JP2024518828A - ハイブリッド難燃性断熱材およびその製造方法 - Google Patents

ハイブリッド難燃性断熱材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

ハイブリッド断熱製品および断熱製品を製造するための関連方法。断熱製品は、1つまたは複数のセルロース原料成分を含み得る1つまたは複数の原料成分を含み、1つまたは複数の原料成分の第1の部分は、湿潤難燃材で処理され、1つまたは複数の原料成分の第2の部分は、乾燥難燃材で処理される。1つまたは複数の原料成分は、1つまたは複数のセルロース原料に加えて、1つまたは複数の農業繊維源を含み得る。【選択図】図2

Description

本発明は、難燃材の製造に関する。より詳細には、本発明は、難燃性断熱材の製造に関する。さらにより具体的には、本発明は、湿潤難燃材塗布および乾燥難燃材塗布の組み合わせを使用して難燃処理されたセルロース系材料で作製された断熱材に関する。
断熱材は、広範囲の用途において受動的な熱制御のために広く使用されており、建物の断熱材は特に重要な用途である。無機ガラス繊維は、断熱材を製造するために使用される最も一般的な種類の材料であった。ガラス繊維断熱材は、ブランケットおよびブローン繊維の形態で提供され、ブランケットまたはブローン繊維充填材の厚さ、密度、および繊維構造が断熱効果を決定し、設置方法も効果に影響を与える。
ガラス繊維の現場(設置)での実効性能、ならび連邦国家毒性基準の下で規制されている製品の限定的な難燃特性および環境特性に対する懸念は、断熱製品としてのその継続使用に対する国民および政府の懸念を生じさせている。有機セルロース系断熱材は、ガラス繊維の代替品の一種と考えられており、その目的のために、特にその環境適合性および熱効率の観点から望ましいものであり得る。一部のセルロース系断熱材は、リサイクル原料から製造され、リサイクル新聞紙が主要な原料である。リサイクル新聞紙の入手可能性が低下してきたので、厚紙、木材建築廃材などの他の種類の材料が、セルロース系断熱材を作製するために利用可能な原料の量を増加させると考えられてきた。
セルロース断熱材は、一部は、既存の製紙機械および方法を使用して製造される。具体的には、古紙の形態、通常は印刷された新聞の形態のセルロース原料を粉砕し、細断し、または他の方法で機械的に小片にする。セルロース系断熱材を難燃性基準に確実に適合させるために、断片は、通常は粉末(すなわち、固体)形態の化学物質である難燃性化学物質と組み合わされる。粉末は繊維に付着されなければならず、機械的衝突および/または付着性を改善するための油の使用を含み得る、繊維に化学物質粉末を付着させる既存の方法は、有効性が限定的である。このような難燃性化学物質の例としては、ホウ酸、ホウ砂、硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウムおよびそれらの混合物が挙げられる。処理片は、次いで、任意に、繊維化され、毛羽立たされ、または小さくされて、処理された断熱材の全体の嵩密度を減少させ、断熱すべき構造体への導入のためのその適合性を改善し得る。
ガラス繊維断熱材の代替としてのセルロース断熱材の採用は、いくつかの理由で制限されてきた。第一に、製造コストが、経済的に競合する用途を制限してきた。第二に、原料として使用される従来のリサイクル材は、ガラス繊維の代替品として市場の需要を満たすのに十分な材料を製造するには適切でない。さらに、様々な種類のリサイクル原料を転換する方法は、加工コストに著しく影響を及ぼす可能性がある。第三に、セルロース片に難燃材を接合する方法は、かなりの量の処理材の使用を必要とする。粉末状の処理材の場合、粉末状の処理材を繊維に付着させることに課題がある。過剰な難燃材が使用されることが多く、これは、設置中の過剰な粉塵、ならびにより高い製造コストをもたらし得る。材料が建設現場で設置業者によって塗布されるときに、難燃材の一部は、空中浮遊し、可視性を制限する可能性もある刺激物になる可能性がある。乾燥難燃材塗布のみを使用するセルロース系断熱材は、一定の制限を有し、本明細書に記載するハイブリッド断熱材ほど有効な断熱製品をもたらすものではない。
有望なセルロース系断熱材の製造に関して認識されている制限に対処するために、いくつかの製品および関連するプロセスが記載され、開発されている。Shuttの米国特許第5534301号および米国特許第6025027号、ならびにDraganovの米国特許第4386119号および米国特許第4454992号は、セルロース断熱材繊維を被覆するのに必要なホウ酸塩の量を低減するための液体ホウ酸塩の使用を記載している。しかしながら、これらの特許に記載されているプロセスは、乾燥繊維に液体ホウ酸塩を塗布することを含む。この方法は、その商業的価値が限定的であり、繊維に難燃性化学物質を接合することの難しさに十分に対処していない可能性がある。さらに、液体ホウ酸塩を使用すると、繊維の脆化および破断を引き起こす可能性があり、これは、完成製品の発塵性を高め、製品の密度および断熱値に悪影響を及ぼす可能性がある。より最近では、米国特許第9045605号において、難燃性セルロース断熱材の製造に伴う粉塵を低減するためのプロセスが記載されており、このプロセスでは、セルロース材料に液体難燃性化学物質を噴霧し、それを乾燥させ、次いで、最終製品の粉塵がより少なくなるようにスクリーニングする。このプロセスでは、個々の繊維が乾燥状態で互いに分離され、このことは比較的脆い繊維の望ましくない破断および過剰な粉塵の形成を引き起こす。さらに、難燃性化学物質は、完成製品から除去される下流側の粉塵に含まれ、そのため、有用な繊維および難燃材が最終製品では失われてしまう。このプロセスは、コストがかかり、本発明に比べて、満足のいく難燃性を有するセルロース断熱材を生成するのに効果的でない。湿潤難燃材塗布のみを使用するセルロース系断熱材もまた、異なる一連の制限を有し、本明細書に記載するハイブリッド断熱材ほど効果的な断熱製品をもたらすものではない。
したがって、必要とされるのは、低コストで難燃性セルロース系断熱材を製造する方法である。また、従来の材料(例えば、段ボール紙およびリサイクル新聞紙を含む)の代わりに、またはそれに加えて、新しい原料と共に使用することができる方法も必要とされている。さらに、必要とされるのは、セルロース系材料上およびセルロース系材料中に難燃性化学物質を保持するための難燃性化学物質の塗布方法を改善し、最終製品中の粉塵の混入を最小限に抑える方法である。断熱材は、乾式塗布難燃材のみ、および湿式塗布難燃材のみの負の特性を最小限に抑えると同時に、そのような難燃材塗布方法の有益な利点を維持するように製造されなければならない。
本発明の目的は、難燃性セルロース系断熱材および難燃性セルロース系断熱材を低コストで製造するための関連方法を提供することである。また、従来の材料(例えば、段ボール紙およびリサイクル新聞紙を含む)の代わりに、またはそれに加えて、新しい原料で形成することができるそのような断熱材および新しい原料と共に使用することができる方法を提供することである。さらに、本発明の目的は、セルロース系材料上およびセルロース系材料中に難燃性化学物質を保持するための難燃性化学物質の塗布方法を改善し、最終製品中の粉塵の混入を最小限に抑えることである。断熱材は、乾式塗布難燃材のみ、および湿式塗布難燃材のみの負の特性を最小限に抑えると同時に、そのような難燃材塗布方法の有益な利点を維持するように製造され得る。
