JP2024521785A - セール推進要素、セール推進式移動体 - Google Patents

Abstract

本発明は、セール推進要素であって、マスト（３）と、実質的に流体密封された２つの隣接面（５）から本質的になる膨張式セール（１）であって、前記２つの隣接面（５）が、周縁部の周りで互いに接合されることで、これらの間に少なくとも１つの閉鎖キャビティを形成し、上記セールが、上側部分（６）、下側部分（７）、リーディングエッジ（８）及びトレーリングエッジ（９）を備え、セールは、その全長にわたって膨らみを形成する様々な湾曲部を含む、膨張式セール（１）と、セールのキャビティの内側と外側の間に配置された少なくとも１つの空気ダクトと、キャビティに空気を注入する少なくとも１つの手段であって、上記セールは、膨張すると、推進要素の動き又は風の方向又は強さに関係なく、恒久的に対称のままであるプロファイルを有する、手段と、セールの上側部分（６）に配置されたヘッドボード（１０）と、セールの下側部分でリーディングエッジ（８）とトレーリングエッジ（９）の間に配置されたセールレセプタクル（１１）と、を備える。本発明による要素は、セールをホイスト及びドロップする操作のために、セールの閉じたキャビティに配置されたガイドライン（１２）を備え、ガイドラインは、ヘッドボード（１０）及びセールレセプタクル（１１）を通ってセールのリーディングエッジ（８）からトレーリングエッジ（９）まで延びる、ことを特徴とする。【選択図】図２

Description

本発明は、膨張式セールに関し、セール推進又はハイブリッドセール推進の分野に属する。

以下で使用される幾つかの定義の備忘録について、以下で説明する。
リーフィング（Ｒｅｅｆｉｎｇ）： 風の強さに合わせてセールの表面積を適応させるように、セールを底面から一部を巻き上げることにより、セールの表面積を低減することからなる。リーフィングは手動又は自動に行うことができる。
リーフィングバンド（Ｒｅｅｆｉｎｇ ｂａｎｄ）：、例えばグロメット又はプーリーを用いて、リーフィング・ターニング・ブロックを取り付けることができる部分的に補強された水平ゾーン。セールをリーフする可能性と同数のリーフィングバンドがある。
レイジージャック（Ｌａｚｙ ｊａｃｋｓ）：セールのリーフ及びドロップ動作の際にセールをガイドするデバイス。
ブーム（Ｂｏｏｍ）：マストのベース近くにある水平スパーであり、特定のセールの向きを保持及び許容する。ブームはまた、セールをドロップしたときにセールを受けることができる。
ラフィング（Ｌｕｆｆｉｎｇ）：ラフィングしているセールは、ホーリングが不十分で、従って、部分的に収縮している。十分にトリミングされたセールは、ラフィングの限界に達している必要がある。セールが適切に満たされていればラフィングは起こらず、風の近くをセーリングすることができる。
リーディングエッジ（Ｌｅａｄｉｎｇ ｅｄｇｅ）：流体が２つの流れに分かれる空力プロファイル（翼、プロペラなど）の前面部分。
トレーリングエッジ（Ｔｒａｉｌｉｎｇ ｅｄｇｅ）：それぞれの側で流体（空気、水など）の流れに晒されるあらゆるプロファイル（ウィング、キール、ラダーブレードなど）の特徴的な部分。方向感覚とは反対の部分、すなわち、言い換えれば、流れの方向で見た場合の後方部分を指す。
ヘッドボード：膨張式セールの上側輪郭に共形のセールの上端。
ドロッピング（Ｄｒｏｐｐｉｎｇ）：セールを降下させることからなる。
ホイスト（Ｈｏｉｓｔｉｎｇ）：セールを上昇させることからなる。
リギング（Ｒｉｇｇｉｎｇ）：セールボートタイプのボートの固定部分及び可動部分の集合体であって、風の力を利用してボートを推進及び操縦できるようにする。
セールレセプタクル（Ｓａｉｌ ｒｅｃｅｐｔａｃｌｅ）：ドロップしたセールを受けるだけでなく、セールから供給される張力に反応すること、或いはセールの動作に使用される他のアクチュエータ、エネルギー貯蔵センサ、及びコントロールモジュールを収容するなど、他の機能を組み込むことができる。
流体力学的抗力（Ｈｙｄｒｏｄｙｎａｍｉｃ ｄｒａｇ）：ボートと水の間の摩擦力。抗力が大きいほどボートはより減速する。
空気力学的抗力（Ａｅｒｏｄｙｎａｍｉｃ ｄｒａｇ）：流体を通って移動する物体が受ける力のうち、移動方向と反対方向に作用する成分。本発明によれば、セールは空気力学的抗力を発生させる。
空気力学的揚力（Ａｅｒｏｄｙｎａｍｉｃ ｌｉｆｔ）：流体を通って移動する物体が受ける力のうち、移動方向に対して垂直方向に作用する力の成分。本発明によれば、セールは空気力学的揚力を発生させる。
相対風又は見かけの風（Ｒｅｌａｔｉｖｅ ｏｒ ａｐｐａｒｅｎｔ ｗｉｎｄ）：ボートの固有速度と実際の風速によって生じる風のベクトル和。
空気力学的合力（Ａｅｒｏｄｙｎａｍｉｃ ｒｅｓｕｌｔａｎｔ）：空気力学的揚力及び空気力学的抗力のベクトル和。

