JP2507960Y2 - マンホ―ルの蓋開閉用バ―ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はマンホール蓋を開くとき
使用するバールに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来マンホールの受枠に蓋を施して、マ
ンホール内に汚水や塵埃の進入するのを防いでいる。受
枠と蓋との合わせ目は立上がったテーパー結合となって
いるために、蓋の上を自動車等の重量物が通ると、その
重みのために蓋が締り蓋を開けようとしても開け難くな
っている。又、蓋の鍵穴に汚水や塵埃の進入を防止する
ために栓を施こしてあるために開蓋の際この栓を取り外
す作業が必要である。この栓を取外す作業にドライバー
を栓と蓋との隙間に嵌入してこじあけなけらばならない
ために、ドライバーを携帯する。しかし往々にしてこの
ドライバーの携帯を忘れたり、ドライバーが単体となっ
ているためにドライバーを落して紛失するおそれがあっ
た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は従来の欠点を
解消するために、バールのハンドルを利用してハンドル
にドライバーを取付け取外しできるように組付けて、マ
ンホール蓋を開蓋するとき携帯するバールと共にドライ
バーを必ず携帯することができるようにしたドライバー
付バールを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、先端部に開蓋
用Ｔ形突起部１ａを設け、中間部に一方の把手２と他方
の把手３をそれぞれ突設したバール本体１において、端
部に一方のねじ穴部４を設け一方の把手２と、一方の把
持用頭部６及び前記一方のねじ穴部４にねじ込まれる一
方のねじ部１０を設けた一方のドライバー８とよりな
り、一方の把手２内に一方のドライバー８を挿入し、一
方の穴部４に一方のねじ部１０をねじ付けてなるマンホ
ールの蓋開閉用バール。端部に他方のねじ穴部５を設け
た他方の把手３と、他方の把持用頭部７及び前記他方の
ねじ穴部５にねじ込まれる他方のねじ部１１を設けた他
方のドライバー９と、よりなり、他方の把手３内に他方
のドライバー９を挿入し他方のねじ穴部５に他方のねじ
部１１をねじ付けてなる前記のマンホールの蓋開閉用バ
ール。である。

【０００５】

【作用】一方のドライバー８の把持用頭部６を握りねじ
を戻し側にまわして一方のねじ部１０を一方のねじ穴部
４より抜取り、一方のドライバー８を一方の把手２より
抜取る。一方のドライバー８の先端刃部８ａを蓋２０の
鍵穴２１と栓２２との隙間に嵌入して栓２２を緩める。
一方のドライバー８の把持用頭部６を握り先端刃部８ａ
を心軸２３の上端頭部２４の下に食込ませて心軸２３を
引上げて隙間をつくり一方のドライバー８を心軸の上端
頭部２４より離し、手指にて上端頭部２４を栓２２と共
に引上げる。

【０００６】次にバール１のＴ形突起部１ａを蓋２０の
鍵穴２１に嵌入して鍵に係合させ、鉄蓋２０の鍵穴２１
の反対側に設けた蝶番３０を軸として蓋２０を開く。鉄
蓋２０にて受枠２６の穴を塞ぐには、鉄蓋２０を前記蝶
番３０を軸として受枠２６の上に倒し、鉄蓋２０の外周
面を受枠２６の内周面に嵌合する。そして栓２２にて鍵
穴２１を封止する。又、バール１の一方の把手２の開口
部に一方のドライバー８を収容して一方のねじ部１０を
一方のめねじ部４にねじ付け、バール１の他方の把手３
の開口部に他方のドライバー９を収容して他方のねじ部
１１を他方のめねじ部５にねじ付ける。

【０００７】

【実施例】本考案の実施例を図面について説明する。１
は先端にマンホールの蓋２０の開蓋用Ｔ形突起部１ａを
設け中間部に一方の把手２と他方の把手３をそれぞれ左
右に突設したパイプ状バール本体である。一方の把手２
の端部に一方のドライバー８を収容する空所１２及び一
方のねじ穴部４を設け、他方の把握手３の端部に他方の
ドライバー９を収容空所１３及び他方のねじ部１１をね
じ付ける他方のねじ穴部５を設ける。一方のドライバー
８の先端刃部８ａはマイナス形に成形されており、他方
のドライバー９の先端刃部９ａは円錐形に仕上げられて
いる。２０はマンホールの鉄蓋であって、その一側端面
には栓２２を嵌合入する鍵穴２１が設けてあり、鉄蓋２
０の他端部は蝶番３０により受枠２６に蝶着されてい
る。又、バール本体１の基端部には、鉄蓋２０の周縁に
設けた係合用Ｌ形めくら穴に係合されるこじり部２８
（図２参照）が形成されている。又、他方のドライバー
９の先端刃部９ａにて鉄蓋２０のめくら穴に詰ったゴ
ミ、砂等をほじくり出した後こじり部２８をそのめくら
穴に差込んで鉄蓋２０を揺り動かすことができる。

