JP2509170B2 - 半導体ウェハ処理システム - Google Patents

半導体ウェハ処理システム

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JP2509170B2
JP2509170B2 JP23654884A JP23654884A JP2509170B2 JP 2509170 B2 JP2509170 B2 JP 2509170B2 JP 23654884 A JP23654884 A JP 23654884A JP 23654884 A JP23654884 A JP 23654884A JP 2509170 B2 JP2509170 B2 JP 2509170B2
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    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B23/00Single-crystal growth by condensing evaporated or sublimed materials
    • C30B23/02Epitaxial-layer growth

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景と要約 本発明は分子線エピタクシ(MBE)システムなどを含
む半導体ウエハ処理システムに関する。
分子線エピタクシ技術においては超高度真空内で基板
上へ分子線を向けることにより薄いフイルムの積層を行
う。前記分子線はイオン化されず、中性分子、あるいは
プロセスの名称が由来する原子種類であることが好まし
い。基板は、堆積された原子がエネルギ的に好ましい自
己の位置を見出すことができるよう、少なくとも数オン
グストロームの平均距離を前記堆積された原子が横方向
に運動しうるに十分なKTが得られる温度まで加熱され
る。このように、MBEは極めて高度の結晶性を備えた薄
いフイルムを生長させることができる。MBE技術は一般
的に周知であつて、これまで広く論じられてきた。例え
ば、本明細書で参考のために含めた以下の論文を参照の
こと。(1975ニユーヨークのパーガモン−Pergamon刊)
ジエイ.マツカルデイン(J.McCaldin)およびジー.ソ
モージエイ(G.Somorjai)により編集され、エイ.ワ
イ.チヨー(A.Y.Cho)およびジエイ.アール.アー
サ)J.R.Arthur)による、「ソリツドステート化学の進
歩」(progress in Solid State chemistry)Vol,10,p1
57記載の論文;(1980年北オランダ,アムステルダム
の)エス−ピー.ケラー(S.P.Keller)により編集され
た、半導体ハンドブツク(Hand−book on Senuconducto
rs)Vol 3.9章のエル.エル.チヤン(L.L.Chang)によ
る論文;(1980年ニユーヨーク,アカデミツク刊)シー
・ハツフ(C.Haff)およびエム.フランクコンベ(M.Fr
ankcombe)による編集の「薄いフイルムの物理学」(ph
ysics of Thin Films)のVol 11,p.35におけるシー.イ
ー.シーウツド(C.E.C.Wood)の論文;(1981年北オラ
ンダ,アムステルダム刊)イー.カルデイス(E.Kaldi
s)編集による「材料科学における今日の話題」(Curre
nt Topics in Materials Science)Vol 7,1章における
シー.テイ.フオクソン(C.T.Foxon)とビー.エイ.
ジヨイス(B.A.Joyce)の論文である。
分子線エピタクシ技術はその独特の可能性のため、多
くの用途に対する製品技術として極めて魅力的である。
MBEは一方の材料からなるエピタクシヤル層が別の材料
からなる、その下の層へエピタクシにより積層される異
質エピタクシヤル構造を簡単につくり出す。このように
達成しうる急速なエピタクシヤル変位は、異つたエピタ
クシヤル層が極めて薄くなるにつれて、ある種の変則的
で極めて望ましい性質が現われてくる超格子構造をつく
るよう急速に交番できる。前記の構造はいづれかの他の
方法ではつくるのが極めて難しい。また、MBEは隔離さ
れて、格子状に整合していない材料であつても完全なエ
ピタクシヤル構造において生長する、歪み超格子をつく
るためにも使用しうる。即ち、同じ結晶構造を有する
が、通常同じ格子間隔を有しない材料は従来の方法では
エピタクシによつて生長できない。例えば、InAs 0.4 S
b 0.6の格子常数はInAs 0.27 Sb 0.73のそれより0.47少
ない。このように、例えば化合物の真空メツキのような
従来の方法でInAs 0.27 Sb 0.73の基層上にInAs 0.4 Sb
0.6のエピタクシヤル層を生長させようとすれば、2個
の格子が相合しない。即ち、2種類の材料の間の境界面
が前記材料の結晶構造を保持することが好ましく、その
ためV群の位置により多くのヒ素原子と、より少ないア
ンチモン原子とが見出されることを除いて、第1の格子
は第2の格子と滑らかに連続する。これは従来の方法で
は達成できないが、MBEによる超格子構造では簡単に達
成される。また、MBEは、例えば半導体の上に絶縁体
を、絶縁体上に金属を、等々、エピタクシヤル積層する
ように、その他の独特の可能性をも約束する。
しかしながら前記可能性と同様魅力的なのは半導体装
置の製作用であるが、現在MBEシステムは、単にMBEシス
テムの処理速度が遅いため生産用でなく主として実験室
用の手段でしかない。部分的には、MBEシステムの処理
の遅さは不可避であつて、使用する積層速度が1時間当
り数ミクロン以上であれば、良質の積層材料を得ること
は難しいからである。しかしながら、この処理の遅さの
問題の大部分はウエフアの取扱いが困難なるがためであ
つた。
したがつて、本発明の目的はウエフアの取扱いに要す
る時間を減少させるMBEシステムを提供することであ
る。
従来の技術 従来技術によるMBEシステムは、モリブデン基板ホル
ダを使用し、各ウエフアを基板ホルダにろう付けしてい
た。生長のために使用する真空が極めて高度(典型的に
は10-11トルの近傍)であるため、真空チヤンバに介在
するいづれの材料に対する要件も極めて厳しい。前記の
要件は、ウエフアと接触しているか、あるいはウエフア
と近接している部材に対して特に厳しく、その理由はこ
れら部材によつて解放される汚染物が生長個所の前方に
運ばれ、エピタクシヤル層に組み込まれやすいからであ
る。
MBE生長中のウエフアの実際の位置は下向きであるこ
とに注目すべきである。これは、たとえ超高度真空シス
テムにおいてさえ、ある程度の粒体、例えば熱サイク
ル、音響振動あるいは小規模の機械的衝撃によつて解放
されるまでチヤンバの内壁に付着する粒体とか、クリオ
シールド上での不可避のヒ素堆積からの薄片状の粒体の
介在は不可避である。極低圧おいては前記粒体はチヤン
バの雰囲気中に懸垂するのでなく、単にチヤンバの底へ
落下する。ウエフアは下向きに位置するので前記の落下
する粒体の軌道と何ら干渉せず、ウエフアが例えば液体
ガリウム源のような液体源と面しうるようにする。
また、MBE技術においては、生長中ウエフアは回転す
べきことは周知である。このため積層および加熱を一層
均一にする。特に、MBEシステムは前述のように積層の
柔軟性の利点を利用するために多数の分子線源を有する
べきであるため、これらほとんどの分子線源からの分子
線はウエフアに対してその面に対して直角には当らな
い。基本的には全ての積層は角度積層であつて、したが
つてウエフアが回転することにより均一性を向上させ
る。
しかしながら、前述の要件が組み合わさることによ
り、生長中のウエフアを支持する上で極めて難しい機械
的問題をさらにもたらす。アーク鋳造モリブデンは基板
ホルダ用の十分高度の純度をもつ材料であり、希望に応
じて複雑形状に機械加工できるが、残念ながら、例えば
カリウムヒ素、あるいはその他のIII−V群半導体材料
のような希望する基板材料と比較してモリブデンの熱膨