（先行技術）
対称的なプロファイルを有する膨張式セールを備えたセール推進要素は、文書ＷＯ２０１７／２２１１１７Ａ１から既知である。この推進要素は、周縁に沿って互いに接合されて少なくとも１つの閉鎖キャビティを形成する、実質的に流体密封された２つの隣接する面から本質的になる膨張可能なセールを備える。この要素は更に、キャビティの内側と外側との間に配置された導管と、キャビティに空気を注入する手段とを備える。膨張すると、このセールは、要素の動き又は風の向きもしくは強さに関係なく、恒久的に対称のままであるプロファイルを有する。当該文献のセールは、セーリングに使用されている間、常に膨張している。

残念なことに、このようなソフトセールは、その使用の様々な段階、特にホイスト及びドロップ段階に適した膨張レベルを提供しないという欠点がある。具体的には、ハードセールとは異なり、ソフトセールは、これらのハンドリング（ホイスト及びドロップ）の段階で明確に定義された位置を有していない。これらの段階では、セールをセールプロファイルの対称軸の近くに保つことが重要であり、セールが水中に落下すること、又は近くにある要素に巻き込まれること、又は明確に定義されていない領域で圧壊してコンパクトに収納できなくなることを避けるためである。更に、セールの寿命を縮める可能性があるため、セールがラフィングになるのを防ぐために、ドロップ又はリーフィング段階でセールに僅かな圧力を維持することが重要である。

セールの外部にあるガイド解決手法を使用して、セールボートの従来のセールをホイスト及びドロップするためのデバイスもまた、文献ＵＳ２００６１７４８１０Ａ１から既知である。この処理は、片手で簡単に行うことができ、降下中又はホイスト中、絶対的に任意の中間位置で連続的に制御することができ、セールを異なる風条件に迅速に適合させることができる。

残念なことに、このようなセールマネジメントデバイスは、セールの外側に配置されるため、抗力の増加をもたらす。更に、このようなデバイスは、ブーム及びマストに固定されており、テレスコピックマストには取り付けることはできない。

文献ＧＢ２１５１１９９Ａには、セールを形成する２つの壁を接続する、レースタイプの可撓性機械的リンクのシステムをその内部キャビティに含む膨張式ボートセールが記載されている。このシステムは、セールの全高にわたって配置され、マストの下側部分に固定されている。この目的は、これらの様々な使用方法において、空気力学的見地からセールの最適動作を可能にすることである。

残念なことに、このようなシステムは、膨張したセールの繰り返しのホイスト及びドロップを管理するには適しておらず、複雑なままである。

最後に、当業者であれば、ブームに固定され、ホイスト及びドロップ操作時のブームの操作性を目的とした、従来のセールの外部にあるラインロープ索具デバイスの使用について既知である。

しかしながら、このようなデバイスは、セールボートの抗力を増大させ、従って、その速度が悪化し、伸縮マストに取り付けることはできない。

国際公開第２０１７／２２１１１７号 米国特許公開第２００６／１７４８１０号明細書 英国特許出願公開第２１５１１９９明細書

従って、ドロップ中、ラフィングすることなく、マストに沿った対称軸上に正しく留まり、損傷状態になる危険性がなく、手動又は自動で繰り返し展開することができる、膨張式セールの必要性が依然として存在する。

本発明の１つの主題は、セール推進要素であって、マストと、実質的に流体密封された２つの隣接面が周縁に沿って接合されて、これらの間に少なくとも１つの閉鎖キャビティを形成することから本質的になる膨張可能なセールであって、上記セールは、上側部分、下側部分、リーディングエッジ及びトレーリングエッジを含み、セールは、その全長に沿って膨らみを形成する様々なキャンバーを含む、膨張可能なセールと、セールのキャビティの内側と外側の間に配置された少なくとも１つの空気導管と、キャビティに空気を注入する少なくとも１つの手段であって、膨張したセールは、推進要素の動き又は風の方向又は強さに関係なく、恒久的に対称のままであるプロファイルを有する、手段と、セールの上側部分に配置されたヘッドボードと、セールの下側部分のリーディングエッジとトレーリングエッジの間に配置されたセールレセプタクルと、を備える、セール推進要素である。

本発明による推進要素は、セールをホイスト及びドロップする操作のために、セールの閉じたキャビティに配置された少なくとも１つのガイドラインを備え、ガイドラインは、ヘッドボード及びセールレセプタクルを通ってセールのリーディングエッジからトレーリングエッジまで延びる。

