JP2024523520A - 経口製品及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024523520000001
約20重量%以上の総フィラー含有量で存在する1種以上のフィラーであって、該1種以上のフィラーが、溶解グレードパルプ材料又は非木質微結晶セルロースの形態の第1のフィラーを含み、該第1のフィラーが、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有する、1種以上のフィラーと、活性成分又は香味物質などの少なくとも1種の付加成分とを含む、経口用途に適合されている組成物が提供する。同様に、乾燥溶解グレードパルプ材料を用意するステップと、溶解グレードパルプ材料を粉砕して、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有するパルプ材料を形成するステップと、パルプ材料を活性成分又は香味物質などの少なくとも1種の付加成分と混合するステップとを含む、経口用途に適合されている組成物を形成する方法が提供される。

Description

本開示は、ヒト用途を意図されている組成物に関する。前記組成物は、経口用途のために構成されており、使用中に物質、例えば香味料及び/又は活性成分を送達する。そのような製品は、タバコ又はタバコに由来する生成物を含み得、又はタバコを含まない代替品であり得る。
タバコは、いわゆる「無煙」形態で味わわれることがある。特に人気のある無煙タバコ製品は、何らかの形態で加工したタバコ又はタバコ含有配合物を、使用者の口腔に挿入することにより用いられる。そのような無煙タバコ製品の従来の形式は、湿式嗅ぎタバコ、スヌース及び噛みタバコを含み、これらは、典型的には、ほぼすべてが微粒子、顆粒又は刻みタバコにより形成され、使用者により分割されるか、又は、個別のポーション、例えば単回使用のパウチ若しくはサシェで使用者に提示される。無煙製品の他の昔からの形態は、圧縮又は凝集形態、例えばプラグ、錠剤又はペレットを含む。代替製品の形式、例えばタバコ含有ガム及びタバコと他の植物材料の混合物も知られている。例えば、Schwartzの米国特許第1,376,586号明細書;Pittmanらの第4,513,756号明細書;Sensabaugh,Jr.らの第4,528,993号明細書;Storyらの第4,624,269号明細書;Tibbettsの第4,991,599号明細書;Townsendの第4,987,907号明細書;Sprinkle,IIIらの第5,092,352号明細書;Whiteらの第5,387,416号明細書;Williamsの第6,668,839号明細書;Williamsの第6,834,654号明細書;Atchleyらの第6,953,040号明細書;Atchleyらの第7,032,601号明細書;及びAtchleyらの第7,694,686号明細書;Williamsの米国特許出願公開第2004/0020503号明細書;Quinterらの第2005/0115580号明細書;Stricklandらの第2006/0191548号明細書;Holton,Jr.らの第2007/0062549号明細書;Holton,Jr.らの第2007/0186941号明細書;Stricklandらの第2007/0186942号明細書;Dubeらの第2008/0029110号明細書;Robinsonらの第2008/0029116号明細書;Robinsonらの第2008/0173317号明細書;Neilsenらの第2008/0209586号明細書;Essenらの第2009/0065013号明細書;及びAtchleyの第2010/0282267号明細書、並びにArnarpらのWO2004/095959に明記されている無煙タバコ配合物のタイプ、原料及び加工法を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。
タバコ材料と様々な結合剤及びフィラーを組み合わせる無煙タバコ製品の構成は、ロゼンジ、トローチ、ゲル、押出形態などを含む例示的製品形式を用いてごく最近提案された。例えば、Engstromらの米国特許出願公開第2008/0196730号明細書;Crawfordらの第2008/0305216号明細書;Kumarらの第2009/0293889号明細書;Gaoらの第2010/0291245号明細書;Muaらの第2011/0139164号明細書;Cantrellらの第2012/0037175号明細書;Huntらの第2012/0055494号明細書;Cantrellらの第2012/0138073号明細書;Cantrellらの第2012/0138074号明細書;Holton,Jr.の第2013/0074855号明細書;Holton,Jr.の第2013/0074856号明細書;Muaらの第2013/0152953号明細書;Jacksonらの第2013/0274296号明細書;Moldoveanuらの第2015/0068545号明細書;Marshallらの第2015/0101627号明細書;及びLampeらの第2015/0230515号明細書に記載されているタイプの製品を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。
オールホワイトスヌースポーションは、人気が高まっており、従来のスヌースに代わる、個別になった見た目に魅力的な代替品を提供する。このような最新の「白色の」パウチ入り製品は、漂白タバコを含むことがあるか、又はタバコを含まないことがある。許容される知覚特性を保持すると同時に、このようなパウチ入り製品の環境影響を低下させることが当分野において継続的に必要とされている。
米国特許第1,376,586号明細書 米国特許第4,513,756号明細書 米国特許第4,528,993号明細書 米国特許第4,624,269号明細書 米国特許第4,991,599号明細書 米国特許第4,987,907号明細書 米国特許第5,092,352号明細書 米国特許第5,387,416号明細書 米国特許第6,668,839号明細書 米国特許第6,834,654号明細書 米国特許第6,953,040号明細書 米国特許第7,032,601号明細書 米国特許第7,694,686号明細書 米国特許出願公開第2004/0020503号明細書 米国特許出願公開第2005/0115580号明細書 米国特許出願公開第2006/0191548号明細書 米国特許出願公開第2007/0062549号明細書 米国特許出願公開第2007/0186941号明細書 米国特許出願公開第2007/0186942号明細書 米国特許出願公開第2008/0029110号明細書 米国特許出願公開第2008/0029116号明細書 米国特許出願公開第2008/0173317号明細書 米国特許出願公開第2008/0209586号明細書 米国特許出願公開第2009/0065013号明細書 米国特許出願公開第2010/0282267号明細書 国際公開第2004/095959号 米国特許出願公開第2008/0196730号明細書 米国特許出願公開第2008/0305216号明細書 米国特許出願公開第2009/0293889号明細書 米国特許出願公開第2010/0291245号明細書 米国特許出願公開第2011/0139164号明細書 米国特許出願公開第2012/0037175号明細書 米国特許出願公開第2012/0055494号明細書 米国特許出願公開第2012/0138073号明細書 米国特許出願公開第2012/0138074号明細書 米国特許出願公開第2013/0074855号明細書 米国特許出願公開第2013/0074856号明細書 米国特許出願公開第2013/0152953号明細書 米国特許出願公開第2013/0274296号明細書 米国特許出願公開第2015/0068545号明細書 米国特許出願公開第2015/0101627号明細書 米国特許出願公開第2015/0230515号明細書
(簡単な要旨)
本開示は、組成物の全重量に対して少なくとも20重量%の量の1種以上のフィラーを含む、経口用途のために構成された製品であって、該1種以上のフィラーが、約100g/L以下の嵩密度を有する少なくとも1種の非タバコセルロース系材料を通常、含む、製品を提供する。本組成物は、活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分をさらに含む。本開示は、以下の実施形態を非限定的に含む。
実施形態1:経口用途に適合されている組成物であって、組成物の全重量に対して、約20重量%以上の総フィラー含有量で存在する1種以上のフィラーであって、該1種以上のフィラーが、溶解グレードパルプ材料又は非木質微結晶セルロースの形態の第1のフィラーを含み、該第1のフィラーが、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有する、1種以上のフィラーと、活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分を含む、組成物。
実施形態2:前記溶解グレードパルプ材料が、木材源、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、実施形態1の組成物。
実施形態3:前記溶解グレードパルプ材料が、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、堅木、軟木、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源から誘導される、実施形態1~2のいずれか1つの組成物。
実施形態4:前記溶解グレードパルプ材料が、堅木若しくは軟木溶解グレードパルプ又は麦ワラ溶解グレードパルプである、実施形態1~3のいずれか1つの組成物。
実施形態5:前記溶解グレードパルプ材料が、約15g/L~約50g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、実施形態1~4のいずれか1つの組成物。
実施形態6:前記非木質微結晶セルロースが、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、実施形態1~5のいずれか1つの組成物。
実施形態7:前記非木質微結晶セルロースが、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、実施形態1~6のいずれか1つの組成物。
実施形態8:前記非木質微結晶セルロースが、約40~約120g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、実施形態1~7のいずれか1つの組成物。
実施形態9:前記第1のフィラーが、組成物の全重量に対して、約2~約10重量パーセントの範囲の量で存在する、実施形態1~8のいずれか1つの組成物。
実施形態10:第1のフィラーが、組成物の全重量に対して、約3~約6重量パーセントの範囲の量で存在する、実施形態1~9のいずれか1つの組成物。
実施形態11:総フィラー含有量が、組成物の全重量に対して、約30重量パーセント以上である、実施形態1~10のいずれか1つの組成物。
実施形態12:総フィラー含有量が、組成物の全重量に対して、約40重量パーセント以上である、実施形態1~11のいずれか1つの組成物。
実施形態13:総フィラー含有量が、組成物の全重量に対して、約20重量パーセント~約60重量パーセントの範囲にある、実施形態1~12のいずれか1つの組成物。
実施形態14:約250g/L以上の嵩密度を有する非タバコセルロース系材料の形態の第2のフィラーをさらに含む、実施形態1~13のいずれか1つの組成物。
実施形態15:前記非タバコセルロース系材料が、約250g/L~約1200g/Lの範囲の嵩密度を有する、実施形態14の組成物。
実施形態16:前記非タバコセルロース系材料が、木材源に由来する微結晶セルロースなどの微結晶セルロースである、実施形態14~15のいずれか1つの組成物。
実施形態17:前記微結晶セルロースが、約75ミクロン~約150ミクロンの範囲の粒径を有する、実施形態16の組成物。
実施形態18:前記第2のフィラーが、微粒子形態にあり、第1のフィラーが繊維状形態にある、実施形態14~17のいずれか1つの組成物。
実施形態19:組成物の全重量に対して、約30重量%以上の含水率を有する、実施形態1~18のいずれか1つの組成物。
実施形態20:組成物の含水率が、組成物の全重量に対して、約30重量パーセント~約60重量パーセントの範囲にある、実施形態1~19のいずれか1つの組成物。
実施形態21:組成物の含水率が、組成物の全重量に対して、約40重量パーセント~約55重量パーセントの範囲にある、実施形態1~20のいずれか1つの組成物。
実施形態22:前記少なくとも1種の付加成分が、ボタニカル材料、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、カンナビノイド、カンナビノイド模倣物、テルペン、医薬剤、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分を含む、実施形態1~21のいずれか1つの組成物。
実施形態23:以下:塩、甘味剤、緩衝液、湿潤剤、結合剤、及びそれらの組合せのうちの1つ以上をさらに含む、実施形態1~22のいずれか1つの組成物。
実施形態24:組成物の全重量に対して、約5重量パーセントまでのタバコを含み、タバコが、任意選択により漂白形態にある、実施形態1~23のいずれか1つの組成物。
実施形態25:タバコを実質的に含まない、実施形態1~24のいずれか1つの組成物。
実施形態26:ニコチンを実質的に含まない、実施形態1~25のいずれか1つの組成物。
実施形態27:ニコチン成分を含む、実施形態1~25のいずれか1つの組成物。
実施形態28:パウチに封入されてパウチ入り製品を形成する、実施形態1~27のいずれか1つの組成物。
実施形態29:約10%以下の含水率を有する溶解グレードパルプ材料を用意するステップと、前記溶解グレードパルプ材料を粉砕して、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有するパルプ材料を形成するステップと、前記パルプ材料を活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分と混合し、経口用途に適合されている経口組成物を形成するステップとを含む、経口用途に適合されている組成物を形成する方法。
実施形態30:前記溶解グレードパルプ材料が、粉砕前にフレーク形態又はシート形態にある、実施形態29の方法。
実施形態31:前記パルプ材料を約250g/L以上の嵩密度を有する非タバコセルロース系材料と混合するステップをさらに含む、実施形態29~30のいずれか1つの方法。
実施形態32:前記非タバコセルロース系材料が、木材に由来する微結晶セルロース材料である、実施形態31の方法。
実施形態33:前記溶解グレードパルプ材料が、木材源、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、実施形態29~32のいずれか1つの方法。
実施形態34:前記溶解グレードパルプ材料が、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、堅木、軟木、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、実施形態29~33のいずれか1つの方法。
実施形態35:前記溶解グレードパルプ材料が、堅木若しくは軟木溶解グレードパルプ又は麦ワラ溶解グレードパルプである、実施形態29~34のいずれか1つの方法。
実施形態36:前記パルプ材料が、約15g/L~約50g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、実施形態29~35のいずれか1つの方法。
本開示のこうした、及び他の特徴、態様及び利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことで明らかになる。本発明は、上述の実施形態の2、3、4つ、又はそれを超えるいずれかの組合せ、並びに、本開示に明記されている特徴又は要素のいずれか2、3、4つ、又はそれを超える組合せを、そのような特徴又は要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明確に組み合わせられているかどうかに関係なく含む。本開示は、全体的に読まれることを意図しており、その結果、開示されている発明の分離可能な特徴又は要素のいずれかを、その様々な態様及び実施形態のいずれかで、文脈からそうでないと明らかに示されない限り組合せ可能と意図されていると考えるべきである。
本開示の態様は、先述の一般的な用語でこのように説明されており、以下で添付の図面が参照されるが、これは必ずしも縮尺通りではない。図面は、例示に過ぎず、本開示を限定すると解釈されるべきではない。
本開示の組成物で満たした外側のパウチを示す、製品の幅にわたって取得された、パウチ入り製品の実施形態の透視図である。 乾燥後の麦ワラ溶解パルプを例示する写真である。 粉砕後の麦ワラ溶解パルプを例示する写真である。 粉砕後の麦ワラ溶解パルプを例示する写真である。 粉砕後の堅木溶解パルプを例示する写真である。 粉砕後の軟木溶解パルプを例示する写真である。
本開示は、その例示的実施形態を参照して、以下でさらに十分説明される。これらの例示的実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になるように、また、本開示の範囲を当業者に十分伝えるように記載される。実際に、本開示は、多くの異なる形態で具体化され得、本明細書で明記されている実施形態に限定すると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要求を満たすように示されている。本明細書及び特許請求の範囲に使用されている単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈からそうでないと明らかに示されない限り、複数の指示対象を含む。「乾燥重量パーセント」又は「乾燥重量ベース」への言及は、乾燥原料に対する重量(すなわち、水を除くすべての原料)を指す。「湿重量」への言及は、水を含む組成物の重量を指す。特に指示がない限り、組成物の「重量パーセント」への言及は、組成物の全湿重量(すなわち、水を含む。)を反映する。
本明細書に記載されている製品は、1種以上のフィラーと、活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分を含む。組成物内の様々な成分の相当量は、変化させてよく、典型的には、望ましい知覚及び性能特性を経口製品にもたらすように選択される。ある実施形態において、本開示の経口製品は、ある市販製品と比較すると、密度が低いことを特徴としており、これは、製造コスト及び保管/輸送コストの両方の節約を実現することができ、並びに重量が一層軽いことから生じる、ライフサイクル評価(LCA)の改善/COフットプリントの削減などの環境影響指標の改善を実現することができる。本組成物の例示的な個々の成分は、本明細書の以下に記載されている。
フィラー
本明細書に記載されている組成物は、少なくとも1種のフィラーを含む。そのようなフィラーは、複数の機能、例えばある感覚刺激性、例としてテクスチャー及び食感の向上、生成物の粘着性又は圧縮性の向上を果たし得る。一般に、フィラーは、微粒子材料及び/又は繊維状材料であり、セルロースをベースとする。例えば、好適なフィラーは、任意の植物材料、又はそのような供給源に由来するセルロース材料を含むその誘導体である。植物材料源は、タバコ材料とすることができるが、非タバコ植物源を使用するのが有利である。フィラーとして使用される植物材料源は様々であり、靱皮繊維源(例えば、ヘンプ、黄麻又はケナフ麻)又はリサイクル植物材料を含めた、木材源、農業残留物源(例えば、ワラ材料)、一年生植物及び草を含む。セルロース系非タバコ植物材料の例は、穀物(例えば、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバなど)、テンサイ(例えば、International Fiber Corporationから入手可能なFIBREX(登録商標)ブランドのフィラー)、ふすま繊維、竹繊維、木材パルプ繊維(堅木及び軟木)、綿繊維、柑橘パルプ繊維、草繊維、柳繊維、ポプラ繊維、ココア繊維、それらの誘導体及びそれらの混合物を含む。植物源の追加例には、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、亜麻及びシサル麻が含まれる。フィラー材料のための上記の植物源の多くは、微粒子若しくは繊維の形態の加工済み植物材料を含めた様々な形態、又はライムギ、コムギ、カラスムギ若しくはオオムギなどの一般穀物に由来するワラ材料などの比較的加工されていない形態(例えば、ワラ全体)で使用され得ることが留意される。
