JP2505377B2 - 複合難燃繊維 - Google Patents

複合難燃繊維

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JP2505377B2 JP6172606A JP17260694A JP2505377B2 JP 2505377 B2 JP2505377 B2 JP 2505377B2 JP 6172606 A JP6172606 A JP 6172606A JP 17260694 A JP17260694 A JP 17260694A JP 2505377 B2 JP2505377 B2 JP 2505377B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、高度に難燃強化された
アクリル系合成繊維と他の透明な繊維とを混合してなる
光沢、透明性に優れ、かつ難燃性を有する複合繊維に関
する。さらに詳しくは、Mg化合物、Sn化合物、Sb
化合物などの難燃剤を多量に含有した含ハロゲンアクリ
ル系合成繊維と、透明な、アクリル繊維、アクリル系繊
維、ポリエステル繊維およびポリクラール繊維よりなる
群から選ばれた少なくとも1種以上の繊維とを混合して
なる光沢、透明性に優れ、かつ難燃性を有する複合繊維
に関する。 【0002】 【従来の技術・発明が解決しようとする課題】アクリル
系合成繊維のうちハロゲン化ビニルを比較的多く含むい
わゆるモダアクリル合成繊維が、アクリルの風合を保ち
つつ、難燃性の点においてアクリル繊維よりはるかに優
れていることはよく知られている。すなわち、モダアク
リル繊維にはハロゲン化ビニルが比較的多く共重合され
ているため繊維それ自体が難燃性であり、その特性を生
かしてカーテン、カーペットなどのインテリア製品に広
く利用されている。 【0003】しかしながら、モダアクリル合成繊維は高
度な難燃性が要求される分野においては、そのままでは
難燃性が充分とはいえない。また、最近のホテルなどの
大火災により、インテリア製品の難燃性に対する社会的
要求がますます高揚しつつあり、より難燃性に優れた繊
維の出現が望まれている。 【0004】モダアクリル合成繊維の難燃性を高める試
みは古くから数多く行なわれている。たとえば、米国特
許第892010号公報では、Sb、Sn、Bi、A
s、Moなどの金属の酸化物が有効と記載されている。
また、特公昭第54−36702号公報では無機のMg
化合物が有効と記載され、特公昭第50−3821号公
報ではSb2 3 と特定の臭素化合物との組合わせが有
効と記載されている。 【0005】モダアクリル繊維の難燃性を向上させるこ
れらの方法はいずれも無機金属化合物の添加が主体であ
り、モダアクリル繊維が本来有している光沢および透明
性を著しく損っている。そのため、繊維の艶が消失し、
いわゆるダルとなり、染色しても鮮かな色調がえられな
い。生活水準の向上、ニーズの多様化に伴い、合成繊維
が本来有している光沢、透明性を有し、かつ、難燃性の
改善された合成繊維の出現が強く望まれているのが現状
である。 【0006】モダアクリル繊維の光沢、透明性を維持し
つつ難燃性を改善する方法としては、無機アンチモン化
合物を微粒子状で繊維内に存在せしめる方法(特開昭第
48−73521号公報)、無機アンチモン化合物を溶
解して繊維内に存在せしめる方法(特開昭第47−11
382号、特開昭第47−11383号および特開昭第
47−11384号の各公報)および有機溶剤に可溶な
有機錫化合物を含有せしめる方法(特公昭第56−17
445号、特開昭第57−82516号および特開昭第
57−89613号の各公報)が公知である。 【0007】しかしながら、これらの方法においても依
然として繊維の光沢、透明性が不充分であり、かつ、染
色時にはさらに低下し、これを改善しようとすれば難燃
性が低下するという欠点を有している。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、上記欠点を解消すべく鋭意検討を重ねた結
果、大量の光沢、透明性を有する繊維の中に少量の高度
に難燃強化されたアクリル系合成繊維を混合するという
従来にない全く新しい方法によれば、光沢、透明性をほ
とんど損わずに難燃性を改善しうることを見出し、本発
明を完成するに至った。 【0009】すなわち本発明は、(A)アクリロニトリ
ル成分30〜70%(重量%、以下同様)、ハロゲン含有単