より具体的には、ガイドラインは、動作中、及びホイスト又はドロップ段階の際に、セールを幾何学的に正しく位置決め可能にするために、ラインロープの索具を通して生成されるデバイスである。膨張式セール（又はウィング）は、リブによって互いに分離された複数のキャンバー（又は区画）を含み、リブは２つの隣接するキャンバーの間に位置する。セールのリブは、例えばこのセールの高さの中間にあるとみなされ、リブに形成されたオリフィスをマストが通過できるようにすることで位置拘束されるが、セールの剛性（これは低い）を除けば、セールにかかる圧力の影響でマストに対してセールが回転するのを防ぐものは何もない。このような回転は、セールの捩れを引き起こし、パフォーマンスの低下を招く作用を有することになる。この捩れを避けるため、各リブにはマストから十分に離れた位置にガイドラインが通っている。ホイスト又はドロップの際、リブは、マスト及びこのガイドラインに沿ってスライドする。セールのキャンバーを構成する全てのリブについても当てはまり、ガイドラインはこれら全てのリブを通過している。

言い換えれば、本発明は、上記セールの閉じたキャビティに配置され、セールのホイスト及びドロップ操作を補助し、このセールの全ての操作条件下で、膨張したセール（又はウィング）が正しい幾何形状を維持することを確実に可能にすることを意図した少なくとも１つのガイドラインを提案する。

このガイドラインはセールをホイストするためのものではない。更に、ホイスト段階の間に僅かに引張状態になるので、正にこの理由から、セールの引き上げを抑制する。本発明の文脈では、セールは、ヘッドボードを支持する伸縮マストによってホイストされ、このマストは、セールが膨張するにつれてセールを上方に引き上げる。マストが伸縮式でない本発明の変形例では、セールは、マストに沿ったヘッドボードの動きによってホイストされる。

本発明による推進要素は、以下の様々な利点を提供する。セールのキャビティ内に存在するガイドラインは、従来のリギングとは異なり、追加の抗力の不必要な発生を回避する。本発明によるガイドラインは、セールの降下及び上昇を、セールレセプタクルに位置するその保管場所に向かって正しく（捩れることがないことを意味する）誘導することを可能にする。本発明によるガイドラインは、セールの張力を比較的低く（約１００ｍ²のセールで約５０Ｎ）することを可能にする。

最後に、本発明による要素は、ボートの停止の必要なく、セールをリーフすることができる。ボートの全体が風に面することを必要とする従来のデバイスとは異なり、セールだけが風に面する必要がある。

好ましくは、ガイドラインは１つの部分であり、トレーリングエッジのセールレセプタクルに固定的に取り付けられ、リーディングエッジ上のローラによって移動可能であるか、或いは、トレーリングエッジ上のセールレセプタクルにおいてローラによって移動可能で、リーディングエッジに固定的に取り付けられることができ、ガイドラインがトレーリングエッジとリーディングエッジの間の少なくとも１つのプーリー上を移動できるようにヘッドボードに沿って配置されている。

好ましくは、ガイドラインは２つの部分があり、トレーリングエッジの側での第１の部分は、固定されているか又はヘッドボード上のプーリーで移動可能であり、レセプタクル内のローラによって移動可能であり、リーディングエッジの側の第２の部分は、固定されているか又はヘッドボード上のプーリーで移動可能であり、レセプタクル内のローラによって移動可能である。

好ましくは、プーリーは、グロメットに比べて摩擦を制限することができる。

好ましくは、少なくとも２つのガイドラインにより、誘導の精度を高めることが可能となる。複数のガイドラインが存在することで、選択的に荷重を分散させることができ、誘導の精度を高めることができる。リーフィングポイントもまた、誘導に役立つことができる。

好ましくは、ガイドラインは、１０～１０００ｍ²のセールで２～１５０ｍ程度、好ましくは、１００ｍ²のセールで５０ｍ程度の長さを有する。

好ましくは、ガイドラインは、１０から１０００ｍ²のセールで５から５００Ｎ、好ましくは１００ｍ²のセールで５０から２５０Ｎの張力を有する。

好ましくは、セールは、少なくとも１つのリーフィングパネルを含み、より詳細には０から１０個のリーフィングパネルを含む。貨物船は、リーフィングポイントを有さない場合もあるが、セールボートのメインセールは、３より多くのリーフィングポイントを有することができる。

好ましくは、リーフィングパネルは、補強リブを含む。

好ましくは、マストは、固定式又は伸縮式である。

好ましくは、ガイドラインは、超強力ポリエチレン繊維で作られる。

本発明の別の主題は、本明細書で上述したような少なくとも１つのセール推進要素と、ハルと、前記ハルに固定されるが依然として回転自在なマストとを備えるセール推進又はハイブリッド推進を有する移動体である。この移動体は、マストが上述の膨張式セールのキャビティ内に配置されていることを特徴とする。

本発明によるハイブリッド推進移動体が意味するのは、例えば、電動機又は内燃エンジンにより駆動されるプロペラを用いた推進等の別の推進源と結合されたセール推進であり、エネルギー貯蔵源として、バッテリー、水素（燃料電池と共に）、天然ガス、アンモニア又は燃料油を有する。

