JP2529920Y2 - 高速艇用フィンスタビライザー制御装置 - Google Patents

高速艇用フィンスタビライザー制御装置

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JP2529920Y2
JP2529920Y2 JP4680391U JP4680391U JP2529920Y2 JP 2529920 Y2 JP2529920 Y2 JP 2529920Y2 JP 4680391 U JP4680391 U JP 4680391U JP 4680391 U JP4680391 U JP 4680391U JP 2529920 Y2 JP2529920 Y2 JP 2529920Y2
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angle
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茂樹 大仲
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高速艇に用いて好適の
フィンスタビライザー装置に関し、特に船体がほぼ直進
状態にあるときは通常のフィンスタビライザーと同様に
船体の横揺れを軽減できるようにしながら、船体の旋回
時には船体を適切に横傾斜させて釣り合い旋回を行なえ
るようにした高速艇用フィンスタビライザー制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水中翼やその翼角の調節機構等
から構成された横揺れ軽減用のフィンスタビライザーを
有しない高速艇は、旋回時に船体に働く流体力、舵に働
く舵力、遠心力および重力の釣り合いから、ある傾斜角
で船体が内傾斜する。この傾斜角は、遠心力と重力との
合成ベクトルが重力となす角度(釣り合い傾斜角)より
は小さいが、上記傾斜角自体はかなり大きいので、上記
のフィンスタビライザーを有しない高速艇では、乗員は
ある程度安定した旋回感覚を得ることができる。一方、
従来のフィンスタビライザー付きの高速艇では、船体が
ほぼ直進状態にあるときは、上記のフィンスタビライザ
ーが通常の横揺れ軽減装置として働き、傾斜した船体を
正立状態へ復原する。すなわち、船底部両側に対をなし
て配設された水中翼の翼角が、適切な制御系によって船
体の横傾斜センサからの検出信号に基づいて、油圧装置
と翼角センサとで構成された翼角調節機構により制御さ
れるようになっている。
【0003】そして船体の旋回時にも、上記フィンスタ
ビライザーが作動して船体を正立(重力方向に対する傾
斜がゼロの状態)させようとするため、船体の傾斜角、
すなわち流体力、舵力、遠心力と重力の合成ベクトルが
重力ベクトルとなす角度は著しく小さくなるのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に従来の高速艇用のフィンスタビライザー制御装置は、
船体の旋回時にも船体を直立させるべくフィンスタビラ
イザーの水中翼の翼角の制御を行なうため、内傾斜を打
ち消す方向に上記水中翼の揚力が働いて、本来の高速艇
の特徴であった内傾斜状態で乗員が得られる安定した旋
回感覚が損なわれてしまうという問題点がある。実際に
は、この場合乗員は遠心力の影響で外向きに投げ出さ
れ、踏ん張ったり、物につかまったりする必要が生じ
て、乗心地を非常に悪くしてしまう。
【0005】本考案は、このような問題点の解決をはか
ろうとするもので、従来の通常制御系に加えて船体の旋
回時には、舵角信号と船速信号とから旋回時の遠心力に
よる横加速度を求めるとともに、同横加速度と重力加速
度との合成方向と鉛直方向(重力加速度の方向)とのな
す角を演算して、その角度信号に基づいて船体を所要の
内傾斜状態に傾斜させるように水中翼を制御することに
より、乗員が安定した旋回感覚を得られるようにした、
高速艇用フィンスタビライザー制御装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本考案の高速艇用フィンスタビライザー制御装置
は、船底部において両側に対をなして配設された水中翼
と、同水中翼の翼角を調節しうる翼角調節機構と、船体
の横傾斜角センサおよび船体の横傾斜角速度センサから
の検出信号に基づき、傾斜した船体を正立状態へ復原し
うるように上記翼角調節機構へ制御信号を送る通常制御
系とをそなえ、船体の旋回時にも船体横断面内において
船内搭載物が船体中心線と平行な方向に力を受けるべ
く、舵角センサからの検出信号に基づき船体の旋回時間
を演算する旋回時間演算器と、船速計からの検出信号と
上記旋回時間演算器からの出力信号とに基づき船体の旋
回半径を演算する旋回半径演算器と、同旋回半径演算器
からの出力信号と上記旋回時間演算器からの出力信号と
に基づき船体の横加速度を演算する横加速度演算器と、
同横加速度演算器からの出力信号に基づき旋回時船体横
傾斜角を演算する旋回時船体横傾斜角演算器と、同旋回
時船体横傾斜角演算器からの出力信号と上記通常制御系
からの制御信号との差を演算して上記水中翼の翼角調節
機構へ指令信号を出力する指令信号演算器とが設けられ
たことを特徴としている。
【0007】
【作用】上述の本考案の高速艇用フィンスタビライザー
制御装置では、船底部の両側に対をなして配設された水
中翼の翼角調節機構に、舵角信号と船速信号とから演算
された旋回時船体横傾斜角信号に基づいて指令信号を送
ることにより、船体の旋回時に、船体横断面内において
船内搭載物が船体中心線と平行な方向に力を受けるよう
に、船体を所要の内傾斜状態に傾斜させる作用が行なわ
れる。
【0008】
【実施例】以下、図面により本考案の一実施例としての
高速艇用フィンスタビライザー制御装置について説明す
ると、図1はそのシステム構成図、図2は図1の各パラ
メータの関係を示す説明図、図3は旋回時船体横傾斜角
を示す説明図である。
【0009】図1〜3に示すように、本実施例では、船
体10の底部両側に水中翼1が対をなして配設されるとと
もに、水中翼1の翼角を調節する機構としての油圧駆動
装置6が設けられている。
【0010】そして本高速艇用フィンスタビライザー制
御装置5では、横傾斜角(φ)センサ2aおよび横傾斜角
速度(dφ/dt)センサ2bからの検出信号φ、dφ/d
tに基づき、傾斜した船体を正立状態へ復原しうるよう
に油圧駆動装置6へ制御信号φ1を送る通常制御系とし
て減揺演算回路7がそなえられている。さらに、本制御
装置5では舵角センサ4からの検出信号φRに基づき船
体の旋回時間Tを演算する旋回時間演算器8aと、船速
計3からの検出信号vと旋回時間Tとにより船体の旋回
半径Rを演算する旋回半径演算器8bと、旋回半径Rと
旋回時間Tとにより船体の横加速度αを演算する横加速
度演算器8cと、横加速度αに基づき旋回時船体横傾斜
角θを演算する旋回時船体横傾斜角演算器8dとで構成
された旋回時演算系8が設けられている。
【0011】また旋回時船体横傾斜角演算器8dからの
出力信号(旋回時船体横傾斜角)θと減揺演算回路7か
らの制御信号φ1との差θ1を演算して水中翼1の油圧駆
動装置6へ指令信号θ1を出力する指令信号演算器9も
設けられている。
【0012】なお、それぞれの演算器8a〜8d,9で
は次のような演算が行なわれる。
【0013】 旋回時間演算器8a:T=a/φR(aは船型等から決まる定数) 旋回半径演算器8b:R=v・T/2π (π:円周率) 横加速度演算器8c:α=R・(2π/T)2 旋回時船体横傾斜角演算器8d:θ=tan-1(α/g) ≒α/g(α≪g) (g:重力加速度) 指令信号演算器9:θ1=φ1−θ 以上のような構成により、本実施例では、指令信号演算
器9から出力される指令信号θ1に基づいて翼角調節機
構としての油圧駆動装置6により水中翼1を制御して、
船体の旋回時には、船体を横傾斜角度θで内傾斜状態に
傾斜させる作用が行なわれる。
【0014】これにより、乗船者は船体横断面内におい
て船体中心線と平行な方向に力を受けるのみで、横加速
度は感じないため、乗心地は大幅に改善される。また、
旋回中にも通常航行時と同様に減揺を行なうことができ
るという利点も得られる。
【0015】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の高速艇用
フィンスタビライザー制御装置によれば、従来から装備
されている舵角センサや船速計からの出力信号に基づい
て旋回時の制御を行なうという簡便な手段で、次のよう
な効果ないし利点が得られる。 (1) 乗船者が旋回時の横加速度を感じなくなるので、乗
心地が改善される。 (2) 旋回中も直進時と同様に減揺制御を行なうことがで
きる。 (3) 一般のフィンスタビライザーに比べてもコストはあ
まりアップさせることなく、旋回時制御系が設けられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としての高速艇用フィンスタ
ビライザー制御装置を示すシステム構成図である。
【図2】図1の各パラメータの関係を示す説明図であ
る。
【図3】図1の旋回時船体横傾斜角θを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 水中翼 2a 横傾斜角センサ 2b 横傾斜角速度センサ 3 船速計 4 舵角センサ 5 高速艇用フィンスタビライザー制御装置 6 油圧駆動装置(翼角調節機構) 7 減揺演算回路7(通常制御系) 8 旋回時演算系 8a 旋回時間演算器 8b 旋回半径演算器 8c 横加速度演算器 8d 旋回時船体横傾斜角演算器 9 指令信号演算器 10 船体 11 舵 φ 横傾斜角 dφ/dt 横傾斜角速度 φR 舵角 v 船速 φ1 制御信号 T 旋回時間 R 旋回半径 α 横加速度 θ 旋回時船体横傾斜角 θ1 指令信号 g 重力加速度

