JP2526029Y2 - 電動回転式照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は回転式照明器具、殊に電動回転式照明器具に
関する。

［従来の技術］ 回転式照明器具、例えば回転式の殺菌灯は、第４図の
ように殺菌ランプを有する本体20と、本体を天井から支
持する支持体21とからなり、食品工場やレストランの厨
房、学校の給食調理室、病院等の医療施設、電子工場の
クリーンルーム等に設置され、室内に人がいないときは
第4a図のように本体20を下向きにして設置物表面、床面
等の表面殺菌と空気殺菌を行い、室内に人がいるときは
第4b図のように本体20を上向にしてランプを点灯し空気
殺菌を行うようになされている。

このような回転式照明器具では本体に取り付けられた
紐を手で引いて上向き下向きにするよう回転させる手動
タイプの他、電動モータで回転させる電動回転式照明器
具がある。

電動回転式照明器具の場合、第５及び６図のように、
一方の支持体21内に電動モータ22が配置され、この電動
モータ22により伝達ベルト23を介して本体20の端部の連
結シャフト24を回転するようになされている。25、26は
プーリである。

本体20はちょうど180°の角度Ａ間で往復するように
回転させることになるが、その両終端で電動モータ22を
停止させるために２つのマイクロスイッチ27、28が設置
されている。このマイクロスイッチ27、28のアーム27a
及び28aは、本体20の連結シャフト24の先端部に偏心的
に取り付けられたピン29と接触するようになされ、ピン
29がアーム27a又は28aを押して接点を押込むようになさ
れている。

［考案が解決しようとする課題］ 本体20が水平状態に停止するように、２つのマイクロ
スイッチ27、28は、取付け板30の長穴に係合しているネ
ジを緩めてそれぞれ上下方向に移動して微調整される
が、本体20の連結シャフト24の先端部に取り付けられた
ピン29の横方向の移動距離Ｂが小さく、従って調整範囲
が狭く調整がしずらい。しかも支持体21内は狭く工具や
手を入れずらく各マイクロスイッチを調整するのはむず
かしい。そのため本体の回転角度の調整に時間がかかる
という欠点があった。

本考案は、マイクロスイッチの位置調整が簡単で本体
の回転角度の調整が容易な電動回転照明器具を提供する
ことを目的としている。

［課題を解決する為の手段］ この目的を達成させるために、この考案の電動回転式
照明器具は、ランプを有する本体と、この本体の両端に
配置され本体に連結された連結シャフトにより本体を回
動可能に支持する支持体とを具備し、支持体の少なくと
も一方の内部に、電動モータ及びその駆動力を連結シャ
フトに伝達する伝達装置を有する駆動装置と、連結シャ
フトの係合部材と係合して電動モータを不作動にさせる
複数のマイクロスイッチとを有する電動回転式照明器具
に於て、 ２つのマイクロスイッチが連結シャフトの所望回転角
度に応じて斜めに互いに交叉するように配置され、一方
連結シャフトの内方端に、連結シャフトの軸線方向に並
んで、連結シャフトの回転の両終端でそれぞれ一方のマ
イクロスイッチと係合する２つの係合部材が配置された
係合体が設けられているように構成してあるものであ
る。

［作用］ 電動モータが駆動されて本体が、例えば180°回転す
ると係合体の一方の係合部材が一方のマイクロスイッチ
のアームと接触し接点を押込み電動モータを不作動にす
る。又、本体が反転する方向に駆動された場合は、もう
一方の係合部材がもう一方のマイクロスイッチのアーム
と接触し接点を押込み電動モータを不作動にする。

［実施例］ 第１及び２図に於て、この考案の電動回転式照明器具
１は、殺菌ランプを有した本体１と、本体１の両端を支
持する支持体２を有している。連結シャフト３の外方端
は本体１内で固定されている。支持体２の一方の内部に
は駆動装置を構成する電動モータ４及びその駆動力を連
結シャフトに伝達する伝達装置であるプーリ５、６及び
伝達ベルト７が配置されている。連結シャフト３の内方
端にはＬ字形の係合体８が設けられ（第３図）、この係
合体の連結シャフトの長手方向軸線方向に並べて設けら
れた２つのねじ孔8a、8bに、係合部材としてビス9a、9b
がそれぞれねじ込まれて配置されている。