移動体が意味するものは、陸上ヨット、氷上ヨット、ボート、自動車である。

好ましくは、セールは、手動又は自動で、風の方向に応じて及び移動体の進行方向に応じて、ボートの軸に沿った推進力を最適化するように、又は所望の推進力を達成すると同時に荷重、圧力及びヒーリングを許容値に制限するように、配向される。

本発明について、以下の図を用いて説明し、これらの図は、概略的であり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。

例えばモーターセールボートタイプの船舶に加えられる様々な物理的力、及び特に結果として生じる空気力学的力の投影を示すものである。 ボートハル上に配置された、本発明によるセール推進要素の概略断面図である。 ボートハル上に配置された、本発明の別の変形例によるセール推進要素の概略断面図である。 異なる相対風角に応じた本発明による推進要素の位置を上方から見た概略図を示す。 異なる相対風角に応じた本発明による推進要素の位置を上方から見た概略図を示す。 異なる相対風角に応じた本発明による推進要素の位置を上方から見た概略図を示す。

本発明の主題を形成するセール推進要素について、上述の図を用いてより詳細に説明する前に、幾つかの流体力学的及び空気力学的定義の備忘録を以下に示す。

セール推進移動体（以下、セールボート又は船舶と呼ぶ）は、空気及び水と接触している。物理的な観点から、主たる要因は、ハル、セール及び付属物（センターボード、キール、ラダー、プロペラ）に作用する流体力学的及び空気力学的力である。

図１に示すように、空気力学的力（又はセールの推進力）は、空気が少なくとも１つのセールによって偏向された結果である。空気力学的力は、セールの位置と表面積、及び相対風の位置と強さに対して関連している。抗力は、相対風の方向にあり、揚力は、相対風に垂直な方向にあって、常にセールに垂直であるとは限らない。例えば、０°では、空気が、外弧面と内弧面にわたって厳密に同じ距離を進むので、対称的なプロファイルは揚力を発生しない。この時点では、抗力のみを発生する。

セールによって発生する空気力学的力はまた、セールではなくボートの参照フレームにおいて、セール推進力（ボートの進行軸に沿った）と、ボートをヒールさせることができる（ヒールは、風などの外部現象によって引き起こされるようなボードの横方向の傾斜である）ドリフト力（ボートの軸に垂直）に分解することができる。

流体力学的力は、ハル及びセンターボード又はキール及び様々な水中付属物に対する水の摩擦の結果である。その方向は、対抗する空気力学的力、ハイブリッドモードでの推進力、海面状態及び海流に依存する。長手方向成分は流体力学的抗力と呼ばれ、横方向成分はサイドフォース、アンチヒーリングフォース又は流体力学的揚力と呼ばれる。流体力学的力の方向及び強さは、空気力学的力のみに依存するわけではない。ハイブリッドモード（風力及び別のエネルギー源）で航行する水上船舶（ボート）の場合、流体力学的力は、エンジン又はモーター推進によって発生する船速、例えば海面状態及び海流に大きく依存する。

セールの力が流体力学的力よりも大きいときに、ボートは加速する。セールの力が流体力学的力より小さいときに、ボートは減速する。更に、空気力学的力が大きいがボートの後方に向いている場合、ボートは減速する。流体力学的力がボートの進行方向にある場合（例えば強い流れの結果）、ボート（セールボート）は加速することになる。

セールのトリムを最適化することにより、ボート（セールボート）は、進行方向へのセールの推力という点で最大性能を発揮することになる。具体的には、相対風及びボートの進行方向に対するセールの角度を最適化することによって、及びセールの表面積をトリミングすることによって、ボートは、ボートの軸に沿ったセールの推進力の最大レベルを達成させることができる。これに加えて、セールの内部圧力を変化させることを含む追加のトリミング・パラメータが存在することができる。これにより、ボートの速度を上げることが可能になり、他方、同じ速度を維持しながら、同時にセールパワーを優先して他のエネルギー源の消費を低減することが可能になる。

図１は、前述の定義されたパラメータの各々を、全て以下に列挙するように、固有の特定の参照番号で再度示している。
ａ： 揚力
ｂ： 抗力
ｃ： 空気力学的合力
ｄ： 空気力学的推進力（船の軸に沿った）
ｅ： 空気力学的ドリフト力
ｆ： 相対風
ｇ： ウィング及びボート軸の相対角度（例えば１５°）
ｈ： 相対風とボート軸の角度（例えば３０°）
ｉ： プロペラ推進力
ｊ： ハル
ｋ： セール
ｌ： マスト
ｍ： 空気力学的推進力の中心
ｎ： プロペラ
ｏ： 固定部分のセンサ（ハル参照フレーム）
ｐ： 可動部のセンサ（セール参照フレーム）
図１で与えられた情報により、ハル参照フレームのセンサからセール参照フレームのセンサへの移行、及びその逆が可能となる。

