JP2526136B2 - 移動体の変位測定方法 - Google Patents

移動体の変位測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シールド掘進機等の移動体の前進に伴う移
動のずれを測定する移動体の変位測定方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、シールド掘進機によるトンネル工事において
は、掘進機に掘進方向,横方向,上下方向及びピッチン
グ,ヨーイング,ローリングの6自由度があるため、掘
進状況を把握して掘進機の姿勢等を制御する必要があ
る。
そして、掘進状況の把握は、多くの場合、トランシッ
トを用いた測量により、掘進機の位置を測定して行われ
る。
また、ジャイロコンパス等を用いて掘進機の姿勢角を
測定することも行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記トンネル工事により計画線に沿つて正確に施工す
るには、掘進機の位置,姿勢を頻繁に計測し、掘進機の
現在位置での目標方向に直角な横方向,縦方向のずれ
(変位)量を例えばシールドジャッキによる移動間隔で
細かく測定して掘進機の前進を修正制御する必要があ
る。
しかし、前記トランシットを用いた測量から前記ずれ
量を測定する場合、測量に多大な労力,時間を要するた
め、実際には1日数回程度しか測定できない。
しかも、とくに測定の難しい横方向のずれ量(以下横
ずれ量という)の測定には、高価なレーザトランシット
を用いる必要がある。
また、ジャイロコンパス等を用いた姿勢測定では、掘
進機の姿勢角の連続的な計測は行えるが、ずれ量の測定
は行えない。
すなわち、シールド掘進機を用いたトンネル工事にお
いては、従来、横ずれ量等の前進に伴うずれ量を簡単,
安価な手法で頻繁かつ正確に測定できない問題点があ
る。
そして、シールド掘進機以外の種々の移動体の場合に
も、前記と同様の問題点がある。
本発明は、安価な装置を用いた簡単な手法により前進
に伴う移動体の目標方向に直角な測定方向のずれ量を頻
繁かつ正確に測定することができる移動体の変位測定方
法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、本発明の移動体の変位測
定方法においては、目標方向に前進する移動体に撮像体
を固定して取付け、 この撮像体により移動体の移動前,後の後方のターゲ
ット,風景等の被写体を撮影し、 ジャイロコンパス等により移動体の姿勢角を測定して
移動前,後の姿勢角の変化を求め、 移動後の撮像画像情報の姿勢角の変化に基づく撮影ず
れを補正し、 移動前の撮影画像情報と前記撮影ずれを補正した移動
後の撮像画像情報との輝度分布の相互相関関数の演算を
両撮影画像情報のいずれか一方の輝度分布の位置をずら
しながらくり返し、 相互相関関数の演算結果が最大値になるときの両輝度
分布の位置ずれから前記移動体の移動後の前記目標方向
に直角な測定方向のずれ量を測定する。
また、目標方向に前進する移動体に目標方向に直角測
定方向に2台の撮像体を並列に固定して取付け、 両撮像体により移動体の移動前,後の後方のターゲッ
ト,風景等の被写体を撮影し、 両撮像体それぞれにつき移動前,後の撮影画像情報の
相互相関関数の演算から測定方向の画像移動量を算出
し、 両撮像体の画像移動量と両撮像体間の距離とから移動
体の姿勢角の変化に基づく撮影ずれを算出し、 両撮像体のいずれか一方の移動前の撮影画像情報と前
記撮影ずれを補正した移動後の撮影画像情報との輝度分
布の相互相関関係の演算により前記移動体の移動後の前
記測定方向のずれ量を測定する。
〔作用〕
前記のように構成された本発明の測定方法の場合、請
求項の構成においては、移動体をシールド掘進機とす
ると、この掘進機の例えばシールドジャッキによる移動
毎に、撮像体により移動前,後の後方の被写体が撮影さ
れるとともにジャイロコンパス等により掘進機の姿勢角
が測定されて移動前,後の姿勢角の変化が求められる。
そして、移動後の姿勢角の変化に基づき移動後の撮影
画像情報の姿勢ずれに基づく撮影ずれが補正される。
さらに、移動前の撮影画像情報と補正された移動後の
撮影画像情報との輝度分布の相互相関の演算が両撮影画
