JP2516988B2 - 断熱壁 - Google Patents
断熱壁Info
- Publication number
- JP2516988B2 JP2516988B2 JP62173268A JP17326887A JP2516988B2 JP 2516988 B2 JP2516988 B2 JP 2516988B2 JP 62173268 A JP62173268 A JP 62173268A JP 17326887 A JP17326887 A JP 17326887A JP 2516988 B2 JP2516988 B2 JP 2516988B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon dioxide
- urethane foam
- heat insulating
- dioxide gas
- rigid urethane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫，冷凍庫等に用いる断熱壁に関する
ものである。
ものである。
従来の技術 近年、省エネルギーの観点より発泡断熱材の熱伝導率
を低減し、断熱性を向上させることが強く望まれてい
る。このため代表的な発泡断熱剤である硬質ウレタンフ
ォームの製造にあたっては、主原料として用いるポリエ
ーテルポリオール及び及びイソシアネート，助剤原料と
して用いる整泡剤，触媒，発泡剤に対し、原料面から種
々の改善取組みがなされている。このような取組みにお
いて特に硬質ウレタンフォームの熱伝導率を低減するに
は、気泡中のガス成分の気体熱伝導率を改善することが
重要であり、特に発泡剤としてトリクロロフルオロメタ
ン（以下Ｒ−11と称す）を用い、Ｒ−11ガスでフォーム
気泡中を満たすことが不可欠であった。
を低減し、断熱性を向上させることが強く望まれてい
る。このため代表的な発泡断熱剤である硬質ウレタンフ
ォームの製造にあたっては、主原料として用いるポリエ
ーテルポリオール及び及びイソシアネート，助剤原料と
して用いる整泡剤，触媒，発泡剤に対し、原料面から種
々の改善取組みがなされている。このような取組みにお
いて特に硬質ウレタンフォームの熱伝導率を低減するに
は、気泡中のガス成分の気体熱伝導率を改善することが
重要であり、特に発泡剤としてトリクロロフルオロメタ
ン（以下Ｒ−11と称す）を用い、Ｒ−11ガスでフォーム
気泡中を満たすことが不可欠であった。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、ウレタンフォーム原料中の残留水分や
断熱壁に注入する時点での吸湿により、原料系中に含ま
れる水分がイソシアネートと反応し、発生した炭酸ガス
がフォーム気泡中に含まれる現象が避けれなかった。Ｒ
−11のガス熱伝導率が、0.0067Kcal/mh℃であるのに対
し、炭酸ガスのガス熱伝導率は、0.0125Kcal/mh℃と大
きく、気体熱伝導率を改善し、フォームの熱伝導率を向
上していく上で炭酸ガスの存在が大きな問題であった。
断熱壁に注入する時点での吸湿により、原料系中に含ま
れる水分がイソシアネートと反応し、発生した炭酸ガス
がフォーム気泡中に含まれる現象が避けれなかった。Ｒ
−11のガス熱伝導率が、0.0067Kcal/mh℃であるのに対
し、炭酸ガスのガス熱伝導率は、0.0125Kcal/mh℃と大
きく、気体熱伝導率を改善し、フォームの熱伝導率を向
上していく上で炭酸ガスの存在が大きな問題であった。
従来、系中から発生する炭酸ガスの除去に対しては、
断熱材に関するものでないが例えば、実公昭53-36297号
公報に示されるような方法が提案されている。この実公
昭53-36297号公報を説明すると、密閉容器中に充填した
コーヒー豆から発生する炭酸ガスを密閉容器中に同封し
たモレキュラシーブスにより吸着させ、除去することが
特徴となっている。
断熱材に関するものでないが例えば、実公昭53-36297号
公報に示されるような方法が提案されている。この実公
昭53-36297号公報を説明すると、密閉容器中に充填した
コーヒー豆から発生する炭酸ガスを密閉容器中に同封し
たモレキュラシーブスにより吸着させ、除去することが
特徴となっている。
しかし、コーヒー豆のように充填空間のあるものにつ