非タバコ植物材料の誘導体の非限定的な例は、デンプン(例えば、ジャガイモ、ライムギ、カラスムギ、オオムギ、コムギ、イネ、トウモロコシから)、天然セルロース及び修飾セルロース系材料を含む。有望なフィラーの追加の例は、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、マンニトール、キシリトール、及びソルビトールを含む。以下に一層詳細に記載されている通り、フィラーの組合せも使用され得る。
本明細書で使用される場合、「デンプン」は、任意の供給源からの純粋なデンプン、加工デンプン又はデンプン誘導体を指し得る。デンプンは、典型的にはほぼすべての緑色植物に、また、様々なタイプの植物組織及び器官(例えば、種子、葉、地下茎、根、塊茎、芽、果実、穀粒及び茎)に、顆粒形態で存在する。デンプンは、組成、並びに顆粒形状及び大きさを変化させてよい。異なる供給源からのデンプンは、異なる化学的及び物理的特性を有することが多い。特定のデンプンは、デンプン材料が、特定の感覚刺激性を組成物に付与する能力に基づいて、組成物に含まれるように選択され得る。様々な供給源に由来するデンプンが、使用され得る。例えば、デンプンの主な供給源は、穀物穀粒(例えば、イネ、コムギ及びメイズ)及び根菜(例えば、ジャガイモ及びキャッサバ)である。デンプンの供給源の他の例は、ドングリ、アロールート、アラカチャ、バナナ、オオムギ、マメ(例えば、ソラマメ、レンズマメ、リョクトウ、エンドウマメ、ヒヨコマメ)、パンノキ、ソバ、カンナ、クリ、コラカシア、カタクリ、クズ、マランガ、アワ、カラスムギ、オカ、ポリネシアンアロールート、サゴ、ソルガム、サツマイモ、キノア、ライムギ、タピオカ、タロ、タバコ、シログワイ及びヤムを含む。あるデンプンは、加工デンプンである。加工デンプンは、その高い耐熱性を変えるように設計されることが多い、1つ以上の構造的な改変を受けている。いくつかのデンプンは、遺伝的改変により開発されており、「改変した」デンプンとされる。他のデンプンは、得られ、続いて改変される。例えば、加工デンプンは、化学反応、例えばエステル化、エーテル化、酸化、塩基の存在下での酸触媒若しくは酸化による解重合(低粘稠化)、漂白、グリコシル基転移及び解重合(例えば、触媒の存在下でデキストリン化)、架橋、酵素処理、アセチル化、ヒドロキシプロピル化及び/又は部分的加水分解を施されたデンプンであり得る。他のデンプンは、加熱処理、例えばアルファ化、デキストリン化及び/又は冷水膨潤プロセスにより改変される。ある加工デンプンは、モノスターチホスフェート、ジスターチグリセロール、トリメタリン酸ナトリウムでエステル化したジスターチホスフェート、リン酸化ジスターチホスフェート、アセチル化ジスターチホスフェート、無水酢酸でエステル化した酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化した酢酸デンプン、アセチル化ジスターチアジペート、アセチル化ジスターチグリセロール、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール及びデンプンナトリウムオクテニルスクシネートを含む。
様々な実施形態において、植物ベースのフィラー材料は、溶解パルプ又は微結晶セルロースの形態で使用され得る。「溶解パルプ」(時として、「溶解グレードパルプ」とも称される)とは、本明細書において使用する場合、パルプが高セルロース含有量(例えば、90重量%超)を有するように処理されたパルプ材料を指すことができる。通常、溶解パルプは、セルロース系植物材料を化学的に処理することによって生成され得る。本明細書において明記される植物源のいずれも、溶解パルプ形態で使用され得る。セルロース系植物材料に、当分野において既知の、亜硫酸塩プロセス又はクラフトプロセスが施され、水溶性のヘミセルロース及びリグニンを除去することができる。溶解パルプは、高レベルの白色度、比較的高い化学純度及び低ヘミセルロース含有量を通常、有する。
溶解グレードパルプを形成するため、植物材料に、植物投入物を化学パルプ処理することを含めた複数の操作が施され、植物材料パルプを形成することができる。植物材料の化学パルプ処理は、植物材料を強塩基(例えば、水酸化ナトリウム)と一緒にして、植物材料及び強塩基を加熱することを含むことができる。得られたパルプ材料に漂白を施して、溶解グレードパルプを生成することもできる。例として、植物材料パルプの漂白は、二酸化塩素溶液を用いるパルプの塩素化、及び第2の強塩基(例えば、水酸化ナトリウム)を用いるパルプのアルカリ抽出を含むことができる。
ある特定の実施形態において、本開示において使用される溶解グレードパルプは、重量基準で、約85%超、約88%超又は約90%超のアルファセルロースを含むことができる。さらに、溶解グレードパルプは、国際標準化機構(ISO)の条件下で、約80%超、約83%超、約85%超、又は約80%~90%の間となる白色度と定義することができる。さらに、溶解グレードパルプの重合度(DP)は、約900未満、約800未満、又は約100~約900とすることができる。
溶解パルプはまた、化学的に処理されて、微結晶セルロース(「MCC」)を生成することができる。微結晶セルロースとは、精製された部分解重合されたセルロースのことである。セルロースとは、1ー4ベータグリコシド結合によって連結された、グルコース単位からなる天然ポリマーのことである。セルロースの線状鎖は、植物細胞壁において、ミクロフィブリルとして一緒に束になっている。各ミクロフィブリルは、水に不溶であり、試薬に対して耐性がある、結晶構造と定義する。しかし、ミクロフィブリルは、より弱い内部結合を有するアモルファス領域を含む。結晶構造を単離して、微結晶セルロースを生成する。アルファセルロース(「化学セルロース」としても知られている)から微結晶セルロースだけが生成され得、微結晶セルロースは、糖、ペクチン及び他の可溶性物質が除去された、高度に精製された不溶性の比較的高い分子量のセルロースである。他のタイプのセルロースに関すると、ベータセルロースは、結晶領域のより少ない、セルロースのさらに分解した形態として定義される。さらに、ガンマセルロースは、単鎖ヘミセルロースとして定義される。したがって、ベータセルロース及びガンマセルロースは、通常、使用される投入物から除去されて、微結晶セルロースが生成する。
微結晶セルロースの生成では、アルファセルロースは、最初に裁断されて、無機酸の温浴中に浸漬されて、微結晶構造を無傷の状態にしたまま、ミクロフィブリルのアモルファス領域を溶解させることができる。次に、微結晶構造に加水分解を施し、重合度が低下し、所望の程度へと横ばい状態になるまで、ポリマー長鎖を分解させることができる。次に化学物質及び不純物が水洗、次いで乾燥することにより除去され得る。得られた微結晶セルロースは、粗製形態の微細な白色の結晶化粉末として具体化され得る。植物材料から溶解グレードパルプ及び/又は微結晶セルロース(celluose)を形成する方法は、例えば、それらの両方の全体が参照により本明細書に組み込まれている、Byrd、Jr.らの米国特許第9,339,058号、及びSebastianらの同第10,774,472号に記載されている。溶解グレードパルプ材料は、Domsjo Fabriker、Husum Pulp AB及びSodraなどの供給業者から市販されている。MCC材料は、DuPont de Nemours,Inc.、Asahi Kasei Corporation、Sigachi Industries Limited、Accent Microcell Pvt.Ltd.及びDFE Pharma GmbH&Co.KGなどの供給業者から市販されている。
本開示の経口製品は、比較的密度が低いことを特徴とする少なくとも1種のフィラー材料を含む。上で明記されている通り、フィラー材料は、本明細書において開示されている任意の植物源を含めた、植物材料に由来する溶解グレードパルプ及び/又はMCC材料の形態にあることができる。このような低密度材料は、多くの場合、約150g/L以下、約125g/L以下、約100g/L以下、約75g/L以下又は約50g/L以下の非タップ嵩密度を有する。いくつかの実施形態において、このような材料は、約15g/L~約150g/L又は約20g/L~約125g/L又は約30g/L~約100g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する。
MCCは、一般に、比較的一様な粒子形状を有する、高度に結晶性の粉末又は顆粒物質として入手可能である。したがって、MCCの密度特性は、MCCの作製に使用される植物材料源によって主に定義される。例えば、木質材料から作製されたMCCは、300~360g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有することが多い。しかし、本開示の低密度フィラー成分として使用する場合、非木質材料(例えば、メイズ又は麦ワラ又は本明細書において明記される他の植物源)から作製されるMCC材料が存在する。このような材料は、上記の範囲内の非タップ嵩密度の範囲を有する。特に、このような材料は、約150g/L以下、約125g/L以下、約100g/L以下又は約75g/L以下(例えば、約40~約120g/L)の非タップ嵩密度を有することができる。本明細書において使用する場合、「非木質」とは、堅木又は軟木以外の植物源を指す。様々な実施形態において、MCCは、約25~約800ミクロン、約50ミクロン~約250ミクロン、約180ミクロン~約200ミクロン、約75ミクロン~約150ミクロン又は約90ミクロン~約100ミクロンの範囲の平均粒径を有する微粒子材料である。
溶解パルプ材料は、多くの場合、シート形態又はフレーク形態で入手可能である。溶解グレードパルプの機械操作(例えば、引裂き及び/又は粉砕)により、材料の密度を低下することができることが驚くべきことに発見された。理論によって限定されることを意図するものではないが、溶解グレードパルプの機械的粉砕/引裂きにより、長い不規則な繊維形状となり、これによって、この材料の嵩密度が低下すると考えられる。したがって、溶解パルプ材料の粉砕は、有利な低密度フィラー材料を生成することができる。いくつかの実施形態において、溶解パルプは、粉砕後、約100g/L以下、約75g/L以下、約50g/L以下又は約40g/L以下(例えば、約15~約50g/L)の非タップ嵩密度を有することができる。本明細書において使用する場合、「粉砕」とは、嵩密度の低下した繊維性の高い形態へと材料を裁断又は引裂きし易いパルプ材料に適用される任意の機械力を指す。
本発明の一態様において、経口製品において使用するための溶解グレードパルプ材料を調製する方法が提供される。本方法は、通常、必要な場合、溶解グレードパルプ材料を乾燥して、粉砕し易い水分レベルにすることを含む。例えば、水分レベルは、粉砕前に、約10重量%未満(例えば、約8%未満、又は約6%未満)の水分とすることができる。いくつかの実施形態において、粉砕前の含水率は、約1%~約10%、約2%~約8%又は約3重量%~約6重量%の範囲にある。次に、乾燥済み材料に、遠心粉砕ミルなどの当分野において既知の様々なタイプの粉砕装置を使用して行うことができる、粉砕操作を施す。遠心分離粉砕ミルにおいて、フィード材料にロータと固定リングシーブとの間に発生される衝撃力及びせん断力が施される。材料の粉砕レベル及び最終サイズは、リングシーブのサイズの開口サイズ(例えば、これは、0.1~10mmの範囲内などの幅広く変化し得る)、ミル内での滞留時間及び粉砕の間に使用される回転速度に基づいて変わる。ある特定の実施形態において、リングシーブ開口範囲は、約1~約3mmであり、回転速度は、通常、約400~600Wの公称出力において、約10,000~約18,000rpmである。ある特定の実施形態において、約10,000rpmにおける第1の粉砕工程、及び約15,000rpmにおける第2の粉砕工程などの、複数の粉砕工程が使用され得る。ミル内での滞留時間は、通常、約1~約10秒又は約1~約5秒である。粉砕後の材料は、通常、嵩密度が低下し、体積の増加した繊維状形態にある。繊維状材料は、粉砕後、本明細書において明記された別のフィラーと混合され得、活性成分、香味物質、及びそれらの組合せなどの少なくとも1種の付加成分とやはり混合されて、経口用途に適合されている経口組成物が形成され得る。
様々な実施形態において、低密度フィラー材料は、麦ワラ溶解グレードパルプとすることができる。麦ワラは、農業廃棄物質であり、したがって、食物又は従来の繊維生成と競合することなく、多量に入手可能であるので、有利な選択である。麦ワラ溶解グレードパルプは、機械的に処理されて(例えば、粉砕又は引裂きが施される)、約30~50g/L又は約35~40g/Lの範囲の最終密度に到達させることができる。
様々な実施形態において、低密度フィラー材料は、木材由来の溶解グレードパルプとすることができる。本明細書において使用する場合、「木材」とは、樹皮の下の茎、枝及び木又は灌木の根のより大きな部分を基本的に構成する木質部からなる、硬質繊維状材料を指し、草木植物において、限定的に見られる。溶解グレードパルプを生成するために使用される木材は、堅木又は軟木とすることができる。本明細書において使用する場合、「堅木」とは、「被子植物」としても知られている顕花植物に由来する木材を指す。例となる堅木には、以下に限定されないが、クルミ、メープル、オーク及びカバノキが含まれる。本明細書において使用する場合、「軟木」とは、針状葉を有しており、球果を生成する裸子植物の木に由来する木材を指す。例となる軟木には、以下に限定されないが、トウヒ、マツ、スギ、イチイ及びツガが含まれる。堅木溶解グレードパルプは、機械的に処理されて(例えば、粉砕又は引裂きが施される)、約20~50g/L又は約20~30g/Lの範囲の最終密度に到達させることができる。軟木溶解グレードパルプは、機械的に処理されて(例えば、粉砕又は引裂きが施される)、約15~50g/L又は約20~30g/Lの範囲の最終密度に到達させることができる。
低密度フィラー成分は、フィラーのブレンドの一部を形成することができるか、又は経口製品のフィラー含有物の全体を構成することができる。ある実施形態において、フィラーの組合せを使用すると、経口製品の感覚(例えば、味、食感など)特徴を損なうことなく、重量の低下した製品を実現することができることが見出された。経口製品の重量の低下は、材料輸送コストの一層の低下などの利益をもたらすことができる。理論によって制限されることを意図するものではないが、本開示の経口製品の重量は、(i)比較的高密度のフィラー材料を一層低密度のフィラー材料で少なくとも一部置き換えること、及び/又は(ii)微粒子フィラー材料を繊維状フィラー材料で少なくとも一部置き換えることによって、低下され得ることが見出された。比較的低い密度を有するフィラー材料の使用により、所与の体積サイズの製品のユニットの総重量が低下する。さらに、微粒子とは反対に、繊維の形態を有するフィラー材料の使用により、フィラー材料の嵩増し効果が増大し、これによって、所与の体積サイズの製品のユニットの総重量がやはり低下する。
いくつかの実施形態において、本開示の経口製品は、フィラーの組合せを含む。フィラーの組合せ物は、第1のフィラー材料及び第2のフィラー材料を含むことができ、第1のフィラー材料は、第2のフィラー材料よりも高い嵩密度を有する。ある特定の実施形態において、第1のフィラー材料は、約250g/L以上、約300g/L以上、約350g/L以上、約400g/L以上、約500g/L以上又は約750g/L以上の非タップ嵩密度を有する。いくつかの実施形態において、第1のフィラー材料は、約250g/L~約1200g/L、約250g/L~約600g/L、約250g/L~約400g/L又は約250g/L~約350g/の範囲の嵩密度を有する。様々な実施形態において、第2のフィラー材料(例えば、溶解グレードパルプ及び/又は非木質MCCなどの植物ベースのセルロース系材料)は、様々な低密度フィラー材料に関して、上記の嵩密度を有する。
様々な実施形態において、本明細書に記載されている経口製品は、微粒子形態の第1のフィラー材料及び繊維状形態の第2のフィラー材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1のフィラー材料と第2のフィラー材料の両方が、微粒子形態であり得る。ある実施形態において、第1のフィラー材料と第2のフィラー材料の両方が、繊維状材料であり得る。
いくつかの実施形態において、第1の高密度フィラー材料は、セルロース材料又はセルロース誘導体である。様々な実施形態において、第1のフィラー材料は、非タバコセルロース系材料である。本明細書に記載されている製品において使用するための特に好適な第1のフィラーの1つは、微結晶セルロース(「MCC」)、特に木材に由来するMCCである。MCCは、合成品であってもよく、若しくは半合成品であってもよく、又はMCCは、全部が、天然セルロースから得られてもよい。MCCは、AVICEL(登録商標)グレードPH-100、PH-102、PH-103、PH-105、PH-112、PH-113、PH-200、PH-300、PH-302、VIVACEL(登録商標)グレード101、102、12、20並びにEMOCEL(登録商標)グレード50M及び90Mなど、並びにそれらの混合物からなる群から選択され得る。様々な実施形態において、MCCは、約25~約800ミクロン、約50ミクロン~約250ミクロン、約75ミクロン~約150ミクロン又は約90ミクロン~約100ミクロンの範囲の平均粒径を有する微粒子材料である。
ある実施形態において、第1の高密度フィラー材料は、経口製品中のフィラーの全重量に対して、約1重量%~約96重量%、約10重量%~約94重量%、約25重量%~約90重量%、約50重量%~約85重量%の量で存在することができる。いくつかの実施形態において、第1の高密度フィラー材料は、経口製品中のフィラーの全重量に対して、約25%以上、約50%以上、約75%以上、約85%以上又は約90%以上の量で存在することができる。
ある実施形態において、第2の、低密度フィラー材料は、経口製品中のフィラーの全重量に対して、約2重量%~約99重量%、約4重量%~約90重量%、約10重量%~約75重量%又は約15重量%~約50重量%の量で存在することができる。いくつかの実施形態において、第2の低密度フィラー材料は、経口製品中のフィラーの全重量に対して、約2%以上、約4%以上、約6%以上、約10%以上、約12%以上又は約15%以上の量で存在することができる。ある実施形態において、本開示の経口製品は、単一の低密度フィラー材料しか含まないか、又は2種以上の低密度フィラー材料の組合せを含む。例えば、いくつかの実施形態において、フィラー材料は、経口製品内のフィラーの全重量に対して、100重量パーセントの溶解グレードパルプ及び/又は非木質MCC材料である。
フィラーの総量は、様々となり得るが、通常、組成物の全重量に対して、重量基準で、組成物の約20%超及び約75%までである。本組成物中のフィラー(例えば、溶解グレードパルプ/非木質MCC単独、又は溶解グレードパルプ/非木質MCCと組み合わせた木材をベースとするMCC)の典型的な範囲は、組成物の全重量で約20~約75パーセント、例えば、約20、約25又は約30から、約35、約40、約45又は約50重量%まで(例えば、約20~約50重量%又は約25~約45重量%)であり得る。ある実施形態において、フィラーの量は、組成物の全重量に対して、少なくとも約25%又は少なくとも約30%又は少なくとも約35%又は少なくとも約40%などの少なくとも約20重量%である。ある実施形態において、本組成物中の低密度フィラー成分の量は、組成物の全重量に対して、約2%以上、約3%以上、約4%以上又は約5%以上である。
活性成分
本明細書で開示されている組成物は、1種以上の活性成分を含む。本明細書で使用される場合、「活性成分」は、以下の分野のいずれか:API(医薬活性物質(active pharmaceutical substances))、食品添加剤、天然医薬及びヒトに対する効果を有し得る天然に存在する物質に属する1種以上の物質を指す。例示的な活性成分は、体内で1つ以上の生物学的機能に影響を及ぼすことが既知の任意の原料、例えば、疾患の診断、治癒、緩和、処置若しくは防止における薬理学的活性又は他の直接的効果を生じる、又は人体の構造若しくは任意の機能に影響を与える(例えば、中枢神経系に対して刺激作用をもたらし、活性化効果、解熱若しくは鎮痛作用、又は体に対して他に有用な効果を有する。)原料を含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、一般的に食品サプリメント、栄養補助食品、「植物性化学物質」又は「機能性食品」と呼ばれるタイプのものであり得る。これらのタイプの添加剤は、当業界で、1つ以上の有利な生物学的効果(例えば、健康増進、疾患防止又は他の薬効)を生じるが、薬物として分類又は規制されない、典型的には天然に存在する供給源(例えば、ボタニカル材料)から入手できる物質を包含するものと定義されていることがある。