これらの目的および他の目的は、セルロース系原料成分を含むハイブリッド断熱製品であって、断熱材の一部が湿潤状態にある湿潤難燃材で処理され、断熱材の一部が乾燥状態にある乾燥難燃材で処理されるハイブリッド断熱製品、そのような難燃性セルロース系材料ベースの断熱材を製造する方法、およびその断熱材を製造するためのシステムである、本発明によって達成される。この断熱材は、難燃性のために湿式処理された部分と、難燃性のために乾式処理されただけの部分とを含む。用語「湿潤」および「液体」は、本明細書において、湿っているか、湿気があるか、または自由に流動する形態である難燃材を指すために、ほとんど同じ意味で使用され得る。用語「乾燥」は、実質的に水分を含まない難燃材を指す(自由に流動する液体に溶解しているのではなく、粉末または同様の固体状態であることを意味する)。原料は、無機材料であり得るが、有機材料であってもよく、有機材料は、無機材料に関連する制限および起こり得る安全性に対する懸念を回避するために好ましい場合がある。この方法は、1つまたは複数の原料から断熱製品を製造する際に使用するのに適している。1つまたは複数の原料は、1つまたは複数のリサイクルセルロース系原料、1つまたは複数のバージンパルプ原料、1つまたは複数の農業繊維源、およびこれらの組み合わせを含み得る。リサイクル材および/またはバージン材の量および種類は選択可能である。バージン原料は、リサイクル材原料の入手可能性に応じて、断熱等級を満たすのに必要なパルプの量を補うために使用され得る。古新聞紙(ONP)は、リサイクル材原料の1つの種類であり得る。他の好適な種類のセルロース材原料としては、段ボール古紙(OCC)、段ボール、ライナーボード、再生セルロース、バージンクラフト、パルプ、バージン砕木パルプ、おがくず、木材チップ、パインチップ、およびこれらの組み合わせが挙げられる。本発明は、これら2つのリサイクル材原料のみに限定されない。追加の繊維原料は、穀物、わら、動物の羽毛、籾殻、麻、小麦、およびこれらの組み合わせ、ならびに他のリグノセルロース系農業副産物などの農業由来繊維源を含み得る。本発明は、原料の特性が難燃性化学物質と組み合わせるプロセスにおいて考慮されるならば、いずれかの種類または任意の他の種類の単一の原料の使用を含み得る。原料の一部は、液体環境中にある間に難燃処理され、原料の残りの部分は、乾燥難燃材で処理される。液体環境中で処理された部分が乾燥プロセスを完了した後、2つの部分は組み合わされる。液体処理原料と乾燥処理原料との比は、約90%の湿式加工に対して約10%乾式加工~約10%の湿式加工に対して約90%乾式加工の範囲であり得る。
本発明のシステムは、湿潤環境中で原料を難燃材で処理するための方法のステップを実行するように構成された部品と、乾燥環境中で原料を難燃材で処理するための部品と、2つの処理された原料部分を組み合わせるための部品とを含む。湿式処理部品は、湿式処理原料源と、投入部品を有する化学処理材源とを含む。化学処理材源は、処理材の溶液または懸濁液を含み、これは、ホウ酸塩または他の好適な化合物またはそのような化合物の組み合わせなどの難燃性化学物質と、水などの少なくとも1つの溶媒と、対象となり得る他の任意の添加剤との組み合わせであり得る。セルロース系材料を処理するために、一連の好適な難燃性化学物質が使用され得ることを理解されたい。例えば、ホウ酸、ホウ砂、多水和ホウ素化合物、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウムおよびそれらの混合物が好適である。化学処理材は、少なくとも1つの溶媒中に溶解または懸濁され得る。本発明の一態様は、原料成分の表面および基本構造内への難燃性化学物質の効果的な付着をもたらすために、難燃性化学物質が、固体状態ではなく液体状態で原料の一部と組み合わされるというものである。より詳細には、難燃材は、原料の繊維の外面に拡散させてもよく、および/または本発明の湿式処理部分の繊維のコアに拡散させてもよい。
1つまたは複数の他の添加剤を、本発明の断熱材を製造する方法の湿式処理部分に組み込んでもよい。例えば、化学添加剤、生物学的添加剤、または他の添加剤を使用して、望ましくない特性を有する製品をもたらす可能性がある原料の1つまたは複数の成分を排除または低減することができる。例えば、リサイクル材であるセルロース系原料は、最終製品に持ち越された場合にカビの成長を促進し得る多糖類、デンプンなどを含む1つまたは複数の結合剤を含み得る。本発明の一態様として、このような望ましくない成分を分解し、および/またはそれらを十分に流動化させ、および/または処理原料から除去できるように分離するための酵素または他の成分などの添加剤をブレンドタンクに添加してもよい。殺生物剤を添加して、カビの成長を最小限に抑えてもよい。他の添加剤としては、1つまたは複数の殺菌剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の結合剤、ならびにこれらおよび他の添加剤のいずれかの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
液体/湿式化学処理材源は、湿式処理されたセルロース材料の乾燥前に、セルロース断熱材製造方法の1つまたは複数の選択可能な段階において複数の繊維と組み合わされる。例えば、化学処理材源のための投入部品は、繊維がほとんど液体状態で懸濁される場合に、方法のその時点で化学処理材を導入するためにブレンドタンクに連結されてもよい。しかしながら、化学処理材源のための投入部品は、セルロース原料と接触しているときに液体状態であるならば、他のシステム部品の位置を含む他の場所に位置してもよいことを理解されたい。代替的な加工ステップの例としては、(部分的な脱水後の)混合段階における液体難燃材の塗布、および/または液体難燃材による乾燥紙の噴霧が挙げられる。
システムの乾式処理部品素は、乾式処理原料源と、投入部品を有する乾式化学処理材源とを含む。乾式処理原料源は、湿式処理原料源と同一であってもよいし、異なっていてもよい。化学処理材源は、乾燥状態の1つまたは複数の難燃材を含む。例えば、ホウ酸、ホウ砂、硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウムおよびそれらの混合物が好適である。本発明の一態様は、原料成分の表面への難燃性化学物質の効果的な付着をもたらすために、難燃性化学物質が、液体状態ではなく乾燥状態で原料の一部と組み合わされるというものである。
本発明の断熱材の乾燥原料部分は、単にリサイクルされた、または乾燥状態のバージン紙または繊維の原料であり得ることに留意されたい。あるいは、乾燥原料は、乾燥され、その後乾燥難燃材で処理される前に、他の特性のために加工されてもよい。例えば、化学添加剤、生物学的添加剤、または他の添加剤を使用して、望ましくない特性を有する製品をもたらす可能性がある原料の1つまたは複数の成分を排除または低減することができる。例えば、リサイクル材であるセルロース系原料は、最終製品に持ち越された場合にカビの成長を促進し得る多糖類、デンプンなどを含む1つまたは複数の結合剤を含み得る。本発明の一態様として、乾燥および難燃処理の前に、このような望ましくない成分を分解し、および/またはそれらを十分に流動化させ、および/または処理原料から除去できるように分離するための酵素または他の成分などの添加剤をブレンドタンクに添加してもよい。殺生物剤をそのブレンドタンクに添加して、カビの成長を最小限に抑えてもよい。
乾式化学処理材源は、セルロース断熱材製造方法の1つまたは複数の選択可能な段階において複数の乾燥繊維と組み合わされる。例えば、乾式化学処理材源の排出部品は、乾燥原料を加工している破砕設備に連結され得る。あるいは、乾式化学処理材源の排出部品は、乾燥原料の加工および乾燥された繊維が、断熱材の最終加工の前に、乾式処理原料部分を湿式処理原料部分と混合する前に、またはその混合が行われた後に、乾式化学処理材と混合され得るように、乾燥機の排出部に結合され得る。湿式処理原料部分と混合した後に乾燥化学成分が塗布される場合、乾燥部分および湿潤部分の両方が、断熱繊維の外面に塗布された乾燥難燃材を有することになる。乾燥化学成分が乾燥材料のみに塗布され、次いで乾式処理された乾燥原料が湿式処理原料(複数可)と混合される場合、最終混合プロセスにおいて、湿式処理原料の一部にも一部の乾燥化学成分が塗布され得る。
