JP2024519394A - 左室コンプライアンスの非侵襲的測定 - Google Patents

左室コンプライアンスの非侵襲的測定 Download PDF

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Abstract

左室コンプライアンスの非侵襲的な推定を行う機構が提供される。対象者の超音波データを処理することによって、左室ボリュームの時間的変動、及び左室圧の時間的変動が決定される。次いで、これらの2つの時間的変動を処理して左室コンプライアンスが推定される。

Description

本発明は、心臓モニタリングの分野に関し、詳細には対象者の心臓の左室コンプライアンスの測定の分野に関する。
左室コンプライアンスは拡張期心不全の起こりやすさの指標に使用することができる測定値である。通常、左室コンプライアンスは、患者の心臓の拡張期の間の、患者の心臓の左室内のボリューム-圧力曲線の微分(dV/dP)として定義される。左室コンプライアンスの値が大きいほど、対象者の心臓の左室内のボリュームの変化を生じさせるのに必要な圧力が小さくなり、すなわち、対象者は拡張期心不全になりづらくなる。
したがって、左室コンプライアンスの計算のための手法には、通常、対象者の心臓の左室内又は左室近傍で直接的に圧力を測定する必要があるが、これは侵襲性の高い医療処置である。
左室コンプライアンスを評価するための、侵襲性のより低い、好ましくは侵襲性が最も低い又は非侵襲的な手法を提供することが望ましい。
従来技術における1つの手法では、直接的なエラストグラフィ測定によって心筋の剛性/コンプライアンスを測定することが提案されている。しかしながら、心筋コンプライアンス及び心室コンプライアンスは関連しているが、同じではなく、心筋コンプライアンスは固有の局所組織特性であるのに対し、心室コンプライアンスは内腔形状などの他の要因に依存し得る。
したがって、左室コンプライアンスの正確な決定又は予測のための機構を提供することが望まれている。
本発明は特許請求の範囲によって定義される。
本発明の一態様に従う例によると、対象者の左室コンプライアンスの非侵襲的な推定を行うコンピュータ実施方法が提供される。
本コンピュータ実施方法は、対象者の心臓の超音波データを取得することであって、当該超音波データが、心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、僧帽弁における流入の方向に沿った速度データを含む、取得することと、速度データを処理することによって、上記期間にわたって心臓の僧帽弁における流入の方向に沿った速度成分を決定することと、物理モデルを用いて速度成分を処理することによって、決定された速度成分から左室圧の時間的変動を決定することと、取得された超音波データを処理することによって、左室ボリュームの時間的変動を決定することと、左室ボリュームの決定された時間的変動、及び左室圧の決定された時間的変動を処理することによって、左室コンプライアンスを推定することとを有する。
したがって、本開示は、超音波データのみを処理することによって左室コンプライアンス(の値又は関数)を推定する手法を提供する。これにより、左室コンプライアンスを予測する非侵襲的処置が提案されている。非侵襲的処置は、有害作用の可能性を低減し(例えば、感染のリスクを低減し)、左室コンプライアンスの測定値の取得速度を(例えば、外科的介入を必要としないため)向上させ、及び/又は侵襲的機構よりも少ない人数の、若しくは経験の浅い臨床医によって行われることが可能である。
本開示は、左室圧の時間微分(「時間的変動」)及び左室ボリュームの時間微分(「時間的変動」)を決定することを有効に提案する。これにより、これら2つの特徴を処理して左室コンプライアンスを予測する。
本明細書では、左室圧の時間的変動及び左室ボリュームの時間的変動は、(対象者の心臓の)超音波データを適切に処理することによって、両方取得できることが認められる。さらに、これら2つの特徴を処理して、左室コンプライアンスを計算できることが認められる。したがって、本開示は、左室コンプライアンスを決定する手法が、超音波データ(のみ)を適切に処理することによって実行可能なステップに(再)キャスト又は公式化することができるという認識を基礎としている。
左室コンプライアンスを推定するステップは、左室ボリュームの時間的変動と左室圧の時間的変動との間の比を決定することを有する。換言すると、左室コンプライアンスは、左室ボリュームの時間的変動を左室圧の時間的変動で除算することによって推定される。
左室圧の時間的変動を決定するステップは、左室圧の時間的変動を決定するために、ナビエ・ストークス方程式を用いて速度成分を処理することを有する。これにより、ナビエ・ストークス方程式が物理モデルとして作用し、超音波データの速度データの1つ又は複数の速度成分から左室圧の時間的変動を導出する機構を提供することができる。
左室ボリュームの時間的変動を決定するステップは、速度成分を処理することによって左室ボリュームの時間的変動を決定することを有する。左室ボリュームの時間的変動は、左室に入る(すなわち僧帽弁を介する)血液の速度に応答する(すなわち、血液の速度の変化に応答して変化する)ことが認められる。すなわち、僧帽弁を通る血流の速度成分に基づいて、左室ボリュームの時間的変動を計算、決定、又は予測することが可能である。
左室ボリュームの時間的変動を決定するステップは、速度成分に表面積値を乗算することを有し、表面積値とは、対象者の心臓の僧帽弁輪の表面積サイズを表す。