活性成分の非限定的な例は、ボタニカル原料、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、ニコチン成分、医薬品原料(例えば、栄養補助食品及び薬品原料)及びカンナビノイドの分野に入るものを含む。活性成分の詳細な選択は、特定の製品の望ましい香味料、テクスチャー及び望ましい特性に応じて変化する。
存在する活性成分の詳細な割合は、特定の製品の望ましい特性に応じて変化する。典型的には、活性成分又はその組合せは、組成物の少なくとも約0.001重量%の総濃度で、例えば約0.001%~約30%の範囲で存在する。いくつかの実施形態では、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の全重量に対して、約0.1重量%w/w~約10重量%、例えば、約0.5重量%w/w~約20重量%、約1重量%~約15重量%、約1重量%~約10重量%、約1重量%~約5重量%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の全重量に対して、約0.001%、約0.01%、約0.1%、又は約1%~約30重量%まで、例えば、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、約20重量%、約21重量%、約22重量%、約23重量%、約24重量%、約25重量%、約26重量%、約27重量%、約28重量%、約29重量%、又は約30重量%の濃度で存在する。特定の活性成分にさらに好適な範囲は、本明細書で以下に示されている。
ボタニカル
いくつかの実施形態では、活性成分は、ボタニカル原料を含む。本明細書で使用される場合、「ボタニカル原料」又は「ボタニカル」という用語は、天然形態の植物材料及び天然植物材料に由来する植物材料、例えば植物材料からの抽出物又は単離物、又は処理した植物材料(例えば、加熱処理、発酵、漂白、又は材料の物理的及び/若しくは化学的性質を変えることが可能な他の処理プロセスを施した植物材料)を含む、任意の植物材料又は真菌に由来する材料を指す。本開示の目的に関して、「ボタニカル」は、残存する木質組織が発達せず、医薬特性又は知覚特性について述べられることが多い種子産生植物を指す「ハーブ材料」(例えば、茶又はチザン)を含むが、それらに限定されない。ボタニカル材料への「非タバコ」という言及は、タバコ材料を排除する(すなわち、いかなるニコチアナ属(Nicotiana)種も含まない。)ことを意図している。
存在する場合、ボタニカルは、典型的には、組成物の全重量に対して、約0.01重量%w/w~約20重量%、例えば、約0.01重量%w/w、約0.05重量%、約0.1重量%、又は約0.5重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、又は約20重量%の濃度である。
本開示において有用なボタニカル材料は、本明細書で明記されている化合物及び供給源のいずれかを、それらの混合物を含めて含み得るが、それらに限定されない。このタイプのあるボタニカル材料は、食品サプリメント、栄養補助食品、「植物性化学物質」又は「機能性食品」と呼ばれることがある。植物材料又はその抽出物としてのあるボタニカルは、昔からのハーブ薬における用途が見出されており、本明細書でさらに説明される。ボタニカル又はボタニカルに由来する材料の非限定的な例は、ヘンプ、ユーカリ、ルイボス、フェンネル、柑橘、クローブ、ラベンダー、レモンバーム、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、ショウガ、ターメリック、緑茶、クワ、カンナビス、ココア、アシュワガンダ、バオバブ、クロロフィル、ノムシタケ属、ダミアナ、オタネニンジン、ガラナ及びマカを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、緑茶、ターメリック及びクワを含む。いくつかの実施形態において、本組成物は、レモンバーム抽出物などのレモンバームを含む。
アシュワガンダ(ウィザニア・ソムニフェラ(Withania somnifera))は、ナス科(Solanaceae)(ナス科植物(nightshade))における植物である。ハーブとして、アシュワガンダは、アーユルヴェーダ系の薬における用途が見出されておりこれは、「インドウィンターチェリー」又は「インドニンジン」としても公知である。いくつかの実施形態では、活性成分は、アシュワガンダを含む。
バオバブは、バオバブ(Adansonia)属の落葉樹の仲間の通称である。バオバブの果実パルプ及び種子は、一般的に乾燥させた後で食品又は栄養サプリメントとして消費される。いくつかの実施形態では、活性成分は、バオバブを含む。
クロロフィルは、シアノバクテリアのメソソームで、並びに藻類及び植物の葉緑体で見出されるいくつかの関連した緑色色素のいずれかである。クロロフィルは、食品添加剤(着色剤)及び栄養サプリメントとして使用されている。クロロフィルは、未加工の植物材料(例えば、ボタニカル)から、又は抽出物若しくは乾燥粉末形態で得られる。いくつかの実施形態では、活性成分は、クロロフィルを含む。
ノムシタケ属は、多湿の気温及び熱帯林において多い、多様な子嚢菌(ascomycete(sac)fungi)の属である。ノムシタケ科のメンバーは、昔からの漢方薬に広範に使用される。いくつかの実施形態では、活性成分は、ノムシタケ属を含む。
ダミアナは、トケイソウ科(Passifloraceae)の低木である。これは、南テキサス、中央アメリカ、メキシコ、南アメリカ及びカリブ海沿岸諸国原産である。ダミアナは、小さく香りのよい花、続いてイチジクに似た味の果実をつける。ダミアナからの抽出物は、単離した化合物ピノセムブリン及びアカセチンを含めて、アロマターゼ活性を抑制することが見出されている。いくつかの実施形態では、活性成分は、ダミアナを含む。
ガラナは、アマゾン盆地原産のムクロジ(Sapindaceae)科におけるつる植物である。その果実からの種子は、およそコーヒー豆の大きさであり、高濃度のカフェインを有し、結果として、刺激活性を有する。いくつかの実施形態では、活性成分は、ガラナを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ガラナ、ハチミツ及びアシュワガンダを含む。
オタネニンジンは、Panax属の植物の根であり、特有のステロイドサポニンである植物性化学物質(ジンセノサイド)及びジントニンの存在を特徴とする。オタネニンジンでは、栄養ドリンク又はハーブティーとしての食品サプリメント及び昔からの薬としての用途が見出されている。栽培種は、チョウセンニンジン(P.ジンセン(P.ginseng))、サウスチャイナオタネニンジン(South China ginseng)(P.ノトジンセン(P.notoginseng))及びアメリカオタネニンジン(P.クインクエフォリウス(P.quinquefolius))を含む。アメリカオタネニンジン及びチョウセンニンジンは、存在する様々なタイプのジンセノサイド及び量に関して変化してよい。いくつかの実施形態では、活性成分は、オタネニンジンを含む。いくつかの実施形態では、オタネニンジンは、アメリカオタネニンジン又はチョウセンニンジンである。具体的な実施形態では、活性成分は、チョウセンニンジンを含む。
レモンバーム(メリッサ・オフィシナリス(Melissa officinalis))は、ミント(シソ科(Lamiaceae))と同一の科からの穏やかにレモンの匂いがするハーブである。このハーブは、欧州、北アフリカ及び西アジア原産である。レモンバーム茶、並びにエッセンシャルオイル及び抽出物は、昔からの薬及び代替薬で使用される。いくつかの実施形態では、活性成分は、レモンバーム抽出物を含む。
マカは、アンデス山脈の高い台地における中央ペルーで生育する植物である。これは、ダイコンの仲間であり、バタースコッチに似た香気を有する。マカは、昔からの(例えば、漢方)薬に使用されている。いくつかの実施形態では、活性成分は、マカを含む。
刺激剤
いくつかの実施形態では、活性成分は、1種以上の刺激剤を含む。本明細書で使用される場合、「刺激剤」という用語は、中枢神経系及び/又は体の活性を増加させる、例えば、集中、認知、活力、心的状態、警戒を向上させる材料を指す。刺激剤の非限定的な例は、カフェイン、テアクリン、テオブロミン及びテオフィリンを含む。テアクリン(1,3,7,9-テトラメチル尿酸)は、カフェインに構造的に関連し、刺激、鎮痛及び抗炎症効果を所有するプリンアルカロイドである。この刺激剤は、天然、天然由来又は完全に合成であり得る。例えば、あるボタニカル材料(ガラナ、茶、コーヒー、ココアなど)は、例えば、カフェイン又は関連アルカロイドの存在によって刺激効果を所有し得、したがって「天然」刺激剤である。「天然由来」は、刺激剤(例えば、カフェイン、テアクリン)が、その天然(例えば、ボタニカル)マトリックスの外側で精製された形態であることを意味する。例えば、カフェインは、ボタニカル供給源(例えば、茶)からの抽出及び精製により得られる。「完全に合成」は、刺激剤が化学的合成により得られたことを意味する。
存在する場合、刺激剤又は刺激剤の組合せ(例えば、カフェイン、テアクリン、及びそれらの組合せ)は、典型的には、組成物の全重量に対して、約0.1重量%w/w~約15重量%、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、又は約15重量%の濃度である。
いくつかの実施形態では、活性成分は、カフェインを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、テアクリンを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、カフェイン及びテアクリンの組合せを含む。
アミノ酸
いくつかの実施形態では、活性成分は、アミノ酸を含む。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、アミン(-NH)及びカルボキシル(-COOH)又はスルホン酸(SOH)官能基を、各アミノ酸に特異的な側鎖(R基)と含有する有機化合物を指す。アミノ酸は、タンパク質原性又は非タンパク質原性であり得る。「タンパク質原性」は、アミノ酸が、タンパク質で見出される天然に存在するアミノ酸20種のうちの1種であることを意味する。タンパク質原性アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリンを含む。「非タンパク質原性」は、アミノ酸がタンパク質において自然に見出されないこと、又は細胞機構により直接生成されないことを意味する(例えば翻訳後修飾の生成物である)。非タンパク質原性アミノ酸の非限定的な例は、ガンマ-アミノ酪酸(GABA)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テアニン(L-γ-グルタミルエチルアミド)、ヒドロキシプロリン及びベータ-アラニンを含む。
存在する場合、アミノ酸又はアミノ酸の組合せ(例えば、タウリン、テアニン、GABA、及びそれらの組合せ)は、典型的には組成物の全重量に対して、約0.01重量%w/w~約20重量%、例えば、約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、0.1重量%w/w、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、又は約20重量%の濃度である。
いくつかの実施形態では、アミノ酸は、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、タウリンである。いくつかの実施形態では、活性成分は、タウリン及びカフェインの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、タウリン、カフェイン及びガラナの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、タウリン、マカ及びノムシタケ属の組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、テアニン及びカフェインの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、テアニン及びGABAの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、組成物の全重量に対して、約5~約10%の重量でテアニン及び約5~約10%の重量でGABAを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、テアニン、GABA及びレモンバームの組合せを含む。
ビタミン
いくつかの実施形態では、活性成分は、ビタミン又はビタミンの組合せを含む。本明細書で使用される場合、「ビタミン」という用語は、哺乳動物における代謝を適正に作用させるのに必要な必須微量栄養素である、有機分子(又は関連する分子のセット)を指す。ヒト代謝に必要とされるビタミンは、ビタミンA(オール-trans-レチノール、オール-trans-レチニル-エステル、またオール-trans-ベータカロテン及び他のプロビタミンAカロテノイドとして)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸又は葉酸塩)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール及びトコトリエノール)及びビタミンK(キノン)の13種類がある。
存在する場合、ビタミン又はビタミンの組合せ(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC、又はそれらの組合せ)は、典型的には組成物の全重量に対して、約0.01重量%~約1重量%、例えば、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、又は約0.1重量%w/w~約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、又は約1重量%の濃度である。
いくつかの実施形態では、ビタミンは、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態では、活性成分は、ビタミンB6、カフェイン及びテアニンの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ビタミンB6、ビタミンB12及びタウリンを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ビタミンB6、ビタミンB12、オタネニンジン及びテアニンの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ビタミンC、バオバブ及びクロロフィルの組合せを含む。
抗酸化剤
いくつかの実施形態では、活性成分は、1種以上の抗酸化剤を含む。本明細書で使用される場合、「抗酸化剤」という用語は、遊離基反応を終了させることにより酸化を防止又は抑制する、また、いくつかのタイプの細胞傷害を遅延させ得る又は防止し得る物質を指す。抗酸化剤は、天然に存在し得る、又は合成され得る。天然に存在する抗酸化剤は、食品及びボタニカル材料で見出されたものを含む。抗酸化剤の非限定的な例は、あるボタニカル材料、ビタミン、ポリフェノール及びフェノール誘導体を含む。
抗酸化特性を伴うボタニカル材料の例は、アサイーベリー、アルファルファ、オールスパイス、アナトーシード、アプリコット油、バジル、ビーバーム、ヤグルマハッカ、黒コショウ、ブルーベリー、ボリジ種子油、シロネ(bugleweed)、カカオ、カラマスルート、イヌハッカ、カツアバ、カイエンペッパー、カバノアナタケ、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモ皮、ブドウ種子、オタネニンジン、ギンコ・ビローバ(gingko biloba)、セントジョーンズワート、ノコギリヤシ、緑茶、紅茶、ブラックコホシュ、カイエン、カモミール、クローブ、ココア粉末、クランベリー、タンポポ、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ゴールデンシール、サンザシ、ハイビスカス花、アマチャヅル、カバ、ラベンダー、甘草、マジョラム、オオアザミ、ミント(メンテー(menthe))、ウーロン茶、ビートルート、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、ペニーロイヤル、ペパーミント、ムラサキツメクサ、ルイボス(レッド又はグリーン)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリセージ、セイボリー、スペアミント、スピルリナ、スリッパリーエルムバーク、ソルガムブラン高タンニン、ソルガムグレイン高タンニン、ウルシブラン、コンフリー葉及び根、ゴジベリー、グツコーラ(gutu kola)、タイム、ターメリック、ウワウルシ、バレリアン、ワイルドヤムルート、ウィンターグリーン、ヤーコン根、イエロードック、イェルバマテ、イェルバサンタ、バコパモニエラ(Bacopa monniera)、ウィザニア・ソムニフェラ、ライオンズメイン(Lion’s mane)及びシリバム・マリアナム(Silybum marianum)を含むが、それらに限定されない。そのようなボタニカル材料は、生若しくは乾燥形態、エッセンシャルオイルで用意され得、又は抽出物の形態であり得る。ボタニカル材料(並びにその抽出物)は、抗酸化効果を生じることが公知の様々な分類からの化合物、例えばミネラル、ビタミン、イソフラボン、フィトステロール、硫化アリル、ジチオールチオン、イソチオシアネート、インドール、リグナン、フラボノイド、ポリフェノール及びカロテノイドを含むことが多い。植物抽出物又は油で見出される化合物の例は、アスコルビン酸、ラッカセイ内果皮、レスベラトロール、スルフォラファン、ベータカロテン、リコペン、ルテイン、補酵素Q、カルニチン、ケルセチン、ケンフェロールなどを含む。例えば、Santhoshら、Phytomedicine、12(2005年)216~220頁を参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。
他の好適な抗酸化剤の非限定的な例は、クエン酸、ビタミンE又はその誘導体、トコフェロール、エピカテコール、エピガロカテコール、エピガロカテコールガレート(epigallocatechol gallate)、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、4-ヘキシルレゾルシノール、テアフラビン、テアフラビンモノガレートA又はB、テアフラビンジガレート、フェノール酸、グリコシド、ケルシトリン、イソケルシトリン、ヒペロシド、ポリフェノール、カテコール、レスベラトロール、オレウロペイン、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、及びそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ビタミンE若しくはその誘導体、フラボノイド、ポリフェノール、カロテノイド、又はそれらの組合せである。
存在する場合、抗酸化剤は、典型的には、組成物の全重量に対して、約0.001重量%w/w~約10重量%、例えば、約0.001%、約0.005%、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%、又は約0.5%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、又は約10%の濃度である。
ニコチン成分
ある実施形態では、活性成分は、ニコチン成分を含む。「ニコチン成分」は、存在するニコチンの少なくとも一部を経口吸収するための、ニコチン(例えば、遊離塩基又は塩)の任意の好適な形態を意味する。典型的には、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基及びニコチン塩からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ニコチン成分は、その遊離塩基形態のニコチンであり、これは、例えば、微結晶セルロース材料に容易に吸着されて、微結晶セルロース-ニコチン担体複合体を形成し得る。例えば、Hanssonの米国特許出願公開第2004/0191322号における遊離塩基形態のニコチンの考察を参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。
