JP2024522032A - カテーテル先端を能動的に再位置決めするためのガイドワイヤを有する静脈内カテーテルデバイス - Google Patents

Abstract

静脈内カテーテルデバイスは、カテーテル先端を能動的に再位置決めするためのガイドワイヤを含むことができる。ガイドワイヤアセンブリは、臨床医がガイドワイヤのセグメントの近位端を移動させることによってカテーテル先端を能動的に再位置決めすることを可能にするように構成され得る。カテーテル先端を再位置決めすることによって、ガイドワイヤアセンブリは、カテーテル先端が塞がれた場合であっても、カテーテルを通した血液試料の採取または流体の注入を容易にできる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０２１年５月２７日に出願された「カテーテル先端を能動的に再位置決めするためのガイドワイヤを有する静脈内カテーテルデバイス」と題する米国仮出願番号第６３／１９４，０５０号の優先権を主張し、その全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

静脈内（ＩＶ）カテーテルデバイスは、一般に、様々な注入療法に使用される。例えば、ＩＶカテーテルデバイスは、生理食塩水、様々な薬剤、および中心静脈栄養などの流体を、患者に注入するために使用されることがある。ＩＶカテーテルデバイスは、患者から血液を採取するために使用されることもある。

一般的なタイプのＩＶカテーテルデバイスは、「オーバー・ザ・ニードル式」のカテーテルを含む。その名称が示すように、オーバー・ザ・ニードル式のカテーテルは、鋭い遠位先端を有する針に被せて装着することができる。カテーテルおよび針は、針の斜面部が患者の皮膚から離れる方向を向く状態で針の遠位先端がカテーテルの遠位先端を越えて延びるように、組み立てられることが可能である。カテーテルおよび針は、一般に、皮膚を通して患者の血管系内に浅い角度で挿入される。カテーテルがいったん血管系内に位置決めされると、血栓がカテーテルの遠位開口部の周囲に形成されたとき、または、遠位開口部が血管壁に押し当てられて位置決めされたときなどに、カテーテルは塞がれる可能性がある。

ＩＶカテーテルデバイスが患者の血管系内で適切に保たれていない場合、ＩＶカテーテルデバイスは塞がれてしまう可能性がある。ＩＶカテーテルデバイスが塞がれてしまうと、流体の注入または血液の採取のためにＩＶカテーテルデバイスを使用することはもはや不可能となり得る。そのような場合、ＩＶカテーテルデバイスは交換される可能性がある。しかし、ＩＶカテーテルデバイスの交換は患者にとって負担であり、コストが増加する。このような問題に対処するために、いくつかのデバイスが開発されており、それらのデバイスは、体内器官に残されたＩＶカテーテルデバイスのカテーテルを通して挿入されて塞がりを除去できる。例えば、いくつかのデバイスは、剛性チューブを用いており、この剛性チューブは、カテーテルを通して挿入されて、カテーテルの遠位開口部を越えて遠位に到達可能である。このようにして挿入された剛性チューブによって、そのようなデバイスは、カテーテルが塞がれても、剛性チューブを通して血液試料を得ることができる。言い換えれば、剛性チューブは、カテーテルの遠位開口部またはその周囲に形成され得る塞いでいるものを物理的に貫通するために用いられ、血液試料を採取するためのカテーテルとは別の流体経路を形成する。このようにして剛性チューブが使用される場合、剛性チューブが、塞いでいるものまたは血栓を通って前進するときに、剛性チューブが塞がれる可能性がある。

本明細書で特許請求される主題は、任意の不利益を解決する実施形態、または上述のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書に記載のいくつかの実施態様が実施され得る１つの例示的な技術領域を示すためにのみ提供される。

本開示は、一般に、カテーテル先端を能動的に再位置決めするためのガイドワイヤを有する静脈内カテーテルデバイスに関する。ガイドワイヤアセンブリは、臨床医が、ガイドワイヤのセグメントの近位端を移動させることによってカテーテル先端を能動的に再位置決めすることを可能にするように構成されてもよい。カテーテル先端を再位置決めすることによって、ガイドワイヤアセンブリは、カテーテル先端が塞がれた場合であっても、カテーテルを通した血液試料の採取または流体の注入を容易にすることができる。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアセンブリは、ガイドワイヤハウジングと、ガイドワイヤハウジング内をスライドするように構成されたガイドワイヤアクチュエータと、第１のセグメントおよび第２のセグメントを有するガイドワイヤと、を含んでもよい。ガイドワイヤアクチュエータは、ガイドワイヤアクチュエータがガイドワイヤハウジング内でスライドするときにガイドワイヤがスライドするように、第１のセグメントの近位端および第２のセグメントの近位端に結合されてもよい。ガイドワイヤアクチュエータは、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こし、それによってガイドワイヤの遠位端が再位置決めされることを引き起こすように、さらに構成されてもよい。

