JP2518054B2 - 電気振動ドリル - Google Patents

電気振動ドリル

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JP2518054B2
JP2518054B2 JP1219578A JP21957889A JP2518054B2 JP 2518054 B2 JP2518054 B2 JP 2518054B2 JP 1219578 A JP1219578 A JP 1219578A JP 21957889 A JP21957889 A JP 21957889A JP 2518054 B2 JP2518054 B2 JP 2518054B2
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瑞穂 中村
高士 石塚
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は安定した潤滑機能を有する電気振動ドリルに
関するものである。
〔従来の技術〕
第4図に従来の電気振動ドリルの一例を示す。1はモ
ータ駆動力を伝えるアマチュアピニオン、2はアマチュ
アピニオン1と噛合うファーストギヤ、3はファースト
ギヤ2を固定しているセカンドピニオン軸、4はセカン
ドピニオン軸3と一体に形成されたセカンドギヤ、5は
セカンドギヤ4と噛合うファイナルギヤ、6はファイナ
ルギヤ5に固定されたスピンドル、7はスピンドル6の
先端に取付けられて図示しないドリルビット等の先端工
具を保持するチャック、8はスピンドル6に固定された
ラチエット、9はラチエット8の後端面に固定された
爪、10は爪9と噛合う側の爪であって、後述するラチェ
ットスリーブ14に固定されている。11は爪9、爪10が通
常は噛合わないようラチェット8をチャック7側の前方
へ押圧するスプリング、12はスピンドル6の先端側に取
付られたボールベアリング、13はベアリングキャップ、
14はラチエット8、スプリング11、ボールベアリング12
等を収納するラチエットスリーブ、15及び16はインナカ
バー19に取付けられ、スピンドル6の後端部を支持する
スチールボール及びメタル、17は前記ギヤ4、5等を収
納するギヤカバーであって、その先端部に前記ラチェッ
トスリーブ14、ベアリングキャップ13等を収納してい
る。18はラチエットスリーブ14とギヤカバー17との間に
取付けられたオイルシールである。
チャック7に先端工具が取付られて作業が開始する
と、スピンドル6にアマチュアピニオン1、ファースト
ギヤ2、セカンドギヤ4、ファイナルギヤ5等を介して
モータの回転が伝わる。この時スプリング11の押圧力に
より爪9、爪10は離脱しているのでラチエット8は回転
状態にありチャック7従って先端工具が回転する。この
状態で先端工具を被加工物に押付けるとラチエット8が
押戻されるので、爪9と爪10が噛合、離脱を繰返すよう
になり、先端工具は振動を行いながら回転して材料の加
工を行う。材料を加工する場合、このドリルでは先端工
具を下向きにして作業すると、ギヤカバー17内に充填さ
れているグリースが稼働時の発熱により軟化し、スピン
ドル6とラチェットスリーブ14の間隙を介してラチェッ
トスリーブ14、ラチェット8及びボールベアリング12に
よって囲まれたラチェット室に入り、更にボールベアリ
ング12とスピンドル6の間隙あるいはボールベアリング
12自身の間隙を通り、次いでスピンドル6とベアリング
キャップ13の間隙を通って外部に漏れる恐れがあった。
このグリースが外部に漏れるのを防止するため、前記ラ
チエットスリーブ14とギヤカバー17との間の仕切部にオ
イルシール18が取付けられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したように従来の電気振動ドリルでは、ラチエッ
トスリーブ14とギヤカバー17との間にオイルシール18を
取付け、軟化したグリースがラチエット8を通って外部
に漏洩するのを防止しているが、この状態では反面、爪
9、10を潤滑するグリースがギヤカバー17より得られな
くなるので、これらには別にグリースを塗布しておかな
ければならない。しかしこのようにすると今度はこの爪
9、10部に塗布したグリースが使用時に蒸発あるいは外
部に漏洩して潤滑不良の状態を生じ、爪9、10部の早期
摩耗やそれに伴う高い発熱によってギヤカバー17が溶融
する恐れがある等の問題があった。
本発明の目的は、長期間にわたって安定、確実な潤滑
作用が得られると共にグリース漏れのない電気振動ドリ
ルを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明電気振動ドリルに
おいては、前記ラチエットの外周にオイルシールを装着
し、ラチエットの往復動作時にオイルシールの外周端が
ラチエットの外周を覆う固定壁に接触しながら往復させ