任意選択で、コンピュータ実施方法が、表面積値を決定するステップをさらに含み、上記表面積値を決定するステップが、超音波データを処理することによって、対象者の心臓の左室の第1のボリュームを決定することであって、第1のボリュームが、対象者の心臓の心周期の一部分の間の第1の時点における対象者の心臓の左室のボリュームである、決定することと、超音波データを処理することによって、対象者の心臓の左室の第2のボリュームを決定することであって、第2のボリュームが、対象者の心臓の心周期の一部分の間の第2の、より後の時点における対象者の心臓の左室のボリュームである、決定することと、第2のボリュームと第1のボリュームとの間の差分を決定することと、対象者の心臓の心周期の一部分の間の、第1の時点と第2の時点との間の速度成分の積分値を決定することと、第2のボリューム及び第1のボリュームの間の差分と、積分値との間の比を決定して、それにより表面積値を計算することとを有する。
いくつかの実施形態では、コンピュータ実施方法は、超音波データが、心周期の収縮末期及び心周期の拡張末期を含む、心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、第1の時点が心周期の収縮末期内の時点であり、第2の時点が心周期の拡張末期の時点であるように、適合されている。
他の例では、表面積値は予め決定されている。例えば、表面積値は僧帽弁の表面積の(グローバルの)平均サイズを表す値である。
いくつかの例では、超音波データが、心周期の拡張末期を含む心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれた超音波データであり、左室ボリュームの時間的変動が、心周期の拡張末期の間の左室ボリュームの時間的変動であり、左室圧の時間的変動が、心周期の拡張末期の間の左室圧の時間的変動である。
本コンピュータ実施方法は、左室ボリュームの時間的変動を決定するステップが、第1の測定値のセットを決定するために超音波データを処理することであって、第1の測定値のセットの各測定値が、超音波データが取り込まれた期間の間の異なるそれぞれの時点における左室ボリュームの時間的変動を表す、処理することを有し、左室圧の時間的変動を決定するステップが、第2の測定値のセットを決定するために、物理モデルを用いて少なくとも1つの速度成分を処理することであって、第2の測定値のセットの各測定値が、第1の測定値のセットの測定値に対応し、第1の測定値のセットの対応する測定値と同じ時点における左室圧の時間的変動を表す、処理することを有し、左室コンプライアンスを推定するステップが、左室コンプライアンスを推定するために第1の測定値のセット及び第2の測定値のセットを処理することを有するように、適合されている。
いくつかの例では、左室コンプライアンスを推定するステップが、第1の測定値のセットの各測定値に、第2の測定値のセットの対応する測定値を乗算して、測定値の乗算セットを生成することと、測定値の乗算セットを平均して、平均乗算測定値を生成することと、第2の測定値のセットの各測定値を2乗して、測定値の2乗セットを生成することと、測定値の2乗セットを平均して、平均2乗測定値を生成することと、平均乗算測定値と平均2乗測定値との間の比を決定することによって、左室コンプライアンスを推定することとを有する。
また、処理システムを有するコンピューティング・デバイス上で実行されるとき、本明細書に記載の方法のステップの全てを、処理システムに実行させるコンピュータ・プログラム・コード手段を含むコンピュータ・プログラム製品が、提案される。コンピュータ・プログラム製品は、(非一時的な)コンピュータ記憶媒体であってもよい。
対象者の左室コンプライアンスの推定を実行する処理装置も提案されている。
処理装置は、対象者の心臓の超音波データであって、当該超音波データが、心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、僧帽弁における流入の方向に沿った速度を含む、超音波データを取得し、速度を処理することによって、上記期間にわたる心臓の僧帽弁における流入の方向に沿った速度成分を決定し、取得された超音波データを処理することによって、左室ボリュームの時間的変動を決定し、物理モデルを用いて速度成分を処理することによって、決定された速度成分から左室圧の時間的変動を決定し、左室ボリュームの決定された時間的変動、及び左室圧の決定された時間的変動を処理することによって、左室コンプライアンスを推定するように構成されている。
また、前述した処理装置と、対象者の心臓の超音波データを取り込み、当該超音波データを処理装置に提供するように構成された超音波システムとを備えた撮像システムも提案されている。
また、処理装置又は撮像システムと、処理装置によって推定された左室コンプライアンスに応答する、使用者が知覚可能な出力を提供するように構成された出力インタフェースとを備えた処理システムが提案されている。
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載する実施形態から明らかになり、当該実施形態を参照して解明される。
次に、本発明のより良好な理解のために、また本発明がどのように実施され得るかをより明確に示すために、例示のみを目的として、添付図面を参照する。
実施形態による方法を示すフローチャートである。 超音波データから導出される関数の視覚的表示を提供する図である。 左室圧の関数のグラフ図である。 左室ボリュームの時間微分の関数のグラフ図である。 処理装置を示す図である。
本発明について、図を参照して説明する。