張係数は極めてかけ離れている。これは、基板が生長温
度まで温度上昇する間基板が自由に膨張でき、基板ホル
ダの種々の熱膨張により歪まないように保持する必要が
あることを意味する。
前記目的を達成するための従来技術による従来の方法
はモリブデン基板ホルダに対してインジウムをろう付け
することである。即ち、生長チヤンバ内の回転駆動装置
に取り付けられるピンを含む、極めて純度の高いモリブ
デンの基板ホルダが使用され、MBEをその上で行うべき
基板ウエフアは基板ホルダに手ではんだ付けされてい
る。即ち、基板ホルダはホツトプレート上で約150℃ま
で加熱され、ウエフアはその上に手で置かれる。この温
度では、インジウムは液体となり、かつウエフアが冷却
されるにつれて良好な機械的取付手段を提供するよう再
び冷凍する。次いで、基板ホルダに取り付けられたウエ
フアはMBEシステムに装入される。後述するように、最
初のポンプダウン段階の後、最終的にウエフアと基板ホ
ルダとは生長チヤンバへ移送される。生長チヤンバにお
いて、ウエフアは下向き位置に保持され、生長温度まで
加熱される。ウエフア温度がインジウムの融点以上(約
1420℃)以上に増加するにつれて、インジウムは溶解す
るが、ウエフアは液状インジウムの良好な粘着性により
適所に保持されたままである。生長作業が完了した後、
基板ホルダは冷却でき、そのためインジウムは再冷凍
し、次いで基板ホルダとウエフアとは生長チヤンバから
後ろへ移送される。MBEシステムからウエフアが除去さ
れた後は、基板ホルダから外す必要がある。これは極め
て微妙な手作業過程である。生長サイクルの間ウエフア
をインジウムが適所に保持できるようにする同じ粘度と
粘着性とであれば基板ホルダからのウエフアの取外しを
難しくする。特にモリブデンホルダーが何回も使用すみ
であるとすれば、インジニウム分布が生長中に典型的な
変化をし、そのためインジニウムの厚さが度々ウエフア
の中心部よりウエフアの縁部での方が厚いという別の困
難がある。基板ホルダからウエフアが取り外された後、
典型的にはインジニウムがGa Asウエフアの裏側と部分
的に合成されることがある。結晶のずれを排除するため
に、前記の合成された材料は除去する必要がある。裏側
の食刻の間ウエフアの表面に可動性の不純物が導入され
るのを阻止するために、前記の表面は前記食刻過程の前
に光導伝体を塗布する。(同様に、モリブデン基板ホル
ダの表側にあるインジニウムはHCeにおけるブロツクを
食刻することにより除去できる)しかしながら、前記ク
リーンアツプ食刻を繰返し使用するとモリブデンを徐々
に侵触し、そのため基板ホルダの面はもはや平垣でなく
なる。
インジニウムが食刻されて除去された後ウエフアの裏
側は平垣でなくなる。この状態でウエフアを処理したい
場合、食刻された裏側は最大の局部応力を発生させうる
不規則部分を含むことになるので通常の取扱い中にウエ
フアが破損することが極めて多い。さらに、ウエフアの
裏側はもはや平垣でないので次のウエフア処理作業にお
いて真空チヤツクを使用することが実用的でなくなる。
前述の困難さは、ウエフアの裏側が再び平垣になるま
で再研磨することにより緩和できる。しかしながら、こ
のようにすれば別の手作業による処理過程が必要とな
り、本質的にウエフアがまた破損しやすくなる。さら
に、もしウエフアが最初に余分の厚さを有していないと
すれば、この研磨過程がウエフアを薄くし、そのためウ
エフアは極めて脆性となり、再び通常の取扱い中に破損
しやすくなる。
さらに、今や高価なエピタクシヤル層を含むウエフア
の表側はこの別の研磨過程から慎重に保護する必要があ
る。前述の従来技術による方法に伴う別の困難は、モリ
ブデン基板ホルダを滑かにすることである。即ち、受入
れられた(あるいは加工された)基板ホルダは完全に滑
かにならず、基板ホルダの表面における不規則性がウエ
フアの除去をさらに困難にする。この問題はモリブデン
基板ホルダを研磨することにより排除できるが、この方
法による問題点は基板ホルダを繰返し研磨すると該ホル
ダを侵触してしまうことである。
インジニウムろう付けに要する前記の全ての余分の処
理過程は極めて高価である。特に、損傷する危険性にさ
らされる構造は百万ドルもする機械で数時間の生長時間
を経てきており、初期のスライスコストおよび予備生長
のためのスライス調製コストを消費してきた構造であり
うるので、MBE作業を施した後スライス破損の危険性の
あるいづれの処理過程も極めて高価につく。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、生長後必要とされる処理過程の数が
最少となるウエフア支持構造を有する半導体ウエハ処理
システムを提供することである。
本発明の別の目的は生長過程の後ろう付を外す過程が
何ら必要でない半導体ウエハ処理システムを提供するこ
とである。
前記およびその他の目的を達成するために、本発明は
エピタクシヤル積層がその上で発生するウエフアが基板
ホルダにろう付されていない半導体ウエハ処理システム
を提供する。代りに高さがウエフアの厚さと概ね同じの
リツプを備えた基板ホルダが使用され、かつ保持リング
が基板ホルダに取り付けられ生長サイクルの間ウエフア
を適所に保持する。基板ホルダと同様保持リングは、例
えばアーク鋳造モリブデンのような高純度の耐火材から
つくられている。基板ホルダと保持リングとは、ウエフ
アを若干緩く保持し、典型的には約600℃の生長温度ま
でのサイクル中熱膨張できるようにする。
従来のMBEシステムの問題は分子線源からガスを放出
することである。第3図に示すように、従来のMBEの蒸
発源は(その中に分子線源材料が位置され)、抵抗ヒー
タと、ヒートシールドおよびサーモカツプルと共に真空
フランジに取り付けられる小さいるつぼである。この構
造体は原料を蒸発するために使用する温度まで分子線源
が加熱されると、逃げやすくなる揮発性汚染物体を含む
可能性がある。
したがつて、最高の質のMBE生長を行うためには、少
なくとも数十時間約1400℃以上の温度にて原料が実際に
るつぼ内に位置される前に分子線源からガスを放出する
ことが望ましいことが判明した。原料がるつぼ内に位置
された後、約1時間の短時間、分子線源の蒸発温度にわ
たつて、約50℃で2回目の焼出し過程が実施される。前
記脱ガス過程に続いて短時間空気に露出されても有害で
はない。何故なら、これらの過程は単に吸着された水や
その他の低温の汚染物体に向けられるのではなく、最初
にるつぼと分子線源構造体の材料に介在する可能性のあ
る高温の汚染物体を除去することにあるからである。
しかしながら、前記の分子線源の脱ガス過程はより良
好な生長材料を提供するが、極めて時間のかかる過程で
あることは明らかである。特に、脱ガスは極めて真空の
状態で行う必要があるので、分子線源をMBEシステムの
生長チヤンバ内の適所に位置させて行うことができる
が、これは明らかにMBEシステムの生長チヤンバと結び
付くので、したがつてMBEシステムの、すでに遅い処理
時間をさらに遅くさせる。
分子線源の脱ガスを行うために個別の高度の真空装置
を提供することは可能であるが、この方法は超高度真空
装置を作動するために周期的に必要な焼出しおよび他の
定期保守のため設備費のみならず技術者が要する時間に
おいて高価につくことは明らかである。
したがつて、本発明の目的はMBEシステムの処理速度
を落すことなく分子線源の脱ガスを行う装置を含む半導
体ウエハ処理システムを提供することである。
本発明の別の目的はシステムの処理速度を低下させ
ず、かつ何ら追加の真空装置を要することなく分子線源
の脱ガス装置を組入れた半導体ウエハ処理システムを提
供することである。
本発明は従来と同様1個以上の別個の超高度真空チヤ
ンバを含む分子線アピタクシシステムにより前記の目的
を達成する。即ち、生長チヤンバはサンプル分析チヤン
バと、真空弁により分離されており、前記真空弁をウエ
フアが通過でき、かつ該弁は閉鎖して分析チヤンバから
生長チヤンバを隔離できる。本発明においては、分析チ
ヤンバは分子線源ガス放出用固定具を含み、該固定具に
1個の分子線源を一時的に取り付けることにより、ウエ