本発明のシステムは、1つまたは複数の湿式分離装置(湿式分級装置を含む)、脱水装置、1つまたは複数の水回収および返送装置、任意の繊維染色および/または漂白装置、1つまたは複数の乾燥機、集塵機、冷却器、フラッファ、繊維化装置、乾式分級機、製品回収機、およびシステムの装置間で材料を移送するのに必要な全ての導管を含むがこれらに限定されない従来の構成要素をさらに含む。このシステムは、例えば、従来のプロセスとは完全に異なるまたは従来のプロセスに対する大規模なアドオンとしてではなく、製紙業において典型的に使用されるタイプの従来のパルプおよび繊維製造プロセスに実質的に組み込まれ得る。システムの装置の例を本明細書において説明するが、その多くは、現在存在する従来のパルプ/紙加工設備に存在するものである。
システムは、難燃材による処理の前に繊維を互いに分離するための機構を含み得る。紙加工産業からの従来のパルプ化およびスクリーニングシステムを利用して、繊維を分離することができる。この工程の目的は、織られたまたは形成された繊維構造(例えば、紙)をゆっくりと分解して、個々の繊維を解き、分離し、自由にすることである。これは、繊維を運ぶ媒体として水などの液体が使用されるスラリー状態の間に繊維で起こり得る。
システムはまた、材料流を異なる特性を有する様々な成分流に分離するための1つまたは複数の分割装置を含み得る。例えば、1つの分割装置は、金属およびガラスのような重い成分を繊維から分離し、別の分割装置は、長い繊維を短い繊維から分離することができる。繊維の種類を互いに分離する分割装置は、本明細書では分級機とも呼ばれる。繊維流から重い要素を除去するために、サイクロン装置が使用され得る。繊維サイズごとに繊維を分割するために、繊維スクリーニング装置がさらに、または代替的に利用され得る。分割システムは、繊維がスラリー中に懸濁されているときに浮遊し得るプラスチックおよび他の生成物を除去する手段を含み得る。
本発明のシステムおよび関連する方法は、有望なセルロース断熱製品を製造するための効果的かつ低コストの方法を提供する。この方法は、繊維ベースであり、所望の特性を確立するための処理を必要とする他の種類の製品を製造するために使用され得る。繊維の分離、および湿潤状態での繊維の分割および/または分級は、従来の乾式加工と比較して、繊維の破断を回避する。原料の一部を乾燥させる前にパルプに化学処理材を導入することにより、化学処理コストおよび全体的な断熱加工コストが低減される。このシステムおよび方法は、原料としてリサイクルされたセルロース系材料のみを使用するか、またはそのような原料と他の材料との組み合わせを使用して、原料の適切かつ持続可能な供給を確実にする選択肢を提供する。
本発明は、難燃性断熱材の製造を可能にする。難燃性断熱材を製造するために使用される原料は、特定の紙、パルプ、容器、または他の形態の材料に限定されない任意の種類のものであり得る。本発明は、組み合わせの乾燥前に、原料の一部と難燃性化学物質との組み合わせを提供する。この難燃性化学物質は、原料の湿式処理部分と組み合わされると液体状態であり、原料の乾式処理部分と組み合わされると乾燥状態である。難燃性化学物質と原料との組み合わせは、さらに加工されて、複数の繊維からなるウェブ、シート、または他の構造を形成し得る。原料と難燃性化学物質との組み合わせは、さらに加工されて、上述のような断熱材、または難燃性が望ましい特徴である他の最終製品を製造することができる。
湿潤状態で分離および/または分割された繊維は、他の繊維源から得られた繊維と湿った状態または湿潤状態で混合され得る。例えば、様々な原料源からの繊維を湿潤状態で混合してもよく、または他の繊維を乾燥状態で混合してもよい。再生紙材料が、農業繊維および/または動物の羽毛と混合されてもよい。さらに、製造プロセスの他の段階から回収された粉塵またはより小さい繊維断片は、加工のより早い段階からの分離分級された繊維と混合されてもよい。様々な繊維源と長繊維および短繊維との混合物は、このプロセスの後の段階で任意に作製され得る繊維超構造の形成を助けることができる。これらの超構造は、有効な断熱材として機能するには小さすぎる繊維片の凝集を表すことができる。繊維片の凝集はまた、完成製品中の粉塵を低減するため、完成製品の断熱特性を高めるため、および/または完成製品の密度に良い影響を及ぼすために有用であり得る。
本発明のハイブリッド難燃性化学処理材は、耐火性の向上をもたらす。乾燥化学成分では、CRFおよびくすぶりに関する業界規制試験を満たすために必要な最小難燃材添加量レベル(典型的には、13~15%)が存在する。湿潤化学成分では、同じ規制試験を満たすために8~12%の最小難燃材レベルが存在する。湿潤難燃材と乾燥難燃材との組み合わせは、規制試験を満たすために必要な添加量が、いずれかのアプローチを別々に用いて必要とされるよりも低くなり得る(5~11%の範囲)という驚くべき結果をもたらす。湿式処理材料と乾式処理材料との間の相互作用の機構は、火炎伝播化学および運動学の観点から完全には理解されていないが、2つのアプローチは、くすぶりの量および表面上の火炎伝播の問題に個別に対処するために、固有かつ相補的な方法で機能するとみられる。繊維の任意の特定のブレンドに必要とされる難燃性のレベルは、繊維のブレンドによって異なり得、ハイブリッド難燃性化学処理はまた、従来の方法と同等の難燃材の添加量でより広範囲の繊維源を可能にし得ることを理解されたい。
ハイブリッド難燃性化学処理はまた、強度および毛羽立ち性を向上させる。乾燥化学成分では、振動試験による模擬沈降後の材料の密度である、達成可能な最小沈降密度が存在する。乾燥化学成分では、これは典型的には約1.5ポンド/立方フィートである。湿潤化学成分では、達成可能な最小沈降密度(1.8ポンド/立方フィートに近い場合が多い)が存在する。いずれの場合も、最小値は、R値に関して十分な耐火性および熱流に対する抵抗も提供しなければならない加工方法によって設定される。湿潤難燃材と乾燥難燃材との組み合わせは、別の驚くべき結果をもたらす。つまり、ハイブリッド構造で達成可能な最小沈降密度は、純粋に湿式加工された材料または純粋に乾式加工された材料のいずれかよりも低く、1.2ポンド/立方フィートまで低くなり得る。さらに、難燃材の所定の添加量レベルで、ハイブリッド難燃化学処理アプローチにより、製品は、湿潤または乾燥難燃材のみで達成可能である場合よりも広範囲の繊維混合物で、沈降密度要件を満たすことができる。乾式単独処理または湿式単独処理と比較した、湿式および乾式難燃性処理のハイブリッド組み合わせの利点としては、(1)耐火性の向上、(2)難燃材の総量についての要求量の低減、(3)沈降密度に反比例する被覆率(所定重量の繊維によって被覆される面積に対する)の向上、(4)R値の向上、(5)より広範囲の繊維混合物を利用できることが挙げられるが、これらに限定されない。約90~20%の湿式加工繊維と約10~80%の乾式加工繊維との間の範囲であり得る割合で2つの部分を組み合わせることによって、組み合わせに添加される難燃材の総量を最小限に抑えながらも、CRFおよびくすぶりの要件を満たすことが可能である。
さらに、湿潤化学成分と乾燥化学成分との組み合わせ、およびその結果生じる難燃性化学成分の添加量の減少は、3つの重要なさらなる利点を有する。第一に、難燃材の量の減少は、繊維に対する無機物質の相対的な割合を減少させる、つまり、繊維がより毛羽立って、所与の重量の繊維に対してより大きな面積を被覆し、より多くの空気を閉じ込め、より高いR値をもたらし得る。第二に、第一の理由として塗布される化学成分の量が減少することにより、第二の理由として従来の処理セルロースの場合のように化学成分の多くが繊維の外側ではなく繊維の内側に存在するために、製品の粉塵レベルが減少する。最後に、繊維の一部を乾燥化学成分で処理することにより、湿潤化学成分による処理の結果として起こり得る繊維の脆化を回避することができる。設置されたときの毛羽立った状態では、より強い乾式処理繊維は、湿式処理繊維と比較したときに、沈降に関連する過度の機械的負荷に耐えることができる。したがって、火炎の拡散を阻止する相乗効果に加えて、湿式処理と乾式処理のハイブリッドアプローチはさらに、機械的負荷が湿式処理繊維から乾式処理繊維に移行するという予想外の機械的相乗効果をもたらす。