詳細な説明及び具体例は、装置、システム、及び方法の例示的な実施形態を示しているが、例示のみを目的としており、本発明の範囲を限定することは意図していないことを理解されたい。本発明の装置、システム、及び方法のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からより良好に理解されるであろう。図は単に概略的であり、縮尺通りに描写されていないことを理解されたい。また、同一又は類似の部分を示すのに、図全体を通して同じ参照数字が使用されていることを理解されたい。
本発明は、左室コンプライアンスの(非侵襲的な)推定を実行する機構を提供する。左室ボリュームの時間的変動及び左室圧の時間的変動は、対象者の超音波データを処理することによって決定される。次いで、これらの2つの時間的変動を処理して、左室コンプライアンスが推定される。
実施形態は、対象者の左室コンプライアンスの測定値は、当該測定値が、対象者の心臓の超音波データから推定することができる測定値から導出可能であるという認識に基づく。具体的には、超音波データを適切に処理することにより、左室コンプライアンスの測定値の決定が容易になる。
左室コンプライアンスの正確な推定又は計算は、駆出率が維持される心不全(「拡張期」心不全として知られている)において診断及び予後において重要な価値を有する。これは、現在臨床の現場で使用されている代用測定とは対照的に、コンプライアンスの直接的な推定を表すものである。
図1は、実施形態による(コンピュータ実施)方法100を示すフローチャートである。図示の方法100は、例えば超音波データのみを使用し、非侵襲的である。
本方法は、予測左室コンプライアンスを生成し、この予測左室コンプライアンスは、左室コンプライアンスの、関数(例えば、時間の関数)及び/又は1つ若しくは複数の離散値/測定値の形式であってよい。
方法100は、対象者の心臓の超音波データ101を取得するステップ110を有する。超音波データは、心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたデータである。
超音波データは、例えば、超音波撮像デバイスから直接取得されてもよく、メモリ(例えば、超音波撮像デバイスによって生成されたデータを記憶するメモリ)から取得されてもよい。
超音波データは、僧帽弁における流入の方向に沿った速度データを含む。速度データ、又は「血流速度データ」とは、少なくとも僧帽弁における流入(すなわち僧帽弁を通る血流)の方向における血流の速度を特定するために処理することができる任意の超音波データのことである。速度データの好適な例としては、(カラー)Mモード取得データ、すなわち(カラー)Mモード・トレース、及び/又は他のドプラ超音波データが挙げられる。
方法100は、ある期間にわたって心臓の僧帽弁における流入の方向に沿った1つ又は複数の速度成分を決定するために速度データを処理するステップ120を実行する。好適な速度成分としては、慣性成分及び対流成分が挙げられる。速度成分とは、(少なくとも)時間の関数としての速度成分である。
例として、(超音波データ101の)速度データは、時間及び距離の関数としての血流速度、すなわち、血流速度関数v(r,t)を提供し、ここで、vは血流速度の測定値を表し、rは左房から左室への僧帽弁に沿った方向の距離を表し、tは時間を表す。rの値が増大するにつれて、左房と左室との間の位置が変化する。血流速度関数は、対象者の心臓の(カラー)Mモード・トレースの標準的又は従来の出力であってよく、これは当業者であれば容易に理解するであろう。このように、血流速度関数を生成する機構は、当技術分野において十分に確立されている。
ステップ120において、1つ又は複数の速度成分を決定するために速度データを処理することは、速度データの内部成分(
Figure 2024519394000002
)すなわち時間微分成分、及び/又は対流成分(
Figure 2024519394000003
)すなわち距離微分成分を計算することを有する。ρは密度であり、知られている値、又は所定の値であると仮定される。
rの値が異なる場合、僧帽弁における流入方向に沿った位置が異なることを表すことは、当業者であれば理解するであろう。異なる解剖学的要素には、僧帽弁における流入方向に沿った解剖学的要素の位置を表すrの異なる値が関連付けられる。(僧帽弁などの)特定の解剖学的要素についてのr値は、例えば、解剖学的要素を特定するために超音波データをセグメント化し、超音波データの位置についての対応するr値を特定することによって特定することができる。これは、超音波データ内の位置とrスケールに沿った対応する位置との間の位置関係が予め決定されているか、又は(超音波データは、僧帽弁に沿った方向の表示を含むので)導出可能であるため、達成することができる。
次いで、方法100は、物理モデルを用いて速度成分を処理することによって、(ステップ120において)決定された速度成分から左室圧の時間的変動(∂P/∂t)を決定するステップ130に進む。
ステップ130で使用するのに好適な物理モデルは、以下のようなナビエ・ストークス方程式によって提供される。
Figure 2024519394000004
この式は、前述の速度データの内部成分及び対流成分を利用する。しかしながら、当業者であれば、左室圧の時間的変動を決定するために使用可能な他の手法及び物理的モデルを容易に理解するであろう。
ナビエ・ストークス方程式は、距離及び時間の関数としての圧力の距離変動、すなわち圧力勾配
Figure 2024519394000005
を出力する。次いで、この圧力勾配は(rスケール上の心房の位置から心室の位置まで)積分されて、左室圧が時間の関数として取得される(すなわち、P(t)が取得される)。rスケール上の心房及び心室の位置は、速度データ及び/又は超音波データを適切に処理することによって容易に特定可能である。
次いで、左室関数の時間的変動を取得することは、左室圧を時間の関数として時間で微分すること、すなわち∂P/∂tを計算することによって実行可能である。
