JP2515774B2 - 熱動力機関 - Google Patents

熱動力機関

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JP2515774B2
JP2515774B2 JP61505831A JP50583186A JP2515774B2 JP 2515774 B2 JP2515774 B2 JP 2515774B2 JP 61505831 A JP61505831 A JP 61505831A JP 50583186 A JP50583186 A JP 50583186A JP 2515774 B2 JP2515774 B2 JP 2515774B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、比較的低温度で比較的小さな温度差を利用
して熱エネルギーを有効な仕事に変換する熱動力機関に
関し、詳述すれば、有効な加熱、有効な冷却及び有効な
機械的仕事を同時に成し遂げることのできる熱動力伝熱
装置に関する。
(従来の技術) 1983年12月6日付けの米国特許第4,418,547号に開示
されている本願発明者による熱動力機関では、二つの正
圧縮動作方向の両方において正圧縮動作を行う二つのチ
ャンバー式の圧縮器と、これらの圧縮動作を成し遂げる
ための二つの熱源と、二つの異なる冷却媒体を含む二つ
の閉ループと、熱動力機関が冷却作用を行っている時に
熱を外部吸熱器に放熱する二つの凝縮器とを利用してい
る。この構成において、何れか一方の熱源は、熱動力機
関が冷却作用を行っている時では冷却されるべき構造物
の中に配置されるようになっており、また、外部吸熱器
は、高温熱源よりも低く、低温熱源よりも高い温度にな
っている。
この米国特許第4,418,547号による熱動力機関では、
高温熱源が、熱動力式冷却装置を操作するのに必要な温
度と比べて低い温度になって構造物を冷却するようにな
っている。
米国特許第4,530,037号に開示された熱動力伝熱装置
は、米国特許第4,418,547号に記述された熱動力伝熱装
置の熱効率を高めるために、多段容量変化とより大きい
温度差を利用している。この多段容積変化とは、一つの
構造物あるいは複数の構造物の効果的な加熱または冷却
を成し遂げる一般的な方法であって、低い温度勾配にお
いて同一熱を繰り返して利用している。
(発明の構成) 本発明は、家庭での数多いエネルギーの要求を満たす
手段を提供するものである。本発明では、一対あるいは
複数対の駆動シリンダからなる新規で独自の熱動力機関
を用いている。この熱動力機関は、4つの剛体ピストン
の対合わせにおいて駆動シリンダ及び被駆動シリンダ両
方に共通の自由な液体ピストンを採用する新規で一般的
な方法の長所によって、各シリンダ内の液体ピストン
が、分かれている二つの駆動シリンダの内の一つの中の
作動流体による全体の力を、熱動力の二つのピストンが
初めの位置に戻るのに必要な力と、有効な仕事をなすた
め、熱動力の他方のピストンの対の作用面によってかけ
られることができ、かつ、かけられる残留正味有効力と
に分離するように、新規かつ独自に製作されていおり、
以上の動作は交互に起こる。
本発明を用いた系は、一つの伝熱閉ループに含まれる
作動流体に熱を供給する単一の熱源を利用しても良い。
かかる方式で企画された本発明は大気条件で受入れた空
気を圧縮し、熱した水を供給するため水に圧縮熱を伝達
し、発電機を回す空気圧モーターを駆動する圧縮空気の
機械的エネルギーを利用し、食品の冷蔵のために圧縮空
気の膨張の冷却効果を利用する。この操作モードにおい
て、本発明は系の被駆動側では伝熱閉ループを使用しな
い。本発明はこの方法で、有効な加熱、仕事、冷却のた
めの圧縮行程のあらゆる段階を使う。本発明はまたこの
方法で、液体の汲み上げか気体の圧縮のためのポンプと
しても用いられる。
本発明はまた、系の駆動側が、以上に述べた伝熱閉ル
ープに含まれる作動流体に熱エネルギーを供給する熱源
からなり、系の被駆動側は、気化器と凝縮器を持つ伝熱
閉ループのそれぞれに対して一つ以上の冷却媒体を含む
一つ以上の伝熱閉ループからなるような場合に、熱源ポ
ンプ系として設計されている。異なる操作モード中は、
動作は逆になる。このような系の被駆動側はそれ故、一
つの熱源を持つ。
本発明はまた、温度差の大きさと他の要因に依存する
ので、熱効率を高めるため、等温あるいは断熱的連続変
化を採用することができる。一つの熱源による熱を供給
される駆動側のための一つの伝熱閉ループ中の二つ以上
の熱動力駆動シリンダの対を、本発明は組み込んでい
る。そのような系は、系の駆動側の伝熱閉ループのため
の単一の気化器と単一の凝縮器を必要とする。
本発明を作動させる温度差は、いかに設計され利用さ
れても、比較的小さく、これらの温度の実際の大きさは
重要ではない。大部分このことは次の事実による。熱動
力の二つの往復運動を行う圧縮器の作用面の面積に換算
した相対サイズは、上記の有効な目的のためどんな温度
範囲においてでも小さな温度差を利用するのに必要なよ
うに変化させることができる。
それ故、家庭の水の加熱あるいは他の加熱目的のため
有用な熱動力系を提供することが、本発明の一つの目的
である。そのような目的は、有効な機械的仕事と有効な
冷却作用とともに達成される。
また、電力の発生あるいは他の機械的仕事のために有
効な熱動力系を提供することが、本発明のもう一つの目
的である。
また、食品の冷蔵あるいは他の冷蔵目的のために有効
な熱動力系を提供することが、本発明のもう一つの目的
であり、このような目的は有効な加熱と有効な機械的仕
事とともに達成される。
また、家屋あるいは他の建造物の冷暖房のための熱ポ
ンプとして有効な熱動力系を提供することが、本発明の
もう一つの目的である。また、液体を汲み上げるための
ポンプとして有効な熱動力系を提供することが、本発明
のもう一つの目的である。
また、気体を圧縮するための圧縮器として有効な熱動
力系を提供することが、本発明のもう一つの目的であ
る。
また、大きな温度差と同様比較的小さな温度差を利用
して複数の目的のための有効な熱動力系を提供すること
が、本発明のもう一つの目的である。
また、実際の複雑な温度に拘わらず比較的小さな温度
差を利用して複数の目的のための有効な熱動力系を提供
することが、本発明のもう一つの目的である。
また、熱動力の一対のシリンダの各シリンダの中の液
体ピストンが作動流体による全体の力を(1)二つのピ
ストンの戻り行程を行わせるのに必要な力と(2)有効
な仕事を達成するため、駆動ピストンの内の一つあるい
は別のピストンの作用面による残留正味有効力とに分け
るように、四つの剛体ピストンの組み合わせにおいて自
由液体ピストンを採用するための新規で独自の一般的な
方法を提供することが、本発明のもう一つの目的であ
る。
また、正変化を用いる熱動力機関の熱効率を高める新
規で独自の一般的な方法を提供することが、本発明のも
う一つの目的であり、この新規で独自の一般的方法は、
等温あるいは断熱状態の連続変化である。
また、自然に発生する温度変化、太陽エネルギー、ま
たは生物有機体を含むあらゆる燃料によって動作する熱
動力系を提供することが、本発明のもう一つの目的であ
る。
本発明によれば、熱動力機関は有効な加熱、有効な冷
却及び有効な機械的仕事を同時に成し遂げるように構成
されている。これらの多くの目的を達成するために、本
発明では空気を圧縮するために新規な熱動力機関を採用
している。この熱動力機関は、他の場合では液体を汲み
上げるために利用することもできる。
前述したように、本発明においては、熱動力機関は空
気を圧縮するようになっているが、この際に空気の圧縮
に伴って発生する圧縮熱を熱源として利用する。これに
より、圧縮された空気の機械的仕事のポテンシャルは、
例えば発電機を駆動するなどの有用な機械的仕事を達成
するのに用い、また、空気の膨張に伴って醸し出される
冷却作用は、冷凍機や冷蔵庫を働かせるのに用いられ
る。
本発明は特に、前記米国特許第4,418,547号に開示さ
れている熱動力機関を改良したものであって、当該熱動
力機関において別の方法で液体ピストンを採用するに際
して生まれたものである。これにより、多くのピストン
を組み合わせて、作動流体によりもたらされる全体の力
を、(1)二つのピストンが元の位置に戻るのに必要な
力と、(2)有効な仕事を成し遂げるため他のピストン
の内の一つの作用面から発生する残留正味力との、交互
に発生する二つの成分に分離している。このように力を
分離することにより、排気容積を変化させることができ
るのではあるが、この排出容積変化の点で本発明は前記
米国特許第4,418,547号を改良している。この改良によ
り、前記米国特許第4,418,547号に開示されている従来
の熱動力伝熱装置の能力をはるかに超える熱動力伝熱装
置が得られ、それにより圧縮サイクルの全ての段階を連
続して効果的に利用できるのである。
また、本発明では、多段容積変化、つまり等温(と、
あるいは断熱)状態の連続変化の新しい方法を組み入れ
ている。この新しい方法は、本願発明者による前記米国
特許第4,537,037号に開示された多段容積変化の方法よ
りも、低コストでより高い熱効率を提供するものであ
る。等温多段容積変化は従来の方法と共に利用される。
しかし、本発明は、等温多段容積変化を利用しながら、
小さいと同様に大きい、どのような温度差のあらゆる範
囲を効果的に利用することができる。それ故、本発明の
装置のみで多くの目的を達成することができる。
(実 施 例) 第1図に示した多目的熱動力機関10は、駆動側12と被
駆動側14とから構成されている。駆動側12は、作動流体
18を含む太陽熱回収器16として示される熱源で構成され
ている。この太陽熱回収器16の上部は、蒸気パイプ20を
介して駆動シリンダ22、24に接続されている。太陽熱回
収器16から発生した蒸気流は、パイプ20に設けたソレノ
イド弁26、34により、シリンダ22、24の下部に交互に流
入するよう調節されている。また、シリンダ22、24の下
部から延在する蒸気パイプ30は、シリンダ22、24から凝
縮器32へと蒸気を供給するが、蒸気パイプ30を流れる蒸
気流はソレノイド弁28、36によって、各駆動シリンダか
ら交互に流出するよう調節されている。液体パイプ38は
凝縮器32で凝縮された液体をポンプ40に供給する管路で
あって、このポンプは凝縮液体を作動流体18として太陽
熱回収器16に送り込む。駆動側12のこれらの構成部品
は、液層と気相の作動流体18で満たされた伝熱閉ループ
を形成している。凝縮器32としては、図示の実施例で
は、2次伝熱系の蒸発器に含まれる伝熱コイルとして示
されており、熱動力機関10によって放出された熱は、米
国特許第4,537,037号に開示されている多段容積変化を
利用して再利用される。
駆動シリンダ22、24は、もう一つの被駆動側14の被駆
動シリンダ42、44とそれぞれ連係している。各シリンダ
22、24、42、44には、密閉内部空間46、47、48、49さ形
成されている。駆動シリンダ22は剛体ピストン50を備え
ており、この剛体ピストン50はピストンロッド52を介し
て被駆動シリンダ42の剛体ピストン54と連結されてい
る。駆動シリンダ24は剛体ピストン56を備えており、こ
の剛体ピストン56はピストンロッド58を介して被駆動シ
リンダ44の剛体ピストン59に連結されている。
各ピストン50、56、54、59は、対応するシリンダ22、
24、42、44の内部空間46、47、48、49を上部室60、61、
62、63と下部室64、65、66、67との二室に区画してい
る。駆動シリンダ22、24の下端部72、73は半球状に形成
されており、その内側には半球状の内面に合わせて成形
した不透過性のフレキシブル・ダイヤフラム68、70がそ
れぞれ設けられている。ダイヤフラム68と剛体ピストン
50との間の下部室64には、例えば膨張係数が低い液体の
如くの流体が満たされていて、この液体が、ダイヤフラ
ム68と剛体ピストン50との間で液体ピストンとして作用
する。ダイヤフラム70と剛体ピストン56との間の下部室
65にも、同じ液体で同じく満たされている。
シリンダ22の剛体ピストン50と上端部76との間の上部
室60と、シリンダ24の剛体ピストン56と上端部77との間
の上部室61と、シリンダ22、24の上部室60、61を互いに
接続する連結パイプ78も同じ液体で満たされている。上
部室60、61が連結パイプ78で互いに接続されているの
で、この液体はピストン50とピストン56の上面間の液体
ピストンとして作用する。
加圧流体体積調整器もしくは緩衝器80は、シリンダ24
の上部室61と連結され、上部室60、61を満たしている液
体の熱膨張と熱収縮に対して補償を行う、即ち、対処す
るようになっている。シール82、83は剛体ピストン50、
56の周囲から液体の流れを防止している。保持リング8
5、86は剛体ピストン50、56の下方への移動を限定する
ようになっており、それにより、駆動シリンダ22、24を
初期状態にする時に役立っている。スイッチ88は下部室
64の底部に配置されていて、ダイヤフラム68が押し下げ
られた時にダイヤフラム68によってオンにされる。この
スイッチ88がオンになると、ソレノイド弁26、36が開
き、ソレノイド弁28、34が閉じるようになっている。ス
イッチ90は下部室65の底部に配置され、ダイヤフラム70
が押し下げられた時にダイヤフラム70によってオンにさ
れる。このスイッチ90がオンになると、ソレノイド弁2
6、36が閉じ、ソレノイド弁28、34が開くようになって
いる。
構造支持体92は下部シリンダ22と上部シリンダ42とを
連結していると共に、ピストンロッド52を案内支持して
いる。ピストンロッド52を囲繞するシール94、95はシリ
ンダ24からシリンダ42への流体の流れを防いでいる。ま
た、構造支持体96は下部シリンダ24と上部シリンダ44と
を連結すると共に、ピストンロッド58を案内支持してい
る。ピストンロッド58を囲繞するシール98、99はシリン
ダ24から42への流体の流れを防いでいる。
一方向弁100は、剛体ピストン54が下方に移動する際
にパイプ102を介してシリンダ42の上部室62に大気圧の
空気を流入させるようになっている。もう一つの一方向
弁104は、剛体ピストン54が上方に移動する際に圧縮空
気を上部室62からパイプ106に流出させるようになって
いる。一方向弁108は、剛体ピストン59が下方に移動す
る際にパイプ110を介してシリンダ44の上部室63に大気
圧の空気を流入させるようになっている。更に、一方向
弁112は、剛体ピストン59が上方に移動する際にシリン
ダ44の上部室63からパイプ114を介してパイプ106へと圧
縮空気を流出させるようになっている。剛体ピストン5
4、59を囲繞するシール115、116は当該ピストン54、59
のそれぞれの周面からの流体(気体あるいは液体)の漏
れを防いでいる。
ピストン54とシリンダ42の下端部との間の下部室66
と、ピストン59とシリンダ44の下端部との間の下部室67
と、両下部室66、67を互いに連通させるパイプ118と
は、適当な圧力の流体(条件に応じて気体あるいは液
体)で満たされている。第1図に図示した実施例では、
下部室66、67とパイプ118とは、大気圧の空気で満たさ
れており、この空気の圧力値は圧力指示緩衝器120で読
み取ることができる。この流体ピストンの働きは、全て
の作動状態において剛体ピストン54、59の底面に等しい
圧力を作用させると共に、圧縮される、もしくは、吐き
出される流体の漏れを最小限にしている。指示器120の
一つの働きは、シール115、116の不良状態が看視できる
ようにすることにある。
尚、剛体ピストン54は剛体ピストン59と同一サイズで
あり、また、剛体ピストン50も剛体ピストン56と同一サ
イズになっている。剛体ピストン50、56は、剛体ピスト
ン54、59と同一サイズであってもよいし、又は、互いに
異なったサイズであってもよい。
熱動力機関10の被駆動側14は、圧縮空気パイプ106
と、ソレノイド弁121、122と、タンク128、129にそれぞ
れ含まれる伝熱コイル124、125と、水トラップ130、濃
縮液の貯蔵タンク132、空気乾燥器134、圧縮調整弁13
6、空気圧モーター138、空気圧モーターシャフト140、
電力を発生する発電機142、冷凍機144、冷蔵庫146、空
気排出パイプ148、149とからなり、前記タンク129は冷
却媒体の予熱器を構成しており、また、冷凍庫144と冷
蔵庫146とは、モーター138内を流れるに従って膨張する
圧縮空気が醸し出す冷却効果を利用している。水タンク
128は、冷水取入口150、温水排出口152、ソレノイド弁1
21、122を制御するサーモスタット154を備えている。冷
凍庫144と冷蔵庫146の間にある通気孔156は、冷蔵庫146
側に設けたルーバー160を介して冷凍庫144からの冷気が
冷蔵庫146に流入するためのものであって、そのために
サーモスタット162により制御されるファン158が設けら
れている。
本発明の作用を説明するために、以下のことを仮定す
る。即ち、ダイヤフラム68が完全に押し下げられる直前
ではシリンダ22、24は第1図の状態にあるとし、作動流
体18としては、ブロモトリフルオロメタンからなる冷却
剤R13B1を用い、また、太陽熱回収器16の蒸発器の気化
温度は華氏70度(摂氏約21度)であるとする。更に、こ
の気化温度での冷却剤R13B1の蒸気圧は213.7PSIAである
とし、また、凝縮コイル32内の凝縮温度は華氏40度(摂
氏約4.4度)であるとすると、この温度での冷却剤R13B1
の蒸気圧は138.6PSIAである。
そこで、ダイヤフラム68が完全に押し下げられると、
スイッチ88がオンになってソレノイド弁28、34が閉じ、
ソレノイド弁26、36が開く。これにより冷却剤R13B1の
蒸気が太陽熱回収器16の蒸発器から蒸気パイプ20を通っ
て駆動シリンダ22の駆動チャンバー164へと流れ込む。
それと同時に、駆動シリンダ24の駆動チャンバー166か
ら蒸気パイプ30を通って凝縮コイル32へと、気化した作
動流体18が流れ込む。駆動チャンバー164は、ダイヤフ
ラム68とシリンダ22の半球状の下端部72との間に形成さ
れている。同様に、駆動チャンバー166は、ダイヤフラ
ム70と駆動シリンダ24の半球状下端部73の間に形成され
ている。
圧力値が213.7PSIAである気化した作動流体18が、ダ
イヤフラム68を押し上げるが、その際、本質的にこの同
じ圧力がダイヤフラム68とピストン50との間の下部室64
内の液体、従って、剛体ピストン50の底面に作用するの
で、剛体ピストン50が上方に移動するようになる。ここ
で簡単のため全てのシールによる摩擦損失を無視し、駆
動シリンダ42の剛体ピストン54からの運動抵抗が全く無
いとすると、213.7PSIの圧力は剛体ピストン50を介し
て、シリンダ22、24それぞれの上部室60、61及び連結路
78を満たしている液体に伝達し、更には、シリンダ24の
剛体ピストン56の上面まで伝達されるので、ピストン56
とダイヤフラム70との間の下部室65における液体に作用
するようになる。かくて、ダイヤフラム70は駆動チャン
バー166内の気化作動流体18を押し下げるので、当該作
動流体18はシリンダ24から蒸気パイプ30を通って凝縮コ
イル32へと供給されることになる。そして、コイル32に
供給された気化作動流体18は、例えば華氏40度(摂氏約
4.4度)の下で138.6PSIAの圧力にて凝縮されて元の液状
作動流体18になる。液体は本質的に非圧縮性であるの
で、剛体ピストン50の下面に作用する力と剛体ピストン
59の上面に作用する力の和が、剛体ピストン56の下面に
作用する力と剛体ピストン54の上面に作用する力の和よ
りもはるかに大きい時はいつでも、前述した運動が同時
に起こるのは明らかである。剛体ピストン54、59のそれ
ぞれの下面に作用する力は本質的に等しくので、無視で
きる。
弁26が開き弁28が閉じている時に剛体ピストン50の底
面に作用する力は、気化作動流体18の気化蒸気圧(213.
7PSI)と剛体ピストン50の底面積との積に等しい。他
方、剛体ピストン59の上面に作用する力は、大気圧(1
4.7PSI)と剛体ピストン59の上面積との積に等しい。剛
体ピストン56の底面に作用する力は、気化作動流体18の
凝縮蒸気圧(138.6PSI)と剛体ピストン56の底面積との
積に等しい。それで、全てのピストンの上底面の面積が
144平方インチであると仮定すると、剛体ピストン54の
上面に作用する力が、(213.7×144)+(14.7×144)
−(138.6×144)、即ち、12、931.2ポンドと等しくな
いか、それを越えている限りは、前述した動作が継続す
る。また、剛体ピストン50の表面積が144平方インチで
あるので、駆動シリンダ42の上部室62内の圧縮空気の圧
力が、89.8PSIA、即ち、75.1PSIGと等しくないか、それ
を越えている限りは、前述の動作が継続する。換言すれ
ば、ピストンの上底面積が等しく、摩擦や他の損失を無
視すれば、上部室62内の圧縮空気のゲージ圧力が、気化
作動流体18の気化蒸気圧と当該作動流体18の凝縮蒸気圧
との圧力差、即ち、75.1PSI(=213.7−138.6)と等し
くないか、それを越えている限り、上記の動作は継続す
る。この圧力差と剛体ピストン50との積が、剛体ピスト
ン50の底面に作用する全体の力が剛体ピストン56の底面
に作用する力を越えた分である正味力となる。それ故、
駆動シリンダ22、24と被駆動シリンダ42、44とを前述の
ように配置構成することにより、互いに連結されている
ピストン56、59を元の位置に復帰させつつ、例えば正方
向に動作しているピストン54の作用面に正味力を作用さ
せることができる。
ピストン54、59のサイズとしては、設計に応じて変更
してもよい。どのような一定の力に対しても、面積の増
加に比例して圧縮空気の最大許容圧力が減少するし、逆
に、面積の減少に比例して圧縮空気の最大許容圧力が増
加する。例えば上述のように、もし全てのピストンの上
底面積が同じ(144平方インチ)になれば、最大許容圧
力はほぼ75.1PSIになる。しかし、もし剛体ピストン5
4、59が剛体ピストン50、56の2倍(288平方インチ)の
面積になれば、最大許容圧力は、前者の圧力の半分、即
ち、ほぼ37.55PSIになる。他方、もしピストン54、59が
剛体ピストン50、56の半分(72平方インチ)の面積にな
れば、最大許容圧力は、前者の圧力の2倍、即ち、ほぼ
150、2PSIになる。
従って、ある温度差に対する圧力差を増加させたり、
減少させるべく設計を変えることにより、または、異な
った作動流体を用いることにより、気化器と凝縮器間に
存在する圧力差を利用して、構成材料の制限内で所望圧
力の圧縮空気を発生させるように、本発明による熱動力
機関を設計できるのは明らかである。しかし、熱源の温
度が変化すると、熱動力が設計されたある圧力差を発生
させるのに必要な温度差は、華氏温度での30度(摂氏温
度では約16.7度)の前記温度差から増加したり、減少し
たりする。例えば、もし太陽熱回収器16内の気化器の温
度が華氏70度(摂氏約21.1度)から華氏140度(摂氏約6
0度)へ増加すると、華氏140度では冷却R13B1の蒸気圧
は501.8PSIA、凝縮温度が華氏125度(摂氏約51.8度)で
あり、華氏70度(摂氏約21.1度)での冷却剤R13B1の蒸
気圧は424.1PSIAであるので、77.7PSIの圧力差が生じ
る。従って、高温における華氏温度での15度(摂氏温度
では、約8.2度)の温度差は、低温における華氏温度で
の30度(摂氏温度では約16.7度)の温度差よりも大きい
圧力差を発生させる。これらの例の実際の温度だけでな
く、小さい温度差も考慮すると、本発明による熱動力機
関は、ここでは説明していないが、例えば空気や他の気
体を圧縮するのに有用な温度と温度差を利用する仕事を
奏することができるのは明らかである。
次に、ダイヤフラム68が押し上げられピストン50、54
が上方に移動させられると、上部室62内の空気は圧縮さ
れ、シリンダ42から一方向弁104を通って圧縮空気パイ
プ106に送り込まれる。これが起こっている間、剛体ピ
ストン56、59は下方に移動するが、それに伴って大気圧
の空気がパイプ110と一方向弁108を通ってシリンダ44の
上部室63に流入する。ダイヤフラム68が完全に押し上げ
られると、ダイヤフラム70は完全に押し下げられること
になり、その時にスイッチ90がダイヤフラム70によりオ
ンとされるので、ソレノイド弁28、34が開き、ソレノイ
ド弁26、36が閉じる。
この弁位置の変化により、気化作動流体18が、太陽熱
回収器16の気化器からシリンダ24の駆動チャンバー166
に流入する一方、シリンダ22の駆動チャンバー164内の
気化作動流体18が蒸気パイプ30を通って凝縮器32に流入
する。気化作動流体18が前述のように駆動チャンバー16
6に流入すると、ダイヤフラム70とピストン56との間の
下部室65内の液体によって、剛体ピストン56、強いては
剛体ピストン59が上方に移動させられる一方、上部室6
0、61内の液体によって剛体ピストン50、強いては剛体
ピストン54が下方に移動させられる。その際、ダイヤフ
ラム70は上方に押し上げられる。次いで、剛体ピストン
50は、当該ピストン50とダイヤフラム68との間の下部室
64における液体を圧縮しようとするが、それに伴ってダ
イヤフラム68を押し下げるようになる。この時、ピスト
ン59は圧縮空気を上部室63から一方向弁114を通って圧
縮空気パイプ106に排出する。それと同時に、剛体ピス
トン50、54の下方への移動によって、大気圧の空気がパ
イプ102と一方向弁100を通って上部室62に流入する。か
くて、ダイヤフラム70が完全に押し上げられると、ダイ
ヤフラム68は完全に押し下げられてスイッチ88をオンと
することにより、ソレノイド弁28、34が閉じ、ソレノイ
ド弁26、36が開くようになる。
前述の動作により、ピストン54による一回の圧縮行程
とピストン59による一回の圧縮行程を含む1サイクル動
作が完了する。
熱動力機関10の動作中、作動流体18は、駆動チャンバ
ー164、166の何れか一方から蒸気パイプ30を通って凝縮
器32に流れ込む。凝縮器32では、例えば気化器168中に
含まれるその他の閉ループ伝熱系の作動流体との熱交換
作用で、気化作動流体18が凝縮される。このように熱を
多岐にわたって利用することを、米国特許第4,537,037
号においては多段容積変化と呼んでいる。元は気化され
ていたものの、凝縮器32で凝縮されて液化した作動流体
18は、液体パイプ38を介してポンプ40に供給され、かく
て再び太陽熱回収器16の気化器に戻る。
本発明の目的の一つは、圧縮空気の持つ熱を用いて水
を温めることにあるので、非駆動シリンダ42、44、弁10
0、104、108、112、ハイプ102、110、112、106は熱損失
を惹起させないように設計、もしくは断熱処理されてお
り、そのために、流体の圧縮を断熱環境で行うことがで
きる。「ケントの機械技術者ハンドブック(Kent′s Me
chanical Engineers Handbook)」の1946年版によれ
ば、もし通常の大気圧で温度が華氏60度(摂氏約15.5
度)の空気が24.4PSIAの圧力に断熱状態で圧縮される
と、その空気の温度は華氏温度で115.8度(摂氏温度目
盛りで、約64.4度)も上昇させられる、と記載されてい
る。もしそのような空気を44.1PSIAの圧力に圧縮する
と、その温度は華氏温度で195.1度(摂氏温度目盛りで
約63.9度)も上昇する。もし58.8PSIAの圧力に圧縮する
と、その温度は華氏温度で257.4度(摂氏温度目盛りで
約98.6度)上昇する。もし73.5PSIAの圧力に圧縮する
と、その温度は華氏温度で309.4度(摂氏温度目盛りで
約127.4度)上昇する。これらのデータを鑑み、温発明
の前述の設計上の変数を前提にすれば、本発明は個人用
に水を温める機能を達成することができるのは明らかで
ある。
駆動シリンダ42、44によって圧縮空気パイプ106に送
り込まれる圧縮空気は圧縮によって温められており、そ
れが開いたソレノイド弁121を通り、水タンク128内に含
まれる水に浸漬されている熱交換コイル124に流入し
て、圧縮空気の熱がタンク128内の水に伝えられる。水
が水タンク128内において所望の温度に温められると、
サーモスタット154はソレノイド弁121を閉じ、ソレノイ
ド弁122を開くので、圧縮空気は熱交換コイル124をバイ
パスするから、水の過剰加熱を防止することができる。
他方、水温がある一定の温度以下に下がると、サーモス
タット154はソレノイド弁122を閉じ、ソレノイド弁121
を開くので、温度の高い圧縮空気は再び熱交換コイル12
4に導入される。圧縮空気が一旦熱交換コイル124を通過
するか、ソレノイド弁122を流れることで熱交換コイル1
24をバイパスすると、その圧縮空気は、予熱タンク129
内の熱交換コイル125を流れて、当該予熱タンク129内の
作動流体に余熱を伝えるようになる。尚、この余熱は、
本発明の目的意図を逸脱しないで別の熱交換手段に用い
ることもできる。熱交換コイル125を貫流するに伴って
冷却された圧縮空気は、凝縮された水分を圧縮空気から
取り除く水トラップ130を流れる。そうして取り除かれ
た水分は、凝縮水タンク132に流れ込んで定期的に排水
される。他方、水トラップ130で水分が除去された冷却
圧縮空気は、残った水蒸気を空気流から除去する空気乾
燥器134に流れ込む。この空気乾燥器134を貫流した冷却
乾燥圧縮空気は圧力調整弁136に供給されるが、この圧
縮調整弁136は、圧力が所望最低圧力以下になった時に
空気流を遮断し、そうでない時には空気流を冷凍機144
内に設けられた空気圧モーター138へ供給するように作
用する。圧縮空気モーター138は、圧縮空気のもつ機械
的エネルギーを利用して、冷凍機144の壁を貫通する発
電機142を駆動するシャフト140を回転させ、それにより
発電機142を以て電力を発生させる。発電機142は冷凍機
144の外側に設けられている。空気圧モーター138を通る
圧縮空気の断熱膨張により、冷凍機144が冷却作用を行
うようになる。冷蔵庫146は冷凍機144の隣に設けられ、
空気ダクト156を介して連通している。冷蔵庫146での冷
却作用が必要とされると、サーモスタット162はファン1
58を駆動することにより冷凍機144からルーバー160を介
して冷蔵庫146に冷気を送り込む。冷蔵庫146からの排出
される空気は、空気排出パイプ148を介して空気排出パ
イプ149への流れ込み、やがて夏の間は台所、他の季節
では大気中へと冷凍機144から排出空気と共に排出され
る。
もし華氏60度(摂氏約15.5度)で大気圧における1ポ
ンドの空気が58.8PSIAに断熱圧縮されると、その温度は
およそ華氏317度(摂氏約158.3度)に上昇する。もしこ
の高温圧縮空気が、熱を逃がして例えば華氏75度(摂氏
約23.3度)に冷却されると、空気の比熱を0.2375BTU/ポ
ンド/゜Fとすると、逃げた熱量は約57.5BTUになる。も
し圧力は一定で、この華氏75度(摂氏約23.3度)におけ
る圧縮空気が断熱膨張すれば、空気の温度は華氏約−16
7度(摂氏約−75度)になる。それで温度に関しては、
本発明は前述の加熱作用に加えて所望の冷却作用を行え
るのは明らかである。そしてまた、圧縮空気の機械的エ
ネルギーは発電機を駆動できる空気圧モーターを回転さ
せることができるのは明らかである。
もし空間が冷暖房をしたり、水を温めたり、食物の冷
蔵をするという家庭の要求が電力利用とは別の手段によ
ってなされるとすると、電力に対するその他の要求は比
較的小さいことは注目するべきである。また自然発生の
温度差または太陽エネルギーが第三世界の国で利用され
得る所では、本発明は熱湯、食物の冷蔵および電力に対
する要求を満たすこともできるものである。
また、本発明は、前述した2重シリンダに変形を施さ
なくとも、液体を汲み上げるのに用いることもできる。
その場合、入力パイプ102、110は当然、水源または他の
液体源と連通させ、出力レットパイプ106は水または他
の液体をその指定先に供給するのに用いる。第1図に示
された熱動力機関10では、熱動力液体ポンプに転換させ
るためには、前述のパイプの接続関係以外の変更を施す
必要はない。設計基準と操作方法もまた変更しなくても
よい。従って、本発明は、自然発生の温度差あるいは太
陽エネルギーが存在すればどこでも、高価な化石燃料ま
たは更に高価な電力あるいは存在の可能性の無い電力の
利用を必要としない、水または他の液体を配給するポン
プとして用いることができる。
第2図に示す多目的熱動力機関10−2は、夏期には冷
房のための空調システムとして動作し、冬期には暖房の
ための空調システムとして動作するようになっている。
米国特許第4,537,037号に開示されている多段容積変化
が利用されている態様を示すために、熱源は従来の伝熱
系からの熱であると仮定し、態様熱回収器16の気化器は
気化器16−2に置換されている。凝縮器32も凝縮器32−
2に、後述の説明から明らかになる理由で置換されてお
り、一方向弁100、104、108、114も、後述の説明から明
らかになる理由で、被駆動シリンダ42−2、44−2に取
り付けられたソレノイド弁172、173、174、175に置換さ
れている。駆動側のその他の要素は第1図に示したよう
に熱動力機関10に組み込まれているのと同様に、第2図
に示すように熱動力機関10−2の駆動側12−2に組み込
まれる。熱動力機関10−2の被駆動側14−2は、系の目
的の変化に応じて変えられる。
熱動力機関10−2は被駆動側14−2と駆動側12−2と
で構成され、いずれも冷却媒体を含む閉ループ系から成
る。駆動側12−2は、凝縮器196や他の伝熱系から熱を
受ける冷却媒体18−2を含む気化器16−2、駆動シリン
ダ22−2、24−2の駆動チャンバー164−2、166−2、
送風ファンを有する空冷式熱交換器として図示した凝縮
器32−2、ポンプ40−2、ソレノイド弁26−2、28−
2、34−2、36−2、連結パイプ20−2、30−2、38−
2からなる伝熱閉ループを構成している。他方、被駆動
側14−2は、送風ファンを有する二つの空冷式熱交換器
180、182、二つの液体レベル制御スイッチ184、185、ソ
レノイド弁172、173、174、175、186、パイプ188、18
9、190、毛管192とからなり、これは全て上部室62−
2、63−2と共に、液相と気相との冷却媒体192で満た
された伝熱閉ループを構成している。駆動シリンダ22−
2、24−2の上部室60−2、61−2と被駆動シリンダ42
−2、44−2の下部室66−2、67−2とはそれぞれ適当
な流体で満たされており、その流体は、ピストン50−
2、56−2とピストン54−2、59−2に作用する流体ピ
ストンとしての役目を果たす。ピストン50−2とダイヤ
フラム68−2との間の下部室のピストン56−2とダイヤ
フラム70−2との間の下部室も、上部室60−2、61−2
を満たしている液体で満たされている。
熱交換器182は建造物194の中に設けられ、熱交換器18
0は建造物194の外部の大気中に設けられる。熱動力機関
10−2が冷房に用いられる時では、液体レベル制御スイ
ッチ184は作動せず、液体レベル制御スイッチ185が動作
する。逆に、暖房に用いられる時では、液体レベル制御
スイッチ184は動作し、液体レベル制御スイッチ185は動
作しない。熱動力機関10−2が建造物194の内部を冷房
するに当たっては、スイッチ88−2はソレノイド弁26−
2、36−2、173、174を開く一方、ソレノイド弁28−
2、34−2、172、175を閉じている。他方、熱動力機関
10−2が暖房に用いられる時では、スイッチ88−2はソ
レノイド弁26−2、36−2、172、175を開く一方、ソレ
ノイド弁28−2、34−2、173、174を閉じている。ま
た、熱動力機関10−2が暖房に用いられていると、スイ
ッチ90−2はソレノイド弁26−2、36−2、172、175を
閉じる一方、ソレノイド弁28−2、34−2、173、174を
開いている。他方、熱動力機関10−2が冷房に用いられ
る時では、スイッチ90−2はソレノイド弁26−2、36−
2、173、174を閉じ、ソレノイド弁28−2、34−2、17
2、175を開いている。更に、熱動力機関10−2が冷房運
転している時に凝縮器32−2での熱交換で熱せられた空
気は、大気中に排出される。逆に、熱動力機関10−2が
暖房運転している時に熱せられた空気は建造物194中を
循環する。
熱動力機関10−2の閉ループ12−2中に含まれる冷却
媒体18−2がトリクロロフルオロメタンからなる冷却剤
R11で、その気化器16−2内の気化温度が華氏160度(摂
氏約71.1度)で、その温度において冷却剤R11の蒸気圧
は60.45PSIAであり、凝縮器32−2内の凝縮温度は華氏1
00度(摂氏約37.7度)で、その温度において冷却剤R11
の蒸気圧は23.45PSIAである場合を想定して、熱動力機
関10−2が冷房運転に用いられていると仮定する。ま
た、熱動力機関10−2の閉ループ14−2中に含まれる冷
却媒体がジクロロジフルオロメタンからなる冷却剤R12
で、気化器182内の気化温度は華氏50度(摂氏約10
度)、その温度においての冷却剤R12の蒸気圧は61.39PS
IAであり、熱交換器180内の凝縮温度は華氏100度(摂氏
約37.7度)で、その温度においての冷却剤R12の蒸気圧
は131.86PSIAであると仮定する。また、剛体ピストン50
−2と剛体ピストン56−2に対しては底面積を144平方
インチ、剛体ピストン54−2、59−2に対しては上面積
を72平方インチを仮定する。そして再び、摩擦とその他
の損失を無視する。
前述の仮定の下第2図に示した熱動力機関10−2の作
用を説明する。駆動シリンダ22−2のダイヤフラム68−
2が下がることによってスイッチ88−2がオンされる
と、スイッチ88−2はソレノイド弁26−2、36−2、17
3、174を開き、同時にソレノイド弁28−2、34−2、17
2、175を閉じる。これにより、60.45PSIAの圧力の冷却
剤R11の蒸気がシリンダ22−2の駆動チャンバー164−2
に流入してダイヤフラム68−2を押し上げ、ダイヤフラ
ム70−2を押し下げるので、剛体ピストン50−2が上方
へ、また、剛体ピストン56−2が下方へそれぞれ移動さ
せられる。ダイヤフラム70−2が前述のように押し下げ
られると、シリンダ24−2の駆動チャンバー166−2内
の冷却剤R11の蒸気が、凝縮器32−2へ流入させられて2
3,45PSIAの圧力の下で凝縮する。この圧力の差による正
味の力は、37(=60.45−23.45)PSIAと144平方インチ
の面積との積、即ち、5328ポンドに等しい。前述したよ
うに弁173、174が開けられ、弁172、175が閉じられる
と、被駆動シリンダ42−2の上部室62−2は、61.39PSI
Aの圧力の冷却剤R12の蒸気で満たされ、かくて、弁174
を通った冷却剤R122の蒸気は、熱交換器182から蒸気パ
イプ190を通って61.39PSIAの圧力でシリンダ42−2の上
部室63−2中へ入る。(蒸気パイプ188から上部室62−
2への圧力131.86PSIAにおける冷却剤R12の逆流は発生
するが、この逆流は一瞬なので無視する。)圧力61.39P
SIAにおける冷却剤R12の蒸気は、剛体ピストン54−2、
59−2の上面に4420ポンド(=61.39×72)に等しい力
を作用させる。しかし、これらの力は等しい大きさでは
あるが、互いに反対方向に作用しているので、剛体ピス
トン50−2の底面に作用する正味の力は、剛体ピストン
54−2の上面に作用する力が4420ポンドを5328ポンド以
上越えない限りは、ピストン50−2、54−2を上方に、
また、ピストン56−2、59−2を下方に移動させるよう
に働く。剛体ピストン54−2の上面積が72平方インチで
あるので、上部室62−2内の冷却剤R12の蒸気圧が最大
値74ポンド(=5328÷72)以上越えないか、等しくない
か、または圧力135.39PSIA(=61.39+74)を越えてい
る限りは、ピストンはこのように移動する。熱交換器18
0における冷却剤R12の凝縮蒸気圧が131.86PSIAであるの
で、全ての冷却剤R12の蒸気が、上部室62−2から蒸気
パイプ188を通って熱交換器180へ流入して凝縮し、更に
は、液体パイプ189とソレノイド弁186及び毛管192を介
して熱交換器182に流入して気化し、その後、ソレノイ
ド弁174を備えた蒸気パイプ190を介して上部室63−2へ
流入するまで、これらのピストンの動きは続く。液体レ
ベル調節スイッチ185は、熱交換器182内の冷却剤R12の
液体レベルを調整するもので、そのレベルがある最大値
に達すると、スイッチ185はソレノイド弁186を閉じる。
液体レベルがある最小値に落ち込んだ時には、スイッチ
185はソレノイド弁186を開くようになる。
ピストンの動きが完了した時では、シリンダ24−2の
駆動チャンバー166−2のダイヤフラム70−2は完全に
押し下げられており、従って、スイッチ90−2がオンと
なってソレノイド弁28−2、34−2、172、175が開き、
ソレノイド弁26−2、36−2、173、174が閉じる。こう
して、冷却剤R11の蒸気が気化器16−2から蒸気パイプ2
0−2を通ってシリンダ24−2の駆動チャンバー166−2
へ流入する一方、シリンダ22−2の駆動チャンバー164
−2内の冷却剤R11の蒸気は蒸気パイプ30−2を通って
凝縮器32−2へ流入する。こうしてまた、熱交換器182
内の冷却剤R12の蒸気は蒸気パイプ190を通ってシリンダ
42−2の上部室62−2へ流入する一方、シリンダ44−2
の上部室63−2内の冷却剤R12の蒸気は蒸気パイプ188を
通って熱交換器184へ流入する。その後にダイヤフラム7
0−2が押し上げられると、ピストン56−2、59−2を
上方に移動させると共に、ダイヤフラム68−2を押し下
げるべくピストン50−2、54−2を下方に移動さる。熱
交換器182による建造物194からの熱の除去は、建造物19
4の冷房を意味することになる。ダイヤフラム68−2が
完全に押し下げられるとスイッチ88−2がオンになり、
これで1サイクルの動作が終わり、次の1サイクルを開
始する。
熱動力機関10−2が冷房運転する場合では、外気は被
駆動側12−2の凝縮器32−2によって循環させられて、
熱と共に空気が大気中に排出される。凝縮された冷却剤
R11は、凝縮器32−2から液体冷却媒体パイプ38−2を
介してポンプ40−2に流入し、かくして当該ポンプ40−
2によりその液体が気化器16−2に汲み上げられる。
熱動力機関10−2が暖房運転する場合では、液体レベ
ル制御スイッチ184をオン、液体レベル制御スイッチ185
をオフにする。後述のように弁の開閉を制御するため
に、独立した回路を用いている。この暖房運転時では、
熱交換器180、182の作用は変わる。即ち、熱交換器180
は被駆動側14−2の閉ループための気化器として作用す
るようになり、熱交換器182は被駆動側14−2の閉ルー
プのための凝縮器として作用するようになる。建造物19
4からの空気は被駆動側12−2の凝縮器32−2によって
循環させられ、循環された空気が熱を担持して建造物19
4へ戻る。
家屋の暖房のための本発明の用途を説明するために、
次のことを仮定する。気化器16−2中の気化温度は華氏
160度(摂氏約71.1度)で、その温度における冷却剤R11
の蒸気圧は60.45PSIAであり、凝縮器32−2中の凝縮温
度は華氏90度(摂氏約32.2度)で、その温度における冷
却剤R11の蒸気圧は19.59PSIAであり、熱交換器、即ち、
気化器180中の気化温度は華氏20度(摂氏約−6.7度)
で、その温度における冷却剤R12の蒸気圧は35.74PSIAで
あり、熱交換器、即ち、凝縮器182中の凝縮温度は華氏9
0度(摂氏約32.2度)で、その温度における冷却剤R12の
蒸気圧は114.49PSIAであると仮定する。その場合、気化
器と凝縮器との間の蒸気圧の差は、冷却剤R11に対して
は40.86PSI、冷却剤R12に対しては78.75PSIである。
そこで、スイッチ88−2がダイヤフラム68−2の押し
下がりによってオンされると、このスイッチ88−2がソ
レノイド弁26−2、36−2、172、175を開き、ソレノイ
ド弁28−2、34−2、173、174を閉じる。このようにし
て圧力60.45PSIAにおける冷却剤R11の蒸気は、気化器16
−2から蒸気パイプ20−2を通ってシリンダ22−2の駆
動チャンバー164−2へ流入して、ダイヤフラム68−2
を押し下げ、他方、駆動チャンバー166−2内の冷却剤R
11の蒸気は蒸気パイプ30−2を通って、凝縮器32−2中
へ流入して19.59PSIAの圧力の下で凝縮される。こうし
て剛体ピストン50−2、54−2は上方に移動させられる
一方、剛体ピストン56−2、59−2は下方に移動してダ
イヤフラム70−2を押し下げる。ピストン54−2の上面
によって上部室62−2内の冷却剤R12の蒸気に作用する
正味の力は、5883ポンド(=[60.45−19.59]×14
4))である。それ故、上部室62−2内の冷却剤R12の圧
力は、81.7PSI(=5883+72)だけ上昇する。上部室62
−2内の冷却剤R12の初期圧力は35.74PSIAであるので、
上部室62−2内の冷却剤R12の圧力は、117.44PSIA(=3
5.74+81.7)の最大値に上昇したことになる。しかし、
より低い圧力では、冷却剤R12の蒸気は上部室62−2か
ら蒸気パイプ190を通って凝縮器182に流入し、かくて圧
力117.44PSIAの下で凝縮させられる。そして熱は凝縮器
(熱交換器)182を介して循環する空気によって建造物1
94の中へ運ばれる。冷却剤R12は、毛管192、その後、ソ
レノイド弁186とパイプ189を通って気化器(熱交換器)
180に流入して大気の熱との熱交換作用で気化される。
そして気化した冷却剤R12は蒸気パイプ188とソレノイド
弁175を通り、圧縮シリンダ44−2の上部室63−2へ流
れ込む。それ故、凝縮器32−2によって建造物194へ伝
えられる熱は外気からの熱によって補われる。
これらのピストンの動きが完了し、ダイヤフラム70−
2が完全に押し下げられると、ダイヤフラム70−2はス
イッチ90−2をオンにしてソレノイド弁28−2、34−
2、173、174を開き、ソレノイド弁26−2、36−2、17
2、175を閉じる。こうして、冷却剤R11の蒸気は、気化
器16−2から蒸気パイプ20−2を通って駆動シリンダ24
−2の駆動チャンバー166−2へ流入する一方、駆動チ
ャンバー164−2内の冷却剤R11の蒸気が蒸気パイプ30−
2を通って凝縮器32−2へ流入する。こうして、ダイヤ
フラム70−2は押し上げられ、ピストン56−2、59−2
は上方に移動させられ、それに伴って剛体ピストン50−
2、54−2が下方に動かされる。圧力35.74PSIAにおけ
る冷却剤R12の蒸気は、気化器(熱交換器)180から蒸気
パイプ188を通って上部室62−2へ流入し、上部室63−
2内の圧力114.49PSIAにおける冷却剤R12の蒸気が蒸気
パイプ190を通って凝縮器(熱交換器)182に流入する。
これらの動作が完了して、ダイヤフラム68−2が完全に
押し下げられると、ダイヤフラム68−2はスイッチ88−
2をオンにする。これで1サイクルの動作が終了し、次
のサイクルの動作が開始する。
従って、説明したように、第2図に示された本発明
は、夏期には家屋を冷房するための空調システムとし
て、また、冬期には家屋を暖房するためのヒートポンプ
として用いることができる。
本発明は、第1図と第2図に示したように、米国特許
第4,537,037号に述べられ開示されているような多段容
積変化を利用できる。即ち、第1図の実施例において
は、本発明で用いた凝縮器32は、次段の伝熱系の気化器
のための熱源として用いており、また、第2図の実施例
では、当該気化器は前段の伝熱系の凝縮器196として用
いている。
第3図は、駆動シリンダ対の間に伝熱ループを設けな
くとも、連続容量変化が利用できるように改良したもの
である。第3図において、駆動シリンダ対の間で等温膨
張が起こるが、本発明の新しい概念の意図と観点を逸脱
しなくとも、駆動シリンダ対の間ので断熱膨張をなすよ
う構成することもできる。多段容積変化を利用すると、
より高い熱効率を生み、それが本発明による駆動シリン
ダ対の能力によって可能になる。第3図に示された多目
的熱動力機関10−3では、三基の駆動シリンダ対198、1
99、200が用いられている。それに伴って、一対あるい
はそれ以上の対の被駆動シリンダ、即ち、圧縮基を第1
図に示したように用いることもでき、更には、第2図に
示したように一つの二重圧縮器を用いることもでき、第
4図に示したように機械的力を発生させるために一対あ
るいはそれ以上の対の駆動シリンダを用いる一方で、一
対あるいはそれ以上の対の被駆動シリンダを省略するこ
ともできる。また、一つの二重圧縮器を、後での利用、
または水を汲み上げるような何か他の目的のために、暖
気や冷気を貯蔵するのに用いることもできる。簡単に説
明するために、また、熱動力機関によってなされる特定
の作用は本発明にとって重要ではないので、第3図では
被駆動シリンダ対202、203、204だけを示している。
従って、第3図に示す熱動力機関10−3は、気化器16
−3、蒸気パイプ20−3、駆動シリンダ対198の駆動チ
ャンバー164−3、166−3、蒸気パイプ20−5、駆動シ
リンダ対199の駆動チャンバー164−5、166−5、蒸気
パイプ20−7、駆動シリンダ対200の駆動チャンバー164
−7、166−7、蒸気パイプ38−3、凝縮器32−3、液
体パイプ208、熱回収装置206、ポンプ40−3で構成され
る伝熱閉ループである駆動側12−3からなっている。ソ
レノイド弁26−3、34−3は、気化器16−3から駆動シ
リンダ22−3、24−3への蒸気の流入をそれぞれ制御す
る。ソレノイド弁28−3、36−3はシリンダ22−3、24
−3からの蒸気を流出をそれぞれ制御する。ソレノイド
弁26−5、34−5は、作動流体の蒸気の駆動シリンダ22
−5、24−5への流入をそれぞれ制御する。ソレノイド
弁28−5、36−5は、シリンダ22−5、24−5からの蒸
気の流出をそれぞれ制御する。ソレノイド弁26−7、34
−7は、シリンダ22−7、24−7への流入をそれぞれ制
御し、ソレノイド弁28−7、36−7は、シリンダ22−
7、24−7から凝縮器32−3への蒸気の流れをそれぞれ
制御する。シリンダ22−3の駆動チャンバー164−3内
のスイッチ88−3及びシリンダ24−3の駆動チャンバー
166−3内のスイッチ93−3は、全ての駆動側のソレノ
イド弁の開閉を制御する。ポンプ40−3は、凝縮器32−
3からパイプ208を介して、更には、液体冷却装置を加
熱するための熱回収装置206を介して、気化器16−3へ
と液体冷却媒体を汲み上げる作用をなす。熱動力機関10
−3の駆動側12−3には、ただ一つの気化器16−3とた
だ一つの凝縮器32−3とが設けられている。凝縮器32−
3とポンプ40−3を除いた熱動力機関10−3は、建造物
の屋根裏194−3に設置されたものとして第3図に示さ
れている。各駆動シリンダ対198、199、200は、当該駆
動シリンダ対の上部室を満たしている流体を利用して、
各剛体駆動ピストンの上面に圧力を作用させている。各
駆動ピストンの底面とフレキシブル・ダイヤフラムとの
間の下部室も、好ましくは同じ流体で満たされる。
第3図に示した熱動力機関の作用を説明するに当たっ
て、以下のことを仮定する。建造物の屋根裏194−3内
の温度はほぼ華氏180.56度(摂氏約82.5度)で、駆動側
の伝熱閉ループ12−3は液体および気体の冷却剤R11で
満たされており、シリンダ22−3のスイッチ88−3はダ
イヤフラム68−3に押し下がりによってオンにされてソ
レノイド弁の状態を第3図に示したのとは反対に設定し
ているものとする。また、1ポンドの冷却剤R11の蒸気
は、蒸気の特定の条件下で各圧縮器の各ダイヤフラムを
完全に押し上げると仮定する。詳細には、シリンダ22−
3、24−3のダイヤフラム68−3、70−3がそれぞれ完
全に押し上げられると、1ポンドの冷却剤R11の蒸気を
温度が華氏180.56度(摂氏約82.5度)、圧力が80PSIAに
保つよう、従って、その体積が0.54963立方フィートと
なるように設計されているものとする。他方、シリンダ
22−5、24−5のダイヤフラム68−5、70−5がそれぞ
れ完全に押し上げられると、1ポンドの冷却剤R11の蒸
気を温度が華氏180度(摂氏約82.2度)、圧力が60PSIA
に保つよう、従って、その体積が0.75945立方フィート
になるように設計されているものとする。また、シリン
ダ22−7、24−7のダイヤフラム68−7、70−7がそれ
ぞれ完全に押し上げられると、1ポンドの冷却剤R11の
蒸気を温度が華氏180度(摂氏約82.2度)、圧力が40PSI
Aに保つよう、従って、その体積が1.1779立方フィート
になるように設計されているものとする。
空気は、液体冷却剤R11を華氏180.56度(摂氏約82.5
度)の温度と80PSIAの圧力で気化させる気化器16−3を
循環する。冷却剤R11の蒸気はパイプ20−3、そして、
開いたソレノイド弁26−3を通って駆動チャンバー164
−3へ流入してダイヤフラム68−3を押し上げ、それに
よりピストン50−3、54−3を上方に、ピストン56−
3、59−3を下方に移動させる。ピストン56−3、59−
3が下方に移動すると、ダイヤフラム70−3が押し下げ
られることになる。このようにダイヤフラム70−3が押
し下げられると、駆動チャンバー166−3内の冷却剤R11
の蒸気は、開いているソレノイド弁36−3とパイプ20−
5、そして、それまた開いているソレノイド弁26−5を
通ってシリンダ22−5の駆動チャンバー164−5に送ら
れる。こうして、ダイヤフラム68−5を押し上げること
でピストン50−5、54−5を上方に移動させ、また、そ
れに伴ってピストン56−5、59−5を下方に移動させる
ことでダイヤフラム70−5を押し下げることになる。こ
のようにダイヤフラム70−5が押し下げられると、シリ
ンダ24−5の駆動チャンバー166−5内の冷却剤R11は、
開いた弁36−5とパイプ20−7、そして、それまた開い
ているソレノイド弁26−を通りシリンダ22−7の駆動チ
ャンバー164−7に送られる。
その結果、ピストン50−7、54−7が上方に、ピスト
ン56−7、59−7が下方に移動させられるのではある
が、それによりダイヤフラム70−7は押し下げられ、ダ
イヤフラム68−7は押し上げられる。ダイヤフラム70−
7が押し下げられると、シリンダ24−7の駆動チャンバ
ー166−7内の冷却剤R11の蒸気は、ソレノイド弁36−
7、パイプ38−3及び熱回収装置206を通って凝縮器32
−3に送り込まれる。これらの動きが完了すると、押し
下げられたダイヤフラム70−3はスイッチ90−3をオン
にして、開いている全てのソレノイド弁を閉じ、閉じて
いる全てのソレノイド弁を開かせる。これにより、冷却
剤R11の蒸気は、気化器16−3からパイプ20−3とソレ
ノイド弁34−3を通ってシリンダ24−3の駆動チャンバ
ー166−3へ流入し、かくて、ピストン56−3、59−3
を上方に、ピストン50−3、54−3を下方に移動させる
ことで、前述と同様にダイヤフラム70−3を押し上げ、
ダイヤフラム68−3を押し下げる。ダイヤフラム68−3
が押し下げられると、シリンダ22−3の駆動チャンバー
164−3内の冷却剤R11の蒸気はソレノイド弁28−3、パ
イプ20−5及びソレノイド弁34−5を通ってシリンダ24
−5の駆動チャンバー166−5に送り込まれる。こうし
て、前述と同様にピストン56−5、59−5を下方に、ピ
ストン50−5、54−5を下方に移動させることで、前述
と同様な態様でダイヤフラム68−5を押し上げ、ダイヤ
フラム70−5を押し下げる。それ故、ダイヤフラム68−
5が押し下げられると、駆動チャンバー164−5内の冷
却剤R11の蒸気は、パイプ20−7及びソレノイド弁34−
7を通ってシリンダ24−7の駆動チャンバー166−7に
送り込まれる。こうして、ピストン56−7、59−7を上
方に、ピストン50−7、54−7を下方に移動させて、ダ
イヤフラム70−7を押し上げ、ダイヤフラム68−7を押
し下げる。このようにダイヤフラム68−7が押し下げら
れると、シリンダ22−7の駆動チャンバー164−7内の
冷却剤R11の蒸気は、ソレノイド弁28−7、パイプ38−
3及び熱回収装置206を通って凝縮器32−3に送り込ま
れる。凝縮された冷却剤R11はポンプ40−3によって、
凝縮器32−3からパイプ208を介して熱回収装置206に流
入し、該熱回収装置206において冷却剤R11の蒸気熱が液
相冷却剤R11に伝達され、その後、熱回収装置206から気
化器16−3に汲み上げられる。これらの動きが完了する
と、シリンダ22−3におけるダイヤフラム68−3の押し
下げによりスイッチ88−3がオンになって、開いていた
全てのソレノイド弁を閉じる一方、閉じていた全てのソ
レノイド弁を開かせることになり、これで熱動力機関10
−3の動作の1サイクルは終わる。
冷却剤R11の蒸気がある圧縮器から他の圧縮器へ移動
すると、本発明の意図から逸脱しないで気化温度を保つ
他の手段を用いることができるものの、前記蒸気の温度
は屋根裏の周辺温度によって華氏180(摂氏約82.2度)
に保たれている。従って、膨張は等温的である。温度と
特定の蒸気量(1ポンド)とを一定とし、また、駆動シ
リンダの駆動チャンバー間の体積関係が一定だとする
と、冷却剤R11の蒸気の圧力変化を求めることができ
る。従って、もし華氏180.56度(摂氏約82.5度)の温度
と80PSIAの圧力において、冷却剤R11の蒸気が駆動シリ
ンダ22−3、24−3の駆動チャンバー164−3、166−3
を交互に満たすならば、シリンダ22−5、24−5の駆動
チャンバー164−5、166−5は、温度が華氏180度(摂
氏約82.2度)ならば、交互に60PSIAの圧力で満たされ、
シリンダ22−7、24−7の駆動チャンバー164−7、166
−7は、温度が同じく華氏180度(摂氏約82.2度)なら
ば、交互に40PSIAの圧力で満たされる。このように、蒸
気がある駆動シリンダ対から他の対に移動する時、蒸気
温度は保たれ、従って駆動シリンダ間で等温膨張を起こ
すことができるのが、本発明の利点の一つである。
今、全ての剛体ピストンの移動ストロークが全て12イ
ンチ(約30.5センチ)と想定すれば、ピストン50−3、
56−3の底面積は79.147平方インチ(=144×0.54963。
約201.033平方センチ)になり、剛体ピストン50−5、5
6−5の面積は109.36平方インチ(=144×0.75945。約2
77.774平方センチ)になり、剛体ピストン50−7、56−
7の面積は169.618平方インチ(=144×1.1779。約430.
829平方センチ)になる。圧縮温度が華氏91.14度(摂氏
約32.86度)で圧縮圧力が20PSIAとすると、各二重圧縮
器を駆動する温度差が同じ(20PSI)になるよう設計さ
れているので、各二重圧縮器系によってなされる仕事
は、その面積に比例する。つまり、駆動シリンダ22−
3、24−3を含むシリンダ対198のピストン50−3、56
−3の各動力行程は、摩擦その他の損失を無視すると、
ほぼ1582.94フィート・ポンドの仕事をすることができ
る。駆動シリンダ22−5、24−5を含むシリンダ対199
のピストン50−5、56−5の各動力行程は、ほぼ2187.2
2フィート・ポンドの仕事をすることができる。そし
て、駆動シリンダ22−7、24−7を含むシリンダ対200
のピストン50−7、56−7の各動力行程は、ほぼ3392.3
5フィート・ポンドの仕事をすることができる。2ポン
ドの冷却剤R11の気化と仕事をなす6つのピストンスト
ロークを含む各サイクルで、ほぼ14,325フィート・ポン
ドの仕事をすることができる。
各駆動シリンダ対は、前述したような異なったタイプ
の有効な仕事をなすのに利用することもできるし、ある
いは、同一の仕事を発生させるのに利用することもでき
る。
もし、第2図に示したように駆動シリンダが一対であ
る熱動力機関が、第3図に示したシリンダ対198に与え
られた物理的寸法を持つよう構成され、また、冷却剤R1
1の凝縮圧力が、20PSIAの蒸気圧と26.845BTU/1b.の液体
エンタルピーを有しており、しかも、冷却剤R11の気化
温度が華氏180.56度(摂氏約82.53度)で、この温度に
おいて冷却剤R11は80PSIAの蒸気圧と112.968BTU/1b.の
蒸気エンタルピーとを有するものとすれば、また、熱回
収装置206の熱回収能力が無視されるならば、1サイク
ル当たりの2ポンドの冷却剤R11の気化には、172.246BT
Uの熱量が必要である。これらの条件の下での圧力差は6
0PSIであるので、この一対の駆動シリンダは、1ストロ
ークにつきほぼ4748.82フィート・ポンドの仕事をす
る、換言すれば、駆動シリンダ22−3、24−3のシリン
ダ対によってなされる仕事の3倍の仕事をする。そのよ
うな一対の駆動シリンダによる1サイクル当たりの仕事
の総量はそれ故、172.246BTUの熱入力に対してほぼ949
7.64フィート・ポンドの仕事、即ち、1BTU当たり55.14
フィート・ポンドの仕事をすることになる。
第3図に示した熱動力機関10−3のシリンダ22−3、
24−3に対する初期熱入力は同一量、即ち、1サイクル
につき172.246BTUである。シリンダ22−3、24−3、22
−5、24−5間には、さらに、0.982BTU/1b.が、蒸気温
度を華氏180度(摂氏約82.2度)に保つのに必要であ
り、シリンダ55−5、24−5、22−7、24−7間では、
さらに1.002BTU/1b.が、蒸気温度を華氏180度(摂氏約8
2.2度)に保つのに必要である。従って、1サイクル当
たりの熱入力総量は、176.214BTU/1b.に増加する。しか
し熱動力機関10−3の複数対の駆動シリンダは、14,325
フィート・ポンドとほぼ等しい仕事をなすことができ
る。従って、熱動力機関10−3は1BTUにつき8.29フィー
ト・ポンドとほぼ等しい仕事をすることができる。熱動
力機関10−3の熱効率は7.086%から10.446%に増加
し、その増加率は47.42%である。従って、熱効率が重
要な問題となっているところでは、単一の機能あるいは
複数の機能を達成するために等温多段容積変化が利用さ
れる。単一の機能を達成するために等温多段容積変化が
用いられるところでは、丁度一定蒸気圧の下での二つの
圧縮器間の圧力低下は設計によって変えられるように、
上部の剛体ピストンと下部の剛体ピストン間の面積関係
は設計によって変えられるので、二つの圧縮器間の圧力
低下を等しくすることは必要でない。
第4図に示した熱動力機関10−4は機械的力を発生さ
せるために改変されたものである。この熱動力機関10−
4は、一対の駆動シリンダ22−4、24−4で構成されて
いる。シリンダ22−4、24−4の構成要素は、第1図に
示し駆動シリンダ22、24の構成要素と同一である。駆動
側の伝熱閉ループ12−4の細部については、第1図に示
した熱動力機関10の伝熱閉ループ12と同一であるので、
説明しない。制御弁26−4、28−4、34−4、36−4の
下で気化器からの気化された作動流体が、シリンダ22−
4、24−4の駆動チャンバー164−4、166−4に流入し
て流出する時に、ピストン50−4、56−4が往復運動す
るのではあるが、それにより、連結ロッド214、216を介
してピストンロッド52−4、58−4と枢動自在に連結さ
れているクランクシャフト212が回転させられる。シャ
フト212に取り付けられたギア218は、駆動シャフト222
に取り付けたギア220と噛合しているので、シャフト212
の回転により駆動シャフト222が回転させられる。
第4図の熱動力機関の動作中には、両ピストン50−
4、56−4の動きは、実質的に180度ずれている。換言
すれば、ピストン50−4が動力行程を行いながら上方に
移動しているときでは、ピストン56−4は排気行程を行
いながら下方に移動している。ピストン50−4、56−4
の両側に形成されている上部室60−4、61−4と下部室
(ピストン50−4、56−4とダイヤフラム68−4、70−
4との間のそれぞれの空間)とは同一流体で満たされて
おり、それによりピストン50−4、56−4の動きに関し
ての摩擦損失を最小にする一方、ピストン50−4、56−
4のまわりの流体の漏れを最小限にしている。ダイヤフ
ラム68−4、70−4は、駆動側の伝熱閉ループ12−4に
用いられる作動流体と冷却媒体を、シリンダ22−4、24
−4の下部室64−4、65−4の中に混入しているか、侵
入する汚染物質と混合しないようにしている。
図面の簡単な説明 第1図は、水の有効な加熱、電力の有効な発電および
有効な冷却を提供するために用いられる熱動力機関の好
ましい実施例の概観図である。
第2図は、熱電力ヒートポンプとして利用した場合で
の本発明の別の実施例の概観図である。
第3図は、熱効率を高めるために用いられる等温ある
いは断熱変化を説明する、本発明の更に別の実施例の概
観図である。
第4図は、本発明の熱動力機関を機械的力を発生させ
るために用いた場合での当該熱動力機関の概観図であ
る。

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉内部空間が形成されていると共に、上
    端と下端とを有する一対の駆動シリンダと、各駆動シリ
    ンダの密閉内部空間に往復移動自在に収納され、かつ、
    前記密閉内部空間を上部室と下部室とに区画しているピ
    ストンと、該ピストンに連結されて各駆動シリンダの上
    端を摺動自在に貫通しているピストン棒と、それぞれの
    駆動シリンダの前記上部室をほぼ充満している流体と、
    前記一対の駆動シリンダの上部室の間での前記流体の流
    れを許容する手段と、蒸発器と凝縮器と各シリンダの前
    記下部室を含む作動流体の閉伝熱ループ回路と、一方の
