JP2504651Y2 - 蓄熱式温水器 - Google Patents

蓄熱式温水器

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JP2504651Y2
JP2504651Y2 JP1989078832U JP7883289U JP2504651Y2 JP 2504651 Y2 JP2504651 Y2 JP 2504651Y2 JP 1989078832 U JP1989078832 U JP 1989078832U JP 7883289 U JP7883289 U JP 7883289U JP 2504651 Y2 JP2504651 Y2 JP 2504651Y2
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哲義 石田
滋祥 川野
生男 高鷹
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バブコツク日立株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、蓄熱材を有する温水器に係り、特に一般の
水道水を使用した場合にも水道水中の硬度成分によるス
ケールの発生を抑制するのに好適な蓄熱式温水器に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、夜間電力を熱源とする蓄熱材を有する温水器
は、第4図に示されるように蓄熱槽1及び蒸気加熱温水
発生器2から主に構成されている。蓄熱槽1は内部に蓄
熱伝熱管4及び電気ヒータ5を有しており、蓄熱伝熱管
4及び電気ヒータ5の周囲には蓄熱材3が充填されてい
る。この蓄熱式温水器では、電気ヒータ5により蓄熱材
3を加熱し、高温となった蓄熱材3は伝熱管4内の水道
水10を加熱して、蒸気15を生成し、この蒸気15で蒸気加
熱温水発生器2に供給される水道水11を加熱して温水20
を生成している。蓄熱材には、マグネシアレンガ片、鋳
物片、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム混合塩等が用
いられる。
しかし、この蓄熱材を有する温水器には、蓄熱材3内
の伝熱管4内で水道水10が蒸気15となるため、水道水中
に溶解していたカルシウム塩、マグネシウム塩等の硬度
成分のスケールが伝熱管4内で析出し、管内を閉塞する
問題がある。
特に、温水20の取り出しを停止した時、伝熱管4内の
水の蒸発が続くため、短時間でスケールが生成し、伝熱
管4の閉塞が生じる問題があった。
このため、この蓄熱材を有する温水器には、硬度成分
濃度が低い水道水しか使用できないか、又は、止むを得
ず一般水道水を使用する際は、純水装置によって硬度成
分を除去する前処理が必要となり、高価な装置となる問
題があった。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記した従来の蓄熱温水器では、水道水中の硬度成分
濃度についての配慮がされておらず、このため、硬度成
分スケールによる伝熱管4内の閉塞の問題、又は、前処
理装置を設置するため高価な装置となる問題があった。
本考案の目的は、上記した従来の蓄熱式温水器の課題
を解決し、伝熱管内におけるスケールの析出及び付着を
抑制することにより、前処理装置を設置することなく、
一般水道水の使用を可能とした蓄熱材を有する温水器を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の請求項(1)記載の蓄熱式温水器は、内部に
充填した蓄熱材をヒータで加熱して蓄熱する蓄熱槽と、
蓄熱槽内に、蓄熱材と熱交換可能に設けられた伝熱管に
水を供給して加熱し、気液2相流となった温水と蒸気と
を蒸気加熱温水発生器に供給し、温水をつくるよう管路
が構成された水系統と、水系統の伝熱管入口から、水を
供給して伝熱管内で気液2相流をつくるよう制御するた
めの給水用の弁と、水系統の一部に設けられ、この部分
の圧力を蒸気加熱温水発生器の器内圧力と、この蒸気加
熱温水発生器前までの間の管路上の流れ損失圧力との和
の値近傍の圧力値となるように調整する水圧調整手段
と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項(2)記載の蓄熱式温水器は、前記水
系統の、伝熱管と蒸気加熱温水発生器との間位置に逆止
弁を設け、給水用の弁を閉じたときに、伝熱管内に水が
逆流しないようにしたことを特徴とする。
本発明の請求項(3)記載の蓄熱式温水器は、水圧調