いくつかの実施形態では、ニコチン成分の少なくとも一部は、塩の形態で用いられ得る。ニコチンの塩は、Coxらの米国特許第2,033,909号及びPerfetti、Beitrage Tabakforschung Int.、12:43~54頁(1983年)に明記されているタイプの原料及び技術を使用して得られ、これらは、参照により本明細書に組み込む。さらに、ニコチンの塩は、供給元、例えばPfaltz and Bauer,Inc.及びK&K Laboratories、Division of ICN Biochemicals,Inc.から入手できる。典型的には、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基、ニコチン塩、例えば塩酸塩、二塩酸塩、一酒石酸塩(monotartrate)、酒石酸水素塩、硫酸塩、サリチル酸塩及びニコチン塩化亜鉛からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、ニコチンの少なくとも一部は、ニコチンの樹脂複合体の形態であり得、この場合ニコチンは、ニコチンがAmberlite IRP64、Purolite C115HMR又はDoshion P551などのポリメタクリル酸に結合した、ニコチンポラクリレックスのように、イオン交換樹脂に結合している。例えば、Lichtneckertらの米国特許第3,901,248号を参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。別の例は、例えばカーボポール974Pを用いた、ニコチン-ポリアクリルカルボマー複合体である。いくつかの実施形態では、ニコチンは、ニコチンポリアクリル複合体の形態で存在し得る。
典型的には、ニコチン成分(遊離塩基として計算して)は、存在する場合、組成物の少なくとも約0.001重量%、例えば約0.001%~約10%の範囲の濃度である。いくつかの実施形態では、ニコチン成分は、遊離塩基として計算して、また組成物の全重量に対して、約0.1重量%w/w~約10重量%、例えば、約0.1重量%w/w、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、ニコチン成分は、遊離塩基として計算して、また組成物の全重量に対して、約0.1重量%w/w~約3重量%、例えば、約0.1重量%w/w~約2.5重量%、約0.1重量%~約2.0重量%、約0.1重量%~約1.5重量%又は約0.1重量%~約1重量%の濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、本開示の製品又は組成物は、いかなるニコチン成分も完全に含まない又は実質的に含まない(例えば、本明細書で開示されている任意の実施形態は、いかなるニコチン成分も完全に又は実質的に含まないことがある。)と特徴付けられる。「実質的に含まない」は、ニコチンが、例えば、ボタニカル材料に自然に存在し得る微量を超えて意図的に添加されていないことを意味する。例えば、ある実施形態は、遊離塩基として計算して、0.001重量%未満のニコチン、又は0.0001重量%未満、又はさらに0重量%のニコチンを有すると特徴付けられ得る。
いくつかの実施形態では、活性成分は、ニコチン成分を含む(例えば、本開示の任意の製品又は組成物は、本明細書で開示されている任意の活性成分又は活性成分の組合せを含むことに加えて、ニコチン成分をさらに含み得る。)。いくつかの実施形態では、活性成分は、ニコチン及びオタネニンジンの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ニコチン及びカフェインの組合せを含む。いくつかの実施形態では、活性成分は、ニコチン及びガラナの組合せを含む。
カンナビノイド
いくつかの実施形態において、活性成分は、1種以上のカンナビノイドを含む。本明細書において使用される場合、「カンナビノイド」という用語は、脳内の神経伝達物質放出を変化させる、細胞内のカンナビノイド受容体(すなわち、CB1及びCB2)に作用するクラスの多様な天然又は合成化学化合物を指す。カンナビノイドは、特定の特性、例えば、血液脳関門を簡単に通過する能力などを示す環式の分子である。カンナビノイドは、植物、例えばアサなどからの天然由来(植物性カンナビノイド)であっても、動物由来(内在性カンナビノイド)であっても、又は人為的に製造されたもの(合成カンナビノイド)であってもよい。アサ種は、少なくとも85種の異なる植物性カンナビノイドを発現し、これらはカンナビゲロール、カンナビクロメン、カンナビジオール、テトラヒドロカンナビノール、カンナビノール及びカンナビノジオール、及び他のカンナビノイド、例えば、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)及びカンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、トラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)を含むサブクラスに分割することができる。
いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)及びカンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナブモリン酸(THCA)、テトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、少なくともテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、テトラヒドロカンナビノール(THC)である。いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、少なくともカンナビジオール(CBD)を含む。いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、カンナビジオール(CBD)である。いくつかの実施形態において、CBDは、合成CBDである。とりわけ、CBDは、logP値約6.5を有し、これによって水性環境内(例えば、唾液)で不溶性となる。
いくつかの実施形態において、カンナビノイド(例えば、CBD)は、分離物の形態で経口製品に添加される。分離物とは、植物、例えば、アサからの抽出物であり、目的の活性物質(この場合カンナビノイド、例えば、CBD)は、高度の純度で、例えば、95%超、96%超、97%超、98%超、又はおよそ99%の純度で存在する。
いくつかの実施形態において、カンナビノイドは、高度の純度でのCBDの分離物であり、経口製品中のいずれか他のカンナビノイドの量は、経口製品の約1重量%以下、例えば、経口製品の約0.5重量%以下、例えば、経口製品の約0.1重量%以下、例えば、経口製品の約0.01重量%以下である。
開示された経口製品内に存在し得るカンナビノイドの選択及びその特定のパーセンテージは、経口製品の所望の香味、テクスチャー及び他の特徴に応じて変わる。
代替的に又はカンナビノイドに加え、活性剤は、カンナビノイドと同様にエンドカンナビノイド系に対する生物学的作用を有する、アサ以外の植物由来のクラスの化合物であるカンナビノイド模倣物を含んでもよい。例は、ヤンゴニン、アルファ-アミリン又はベータ-アミリン(テルペンとも分類される。)、シアニジン、クルクミン(ターメリック)、カテキン、ケルセチン、サルビノリンA、N-アシルエタノールアミン及びN-アルキルアミド脂質を含む。このような化合物は、カンナビノイドに関して本明細書において明記したものと同じ量及び同じ比で使用され得る。
存在する場合、カンナビノイド(例えば、CBD)は、通常、起泡性組成物の全重量に対して、起泡性組成物の少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.1重量%~約30重量%の範囲、例えば、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%又は約0.9重量%から、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、又は約30重量%までの濃度である。
テルペン
本開示における使用に好適な活性成分は、テルペンとも分類され得、その多くは、生物学的効果、例えば鎮静効果を伴う。テルペンは、(Cの一般式を有し、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンを含むと理解される。テルペンは、構造が非環式、単環式又は二環式であり得る。いくつかのテルペンは、カンナビノイド又はカンナビノイド模倣物と組み合わせて使用される場合にアントラージュ効果を示す。例は、ベータ-カリオフィレン、リナロール、リモネン、ベータ-シトロネロール、酢酸リナリル、ピネン(アルファ又はベータ)、ゲラニオール、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソメントン、ピペリトン、ミルセン、ベータ-ブルボネン及びゲルマクレンを含み、これは、単体又は組合せで使用され得る。
いくつかの実施形態において、テルペンは、ヘンプなどのカンナビス・サティバ(cannabis sativa)種の系統に由来する植物などの、植物性カンナビノイド産生植物に由来し得るテルペンである。この点において好適なテルペンは、10個の炭素原子を含む、そのようなテルペンである、いわゆる「C10」テルペン、及び15個の炭素原子を含む、そのようなテルペンである、いわゆる「C15」テルペンを含む。いくつかの実施形態において、活性成分は、1種を超えるテルペンを含む。例えば、活性成分は、本明細書において定義されている通り、1種、2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種又はそれより多いテルペンを含んでもよい。いくつかの実施形態において、テルペンは、ピネン(アルファ及びベータ)、ゲラニオール、リナロール、リモネン、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソメントン、ピペリトン、ミルセン、ベータ-ブルボネン、ゲルマクレン及びそれらの混合物から選択される。
医薬品原料
いくつかの実施形態では、活性成分は、医薬品原料を含む。医薬品原料は、治療、予防又は診断用途に適合する任意の既知の作用剤であり得る。これらは、例えば、合成有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖類及び他の糖、脂質、無機化合物(例えば、マグネシウム、セレン、亜鉛、硝酸塩)、神経伝達物質又はその前駆体(例えば、セロトニン、5-ヒドロキシ-トリプトファン、オキシトリプタン、アセチルコリン、ドーパミン、メラトニン)、並びに治療、予防又は診断活性を有する核酸配列を含み得る。医薬品原料の非限定的な例は、鎮痛剤及び解熱薬(例えば、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、3-(4-イソブチルフェニル)プロパン酸)、ホスファチジルセリン、ミオイノシトール、ドコサヘキサエン酸(DHA、オメガ-3)、アラキドン酸(AA、オメガ-6)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、ベータ-ヒドロキシ-ベータ-メチルブチレート(HMB)、シチコリン(シチジン-5’-ジホスフェート-コリン)及びコチニンを含む。
医薬品原料の量は、変化させてよい。例えば、存在する場合、医薬品原料は、典型的には、組成物の全重量に対して、約0.001重量%w/w~約10重量%、例えば、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%w/w、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、又は約1重量%から約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%の濃度である。
漂白された活性成分
いくつかの実施形態では、経口製品は、本明細書で開示されている活性成分を含み、活性成分は、漂白されていると特徴付けられる。そのような漂白された活性成分は、例えば、経口製品の使用中に歯の変色を防止するのに、又は、製品の使用後に使用者の口腔に留まる一切の残渣が見えないようにし、残渣と接触し得る繊維性材料、例えば衣類の染みを引き起こしにくくするのに望ましいことがある。「漂白された」活性成分は、自然な状態で色を有し、色を低減させる、又はそれを落とすように処理された活性成分(例えば、ボタニカル材料又はその誘導体)を意味する。「色」は、例えば赤色、青色、黄色(原色)又は原色の組合せから生じる褐色、橙色、緑色、紫色の名称を有する色カテゴリーを通して説明されるヒトの視知覚の特性を意味する。色のこの知覚は、物体から反射される光の波長を通した、物体に関連する可視スペクトルの電磁放射によるヒト眼における錐体細胞の刺激に由来する。この反射は、物体の物理的性質、例えば、電磁スペクトル全体の吸収及び発光スペクトルにより影響を受ける。
ある活性成分は、天然に存在する化合物により、化合物の中で、電磁スペクトルの可視範囲内の光を反射し、色を活性成分に付与する(例えば、あるボタニカル材料におけるクロロフィル又は色素分解生成物は、それぞれ緑色及び褐色の原因となる。)。活性成分の色の原因となるそのような化合物又はその一部は、様々な処理により化学的に変えられ得る、又は除去され得る。いくつかの実施形態では、処理は、天然に存在する化合物の重量に対して、電磁スペクトルの可視範囲内の波長の最大透過を示す活性成分に存在する化学物質の少なくとも70%を取り除くのに有効である。例えば、そのような処理は、活性成分の可視色の原因となる天然に存在する化合物の70%、80%、90%、95%、99%又は100%さえ除去するのに有効であり得る。
いくつかの実施形態では、漂白のための処理(すなわち、活性成分から着色された化合物を変える又は除去すること)は、抽出、化学的漂白、又はそれらの組合せを含む。特に好適な抽出方法の1つは、超臨界二酸化炭素(CO)抽出である。例えば、タバコを含むボタニカル材料の化学的漂白方法は知られており、過酸化水素、オゾン、又は他の酸化剤を用いた処理を非限定的な例として含む。例えば、漂白された活性成分(例えば、漂白されたボタニカル又はタバコ材料)は、様々な漂白剤又は酸化剤を使用した様々な白色化方法により生成され得る。例示的な酸化剤は、過酸化物(例えば、過酸化水素)、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、オゾン、アンモニア、過マンガン酸カリウム、及びそれらの組合せを含む。酸化触媒を使用してよい。例示的な酸化触媒は、二酸化チタン、二酸化マンガン、及びそれらの組合せである。
タバコを漂白するための既知の漂白方法は、この活性成分に適用され得る。漂白剤でタバコを処理するための方法は、例えば、Daniels,Jr.の米国特許第787,611号;Oelenheinzの第1,086,306号;Dellingの第1,437,095号;Rosenhochの第1,757,477号;Hawkinsonの第2,122,421号;Baierの第2,148,147号;Baierの第2,170,107号;Baierの第2,274,649号;Pratsらの第2,770,239号;Rosenの第3,612,065号;Rosenの第3,851,653号;Rosenの第3,889,689号;Minamiの第3,943,940号;Rosenの第3,943,945号;Rainerの第4,143,666号;Campbellの第4,194,514号;Rainerらの第4,366,823号、第4,366,824号及び第4,388,933号;Schmekelらの第4,641,667号;Bergerの第5,713,376号;Byrd Jr.らの第9,339,058号;Beesonらの第9,420,825号;並びにByrd Jr.らの第9,950,858号、またBjorkholmらの米国特許出願公開第2012/0067361号;Crooksの第2016/0073686号;Bjorkholmの第2017/0020183号;及びBjorkholmの第2017/0112183号、またGiolvasのPCT出願公開第WO1996/031255号及びBjorkholmの第WO2018/083114号で論じられており、そのすべては、参照により本明細書に組み込む。
いくつかの実施形態では、漂白された活性剤又は漂白された活性剤を含む組成物若しくは製品は、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%又は少なくとも約80%のISO白色度を有し得る。いくつかの実施形態では、漂白された活性剤又は漂白された活性剤を含む組成物若しくは製品は、約50%~約90%、約55%~約75%、又は約60%~約70%の範囲のISO白色度を有し得る。ISO白色度は、ISO 3688:1999又はISO 2470-1:2016に従って測定され得る。
いくつかの実施形態では、漂白された活性剤は、未処理の活性剤と比較して色が明るくなる(例えば「白色化される」)と特徴付けられる。白色は、International Commission on Illuminationの(CIEの)色度図に言及して定義されることが多い。漂白された活性剤又は漂白された活性剤を含む組成物若しくは製品は、ある実施形態では、色度図で、未処理の活性剤、又は未処理の活性剤を含む組成物若しくは製品よりピュアホワイトに近いと特徴付けられる。
そのような原料を含む漂白された活性成分、組成物及びパウチ入り製品の白色度の値は、Commission Internationale de l’Eclairage(CIE)モデルに従って、例えば、手持ち式カラーメーターを用いて、対照製品と比べて判定され得る(「Precise Color Communication;Color Control from Perception to Instrumentation」、Konica Minolta、2007年;http://konicaminolta.com/instruments/about/networkを参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。)。白色からの変色は、式WI=(3.388Z-3Y、式中、Y及びZは、CIE三刺激値であり、手持ち式メーターにより測定される)を使用して、ASTM法E313によるE313白色度指標により評価され得る。

消費者による製品の使用前の組成物の含水率(例えば、水含有量)は、望ましい性質に従って変化し得る。典型的には、例えば、使用者の口腔に挿入する前のパウチ入り製品内に存在する組成物は、約60重量%未満の水であり、一般的に、約1~約60重量%の水、例えば、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、及び少なくとも約40重量%の量の水を含めた、約5~約55重量%、約10~約50重量%、約20~約45重量%、約25~約40重量%又は約30~約60重量%の水である。

いくつかの実施形態では、組成物は、典型的には望ましい知覚的特質を組成物にもたらすのに十分な量で用いられる塩(例えば、アルカリ金属塩)を含む。好適な塩の非限定的な例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、フラワーソルト(flour salt)、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどを含む。いくつかの実施形態では、塩は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、又はそれらの組合せである。
存在する場合、塩の代表的な量は、約0.5重量%以上、約1.0重量%以上、又は約1.5重量%以上であるが、典型的には組成物の全重量の約10%以下、又は約7.5%以下、又は約5%以下(例えば、約0.5~約5重量%)を占める。
甘味料