フアが生長チヤンバに装入された後、生長チヤンバ内で
生長が進行している間に第2次チヤンバ内で分子線源の
脱ガスを行うことができる。このように、追加の超高度
真空装置は何ら必要とされず、しかもシステムの処理速
度を低下させることなく分子線源の脱ガスを行うことが
できる。
従来技術による分子線システムの能力に係る別の問題
は周期的にチヤンバを焼出しする必要のあることであ
る。即ち、MBE生長に使用する超高度真空チヤンバにお
いては、システムを空気に露出した後水分やその他の揮
発性汚染物体を除去するためにチヤンバの壁を焼出しす
る必要があるのみならず、前記システムが空気に露出さ
れなかつたとしても、該システムから汚染物体をパージ
するため該システムを周期的に再度焼出す必要がある。
例えばヒ素や燐のような揮発性汚染物が実際の生長期間
中、使用されている原子から発生することがありうる。
超高度真空システムにおいて周期的に焼出しを行う必
要性は周知であつて、MBEシステムにおいてこの焼出し
を行う従来の方法は、例えば150℃または200℃のような
控え目の温度まで加熱される、輻射熱ヒータを有するヒ
ートシールドに全体のシステムを囲繞することである。
前記に係る困難さは、MBEシステムへの極めて多数の
接続の中の多くを、この焼出しを行うため取り外す必要
のあることである。即ち、MBEシステムは生長チヤンバ
の内側の低部ジヤケツトへの2個以上の液体窒素用接
続、ウエフアおよび適所にある各種の分子線源の温度を
モニタする電気接続、光学顕微鏡または光学パイロメー
タあるいは、監視ポートに取り付けられたその他の光学
付属品等を有する。一時的にMBEシステムをヒートシー
ルド内に囲繞するため前記接続の多くを取り外す必要が
あるので、従来技術による焼出しは極めて時間を要し、
また処理能力を大いに低下させる。
従来技術においては、MBEシステムの焼出しに2つの
方法が広く使用されている。最も普遍的な方法は生長チ
ヤンバが大きなヒートシールド内に囲繞され、該ヒート
シールドはMBEの全体の生長チヤンバを輻射加熱するた
めに該ヒートシールドに取り付けられた輻射ヒータを含
んでいる。代替的な方法は輻射ヒータをMBEの生長チヤ
ンバ内に位置させ内部からシステムを輻射加熱すること
である。しかしながら、後者の方法によるシステムは、
該システム内部のフイラメント自体が汚染物体を逃しや
すいという欠点がある。その他の真空装置においては、
真空チヤンバの壁に装着された抵抗ヒータにより焼出し
が実際に行われてきた。この方法は、局部加熱の問題が
あるためMBEシステムに対しては実用的と見做されてこ
なかつた。分子線源の近傍ではヒータ取付用スペースは
見出せない。このため、分子線源ならびに真空チヤンバ
の残りの部分を加熱するために、長い距離にわたつて横
方向の熱拡散が必要であつて、このため焼出し時間が極
めて長くなる。
しかしながら、本発明は通常の作動中に周期的に行わ
れる部分焼出しの要件が全焼出し要件とは相違するとい
う認識に基いている。部分焼出しの間、全体システムを
均一に焼出す必要はない。主要な問題は、材料が高温分
子線源からガス放出し、かつ冷いチヤンバの壁を凝縮す
るので、通常の周期的な焼出しを良するのは分子線源で
はなくて、むしろチヤンバの壁であることである。この
ように、生長チヤンバが雰囲気に露出されずみの場合は
常に完全な焼出しを行うため輻射加熱を行うヒートバツ
フルを使用する必要性が依然としてあるものの、前記の
部分焼出しには接触加熱方法を用いればよい。
部分焼出しは、生長作業が行われていない間に、シス
テムの周囲圧が上昇し始めるときは常に、1週間乃至2
週間毎に行うべきである。前記のことは、ポンプがチヤ
ンバの壁から蒸発してくる汚染物体で負荷され、部分焼
出しが望ましいことを示す。
本発明は適所に焼出しヒータを備えたMBEシステムを
教示している。即ち生長チヤンバと分析チヤンバとを周
期的に焼出しを行うためにそれらの温度を120℃程度ま
で上昇させるため前記チヤンバの周りで加熱テープを巻
き、適所に残しておくことが好ましい。このため、煩繁
な焼出しを可能とし、チヤンバの真空内の水蒸気、炭化
水素およびその他好ましくない原子の分圧を減少させ、
こうしてシステムの処理能力を低下させることなく生長
の質を向上させる。
従来技術に係る別の問題はモリブデン基板ホルダの脱
ガスが十分行えないことである。即ち、モリブデンは他
の多くの材料と同様、大気と接触すると自然酸化物の薄
い層を形成する。これら自然酸化物はウエフアが取り付
けられた後は脱ガスができない。ガリウムヒ化合物ウエ
フアはその表面の品質を低下させることなく約650℃以
上の温度まで加熱することはできないので、モリブデン
がガリウムヒ化合物ウエフアと接触するとモリブデンを
十分脱ガスすることは不可能である。従来技術において
は、これは本質的に、モリブデン基板ホルダが完全に脱
ガスすることは不可能であつて、したがつてウエフアに
近接して常に自然酸化物の介在することを意味する。前
記自然酸化物は若干揮発性であるため、生長個所の前方
に移送され生長したウエフアに構造上の欠陥をもたらし
うる酸素および酸化物の不純物の源をつくる。
本発明の別の実施例においては、ウエフアを基板ホル
ダ自体に固定するために使用する保持リングが、機械的
操作のためその縁部にピンを有している。この新規なウ
エフア支持構造は真空ウエフア操作装置と共に作動し、
ウエフアはMBE生長のための、10個あるいは20個のウエ
フアからなるカセツトとして単に挿入される。前記のウ
エフアの全てにおいてMBE生長が実施された後、ウエフ
アの全てのカセツトが除去される。しかしながら、基板
ホルダと基板保持リングとはMBEシステムの超真空部分
に位置し、このため超真空状態から大気へ、かつ大気か
らサイクルする部材の数を減少させる。即ち、各生長作
業に対して超真空の生長チヤンバへ導入される部材の数
が少ない(あるいは表面積の量が小さい)ほど、生長チ
ヤンバはより清浄に保持できる。これは望ましいことで
ある。さらに、第2次チヤンバから大気圧までのサイク
ルの数が減少しえるとすれば、MBEシステムの処理能力
はさらに増加しうる。
したがつて、本発明の目的は処理能力の増加した分子
線エピタクシシステムを提供することである。
本発明の別の目的は、各生長過程の後基板ホルダを大
気に露出する必要のない半導体ウエハ処理システムを提
供することである。
本発明の別の目的は、各一連の生長過程に対してウエ
フアのカセツトを真空装置へ装入したり、取り出したり
すればよい半導体ウエハ処理システムを提供することで
ある。
本発明の別の目的は、大気に露出された度毎の後基板
ホルダを完全に脱ガスしうる半導体ウエハ処理システム
を提供することである。
本発明は、ウエフアを水平方向に運ぶシステムで実施
するのが好ましい高真空操作システムを提供することに
より前記およびその他の目的を達成する。特殊な基板ホ
ルダと対応するよう頂部を形成した特殊なウエフアカセ
ツトが使用される。サンプル調製チヤンバにおいて、カ
セツトはエレベータ、即ち垂直方向に真空中で直線運動
する要素の頂部に装着される。第1のフオーク状アーム
が、基板ホルダがカセツトの頂部に位置した場合基板ホ
ルダとカセツトとの間でウエフアを搬送しうるよう位置
している。第2のトランスフアフオークは、カセツトの
頂部の位置から基板ホルダを持ち上げ該ホルダを搬送し
うるよう位置している。真空チヤンバ内の保持リングホ
ルダは回転方向および軸線方向運動の送り装置に接続さ
れ、基板ホルダが第2のトランスフアフオークにより搬
送された後は保持リングにねじ込まれるよう使用でき
る。このように、保持リングホルダは保持リングのピン
と係合するスロツトを含むため、保持リングホルダは保
持リングを基板ホルダに取り付け、基板ホルダから保持
リングを取り外しできる。
このように、本装置はウエフアを真空中のその取付個
所へ組み立て、基板ホルダに取り付けられたウエフアを
トランスフアフオーク上に装着できる。次いで、従来と
同じように、トランスフアフオークは基板ホルダとウエ
フアとを生長チヤンバ中へ搬送し、基板ホルダは回転駆
動装置を備えた従来の基板サポートに取り付けられる。