方法100は、また、超音波データを処理するステップ140を実行して、左室ボリュームの時間的変動(すなわち、∂V/∂t)を決定する。これは、例えば、画像データ(例えば、2D又は3Dのピクセル/ボクセル・データ)を処理して、特定の時点におけるボリュームの差分又は変化を決定することによって実行可能である。
例えば、超音波データは、時間の関数としてのピクセル/ボクセル・データを含む。時間の関数として左室のボリュームを決定するために、このピクセル/ボクセル・データを、例えば自動セグメント化手法を用いてセグメント化することが可能である。次いで、この関数を微分して、左室ボリュームの時間的変動を時間の関数として抽出することが可能である。
具体的には、ピクセル/ボクセル・データの各フレームをセグメント化して、左室を表す領域、すなわち左室の予測境界が特定され得る。左室のボリュームは、各フレームについての左室の予測境界に基づいて決定可能である。これらの離散的なボリューム値を、関数、例えばベスト・フィット関数に変換して、それにより時間の関数としての左室の予測ボリュームを生成することができる。次いで、この生成された関数を微分して、左室ボリュームの時間的変動を、時間の関数として生成する。
代替手法として、超音波データの速度データ、例えばカラーMモード・トレースを処理することが可能である。血流が僧帽弁輪において一定の表面積Sを通過すると仮定すると、∂V/dt=v(t)・Sとなる。関数v(t)は、時間の関数としての血流速度の関数であり、時間及び位置の関数v(r,t)としての(速度データ中の)血流速度から導出され、ここで、rの値は、僧帽弁における僧帽弁輪の予測/相対位置を特定するために選択され、例えば、予め決定された値である。rの値は、例えば超音波データ及び/又は速度データの評価に基づいて、rに対する僧帽弁輪の把握されている位置に基づいて選択される。1つの例では、(任意のtに対して)最大値v(r,t)を提供するr値が選択される。この例は、最大血流速度が僧帽弁輪(例えば、そこでは断面積が最も小さい)で生じるという予想を反映したものである。
したがって、左室ボリュームの時間的変動を決定することは、速度成分に表面積値Sを乗算することを含み、表面積値は対象者の心臓の僧帽弁輪の表面積サイズを表す。
Sの値は一定であると仮定することも可能であり、例えば、予め決定された値又は予め推定された値である。例えば、Sの値は平均値(例えば、世界平均又は類似対象者間で得られる平均値)とすることも可能である。
他の例では、Sを較正すること、例えば対象者固有のSの値を計算することが可能である。これは、例えば収縮期の末期及び拡張期の末期に取得された心臓のボクセル・データから測定された収縮末期ボリューム及び拡張末期ボリュームを見ることによって実行することができる。拡張期(すなわち収縮期の末期から拡張期の末期まで)にわたる∂V/dt = v(t)・Sの時間積分は、拡張期にわたるボリューム増加量と等しいはずである。
したがって、より一般的には、本方法は、表面積値Sを決定するステップを有する。本ステップは、超音波データを処理することによって、対象者の心臓の左室の第1のボリュームを決定することであって、第1のボリュームが、対象者の心臓の心周期の一部分の間の第1の時点(例えば、収縮期の末期)における対象者の心臓の左室のボリュームである、決定することと、超音波データを処理することによって、対象者の心臓の左室の第2のボリュームを決定することであって、第2のボリュームが、対象者の心臓の心周期の一部分の間の第2の、より後の時点(例えば、拡張期の末期)における対象者の心臓の左室のボリュームである、決定することと、第2のボリュームと第1のボリュームとの間の差分を決定することと、対象者の心臓の心周期の一部分の間の、第1の時点と第2の時点との間の速度成分の積分値を決定することと、第2のボリューム及び第1のボリュームの間の差分と、積分値との間の比を決定して、それにより表面積値を計算することとを有する。
そのような手法を用いて速度データを処理する利点の1つは、同じ心周期の間に取得されたデータからボリューム及び圧力を同期測定することであり、同じデータが使用される(すなわち、同じ時点でサンプリングされたデータ)ことである。
次いで、方法100は、左室ボリュームの決定された時間的変動、及び左室圧の決定された時間的変動を処理することによって、左室コンプライアンスを推定するステップ150を実行する。具体的には、ステップ150は、左室ボリュームの決定された時間的変動及び左室圧の時間的変動を処理することによって、左室コンプライアンスの1つ又は複数の値を決定することを有する。
1つの例では、ステップ150は左室ボリュームの時間的変動と左室圧の時間的変動との間の比を決定することを有する。
したがって、κは左室コンプライアンスを表し、これは以下の式を用いて計算することができる。
Figure 2024519394000006
左室コンプライアンスについての特定の値又はサンプルは、(例えば、tに対して適切な時間値を選択することによって)複数の異なる時点のそれぞれについて計算され得る。
いくつかの例では、左室コンプライアンスの平均は、tの異なる値について式(2)を用いて計算された左室コンプライアンスの複数の値を平均することによって計算することができる。tの値は、対象者の心臓の動きの所定のフェーズ内に全て収まるように、例えば、対象者の心臓の動きの拡張期内に全て収まるように、及び/又は、対象者の心臓の単一の心周期内に全て収まるように、選択される。tの値は均等に分布していてよい。
いくつかの他の例では、左室コンプライアンスを推定するステップは、(左室ボリュームの時間的変動の)第1の測定値/サンプルのセット、及び(左室圧の時間的変動の)第2の測定値/サンプルのセットを使用することを有する。第1/第2の測定値のセットの各測定値は、特定の時点(例えば異なるtの値)における測定値を表す。