本開示による組成物の知覚的性質を改善するために、1種以上の甘味料を添加してよい。甘味料は、天然若しくは人工形態での、又は天然及び人工甘味料の組合せとしての任意の甘味料又は甘味料の組合せであり得る。天然甘味料の例は、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、マンノース、ガラクトース、ラクトース、ステビア、ハチミツなどを含む。人工甘味料の例は、スクラロース、イソマルツロース、マルトデキストリン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、ネオテームなどを含む。いくつかの実施形態では、甘味料は、1種以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全水素化形態を有する単糖又は二糖に由来するポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリトリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール、及びそれらの組合せ(例えば、加水分解水添デンプン)を含む。いくつかの実施形態では、甘味料は、キシリトール、スクラロース、又はそれらの組合せである。
存在する場合、甘味料又は甘味料の組合せは、組成物の全重量に対して、組成物の約0.1~約20重量%以上、例えば、約0.1~約1重量%、約1~約5重量%、約5~約10重量%、又は約10~約20重量%を占め得る。いくつかの実施形態では、甘味料の組合せは、組成物の約1重量%~約3重量%の濃度で存在する。
香味剤
いくつかの実施形態では、組成物は、香味剤を含む。本明細書で使用される場合、「香味剤」又は「香味物質」は、経口製品に関連する知覚特性を変えることが可能な、任意の香味のある又は芳香のある物質である。香味剤により改変され得る知覚特性の例は、味、食感、潤い、清涼性/温熱性及び/又はフレグランス/芳香を含む。香味剤は、天然又は合成であり得、それにより付与される香味の特性は、フレッシュ、スイート、ハーバル、コンフェクショナリー、フローラル、フルーティ又はスパイシーと説明されることがあるが、それらに限定されない。具体的なタイプの香味は、バニラ、コーヒー、チョコレート/ココア、クリーム、ミント、スペアミント、メントール、ペパーミント、ウィンターグリーン、ユーカリ、ラベンダー、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブ、カスカリラ、サンダルウッド、ハチミツ、ジャスミン、ショウガ、アニス、セージ、甘草、レモン、オレンジ、リンゴ、モモ、ライム、サクランボ、イチゴ、三叉神経感覚剤(trigeminal sensate)、テルペン及びそれらの任意の組合せを含むが、それらに限定されない。Leffingwellら、Tobacco Flavoring for Smoking Products、R.J.Reynolds Tobacco Company(1972年)も参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。香味剤、例えばユーカリは、考えられる保湿剤、冷却剤又は平滑剤成分も含み得る。これらの香味料は、ニート(すなわち、単体)で、又は複合させて用意され得、また、濃縮物又は香味料のパッケージとして用いられ得る(例えば、スペアミント及びメントール、オレンジ及びシナモン;ライム、パイナップル)。成分の代表的なタイプは、Whiteらの米国特許第5,387,416号;Stricklandらの米国特許出願公開第2005/0244521号;並びにQuinterらのPCT出願公開第WO05/041699号にも明記されており、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。いくつかの例では、香味剤は、噴霧乾燥形態、又は液体形態であり得る。
組成物に利用される香味剤の量は、変化させてよいが、典型的には約10重量%までであり、ある実施形態は、組成物の全重量に対して、少なくとも約0.1重量%、例えば約0.5~約10重量%、約1~約5重量%、又は約2~約4重量%の香味剤の含有量を特徴とする。
味覚改変剤
本明細書で開示されている組成物の感覚刺激性を改善するために、組成物は、例えば、本明細書に記載されている組成物の香味をマスキングする、変える、ブロックする、又は改善する機能を有し得る1種以上の味を改変する作用剤(「味覚改変剤」)を含み得る。そのような味覚改変剤の非限定的な例は、鎮痛又は麻酔用ハーブ、認識される清涼感(例えば、メントール、ユーカリ、ミント)、温熱感(例えば、シナモン)又は刺痛感(painful sensation)(例えば、カプサイシン)を生じるスパイス及び香味料を含む。ある味覚改変剤は、1つを超える重複する区分に入る。
いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、苦味、甘味、塩辛味又は酸味の1つ以上を改変する。いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、疼痛受容体を標的とする。いくつかの実施形態では、組成物は、苦味を有する活性成分及び苦味の知覚をマスキング又はブロックする味覚改変剤を含む。いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、例えば、別の成分(例えば、活性成分)の苦味をマスキングするために、使用者の口腔における疼痛受容体(例えば、バニロイド受容体)を標的とする物質である。いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、カプサイシンである。
いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、アミノ酸であり、アミノ酸に関して本明細書において上で言及されているガンマ-アミノ酪酸(GABA)である。マウスにおける研究では、GABAが、シナプスの阻害に加えて味蕾の機能(複数可)に役立ち得ると示唆されている。例えば、Dvoryanchikovら、J Neurosci.2011年4月、13;31(15):5782~91頁を参照されたい。理論に束縛されることを望まないが、GABAは、ある味、例えば苦さの知覚を抑制し得る。いくつかの実施形態では、組成物は、カフェイン及びGABAを含む。
いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、アデノシン一リン酸(AMP)である。AMPは、苦い食品の香味をブロックし得る、又は甘さを向上させ得る天然に存在するヌクレオチド物質である。これは、苦い香味を直接的に変えないが、関連受容体をブロックすることにより「苦い」というヒトの知覚を変えることができる。
いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、ラクチゾールである。ラクチゾールは、甘味受容体のアンタゴニストである。甘さ受容体を一時的にブロックすると、例えば、香ばしい風味が強調され得る。
存在する場合、味覚改変剤の代表的な量は、約0.01重量%以上、約0.1重量%以上、又は約1.0重量%以上であるが、組成物の全重量に対して、典型的には約10重量%未満(例えば、組成物の全重量の約0.01%、約0.05%、約0.1%、又は約0.5%から約1%、約5%、又は約10重量%)を占める。
なおさらなる態様では、組成物における活性成分の香味プロファイルを改変するための方法であって、組成物が、組成物の全重量に対して、少なくとも20%の量のフィラー;1種以上のボタニカル材料、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、ニコチン成分、カンナビノイド、医薬品、又はそれらの組合せを含む少なくとも1種の活性成分;塩;並びに少なくとも1種の甘味料を含み、製品組成物が、組成物の全重量に対して少なくとも約40重量%の含水率を有し、製品組成物における味覚改変剤を、使用者の口腔における組成物の味覚をマスキング又は改変するのに有効な量で用意するステップを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、鎮痛又は麻酔用ハーブ、認識される清涼又は温熱効果を生じるスパイス又は香味料、ガンマ-アミノ酪酸、カプサイシン及びアデノシン一リン酸からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、味覚は、苦さ、甘さ、塩辛さ又は酸っぱさである。いくつかの実施形態では、味覚は、苦みである。いくつかの実施形態では、味覚改変剤は、カプサイシンである。
結合剤
結合剤(又は結合剤の組合せ)は、ある実施形態では、望ましい物理的特質及び物理的一体性を組成物にもたらすのに十分な量で用いられる。典型的な結合剤は、有機若しくは無機又はそれらの組合せであり得る。代表的な結合剤は、セルロース誘導体、ポビドン、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)、デンプンベースの結合剤、ペクチン、カラゲナン、プルラン、ゼインなど、及びそれらの組合せを含む。結合剤は、望ましい物理的特質及び物理的一体性を組成物にもたらすのに十分な量で使用され得る。組成物に利用される結合剤の量は、結合剤及び望ましい組成物の性質に基づいて変化させてよいが、典型的には約30重量%までであり、ある実施形態は、組成物の全重量に対して、少なくとも約0.1重量%、例えば約0.5~約30重量%、又は約1~約10重量%の結合剤の含有量を特徴とする。
一実施形態では、結合剤は、セルロース誘導体を含む。ある実施形態では、セルロース誘導体は、セルロース構造における1個以上のヒドロキシル基の水素が、アルキル、ヒドロキシアルキル又はアリール基で置き換えられているセルロースポリマーを意味するセルロースエーテル(カルボキシアルキルエーテルを含む。)である。そのようなセルロース誘導体の非限定的な例は、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、ヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(「CMC」)を含む。一実施形態では、セルロース誘導体は、メチルセルロース、HPC、HPMC、ヒドロキシエチルセルロース、及びCMCの1つ以上である。いくつかの実施形態では、セルロース誘導体は、HPCである。一実施形態では、セルロース誘導体は、HPC及びHPMCの組合せである。いくつかの実施形態では、組成物は、約1~約5重量%のHPC、例えば約1重量%、約2重量%、又は約3重量%から約4重量%、又は約5重量%の組成物を含む。
ある実施形態では、組成物は、ガム結合剤、例えば、天然ガムを含む。本明細書で使用される場合、天然ガムは、結合性を有し、増粘剤又はゲル化剤としても有用な天然起源の多糖材料を指す。代表的な天然ガムは、典型的にはある程度まで水溶性の植物に由来し、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、ガムトラガカント、カラヤガム、ローカストビーンガム、ゲランガム、及びそれらの組合せを含む。存在する場合、天然ガム結合剤材料は、典型的には、組成物の全重量に対して、約5重量%まで、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、又は約1重量%から約2、約3、約4、又は約5重量%の量で存在する。
ある実施形態では、組成物は、アルギン酸塩結合剤(例えば、アルギン酸ナトリウム又はアンモニウム)を含む。ある実施形態では、結合剤は、HPC及びアルギン酸ナトリウムの組合せを含む。結合剤として存在する場合、アルギン酸塩材料は、典型的には、組成物の全重量に対して、約1重量%まで、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、又は約0.5から約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、又は約1重量%の量で存在する。
有機酸
いくつかの実施形態では、組成物は、有機酸を含む。本明細書で使用される場合、「有機酸」という用語は、酸性の性質を特徴とする有機(すなわち、炭素ベース)化合物を指す。典型的には、有機酸は、比較的弱い酸(すなわち、これらは水の存在下で完全に解離しない。)、例えばカルボン酸(-COH)又はスルホン酸(-SOOH)である。本明細書で使用される場合、有機酸への言及は、意図的に添加される有機酸を意味する。この点において、有機酸は、特定の混合物原料として意図的に添加され得、別の混合物原料の成分として本質的に存在するのみのもの(例えば、混合物原料、例えばタバコ材料に本質的に存在し得る少量の有機酸)とは対照的である。いくつかの実施形態では、1種以上の有機酸は、ニートで(すなわち、その遊離酸で、未加工の固体又は液体形態)又は例えば、水中の溶液として添加される。いくつかの実施形態では、1種以上の有機酸は、本明細書で以下に記載されている塩の形態で添加される。
好適な有機酸は、典型的には、ある範囲の脂溶性(すなわち、水及び有機溶解性の適切なバランスを生じる極性)を有する。脂溶性は、水性相と脂溶性相、通常それぞれ水とオクタノールの間における分子の分配係数であるlogPにより都合よく測定される。典型的には、有機酸の脂溶性は、約-2~約6.5の間であり得る。いくつかの実施形態では、有機酸は、オクタノール中より水中で可溶性であり得る(すなわち、負のlogP値、例えば約-2~約-1を有する。)。いくつかの実施形態では、有機酸は、水中ではなくオクタノール中でもほぼ等しく可溶性であり得る(すなわち、約0のlogP値を有する。)。いくつかの実施形態では、有機酸は、水中よりオクタノール中で可溶性であり得る(すなわち、正のlogP値、例えば約1~約6.5を有する。)。いくつかの実施形態では、有機酸は、約1.5~約5.0、例えば、約1.5、約2.0、約2.5、又は約3.0から約3.5、約4.0、約4.5、又は約5.0のlogP値を有する。
いくつかの実施形態では、有機酸は、カルボン酸又はスルホン酸である。カルボン酸又はスルホン酸官能基は、例えば、1~20個の炭素原子(C~C20)を有するアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基のいずれかに付着し得る。いくつかの実施形態では、有機酸は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールカルボン酸又はスルホン酸である。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、任意の直鎖又は分岐鎖炭化水素を指す。アルキル基は、飽和であり得る(すなわち、すべてのsp炭素原子を有する。)又は不飽和であり得る(すなわち、少なくとも1つの不飽和部位を有する。)。本明細書で使用される場合、「不飽和」という用語は、アルキル基内の1つ以上の位置における炭素-炭素sp二重結合の存在を指す。不飽和アルキル基は、一価不飽和又は多価不飽和であり得る。代表的な直鎖アルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル及びn-ヘキシルを含むが、それらに限定されない。分岐鎖アルキル基は、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル及び2-メチルブチルを含むが、それらに限定されない。代表的な不飽和アルキル基は、エチレン又はビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニルなどを含むが、それらに限定されない。アルキル基は、非置換であってよく、又は置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、単環式又は二環式であり得る炭素環式基を指す。シクロアルキル基は、3~7個の炭素原子を単環として、又は7~12個の炭素原子を二環として有する環を含む。単環式シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。シクロアルキル基は、非置換であってよく、又は置換されていてよく、また、1つ以上の不飽和箇所を含み得る(例えば、シクロペンテニル又はシクロヘキセニル)。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、炭素環式芳香族基を指す。アリール基の例は、フェニル及びナフチルを含むが、それらに限定されない。アリール基は、非置換であってよく、又は置換されていてよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」及び「ヘテロシクロアルキル」は、1個以上の環原子がヘテロ原子、例えば窒素、酸素及び硫黄である芳香族又は非芳香族環系をそれぞれ指す。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル基は、20個までの炭素原子、並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルは、3~7環員(例えば、2~6個の炭素原子、並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する単環、又は7~10環員(例えば、4~9個の炭素原子、並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する二環、例えば:ビシクロ[4,5],[5,5],[5,6]又は[6,6]系であり得る。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、1H-インダゾリル、プリニル、4H-キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH-カルバゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル及びイサチノイルを例として、またそれらに限定されずに含む。ヘテロシクロアルキルの例は、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ビス-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、キヌクリジニル及びモルホリニルを例として、またそれらに限定されずに含む。ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキル基は、非置換であってよく、又は置換されていてよい。
本明細書で使用され、上のアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルのいずれかに適用される「置換されている」は、1個以上の水素原子がそれぞれ独立して、置換基で置き換えられていること意味する。典型的な置換基は、-Cl、Br、F、アルキル、-OH、-OCH、NH、-NHCH、-N(CH、-CN、-NC(=O)CH、-C(=O)-、-C(=O)NH、及び-C(=O)N(CHを含むが、それらに限定されない。基が「任意選択により置換されている」と記載されている場合はいずれにおいても、その基が、それぞれの場合で独立して選択される上の置換基の1個以上で置換されていてよい。いくつかの実施形態では、置換基は、1個以上のメチル基又は1個以上のヒドロキシル基であり得る。
いくつかの実施形態では、有機酸は、アルキルカルボン酸である。アルキルカルボン酸の非限定的な例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを含む。いくつかの実施形態では、有機酸は、アルキルスルホン酸である。アルキルスルホン酸の非限定的な例は、プロパンスルホン酸及びオクタンスルホン酸を含む。
いくつかの実施形態では、アルキルカルボン酸又はスルホン酸は、1個以上のヒドロキシル基で置換されている。非限定的な例は、グリコール酸、4-ヒドロキシ酪酸及び乳酸を含む。
いくつかの実施形態では、有機酸は、1個を超えるカルボン酸基又は1個を超えるスルホン酸基(例えば、2、3個又はそれより多くのカルボン酸基)を含み得る。非限定的な例は、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸及びグルタル酸を含む。複数のカルボン酸(例えば、2~4個のカルボン酸基)を含有する有機酸では、カルボン酸基の1個以上は、エステル化されていてよい。非限定的な例は、コハク酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチル、クエン酸モノメチル又はジメチルなどを含む。
いくつかの実施形態では、有機酸は、1個を超えるカルボン酸基及び1個以上のヒドロキシル基を含み得る。そのような酸の非限定的な例は、酒石酸、クエン酸などを含む。
いくつかの実施形態では、有機酸は、アリールカルボン酸又はアリールスルホン酸である。アリールカルボン酸及びスルホン酸の非限定的な例は、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸及びp-トルエンスルホン酸を含む。