本発明は、1つまたは複数の原料成分を含むハイブリッド難燃性断熱製品であって、1つまたは複数の原料成分の第1の部分は湿潤難燃材で処理されて1つまたは複数の原料の第1の部分の繊維内に湿潤難燃材が組み込まれ、1つまたは複数の原料成分の第2の部分は乾燥難燃材で処理される、ハイブリッド難燃性断熱製品を特徴とし得る。第2の部分の1つまたは複数の原料成分の一部は、乾燥難燃材で処理されたときに湿潤状態であり得る。1つまたは複数の原料成分は、湿潤難燃材で処理されたときに湿潤状態であるセルロース繊維を含み得る。湿潤セルロース繊維は、湿潤難燃材で処理されたときに、約25重量%~約75重量%の水分を含有し得る。1つまたは複数の原料成分は、1つまたは複数のセルロース原料、1つまたは複数の農業繊維源、およびこれらの組み合わせを含み得る。
1つまたは複数の原料成分は、セルロース繊維を含み得、セルロース繊維源は、段ボール、ライナーボード、段ボール古紙、新聞古紙、リサイクルセルロース、バージンクラフトパルプ、バージン砕木パルプ、おがくず、木材チップ、パインチップ、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である。1つまたは複数の原料成分は、農業繊維を含み得、農業繊維源は、わら、小麦、籾殻、羽毛、麻、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である。湿潤難燃材および乾燥難燃材は、ホウ酸、ホウ砂、多水和ホウ素化合物、四ホウ酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、およびこれらの混合物のうちの1つまたは複数から選択され得る。第2の部分の1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約20重量%の添加量(約5重量%~約12重量%の添加量を含む)の乾燥難燃材で処理され得る。1つまたは複数の添加剤がハイブリッド難燃性断熱製品の一部として含まれ得、1つまたは複数の添加剤は、1つまたは複数の殺生物剤、1つまたは複数の酵素、1つまたは複数の殺菌剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の結合剤、またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
第2の部分の1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥難燃材で処理されたときに乾燥状態であり得る。乾燥状態にある第2の部分の1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約25重量%の添加量(約7重量%~約18重量%の添加量を含む)の乾燥難燃材で処理され得る。1つまたは複数の原料成分は、乾式処理原料と湿式処理原料との組み合わせであり得、乾式処理原料の湿式処理原料に対する比は、約10重量%の乾式処理原料に対して約90重量%の湿式処理原料~約90重量%の乾式処理原料に対して約10重量%の湿式処理原料の範囲である。
本発明はさらに、1つまたは複数の原料成分の第1の部分を湿潤難燃材で処理して、1つまたは複数の原料の第1の部分の繊維内に湿潤難燃材を組み込むステップと、1つまたは複数の原料成分の第2の部分を乾燥難燃材で処理するステップと、湿潤難燃材で処理するステップの後に1つまたは複数の原料成分の第1の部分を乾燥させるステップと、処理され乾燥された第1の部分を処理された第2の部分と組み合わせるステップとを含む、ハイブリッド難燃性断熱製品を製造する方法である。該方法は、1つまたは複数の原料成分の第1の部分の少なくとも一部を乾燥難燃材で処理するステップをさらに含み得る。セルロース原料成分は、湿潤難燃材で処理されたときに湿潤状態であるセルロース繊維を含み得る。湿潤セルロース繊維は、湿潤難燃材で処理されたときに、約25重量%~約75重量%の水分を含有し得る。1つまたは複数の原料成分は、1つまたは複数のセルロース原料、1つまたは複数の農業繊維源、およびこれらの組み合わせを含み得る。セルロース原料成分は、段ボール、ライナーボード、段ボール古紙、新聞古紙、リサイクルセルロース、バージンクラフトパルプ、バージン砕木パルプ、おがくず、木材チップ、パインチップ、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を供給源とし得る。1つまたは複数の原料成分は、農業繊維を含み得、農業繊維源は、わら、小麦、籾殻、羽毛、麻、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である。
さらに、この方法では、難燃材は、ホウ酸、ホウ砂、多水和ホウ素化合物、四ホウ酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、およびこれらの混合物のうちの1つまたは複数から選択され得る。第2の部分の1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約20重量%の添加量(約5重量%~約12重量%の添加量を含む)の乾燥難燃材で処理され得る。該方法はさらに、湿潤難燃材で処理しながら1つまたは複数の原料成分の第1の部分、および乾燥難燃材で処理しながら1つまたは複数の原料成分の第2の部分のいずれか、または両方に1つまたは複数の添加剤を添加するステップを含み得る。1つまたは複数の添加剤は、1つまたは複数の殺生物剤、1つまたは複数の酵素、1つまたは複数の殺菌剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の結合剤、またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。第2の部分の1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥難燃材で処理されたときに乾燥状態であり得る。乾式処理原料の湿式処理原料に対する比は、約10重量%の乾式処理原料に対して約90重量%の湿式処理原料~約90重量%の乾式処理原料に対して約10重量%の湿式処理原料の範囲である。
本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材を製造するための一例に関連する方法段階およびシステム構成要素の第1の簡略ブロック図である。破線は、任意選択の特徴、構成要素、および/またはステップを表す。 本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材を製造するための一例に関連する方法段階およびシステム構成要素の第2の簡略ブロック図である。破線は、任意選択の特徴、構成要素、および/またはステップを表す。
以下の説明は、ハイブリッド難燃性セルロース断熱材が製造される本発明の実施形態を対象とするが、本発明はこれらに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明は、1つまたは複数のリサイクルセルロース系原材料を用いて、適切な難燃性を有するハイブリッド難燃性セルロース断熱材を費用効果の高い方法で製造する方法、およびその方法から得られるハイブリッド断熱材である。記載する方法のステップは、断熱材原料の一部が乾燥状態の難燃材でのみ処理され、断熱材原料の残りが湿潤状態の難燃材で処理されることを除いて、本発明の範囲から逸脱することなく、成分がミキサーに添加される順序を含むがこれに限定されない異なる順序で行われてもよい。その残りは、乾燥状態の難燃材で処理されてもよい。断熱材はセルロース断熱材と呼ばれるが、他の非セルロース材料が断熱材の一部として含まれてもよいことに留意されたい。
