JP2529079B2 - 高温安定性HgCdTe光センサ―および製造方法 - Google Patents

高温安定性HgCdTe光センサ―および製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光センサーに係わり、特
に周期律表第IIB族−第VIA族から選ばれる半導体
からなる赤外線(IR)センサーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光起電(PV)水銀−カドミウム−テル
ル化物(HgCdTe)IRセンサーに用いられる従来
のコンタクト用金属は、各p型コンタクトについてはニ
ッケル(Ni)オーバーコートを備えた金(Au)を含
み、各n型接地(共通)コンタクトについてはニッケル
オーバーコートを備えたパラジウム(Pd)が含まれて
いる。しかし、高温貯蔵の間に金およびパラジウムとも
HgCdTe内に拡散し、パラジウムの場合は多量の転
位を、金の場合はp−n結合の短絡をそれぞれ生じさせ
るという問題があった。これらの好ましくない拡散は装
置の性能低下をもたらし、高温(焼成)安定性を著しく
損なう。さらに、p−型材料についてのAu/Niコン
タクトの使用、n−型材料についてのPn/Niコンタ
クトの使用は2つの別々の写真蝕刻および堆積プロセス
を必要としていた。さらにAu/NiおよびPn/Ni
金属システムは熱膨脹係数(CTE)がHgCdTeの
熱膨脹係数と可なり異なる。その結果、熱サイクルの
間、HgCdTeに対しストレスが加わることになる。
【0003】上記コンタクト金属に、カドミウム−テル
ル化物(CdTe)のような広い禁止帯幅のアニーリン
グされた半導体パシベーション層を使用することが知ら
れている。堆積されたCdTeフィルムには残留結晶格
子歪みが含まれるが、熱アニールによりその歪みが当初
の約10%に減少される。CdTeパシベーションのア
ニーリングは従来、コンタクトメタライゼーションの堆
積の前に行われ、アニーリングの前に開口、または窓が
パシベーションフィルムを通ってエッチング、形成され
なければならない。しかし、パシベーションフィルム中
にエッチングにより開口させると、開口部のエッジ部分
に好ましくない応力の集中が生じ、これにより下層のH
gCdTe材料が劣化される。
【0004】その結果、表面パシベーションの不安定性
またはコンタクト金属の好ましくない拡散のため、De
war 焼成温度は一般に100℃以下に制限されてい
た。
【0005】さらに、HgはCdTeパシベーション層
内に拡散することが知られており、長い高温貯蔵の間に
第IIB族−第VIA族材料の好ましい化学量論量比を
光センサー内に維持することができなくなる。
【0006】さらに、従来のIR検出アレイのプロセス
における問題は、2つの好ましくない化学反応である。
これらは他の回路とのハイブリッド化においてインジウ
ム(In)バンプから酸化物を除去するエッチング法に
おいて生じる。例えば米国特許No.4,865,24
5にそのエッチング法が開示されている。
【0007】さらに詳述すると、エッチングの間に電気
化学セルがInバンプとInバンプが堆積されているコ
ンタクト金属との間に形成され。エッチャント、例えば
HClは電解質として作用する。その結果、Inのエッ
チング速度はコンタクト金属の露出面積(a)およびコ
ンタクト金属とInとの間の電気陰性度の違い(b)に
比例して増大する。その結果、エッチングの間に除去さ
れるInの量はアレイの表面に亘って異なることにな
る。一般に接地コンタクト金属の可なりの部分が露出し
ているアレイの周辺に最大のIn除去量が発生すること
が見出だされている。Inバンプの劣化はアレイの周辺
のInバンプについて特に問題となる。なぜならば、こ
れらのInバンプはハイブリッドアセンブリーの長時間
の熱サイクル後の故障を最も受けやすいからである。
【0008】第2の好ましくない化学反応はCdTeパ
シベーション層の表面での導電性のIn−Teウィスカ
ーの形成である。
【0009】以下の特許は周期律表第IIB族−第VI
A族光検出装置の製造に関連する文献である。
【0010】米国特許No.4,439,912にはモ
リブデン(Mo)層の使用が開示されていて、その層の
上にAu/Ge層のオーバーコート層が施されていて、
これによりCdTe基板の上に形成されたHgCdTe
エピタキシャルデテクターアレイへの配線リードが形成
されている。このリードはHgCdTeおよびCdTe