いては、発生した炭酸ガスが空隙を移動して炭酸ガス吸
着剤であるモレキュラシーブスに吸着されるため問題は
ないが、硬質ウレタンフォームでは、炭酸ガス吸着剤を
埋設しても気泡が独立気泡であるため炭酸ガスの移動は
遅く、製造時から実使用までの期間で吸着できないとい
う問題があった。
いては、発生した炭酸ガスが空隙を移動して炭酸ガス吸
着剤であるモレキュラシーブスに吸着されるため問題は
ないが、硬質ウレタンフォームでは、炭酸ガス吸着剤を
埋設しても気泡が独立気泡であるため炭酸ガスの移動は
遅く、製造時から実使用までの期間で吸着できないとい
う問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、短時間で硬質ウレタン
フォーム中に含まれる炭酸ガスを吸着除去し、硬質ウレ
タンフォームの熱伝導率を改善し、断熱壁の断熱性能を
改善することを目的とする。
フォーム中に含まれる炭酸ガスを吸着除去し、硬質ウレ
タンフォームの熱伝導率を改善し、断熱壁の断熱性能を
改善することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、一対の板
と、この板の間に充填され炭酸ガスを含有する硬質ウレ
タンフォームと、この硬質ウレタンフォームと板の相対
向する面に設けた炭酸ガス吸着剤とよりなることを特徴
とするものである。
と、この板の間に充填され炭酸ガスを含有する硬質ウレ
タンフォームと、この硬質ウレタンフォームと板の相対
向する面に設けた炭酸ガス吸着剤とよりなることを特徴
とするものである。
作用 上記構成によって硬質ウレタンフォーム中に含まれる
炭酸ガスは、断熱壁の厚み方向に移動して炭酸ガス吸着
剤に吸着される。この場合、炭酸ガスの移動速度の律速
は、硬質ウレタンフォームの断熱壁部の通過にあるが、
壁厚方向は、移動距離が短いため、短時間で移動が可能
である。
炭酸ガスは、断熱壁の厚み方向に移動して炭酸ガス吸着
剤に吸着される。この場合、炭酸ガスの移動速度の律速
は、硬質ウレタンフォームの断熱壁部の通過にあるが、
壁厚方向は、移動距離が短いため、短時間で移動が可能
である。
実施例 以下、実施例を挙げて本発明の断熱壁を第１図〜第３
図を用いて説明する。
図を用いて説明する。
１は断熱壁で、外板２と内板３、及び両板2,3間に充
電した硬質ウレタンフォーム４から成っている。５は炭
酸ガス吸着剤で、東洋曹達製合成ゼオライト9Fを用いて
おり、あらかじめ、ホットメルト６中に混合分散し、両
板2,3間の相対向する面７上に塗布して固定化してい
る。断熱壁１の製造にあたっては、まず炭酸ガス吸着剤
５をホットメルト６中に25重量％混合し、180〜250℃で
溶融後スプレーにより、相対向する面７上に吹きつけて
いる。その後、両板2,3間に硬質ウレタンフォーム４を
注入充填し、断熱壁１を形成している。なお、使用した
ホットメルト６は、新田ゼラチン製合成ゴム系HT-473で
ある。
電した硬質ウレタンフォーム４から成っている。５は炭
酸ガス吸着剤で、東洋曹達製合成ゼオライト9Fを用いて
おり、あらかじめ、ホットメルト６中に混合分散し、両
板2,3間の相対向する面７上に塗布して固定化してい
る。断熱壁１の製造にあたっては、まず炭酸ガス吸着剤
５をホットメルト６中に25重量％混合し、180〜250℃で
溶融後スプレーにより、相対向する面７上に吹きつけて
いる。その後、両板2,3間に硬質ウレタンフォーム４を
注入充填し、断熱壁１を形成している。なお、使用した
ホットメルト６は、新田ゼラチン製合成ゴム系HT-473で
ある。
得られた断熱壁１を発泡直後に解体したものと、６週
間後に解体したものでは、硬質ウレタンフォーム４の熱
伝導率は、0.0136Kcal/mh℃から0.0123Kcal/mh℃まで低
減しており、断熱壁１として約10％断熱性能が向上して
いることが判った。なお、熱伝導率は、真空理工（株）
製Ｋ−MATICを用い、平均温度24℃で測定した。
間後に解体したものでは、硬質ウレタンフォーム４の熱
伝導率は、0.0136Kcal/mh℃から0.0123Kcal/mh℃まで低
減しており、断熱壁１として約10％断熱性能が向上して
いることが判った。なお、熱伝導率は、真空理工（株）
製Ｋ−MATICを用い、平均温度24℃で測定した。