各測定値は、特定の時点t、例えば対象者の心臓の動きの所定のフェーズ内の測定値を表す。第1の測定値のセットの各測定値は、第2の測定値のセットの測定値、例えば同じ時点を表す測定値に対応する。したがって、第1のセットの測定値の総数は、第2のセットの測定値の総数と同一である。
第1及び第2の測定値のセットは、特定の期間、例えば、対象者の拡張末期フェーズの一部などの、対象者の単一の心周期の一部と、関連付けられる。このシナリオでは、第1/第2のセットの全ての測定値は、この特定の期間内に収まるtの値に対して取得された測定値である。(第1/第2の測定値のセットの測定値に対する)tの値は、対象者の心臓の動きの所定のフェーズ内に全て収まるように、例えば、対象者の心臓運動の拡張期内に全て収まるように、及び/又は、対象者の心臓の単一の心周期内に全て収まるように、選択される。tの値は均等に分布していてよい。
左室コンプライアンスκの値は、以下の式で計算される。
Figure 2024519394000007
ここで、E(f(t))は平均化関数であり、以下の式で計算される。
Figure 2024519394000008
ここで、f(t)はある任意の、tの関数(例えば、
Figure 2024519394000009
)を表し、iは最初の時点を表し、jはいくらか後の時点を表し、nは取得されたf(t)の値の総数を表す。特に、iは第1/第2の測定値のセットにおける最初の測定値を表し、jは第1/第2の測定値のセットにおける最後の測定値を表す。
したがって、式(3)の
Figure 2024519394000010
の値は、第1の測定値のセットの各測定値について、上記測定値と第2の測定値のセットの対応する測定値との積を決定することによって計算される。次いで、このステップで生成された積が合計され、合計された積が、積の総数(又は第1/第2の測定値のセットの測定値の総数)で除算される。
当業者であれば、この理解を式(3)の他の関数にどのように拡大できるか、またそれに応じて本方法をどのように採用できるかを、容易に理解するであろう。
第1/第2の測定値のセットを利用する代替的な、しかしながらより正規化されていない実施形態では、左室コンプライアンスκの値は以下の式を用いて計算することができる。
Figure 2024519394000011
第1/第2の測定値のセットが、特定の期間を表す測定値であるあり方(例えば、拡張期又は拡張期の末期などの、対象者の心臓の所定のフェーズ内に全てある)は、先に説明した。
ノイズの影響を低減するために、(式(3)若しくは(5)、又は比を利用する左室コンプライアンスκを計算する任意の他の式の)分母が大きくなるように期間が選択されることが好ましい。
これは、第1/第2の測定値のセットによって表される期間を、(ある時間内の、例えば、対象者の心臓の特定の心周期内の、全ての把握されている時点に関して)分母内の関数が最大である時点tを含むように、選択することによって達成され得る。したがって、例示のみを目的として式(3)を参照すると、第1/第2の測定値のセットによって表される期間は、
Figure 2024519394000012
の値が(例えば、対象者の心臓の同じ心周期内の)tの任意の他の値の
Figure 2024519394000013
の値よりも大きい、時間tを含まなければならない。第1/第2の測定値のセットによって表される期間は、この時点tを中心としており、例えば、心周期の所定の割合を表す。
左室コンプライアンスκに関する複数の値が、第1及び第2の測定値のセットの異なるバージョンに対して生成され得る。第1及び第2の測定値のセットの各バージョンは、異なる期間(例えば、対象者の心臓の動きの異なる部分)に関連付けられた測定値のセットに対応している。
いくつかの例では、第1/第2の測定値のセットの異なるバージョンに関連付けられた期間は、対象者の異なる心周期の期間を表す。他の例では、第1/第2の測定値のセットの異なるバージョンに関連付けられた期間は、スライディング・ウィンドウの期間である。当業者にとっては、他の手法も明らかであろう。
方法100は、処理装置によって推定された左室コンプライアンスに応答する使用者が知覚可能な出力を制御するステップ160をさらに有する。
具体的には、ステップ160は、ステップ150において計算された左室コンプライアンス(の値)の視覚的表示を提供する、使用者が知覚可能な出力を制御することを有する。これは、数値インジケータ(例えば、数の視覚的表示)、グラフィック・インジケータ、色インジケータ(例えば、左室コンプライアンスの異なる大きさを表す異なる色)などの形態である。
いくつかの例では、ステップ160は、左室コンプライアンスに応答する視覚的、音響式、及び/又は触覚的な出力を提供する、使用者が知覚可能な出力を制御することを有する。例えば、左室コンプライアンスの値がある所定の閾値の外にある場合、視覚的、音響式、及び/又は触覚的な警告が生成され、出力される。別の例として、ステップ160は、左室コンプライアンス(例えば測定値)の、使用者が知覚可能な出力を提供する、使用者が知覚可能な出力を制御することを有する。
ステップ160は必須ではない。例えば、左室コンプライアンスは、対象者の心臓の特性を分析する他の(自動化された)方法のための有益な入力又は特徴として機能し得ることが理解されよう。したがって、推定された左室コンプライアンスを表示するユーザ・インタフェースを制御せずとも、左室コンプライアンス(の1つ又は複数の値)を生成することは、臨床において非常に有益である。