のCTEに極めてマッチしていると述べられている。ま
た、このレードの一部はZnSパッシベーション層を堆
積する前にマスクされる。JP60−3165(A)の
アブストラクトには熱処理後の(CdZnTe)(In
Te)光導電層へのMo電極の堆積について開示されて
いる。米国特許No.4,766,084にはCrおよ
びAuの堆積およびエッチングにより導電性パッドを形
成することが開示されている。その図2にはSiO2
よびSi3 4 、SiO2 およびZnS、CdTeおよ
びZnSなどの絶縁層を有するHgCdTeが示されて
いる。米国特許No.4,206,003にはアノード
酸化物パッシベーション層上に形成されたZnSカプセ
ル化層を有するHgCdTeダイオードが開示されてい
る。米国特許No.4,132,999にはHgCdT
e基板、CdTe遷移層およびZnS、SiO2 、Si
OおよびSi3 4 からなるマスキング層を有するPV
デテクターが開示されている。熱処理後、窓が開口され
HgCdTe基板中に不純物がドーピングされるのを可
能としている。ついでCdTeからなる保護層がこのマ
スキング層および窓上に堆積され、Hgがこの窓を介し
て拡散される。孔部がこの保護層を通って開口されCr
またはAuコンタクトが形成される。米国特許No.
3,988,774にはHgCdTe中間層を有する、
またはCdTeが上に堆積されたHgCdTe体が開示
されている。熱処理の後、窓が開口され、ドーパントが
HgCdTe体中に拡散され、CrまたはAuコンタク
トが形成される。米国特許No.3,845,494に
は両面にAu電極を有するHgCd−CdTe PVデ
テクターが開示されている。電極が形成されたのち、Z
nSのHg不透過性層が施される。GB−210092
7AにはCdTeパッシベーション層を有するHgCd
Teホトダイオードが開示されている。熱処理の後、C
dTe内の孔を介してAu電極が形成される。
【0011】
【発明々が解決しようとする課題】これらの米国特許な
どに開示されていないことは、したがって本発明の目的
となるものは、広い禁止帯幅の半導体パッシベーション
層またはフィルムの堆積の前に金属コンタクトを堆積
し、この金属コンタクトへの窓が熱アニーリング工程の
後に開口され、これにより窓のエッジ部での局部的応力
を最小限に抑制することを内容とする光センサーおよび
その製造方法を提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、HgCdTeのCT
Eと同程度のCTEを有する金属コンタクトを使用し、
これを半導体パッシベーション層の堆積および後の熱ア
ニールの前に適用することである。
【0013】さらに本発明の他の目的は、ハイブリッド
化プロセスの間におけるInバンプ配線の劣化をもたら
す好ましくない化学反応の発生を可及的に回避すること
である。これにより光検出装置ハイブリッドアセンブリ
ーの信頼性の向上を図るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ホ
トダイオード結合のp側およびn側の双方に対するパッ
シベーションおよびコンタクト金属化を一緒にし、コン
タクト金属はパッシベーションフィルムの前、および高
温アニールの前に適用することを特徴とするHgCdT
e IR検出装置の製造方法を提供するものである。
【0015】さらに、本発明は、誘電体オーバーグラス
層を形成し、ハイブリッド化プロセスの間における好ま
しくない化学反応の発生を可及的に回避し、Hgが高温
貯蔵の間にパッシベーションを介して拡散するのを防止
し得る方法を提供するものである。
【0016】高温でのアニーリングの前に非反応性、非
拡散性コンタクト金属を適用することは、幾つかの点で
有利となる。第1に、金属と半導体との間の界面が、後
の処理、使用の間に変化しないことを確実にし、これに
より信頼性の高いコンタクトシステムが保証される。例
えばDewarベークアウト(bake−out)サイ
クルの間での装置内へのコンタクト金属の拡散に伴う劣
化がなくなる。第2に堆積時の金属フィルムの歪みがア
ニールサイクルにより軽減され、接着性および装置全体
の信頼性の向上が図れる。第3に高温アニールに適合す
る耐火金属システムの使用は他の装置組立てプロセスを
単純化させる。例えば最初にコンタクト金属を適用する
ことにより、PV HgCd−CdTeアレイ全体が広
い禁止帯幅の半導体材料でオーバーコートすることがで
き、ついでアニールすることができる。
【0017】150℃以上の温度に対し安定に焼成し得