図1を参照すると、本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材の一実施形態は、リサイクル材、廃棄物、または他の材料であってもよいし、そうでなくてもよいセルロース系原材料(本明細書では原材料10と呼ぶ)、および/またはバージン材を含み得る他の原材料、および/または本発明の方法で製造された回収材料を、1つまたは複数の難燃性化合物と組み合わせて断熱材を製造するときに作製される。1つまたは複数の原材料は、その一部を乾燥環境中で1つまたは複数の難燃性化合物と組み合わせて、残りを湿潤または液体環境中で1つまたは複数の難燃性化合物と組み合わせる前に、または組み合わせると同時に、繊維形状になる。原材料10は、例えば、パルパー20などの繊維生成装置へ移送される。原料から繊維を生成するための他の手段は、当業者に周知であり、下流プロセスから乾燥繊維流を回収することをさらに含み得る。
パルパー20は、繊維を互いに分離するために利用され得る。水などの液体の存在下での繊維の撹拌は、繊維をある程度まで分離する有効な手段であり得る。パルパー20で生成されたパルプは、任意に、繊維を第1のミキサー40および第2のミキサー42に導入する前に、汚染物質を除去するために、および/または繊維を分級するために、分割装置30へ移送されてもよい。分割装置30は、繊維サイズごとに繊維を分離するスクリーニングシステムなどの湿式分級システムであり得る。また、分割装置30は、重い材料を軽い材料から分離するサイクロン式分離器であってもよい。分割装置30は、1つの用途に望ましい繊維を異なる用途に望ましい繊維から分離すること、および/または廃棄物を分離することを目的として、サイクロン式分離器とスクリーニングシステムとの組み合わせなどの複数段および複数の機能を有してもよい。
分離繊維の第1の部分は、湿潤環境中での難燃材による繊維の加工を含まないさらなる加工のために、ミキサー40へ移送される。分離繊維の第2の部分は、湿潤環境中での難燃材による繊維の加工を含むさらなる加工のために、ミキサー42へ移送される。任意に、繊維の一部を別の用途に転用してもよい。分離繊維は、任意に、ミキサー40、42に導入する前に、脱水装置50において少なくとも部分的に脱水され得、脱水装置50からの流出物は、回収された湿潤繊維をパルパー20に戻すために「セーブオール」タンク60へ移送される。少なくとも部分的に脱水された分離繊維または脱水されていない分離繊維は、ミキサー40、42へ直接移送されるか、またはミキサー40、42に導入される前に装置80において任意に毛羽立たされ、および/または細断され得る。さらに、繊維がまだ湿っているかまたは湿潤状態にある間に繊維をさらに分離するのに役立ち得るチョッパーブレードまたは他の機械的作用によって、ミキサー40、42内で繊維を攪拌させることが可能である。装置80の基本的な機能は、繊維が凝集せずに大部分が分離されるように、湿潤状態の繊維を分離することである。繊維は、上流側のパルプ化プロセスで最初に分離されたものであってもよいが、加圧下での脱水プロセスは、繊維を互いに結合させる効果を有することができ、装置80は、繊維を互いから再分離するのに有用であり得る。装置80はまだ湿潤状態にある繊維に作用するので、繊維の破断は再び最小限に抑えられる。材料が細断されている間に繊維の超構造が存在する場合、装置80は、例えば、他のより大きな塊を分離しながら、特定の規模の超構造の完全性を維持するように調整され得る。
1つまたは複数の添加剤は、分離繊維の第1の部分をミキサー40に導入する前、その間、またはその後に、ミキサー40に添加され得る。1つまたは複数の添加剤は、分離繊維の特性を向上させるために使用され得る。例えば、添加剤は、原材料10から残留接着剤を除去するのに適した1つまたは複数の酵素を含み得る。1つまたは複数の結合剤はまた、分離繊維をミキサー40に導入する前、その間、またはその後に、ミキサー40に添加され得る。1つまたは複数の結合剤は、個々の繊維を凝集させ、接合したまま維持するように選択され得る。結合剤は、ミキサー40において添加されてもよく、または下流側プロセスで塗布されてもよく、ミキサー40内で、または乾燥中などの下流側段階で接合を生じさせてもよい。繊維間の結合は、繊維間に隙間を有する繊維超構造を形成し、これは完成製品の断熱特性を高める。本発明の一実施形態は、原料の第1の部分の全てまたは一部を、直接または何らかの物理的改質後に、その原料部分を湿らさずに、乾燥難燃材塗布へと移動させることを含むことに留意されたい。
ミキサー40を出る繊維は、乾燥装置90へ移送されて、約5重量%~約25重量%の範囲の液体含有量まで乾燥される。任意に、ミキサー40からの繊維は、最初にプレス装置100でプレスされてもよい。プレス装置100は、乾燥装置90に送られる前に、水を除去する機能、複数の超構造を形成するのを助ける機能、またはその両方の機能を有し得る。任意に、乾燥繊維は、繊維化装置110で繊維化されてもよい。乾燥繊維はさらに、任意に、乾燥装置90から直接、または任意の繊維化装置110から、乾式分級機120で分級されてもよい。乾式分級機120の目的は、完成製品の特性が、サイズ、密度、および/または流体力学直径についての目標特性を満たすことを確実にすることである。乾式分級機120は、排出物として、所望の製品と、(所望の粒子よりも小さい)粉塵または(所望の材料よりも重い)より大きい塊を含み得る不適合材料との両方を提供し得る。
任意の乾式分級機120が用いられる場合、小さい粒子および粉塵、または大きく重い材料などの不適合材料は、乾燥繊維から除去され、ミキサー40、42のいずれかまたはプロセスの別の段階に戻され得る。1つまたは複数の結合剤がミキサー40またはミキサー42内にあるときに、粉塵は凝集のために戻され得、および/または小粒子および粉塵は、完成最終製品の繊維超構造成分として再構成するために1つまたは複数の他の装置に戻され得る。小粒子および粉塵は、任意に、1つまたは複数の補助結合剤および/または他の補助繊維と組み合わせて、最終製品と一体となり得る追加の残留繊維超構造を形成するために、単に乾式ミキサーであり得る凝集装置130に向けられてもよい。
繊維の第1の部分の乾燥が行われた後の方法の任意の1つまたは複数の段階において、乾燥繊維は、容器、ミキサー、コンベヤー、または他の基材であり得る乾燥難燃材アプリケータ140に向けられ、それによって、1つまたは複数の乾燥難燃材が乾燥繊維の外面に向けられる。乾燥繊維に難燃材(複数可)を塗布し、コーティングするプロセスは、断熱材を難燃材で処理するために以前に用いられたプロセスと同様であり得る。難燃材の塗布および任意の分級の後、繊維の第1の部分の少なくとも一部は、本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材などの完成最終製品の一部として使用するために包装するのに十分な形態である。
乾燥難燃材を塗布するための繊維の第1の部分の加工と並行して、またはその加工の前もしくはその加工の後に、分離繊維の第2の部分を、ミキサー42内で1つまたは複数の難燃性化学化合物および1つまたは複数の溶媒と混合する。1つまたは複数の溶媒は、水、別の液体、または水と別の液体との組み合わせであり得る。溶媒は、ミキサー42に添加されてもよいし、またはパルパー20、分割装置30、脱水装置50およびフラッファ/チョッパー装置80のいずれか1つからの移送中の分離繊維と一緒に移送されてもよい。1つまたは複数の難燃性化学化合物は、分離繊維の第2の部分をミキサー42に導入する前、導入中、または導入後にミキサー42に添加されてもよい。任意に、1つまたは複数の添加剤は、分離繊維をミキサー42に導入する前、導入中、または導入後に、ミキサー42に添加されてもよい。さらに1つまたは複数の結合剤も、分離繊維をミキサー42に導入する前、導入中、または導入後に、ミキサー42に添加されてもよい。本発明の実施形態は、任意のパルプ化プロセスの外側、ならびに任意のスラリー加工の外側で、湿潤状態または湿った状態の難燃材で原料の第2の部分を処理することに留意されたい。