像情報のいずれか一方の輝度分布の位置ずらしながらく
り返される。
そして、相互相関関数の演算結果が最大値になるとき
の前記両撮影画像情報の輝度分布の横方向又は縦方向の
ずれから移動体の目標方向に直角な測定方向のずれ量が
測定される。
そのため、撮像体を用いた安価な構成により、トラン
シットを用いた測量のような多大な労力,時間を要する
ことなく、簡単な手法で頻繁かつ正確に移動体の前進に
伴う横方向又は縦方向のずれ量の測定が行える。
また、請求項の構成においては、前記のジャイロコ
ンパス等の測定を行う代わりに、2台の撮像体それぞれ
の掘進前,後の撮像画像情報から姿勢角の変化が求めら
れる。
そして、前記両撮像体のいずれか一方の移動前の撮影
画像情報と姿勢ずれに基づく撮影ずれが補正された移動
後の撮影画像情報との輝度分布の相互相関の演算によ
り、両画像情報の横方向又は縦方向のずれから移動体の
測定方向のずれ量が測定される。
そのため、ジャイロコンパス等を用いない一層安価な
構成により、簡単な手法で頻繁かつ正確にずれ量の測定
が行える。
〔実施例〕
実施例について、第1図ないし第9図を参照して説明
する。
(第1実施例) まず、第1実施例について、第1図ないし第5図を参
照して説明する。
第1図において、(1)はシールド掘進機、(2)は
掘進機(1)の前部に取付けられたカッタ、(3)は掘
進機(1)の後部に固定して取付けられたCCDカメラ構
成の撮像体である。
(4)は掘進機(1)を後部から押して前進させる複
数のシールドジャッキ、(6)は各ジャッキ(4)の基
台となる複数のセグメントであり、掘進機(1)の前進
に伴つて継足される。
(7)は掘進機(1)を後方のセグメント(6)に撮
像体(3)に対向するように取付けられたターゲットで
あり、横ずれ量を測定する際は例えばランダム間隔のバ
ーコード画像が撮像体(3)に対向する面に描かれてい
る。
そして、各ジャッキ(4)は掘進機(1)の後面に例
えば環状に配置され、各ジャッキ(4)の押圧力とカッ
タ(2)の回転とにより掘進が行われる。
この掘進の量は各ジャッキ(4)の伸長量で決まり、
各ジャッキ(4)が限界まで伸長すると掘進が停止す
る。
そして、各ジャッキ(4)が縮められるとともに各ジ
ャッキ(4)のセグメント(6)が継足された後、各ジ
ャッキ(4)が再び伸びて掘進が再開される。
以降、前記と同様の動作がくり返えされてトンネルが
掘り進まれる。
そして、各1回の掘進中に前述の6自由度を有する掘
進機(1)は種々の要因で位置,姿勢が変化し、前進方
向が目標方向からずれる。
また、撮像体(3)は例えば各1回の掘進の前,後
に、後方のターゲット(7)を撮影する。
このとき、撮像体(3)は掘進機(1)の位置,姿勢
に応じて撮影の位置,姿勢が変わる。
そして、掘進の目標方向をX軸方向とすると、この方
向に直角なY軸方向については、その方向のずれ量(横
ずれ量)とヨーイングに基く姿勢変化が撮影に影響し、
Z軸方向については、その方向のずれ量(以下縦ずれ量
という)とピッチングに基く姿勢変化が撮影に影響す
る。
なお、トンネル工事においては、ローリングは極めて
少なく、しかも、ずれに影響しない。
つぎに、撮影画像情報に基くずれ量の測定方法につ
き、従来は困難であつた横ずれ量の測定によつて以下に
説明する。
まず、前進によつてY軸方向の移動とヨーイングのみ
が生じるとし、かつ、撮像体(3)をY軸方向に画素を
配列した1次元CCDカメラとする。
この場合、撮像体(3)とターゲット(7)との位置
関係は第2図に示すようになる。
同図において、(8),(9)は撮像体(3)を構成
するレンズ,CCDセンサ(10)の撮像面を示す。
そして,ターゲット(7)のX軸上の点0を座標原点
とし、レンズ(8)の位置,姿勢角(ヨー角)を(X,Y,
θ)とすると、ターゲット(7)上の原点0からY軸方
向にyだけ離れた点αが撮像面(9)に点α′として撮
影される。
このとき、レンズ(8),撮像面(9)の距離,撮像
面(9)上の光軸から点α′までの距離をη,ζとする
と、点α,α′の関係は次の(1)式で示される。
なお、δはX軸とレンズ(8)の中心を通る点αの撮
影光とのなす角を示す。
ζ=ηtan(θ−δ)=ηtan〔θ −tan-1{(Y−y)/X}〕 (1)式 そして(1)式を変形すると、位置Yについての次の