このように、本発明の断熱壁１は、優れた断熱性能を
示すことが判った。これは、硬質ウレタンフォーム原料
中の残留水分や充填発泡時の吸湿等による水分が硬化剤
であるイソシアネートと反応して発生した炭酸ガスが６
週間を経過して硬質ウレタンフォーム４に残留すること
なく、炭酸ガス吸着剤５に吸着され除去されたことを示
している。吸着の過程においては、硬質ウレタンフォー
ム４中の炭酸ガスは、炭酸ガス吸着剤５に向かって拡散
移動するが、特に断熱壁１の厚み方向に拡散移動して炭
酸ガス吸着剤５に到達できるため、吸着速度が速いとい
う特徴を有する。つまり、吸着速度が律速となる独立気
泡体の硬質ウレタンフォーム４層の炭酸ガス移動が全て
の部分で厚み方向に拡散移動できるため、短時間で拡散
移動でき吸着除去が可能となるのである。なお、ホット
メルト６は熱可ソ性樹脂であるため、炭酸ガスの透過度
は大きく容易に炭酸ガスはホットメルト６中を拡散して
炭酸ガス吸着剤５に吸着できる。
示すことが判った。これは、硬質ウレタンフォーム原料
中の残留水分や充填発泡時の吸湿等による水分が硬化剤
であるイソシアネートと反応して発生した炭酸ガスが６
週間を経過して硬質ウレタンフォーム４に残留すること
なく、炭酸ガス吸着剤５に吸着され除去されたことを示
している。吸着の過程においては、硬質ウレタンフォー
ム４中の炭酸ガスは、炭酸ガス吸着剤５に向かって拡散
移動するが、特に断熱壁１の厚み方向に拡散移動して炭
酸ガス吸着剤５に到達できるため、吸着速度が速いとい
う特徴を有する。つまり、吸着速度が律速となる独立気
泡体の硬質ウレタンフォーム４層の炭酸ガス移動が全て
の部分で厚み方向に拡散移動できるため、短時間で拡散
移動でき吸着除去が可能となるのである。なお、ホット
メルト６は熱可ソ性樹脂であるため、炭酸ガスの透過度
は大きく容易に炭酸ガスはホットメルト６中を拡散して
炭酸ガス吸着剤５に吸着できる。
発明の効果 以上の様に本発明は、一対の板と、この板の間に充填
され炭酸ガスを含有する硬質ウレタンフォームと、この
硬質ウレタンフォームと板の相対向する面に設けた炭酸
ガス吸着剤とよりなり、板と相対向する面に炭酸ガス吸
着剤が設けられているため、硬質ウレタンフォームとの
接触面積が多くなり、硬質ウレタンフォーム中に発生残
留した炭酸ガスは、すみやかに吸着除去ができる。この
結果、気泡中の気体熱伝導率が低減し硬質ウレタンフォ
ームの熱伝導率が改善され、優れた断熱性能を有する断
熱壁が提供できるのである。
され炭酸ガスを含有する硬質ウレタンフォームと、この
硬質ウレタンフォームと板の相対向する面に設けた炭酸
ガス吸着剤とよりなり、板と相対向する面に炭酸ガス吸
着剤が設けられているため、硬質ウレタンフォームとの
接触面積が多くなり、硬質ウレタンフォーム中に発生残
留した炭酸ガスは、すみやかに吸着除去ができる。この
結果、気泡中の気体熱伝導率が低減し硬質ウレタンフォ
ームの熱伝導率が改善され、優れた断熱性能を有する断
熱壁が提供できるのである。
第１図は本発明の実施例の断熱箱体の外観斜視図、第２
図は同断熱箱体の断面図、第３図は第２図の拡大断面図
である。 １……断熱壁、２……外板、３……内板、４……硬質ウ
レタンフォーム、５……炭酸ガス吸着剤、６……ホット
メルト。
図は同断熱箱体の断面図、第３図は第２図の拡大断面図
である。 １……断熱壁、２……外板、３……内板、４……硬質ウ
レタンフォーム、５……炭酸ガス吸着剤、６……ホット
メルト。
Claims (1)
- 【請求項１】一対の板と、この板の間に充填され炭酸ガ
スを含有する硬質ウレタンフォームと、この硬質ウレタ
ンフォームと板の相対向する面に設けた炭酸ガス吸着剤
とよりなる断熱壁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62173268A JP2516988B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 断熱壁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62173268A JP2516988B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 断熱壁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6416642A JPS6416642A (en) | 1989-01-20 |