図２は、セールボートタイプのボート上に搭載した本発明によるセール推進要素を運転位置で示している。この要素は、ボートのハル２上に取り付けられた全体参照番号１のセールを含む。この要素は、回転運動を許容しつつ、フット４がハル２に固定されているマスト３を含む。マスト３は自立している。マスト３は、物理的な力の荷重を吸収し、回転自由度を残すことを目的とした支持体（図示せず）を用いてハル２に接続される。荷重は支持体にて測定される。セール１は、閉じたキャビティを形成するように互いに接続された２つの隣接する面５（図では１つしか見えない）を含む。隣接する２つの面５に使用される材料は、空気消費量を低減し、関係する様々な荷重が反応及び伝達できるように、透過性を制限する必要がある。場合によっては、例えば特定の耐ＵＶ性及び又は帯電防止挙動を確保するために、材料に様々な処理を加えることが必要とすることができる。

セール１には、高さにわたって均等に分布した複数のキャンバー（図示せず）を有する（キャンバーはセールの下側部分で大きく、上側部分でより小さい）。キャンバーの高さは、多くの場合、プロファイルのコードの長さと連動している。好ましくは、キャンバーはリブによって分離され、空気がキャンバーから別のキャンバーに通ることができるようにし、マストが通過できるオリフィスを各々が有する。

キャンバーは、コンサーティーナのような外観を与える。セール１は、上側部分６、下側部分７、リーディングエッジ８及びトレーリングエッジ９を含む。少なくとも１つの空気入口１８が、例えばセール１の下側部分７に配置される。他の空気流入口３０もまた、リーディングエッジ８の表面に配置することができる。セールのキャビティに空気を注入するための少なくとも１つの能動的手段７ａは、空気をセールのキャビティに注入できるように、空気導管の連続部に配置される。セールは更に、上側部分６に配置されたヘッドボード１０と、リーディングエッジ８とトレーリングエッジ９の間の下側部分７に配置されたセールレセプタクル１１とを備える。このレセプタクル１１は、セールがドロップしたときにセールの全部又は一部を受けるためのものである。このレセプタクル１１は、セール１をホイスト又はドロップの手動又は自動操作を容易にする様々なアクチュエータ及びセンサを備えることができる。

本発明によるセール推進要素は、セール１のキャビティ内に配置されたガイドライン１２を含む。このガイドラインは、セール１のホイスト及びドロップ操作、並びにリーフィング操作の間、セールをガイドすることを意図している。このライン１２は、セール１の外周を実質的に覆うように延びるラインロープ索具を含む。ガイドライン１２は、取り外し可能又は取り外し不能に固定されるが、トレーリングエッジ９とセールレセプタクル１１との間の交点に近い端部１３では移動できないようになっている。次いで、ラインは、セール１の上側部分６に向かって延びて、トレーリングエッジ９とリーディングエッジ８の間をヘッドボード１０に沿って延在する。このガイドライン１２は、各々がマスト３の各側部に位置する、少なくとも２つのプーリー又は他の回転ブロックシステム（図示されていない）の助けを借りて、ヘッドボード１０に沿って移動することができる。このガイドライン１２は、リーディングエッジ８に隣接し、セールレセプタクル１１に向かっており、実質的にリーディングエッジ８でローラ１９を使ってセールレセプタクル１１上に固定される。ガイドライン１２は、手動で作動された場合、留め外しクリートに向かって引き上げることができる。一方、自動化バージョンでは、ガイドライン１２は、自動ローラに巻かれる。

より具体的には、ガイドラインの索具は、膨張式セールを形成する様々なキャンバーを隔てる全てのリブを通過する。様々なリブがマストの周りに回転するのを防ぐために、各リブは、ガイドラインの索具がリーディングエッジ側を通る長円形のスロットと、ガイドラインの索具がトレーリングエッジ側を通る別の長円形のスロットを有する。長円のスロットは、セールがホイスト及びドロップしているときにマストに沿ってこれらリブがとる全ての位置で、ラインロープの索具がリブを通ることを可能にする。このようにして、セールと同様にリブも可撓性材料から作られているにもかかわらず、リブがマストに対して回転するのを防ぎ、これによってセールは、動作中、特にセールのホイスト及びドロップの操作中、そのプロファイルを維持することができる。

セールの外側にレイジージャックを使用して恒久的に固定されたタイプの従来技術のシステムとは異なり、本発明のガイドラインの索具は、セールの内側にあり、その長さは、膨張式セール（又はウィング）を正しい位置に保つ僅かな張力を確保するように調整される。この索具は、セールの上部に位置するヘッドボードと共に移動し、ガイドラインの索具に僅かな張力を常に確保するようにする。

ガイドライン１２は、およそ１００ｍ²の総表面積を有するセールに対して約５０ｍの長さを有し、様々なドロップ及びホイスト操作中に状態にされる用途に応じて約５０～２５０Ｎの張力を有する。

マスト３は、伸縮式又は固定式である。マスト３が伸縮式である場合、ヘッドボード１０は、伸縮式マスト３の最後の要素に固定され、マストに対して又は伸縮式マストの最後の要素自体が回転できることによって、回転の自由度を維持することができる。マスト３が伸縮式である場合、マスト３は、拡張及び収縮するために互いに順次的にスライドする様々な要素から構成される。中間のセール位置が必要ない場合、全ての要素を同時に拡張することも可能である。