(2)式が得られる。
Y=y+tan{θ−tan-1(ζ/η)}X (2)式 この(2)式に基き、点αのターゲット(7)上での
位置y,撮影画像上での位置ζ及びヨー角θが分かれば、
位置Yが求まる。
一方、撮像体(3)が1次元CCDカメラの場合、そのC
CDセンサ(10)は第3図に示すように、レンズ(8)の
光軸に直角な方向にn個のCCD素子(11)を配列して形
成される。
そして、各CCD素子(11)を左から順に1,…,i,…,n番
目の偶数個とし、素子幅を△bとすると、n/2,n/2+1
番目の素子間を通る光軸からi番目の素子中心までの距
離,すなわち前記位置ξに相当する位置ξiは、次の
(3)式で示される。
そして、(2)式の位置y,ξをi番目の位置yi,ξi
とし、(2)式に(3)式を代入して変形すると、次の
(4)式が得られる。
この(4)式はヨー角θが既知であれば、i,yiを求め
ることによつて位置Yが測定できることを示している。
そして、掘進前,後の位置Yの差から横ずれ量△Yが
求まる。
ところで、ヨー角θの変化につてはジャイロコンパス
等の計測で求まり、位置Xについても公知の直接又は間
接測定で求まる。
一方、i,yiについては、特殊な点光源ターゲットを用
いても求めることが極めて困難である。
そこで、本発明では掘進前,後の撮影画像情報の輝度
分布の相互相関関数の演算により、iの掘進前,後のず
れ量△iから△Yを求める。
すなわち、第4図に示すようにレンズ(8)の掘進
前,後の位置,姿勢角をP0(X0,Y0),P1(X1,Y1,
θ)とする。ターゲット(7)の各位置yiの明るさ
(輝度)の分布f(yi−Y,θ,i)はCCDセンサ(10)の
各CCD素子(11)の信号分布から求まる。
そして、説明を簡単にするため、掘進前のヨー角θ
=0,距離η=ηとし、撮影倍率等に基く定数をk1とす
ると、P0での分布fp0(yi−Y00,i)は次の(5)式
で示される。
fp0(yi−Y00,i)= −k1・tan{−tan-1(△b(i −0.5n−1)/η)}X0 (5)式 また、掘進後の距離η=ηとし、撮影倍率等に基く
定数をk2とすると、P1での分布fp1(yi−Y11,i)は
次の(6)式で示される。
fp1(yi−Y11,i)= −k2・tan{θ−tan-1(△b(i −0.5n−1)/η)}X1 (6)式 そして、(5),(6)式の分布fp0,fp1は、定数k1,
k2及びヨー角θにより等倍率かつヨー角の変化△θ=
θに基く撮影ずれを補正した分布となる。
この両分布fp0,fp1が第4図のfp0(1),…,f
p0(n),fp1(1),…,fp1(n)に示すように一致す
るように、例えばfp0を基準にしてfp1をずらすと、その
ずらした量△iから横ずれ量△Yが求まる。
そのため、掘進前、後の両撮影画像情報に基く
(5),(6)式の分布fp0,fp1につき、例えばΣfp0f
p1の積和をfp1のiを1ずつずらして求め、相互相関関
数を演算する。
さらに、相互相関関数の最大値におけるiの移動量を
△iとすると、この△iに基き次の(7)式から△Yが
求まる。
△Y=△i・△b{X1/(η・cosθ)} (7)式 そして、前記の各演算等は例えばマイクロコンピュー
タ処理により、第5図のフローチャートにしたがつて行
われ、自動的に横ずれ量△Yが測定される。
このとき、前記最大値が正確に検出されるように、タ
ーゲット(7)の画像は、Y軸方向にランダム間隔で明
暗が生じる画像として、例えば撮像画角以上の縦縞のラ
ンダム間隔のバーコード画像にすることが望ましい。
そして、測定されたヨー角θの変化△θ及び横ずれ量
△Yに基く次の掘進の前進の制御がくり返され、トンネ
ル工事が横ずれを抑えて正確に施工される。
ところで、Z軸方向の縦ずれ量についても、撮像体
(3)をZ軸方向の1次元CCDカメラとし、ヨー角θを
ピッチングに基く姿勢角φとすることにより、前記と同
様にして測定が行える。
そして、縦ずれ量を測定するときは、ターゲット
(7)の画像をZ軸方向にランダム間隔で明暗が生じる
画像,例えば横縞のランダム間隔のバーコード画像にす
ることが望ましい。
また、ターゲット(7)の位置は掘進が進むにしたが
つて移動してもよい。
(第2実施例) 第2実施例について、第6図を参照して説明する。
