JP2504228Y2 - 油圧クラッチの潤滑装置 - Google Patents

油圧クラッチの潤滑装置

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JP2504228Y2
JP2504228Y2 JP1988059030U JP5903088U JP2504228Y2 JP 2504228 Y2 JP2504228 Y2 JP 2504228Y2 JP 1988059030 U JP1988059030 U JP 1988059030U JP 5903088 U JP5903088 U JP 5903088U JP 2504228 Y2 JP2504228 Y2 JP 2504228Y2
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hydraulic
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留男 梅本
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、農用トラクタ等における油圧クラッチの潤
滑装置に関するものである。
(従来の技術) トラクタ等の車輌において、油圧ポンプからの油を優
先弁を介して油圧装置、例えばパワーステアリング装置
の制御弁に供給すると共に、この制御弁からの戻り油を
動力伝達系に介装された油圧クラッチの制御、及びその
ディスク部の潤滑用として利用するようにしたものがあ
る。
(考案が解決しようとする課題) これは、油圧ポンプを兼用でき、また吐出量の小さい
油圧ポンプを使用できる等の利点がある。
しかし、優先弁を経た油をディスク部に潤滑用として
供給するため、エンジン回転数に関係なく潤滑油量を一
定にできる反面、油圧クラッチの吸収エネルギーに応じ
た潤滑を行なうことができず、エンジン回転数が大の時
に潤滑油量が不足する欠点があった。
更に、通常のトラクタでは油圧ポンプが複数設けられ
ており、各油圧ポンプは、共通の吸込回路から作動油を
吸い込んでいるが、エンジン回転数が大の時、吸い込み
不足が生じるおそれがあった。
本考案は、このような従来の問題点に鑑み、エンジン
回転数が大の時の潤滑油量の不足を解消し、油圧クラッ
チの吸収エネルギーに応じた潤滑を行い得るようにし、
且つ、エンジン回転数が大の時に他の油圧ポンプの吸い
込み不足が生じないようにすることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、本考案は、次の手段を講
じた。
即ち、本考案の特徴とするところは、エンジンによっ
て駆動される油圧ポンプ7からの油を優先弁17を介して
油圧装置制御用の制御弁13に供給すると共に、該制御弁
13からの戻り油を動力伝達系に介装された油圧クラッチ
23、24のディスク部に供給して潤滑するようにしたもの
において、前記優先弁17からの余剰油を前記ディスク部
に潤滑用として供給する潤滑回路32を設け、該潤滑回路
32は、リリーフ弁33を介して他の油圧ポンプ6の吸込回
路8に接続されている点にある。
(作用) 第1図において、パワーステアリング用の制御弁13が
中立の時には、油圧ポンプ7からの作動油は、優先弁1
7、供給回路18、チェック弁20,21、戻り回路27を経て送
られ、リリーフ弁29から潤滑回路28を介して各油圧クラ
ッチ22,23,24のディスク部へと送られて行き、所定の部
位を潤滑する。この時、リリーフ弁29のリリーフ圧分だ
けの圧力が戻り回路27に発生しており、従って、クラッ
チ制御弁25,26を入側にセットしておけば、各油圧クラ
ッチ22,23,24が接続している。そして、クラッチ制御弁
25,26の入切り操作で各油圧クラッチ22,23,24を入切り
制御できる。この場合、戻り回路27の作動油は、優先弁
17を介して送られているため、油量が常に一定してお
り、従って、各油圧クラッチ22,23,24を接続する際のフ
ィーリングが安定したものになる。
ハンドルを操作すると、制御弁13、メータリングポン
プ14が連動して動き、油圧シリンダ11の作動によって前
輪がステアリングする。この時、油圧シリンダ11の高圧
側には最大130kg/cm2の圧力が作用するのに対し、低圧
側にはリリーフ弁29のリリーフ圧による19kg/cm2が常に
かかっており、油圧シリンダ11はその差圧分によって作
動する。また油圧シリンダ11の低圧側に常にリリーフ弁
29のリリーフ圧かかかっているので、例えば前輪が障害
物に接触して油圧シリンダ11の作動方向に外力が作用し
た場合にも、リリーフ圧が油圧シリンダ11の抵抗とな
り、従って、油圧シリンダ11の低圧側に絞り弁を入れた
場合と同様に働き、油圧シリンダ11が作動方向に動きす
ぎることがないため、ステアリング動作が非常に安定し
たものとなる。
ステアリング動作時にも油圧シリンダ11の低圧側の油
が戻り回路27に送られるので、油圧クラッチ22,23,24の
動作に支障を来たすことはない。
エンジン回転数が増すと、それに伴って油圧ポンプ7
の吐出量が増加するので、優先弁17からの余剰油量が増
大し、それが潤滑回路32を経て油圧クラッチ23,24のデ
ィスク部へと供給されて行く。従って、油圧クラッチ2
3,24の潤滑油量が増し、油圧クラッチ23,24の吸収エネ
ルギーに応じた潤滑を行なうことができる。
低温時、又は余剰油量が多すぎる場合には、リリーフ
弁33が開き、油を主油圧ポンプ6の吸込側に逃がす。
(実施例) 以下、図示の実施例について本考案を詳述すると、第
1図は農用トラクタにおける油圧回路を示す。第1図に
おいて、1はトラクタ車体の後部に搭載された作業機昇
