JP2509805Y2 - ペット用首輪 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はペット用の首輪に関し、特に長毛の猫等に装
着するのに好ましい首輪に関する。

〔従来技術〕

従来、ペット用の首輪としは、薬剤を含浸したもの、
飾りをつけたもの、伸縮可能な材質でできたもの等種々
のものが知られていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来のペット用の首輪においては、使用時に
首部の毛と首輪基材との接触により、摩擦が生じ、毛が
切れるという問題があり、特に猫や小犬の場合は毛が切
れやすかった。本考案は上記従来の問題点を解決するこ
とを目的としてなされたものである。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は環状首輪の少なくとも内周面を毛切れ防止用
の凹凸部形状、凸部形状、シリコーン層、帯電防止層よ
り選ばれた少なくとも一種より形成したものとしてい
る。

本考案において、首輪基材の材質としては、合成樹
脂、ゴム、皮革等で装着に対してペット自身への忌避性
がなく、通常の首輪として、使用できるものであればこ
れに限定されない。

上記基材には、イヌノミ、ネコノミなどの害虫を駆除
するための薬剤（フェノトリン、ペルメトリン、ベーパ
ースリン等のピレスロイド系化合物及びこれらの異性
体、類縁体）を保持（練込、塗付、貼着等）させること
が出来る。上記保持量は、首輪の大きさ、基材の種類に
より、一様には決められないが、効力、安全性等から適
宜選択されればよく、通常基材1gあたり、１〜20％の範
囲で選択されるのが望ましい。

また、薬剤はその一種を単独で、又は二種以上を混合
して使用できるものであり、薬剤には、通常この種薬剤
に配合される各種添加剤を添加することができる。この
ような添加剤としては、代表的にはサイネピリン222、
サイネピリン500、ピペロニルブトキサイド、Ｎ−プロ
ピルイソゾーム、S-421等の効力増強剤、消臭剤、誘引
剤、香料等を例示できる。

本考案において、止着手段としては、ひも、掛け止及
びホック式の金具、接着剤、両面接着テープ等を提示で
きるが、これらのものに限定されるものではない。

本考案において、環状首輪の内周面を凹凸状にする手
段としては、首輪長手方向に線状の凹凸部を有する場
合、内周面に球状、半球状等の突起部を有する場合が考
えられるが、実質的にペットの首部と首輪の内周面とが
面接触ではなく、線接触又は点接触となる形状のもので
あれば、これらに限定されない。

本考案において、シリコーン層としては、環状首輪の
少なくとも内周面に設けることができ、シリコーンオイ
ル、シリコーンゴム等が利用されるが、実質的に首輪の
摩擦抵抗を少なくし、すべりやすい内周面を構成するも
のであればこれらに限定されない。設け方についてはす
ばりやすくなければなんら限定されない。

本考案において、帯電防止層は、環状首輪の少なくと
も内周面に設けることができ、帯電防止剤として金属粉
やカーボンのような無機系物質、シリコーン系化合物、
界面活性剤などが利用されるが、実質的に静電気防止機
能を有するものであればこれらに限定されない。設け方
については、静電気防止効果をそこなわない限り、なん
ら限定されない。

また上記凹凸、シリコーン層、帯電防止層を２つ以上
組合せることも可能である。これにより、毛切れ防止効
果を一層向上しうる。

〔作用〕

本考案は上記のような構成を有しているので、犬、猫
等のペットが首輪を使用している間に環状首輪の内周面
とペット等の首部との摩擦による毛切れを防ぎ、室内に
おいても切毛の落下等による汚れ、人体への悪影響を気
にせずペットをかうことができる。

〔実施例〕

以下に本考案を実施の一例に基づき詳細に説明する。
第１図は本考案の実施の一例を示す環状首輪の内周面を
示す図であり、第２図は第１図のＡ−Ａ′線縦断面図で
あり、環状首輪（１）の内周面に該首輪（１）の長手方
向の辺と平行に形成された線状の凹凸部（２）が設けら
れている。

この場合、猫等のペットに金具（図示せず）等を利用
して装着し、その後数日（４〜５日）使用しても、猫等
の首部と環状首輪（１）の内周面が線接触であるため、
摩擦抵抗が少なく毛が切れることがない。

第３図は本考案の他の実施の一例を示す環状首輪の内
周面を示す図であり、第４図は第３図中のＡ−Ａ′線縦
断面図であり、環状首輪（１）の凹凸部が半球状の凸部
（３）により構成されていること以外は実質的に第１〜
２図のものと同一である。

この場合、猫等の首部と環状首輪（１）の内周面が点
接触であるため、摩擦力が少なく、毛が切れることがな
い。

第５図は本考案の更に他の実施の一例を展開して示す
斜視図であり、第６図は第５図の実施例の平面図であ
り、環状首輪（１）の内周面が凹凸部に替えてシリコー
ン層（４）となっていること以外は実質的に第１〜２図
のものと同一である。なお、図中（５）は止着手段であ
る。

この場合、装着使用に際し、猫等の首部は環状首輪
（１）の内周面のシリコーン層と接触するのですべりや
すく、摩擦抵抗が少なくペットの毛が切れることがな
い。

第７図は本考案の更に他の実施の一例を展開して示す
斜視図であり、第８図は第７図の実施例の平面図であ
り、シリコーン層（４）に替えて帯電防止層（６）を設
けたこと以外は実質的に第５〜６図のものと同一であ
る。

この場合、帯電防止層（６）が猫等の首部と環状首輪
（１）の内周面との間に起こる静電気を防止するので摩
擦が少なく、ペットの毛が切れることがない。

〔考案の効果〕

本考案は以上のような構成を有するので、猫、犬等の
ペットに装着して使用した場合、摩擦による毛切れを防
ぐことができ、室内でも清潔にペットをかうことがで
き、愛犬、愛猫を安心して、飼育することができる等、
種々の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の一例を示す環状首輪の内周面を
示す図、第２図は第１図中のＡ−Ａ′線縦断面図、第３
図は本考案の他の実施の一例を示す環状首輪の内周面を
示す図、第４図は第３図中のＡ−Ａ′線縦断面図、第５
図は本考案の更に他の実施の一例を展開して示す斜視
図、第６図は第５図の実施例の平面図、第７図は本考案
の更に他の実施の一例を展開して示す斜視図、第８図は
第７図の実施例の平面図である。 （１）……環状首輪、（２）……線状の凹凸部、（３）
……半球状の凸部 （４）……シリコーン層、（６）……帯電防止層

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】環状首輪の少なくとも内周面を毛切れ防止
   用の凹凸部形状、凸部形状、シリコーン層、帯電防止層
   より選ばれた少なくとも一種より形成したことを特徴と
   するペット用首輪。