いくつかの実施形態では、単一のワイヤが、第１のセグメントおよび第２のセグメントを形成してもよく、または、複数のワイヤが、第１のセグメントおよび第２のセグメントを形成してもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、第１のセグメントの近位端に結合された第１のタブを含んでもよい。第１のタブは、ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。いくつかの実施形態では、第１のタブは、本体に沿ってスライドすることによって本体に対して相対的に移動してもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、第２のセグメントの近位端に結合された第２のタブを含んでもよい。第２のタブは、ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。いくつかの実施形態では、第１のタブおよび第２のタブは、本体に沿ってスライドすることによって本体に対して相対的に移動してもよい。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、本体を含んでもよく、第１のセグメントの近位端および第２のセグメントの近位端は、本体に結合されてもよい。本体は、回転して第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。いくつかの実施形態では、第１のセグメントおよび第２のセグメントは、互いに反対方向に本体に巻き付いてもよい。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、第１および第２のセグメントの間の間隔を維持するリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、遠位端から離間した屈曲部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、ドーム形状の遠位端を含んでもよい。

いくつかの実施形態では、第１のセグメントは、コアワイヤであってもよく、第２のセグメントは、コアワイヤの周囲に延びるコイルであってもよい。いくつかの実施形態では、第１のセグメントの近位端は、ガイドワイヤアクチュエータのタブに結合されてもよく、ガイドワイヤアクチュエータは、近位方向にタブを付勢するばねをさらに含んでもよい。

いくつかの実施形態では、静脈内カテーテルデバイスは、カテーテルが延びるカテーテルアダプタと、カテーテルアダプタに結合されたガイドワイヤアセンブリと、を含んでもよい。ガイドワイヤアセンブリは、ガイドワイヤハウジングと、ガイドワイヤハウジング内をスライドするように構成されたガイドワイヤアクチュエータと、第１のセグメントおよび第２のセグメントを有するガイドワイヤと、を含んでもよい。ガイドワイヤアクチュエータは、ガイドワイヤアクチュエータがガイドワイヤハウジング内でスライドするときにガイドワイヤがスライドし、それによってガイドワイヤの遠位端がカテーテルの遠位端またはカテーテルの遠位端付近に位置決めされることを可能にするように、第１のセグメントの近位端および第２のセグメントの近位端に結合されてもよい。ガイドワイヤアクチュエータは、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こし、それによってガイドワイヤの遠位端が再位置決めされることが引き起こされてカテーテルの遠位端を再位置決めするようにさらに構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、ガイドワイヤハウジングに対して相対的に回転してもよく、当該回転は、カテーテルの遠位端が再位置決めされることを引き起こしてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアセンブリは、カテーテルを通して血液試料を採取するための流体経路を形成してもよい。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、第１のセグメントの近位端に結合された第１のタブを含んでもよい。第１のタブは、ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、第２のセグメントの近位端に結合された第２のタブを含んでもよい。第２のタブは、ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。

いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータは、本体を含んでもよく、第１のセグメントの近位端および第２のセグメントの近位端は、本体に結合されてもよい。本体は、回転して、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端との間の相対移動を引き起こしてもよい。

いくつかの実施形態では、静脈内カテーテルの遠位端を再位置決めするための方法は、カテーテルが静脈内に位置決めされている間に、ガイドワイヤをカテーテルの遠位端に前進させることを含んでもよい。ガイドワイヤは、第１のセグメントおよび第２のセグメントを含んでもよい。いくつかの実施形態では、方法は、ガイドワイヤの遠位端がカテーテルの遠位端またはカテーテルの遠位端付近に位置決めされている間に、第２のセグメントの近位端に対して相対的に第１のセグメントの近位端を移動させ、それによってガイドワイヤの遠位端が再位置決めされることを引き起こすことも含んでもよい。ガイドワイヤの遠位端の再位置決めは、カテーテルの遠位端が再位置決めされることも含んでもよい。いくつかの実施形態では、第２のセグメントの近位端に対して相対的に第１のセグメントの近位端を移動させることは、遠位もしくは近位に第１のセグメントの近位端を移動させること、遠位もしくは近位に第２のセグメントの近位端を移動させること、相互に反対の近位方向および遠位方向に、第１のセグメントの近位端と第２のセグメントの近位端をそれぞれ移動させること、または、軸の周囲で第１のセグメントの近位端および第２のセグメントの近位端を回転させること、を含んでもよい。

前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。様々な実施形態は、図面に示された配置および手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態を組み合わせることができ、または、他の実施形態を利用することができ、特許請求の範囲に記載されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造的変更を行うことができることも理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。

例示的な実施形態は、添付の図面を使用して、さらに具体的かつ詳細に記載され説明される。

図１は、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリを含むＩＶカテーテルデバイスの一例を示す図である。