量体成分70〜30%およびこれらと共重合可能なオレフィ
ン系単量体成分0〜10%で構成されるアクリロニトリル
系重合体と、該重合体の総量に対し10%以上15%未満の
難燃剤とを含有してなるアクリル系合成繊維2〜15部
(重量部、以下同様)、および(B)透明な、アクリル
繊維、アクリル系繊維、ポリエステル繊維およびポリク
ラール繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1種以上
の繊維98〜85部からなる光沢、透明性に優れた複合難燃
繊維を要旨とするものである。 【0010】 【実施例】本発明に使用しうるアクリロニトリル系重合
体はアクリロニトリル成分30〜70%とハロゲン含有単量
体成分70〜30%とを主成分として構成される共重合体で
ある。具体的にはアクリロニトリル−塩化ビニリデン共
重合体、アクリロニトリル−塩化ビニル共重合体、アク
リロニトリル−塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、
アクリロニトリル−臭化ビニル共重合体、アクリロニト
リル−塩化ビニリデン−臭化ビニル共重合体、アクリロ
ニトリル−塩化ビニル−臭化ビニル共重合体などがあげ
られる。 【0011】もとより本発明においてはそれらに限定さ
れるものではなく、前記共重合体を適宜混合して使用し
てもよい。また、本発明に使用しうるアクリロニトリル
系重合体は、前記アクリロニトリル成分およびハロゲン
含有単量体成分のほかにこれらと共重合可能なオレフィ
ン系単量体成分を10%以下の範囲で含有していてもよ
い。共重合可能なオレフィン系単量体としては、アクリ
ル酸およびそのエステル、メタクリル酸およびそのエス
テル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニ
ル、ビニルスルホン酸およびその塩、メタクリルスルホ
ン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩な
どがあげられ、それらの1種または2種以上の混合物が
用いられる。 【0012】前記アクリロニトリル成分が30%未満、す
なわちハロゲン含有単量体成分が70%を超えると、アク
リルの性質に欠け、またアクリロニトリル成分が70%を
超え、ハロゲン含有単量体成分が30%未満になると難燃
強化することが困難となって、いずれも好ましくない。 【0013】本発明に使用しうる難燃剤はMg化合物、
Sn化合物およびSb化合物よりなる群から選ばれた少
なくとも1種以上の化合物よりなり、たとえばMgO、
Mg(OH)2 、MgCO3 などの無機マグネシウム化
合物、酸化第2錫、メタスズ酸、オキシハロゲン化第1
錫、オキシハロゲン化第2錫、水酸化第1錫などの無機
錫化合物、酸化アンチモン、アンチモン酸、オキシ塩化
アンチモンなどの無機アンチモン化合物の単独またはそ
れらの組合わせで使用しうるがそれらに限定されるもの
ではなく、それらと他の難燃剤との組合わせでも使用し
うる。そのような組合わせることのできる難燃剤として
は、たとえばヘキサブロモベンゼンなどの芳香族ハロゲ
ン化物、塩化パラフィンなどの脂肪族ハロゲン化物、ト
リス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェートなどの
含ハロゲン燐化合物、ジブチルアミノホスフェートなど
の有機燐化合物、ポリリン酸アンモニウムなどの無機燐
化合物などがあげられる。 【0014】本発明において、高度に難燃強化されたア
クリル系合成繊維に混合されうる繊維は、アクリル繊
維、アクリル系繊維、ポリエステル繊維およびポリクラ
ール繊維などの透明な合成繊維であり、それらを単独使
用することも、2種以上を組合わせて使用することも可
能である。 【0015】本発明の複合難燃繊維は、前記の高度に難
燃強化されたアクリル系合成繊維2〜15部に上記の透明
な合成繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1種以上
の繊維98〜85部を混合したものである。 【0016】最終製品に要求される難燃性、風合などの
性能により、ハロゲン含有単量体の種類およびその構成
割合、難燃剤の種類およびその添加量、混合する繊維の
種類、量および組合わせなどが決められる。 【0017】本発明の複合難燃繊維が優れた光沢、透明