る装置を得ることができるとともに、本発明の方法は広
い禁止帯幅の半導体フィルムにおける歪みの作用を最小
限に抑制させる。これは、アニールサイクルの後までパ
ッシベーションフィルムに開口部または窓を形成しない
ことによって達成され、これにより下層のHgCdTe
材料内の局部的ストレスを軽減することができる。この
コンタクト金属は広い禁止帯幅の半導体材料を介して下
層のコンタクトに至る開口部または窓を形成するための
化学的エッチングにおいてエッチング停止体としても有
効に作用する。
【0018】本発明の方法によれば、ハイブリッド化の
前にInバンプから酸化物を除去するために行われる湿
式化学的エッチングの間において、下層のコンタクト金
属でなくInバンプのみが露出する。Inバンプを囲む
誘電体層(オーバーグラス)の使用はエッチング処理に
おける化学的または電気化学的反応を回避させる。
【0019】さらに詳述すると、本発明は光応答性装置
(光起電または光導電性)およびこの装置のアレイおよ
びその製造方法を提供するものである。
【0020】この装置は、周期律表第IIB族−第VI
A族から選ばれる元素からなる半導体材料、例えばキャ
ップ領域を含む。非反応性、非拡散性金属コンタクトパ
ッドがこのキャップ領域の上に形成される。このコンタ
クトパッドの好ましい材料はモリブデンである。広い禁
止帯幅の半導体パッシベーション層がこのキャップ領域
の表面およびコンタクトパッドの一部に被覆される。誘
電体層がこのパッシベーション層の上に形成され、イン
ジウムバンプがこのコンタクトパッドの上に形成され
る。このインジウムバンプはコンタクトパッドから誘電
体層を通って上方に延びる。この誘電体層はインジウム
バンプの側面に密着し、コンタクトパッドのいかなる部
分もこの誘電体層の上面から物理的に接触することがで
きないようになっている。
【0021】
【作用】この方法によれば、ハイブリッド化プロセスの
間においてInと下層のコンタクトパッド金属との間の
好ましくない化学反応の発生を抑制することができる。
この方法は、さらに半導体パッシベーション材料の堆積
の前および高温アニーリングの前にコンタクトパッド金
属を堆積させ、コンタクトパッドに対する窓はアニーリ
ングの後に開口され、これにより窓のエッジ部の局部的
ストレスを軽減させる。
【0022】
【実施例】以下にメサ構造を有するPV検出装置の製造
例について説明するが、本発明はこれに限らず、PV検
出装置のプレーナーアレイおよび周期律表第IIB族−
第VIA族から選ばれる光導電性(PC)IR検出装置
などの製造にも当然適用し得る。
【0023】まず、図1のブロック図について図2aな
いし図3cを参照しながら説明する。なお、図2aない
図3cはアレイの一部、すなわち2つのメサ構造を示
している。したがって、これには線状または2次元的な
アレイに並べられた多数のメサ構造が含まれることを理
解されたい。
【0024】(図1−ブロックA)まず、n−型の光吸
収性HgCdTeベース層12が絶縁性透明基板10の
上に成長される。この基板10は所望の波長、特にベー
ス層12内に吸収されることを欲する波長で透明である
ものが選ばれる。基板10の上にベース層12を成長さ
せる好ましい方法は液相エピタキシャル法(LPE)で
あるが、分子ビームエピタキシャル法(MBE)、金属
有機化学蒸着法(MOCVD)も成長法として適用する
ことができる。基板10として適当な材料はCdZnT
eである。ベース層12のHgCdTe半導体材料の禁
止帯幅は適用される波長の吸収光についてそれぞれ選択
され、公知のように式、Hg(1-x) Cd(x) Te(ここ
でxはゼロより大きく1より小さい数)に基づきHg原
子とCd原子の数の相対濃度を変えることにより設定さ
れる。
【0025】ついで、ベース層12の上にp−型HgC
dTeキャップ層14がエピタキシャル成長される。こ
のキャップ層14はLPE法、MBE法、MOCVD法
などで成長させることができる。ベース層12のための
適当なドーパント種は濃度約1015原子/cm3 のイン
ジウムである。キャップ層14のための適当なドーパン
ト種は濃度約1018原子/cm3 のヒ素である。各ホト
ダイオードが写真蝕刻用マスクとの関連で臭素/エチレ
ングリコールまたは臭素/メタノールを用いたメサエッ
チングプロセスにより区画される。このメサエッチング
によりp−型キャップ層14が複数の電気的に分離した
領域14aに分割される。この領域14aのそれぞれは
1つのメサ内に含まれ、下層のベース層12との関連で