図２Ａは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの断面図である。

図２Ｂは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの断面図である。

図２Ｃは、図２Ａに示すガイドワイヤアセンブリの変形例の断面図である。

図３Ａは、本発明に従ってどのようにカテーテル先端を能動的に再位置決めすることができるかを示す、第１の位置にあるガイドワイヤアセンブリの断面図である。

図３Ｂは、本発明に従ってどのようにカテーテル先端を能動的に再位置決めすることができるかを示す、第２の位置にあるガイドワイヤアセンブリの断面図である。

図３Ｃは、本発明に従ってどのようにカテーテル先端を能動的に再位置決めすることができるかを示す、第３の位置にあるガイドワイヤアセンブリの断面図である。

図４Ａは、本発明による第１の位置にあるガイドワイヤアセンブリの概略図である。

図４Ｂは、本発明による第２の位置にあるガイドワイヤアセンブリの概略図である。

図４Ｃは、本発明による第３の位置にあるガイドワイヤアセンブリの概略図である。

図４Ｄは、本発明によるガイドワイヤアセンブリの部分斜視図である。

図５Ａは、本発明によるガイドワイヤの概略側面図である。

図５Ｂは、本発明によるガイドワイヤの概略側面図である。

図５Ｃは、本発明によるガイドワイヤの概略側面図である。

図５Ｄは、本発明によるガイドワイヤの概略側面図である。

図５Ｅは、本発明によるガイドワイヤの概略側面図である。

図６Ａは、本発明によるガイドワイヤアセンブリを含むＩＶカテーテルデバイスの部分正面図である。

図６Ｂは、本発明によるガイドワイヤアセンブリを含むＩＶカテーテルデバイスの部分正面図である。

図７Ａは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図７Ｂは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図７Ｃは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図７Ｄは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図８Ａは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図８Ｂは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリの部分側面図である。

図９Ａは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリを含むＩＶカテーテルデバイスの部分正面図である。

図９Ｂは、本発明に従って構成されたガイドワイヤアセンブリを含むＩＶカテーテルデバイスの部分正面図である。

いくつかの実施形態で用いることができるＩＶカテーテルデバイスは、カテーテルが遠位に延びるカテーテルアダプタと、他のデバイスをカテーテルアダプタに取り付けるための１つまたは複数のポートまたは１つまたは複数のコネクタと、を含んでもよい。そのようなデバイスは、カテーテルを患者の血管系内に挿入する前、挿入中、または、挿入後に、カテーテルアダプタに取り付けられてもよく、針アセンブリ、採血セット、注入アセンブリ、本明細書に記載のガイドワイヤアセンブリの任意の実施形態などを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアセンブリは、ＩＶカテーテルデバイスに選択的に接続されるのとは対照的に、ＩＶカテーテルデバイスに一体化されてもよい。したがって、本開示の実施形態は、ＩＶカテーテルデバイスの任意の特定の構成または本明細書で使用されるＩＶカテーテルデバイスの特定の例に限定されるべきではない。

図１は、本開示のいくつかの実施形態に従って構成されたＩＶカテーテルデバイス１００の一例を提供する。ＩＶカテーテルデバイス１００は、カテーテルアダプタ１１０を含み、カテーテルアダプタ１１０からカテーテル１１１が遠位に延びる。図示されていないが、針アセンブリは、たいていカテーテルアダプタ１１０に取り付け可能であり、カテーテル１１１を患者の血管系内に挿入するために用いられ、その後にカテーテルアダプタ１１０から取り外され得る。ＩＶカテーテルデバイス１００は、また、カテーテルアダプタ１１０のサイドポート１１０ａに接続されたアダプタ１１４を含む。

ＩＶカテーテルデバイス１００は、また、ガイドワイヤハウジング２１０を有するガイドワイヤアセンブリ２００を含み、ガイドワイヤハウジング２１０は、少なくともガイドワイヤ２３０がカテーテル１１１を通って延びていないときに、ガイドワイヤ２３０を収容することができる。コネクタ２２０が、ガイドワイヤハウジング２１０の遠位端に形成されてもよく、コネクタ２２０は、（例えば、図１に示されるアダプタ１１４のポート１１４ａを介して）ガイドワイヤアセンブリ２００をＩＶカテーテルデバイス１００に接続するように機能することができる。しかし、他の実施形態では、ガイドワイヤハウジング２１０は、アダプタ１１４、または、カテーテルアダプタ１１０の別の構成要素に、一体化されてもよい。言い換えれば、どのようにガイドワイヤアセンブリがカテーテルアダプタに接続されるかは、本開示の実施形態においてきわめて重要ではない。

ガイドワイヤアセンブリ２００は、また、ガイドワイヤアクチュエータ２４０を含んでもよく、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、ガイドワイヤハウジング２１０から外の方向に延び、そして、ガイドワイヤハウジング２１０に形成されたチャネル２１１に沿ってスライドする。ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、臨床医が、チャネル２１１内をガイドワイヤハウジング２１０の長さに沿ってガイドワイヤアクチュエータ２４０をスライドさせることによってカテーテル１１１に対して相対的にガイドワイヤ２３０を移動させることを可能にする。以下で詳細に説明するように、本開示の実施形態に従って構成されたガイドワイヤアセンブリは、ガイドワイヤを含んでもよく、ガイドワイヤは、ガイドワイヤアクチュエータを介して能動的に再位置決めされ、それによってガイドワイヤが通って延びるカテーテルの先端を再位置決めすることができる。図１に表される実施形態などのいくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、本体２４１と、１つまたは複数のタブ２４２と、を含んでもよく、１つまたは複数のタブ２４２によって、ガイドワイヤ２３０は能動的に再位置決めされ得る。図１は、最遠位位置にあるガイドワイヤアクチュエータ２４０を示しており、したがってガイドワイヤ２３０の遠位端は、カテーテル１１１の遠位開口部に、カテーテル１１１の遠位開口部付近に、または、カテーテル１１１の遠位開口部を越えて、位置決めされる。