好ましくは、速度データは、心臓の心周期の拡張期の間の僧帽弁での流入におけるカラーMモード超音波データを含む。このデータは、四腔断面像又は三腔断面像を用いて取得することができる。ドプラ・ビームは、好ましくは、僧帽弁における流れの主方向に揃えられる。カラーMモード超音波データでは、ナビエ・ストークス方程式の時間微分成分を分解するのに十分な時間サンプリングが保証される。
前述の例では、左心房における圧力は実質的に一定である(すなわち、変動は無視できる)と仮定している。この仮定は、左室圧の(例えば、先述されたナビエ・ストークス方程式を用いて)計算された時間的変動が正確であることを意味する。
しかしながら、計算された左室圧の精度の向上のために、左房圧の時間的変動(dP/dt)に基づいて、左室圧の計算された時間的変動(dP/dt)を修正することが可能である。したがって、前述のいずれの式においても、値(dP/dt)は、値(dP’/dt=dP/dt+dP/dt)に置き換えられる。左房圧の時間的変動は、超音波データを用いて計算することができる。いくつかの例では、これは、例えば対象者に配置された、左房圧モニタから取得され得る。いくつかの例では、肺毛細血管楔入圧と左房圧とは互いに相関又は比例しているので、肺毛細血管楔入圧は、左房圧を表すのに使用され得る。したがって、左房圧は肺毛細血管楔入圧モニタ/センサから取得される。肺毛細血管楔入圧の使用は、静脈アクセスで取得可能なので侵襲性がより低く、対象者のリスクが軽減される。
図2は、部分的に処理された速度Mモード超音波データの様々な表示を示す。各視覚的表示において、E拡張期充満波201とA拡張期充満波202とが識別可能である。各視覚的表示は、3.5心周期を網羅する期間にわたって取り込まれた情報を表している。
第1の視覚的表示210は、平滑化及びディエイリアシング(dealiasing)を含む何らかの後処理を実行した後の僧帽弁における速度Mモードを表している。これは、(図1のステップ110で取得された超音波データの)速度データの例を効果的に表している。
第1の視覚的表示210は、血流速度関数v(r,t)の視覚的表示を効果的に提供し、x軸は時間tを表し、y軸は(僧帽弁に沿った方向の)距離rを表し、濃淡/グレイスケール値は(血流)速度vを表す。
第2の視覚的表示220は、速度Mモード超音波データの対流成分を表している。この表示では、濃淡/グレイスケール値は、(血流速度ではなく)対流成分
Figure 2024519394000014
を表している。対流成分は、血流速度関数を適切に処理することによって計算される。
第3の視覚的表示230は、速度Mモード超音波データの慣性成分を表している。この表示では、濃淡/グレイスケール値は、代わりに慣性成分(
Figure 2024519394000015
)を表しており、これは血流速度関数を適切に処理することによって計算される。
第4の視覚的表示240は、圧力勾配、すなわちナビエ・ストークス方程式の出力を表しており、これは対流成分及び慣性成分を用いて決定される。先に説明したように、圧力勾配を積分して左室圧を推定することができる。
図3は、積分された圧力勾配、すなわち経時的な左室圧の関数の表示を示す。y軸は相対圧力を表し、x軸は時間を表している。左室圧の関数を生成する手法については、先述した。
図4は、僧帽弁における血流速度の表示を示す。これは実質的に、第1の視覚的表示210のスライス、すなわち僧帽弁の位置を特定するrの値に対するスライスである。僧帽弁における血流速度は、左室ボリュームの時間的変動(∂V/dt)を計算又は表示するために使用することができる。
当業者であれば、いずれかの本明細書に記載の方法を実施するための処理装置を容易に開発することが可能である。したがって、本明細書で例示したいずれのフローチャートにおいても、各ステップは、処理システムによって実行される異なる動作を表し、処理システムのそれぞれのモジュールによって実行される。
このように、複数の実施形態では、1つの処理システムが利用され得る。処理装置は、必要な様々な機能を実行するために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いた多くのやり方で実施され得る。プロセッサは、必要な機能を実行する、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムされる1つ又は複数のマイクロプロセッサを利用する処理装置の一例である。しかしながら、処理装置は、プロセッサを利用せずに実施されてもよく、また、いくつかの機能を実行するための専用ハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1つ又は複数のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連付けられた回路)との組み合わせとして実施されてもよい。
本開示の様々な実施形態で利用される処理装置コンポーネントの例としては、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)が挙げられるが、これらに限定されない。
様々な実装例において、プロセッサ又は処理装置は、RAM、PROM、EPROM、及びEEPROMなどの揮発性及び不揮発性のコンピュータ・メモリなどの、1つ又は複数の記憶媒体と関連付けられる。記憶媒体は、1つ又は複数のプロセッサ及び/又は処理システム上で実行されるとき、必要な機能を実行する1つ又は複数のプログラムによって符号化される。様々な記憶媒体は、プロセッサ又は処理装置内に固定されてもよく、又は、記憶媒体上に記憶された1つ又は複数のプログラムをプロセッサ又は処理システムにロード可能であるように運搬可能であってもよい。
