JP2518802B2 - 清掃効果の評価方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、主として空調ダクトの
清掃効果の評価方法に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、高度成長期に建てられたビルのリ
フオメーションが盛んに行われ、その一環として空調ダ
クトの清掃がクローズアップされるに至り、清掃効果を
如何にして評価するかが問題となっているが、この清掃
効果を客観的に測定する方法は未だ提案されていないの
が現状である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】この清掃効果の評価は
現場で直ちに行えることが望ましく、そのためには次の
５つの条件を満たす必要がある。 1.充分に検証された判定方法であること。 2.清掃効果の良否が即座に判別できること。 3.測定方法が簡便であること。 4.測定結果に個人差がでないこと。 5.周囲環境（特に気象条件）等に影響されないこと。 本発明はかかる条件を満たした清掃効果の評価方法を提
供することを目的とする。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明はかゝる目的を達
成するため、清掃終了面に透明又は半透明の粘着テープ
を貼着けた後剥ぎ取って、清掃終了面に残存する粉塵等
を該粘着テープに付着させ、該粉塵等を付着させた粘着
テープと無塵粘着テープとを通った光源ランプからの光
量をそれぞれ測定し、各値を計算式Ｔ＝Ａ／Ｂ×１００
％に代入して、その値Ｔが８５％以上で清掃の完了と評
価することを特徴とする清掃効果の評価方法。 【０００５】 但し、Ａ＝粉塵の付着した粘着テープの光透過度 Ｂ＝無塵粘着テープの光透過度 【０００６】 【作用】上記構成を備える清掃効果の評価方法によれ
ば、先ず、エアーの噴射等により清掃された空調ダクト
の内面に粘着テープを貼着し清掃後残存する粉塵を該粘
着テープに付着させる。次いで粘着テープを剥がし、ラ
ンプの光を当て該粘着テープを通った光量を照度計の計
測値Ｌｘを読む。この計測値Ｌｘと、予め測定しておい
た無塵粘着テープの計測値Ｌｏとを比較し、計測値Ｌｘ
が計測値Ｌｏの８５％以上であれば、清掃を完了したも
のみなす。 【０００７】 【実施例】本発明の方法を、図に示す装置に付いて説明
する。図１並びに図２において、１はケーシングを示
し、該ケーシング１内には、その上部にハロゲンランプ
２が設けられ、その中間部に透窓３ａを有する板状アル
ミニウム製のテープホルダ３が設けられ、その下部に市
販の照度計４が設けられている。 【０００８】該テープホルダ３は図示しない空調ダクト
の粉塵等が付着した透明又は半透明の試料テープたる粘
着テープ５を透窓面に貼着され、該ケーシング１の中間
部に形成された挿入口１ａを介して抜差自在とされる。 【０００９】該照度計４はそのセンサー部４ａが該ケー
シング１の下部に形成された開口１ｂから挿入される。
該ハロゲンランプ２と透窓３ａと照度計４のセンサー部
４ａは上下方向に対向配置される。 【００１０】図中、６はハロゲンランプ２の電源コー
ド、４ｂは照度計４の計測窓を示す。次ぎにこれを用い
た清掃効果の評価方法の手順を説明する。 【００１１】最初に、粘着テープ５により空調ダクト清
掃後の残存粉塵を採取するが、その方法は、粘着テー
プ、粘着シート試験方法(JISZO237)に準じて行うもの
で、先ず粘着テープ５（住友スリーエム社製のメンディ
ングテープNo.８１０）約１５cmを清掃後の空気ダクト
内面に貼り、次いで２kgの圧着ローラーを往復５回、粘
着テープ５上を走行させて該粘着テープ５に、空調ダク
ト内に残存する粉塵を付着させ、その後粘着テープ５を
１８０°引剥し法により剥がす。 【００１２】次に、テープホルダ３をケーシング１から
抜取り、その透窓面に上記粉塵を採取した粘着テープ５
を貼着した後、そのテープホルダ３をケーシング１内に
再び差し込む。 【００１３】最後にハロゲンランプ２を点灯させ、この
光が粉塵を採取した粘着テープ５を透過する光量を調
べ、予め同様の方法で調べておいた未使用の無塵粘着テ
ープ５を透過する光量とをＴ＝Ａ／Ｂ×１００％＝Ｃ／
Ｄ×１００％に代入して清掃効果指数を求める。 【００１４】 但し、Ａ＝粉塵の付着した粘着テープの光透過度 Ｂ＝無塵粘着テープの光透過度 Ｃ＝粉塵の付着した粘着テープの透窓面に貼着したとき
のセンサー部の照度 Ｄ＝無塵粘着テープの透窓面に貼着したときのセンサー
部の照度 この値Ｔが８５％以上であれば、清掃が完了したと見做
して良い。 【００１５】これは、この発明者が、清掃後の同じ箇所
に、繰返し粘着テープ５を貼着しては剥がす作業を行い
その都度、該粘着テープ５の光透過度を計り、これを上
式で計算したところ、図３に示すごとく、上式で求めた
値がほぼ８５％のところで殆ど変化がなくなった。この
ことは、上式で求めた値が８５％位で、清掃終了面に残
存する粉塵が殆どなくなり、この結果粘着テープ５に付
着する粉塵も殆どなくなり上式で求めた値も殆ど変化が
なくなったと判断出来るによる。 【００１６】 【発明の効果】本発明方法を用いるときは、粘着テープ
を用いて試料を所定の作業のもとに、清掃面に押付けた
後剥すと言うきわめて簡単な作業で試料を作ることがで
き、これにランプの光を当て該粘着テープを通った光透
過度と予め測定しておいた無塵粘着テープを通った光透
過度とを、数式に代入して計算することで数値に基づく
客観的な清掃効果の評価を下すことができる、そして、
本発明方法によれば、この評価を現場で簡単に行うこと
が出来る。

【図面の簡単な説明】 【図１】 本発明方法を実施する装置の１例を示す平面
図 【図２】 図１のテープホルダの平面図 【図３】 粘着テープの貼着回数と光透過度の関係を示
す図 【符号の説明】 ２ ハロゲンランプ ３ テープホルダ ４ 照度計 ５ 粘度テープ

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 清掃終了面に透明又は半透明の粘着テープを貼着けた後
   剥ぎ取って、清掃終了面に残存する粉塵等を該粘着テー
   プに付着させ、該粉塵等を付着させた粘着テープと無塵
   粘着テープとを通った光源ランプからの光量をそれぞれ
   測定し、各値を計算式Ｔ＝Ａ／Ｂ×１００％に代入し
   て、その値Ｔが８５％以上で清掃の完了と評価すること
   を特徴とする清掃効果の評価方法。但し、Ａ＝粉塵の付
   着した粘着テープの光透過度 Ｂ＝無塵粘着テープの光透過度