好適な有機酸のさらなる非限定的な例は、2,2-ジクロロ酢酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-オキソグルタル酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、樟脳酸(+)、カンファー-10-スルホン酸(+)、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パモン酸、ピログルタミン酸、セバシン酸、ステアリン酸、及びウンデシレン酸を含む。
いくつかの実施形態では、1種以上の有機酸は、単一の有機酸である。いくつかの実施形態では、1種以上の有機酸は、いくつかの酸、例えば2、3種又はそれより多くの有機酸の組合せである。
いくつかの実施形態では、有機酸は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、オクタン酸、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態では、有機酸は、安息香酸である。いくつかの実施形態では、有機酸は、クエン酸である。
代替実施形態では、有機酸の一部又はさらにすべてが、アルカリ成分との塩の形態で添加され得、これはニコチンを含み得るが、それに限定されない。好適な塩の非限定的な例は、例えばニコチンでは、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、イソ酪酸塩、酪酸塩、アルファ-メチル酪酸塩、イソ吉草酸塩、ベータ-メチル吉草酸塩、カプロン酸塩、2-フロ酸塩、フェニル酢酸塩、ヘプタン酸塩、オクタン酸塩、ノナン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、グリコール酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、レブリン酸塩、アスコルビン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アスパラギン酸塩、サリチル酸塩、トシル酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩などを含む。いくつかの実施形態では、有機酸又はその一部は、アルカリ金属、例えばナトリウム、カリウムとの塩の形態で添加され得る。1個を超える酸性基(例えばジ-又はトリ-カルボン酸)を有する有機酸の場合、いくつかの例で、これらの酸性基の1個以上は、そのような塩の形態であり得る。好適な非限定的な例は、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウムなどを含む。いくつかの実施形態では、有機酸は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、オクタン酸、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、又はそれらの組合せの塩である。いくつかの実施形態では、有機酸は、ジ-又はトリ-カルボン酸それぞれのモノ又はジエステル、例えばクエン酸、リンゴ酸若しくは酒石酸のモノメチルエステル又はクエン酸のジメチルエステルである。
混合物に存在する有機酸の量は、変化させてよい。一般的に、混合物は、混合物の全重量に対して、1種以上の有機酸として存在する約0.1~約10重量%の有機酸を含む。いくつかの実施形態では、混合物は、混合物の全重量に対して、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、又は約10重量%の有機酸を含む。いくつかの実施形態では、混合物は、混合物の全重量に対して、約0.1~約0.5重量%、例えば、約0.1、約0.15、約0.2、約0.25、約0.3、約0.35、約0.4、約0.45、又は約0.5重量%の有機酸を含む。いくつかの実施形態では、混合物は、混合物の全重量に対して、約0.25~約0.35重量%、例えば、約0.25、約0.26、約0.27、約0.28、約0.29、又は約0.3から約0.31、約0.32、約0.33、約0.34、又は約0.35重量%の有機酸を含む。有機酸の塩が添加されるケースでは、重量パーセントは、存在し得る対イオンを一切含まない遊離酸の重量に基づいて計算される。
緩衝剤
ある実施形態では、本開示の組成物は、pH調整剤又は緩衝剤を含み得る。使用され得るpH調整剤及び緩衝剤の例は、金属水酸化物(例えば、水酸化アルカリ金属、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)、及び他のアルカリ金属緩衝液、例えば金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウム)、又は金属重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリウムなどを含むが、それらに限定されない。好適な緩衝液の非限定的な例は、アルカリ金属酢酸塩、グリシン酸塩、リン酸塩、グリセロリン酸塩、クエン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩、又はそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、緩衝液は、重炭酸ナトリウムである。
存在する場合、緩衝剤は、典型的には、組成物の重量に対して約5重量%未満、例えば組成物の全重量に対して、約0.1重量%~約5重量%、例えば、約0.1重量%~約1重量%又は約0.1重量%~約0.5重量%の量で存在する。
着色剤
着色剤は、望ましい物理的特質を組成物にもたらすのに十分な量で用いられ得る。着色剤の例は、様々な染料及び顔料、例えばカラメル着色料及び二酸化チタンを含む。組成物に利用される着色剤の量は変化させてよいが、存在する場合、典型的には、組成物の全重量に対して、約3重量%まで、例えば約0.1重量%、約0.5重量%、又は約1%から約3重量%である。
湿潤剤
ある実施形態では、1種以上の湿潤剤が組成物に用いられ得る。湿潤剤の例は、グリセリン、プロピレングリコールなどを含むが、それらに限定されない。含まれる場合、湿潤剤は、典型的には、望ましい水分特質を組成物にもたらすのに十分な量で用意される。さらに、いくつかの例では、湿潤剤は、成型に堆積させるための望ましい流動特性を組成物に付与し得る。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、プロピレングリコールである。
存在する場合、湿潤剤は、典型的には、組成物の全重量に対して、組成物の重量の約5%以下(例えば、約0.1~約5重量%)、例えば、約0.1重量%~約1重量%、又は約1重量%~約5重量%を占める。
オーラルケア添加剤
いくつかの実施形態では、組成物は、オーラルケア原料(又はそのような原料混合物)を含む。オーラルケア原料は、虫歯又は歯の脱落を阻害する、歯周病を阻害する、口腔痛を軽減する、歯を白色化する又は他に歯の染色を阻害する、唾液分泌刺激を導く、悪臭のする呼気を阻害する、呼気を爽やかにするなどの能力を備える。例えば、有効量の原料、例えばタイム油、ユーカリ油及び亜鉛(例えば、Discus DentalのZYTEX(登録商標)のような市販の配合物の原料)が、組成物に組み込まれ得る。望ましい有効量で本発明の組成物内に組み込まれ得る原料の他の例は、Takahashiら、Oral Microbiology and Immunology、19(1)、61~64頁(2004年);Thistleの米国特許第6,083,527号;並びにJakubowskiの米国特許出願公開第2006/0210488号及びCumminsらの第2006/02228308号に明記されているタイプのオーラルケア組成物内に組み込まれるものを含み得る。タバコ含有配合物の他の例示的な原料は、RoquetteによるMALTISORB(登録商標)及びNatraRxによるDENTIZYME(登録商標)として市場に出されている配合物に含有されるものを含む。存在する場合、オーラルケア添加剤の代表的な量は、組成物の全乾燥重量の少なくとも約1%、多くは少なくとも約3%、頻繁には少なくとも約5%である。組成物内のオーラルケア添加剤の量は、典型的には組成物の全乾燥重量の約30%を超えず、多くは約25%を超えず、頻繁には約20%を超えない。
他の添加剤
他の添加剤は、開示されている組成物に含まれ得る。例えば、組成物は、他の材料又は原料と加工され得、ブレンドされ得、配合され得、組み合わせられ得、及び/又は混合され得る。添加剤は、人工であり得、又はハーブ供給源又は生物学的供給源から得られ、若しくはそれに由来し得る。さらなるタイプの添加剤の例は、増粘剤若しくはゲル化剤(例えば、魚ゼラチン)、乳化剤、防腐剤(例えば、ソルビン酸カリウムなど)、崩壊助剤、又はそれらの組合せを含む。例えば、Muaらの米国特許第9,237,769号、Holton,Jr.らの米国特許第7,861,728号、Gaoらの米国特許出願公開第2010/0291245号及びHolton,Jr.らの米国特許出願公開第2007/0062549号に明記されている、それらの代表的な成分、成分の組合せ、それらの成分の相対量、並びにそのような成分を用いるための手段及び方法を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。そのような付加添加剤に対する典型的な包含範囲は、添加剤の性質及び機能、並びに最終組成物に対して意図されている効果に応じて変化させてよく、例示的な範囲は、組成物の全重量に対して、約10重量%まで(例えば、約0.1~約5重量%)である。
前述の添加剤は、一緒に(例えば、添加剤配合物として)又は別々に用いられ得る(例えば、個々の添加剤成分は、最終組成物の調製に関与する異なる段階で添加され得る。)。さらに、前述のタイプの添加剤は、最終製品又は組成物中に提供されるようにカプセル化してよい。例示的なカプセル化添加剤は、例えば、Atchleyの第WO2010/132444号に記載されており、これは、前述のように参照により本明細書に組み込まれる。
タバコ材料
いくつかの実施形態では、組成物は、タバコ材料を含み得る。タバコ材料は、種類、タイプ及び形態で変化させてよい。一般的に、タバコ材料は、ニコチアナ属種の収穫植物から得られる。例示的なニコチアナ属種は、N.タバカム(N.tabacum)、N.ルスティカ(N.rustica)、N.アラタ(N.alata)、N.アレントシ(N.arentsii)、N.エクセルシオール(N.excelsior)、N.フォルゲチアナ(N.forgetiana)、N.グラウカ(N.glauca)、N.グルチノーザ(N.glutinosa)、N.ゴッセイ(N.gossei)、N.カワカミ(N.kawakamii)、N.ナイチアナ(N.knightiana)、N.ラングスドルフィ(N.langsdorffi)、N.オトフォラ(N.otophora)、N.セトケリ(N.setchelli)、N.シルベストリス(N.sylvestris)、N.トメントサ(N.tomentosa)、N.トメントシフォルミス(N.tomentosiformis)、N.ウンデュラタ(N.undulata)、N.xサンデラエ(N.x sanderae)、N.アフリカーナ(N.africana)、N.アムプレキシカウリス(N.amplexicaulis)、N.ベナビデシ(N.benavidesii)、N.ボナリエンシス(N.bonariensis)、N.デブネイ(N.debneyi)、N.ロンギフロラ(N.longiflora)、N.マリチナ(N.maritina)、N.メガロシフォン(N.megalosiphon)、N.オクシデンタリス(N.occidentalis)、N.パニクラタ(N.paniculata)、N.プルムバギニフォリア(N.plumbaginifolia)、N.ライモンジ(N.raimondii)、N.ロスラタ(N.rosulata)、N.シミュランス(N.simulans)、N.ストックトニ(N.stocktonii)、N.スアベオレンス(N.suaveolens)、N.ウムブラチカ(N.umbratica)、N.ベルチナ(N.velutina)、N.ウィガンジオイデス(N.wigandioides)、N.アカウリス(N.acaulis)、N.アクミナタ(N.acuminata)、N.アテニュアタ(N.attenuata)、N.ベンタミアナ(N.benthamiana)、N.カビコラ(N.cavicola)、N.クレベランジ(N.clevelandii)、N.コルジフォリア(N.cordifolia)、N.コリムボサ(N.corymbosa)、N.フラグランス(N.fragrans)、N.グッドスピーディ(N.goodspeedii)、N.リネアリス(N.linearis)、N.ミエルシ(N.miersii)、N.ヌジカウリス(N.nudicaulis)、N.オブツシフォリア(N.obtusifolia)、N.オシデンタリス亜種ヘスペリス(N.occidentalis subsp.Hersperis)、N.パウシフロラ(N.pauciflora)、N.ペツニオイデス(N.petunioides)、N.クアドリバルビス(N.quadrivalvis)、N.レパンダ(N.repanda)、N.ロツンジフォリア(N.rotundifolia)、N.ソラニフォリア(N.solanifolia)及びN.スペガジニ(N.spegazzinii)を含む。ニコチアナ属種からの様々な代表的な他タイプの植物は、Goodspeed,The Genus Nicotiana、(Chonica Botanica)(1954年);Sensabaugh,Jr.らの米国特許第4,660,577号;Whiteらの第5,387,416号、Lawsonらの第7,025,066号;Lawrence,Jr.の第7,798,153号及びMarshallらの第8,186,360号に明記されており、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。様々なタイプのタバコ、生育の実践及び収穫の実践の説明は、Tobacco Production,Chemistry and Technology、Davisら(編)(1999年)に明記されており、これは、参照により本明細書に組み込む。
好適なタバコ材料が得られるニコチアナ属種は、遺伝的改変又は交配技術の使用に由来し得る(例えば、タバコ植物は、成分の製造、特性又は特質を増加又は減少するように遺伝的に操作又は交配され得る。)。例えば、Fitzmauriceらの米国特許第5,539,093号;Wahabらの第5,668,295号;Fitzmauriceらの第5,705,624号;Weiglの第5,844,119号;Dominguezらの第6,730,832号;Liuらの第7,173,170号;Colliverらの第7,208,659号及びBenningらの第7,230,160号;Conklingらの米国特許出願公開第2006/0236434号;並びにNielsenらのPCT第WO2008/103935号に明記されているタイプの植物の遺伝的改変を参照されたい。また、Sensabaugh,Jr.らの米国特許第4,660,577号;Whiteらの第5,387,416号;及びDominguezらの第6,730,832号に明記されているタバコも参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。
ニコチアナ属種は、いくつかの実施形態では、様々な化合物の、その中に存在する内容物について選択され得る。例えば、植物は、そのような植物が、そこから単離されるのが望ましい比較的多量の1種以上の化合物を生じることに基づいて選択され得る。ある実施形態では、ニコチアナ属種の植物(例えば、ガルパオコムン(Galpao commun)タバコ)は、葉表面の化合物の存在率に関して特に生育される。タバコ植物は、温室、生育室又は畑において野外で生育され得る、又は水耕栽培で生育され得る。
ニコチアナ属種植物の様々な一部又は部分は、本明細書で開示されている組成物に含まれ得る。例えば、事実上植物すべて(例えば、植物全体)を収穫しそのまま用いてよい。別法として、植物の様々な一部又は片は、収穫され得る、又は収穫後のさらなる使用のために分離され得る。例えば、花、葉、茎、幹、根、種子、及び様々なそれらの組合せは、さらなる使用又は処理のために単離され得る。いくつかの実施形態では、タバコ材料は、タバコ葉(葉身)を含む。本明細書で開示されている組成物は、加工したタバコの一部又は片、本質的に天然の葉身及び/又は茎形態の乾燥及び熟成させたタバコ、タバコ抽出物、抽出されたタバコパルプ(例えば、水を溶媒として使用して)、又は先述のものの混合物(例えば、抽出されたタバコパルプと顆粒化された乾燥及び熟成天然タバコ葉身を組み合わせる混合物)を含み得る。
ある実施形態では、タバコ材料は、葉身及び茎からなる群から選択される固体タバコ材料を含む。混合物に使用されるタバコは、最も好ましくは、タバコ葉身、又はタバコ葉身及び茎の混合物(その少なくとも一部はスモーク処理されている。)を含む。混合物内のタバコ部分は、加工された形態、例えば加工されたタバコ茎(例えば、カット-ロールした茎、カット-ロール-膨張させた茎又はカット-パフされた茎)又は体積を膨張させたタバコ(例えば、パフタバコ、例えばドライアイス膨張タバコ(DIET))を有し得る。例えば、de la Burdeらの米国特許第4,340,073号;Guyらの第5,259,403号;及びPoindexterらの第5,908,032号;及びPoindexterらの第7,556,047号に明記されているタバコ膨張プロセスを参照されたく、そのすべては、参照により組み込まれる。さらに、混合物は、任意選択により発酵させたタバコを組み込み得る。AtchleyらのPCT第WO2005/063060号に明記されているタイプのタバコ加工技術も参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。
タバコ材料は、典型的には、微粒子(すなわち、刻み、粉砕、顆粒化又は粉末形態)として説明され得る形態で使用される。タバコ材料が微粉化された、又は粉末タイプの形態で提供される手段は、変化させてよい。好ましくは、植物の一部又は片を、粉砕、ミリングなどのための設備及び技術を使用して微粒子形態に微粉砕、粉砕又は微細化する。最も好ましくは、植物材料は、設備、例えばハンマーミル、カッターヘッド、空気制御ミルを使用した粉砕又はミリング中に、比較的乾燥している形態である。例えば、タバコの一部又は片は、その含水率が約15重量%未満、又は約重量%未満の場合、粉砕又はミリングされ得る。最も好ましくは、タバコ材料は、1.4ミリメートル~250ミクロンの平均粒径を有する一部又は片の形態で用いられる。いくつかの例では、タバコ粒子は、スクリーンメッシュを通過する大きさにして、必要とされる粒径範囲を達成できる。必要に応じて、空気分級設備は、望ましい大きさ又は大きさの範囲のタバコ小粒子が収集され得ることを確実にするように使用され得る。必要に応じて、顆粒化タバコの異なる大きさの片は、一緒に混合してよい。
微粉化された、又は粉末タイプの形態でタバコが提供される手段は、変化させてよい。好ましくは、タバコの一部又は片は、粉砕、ミリングなどのための設備及び技術を使用して粉末タイプの形態に微粉砕、粉砕又は微細化する。最も好ましくは、タバコは、設備、例えばハンマーミル、カッターヘッド、空気制御ミルを使用した粉砕又はミリング中に、比較的乾燥している形態である。例えば、タバコの一部又は片は、その含水率が約15重量%未満~約5重量%未満の場合、粉砕又はミリングされ得る。例えば、タバコ植物又はその部分は、個々の一部又は片に分離され得る(例えば、葉は茎から除去され得、並びに/又は茎及び葉は、幹から除去され得る。)。収穫した植物又は個々の一部若しくは片は、一部又は片にさらに細分され得る(例えば、葉は、フィラー型の片、顆粒、微粒子又は微細な粉末と特徴付けられる片又は一部に刻まれ、カットされ、微粉砕され、微細化され、ミリングされ、又は粉砕され得る。)。植物又はその一部に、外力又は圧力をかけることができる(例えば、プレスする、又はロール処理を施すことにより)。そのような加工条件を実行する場合、植物又はその部分は、その天然含水率(例えば、収穫直後のその含水率)に近似する含水率、水分を植物若しくはその部分に添加することにより達成される含水率、又は植物若しくはその部分を乾燥させることから得られる含水率を有し得る。例えば、粉末化、微細化、粉砕又はミリングされた植物の片又はその部分は、約25重量%未満、多くは約20重量%未満、及び頻繁には約15重量%未満の含水率を有し得る。