| JP2516988B2 true JP2516988B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=15957300
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62173268A Expired - Fee Related JP2516988B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 断熱壁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2516988B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1072242C (zh) * | 1995-12-11 | 2001-10-03 | 亨茨曼Ici化学品有限公司 | 热绝缘装置的制作方法 |
-
1987
- 1987-07-10 JP JP62173268A patent/JP2516988B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6416642A (en) | 1989-01-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5934085A (en) | Thermal insulator cabinet and method for producing the same | |
| JP2516988B2 (ja) | 断熱壁 | |
| MXPA00003947A (es) | Metodo para fabricar nucleo de material de aislamiento al vacio. | |
| JP2644838B2 (ja) | 断熱体の製造方法 | |
| WO1999035353A3 (en) | Aluminium chassis having heat insulating foam filled in hollow portion, its manufacturing method and apparatus, and method for controlling the apparatus | |
| KR20160095229A (ko) | Ｎ₂가 흡착된 흡착제를 이용한 폴리우레탄 제조방법 | |
| JPH06213561A (ja) | 断熱材及びそれを用いた冷蔵庫 | |
| JPH0816577B2 (ja) | 断熱箱体 | |
| JPH0816578B2 (ja) | 断熱箱体 | |
| JPH01121675A (ja) | 断熱箱体の製造方法 | |
| KR100329475B1 (ko) | 진공단열판넬 | |
| JPH0820176B2 (ja) | 断熱箱体の製造方法 | |
| JPH02233383A (ja) | 断熱容器及びその製造方法 | |
| JPH0820174B2 (ja) | 断熱壁 | |
| KR100356540B1 (ko) | 진공단열판넬 | |
| JPH0816579B2 (ja) | 断熱壁 | |
| JP3553860B2 (ja) | 真空断熱材コアの製造方法 | |
| JP2718985B2 (ja) | 発泡断熱材 | |
| JPH01102288A (ja) | 断熱箱体 | |
| JPH0794950B2 (ja) | 断熱箱体 | |
| JP2002228347A (ja) | 冷蔵庫 | |
| JPH01318879A (ja) | 断熱箱体 | |
| JP2001181365A (ja) | 真空断熱パネル充填材用連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
| JPH0789003B2 (ja) | 断熱体 | |
| JPH04282210A (ja) | 壁パネルの製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |