JP2513193B2 - 携帯電話方式 - Google Patents

携帯電話方式

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JP2513193B2
JP2513193B2 JP61243130A JP24313086A JP2513193B2 JP 2513193 B2 JP2513193 B2 JP 2513193B2 JP 61243130 A JP61243130 A JP 61243130A JP 24313086 A JP24313086 A JP 24313086A JP 2513193 B2 JP2513193 B2 JP 2513193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 3.1(発明の技術分野) 本発明は一般公衆電話網,構内電話網等に接続される
任意の場所に持ち運び可能でかつ発着呼可能な携帯電話
方式を構築するシステムに関する。
3.2(従来技術とその問題点) 現在我国において各種移動体通信が実用されており、
このうち音声伝送を主体とする電話については内航船舶
電話,自動車電話およびコードレス電話や工場等各種事
業所内での用途に限定された連絡用通信が使用されてい
る。これら各種移動体通信は方式としてそれぞれ独立に
運用されており、例えばコードレス電話を自動車内に持
ち込んで発呼しようとしても不可能である。これは使用
周波数をはじめ制御チャネルの制御法が異なる外相対す
る受信機に必要な入力電界値が満足されない等多くの相
異点が存在すること等から明白である。
また、コードレス電話については、一般に持ち運びが
可能は電話機と、この電話機に無線回線で接続されかつ
交換機に有線回線で接続される親装置とから構成されて
いる。さらには、この電話機とこれに接続される親装置
とは通常は特定の所属関係をなしており、その電話機か
らその特定の親装置以外の親装置とはたとえ無線通信の
可能な近距離に設置されていても交信不能であり、ま
た、その特定の親装置からこれと特定の組合せとなって
いるその電話機以外の電話機が無線通信の可能な近距離
に存在していても交信不可能であった。
これはある意味では当然のことであり、もし上記不可
能であった接続を何等の条件もなく可能としたとする
と、誤接続という事になり、ひいては誤課金あるいは自
電話機への課金を故意に他電話機へ転嫁する等の悪影響
がある。
これらの困難を技術的に克服し、各個人が一個の携帯
電話機を所有しさえすれば、いつでもどこへでも、どこ
からでも電話がかけられ、また任意の場所に居ても、通
話を希望したい発呼者からの呼出し(着呼)が可能であ
る携帯電話機の出現は長い間人々の願望であった。
実際の用途としては、以上の願望は今日の我国のよう
に公衆通信用電話端末が4000万以上になり、また通路を
通行している時に電話をかけたくなれば至る所に公衆電
話が設置されており、さらに自動車に乗れば自動車電
話,新幹線に乗れば列車公衆電話,船舶に乗船中は内航
船舶電話となに不自由なく電話がかけられるような社会
においても依然として存在するのは以下の理由からであ
る。
それは個人の私物として携帯電話を所有し、自分だけ
の電話として使用したいからである。即ち、他企業(他
人の家)に出かけたとき、他人の電話を断って使うのが
種々の事情で億劫な場合があるし、市街地の通路上で公
衆電話が見当たらない場合や小銭やテレホンカードを持
合していないとき、さらに深夜になれば店舗前の赤電話
は店じまいと共に使用不能となるし、野球場や催物会場
など人ゴミの中では公衆電話機のある所まで行くのが大
変な場合等において、自分の家にある電話機と同様に携
帯中の電話機が使用可能であれば便利さはこの上ない。
他人からの着呼も同様で携帯しさえしておけばいつで
もどこに居ても、どこからでも希望者からかかって来た
電話を受けられることが可能ならばその利便さは前者の
発呼を上回ることになろう。すなわち、外出中に電話が
かけたくなれば近くの公衆電話機から発呼可能である
が、着呼についてはいつ,何時,自宅,自分の事務所以
外の場所で呼ばれるかわからないからである。更に、互
いに通話したい二人の人が別々の場所で移動中であれば
従来の電話ではアクセスは不可能であろう。
加えて、緊急時の通報が現用システムより簡単に迅速
に実施出来る外、携帯電話機を後述するように与信(ク
レジット機能)や、証明証の代用に付用可能であれば利
便は一層高まるであろう。
このように究極の携帯電話出現には現在においても根
強い願望がある。
上記の願望を満足させる方法として完全なシステムで
はないが種々のシステム案等が発表されている。
その第1は“パーソナル電話サービス”を提供するも
のとしての試案である(電子通信学会回路と情報研究会
資料IN82−21)。この構想(PID構想と呼ばれている)
によるシステムは以下の通りである。
第1図にPID構想に基く通信網の概念図を示す。
加入者には上記の個人番号(PID)を例えば、磁気カ
ードに書き込んで所有させる。このPIDカードに書き込
んであるPIDは固定電話,自動車電話,列車電話等との
端末(端末番号をSIDとする)を使用する場合も共通と
し、電話番号簿に載せる等して公表する。
固定電話,自動車電話,今後新たに開発する端末には
全てPIDカードのPIDを読取り、通信網へその情報を送り
込む機能を持たせる。
通信網には、PIDに対応する加入者情報(加入者登録
中のSID,課金情報,その他)を記憶する集中ファイル,P
Fを設置し、各端末からそのファイルにアクセスし、そ
れから読取った着信SIDに基いて発着信端末間に回線を
設定する接続制御機能を持たせる。
各加入者は、行く先々の上記端末のある場所へ着くと
PIDカードを用いて、着信用SIDを登録する。その加入者
と通信したい人が、従来の電話と同様にしてPIDをダイ
ヤルすると、発側交換機がPIDファイルへアクセスし、
着側加入者のPIDに対応しているSIDを読み出し、従来の
交換接続と同様に着側端末に着信させる。この接続手順
から明らかなように、発側加入者が着側加入者の居場所
を知らなくても直接、即時に通話ができることになる。
また、PIDカードを用いて発信を行えば、どの端末を
用いても全て自分のPIDファイルに課金情報が詳細に記
録されるため、公衆電話機と個人加入の電話機とを区別
する必要がなくなる。
上記のシステムが実現すると、たしかに固定の電話機
が近傍にあればそこから任意の場所へ自己のPIDで発呼
が可能であり、また着呼も可能となる。しかしながら移
動中例えば市街地を歩行中などに発呼や着呼は不可能で
ある。
また、第1図に示されているように、集中PIDファイ
ル(PF)は全国に一ケ所しか設置されないからアクセス
のトラヒックが大変である。例えば北海道札幌市に住む
PIDカード所有者のファイルは東京にファイルされてい
るとしよう、全国一ケ所だからこれは妥当な仮定であろ
う。そしてPID所有者が自宅から外出し隣家へ行き、そ
こにある電話端末にPID情報を送り込むとする。すると
この情報は東京にある集中ファイルに送信され書き換え
なければならない。即ちわずか数10mしかPID所有者が移
動しないのにかかわらずデータ伝送は札幌→東京,東京
→札幌(確認信号)と一往復させねばならない。
このような事が全国規模で行われるからそのトラヒッ
ク量や伝送コストの点で大きな不利となる。
これらの問題点を解決する別の方式提案が最近なされ
ている(“移動メッセージ通信方式の提案”電子通信学
会通信方式研究会資料CS85−139(1986.1.23))。
即ち、究極の通信である携帯電話は上記の文献によれ
ば非常に実現困難だとし次のような提案が述べられてい
る。
即ち移動メッセージ通信の具体例として次のように提
案されている。
第2図の基本構成による単純アロハ方式で、各無線ゾ
ーンには上り,下り各1チャネルの周波数を割当てる。
移動局向けのメッセージは固定通信網のディジタル交換
機を経て基地局へ送られ、基地局からパケットとして順
次送信される。呼ばれた移動局は正しく受信したことを
確認して応答信号を基地局経由で発呼者に送り返し、発
呼者は相手にメッセージが届いたことを確認する。移動
局はメッセージを記憶し受信者に受信を知らせる。受信
信号は記憶されたメッセージを読出す。
移動局からはランダムに呼が発生する。同一ゾーン内
では同一周波数を用いるので、ある確率で衝突が起る。
応答信号のない時には発呼者は再送する。また伝搬条件
が悪く正しく受信されない場合には、基地局は誤りを検
出して再送を要求する。
即ち、この方式は音声を用いる代りにメッセージ(一
種の電文)を用い、またリアルタイムではなく記録通信
の提案であり、通信として必要な即時性を満たしていな
い上実際のシステム構成などの詳細は今後の検討課題と
して明示されていない。従って、実現には技術的解決の
ため、時間を要するものと思われる。
次に、従来の技術でコードレステレホンシステムを若
干広域化した技術に下記のものがある(特願昭57−7414
3号)。
即ち、この技術は有線通信交換網の加入者線の端末に
設けられた親局無線装置と無線で接続し、この親局無線
装置を経由して有線通信交換網に接続されるように構成
されたコードレス加入電話機装置において、上記コード
レス加入電話機には上記加入者線の加入者線番号と異な
る加入者番号を符号化して自動的に送信する手段を備
え、各交換機には上記コードレス電話機の上記加入者番
地からこのコードレス電話機がどの交換局に所属するか
を解読し、所属する交換局へこのコードレス電話機の所
在位置情報および課金集計情報を送出する手段を備え、
上記所属する交換機には上記情報により着信を転送しあ
るいは課金集計を行う手段を備えたことを特徴としてい
る。
しかしながら、この技術は一地区内あるいは一都市内
におけるサービスエリアを想定して発明されており、関
東圏,中部圏あるいは全国エリア等広域を対象とする場
合には、信号の転送に関する伝送量が増大し技術的,経
済的な効果が減少することは前述の“パーソナル電話サ
ービス”と同様である。加えて、この技術ではコードレ
ス電話の広域性は一応達成されるものの、コードレス電
話の番号として加入者線番号と別の加入者線番号を与え
るという複雑さもある。
さらに、各移動無線通信方式による加入電話方式を統
合して、加入者は一種類の装置を持てばどの場所に居て
も通信網と接続が可能である移動通信方式を提供する案
も検討されている(特開昭58−151136号参照)。この技
術は、移動通信方式の加入者設備を経済化し、サービス
の不感場所を経済的になくすることのできる移動通信方
式を提供することを目的としたものである。すなわち、
一つの有線通信交換網に接続された自動車電話無線基地
局,携帯電話無線基地局およびこの交換網の端末に接続
されたコードレス電話親機とを備え、各移動加入者装置
が、上記各基地局または親機のいずれとも無線回線を設
定して接続することができるように構成されたことを特
徴としている。
しかしながら、この案では、例えばコードレス電話の
加入者が自動車に乗り込み、車内でコードレステレホン
を使用しようとしても、自動車電話基地局からの電波は
受信可能としても、コードレステレホンから発射される
電波を基地局で受信させることは不可能である。何故な
らば、自動車電話の移動機の送信電力は現行5Wであるの
に対し、コードレステレホンからの送信出力は現行6mW
と1/800の低レベルであるからである。
もしコードレステレホンの送信電力を5W程度に増力す
ると、基地局受信は可能となり通話は可能となる。しか
しながら、電池の負担が増大し、コードレステレホン本
来の携行可能時間の大幅な縮小や電池容量増大に伴う大
形化のため携行に不便を生じ実用的でなくなる。従っ
て、携帯電話とは云えず自動車電話の一変形との位置づ
けとなる。
従って、いつでも、どこからでも、どこへでも通話可
能とする携帯電話方式からは、かなりかけはなれた不便
なシステムと云うことになる。
以上説明した四つの提案は、携帯電話方式へのアプロ
ーチとも考えられるが、究極的な携帯電話システムの部
分的には満たしてはいるものの使用者には不便であり一
層の技術開発が望まれていた。
3.3〔用語の定義〕 携帯電話機 本発明の主要構成物の一つであり、使用者が常時携行
し後述の携帯電話親装置と対向し無線により電話の発着
呼に供する。第4図(a)は携帯電話機の構成例を示
す。無線部はマルチチャネルアクセス技術,干渉妨害検
出機能等を備え周波数利用効率の高く、かつ高品質な通
話を確保する諸機能が具備されている。また、通話信号
は変調部でアナログ又はディジタル変調され秘話性の高
い変調波で空間を介し対向する携帯電話親装置へ伝送さ
れる。また復調部は変調部と逆のプロセスにより音声信
号を復調して受信部へ伝送される。送信電力としては6m
W程度と現行コードレス電話機の送信電力と略同等であ
る。携帯電話機には着呼時に発呼側PIDを表示し、また
記憶する機能も有している。自己携帯電話機には自己識
別番号PIDとしての他の携帯電話機又は他システムの端
末には付加されているIDと異なる番号が与えられてい
る。略称としてPIDと記すこともある。
又、場合により、次に述べる固定電話機1台に対し複
数の携帯電話機が配置される場合がある。例えば、住宅
において5人家族の各人が互いに異なるPIDを有する携
帯電話機を使用する場合、5個の携帯電話機が配置され
ることになる。勿論これら各携帯電話機はそれぞれ独立
に住宅外へ持出して使用可能である。無断借用或いは盗
難時に第三者による使用を防止するため暗証番号を持た
せ、鍵機能を持たせる場合がある。
固定電話機 携帯電話機と対をなしており、現在NTTでサービスの
行われているコードレス電話の固定電話機と次の点を除
き略同一機能を有する。即ち無線により常置場所として
使用される(ホームエリア)携帯電話機と通話の送受信
を行う外、任意の携帯電話機とアクセス可能であり、ま
たこれらの位置登録・変更消去を行う機能を有する。
第3図(b)に固定電話機のブロック構成を示す。
本発明では、第三者が加入者線を使用する場合がある
ので、加入者線は同時に2回線以上同時通話が可能な多
重回線とすることが望ましい。これは加入者線に光ファ
イバケーブル等が使用されるようになれば容易に実現可
能である。固定電話機は次に述べる携帯電話親装置と同
一筐体に収容される場合がある。固定電話機はPIDと同
様他の固定電話機と異なる自己識別情報SIDを有してい
る。略称としてSIDを記すこともある。本文で携帯電話
機PID1のホームエリアにある固定電話機をSID1−H又は
単にSID1と記すこともある。固定電話機はPBX又は市内
電話交換機(以下第1種交換機と称する)と有線で結ば
れた電話端末で通常使用されている電話機としての機能
の外、下記に示す追加機能を有する。
携帯電話機の現在位置(位置登録場所)の表示。
携帯電話機へ着呼不能のとき代行着呼機能 携帯電話機への着呼転送機能 携帯電話親装置 前述の携帯電話機と対向し無線により電話の発着呼に
供する。本親装置は前述の固定電話機がある場合、同一
筐体に収容される場合がある。
後述する現用のコードレステレホン親装置に機能追加
を行えば携帯電話親装置となる。第4図(b)にその構
成図を示す。携帯電話親装置の略称としてSIDと記す場
合がある。ホームエリアにある携帯電話親装置をSID1
記すことがある。
一般電話機 携帯電話機でない普通の電話加入者の使用する電話機
である。
PBX 事業所等において通常の一般電話機を収容し電話交換
機能を有する外、携帯電話機に対し位置登録の受付,変
更,消去機能および電話の発着呼機能を有する。またPB
Xの支配する空間的広がりを持つエリアや電話交換機能
を実現するハードウェアそのものを意味する場合にも用
いる。本文では第1種交換機に含めて用いる場合があ
る。
第1種交換機 通常一般住宅等の加入区域内の電話機を収容し自加入
区域に発着する呼を扱う。電話交換機能を有する外、携
帯電話機に対し加入者情報の処理部(位置登録の受付,
変更,消去,課金等の機能)および電話の発着呼機能を
有する。更に携帯電話機から送出された音声ダイヤル信
号(ダイヤル信号1,2,……9,0の代りに音声でイチ,
ニ,サン……と発生した信号)を識別し数字に変換し、
携帯電話機に送り返す等AI(人工知能)の機能を有す
る。通常市内電話交換局に収容されている交換機を意味
しており、同局の支配する電話機や加入者線等空間的広
がりを持つエリアや電話交換機能を実現するハードウェ
アそのものを意味する場合にも用いる。NTT電話網(第
5図(a)参照)で端局と称するもので、KTC−Iと略
記する場合がある。
また、第1種交換機の管理する電話機,携帯電話機等
の云う場合には、第1種交換機と加入者線で結ばれてい
る固定電話機,携帯電話親装置,これと対向して設置さ
れている携帯電話機や一般加入電話機等を意味する。配
下の固定電話機も管理する固定電話機と同意語として使
用される。さらに、携帯電話機広域呼出し第1種無線基
地局とインターフェイスを有する。
上位の交換機とは、後述の第2種又はそれ以上の高位
の交換機の意味である。
第2種交換機(KTC−II) 複数の第1種交換機の上位に位置し自己の支配する第
1種交換機相互間の呼,自己以外の交換機から通常の電
話発着呼の中継,交換機能を有する外、携帯電話機に対
し加入者情報の処理(位置登録の受付,変更,消去機能
等)および電話の発着呼機能を有する。また通常複数の
加入区域を集合した区域を包含した電話交換局に収容さ
れている交換機を意味しており、同局の支配する空間的
広がりを持つエリアや電話交換機能を実現するハードウ
ェアそのものを意味する場合にも用いる。NTT電話網で
は地方都市単位に設置されている集中局に収容される交
換機を意味しており、KTC−IIと略記する場合がある。
また、第2種交換機の管理する(又は配下の)交換
機,電話機等と云う場合は、第2種交換機と中継線で接
続されている第1種交換機およびこの第1種交換機に管
理されている携帯電話機等すべての端末を含むものとす
る。
さらに、第2種交換機の上位の交換機とは、第2種交
換機と中継線で接続されている第3種交換機あるいはこ
れと更に中継線で接続されている第4〜第5種交換機を
意味する。
第3種交換機(KTC−III) 複数の第2種交換機の上位に位置し自己の支配する第
2種交換機相互間の呼,自己以外の交換機から通常の電
話発着呼の中継,交換機能を有する外、携帯電話機に対
し加入者情報の処理(位置登録の受付,変更,消去機能
等)および電話の発着呼機能を有する。第2種交換機の
管理する区域をほぼ県単位に集合した区域を包含した区
域を支配しており、また第3種交換機の支配する空間的
広がりを持つエリアや電話交換機能を実現するハードウ
ェアそのものを意味する場合にも用いる。NTT電話網で
は県庁所在地級の都市(70都市)に置かれている中心局
に収容される交換機を意味しており、KTC−IIIと略記す
る場合がある。
第4種交換機(KTC−IV) 複数の第3種交換機の上位に位置し中心局区域をいく
つか集合した区域を含み自己の支配する第3種交換機相
互間の呼,自己以外から通常の電話発着呼の中継,交換
機能を有する外、携帯電話機に対し加入者情報の処理
(位置登録の受付,変更,消去機能等)および電話の発
着呼機能を有する。また第4種交換機の支配する空間的
広がりを持つエリアや電話交換機能を実現するハードウ
ェアそのものを意味する場合にも用いる。さらに携帯電
話機広域呼出し第4種無線基地局や、現用自動車電話方
式の自動車電話交換局とインターフェイスを有する。NT
T電話網では、総括局に収容される交換機を意味し、KTC
−IVと略記する場合がある。
我国の場合NTT網では全国に東京,名古屋,大阪等8
箇所設置されている。
第5種交換機(KTC−V) 複数の第4種交換機の上位に位置し第4種交換機から
通常の電話発着呼の中継,交換機能を有する外、携帯電
話機に対し加入者情報の処理(位置登録の受付,変更,
消去機能等)および電話の発着呼機能を有する。また第
5種交換機の支配する空間的広がりを持つエリアや電話
交換機能を実現するハードウェアそのものを意味する場
合にも用いる。
KTC−Vと略記する場合がある。また、携帯電話機広
域呼出し第5種無線基地局(衛星)とインターフェイス
を有する。
我国の場合一箇所(東京)配置されるのが望ましい。
さらに外国との電話交換機能を有する。
携帯電話機広域呼出し第n種無線基地局(n=1,4,5) 携帯電話機は通常通信相手として携帯電話親装置と対
向して使用されるが、電波伝播状態の悪い場所、近くに
携帯電話親装置が設置されていない場所等において、着
呼を可能とするための基地局である。即ち、上記の基地
局から送信される強力な電波を使用すると都市において
は地下室や地下街もサービスエリアとなる。第1種無線
基地局からの送出電波の大きさや設置条件は現行ポケッ
トベルの呼出要無線基地局とほぼ同様である。
第4種無線基地局は自動車,列車,航空機等高速で移
動中の移動体内に搭載された携帯電話機の着呼に使用さ
れる。送出電波の大きさや設置条件は現行ポケットベル
の呼出要無線基地局と略同一である。
第5種無線基地局は衛星内に設置され、遠洋を航空中
の船舶や航空機の内部、さらには日本アルプス等深い山
中で使用されている携帯電話機に対してもサービス可能
となる。
これらの無線基地局は、これらとそれぞれインターフ
ェイスを有する第n種交換機からの制御により呼出し信
号を送出する。
また、呼出し信号は単に携帯電話機に着呼表示(鳴
動)を行うだけで通話は最寄りの携帯電話機装置と実行
させる場合と、近くに無線設備がなく通話が期待出来な
い場合は呼出信号の中に被呼携帯電話機宛通信情報を包
含させる場合がある。
加入者情報記憶部 各階位の1〜5種交換機内に所有している機能で上位
又は下位の交換機の加入者情報記憶部との間で携帯電話
機使用者に関する各種情報(発着呼,位置登録,課金等
の情報の外与信情報等の特別の情報)の送受信,記憶,
読み出し,変更,消去等を行う。加入者情報記憶部は、
細分され、位置登録情報記憶部、課金情報記憶部、
加入者別特別情報記憶部に三分割される。略称として
MEM又はメモリ部と称することがある。
また、携帯電話親装置内においても、加入者情報記憶
部とほぼ同等の機能を有する外携帯電話機内にも無線チ
ャネル番号や対向して通信する親装置のSID等の情報を
記憶,変更および消去する機能を所有している。
ホームエリア 携帯電話機を常時設置しておく場所で親子関係にある
携帯電話親装置と交信可能な半径約25mのエリアを意味
する。第8図(a)で斜線円内が携帯電話機PID1のホー
ムエリアを示している。なお、ホームエリアには携帯電
話機と対をなす固定電話機を設置しておくのが常態であ
る。(必ずしも必要ではない)また、ロームエリア等で
使用した電話料金はすべてホームエリアに設置された携
帯電話機又は固定電話機に対し請求されることになる。
ロームエリア 携帯電話機をホームエリア外で使用する場合のエリ
ア。
ロームエリアにはホームエリアからどれ位場所的に離
れているかにより次の5種類に細分される。
同一PBX内ロームエリア 携帯電話機のホームエリアを収容している同一のPBX
内でホームエリア以外のエリア。企業内で使用する携帯
電話機が通常使用する。第8図(a)の破線で示される
エリアが同言PBX内ロームエリアである。
第1種ロームエリア 一般電話が収容されている市内電話局(正確には第1
種交換機に収容されている端末の占めるエリア)と同等
のエリアのうちホームエリア以外で携帯電話機を使用す
るときのエリア。第8図(a)の破線で示されるエリア
が第1種ロームエリアを示している。
一般住宅用携帯電話機ではこのエリアで使用さること
が多い。
KTC−I内ロームエリアと記すことがある。
第2種ロームエリア 集中局(正確には第2種交換機)の管理しているエリ
アのうち、第1種ロームエリア以外で携帯電話機を使用
するときのエリア。
KTC−II内ロームエリアと記すことがある。
第8図(b)の破線で囲まれたエリアが第2種ローム
エリアを示す。
第3種ロームエリア 第3種交換機が管理しているエリアのうち、第2種ロ
ームエリア以外で携帯電話機を使用するときのエリア。
KTC−III内ロームエリアと記すことがある。
第8図(c)の破線で囲まれたエリアが第3種ローム
エリアを示す。
第4種ロームエリア 第4種交換機が管理しているエリアのうち、第3種ロ
ームエリア以外で携帯電話機を使用するときのエリア。
KTC−IV内ロームエリアと記すことがある。第8図
(d)の破線で囲まれたエリアが第4種ロームエリアを
示す。自動車,航空機或いは船舶等に搭載していて位置
登録をした場合、第4種ロームエリアに居るものとみな
す。
第5種ロームエリア 第5種交換機が管理しているエリアのうち、第4種ロ
ームエリア以外で携帯電話機を使用するときのエリア。
我国の場合日本全国がこのエリアにはいる(但し第4図
ロームエリアを除く)。我国の携帯電話機所有者が外国
で使用するときのエリアもこのエリアに居るものとす
る。
コードレス電話モードの携帯電話方式 携帯電話機と対向して通信を行う無線装置として現行
コードレス電話方式の親装置(接続装置とも云われてい
る)を使用する場合を云う。勿論、この場合コードレス
電話の親装置には本発明の携帯電話機が所期の通信機能
を発揮出来るよう機能変更もしくは追加がされているこ
とが前提である。
ポケットベルモードの携帯電話方式 携帯電話機に対し現行ポケットベルの呼出電波を下り
制御チャネルとして用いることにより携帯電話機に着呼
があることを知らせると共に、場合により呼出し電波に
外携帯電話機宛情報を送信する場合を云う。
自動車電話モードの携帯電話方式 携帯電話機を現用自動車電話方式に加入している自動
車内に持ち込み、自動車電話に使用される各種設備と接
続して通信を行う場合を云う。勿論この場合自動車電話
方式には携帯電話機が使用可能なように機能変更・追加
等がなされていることが前提である。
列車電話モードの携帯電話方式 船舶電話モードの携帯電話方式 海事衛星通信モードの携帯電話方式 航空機電話モードの携帯電話方式 以上4つの各モードの携帯電話方式はそれぞれ各移動
体において設備されている無線電話設備の一部を使用し
て本発明の携帯電話機からの通信を可能とする場合を称
している。勿論現用設備には機能変更・追加等がなされ
ていることが前提である。
広域呼出しモードの携帯電話方式 携帯電話機が携帯電話機好意呼出第n種(n=1,n=
4又は5)無線基地局から送信される電波を受信可能な
状態にあることを意味する。
証明(所有者識別)モードの携帯電話方式 携帯電話機を通話を行うための通信端末として使用す
るのではなく、与信(クレジット),各種証明証,ある
いは銀行の預金口座からの現金引き出し等キャッシュカ
ードとして使用する場合を称する。勿論これらの場合に
おいても携帯電話機の有する通信機能は有効に活用され
る。
3.4(発明の目的) 本発明は、以上説明した部分的に満足される携帯電話
方式に対し新しい構想により比較的近い将来実現可能な
究極的な携帯電話と近似的に表現し得る新しい具体的な
携帯電話方式を実現するものである。
3.5 (発明の構成及び作用) 3.5.1 本発明を構成する各主要部分(装置)の機能お
よび特徴 第3図(a)は本発明の携帯電話方式を一般住宅内又
は事務所等建物内で適用する場合の構成を示す。第3図
(a)の下方左側に第1種交換機(KTC−I)がありこ
れと同図下方右側の住宅内の携帯電話親装置とは加入者
線で結ばれている。住宅内には本発明の主要構成物であ
る携帯電話親装置等が設置されており、これと携帯電話
機とは無線で、また固定電話機とは有線で結ばれてい
る。前者については第3図上部に、携帯電話親装置およ
び携帯電話機内の主要構成をも示しており、使用周波数
帯は移動通信に適した周波数であれば任意の周波数でよ
いが、一応ここでは、NTTコードレス電話と同様250/400
MHz帯としている。
第3図(b)は固定電話機の構成を示すブロック図で
ある。図において、携帯電話親装置とはハイブリッドH
の左方で接続されている。以下、固定電話機の構成を説
明する。第3図(b)において、ダイヤル及び信号送信
部1は発呼のときには使用されるが、これには送話器T
および不在の場合のサービスのためのトーキ部また発呼
の際ワンタッチ等でダイヤル信号が送出可能なようにSI
D,PID記憶部が付属されている。またダイヤル及び信号
送信部よりの送出信号は発呼情報記憶部3にメモリされ
る外、制御部4の制御により表示部10に表示される。ま
た、不在自位置登録先の情報(SID,PID)を用いて着呼
転送するため供される。一方、本固定電話機への着呼は
これと対をなして設置されている携帯電話機の電源スイ
ッチがオフの状態すなわち待機中の状態でない場合か、
或いはホームエリアに居らず、ロームエリアのどこかの
エリアには居るが電源オフか或いは何等かの理由で携帯
電話機への着呼が不能のとき、一定のタイミングで着呼
転送されて来た場合に行われる。この場合、信号受信部
2が動作し呼出ベルBが鳴動し、使用者が受話器を上げ
ると受話器Rより相手の音声を聞くことが出来、通話が
開始される。また、上記のように受信した着呼情報は着
呼情報記憶部に記憶される。
本方式では携帯電話親装置は通話可能エリアに居る任
意の携帯電話機と通信可能なようにシステムが構成され
ているから自宅に居て携帯電話機PID1又は固定電話機
(SID1)を使用しようとしてもこれと対向する携帯電話
親装置が他の(第三者の)携帯電話機と通信中であるこ
とはトラヒック量から考えれば生起する可能性は小さい
もののある確率で発生することになる。従って、通話チ
ャネルが2回線以上あれば問題ないが導入期には1回戦
の場合もあり、この場合固定電話機の表示部10に発呼不
可能の表示を行う。これは携帯電話親装置が使用中の場
合、ビジー信号が第3図(a)に示される携帯電話親装
置内の加入者線インターフェイス回路から送られてくる
のでこれを固定電話機の信号受信部2で受信し制御部の
指示により表示部10に表示することにより行われる。
また、この場合、該固定電話機の所有者は通信中の第
三者に対し早期終話を促すための、終話要求信号を該固
定電話機のダイヤル及び信号送信部を用いて送出するこ
とが可能である。そしてこの信号は、携帯電話親装置へ
伝送され、第4図(b)に示される携帯電話親装置送信
部から可聴音または通話信号の上又は下側周波数帯を用
い制御信号として通信中の携帯電話機へ伝達される。
携帯電話機の内部構成は第4図(a)に示され、後で
詳述するが、同図受話部から可聴周波数周波の終話要求
信号として聴取されるか、又は発着呼可否表示部に終話
要求信号の来ていることを表示する。
以上の結果、携帯電話使用者が場所を20〜25m程度移
動すればそこに設置されている新しい携帯電話親装置と
の間に新しい通話路を設定し通話を継続することにな
る。もし、使用者が終話要求信号が来ているのを認識し
ているにもかかわらず同一場所で通話を継続している場
合には、該携帯電話親装置に内蔵されている時刻タイマ
ー1−7によりある時間後は通話切断信号(終話信号)
を該携帯電話機に送信し、通話を終了させる。
次に携帯電話親装置について説明する。第4図(b)
の左側は同装置の内部構成を示している。この装置は左
側に加入者線インターフェイス回路1−8を通して加入
者線および固定電話機と結ばれている。また電話信号は
制御部を介して送信部1−5,受信部1−2と接続されて
おり、制御信号については制御部1−3を介して“シン
セサイザ発振器"1−4に指示を与え所望の通話CHを捕捉
するために使用される。
また、第4図(b)のタイマー1−7は携帯電話機発
呼の場合課金情報を得るために使用される外、制御信号
発生部1−6と連動して通話中の携帯電話機使用者に終
話要求を送出するためのタイミング作成のために使用さ
れる。また、携帯電話機使用者が通話中場所の移動のた
め携帯電話機−携帯電話親装置間の相互距離が大きくな
り、携帯電話機への入力電界値が低下し、通話品質の劣
化が認められた場合(この検出は電界レベル判定部1−
9が行う)制御信号発生部1−6からチャネル切替要求
(又は切断)信号を携帯電話機へ送出し最寄りの新携帯
電話親装置を探索させる機能を有する。
次に第4図(a)を用いて携帯電話機の内部構成につ
いて説明する。
同図において、携帯電話親装置とは左端の受信および
送信ミクサ出力がアンテナに接続されており、無線によ
り通信可能な状態になっている。即ち携帯電話親装置か
らの受信信号は受信ミクサ通過後増幅器を通り増幅され
復調器に入る。この出力の一部は呼出ベル部で使用さ
れる。このは後述するような携帯電話機広域呼出し第
n種無線基地局(n=1,4又は5)からの信号を受信し
たとき鳴動するようになっている。また、復調器出力の
残部は送受話部と制御部へ送られる。受信部へ送られた
信号は受話器の駆動に使用される。次に制御部の動作を
説明すると、まず、受信用周波数シンセサイザを制御
し、携帯電話親装置などから送られて来る下り制御チャ
ネルを捕捉させる。もし、これに失敗した時は、自携帯
電話機は不感地帯に居ると判断し前述の携帯電話機広域
呼出し第n種無線基地局からの制御信号の捕捉を行わせ
る。この状態で呼出信号を受信すれば呼出し音を鳴動さ
せる。そして携帯電話親装置からの制御信号の捕捉に努
める。これに成功すれば発着呼可否表示部に青ランプ
(OK)を表示し、失敗した場合発着呼不能の赤ランプ
(NO)を表示させる。制御部また送信周波数シンセサイ
ザに指示を与え、定められた通話(又は制御)用周波数
が発生可能なようにする外、ロームエリア通話情報記憶
部や自己ID(PID)記憶部を制御する。
制御部はまた、次の機能を有する。携帯電話機がホー
ムエリアにいて、ここから携帯電話機を用いて発呼しよ
うとした場合、たまたま対向する携帯電話親装置が他の
ロームエリアから来た携帯電話機と通信中のときは、該
携帯電話機からは発呼不能であることを表示するため、
この場合も発着呼可否表示部に赤ランプ(NO)の表示を
出す機能である。即ち、該携帯電話機から上り制御チャ
ネルを用いて携帯電話親装置に通話CH割当要求を行った
にもかかわらず無応答(他と使用中のため)になる結
果、一定のタイミングをとって発呼不可の判断を行い表
示部に表示させるからである。
ただし、該携帯戒電話親装置が2CH以上同時通話可能
であれば、そのうちの1CHをホームエリアの携帯電話機
の専用CHに割り当てるため、以上の説明は不要である。
携帯電話機にはまた、通信している発呼側のPIDは原
則的に表示や記憶が可能であるが、また無線機として対
向して通信している携帯電話親装置のSID等加入者情報
を知りたい場合がある。この場合、通話中の携帯電話親
装置のSIDは、ダイヤル部の機能ボタン(例えば#)を
押すと制御部ではロームエリア通話情報記憶部の記憶情
報から最寄りの情報、即ち現在通話を実行している携帯
電話親装置のSIDを表示する。また通話中でなく単に携
帯電話親装置に位置登録し待機中の状態であれば単にダ
イヤル部の機能ボタン(例えば#)を押すことにより、
電波発射の必要なく対向するSIDの表示を行うことが可
能となる。これは後述するような本発明の携帯電話方式
の通信以外の利用方法として例えば道案内があり、道に
迷ったとき、地番表示に利用出来て便利である。
携帯電話機にはこの外相手約電話番号が明確に判明し
ていない場合でも相手先の住所の一部又は全部を知って
おれば、対向する第1種交換機に対し音声で相手先の住
所を送信すると、第1種交換機に内蔵されている音声信
号識別部で識別し、確認のため、後述の都道府県ID,市I
D,町ID等を数字で送り返して来るのを表示可能な発着呼
可否等表示部を有している。
携帯電話機よりの信号の送出は、制御部の指示により
ダイヤル信号,音声信号,制御信号等が変調器に入力
し、送信増幅器に加えられ、増幅後、周波数を制御部の
指定する周波数に変換するためMIX回路通過後送信アン
テナに加えられる。
以上携帯電話親装置,固定電話機および携帯電話機の
外部機能および構成を詳述したが最後にまとめとして、
これらを本発明のシステムとした基本機能について説明
する。
i)通常使用する場所(自己の住宅内あるい事業所内の
自席で以下ホームエリアと称する)においてはNTTで現
在商用されているコードレス電話モードで動作する。
ii)i)の携帯電話機と対をなしてSID番号を有する固
定電話機が多くの場合具備されている。電話局線への接
続は一般電話と同様であるが、本発明の固定電話機は一
般電話機と異なり、着呼転送機能,携帯電話機現在位置
表示機能等各種機能を有する。
iii)携帯電話機にはそれぞれ他の携帯機或いは他シス
テム各端末と異なるPID(自己識別番号)が与えられて
おり、発呼のとき或いは携帯電話親装置から要請のあっ
たときは自動的に自己のPID信号を送出する。(該携帯
電話機のPIDをPID1とする) iv)ホームエリア以外で発呼した場合、対向して通話す
る携帯電話装置から送られてくるロームエリアSID(端
末識別番号)を自携帯電話機の「ロームエリア通話情報
メモリ部」にメモリする。
v)携帯電話機の電源をオンにした時自PID番号をホー
ムエリアのコードレス電話モードの送信用制御チャネル
を用いて自動的に送信する。これをホームエリアまたは
ロームエリアにおける「位置登録」と称する。この場合
の動作フローについては後述する。
vi)携帯電話機が広域呼出しモードで着呼があったにも
かかわらず、最寄りの場所に携帯電話親装置がなく着呼
応答の出来ない場合、一定時間発呼者番号を自PIDのロ
ームエリア発呼通話情報記憶部に記憶しておき、場所の
移動に伴って応答可能となった時点で発呼者に応答する
機能を有している。
次に本発明の特徴と一つである第1種〜第5種交換機
に設置される加入者情報記憶部について説明する。第5
図(a)は第1種〜第5種交換機の層別構成を示してい
る。即ち、第1種交換機は、用語の定義で述べたごとく
携帯電話機や固定電話機,一般電話機等を管理するが、
このために加入者情報記憶部MEMが設置されている。第
2種交換機は複数の第1種交換機と図示のように伝送路
で結ばれており、また加入者情報記憶部MEMが設置され
ている。これから高位の交換機にもMEMが図示の如く設
置されており、これら各階位に設置された加入者情報記
憶部は、携帯電話機の位置登録要求や課金情報等のため
後述のように互いに連絡しながら本発明の特徴である分
散記憶機能を有している。
3.5.2 本発明の構成原理およびそれを妥当とする根拠 本節においては、各階位の交換機に分散設置された加
入者情報記憶部MEMの配置法が従来技術の集中配置法と
比較してその優位性を述べ、また、後述に個人識別情報
PIDの付与法について説明する。
まず、加入者情報記憶部(MEM)の機能について説明
する。
3.5.2−1〔各階位交換局に装備される加入者情報(PID
別の位置登録,課金等の情報)記憶部の機能) i)携帯電話機より親装置,PBX等を経て受信した加入者
情報を記憶すると共に必要により上位局または下位局へ
該情報の転送等を行う。
ii)該携帯電話機より場所の移動等のため再び該交換機
が新しい加入者情報を受信した時は、前情報と比較し、
記憶情報の書き換え,消去等を行うと共に、必要により
上位局または下位局へ新しい加入者情報の転送等を行
う。
iii)携帯電話機に関し予め下記,のような加入者
情報が記憶されている場合には、該携帯電話機からの位
置登録要求信号を受信しても、予め記憶されている加入
者情報に基づいて該携帯電話の位置登録,発着信制御等
を行う。
位置登録受付拒否 位置登録を行わず従って発着呼不能とする。この場合
必要により該携帯電話機の位置登録を拒否したことを下
位又は(および)上位の交換局へ情報の転送を行う。
位置登録の限定受付 該携帯電話機の発着呼を規制するため、ある限定され
た範囲で位置登録要求を受付ける。(即ち、発呼又は着
呼時分を限定すること、発呼又は着呼の一日のうちで使
用可能時間を限定すること等) iv)携帯電話機のホームエリアに対応する固定電話機が
ある場合に不在時転送を行うこと。
v)異常トラヒックのときクラス別に回戦接続を行うこ
と、 vi)携帯電話機の位置登録の方法や種類を識別し、着呼
の場合呼出方法を決定すること(広域呼出し,狭域呼出
し等の別) vii)加入者特別情報記憶部に記憶されている情報に関
し加入者、および第3者の機関との契約に基づき、これ
らの情報のうち必要な部分を第3者へ伝送すること、 viii)携帯電話機が異種メディアサービスの発着信可能
な機能を備えている場合、異種メディア別通信の交信状
態を記憶すること、 ix)ロームエリアで発呼した携帯電話機の課金データは
該携帯電話機の属する第1種交換機で収得されるが、こ
れを他の交換機等を経由して該携帯電話機のホームエリ
アを支配する第1種交換加入者情報記憶部へ送信するこ
と、 x)各階位交換機の加入者情報記憶部で得た情報を必要
により自交換機とインターフェイスを有する携帯電話機
広域呼し第n種無線基地局へ伝送すること、 3.5.2−2〔携帯電話親装置加入者情報記憶部の機能) i)携帯電話親装置(SIDn)より送信する下り制御信号
を捕捉して位置登録要求をして来た携帯電話機のPIDを
自装置内のPID信号記憶部へ記憶すると共に、対向する
固定電話機およびKTC−Iに対し該携帯電話機が現在SID
nに位置登録をしていることを通知する。
ii)自携帯電話親装置を介して通話中の携帯電話機が歩
行に伴ない遠く離れたため入力電力値が一定レベル以下
となった場合、方式として後述する通話中チャネル切換
動作に移行するが、チャネル切換完了後も一定の時間自
装置内のPID信号記憶部に該PIDを記憶する。これは万一
通話中チャネル切換に失敗した場合、自装置と該携帯電
話機との間で通話チャネルの再設定に備えるためであ
る。
iii)親子通信のときも該親・該子(携帯電話機)のPID
情報と共に通話の開始,終了時間を第1種交換機の加入
者情報記憶部へ知らせる。
3.5.2−3〔固定電話機記憶部の機能〕 i)固定電話機よりの発呼情報を記憶し、必要により表
示部へ情報を提供する外KTC−Iよりの要求信号により
記憶内容を転送する。
ii)携帯電話機がロームエリアに居り、着呼があっても
着信しない場合、一定のタイミングにより着呼転送され
て来た情報を記憶する。
iii)携帯電話機がロームエリアで位置登録をした場
合、事前に機能設定がされておればこの情報をKTC−I
−1より受取り記憶する。
3.5.2−4(携帯電話機通話情報記憶部の機能〕 i)ロームエリアにおいて携帯電話機の位置登録情報や
該携帯電話機からの発呼情報を記憶する。
ii)ロームエリアにおいて携帯電話機への着呼情報を記
憶する。
iii)自己ID記憶部においては自己PID情報および暗証番
号はじめ与信や各種証明証として必要なID情報等を記憶
する。
また、KTC−Iからの要求信号により自己ID記憶部に
記憶されている情報のうち必要なものを送信する。
以上により、加入者情報記憶部の機能は明らかとなっ
たので以下本発明で主要な役割を行う携帯電話機の位置
登録について説明する。
本発明の主要装置の一つである携帯電話機を携行し全
国各地を移動している間でも、他の電話機と常時発着呼
可能とするためには、該携帯電話機が現在どこに居る
か、技術的にはどの携帯電話親装置と交信可能かをたえ
ず監視記憶している必要がある。この担務を担っている
のが携帯電話親装置と第1〜5種交換機加入者情報記憶
部(MEM)である。
位置登録には該携帯電話機のホームエリアからの距離
的大小の関係から次に述べる6つのケースに分類され
る。
i)ホームエリアにおける位置登録 ホームエリアにおいて携帯電話機に電源をオンした場
合、この登録動作が開始される。第11図(a)はこの場
合の動作フローを示している。以下第11図(a)を用い
て説明する。同図において携帯電話機PID1の電源スイッ
チがオンされるとホームエリアにある携帯電話親装置SI
D1の下り制御CHを捕捉し、PID1から上り制御CHを用い
て、位置登録要求信号を送信する。携帯電話親装置SID1
ではこれを受信し自記憶部へ記憶すると共に、第1種交
換機KTC−I−1宛PID1の位置登録要求信号を送出す
る。これを受信したKTC−I−1の加入者情報記憶部で
はこの構成の一部である位置登録記憶部にPID1がホーム
エリアの携帯電話親装置SID1位置登録されていることを
記憶する。これが完了すると該携帯電話親装置宛位置登
録完了信号を送出する。この信号を受信したSID1は信号
内のPID1を照合し、該携帯電話機PID1宛位置登録完了信
号を送出する。これを受信したPID1は信号内容を検査し
SID1を記憶する。
以上の動作フローによりホームエリアにおける位置登
録は完了する。
ii)第1種ロームエリアにおける位置登録 次に第1種ロームエリアにおける位置登録の動作フロ
ーを第11図(b)を用いて説明する。同図において携帯
電話機PID1の電源をオンすると、前述の同様に対向する
携帯電話親装置SID2に対し位置登録要求信号を送出す
る。これを受信したSID2でPID1信号を検査した所SID2
対向する携帯電話機(PID2)ではなくロームエリアの第
3者の携帯電話機であることを認識し、自記憶部にPID1
を記憶すると共にKTC−I−1宛位置登録要求信号を送
出する。これを受信したKTC−I−1のMEMでは位置登録
をSID1からSID2に変更して記憶すると共にSID2宛完了信
号を送出する。以下の動作は第11図(a)と全く同様に
進行し、PID1のSID2における位置登録が完了する。
次に携帯電話機PID1を電源スイッチオンの状態に保ち
ながら歩行を続け第1種ロームエリア内で移動したとき
の位置登録動作を第11図(c)を用いて説明する。同図
において携帯電話機PID1はSID2からの下り制御CHと捕捉
しているが歩行に伴い、入力電界値が低下し、遂には一
定の基準値を割り込むに至る。するとPID1では雑音レベ
ル検出器(第4図(a)参照)の情報に基づいて別の制
御チャネル捕捉のための探索を開始する。その結果、携
帯電話親装置SID3から送信されている下り制御CHの入力
電界値が一定の基準を満足することを見出し自記憶部に
位置登録として記憶しているSID2に変えSID3に書き換え
る。またSID3に対し位置登録要求信号を送出する。この
信号を受信した携帯電話親装置SID3では該PID3を記憶す
ると共にKTC−I−1に対し位置登録要求を送付する。
以下の動作は第11図(b)と同様である。
iii)第2種ロームエリアにおける位置登録 第11図(d)を用いて動作フローを説明する。同図に
おいて携帯電話機PID1の電源オンからKTC−I−2への
信号受信までの動作は前述の第11図(b)と全く同一で
ある。さてKTC−I−2では位置登録信号内容を検査し
た所、該PID1はKTC−I−2の管理している携帯電話機
ではないことを認識し、自位置登録記憶部に記憶すると
共にPID1を管理しているKTC−II−1に対し位置登録要
求信号を送出する。これを受信したKTC−II−1のMEMで
は信号内容を検査の上自位置登録記憶部へ記憶の上、PI
D1を管理しているKTC−I−1に対し、PID1がKTC−I−
2の管理するSID4に位置登録されていることを記憶する
よう要請する。この信号を受信したKTC−I−1では信
号内容を検査し、自位置登録記憶部へ記憶する共にKTC
−II−1に対し、位置登録が完了した事を報告する。こ
の信号を受信したKTC−II−1では自位置登録に記憶の
記憶内容を照合した上、KTC−I−2宛位置登録完了信
号を送出する。以下の動作は第11図(c)と全く同様な
プロセスをたどりPID1のSID4への位置登録が完了する。
iv)第3種ロームエリアにおける位置登録 第11図(e)を用いて動作フローを説明する。同図に
おける位置登録動作フローのうちPID1電源スイッチオン
からKTC−II−3への信号送信までの動作は第11図
(d)と全く同一である。
さてKTC−II−3へ送られて来た位置登録要求信号はK
TC−II−3のMEMで検査され記憶される。また検査の結
果、該PID1は該KTC−II−3の管理している携帯電話機
ではない事が判明するので上位の交換機であるKTC−III
−1に対し位置登録要求信号を送出する。この信号を受
信したKTC−III−1では該PID1は自己の交換機で管理し
ていることを認識し、自MEMへ記憶する。また、KTC−II
−1に対し位置登録要求信号を送出する。以下の動作は
第11図(d)と全く同様なプロセスをたどりPID1のSID5
への位置登録が完了する。
v)第4種ロームエリアにおける位置登録 第11図(f)はこの場合の動作フローを示す。同図と
第11図(e)との相異は第4種交換機が介在する点だけ
で他の動作は第11図(e)と全く同一である。
vi)第5種ロームエリアにおける位置登録 第11図(g)はこの場合の動作フローを示す。同図と
第11図(f)との相異は第5種交換機が介在するだけで
他の動作は第11図(f)と全く同一である。
なお、以上の説明の中で第11図(e)におけるKTC−I
I−3,第11図(f)におけるKTC−II−4およびKTC−III
−4,第11図(g)におけるKTC−II−5,KTC−III−5,お
よびKTC−IV−5のそれぞれに装備されているMEMに位置
登録を要求して来たPID1の位置登録情報を記憶すること
は必ずしも必要ではなく、省略しても本発明の効果に何
ら支障を与えるものではない。しかしながら、一見冗長
のようにも見えるこれらの交換機で位置登録情報を記憶
することにより、PID1がロームエリアに居るとき、同一
種類のロームエリアから着呼があったとき、該ロームエ
リアを管理する交換機のMEMを検索するだけで、上位の
交換機に問合わせることなく両者の通話路が設定出来る
等メリットを生ずることになる。従って、MEMの経済性
が増加している現状を考えると、位置登録に関与した全
交換機のMEMで登録情報を記憶するのが合理的と考えら
れる。
最後に位置登録の解除(変更)するときの動作フロー
について1例として第5種ロームエリアにおける位置登
録をしていたPID1がホームエリアに位置登録の変更を行
うときの動作フローについて以下説明する。
vii)第5種ロームエリアにおいて位置登録していたPID
1がホームエリアに位置登録を変更するときの動作 実際問題としてこのようなケースが生ずるのは東京に
住んでいる人が携帯電話機を携行して北海道へ旅行し、
旅行中各地で携帯電話機を使用し帰途は電源をオフにし
東京へ持ち帰り、翌日自宅で該携帯電話機の電源スイッ
チをオンにした場合に該当する。
この場合再度東京のホームエリアで位置登録すること
となるが、この動作フローは以下のようになる。それは
あたかも第11図(g)に示す第5種ロームエリアにおけ
る位置登録動作フローと全く逆のフローとなる。即ち、
SID1,KTC−n−5(n=1,2,3,4,5),KTC−n−1(n
=1,2,3,4,5)のMEMにはすべてPID1の位置登録はSID7
されているのを変更(消去)する動作となる。つまりSI
D1の記憶部にはPID1第5種ロームエリアのPID7に位置登
録されているのをホームエリアに変更すると共に、KTC
−I−1に対しPID1からSID1に位置登録を要求している
ことを連絡する。KTC−I−1ではMEMを検索し自MEMを
変更すると共にKTC−II−1に対し位置登録の変更(消
去)を要求する。この信号を受信したKTC−II−1では
自MEMのPID1にかかわる位置登録情報を消去し、またKTC
−III−1に対し位置登録の変更(消去)を要求する。
以下上述したSID1,KTC−I−1以外の交換機のMEMからP
ID1の位置登録情報がすべて消去されることになる。
以上の説明で携帯電話機の位置登録動作が明らかにな
ったが、このように本発明による携帯電話方式において
は必ず携帯電話機の位置登録は実行されることになる。
しかも、この位置登録の場所的確度はコードレス電話モ
ードの場合25mと極めて正確なものである。従って保険
の外交員,セールスマン等の現在位置を営業所等にある
電光掲示等で監視しようと思えば、これらの人々に携帯
電話機を持たせ、最寄りの第1種交換機(KTC−I)よ
り位置登録情報をもらえば容易に可能となる。本発明は
このように通信以外へも広く応用分野を有するものであ
る。
本発明による携帯電話方式の位置登録が威力を発揮す
るには携帯電話機が待機状態(電源オン)であることが
前提である。最近IC回路や高周波回路の低消費電力化が
進みつつある現状を考えるとこの意味から携帯電話機は
一度ホームエリアを離れたら必ず電源オンの状態に保つ
ことが望ましい。もしロームエリアに居るすべての携帯
電話機でこのような条件が見たされるならば下記のよう
な新しいサービス方式が出現可能となる。
津波,台風等緊急時の通信が個人別に実施可能とな
る。
重要人物(VIP)に対し何らかの原因で位置登録がさ
れていなくても好意呼出モード(衛星を用いた)により
呼出可能となる。
セールスマン,医者等に対し指定された市町村へ到着
した時連絡をとりたい通信が可能となる。逆にあるエリ
アから離れた場合、自動的に事務所,営業所等ホームエ
リアの人に位置登録変更の情報を伝達可能である。
定時サービス、即ち毎日一定の時刻に市況情報登録を
流すサービスが全国の移動中の人々に対し実施可能とな
る。
携帯電話機からの緊急通信が効果的に実施可能であ
る。
以下これらの利用法を具体例をあげて詳細に説明す
る。
携帯電話機所有者からの緊急通信 携帯電話機所有者が自宅又は道路上等任意の場所で気
分が悪くなり急病と判断される時はあらかじめ具備され
ている携帯電話機の緊急通信用の発信ボタン又は緊急通
信として例えば119をダイヤルする事に決めておけば、
これを受信した救急医療センターではKTC−Iより該携
帯電話機の現在位置情報を転送してもらい現場に救急車
を直行させることが出来る。これは現在老人用に「救急
ペンダント」なるものが与えられ救急の場合自宅などで
ペンダントを引っ張ることでペンダント内に装備された
無線機からSOS電波が発射し、これを受信した信号が救
急医療センターに送られ救急車がかけつけるシステムが
実用されているが、本発明はこれを高機能化し全国規模
にサービスエリアを広げたものに相等する。同様に自分
の居る場所が火事の場合も緊急通報として例えば119を
ダイヤルし「火事」と云うだけで(これも必ずしも云う
必要はなくダイヤル信号の様なものでもよい)、現用の
システムのように精神が動揺しているときに地名,地番
や付近の建物の様子などを詳しく説明する必要はない。
消防センターでは発呼者の位置登録場所を電光表示板の
上に表示可能となっており直ちに火災現場へ出動可能と
なる。
また犯罪や交通事故現場からの現場からの通報も携帯
電話機から例えば110とダイヤルすることにより、パト
カー指令センターでは該携帯電話機の現在位置が明確に
認識可能であり、効果的な活動が実施可能となる。
痴呆老人等の現在位置検出 我が国の人口が高齢化し、老人の占める大きさが大き
くなりつつある現在、痴呆(ボケ)老人の増加が社会問
題化されつつある。なかでも家人の監視から離れ道路や
公園等を昼夜となくみだりに歩き回るボケ老人は世間の
迷惑になり又交通事故にあう確率も多くのこの老人を探
したづねて歩く家人の精神的負担も大きいものである。
本発明の携帯電話方式はこの場合にも大きな福音を提供
する。
即ち、痴呆老人に携帯電話機(電源オン)を持たせて
おくと万一屋外へ一人で出て町の内を歩きまわっても、
KTC−Iへ該携帯電話機の現在位置を問合わせることに
より発見が非常に容易になる。同様に広い遊園地などに
行ったときも子供に携帯電話機を持たせておくと万一迷
子になっても発見が容易である。
なお、以上の本章の説明で用いた第n種交換機の加入
者情報記憶部は記憶容量が十分であって常時新しい情報
を記憶可としたが、記憶容量が飽和状態になる場合或い
は故障によりPIDからの位置登録が行われない場合があ
る。この場合、以下の優先順位で別の交換機が位置情報
を記憶することにより本発明の効果に及ぼす悪影響を除
去出来る。即ちロームエリアを管理する第n種交換機の
MEMが障害になった場合第n+1種交換機が記憶を代行
する。もし上位の交換機も障害等で記憶不可能であれば
更に上位の交換機へと最後は第5種交換機のMEMへの記
憶を試みる。万一第5種交換機のMEMも記憶不可能のと
きは、ホームエリアの携帯電話親装置又は固定電話機
(SID1)の位置登録を実行する。
このような状態のとき着呼があれば伝送路を通ってSI
D1へ現在位置を問合わせてから実際に携帯電話機が居る
エリアを管理している交換機から呼出すことになるので
制御信号はかなり迂回することになるが通話には支障な
く実行される。
さて、以上の説明で第n種交換機(n=1,2,3,4およ
び5)に設備されている加入者情報記憶部は如何に重要
な役割を果たすかが明らかになった。そこで以下この記
憶部を使用するトラヒックや所要メモリ量について計算
を行い、この中で分散方式が従来方式の集中方式より優
れている点を説明する。
3.5.2−5〔位置登録トラヒック及び所要メモリ量〕 本発明における携帯電話機は全国各地任意の場所へ携
帯し、そこから任意の場所の電話との発着呼を行うこと
となるが、携帯電話機の移動に伴う現在位置登録は通話
の常時可能性を確保することから常時実行する必要があ
る。また、これを実行しても従来の技術よりはるかに効
率的でかつ経済的で使用者の習性に従った合理性の高い
方法であることを以下詳細に説明する。
まず説明の大筋を述べると、我国における携帯電話機
の使用者は(これは我国国民一般と表現しなおしてもよ
いが)各個人の住宅,又は勤務先等でほとんどの時間を
消費しており、外出する時間は相対的に少なく、かつそ
の時間は各個人の常時居る場所を離れる距離が大きくな
ればなる程それに反比例してその頻度,専有時間等が激
減する点にある(詳細は後述する文献による)。
即ち、例えば事業者等で働くビジネスマンの場合、多
くの時間を自席(デスク)で使い、たとえ離席しても同
一事業内の会議室,別職場に立ち寄る程度であり、この
とき自己の携帯電話機を携行したとしても位置登録はPB
X又は第1種交換機の加入者情報記憶部の位置登録情報
の変更のみで終結する。また、これに必要な信号の授受
も、携帯電話機−親装置−PBX(又は第1種交換機)で
完遂され他に影響されることはない。
次にビジネスマンが所用で事業所外へ外出する場合を
想定すると、出張先は半日程度で自社へ戻れる場合が大
半であり、せいぜい日帰り出張程度である場合が多い。
これを本発明の交換機種別で云えば、同一市内(第2種
交換機支配エリア)及び同一県内(第3種交換機支配エ
リア)で完結される場合が多いことであり、県外へ出張
(第4種交換機支配エリア)さらには東京から北海道等
遠距離出張(第5種交換機支配エリア)の可能性は極め
て少ない。
以上の実態は何もビジネスマンのみではない。例え
ば、家庭の主婦が外出することは日常生活で費やす全時
間に対してみればその比率は少なく外出しても買物等近
所で用足し出来る場合が大半であり、他の用件も同一市
内あるいは同一県内で完結する場合がほとんどであり、
他府県に及ぶ外出は極めて少ないであろう。
さらに一家(一世帯)でレジャー等で外出する頻度は
後述するように極めて少ない。
以上の事情から、上位の交換機の加入者情報記憶部
(位置登録記憶部)を使用する頻度、従ってこれら登録
に要する信号伝送の頻度は、極めて少ないことが理解さ
れる。従って我が国の国民性(これは世界各国の国民に
ついても言えることであるが)を考え、携帯電話機の携
行に伴う位置登録方法を本発明のように分散登録するこ
とが最も使用者習性に合致したものと判断される。
この点が従来技術のように、全国一箇所に加入者情報
を集結して管理する場合と全く異なる本発明の特徴を表
しているものと云える。
それでは以上のような一般国民日常行動を文献(全国
旅行動態調査報告書、総理府編昭和57年10月)を参考に
詳述する。即ち、以下この報告書をもとに本発明の第1
種〜第5種の交換機の記憶部に携帯電話機所有者が登録
されるトラヒック量について算定する。
a)旅行の種類と旅行経験率,旅行回数について 昭和55年9月から56年8月までの1年間に、国民の6
6.0%が宿泊旅行を行っている。(表1) 宿泊旅行の経験率を旅行の種類別に見ると、純観光が
45.9%、業務旅行7.1%、帰省旅行13.8%、家事・私用
のための旅行9.1%等となっている。純観光と兼観光を
合わせると53.3%が宿泊旅行を行っている。
宿泊旅行回数を見ると、平均1.683回で、これを旅行
の種類別で見ると、純観光は0.821回で全体の48.8%を
占める。業務旅行は0.180回、帰省旅行は0.235回等とな
っており、純観光と兼観光を合わせると1.030回とな
り、全体の61.2%となっている。
次に国民1人当たりの年間延べ旅行日数は平均4.92日
である。
b)地区(ブロック)間の流動について 旅行出発地側からブロック別に目的地をみると、表2
のとおり、どのブロックにおいても域内旅行の比率が高
くなっている。
c)海外旅行について 昭和55年9月から56年8月までの1年間の国民1人当
たりの海外旅行の経験率は2.0%である。また海外旅行
の1人当たり年間平均旅行日数は8.6日である。
d)日帰り観光レクレーションについて 昭和56年1,2月と7,8月の各2ケ月間に行った冬季と夏
季の日帰り観光レクレーションについて調査した結果、
世帯員当たりの日帰り観光レクレーションについて見る
と、「冬季」の経験率は32.4%、「夏季」の経験率は4
3.6%である。「夏季」が「冬季」の10ポイントほど上
回っている。1人当たりの日帰り観光レクレーション平
均回数は「冬季」で0.659回、「夏季」で0.956回であ
る。
また日帰り観光レクレーションの目的地を、回答者が
居住している都道府県内外に分けて見ると、「冬季」、
「夏季」ともに住居都道府県内が60%を超えている。
(各交換機別位置登録トラヒック・メモリ容量の算定) a)第5種交換機 日本国民が外国旅行においても携帯電話を私用したい
ときは必ずこの交換機メモリに位置登録する。
トラヒック量は国民1人当たり、0.03回/年旅行し、
その平均日数(8.6日)より、国民1人当たり、1年間
に第5種交換機に位置登録を行う割合は、 0.03回×8.6日=0.248日回/人年 即ちトラヒック均一ならば全国民(1.2億人)の80%
(1億人)が携帯電話機を所有したとしても、第5種交
換機に必要とするメモリ容量は 即ち7万人分あればよい事になる。
第5種交換機のメモリ容量としてその他第4種ローム
エリア間の移動にともなう位置登録が必要である。それ
は、例えば東京在住の使用者が北海道へ旅行する場合に
該当しており、これらの統計は第2表より次式で求めら
れる。
即ち、一つの携帯電話機所有者は年間地域外旅行によ
り3.87日間メモリを使用することを示している。
また、年間の旅行回数は1.2回で、1回の旅行で複数
の地域に及ぶ旅行は少ないと考えられるので、0.66×4.
92=3.2日間メモリを使用することになる。従って、登
録トラヒックは1.2回×2=2.4回(登録および消去)と
なる。
以上より外国および地域外旅行により第5種交換機に
必要な位置登録トラヒック量およびメモリ容量は1携帯
電話機当たり、年間次のようになる。
トラヒック量(0.03+1.2)×2=2.46 メモリ容量0.248×3.873=4.116日回 即ち年間2.5回アクセスし 使用することとなる。従って、総メモリ容量は となる。なお、以上の計算では本発明の携帯電話広域呼
出し第5種無線基地局を使用するトラヒックおよびメモ
リ量は算定が困難で、実際は僅少と推定されるため無視
した。
b)第4種交換機 表2の例えば東京ブロック内又は東北ブロック内の如
きブロック内流動と日帰り旅行による流動とを加える必
要がある。
前者については1携帯電話機1年当たり 0.4903回×0.66×4.92日=1.592日回 後者については、計算の結果、同様に1.456日回であ
る。
これらの外に、第5種交換機への登録の都度第4種交
換機も同様動作することから、これを加えると、 トラヒック量 (0.4903+1.456+1.23)×2=6.35(回) メモリ容量 1.592+1.456+4.116=7.164(日) 即ち年間6.25回アクセスし、7.16日間メモリを使用す
ることになる。
c)第3種交換機等 第3種交換機〜第1種交換機に係る位置登録トラヒッ
ク量およびメモリ量については携帯電話使用者の使用習
性に大きく影響を受けるため正確な推定は困難である。
ただ、メモリ容量について云えば、第3種交換機は年間
20〜30日間程度、第2種交換機では50〜100日間程度、
第1種は常時365日使用するとしての設計が必要であろ
う。なお、以上の算定の根拠は前述の文献(全国旅行動
態調査報告書、総理府編昭和57年10月)に記されている
ように昭和55年での測定結果であり、将来国民生活の様
態の変化により若干の補正が必要となろう。しかしなが
ら、本発明の根拠を根本から覆すような大きな変化はな
いものと考える。
以上本発明の加入者情報記憶部を使用するトラヒック
や所要メモリ量のおおよそ計算を行ったが、以上の機能
および動作と従来の技術で説明した集中記憶法(全国一
ケ所に加入者情報記憶部を設置する方式)を採用した場
合それに必要なトラヒックおよびメモリ量はどれ位にな
るであろうか、この概略を以下推定する。
トラヒック 以上i)〜iii)で説明したように、携帯電話機の移
動に伴うすべての位置登録,課金情報等をその都度全国
一箇所に設置された記憶部まで伝送しなければならない
から、ぼう大な量に達する。特に、課金情報の伝送につ
いては、利用者の終話直後送信されることになるから
(さもなければメモリが必要になり集中配置の効果が発
揮されなくなる)、通話トラヒックの混雑している最繁
時に行われることになり、回線容量として、この分だけ
増加する必要が生じる。一方、本発明では、課金情報は
通話直後に送信する必要はなく1日または1週間あるい
は1箇月まとめてKTC−Iへ送信すればよく、かつ夜間
の通話トラヒックの少ない時間帯を選択出来る等、メリ
ットは大きい。
メモリ量 我が国全体を考えて、本発明の分散形加入者情報記憶
部の設置法と従来技術のように全国一箇所の集中設置法
とを比較すれば、集中設置の方がメモリ量は全体として
は少なくなることは明らかである。以下定量的な考察を
行う。記憶部を全国一箇所の集中設置法をとっても本発
明と同等のサービス性を発揮させるには、第1種交換機
と相当する電話局に加入者情報記憶部を設置する必要が
ある(例えば、課金情報の記憶のため)ので、本発明の
第2〜第5種交換機に要するメモリ量と集中配置の場合
のメモリ量の差はどれ位かと云う事になる。すると第5
種〜第4種交換機のメモリ量は極小であるから、第2〜
第3種交換機のメモリ量と集中配置のメモリ量との比較
と云う事になり、分散方式は集中方式(メモリ量M0とす
る)に比較して だけ多く必要となる。但し、我が国の全国内にある第2
および第3種交換機全メモリ量をそれぞれM2,M3とし
て。実際のM2,M3の値は設計思想、すなわち、最繁時に
対するマージン技術にもよるが、上記の値は2〜3と推
定される。
しかしながら、記憶装置に用いられるハードウェアの
価格は近年安価になりつつあり、本方式のデメリットと
してはそれ程大きいものではなく、むしろトラヒック量
の優位性が絶大である。
3.5.3〔PID(個人識別情報)について〕 次に本発明のPID(個人識別情報)の付与法について
説明する。
PIDに含まれる情報としては、次の識別が可能なよう
に与えられる。
特定の個人が他の個人と識別されること、(すなわ
ち、同一家族内においても同一のPIDは全くあり得な
い。) 第1種ロームエリア,第2種ロームエリア,……第
5種ロームエリアの識別が可能なこと(実はこれが本発
明のPID付与法の最大の特徴である。) それを所有する個人(携帯電話機)のホームエリア
の位置即ち、本人の住所(居所)が明確になる精度であ
ること(但し、ここで云う明確な精度とほ利用者がその
PIDを見て直ちに識別可能と云う事ではなく、例えば、
第1種交換機の加入者情報記憶部にその交換機を第1種
ロームエリアとするPIDと地名との対象表が蓄積されて
いて、PIDからその人の住所情報を得たい場合、容易に
そのサービスが受けられる状態になっていることを云
う)、また、ホームエリアとして複数個登録したい場合
優先順位をつけること、 の理由による該PIDの所属している総括局,中心
局,集中局,端局さらに区,町(番地)等まで識別可能
であること、 の理由により、都道府県,市(区)や区,町(番
地)等まで識別可能であること、 将来を見込み国別の識別も可能なこと、 サービスクラス別に識別可能なこと、 盗難や所有者の了解なし第三者の使用を防止するた
め暗証番号を付与可能なこと、 サービスクラスとしては例えば次のクラスを識別し
可能とすること、 i)発呼又は着呼可能地域を限定すること、 ii)発呼又は着呼時分を限定すること、 iii)発呼又は着呼の一日のうちで使用可能時間を限定
すること、 iv)会議電話等付加サービスの可否 v)ホームエリアに携帯電話機に対応する固定電話の有
無 vi)異常トラヒックのときクラス別回線接続を行うこ
と、 vii)他移動通信方式との重畳の可否、 viii)非電話(非音声)サービスの可否、 ix)PIDの付与法に特定の規則を有する複数のPIDを一斉
に呼出すことが可能なこと、 本発明に適用するPID構成を説明する第1歩としてPID
の桁数について説明する。
我が国の場合人口が1億2000万程度であるから、この
数を識別することが必要である。即ち、いわば国民総背
番号制を採用したとすると、 ××−×××−××××(×=0,1,2,……9) と9桁で十分であることがわかる。しかしながら、PID
の識別として以上述べた〜を満足させる必要がある
から、9桁では不十分である。そこで、次の各種ローム
エリアに次の桁数を割当てる。
第5種ロームエリア 即ち国別に3桁 ×××(国ID) 第4種ロームエリア 即ち都道府県別に2桁 ××(都道府県ID) 第3種ロームエリア 即ち市区(東京都の場合)郡に3桁 ×××(市ID) 第2種ロームエリア 即ち区,町又はこれと等価な地名(人口5万以下の市
は一部この中に含まれる)に3桁 ×××(町ID) 第1種ロームエリア 即ち番地,団地,アパート名に4桁 ××××(加入
者ID) 即ち全部で13桁必要となるがこの他、サービスクラス
やVIP識別さらにさらに暗証番号等に7桁必要として、
合計20桁、ビット数にして4ビット×20=80ビットとな
る。但し、国別の識別は当面必要ないであろう。また発
呼者にはサービスクラスやVIP識別および暗証番号など
を発呼時にダイヤルする必要は原則として必要ない。以
上説明したPID付与法を図で示すと第6図となる。
実際には使用者には出来るだけ少ない桁数のPIDを与
えることがサービス性向上のため必要であるから、導入
時の桁数は減少し、NTTの全国市外ダイヤル程度になる
であろう。しかし、本発明の特徴を説明するため第6図
を基本にする。
さて、第6図に示したPID付与法は本発明の作用に大
きな影響を与える。この点を説明する。
本発明による携帯電話機所有者は全国どこからでも発
呼可能であるが、また全国どこに居てもどこからでも着
呼が可能である。着呼のとき本発明のPID付与法は効果
を発揮することになる。即ち、今東京都保谷市をホーム
エリアとするA氏が携帯電話機を携行し全国を旅行中に
あるとする。他方A氏の友人B氏は九州熊本に住んでお
り、一般電話機からA氏へ発呼したいとする。以下、A
氏が第1〜第5種ロームエリアに居る場合の着呼の信号
の流れをそれぞれ説明する。
第1種ロームエリアの場合 B氏はA氏のPID信号(第6図で暗証番号やサービス
クラスは省く)をダイヤルする。この場合A氏のPIDの
すべて、即ち都道府県ID,市ID,町ID,加入者IDすべてを
ダイヤルする必要がある。もし、B氏の電話機がA氏と
同一の第n種交換機の下に管理されている場合、 n=1ならば加入者IDのみのダイヤル n=2 〃 町ID+加入者IDのダイヤル n=3 〃 市ID+加入者IDのダイヤル n=4 〃 都道府県ID+市ID+町ID +加入者IDのダイヤル で十分である。また、例えn=1で町IDや市IDをダイヤ
ルしても交換機の方で判断するので誤接続や接続不能と
せず、所望の着呼動作を実施可能である。さて、B氏の
電話機を管理している第1種交換機では、PIDを解読し
て東京都保谷市にあるKTC−Iの管理する携帯電話機で
あることを認識すると、発呼信号をB氏の電話機を管理
する上位の交換機へ順に送出し、ついに第5種交換機加
入者情報記憶部まで達する。
ここで、加入者情報菊送部を検索するが、A氏の第5
種ロームエリアでの位置登録はされていないので、階位
を一段落としA氏の携帯電話機を管理する第4種交換機
(KTC−IV−1)へ着呼信号を転送する。第4種交換機
においても加入者情報記憶部を検索するが、ここでもA
氏の第4種ロームエリア位置登録はされていないので、
第3種交換機(KT−III−1)へ着呼信号を転送する。
このようにして、加入者情報記憶部を検索する。以下第
1種交換機(KTC−I−1)までA氏のローム位置登録
はされていないことが判明するので、結局通常の電話の
着呼と同様第1種交換機(KTC−I−1)まで着呼信号
が転送され、ここで、MEMを調査した結果ホームエリア
には居らず、ロームエリアSID2に位置登録されているこ
とがわかり、SID2宛A氏の着呼信号が伝送される。SID2
では、A氏の位置登録が自携帯電話親装置SID2にされて
いるのをPID記憶部を検索し、認識するのでPID1宛着呼
信号を送出する。ここで、A氏がハングオフすれば、B
氏と通話が開始される。
第2種ロームエリアの場合 この場合、B氏のダイヤル信号発信から、A氏の携帯
電話機を管理している第2種交換機(KTC−II−1)ま
での動作はと同じである。
さて、KTC−II−1にA氏宛着呼信号が伝送されて来
ると、第2種交換機はMEM部を検索した結果、A氏の位
置登録がされており、ホームエリアを管理しているKTC
−I−1ではなくKTC−I−2に居ることが判明する。
これにより、KTC−II−1は着呼信号をKTC−I−2宛送
信する。KTC−I−2では、MEMを検索し、自交換機の管
理しているSID2にPID1が登録中であることを認識する
と、着呼信号をSID3宛送出する。以下の動作はと同様
である。
第3種ロームエリア この場合B氏のダイヤル信号発信からA氏の携帯電話
機を管理している第3種交換機(KTC−III−1)までの
動作はと同じである。
さて、KTC−III−1にA氏宛着呼信号が伝送されて来
ると、第3種交換機はMEM部を検索した結果、A氏の位
置登録がされており、ホームエリアを管理しているKTC
−II−1ではなくKTC−II−2に居ることが判明する
と、KTC−III−1ば着呼信号をKTC−II−2宛送信す
る。KTC−II−2では、MEMを検索し、自交換機の管理し
ている配下の交換機KTC−I−2にPID1が登録中である
ことを認識すると、着呼信号をKTC−I−2宛送出す
る。
これを受信したKTC−I−2ではMEMを検索し、SID3
A氏の位置登録がされているので認識すると、SID3宛着
呼信号を送出する。以下の動作はと同様である。
第4種ロームエリア この場合B氏のダイヤル信号発信からA氏の携帯電話
機を管理している第4種交換機(KTC−IV−1)までの
動作はと同じである。
さて、KTC−IV−1にA氏宛着呼信号が伝送されて来
ると、第4種交換機はMEM部を検索した結果、A氏の位
置登録がされており、ホームエリアを管理しているKTC
−III−1ではなくKTC−III−2に居ることが判明する
と、KTC−IV−1は着呼信号をKTC−III−2宛送信す
る。KTC−III−2では、MEMを検索し、自交換機の管理
している配下の交換機KTC−II−3にPID1が登録中であ
ることを認識すると、着呼信号をKTC−II−3宛送出す
る。以下の動作はと同様な動作を一つ上位の交換機か
ら実施したのと同一である。
第5種ロームエリア この場合B氏のダイヤル信号発信からA氏の携帯電話
機を管理している第5種交換機(KTC−V)までの動作
はと同じである。
さて、KTC−VにA氏宛着呼信号が伝送されて来る
と、第5種交換機はMEM部を検索した結果、A氏の位置
登録がされており、ホームエリアを管理しているKTC−I
V−1ではなくKTC−IV−2に居ることが判明すると、KT
C−Vは着呼信号をKTC−IV−2宛送信する。KTC−IV−
2では、MEM検索し、自交換機の管理している配下の交
換機KTC−III−3にPID1が登録中であることを認識する
と、着呼信号をKTC−III−3宛送出する。以下の動作は
と同様な動作を一つ上位の交換機から実施したのと同
一である。
本発明による携帯電話方式へのPID割当法を実施した
時の他の効用について説明する。
群呼びの実施 同一県内,同一市内,同一町村等の人々を対象に行政
当局が行政上の情報を送りたいときは、第6図に示すよ
うに必要な人々を含むIDについて(例えば町ID以後)一
斉呼出しを実施すればよい。或いは更に細分し特定の規
則で割当られたPIDだけ呼出すことも可能である。
道案内サービス 別に説明するようにPIDが地名に対応しているからPID
知るだけでおおよその地名を判断可能になる。
郵便番号を都道府県ID,市ID等の代用すること、 本発明による携帯電話方式におけるPIDは都道府県ID,
市ID,町ID及び加入者IDとそれぞれ分類されて与えられ
ているから、発呼者が相手の携帯電話番号として住所の
郵便番号と町IDおよび加入者IDしか分からない場合でも
発呼可能である。この場合発呼を受けた第1種交換機で
は自己の有する郵便番号を地域ID対照表を用いて〒602
と町ID(例えば123)加入者番号(例えば1234)しか覚
えていないときは自己の所有する携帯電話機より例えば
#0−602−123−1234とダイヤルすれば相手と通話可能
である。この場合発呼を受けた第1種交換機では自己の
有する郵便番号と地域ID対照表を用いて〒602は京都府
京都市上京区と判断し京都府のID(例えば555)、都市
のID(例えば45)に変換するからである。
さらに本発明による携帯電話方式においては通話相手
方の電話番号を必ずしも覚えておく必要はない。即ち、
相手の住所・氏名を知っておれば(これも必ずしも正確
でなくてもよい)KTC−Iの番号案内のAT(人工知能)
を使った推論の結果より正確な番号を教えてくれる。例
えば「キョートシ カミギョーク シモタチウリ オオ
ミヤ アガルタナカチョウ202バンチノセハジメ」と音
声ダイヤルすれば、「ソノカタハ ×××−××−××
×−××××デス,ツウワヲキボウシマスカ」と答えが
返ってくるから通話したければ例えば#1、したくなけ
れば*2とダイヤルすることにより所望の目的を達する
ことが可能である。これは、都道府県ID,市ID,町ID,加
入者IDとそれぞれ分離されている結果AIを用いた推定が
容易に行われることによる。
3.5.4〔都市部においては微弱な携帯電話機送信電力を
使用しても全地域で通話可能となし得る根拠と実施例〕 我が国の今後の移動体通信の展望については資料〔電
波利用の長期展望(電波技術審議会編(財)電波振興会
発行 昭59年7月〕によると、今後一層移動通信の重要
性が増し、その量的拡大と質的向上に対する要求が高ま
ってくると予想されるが、電波の利用なくしては移動通
信サービスはありえないことから、今後とも引続いて移
動通信需要に対して極力所要電波の確保を図っていく必
要があると書かれている。
各種システムの統合化,電波の有効利用技術の開発,
移動通信用の新しい周波数の開拓等,移動通信加入者収
容能力を高める施策をとっていくことが必要である。
本質的に動き回る移動体(人,列車,船,航空機
等)との通信 私便性向上のため、電波を利用して有線部分をコー
ドレス化した通信 を行う場合がある。
将来、多くのニーズが見込め、かつ、比較的広い周波
数帯域を必要とすると考えられる主要サービスについて
西暦2000年頃の需要を推定すると下記程度となろう。
自動車電話 450万(車両の10%) 首都圏115万(全国の25%) 携帯電話 120万(人口の1%) 首都圏30万(全国の25%) 列車電話 0.1万 船舶電話 5万(5トン以上の船舶) 海事衛星通信 10万 航空機電話 0.1万 コードレス電話 700万(電話機の10%) 首都圏175万(全国の25%) ポケットベル 600万(人口の5%) 首都圏150万(全国の25%) 警察,防災,消防等 60万 防災相互無線 60万 各種業務用 480万(人口の4%) 首都圏120万(全国の25%) パーソナル無線 600万(人口の5%) 首都圏150万(全国の25%) 漁業無線 40万 上記のように我が国の移動体通信とりわけ陸上移動無
線電話は大きな発展が期待されている。
本発明は以上の移動体通信のうち携帯電話に関するも
のであり、これは上記〜を全て包含したシステムを
意味する。第5図(b)および(c)に本発明による全
国携帯電話網構成を示す。
3.5.5〔本発明の実施例として東京23区内における携帯
電話方式の構成〕 本発明の適用を都市部に適用した場合に詳細に説明す
る。第5図(b)は本発明を東京23区内に実施した携帯
電話方式のシステム構成を示す。順序として、まず、本
発明が本格的に導入される時期である西暦2000年(昭和
75年)における本発明の構成及び作用を説明し、その後
西暦2000年迄の本発明の部分導入時期における構成及び
作用を説明する。前者はいわば本発明による究極的な携
帯電話方式構築後の状態を表し、後者はこれに反し、現
在使用されているコードレス電話,自動車電話,ポケッ
トベル等各種移動通信方式と共存の状態で順次導入され
るため、本発明の目的を達成するには、これら他方式の
共用が必要となる。従って本発明の構成は若干前者の究
極形態における構成と異なっており、方式を構成するハ
ードウェア及びソフトウェアも若干相違している。しか
しながら、上記の部分的導入の段階においても本発明の
効果は十分発揮される。
3.5.6〔全国ネット完成時の本発明による携帯電話方式
の構成〕 本発明による携帯電話方式は今後構築が開始され西暦
2000年頃にほぼ完成されるものとすると、方式の構成は
第5図(a)及び第5図(b)に示すようになる。即
ち、第5図(a)において、第1種交換機KTC−I−1
は携帯電話機1(PID1)が収容されている交換機とす
る。KTC−I−1には他の多くの携帯電話機(2,3)や携
帯電話親装置(1,2,3)および固定電話機(1,2,3)が収
容されている他、図に示されていない一般電話機も多数
収容されている。(1〜3の円形は一つの親装置からの
通信可能エリアを示す。)また、図中の携帯電話親装置
4は家屋1,2,3にある親装置と電気的特性は同一である
が、設置場所が屋外の電柱上、あるいは公園等の照明用
の柱上等に設置され、KTC−I−1とは伝送路で結ばれ
ている。4は、携帯電話所有者が道路上或いは公園等広
場で使用するときに用いられ各所に設置されているので
携帯電話所有者は任意の場所で発着呼可能である。第5
図(a)の下右部の5は大規模建築物を表しており、破
線で示す円形は、一つの携帯電話親装置から通信可能な
サービスエリアを表しており、建物内に多数設置されて
いるので任意の場所から携帯電話機による発着呼が可能
となっている。これらの携帯電話機,同親装置等はKTC
−I−1あるいはKTC−I−2に収容されている。KTC−
I−1あるいはKTC−I−2のMEMは加入者情報記憶部を
示している。KTC−I−1およびKTC−I−2あるいは図
示していない他の第1種交換機(市内電話局)等は図示
のように上位の第2種交換機(KTC−II−1)に接続さ
れている。また、第2種交換機はさらに上位の第3種交
換機(KTC−III−1)と、第3種交換機はさらに上位の
第4種交換機(KTC−IV−1)と、また第4種交換機は
最上位の第5種交換機(KTC−V)と図示のごとく接続
されており、さらに携帯電話機呼出し専用に衛星の使用
も可能な構成となっており、これら日本全国津々浦々ま
で携帯電話網が構築されている。また、各階位の交換機
に付属しているMEMは加入者情報記憶部を示している。
本発明による携帯電話機を、例えば東京23区内の任意
を地域から発着呼するには携帯電話親装置として100万
個程度必要となるが、これは後で詳述するように十分実
現可能な数値である。従って、西暦2000年頃には携帯電
話機所有者は日本全国に所在する都市部においては、い
つでも、どこからでも、どこへでも通話可能な状態にな
っているといえる。農山村部においても人家のある地域
ではほぼ同様な状態となる。
上記の状態は携帯電話機所有者が建物内とか道路上歩
行中とかの場合を想定した。以下自動車や船舶あるいは
鉄道,航空機に搭乗中の発着呼動作について説明する。
また、携帯電話機所有者地下道や地下駐車場等電波の伝
播特性の悪い場所に居る場合にもてきようされる網構成
および方式について説明する。
この場合の説明を第5図(b)を用いて行う。同図に
おいてKTC−I,MEM等の記号の意味は第5図(a)と同様
であるので省略し、第5図(a)と異なる部分について
説明する。
まず、携帯電話機所有者が携帯電話機を動作中(電源
オン)のままで自動車に乗り込んだとする。携帯電話機
所有者は、この場合西暦2000年になっても後述する自動
車電話モードで発着呼する必要があるが、誤ってあるい
は故意に自動車電話モードに切り換えないでおいたとし
た場合の動作を以下に説明する。この場合において、道
路側の電柱上にある最寄りの携帯電話親装置から発射さ
れる下り制御CHは車内においても該携帯電話機で十分可
能である。しかしながら、自動車が走行を開始すると、
道路側にある携帯電話機と該携帯電話機の相対距離は急
速に大きくなり、遂には受信不能となる。しかしこの
時、別の携帯電話親装置が自動車の近くにあり、この親
装置からの下り制御CHは該携帯電話機で捕捉するのに十
分な受信入力電界値を示すはずである。それ故に、新親
装置からの下り制御CHに含まれているSIDや通話CHとし
て空いているCH番号等該携帯電話機に具備されているロ
ームエリア通話情報記憶部に記憶しようと試みるが、自
動車の移動速度が速いので以上のプロセスが完了しない
間に自動車は他の携帯電話親装置のある近くにまで場所
を移動し、既に下り制御CHを捕捉していた携帯電話親装
置とは電界低下のため交信不能に陥ってしまうことにな
る。具体的に云えば、自動車の車速を毎時36kmとする
と、毎秒10mの速度となり一方携帯電話親装置が道路側2
5m毎に設置されていると仮定すると2.5秒毎に新しい携
帯電話親装置の発する下り制御CHを該携帯電話機が捕捉
せねばならないこととなる(車速が早いと困難は増加す
る) このような状態においては、例えある親装置と該携帯
電話機との間で発着呼の設定に成功しても通話が開始さ
れた後2.5秒毎に通話チャネルの切替を行わねばならな
くなりシステムとしての動作に無効な部分が増加する
上、通話チャネルの通話品質上からも各種雑音の増加が
あり好ましいことではない。従って、本発明の携帯電話
機には第4図(a)に示す雑音レベル検出器の動作によ
りある一定周期以上の電界変動(雑音レベル変動)が発
生していることを、制御部に知らせ、これを受けた制御
部は携帯電話親装置から発射される電波を受信せず、第
5図(b)に示される携帯電話機広域呼出し第4種無線
基地局(KRC−IV)から発射される下り制御CHを捕捉す
るよう受信用周波数シンセサイザの発信周波数を制御す
る。また、携帯電話親装置に対し、広帯域呼出しモード
(第4種)で自携帯電話機を呼出すことをKTC−Iへ伝
えるよう要求する。これを受けたKTC−Iでは該携帯電
話機が自動車に搭乗していると判断し、KTC−Iと同一
地域を管理している自動車電話交換局MTC(第5図
(b)参照)に対し、KRC−IVより下り制御チャネルを
用いて該携帯電話機PID1を呼出すよう要求する。実際に
は、この要求信号はKTC−I→KTC−II→KTC−III→KTC
−IV→MTCと各階位の交換機を経て伝送される。
KRC−IVはNTTのポケットベルサービスのごとく半径3
〜5kmの円内をサービスエリアとするに十分な送信電力
を有するので、該携帯電話機は入力電界変動の急激な変
動なしで、KRC−IVの下り制御CHを良好に受信可能とな
る。
この状態で着呼があれば、KRC−IVから該携帯電話機
のPID1を呼んでくるので、第4図(a)の呼出しベル部
を鳴動させることが出来る。この鳴動を聞いた携帯電話
機使用者は後述するように自動車電話の一部機能を使用
することにより応答が可能である。
以上の説明は、自動車として少人数が乗車定員の普通
乗用車を例にとったが、乗り合いバスや観光バスのよう
に多人数乗車の車においては、多数の利用者がそれぞれ
携帯電話機を携帯しているため、自動車電話モードで使
用不可能な場合でも以上と同様な呼出しモードの動作で
着呼が可能になる。
同様に船舶や航空機あるいは列車等に搭乗し、多人数
の人が同乗している場合携帯電話機は船舶電話モードに
なっており、このときも携帯電話機広域呼出し第4種無
線基地局KRC−IVの電波を用いて着呼が可能となる。な
お、これらの移動体からの発呼は後述するような重畳技
術により可能であることは云うまでもない。
さらに、携帯電話機所有者が地下駐車場等携帯電話親
装置からの電波が受信困難な状況のときには、携帯電話
機は第4図(a)の雑音レブル検出器からの信号で携帯
電話機広域呼出し第1種無線基地局からの発射電波を受
信するようになるから、前述と同様着呼可能となる。こ
の場合も後で詳細に説明する。
次に、企業の同一構内、あるいは大きな建物内に設置
されていて第1種交換機と同一の動作を可能とするPBX
あるいは無線系制御装置について説明する。
本発明の携帯電話方式は任意の場所で任意の相手に発
着呼可能であり、しかも歩行しながら通話を継続するこ
とが可能であるが、この仕組みも合わせて説明する。第
5図(d)は構内で本発明の携帯電話方式を適用する場
合の構成例である。同図において携帯電話機1(PID1
が構内各所に分散配置されている携帯電話親装置1A,1B
および1Cの近くにある通路に沿って歩行しながら場所を
移動しても、通話が継続可能なことを説明する。
同図には無線系制御装置RCが設置されており、各携帯
電話親装置とは伝送路で接続されている。また、RCは図
のようにPBX(交換機)に各通話路に対応して接続され
ており、PBXには普通の固定電話機も収容されている。
しかも、PBXと第1種交換機とは加入者線で接続されて
いるものとする。
さて、携帯電話機が第5図(d)の第1種交換機配下
の一般電話機(T1)へ発呼する場合を想定する。発呼に
かかわる動作は別に説明するから省略し、通話にはいっ
た状態にあるとする。そして携帯電話親装置1Aの付近か
ら同図のように歩行に伴い1Bへ近づいたとする。この状
態では、1A〜PID1間の距離が大きくなり、25m以上にな
ると通話品質劣化が起こる。この状態は、無線系制御装
置RC(第5図(e)参照)内のS/N監視部でモニタされ
ており、品質劣化のためS/N(信号対雑音比)が一定値
以下となると、通話制御部に対し通話路を1A〜PID1から
1B〜PID1へ切り換えるように要求する。第5図(e)は
無線系制御装置の構成を示しており、上記の要求は通話
制御状態(CPU)で通話中のPID,SIDの状況をPID,SID記
憶部を検索し調査し通話状態を確認したうえで、1Bが他
の携帯電話機と通話中でないことを確認した後、携帯電
話機1の通話相手を1Aから1Bへ切換える。これは、CPU
が通話路切換部のスイッチSW3(図では黒三角形は1AとT
1が接続されているのを意味する)をオフとし、SW2をオ
ン(図では白三角形を黒三角形に変更)する事により達
成せられる。
以上の動作が完了すると、携帯電話機1の使用者は歩
行しながら、継続してT1と通話を継続することが可能で
ある。
上記と同様にPID1が更に1Bから1Cに近づいた場合も、
通話路切換えによりPID1−1BをPID1−1Cと変更し通話を
継続することが可能になる。
以上の説明はRCに通話路切換機能を持たせた場合であ
り、これは会社などの規模が大きく構内が各地に分散し
ている場合に適するシステム構成であるが、構内が一ケ
所にまとまっていたり、比較的狭い構内ではRCをPBX内
に内蔵させる方が経済的である。
一般住宅で使用する携帯電話機ではこのようなPBX或
いはRCに収容されることはないから、第1種交換機に直
接収容される。この場合、第1種交換機に以上説明した
無線系制御装置の機能がとり入れられており、携帯電話
使用者は歩行中に上述したのと同様の通話路切換機能に
より自由に通話を継続することが可能である。
さらに、本発明の携帯電話方式の構成として既存の全
国電話網、例えばNTT電話網との接続インターフェイス
として別の実施例を説明する。第5図(f)はこの実施
例である。図に示すように本発明による携帯電話網とNT
T電話網とは高位の交換機階程でインターフェイスを持
っているが、KTC−II以下はまったく別網となっている
点に特徴がある。これは既に説明した第5図(c)では
技術的に云えばNTTの電話網のノードにある各階位の交
換機を共用しているのに比べ独立性を高めている。この
場合、KTC−Iには携帯電話機以外に一般電話機やポケ
ットベルに、さらにはKTC−III又はKTC−IVで自動車電
話方式を収容可能なことは当然である。第5図(f)の
方式構成例はNTTとは別の企業体が携帯電話網を運営し
て行くのに適した構成である。
なお、第5図(f)でNTT全国電話網との連絡線は3
通りの伝送路が書かれているがこのうち任意の1本又は
2本であっても技術的に差支えない。
また、以上の方式構成(第5図(a),(b),
(c)及び(f))では交換機の階層を5として説明し
たが、これは必ずしも5が最適だからではない。我が国
の現時点で全国規模の携帯電話網を考えた場合、人口や
国土面積,形状等を総合的に考慮したためである。但
し、この想定も今後人口の流動性や、国民社会生活の環
境の変化、あるいは本方式を構成するハード及びソフト
の経済性の変化により最適階層数は変化するであろう。
外国において本発明を適用した場合の階数は上記と同
じく人口や国民性により大きく変化する。
3.5.7〔導入時における本発明による携帯電話方式の構
成〕 第5図(c)は本発明を東京23区内に実施した携帯電
話方式のシステム構成を示す。但し前述したように本方
式が全国ネット完成した状態ではなく導入時とする。
図において各家庭あるいは事務所にはNTTの現用コー
ドレス電話とほぼ同じ機能を有するコードレス電話親装
置(固定無線装置)が設置されており、これが任意の携
帯電話機とアクセス可能なようになっている。また通路
側の各電柱にはコードレス電話親装置とほぼ同等の機能
を有する無線送受信装置が設置されている。そしてこれ
らの装置は、現用コードレス電話と同様電話局の交換機
又は事業所ではPBXに収容され一般固定電話と同様の扱
いを受ける。但し本文では上記の交換機又はPBXを第1
種交換機と称し更にこの交換機には携帯電話機の現在位
置情報を記憶,変更,消去するためのメモリ装置(加入
者情報記憶部)が置かれている。
以下これらコードレス電話の親装置のみで東京23区内
ほとんどすべての場所で本発明の携帯電話機が発着呼可
能であることを説明する。
最近、郵政省の発表した西暦2000年代における我国コ
ードレス電話の需要数は1000万としている。これは前述
の資料「電波利用の長期展望」の〜の数値からみて
妥当である。この数値より東京23区内の需要は1/10の10
0万と推定される。一方、23区内の全面積は581km2であ
るから一平方キロメートルに当たり 従って一辺25m正方形には 即ち一辺25mの正方形内に1個のコードレス電話が存在
することになる。但し、上記計算にはトラヒックは均一
と仮定したが、これは需要数が極めて大きいから妥当な
仮定と考えられる。
以上の計算の結果トラヒックが一様とすると25mの正
方形内に一個のコードレス電話親装置が設置されること
になる。一方コードレス電話のサービスエリアは親装置
から半径25〜50mと考えられるため、西暦2000年代では
東京23区内はすべていずれかのコードレス電話の親装置
に携帯電話機がアクセス出来れば発着呼可能であること
が判明した。
もっとも23区内には広い道路や運動場,地下街等があ
るため屋内設置のコードレス電話親装置の電波が到達し
ない場所があり、これらの地域は電柱や道路側,ビル壁
等に親装置と同様機能を有する携帯電話機と対向する送
受信装置を設置し、これらはコードレス電話同様PBX又
は電話局の交換機へ収容される必要がある。加えて、近
年超高層の集団住宅が多数建築されており、これらにつ
いても電波伝搬特性の観点から配慮が必要である。
さらに、多数の人々が携帯電話機を使用すると、トラ
ヒックの関係で通話不能となる恐れがあるが、これにつ
いては別に詳述する。
また、自動車等高速で移動する交通機関に搭乗し、そ
こで発着呼を可能とするためには、自動車電話等他移動
体通信への相互乗り入れが必要になる。しかし、これら
は後で詳述する。
(コードレス電話モードで使用する携帯電話のトラヒッ
クの検討) すでに説明したように本発明による携帯電話方式を東
京23区内で使用する場合、コードレス電話モードで使用
すると東京都区内ほぼ全域で通話可能なことが明らかと
なったが、多数の加入者が同時に使用することになるの
でトラヒック上満足に使用可能かどうか問題となる。結
論から言えば、以下に述べるように技術的に十分可能と
の結果を得る。
現在NTTサービス中のコードレステレホンは同一の携
帯機に46チャネルを有し、あるチャネルを使用中のとき
は、空いているチャネルを探して使用するというマルチ
チャネルアクセス技術を使用している。
本発明による携帯電話機も当然マルチチャネル技術を
適用することとし以下使用可能チャネル数はコードレス
テレホンと同一と仮定した上で、携帯電話使用者(加入
者)収容数を求める。
携帯電話使用条件として下記の諸元を用いる。
i)繰り返しゾーン数12とする。これは電波の干渉をさ
けるため現用中のチャネルは隣接ゾーンで使用せず離し
て使用させるためである。
ii)トラヒックを0.03アーラン(1日の使用頻度を1日
6回,3分/回 再繁時集中率10/1)とする。これは現用
自動車電話のトラヒックの3倍の設計条件である。
iii)呼損率B=0.03 これは現用自動車電話方式と同
一設計条件である。
iv)東京23区内の面積は581km2でこの中に100万個の親
装置が設置されているとする。この値は前述の資料「電
波利用の長期展望」の〜をすべて包含するシステム
を仮定すると妥当な数値であろう。
以上の前提により、この携帯電話システムの処理し得
るトラヒックは次式で求められる。即ち、 a(46,0.13)はアーランの損失式を表す。即ち、25m平
方の場所に1270人の加入者が上記の使用条件の下に使用
可能なことが示された。
ここで、繰り返しゾーンを12としたから1ゾーンあた
り収容加入者数は 即ち25m平方の場所に106人の人々が上記の使用条件の下
で使用可能なことが示された。
従って、1km2の範囲内には 東京都区内全域では 169600(人/km2)×581(km2)=9854000(人/23区
内)即ち、約980万人の人々が使用可能なことがわか
る。ところで現在23区内の人口は860万人程度であるか
らこの値は人口総数を上廻っており十分な収容力を有し
ている事を示している。但し、繁華街や催物会場或いは
野球場とか多数の人々が集まる場所においては携帯電話
機からのトラヒックが大量になるから、これをさばくた
め、同一場所に多数の携帯電話親装置を設置する必要を
生じる。技術的にはこれは十分可能であり、この場合、
親装置の構成は自動車電話基地局のよう同一架内に多数
の親装置用無線機を集中設置することとなろう。このよ
うに、将来トラヒック量は増大するであろうし業務用に
も多用されるであろうから、現用の割当チャネル数であ
る46だけでは不足とすることが予見される。実際、5〜
10年後には2〜4倍の最大200チャネル位必要であろ
う。しかしこの場合でも現用の周波数割当事情で十分可
能な範囲であり本特許は実用性に何ら制約とならない。
ちなみに、現用自動車電話方式には600チャネル割当
てられているのに比較すれば、本発明では所要チャネル
数はその1/3と極めて少ない値にとどまっているからで
ある。
加えて将来ダイバーシチ技術の進歩によりゾーン繰り
返し数の減少(12ゾーンより約半分の7ゾーンを可能と
なる)や1チャネル当たりの搬送波の周波数間隔の狭帯
域化(現在12.5KHzを10KHz以下とし周波数有効利用率を
向上させる。或いはディジタル技術の導入により抜本的
な有効利用を向上させる)等により使用周波数帯域幅は
現行とそう変わらないものとなる可能性がある。
3.5.8〔現存する各種移動通信システムとの共存システ
ムの実現例〕 本発明で言う携帯電話とは究極的には同一の携帯無線
端末を携行し全国任意の場所で発着呼可能なシステムを
提供することにあるが、完成までに長年月を要するので
部分的に順次導入することとし、未導入の地域において
は現用されている各種移動通信システムに乗り入れて本
発明による効果とほぼ同等の効果を得ることが可能であ
ることを一実施例として示す。以下示す各場合には対応
して示すモードの携帯電話として、即ち、 i)事業所内や住宅内で使用する場合には、 コードレス電話モードの携帯電話 ii)道路等を歩外を歩行中に使用する場合には、 コードレス電話或いはポケットベルモード携帯電話 iii)自動車に乗車している場合に使用する場合には、 自動車電話モードの携帯電話 iv)列車に乗車している場合には、 列車電話モードの携帯電話 v)船舶に乗船している場合には、 船舶電話モードの携帯電話 vi)海事衛星通信を行う船舶に乗船している場合には、 海事衛星通信モードの携帯電話 vii)航空機に搭乗している場合には、 航空機電話モードの携帯電話 として使用可能なシステムを実現することである。第5
図(a)に本発明による全国電話網構成を示す。以下詳
細に説明するが大要をここで述べれば本発明の方式に使
用する携帯電話機(端末)は上記各モードにおいて、既
にそれぞれ商用されている端末に乗り入れて使用出来る
ようシステムが構成されていることを意味する。即ち、
事務所や住宅内に居るときは現用のコードレス電話と同
様、これらのシステムと共存(二つの方式があたかも同
一のシステムのように使用出来る状態にあるので、以下
の説明では重畳と称することにする)して使用される。
また自動車に乗ったとき(本発明の携帯電話端末は当
然車内へ持参することになる)には自動車電話端末にあ
るインターフェイス条件の下に接続可能なように設計さ
れており自動車電話方式とシステムと重畳をはかりなが
ら使用することになる。
ポケットベル,列車電話,船舶電話等各システムとも
重畳可能なようにシステム構成の変更が容易であり本発
明の携帯電話端末は各システムモードでの使用が可能と
なる。
以下、技術的にはこれが可能であり、かつ経済的にも
法外なシステムコストとならずに実現可能であることを
詳細に説明する。
3.5.8−1〔コードレス電話モードで使用するために必
要なコードレス電話方式に付加すべき機能〕 現在我が国で商用されているコードレス電話としては
NTTのものがあるが、これは、前述したようにこの種の
システムは持ち運びが可能な電話機と、この電話機に無
線回線で接続されかつ交換機に有線回線で接続される親
装置とから構成されている。さらに、この電話機とこれ
に接続される親装置とは通常は特定の所属関係をなして
おり、その電話機からその特定の親装置以外の親装置と
はたとえ無線通信の可能な近距離に設置されていても交
信不能であり、また、その特定の親装置からこれと特定
の組合わせとなっているその電話機以外の電話機が無線
通信の可能な近距離に存在していても交信不可能なシス
テムであった。
しかしながら、本発明による携帯電話機をコードレス
電話モードとして使用するためには携帯電話機がそれと
無線回線で接続される特定の携帯電話親装置以外の親装
置に対しても常時接続可能な手段を備える必要がある。
そしてその携帯電話機を通話状態において構内の任意の
場所へ持ち運んでもその場所に通話品質を満足させる相
手方親装置が存在すれば継続して通信の確保が可能とな
る。この場合のシステム構成図は第3図(a)と同様に
なり、これに以下説明する機能追加を行う。また携帯電
話機構成を第4図(a)に示す。
本発明の携帯電話機をコードレス電話モードで使用す
るためには、現用のコードレス電話親装置に付加すべき
機能として以下のものがある。
i)任意の携帯電話機からの位置登録信号を受付け自装
置に記憶すると共に無線系制御装置或いはPBX又は電話
局交換機等第1種交換機宛携帯電話機の加入者情報を送
信する。
ii)該携帯電話機へ着呼があったとき、該携帯電話機の
PID信号を該携帯電話機務向け制御チャネルにより送出
することにより着呼を可能にする。
iii)ロームエリアの携帯電話機と携帯電話親装置間で
通話を行うときは、発呼携帯電話機のPID,通話時分等を
第1種交換機に包含されている加入者情報記録部(課金
部)へ送信する。
〔コードレス電話用無線系制御装置又はPBX(第5図
(d)参照)或いは端局交換機(以下機能追加された交
換機等を第1種交換機と称す)に付加すべき機能〕 (i) コードレステレホン親装置から送られて来た携
帯電話機のPID信号等加入者情報を記憶する。
(ii) i)項のPID信号のうちロームエリアに居る携
帯電話機のPIDを受け付けた場合には、PID信号の中味を
調査する。この結果該携帯電話機は第n種ロームエリア
で使用中の携帯電話機であることが判明すると、第n種
交換機の加入者情報記憶部へ該携帯電話機の現在位置を
報告する。実際には、第2種交換機加入者情報記憶部宛
その信号を送信するだけで十分である。それは、第2種
交換機においてもPID信号の中味を調査し更に上位の交
換機へその信号を送るべきか否か判断するからである。
(iii) 該携帯電話機宛の着呼信号が第2種交換機或
いは自交換機配下の携帯電話機あるいは一般電話機等よ
り来たときは当該親装置宛着呼信号を送出する。
以上のような機能追加を行うことにより、コードレス
電話を本発明による携帯電話方式として使用することが
出来る。第4図(b)は、親装置,携帯電話機の各内部
構成および両装置間の無線チャネル構成を示す。また、
第7図(a)に両装置間の発着呼のフローを示してい
る。
以上の説明は、現用のコードレス電話へ機能追加すれ
ば、本発明による携帯電話方式のコードレス電話モード
での端末装置等の機能を満たし得るとして行ったもので
あった。実際には本発明による携帯電話方式が普及すれ
ば、コードレス電話の普及は急激に減少し、従来コード
レス電話の適用領域と考えられていた分野に携帯電話方
式が普及するであろう。しかしながら、前述した「電波
利用の長期展望」では本発明のように現用システム〜
を全て包含したシステムの出現は予見していないの
で、例えばコードレス電話が全国700万と非常に大きな
数を想定しているため、本発明の携帯電話機を歩行中,
家屋内,催物会場で使用するときの説明をすでに全国70
0万の普及行われた状態でのコードレス電話の地域内で
の親装置の分布の状態を想定しその使用法,ハード・ソ
フトウェア等の相異点を明確にしながら行ったものであ
る。
従って、本発明による携帯電話方式が普及すれば、あ
まり普及しなくなったコードレス電話は逆に携帯電話方
式より若干の機能の省略で対応可能なシステムという事
になるであろう。
〔自動車電話モードで使用するため自動車電話方式へ付加すべき機能〕
本発明による携帯電話機を自動車内でも使用し得るよ
うにするためには現在サービス中の自動車電話が車内に
設置されている事が前提となる。即ち遠い将来はいざ知
らず現状の技術レベルでは車内に持ち込んだ携帯電話機
を自動車電話方式の助けなしで常時使用可能とすること
は不可能であるからである。
まず、自動車電話として実用されているNTTシステム
構成とこれと本発明の網構成について説明する。
第9図はこれを示す。同図右半分が自動車電話システ
ム構成を示し、左方が本発明の網構成、中央の破線がイ
ンターフェイスを示している。
同図の自動車電話システム構成は次の文献を参照した
(「自動車電話無線回線制御」研究実用化報告第26巻第
7号19773.) 3.5.8−2〔携帯電話方式の自動車電話方式との重畳方
法について〕 さて以下、本発明の携帯電話方式を現用の自動車電話
方式へ重畳させる方法を第9図を用いて説明する。
同図において破線より左側は本発明の携帯電話網であ
り、自動車電話方式網とはKTC−IVから自動車電話交換
局MTCから乗り入れが行われる。即ち第4種交換機から
自動車電話交換局(MTC)へ接続されている。自動車電
話交換局相互間は直通回線で接続されている外、それぞ
れの交換局の配下には通話回線および制御回線により無
線回線制御局、さらには各基地局まで伝送路がのびてい
る。各基地局と自動車電話機とは無線で結ばれている。
これら自動車電話方式を構成する各局の機能は別途説明
する。
重畳方法には何種類かある。
最も単純でかつ自動車電話方式に負担のかからない方
法は、第12図(a)に示すように自動車内に携帯電話機
を持ち込んで、自動車電話機より自動車電話交換局(第
9図のMTC)宛特番(例えば、##01−×××−××−
×××−××××,##01以外は携帯電話機PIDであ
り、×=0,1,2……9の任意の数である。実際は短縮ダ
イヤル等が使用可能でありこの位置登録は簡単に実施可
能である)をダイヤルし、MTCの加入者情報メモリ部へ
該携帯電話機の位置登録を実施するものである。ただ
し、この場合、MTCには携帯電話機よりの位置登録を受
付ける機能追加が必要でこれが行われているとする。
自動車電話機(番号をYY−YYYYY,Y=0,1,2,……9の
任意の数とする)から位置登録を受付けたMTC加入者情
報メモリ部では、該自動者電話機の現在位置登録(既に
完了している場合は不要)と共に該携帯電話機の位置登
録も受付け記憶する。また、MTCではMTCを支配する第4
種交換機に対し該携帯電話機は自動車電話方式と重畳さ
れた状態になっており、位置登録は自MTC加入者情報メ
モリ部に登録が完了している旨通知を行う。この連絡を
受けた第4種交換機では、該携帯電話機のPIDを解読
し、該携帯電話機を管理している第3〜1種交換機に対
し該携帯電話機の現在位置登録情報等加入者情報を伝送
し、それぞれ記憶させる。
以上の固定電話局側の処理は完了し、該携帯電話機の
発呼を待つことになるが、この方法ではこの後は携帯電
話機からの発呼は行わず、これらの動作はすべて自動車
電話機が代行することになる。
なお、電源をオンにしておくと後述のように着呼が容
易となる。
但し、課金は自動車電話加入者へではなく、携帯電話
加入者へ行わなければならないから、次のようなダイヤ
ル動作を行う。
即ち、まず自動車電話機送受話器をあげると下記の移
動局発呼i)〜iv)の動作が進行する。
移動局発呼 i)移動局が発呼する場合、送受話器をあげると、発呼
信号(自分の加入者番号および発呼表示)を送信する
。無線基地局ではこれを受信して無線回線制御局に送
る。(第10図参照) ii)無線回線制御局では、その無線ゾーンの空き通話チ
ャネルを発信制御用チャネルで指示する。
iii)無線回線制御局は自動車電話交換局に対し発加入
者番号信号を制御回線を介して送出する。
iv)この信号を受けた自動車電話交換局では発信加入者
の所属するホームメモリ局に対し、加入者データの読み
出しを行い、加入者データを分析する,。
次に、相手方番号の前に##02とダイヤルした後、相
手方番号をダイヤルする。これにより、下記の(v)の
動作に移る。
v)分析の結果、発呼可能であれば、自動車電話交換
局は無線回線制御局を経て移動局に対しダイヤル数字の
送出を要求する。
自動車電話交換局では、##02を解読し、携帯電話機
からの発呼と判断し、位置情報メモリ部に対し該携帯電
話機の位置登録の有無を検索させる。その結果、該携帯
電話機が自動車電話機(番号YY−YYYYY)上に重畳され
ていることが確認されると、課金情報メモリ部に対し通
話が開始された場合の課金開始に備えさせる。また該携
帯電話機からの発呼をKTC−IVへ通知する,。
vi)ダイヤル信号受信後の交換機動作は一般電話と同
様、KTC−IV,KTC−III,KTC−IIおよびKTC−Iを経由し
て被呼者を呼出すことになる。但し、通話度数の登算は
自動車電話機ではなく、該携帯電話機に対し行われる。
なお、該携帯電話機に対する料金の請求は例えば月一回
該携帯電話機ホームエリアを管理する第1種交換機課金
部に対し情報転送を行い、他のロームエリアでの料金登
算されて該携帯電話機所有者に対し行われることになる
以上の動作を図示すると第10図の如くなる。
移動局への着呼 次に着呼について説明する。
この場合、携帯電話機がすでに自動車電話交換局(MT
C)内の加入者情報メモリ部に対し位置登録が完了して
いることが前提となる。
さて、全国の任意の場所の一般電話機から該携帯電話
機宛発呼されたとする。発呼電話機として該携帯電話機
が収容(管理)されていない(第4種交換機を含めて)
場所からとする。この場合、該携帯電話機のPIDをダイ
ヤルすることにより、該一般電話機を管理している第1
〜3種交換機は該携帯電話機が他の第4種交換機の配下
のものであることを知り自交換機を管理している第4種
交換機へ被呼携帯電話機PIDを伝送する。この信号を受
信した第4種交換機では、第5種交換機経由もしくは直
通回線があれば直接被呼携帯電話機を管理している第4
種交換機へこれらの信号を転送する。この信号を受信し
た該第4種交換機では、自交換機の加入者情報記憶部に
対しPIDと検索させる。この結果、その携帯電話機は自
動車電話機(番号YY−YYYYY)に重畳されていることを
見出し、これを管理している自動車電話交換局に対し呼
出し動作に移行するように連絡する。この動作は、前述
の自動車電話移動局着呼動作と同様であるが、この場合
被呼者番号は該携帯電話機PIDではなく該自動車電話機
番号(YY−YYYYY)となる。そして下記のi)〜ix)の
動作を順次行う。
i)自動車電話交換局では被呼加入者の所属するホーム
メモリ局に対し、その加入者情報を読み出す。
ii)この情報から被加入者が空きならば、呼出し指定地
域内のすべての無線回線制御局に対し制御回線を介して
呼出し信号を送信する。
iii)無線回線制御局では配下の全ての無線基地局を通
して、着信制御回線により被呼移動機を呼び出す。
iv)移動機は着信制御回線により自動的に応答信号を送
信する。無線基地局では受信した応答信号を無線回線制
御局に送る。無線回線制御局では、自動車電話交換局に
着呼応答信号を制御回線を介して送出する。
v)この信号を受けた自動車電話交換局では被呼加入者
に呼出し音を送出し発側に対してはリングバックトーン
を送出する。
vi)自動車電話加入者応答後の交換機の動作は一般電話
とほぼ同様である。
万一自動車電話機に先着の着呼(又は発呼)があり、
該自動車電話機に対する着呼が不能であれば、MTCでは
これを認識し、携帯電話機広域呼出第4種無線基地局の
電波を用いて直接該携帯電話機PID1を呼出すことも可能
である。
以上の説明は発呼電話機が該携帯電話機と別の第4種
交換機に収容されている場合であったが、発呼電話機が
同一の第4種交換機に収容されている場合も同様に通話
可能である。即ち、この場合該携帯電話機が収容されて
いる第1〜第4種交換機のいずれかに該発呼電話機の発
呼信号が伝送され、該交換機の加入者情報記憶部に検索
することで該携帯電話機が自動車電話交換局MTCを経由
して該自動車電話方式に重畳されていることが判明する
結果、該交換機から第4種交換機経由で発呼信号が該MT
Cへ伝達されるからである。以下の着呼動作は、上述の
説明と全く同様である。
なお、発呼電話機への課金が該電話機を収容している
交換機加入者情報記憶部の課金情報記憶部で実施される
ことは、一般の電話の課金と全く同一である。
また、終話動作については前述の自動車電話方式にお
ける終話動作と全く同一である。
携帯電話機を自動車電話方式の重畳状態より解除する
には該自動車電話機より自動車電話交換局(MTC)宛特
番(たとえば**11−×××−××−×××−×××
×)をダイヤルし、MTCの加入者情報メモリ部等から該
携帯電話機の位置登録の解除を行えばよい。
携帯電話機を自動車電話方式に対する手なおしが増加
するが、前述の第1の方法に比べ携帯電話機を自動車内
でも使用可能とする本発明の重畳実施例を以下に説明す
る。
この場合に、自動車電話機と携帯電話機とは自動車電
話移動機本体(第12図(b))より見た場合、ハイブリ
ッド結合されており、両二者は移動機本体から見て並列
接続される形態となる。従って、自動車電話に対し、
〔自動車電話移動機本体は自動車電話機との信号送受信
インターフェイスと共に携帯電話機とも発着呼を可能と
する信号送受信インターフェイスを所有すること〕の改
造を行う必要を生じる。
具体的には、次の又はの方法により上述のインタ
ーフェイスが可能となる。
自動車電話移動機本体に携帯電話機発着呼用に信号変
換部,記憶部,判別部等を付加する。
携帯電話機の発着呼信号インターフェイスを自動車電
話機に合わせる。
実際問題として、を実施することは、携帯電話機を
船舶電話方法や航空機電話方式と重畳させることを考え
ると有利でない。それは携帯電話機は、可搬性を考慮し
て可能な限り軽量・小形化が望まれるからである。従っ
て、の方法となるが、自動車電話方式も我国において
広く普及しており、全自動車電話移動機に具備させるこ
とは経済的ではないので、特定なものにだけに限定され
るであろう。或いは別に携帯電話機アダプターをとりつ
けることにするのが現実的である。実際の接続回路を第
4図(a)に示すが、自動車電話ハードウェアの更改時
に順次に導入される方法でもよい。即ち、同図のSW1〜S
W2は連動するように構成されており、通常側に接続さ
れている。別システムと重畳するときは、SW1〜SW2
側に倒す。この動作により、携帯電話機の送信および受
信の各無線部は電話機部から切り離され(供給電源もオ
フの状態となる。)自動車電話移動機の電話機部と同様
の機能を有する電話機部として動作することとなる。
の機能を具備させる方法には、自動車電話方式のア
ドバンスシステムの開発時にの条件を考慮する方法も
ある。さらに、自動車電話方式,船舶電話等他の移動通
信システムのシステム変更の際に無線部と電話機部間の
インターフェイスの共通化がはかられればも実現性が
高められることになる。
さて、以上説明した又はの対策が施されておれ
ば、自動車内に持ち込まれた携帯電話機から発着呼が可
能となることを以下説明する。
まず、携帯電話機からの位置登録を第9図MTC宛行う
方法を説明する。
携帯電話機の電源をオンにし、発呼可能な状態にある
とする。このとき前述の移動局発呼i)〜v)の動作を
実施される。使用者はダイヤル動作に移るが、ダイヤル
は例えば前述のような特番##01のみでよい。自動車電
話移動機からは、この番号に追加して〔YY−YYYYY+PI
D〕の信号が自動的に無線基地局宛送信される。そして
この信号をMTCで受信すると、MTC加入者情報メモリ部で
は該自動車電話機の現在位置登録(既に完了していれば
いれば不要)と共に該携帯電話機の位置登録も受付け記
憶する。
また、MTCでは前述と同様MTCとインターフェイスを有
する第4種交換機に対し該携帯電話機は自動車電話方式
と重畳された状態になっており、位置登録は自MTC位置
情報メモリ部に登録が完了している旨通知を行う。この
連絡を受けた第4種交換機では該携帯電話機のPIDを解
読し、該携帯電話機を管理している第3〜1種交換機に
対し該携帯電話機の加入者情報を伝送し、それぞれ記憶
させる。
さて、以上の位置登録完了後の該携帯電話機からの発
呼はあたかも自動車電話機からの発呼と全く同一の操作
で実行可能となる、また、該携帯電話機への課金も前述
の重畳方法と同一の方法により実施される。
次に、着呼についてであるが、これも前述の重畳方法
と同一の動作で着呼が行われるが、鳴動は自動車電話機
へではなく、携帯電話機に対し行われ、使用者は車内で
携帯電話機を用いて通話を行うことが可能となる。
なお、この場合重畳を解除するには該携帯電話機から
特番(例えば**11)をダイヤルすることにより可能で
ある。
携帯電話機を自動車電話方式に重畳させる第3の方法
として、第2の方法より自動車電話方式に対する負担が
更に重く手直しが必要となるが、携帯電話機に対しては
全くハードウェア,ソフトウェアの操作上の変更を要し
ない方法もある。これを以下説明する。
それは自動車内に持ち込んだ携帯電話機の発着呼につ
いては、自動車内に具備させている自動車電話移動機を
あたかも携帯電話親装置として動作させる方法であり、
自動車電話に対し次の改造を行う必要を生じる。
自動車電話移動機に携帯電話親装置の機能を具備させ
る。
に加えの機能と自動車電話機本来の機能とを両立
させるため、自動車電話移動機制御部の機能を強化す
る。
以上の改造をすべての自動車電話移動機に対し行わせ
ることは賢明ではないから、携帯電話機と重畳したい移
動機に対してのみ具備させるか、,の機能をアダプ
ターとして移動機とは別に具備する方法が現実的であ
る。
以上の説明は本発明による携帯電話機を自動車電話方
式に重畳した場合であったが、同様の方法を適用するこ
とにより、船舶電話方式や航空機電話方式にも実現可能
である。第5図(b)又は(c)はこれらのシステムと
本発明による網構成との接続を示している。両システム
共、KTC−IVとのインターフェイスを有している。
3.5.8−3〔携帯電話方式のポケットベル方式との重畳
方法について〕 本集明による携帯電話機を市街の道路上など歩行して
いるときに携行しコードレス電話モードによる発着呼が
可能なことは、既に説明した通りであるが、以下現在サ
ービス中のポケットベル方式との重畳方法について述べ
る。
携帯電話方式をポケットベル方式と重畳させる意義は
以下にある。
即ち、市街地などにおいてコードレス電話モードで使
用可能ではあるが、本発明の携帯電話機やコードレス電
話機の無線電波の送信出力は6mW程度と極めて微弱であ
る。従って、送信近傍の空間に妨害物等が存在する場
合、電波伝搬特性が悪化し通話品質が劣化したり、場合
によっては通話不能に陥る。これは特に大きな建物内や
地下街,地下駐車場等において頻発することを考慮して
おく必要がある。
これに対し、ポケットベル方式の基地局から発射され
る無線電波の送信出力は250Wと極めて大きく現行サービ
スでは地下1階の閉空間においてもかなり良好な呼出し
率を保持している。従って、コードレス電話モードで待
受中(下り制御CH捕捉中)において、場所の移動のため
コードレス電話親装置又は携帯電話装置の制御CHが捕捉
不能となった場合、携帯電話機の待受中の制御チャネル
の無線周波数をコードレス電話よりポケットベルの呼出
し周波数に変更して待受けることとする。これはハード
ウェア上可能で第4図(a)に示す携帯電話機において
雑音レベル検出器の雑音レベルが一定値を越えた場合、
受信用周波数シンセサイザの周波数を制御部の指示によ
りポケットベル方式の呼出し用周波数に変更させる。そ
れ以後においては、該携帯電話機はポケットベル方式の
ポケットベル(携帯機)と全く同様の動作を示すことに
なる。第7図(b)は以下着呼動作のフローを示す。ポ
ケットベル方式の呼出し基地局へは第5図(c)のKTC
−IからPIDを呼出すための制御信号が来た場合、呼出
電波が送出されるよう機能追加がなされているものとす
る。
そしてこの状態でポケットベルに基地局より呼出され
た場合、発呼スイッチオン(受話器ハングオフ)の状態
にする。この時、携帯電話機に具備されている発呼可否
表示部(青は可,赤は不可)の指示をみて発呼可能なら
ば最寄りのコードレス電話(又は携帯電話)親装置(SI
D)の下り制御チャネルを捕捉していることを示してお
り、自己のPIDを上り制御チャネルを用いて発呼信号を
送出する。KTC−IではPID+SID信号を受信し、PIDがSI
Dに居ることを見出しSID宛着呼信号を送出する。
該親装置ではKTC−Iより着呼信号を受付けており、
該携帯電話機のPID1を確認した上は着呼信号を該携帯電
話機へ送出する。それ以後の動作はコードレス電話モー
ドの着呼と同じフローで通話可能となる(第7図(a)
参照)。この間発呼者に対しては、ポケットベル用市内
交換機(本発明における第1種交換機)より「ただい
ま、ポケットベルにより呼出中です。しばらくお待ち下
さい」等の音声サービスが行われている。(第7図
(b)参照) また、もし携帯電話機の発呼可否表示部の表示が不可
である場合には、地下室ならば1階へ、地下街ならば地
上への出口段階付近まで歩行し、再度発呼表示部の表示
を確認し、発呼可となれば上述と同様に最寄りのコード
レス電話(又は携帯電話)親装置の下り制御CHを捕捉し
た事を示し、上述と同様の動作により発呼者と通話を行
うことが出来る。第7図(b)は以上説明した動作を本
発明による網構成各部の動作に関して示した図である。
最後に携電話機広域呼出し第5種基地局(KRC−Vと
略称される衛星)の機能を説明する。
西暦2000年ごろになれば我が国の本発明による携帯電
話方式は大いに普及し、何時でも、どこからでも、どこ
へでも電話がかけられる状態が出現しているものと思わ
れる。しかしながらその時代になってもなお、我が国の
特定の地域では上記の状態が満足されていない地域が依
然として存在する。即ちその一つは日本アルプス等の険
しい山脈に携帯電話機が居る場合、最寄りの携帯電話親
装置やポケットベル基地局等からの電波で該携帯電話機
に十分な入力電力が得られず、着呼信号が伝達されない
場合である。その二つは遠洋航海中の船舶に乗船中或い
は航空機に搭乗中の携帯電話機所有者である。
これらの場所における通信として本発明による携帯電
話方式以外に専用通信や他の公衆通信も考えられよう
が、本発明による方式も適用可能である。即ち、衛星を
用いた携帯電話機広域呼出し第5種無線基地局の活用で
ある。これは次のような場合、第5種交換機からの制御
信号による指示を得て呼出しが行われる。
加入者が予め、期間,利用エリアを定め、着呼のう
ち特定の発呼に限定(或いはすべての着呼に対)して呼
出す場合。
通常の着呼呼出しを実施し、無応答の場合、広域呼
出し第1種無線基地局からの呼出し、或いは同第4種無
線基地局からの呼出しにも無応答の場合、加入者の契約
に基づいて呼出す場合。
被呼者が重要人物(VIP)である場合或いは緊急通
信の必要な場合。
遠洋を航海中の船舶に対しては該船舶が他の通信設備
を具備しておれば、自動車電話へのシステム重畳と同様
な機能追加を該通信設備に実施することにより、発着呼
可能となる。即ち、着呼の呼出しは衛星を用いて実施
し、これを受信したあとの携帯電話機を用いた通信は該
船舶に具備されている通信設備を用いて行うことにな
る。航空機に搭乗中における着呼も上記と同様である。
日本アルプス等けわしい山中では衛星による広域呼出
しを行っても応答は近くに無線設備がなく期待出来ない
ので、呼出し信号の中に、通信情報を含めることが望ま
しい。この場合、被呼者は送られて来た通信情報を自携
帯電話機の表示部へ表示することや、音声情報として聴
取することにより受信することが可能となる。
なお、携帯電話機広域読出し第n種(n=1,4および
5)無線基地局からの送信信号のトラヒックについて説
明する。本発明による携帯電話方式のトラヒックはすで
に説明したようにその殆どがコードレス電話モードのト
ラヒックである。従って、広域呼出しをかけるのは全体
としてごく僅かであるが、その中で比較的トラヒックの
多いのが第1種無線基地局である。次に第4種無線基地
局、一番トラヒックが少ないのが、第5種無線基地局即
ち衛星利用である。この点衛星は他の通信に多用される
から本発明による携帯電話機への呼出しについては他シ
ステムの設備共用という形で使用されるものと思われ
る。従って、方式コストが非常に割高となる事はなく、
システム全体として調和のとれた使用法が可能と考えら
れる。
3.5.9(携帯電話機の通話機能以外の機能について) 本発明による携帯電話機は全国至る所で発着呼可能で
あることから電話機本来の通話機能以外に下記のような
種々な効用がある。
このうち最大のものは個人識別(ID)として、現用の
磁気カード或いはICカードに比較して圧倒的に識別能力
が向上することによるクレジット(与信)機能であろ
う。表3はこれらIDとしての機能比較を示す。
(i) クレジットカード機能 本発明による携帯電話機には他の異なるPIDを有する
ので、電話機の表示部にクレジット金額を表示し、商店
等での支払決済手段として使用することが出来る。具体
的には次の通りである。
携帯電話機(PID1)所有のA氏はB商店で買物をし
た。このとき要支払金額は85,000円であったとする。A
氏がB商店内(レヂ付近)で携帯電話機の電源をオンに
すると、B商店内に設置されている携帯電話親装置(PI
Dx)の下り制御チャネルを捕捉し、記述したように自携
帯電話機の位置登録を完了する。すなわち、ロームエリ
アの第1種交換機加入者情報記憶部へメモリされる。
次にA氏はPID1の機能ボタンと数字を次の順に押し
(###85000)表示部へ表示させる。この表示を商店
のレヂ係へ見せて確認の後暗証番号を入れて送呼ボタン
をオンにすると、携帯電話親装置PIDx経由でこの信号が
第1種交換機加入者情報部の記憶部へ送信され特別情報
記憶部の内のクレジット記憶部へPID1+PIDx+85000と
記憶される。但し、支払不能等の前歴がある場合、クレ
ジット使用不可のアンサバックがある。この処理の完了
後、該KTC−Iからは音声によるアンサバックがあり、
“只今PID1携帯電話機よりPIDx所有者に対するクレジッ
ト金額のメモリ記入の入力がありました。金額は85000
円です”という信号がPID1(およびPIDx携帯電話機又は
PIDx固定電話機)に対し行われる。但し、PIDx固定電話
機への信号は音声ではなく表示部に対しベル鳴動および
表示¥85000、PID1(等の数値表示)がなされてもよ
い。
以上により、A氏のB商店でのクレジットによる代金
決済は完了し、あとの処理はB商店が契約しているクレ
ジット会社(C会社とする)へ該KTC−Iの加入者情報
のうち特別情報記憶部のクレジット記憶部で記憶されて
いる信号(金額)がある決められた日毎に(又は毎日)
転送される。C会社ではこれを集計しPID毎に月一回代
金決済銀行へ代金を請求し、A氏の指定した預金口座か
ら決済金額を引落し、C会社の口座へ入金する。C会社
ではB商店口座にA氏のクレジット金額に見合った金額
を入金し、ここにA氏のB商店での携帯電話機によるク
レジット支払による決済はすべて完了する。
(ii) テレホンカードの挿入可能な携帯電話機 本発明による携帯電話機はPIDに暗証番号を付加して
おり、万一盗難があっても悪用されないようになってい
るが、最近のテレホンカードの流通量の飛躍的増大に伴
なりテレホンカードを使用可能な携帯電話機とすること
でテレホンカード所有者に与える利便が大きくなる。
実際の使用法として次の2通りが考えられる。
携帯電話機内にテレホンカードを挿入し、携帯電話
機があたかもカード式公衆電話機として動作させる方
法、 携帯電話機にテレホンカードを挿入するテレホンカ
ードアダプターを追加すればの機能を有するカード式
公衆電話機と同等に動作させる方法、 上記の,の方法ともに将来はテレホンカード読取
部が小形になっているから、実施可能と考えられるが、
当面はを適用し、携帯電話機が普及するのを見計らっ
てを導入することとなる。
さらにテレホンカードの挿入のみならず、磁気カード
やICカードも挿入し使用可能ならしめうるので、使用者
の希望する支払方法(決済方法)を選ばせることが可能
になる。
(iii) 伝言サービス 携帯電話機が電源スイッチオンにした時、そのエリア
を管理している第1種交換機加入者情報メモリ部にそれ
以前に伝達された該PID宛伝言が記憶されており、かつ
該PIDが伝言サービスを受けることを希望した場合、伝
言サービス受信用機能ボタン##90を押すと伝言サービ
スを受けることができる。
(iv) 道案内機能 本発明に係わる携帯電話機をコードレス電話モードで
使用する場合,電源スイッチをオンにしておくと、住
宅,公園,道路等各地にある携帯電話機(コードレス電
話)親装置の下り制御CHを常に捕捉しているから、親装
置のSIDを自己の携帯電話機の表示部へ表示させる事に
より自分の居る地名を知ることが可能である。すなわ
ち、制御CH捕捉中の携帯電話機親装置に対して該携帯電
話機親装置のSID信号表示の為の要求信号を送信する。
すなわち、機能ボタン##80を押すと、そのとき捕捉し
ているSIDnが表示可能である。また、第1種交換機に対
し予め自分の行先(訪問先)のPID2を知らせておく(道
案内サービスモード##82)とPID2は市町村の番地と一
致させているから、この番地に近付いた時、該携帯電話
機の鳴動部を通じて宛先が近い事を通知し、訪問先のSI
DまたはPIDの携帯電話機親装置の制御CHを捕捉したとき
は、高いレベルの鳴動音により現在位置を通知する。か
くて、携帯電話機所有者は労せずして目的の場所へ行く
ことが出来る。
(v)(その他証明証の代用としての機能) 運転免許証の代用 携帯電話機の持つPIDの他に運転免許P1D(MPIDと略
記)を付加し運転免許証のライセンス番号として機能す
る事により、自動車の運転免許証として使用する事が出
来る。MPIDには運転免許の種類,運転歴,違反歴,年齢
等を含めるものである。また、この場合、携帯電話機の
加入者情報記憶部の記憶情報のうち、運転免許に関する
情報は公安委員会の管理する機関に転送される必要があ
る。
ゴルフの会員証始め各種団体の会員証としての機能 携帯電話機の持つPIDの他にゴルフの会員証のPID(GP
IDと略記)を付加することにより会員証としての機能を
持たせる事が可能である。
また、会社,事業所等の出退勤カードとしての機能を
有する。更に無線による電子ロッカーの開閉について
も、特定のPID所有者のみ開閉する事が可能である。
将来は外国との条約を締結する事により、パスポート
の代用等(PID+パスポートPID(PPID)等にも使用する
事が出来旅券の発行業務を効率化することが出来る。
国鉄,私鉄、劇場等の切符の代用としての機能 国鉄や私鉄の改札口において携帯電話機をID確認の為
の装置に挿入して入場し、交通機関を目的地まで利用し
たのち、改札を出る時再び、ID確認の為の装置に挿入す
れば料金の精算は既に述べたクレジットによる買物と同
様の方法により支払が可能である。
ペーパレス社会実現の手段としての機能 総選挙,地方選挙等の投票用紙としての機能を有す
る。すなわち、事前にPIDが自分の住んでいる住民票の
記載と一致していることを選挙管理委員会に届け、許可
を得ておく事により投票日当日,投票場に出掛けること
なく、例えば家庭で投票を住ませる事が可能になる。す
なわち、携帯電話機表示部に候補者名,候補者番号等を
表示させ間違いがないか否か確認した後投票用番号例え
ば###11をダイヤルすると送信信号はKTC−Iの加入
者情報記憶部を経由してその地区の選挙管理委員会の管
理する有権者情報記憶部へ送られる。ここでPIDや投票
された候補者の確認が行われ、有効であれば有効票とし
て集計センタへ転送される。また、携帯電話機を所有し
ない有権者は従来通りの方法でよく、また携帯電話機所
有者でも何等かの事情により従来通りの投票方法に変更
することも出来る。これは投票所と有権者情報記憶部が
直通回線で結ばれており、PID,投票済か否か等が即座に
判明するからである。但し、携帯電話機による投票では
確かに本人であることを確認するため、事前に本人の声
紋やパスワード(数字)(選挙PID)或いは署名などを
届けておく事が必要である。同様な機能に住民投票や国
政に直接賛否を問う機械等においてPID+各用途別PIDを
使用する事により、賛否を表示し国政に参加する事が容
易になる。国勢調査等においても、作業の能率向上が期
待できる。
(vi) 銀行預金口座への預金,引出し,債権,株式等
有価証券の購入,売却等の入力端末としての機能 携帯電話機の有するPIDおよび暗証番号(銀行PID)又
は所有者の声紋等を活用すると、標記のような機能を代
用させることが可能になる。
3,6(携帯電話機の使用法とシステム動作について) 以下本発明による携帯電話機を住宅内,歩行中,ある
いは自動車等車内で使用する場合の操作法をはじめ通信
以外の与信や証明証として使用するなど一般的な使い方
とこれに伴うシステム動作について説明する。
まず、ホームエリアに居る場合の使用法は、通常の電
話機或いは現在NTTでサービス中のコードレステレホン
と何ら相違はなくまた網側の処理も特に新しい動作はな
いから説明は省略する。
i)第1種ロームエリアからの発着呼 次にホームエリアを離れ、例えば、徒歩で近所の公園
まで散歩する場合を考える。ここで携帯電話機所有者を
A氏とし、A氏のPIDをPID1とする。さて、A氏は携帯
電話機を携行して散歩を始めたが通常携帯電話機の電源
スイッチはオフ(OFF)にしておくであろう。
即ち、省電力化のためと電池の寿命を長くするためで
ある。勿論、電源SWをオンにしておいても良いが、この
場合には制御信号を受信状態にある携帯電話機は歩行に
従って直近の各住宅に設置されている携帯電話親装置か
ら送出される下り制御チャネルの信号を受け親装置が変
わる毎に位置登録の変更を行うことになる。即ち、各親
装置から送出される下り制御チャネルには親装置のIDで
あるSID信号が常時流れており、これを受信した該携帯
電話機では自己の有するメモリ部の親装置SID信号を照
合しその結果既に記憶しているSIDと異なる(すなわち
第1種ロームエリアに居ること)を見出し、この時登録
のため新しい親装置宛自己のPID1信号を上り制御チャネ
ルを用いて送出することによる。
PID1信号を受信した新しい親装置は自装置のメモリ部
を検索した結果、自親装置と常時対をなしている携帯電
話機のPIDでないことを認知し、自メモリ部に記憶する
と共に第1種交換機の加入者情報記憶部に対し該携帯電
話機の位置登録を要求する。
この時の信号は親装置SID2と該携帯電話機PID1を加え
た信号で構成されているので、この信号を受信した第1
種交換機の加入者情報記憶部では該携帯電話機PID1の現
在位置をホームエリアのSID1であったのを書き換えて親
装置SID2に居ると新しく記憶することになる。さらに、
この時点で該携帯電話機の使用は新親装置と勿論可能で
あり、A氏は路上で第三者の親装置(SID2)経由で相手
話者と通話することが出来る。即ち、発呼については既
に新規装置SID2にアクセス可能となっており、ホームエ
リアからの発呼と同様のダイヤル操作を行うと、新親装
置経由で該携帯電話機からの発呼信号を受付けた第1種
交換機では加入者情報メモリ部を検索することにより該
携帯電話機は第1種ロームエリアの親装置SID2に現在位
置登録されて居ることを確認し、該第1種交換機,課金
部に対し通話が開始された時点でPID1名義で課金するよ
う指示する。
被呼者の電話番号を調査し、所定の中継ルートを疎通
させ被呼電話機に呼出し信号を送ることは通常の電話と
同様である。
次に該携帯電話機への着呼については全国どこの電話
機からの着呼信号も普通の電話の着呼と同様第1種交換
機へ入来することになるが、ここで被呼相手が携帯電話
機宛であることを認知すると(これはPID信号の構成が
一般電話の番号と異なるので容易に識別可能である)該
電話機がホームエリアに居るか否か常に該交換機加入者
情報記憶部の位置登録記憶部を検索してその都度確認す
る。この結果該携帯電話機は現在親装置SID2に登録され
ていることが確認されると親装置SID2に対し該携帯電話
機PID1宛着呼信号を送出する。これを受信した親装置SI
D2は自装置内のPID信号メモリ部を検索し、PID1が自サ
ービスエリアに登録されていることを確認すると、下り
制御チャネルを用いて該携帯電話機を呼出するためPID1
信号を送出する。この信号を受信した該携帯電話機は呼
出しベル部が鳴動し、A氏がハングオフの状態にすると
発呼者と通話可能となる。なお、この場合第1種交換機
では発呼者へリングハックトーン等を送出するのは通常
の電話と同様である為詳細は省略する。
上述のようなホームエリア近傍においては、該携帯電
話機の位置登録は第1種交換機の加入者情報記憶部に対
し行われるだけで第2種交換機以上の交換機に対しては
行われない。それはA氏が第1種交換機の管理するエリ
アに居るため、上位の交換機介入の必要がない事から当
然である。即ち全国どこの電話機からの着呼も該携帯電
話機を管理している該第1種交換機経由で着呼信号が伝
達されるからそのために該第1種交換機(第1信号ロー
ムエリアを管理する交換機)に収容されている加入者情
報記憶部の位置登録記憶部を検索すれば充分であるから
である。
以上の説明はA氏の携行する携帯電話機が発着呼可能
状態すなわち電源オンの状態であった。しかしながら、
通常は電源オフの状態であり、A氏が発呼したい時のみ
電源オンにするのが通常の使用法であろう。ただし、こ
の場合着呼があった場合携帯電話機の現在位置は第1種
交換機の加入者情報記憶部(位置登録記憶部)に登録さ
れていないため、ホームエリアに居るとみなして呼出す
こととなる。もし、ホームエリアに携帯電話機と対をな
す固定電話機が具備されておればこれが鳴動するが具備
されていない場合、一定のタイミングをみて、第1種交
換機では該携帯電話機はホームエリアには不在と判断
し、発呼者に対し「おかけになった携帯電話機はホーム
エリアには居りません」との自動応答を行うことにな
る。そのためセールスマンや医者等常時発着呼の必要性
の高い利用者は常時電源オンの状態で使用するであろ
う。
さて、A氏が自宅よりさほど遠くない公園に到着しベ
ンチに腰を下ろし、しばらく休息していた時、ある用件
を思い出し携行中の携帯電話機を用いて発呼したいと思
ったとする。公園には所々にある電柱の柱上等に携帯電
話用親装置が設置されており、これにより公園内の任意
の場所においてこれら親装置のいずれかと通話可能な状
態にあるものとする。A氏は携帯電話機の電源をオンに
すると、携帯電話無線部は最寄りの親装置からの下り制
御チャネルを捕捉することを開始する。そこで、ある親
装置SID3の下り制御チャネルを捕捉すると、交信相手の
SID3信号を自装置内のメモリ部へ記憶し、また自PID1
号を上り制御チャネルを通じて親装置SID3へ送信する。
これを受信した親装置SID3では自装置メモリ部へPID1
記憶すると、同時に第1種交換機宛位置登録要求信号
(PID1+SID3)を送出する。この信号を受信した該第1
種交換機では自加入者情報記憶部内の位置登録記憶部へ
信号を転送し従来の記憶を書きかえさせPID1が親装置SI
D3サービスエリア内に居る事を記憶させる。
以上でA氏の携行している携帯電話機は現在位置の登
録が完了したので以後の発着呼はA氏が常時電源をオン
にし自携帯電話機を常時発着呼可能な状態にしていた時
と同様の動作で可能となる。
A氏は前記の用件を済ませたあと、帰途についたが鉄
道のガード下をくぐるとき、着呼信号が待機中の携帯電
話機から鳴動した。この鳴動が携帯電話親装置からの着
呼と異なった音色だったので、携帯電話機広域呼出し第
1種無線基地局からの呼出し音であることはすぐわかっ
た。携帯電話機の発着呼可否表示部を見ると発呼不能の
赤ランプがついているので発呼ボタン(この場合は着呼
受け入れボタンとして働く)をオンすることをあきら
め、歩行を続けた。ガード下をくぐりぬけると青ランプ
に変わり着呼可となったので該ボタンをオンした。する
と通話可能状態となり「モシモシ」と話し出すと相手は
A氏の奥様からで用件を聞くことが出来た。
ii)第2種ロームエリアからの発着呼 さて、A氏は前記の用件を済ませたあと、散歩を終了
することとし自宅へ帰り、今度はある用件を処理するた
め事務所へ行くことにしたとする。A氏の事務所は自宅
のある都市(例えば、東京都保谷市とする)と同一の市
内ではあるが電話機の収容されている電話交換機が異な
るエリア(第2種ロームエリアとなる)にマイカーで出
かけることにした。A氏のマイカーには自動車電話機が
搭載されているので、マイカー内からの電話連絡には支
障はないが自動車電話の加入名義人がある事情のために
自分でなくもし私用に私用すると他人の電話を無断借用
することになるあまり気がすすまないのでほとんど使わ
ないことにしている。このようなときは、すでに詳述し
た様に本発明による携帯電話方式は自動車電話方式へ重
畳させることが可能なため、これを適用すると自携帯電
話機を自動車内でも使用出来、課金も自携帯電話機に行
われるので、他人の迷惑にならない。
しかし、今日はこの必要がなかったと仮定し無事A氏
の事務所に到着したとする。
A氏はすぐ事務所へはいり仕事をしてもよいが買物す
ることを思い出し事務所近くの商店へ買物に出かけた。
A氏の買物は背広上下を新調することであった。A氏の
現金を使用せず携行している携帯電話機を用いて代金の
決済を行った。これが可能なことは前章で説明した通り
である。帰途また別の用件を思い出し携帯電話機から発
呼するため電源をオンした。すると近くの電信柱の上に
設置されている携帯電話親装置(SID3)の下り制御チャ
ネルを捕捉し、既に説明したのと同様のプロセスにより
この携帯電話親装置を管理している第1種交換機KTC−
I−(2)の加入者情報記憶部(位置登録メモリ部)へ
現在位置登録要求信号を送信する。これを受信した位置
登録メモリ部では該携帯電話機のPID1信号の信号構成よ
り該携帯電話機は当交換機ではなく同一市内だが他の第
1種交換機(KTC−I−1)にホームエリアを有する携
帯電話機であることを判断し、自位置登録メモリへ該携
帯電話機の位置登録(PID1+SID3)を行うと共に自親装
置および該携帯電話機を管理している(第2種ロームエ
リアを管理している)第2種交換機(KTC−II−1)に
位置登録完了信号を送り、携帯電話親装置SID3がKTC−
I−1配下の携帯電話機PID1の位置登録要求を受けた事
を報告する。
この報告を受けた第2種交換機では自己の加入者情報
記憶部内の位置登録記憶部へ前記情報を記憶すると同時
に配下の交換機で該携帯電話機のホームエリアを管理し
ている第1種交換機(KTC−I−1)に対しKTC−I−2
から受けた位置登録信号を転送し、加入者情報記憶部内
の位置登録記憶部に該携帯電話機の位置登録場所の登録
(書きかえ)を要求する。これに応じ第1種交換機(KT
C−I−1)は加入者情報記憶部の情報を書きかえる。
さてA氏はこの時点より以後は全国各地任意の場所へ
発呼可能な状態となったが、この場合網の動作は前述の
公園内の発呼と全く同様であるので説明は省略する。但
し、課金については第1種交換機加入者情報記憶部の課
金情報記憶部でPID1に課金され、課金情報は毎月1回定
期的にA氏の所在する第1種交換課金部へ転送されA氏
へまとめて請求されるようになっている。
またA氏の携帯電話機への着呼について説明する。着
呼は位置登録完了後可能であるが、発呼者がA氏のホー
ムエリアを管理する交換機配下であれば、第1種交換機
KTC−I−1のレベルで被呼者現在位置が判明し、着呼
信号はKTC−II−1経由しKTC−I−2宛転送され、該携
帯電話機への着呼が実行される。
次に第1種ロームエリアの親装置を管理する第1種交
換機KTC−I−2配下の電話機からの発呼の場合の接続
はKTC−I−2のみで完遂される。
さらに、上記2つのケース以外の場所即ち第2種から
エリア以上の高次ロームエリアからの発呼であれば、被
呼電話信号はKTC−II−1へ入来するから、ここで被呼
信号を分析し携帯電話機宛であることを判断するとKTC
−II−1内の加入者情報記憶部を検索し被呼信該携帯電
話機の位置登録を調査する。この結果、配下の第1種交
換機KTC−I−2の管理するロームエリアに該携帯電話
機が存在することを確認し、KTC−I−2宛着呼信号を
伝送する。この信号を受信したKTC−I−2では自加入
者情報記憶部を検索し、該携帯電話機の現在位置登録場
所になっている携帯電話親装置(SID3経由該携帯電話機
のPID1宛着呼信号を送出する。その結果、該携帯電話機
のベル部が鳴動し、A氏はハングオフの状態にして通話
にはいることが出来る。
以上の説明は第2種ロームエリア内で通話が完結して
いる場合であった。以下携帯電話機を電源オンにし待機
中又は通話中の状態で所有者が第1種ロームエリアから
第2種ロームエリアに移行した場合の本システムの動作
を説明する。
A氏はある日自宅(保谷市)から事務所まで徒歩で出
勤することにし、携帯電話機をオンの状態にして携行し
た。前述したように自宅のホームエリアを離れると携帯
電話機は第三者の住宅に設置あるいは路上の電信柱とに
設置されている携帯電話親装置から送出される下り制御
チャネル信号を受信し、これに対応して自携帯電話機か
ら上り制御チャネルを用いてPID1信号を送出し位置登録
を行っているが、歩行が進むに従い第1種交換機の支配
する領域をこえる場所に達した。そして次の時点でこの
領域をこえると、そこに設置されている親装置(別の第
1種交換機KTC−I−2の配下である)とは以前と同様
制御チャネルを用いた信号のやりとりにより位置登録信
号を送出するが、該携帯電話機から親装置経由PID1信号
を受信した別の第1種交換機KTC−I−2(同じ保谷市
内にある)ではPID1信号を調査した結果、該携帯電話機
は自交換機の配下の電話機ではなく別の第1種交換機KT
C−I−1であることを判断し、自交換機を管理してい
る第2種交換機KTC−II−1へ該携帯電話機の位置登録
信号を送出する。この信号を受信した第2種交換機加入
者情報記憶部では自部へPID1+SIDn信号を記憶すると共
に該携帯電話機ホームエリアを管理する配下の第1種交
換機KTC−I−1に対しPID1の現在位置の登録を指示す
る。
以上の動作が完了すると該携帯電話機は第2種のロー
ムエリアに居ることが手続完了となり発着呼動作が可能
となる。
以上の説明は該携帯電話機が待機中にロームエリアの
変更が行われたが通話中であっても制御動作に親装置変
更にともなう通話チャネル変更を実施する外は前述と同
じ位置登録が行われることになる。
iii)第3種ロームエリアからの着呼 A氏は或る日マイカーを走らせ武蔵野市(第3種ロー
ムエリア)に住む友人を訪問することにした。この友人
の家はめったに訪問しないため目指す住宅がわからず困
惑したので道路上にマイカーを止め、携帯電話機を使用
し友人を呼出し、道順を聞くことにした。
まず電源スイッチをオンとすると既に述べたプロセス
により位置登録要求信号をこの地区を管理している第1
種交換機(KTC−I−3)加入者情報記憶部(位置登録
部)に入来して来た。この信号を受けた加入者情報記憶
部では該携帯電話機のPID1信号を調査した結果他都市に
ホームエリアを有する携帯電話機であることを認識し記
憶した上自交換機(KTC−I−3)を管理する第2種交
換機(KTC−II−2)に対しPID1信号の位置登録を要求
している旨報告した。この結果、第2種交換機加入者情
報記憶部では送られて来た信号を記憶しまた調査した結
果他都市をホームエリアとする携帯電話機であることを
認識し、自交換機(および該携帯電話機)を管理してい
る上位の交換機である第3種交換機(KTC−III−1)宛
これらの信号を転送した。
この信号を受信したKTC−III−1では自交換機の加入
者情報記憶部に記憶すると共に該携帯電話機を管理して
いる第2種および第1種交換機に対しPID1の位置登録を
記憶するよう要請した。
以上の状態が完了するとA氏の携行している携帯電話
機は我国の任意の場所にある電話機と発着呼が可能とな
ることは既に説明した所により明らかであろう。A氏は
前述のように訪問先の友人を呼出して道順を聞いたが、
この方法をとる必要は必ずしもなく、別の方法、即ち前
章に詳述したようにKTC−Iに対し道案内サービスを要
求することで、友人の手を煩わすことなく同様の目的を
達することが出来る。
iv)第4種ロームエリアからの発着呼 A氏はある日所用のため高崎地方(第4種ロームエリ
ア)を旅行することになった。例の携帯電話機を携行し
列車に乗り込んだ。車中では特段の用事はなくすごして
いたが、車中で自分の事務所からの着呼に備え、携帯電
話機は電源オンの状態にしておいた。すると高崎駅に下
車する15分ほど前になって携帯電話機に着呼信号が鳴動
した。これは乗車した列車の各車輌には携帯電話親装置
が具備されており、位置登録済の携帯電話親装置には列
車無線方式に重畳した形で携帯電話が使用可能な状態に
なっていることによる。即ち乗客に着呼があった場合、
列車無線基地局よりA氏の乗車している列車に着呼信号
が来て、列車無線の制御部でA氏の位置登録を確認して
何輌目の携帯電話親装置から該携帯電話機を呼出すかを
決定し、着呼信号の送出を行うことになる。以下の動作
は通常の着呼と同様である。列車の種類によっては列車
内に1〜2台の列車公衆電話しか具備されていない場合
がある。この場合、着呼信号は携帯電話機広域呼出し第
4種基地局より直接該携帯電話機宛着呼信号が送出され
る。これを受信した該携帯電話機所有者は、最寄りの公
衆電話機近くへ行って、携帯電話機を接続ユニットによ
り接続し着呼を受ける方式も併用されている。
A氏は前者の方法で着呼を受け用をたした後、高崎駅
で下車した。さて、しばらく道路上を歩行中、武蔵野市
にある自分の事務所の人と連絡をとる必要を感じたので
携帯電話機の電源をオンにした。すると既に説明したの
と同様のプロセスにより次の各種交換機のそれぞれの加
入者情報記憶部(位置登録部)へ位置登録が完了した。
ロームエリアを管理している交換機 第1〜第3種交換機 ホームエリアを管理している交換機 第1〜第4種交換機 それ以後は該携帯電話機は発着呼可能である。
高崎での用事を終了したA氏は週末をこの地方にある
ゴルフ場でゴルフを楽しむこととした。このゴルフ場は
A氏も会員になっており、受付で会員証或いは携帯電話
機の提示を求められたので、携帯電話機を提示した。受
付係はA氏の携帯電話機から受付係の所有している携帯
電話親装置の間で発呼動作を行うことにより、当ゴルフ
クラブの会員証のID(GPID)を照合出来、A氏が会員で
ある事を即時に確認することが出来た。
A氏は週末をゴルフに興じ満足して帰宅の途につい
た。
A氏はまた別の日に一週間の予定で奥様と南紀州の温
泉地へ旅行した。A氏の夫妻はそれぞれ愛用の携帯電話
機を持参し、この地方の観光に出かけるときも大いに活
用した。この週の日曜日は総選挙の投票日に当たってい
た。以前、投票日当日投票場所を不在にする場合、不在
投票をする必要がある。そのためには、面倒な手続が必
要だった。しかしながら、西暦2000年近くになるとこの
ような複雑な不在者投票手続をとる必要はなく、有権者
は投票日当日は全国の任意の投票場所で投票が可能とな
った。これには全国どこに持ち歩いても発着呼可能な本
発明による携帯電話機の威力が大きく貢献した。即ち、
前章に説明したように携帯電話機に本人のID確認と投票
用紙の役割を持たせることが可能になったからである。
有権者は投票日の前日までに予め投票予定場所,投票時
刻,投票に使用する携帯電話機のPID,選挙のみに使用す
るID(選挙ID),さらに声紋や本人に関する情報(出生
地,出生月日,本籍地,家族構成等)を登録しておく。
投票日当日、定められた時刻,場所から自分に与えられ
た投票場所(管理センター)へ自分の携帯電話機を用い
て発呼する。すると管理センターではPID,選挙ID,確
認,さらに声紋の照合,出生地,生年月日の質問等を行
い(音声による自動質問,応答チェックとなる)これら
のチェックを通過すれば、本人確認がなされたものとし
て、投票動作に移行する。A氏夫妻はこのようなプロセ
スにより無事不在投票を完了した。なお、A氏夫妻の用
いた選挙IDは投票完了と共に自動的に消滅し、万一第三
者が該携帯電話機を用いて投票しようとしても実行不可
にする等防御策がとられている。
v)第5種ロームエリアからの発着呼 A氏はまた別の日北海道地方を旅行することになっ
た。例により携帯電話機を携行して行ったが電源をオン
することにより、次の各種交換機のそれぞれの加入者情
報記憶部(位置登録部)へ位置登録が完了し、該携帯電
話機は発着呼可能となった。
ロームエリアを管理している交換機 第1〜第4種交換機 ホームエリアを管理している交換機 第1〜第5種交換機 vi)携帯電話機の広域呼出しモードでの使用法や位置検
出機能の活用法 A氏の息子のB君は大学に在学中であるが夏休み友人
と日本アルプスの登山を行うことになったA氏はB君に
携帯電話機を持参することを進めた。B君は特に荷物に
もならないから自分が常用している携帯電話機を携行す
ることにした。そして事前にKTC−Vに対し衛星による
呼出しを要求しておいた。自宅を離れ2〜3日アルプス
山脈を縦走しているとき待受状態の携帯電話機が鳴動し
た。この鳴動の音色は携帯電話親装置や携帯電話機広域
呼出し第1種あるいは第4種基地局からの音色とも異な
っていたので、これは衛星による携帯電話機広域呼出し
第5種基地局からの呼出し信号であることは直ちに識別
出来た。そしてB君が該携帯電話機の表示部を見ると
「安全を祈る、安藤一郎」と表示されており、B君と同
じ大学に在学中の安藤君から激励電報である事を知り、
元気百倍となって無事下山することが出来た。
ある日A氏夫妻は息子夫婦や孫連と一緒に遊園地へ遊
びに出かけた。この遊園地は非常に広く、互いにはぐれ
ると連絡をとり合うことが困難と予想されたのでそれぞ
れ携帯電話機を携帯しこれに備えた。また孫連にも迷子
札の代りに携帯電話機(電源オン)を持たせた。A氏夫
婦,息子夫婦そして孫連はそれぞれ対象とする興味が異
なるので別れ別れになったが孫が迷子になった時は現在
位置を確認しすぐ現場にかけつけられたし、食事時や帰
途の時刻合せ,再会場所等相互に連絡をとる事が容易に
出来、非常に快適な一日を過すことが出来た。
vii)ロームエリアを管理している交換機における該携
帯電話機に対する位置登録記憶動作の省略 以上の説明では本発明による携帯電話機をロームエリ
アで使用可能なことを技術的に明確にするため、ローム
エリアを管理している交換機に対してもホームエリアを
管理している交換機と同様該携帯電話機に対し位置登録
を行う前提で説明したが実際上はこれは必ずしも行う必
要はない。その代わり、 携帯機発呼の都度、ホームエリアを管理している交換
機(第1〜第5種のいずれか)に発呼情報(課金情報)
を知らせる必要がある。
携帯機着呼についてロームエリア近傍のエリアからの
着呼であっても着呼信号を一旦ホームエリアを管理する
第5〜第1種交換機に現在位置登録を問合わせる必要が
生じる。
等の欠点を生じる。(第11図(a)〜(g)参照) 上述と同様にホームエリアを管理する交換機メモリに
ついても複数の交換機ロームエリアにいる携帯電話機の
位置情報を記憶している場合、省略してもシステムが動
作不能にはならないが、前記,の動作が必要とな
る。
viii)ホームエリアに具備された携帯電話機と対をなす
固定電話機の機能 携帯電話機と対をなす固定電話機は具備されておれ
ば、第1種交換機位置情報メモリ部から該携帯電話機の
現在位置情報を得る事により次の機能を持たせることが
可能となる。
携帯電話機がロームエリアで位置登録をしている状態
で着呼があった場合、該携帯電話機が何らかの原因によ
り一定時間内に応答しない状態が続くと、着呼を打切り
ホームエリアの固定電話宛着呼転送を行う。そして発呼
電話番号表示や該携帯電話機の現在位置登録場所表示を
行わせることが可能である。
該携帯電話機所有者が自席に戻ったときに不在中に行
われた発着呼状態の読み出しや用件録音の再生をするこ
と。
3.7(発明の効果) 本発明を携帯電話システムに適用することにより、従
来技術的,経済的に不可能と考えられていた住宅内,デ
パート,野球場又は催物会場所の構内さらには、道路上
を歩行中においてもいつでもどこへでもどこにおいても
発着呼可能とした点は国民の社会生活の便ならしめる点
で効果はすこぶる大きなものがある。また、携帯電話機
を通話機能以外の機能、例えば本人識別(ID)に用いる
ことにより与信機能,ICカード等の高度化機能として用
いることにより社会生活上大きな利益をもたらすことに
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は従来システムの構成図、第3図(a)
は本発明を住宅内で実施した携帯電話方式の構成図、第
3図(b),第4図(a)(b)は本発明方式を構成す
る各装置の構成図、第5図(a)(b)および(c)は
本発明方式を全国規模に展開したときの方式構成図、第
5図(d)(e)は方式の一部構成を説明するためのブ
ロック図、第5図(f)は本発明の方式と別の電話網と
の接続を示す図、第6図は本発明による個人識別情報
(PID)の付与例を示す信号フォーマット図、第7図
(a)は本発明方式の発着呼時の信号の流れを示す図、
第7図(b)は別の状態での着呼の信号の流れを示す
図、第8図(a)(b)(c)および(d)は本発明の
方式構成例を示す図、第9図は本方式の別の方式構成例
を示す図、第10図は本方式の別の状態での発呼の信号の
流れを示す概略図、第11図(a)〜(g)は本発明の位
置登録時の動作フローを示す図、第12図(a),(b)
は本方式を別システムの移動端末に適用したブロック図
である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単位となるサービス区域内に存在する複数
    の携帯電話機の各親装置を直接又は少なくとも一つの
    (i−1)種交換機を介して収容する複数の第i種交換
    機と、該第i種交換機を中継線を介して複数個収容する
    少なくとも一つの第i+1種交換機とがi=2,3,4,5と
    なるように階層配置されかつ前記iは該階層の数から1
    を減じた数と等しくなるようにして該i+1種交換機が
    前記i種交換機を介して全サービスエリアをカバーする
    ように交換系が構成され、 前記複数の携帯電話機のおのおのが通常位置しているホ
    ームエリア及び各携帯電話機を互いに区別して示すよう
    に割当てられた指定情報が該ホームエリアを管理する第
    i−1種及び第i種交換機のおのおののメモリ及び第i
    +1種の交換機のメモリに登録されるように構成された
    携帯電話方式。
  2. 【請求項2】単位となるサービス区域内に存在する複数
    の携帯電話機の各親装置を直接又は少なくとも一つの
    (i−1)種交換機を介して収容する複数の第i種交換
    機と、該第i種交換機を中継線を介して複数個収容する
    少なくとも一つの第i+1種交換機とがi=2,3,4,5と
    なるように階層配置されかつ前記iは該階層の数から1
    を減じた数と等しくなるようにして該i+1種交換機が
    前記i種交換機を介して全サービスエリアをカバーする
    ように交換系が構成され、 前記複数の携帯電話機のおのおのが通常位置しているホ
    ームエリア及び各携帯電話機を互いに区別して示すよう
    に割当てられた指定情報が該ホームエリアを管理する第
    i−1種及び第i種交換機のおのおののメモリ及び第i
    +1種の交換機のメモリ及び現に当該の携帯電話機が位
    置するサービスエリアを管理する第i−1種及び第i種
    交換機のおのおののメモリ及び第i+1種の交換機のメ
    モリに登録されるように構成された携帯電話方式。
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