p−n結合を形成する。
【0026】(図1−ブロックB、図2b)次の工程に
おいて、それぞれのキャップ層14aに対し金属コンタ
クトパッド16が施される。共通コンタクトパッド18
もn−型HgCdTeベース層12に対し施される。本
発明の1つ態様として、金属コンタクトパッドは高温に
おいて低い拡散係数を有する耐熱性金属からなり、これ
によりコンタクト金属が下層のHgCdTeキャップ層
14に拡散するのを防止する。この好ましい金属のれい
はモリブデンである。このモリブデンの別の利点は、従
来多く用いられているCrまたはAuなどのコンタクト
金属のCTEより、HgCdTeのCTEにより近いC
TEを有することである。その結果、装置が加熱された
とき、Moコンタクトが下層の半導体物質に対し好まし
くない応力を与える虞れがないことである。このMoコ
ンタクトはスパッタリング法およびリフト・オフ法など
で堆積させることができる。このコンタクトパッド1
6、18の好ましい厚みは約1500オングストローム
である。
【0027】(図1−ブロックC、図2c)次に、この
形成された構造体に広い禁止帯幅を有する周期律表第I
IB族−第VIA族半導体材料の層20をオーバーコー
トする。この広い禁止帯幅を有する半導体材料は、例え
ばCdTe、CdZnTeまたはCdSeTeである。
好ましい方法としては、熱蒸着法によりCdTeを厚み
約4000オングストロームでブランケット蒸着させる
ことである。他の好ましい堆積法としてMBE法、MO
CVD法、スパッタリングなどを用いることができる。
図2cに示すように、この工程の作用はn−型HgCd
Teベース層12の露出表面、p−型HgCdTeキャ
ップ層14の露出表面およびMoコンタクトパッド1
6、18を広い禁止帯幅を有する半導体材料の層または
フィルムで被覆することである。
【0028】(図1−ブロックD、図2d)次の工程は
このようにして形成された構造体をHg蒸気内で第1の
温度で第1の時間に亘りアニーリングし、ついで第2の
より低い温度で第2の時間に亘りアニーリングすること
である。一般に、上記第1および第2の温度の双方は、
Dewarベーク・アウトプロセスで用いられる温度よ
り高い。つまり、上記第1および第2の温度の双方は、
約150℃より高い。このアニーリングにより層12、
14aと、層20との間の界面に沿うカチオンサイトに
おいてHgとCdの交換がなされる。この界面領域が図
2dにハッチングで示されている。
【0029】(図1−ブロックE、図3a) このアニーリングののち、層20を通して窓20aが開
口されMoコンタクト16および18が露出する。この
窓20aを形成する方法としては、ホトレジストパター
ンを用いた湿式化学エッチングを採用することができ
る。この場合のエッチャントとしては臭素/エチレング
リコールまたは臭素/メタノールを用いることができ
る。またイオンビームミリングまたは反応性イオンエッ
チング法により窓20aを形成することもできる。この
場合、Moコンタクト16および18はエッチングスト
ッパーとして機能する。窓20aを形成したのち、ホト
レジストマスクは除去される。
【0030】(図1−ブロックF、図3b) この構造体はついで、例えばSiO、SiOおよびS
からなる誘電体層22でオーバーコートされ
る。この誘電体層22の堆積方法としては、プラズマ法
が用いられ、約1000オングストロームの厚みに堆積
される。ついでホトレジストパターニング工程により,
開口されたマスクが形成され、誘電体層22を通って窓
22aが開口され、Moコンタクト16および18が露
出する。この窓22aを形成する方法としては、ホトレ
ジストパターンを用いた湿式化学エッチングを採用する
ことができる。CFはこの場合の適当なエッチャント
の1つである。窓22aを形成したのち、ホトレジスト
マスクは除去される。
【0031】(図1−ブロックG、図3c) この構造体は写真腐刻法によりパターニングが施されイ
ンジウムバンプマスクが形成される。インジウムバンプ
24は窓22aを介してホトダイオードMoコンタクト
パッド16のそれぞれに接触するように、また共通Mo
コンタクトパッド18に接触するように適用される。適
当な方法として、熱蒸着法を介してインジウムバンプ2
4を厚み約12μmで形成させることができる。図3c
に示すように、この工程によりインジウムバンプ24の
みが露出され下層のMoコンタクトは誘電体層22の下
に埋められたままの状態となっている。この誘電体層2