降用油圧装置、2はこの油圧装置1を索引負荷に応じて
制御するドラフト制御弁、3は油圧装置2の安全弁であ
る。4はトラクタ車体に装着される作業機の油圧シリン
ダ、5は油圧シリンダ4を制御する補助制御弁である。
6は主油圧ポンプ、7は複油圧ポンプで、これら油圧ポ
ンプ6,7はトラクタ車体に搭載のエンジンにより駆動さ
れる。油圧ポンプ6,7には共通の吸込回路8が接続さ
れ、また主油圧ポンプ6の吐出回路9は制御弁2,3に接
続されている。10は油フイルターである。11はパワース
テアリング用の油圧シリンダで、ピストンロッド12の左
右方向への摺動により前輪をキングピン廻りにステアリ
ング動作させるようになっている。13は油圧シリンダ11
を制御する操向制御弁、14はメータリングポンプで、こ
れらはハンドル15に連動するようになっており、ハンド
ル15を操作した時に、それに連動して制御弁13のスプー
ル16及びメータリングポンプ14が働き、油圧シリンダ11
が作動する。
17は優先弁で、複油圧ポンプ7からの作動油を所定量
だけ供給回路18を介して制御弁13側に供給し、余剰油を
余剰回路19を介して主油圧ポンプ6の吸込側に送るよう
になっている。20,21はチェック弁である。
22はPTO系に介装されたPTO油圧クラッチ、23,24は走
行系に介装された前進及び後進用の油圧クラッチであ
り、これら油圧クラッチ22,23,24にはディスク型の湿式
のものが採用される。PTO油圧クラッチ22はモジュレー
ティング型のクラッチ制御弁25により、また前進及び後
進用油圧クラッチ23,24は前後進切換制御弁26により夫
々制御される。各制御弁25,26は制御弁13の戻り回路27
に並列接続され、またこの戻り回路27には各油圧クラッ
チ23,24、25のディスク部に潤滑油を供給するように潤
滑回路28が接続されている。29,30はリリーフ弁であ
り、リリーフ弁29はクラッチ作動圧以上のリリーフ圧
(例えば19kg/cm2)に設定され、またリリーフ弁30は所
定の潤滑圧(5〜10kg/cm2)に設定されている。31は供
給回路18と戻り回路19との間に介装されたリリーフ弁
で、リリーフ弁29のリリーフ圧との差圧がパワーステア
リング圧以上となるリリーフ圧(例えば130kg/cm2)に
設定されている。32は余剰回路19に接続された潤滑回路
で、余剰油を油圧クラッチ23,24のディスク部に供給し
て潤滑するようになっており、また余剰回路19には潤滑
圧(5〜10kg/cm2)に設定されたリリーフ弁33が介装さ
れている。
なお、潤滑回路32は油圧クラッチ23,24のみを潤滑す
るようにしているが、仮想線で示す潤滑回路32aを付加
して、油圧クラッチ22を潤滑するようにしても良い。
第2図は、潤滑回路32に油冷却器35を設けたものを例
示する。
(考案の効果) 本考案は、本来の潤滑の他に、優先弁17,34からの余
剰油を油圧クラッチ23,24に供給するように潤滑回路32
を設けているので、エンジン回転数が上昇してポンプ吐
出量が増大した時に余剰油量も増すことにより潤滑油量
が増し、従って、油圧クラッチ23,24の吸収エネルギー
に応じた潤滑が行なえる。また、潤滑回路32は、リリー
フ弁33を介して他の油圧ポンプ6の吸込回路8に接続さ
れているので、エンジン回転数が大の時に他の油圧ポン
プの吸い込み不足が生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例を示す油圧回路図、第2図
は本考案の第2実施例を示す油圧回路図である。 6,7……油圧ポンプ、13……操向制御弁、17,34……優先
弁、22,23,24……油圧クラッチ、25,26……制御弁、27
……戻り油路、28,32……潤滑回路。
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−181156(JP,U) 実開 昭59−122926(JP,U) 実開 昭60−95616(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンによって駆動される油圧ポンプ
    (7)からの油を優先弁(17)を介して油圧装置制御用
    の制御弁(13)に供給すると共に、該制御弁(13)から
    の戻り油を動力伝達系に介装された油圧クラッチ(23)
    (24)のディスク部に供給して潤滑するようにしたもの
    において、 前記優先弁(17)からの余剰油を前記ディスク部に潤滑
    用として供給する潤滑回路(32)を設け、 該潤滑回路(32)は、リリーフ弁(33)を介して他の油
    圧ポンプ(6)の吸込回路(8)に接続されていること
    を特徴とする油圧クラッチの潤滑装置。
JP1988059030U 1988-04-30 1988-04-30 油圧クラッチの潤滑装置 Expired - Lifetime JP2504228Y2 (ja)

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JPH01161114U JPH01161114U (ja) 1989-11-09
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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59122926U (ja) * 1983-02-08 1984-08-18 ティー・シー・エム株式会社 荷役車両の湿式クラツチ装置
JPS61181156U (ja) * 1985-05-02 1986-11-12

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