JP2508464B2 - 電子管用カソ−ド構体の製法 - Google Patents

電子管用カソ−ド構体の製法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子管用カソード構体、例えばテレビジョン
受像管、端末ディスプレイ装置等の陰極線管において、
電源投入から画像映出が短時間に行われるようにしたい
わゆるクイックスタート型の電子管用カソード構体の製
法に関わる。
〔発明の概要〕
本発明は防熱型カソード構体において、そのカソード
スリーブが内側カソードスリーブと外側カソードスリー
ブから構成されるものにおいて、その両スリーブをそれ
ぞれ黒化処理して後に内側カソードスリーブに対するベ
ースメタルキャップを被冠する工程や、ベースメタルキ
ャップに対するカソード材、すなわちカコード酸化物の
塗布工程や、内側カソードを外側カソードに挿入して機
械的に連結する工程等の各工程を上述の黒化処理後に行
うようにして確実な黒化処理を行い、安定した動作を行
うことのできるカソード構体を構成する。
〔従来の技術〕
電子管例えば陰極線管における電子銃は、例えば第5
図に示すように第1グリッドG1〜第5グリッドG5が同一
軸心上に配置されて取り付けピン(1)を介してビーデ
ィングガラス(2)に固定されて相互に所定の位置関係
に機械的に連結保持され、その第1グリッドG1内にカソ
ードKを構成するカソード構体(3)が収容配置され
る。
このカソード構体(3)は、例えば第2図にその側面
図を示し、第3図に縦断面図を示すように、ヒーター
(図示せず)が挿入されるカソードスリーブ(4)の上
端にベースメタルとなるキャップ(5)が被冠され、こ
れにカソード材(6)が塗布されてなる。スリーブ
(4)は例えばV字状の取り付けピン(7)を介してカ
ソード保持基板(8)に植立された端子ピン(9)に取
着されて保持される。カソード構体(3)は、そのカソ
ード保持基板(8)が第1グリッドG1内にスペーサ(1
0)を介して挿入され、その背面にリテーナ(11)が衝
合されてこのリテーナ(11)が第1グリッドG1に溶接さ
れてカソード構体(3)が第1グリッドG1内の所定位置
に設定保持されるようになされる。
このようにヒーターが収容されるカソードスリーブが
設けられた防熱型構成を有するカソードにおいて、ヒー
ターに対する電源投入から実際に熱電子が放出されて画
像映出を行うまでの立ち上がり時間を速くするいわゆる
クイックスタートが行われる構成とする場合、カソード
スリーブ(4)には熱輻射係数が大となるように黒化処
理がなされる。さらにまたその立ち上がりを急峻にする
と共にIK(カソード電流)飽和度特性を向上させるため
に、カソードスリーブ(4)としては、第3図に示すよ
うに、外面にカソード材(6)が塗布されるキャップ
(5)が一端部に被冠された、内側カソードスリーブ
(4A)の外周にこれと同心的に外側カソードスリーブ
(4B)を配置した2重構造とし、内外両カソードスリー
ブ(4A)及び(4B)に対してそれぞれ黒化処理が施され
る。
この場合例えばキャップ(5)が被冠される内側スリ
ーブ(4A)は一様の径を有する円筒状とするが、外側ス
リーブ(4B)については、内側スリーブ(4A)のキャッ
プ(5)が配される側の端部においては、両スリーブ
(4A)及び(4B)間に所要の間隔dが存在するように大
径部(4B1)が設けられ、反対側の端部においては、ス
リーブ(4A)の外周と衝合する内径を有する小径部(4B
2)が設けられ、この小径部(4B2)においてスポットウ
ェルドによって両スリーブ(4A)及び(4B)が機械的に
連結される。
このようなスリーブ(4)に対する黒化処理は、例え
ばこのカソードスリーブ(4)を構成する内外両カソー
ドスリーブ(4A)及び(4B)をそれぞれクロムを含む例
えばNi−Cr合金等によって構成し、これのCrを酸素を含
む水素炉中で加熱してクロム酸化物Cr2O3とすることに
よって、黒化処理するという方法がとられる。
ところが、このような内外両カソードスリーブ(4A)
及び(4B)の2重構造によるカソードスリーブを用いた
カソード構体によって電子銃を構成し、これによって、
電子管を組み立て完成した場合、その動作中にIK飽和度
特性に変化が生じ、適正フォーカス電圧に変動が生じる
など、動作が不安定となるとか、各電子管について特性
にばらつきが生じるなどの問題がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明においては上述したような2重構造スリーブを
有し、内外両スリーブに黒化処理が施されたカソード構
体を用いた電子管における動作の不安定性、不均一性の
問題の改善を図るものである。
すなわち、本発明においては、上述した動作の不安定
あるいは不均一性の原因がカソードスリーブの黒化処理
にあることを究明し、これに基づいて安定した黒化処理
を施すことができるようにするものである。すなわち上
述した2重構造によるカソードスリーブを用いた場合、
その黒化処理は通常内側カソードスリーブと外側カソー
ドスリーブとをその一端において溶接合体して後に全体
としてその黒化処理を施しているものであるが、内外両
カソードスリーブ(4A)及び(4B)の間隙dが例えば0.
35mmというようなカソードスリーブの場合、両スリーブ
(4A)及び(4B)の一端が互いに接合されていることに
よって閉塞されているために両者間の対向面が充分に黒
化されず、これに動作時の加熱によって還元が生じ黒化
むらが生じることの原因があることを究明し、この究明
に基いて動作の不安定性、不均一性の改善をはかるので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においては、第1図に示すように互いに別体に
構成した内側カソードスリーブ(4A)と外側カソードス
リーブ(4B)とを設け、内側スリーブ(4A)を外側スリ
ーブ(4B)に挿入しない状態で両者をそれぞれ同一水素
炉内での同一工程、あるいは互いに別の工程において黒
化処理し、その後に内側スリーブ(4A)を外側スリーブ
(4B)内に挿入して両者を小径部(4B2)で連結する工
程と内側スリーブ(4A)へのキャップ(5)の被冠工程
と、キャップ(5)へのカソード材の塗布工程とを行
う。
これら、内側スリーブ(4A)へのキャップ(5)の被
冠とカソード材(6)の塗布と両スリーブ(4A)及び
(4B)の連結工程は上述した黒化処理後であれば、その
互いの順序は問わないものである。
〔作 用〕
上述の本発明製法によれば、内側カソードスリーブ
(4A)を外側カソードスリーブ(4B)に挿入する以前に
おいて黒化処理が施されるので各スリーブ(4A)及び
(4B)に関してそれぞれ完全に安定した黒化処理が施さ
れる。またこの黒化処理においてキャップ(5)あるい
はカソード材(6)が酸化雰囲気中に曝らされて酸化さ
れることがないので、キャップ(5)中の還元剤が酸化
されて還元機能を失ったり、酸化物カソード材(6)に
特性変動を招来することがなく、安定したカソード特性
を有するカソード構体(3)を得ることができる。
〔実施例〕
円筒状の少なくともクロムを含む例えばNi−Cr−W金
属筒体によって例えば直径1.51mmの内側カソードスリー
ブ(4A)を作製する。
また、外側カソードスリーブ(4B)も同様のクロムCr
を含む例えばNi−Cr合金金属筒体によって構成する。外
側カソードスリーブ(4B)は、一端部に大径部(4B1
を有し、他端部に小径部(4B2)を有し、この外側カソ
ードスリーブ(4B)内に内側カソードスリーブ(4A)を
同心的に挿入するとき、その小径部(4B2)の内径が内
側カソードスリーブ(4A)の外周に衝合する内径に選定
し、大径部(4B1)においては、内側カソードスリーブ
(4A)との間に所要の間隔d、例えばd=0.4mmが生じ
るようにその内径を選定する。
そして、これら内側カソードスリーブ(4A)及び外側
カソードスリーブ(4B)を酸素を含む水素炉中で夫々熱
処理して黒化処理を施す。
一方、キャップ(5)は例えばNi−W−Mgより成る還
元剤を含む合金より構成し、その内径が内側カソードス
リーブ(4A)の外径に対応する径に選定され、これを黒
化処理の施された内側カソードスリーブ(4A)の端部に
装着する。また、カソード材(6)はBa,Sr,Ca等の各酸
化物の混合物よりなりキャップ(5)の頂面に塗布され
る。
内側カソードスリーブ(4A)は外側カソードスリーブ
(4B)の小径部(4B2)にその基部側が挿入されて、レ
ーザー溶接によって両者を溶接して一体化する。
内側カソードスリーブ(4A)へのキャップ(5)の被
冠は、内側カソードスリーブ(4A)を外側カソードスリ
ーブ(4B)内に挿入して固定する前または後に内側カソ
ードスリーブ(4)の図において上端に被冠して同様に
レーザー溶接によってキャップの円筒部(5A)とこれと
衝合する内側カソードスリーブ(4A)の端部周面とをレ
ーザー溶接する。この場合、外側カソードスリーブ(4
B)が内側カソードスリーブ(4A)より充分短くレーザ
ー照射の邪魔とならない場合には、内側カソードスリー
ブ(4A)を外側カソードスリーブ(4B)内に挿入連結し
た状態でキャップ(5)の内側スリーブ(4A)へのレー
ザー溶接を行い得るが、外側カソードスリーブ(4B)が
レーザー照射の邪魔となる場合には外側カソードスリー
ブ(4B)に対して内側カソードスリーブ(4A)を挿入す
る前にキャップ(5)の被冠溶接工程を行うことは云う
迄もない。
そして、内外両カソードスリーブ(4A)及び(4B)が
同心的に配されて連結されたスリーブ(4)は、第2図
及び第3図で説明したように、取付けピン(7)によっ
てカソード保持基板(8)の端子ピン(9)にとりつけ
られてカソード構体(3)を構成する。尚、カソード材
(6)のキャップ(5)の頂面への塗布は、スリーブ
(4)をカソード保持基板(8)にとりつけて後に、ま
たはその前等に行うことができる。
そして、このようにして構成されたカソード構体
(3)は、第5図で説明したように例えば第1グリッド
G1内に配置されて電子銃を構成する。
〔発明の効果〕
上述の本発明構成によれば、外側スリーブと内側スリ
ーブとの2重構造によるカソードスリーブ構造をとり、
しかも黒化処理が施された構造をとるにも拘らず両者が
別体に構成された状態で黒化処理を施すようにしたこと
によってそれぞれ安定な黒化処理を行うことができ、黒
化処理時の黒化むらの発生、さらには電子管として組立
た後の動作中で黒化むらが生じるような不都合が回避さ
れ、信頼性の高い安定した動作と均一な特性を有する電
子銃を構成することができることになる。
そして、本発明製法では、内外両カソードスリーブ
(4A)及び(4B)の黒化処理すなわち酸化処理の形成を
行って後に、両スリーブ(4A)及び(4B)の連結一体化
や、キャップ(5)の内側カソードスリーブ(4A)への
とりつけを行うものであるので、これらの連結ないしは
とりつけは、通常の通電溶接によるスポットウェルドで
は不充分となるが、上述したようにレーザー溶接の適用
によってその連結ないしはとりつけは確実に行うことが
できるものであって、これによって何ら不都合が生じる
こともない。
尚、第4図に2重構造による防熱型陰極を用いて陰極
線管を構成した場合におけるIK飽和度特性を示す。同図
中、曲線(41)は夫々内外両カソードスリーブ(4A)及
び(4B)を黒化した場合、曲線(42)は内側カソードス
リーブ(4A)のみを黒化した場合、曲線(43)は両スリ
ーブ(4A)及び(4B)のいずれも黒化しなかった場合を
示す。第4図において縦軸はIK飽和度で、画像映出が開
始された値を0%とし、熱電子放出が飽和した値を100
%としたものであり、横軸は電源投入からの時間を示し
たものである。これらを比較して明らかなように、両ス
リーブ(4A)及び(4B)を黒化させたとき立上りが急峻
ですぐれた飽和度特性を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電子管用カソード構体の製法の説
明に供する分解断面図、第2図及び第3図はカソード構
体の側面図及びその断面図、第4図はその特性の説明に
供するIK飽和度特性曲線図、第5図はカソード構体を組
み込んだ電子管用電子銃の一例の一部を断面とする側面
図である。 G1〜G5は第1〜第5グリッド、Kはカソード、(3)は
カソード構体、(4)はカソードスリーブ、(4A)及び
(4B)はその内側カソードスリーブ及び外側カソードス
リーブ、(5)はキャップ、(6)はカソード材であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 互いに別体に作製された内側カソ
    ードスリーブと、外側カソードスリーブとを黒化処理す
    る工程と、 (b) 上記外側カソードスリーブ内に上記内側カソー
    ドスリーブを挿入して両者を機械的に連結する工程と、 (c) 上記内側カソードスリーブの端部にベースメタ
    ルキャップを被冠する工程と、 (d) 上記キャップにカソード材を塗布する工程とを
    有し、 (e) 上記(b)〜(d)の各工程は上記(a)の工
    程後においてなされることを特徴とする電子管用カソー
    ド構体の製法。
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