    駆動シリンダの下部室と前記蒸発器及び前記凝縮器との
    連通と、他方の駆動シリンダの下部室と前記蒸発器及び
    前記凝縮器との連通とを交互に行って前記ピストンの動
    作位相をほぼ180度ずらすべく、該閉伝熱ループ回路と
    各駆動シリンダの下部室とを貫流する作動流体の流れを
    制御する制御手段と、前記一対の駆動シリンダに対応す
    るぞれぞれの前記ピストン棒の動きを有効な仕事に変換
    させる変換手段とから構成されたことを特徴とする熱動
    力機関。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のものであって、前記変換
    手段が、流体を圧縮することを特徴とする熱動力機関。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のものであって、圧縮され
    る前記流体が空気であることを特徴とする熱動力機関。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のものであって、圧縮され
    る前記流体は、2次元熱閉ループの冷却媒体であること
    を特徴とする熱動力機関。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のものであって、前記変換
    手段は、上記ピストン棒の動きを駆動シャフトの回転運
    動に変換することを特徴とする熱動力機関。
  6. 【請求項6】請求項1から5までの何れか一項に記載の
    ものであって、一対の駆動シリンダのそれぞれの上部室
    を充満している流体が液体であることを特徴とする熱動
    力機関。
  7. 【請求項7】請求項1から5までの何れか一項に記載の
    ものであって、一対の駆動シリンダのそれぞれの上部室
    を充満している流体が水であることを特徴とする熱動力
    機関。
  8. 【請求項8】請求項1から7までの何れか一項に記載の
    ものであって、前記各駆動シリンダの前記下部室に可撓
    性ダイヤフラムを設け、この可撓性ダイヤフラムとそれ
    ぞれの駆動シリンダの下端との間に形成された密閉室が
    可変容積動力室を構成していることを特徴とする熱動力
    機関。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のものであって、密閉内部
    空間が形成されていると共に、上端と下端とを有する一
    対の被駆動シリンダと、各被駆動シリンダの密閉内部空
    間に往復移動自在に収納され、かつ、被駆動シリンダの
    前記密閉内部空間を上部室と下部室とに区画している被
    駆動シリンダ用ピストンとを設けて、前記駆動シリンダ
    のピストンと連結した前記ピストン棒は、前記被駆動シ
    リンダ用ピストンにそれぞれ連結されていることを特徴
    とする熱動力機関。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のものであって、前記各
    被駆動シリンダの上部室に2次流体を加圧供給し、か
    つ、吐き出す手段を更に設けてなることを特徴とする熱
    動力機関。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のものであって、前記2
    次流体が周囲の空気であることを特徴とする熱動力機
    関。
  12. 【請求項12】請求項10に記載のものであって、前記2
    次流体が2次閉伝熱ループ回路の冷媒であることを特徴
    とする熱動力機関。
  13. 【請求項13】請求項9から12までの何れか一項に記載
    のものであって、前記被駆動シリンダのそれぞれの下部
    室には流体が充満されており、両方の被駆動シリンダの
    下部室は管路により互いに連通されていて前記流体が流
    入出することを特徴とする熱動力機関。
  14. 【請求項14】請求項6から13までの何れか一項に記載
    のものであって、駆動シリンダのピストンと可撓性ダイ
    ヤフラムとの間における各駆動シリンダの内部空間の部
    分に、駆動シリンダの上部室に充満されているのと同一
    流体が充満されていることを特徴とする熱動力機関。
  15. 【請求項15】請求項8から14までの何れか一項に記載
    のものであって、前記閉伝熱ループ回路は、各駆動シリ
    ンダの動力室と、該動力室を流れる作動流体を調整する
    弁手段とを含んでおり、前記制御手段はこの弁手段を制
    御するようになっていることを特徴とする熱動力機関。
  16. 【請求項16】請求項8から13までの何れか一項に記載
    のものであって、前記閉伝熱ループ回路が、一対の駆動
    シリンダの下部室への流体の流れを調整する弁手段をも
    含んでいることを特徴とする熱動力機関。
  17. 【請求項17】請求項1から16までの何れか一項に記載
    のものであって、駆動シリンダの上部室にある流体は潤
    滑液であることを特徴とする熱動力機関。
  18. 【請求項18】密閉内部空間が形成されていると共に、
    第1端と第2端とを有する複数対の駆動シリンダと、 各駆動シリンダの密閉内部空間に往復移動自在に収納さ
    れ、かつ、前記密閉内部空間を第1室と第2室とに区画
    しているピストンと、 該ピストンに連結されて各駆動シリンダの第1端を摺動
    自在に貫通しているピストン棒と、 前記各駆動シリンダの前記第2室に設けられて、各駆動
    シリンダの第2端との間に可変容積動力室を形成してい
    る可撓性ダイヤフラムと、 それぞれの駆動シリンダの前記第1室をほぼ充満してい
    る流体と、 前記駆動シリンダのそれぞれの第1室の間を連通して、
    互いに隣接して対をなす駆動シリンダのそれぞれの第1
    室間で、前記ピストンと可撓性ダイヤフラムとの間にお
    ける各駆動シリンダの第2室に充満された所定量の流体
    の流れを許容する連通手段と、 作動流体と蒸発器とヒートシンクと凝縮器と各対の駆動
    シリンダの前記動力室と、各対の駆動シリンダの動力室
    を流れる作動流体の流れを調整する弁手段とを含む閉伝
    熱ループ回路と、 ある対の駆動シリンダの動力室から隣接する対の駆動シ
    リンダの動力室へと直列に流れる作動流体の流れを制御
    する制御手段と、 最初の対の駆動シリンダの動力室と前記蒸発器との連通
    を交互に行うと共に、最後の対の駆動シリンダの動力室
    と前記凝縮器との連通を交互に行って各対の駆動シリン
    ダにおけるピストンの動作位相をほぼ180度ずらす連通
    手段と、 前記各対の駆動シリンダにおける前記ピストン棒の動き
    を有効な仕事に変換させる変換手段とから構成されたこ
    とを特徴とする熱動力機関。
  19. 【請求項19】請求項18に記載のものであって、各対の
    駆動シリンダの動力室の容積が、当該動力室の容積が最
    大になっているときの前記作動流体の温度と圧力の下で
    は、最大容積の動力室を充満している前記作動流体の重
    量がほぼ等しくなるように選ばれていることを特徴とす
    る熱動力機関。
  20. 【請求項20】請求項19に記載のものであって、各対の
    駆動シリンダの動力室における作動流体の温度がほぼ等
    しくなっていることを特徴とする熱動力機関。
  21. 【請求項21】請求項19から20までの何れか一項に記載
    のものであって、前記変換手段がシャフトの回転を発生
    させる手段を含んでなることを特徴とする熱動力機関。
  22. 【請求項22】請求項18から21までの何れか一項に記載
    のものであって、各動力シリンダーの動力室における作
    動流体の膨張作用が、断熱膨張作用であることを特徴と
    する熱動力機関。
  23. 【請求項23】請求項18から21までの何れか一項に記載
    のものであって、各動力シリンダーの動力室における作
    動流体の膨張作用が、等温膨張作用であることを特徴と
    する熱動力機関。
  24. 【請求項24】密閉内部空間がピストンにより二室に区
    画されている一対の駆動シリンダからなり、閉伝熱ルー
    プ回路を介して前記駆動シリンダを作動流体が貫流する
    熱動力機関の操作方法であって、 前記ピストンが動力行程にあるときに前記ピストンに作
    用する前記作動流体の力を総和を、排出行程時に前記ピ
    ストンを駆動する第1力成分と、有効な仕事を行う第2
    力成分とに振り分け、各駆動シリンダの一端側の室に前
    記作動流体を供給して前記ピストンをして動力行程を行
    わせる一方、前記各駆動シリンダの他端側の室にほぼ定
    量の流体を充満させて全ての駆動シリンダの前記他端側
    の室を相互連通させて、それぞれのピストンが交互に動
    力行程にあるときに前記他端側の室の間を前記流体が流
    れるようになっていることを特徴とする熱動力機関の操
    作方法。
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