JP2531585B2 - 酸素バリヤ−性成形材料 - Google Patents

酸素バリヤ−性成形材料

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JP2531585B2 JP62108954A JP10895487A JP2531585B2 JP 2531585 B2 JP2531585 B2 JP 2531585B2 JP 62108954 A JP62108954 A JP 62108954A JP 10895487 A JP10895487 A JP 10895487A JP 2531585 B2 JP2531585 B2 JP 2531585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特定のエチレン共重合体からなる酸素バリ
ヤー性の成形材料に関するものであり、食品,薬品など
酸化防止の必要な物品の包装材料として有効に用いるこ
とができる。
[従来の技術および発明が解決しようとする問題点] 高分子材料の包装分野における用途を決定する要因
は、物理的,化学的な性質の総合されたものであるが、
特に重要な因子は、機械的強度,接着性ならびに酸素や
水蒸気に対するバリヤー性があげられる。ことに食品包
装の分野では、酸素に対するバリヤー性が包装材料選択
の重要な指針となっている。このような酸素バリヤー性
の包装材料として、従来から高圧ラジカル重合法により
得られるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体が知られ
ているが、このものは酸素バリヤー性が十分でなく、ま
た耐熱性,機械的強度も十分といえない。
本発明者らはこれらの問題点を解決すべく鋭意研究を
重ねた。その結果、ある特定の構造を有し、かつ特定の
物性を有するエチレン系共重合体から成形された材料は
酸素バリヤー性が極めてすぐれ、しか接着性はもとより
耐熱性,機械的強度もすぐれていることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに到った。
[問題点を解決するための手段] すなわち本発明は 式 CH2−CH2 ……[I] で表わされる繰返し単位〔A〕および 式 [式中、R1は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の
アルキル基,炭素数3〜20のアルケニル基,炭素数3〜
20のシクロアルキル基,炭素数6〜20のアリール基また
は炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R2は水素原子,
炭素数1〜20のアルキル基,炭素数3〜20のアルケニル
基,炭素数3〜20のシクロアルキル基,炭素数6〜20の
アリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示し、
nは0〜20の整数を示す。] で表わされる繰返し単位〔B〕からなり、かつ前記繰返
し単位[B]の含有割合が0.001〜45モル%であり、重
量平均分子量が5,000以上,結晶化度20〜80%,融点(T
m)が (−0.87b+120)<Tm<(−0.87b+135) [bは前記繰返し単位[B]の含有割合(モル%)を示
す。] の範囲内にある共重合体からなる酸素バリヤー性成形材
料を提供するものである。
本発明の酸素バリヤー性成形材料は、前述した式
[I]で表わされる繰返し単位[A](即ちエチレン単
位)および式[II]で表わされる繰返し単位[B](即
ち不飽和脂肪酸あるいはそのエステルの単位)の二種類
の繰返し単位よりなる共重合体からなるものである。
この共重合体は繰返し単位[B]の含有割合が0.001
〜45モル%、好ましくは0.1〜30モル%のものであり、
しかもその重量平均分子量は5,000以上、好ましくは10,
000〜3,000,000である。さらに、この共重合体は結晶化
度が20〜80%、好ましくは30〜70%であり、融点(Tm)
が (−0.87b+120)<Tm<(−0.87b+135)の範囲内にあ
るものである。なお、ここでbは前記繰返し単位[B]
の含有割合(モル%)を示している。
このような構造ならびに性質を有する共重合体は、従
来の高圧ラジカル法によって得られるエチレンアクリル
酸共重合体に較べて、同一の不飽和脂肪酸単位含量の場