ＩＶカテーテルデバイス１００は、また、延長チューブ１１５と、アダプタ１１６と、を含み、延長チューブ１１５の一端が、アダプタ１１４のポート１１４ｂに結合され、延長チューブ１１５の反対側の端部にアダプタ１１６が位置する。採血セット３００が、アダプタ１１６と結合または一体化されてもよい。延長チューブを通る流体の流れを選択的に遮断するために、延長チューブ１１５の周囲にクランプ１１５ａが位置してもよい。図１に示されるものとは対照的に、いくつかの実施形態では、延長チューブ１１５および採血セット３００が、ガイドワイヤアセンブリ２００の近位端に結合され、それによってガイドワイヤアセンブリ２００を介して血液試料を採取することを可能にするか、または、ガイドワイヤアセンブリ２００を介して流体を注入することを可能にしてもよい。

本開示の実施形態に従って構成されたガイドワイヤアセンブリを使用して、カテーテル先端を移動させ、それによってカテーテルの遠位開口部の周囲に形成され得る塞ぎを除去し、かつ／または、カテーテル先端の遠位開口部が血管壁もしくは他の血管系構造によって塞がれ得る場合などに、カテーテル先端を再位置決めすることができる。例えば、カテーテル１１１を患者の血管系内に挿入した後であるが、カテーテル１１１内でガイドワイヤ２３０を前進および／または再位置決めする前に、血栓が、カテーテル１１１の開口部の周囲または近傍に形成されて血液または流体がカテーテル１１１を通って流れることを妨げる場合がある。そのような場合、ガイドワイヤアクチュエータ２４０が最遠位位置に移動されて、ガイドワイヤ２３０を、カテーテル１１１の遠位先端付近に、カテーテル１１１の遠位先端まで、または、カテーテル１１１の遠位先端を越えて、前進させることができる（この遠位位置にまだ存在しない場合）。次いで、タブ２４２が操作されてガイドワイヤ２３０を移動させ、それによってカテーテル１１１を移動させて、存在し得る塞がりもしくは妨害物を除去し、かつ／または、血栓もしくは他の塞がりの源（例えば、静脈壁、弁、血塊など）からカテーテル１１１の開口部を離して再位置決めすることが可能である。

図２Ａおよび図２Ｂは、ガイドワイヤアセンブリ２００の例示的な実施態様の断面図である。図示のように、ガイドワイヤアセンブリ２００は、ガイドワイヤハウジング２１０を含んでもよく、ガイドワイヤハウジング２１０に沿って１つまたは複数のチャネル２１１が延びて、ガイドワイヤアクチュエータ２４０がガイドワイヤハウジング２１０に沿って遠位および近位にスライドすることを可能にしている。図示の実施態様では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、スライド可能な配置で第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂを収容するように構成された本体２４１を含む。ガイドワイヤ２３０は、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２を含んでもよく、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２は、ガイドワイヤ２３０の遠位端２３３を形成するように互いに接続された遠位端を有する。第１のセグメント２３１の近位端２３１ａは、第１のタブ２４２ａに結合されてもよく、第２のセグメント２３２の近位端２３２ａは、第２のタブ２４２ｂに結合されてもよい。したがって、第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂが互いに相対的に移動すると、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２もまた、互いに相対的に移動する。より詳細には、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２の遠位端が遠位端２３３で接続されているため、近位端２３１ａおよび２３２ａの間の相対移動は、遠位端２３３が再位置決めされることを引き起こす。遠位端２３３が、カテーテル１１１の遠位開口部内に、カテーテル１１１の遠位開口部に、または、カテーテル１１１の遠位開口部付近に、位置決めされると、遠位端２３３の再位置決めは、カテーテル１１１を移動させる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ２３０は、ガイドワイヤハウジング２４０内に位置決めされた流体シール２１４を通って延びてもよい。

図３Ａ～図３Ｃは、どのようにガイドワイヤアクチュエータ２４０が操作されて遠位端２３３を再位置決めし、それによってカテーテル１１１の先端を再位置決めすることができるかを示している。図３Ａでは、第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂは、整列して位置決めされている。したがって、第１および第２のセグメント２３１および２３２が実質的に同じ長さを有すると仮定すると、ガイドワイヤ２３０は、実質的に直線状であり得る。対照的に、図３Ｂでは、第１のタブ２４２ａは右に移動され、第２のタブ２４２ｂは左に移動されている。結果として、第１のセグメント２３１は、第２のセグメント２３２に対して相対的に右に移動され、それによってガイドワイヤ２３０が遠位端２３３で上方に湾曲されることが引き起こされている。同様に、図３Ｃでは、第１のタブ２４２ａが左に移動され、第２のタブ２４２ｂが右に移動されている。結果として、第１のセグメント２３１は、第２のセグメント２３２に対して相対的に左に移動され、それによってガイドワイヤ２３０が遠位端２３３で下方に湾曲されることが引き起こされている。この湾曲の程度は、第１および第２のタブ２４２ａおよび２４２ｂが互いに対して相対的に移動される程度に依存し得る。特に、遠位端２３３のこの能動的な再位置決めは、第１のタブ２４２ａまたは第２のタブ２４２ｂの一方のみを移動させることによって引き起こされてもよい（すなわち、臨床医は、第１のタブ２４２ａと第２のタブ２４２ｂとの間の相対移動を引き起こすことによってカテーテル１１１の先端を再位置決めしてもよい）。また、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、回転してこの湾曲が異なる平面に沿って生じることを引き起こすように（例えば、右または左に）構成されてもよい。