図5は、実施形態による、撮像システム510と出力インタフェース520とを備えた処理システム500を示す。撮像システムは、それ自体が本発明の一実施形態である。
撮像システム510は、処理装置511と超音波システム512とを備える。処理装置511は、それ自体が本発明の実施形態であり、任意の先述した方法を実行するように構成されている。処理装置の好適な例については、先述した。
超音波システム512は、対象者の心臓の超音波データを取り込み、超音波データを処理装置に提供するように構成されている。
出力インタフェース520は、処理装置によって推定された左室コンプライアンスに応答する使用者が知覚可能な出力を提供するように構成されている。出力インタフェースの動作は、例えば、図1を参照して説明されたステップ160を実行することによって、処理装置511によって制御される。
開示されている方法は、好ましくはコンピュータによって実施される方法であることが理解されよう。このようにして、上記プログラムがコンピュータなどの処理システム上で実行されるとき、任意の説明された方法を実施するためのコード手段を含むコンピュータ・プログラムの概念も提案されている。したがって、実施形態によるコンピュータ・プログラムのコードの異なる部分、行、又はブロックが、処理装置又はコンピュータによって実行されて、本明細書に記載のいずれかの方法を実行する。いくつかの代替実装例では、ブロック図又はフローチャートに記載された機能は、図に記載された順序以外で生じる場合がある。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に並行して実行されてもよく、又は、当該ブロックが、含まれる機能によって逆の順序で実行される場合もあり得る。
開示された実施形態に対する変形は、当業者であれば、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲を研究することによって、特許請求された発明を実施する際に理解し、実現することができる。特許請求の範囲において、「含む/備える/有する」という語句は、他の要素又はステップを排除せず、単数形の要素は、複数であることを排除しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載された複数の項目の機能を果たすこともある。特定の手段が、互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。コンピュータ・プログラムが上記で考察されている場合、コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体に格納/分散されてよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線の電気通信システムを介したものなどの、他の形態で分散されてもよい。特許請求の範囲又は明細書において、「ように適合される」という用語が使用される場合、「ように適合される」という用語は、「ように構成される」という用語と等価であることを意図していることに留意されたい。特許請求の範囲における参照符号は、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 対象者の左室コンプライアンスの非侵襲的な推定を行うコンピュータ実施方法であって、前記コンピュータ実施方法が、
    前記対象者の心臓の超音波データを取得するステップであって、前記超音波データが、前記心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、僧帽弁における流入の方向に沿った速度データを含む、取得するステップと、
    前記速度データを処理することによって、前記期間にわたって前記心臓の前記僧帽弁における流入の方向に沿った速度成分を決定するステップと、
    物理モデルを用いて前記速度成分を処理することによって、決定された前記速度成分から左室圧の時間的変動を決定するステップと、
    取得された前記超音波データを処理することによって、左室ボリュームの時間的変動を決定するステップと、
    前記左室ボリュームの決定された前記時間的変動、及び前記左室圧の決定された前記時間的変動を処理することによって、前記左室コンプライアンスを推定するステップと
    を有する、コンピュータ実施方法。
  2. 前記左室コンプライアンスを推定するステップが、前記左室ボリュームの前記時間的変動と前記左室圧の前記時間的変動との間の比を決定することを有する、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
  3. 前記左室圧の前記時間的変動を決定するステップが、前記左室圧の前記時間的変動を決定するためにナビエ・ストークス方程式を用いて前記速度成分を処理することを有する、請求項1又は2に記載のコンピュータ実施方法。
  4. 前記左室ボリュームの前記時間的変動を決定するステップが、前記速度成分を処理することによって前記左室ボリュームの前記時間的変動を決定することを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  5. 前記左室ボリュームの前記時間的変動を決定するステップが、前記速度成分に表面積値を乗算することを有し、前記表面積値が、前記対象者の心臓の僧帽弁輪の表面積サイズを表す、請求項4に記載のコンピュータ実施方法。
  6. 前記表面積値を決定するステップをさらに有し、前記表面積値を決定するステップが、
    前記超音波データを処理することによって、前記対象者の心臓の前記左室の第1のボリュームを決定することであって、前記第1のボリュームが、前記対象者の心臓の前記心周期の前記一部分の間の第1の時点における前記対象者の心臓の前記左室のボリュームである、決定することと、