合、相対的に結晶性,融点が高く、不飽和脂肪酸単位含
量の増加による接着性の向上に伴なって低下する酸素バ
リヤー性,耐熱性,機械的強度の度合いが小さいので、
包装材料に適した素材である。
なお、上記式[II]で表わされる繰返し単位[B]
は、R1,R2の種類により様々であるが、具体的にはアク
リル酸単位,アクリル酸メチル単位,アクリル酸エチル
単位,アクリル酸−n−プロピル単位,アクリル酸−i
−プロピル単位,アクリル酸−n−ブチル単位,アクリ
ル酸−i−ブチル単位,アクリル酸−t−ブチル単位,
アクリル酸−n−ヘキシル単位,アクリル酸−n−オク
チル単位,アクリル酸−2−エチルヘキシル単位,アク
リル酸ベンジル単位,メタクリル酸単位,メタクリル酸
メチル単位,メタクリル酸エチル単位,メタクリル酸−
n−プロピル単位,メタクリル酸−i−プロプル単位,
メタクリル酸−n−ブチル単位,メタクリル酸−i−ブ
チル単位,メタクリル酸−t−ブチル単位,メタクリル
酸−2−エチルヘキシル単位,メタクリル酸フェニル単
位,α−クロロアクリル酸メチル単位,α−クロロアク
リル酸エチル単位あるいはα−フェニルアクリル酸メチ
ル単位,10−ウンデセン酸単位,10−ウンデセン酸メチル
単位などがある。
本発明における共重合体は前記式[I]で表わされる
繰返し単位[A]および式[II]で表わされる繰返し単
位[B]を基本的な構造単位として有するものである
が、このほかにメチル基,エチル基など短鎖分岐を含む
ものでもよい。また、この共重合体をイオン化処理して
得られるアイオノマーを用いることもできる。
本発明における共重合体は、通常不飽和カルボン酸ま
たはそのエステル単位が直鎖状エチレン鎖にランダムに
導入されている。したがって、従来の高圧ラジカル重合
法により得られるエチレン−不飽和カルボン酸エステル
共重合体が、エチレン重合鎖が枝分れ状に結合してお
り、酸またはエステル残基の単位はエチレン鎖にランダ
ムに導入されているのとは、化学構造的に異なる。しか
も、この従来の共重合体の融点が90〜100℃であり、結
晶化度が5〜25%であるのに対し、本発明における共重
合体は通常、融点が110〜134℃であり、結晶化度が20〜
80%と大きく異なっている。
本発明における共重合体を製造するには様々な方法が
考えられるが、通常はエチレンと 一般式 で表わされる不飽和カルボン酸あるいはそのエステルを
反応させればよい。なお、上記一般式[III]におい
て、R3は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアル
キル基,炭素数3〜20のアルケニル基,炭素数3〜20の
シクロアルキル基,炭素数6〜20のアリール基または炭
素数7〜20のアラルキル基を示し、R4は水素原子または
炭素数1〜6のアルキル基を示し、R5は水素原子,炭素
数1〜20のアルキル基,炭素数3〜20のアルケニル基,
炭素数3〜20のシクロアルキル基,炭素数6〜20のアリ
ール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示し、nは
0〜20の整数を示す。具体的にはアクリル酸,メタクリ
ル酸,α−クロロアクリル酸,3−ブテン酸,4−ペンテン
酸,6−ヘプテン酸,8−ノネン酸,10−ウンデセン酸ある
いはこれらのエステル類を例示することができる。
上記反応の際に原料であるエチレンは、その大部分が
式[I]で表わされる繰返し単位[A]を構成するが、
反応条件を選定することにより、メチル基,エチル基な
ど短鎖分岐を含むものとすることができる。
なお、エチレンと不飽和カルボン酸あるいはそのエス
テルの共重合に際し、少量の炭素数3以上のα−オレフ
ィンを共重合させたものを用いてもよい。このようなα
−オレフィンとしてはプロピレン,1−ブテン,1−ペンテ
ン,1−ヘキセン,1−オクテン,3−メチルブテン−1,4−
メチルペンテン−1,1−デセンなどを挙げることができ
る。
本発明における共重合体は、これら原料をルイス酸の
存在下で遷移金属化合物および有機金属化合物を主成分
とする触媒を用いて共重合させることにより得られる。
ここで用いる遷移金属化合物としては各種のクロム化
合物、即ちクロムのカルボン酸塩,およびその無水カル
ボン酸,エステル,エーテル,ケトン付加物や、クロム
のアルコキシ化合物,クロムキレート化合物,クロムπ
−錯体,クロムアリール化合物,ハロゲン化クロムを用