経口製品を調製するために、ニコチアナ属種の収穫した植物に乾燥プロセスを施すのは典型的である。本明細書で開示されている製品内に包含するための、混合物内に組み込まれるタバコ材料は、適切に乾燥及び/又は熟成させたものである。様々なタイプのタバコに対する様々なタイプの乾燥プロセスの説明は、Tobacco Production,Chemistry and Technology、Davisら(編)(1999年)に明記されている。火力乾燥タバコを乾燥させる技術及び条件の例は、Nestorら、Beitrage Tabakforsch.Int.、20、467~475頁(2003年)及びPeeleの米国特許第6,895,974号に明記されており、これらは、参照により本明細書に組み込む。空気乾燥タバコの代表的な技術及び条件は、Grovesらの米国特許第7,650,892号;Rotonら、Beitrage Tabakforsch.Int.、21、305~320頁(2005年)及びStaafら、Beitrage Tabakforsch.Int.、21、321~330頁(2005年)に明記されており、これらは、参照により本明細書に組み込む。あるタイプのタバコには、代替タイプの乾燥プロセス、例えば火炎乾燥又は天日乾燥を施すことができる。
ある実施形態では、用いられ得るタバコ材料は、火力乾燥又はバージニア(例えば、K326)、バーレイ、天日乾燥(例えば、カテリーニ、プレリップ、コモティニ、シャンティ及びヤンボルタバコを含むインドクルヌール及びオリエンタルタバコ)、メリーランド、暗色、暗色火炎乾燥、暗色空気乾燥(例えば、マドール(Madole)、パサンダ、キューバ、ジャテン及びブズーキタバコ)、自然乾燥(light air cured)(例えば、ノースウィスコンシン及びガルパオタバコ)、インド空気乾燥(Indian air cured)、レッドルシアン及びルスティカタバコ、並びに様々な他の珍しい又は特殊なタバコ及び先述のタバコのいずれかの様々なブレンドを含む。
タバコ材料は、いわゆる「ブレンド」形態を有していてもよい。例えば、タバコ材料は、火力乾燥、バーレイ(例えば、マラウィバーレイタバコ)及びオリエンタルタバコ(例えば、タバコ葉身又はタバコ葉身及びタバコ茎の混合物で構成される、又はそれに由来するタバコとして)の一部又は片の混合物を含み得る。例えば、代表的なブレンドは、乾燥重量ベースで約30~約70部のバーレイタバコ(例えば、葉身又は葉身及び茎)及び約30~約70部の火力乾燥タバコ(例えば、茎、葉身又は葉身及び茎)を組み込み得る。他の例示的なタバコブレンドは、乾燥重量ベースで、約75部の火力乾燥タバコ、約15部のバーレイタバコ及び約10部のオリエンタルタバコ;又は約65部の火力乾燥タバコ、約25部のバーレイタバコ及び約10部のオリエンタルタバコ;又は約65部の火力乾燥タバコ、約10部のバーレイタバコ及び約25部のオリエンタルタバコを組み込む。他の例示的なタバコブレンドは、乾燥重量ベースで、約20~約30部のオリエンタルタバコ及び約70~約80部の火力乾燥タバコを組み込む。
本開示で使用されるタバコ材料に、例えば、発酵、漂白が施されてよい。必要に応じて、タバコ材料は、例えば、照射、低温殺菌又は他に制御された加熱処理が施され得る。そのような処理プロセスは、例えば、Muaらの米国特許第8,061,362号に詳述されており、これは、参照により本明細書に組み込む。ある実施形態では、タバコ材料は、水、及びタバコ材料が加熱された際にアスパラギンが反応してアクリルアミドが形成するのを阻害することが可能である添加剤(例えば、リジン、グリシン、ヒスチジン、アラニン、メチオニン、システイン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、フェニルアラニン、バリン、アルギニン)、二価及び三価カチオンを組み込む組成物、アスパラギナーゼ、ある非還元単糖、ある還元剤、フェノール化合物、少なくとも1個の遊離チオール基又は官能基を有するある化合物、酸化剤、酸化触媒、天然植物抽出物(例えば、ローズマリー抽出物)、並びにそれらの組合せからなる群から選択される添加剤で処理され得る。例えば、Chenらの米国特許公開第8,434,496号、第8,944,072号及び第8,991,403号に記載されているタイプの処理プロセスを参照されたく、これらはすべて参照により本明細書に組み込む。ある実施形態では、このタイプの処理は、元のタバコ材料に、以前に記載されているプロセスで加熱が施される場合に有用である。
様々な実施形態では、タバコ材料は、そこからのタバコ材料の可溶性成分を抽出するように処理され得る。本明細書で使用される場合、「タバコ抽出物」は、抽出プロセスにおいてタバコ材料と接触する溶媒による、固体タバコパルプから抽出されるタバコ材料の単離した成分を指す。タバコ材料の様々な抽出技術は、タバコ抽出物及びタバコ固体材料を得るために使用され得る。例えば、Beesonらの米国特許出願公開第2011/0247640号に記載されている抽出プロセスを参照されたく、これは、参照により本明細書に組み込む。タバコの成分を抽出するための他の例示的な技術は、Fioreの米国特許第4,144,895号;Osborne,Jr.らの第4,150,677号;Reidの第4,267,847号;Wildmanらの第4,289,147号;Brummerらの第4,351,346号;Brummerらの第4,359,059号;Mullerの第4,506,682号;Keritsisの第4,589,428号;Sogaらの第4,605,016号;Pouloseらの第4,716,911号;Niven,Jr.らの第4,727,889号;Bernasekらの第4,887,618号;Clappらの第4,941,484号;Faggらの第4,967,771号;Robertsらの第4,986,286号;Faggらの第5,005,593号;Grubbsらの第5,018,540号;Whiteらの第5,060,669号;Faggの第5,065,775号;Whiteらの第5,074,319号;Whiteらの第5,099,862号;Whiteらの第5,121,757号;Faggの第5,131,414号;Munozらの第5,131,415号;Faggの第5,148,819号;Kramerの第5,197,494号;Smithらの第5,230,354号;Faggの第5,234,008号;Smithの第5,243,999号;Raymondらの第5,301,694号;Gonzalez-Parraらの第5,318,050号;Teagueの第5,343,879号;Newtonの第5,360,022号;Clappらの第5,435,325号;Brinkleyらの第5,445,169号;Lauterbachの第6,131,584号;Kierulffらの第6,298,859号;Muaらの第6,772,767号;及びThompsonの第7,337,782号に記載されており、これらのすべては、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、タバコ材料のタイプは、最初に視覚的に、他のタバコ材料よりある程度明るい色になる(例えば、白色化又は漂白される。)ように選択される。タバコパルプは、ある実施形態では、当業界で既知の任意の手段に従って、また、色を落とした活性成分に関して、上記のように白色化され得る。
タバコ材料の典型的な包含範囲は、タバコ材料の性質及びタイプ、並びに最終組成物に対する意図されている効果に応じて、組成物の全重量に対して、約30重量%まで(又は約20重量%まで、又は約10重量%まで、又は約5重量%まで)の例示的な範囲で変化させてよい(例えば、約0.1~約15重量%)。いくつかの実施形態では、本開示の製品は、タバコ材料(活性成分としての精製されたニコチン以外)を完全に含まない、又は実質的に含まないと特徴付けられる。例えば、ある実施形態は、1重量%未満、若しくは0.5重量%未満、若しくは0.1重量%未満のタバコ材料、又は0重量%のタバコ材料を有すると特徴付けられる。
組成物の調製
組成物の様々な成分(例えば、フィラー、水、活性成分)が組み合わせられる手段は、変化させてよい。したがって、例えば、粉末化した組成物成分を有する全体の組成物は、性質が比較的均一なことがある。液体又は乾燥固体形態であり得る上述の成分は、前処理ステップで、組成物の任意の残りの成分と混合する前に、混和されていてよく、又は他のすべての液体又は乾燥原料と共に単に混合してよい。組成物の様々な成分は、当業界で既知の任意の混合技術又は設備を使用して、一緒に接触させ、組み合わせ、又は混合してよい。組成物原料を密接に接触させる任意の混合方法、例えば、インペラー又は撹拌が可能である他の構造物を特徴とする混合装置が使用され得る。混合設備の例は、ケーシングドラム、コンディショニングシリンダー又はドラム、液体噴霧装置、円錐型ブレンダー、リボンブレンダー、Littleford Day,Inc.からのFKM130、FKM600、FKM1200、FKM2000及びFKM3000として入手できる混合機、鋤刃型の混合機シリンダー、Hobart混合機などを含む。例えば、Solomonらの米国特許第4,148,325号;Korteらの第6,510,855号;及びWilliamsの第6,834,654号に明記されているタイプの方法論も参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。いくつかの実施形態では、組成物を形成する成分は、それらの混合物が、組成物を形成するためのデンプン成形プロセスで使用され得るように調製される。組成物を配合するための手段及び方法は、当業者に明らかである。例えば、Solomonらの米国特許第4,148,325号;Korteらの米国特許第6,510,855号;及びWilliamsの米国特許第6,834,654号、Ridgwayらの米国特許第4,725,440号及びBolderらの第6,077,524号に明記されているタイプの方法論を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。
いくつかの実施形態において、経口製品全体又は任意のその成分は、微粒子材料と記載され得る。本明細書で使用される場合、「微粒子」という用語は、複数の個々の粒子の形態の材料を指し、その一部は、複数の粒子の凝集体の形態であり得、粒子は、平均の長さ対幅の比を2:1未満、例えば1.5:1未満、例えば約1:1で有する。様々な実施形態では、微粒子材料の粒子は、実質的に球形又は顆粒と説明され得る。ある実施形態において、第1の非タバコセルロース系材料及び第2の非タバコセルロース系材料のどちらか一方は、微粒子材料と特徴付けることができる。ある実施形態において、第1の非タバコセルロース系材料だけが、微粒子材料(例えば、MCC)と特徴付けることができる。
いくつかの実施形態において、全体の経口製品又は任意のその成分は、繊維状材料と記載され得る。本明細書において使用される場合、「繊維状の」又は「繊維」という用語は、複数の繊維の形態の材料を指し、その一部は、複数の繊維の凝集体の形態であり得、繊維は、2.5:1超、例えば3:1超、例えば約3:1~約6:1の平均の長さ対幅の比を有する。
微粒子材料又は繊維状材料の粒径は、ふるい分析により測定され得る。当業者が容易に把握するように、ふるい分析(他にグラデーションテストとして知られている)は、微粒子材料の粒径分布を測定するために使用される方法である。典型的には、ふるい分析は、好ましくはワイヤーメッシュ布の形態のスクリーンを含むふるいの入れ子状カラムを伴う。予め計量した試料をカラムにおいて、最大のスクリーン開口又はメッシュサイズを有する上部又は最上部のふるい(すなわち最大孔径のふるい)に導入することができる。カラムにおける低位の各ふるいは、上のふるいより徐々に小さくなるスクリーン開口又はメッシュサイズを有する。典型的には、ふるいのカラムのベース部分は、カラムにおける底部又は最下部のふるい(最小のスクリーン開口又はメッシュサイズを有する。)のスクリーン開口又はメッシュサイズより小さい粒径を有する任意の粒子を収集する受容部分である。
いくつかの実施形態では、ふるいのカラムは、メカニカルアジテーターの上又は中に置かれ得る。アジテーターは、カラムにおけるふるいのそれぞれの振動を引き起こす。メカニカルアジテーターは、正確なふるいですべての粒子が収集されることを確実にするために、予め指定された時間稼働させてよい。いくつかの実施形態では、ふるいのカラムは、0.5分~10分、例えば1分~10分、例えば1分~5分、例えばおよそ3分の一定期間撹拌される。カラムにおけるふるいの撹拌が完了したら、各ふるい上で収集した材料を計量する。各ふるいにおける各試料の重量は、次いで、各ふるいで保たれた質量の百分率を得るために、全重量で割ることができる。当業者が容易に把握するように、ふるい分析に使用されるカラムにおける各ふるいでの、スクリーン開口の大きさ又はメッシュサイズは、分析される試料の粒度又は公知の最大/最小粒径に基づいて選択され得る。いくつかの実施形態では、ふるいのカラムは、ふるい分析に使用され得、カラムは、2~20個のふるい、例えば5~15個のふるいを含む。いくつかの実施形態では、ふるいのカラムは、ふるい分析に使用され得、カラムは、10個のふるいを含む。いくつかの実施形態では、ふるい分析に使用されるふるいの最大スクリーン開口又はメッシュサイズは、1000μm、例えば500μm、例えば400μm、例えば300μmであり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で言及される、微粒子形態又は繊維状形態で特徴付けられる任意の材料(例えば、フィラー、タバコ材料及び全体の経口製品)は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する、少なくとも50重量%の粒子を有し得る。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも60重量%は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも70重量%は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも80重量%は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも90重量%は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態において、本明細書において言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも95重量%は、ふるい分析によって測定すると、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態において、本明細書において言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも99重量%は、ふるい分析によって測定すると、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子のおよそ100重量%は、ふるい分析により測定して、約1000μmより大きくない、例えば約500μmより大きくない、例えば約400μmより大きくない、例えば約350μmより大きくない、例えば約300μmより大きくない粒径を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも50重量%、例えば少なくとも60重量%、例えば少なくとも70重量%、例えば少なくとも80重量%、例えば少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%、例えば少なくとも99重量%は、ふるい分析により測定して、約0.01μm~約1000μm、例えば約0.05μm~約750μm、例えば約0.1μm~約500μm、例えば約0.25μm~約500μmの粒径を有する。いくつかの実施形態では、本明細書で言及される任意の微粒子材料又は繊維状材料の粒子の少なくとも50重量%、例えば少なくとも60重量%、例えば少なくとも70重量%、例えば少なくとも80重量%、例えば少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%、例えば少なくとも99重量%は、ふるい分析により測定して、約10μm~約400μm、例えば約50μm~約350μm、例えば約100μm~約350μm、例えば約200μm~約300μmの粒径を有する。
一実施形態では、本明細書で開示されている組成物を調製する方法であって、例えば、1種以上のフィラー、少なくとも1種の活性成分及び塩を混合して、第1の混合物を形成するステップ、並びに水を第1の混合物に添加して、組成物を形成するステップを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、1種以上の結合剤を第1の混合物に添加するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、緩衝液、1種以上の甘味料、湿潤剤、香味料、又はそれらの組合せを、第1の混合物に添加するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、追加の水を組成物に添加するステップをさらに含む。
経口用途のために構成される
経口用途のために構成された生成物が、本明細書で提供される。本明細書で使用される場合、「経口用途のために構成される」という用語は、製品が使用中に、使用者の口腔における唾液が、組成物の成分(例えば、香味剤及び/又は活性成分)の1種以上を使用者の口腔中へと通過させるような形態で提供されることを意味する。ある実施形態では、製品は、使用者の口腔、使用者の消化器系、又はその両方における粘膜を通して成分を使用者に送達するように適合され、いくつかの例では、前記成分は、製品が使用される場合、口腔における粘膜を通して吸収され得る、又は消化管を通して吸収され得る活性成分(例えば、刺激剤、ビタミン、味覚改変剤、又はそれらの組合せを含むが、それらに限定されない。)である。
本明細書に記載されている経口用途のために構成された製品は、ゲル、トローチ、錠剤、ガム、ロゼンジ、粉末及びパウチを含む様々な形態を取り得る。ゲルは、ソフト又はハードであり得る。経口用途のために構成されたある製品は、トローチの形態である。本明細書で使用される場合、「トローチ」という用語は、最終製品がやや硬くなった固体ゲルになるように、液体又はゲル組成物を固化することにより作られる溶解可能な経口製品を指す。ゲルの剛性は、高度に変化しやすい。本開示のある製品は、固体の形態である。ある製品は、例えば、以下の特性:クリスピー状、顆粒、腰が強い、シロップ状、ペースト状、ふんわりとしている、平滑及び/又はクリーム状の1つ以上を呈し得る。ある実施形態では、望ましいテクスチャー性は、接着性、粘着性、密度、乾燥、脆さ、粒状性、ねばつき、硬度、重さ、水分吸収、水分放出、口腔コーティング、粗さ、スリップ性、平滑度、粘度、濡れ性、及びそれらの組合せからなる群から選択され得る。
本開示の組成物を含む製品は、溶解可能であり得る。本明細書で使用される場合、「溶解する」、「溶解すること」及び「溶解可能な」という用語は、口腔において水分と相互作用して溶液中に入る水溶性成分を有し、それにより生成物の段階的な消費を引き起こす組成物を指す。一態様によれば、溶解可能な製品は、使用者の口腔において、完全に溶解するまで所定の時間存続させることが可能である。溶解速度は、約1分以下~約60分の広い範囲にわたって変化させてよい。例えば、急速放出組成物は、典型的には、作用物質を約2分以下、多くは約1分以下(例えば、約50秒以下、約40秒以下、約30秒以下、又は約20秒以下)で溶解及び/又は放出する。溶解は、任意の手段、例えば溶融、機械的破砕(例えば咀嚼)、酵素若しくは他の化学的分解又は組成物の成分の間における相互作用の破壊により発生し得る。いくつかの実施形態では、製品は、例えば、Cantrellらの米国特許出願公開第2012/0037175号で論じられているように溶融可能であってよい。他の実施形態では、製品は、使用者の口腔において製品の滞留中に溶解しない。
一実施形態では、本開示の組成物を含む製品は、水分透過型容器(例えば、水透過型パウチ)内に配置された組成物の形態である。水透過型パウチ形式内のそのような組成物は、典型的には、組成物を含有する1つのパウチをヒト対象/使用者の口腔に置くにより使用される。一般的に、パウチは、湿潤型嗅ぎタバコ生成物が一般的に使用されるのと同じように、使用者の口腔内のいずれか、例えば口唇の下に置かれる。パウチは、好ましくは咀嚼又は嚥下されない。唾液への曝露は、次いでその中の組成物の成分の一部(例えば、香味剤及び/又は活性成分)に、例えば、水透過型パウチを通過させ、使用者に香味及び満足感をもたらし、使用者は、組成物の一部を吐き出す必要がない。使用した/味わった約10分~約60分、典型的には約15分~約45分後、相当量の組成物がヒト対象における経口粘膜を通して吸収されており、パウチは、廃棄するため、ヒト対象の口腔から除去され得る。