図２Ｃは、図２Ａおよび図２Ｂに示されるガイドワイヤアセンブリ２００の変形例を示している。この変形例では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、単一のタブ２４２を含み、単一のタブ２４２に第１のセグメント２３１の近位端２３１ａが結合される。第２のセグメント２３２の近位端２３２ａは、本体２４１に固定される。したがって、図２Ｃは、第１および第２のセグメント２３１および２３２の一方のみの近位端が移動して遠位端２３３が再位置決めされることを引き起こす実施形態を表す。

いくつかの実施形態では、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２は、同じワイヤの一部であってもよい。例えば、遠位端２３３は、単一のワイヤにおける屈曲部であってもよい。他の実施形態では、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２は、遠位端２３３または別の場所で互いに接合される異なる複数のワイヤであってもよい。ガイドワイヤ２３０を形成する１つまたは複数のワイヤは、様々な材料から作られることができ、様々な材料は、例えば、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金、または、ポリマーを含み、ポリマーは、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、およびポリエーテルイミドなどである。いくつかの実施形態では、１つまたは複数のワイヤは、ポリマーコーティングを有する金属コアなどの、コーティングを有するコア材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第１および第２のセグメント２３１および２３２は、実質的に直線状であってもよい。いくつかの実施形態では、第１および第２のセグメント２３１および２３２は、遠位端２３３の近くに屈曲部を含むことができる。いくつかの実施形態では、第１のセグメント２３１は、コアワイヤとすることができ、第２のセグメント２３２は、第１のセグメント２３１に巻き付くコイルとすることができる。いくつかの実施形態では、遠位端２３３は、ドーム形状の形態であるか、または、ドーム形状を含むことができる。したがって、ガイドワイヤ２３０は、様々な形態をとることができ、本開示の実施形態における様々な特徴を含むことができる。

図４Ａ～図４Ｄは、１つまたは複数の実施形態に従って構成されたガイドワイヤアセンブリ２００の別の例を提供する。この例では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、丸い形状を有する本体２４１と、本体２４１を回転させるために使用され得るタブ２４２と、を含む。第１および第２のセグメント２３１および２３２は、近位端２３１ａおよび２３２ａが本体２４１に固定された状態で、本体２４１の周囲を反対方向に延びる。したがって、本体２４１が回転すると、第１および第２のセグメント２３１および２３２は互いに反対方向に移動し、それによって遠位端２３３が再位置決めされることが引き起こされる。図３Ｄは、この回転に加えて、ガイドワイヤアセンブリ２４０がチャネル２１１内でスライドして、カテーテル１１１の先端付近に、カテーテル１１１の先端に、または、カテーテル１１１の先端を越えて、遠位端２３３を位置決めできることを示している。

図５Ａ～図５Ｅは、各々、１つまたは複数の実施形態においてどのようにガイドワイヤ２３０が構成され得るかの一例を提供する。図５Ａでは、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２は、遠位端２３３で屈曲された単一のワイヤから形成される。図５Ｂでは、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２は、同じく遠位端２３３で屈曲された単一のワイヤで形成されるが、ガイドワイヤ２３０が、リング５００（または他の結合要素）も含む。リング５００は、第２のセグメント２３２に取り付けられてもよく、また、第１のセグメント２３１に巻き付いてもよい。例えば、溶接部５００ａまたは他の連結技法を用いて、第２のセグメント２３２の固定点にリング５００を固定することができる。リング５００は、遠位端２３３が再位置決めされるとき、第２のセグメント２３２に対する第１のセグメント２３１の近接性を保持するように機能することが可能である。例えば、第１のセグメント２３１が第２のセグメント２３２に対して相対的に右に引っ張られた場合、リング５００は、第１および第２のセグメント２３１および２３２の遠位部分が上方に枢動し得る枢動点を生成するように機能し得る。対照的に、リング５００がない場合、第１のセグメント２３１は、第２のセグメント２３２から離れてアーチ状になる傾向があり、それによって遠位端２３３の移動が最小化される。

図５Ｃは、屈曲部５０１が第１および第２のセグメント２３１および２３２における遠位端２３３の近くに形成される一例を提供する。屈曲部５０１は、ガイドワイヤアクチュエータ２４０の操作とは無関係に形成されてもよい。言い換えれば、ガイドワイヤ２３３は、デフォルトの向きとして屈曲部５０１を形成してもよい。図５Ｄは、ドーム５０２または他の丸みを帯びた形状が遠位端２３３に形成される一例を提供する。ドーム５０２は、ガイドワイヤ２３０がカテーテル１１１から延ばされるときに血管系に対するダメージの可能性を最小限に抑えることができる。図５Ｅは、第１のセグメント２３１および第２のセグメント２３２が、互いに接合された２つの別々のワイヤで形成される一例を提供する。図示の例では、溶接部５０３または他の結合技法もしくは構造が、遠位端２３３に形成される。しかし、ガイドワイヤ２３０を形成するために、複数のワイヤが任意の他の場所で互いに接合されてもよい。図５Ａ～図５Ｅに提供される例は、相互に排他的であると見なされるべきではない。