いることができる。
具体的には酢酸クロム,クロム−2−エチルヘキサノ
エート,ステアリン酸クロム,安息香酸クロム,クロム
ナフサノエートなどのクロムカルボン酸塩およびクロム
カルボン酸塩の無水カルボン酸あるいはエステル,エー
テル,ケトン付加物,テトラメトキシクロム,テトラエ
トキシクロム,テトラ−n−ブトキシクロム,テトラ−
t−ブトキシクロム,トリエトキシクロムモノクロリ
ド,ジエトキシクロムジクロリドなどのクロムアルコキ
シ化合物、クロムトリスアセチルアセトナート,クロム
トリス(2−メチル−1,3−ブタンジオネート),クロ
ムトリス(1,3−ブタンジオネート),クロムトリス
(トリフルオロアセチルアセトナート),クロムトリス
(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)などのクロム
キレート化合物、ビスシクロペンタジエニルクロム,ビ
スベンゼンクロム,ジフェニルベンゼンクロム,ジヘキ
サメチルベンゼンクロムなどのクロムπ−錯体、ジフェ
ニルクロム,テトラフェニルトリステトラヒドロフラン
クロムなどのクロムアリール化合物、三塩化クロム,三
臭化クロム,三沃化クロム,二塩化クロム,二臭化クロ
ムなどのハロゲン化クロムから選ばれた一種または二種
以上の化合物があげられる。
有機金属化合物としては上記クロム化合物と組合せて
用いるが、使用し得る金属種としては周期律表I〜V
族,具体的にはリチウム,マグネシウム,亜鉛,カドミ
ウム,アルミニウム,ホウ素,ガリウム,ケイ素,ス
ズ,アンチモン,ビスマスがあげられる。このうち好ま
しい化合物としてはアルミニウム,スズ,マグネシウ
ム,ガリウム,亜鉛の金属化合物が挙げられ、具体的に
はトリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,
トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミ
ニウム,ジメチルアルミニウムモノクロリド,ジエチル
アルミニウムモノクロリド,ジエチルアルミニウムモノ
ブロミド,エチルアルミニウムセスキクロリド,エチル
アルミニウムジクロリド,ジエチル亜鉛,トリブチルガ
リウム,テトラエチルスズ,ジエチルマグネシウム,エ
チルブチルマグネシウム等を例示することができる。
また必要に応じて前記クロム化合物とともに活性化剤
を用いることができる。この活性化剤としては、マグネ
シウムまたはマンガンの化合物であり、これら金属のカ
ルボン酸塩,アルコキシド,有機リン酸塩,有機亜リン
酸塩,ハロゲン化物を用いることができる。
次にルイス酸としては周期律表第I〜V族あるいはVI
II族のハロゲン化物を用いることができるが、好ましい
ものとしては、アルミニウム,ホウ素,亜鉛,スズ,マ
グネシウム,アンチモンのハロゲン化物である。具体的
には塩化アルミニウム,臭化アルミニウム,エチルアル
ミニウムジクロリド,ジエチルアルミニウムジクロリド
などを挙げることができる。
共重合反応を行なうときの溶媒としては脂肪族炭化水
素,芳香族炭化水素,脂環族炭化水素,ハロゲン化炭化
水素などを用いることができ、具体的にはペンタン,ヘ
キサン,ヘプタン,オクタン,デカン,ドデカン,灯
油,トルエン,ベンゼン,シクロヘキサン,エチルベン
ゼン,クロルベンゼン,二塩化エチレンなどがあげられ
る。
共重合反応の条件としては、圧力は常圧〜100kg/cm
2G、好ましくは常圧〜30kg/cm2Gであり、温度は−80〜2
00℃、好ましくは−50〜80℃,反応時間は1分間〜10時
間とすることができる。
共重合反応は−80〜200℃、好ましくは−50〜80℃に
おいて、1〜10時間行なう。
上記共重合反応により、前記式[I]で表わされる繰
返し単位[A]および式[II]で表わされる繰返し単位
〔B〕からなるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体も
しくはエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体が
得られる。後者の共重合体の場合は加水分解あるいは熱
分解することによってエチレン−不飽和カルボン酸共重
合体とするが、この場合エステル基の一部を残存させて
もよい。
また、上記のようにして得られたエチレン−アクリル
酸共重合体またはエチレン−アクリル酸エステル共重合
