JP2520627B2 - 飛しょう体の誘導方法及び装置 - Google Patents

飛しょう体の誘導方法及び装置

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JP2520627B2
JP2520627B2 JP62050944A JP5094487A JP2520627B2 JP 2520627 B2 JP2520627 B2 JP 2520627B2 JP 62050944 A JP62050944 A JP 62050944A JP 5094487 A JP5094487 A JP 5094487A JP 2520627 B2 JP2520627 B2 JP 2520627B2
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修一 川瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、誘導弾のような飛しょう体の誘導方法及び
装置に関する。とくに本発明は、飛しょう体の誘導終期
における誘導方法及び装置に関する。
〔従来技術〕
従来、飛しょう体の誘導方法として推奨されているも
のに、比例航法と呼ばれる方法がある。この方式は、飛
しょう体と目標との間の目視線角度σと経路角γとの間
に=Nの関係が保たれるように制御を行うもので、
具体的には、ホーミング装置が目標を追尾して目視線角
速度信号を発生し、この目視線角速度信号を増幅し
てオートパイロット系への指令信号とする。飛しょう体
が対戦車誘導弾であるばあいには、目標は戦車であり、
飛しょう体は戦車に向けて誘導され、命中する。
ところで、近年の戦車は、防弾装甲技術が発達してい
るため、誘導弾の破壊力の向上が望まれている。一般
に、戦車の装甲は、側面に比し上面の方が弱いので、対
戦車誘導弾による戦車の攻撃に際しては、上面からの攻
撃の方が、破壊力が増すと考えられる。しかしながら、
従来の比例航法では、命中精度は非常に高いが、目標へ
の突入角の制御はなされていない。
対艦誘導弾においては、誘導弾が目標に対して所定の
距離に達したとき、上昇舵を与えて誘導弾の高度を上
げ、その後比例航法に入るようにプログラムした誘導方
法もあるが、この誘導方法でも目標への突入角の制御は
なされていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上述したように、従来の誘導方法におい
て、目標への突入角の制御ができない、という問題を解
決するもので、たとえば誘導弾において上面攻撃が可能
なように、目標への突入角を制御することができる誘導
方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記した問題点を解決するため、本発明においては、
従来の比例航法等で使用されている目視線角速度信号に
加えて、目標への希望突入経路と目視線との間の角度に
関連する信号を制御に使用するものである。すなわち、
本発明による飛しょう体の誘導方法は、飛しょう体の誘
導終期に、前記飛しょう体から目標を見た目視線角の角
速度に関連する信号と、目標への希望突入経路と目視線
のなす角に関連する信号とを加算して得られた加算信号
を誘導信号として前記希望突入経路と目視線のなす角が
0になるように目標への突入角を制御することを特徴と
する。
さらに、本発明は、上記方法を実施するための誘導装
置を提供する。この誘導装置は、目標を捕捉追尾して該
目標に対する目視線角速度に関連する信号を出力するホ
ーミング装置と、目視線角速度に関連する前記信号を積
分して目視線角度を演算する目視線角演算装置と、目標
への希望突入角を設定する希望突入角設定器と、ホーミ
ング装置からの前記目視線角速度に関連する前記信号を
増幅した信号と、演算された前記目視線角と前記希望突
入角との差の信号を増幅した信号とを加算して、前記目
視線角と前記希望突入角との差が0になるように飛しょ
う体を誘導する誘導信号として飛しょう体のオートパイ
ロット系に入力する加算器と、を有する。この装置にお
いて、目視線角演算装置は、ホーミング装置のジンバル
角信号と、飛しょう体のオートパイロット制御に使用す
るためのジャイロから得られる該飛しょう体の姿勢角信
号との差により目視線角を演算する装置として構成する
ことが好ましい。
〔作 用〕
本発明によれば、飛しょう体は、指令誘導や慣性誘導
等の通常の方式で目標に向かって誘導された後、飛しょ
う体のホーミング装置が目標を捕捉してホーミング誘導
が行われる誘導の終期において、誘導信号として、飛し
ょう体から目標を見た目視線角の角速度に関連する信号
と、目標への希望突入経路と目視線のなす角に関連する
信号とを加算して得られた加算信号が、オートパイロッ
ト系に与えられる。したがって、オートパイロット系
は、この加算信号が減少する方向の操舵を行い、飛しょ
う体は希望突入角をもった経路に誘導され、希望突入角
で目標に突入することになる。このため、たとえば対戦
車誘導弾等のばあいには、目標への上面攻撃が可能にな
る。
〔実施例〕
第1図に飛しょう体1と目標2との関係を示す。飛し
ょう体1から目標2を見た線は目視線3であり、空間基
準線4との間に目視線角σをなす。5は希望突入経路で
あり、空間基準線4との間に突入角αを形成する。目視