前記作動の全ては完全自動化しうることを注目すべき
である。このように、本発明は超高真空生長チヤンバへ
の対象物体の出入れが最小にされるMBEシステムを提供
する。また、本発明は生長個所へのウエフアの装入や取
出しが自動制御しうるMBEシステムを提供する。参考の
ために本明細書に含めた添付図面を参照して本発明を以
下説明する。
好適実施例の説明 前述のように、本発明は数種の新規な特徴を有する分
子線エピタクシ(MBE)システムを教示する。MBEシステ
ムの全体形態につきまづ論じ、次いて、代替実施例と共
に各種の新規な特徴につき個別に論じることにする。
第1図は本発明を実施しうるMBEシステムを全体的に
示す。本実施例におけるシステムは3個の個別の真空チ
ヤンバから構成され、弁が前記チヤンバを相互に接続し
ている。生長チヤンバ10はその中で実際に薄いフイルム
の堆積が行われる真空チヤンバである。前記チヤンバに
は(ヌードセンタイプ−Knudsen typeの放出セルであ
る)複数の分子線源12が取り付けられている。各源12は
通常シヤツタを含み選定した原子、あるいは原子の組合
せを堆積し、操作者は希望する分子線源12の抵抗加熱エ
レメントへ駆動電流を供給し、シヤツタを解放して超真
空状態で分子線を提供する。基板サポート14は下方に面
し、かつ全体的に前記分子線源12に面するので、該分子
線源12が分子線を放出すると、分子線は基板サポートに
衝突し、フイルム生長に組み入れられうる。基板サポー
ト14は通常抵抗加熱エレメントを含み、かつ回転駆動装
置18に接続されているので基板サポート14は生長過程の
間連続回転し、さらに均一な生長を促進する。生長チヤ
ンバ10の内側はクライオシールドで裏張りされていて、
該シールドは外部の液状窒素供給源および排出部分22,2
3に接続された配管を含む。生長の間、クライオシール
ドは約77゜Kまで冷却され、生長中の周りの汚染物を減少
させる。
回転する基板サポート14は通常チヤンバ内に留つてい
る。しかしながら、基板ホルダ24は真空下で基板サポー
ト14に着脱できる。この基板ホルダ24は典型的にはウエ
フア26を装着している。
生長チヤンバ10は弁30によつて分析チヤンバ28から分
離されている。弁30は外部へ漏洩することなく超真空に
耐えることができねばならない。前記弁30は過度の量の
分子線原子を弁に付着させるのをさけるために、分子線
源12が見えうる個所に位置させないことが好ましい。代
替的に、シヤツタは弁の前方に位置させることができ
る。
第1のトランスフアアーム32は弁30と整合しているの
で、該アーム32は生長チヤンバ10からのウエフア26と基
板ホルダ24を分析チヤンバ28から、かつ分析チヤンバへ
搬送することができる。分析チヤンバ28は典型的に分析
装置を含み、そのため生長フイルムの状態を、大気の汚
染状態に露出することなく検査することができる。前記
分析装置は典型的にはオージエ(Auger)分析器、ESCA
(化学分析用の電子スペクトル分光)分析器、SIMS、等
を含んでよい。
生長チヤンバ10は独自の高真空ポンプ(例えばイオン
ポンプ)を備え、分析チヤンバ28はその独自の真空ポン
プ38を有している。同様に、調製チヤンバは独自の真空
ポンプ40を有する。生長チヤンバと分析チヤンバとは双
方共典型的には10-11トル近辺の圧力で作動し、一方大
気に対して開放されることの多い調製チヤンバは通常単
に10-8トルの温度で作動する。
弁30と類似の第2の弁42が分析チヤンバ28を調製チヤ
ンバ44へ接続し、かつ第2のトランスフアアーム46が弁
42と整合し、調製チヤンバ44からのウエフアと基板ホル
ダとを分析チヤンバ28へ搬送する。第2のトランスフア
アーム46に対する真空の送り装置は第1のトランスフア
アーム32用のそれと基本的に同じである。
ウエフアの搬送に含まれる作動順序を詳細に説明す
る。当該技術分野の専門家にはこの説明は特にリバー
(Riber)により元来製作されたMBEシステムに関する
が、本発明はその他の多くのMBEシステムに対しても適
用可能であることが認められるが、この特定のシステム
の作動を現在の好適の最良の形態として、可能な限り最
大限詳細に説明する。
弁42が閉鎖されている間、調製チヤンバ44は大気に対
して開放され、それぞれ基板ホルダと保持リングに組み
付けられた3個のウエフアが調製チヤンバに装入され
る。一方の基板ホルダは、基板ホルダの周囲にあるピン
と係合するよう位置した第2のトランスフアアーム46の
端部のスロツトに固定され、他方の2個の基板ホルダも
同様に第1のウエフアキヤリヤ45のスロツトと係合す
る。次いで、調製チヤンバ44が閉鎖し、次いでルーチン
ポンプが該チヤンバを初期の低圧まで持つてくる。次い
で、調製チヤンバ44はイオンポンプ40に接続され、適当
な真空度、例えば10-8トルまで持つてこられる。ウエフ
アキヤリヤ45での位置の中の1つにはヒータが設けら
れ、そのためウエフアは高真空チヤンバの汚染を最小に
するため低温(例えば200℃)で脱ガスができる。調製
チヤンバ44において第1のウエフアの脱ガスが完了した
後、弁42が開放し、第2のトランスフアアーム46が保持
しているウエフアを分析チヤンバ28内の第2のウエフア
キヤリヤ29へ搬送する。次いで前記の第2のトランスフ
アアーム46が後退し、ウエフアキヤリヤ45が回転し、そ
のため丁度脱ガスを終つたウエフアはトランスフアアー
ム46に面し、トランスフアアーム46が前記ウエフアの周
りで基板ホルダと係合し、ウエフアキヤリヤ45が再び回
転し、トランスフアアーム46が該キヤリヤを通過できる
ようになり、トランスフアアーム46は再び分析チヤンバ
に達し、この脱ガスされたウエフアを第2のウエフアキ
ヤリヤ29上に置く。次いで、第2のトランスフアアーム
が後退し、弁42が閉鎖する。第2のトランスフアアーム
46は今や別のウエフアを脱ガスするためウエフアキヤリ
ヤ45の加熱位置へ装入する。一方、使用する基板に応じ
て、分析チヤンバ28においてイオン衝撃を行ないウエフ
アの表面の生長を促進するため清浄にすることができ
る。しかしながら、この過程はガリウムヒ化合物につい
ては必要ない。次いで、第2のウエフアキヤリヤ29が回
転し、第1のトランスフアアーム32が延び、かつ回転し
次に生長させるべきウエフアを取り上げる。第2のウエ
フアキヤリヤ29が回転し、そのため第1のトランスフア
アーム32が該キヤリヤを通過でき、次いで弁30が開放
し、そのため第1のトランスフアアームが生長チヤンバ
に到達しうる。今や、基板サポートが回転し、第1のト
ランスフアアームと面し、かつ第1のトランスフアアー
ムが生長チヤンバの中へ延び、そこで回転運動により成
長ウエフアを基板サポートに取り付ける(この時間の間
中、クリオシールドは液体窒素を供給し、そのためその
温度は約77Kとなる)。次いで、第1のトランスフアア
ーム32が後退し、弁30が閉鎖し、生長のための準備を開
始できる。即ち、基板サポートは生長位置へ回転し、該
位置は現在好適の実施例では水平方向から約221/2度の
軸線に沿つて下方に面する。最初、ガリウムヒ化合物ウ
エフアに対して、ヒ素源を作動させ生長チヤンバの約1E
−5トルのヒ素の周囲圧を提供する。前記のヒ素の過圧
が保持されている間、基板サポート内の加熱フイラメン
トは極めて短時間に作動しウエフアを約630℃の温度ま
で昇温する。このためウエフアをガス放出し、即ちガリ
ウムの自然酸化物をウエフアの表面から昇華させる。こ
の過程はほんの短時間のみ行われ、ウエフアの表面から
ヒ素が過度に喪失するのを阻止する。次いでウエフア
は、この実施例では600℃の着実に安定した生長温度ま
で戻され、エピタクシ生長のための希望する分子線源が
作動し、シヤツタが解放される。希望する生長が達成さ
れた後、ヒ素セルのみが開放状態にされ、ウエフアが冷
却している間に約1E−5トルのヒ素過圧を再び提供す
る。ウエフアが冷却した後、ヒ素分子線源がシヤツタさ
れ、ウエフア搬送に関する前記の順序が逆方向に繰返さ
れる。
前記の作動順序は3個のウエフアからなる1組で終
り、各ウエフアは基板ホルダと保持リングとの間に取り