2またはオーバーグラスはHgの通過に対し実質的に非
透過性であってベース層12および領域14aからのH
gのアウトデフュージョン(拡散)を防止するのに役立
っている。
【0032】(図1−ブロックH)このようにして作成
されたPVダイオードのアレイは、適当な時間におい
て、インジウムバンプ24を介して読み出し回路に組合
わせハイブリッド化される。このアレイを読み出し回路
に組合わせる前に、インジウムバンプ24は化学的に湿
式エッチングされ接触抵抗に悪影響を与える虞のある表
面酸化物が除去される。この湿式エッチング法として
は、米国特許No.4,865,245に記載されてい
る方法を採用することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、Inバンプ24のみが
エッチャントに対して露出し、下層のコンタクト金属は
誘電体層22の下に埋められたままの状態となってい
る。その結果、2つの非類似金属の接近からもたらされ
る上記問題を回避することができる。また、Inバンプ
24はアレイ全面に亘って均一にエッチングされ、In
−Teウィスカーは生成されない。本発明によりハイブ
リッド化プロセスの間においてInバンプ24の品質が
向上することによりIR検出装置アレイの収率を向上さ
せることができ、さらにInバンプ24の寸法、形を設
計通りのものとなるため信頼性の向上が図れる。
【0034】本発明の他の特徴としては図2dに示すよ
うにアニールがアレイの表面全体に亘って実質的に連続
的なCdTe層20を用いて行われることである。これ
によりエッチングされたCdTeフィルムを用いてアニ
ーリングされることからもたらされる上記問題を回避す
ることができる。すなわち、CdTeフィルムにおける
開口に関連して下層のHgCdTe材料に局部的ストレ
スが発生することがない。
【0035】本発明により作られたPVダイオードのア
レイは145℃で74時間、真空焼成(Dewar ベ
ーク・アウト)したのちも安定した性能を示した。な
お、従来は表面パシベーションの不安定性またはコンタ
クト金属のHgCdTe材料への拡散などの問題のた
め、この焼成温度は100℃以下に限定されていた。ま
た、パシベーション層20およびMoコンタクト金属の
双方が実質的により高い温度で予めアニーリングされる
ので、このアニーリング温度より低い貯蔵または処理温
度で特性が変化する虞もない。
【0036】以上、本発明を特定の材料、寸法、処理パ
ラメータ、例えばエッチャント、蒸着方法について説明
したが、これらは適宜変更することも可能であり、変更
しても同様の効果を期待することができる。また、本発
明は光起電装置のほか、n−on−p装置、光導電装置
にも適用することができる。また、プレーナー構造の光
応答性装置にも適用することができる。この場合、p−
n結合はアクセプタまたはドーナ種の拡散、注入を介し
てHgCdTe本体内に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を工程順に記載したブロック図。
【図2】図2a−2dは本発明の方法によりホトダイオ
ードアレイの製造方法を工程順に示す断面図。
【図3】図3a−3cは本発明の方法によりホトダイオ
ードアレイの製造方法を工程順に示す断面図。
【符号の説明】
10…絶縁性透明基板10、12…ベース層、14…p
−型キャップ層、16、18…Moコンタクトパッド、
20…CdTe層、22…誘電体層、24…Inバン
プ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランシス・アイ・ゲスウエイン アメリカ合衆国、カリフォルニア州 93117、ゴレタ、ワゴン・ホイール・ド ライブ 7769 (72)発明者 エリック・エフ・シュルテ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 93105、サンタ・バーバラ、フットヒ ル・ロード 2911

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期律表第IIB族−第VIA族半導体
    からなり、第1の導電型を有するベース層と、第2の導
    電型を有する周期律表第IIB族−第VIA族半導体か
    らなるキャップ領域との間にp−n結合を形成する工程
    と、 該キャップ領域の上に金属接触電極を形成する工程と、 ベース層、キャップ領域および金属接触電極をコーティ
    ングし被覆構造体を形成する工程であって、これがベー