図６Ａおよび図６Ｂは、ＩＶカテーテルデバイス１００のガイドワイヤアセンブリ２００の別の例示的な構成を示している。この例示的な構成では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂを含み、本体２４１の互いに対向する両側にスライド可能に結合される。加えて、本体２４１（または少なくとも第１および第２のタブ２４２ａおよび２４２ｂ）は、ガイドワイヤハウジング２１０に対して相対的に回転するように構成される。例えば、図６Ｂでは、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、図６Ａのその位置に対して相対的に９０度回転されており、この回転は、第１および第２のタブ２４２ａおよび２４２ｂのスライド移動がない場合であっても、ガイドワイヤ２３０がカテーテル１１１の先端を再位置決めすることを引き起こす。

図６Ａおよび図６Ｂは、また、ガイドワイヤアセンブリ２００がカテーテルアダプタ１１０のインラインポート１１０ｂに結合される実施形態を表す。セプタム６１０が、インラインポート１１０ｂ内に位置決めされてもよく、そのような場合、ガイドワイヤ２３０はセプタム６１０を貫通してもよい。

図７Ａ～図７Ｄは、ガイドワイヤアセンブリ２００の別の例示的な構成を単独で示している。図１と比較して、これらの図のガイドワイヤアセンブリ２００は、ガイドワイヤハウジング２１０の近位端から延びる延長チューブ７００を含む。図示されていないが、採血セット３００または別の流体捕捉もしくは流体注入セットが延長チューブ７００に結合され、それによってガイドワイヤアセンブリ２００を介して、血液試料を採取するか、または、流体を注入することが可能になる。言い換えれば、ガイドワイヤハウジング２１０は、流体経路を形成してもよい。図７Ａ～図７Ｄは、また、ガイドワイヤハウジング２１０に沿ってガイドワイヤアクチュエータ２４０をスライドさせ、本体２４１に対して相対的にタブ２４２をスライドさせ、ガイドワイヤハウジング２１０に対して相対的にガイドワイヤアクチュエータ２４０を回転させることによって、どのようにガイドワイヤ２３０が操作され得るかを示している。

図８Ａおよび図８Ｂは、ガイドワイヤアセンブリ２００の別の例示的な構成を示している。この例示的な構成では、第１のセグメント２３１は、コアワイヤの形態であり、第２のセグメント２３２は、コアワイヤの周囲に延びるコイルの形態である。第１のセグメント２３１の近位端２３１ａは、タブ２４２に取り付けられてもよく、第２のセグメント２３２の近位端２３２ａは、本体２４１に固定されてもよい。そのような実施形態では、ガイドワイヤアクチュエータ２４０は、ばね８００を含んでもよく、ばね８００は、タブ２４２を本体２４１に対して相対的に近位位置に付勢する。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ２３０は、タブ２４２がこの近位位置にあるとき、実質的に直線状になるように構成することができる。対照的に、タブ２４２が遠位にスライドされると、ガイドワイヤ２３０は、図８Ｂに示されるように再位置決めされ得る。あるいは、ガイドワイヤ２３０は、タブ２４２が近位位置にあるときに湾曲した位置にあってもよく、タブ２４２が遠位位置に移動したときに直線状にされてもよい。いずれの場合でも、主ハウジング２４１に対する相対的なタブ２４２の遠位方向の移動は、ガイドワイヤ２３０の遠位端２３３が再位置決めされることを引き起こすことができる。ばね８００は、外力なしでタブ２４２が近位位置に戻されることを引き起こしてもよい。コアワイヤおよびコイルによって形成されたガイドワイヤは、本明細書に記載のガイドワイヤアセンブリのいずれにも使用することができ、図８Ａおよび図８Ｂに示される実施形態に限定される必要はないことに留意されたい。特に、コアワイヤおよびコイルによって形成されたガイドワイヤは、ばね８００と共に使用される必要はない。

図８Ａおよび図８Ｂに表される実施形態の変形例では、ばね８００を取り外すことができ、第２のセグメント２３２の近位端２３２ａをタブ２４２に延ばすことができる。言い換えれば、第２のセグメント２３２が形成するコイルは、タブ２４２に結合され、したがってタブ２４２と共に移動することができる。そのような実施形態では、本体２４１は、第２のセグメント２３２が本体２４１を通過する点で第２のセグメント２３２に対して圧縮力を加える（または他の方法で第２のセグメント２３２を保持する）ように構成することができ、それによってタブ２４２が遠位に移動するときに本体２４１内に入っている第２のセグメント２３２の部分が圧縮されることが引き起こされる。第２のセグメント２３２のこの部分の圧縮は、遠位方向の力がもはやタブ２４２に加えられなくなると、タブ２４２が近位に急に戻ってくることを引き起こすことができる。したがって、そのような実施形態では、本体２４１内に入っている第２のセグメント２３２の部分は、ばね８００と同様に機能する。これらの実施形態では、ガイドワイヤ２３０の再位置決めは、第１のセグメント２３１が遠位に移動している間に本体２４１が定位置に第２のセグメント２３２を固定することを考えると図８Ａおよび図８Ｂに表されるのと実質的に同様に行うことができる。