したがって、ある実施形態では、本明細書で開示されている組成物及び上述の任意の他の成分は、組成物を使用する容器として作用する水分透過型小袋又はパウチ内で組み合わせて、経口用途のために構成されたパウチ入り製品が得られる。本開示のある実施形態は、添付の図面の図1に関して記載されており、これらの記載されている実施形態は、外側パウチを有し、本明細書に記載されている組成物を含有するスヌースタイプ製品を提供する。以下でより詳細に説明されるように、そのような実施形態は、単なる例として示され、本開示のパウチ入り製品は、他の形態の組成物を含み得る。そのような小袋又はパウチの組成物/構築物、例えば、図1で例証されている実施形態における容器パウチ10は、変化させてよい。図1を参照すると、第1の実施形態のパウチ入り製品10が示されている。パウチ入り製品10は、パウチ20の形態の水分透過型容器を含み、これは、本明細書に記載されている組成物を含む材料15を含有する。
無煙タバコ製品の製造に使用されるタイプの好適な小袋、パウチ又は容器は、パウチに入れたこの実施形態に使用され得る。そのような無煙タバコ製品の例は、CatchDry、Ettan、General、Granit、Goteborgs Rape、Grovsnus White、Metropol Kaktus、Mocca Anis、Mocca Mint、Mocca Wintergreen、Kicks、Probe、Prince、Skruf及びTreAnkrareの商品名で入手できる。組成物は、従来のスヌースタイプの製品の製造に使用されるタイプの成分を使用する手段でパウチに含有され、包装され得る。パウチにより、ティーバッグの構築に使用されるメッシュ状タイプの材料に特性が類似していると考えられるタイプの液体透過型容器が得られる。組成物の成分は、パウチを通して使用者の口腔へと直ちに拡散する。
好適なタイプのパウチの非限定的な例は、例えば、Kjerstadの米国特許第5,167,244号及びSebastianらの第8,931,493号;並びにSebastianらの米国特許出願公開第2016/0000140号;Sebastianらの第2016/0073689号;Chapmanらの第2016/0157515号;及びSebastianらの第2016/0192703号に明記されており、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込む。個々のパウチ又は複数のパウチ(例えば、2、4、5、10、12、15、20、25又は30個のパウチ)として得られるパウチは、単一のパウチ又は個々のポーションが、一体型ストランド又はマトリックスのパウチから使用のために直ちに除去され得るように、一緒につなげる、又は連結することができる(例えば、端部と端部で)。
例示的なパウチは、使用者による使用中に、パウチが、制御された分散又は溶解をきたすような材料及びそのような手段から製造され得る。そのようなパウチ材料は、メッシュ、スクリーン、穿孔紙、透過型布帛などの形態を有し得る。例えば、メッシュ状形態のライスペーパー又は穿孔ライスペーパーから製造されたパウチ材料は、使用者の口腔で溶解し得る。結果として、パウチ及び組成物はそれぞれ、通常の使用条件中で、使用者の口腔内において完全な分散をきたし得るので、パウチ及び組成物の両方が、使用者により摂取され得る。パウチ材料の他の例は、水分散性フィルムを形成する材料(例えば、結合剤、例としてアルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、プルラン)、並びに粉砕セルロース誘導体(例えば、微細粒径の木材パルプ)などの材料と組み合わせた材料を使用して製造され得る。好ましいパウチ材料は、水分散性又は溶解可能であるが、通常の使用条件下で、パウチが物理的一体性の喪失をきたす時間より前に、著しい量の組成物内容物が、パウチ材料を通して浸透するように設計及び製造され得る。必要に応じて、香味原料、崩壊助剤及び他の望ましい成分は、パウチ材料内に組み込まれ得る、又はパウチ材料へと適用され得る。
各生成物のユニット、例えば、パウチ内に含有される材料の量は、変化させてよい。いくつかの実施形態では、各パウチ内の組成物の重量は、少なくとも約50mg、例えば、約50mg~約1グラム、約100~約800mg、又は約200~約700mgである。より小規模ないくつかの実施形態では、各パウチ内の組成物の重量は、約100~約300mgであり得る。より大規模な実施形態では、各パウチ内の材料の重量は、約300mg~約700mgであり得る。必要に応じて、他の成分は、各パウチ内に含有され得る。例えば、香味付けした水分散性又は水溶性材料の少なくとも1つの香味ストリップ、片又はシート(例えば、呼気を爽やかにする食用フィルムタイプの材料)は、少なくとも1つのカプセルと共に、又はそれなしで、各パウチ内に配置され得る。そのようなストリップ又はシートは、パウチ内に容易に組み込むために、折り畳む、又は丸めることができる。例えば、Scottらの米国特許第6,887,307号及びLeungらの第6,923,981号;並びにThe EFSA Journal(2004年)85、1~32頁に明記されているタイプの材料及び技術を参照されたく、これらは、参照により本明細書に組み込む。
ある実施形態では、本明細書に記載されている1種以上の活性成分は、パウチ入り製品内の組成物に含まれ、1種以上のさらなる活性成分は、生成物の外部表面内に又はその上(例えば、本明細書で開示されているパウチ材料の上又は中)に配置される。いくつかの実施形態では、別の部位の活性成分は、時間差の放出プロファイルが可能となり得る(例えば、ある活性成分が、口腔及び/又は消化器系ですぐに利用でき、他の活性成分は、生成物の使用に対してさらに徐々に放出され得る。)。
本明細書に記載されているパウチ入り製品は、任意の好適な内側パッケージング材料及び/又は外側容器内、例えば無煙タバコ製品に利用されるものに包装され得る。例えば、Hensonらの米国特許第7,014,039号;Kutschらの第7,537,110号;Kutschらの第7,584,843号;Gelardiらの第8,397,945号、ThiellierのD592,956;PatelらのD594,154;及びBaileyらのD625,178;Robinsonらの米国特許出願公開第2008/0173317号;Clarkらの第2009/0014343号;Bjorkholmの第2009/0014450号;Bellamahらの第2009/0250360号;Gelardiらの第2009/0266837号;Gelardiの第2009/0223989号;Thiellierの第2009/0230003号;Gelardiの第2010/0084424号;並びにBaileyらの第2010/0133140号;Baileyらの第2010/0264157号;及びBaileyらの第2011/0168712号に明記されている無煙タイプ製品用の様々なタイプの容器を参照されたく、これらは、参照により本明細書に組み込む。
先述の説明において提示される教示の利益を有する本発明の多くの改変及び他の実施形態を、本発明が関係する当業者は思い浮かべるものである。したがって、本発明が、開示されている特定の実施形態に限定されないこと、並びに改変及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるように意図されていることは理解されるべきである。本明細書では特定の用語が用いられるが、これらは、一般的及び説明的な意味でのみ使用され、限定する目的では使用されない。
本発明の態様は、以下の実施例により、より詳しく例証され、これらは、本発明のある態様を例証するために明記されており、それらを限定すると解釈されるべきではない。
[実施例1:麦ワラ溶解パルプ]
麦ワラ溶解パルプは、湿ったパルプの形態で用意された。麦ワラ溶解パルプを、図2に例示されている通り、フレーク様構造になるまで乾燥した。溶解パルプをRetsch卓上熱風パルプ乾燥機内において、約60℃で約2時間、乾燥させた。乾燥後の溶解パルプの水分レベルは、乾燥パルプ材料の全重量に基づくと、約2%の水であった。
乾燥した溶解パルプを、卓上粉砕器(公称出力600WのRetsch遠心粉砕器(ZM1))を使用して粉砕した。粉砕器の出力は、15,000rpmの回転速度において、1時間あたり400mlとした。密閉ミル条件を用いて溶解パルプを粉砕した(すなわち、溶解パルプ材料をミル内の密閉容器に供給した)。コムギ溶解パルプを2.0mmの粉砕メッシュサイズで、1回、粉砕した。粉砕後のコムギ溶解パルプを図3A及び3Bに例示する。示されている通り、粉砕により、乾燥フレークからふわふわした繊維状構造体が生成した。
粉砕後の材料の密度を測定するために、粉砕された材料を等級付けされた測定用ガラスに注ぎ入れた。測定用ガラスを手作業で振とうし、繊維クラスター間の目視可能な材料の架橋部又は空隙のいずれも低下させた。100mlの均等なレベルで、ガラスをグラムあたり小数点第2位の天秤に置き、重量を記録した。粉砕コムギ溶解パルプの密度は、37g/Lと計算された。
[実施例2:堅木溶解パルプ]
乾燥シートの形態の堅木の硫酸塩溶解パルプ(カバノキ)を用意した。このような出発原料は、通常、700~800g/Lの範囲の密度を有する。実施例1と同じ装置を使用し、堅木溶解パルプを1回、粉砕して、粉砕メッシュサイズを2.0mmとした。粉砕器の出力は、15,000rpmの回転速度において、1時間あたり220mlとした。粉砕後の堅木パルプの不規則な繊維形状を図4に示す。粉砕後の堅木溶解パルプの密度は、実施例1に説明したものと同じ方法を使用して、25g/Lと計算された。
[実施例3:軟木溶解パルプ]
乾燥シートの形態の軟木の溶解パルプ(トウヒ)を用意した。このような出発原料は、通常、700~800g/Lの範囲の密度を有する。実施例1と同じ装置を使用し、軟木溶解パルプを最初に1回、粉砕して、粉砕メッシュサイズを2.0mmとした。粉砕器の出力は、15,000rpmの回転速度において、1時間あたり280mlとした。実施例1に記載されている通りに計算した、粉砕後の軟木溶解パルプの密度は、21g/Lであった。最初の粉砕後の軟木パルプの長い不規則なクラスター様形状を図5に示す。
次に、軟木を2回目の粉砕を行い、粉砕メッシュサイズwo2.0mmにした。粉砕器の出力は、15,000rpmの回転速度において、1時間あたり1600mlとした。第2の粉砕後の粉砕された軟木溶解パルプの密度は、26g/Lであった。
次に、軟木に3回目の粉砕を行い、粉砕メッシュサイズを1.0mmにした。粉砕器の出力は、15,000rpmの回転速度において、1時間あたり600mlとした。第3の粉砕後の粉砕された軟木溶解パルプの密度は、32g/Lであった。
上で明記されている通り、理論によって限定されることを意図するものではないが、完全に破壊されていない溶解パルプから繊維を穏やかに粉砕すると、繊維の嵩充填特性が維持されるだけではなく、繊維の形状を不規則にして、この材料の密度を低下させることによって、繊維の嵩充填特性が改善される可能性が高いという仮説が立てられる。上記の結果は、機械的処理を増加すると、最終的に製品の密度が高くなることを実証している。理論によって限定されることを意図するものではないが、より強度の高い機械的処理は、材料の破壊の増大(すなわち、より短く、より密度の高い小片)を引き起こすと考えられる。したがって、出発原料ごとに、パルプの機械的処理により到達され得る最適な密度レベルが存在し、その後、密度は低下し始める可能性が高い。このような最適な密度レベルは、上記の基本プロセス(すなわち、嵩密度を断続的に測定しながら、材料を繰り返し粉砕する)を使用して実験的に決定され得る。
[実施例4:経口製品の調製]
市販製品であるLYFT Lime Strongの標準手順は、10重量パーセントの微結晶セルロース(MCC)成分を乾式ブレンド工程から除外したことを除き、EKOMEX 1500Lパドル-ブレンダーを使用して調製した。上記の基礎組成物の試料2000gを、組成物から最初に残しておいた10重量百分率のMCCの分を補う程の十分な量のMCCと共にフードブレンダー中でブレンドし、均一な基礎組成物を形成した。
フードブレンダー中で、均一な基礎組成物の試料45gを5gのMCC及び15gの水とブレンドすることによって、フィラー成分として微結晶セルロース(MCC)しか有さない比較経口製品組成物を調製して、比較組成物を形成した。
本発明の例示的実施形態として、均一な基礎組成物の試料45gを、フードブレンダー中、上記の実施例1に従い粉砕された2.6gの麦ワラ溶解パルプ及び15gの水と共にブレンドし、例示的実施形態を得た。
比較組成物及び例示的実施形態は、充填体積量の差異が分かるよう、体積の段階的変化を有する個々の容量測定ジャーに入れた。目視検査に基づくと、麦ワラ溶解グレードパルプを含む例示的実施形態は、比較組成物よりも大きな体積を有する材料をもたらし、麦ワラ溶解グレードパルプの使用は、材料の密度全体に影響を及ぼしたことを例示する。密度の差異は、ほぼ27%と推定した。

Claims (36)

  1. 経口用途に適合されている組成物であって、
    組成物の全重量に対して約20重量%以上の総フィラー含有量で存在する1種以上のフィラーであって、該1種以上のフィラーが、溶解グレードパルプ材料又は非木質微結晶セルロースの形態の第1のフィラーを含み、該第1のフィラーが、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有する、1種以上のフィラーと、
    活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分と
    を含む、組成物。
  2. 前記溶解グレードパルプ材料が、木材源、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記溶解グレードパルプ材料が、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、堅木、軟木軟木、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記溶解グレードパルプ材料が、堅木若しくは軟木の溶解グレードパルプ又は麦ワラ溶解グレードパルプである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記溶解グレードパルプ材料が、約15g/L~約50g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記非木質微結晶セルロースが、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記非木質微結晶セルロースが、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記非木質微結晶セルロースが、約40~約120g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記第1のフィラーが、前記組成物の全重量に対して約2~約10重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記第1のフィラーが、前記組成物の全重量に対して約3~約6重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項9に記載の組成物。
  11. 総フィラー含有量が、前記組成物の全重量に対して約30重量パーセント以上である、請求項1に記載の組成物。
  12. 総フィラー含有量が、前記組成物の全重量に対して約40重量パーセント以上である、請求項1に記載の組成物。
  13. 総フィラー含有量が、前記組成物の全重量に対して約20重量パーセント~約60重量パーセントの範囲にある、請求項1に記載の組成物。
  14. 約250g/L以上の嵩密度を有する非タバコセルロース系材料の形態の第2のフィラーをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  15. 前記非タバコセルロース系材料が、約250g/L~約1200g/Lの範囲の嵩密度を有する、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記非タバコセルロース系材料が、木材源に由来する微結晶セルロースなどの微結晶セルロースである、請求項14に記載の組成物。
  17. 前記微結晶セルロースが、約75ミクロン~約150ミクロンの範囲の粒径を有する、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記第2のフィラーが微粒子形態にあり、前記第1のフィラーが繊維状形態にある、請求項14に記載の組成物。
  19. 前記組成物の全重量に対して約30重量%以上の含水率を有する、請求項1に記載の組成物。
  20. 前記組成物の含水率が、該組成物の全重量に対して約30重量パーセント~約60重量パーセントの範囲にある、請求項1に記載の組成物。
  21. 前記組成物の含水率が、該組成物の全重量に対して約40重量パーセント~約55重量パーセントの範囲にある、請求項1に記載の組成物。
  22. 前記少なくとも1種の付加成分が、ボタニカル材料、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、カンナビノイド、カンナビノイド模倣物、テルペン、医薬品、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分を含む、請求項1に記載の組成物。
  23. 以下:塩、甘味剤、緩衝液、湿潤剤、結合剤、及びそれらの組合せのうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  24. 前記組成物の全重量に対して約5重量パーセントまでのタバコを含み、該タバコが、任意選択により漂白形態にある、請求項1に記載の組成物。
  25. タバコを実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
  26. ニコチンを実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
  27. ニコチン成分を含む、請求項1に記載の組成物。
  28. パウチに封入されてパウチ入り製品を形成する、請求項1~27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 経口用途に適合されている組成物を形成する方法であって、
    約10%以下の含水率を有する溶解グレードパルプ材料を用意するステップと、
    前記溶解グレードパルプ材料を粉砕して、約150g/L以下の非タップ嵩密度を有するパルプ材料を形成するステップと、
    前記パルプ材料を、活性成分、香味物質、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の付加成分と混合し、経口用途に適合されている経口組成物を形成するステップと
    を含む、方法。
  30. 前記溶解グレードパルプ材料が、粉砕前にフレーク形態又はシート形態にある、請求項29に記載の方法。
  31. 前記パルプ材料を、約250g/L以上の嵩密度を有する非タバコセルロース系材料と混合するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  32. 前記非タバコセルロース系材料が、木材に由来する微結晶セルロース材料である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記溶解グレードパルプ材料が、木材源、農業残留物源、一年生植物及び草、リサイクル植物材料、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項29~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記溶解グレードパルプ材料が、メイズ、カラスムギ、イネ、オオムギ、ライムギ、ソバ、テンサイ、ふすま、竹、堅木、軟木、ワタ、柑橘、柳、ココア、アバカ、バガス、エスパルト、ユーカリ、ヘンプ、黄麻、ケナフ麻、亜麻、シサル麻、及びそれらの組合せからなる群から選択される植物源に由来する、請求項29~32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記溶解グレードパルプ材料が、堅木若しくは軟木の溶解グレードパルプ又は麦ワラ溶解グレードパルプである、請求項29~32のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記パルプ材料が、約15g/L~約50g/Lの範囲の非タップ嵩密度を有する、請求項29~32のいずれか一項に記載の方法。
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