付けられたままであり、各々のウエフアは調製チヤンバ
44においてその上にエピタクシヤル層を有している。次
いで、調製チヤンバ44は大気に対して開放され、生長ウ
エフアが外され、それぞれ基板ホルダと保持リングとに
取り付けられた新しいウエフアが取り付けられる。
当該技術分野の専門家には周知のように、生長作業の
間、ウエフアは堆積した原子がエネルギ的に好ましい格
子位置を探すよう表面流動性を提供し、良好な格子品質
を保証するに十分な温度(例えば、600℃)まで加熱さ
れる。生長中のウエフア26の温度は慎重にモニタする必
要がある。このモニタは少く共2通りの方法で実施でき
る。現在好適の実施例においては、光学パイロメータが
使用される。この計器は生長チヤンバ10の壁の監視ポー
トを通して見るため、生長中のウエフア26を見ることが
できる。好ましくは、監視ポートはほとんどの間閉鎖さ
れ、該ポートに反射フイルムが堆積するのを排除する。
代替的に、サーモカツプルは基板ホルダ24の裏側に近接
して基板14に取り付けることができる。生長の間ウエフ
アを加熱するために、抵抗加熱エレメントも、基板ホル
ダ24の裏側に近接して基板サポート14に組み込まれる。
事実、基板ホルダ24は極めて薄くつくり、ウエフア26と
ヒータとの間の熱カツプリングを最大にすることが好ま
しい。
超真空分析チヤンバは生長チヤンバの真空の汚染を減
少させ、かつウエフアが生長するにつれてウエフアの状
態を正確に検査できるようにする。しかしながら、前記
の機能は極めて重要であるが、分析チヤンバは各ウエフ
アに対する生長過程の間典型的には実際に全く使用され
ないことを注目すべきである。本発明の新規な一局面は
分析チヤンバにおけるこのアイドル時間を利用すること
である。本発明の新規な一局面においては、分析チヤン
バ28に分子線源脱ガスマウント50が設けられている。前
記の分子線源脱ガスマウント50は、該マウントに一時的
に取り付けられている分子線源12が実際に分析チヤンバ
中へ突出するに十分長い円筒体であることが好ましい。
新しい分子線源が受入れられると、分子線源の材料を何
らるつぼに位置させることなく、ウエフアの一連の搬送
作業を行う前に、分子線源脱ガスマウント50に取り付け
られる。ウエフア26が生長チヤンバに装入され、かつ生
長が開始した後、分子線源における抵抗ヒータが作動
し、分子線源を少なくとも数十時間にわたり少なくとも
約1400℃まで加熱する。この脱ガス過程により、残留不
純分の大部分を除去するが、除去されないと実際の分子
線源の蒸発過程の間にるつぼから焼出されることにな
る。
本実施例で使用されている従来技術による(ヌードセ
ンの放射セルの)サンプル分子線源が第3図に示されて
いる。即ち、るつぼ202は真空フランジ204から内方に支
持され、かつヒートシールド206により囲繞されてい
る。前記るつぼは抵抗ヒータにより加熱され、かつその
温度はサーモカツプルにより検出される。抵抗ヒータに
対しては給電装置が、サーモカツプルに対しては分離さ
れた給電装置が設けられている。
分子線源脱ガスマウント50は冷却チューブ52を組み入
れていることが注目される。通常、分析チヤンバ28には
クライオシールドは設けられていない。その理由は分析
チヤンバには高温原子の分子線源が何ら介在していない
からである。しかしながら、分子線源脱ガスマウント50
が取り付けられると、分析チヤンバ28の過熱を減少させ
るためある種の形態のクライオシールドが望ましい。こ
れは、分子線源脱ガスマウント50に熱接続された冷却チ
ユープ52によつて提供される。冷却チューブ52は生長チ
ヤンバのクライオシールドからの液体窒素排出部材23に
接続されることが好ましい。即ち、分子線源脱ガスマウ
ント50が正確に77Kに保持され、排出ポート23からの冷
たい窒素を再び使用して高温の分子線源12に近接した冷
却チューブ52の温度を低下しうるようにすることは重要
なことではない。
前記の最初の高温での分子線源の焼出しが行われた
後、該分子線源は、次の調製チヤンバ44が大気に開放さ
れると分子線源脱ガスマウント50から外され、分子線源
には材料を再び装入する。例えば、インジニウム源に最
大可能純度のインジニウムの小さいインゴツト(例えば
50グラム)を再び装入する。次いで、分子線源12を再び
分子線源脱ガスマウント50に装着することが好ましく、
かつMBEシステムがポンプダウンされ、新しいウエフア2
6が生長チヤンバ10へ装入された後、生長が進行しつつ
あると分子線源が再び脱ガスされる。しかしながら、第
2回目の任意の脱ガス過程が蒸発源の温度より上廻る単
に50℃の温度で実施される。例えば、アルミニウムん分
子線源は典型的には約1000℃の温度で作動し、したがつ
てこの分子線源は1050℃の温度で脱ガスされる。しかし
ながら、ヒ素の分子線源は典型的には単に250℃の温度
で作動するので、単に300℃で脱ガスされる。
勿論、分子線源脱ガスマウント50は前記の物理的形状
を有する必要はない。例えば、分子線源脱ガスマウント
50は分析チヤンバへ直接向く必要はないが、脱ガス中に
分子線源から放出される高温の原子をさらに多く捕促す
るようそらせ付きの接続を設けることができる。同様
に、分子線源脱ガスマウント50は、さらに遠い分析チヤ
ンバ28からでさえも高温の原子を物理的に除去するよう
長くすることができる。当然、分析装置は実際の脱ガス
作業中典型的にシヤツタされる。また、ウエフアの搬送
中および分析作業中浮遊汚染物を最少にするため分子線
源脱ガスマウント50と分析チヤンバ28との間に弁または
シヤツタを位置させることができる。いづれの場合も、
本発明の主要な教示は、超真空生長チヤンバと、また別
の超真空チヤンバとを含む分子線エピタクシシステムに
おいて、第2の超真空チヤンバが分子線源脱ガスマウン
トを組み入れ、そのため分子線源は生長過程が進行して
いる間に超真空において脱ガスできる。本発明の教示す
る別の点は前記の分子線源脱ガスマウントが主生長チヤ
ンバ内のクリオシールドからの排出された極低温ガスで
冷却されることである。
前述の説明は、3個の個別の真空チヤンバが設けら
れ、各々のチヤンバが高真空ポンプを備え、隔離弁が前
記チヤンバを分離している、3チヤンバMBEに関するも
のであつた。しかしながら、本発明は2チヤンバMBEシ
ステムに対しても同等に適用可能である。本発明の主要
な教示点は、生長チヤンバとは分離した、別の高真空チ
ヤンバを含むMBEシステムにおいて、分子線源脱ガスマ
ウントが、MBEシステムの一部であるが生長チヤンバで
はない高真空チヤンバに位置し好ましいことであるが分
子線源の脱ガス過程を長びかせることである。このよう
に、本発明においては、分子線源脱ガスマウント50は分
析チヤンバ28でなく、むしろ調製チヤンバ44に取り付け
うることに注目すべきである。
また、分子線源脱ガスマウント50は分析チヤンバにお
いて、ウエフア搬送軌道より、即ちウエフアキヤリヤ29
とトランスフアアーム32,46の軌道よりもイオンポンプ
に対して近くあることが好ましいことに注目すべきであ
る。即ち、第1図に示す例示形態においては、例えばイ
オンポンプあるいはターボ分子(turbo−molecular)ポ
ンプのような高真空ポンプは、個別に図示していないも
のの、分析チヤンバ28の下方に位置することが好まし
い。これは、新しい分子線源から脱ガスされた汚染物が
分子線源脱ガスマウント50の冷却された壁に集められな
いとすれば、多分チヤンバ内に位置したウエフアに向か
つて上方向ではなくむしろ真空ポンプに向かつて下方に
拡散するであろうから分子線源脱ガスマウント50に取り
付けた新しい分子線源はウエフアの搬送作動中は連続的
に高温に残しておくことができる。
前述の説明はMBEシステムの作動における一生長過程
を説明してきた。前述の説明では生長チヤンバ10が超真
空内に常に保持されているものと想定してきた。しかし
ながら、当然装置は大気圧で受入れられ、保守作業、新
しい分子線源の取付け等に対して、周期的に大気圧に戻
す必要がある。生長チヤンバ10が大気圧、あるいはその
近くまでに露出された後、超真空に達するまでにある種