別の同様の変形例では、第２のセグメント２３２の近位端２３２ａもタブ２４２に延ばすことができ、本体２４１は、また、第２のセグメント２３２が本体２４１を通過する点で第２のセグメント２３２に対して圧縮力を加える（または他の方法で第２のセグメント２３２を保持する）ように構成することができる。しかし、前述の変形例とは対照的に、タブ２４２は、ガイドワイヤ２３０を再位置決めするために近位にスライドするように構成することができる。言い換えれば、近位方向の力がタブ２４２に加えられて、近位にガイドワイヤ２３０の遠位端２３３を引っ張ることができる。第２のセグメント２３２に対する圧縮力により、タブ２４２と圧縮力が加えられる点との間に位置する第２のセグメント２３２の部分は、タブ２４２が近位にスライドされるときに伸張する。その後、近位方向の力がもはやタブ２４２に加えられなくなると、第２のセグメント２３２のこの部分は、伸張されていない位置に戻る。要するに、これらの変形例では、コイル形状の第２のセグメント２３２の中間点は、第１のセグメント２３１が遠位または近位に移動しても定位置に保持され、それによって遠位端２３３が軸外に移動されることを引き起こすことができる。

図９Ａおよび図９Ｂは、各々、ガイドワイヤアセンブリ２００の別の例示的な構成を示している。これらの例の各々において、ガイドワイヤアセンブリ２００は、カテーテルアダプタ１１０に一体化されている。言い換えれば、カテーテルアダプタ１１０の一部は、ガイドワイヤハウジング２１０の代わりに使用される。図９Ａでは、第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂはインラインポート１１０ｂに一体化されているが、それ以外は上述と同様に機能する。図９Ｂでは、第１のタブ２４２ａおよび第２のタブ２４２ｂはサイドポート１１０ａに一体化されているが、それ以外は上述と同様に機能する。したがって、本開示の実施形態は、カテーテルアダプタから分離しており取り外し可能であるガイドワイヤアセンブリ、カテーテルアダプタから分離しているが取り外し不能であるガイドワイヤアセンブリ、カテーテルアダプタと一体化されているガイドワイヤアセンブリなどを包含する。

要約すると、本開示の実施形態に従って構成されたガイドワイヤアセンブリは、２つのセグメントの近位端の間の相対移動によって軸外に移動され得る遠位端を有する２つのセグメントのガイドワイヤを含み得る。ガイドワイヤの遠位端の移動は、カテーテルの先端が静脈内に位置決めされている間にカテーテルの先端を能動的に再位置決めすることを可能にする。再位置決めは、カテーテルの開口部から塞いでいるものを除去するために、血管壁または他の障害物からカテーテルの開口部を移動させるために、あるいは、カテーテルを通した採血または流体注入を容易にするために、実施され得る。特に、本開示の実施形態によるガイドワイヤアセンブリは、カテーテルアダプタを移動もしくは調整することなく、または、カテーテル自体の挿入深さを変更することなく、カテーテル先端のこの再位置決めを容易にする。要するに、本開示の実施形態は、カテーテルの先端の位置に対する目標制御を臨床医に提供する。

本明細書に列挙されたすべての例および条件付き文言は、読者が本発明および本技術を促進するために本発明者によって寄与された概念を理解するのを助けるための教育的目的を意図しており、そのような具体的に列挙された例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変を本明細書に行うことができることを理解されたい。

Claims (20)