体の加水分解物の一部をイオン化したアイオノマーを用
いることもできる。イオン化に用いる金属イオンとして
はNa+,K+,Li+,Cs+,Ag+,Hg++,Cu+,Cu++,Be++,Mg++,Os++,
Sr++,Ba++,Cd++,Sn++,Pb++,Co++,Ni++,Zn++,Fe++,F
e+++,Al+++,Sc+++,Yt+++を用いることができる。
このようにして得られた共重合体は種々の成形体に加
工して用いられるが、この成形加工法としては押出成
形,中空成形,射出成形,回転成形,圧縮成形,カレン
ダー成形,キャスト成形,押出しコーティングなどの手
法があげられる。
[実施例] 次に本発明を実施例に基いてさらに詳しく説明する。
実施例1 (1)クロム含有触媒成分の調整 アルゴン置換した500mlのフラスコに、酢酸クロム−
水塩[Cr(CH3COO)・H2O]を9.9g(40ミリモル)と
無水酢酸240mlおよび酢酸240mlを入れ、撹拌しながら還
流下に20時間反応させた。ついで減圧下に酢酸と無水酢
酸を留去して緑色の固体を得た。この生成物をアルゴン
気流下、120℃で48時間乾燥させ、降温してトルエンを
加え、200mlのクロム触媒成分のスラリーを得た。
(2)共重合体の製造 内容積4.5lのオートクレーブに、脱水トルエン2.8lを
入れ、ついでアクリル酸エチルと三塩化アルミニウムの
等モル混合物のトルエン溶液213.6ミリモルを加えた。
つぎに、30℃において撹拌下に、ジエチルアルミニウム
クロリド80ミリモルと上記(1)で得たクロム触媒成分
4.0ミリモルを加えた。ついで、ここに水素を4kg/cm2G
で飽和させ、エチレンを連続的に導入して全圧を10kg/c
m2Gに維持した。3時間重合反応を行った後、脱圧して
生成共重合体をメタノール中に投入し、別して塩酸メ
タノール混合液で脱灰処理した。つぎに生成重合体を5
時間アセトン抽出して、非晶質重合体を除去した。抽出
残を80℃で2時間減圧乾燥することにより、白色の共重
合体56.6gを得た。
ここで得られた共重合体は赤外線吸収スペクトル分析
の結果、1730cm-1にカルボン酸エステルのカルボニル基
にもとづく吸収が、また、1160cm-1にエーテル結合にも
とづく吸収が認められた。さらに730cm-1に結晶領域の
メチレン鎖,720cm-1に非晶領域のメチレン鎖が認められ
た。これら吸収の強さより、共重合体中のアクリル酸エ
チルの含有割合は4.1モル%であった。
また、この共重合体の融点は、パーキンエルマー社製
DSC II型を用い、窒素ガス中、180℃で3分間熱処理
後、5分間で50℃まで降温し、ついで1分間に10℃の昇
温速度で測定した結果、124℃であった。さらにこの共
重合体のメルトインデックスは、190℃,荷重2.16kgの
条件で測定した結果1.48kg/10分間であった。
また、この共重合体7mgを1,2,4−トリクロルベンゼン
10mlに加え、150℃において溶解し、焼結フィルターで
過したものを、135℃,流量1.0ml/min.の条件でゲル
パーミエイションクロマトグラフ法により測定した結
果、重量平均分子量は85,000であった。密度は密度勾配
管を用いて測定したところ、0.9486であった。
つぎに、この共重合体を190℃でプレス成形し、100℃
で10分間アニーリング処理したフィルムを用いて測定し
たX線回折(ロータフレックス,35KV,120mA)により対
称反射法で算出した結晶度は47.2%であった。また、こ
の共重合体の機械的強度については破断強度210kg/cm2,
引張弾性率3800kg/cm2であった。
(3)酸素バリヤー性の評価 上記(2)で得た共重合体を190℃で熱プレスして得
たシートを、100℃において5分間アニーリングした。
得られた肉厚100μmのシートから、たてよこ100mmの試
験片を切り出し、東洋精機製作所製M-C3により、酸素透
過係数を測定した。この結果1.62×10-10cm3・cm/cm2
秒・cmHgであった。
比較例1 高圧ラジカル重合法により製造され、アクリル酸エチ
ル含有割合が4.7モル%,結晶化度18.1%,融点96℃の
エチレン−アクリル酸エチル共重合体について、実施例
1の(3)と同様に酸素バリヤー性の評価をした。この
結果10.05×10-10cm3・cm/cm2・秒・cmHgであった。
実施例2 クロム触媒成分として、トリスアセチルアセトナート