    ス層またはキャップ領域の半導体材料の禁止帯幅より広
    い禁止帯幅を有する半導体材料からなる第1のコーティ
    ング層を堆積する工程を含み、 上記被覆構造体を熱的にアニーリングする工程と、 上記第1のコーティング層を介して第1の窓を形成し、
    この第1の窓内に上記金属接触電極の表面を露出させる
    工程と、 外部回路との接触のため該金属接触電極への導電性配線
    を形成する工程と、 を具備してなる光起電ダイオードの製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性配線を形成する工程が以下の工
    程;第1の被覆層、第1の窓部および金属接触電極の露
    出表面を誘電体からなる第2の被覆層でコーティングす
    る工程と、 第1の窓部と整合させて第2の被覆層を貫通して第2の
    窓部を開口し、この第2の窓部内に金属接触電極の表面
    を露出させる工程と、 該第2の窓部内の金属接触電極の露出表面上に導電性配
    線を形成し、導電性配線の一部のみが露出し、下層の金
    属接触電極が全く露出しないようにする工程と、 を含む請求項1記載の光起電ダイオードの製造方法。
  3. 【請求項3】 p−n結合を形成する工程が以下の工
    程;周期律表第IIB族−第VIA族半導体からなり、
    第1の導電型を有するベース層であって、第2の導電型
    を有する周期律表第IIB族−第VIA族半導体からな
    る上重ねキャップ層を有するものを形成する工程と、 該キャップ層を複数の電気的に分離した領域に分化し
    て、複数のメサ構造を形成する工程と、 からなり、該メサ構造のそれぞれが該ベース層と上記電
    気的分離領域の1つとの間にp−n結合を形成する界面
    を含むことを特徴とする請求項1記載の光起電ダイオー
    ドの製造方法。
  4. 【請求項4】 キャップ領域上に金属接触電極を形成す
    る工程が、該キャップ領域と同様の熱膨脹係数を有する
    とともにキャップ領域への拡散が低い金属で形成するも
    のであることを特徴とする請求項1記載の光起電ダイオ
    ードの製造方法。
  5. 【請求項5】 基板と、 該基板を覆い、周期律表第IIB族−第VIA族から選
    ばれる元素からなり、第1の導電型を有する半導体ベー
    ス領域と、 該ベース領域の上に形成された半導体キャップ領域であ
    って、該キャップ領域が周期律表第IIB族−第VIA
    族から選ばれる元素からなの導電型を有し、該ベース領
    域とともにp−n結合を形成するものと、 該キャップ領域の上面に形成された導電性金属コンタク
    トパッドと、 該ベース領域、キャップ領域の上および該金属コンタク
    トパッドの一部の上に形成された半導体層であって、周
    期律表第IIB族−第VIA族から選ばれる元素からな
    り、該ベース領域およびキャップ領域の禁止帯幅より広
    い禁止帯幅を有する半導体層と、 該半導体層の上に形成された誘電体層と、 該金属コンタクトパッドの上に形成され、該誘電体層を
    貫通して該金属コンタクトパッドから上方に延出した導
    電性配線と、 を具備してなる光ダイオード。
  6. 【請求項6】 該誘電体層が該配線の側面と密着し、該
    金属コンタクトパッドのいかなる部分も該誘電体層の上
    面から物理的に接触していないことを特徴とする請求項
    5記載の光ダイオード。
  7. 【請求項7】 該ベース領域の上面に形成された第2の
    導電性金属コンタクトパッドと、 該第2の金属コンタクトパッドの上に形成され、該誘電
    体層を貫通して該第2の金属コンタクトパッドから上方
    に延出した第2の導電性配線と、 をさらに具備してなり、該誘電体層が該第2の配線の側
    面と密着し、該第2の金属コンタクトパッドのいかなる
    部分も該誘電体層の上面から接近し得ないようになって
    いることを特徴とする請求項5記載の光ダイオード。
  8. 【請求項8】 該半導体層がCdTe、CdSeTeお
    よびCdZnTeから選ばれる材料からなる請求項5記
    載の光ダイオード。
  9. 【請求項9】 該誘電体層がSiO2 、SiOおよびS
    3 4 から選ばれるものからなる請求項5記載の光ダ
    イオード。
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