マスト３が固定されている場合、ヘッドボード１０のみが、マスト３に沿って移動可能である。セール１は、ヘッドボード１０に固定されており、これと共に上昇又は降下する。

伸縮式マスト３及びマスト３に沿ってスライドするヘッドボード１０を組み合わせることも可能である。

ヘッドボード１０は、様々なラインロープとマスト３との間に存在する物理的な力を付与することができる程度、及びセールが膨張していないときにセールの重量に耐えることができる程度の十分な剛性を有する。本発明の様々な実施形態によれば、ヘッドボード１０は、要求通りに、マスト３の周りに自由に回転することができ、マスト３の周りを回転するのを防止することができ、許容可能な値に荷重を制限するように最大制限トルク値までマスト３の周りに回転するのを防止することができ、或いは、代替的にセールの捩れを制御するようにフィードバック制御することができる。

マスト３は、マストサポート１４を使用してハル２に固定され、このマストサポート１４の目的は、セールとボートの間の様々な物理的な力を反応させると同時に、マスト３に回転の自由度を残して、相対風に対して正しい角度に位置できるようにすることである。

マスト３のフット、すなわち、ハル２では、入射角を調整するためのシステム１５があり、マスト３及び上記マスト３に固定された全ての操縦部品を回転させることによって、セール１に回転するよう命じることができるようになる。このシステム１５は、特にブレーキモーターからなることができる。このシステム１５により、セール１は、マスト３の回転軸の周りに回転できるようになり、従って、セール１の所望の入射角を命じることが可能になる。この入射角設定システムは、マスト３に対して、例えば「ネスト」（又はセールレセプタクル）上に固定的に取り付けることもでき、ブレーキモーターは、ピニオンを介して、ハルに固定されたリングギアを駆動する。

入射角を測定することで、ボートの軸に対するセール１の角度的位置決めを決定することができることが想起されるであろう。このようなデバイスにより、セール１、ハル２及び相対的な風を、セール１上又はハル２上のどの地点で風を測定しても、１つの同じ参照フレームに配置することができる。このようなシステムにより、自動モードでのセーリングが簡単になる。

ボートのハル上に配置された本発明による推進要素は、マスト３のフットに配置され、及びセール１がハル２に伝達できる最大トルクを制限するために知られているトルクリミッターと組み合わせることもできる。

ボートのハル上に配置された本発明による推進要素は、「ネスト」とも呼ばれるセールレセプタクル１１内に配置された電子制御システム１６を更に含むことができる。回転電気ジョイント１７もまた、マスト３の下側ベースにてハル内に追加することができる。このジョイント１７により、ハル２とセール１の下側部分７との間で電力及び電気コマンドを伝達することができる。ジョイント１７はまた、従来の適切なケーブル軸受チェーンに置き換えることができる。本発明によるセール要素を作動するのに使用される動力は、例えば、油圧又は空気圧の場合、回転式油圧又は空気圧ジョイントで同じ解決策を採用することができる。

様々な測定センサのうち、セール１からハル２に伝達される荷重を測定するセンサ、ハル２の横軸の荷重を測定するセンサ、ハル２の長手方向軸の荷重を測定するセンサ、セール１の内部キャビティ内の圧力を測定するセンサ、及び相対風の速度と角度を測定するセンサが存在することができる。この最後の測定は、セール１上又はハル２上で同様に行うことができる。センサがマスト３に固定された部分に配置されている場合、センサはセール１の長手方向軸及び横軸に沿った荷重を測定する。

図３は、リーフィングパネル（又はグリッド）２０、リーフィングライン２１、及びリーフィングウインチ２２から構成されるリーフィングペンダントシステム（リーフィングウインチは、手動モードではクリート及び筋力で代用することができる）が追加されている点で、図２と異なっている。

本発明による推進要素は、幾つかのリーフィングパネル２０、例えば最大３つのリーフィングパネル２０を含むことができる。これらのパネル２０の数は、ボート、用途及びユーザに依存する。ルーフィングパネル２０は、各リーフィングバンドに配置される。

リーフィングラインは、リーフィングパネル２０に接続され、セール１を戻してレセプタクル１１に詰め込むことができる。グリッドは、グリッドに固定されたプーリーでの点荷重がリーフィングパネル２０の全体に伝達できるのに十分な剛性を有している。

セールの量を特定レベルまで低減することを意図した各リーフィングポイントに関連して、リーフィングパネル２０及びリーフィングラインが存在する。リーフィングラインは、ターニングブロックを備えた単一のラインとして、又は別個のラインとして製造することができる。

先行技術の従来のセールでは、各リーフィングポイントは、リーフィングを行うためにリーフィングペンダントが通過できるグロメット、関連のプーリー、又はセールタイ（両側からブームの下に通すことによって、ファーリングされたセールを取り付けるのに使用できる小さな長さのコード）がある。

本発明による膨張セールでは、グロメット（又は他のリードスルー）は、従来のセールのようにセールの垂直部分ではなく、リーフィングパネル２０の水平部分に配置され、これは流体密封であってはならない。