るようにしたものである。
〔作用〕
上記のように構成された本発明電気振動ドリルを動作
させてスピンドルを往復させると、該スピンドルの往復
に連動してラチエット及びオイルシールも同時に往復
し、該オイルシールの往復動作によるポンプ作用によっ
てギヤカバー内のグリースがラチエット部に吸引されて
ラチエット及びラチエットスリーブの各爪の間に供給さ
れ、両爪の間を潤滑するようになる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例を示した第1図〜第3図を参照し
て説明する。第1図は本発明電気振動ドリルの一実施例
を示す要部断面図、第2図はラチエットの部分断面図、
第3図はラチエットスリーブの部分断面図で、各図とも
第4図と同一部分には同一符号を付した。
20はラチエット、22は該ラチエット20の外周に設けら
れた溝、23は該溝22に装着されたオイルシールであっ
て、その外周端がラチエットスリーブ14の内周壁に接触
している。
前記ラチエット20とオイルシール23とを第1図に示す
ように配置しているので、スピンドル6の往復動作時ラ
チエット20及びオイルシール23も同時に往復動作し、オ
イルシール23の往復動作によるポンプ作用によって、す
なわちオイルシール23がチャック7側の前方に移動する
時にギヤカバー17内の軟化したグリースが、ラチエット
スリーブ14、ラチエット20及びオイルシール23によって
形成されるラチエット室内に吸引され、吸引されたグリ
ースが前記爪9と爪10の間に供給されてこれらを潤滑す
る。またオイルシール23の外周端がラチエットスリーブ
14の内周壁に接触しているので、前記ラチエット室内に
吸引されたグリースがベアリングキャップ13から外方に
漏洩することは防止される。
特に電気振動ドリルにおいて使用頻度の多い下向き作
業時、ギヤカバー17内の軟化したグリースの自重による
前記ラチェット室内への流入も加わって、より多量のグ
リースがラチェット室内に供給される。ラチェット室内
に一度入ったグリースは上向き作業時でも充分にラチェ
ット室内に保持される。このため、長期間の使用におい
ても上向き、横向き、下向きのいずれの方向で作業して
も、爪9、10が潤滑不良を起すことはなくなる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、スピンドルの往復
動作時にギヤカバー内のグリースがラチエットの爪及び
ラチエットスリーブの爪との間に吸引されてこれらを潤
滑するようにしたので、潤滑不良が発生することがなく
なり、各爪の摩耗不良等が発生することがなく、安定し
て長期稼働を継続することができる。またグリースが外
部に漏洩することも未然に防止できるようになる等の作
用効果を奏し得るようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明電気振動ドリルの一実施例を示す要部断
面図、第2図及び第3図は第1図のラチエット及びラチ
エットスリーブを示す部分断面図、第4図は従来の電気
振動ドリルの一例を示す要部断面図である。 1はアマチュアピニオン、2はファーストギヤ、3はセ
カンドギヤ、5はファイナルギヤ、6はスピンドル、7
はチャック、9、10は爪、11はスプリング、14はラチエ
ットスリーブ、17はギヤカバー、20はラチエット、22は
溝、23はオイルシールである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減速ギヤを介してモータにより回転される
    スピンドルと、該スピンドルの先端に先端工具を取付る
    チャックと、前記スピンドルに固定され、後端面に爪を
    有するラチエットと、該ラチエットの爪に噛合う爪を有
    するラチエットスリーブと、該ラチェットスリーブの後
    方であって、前記減速ギヤを収納すると共に内部にグリ
    ースを充填したギヤカバーとを備え、前記ラチェットの
    爪とラチェットスリーブの爪との間に噛合、離脱を生じ
    させて前記先端工具に振動を与えるようにした電気振動
    ドリルであって、 前記ラチエットの外周にオイルシールを装着し、該オイ
    ルシールをラチェットの外周を覆う固定壁に接触させな
    がら往復させることを特徴とした電気振動ドリル。
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JPS60138608U (ja) * 1984-02-24 1985-09-13 リョービ株式会社 振動ドリル

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JPH03202213A (ja) 1991-09-04

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