記載されている。更に、比較例18の合金38から用
意された金属供試体に対して及び別個に比較例24の合金
38に対して採用された試験方法は前述の実施例の供試体
に対して使用された試験方法とは異なっている。
さて、比較例18に戻って、この実施例の合金は実施例
1−3に関して上に述べた方法により製造された。これ
は急速凝固・固結(rapid solidification and consoli
dation method)法である。比較例18の他に、上述の表
に報告されたその他のデータの全てに対して特に上述の
表Vの比較例18に対して用いられている4点曲げ試験に
従って試験は行われなかった。確かに採用された試験方
法は金属標本が引っ張り試験片として用意されているも
のに従ってもっと型に嵌まった引っ張り試験であった、
すなわち金属が伸長して結局壊れるまで引っ張る引っ張
り試験に掛けられた。例えば、再び、表Vの比較例18に
関連して、合金38は引っ張り試験片に用意されてその引
っ張り試験片は6,538.83kg/cm2(93ksi)にその試験片
の降伏点又は伸長度があるまで引っ張り力にさらされ
た。
表Vの比較例18のksiで表わされた、引っ張り試験片
で測定された降伏強さは4点曲げ試験により測定された
表IVの比較例18のksiで表された降伏強さと同程度であ
る。一般に、冶金学的な慣習では、引っ張り試験片の伸
長により決められた降伏強さはより一般的に使用されて
おりより一般的に工学的目的用の尺度として受け入れら
れている。
同様に、7,593,48kg/cm2(108ksi)の引っ張り強さは
表Vの実施例18の引っ張り試験片が引っ張りの結果破壊
する強さを表している。この計測値は表IVの比較例18に
対するksiで表した破断強さ(fracture strength)に関
係している。二つの異なった試験はそのデータの全てに
対し二つの異なった測定値をもたらすということが明ら
かである。
次に塑性伸び(plastic elongation)に関して、ここ
に再び上述の実施例18に対する表IVに示した様に4点曲
げ試験により決められている結果と比較例18に対する表
Vの最終欄に示されたパーセントで表した塑性の伸びと
の間に相関がある。
さて、再び表Vを参照して、比較例24は見出し“処理
方法”の下にインゴット冶金学により製造される旨示さ
れている。この中で使用されたように、用語“インゴッ
ト冶金学”は表Vに示した割合を有し、比較例18に対し
示した割合に正確に対応している合金38の成分の熔融金
属に関連している。換言すれば、比較例18と比較例24両
方に対し合金38の組成は全く同じである。2つの実施例
の相違は、比較例18の合金が急速凝固法によって製造さ
れたのに対して、比較例24の合金がインゴット冶金学に
よって製造された点にある。再び、インゴット冶金学は
成分の熔融とインゴット内での成分の凝固に関連してい
る。急速凝固法は完全に稠密な凝集性金属標本内にリボ
ンの強化の結果として起こった溶融紡糸法によりリボン
の形成を必然的に伴う。
比較例24のインゴット熔融処置では、インゴットはホ
ッケー用パック(hockey puck)に近似の形の直径約5.0
8cm(2吋)で厚さ約1.27cm(1/2吋)の寸法に作成され
ている。このホッケー用パック形状のインゴットの熔融
と凝固に続いて、インゴットは約1.27cm(1/2吋)の壁
厚を持ちしかもホッケー用パック形状のインゴットの壁
厚と等しく整合した垂直の厚さを持つ鋼環内に封入され
た。保持しているリング内に封入される前に、ホッケー
用パック状のインゴットは二時間の間1250℃まで加熱さ
れる事により均質化された。ホッケー用パック状と包含
しているリングの集合体は約975℃の温度に加熱され
た。加熱された標本と包含しているリングはその最初の
厚さの約半分の厚さまで無視された。
供試体の鍛造と冷却に続いて、引っ張り供試体は比較
例18用に用意された引っ張り供試体に対応して作られ
た。これら引っ張り供試体は比較例18に採用されたと同