1. ガイドワイヤをカテーテルの内外に前進および後退させ、前記カテーテルの遠位端を再位置決めするためのガイドワイヤアセンブリであって、
   ガイドワイヤハウジングと、
   前記ガイドワイヤハウジングの遠位端に形成され、前記カテーテルを含むＩＶカテーテルデバイスに接続するように構成されたコネクタと、
   前記ガイドワイヤハウジング内をスライドするように構成されたガイドワイヤアクチュエータと、
   第１のセグメントおよび第２のセグメントを有するガイドワイヤと、
   を備え、
   前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記ガイドワイヤアクチュエータが前記ガイドワイヤハウジング内でスライドするときに前記ガイドワイヤがスライドするように、前記第１のセグメントの近位端および前記第２のセグメントの近位端に結合され、前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記ＩＶカテーテルデバイスを通して前記ガイドワイヤを前記カテーテルの遠位端に前進させ、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の相対移動を引き起こし、それによって前記ガイドワイヤの前記遠位端が再位置決めされることを引き起こすようにさらに構成されている、
   ガイドワイヤアセンブリ。
2. 単一のワイヤが、前記第１のセグメントおよび前記第２のセグメントを形成する、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
3. 複数のワイヤが、前記第１のセグメントおよび前記第２のセグメントを形成する、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
4. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記第１のセグメントの前記近位端に結合された第１のタブを含み、前記第１のタブは、前記ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
5. 前記第１のタブは、前記本体に沿ってスライドすることによって前記本体に対して相対的に移動する、請求項４に記載のガイドワイヤアセンブリ。
6. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記第２のセグメントの前記近位端に結合された第２のタブを含み、前記第２のタブは、前記ガイドワイヤアクチュエータの前記本体に対して相対的に移動して、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項４に記載のガイドワイヤアセンブリ。
7. 前記第１のタブおよび前記第２のタブは、前記本体に沿ってスライドすることによって前記本体に対して相対的に移動する、請求項６に記載のガイドワイヤアセンブリ。
8. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、本体を含み、前記第１のセグメントの前記近位端および前記第２のセグメントの前記近位端は、前記本体に結合され、前記本体は、回転して前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
9. 前記第１のセグメントおよび前記第２のセグメントは、前記本体に対して反対方向に巻き付けられる、請求項８に記載のガイドワイヤアセンブリ。
10. 前記ガイドワイヤは、
    前記第１および第２のセグメントの間の間隔を維持するリング、
    前記遠位端から離間した屈曲部、または、
    ドーム形状の遠位端
    のうちの１つ以上をさらに備える、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
11. 前記第１のセグメントは、コアワイヤであり、前記第２のセグメントは、前記コアワイヤの周囲に延びるコイルである、請求項１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
12. 前記第１のセグメントの近位端は、前記ガイドワイヤアクチュエータのタブに結合され、前記ガイドワイヤアクチュエータは、近位方向に前記タブを付勢するばねをさらに含む、請求項１１に記載のガイドワイヤアセンブリ。
13. 静脈内カテーテルデバイスであって、
    カテーテルが延びる遠位端を有し、ポートを備えるカテーテルアダプタと、
    直接または追加のアダプタを通して前記カテーテルアダプタの前記ポートに結合されたガイドワイヤアセンブリと、
    を備え、
    前記ガイドワイヤアセンブリは、
    ガイドワイヤハウジングと、
    前記ガイドワイヤハウジング内をスライドするように構成されたガイドワイヤアクチュエータと、
    第１のセグメントおよび第２のセグメントを有するガイドワイヤと、
    を備え、
    前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記ガイドワイヤアクチュエータが前記ガイドワイヤハウジング内でスライドするときに前記ガイドワイヤがスライドし、それによって前記ガイドワイヤの遠位端が前記カテーテルアダプタおよび前記カテーテルを通って前進して前記カテーテルの遠位端にまたは前記カテーテルの前記遠位端付近に位置決めされることを可能にするように、前記第１のセグメントの近位端および前記第２のセグメントの近位端に結合され、前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の相対移動を引き起こし、それによって前記ガイドワイヤの遠位端が再位置決めされることを引き起こし、それによって前記カテーテルの前記遠位端を再位置決めするようにさらに構成される、
    静脈内カテーテルデバイス。
14. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記第１のセグメントの前記近位端に結合された第１のタブを含み、前記第１のタブは、前記ガイドワイヤアクチュエータの本体に対して相対的に移動して、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項１３に記載の静脈内カテーテルデバイス。
15. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記第２のセグメントの前記近位端に結合された第２のタブを含み、前記第２のタブは、前記ガイドワイヤアクチュエータの前記本体に対して相対的に移動して、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項１４に記載の静脈内カテーテルデバイス。
16. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、本体を含み、前記第１のセグメントの前記近位端および前記第２のセグメントの前記近位端は、前記本体に結合され、前記本体は、回転して、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端との間の前記相対移動を引き起こす、請求項１３に記載の静脈内カテーテルデバイス。
17. 前記ガイドワイヤアクチュエータは、前記ガイドワイヤハウジングに対して相対的に回転し、前記回転は、前記カテーテルの前記遠位端が再位置決めされることも引き起こす、請求項１３に記載の静脈内カテーテルデバイス。
18. 前記ガイドワイヤアセンブリは、前記カテーテルを通して血液試料を採取するための流体経路を形成する、請求項１３に記載の静脈内カテーテルデバイス。
19. 静脈内カテーテルの遠位端を再位置決めするための方法であって、
    ポートを備えるカテーテルが延びる遠位端を有するカテーテルアダプタを設けることと、
    前記カテーテルが静脈内に位置決めされている間に、直接または追加のアダプタを通して、ガイドワイヤアセンブリを前記カテーテルアダプタの前記ポートに結合することであって、前記ガイドワイヤアセンブリは、
    ガイドワイヤハウジングと、
    前記ガイドワイヤハウジング内をスライドするように構成されたガイドワイヤアクチュエータと、第１のセグメントおよび第２のセグメントを有するガイドワイヤと、
    を備える、前記ガイドワイヤアセンブリを前記カテーテルアダプタの前記ポートに結合することと、
    前記カテーテルアダプタを通して前記ガイドワイヤを前記カテーテルの遠位端に前進させることと、
    前記ガイドワイヤの遠位端が前記カテーテルの前記遠位端にまたは前記カテーテルの前記遠位端付近に位置決めされている間に、前記第２のセグメントの近位端に対して相対的に前記第１のセグメントの近位端を移動させ、それによって前記ガイドワイヤの前記遠位端が再位置決めされることを引き起こすことであって、前記ガイドワイヤの前記遠位端の前記再位置決めは、前記カテーテルの前記遠位端が再位置決めされることも引き起こすことと、
    を含む、方法。
20. 前記第２のセグメントの前記近位端に対して相対的に前記第１のセグメントの前記近位端を移動させることは、
    遠位もしくは近位に前記第１のセグメントの前記近位端を移動させること、
    遠位もしくは近位に前記第２のセグメントの前記近位端を移動させること、
    相互に反対の近位方向および遠位方向に、前記第１のセグメントの前記近位端と前記第２のセグメントの前記近位端をそれぞれ移動させること、または、
    軸の周囲で前記第１のセグメントの前記近位端および前記第２のセグメントの前記近位端を回転させること
    のうちの１つを含む、請求項１９に記載の方法。

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