クロム2.1g(6ミリモル)をトルエン200mlに溶解させ
たものを用いた。
共重合にあたっては、アクリル酸エチルと三塩化アル
ミニウムの等モル混合物のトルエン溶液を106.8ミリモ
ル用い、ジエチルアルミニウムクロリドを40ミリモルの
割合で、かつ上記クロム触媒成分を1.0ミリモルの割合
で用い、さらに水素分圧を5kg/cm2としたほかは、実施
例1と同様にした。結果を第1表に示す。
比較例2 高圧ラジカル重合法によって製造され、アクリル酸エ
チルの含有量が2.1モル%,結晶化度22.6%,融点97℃
のエチレン−アクリル酸エチル共重合体について、実施
例1の(3)と同様に酸素バリヤー性の評価をした。結
果を第1表に示す。
実施例3 アクリル酸エチルと三塩化アルミニウムの等モル混合
物のトルエン溶液を400ミリモル用い、クロム触媒成分
としてトリスアセチルアセトナートクロムを4ミリモル
の割合で用い、かつジエチルアルミニウムクロリドの使
用量を32ミリモルとしたほかは、実施例1と同様にし
た。結果を第1表に示す。
実施例4 クロム触媒成分として、ステアリン酸クロムを4ミリ
モルの割合で用い、ジエチルアルミニウムクロリド160
ミリモルを用い、かつ水素分圧を2kg/cm2としたほか
は、実施例1と同様にした。結果を第1表に示す。
実施例5 クロム触媒成分として、クロミウム−2−エチルヘキ
サノエートを4ミリモルの割合で用い、ジエチルアルミ
ニウムクロリド160ミリモルを用い、かつ水素分圧を3kg
/cm2としたほかは、実施例1と同様にした。結果を第1
表に示す。
実施例6 不飽和カルボン酸エステルとして、メタクリル酸メチ
ル213.6ミリモルを用い、ジエチルアルミニウムクロリ
ドの使用量を160ミリモルとし、かつ水素分圧を1kg/cm2
としたほかは、実施例1と同様にした。結果を第1表に
示す。
実施例7 不飽和カルボン酸エステルとして、アクリル酸−2−
エチルヘキシル200ミリモルを用い、クロム触媒成分と
して、クロムトリスアセチルアセトナートを4ミリモル
の割合で用い、かつジエチルアルミニウムクロリドの使
用量を32ミリモル,水素分圧3kg/cm2としたほかは、実
施例1と同様にした。結果を第1表に示す。
実施例8 不飽和カルボン酸エステルとして、ウンデセン酸メチ
ル106.8ミリモルを用い、水素分圧2kg/cm2としたほか
は、実施例1と同様にした。結果を第1表に示す。
実施例9 不飽和カルボン酸として、アクリル酸80ミリモルを用
いるとともに三塩化アルミニウム240ミリモル,ジエチ
ルアルミニウムクロリド160ミリモルを用い、かつ水素
分圧を1kg/cm2としたほかは、実施例1と同様にした。
生成共重合体は重合系から別回収し、希塩酸によって
処理した。
ここで得られた共重合体は赤外線吸収スペクトル分析
の結果、1700cm-1の位置にカルボン酸のカルボニル基に
もとづく吸収が認められ、その吸収の強さから求めたア
クリル酸残基の含有割合は2.1モル%であった。他の性
質は第1表に示したとおりである。
比較例3 高圧ラジカル重合法により製造され、アクリル酸の含
有割合が2.6モル%,結晶化度20.2%,融点99℃のエチ
レン−アクリル酸共重合体について、実施例1の(3)
と同様に酸素バリヤー性の評価をした。結果を第1表に
示す。
実施例10 (1)共重合体の製造 ジエチルアルミニウムクロリドの使用量を160ミリモ
ルとしたほかは実施例1の(2)と同様にして、アクリ
ル酸エチル残基の含有割合が2.6モル%のエチレン−ア
クリル酸エチル共重合体76.2gを得た。つぎに、この重
合体10gをエタノール150ml中に投入し、これに1規定濃
度の水酸化ナトリウム水溶液10mlと水30mlを加え、3時
間還流下に加水分解反応をおこなった。反応終了後、降
温して共重合体を別し、水洗したのち希塩酸で中和
し、さらに水,アセトンで洗浄し、80℃で2時間減圧乾
燥して、白色の共重合体を得た。ここで得られた共重合
体は、赤外線吸収スペクトル分析の結果、カルボン酸エ
ステルのカルボニル基による1730cm-1の吸収が消失し、
代りにカルボン酸のカルボニル基に基づく吸収が1700cm
-1に認められ、エチレン−アクリル酸共重合体に加水分
解されていることが判明した。
この共重合体は結晶化度46.5%,融点128℃,メルト
インデックス1.8g/10分間,密度0.9512,酸素透過係数0.