性および難燃性を同時に有する理由としては、少量のダ
ルな高度難燃強化繊維が、多量のブライト繊維に混合さ
れても、全体としてはブライト性を保持しつつ難燃性を
改善しうるためと推察される。その点でアクリル系合成
繊維が2部未満、すなわち透明繊維が98部を超える混合
割合では、光沢に優れるが難燃性に乏しい複合繊維とな
り、一方、アクリル系合成繊維が15部を超え、透明繊維
が85部未満の混合割合では、難燃性に優れるが光沢、透
明性のよくないダルな複合繊維となっていずれも好まし
くない。難燃剤として使用される上記マグネシウム化合
物、錫化合物およびアンチモン化合物は、単独またはそ
れらの併用および(または)他の難燃剤との組合わせで
モダアクリル重合体であるアクリロニトリル系重合体に
対し10%以上15%未満配合される。前記配合量が10%未
満では、必要な難燃性をうるためにダルな高度難燃強化
繊維の混率を高める必要があり、その結果複合繊維の光
沢、透明性が低下し、一方、多すぎる(40%を超える)
と、繊維製造時のノズル詰まり、繊維物性の低下などが
起こりやすくなり、高度難燃強化繊維の製造および品質
面で問題が生じ、いずれも好ましくない。 【0018】本発明において高度難燃強化繊維は無機金
属化合物などの難燃剤を多量に含むものであるが、これ
を充分に粉砕し、粒径を2μm以下に揃えることによ
り、ノズル詰まりや糸切れなどの紡糸上のトラブルを起
こすことなく、通常のモダアクリル繊維の紡糸方法でう
ることができる。 【0019】さらに、高度難燃強化繊維と透明繊維とを
混綿することにより本発明の複合難燃繊維がえられる
が、均一に混綿するためにも紡績工程の前段階で混綿す
るのが望ましい。 【0020】なお、本発明の複合難燃繊維に必要に応じ
て、帯電防止剤、熱着色防止剤、耐光性向上剤、吸湿性
付与剤などを含有せしめてもよい。 【0021】つぎに本発明における繊維の評価法につい
て説明する。 【0022】難燃性の評価は酸素指数法(LOI)によ
った。一般に、繊維の難燃性は織物の状態で測定、評価
されているが、織物では糸の撚り数、太さ、打込本数な
どにより燃焼性に差が生じ、繊維自体の難燃性を正しく
評価しえない。その点を考慮してLOIの燃焼試験用サ
ンプルはつぎのようにして作製した。所定の割合で混綿
した綿を2g取り、これを8等分して8本のコヨリを作
った。これを酸素指数試験器のホルダーに直立させ、こ
のサンプルが5cm燃え続けるのに必要な最少酸素濃度を
測定し、これをLOI値とした。LOI値が大きい程燃
えにくく、難燃性が高い。 【0023】一方、繊維の光沢、透明性の評価は、視感
にて以下の5段階に分けて判定した。 5 光沢、透明性が非常に優れている。 4 光沢、透明性が優れている。 3 光沢、透明性が良好である。 2 光沢、透明性がかなり失われ、商品価値が低い。 1 光沢、透明性がほとんどなく、商品価値がない。 【0024】以下、参考例、実施例をあげて本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例のみに限
定されるものではない。 【0025】参考例1および比較例1、2、3 アクリロニトリル49.0%および塩化ビニル51.0%よりな
る共重合物をアセトンに樹脂濃度で27.0%になるように
溶解させた。つぎに、えられた樹脂溶液をアセトンで3
倍に希釈した液にメタスズ酸を固形分濃度が50%になる
ように振動ミルを用いて分散した。後者を前者に、メタ
スズ酸が樹脂に対し20%量になるように添加混合して紡
糸原液とした。この原液をノズル孔径0.08m/m および孔
数300 ホールのノズルを用い、30%アセトン水溶液中へ
押出し、水洗後、120 ℃で乾燥し、ついで3倍に熱延伸
して、さらに140 ℃で5分間熱処理を行なうことにより
高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。一方、メタスズ
酸を添加しないもの、および樹脂に対して2%量添加し
たものを同様に紡糸し、それぞれ比較例1および2のモ
ダアクリル繊維とした。 【0026】かくしてえられた高度難燃強化モダアクリ
ル繊維10部と前記比較例1の繊維90部とを混綿し、参考
例1の複合難燃繊維とした。 【0027】それぞれの繊維を用いて、前記方法にてサ
ンプルを作製し、各サンプルのLOI値と光沢、透明性
とを評価した。結果を表1に示す。 【0028】 【表1】 【0029】表1より、参考例1の複合難燃繊維はLO