の焼出し作業が必要である。即ち、生長チヤンバの壁は
著しい質量の吸着された水、炭化水素およびその他の揮
発性汚染物体を含んでいるので、もしチヤンバを単に超
真空レベルまで下げるようポンプ作用させようとする
と、前記汚染物が前記の壁から徐々に脱着し、そのため
ポンプ作用は恐しく長時間かかり、かつ良好な真空状態
を決して達成することはない。このように、前記の揮発
性成分(ほとんどが水蒸気と炭化水素)を除去するため
に、初期焼出しが必要である。これは通常、生長チヤン
バ10を焼出し炉、即ち輻射ヒータを組込んだヒートシー
ルドで囲繞することにより達成しており、前記ヒートシ
ールドは生長チヤンバ全体10を約200℃まで過熱しう
る。この作業の間、超低温ガス接続を外し、また炉を適
所に嵌めることが必要なのは当然であり、通常その他の
電気接続および配管接続を含むその他の要素も外す必要
がある。
しかしながら、生長チヤンバを大気圧に露出しなかつ
たとしても、生長中に高温の分子線源により導入されて
しまつている汚染物をチヤンバの壁から除去するため別
の周期的な焼出しが必要とされる。従来技術において
は、作動中の前記の焼出しは焼出し炉を用いて同様の方
法で行われる。しかしながら、本発明においては、生長
チヤンバ10には、例えばイータテープ54のような抵抗ヒ
ータが備えられ、該ヒータは適所に永続的に放置され、
生長チヤンバの全周に巻かれ、作動中の部分的な焼出し
を提供する。即ち、このヒータテープは、多くの水、
燐、およびヒ素をチヤンバの壁から脱着するに十分な、
110℃または120℃で焼出しを提供できる。この焼出しは
夜間に行われることが好ましい。当然、この焼出し過程
の間極低温ガス供給のためのガス弁は閉鎖され(かつ液
体窒素配管は乾燥窒素でパージすることが好ましい)る
がその他の接続を外す必要はない。このように、現在好
適な実施例の前記の構造上の特徴により部分焼出しが必
要とされる度毎に著しく時間の節約ができる。さらに、
このため、適正なフイルムの質を得るのに望ましい回数
だけ部分焼出しが行えうるようにする。
現在使用されている加熱テープの長さは約10メートル
(30フイート)であつて、1フイート当り約30ワツトの
加熱能力を提供する。このテープはアルミフオイルに巻
き真空チヤンバの壁へ熱の流れを分布することが好まし
い。。しかしながら、広範囲のその他の加熱手段も使用
しうる。本発明のこの新規な局面の主要な教えは、MBE
システムの生長チヤンバに永続配置の加熱装置が設けら
れ、部分焼出しを行うべく加熱炉を取り付けるために諸
装置を取り外す必要のないことである。
本発明が教示する新規な基板ホルダ構造を詳細に以下
説明する。第4図はウエフア26と基板ホルダ24の基板サ
ポート14への取付けを示す。この構造は生長チヤンバ10
の内側に位置し、かつウエフア駆動装置18に取り付けら
れる。従来技術による基板ホルダは高純度のモリブデン
製のホルダ102を使用し、該ホルダはその周囲にピン104
を取り付けている。ピン104は基板サポート14への取付
手段を提供する。前記ピンはウエフア駆動装置18により
駆動されるフオークによつて保持され、生長中に基板ホ
ルダ102を回転させる。前述のように基板ホルダ102へウ
エフア26を取り付ける従来技術の方法はインジニウムろ
う付けである。
しかしながら、本発明においては基板ホルダ102は、
別の取付け方法を許容する異つた構造にもされる。
第4図から判るように、新規な基板ホルダ102は依然
として、基板サポート14のフオークによつて駆動される
ピン104を有しているが、基板ホルダ102も別のピン108
を有している。前記の別のピン108は保持リング112のス
ロツト110と係合する。第4図から判るように、保持リ
ング112のスロツト110はホルダ102のピン108と係合する
ので、ウエフアはそれらの間に保持される。基板ホルダ
102はその面に隆起リツプ114を有し、そのためウエフア
26が基板ホルダ102と保持リング112との間でわづかに緩
く保持されることが注目される。熱による不整合を許容
するため前記寸法に1乃至2パーセントの余剰空間があ
ることが必要である。即ち、前述のように、III−V群
材料と、モリブデンとの熱膨張係数は極めて相違するの
で、緊密な嵌合であればウエフアを歪ませてしまう。し
かしながら嵌合は過度に緩くてはならず、さもなければ
ウエフアがはねて、不均一な生長特性をもたらす。
本発明の一実施例においては、基板ホルダ102には、
ウエフア26を基板サポート14の抵抗ヒータに良好に熱接
続するため裏面は薄い。任意的に、ボスを基板ホルダの
裏面の中心に設けることにより、基板サポート14に位置
したサーモカツプルが基板ホルダ102の温度、したがつ
てウエフア26の温度を正確に検出することができる。し
かしながら、現在好ましいことであるが、もし生長中の
ウエフアの温度を検出するため光学パイロメータが使用
されるとすれば前記のボスは省略できる。
現在好適とされている本発明の代替実施例において
は、基板ホルダ自体は何ら裏側を有していない。第4図
に示すようにこの形態は依然としてウエフア26に良好な
機械的支持手段を提供する。この配置により抵抗加熱エ
レメントに対するウエフア26のさらに良好な熱接続を提
供する。
本発明の別の実施例においては、保持リング112はわ
づかに修正されている。この修正された保持リング11
2′はその周囲にスロツト110のみならずピン320をも含
んでいる。これらのピン320は、保持リングの基板ホル
ダ102″への組立てが手作業で行う必要ないのみなら
ず、手動あるいは自動制御しうるマニピユレータを用い
て真空チヤンバ内で行いうることを意味する。
この新規な構造は、以下説明するように、分子線エピ
タクシシステムに対して全体的に新規のウエフア取扱い
方法を提供する。
第5図から判るように、本発明のこの新規な局面は、
修正された保持リング112′と共に、異つた基板ホルダ1
02″を提供する。特殊なカセツトホルダ302も提供され
る。
本発明のこの実施例においては、基板ホルダ102″と
保持リング112′とは超真空状態に留まり、ウエフア26
のみがMBEシステムから出し入れされる。この目的のた
めに、超真空チヤンバの外側から制御されるマニピユレ
ータによつて超真空チヤンバ内で組立て、かつ分解がで
きる基板ホルダ構造が提供される。
カセツト302はその側部に多数のウエフア26を保持す
るスロツト304を有する。さらに、カセツト302の頂部は
基板ホルダ102″と相合する広幅のスロツトを含み、そ
のため基板ホルダ102″はカセツト302から簡単に持ち上
げることができるが、カセツト頂部の適所にある間は回
転しない。
本発明のこの実施例は第1図に示す垂直方向のウエフ
ア搬送装置でなく、第6図に示すような水平方向のウエ
フア搬送MBEシステムに関連して説明する。即ち、例え
ばパーキン・エルマー(Perkin−Elmer)あるいはVGサ
イエンテイフイツク会社(V G Scientific Ltd.)が製
造するような、水平方向のウエフア搬送システムにおい
ては、ウエフアは真空チヤンバ内で搬送されている間水
平位置にある。即ち、ウエフアと基板ホルダとは前述の
ように、トランスフアアームの垂直面のピンによつて垂
直方向に保持されるのではなくてむしろトランスフアア
ームの端部のフオークによつて水平方向に保持される。
しかしながら、本発明のこの局面は、例えばリバー(Ri
ber)、アネルバ(Anelva)、バリアン(Varian)によ
つてつくられるようなシステムにも適用可能である。も
つとも、本発明をそのようなシステムにおいて実施する
と、後述のようにわづかにより複雑となる。
本発明のこの局面の現在好適な実施例では、パーキン
・エルマ(Perkin−Elmer)のMBEシステムに基いてお
り、前述したシステムとは多数の他の小さい差異があ
る。例えば、ウエフアは生長の間、基板ホルダの周囲の
ピンによつてでなく、基板ホルダの内側をその裏側から
掴持する、内側に広がるフインガによつて保持される。
第1図に示すシステムと同様、第6図に示すシステム
も3チヤンバシステムであるが、チヤンバはかなり異つ