【０００８】図４，図５，図６は、汚水用マンホールの
鉄蓋と受枠との嵌合面部を剥がす順序の説明図である。
図４は一方の把手２より取外した一方のドライバー８の
先端部８ａにて栓２２の心軸２３の上端頭部２４をこじ
上げて図５に示す如く心軸２３の下端頭部２４’を栓２
２の下端面に接触させる。次に図６に示す如く、心軸２
３の上端頭部２４を指先で握って栓２２と共に鍵穴２１
より上方に抜取る。栓を抜取った後の鍵穴２１にバール
本体１のＴ形突起部１ａを挿入しバール１を９０°回転
してＴ形突起部１ａを鉄蓋２０に引掛け、そのまま把手
２と３を握ってバール本体１を引上げることにより鉄蓋
２０を蝶番３０を軸として開くことができる。

【０００９】

【考案の効果】本考案は前記した如く、一方のドライバ
ー８をバール１の一方の把手２に挿入して一方のねじ部
を一方のねじ穴部４にねじ付けたことにより、バール１
を携帯するとき一方のドライバー８は必ずバール１と共
に携行することができて紛失したり分散することがない
と共に一方のドライバー８は一方の把手２内に保有させ
ることができるためにバール携帯の邪魔とならず整理が
容易でしかも体裁がよい。又、バール本体１にＴ形突起
部１ａ、こじり部２８、一方及び他方のドライバー８及
び９を付帯させたことによりマンホールの蓋２０の開閉
操作を円滑迅速に遂行できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の一部を切欠した正面図であ
る。

【図２】分解し、一部を切欠して示す本考案の実施例の
斜視図である。

【図３】マンホール蓋と受枠とを組立て一部切欠した正
面図である。

【図４】栓を鉄蓋の鍵穴より引抜く順序の説明図であ
る。

【図５】栓を鉄蓋の鍵穴より引抜く順序の説明図であ
る。

【図６】栓を鉄蓋の鍵穴より引抜く順序の説明図であ
る。

【符号の説明】

１ バール本体 １ａ Ｔ形突起部 ２ 一方の把手 ３ 他方の把手 ４ 一方のねじ穴部 ５ 他方のねじ穴部 ６ 一方の把持用頭部 ７ 他方の把持用頭部 ８ 一方のドライバー ８ａ 一方のドライバーの先端部 ９ 他方のドライバー ９ａ 他方のドライバーの先端部 １０ 一方のねじ部 １１ 他方のねじ部 １２，１３ 空所 ２０ 鉄蓋 ２１ 鍵穴 ２２ 栓 ２３ 栓の心軸 ２４ 心軸の上端頭部 ２４’ 心軸の下端頭部 ２５ 蝶番 ２６ 受枠 ２７ 蓋の係合用凹所 ２８ こじり部 ３０ 蝶番

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端部に開蓋用Ｔ形突起部１ａを設け、
   中間部に一方の把手２と他方の把手３をそれぞれ突設し
   たバール本体１において、端部に一方のねじ穴部４を設
   けた一方の把手２と、一方の把持用頭部６及び前記一方
   のねじ穴部４にねじ込まれる一方のねじ部１０を設けた
   一方のドライバー８とよりなり、一方の把手２内に一方
   のドライバー８を挿入し、一方の穴部４に一方のねじ部
   １０をねじ付けてなるマンホールの蓋開閉用バール。
2. 【請求項２】 端部に他方のねじ穴部５を設けた他方の
   把手３と、他方の把持用頭部７及び前記他方のねじ穴部
   ５にねじ込まれる他方のねじ部１１を設けた他方のドラ
   イバー９と、よりなり、他方の把手３内に他方のドライ
   バー９を挿入し他方のねじ穴部５に他方のねじ部１１を
   ねじ付けてなる請求項１記載のマンホールの蓋開閉用バ
   ール。