53×10-10cm3・cm/cm2・秒・cmHgであった。
(2)アイオノマーの製造 上記(1)で得た共重合体加水分解物8gをパラキシレ
ン100mlに溶解させ、これに1規定濃度の水酸化ナトリ
ウム水溶液4mlを滴下した。ついで30分間反応させ、ゲ
ル状生成物を得た。このゲル状生成物をヘキサン中に注
入して沈澱させ、回収して水,アセトンで洗浄し、80℃
で2時間減圧乾燥して白色の固体を得た。このようにイ
オン化して得られたアイオノマーは、赤外線吸収スペク
トル分析の結果、カルボン酸が中和された際のカルボニ
ル基の非対称振動ピークが新たに出現した。このアイオ
ノマーのイオン化度は、1700cm-1と1560cm-1の位置の吸
収の吸光度から算出した結果、13.3%であった。この他
の性質は第1表に示すとおりであった。
(3)酸素バリヤー性の評価 上記(2)で得たアイオノマーについて、実施例1の
(3)と同様にして酸素透過係数を測定した。結果を第
1表に示す。
比較例4 高圧ラジカル重合法で製造したエチレン−アクリル酸
共重合体を、実施例10の(2)と同様にイオン化してア
イオノマーを得た。得られたアイオノマーのイオン化度
は15.2%であり、他の性質は第1表に示したとおりであ
った。
[発明の効果] 本発明における共重合体は酸素バリヤー性にすぐれ、
しかも接着性,印刷性にすぐれたものである。さらに耐
熱性,機械的強度も十分に満足しうるものである。
ポリオレフィンは、単独重合体では接着性,印刷性,
染色性が不十分であるため、極性ビニル化合物との共重
合体が用いられている。例えば、高圧ラジカル重合法に
よるエチレン−エチルアクリレート,エチレン−アクリ
ル酸共重合体が用いられている。この場合、接着性等は
向上するが、酸素バリヤー性,耐熱性,機械的強度が大
巾に低下するという問題がある。包装材料の分野では、
これら性質のすべてにすぐれていることが要求されてい
る。
本発明品の物性を持つ共重合体は、極性ビニルの含量
を増加すると、接着性や印刷性が向上し、これに伴う酸
素バリヤー性,耐熱性,機械的強度の低下は緩やかであ
り、包装材料に適した材料となる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 CH2−CH2 で表わされる繰返し単位〔A〕および 式 〔式中、R1は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の
    アルキル基,炭素数3〜20のアルケニル基,炭素数3〜
    20のシクロアルキル基,炭素数6〜20のアリール基また
    は炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R2は水素原子,
    炭素数1〜20のアルキル基,炭素数3〜20のアルケニル
    基,炭素数3〜20のシクロアルキル基,炭素数6〜20の
    アリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示し、
    nは0〜20の整数を示す。〕 で表わされる繰返し単位〔B〕からなり、かつ前記繰返
    し単位〔B〕の含有割合が0.001〜45モル%であり、重
    量平均分子量が5,000以上,結晶化度20〜80%,融点(T
    m)が (−0.87b+120)<Tm<(−0.87b+135) 〔bは前記繰返し単位〔B〕の含有割合(モル%)を示
    す。〕 の範囲内にある共重合体からなる酸素バリヤー性成形材
    料。
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