その結果、本発明の推進要素におけるリーフィングパネル２０（又はグリッド）は、セール１の外壁に固定される。このパネル２０により、リーフィングに加えて、特に実質的に三角形でないセールの場合に、ガイドライン１２をトレーリングエッジ９及びリーディングエッジ８に接近させることができる。更に、パネル２０と組み合わせたガイドライン１２は、マスト３の両側のヘッドボード６に同時に下向きの推進力を加えるので、ヘッドボード６に作用する荷重を部分的に均等化することができる。

リーフィングパネル２０は、リーフィングに加えて、特に実質的に三角形状でないセールの場合に、ガイドライン１２をリーディングエッジ８からトレーリングエッジ９に接近させることを可能にする。

セールホイスト操作の間、以下のステップが実行される。
セールを相対風の軸に合わせる
ガイドライン及びリーフィングラインに最初のテンションをかける
セールを低い圧力まで膨張させ、この圧力がフィードバック制御される
セールは、決められたスピードで上昇され、内部圧力が維持できない場合はスピードリミッターが作動する
セールが特定の高さまで上昇すると、セール内の圧力は僅かに上昇する
リーフィングポイントに達すると、表面積が使用されることになる場合、リーフが順次的に出される
セールの表面積に達すると、セールの上昇は停止される。この上昇は、セールが完全に展開されるか、又はセールが所定位置でリーフィング量に対応する高さになることに対応する
セールキャビティが公称圧力（風の強さ、海面状態、希望する走行速度によって異なる）まで膨張される
セールに恒久的に空気を送り込む必要はない。具体的には、許容可能な圧力の範囲を設定することが可能であるため、必要なときだけ空気注入手段を使用することができる。

セールドロップ操作の間、以下のステップが実行される。
セールを相対風の方向（風に面する方向）に向ける
キャビティの内部圧力が低下される
ガイドライン及びリーフィングラインの張力を調整する
内部圧力が維持できない場合は、スピードリミッターを使ってセールを降下させる
リーフに達するたびに、相対リーフィングペンダントがブロックされる
マストの最終収縮から２ｍの地点で内部圧力をゼロに設定し、セール内を僅かに真空状態にしてコンパクトにする。

これらの様々なステップの操作は、好ましくは、特にセールの表面積が５００ｍ²に等しいか又はこれを超えることができる場合には、自動化される。手動操作は、十分な人数がいれば、４０ｍ²程度の表面積で容易に達成できる。

図４Ａ、４Ｂ及び４Ｃは、異なるセールの入射角を有することによって互いに異なる。

図４Ａでは、相対風はセールの軸に沿っている。図４Ｂでは、セールの軸線は、相対風の方向に対して実質的に１５°に等しい角度をなしており、図４Ｃでは、セールの軸線は相対風の方向に対して図４Ｂに描かれている角度と対称であり、図４Ｂに描かれている角度と等しい角度をなしている。

図４Ａ、４Ｂ及び４Ｃにおいて、セール１は実質的に対称なプロファイルを有する。マスト３は円で表されている。相対風は矢印２３で表される。

図４Ａは、風２３に向かって安定した状態のセール１を描いている。様々な荷重は釣り合っており、ウィングの対称的プロファイルに起因して、ウィングの両側で同一であるため、空気力学的揚力はゼロである。空気力学的揚力がゼロであるため、セール１を相対風の軸に平行な軸上に保つ抗力２４だけが存在する。

図４Ｂは、軸が相対風の方向に対して約１５°の角度をなすセール１を描いている。マスト３の回転軸は、プロファイルの対称軸に沿った空気力学的力の推進力中心２５に対して、プロファイルの前方に向かってオフセットしている。図４Ｂは、マスト３の回転中心から特定の距離で空気力学的力によって発生するトルクが、セールを風に面した位置に戻す傾向があることを示しており、セールの対称的なプロファイルのおかげでセールは安定した状態を保つことができる。

マスト３の取り付け点と推進力中心２５との間にオフセットがあることにより、本発明の推進要素は、風の方向から大きな角度偏差がある状況でも、小さな角度偏差がある状況でも、セール１を所定位置に保持することができる。マスト３の回転点と中心２５との間のかかるオフセットは、セール１が当該位置から逸脱したときに、セールの中立位置、つまり風に面している位置に向かって戻るようにすることができることを意味する。このようなオフセットによって、セールが相対風の方向に対して適切及び最適な位置に自動的に戻るので、セーリングの安全性を向上させることが可能になり、これによって荷重を最小限に抑え、セールを風に面しておくことができる。しかしながら、この距離は、セールの回転に必要な力を過度に増加させないように最小にする必要がある。

図４Ｃは、相対風の軸に関して図４Ｂと対称的な図である。図４Ｂと同じことが当てはまる。

以下の実施例は，単に説明のために示したものであり、限定ではない。以下の表は、様々な実施可能な状況を照合したものである。

ボディとも呼ばれるセールの外部層は、外気と接触する外部と内部を含む織布で作られている。この織地は、ポリウレタンでコーティングされたポリエステル織物である。この織地の坪量は、約１００ｍ²のセール面積に対して１８０ｇ／ｍ²である。