じ通常の引っ張り試験に掛けられた、そしてこれらの試
験の結果である降伏強さ、引っ張り強さ及び塑性伸長測
定値が実施例24に対する表Vに掲載されている。表Vの
結果から明らかなように、実際の引っ張り試験を遂行す
るに先立って、個々の試験標本が異なった焼鈍温度に掛
けられた。
表Vの比較例18に対し、引っ張り試験供試体に採用さ
れた焼鈍温度は1250℃であった。表Vの比較例24の合金
38の三つの標本に対し、これらの標本は表Vに揚げた三
つの異なった温度すなわち特に1225℃、1250℃、及び12
75℃でそれぞれ焼鈍された。約2時間の間のこの焼鈍処
置に続いて、この標本は通常の引っ張り試験に掛けられ
その結果は再びこの三つの別個に処置された引っ張り試
験供試体に対し表Vに揚げられている。
さて、再び表Vに揚げられた試験結果に戻って、急速
凝固された合金に対し決められた降伏強さはインゴット
処置された金属供試体に対し決められている降伏強さよ
りもやや高い事は明らかである。また、インゴット冶金
学の手段を通して用意された標本の塑性伸長は一般に急
速凝固手段により作られている塑性伸長よりもより高い
延性を持つということは明らかである。降伏強さの測定
値は比較例18の値よりもやや低いけれどもそれらは航空
機エンジンやその他の工業的使用の多くの応用に対し全
く適切であると言う事を比較例24のために掲上された結
果は実証している。しかし、表Vの比較例24に揚げられ
た様な延性測定と測定の結果に基づいて、延性の増加は
インゴット冶金学手段を通して作られた様な合金38を、
より高い延性を必要とするこれら応用に対し非常に望ま
しく且つ独特な合金にする。概して言えば、何等高価な
熔融紡糸段階そのものを必要としないし熔融紡糸を経て
進まねばならない硬化段階もないのだから、インゴット
冶金学による処理は熔融紡糸又は急速凝固による処理よ
りも遥かに低価格である。
実施例 1 合金の標本は比較例24に関して記述されたように本質
的にインゴット冶金学により作られた。熔融の成分は次
式に従った:すなわち、 Ti48Al48Cr2W2 成分は溶解の中で形成され熔融物はインゴットの中で
鋳造された。
インゴットは直径約5.08cm(2吋)で約1.27cm(1/2
吋)の厚さの寸法をであった。
インゴットは二時間の間1250℃で加熱することにより
均質化された。
インゴットは一般にホッケー・パックの形で、約3.81
cm(1 1/2吋)の壁厚を持ちホッケイ・パック状インゴ
ットの垂直厚と等しく整合する垂直厚をもっている環状
の鋼帯に横向きに封入された。
ホッケー・パック状インゴットと環状の保持リングの
集合体は約975℃の温度まで加熱されてそれからこの温
度で鍛造された。この鍛造は結果的にホッケー・パック
状インゴットの厚さをその元の厚さの半分に減少した。
鍛造されたインゴットが冷却後、三本のピンが三っの
異なった熱処理のためインゴットから機械加工された。
この三本の異なったピンは表VI以下に揚げた三っの異な
った温度で二時間の間別個に焼鈍された。個々の焼鈍に
次いで、この三本のピンは二時間の間1000℃で熟成させ
られた。
焼鈍と熟成後、各ピンは通常の引っ張り試験片に機械
加工されて結果的に生じた三本の試験片で通常の引っ張
り試験が遂行された。引っ張り試験の結果は表VIに掲げ
られている。
この表から明らかなように、合金141の三つの標本は
三つの異なった温度すなわち特に1275,1300,及び1325℃
で個々に焼鈍された。これら標本の降伏強さはベース合
金12と比較して極めて著しく改善されている。例えば、
1300℃で焼鈍された標本は降伏強さで約50%の増加又は
破断強さで約27%の増加を持った。強さのこの増加は延
性の約30%の減少で実現された。
しかし、表VIの結果も又示しているように、酸化耐性
には顕著な改善があった。この改善は約96%の重量損失
を引き起こす酸化での削減であった。表VIのデータは第
1図に図示されている。
著しく改善された強さ、非常に有用な延性、及び広く