I値が高く、かつ光沢、透明性にも優れていることがわ
かる。比較例1では、光沢、透明性に優れるがLOI値
が小さく、比較例2および3では光沢、透明性の低下が
著しい。 【0030】参考例2、3および比較例4、5、6 アクリロニトリル50%、塩化ビニル35%および塩化ビニ
リデン15%よりなる共重合物をジメチルホルムアミドに
樹脂濃度で25%になるように溶解した。これに、MgO
またはSb2 3 の振動ミル分散液をMgOまたはSb
2 3 がそれぞれ樹脂に対し30%量になるようにそれぞ
れ添加混合して2種の紡糸原液を作製した。 【0031】この原液を用いて参考例1と同様にして、
それぞれ高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。一方、
MgOやSb2 3 を一切添加しないものを同様に紡糸
し、比較例4のモダアクリル繊維とした。 【0032】かくしてえられた2種の高度難燃強化モダ
アクリル繊維7.5 部と前記比較例4の繊維92.5部とを混
綿し、参考例2、3の複合難燃繊維とした。 【0033】それぞれの繊維を用いて参考例1と同様に
してサンプルを作製し、各サンプルのLOI値と光沢、
透明性とを評価した。結果を表2に示す。 【0034】 【表2】 【0035】表2よりMgOまたはSb2 3 を用いた
複合繊維はLOI値と光沢、透明性との両方に同時に優
れていることがわかる。 【0036】参考例4、5、6、7および比較例7、
8、9、10、11 参考例2においてMgOまたはSb2 3 に代えてメタ
スズ酸を樹脂に対し20%量になるように添加した以外は
同様にして高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。 【0037】かくしてえられた高度難燃強化繊維と前記
比較例4のモダアクリル繊維とを表3に示す混合割合に
て混綿し、それぞれ試料を作製してLOI値および光
沢、透明性の評価を行なった。結果を表3に示す。 【0038】 【表3】 【0039】表3より高度難燃強化モダアクリル繊維が
2部以上であればLOI値の向上が認められ、また15部
以下であれば光沢、透明性の低下をごくわずかに抑えう
ることがわかる。 【0040】参考例8、9および比較例12、13、14、15 アクリロニトリル42%、塩化ビニル57%およびメタクリ
ルスルホン酸ソーダ1.0 %よりなる共重合物をアセトン
に樹脂濃度で28.0%になるように溶解した。これに、S
2 3 の振動ミル分散液をSb2 3 が樹脂に対し20
%量になるように添加混合して紡糸原液とした。 【0041】この原液を用いて参考例1と同様にして、
高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。一方、Sb2
3 を添加しないものを同様に紡糸し、比較例12のモダア
クリル繊維とした。 【0042】かくしてえられた高度難燃強化モダアクリ
ル繊維、比較例12の繊維およびポリエステル繊維を表4
に示すように混綿し、それぞれについて試料を作製して
LOI値および光沢、透明性を評価した。結果を表4に
示す。 【0043】 【表4】 【0044】表4より、ポリエステルを混綿したばあい
にも、高度に難燃強化されたモダアクリル繊維を添加す
るとLOI値の向上が認められ、しかも光沢、透明性の
低下が極めて少ないことがわかる。 【0045】実施例1、2 アクリロニトリル49.0%および塩化ビニル51.0%よりな
る共重合物をアセトンに樹脂濃度で27.0%になるように
溶解させた。つぎに、えられた樹脂溶液をアセトンで3
倍に希釈した液にメタスズ酸を固形分濃度が50%になる
ように振動ミルを用いて分散した。後者を前者に、メタ
スズ酸が樹脂に対し11%量および14%量になるように添
加混合して紡糸原液とした。この原液をノズル孔径0.08
m/m および孔数300 ホールのノズルを用い、30%アセト
ン水溶液中へ押出し、水洗後、120 ℃で乾燥し、ついで
3倍に熱延伸して、さらに140 ℃で5分間熱処理を行な
うことにより2種の高度難燃強化モダアクリル繊維をえ
た。 【0046】かくしてえられた2種の高度難燃強化モダ
アクリル繊維のそれぞれ14部と前記比較例1の繊維86部
とを混綿し、本発明の複合難燃繊維とした。 【0047】それぞれの繊維を用いて、前記方法にてサ
ンプルを作製し、各サンプルのLOI値と光沢、透明性