ミキサー42に含まれる、分離繊維の第2の部分、1つまたは複数の難燃性化学化合物、ならびに任意の添加剤および/または結合剤は、難燃性化学化合物が分離繊維上および繊維中に保持されるのに十分な時間、およびミキサー42内で繊維超構造を形成することが目的である場合、加工の完了前に十分な繊維結合が起こるのを可能にするのに十分な時間、混合される。ミキサー42を出る処理繊維は、乾燥装置90へ移送されて、約5重量%~約25重量%の範囲の液体含有量まで乾燥される。任意に、処理繊維は、最初にプレス装置100でプレスされてもよい。任意に、処理乾燥繊維は、繊維化装置110で繊維化されてもよい。処理乾燥繊維はさらに、任意に、乾燥装置90から直接、または任意の繊維化装置110から、乾式分級機120で分級されてもよい。任意の分級の後、原料の第2の部分の処理乾燥繊維の選択されたサブセットは、本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材の一部として使用するために包装するのに十分な形態であり得る。
繊維の第2の部分の乾燥が起こった後の任意の1つまたは複数の段階において、処理乾燥繊維は、ミキサー40からの乾燥済みであるが湿式処理されていない繊維(または、いかなる種類の湿式加工もされずに乾燥難燃材アプリケータ140へ直接移動する原料の第1の部分の少なくとも一部)と組み合わせて、または繊維の第1の部分とは別に、アプリケータ140に向けられる。処理乾燥繊維に難燃材(複数可)を塗布し、コーティングするプロセスは、断熱材を難燃材で処理するために以前に用いられたプロセスと同様であり得る。難燃材の塗布および任意の分級の後、処理繊維の第2の部分の少なくとも一部は、本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材などの完成最終製品の一部として使用するために包装するのに十分な形態である。
原材料10は、限定されないが任意の植物系材料を含む、セルロース系である1つまたは複数のリサイクル可能な材料で構成され得る。本発明での使用に適した追加の繊維原料は、例えば、穀物のわら、動物の羽毛、および他のリグノセルロース系農業副産物などの農業由来繊維源を含む。バージン原材料源は、クラフトまたは砕木(石または熱機械)であり得る。リサイクル材とバージン材および/または回収された湿潤繊維との比は、組み合わせが使用されるときに選択可能である。原材料(複数可)は、1重量%~30重量%の固体分レベルで分割装置30に添加され得る。
上述したように、原材料は、堅木(1.5mm)、軟木(3.5mm)(クラフトプロセス)または砕木(<1mm)(石、熱機械プロセスを含む)、および/またはセルロースパルプ繊維であり得、これらは、漂白前に、または漂白が目的である場合には漂白直後に、従来のセルロース加工システムから外され得る。例えば、漂白プロセスに入る前に、クラフトプロセスにおける最後の黒液洗浄機から出てくるパルプ(20重量%固形分)を使用することができる。ポンプを使用して、パルプ化された繊維をパルパー20から分割装置30へ移動させることができる。当業者は、本発明のプロセスのために、パルプ化材料を含むがこれに限定されない材料を1つの位置から別の位置に移動させるために、任意の種類の材料移送機構を使用してもよいことを認識するであろう。
リサイクルされた新聞紙パルプは、例えば、ONP#8源、ONP#9源などの従来の紙リサイクルプロセスから得られる。紙はパルパー20に導入され得る。パルパー20は、原料をパルプ化するための攪拌機と水などの溶媒源とを有するタンクである。撹拌は、セルロース系材料を繊維の茎に分解する。1つまたは複数の難燃材は、水などの溶媒に溶解させることなどによって、液体状態でミキサー42に送達され得る。難燃材は、液体環境中で繊維の第2の部分と組み合わされたときに、乾燥難燃性化学物質が使用される場合、および液体難燃性化学物質が分離繊維ではなく原料上に単に噴霧される場合よりも、分離繊維の表面により良好に付着し、分離繊維の構造の中に吸収される。難燃材は、湿潤形態の繊維と組み合わされた乾燥状態または湿潤状態であり得る、または繊維および1つまたは複数の溶媒と乾燥状態または湿潤状態で組み合わされ得る。1つまたは複数の難燃材は、ホウ酸、ホウ砂、硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛およびそれらの混合物から選択され得る。
ミキサー42内の化学飽和、動作温度、および滞留時間は、完成セルロース断熱材が、断熱材の繊維内および繊維に付着した十分な量の難燃材を確実に含有するように選択可能である。1つまたは複数の他の添加剤は、最終製品中のカビの成長を最小限に抑えるために、必要に応じて、例えば、デンプン、多糖類、または他の望ましくない材料、ならびに1つまたは複数の殺生物剤を加水分解するために使用され得る。 他の添加剤および/または結合剤は、混合弁などを用いて、ミキサー40、42へ移送される前に混合されてもよく、または、ミキサー40、42に別々に移送されてもよい。
任意の脱水装置50は、セルロースパルプスラリーを受け取り、水を所望の固形分になるまで除去する任意の数の既存のシステムから選択される。脱水装置80として、例えば、スクリュープレス、ツインワイヤープレス、真空フィルタ、板枠型圧濾器、ロールプレス、または遠心ドラムのいずれのタイプが使用され得る。任意の脱水システム50は、繊維を含有するスラリーの固形分を約30%以上にまで増加させることができるが、これに限定されない。
ポンプまたは他の形態の材料移送機構を使用して、脱水流出物をセーブオール60に移送することができ、セーブオール60は、流体から繊維を分離する。これは、流体を効率的に除去することができる浮選、回転(真空フィルタ)またはワイヤ(織物)システムによって達成され得る。セーブオールからの繊維は、回収された湿潤繊維容器に移動される。セーブオール60からの過剰な流体は、システムの他のプロセス構成要素で使用するために濾過され得る、または除去のために廃棄物処理プロセスに移され得る。
任意のフラッファ/チョッパー装置80は、処理繊維または任意に脱水された処理繊維のパルプケーキを粉砕するように構成される。装置80は、乾燥装置90への排出を伴う2つの逆回転するメッシュ状ブレードであり得る。パルプケーキを粉砕するために、任意の数のフラッファが使用され得る。パルプケーキは、繊維を分離するように設計され得るミキサー40/42の内部のブレードによって、ミキサー40/42の前で、またはミキサー40/42の内部で粉砕され得る。
乾燥装置90は、ミキサー40、42からの繊維を所望の含水率(例えば、含水率8~25%(固形分75~92%)の範囲であり得るが、これに限定されない)になるまで乾燥させるために使用される。限定されないが、乾燥中にパルプを粉砕して毛羽立たせる回転ドラム乾燥機またはフラッシュ乾燥機システムなどの乾燥機が有利であり得るが、マイクロ波乾燥機およびコンベア乾燥機などの他の乾燥システムが使用されてもよい。ベルトコンベア、オーガシステム、または他の形態の搬送装置を使用して、乾燥および化学処理された繊維を冷却のための場所へ移送してもよい。乾燥システムからの廃ガス/熱風収集システムを使用して、湿った空気を取り出し、それを乾燥装置90内で再循環させて、大気に排出する前に残留熱を捕捉することができる。