改善された酸化耐性が一緒に考慮された時、これが独特
なガンマ−チタン−アルミニウム組成物を作る。
【図面の簡単な説明】
第1図は比較降伏強さと重量損失データを表示する棒グ
ラフである; 第2図は湾曲4点で試験された異なった化学量論のTiAl
組成物とTi50Al48Cr2に対するポンドで表した負荷とミ
ル(mil)で表したクロスヘッド変位との間の相互関係
を明らかにするグラフである。 第3図は合金の類別のための弾性率と温度との間の相互
関係を説明するグラフである。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本質的にチタン、アルミニウム、クロム、
    及びタングステンから構成され、その概略の原子比率
    が、 Ti52-44Al46-50Cr1-3W1-3 であり、著しく改善された強さ、延性、及び酸化耐性を
    有することを特徴とするクロムとタングステンで改変さ
    れたチタン−アルミニウム合金。
  2. 【請求項2】本質的にチタン、アルミニウム、クロム、
    及びタングステンから構成され、その概略の原子比率
    が、 Ti51-45Al46-50Cr1-3W2 であり、著しく改善された強さ、延性、及び酸化耐性を
    有することを特徴とするクロムとタングステンで改変さ
    れたチタン−アルミニウム合金。
  3. 【請求項3】本質的にチタン、アルミニウム、クロム、
    及びタングステンから構成され、その概略の原子比率
    が、 Ti51-45Al46-50Cr2W1-3 であり、著しく改善された強さ、延性、及び酸化耐性を
    有することを特徴とするクロムとタングステンで改変さ
    れたチタン−アルミニウム合金。
  4. 【請求項4】本質的にチタン、アルミニウム、クロム、
    及びタングステンから構成され、その概略の原子比率
    が、 Ti50-46Al46-50Cr2W2 であり、著しく改善された強さ、延性、及び酸化耐性を
    有することを特徴とするクロムとタングステンで改変さ
    れたチタン−アルミニウム合金。
  5. 【請求項5】インゴット合金によって製造された請求項
    1記載の合金。
  6. 【請求項6】インゴット合金によって製造された請求項
    2記載の合金。
  7. 【請求項7】インゴット合金によって製造された請求項
    3記載の合金。
  8. 【請求項8】インゴット合金によって製造された請求項
    4記載の合金。
  9. 【請求項9】1250℃と1350℃の間で熱処理される請求項
    5記載の合金。
  10. 【請求項10】1250℃と1350℃の間で熱処理される請求
    項6記載の合金。
  11. 【請求項11】1250℃と1350℃の間で熱処理される請求
    項7記載の合金。
  12. 【請求項12】1250℃と1350℃の間で熱処理される請求
    項8記載の合金。
  13. 【請求項13】高強度及び高温度で使用するための構造
    上の構成要素であって、前記構成要素がクロムとタング
    ステンで改変されたチタン−アルミニウム合金で形成さ
    れ、前記チタン−アルミニウム合金が本質的にチタン、
    アルミニウム、クロム、及びタングステンから構成さ
    れ、その概略の原子比率が、 Ti50-46Al46-50Cr2W2 であり、著しく改善された強さ、延性、及び酸化耐性を
    有することを特徴とする構造上の構成要素。
  14. 【請求項14】ジェット・エンジンという構造上の構成
    要素である請求項13記載の構成要素。
  15. 【請求項15】繊維状強化材により強化される請求項13
    記載の構成要素。
  16. 【請求項16】繊維状強化材が炭化珪素繊維である請求
    項15記載の構成要素。
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