整手段が、水系統の、伝熱管と蒸気加熱温水発生器との
間位置に設けられた逃がし弁、若しくは膨張タンク、又
は空気室タンクのいずれかであることを特徴とする。
〔作用〕
伝熱管出口の流れを蒸気と水滴の気液2相流とする
と、水道水中の硬度成分は水滴中に含まれるようになる
ため、伝熱管内におけるスケールの析出は抑制される。
伝熱管内の圧力を低く保つと、たとえスケールが析出
しても、このスケールは、低温度で析出したものである
ため多くの結晶水を有している。多くの結晶水を有する
スケールは溶解しやすい性質を有することから、水が供
給されると直ちに溶解し、伝熱管を閉塞することはな
い。また、温水の取り出しを停止した時、伝熱管内の水
の蒸発が続くが、最初に結晶水が多いスケールを析出
し、次いでこのスケール中の結晶水が気化して結晶水の
少ないスケールとなる。このため、伝熱管内表面に析出
したスケールは、体積が収縮し、剥離しやすくなる。
したがって、この温水器に一般の水道水を直接用いて
も、スケールによって伝熱管内が閉塞することがなくな
る。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図に本考案の蓄熱式温水器の第1実施例を示す概
略的構成図である。第1図において、蓄熱槽1内を流れ
る水道水10系統中に逃し弁22を設置する。この逃し弁22
は、蓄熱槽1の入口側でも出口側でもよい。
第1図における他の構成部分は、第4図における構成
部分と実質的に同一であり、2は蒸気加熱温水発生器、
3は蓄熱材、4は伝熱管、5は電気ヒータ、6、7、8
は弁、9は逆止弁、10、11は水道水、15は蒸気、20は温
水をそれぞれ示している。ただし、弁8の開閉は、温水
の取り出し又は停止に対応して操作できるようになって
いる。
弁8によって流量が調整された水道水は、伝熱管4内
に供給され、電気ヒータ5を介して加熱された蓄熱材3
により加熱されて蒸気を発生する。
この伝熱管4内を流れるとき発生する蒸気量は概略次
式で求められる。
Q=W/γ……………(1) W=K・A(T1−T2) ここで、Q :発生蒸気量(kg/h) W :水道水の受熱量(kcal/h) K :伝熱管における熱貫流係数(kcal/m2h℃) T1:蓄熱材の温度(℃) T2:水道水(蒸気)の温度(℃) A :伝熱管の伝熱面積(m2) γ:蒸発潜熱(kcal/kg) したがって、例えば重量当たり、この蒸気量の150%
以上の流量の水道水10を伝熱管4へ供給すると気液2相
流となる。逃し弁22の逃し圧力は、蒸気加熱温水発生器
2の器内圧力と、逃し弁22と蒸気加熱温水発生器2の間
の流れ損失圧力との和近傍の圧力でよい。通常1kg/cm2
g(飽和温度:120℃)程度である。
温水20の製造は、従来技術と変わることがない。電気
ヒータ5は蓄熱材3を加熱して高温とする。高温となっ
た蓄熱材3は伝熱管4内の水道水10を加熱し、蒸気15を
生成し、この蒸気は蒸気加熱温水発生器2に導入される
水道水11中に吐出され、水道水11を加熱して温水20を生
成する。
この場合、伝熱管4へ供給される水道水10の流量が蒸
気発生量より多いため、伝熱管4内は蒸気と水滴の気液
2相流となる。このうち、水滴中に水道水10中の硬度成
分が含まれ、排出されることから、伝熱管4内において
スケールの析出が抑制される。
また、逃し弁22によって、伝熱管4内の圧力は、1kg/
cm2g程度以上にならないように調整される。したがっ
て、たとえスケールが生成しても、このスケールの析出
温度は120℃程度で析出する結晶水の多いスケールであ
る。そして、更に加熱され、約200℃になると結晶水が
少なくなって収縮し、剥離されやすくなる。
第2図は本考案の蓄熱式温水器の第2の実施例を示す
概略的構成図である。本実施例は、逃し弁22に代えて膨
張タンク23を水道水10系統中に設置したものである。こ
の膨張タンク23は、水道水10系統内の圧力を所定圧力一
定に保つために設置される。
この実施例の効果は、前記した逃し弁22と同じよう
に、たとえスケールが析出しても、このスケールは、結
晶水の多いスケールとなり、伝熱管4のスケールによる
閉塞が抑制される。また、このとき、伝熱管4内の圧力
が上昇するため伝熱管4から押し出された高温の温水・
蒸気は、外部に排出されずに膨張タンク23に蓄えられる
ことから、熱損失が生じない。
第3図は本考案の第3実施例を示す概略的構成図であ
る。本実施例は、逃し弁22及び膨張タンク23に代えて空
気室タンク25を水道水10系統中に設置したものである。