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船底部において両側に対をなして配設さ
    れた水中翼と、同水中翼の翼角を調節しうる翼角調節機
    構と、船体の横傾斜角センサおよび船体の横傾斜角速度
    センサからの検出信号に基づき、傾斜した船体を正立状
    態へ復原しうるように上記翼角調節機構へ制御信号を送
    る通常制御系とをそなえ、船体の旋回時にも船体横断面
    内において船内搭載物が船体中心線と平行な方向に力を
    受けるべく、舵角センサからの検出信号に基づき船体の
    旋回時間を演算する旋回時間演算器と、船速計からの検
    出信号と上記旋回時間演算器からの出力信号とに基づき
    船体の旋回半径を演算する旋回半径演算器と、同旋回半
    径演算器からの出力信号と上記旋回時間演算器からの出
    力信号とに基づき船体の横加速度を演算する横加速度演
    算器と、同横加速度演算器からの出力信号に基づき旋回
    時船体横傾斜角を演算する旋回時船体横傾斜角演算器
    と、同旋回時船体横傾斜角演算器からの出力信号と上記
    通常制御系からの制御信号との差を演算して上記水中翼
    の翼角調節機構へ指令信号を出力する指令信号演算器と
    が設けられたことを特徴とする、高速艇用フィンスタビ
    ライザー制御装置。
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JPH051695U JPH051695U (ja) 1993-01-14
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