係合体８の上方には２つのマイクロスイッチ10、11が
斜めに互いに交叉するようにネジ14に依り取付け板12に
固定配置されている。マイクロスイッチの傾斜角度は、
連結シャフトの所望回転角度に応じて決められる。マイ
クロスイッチ10のアーム10aが、係合体８のビス9aと接
触し、マイクロスイッチ11のアーム11aが、逆方向に回
転してきた係合体８のビス9bと接触するようになされて
いる。

ビス9a、9bは上下に移動させて突出程度を調節できる
が、微調整をしやすくするためにネジピッチの細かいビ
スを用いる方が望ましい。またビス9a、9bを固定するた
めにナット13が螺合されている。尚、マイクロスイッチ
のアームと接触する方にナットを１乃至複数個螺合して
おくとマイクロスイッチのアームとの接触範囲を広くす
ることができる。またビス9a、9bの下端に工具と係合す
る六角穴を設けておくと調節がしやすい。

本体１を回転させるには、適宜始動スイッチを操作し
て電動モータ４を正転又は逆転させる。本体１は180°
の範囲で回転せしめられ、係合体８も180°の角度Ｃの
範囲で回転して、ビス9a、9bは距離Ｄを移動する。２つ
のビス9a、9bはそれぞれマイクロスイッチのアーム10a
または11aと接触し接点の押込み電動モータ４を不作動
にする。第１図の状態ではビス9bがマイクロスイッチ11
のアーム11aを押込んでいる。

マイクロスイッチの位置の調整は、マイクロスイッチ
を固定しているネジ14を緩めてマイクロスイッチの傾斜
角度を調節することにより行う。

係合体８は、必ずしもＬ字形である必要はなく、板状
その他の形状であることができる。また係合部材として
ビス以外の部材を用いてもよい。

尚、この考案の電動回転照明器具は、殺菌灯に限られ
るものではなく、また本体の回転角度も必ずしも180°
に限られるものではない。

［考案の効果］ この考案の電動回転照明器具では２つのマイクロスイ
ッチが連結シャフトの所望回転角度に応じて斜めに互い
に交叉するように配置され、一方、連結シャフトの内方
端に、連結シャフトの軸線方向に並んで、連結シャフト
の回転の両終端でそれぞれ一方のマイクロスイッチと係
合する２つの係合部材が配置された係合体が設けられ、
電動モータが駆動されて本体が、例えば180°回転する
と係合体の一方の係合部材が一方のマイクロスイッチの
アームと接触し接点を押込み電動モータを不作動にし、
又、本体が反転する方向に駆動された場合は、もう一方
の係合部材がもう一方のマイクロスイッチのアームと接
触し接点を押込み電動モータを不作動にするので、係合
部材の横方向での移動距離が大きく、従って本体の回転
角度の調整のためのマイクロスイッチの位置調整がしや
すい。

また、マイクロスイッチの位置の調整は傾斜角度を調
整することにより行うので、上下方向に移動して調整す
るのにくらべて調整しやすい。

さらに、２つのマイクロスイッチを斜めに交叉するよ
うに配置したのでマイクロスイッチをコンパクトに配置
でき、支持体の幅を細くできる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の電動回転式照明器具の断面図、第２
図は別の角度から見た断面図、第３図は係合部材を有し
た係合体を示す図、第4a図は下向き状態の回転式照明器
具を示す図、第4b図は上向き状態の回転式照明器具を示
す図、第５、６図は従来の電動回転式照明器具の断面図
である。 １……本体、２……支持体、３……連結シャフト、８…
…係合体、9a、9b……係合部材（ビス）、10、11……マ
イクロスイッチ、10a、11a……アーム。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ランプを有する本体と、この本体の両端に
   配置され本体に連結された連結シャフトにより本体を回
   動可能に支持する支持体とを具備し、支持体の少なくと
   も一方の内部に、電動モータ及びその駆動力を連結シャ
   フトに伝達する伝達装置を有する駆動装置と、連結シャ
   フトの係合部材と係合して電動モータを不作動にさせる
   複数のマイクロスイッチとを有する電動回転式照明器具
   に於て、 ２つのマイクロスイッチ（10）（11）が、が連結シャフ
   ト（３）の所望回転角度に応じて斜めに互いに交叉する
   ように配置され、一方、連結シャフトの内方端に、連結
   シャフトの軸線方向に並んで、連結シャフトの回転の両
   終端でそれぞれ一方のマイクロスイッチと係合する２つ
   の係合部材（9a）（9b）が配置された係合体（８）が設
   けられていることを特徴とする電動回転式照明器具。