任意の乾燥フラッファ160を使用して、繊維の基本構造に最小限の影響を与えながら、かつ所望の繊維超構造が最終製品の一部を形成する場合にはそのような超構造を保持しながら、乾燥プロセスで形成された可能性がある材料の塊を分離することができる。あるいは、乾燥プロセス後に繊維をさらに分離し、繊維のサイズを小さくすることによって、処理乾燥繊維をさらに精製するためのより積極的な手段として、任意の繊維化装置110が使用されてもよい。これらの分離繊維および/または繊維超構造は、任意に、乾式分級器120を使用してサイズごとにさらに分級されてもよい。乾式フラッファ160および繊維化装置110は、繊維の塊が装置160/110を通って搬送されるときに、繊維を分離する剪断力を受けるように、1組または複数組の静止または逆回転歯付きプレートに近接した回転歯付きプレートを有する機械的装置であり得る。フラッファと繊維化装置との区別は、材料との相互作用の程度にあり、フラッファは、繊維の群または塊をより穏やかに分離し、繊維化装置は、より大きな剪断力で材料に対してより積極的に衝撃を与える(そして個々の繊維を分離することに重点を置いている)。ハンマーミルは繊維化装置の一例であるが、1つまたは複数の静止または逆回転歯付きプレートに近接した1つまたは複数の回転歯付きプレートで形成されたものなどの他のタイプの繊維化装置もある。乾燥難燃材を含むセルロース断熱材を製造するために使用される従来の繊維化装置は、高速粉砕運動で化学物質と繊維とを混合するものであり、高速粉砕運動は、化学物質を繊維上に押し付けて接着を生じさせる効果を有し得る。すなわち、繊維化装置110は、アプリケータ140として使用されてもよい。シュレッダも使用可能である。
任意のチョッパー80が任意の繊維化装置110の代わりに使用されてもよいが、これは処理繊維を乾燥させる前に使用される。このように、繊維化装置110が乾燥後に使用される場合と比較して、粉塵形成が低減される。チョッパー80の使用は、記載されている繊維化および乾燥後分離とは異なる方法で塊を粉砕する。特に、湿潤繊維は湿っているので、より柔軟であり、破断しにくい。さらに、繊維は、細断前に超構造を形成するために1つまたは複数の結合剤と組み合わされ得る。結合剤は、繊維同士を接合するのに適した化学添加剤であり得、好適な結合剤は、デンプン、接着剤、または他の結合剤であり得る。これらの超構造は、断熱特性および密度特性を高めるための空隙を形成する繊維および/または繊維微粒子間の離間した結合を有し得、これらの結合は、直接的にまたは任意の結合剤を使用することによって形成され得る。繊維化装置110の代わりにチョッパー80を使用することにより、繊維が湿った状態または湿潤状態ではより柔軟であり、より壊れにくいため、超構造の完全性を維持する可能性を高めることができる。
本発明の断熱材の繊維は、任意で試験に出されてもよい。C-739、HHI515、および消費者製品安全委員会の指示に従って、吹込み用セルロース繊維断熱材に関する全ての規制に準拠するために、本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材である繊維材料に対して試験を実施することができる。本発明の方法を用いて製造された処理繊維は、断熱のための難燃材、熱、音、および輻射バリア材料として使用され得る。
分割装置30は、異なる特性を有する繊維を分離するために使用される以外に、原料の繊維から汚染物質を分離することもできる。リサイクル原材料10のこれらの汚染物質は、例えば、ガラス、プラスチック、または他の非セルロース成分を含み得る。分割装置30は、適用可能な分割技術の2つの例であるスクリーニングシステムまたはサイクロン式分離器から構成され得る。分割装置30は、例えば、ミキサー40、42に原材料を導入する前に繊維の分級を容易にするために、https://www.andritz.com/products-en/group/pulp-and-paper/pulp-production/kraft-pulp/pulp-drying-finishing/pulp-screening-cleaningに示されるタイプのようなスクリーニング装置をさらに含む、またはその代わりであり得る。
任意の乾式分級機120を使用して、処理乾燥繊維をサイズごとに分離することができ、そのことにより、実質的に粉塵粒子である比較的小さい微粒子が製品から除去されて、完成製品中の粉塵の混入が最小限に抑えられる。乾式分級機120は、スクリーニング装置または気流式分級機であり得る。気流式分級機は、例えば、上向きの空気流を使用して、より重い要素からより軽い要素を分離し得る。乾式分級機120は、サイズ、密度、流体力学直径、または製品のあまり望ましくない画分から高性能生成物を分離することが証明されている他の特性に基づいて繊維を分離するように動作し得る。
本発明のハイブリッド難燃性セルロース断熱材の一実施形態は、本明細書に記載されている原料の選択肢を用いて、ただし、乾燥処理原料をミキサー40に通して処理することなく、製造され得る。その代わりに、乾燥処理原料は、必要に応じて、単に細断されるか、または他の方法で加工されて、サイズが小さくされ得、その後、乾燥難燃材アプリケータ140に送達されるが、その送達前にいかなる種類の湿式処理も行われない。その選択肢は、図1に任意の経路200で示されている。
図2は、本発明のハイブリッド難燃性断熱材を製造するためのシステムおよび方法の主要なステップおよび構成要素の第2の図である。第1の部分と第2の部分とに分離された、または分離される1つまたは複数の原料成分は、図2に関して説明されているように加工される。第1の部分は湿潤原料であり、第2の部分は乾燥原料である。湿潤原料は、湿潤難燃材ミキサー100へ移送され、ミキサー100の中に、本明細書で上述したような湿潤難燃材および1つまたは複数の添加剤が添加される。ミキサー100内での湿潤原料と湿潤難燃材との混合は、湿潤原料の繊維への難燃材の一体化を高める。任意に、湿潤原料は、ミキサー100に導入される前に細断および/または脱水/プレスされ得る。さらに、細断された湿潤原料の一部が乾燥され、乾燥原料加工で使用されるミキサーなどの別のミキサーへ移送され得る。
引き続き図2を参照すると、難燃材処理された湿潤原料は、乾燥機内で乾燥され、繊維化され、乾式分級される。乾式分級処理された湿潤原料の一部は、ミキサー100に戻されてもよい。乾式分級された湿潤原料の全てまたは第2の部分は、ハイブリッド断熱材ミキサー102へ移送される。
湿潤原料が加工されるのと同時に、または異なる時点で、乾燥原料が乾燥ミキサー104へ移送される。本明細書に記載されているような乾燥難燃材および1つまたは複数の添加剤もまた、ミキサー104へ移送され、そこで、それらは、乾燥難燃材が乾燥原料の繊維の表面を被覆するように混合される。乾燥原料の一部または全ては、ミキサー104へ移送される前に細断および分級され得ることに留意されたい。任意の乾式分級された乾燥原料が、湿らされ、湿式ミキサー100へ移送され得る。また、任意の湿潤原料が乾燥難燃材で処理され得る。混合された乾燥原料は、その後、繊維化され、次いで乾式分級される。乾式分級処理された乾燥原料の一部は、ミキサー104に戻され得る。乾式分級された乾燥原料の全てまたは第2の部分は、ハイブリッド断熱材ミキサー102へ移送される。乾燥原料の一部は、ハイブリッド断熱材ミキサー102へ直接移送され得ることに留意されたい。湿式原料加工および乾式原料加工のいずれかまたは両方の1つまたは複数の添加剤が、ハイブリッド断熱材ミキサー102に添加され得る。
乾燥および分級された処理湿潤原料、および分級された処理乾燥原料は、任意に添加される任意の他の添加剤と共に、ハイブリッド断熱材ミキサー102内で混合されて、本発明のハイブリッド断熱材が生成される。図2に示すシステムの構成要素は、図1のシステムの説明に関して説明されたものと同じであり得る。当業者は、ハイブリッド難燃性断熱材を製造する際に記載されているステップを実施するために他の装置が使用され得ることを理解するであろう。
本発明は、代表的な実施例に関して記載されており、それらに限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲および全ての合理的な均等物によって定義される。

Claims (31)

  1. 1つまたは複数の原料成分を含む断熱製品であり、前記1つまたは複数の原料成分の第1の部分は湿潤難燃材で処理されて、前記1つまたは複数の原料の前記第1の部分の繊維内に前記湿潤難燃材が組み込まれ、前記1つまたは複数の原料成分の第2の部分は乾燥難燃材で処理される、断熱製品。