この空気室タンク25は、水道水10系統内の圧力を所定圧
力一定に保つために設置される。
この実施例では、温水20を取り出さない時の伝熱管4
内の圧力は、温水取り出し時の圧力より幾分高くなる
が、空気室タンク25の内容積を伝熱管4の内容積より十
分大きくすることにより抑制され、第2実施例と同じ効
果が得られる。
第3図に示す実施例においては、温水20の供給又は停
止に対応して、蓄熱槽1へ供給される水道水10の入口弁
8の開又は閉も同時に操作する。この実施例によると、
温水20の取り出しを停止した際の伝熱管4内の圧力は、
伝熱管4内の水道水が発生する水蒸気による空気室タン
ク25内の押し出しによる圧力上昇だけですむ。したがっ
て、この実施例では、第2実施例又は第3実施例と同じ
効果が得られる。また、配管内の水道水を通しての熱移
動が遮断されるため、配管を通した熱放散が抑制される
効果が得られる。
なお、硬度成分濃度が10ppmの水道水を用いて温水を
生成した。蓄熱材3はマグネシアレンガ片を主成分と
し、電気ヒータ5で1日当り、約6時間加熱され、最高
温度は250℃となる。この蓄熱材3を有する温水器では
伝熱管4より最大1kg/minの蒸気を発生する。
この蓄熱材3を有する温水器は、第2図に示す構成を
有し、温水取り出し停止時において蓄熱槽1への水道水
入口弁8を閉じるように運転する。温水の取り出しは、
1日当り平均十回である。
この蓄熱材3を有する温水器を2年間運転したが、内
径8mmの伝熱管4に閉塞は見られず、表面に薄くスケー
ルが付着しているにすぎなかった。
〔考案の効果〕
本考案によれば、伝熱管内におけるスケールの析出及
び付着を抑制することにより、水道水中の硬度成分除去
の前処理装置を設置することなく、一般水道水の使用を
可能とした蓄熱材を有する温水器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の蓄熱式温水器の第1実施例を示す概略
的構成図、第2図は本考案の蓄熱式温水器の第2実施例
を示す概略的構成図、第3図は本考案の蓄熱式温水器の
第3実施例を示す概略的構成図、第4図は従来の蓄熱式
温水器の概略的構成図である。 1……蓄熱槽、2……蒸気加熱温水発生器、3……蓄熱
材、4……伝熱管、5……電気ヒータ、6、7、8……
弁、9……逆止弁、10、11……水道水、15……蒸気、22
……逃がし弁(水圧調整手段)、23……膨張タンク(水
圧調整手段)、25……空気室タンク(水圧調整手段)。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に充填した蓄熱材をヒータで加熱して
    蓄熱する蓄熱槽と、 前記蓄熱槽内に、前記蓄熱材と熱交換可能に設けられた
    伝熱管に水を供給して加熱し、気液2相流となった温水
    と蒸気とを蒸気加熱温水発生器に供給し、温水をつくる
    よう管路が構成された水系統と、 前記水系統の伝熱管入口から、水を供給して前記伝熱管
    内で気液2相流をつくるよう制御するための給水用の弁
    と、 前記水系統の一部に設けられ、この部分の圧力を前記蒸
    気加熱温水発生器の器内圧力と、この前記蒸気加熱温水
    発生器前までの間の管路上の流れ損失圧力との和の値近
    傍の圧力値となるように調整する水圧調整手段と、 を有することを特徴とする蓄熱式温水器。
  2. 【請求項2】前記水系統の、前記伝熱管と前記蒸気加熱
    温水発生器との間位置に逆止弁を設け、前記給水用の弁
    を閉じたときに、前記伝熱管内に水が逆流しないように
    したことを特徴とする請求項(1)記載の蓄熱式温水
    器。
  3. 【請求項3】前記水圧調整手段が、前記水系統の、前記
    伝熱管と前記蒸気加熱温水発生器との間位置に設けられ
    た逃がし弁、若しくは膨張タンク、又は空気室タンクの
    いずれかであることを特徴とする請求項(1)記載の蓄
    熱式温水器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5821706U (ja) * 1981-07-31 1983-02-10 株式会社東芝 排熱回収熱交換器給水制御装置
JPS6010159U (ja) * 1983-06-29 1985-01-24 株式会社 長谷川工務店 深夜電力利用畜熱式瞬間湯沸器
JPS61185951U (ja) * 1985-05-08 1986-11-20

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