線3と希望突入経路5とのなす角はβであり、希望突入
角αと目視線角σの差に相当する。
第2図は、本発明の一実施例の誘導装置の演算部を示
すブロック図であり、この誘導装置は、飛しょう体1に
搭載されたホーミング装置10を有する。このホーミング
装置10は、目標を捕捉するためのもので、目視線角σの
時間的変化すなわち目視線角速度に相当する信号を発
生する。ホーミング装置10の出力は増幅器11により増幅
され、加算器12を経て飛しょう体1のオートパイロット
系13に与えられる。この構成は、従来の比例航法のため
の装置と同じである。
さらに、ホーミング装置10の出力は、目視線角演算装
置14に入力される。この装置14は、ホーミング装置10か
らの目視線角速度信号から目視線角σを演算するもの
である。従来の比例航法のためのホーミング装置では、
目標検出部の目標検出角度信号が目視線角速度信号に相
当しており、本実施例では、この目視線角速度信号か
ら目視線角σを演算するものであるが、ホーミング装置
のジンバル角と飛しょう体の姿勢角から演算することも
可能である。
目視線角演算装置14の出力は、加算器15に入力され
る。加算器15には突入角設定器16からの希望突入角信号
αも入力される。加算器15は、希望突入角信号αと目視
線角σの差信号βを出力する。加算器15の出力は、増幅
器17およびスイッチ18を経て加算器12に入力される。加
算器12は、増幅器11、17の出力を加算して誘導信号とし
てオートパイロット系13に与える。
スイッチ18を制御するために切り換え制御装置19が設
けられる。この制御装置19は、ホーミング誘導初期にス
イッチ18を閉じて突入角制御を行わせるためのものであ
る。制御装置19には加算器15からの信号βが入力され
る。制御装置19は、この信号βを受けて、該信号βがほ
ぼ0になったとき、スイッチ18を開く。
作動に際しては、ホーミング誘導初期には、切り換え制
御装置19によりスイッチ18が閉じられ、加算器12におい
て、増幅器17からの信号が増幅器11からの信号に加算さ
れてオートパイロット系13に与えられるようになる。し
たがって、オートパイロット系13は設定角差分βが減少
する方向の操舵を行う。この操舵の結果、設定角差分β
がほぼ0になると、切り換え制御装置19がスイッチ18を
開き、飛しょう体は通常の比例航法により誘導される。
〔効 果〕
以上述べたように、本発明においては、飛しょう体か
ら目標を見た目視線角の角速度に関連する信号と、目標
への希望突入経路と目視線のなす角に関連する信号とを
加算して得られた加算信号を誘導信号として用いるの
で、飛しょう体を希望突入角に沿った経路に誘導するこ
とが可能になり、飛しょう体を目標に対したとえば上方
から突入させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、飛しょう体と目標との関係を示す図表、第2
図は、本発明の一実施例を示す誘導の演算部ブロック図
である。 1……飛しょう体、2……目標、3……目視線、5……
希望突入経路、σ……目視線角、 10……ホーミング装置、 13……オートパイロット系、 16……突入角設定装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホーミング装置を備えた飛しょう体の誘導
    に際し、前記飛しょう体から目標をみた目視線角を演算
    により求め、この目視線角を表す目視線角信号を別途設
    定した目標への希望突入角を表す希望突入角信号信号と
    比較してその差信号を求め、この差信号を増幅した信号
    と、前記ホーミング装置から得られる目視線角の角速度
    信号を増幅した信号とを加算して得られた加算信号を誘
    導信号として、希望突入経路と目視線のなす角が0にな
    るように目標への突入角を制御することを特徴とする、
    飛しょう体の誘導方法。
  2. 【請求項2】目標を捕捉追尾して該目標に対する目視線
    角速度に関連する信号を出力するホーミング装置と、 前記目視線角速度に関連する前記信号を積分して目視線
    角度を演算する目視線角演算装置と、 目標への希望突入角を設定する希望突入角設定器と、 前記ホーミング装置からの前記目視線角速度に関連する
    前記信号を増幅した信号と、演算された前記目視線角と
    前記希望突入角との差の信号を増幅した信号とを加算し
    て、前記目視線角と前記希望突入角との差が0になるよ
    うに飛しょう体を誘導する誘導信号として飛しょう体の
    オートパイロット系に入力する加算器と、 を有することを特徴とする飛しょう体の誘導装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項に記載した飛しょう
    体の誘導装置であって、前記目視線角演算装置は、前記
    ホーミング装置のジンバル角信号と、飛しょう体のオー
    トパイロット制御に使用するためのジャイロから得られ
    る該飛しょう体の姿勢角信号との差により前記目視線角
    を演算する装置として構成された飛しょう体の誘導装
    置。
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