    前記超音波データを処理することによって、前記対象者の心臓の前記左室の第2のボリュームを決定することであって、前記第2のボリュームが、前記対象者の心臓の前記心周期の前記一部分の間の第2の、より後の時点における前記対象者の心臓の前記左室のボリュームである、決定することと、
    前記第2のボリュームと前記第1のボリュームとの間の差分を決定することと、
    前記対象者の心臓の前記心周期の前記一部分の間の、前記第1の時点と前記第2の時点との間の前記速度成分の積分値を決定することと、
    前記第2のボリューム及び前記第1のボリュームの間の前記差分と、前記積分値との間の比を決定して、それにより前記表面積値を計算することと
    をさらに有する、請求項5に記載のコンピュータ実施方法。
  7. 前記超音波データが、前記心周期の収縮末期及び前記心周期の拡張末期を含む、前記心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、
    前記第1の時点が、前記心周期の前記収縮末期内の時点であり、
    前記第2の時点が、前記心周期の前記拡張末期の時点である、請求項6に記載のコンピュータ実施方法。
  8. 前記表面積値が予め決定されている、請求項5に記載のコンピュータ実施方法。
  9. 前記超音波データが、前記心周期の拡張末期を含む、前記心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、
    前記左室ボリュームの前記時間的変動が、前記心周期の前記拡張末期の間の前記左室ボリュームの時間的変動であり、
    前記左室圧の前記時間的変動が、前記心周期の前記拡張末期の間の前記左室圧の時間的変動である、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  10. 前記左室ボリュームの時間的変動を決定するステップが、
    第1の測定値のセットを決定するために前記超音波データを処理することであって、前記第1の測定値のセットの各測定値が、前記超音波データが取り込まれた前記期間の間の異なるそれぞれの時点における前記左室ボリュームの前記時間的変動を表す、処理することを有し、
    前記左室圧の時間的変動を決定するステップが、第2の測定値のセットを決定するために、物理モデルを用いて前記少なくとも1つの速度成分を処理することであって、前記第2の測定値のセットの各測定値が、前記第1の測定値のセットの測定値に対応し、前記第1の測定値のセットの対応する前記測定値と同じ時点における前記左室圧の前記時間的変動を表す、処理することを有し、
    前記左室コンプライアンスを推定するステップが、前記左室コンプライアンスを推定するために前記第1の測定値のセット及び前記第2の測定値のセットを処理することを有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
  11. 前記左室コンプライアンスを推定するステップが、
    前記第1の測定値のセットの各測定値に、前記第2の測定値のセットの対応する前記測定値を乗算して、測定値の乗算セットを生成することと、
    測定値の前記乗算セットを平均して、平均乗算測定値を生成することと、
    前記第2の測定値のセットの各測定値を2乗して、測定値の2乗セットを生成することと、
    測定値の前記2乗セットを平均して、平均2乗測定値を生成することと、
    前記平均乗算測定値と前記平均2乗測定値との間の比を決定することによって、前記左室コンプライアンスを推定することと
    を有する、請求項10に記載のコンピュータ実施方法。
  12. 処理システムを有するコンピューティング・デバイス上で実行されるとき、請求項1から11のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法のステップの全てを、前記処理システムに実行させるコンピュータ・プログラム・コード手段を含むコンピュータ・プログラム。
  13. 対象者の左室コンプライアンスの推定を実行するための処理装置であって、前記処理装置が、
    前記対象者の心臓の超音波データであって、前記超音波データが、前記心臓の心周期の少なくとも一部分を含む期間にわたって取り込まれたものであり、僧帽弁における流入の方向に沿った速度を含む、超音波データを取得し、
    前記速度を処理することによって、前記期間にわたる前記心臓の前記僧帽弁における流入の方向に沿った速度成分を決定し、
    取得された前記超音波データを処理することによって、前記左室ボリュームの時間的変動を決定し、
    物理モデルを用いて前記速度成分を処理することによって、決定された前記速度成分から前記左室圧の時間的変動を決定し、
    前記左室ボリュームの決定された前記時間的変動、及び前記左室圧の決定された前記時間的変動を処理することによって、前記左室コンプライアンスを推定する、処理装置。
  14. 請求項13に記載の処理装置と、
    前記対象者の心臓の超音波データを取り込み、前記超音波データを前記処理装置に提供する超音波システムと
    を備えた、撮像システム。
  15. 請求項13に記載の処理装置、又は請求項14に記載の撮像システムと、
    前記処理装置によって推定された前記左室コンプライアンスに応答する、使用者が知覚可能な出力を提供する出力インタフェースと
    を備えた、処理システム。
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