JP2521012Y2 - 写真用スタンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は写真を透明な合成樹脂板に挟んで立てて置
く写真用スタンドに関するものである。

［従来技術］ 従来のこの種の写真用スタンドは、第５図に示すよう
に、支持溝１を縦に斜設した台座２と、同一寸法の一対
の写真挟持用の透明な板体3,3とからなり、その挟持板
3,3の下端部を上記支持溝１に差込んで写真４を立てる
ようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ この従来構造では、一対の挟持板3,3の間に写真４の
厚みに等しいクリアランスが生じているため、写真４を
挟持した状態で支持溝１に押込むと、下端部がクリアラ
ンス分だけすぼまり、反対に上端部が開く、この上端部
の開きはクリアランスより大きく、写真４の挟持も損な
う。

そこで従来では、下端部を支持溝１に押込んでも上端
部が開かないように、クリップやネジビス等の止め部材
５をもって、上端部を閉じるようにしている。

この止め部材５は写真４の上に位置するため、体裁を
損なうばかりか、大変目障りなものであり、また写真４
の交換に際して、その都度取外さなければならない不便
なものであることから、このような止め部材５が不要な
スタンドが望まれている。

この考案は上記従来の課題を解決するために考えられ
たものであって、その目的は、上端部の止め部材を不要
とする新たな構成の写真用スタンドを提供することにあ
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的によるこの考案の特徴は、台座に縦に斜設し
た支持溝の中央長手方向に、くさび状の仕切部材を底部
から上向きに突設するとともに、その仕切部材と並行な
溝壁の一方に切込みを設けて、該溝壁の一部を弾発片に
形成し、その弾発片の内側に上記仕切部材の上部に臨む
押圧子を突設してなることにある。

［作用］ 上記構成では、一対の挟持板の下端部を挟持溝に差込
むと、仕切部材が両挟持板の間に入込んで行く。これに
より挟持板の下端部は互いに外方へ押圧されることにな
り、反対に上端部側は内側に引き寄せられるようになっ
て閉じる。また挟持板の差込みに伴って、弾発片が押圧
子を介して外方へ押され、その反力で一方の挟持板は仕
切部材に強く弾圧されて、他方の挟持板とともに確りと
固定される。

［実施例］ 図中11は上辺を円弧状に形成した合成樹脂の台座で、
その内部に上辺にて開口した所要長さの支持溝12が縦に
斜設してある。

この支持溝12の中央長手方向に、先端になるに従い肉
厚を薄く形成したくさび状の仕切部材13が、底部14から
開口下側まで上向きに突設してある。

また仕切部材13と並行な溝壁15,16の一方の溝壁15の
中央部は、上部を除く三方の切込みにより弾発片17とな
っており、その弾発片17の内側に仕切部材13の上部に臨
む押圧子18が突設してある。

19,19は透明な合成樹脂による同一寸法の挟持板で、
写真20を挟持した状態で支持溝12に差込むのに丁度よい
厚さからなる。

このような挟持板19,19を間に写真20を挟んで重ね合
わせ、その状態で下端部を支持溝12に差込むと、下端部
には写真20の厚さに等しいクリアランスがあることか
ら、上記仕切部材13の先端がそのクリアランスに入り込
み、挟持板19,19の下端部を互いに外方へ押圧する。こ
れにより上端部側は反対に内側に引き寄せられるように
なって閉じる。

また挟持板19,19の差込みに伴って、弾発片17が押圧
子18を介して外方へ押され、その反力で一方の挟持板19
は仕切部材13に強く弾圧される。この弾圧力は仕切部材
13にも作用して他方の挟持板19も弾圧することになり、
これにより両方の挟持板19,19の下端部は確りと台座11
に固定され、また上端部は堅く閉じる。

［考案の効果］ この考案は上述のように、台座11に縦に斜設した支持
溝12の中央長手方向に、くさび状の仕切部材13を底部14
から上向きに突設するとともに、その仕切部材13と平行
な溝壁15,16の一方に切込みを設けて、該溝壁の一部を
弾発片17に形成し、その弾発片17の内側に上記仕切部材
13の上部に臨む押圧子18を突設し、写真20を挟持した一
対の挟持板19,19の下端部を、支持溝12において上記仕
切部材13の挿入により外方に押圧し、上端部が自然に閉
じるようにしてなることから、上端部の開きを防止する
止め部材が不要となる。

また仕切部材を挿入した状態で挟持板下端部を側方へ
弾圧するので、差込んだだけの場合よりも下端部が確り
と固定され、震動や衝撃を受けも固定が緩んで上端部が
開くようなことがない。また写真の挟持は透明な挟持板
のみでよいので体裁が非常に良く、写真の取り替えも挟
持板を台座から引き抜くだけで安直にできるので、子供
や女性にとっても扱い易いなどの特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図から第４図はこの考案に係わる写真用スタンドの
１実施例を示すもので、第１図は受台の横断面図、第２
図は同じく縦断面図、第３図は挟持板の固定状態を示す
横断面図、第４図は全体の斜視図、第５図は従来の斜視
図である。 11……台座、12……支持溝 13……仕切部材、14……底部 15,16……溝壁 17……弾発片、18……押圧子 19……挟持板、20……写真

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】支持溝を縦に斜設した台座と、写真を挟持
   して上記支持溝に差込まれる一対の板体とからなり、上
   記支持溝の中央長手方向にくさび状の仕切部材を底部か
   ら上向きに突設するとともに、その仕切部材と並行な溝
   壁の一方に切込みを設けて、該溝壁の一部を弾発片に形
   成し、その弾発片の内側に上記仕切部材の上部に臨む押
   圧子を突設してなることを特徴とする写真用スタンド。