この実施例においては、第1図の撮像体(3)の代わ
りに第6図に示す2次元CCDセンサ(10)′を有する市
販の2次元CCDカメラ構成の撮像体(3)′を設ける。
そして、センサ(10)′の十字状にクロスしたY軸方
向,Z軸方向の1画素列をそれぞれ1次元CCDセンサ(10
y),(10z)とし、掘進前,後例えばターゲット(7)
を縦縞,横縞に切換えて撮影する。
また、例えばジャイロコンパス,傾斜計によりθ,φ
それぞれを計測して掘進に伴なう姿勢角の変化△θ,△
φを求める。
そして、掘進前,後のセンサ(10y)の撮影画像情報
と△θ,センサ(10z)の撮影画像情報と△φに基き、
第1実施例の場合と同様にして横ずれ量△Y,縦ずれ量△
Zを測定する。
この場合、市販のCCDカメラを利用した1台の撮像体
(3)′により、両方向のずれ量が同時に測定できる。
(第3実施例) つぎに、第3実施例について、第7図及び第8図を参
照して説明する。
この実施例においては、姿勢角の変化△θもジャイロ
コンパス等を用いることなく撮影画像情報から求めて横
ずれ量△Yを測定するため、第7図に示すように第1図
の掘進機(1)に撮像体(3)と同様の2台の撮像体
(3A),(3B)をY軸方向に並列に取付ける。
そして、撮像体(3A)(3B)により掘進前,後に後方
のターゲット(7)を撮影する。
このとき、第1実施例の場合と同様、掘進前のP0と掘
進後のP1とでは掘進機(1)の位置,姿勢に応じて撮影
方向が異なる。
そして、P0,P1のヨー角を0,θとし、両撮像体(3
A),(3B)の間隔(距離)をl0とすると、撮像体(3
A)の掘進前,後の光軸とターゲット(7)との交点間
の距離△la,撮像体(3B)の掘進前,後の光軸とターゲ
ット(7)との交点間の距離△lbに基き、第7図からも
明らかなように、掘進に伴なうヨー角の変化△θ=θ
は次の(8),(9)式から求まる。
θ=cos-1(l0/l1) (8)式 l1=l0−△la+△lb (9)式 また、前記△la,△lbは撮像体(3A),(3B)それぞ
れの掘進前,後の撮像画像情報のY軸方向のずれから求
まる。
そのため、撮像体(3A),(3B)それぞれの掘進前,
後の撮像画像情報に基き、ヨー角θ=0として前記
(5),(6)式から分布fp0,fp1に相当する分布fp0a,
fp1a又は分布fp0b,fp1bを求める。
さらに、撮像体(3A)の分布fp0a,fp1aの相互相関関
数を演算し、その最大値を(7)式に代入して△laを求
める。
また、撮像体(3B)の分布fp0b,fp1bの相互相関関係
を演算し、その最大値を(7)式に代入して△lbを求め
る。
そして、△la,△lbを(9)式に代入してl1を求め、
このl1を(8)式に代入してヨー角の変化θを撮影ず
れとして算出する。
さらに、算出したθと例えば撮像体(3A)の掘進
前,後の撮影画像情報とにより、第1実施例と同様の演
算を行つて横ずれ量△Yを測定する。
なお、前記の各演算等は第8図のフローチャートにし
たがつて行われ、自動的に横ずれ量△Yが測定される。
そして、ヨー角θ及び横ずれ量△Yが共に撮影画像情
報から測定されるため、ジャイロコンパス等を用いる場
合より一層、安価かつ簡単に測定が行える。
(第4実施例) つぎに、第4実施例について、第9図を参照して説明
する。
この実施例のおいては、第3実施例と同様にて横ずれ
量△Yとともに縦ずれ量△Zを測定するため、第9図に
示すように第7図の撮像体(3A),(3B)に相当するY
軸方向の撮像体(3Ay),(3By)とZ軸方向の撮像体
(3Az),(3Bz)とを第1図の掘進機(1)に取付け
る。
そして、撮像体(3Ay),(3By)の撮像画像情報から
△θ及び横ずれ量△Yを測定し、撮像体(3Az),(3B
z)の撮影画像情報から△φ及び縦ずれ量△Zを測定す
る。
ところで、前記各実施例ではシールド掘進機によるト
ンネル工事のずれ量を測定したが、シールド掘進機以外
の種々の移動体の前進に伴うずれ量の測定に適用できる
のは勿論である。
また、撮像体はCCD構成以外であつてもよい。
さらに、ターゲット(7)を撮影する代わりに後方の
風景等を撮影してもよい。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているため、