とを評価した。結果を表5に示す。 【0048】 【表5】【0049】表5より、本発明の複合難燃性繊維はLO
I値が高く、かつ光沢、透明性にも優れていることがわ
かる。 【0050】実施例3、4 アクリロニトリル50%、塩化ビニル35%および塩化ビニ
リデン15%よりなる共重合物をジメチルホルムアミドに
樹脂濃度で25%になるように溶解した。これに、MgO
またはSb2 3 の振動ミル分散液をMgOまたはSb
2 3 がそれぞれ樹脂に対し12%量になるようにそれぞ
れ添加混合して2種の紡糸原液を作製した。 【0051】この原液を用いて参考例1と同様にして、
それぞれ高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。 【0052】かくしてえられた2種の高度難燃強化モダ
アクリル繊維12部と前記比較例4の繊維88部とを混綿
し、本発明の複合難燃繊維とした。 【0053】それぞれの繊維を用いて参考例1と同様に
してサンプルを作製し、各サンプルのLOI値と光沢、
透明性とを評価した。結果を表6に示す。 【0054】 【表6】 【0055】表6よりMgOまたはSb2 3 を用いた
複合繊維はLOI値と光沢、透明性との両方に同時に優
れていることがわかる。 【0056】実施例5、6、7、8 実施例3、4においてMgOまたはSb2 3 に代えて
メタスズ酸を樹脂に対し14%量になるように添加した以
外は同様にして高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。 【0057】かくしてえられた高度難燃強化繊維と前記
比較例4のモダアクリル繊維とを表7に示す混合割合に
て混綿し、それぞれ試料を作製してLOI値および光
沢、透明性の評価を行なった。結果を表7に示す。 【0058】 【表7】 【0059】表7より高度難燃強化モダアクリル繊維が
2部以上であればLOI値の向上が認められ、また15部
以下であれば光沢、透明性の低下をごくわずかに抑えう
ることがわかる。 【0060】実施例9、10 アクリロニトリル42%、塩化ビニル57%およびメタクリ
ルスルホン酸ソーダ1.0 %よりなる共重合物をアセトン
に樹脂濃度で28.0%になるように溶解した。これに、S
2 3 の振動ミル分散液をSb2 3 が樹脂に対し13
%量になるように添加混合して紡糸原液とした。 【0061】この原液を用いて実施例1と同様にして、
高度難燃強化モダアクリル繊維をえた。 【0062】かくしてえられた高度難燃強化モダアクリ
ル繊維、比較例12の繊維およびポリエステル繊維を表8
に示すように混綿し、それぞれについて試料を作製して
LOI値および光沢、透明性を評価した。結果を表8に
示す。 【0063】 【表8】 【0064】表8より、ポリエステルを混綿したばあい
にも、高度に難燃強化されたモダアクリル繊維を添加す
るとLOI値の向上が認められ、しかも光沢、透明性の
低下が極めて少ないことがわかる。 【0065】 【発明の効果】本発明の複合難燃繊維は、難燃剤を多量
に用いた高難燃アクリル系繊維の少量を特定のブライト
繊維の多量とブレンドしたものであり、光沢・透明性お
よび難燃性を併有する繊維であり、安価、容易にうるこ
とができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1 (A)アクリロニトリル成分30〜70重量%、ハロゲ
    ン含有単量体成分70〜30重量%およびこれらと共重合可
    能なオレフィン系単量体成分0〜10重量%で構成される
    アクリロニトリル系重合体と該重合体の総量に対し10重
    量%以上15重量%未満の難燃剤とを含有してなるアクリ
    ル系合成繊維2〜15重量部および(B)透明な、アクリ
    ル繊維、アクリル系繊維、ポリエステル繊維およびポリ
    クラール繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
    繊維98〜85重量部からなる光沢、透明性に優れた複合難
    燃繊維。 2 難燃剤がMg化合物、Sn化合物およびSb化合物
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物よりな
    る特許請求の範囲第1項記載の複合難燃繊維。
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