  2. 前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、前記乾燥難燃材で処理されたときに湿潤状態である、請求項1に記載の断熱製品。
  3. 前記1つまたは複数の原料成分は、前記湿潤難燃材で処理されたときに湿潤状態であるセルロース繊維を含む、請求項1に記載の断熱製品。
  4. 前記湿潤セルロース繊維は、前記湿潤難燃材で処理されたときに、約25重量%~約75重量%の水分を含有する、請求項3に記載の断熱製品。
  5. 前記1つまたは複数の原料成分は、1つまたは複数のセルロース原料、1つまたは複数の農業繊維源、およびこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の断熱製品。
  6. 前記1つまたは複数の原料成分は、セルロース繊維を含み、前記セルロース繊維源は、段ボール、ライナーボード、段ボール古紙、新聞古紙、リサイクルセルロース、バージンクラフトパルプ、バージン砕木パルプ、おがくず、木材チップ、パインチップ、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である、請求項1に記載の断熱製品。
  7. 前記1つまたは複数の原料成分は、農業繊維を含み、前記農業繊維源は、わら、小麦、籾殻、羽毛、麻、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である、請求項1に記載の断熱製品。
  8. 前記湿潤難燃材および前記乾燥難燃材は、ホウ酸、ホウ砂、多水和ホウ素化合物、四ホウ酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、およびこれらの混合物のうちの1つまたは複数から選択される、請求項1に記載の断熱製品。
  9. 前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約20重量%の添加量の前記乾燥難燃材で処理される、請求項1に記載の断熱製品。
  10. 前記難燃材の添加量は、約5%~約12%である、請求項9に記載の断熱製品。
  11. 1つまたは複数の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の断熱製品。
  12. 前記1つまたは複数の添加剤は、1つまたは複数の殺生物剤、1つまたは複数の酵素、1つまたは複数の殺菌剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の結合剤、またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の断熱製品。
  13. 前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、前記乾燥難燃材で処理されたときに乾燥状態である、請求項1に記載の断熱製品。
  14. 乾燥状態にある前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の前記少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約25重量%の添加量の前記乾燥難燃材で処理される、請求項13に記載の断熱製品。
  15. 前記難燃材の添加量は、約7%~約18%である、請求項14に記載の断熱製品。
  16. 前記1つまたは複数の原料成分は、乾式処理原料と湿式処理原料との組み合わせである、請求項1に記載の断熱製品。
  17. 乾式処理原料の湿式処理原料に対する比は、約10重量%の乾式処理原料に対して約90重量%の湿式処理原料~約90重量%の乾式処理原料に対して約10重量%の湿式処理原料の範囲である、請求項16に記載の断熱製品。
  18. 少なくとも1つがセルロース原料成分である1つまたは複数の原料成分から断熱製品を製造する方法であって、
    前記1つまたは複数の原料成分の第1の部分を湿潤難燃材で処理して、前記1つまたは複数の原料の前記第1の部分の繊維内に前記湿潤難燃材を組み込むステップと、
    前記1つまたは複数の原料成分の第2の部分を乾燥難燃材で処理するステップと、
    前記湿潤難燃材で処理する前記ステップの後に、前記1つまたは複数の原料成分の前記第1の部分を乾燥させるステップと、
    前記処理乾燥された第1の部分を前記処理された第2の部分と組み合わせるステップと
    を含む方法。
  19. 前記1つまたは複数の原料成分の前記第1の部分の少なくとも一部を前記乾燥難燃材で処理するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記セルロース原料成分は、前記湿潤難燃材で処理されたときに湿潤状態であるセルロース繊維を含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記湿潤セルロース繊維は、前記湿潤難燃材で処理されたときに、約25重量%~約75重量%の水分を含有する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記1つまたは複数の原料成分は、1つまたは複数のセルロース原料、1つまたは複数の農業繊維源、およびこれらの組み合わせを含む、請求項18に記載の方法。
  23. 前記セルロース原料成分は、段ボール、ライナーボード、段ボール古紙、新聞古紙、リサイクルセルロース、バージンクラフトパルプ、バージン砕木パルプ、おがくず、木材チップ、パインチップ、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を供給源とする、請求項18に記載の方法。
  24. 前記1つまたは複数の原料成分は、農業繊維を含み、前記農業繊維源は、わら、小麦、籾殻、羽毛、麻、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたは複数である、請求項18に記載の方法。
  25. 前記難燃材は、ホウ酸、ホウ砂、多水和ホウ素化合物、四ホウ酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、およびこれらの混合物のうちの1つまたは複数から選択される、請求項18に記載の方法。
  26. 前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、乾燥重量パーセント基準で約3重量%~約20重量%の添加量の前記乾燥難燃材で処理される、請求項18に記載の方法。
  27. 前記乾燥難燃材の添加量は、約5%~約12%である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記湿潤難燃材で処理しながら前記1つまたは複数の原料成分の前記第1の部分、および前記乾燥難燃材で処理しながら前記1つまたは複数の原料成分の前記第2の部分のいずれか、または両方に1つまたは複数の添加剤を添加するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  29. 前記1つまたは複数の添加剤は、1つまたは複数の殺生物剤、1つまたは複数の酵素、1つまたは複数の殺菌剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の結合剤、またはこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記第2の部分の前記1つまたは複数の原料成分の少なくとも一部は、前記乾燥難燃材で処理されたときに乾燥状態である、請求項1に記載の断熱製品。
  31. 乾式処理原料の湿式処理原料に対する比は、約10重量%の乾式処理原料に対して約90重量%の湿式処理原料~約90重量%の乾式処理原料に対して約10重量%の湿式処理原料の範囲である、請求項18に記載の方法。
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