以下に記載する効果を奏する。
まず、請求項の場合、移動体に取付けられた撮像体
の移動前,後の後方のターゲット,風景等の被写体の撮
像画像情報とジャイロコンパス等で測定した姿勢角とに
基づき、移動前の撮影画像情報と姿勢ずれを補正した移
動後の撮影画像情報との相互相関関数の演算から移動体
の目標方向に直角な測定方向のずれ量を測定したため、
多大な労力,時間を要することなく、安価かつ簡単な手
法により頻繁かつ正確に移動体の前進に伴う目標方向に
直角な方向のずれ量を測定することができる。
また、請求項の場合、移動体に2台の撮像体を取付
け、両撮像体それぞれの移動前,後の後方の被写体の撮
影画像情報の相互相関関数の演算から測定方向の画像移
動量を求め、この移動量と両撮像体間の距離とから姿勢
角の変化に基づく姿勢ずれを算出し、前記両撮像体のい
ずれか一方の移動前の撮影画像情報と姿勢ずれを補正し
た移動後の撮影画像情報との相互相関関数の演算から移
動体の目標方向に直角な測定方向のずれ量を測定したた
め、ジャイロコンパス等による姿勢角の測定が不要にな
り、一層安価かつ簡単な手法で移動体の前進に伴う目標
方向に直角な方向のずれ量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の移動体の変位測定方法の
第1実施例を示し、第1図はシールド掘進機の側面図、
第2図は撮影画像と被写体との位置説明図、第3図は撮
像体の拡大図、第4図は測定説明図、第5図は動作説明
用のフローチャート、第6図は第2実施例の撮像体セン
サの正面図、第7図,第8図は第3実施例の測定説明
図,動作説明用のフローチャート、第9図は第4実施例
の撮像体の配置説明図である。 (1)……シールド掘進機、(3),(3)′,(3
A),(3Ay),(3Az),(3B),(3By),(3Bz)…
…撮像体、(7)……ターゲット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平岡 和志 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目6番14号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−243507(JP,A) 特開 昭61−170612(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標方向に前進する移動体に撮像体を固定
    して取付け、 前記撮像体により前記移動体の移動前,後の後方のター
    ゲット,風景等の被写体を撮影し、 ジャイロコンパス等により前記移動体の姿勢角を測定し
    て移動前,後の前記姿勢角の変化を求め、 移動後の撮像画像情報の前記姿勢角の変化に基づく撮影
    ずれを補正し、 移動前の撮影画像情報と前記撮影ずれを補正した移動後
    の撮像画像情報との輝度分布の相互相関関数の演算を前
    記両撮影画像情報のいずれか一方の輝度分布の位置をず
    らしながらくり返し、 前記相互相関関数の演算結果が最大値になるときの前記
    両輝度分布の位置ずれから前記移動体の移動後の前記目
    標方向に直角な測定方向のずれ量を測定する ことを特徴とする移動体の変位測定方法。
  2. 【請求項2】目標方向に前進する移動体に前記目標方向
    に直角な測定方向に2台の撮像体を並列に固定して取付
    け、 前記撮像体により前記移動体の移動前,後の後方のター
    ゲット,風景等の被写体を撮影し、 前記両撮像体それぞれにつき移動前,後の撮影画像情報
    の相互相関関数の演算から前記測定方向の画像移動量を
    算出し、 前記両撮像体の画像移動量と前記両撮像体間の距離とか
    ら前記移動体の姿勢角の変化に基づく撮影ずれを算出
    し、 前記両撮像体のいずれか一方の移動前の撮影画像情報と
    前記撮影ずれを補正した移動後の撮影画像情報との輝度
    分布の相互相関関係の演算により移動後の前記測定方向
    のずれ量を測定する ことを特徴とする移動体の変位測定方法。
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