た形状をしている。サンプル導入チヤンバ402は、10個
または20個のウエフア26を装てんしたカセツト302が最
初に装入されるチヤンバである。カセツトが装入され、
導入チヤンバ402がポンプダウンされた後、ウエフア導
入チヤンバ402をウエフア収納チヤンバ404から垂直方向
に分離する弁が開放し、収納チヤンバ404の内部に位置
したエレベータ306(即ち垂直方向直線運動要素)がカ
セツト302を支持し、次いでカセツトを収納チヤンバ404
中へ降下させる。
このように、カセツト302は収納チヤンバにおいてエ
レベータ306の頂部に位置する。このエレベータ306は垂
直運動を提供し、そのためトランスフアアーム432と446
とは横方向運動を提供するのみでよい。カセツト302が
収納チヤンバに入つた後、第1のトランスフアアーム43
2により保持された基板ホルダ102″がカセツト302上に
置かれる。(基板ホルダ102″は決して大気に露出され
ることがなかつたことに注目のこと)。この点におい
て、アーム432は後退し、エレベータ306は上昇し、第2
のトランスフアアーム446がスロツト304の中の1個の中
へ到達し、カセツト302がわづかに降下され、そのため
特定のウエフア26が第2のトランスフアアーム446の端
部のフオーク上に載置される。次いで前記アームが後退
し、カセツトが降下し、アームが再び延びてウエフアが
基板ホルダ102″の頂部のくぼみの上方に来る。
第5図に示すように、基板ホルダ102″は前述のよう
にウエフアを保持するくぼみを有するのみならず、第2
のトランスフアアーム446の端部のフオークが到達しう
るスロツト308をも有する。これらのスロツトはわづか
な導入テーパ部(スロツト312も好ましくは同様)を有
し機械的位置決めを行い、かつ搬送作業の制御において
わづかに横方向のスロツトを補正しうることが好まし
い。さらに、基板ホルダ102″もその下面に肩部に直線
方向の溝310を切設しており、基板ホルダ102″はカセツ
トホルダ302の頂部の広幅のスロツト312と相合する。
基板ホルダ102″における溝310の中の少なくとも2個
は、それらがカセツト302の頂部の広幅の溝と相合する
のみならず第1のトランスフアアーム432の端部のフオ
ークに対して空隙を設け基板ホルダ102″に到達し、該
ホルダを持ち上げ回転しないようにするに十分な高さま
で延びている。ウエフア26が基板ホルダ102″に位置し
た後、次いで基板ホルダ102″が第1のトランスフアア
ーム432によつて分析チヤンバ408まで運ばれ、前記分析
チヤンバにおいて保持リング112′が基板ホルダ102″に
組み立てられる。保持リング112′は基板ホルダ102″の
ピン108と相合するスロツト110を有しているが、保持リ
ング112′はまた別のピン320をも有する。前記ピン320
は保持リングホルダ322のスロツトと相合する。
即ち保持リングホルダ322の前記T字形のスロツト324
は該ホルダ322が保持リング112′を掴持していづれかの
方向に回転させ、かつ持ち上げることができるようにす
る。このように、カセツト302は、現在好適の実施例で
は大気圧で装てんされ、一方ホルダ322は独自の回転お
よび軸線方向のフイードスルーを有し、かつ分析チヤン
バに位置している。しかしながら、ホルダ322はアーム4
32の軌道に沿つたいずれの位置に位置させてよい。代替
的に、ホルダ322は収納チヤンバにおいてエレベータ306
と整合でき、そのためホルダ322は回転フイードスルー
のみならず軸線方向フイードスルーにも接続する必要が
ある。この場合、カセツトを横方向に搬送する機構を使
用する必要がある。
このように、保持リングホルダ322は、第1のトラン
スフアアーム432が基板ホルダ102″をカセツト302の頂
部から持ち上げた後保持リング112′を基板ホルダ102″
に対して組み立て、その間でウエフア26を密閉する。保
持リング112′が基板ホルダ102″に対して組み立てられ
た後、前述のようにウエフアの搬送が進行する。即ち、
組み立てられたウエフアと基板ホルダとは真空状態内を
生長チヤンバ10中へ搬送され、生長過程の間ウエフア駆
動装置18によつて駆動される、基板サポート14上に取り
付けることができる。
ウエフアが生長した後は、前記の作業は逆方向に繰返
される。即ち、基板ホルダ102″は弁30を介して生長チ
ヤンバから取り出され、保持リングホルダ322が保持リ
ング112′を基板ホルダ102″から外して保持し、基板ホ
ルダ102″がカセツト302の広幅のスロツト312に位置さ
れ、第2のトランスフアアーム446がウエフア26を基板
ホルダ102″から外し、空のスロツト304中に位置させ
る。次いで、第2のトランスフアアーム446が未生長の
ウエフアをスロツト304の中の1個から除去し、サイク
ルが繰返される。全てのウエフアが生長した後、カセツ
ト302全体がエレベータ30とアーム446により導入チヤン
バへ除去され、そこから手で外すことができる。
基板ホルダ102″は溝310とスロツト308とを設けたた
めに必然的に基板ホルダ102より厚くなつていることを
注目すべきである。また、基板ホルダ102″はウエフア2
6の抵抗ヒータに対する熱接続をより優れたものにする
ために裏側のないことが好ましいことにも注目のこと。
基板ホルダ102あるいは102″および保持リング112ま
たは112′は全て高純度のアーク鋳造モリブデンでつく
ることが好ましい。しかしながら、複雑な形状に容易に
成形でき、かつ揮発性汚染物体を脱ガスしにくいその他
の材料を代りに使用できる。
勿論、カセツト302が基板ホルダ102″と適合する広幅
のスロツト312を有することは厳しく要求されていな
い。諸部材を経済的な形状にするのが好ましい。さら
に、前述のようにカセツトホルダ302の頂部の広幅スロ
ツト312に基板ホルダ102″を機械的に係合させることも
有利であつて、その理由はこのため基板ホルダ102″と
カセツト302との相対位置で機械的抑制を与えるからで
ある。このため制御操作を簡素化し、トランスフアアー
ム432または446に第2の軸運動を提供する必要性を排除
する。しかしながら、その他広範囲の機械的装置を用い
てよいことは当然である。本発明の教示の要旨は、その
上でMBE生長を行うべきウエフアの寸法と概ね等しいか
(あるいはわづかに大きいことが好ましい)空間をその
間で提供する寸法とされた基板ホルダと保持リングとが
設けられることである。例えば、T字形あるいはらせん
形のスロツトのような、極めて単純な機械的運動により
組み立てうる、基板ホルダと保持リングとの間の簡単な
取付手段が提供される。基板ホルダと保持リングとに
は、例えば保持リング上のピンと、基板ホルダ上の小穴
のような単純な機械的操作により組立てを可能とする形
状の面を設けることが好ましい。本発明のこの教示の結
果により、生長ウエフアのカセツトが大気圧に解放さ
れ、かつ未生長のウエフアの新しいカセツトが大気圧か
ら装入され、ポンプダウンされ、MBEシステムの高真空
部分へ転送されている間基板ホルダと保持リングの双方
が真空状態に留るようにする作動モードを可能とする。
リバー(Riber)、バリアン(Varian)あるいはアネ
リア(Anelia)によつてつくられたMBEシステムと同様
垂直方向にウエフアを搬送するMBEシステムにおいて本
発明を実施するには、該システムに2個の余分のチヤン
バを追加することが好ましい。ウエフアを一杯詰めたカ
セツトが導入チヤンバに位置され、該チヤンバはエレベ
ータを含み、かつ第2のトランスフアアーム446が近接
する。該アーム446は前述のように未装着のウエフアを
基板ホルダ102″に搬送するよう作動する。第1のトラ
ンスフアアーム432は基板ホルダ102″を第2のチヤンバ
へ搬送し、そこで保持リングホルダ322が前述のように
保持リング112′を基板ホルダ102″に組み立てる。次い
でアーム432は(基板ホルダと保持リングとに組み立て
られた)ウエフアを第3のチヤンバ内の回転可能ウエフ
アキヤリア上へ転送する。この回転可能ウエフアキヤリ
ヤは回転してウエフアを垂直方向に持つて来て、このた