セールの上側はベルクロテープ式の面ファスナー及びループで固定することができる。セールの外側部分とリブとの接合（内部接合）及び外側部分の構成要素間の接合は、融着接合又は接着剤接合又はその他の接合手段（例えば、既存のインフレーションシステムと適合する十分に低いレベルの浸透性を確保しつつ、荷重の伝達を確保することができるジッパーファスナー）によって達成することができる。

１ セール
３ マスト
５ 隣接面
６ 上側部分
７ 下側部分
８ リーディングエッジ
９ トレーリングエッジ
１０ ヘッドボード
１１ セールレセプタクル

Claims (13)

1. セール推進要素であって
   ａ． マスト（３）と、
   ｂ． 実質的に流体密封された２つの隣接面（５）が周縁に沿って接合されて、前記２つの隣接面の間に少なくとも１つの閉鎖キャビティを形成することから本質的になる膨張可能なセール（１）であって、前記セールは、上側部分（６）、下側部分（７）、リーディングエッジ（８）及びトレーリングエッジ（９）を含み、前記セールは、全長に沿って膨らみを形成する様々なキャンバーを含む、膨張可能なセール（１）と、
   ｃ． 前記セールの前記キャビティの内側と外側の間に配置された少なくとも１つの空気導管と、
   ｄ． 前記キャビティに空気を注入する少なくとも１つの手段であって、膨張した前記セールは、前記推進要素の動き又は風の方向及び強さに関係なく、恒久的に対称のままであるプロファイルを有する、手段と、
   ｅ． 前記セール（１）の上側部分（６）に配置されたヘッドボード（１０）と、
   ｆ． 前記セールの下側部分（７）の前記リーディングエッジ（８）と前記トレーリングエッジ（９）との間に配置されたセールレセプタクル（１１）と、
   を備えるセール推進要素であって、
   前記セールの閉じたキャビティに配置された少なくとも１つのガイドライン（１２）を備え、
   前記セール（１）をホイスト及びドロップする操作のために、前記ガイドライン（１２）は、前記ヘッドボード（１０）及び前記セールレセプタクル（１１）を通って前記セールのリーディングエッジ（８）からトレーリングエッジ（９）まで延びる、
   ことを特徴とするセール推進要素。
2. 前記ガイドライン（１２）は、１つの部品で作られており、前記トレーリングエッジ（９）上で前記セールレセプタクル（１１）に固定的に取り付けられ、前記リーディングエッジ（８）上でローラによって移動することができ、又は前記トレーリングエッジ（９）上で前記セールレセプタクル（１１）内でローラによって移動することができ、
   前記ガイドライン（１２）が、前記トレーリングエッジ（９）と前記リーディングエッジ（８）の間の少なくとも１つのプーリーにわたって移動できるように前記ヘッドボード（１０）に沿って配置されている、
   ことを特徴とする請求項１に記載の要素。
3. 前記ガイドライン（１２）は、２つの部分で作られており、前記トレーリングエッジ（９）の側の第１の部分が固定されているか又は前記ヘッドボード（１０）上のプーリーで移動可能であり、前記レセプタクル（１１）内のローラによって移動可能であり、前記リーディングエッジ（８）の側の第２の部分が固定されているか又は前記ヘッドボード（１０）上のプーリーで移動可能であり、前記レセプタクル（１１）内のローラによって移動可能である、ことを特徴とする請求項１に記載の要素。
4. プーリーがグロメットと比較して摩擦を制限する、請求項１～３の何れか１項に記載の要素。
5. 少なくとも２つのガイドラインが、ガイドの精度を向上させることを可能にする、請求項１～４の何れか１項に記載の要素。
6. 前記ガイドラインが、１０～１０００ｍ２のセールの場合、約２～１５０ｍ、好ましくは１００ｍ２のセールの場合、約５０ｍの長さを有する、請求項１～５の何れか１項に記載の要素。
7. 前記ガイドライン（１２）が、１０～１０００ｍ２のセールで５～５００Ｎ、好ましくは１００ｍ２のセールで５０～２５０Ｎの張力を有する、請求項１～６の何れか１項に記載の要素。
8. 前記セールが少なくとも１つのリーフィングパネルを備える、請求項１～７の何れか１項に記載の要素。
9. 前記セールが０から１０のリーフィングパネル（２０）を備える、請求項１から７の何れか１項に記載の要素。
10. 前記各リーフィングパネル（２０）が補強リブを含む、請求項８又は９の何れか１項に記載の要素。
11. 前記マスト（３）が固定式又は伸縮式である、請求項１から１０の何れか１項に記載の要素。
12. 請求項１から１１の何れか１項に記載の少なくとも１つの要素と、ハルと、前記ハルに固定されるが依然として回転自在なマストと、を備えたセール推進又はハイブリッド推進の移動体であって、前記マスト（３）が、前記膨張式セールのキャビティ内に配置されている、ことを特徴とする移動体。
13. 前記セール（１）は、風向きに従って及び手動又は自動の前記移動体の走行方向に従って配向される、ことを特徴とする、請求項１２に記載の移動体。

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