め基板ホルダは別のトランスフアアーム32によつて掴持
でき、該トランスフアアーム32は垂直位置のウエフアを
分析チヤンバと生長チヤンバとへ運ぶ。
勿論、前記は厳しく要求されているのでなく、垂直搬
送システムにおける本発明の単なる一例として提供して
いる。
前述のように、本システムの形態の1つの利点は、ウ
エフアを介在させなくともモリブデン基板ホルダと保持
リングとを完全に脱ガスできることである。このよう
に、新しい基板ホルダと保持リングとがまづ装入される
と、例えば1000℃で6時間のように、希望に応じた時間
と温度とで焼出しすることができる。この初期の焼出し
の後、モリブデンは酸素の高分圧に対して露出されない
ため、自然酸化物を変化させることはない。保持リング
は分子線源からの堆積された材料が徐々に累積してくる
ので最終的に交換する必要がある。この作業は、単にト
ランスフアアーム446で空の基板ホルダを保持し、保持
リング112′をホルダ322において基板ホルダ102″上に
組み立て、アーム446を後退させ保持リングと空の基板
ホルダとを、搬出状態にある生長ウエフアのカセツトの
頂部に位置させ、該カセツトを搬出することにより実施
できる。新しい基板ホルダと保持リングとがチヤンバ中
へ持ち込まれると前記作業は逆順序で繰返される。この
場合、新しい基板ホルダと保持リングとは(何らウエフ
アを介在させることなく)基板サポート上に装入でき、
基板サポートのヒータが希望に応じて新しいモリブデン
部材を焼出すに十分な高温まで昇温できる。
本発明の別の利点は、生長チヤンバの圧力と大気圧と
の間のサイクルを減少するのみならず、自動化をも可能
とすることである。即ち、全て電気フイードスルーによ
り制御される非真空モータにより、あるいは真空ベロー
を介してトランスフアアーム446に接続されたステツパ
モータにより(本実施例において)実施されるのが好ま
しい、ウエフアを基板ホルダに組み立てるのに必要な搬
送作業は、従来のプログラム可能の制御装置により制御
できるので、操作者をアテンドさせる必要がない。この
ように、本機械は自動制御による多数回の連続生長作業
を行うのに対して無人運転できる。
当該技術分野の専門家には認められるように、本発明
は広範囲の修正や変更が可能であつて、したがつて特許
請求の範囲に規定される以外は限定されない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施したサンプルMBEシステムを示す
図; 第2図はウエフア搬送機構の詳細を示す、第1図の破断
図; 第3図は第1図に示すシステムに使用するサンプル放射
源を示す図; 第4図は第1図に示す、現在の好適実施例に使用する基
板ホルダと保持リングとを示す図; 第5図は基板ホルダと保持リングとの代替実施例を示す
図;および 第6図は、第5図に示す基板ホルダと保持リングとを使
用した新規なウエフア搬送手段を含む新規なMBEシステ
ムを示す図である。 図において、 10……生長チヤンバ、12……分子線源 14……基板サポート 24……基板サポート、26……ウエフア 28……分析チヤンバ、29……ウエフアキヤリヤ 32……トランスアーム、38,40……真空ポンプ 30,42……弁、44……調製チヤンバ 45……ウエフアキヤリヤ、46……トランスアーム 102……ホルダ、104,108……ピン 112……保持リング、302……カセツトホルダ 304……スロツト、306……エレベータ 402……サンプル導入チヤンバ 404……カセツト収納チヤンバ 432,446……トランスフアアーム
フロントページの続き (31)優先権主張番号 551660 (32)優先日 1983年11月10日 (33)優先権主張国 米国(US) 審判番号 平5−21901 (72)発明者 トミー ジヨウ ベネツト アメリカ合衆国テキサス州マツキニイ, アール 5 ボツクス 471 (56)参考文献 特開 昭54−126580(JP,A) 特開 昭57−199218(JP,A) 実開 昭54−175266(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ウエハ処理用の物質源と、基板サポ
    ートとを含む第1のチャンバと、 (b)前記第1のチャンバを真空にするための第1の真
    空手段と、 (c)前記第1のチャンバに弁を介して接続された第2
    のチャンバと、 (d)前記第2のチャンバを真空にするための第2の真
    空手段と、 (e)前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとの間
    でウエハを搬送する搬送手段と、 (f)前記基板サポートに取付可能で、前記搬送手段に
    よって搬送されたウエハを保持するための基板ホルダ
    と、 (g)前記基板ホルダと取付可能で、第1の係合部が形
    成され、前記基板ホルダとの間でウエハを保持可能な保
    持リングと、 (h)前記第2のチャンバ内に位置し、前記第1の係合
    部と係合する第2の係合部が形成された駆動部を有する
    保持リングホルダと、 (i)前記保持リングホルダに対して前記基板ホルダを
    位置決めし、前記基板ホルダが前記基板サポートに取り
    付けられる前に、前記保持リングホルダにより前記保持
    リングを前記基板ホルダに真空状態で取り付ける手段と
    を有することを特徴とする半導体ウエハ処理システム。
  2. 【請求項2】(a)複数のウエハをそれぞれ離間して保
    持するカセットと、 (b)前記カセットを導入する第1のチャンバと、 (c)前記第1のチャンバと弁を介して接続された第2
    のチャンバと、 (d)前記第1及び第2のチャンバを真空にするための
    真空手段と、 (e)前記第1及び第2のチャンバ間で前記カセットを
    搬送するカセット搬送手段と、 (f)前記第2のチャンバに対して基板ホルダの出し入
    れを行う第1の搬送手段と、 (g)前記第2のチャンバ内に位置した前記カセットか
    ら選択されるウエハを取り出し、前記基板ホルダにウエ
    ハを取り付ける第2の搬送手段と、 (h)前記第1及び第2の搬送手段の動作に応じて前記
    カセット搬送手段を制御する制御手段と、 (i)前記第1の搬送手段により搬送された前記選択さ
    れたウエハを取り付けた前記基板ホルダを保持する保持
    手段とを有することを特徴とする半導体ウエハ処理シス
    テム。
JP23654884A 1983-11-10 1984-11-09 半導体ウェハ処理システム Expired - Lifetime JP2509170B2 (ja)

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US55065683A 1983-11-10 1983-11-10
US550654 1983-11-10
US06/550,655 US4605469A (en) 1983-11-10 1983-11-10 MBE system with in-situ mounting
US550655 1983-11-10
US550656 1983-11-10
US06/551,660 US4569829A (en) 1983-11-10 1983-11-10 MBE Source bakeout system
US551660 1995-11-01

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JPS60176222A JPS60176222A (ja) 1985-09-10
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EP0145285A3 (en) 1987-09-23
JPS60176222A (ja) 1985-09-10
EP0145285A2 (en) 1985-06-19
DE3485738D1 (de) 1992-06-25

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