JP2024518733A - デジタル画像から生じるブロックチェーンにおける署名とラベル - Google Patents

Abstract

少なくとも１つの印刷装置（１１２）を用いて少なくとも１つのセキュリティラベル（１１０）を生成するためのコンピュータ実装方法が提案される。本方法は、以下のステップ：i)（１１４）プリンタ制御設定でプリンタジョブを印刷し、印刷装置（１１２）を使用してプリントアウトを走査することにより、複数のカラーピクセルを含む第１デジタル画像（１１６）を生成し、これによりデジタル指紋を生成するステップと；ii)（１１８）識別子情報のバイナリコード（１２０）を提供するステップと；iii)（１２２）前記デジタル指紋のバイナリコードを決定し、前記識別子情報の前記バイナリコード（１２０）を前記第１デジタル画像（１１６）のカラーコードに追加することにより、前記識別子情報を前記デジタル指紋にマッピングするステップと；iv)（１２４）前記追加されたバイナリコードを第２デジタル画像（１２６）のカラーコードに変換することにより、前記第１デジタル画像（１１６）とは異なる複数のカラーピクセルを有する第２デジタル画像（１２６）を生成するステップと；v)（１２８）前記第２デジタル画像（１２６）を基材（１２９）に印刷し、それによってセキュリティラベル（１１０）を生成するステップ、を含む。【選択図】図５

Description

本発明は、少なくとも１つの印刷装置を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するコンピュータ実装方法、少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法、製品セキュリティのための方法、セキュリティラベル及びセキュリティラベルの用途に関する。本発明による方法及び使用は、具体的には、サプライチェーンの製品の製品セキュリティ、ウォレットの安全な署名、政府のサービス、金融サービス、医療サービスに使用することができる。その他の用途も可能である。

偽造防止ラベリングは、高価値製品にとって重要であり、該高価製品はサプライチェーンに沿って出荷される間に、安全でない環境を通過する際に、隠れたすり替え(exchange)の高いリスクにさらされる。これは、製品が、形状、味、におい、色によって容易に識別できない場合に特に当てはまる。安全なデジタル署名は、例えばブロックチェーンにおける認証又は政府サービスの申請など、いくつかの技術分野で必要とされている。

ＥＰ２８６９２４１Ａ２は、オブジェクトのデジタル画像から抽出された自然の特徴に基づくデジタル指紋を利用して、識別又は認証するための物理的オブジェクトを追跡する方法とシステムを記載している。

ＥＰ１８５４６４２Ａ２は、オブジェクトの表面に光学可変インクをコーティングし、光学可変インクの上に光透過性接着剤でパターン化された構造をオブジェクトに接着するステップを含む、オブジェクトにラベルを形成する方法を記載している。パターン化された構造は、光がそこを通過することを可能にし、半透明反射層、高屈折率層、パターン化された反射コーティングのいずれかを含む回折構造体であってよい。

ブロックチェーン技術を取引に使用することは、例えばＫｒｉｓｔｏｆｆｅｒ ＦｒａｎｃｉｓｃｏとＤａｖｉｄ Ｓｗａｎｓｏｎによる「サプライチェーンにはクロスがない：サプライチェーンの透明性のためのブロックチェーンの技術導入(The Supply Chain Has No Clothes): Technology Adoption of Blockchain for Supply Chain Transparency」（２０１８年１月５日発行、www.mdpi.com/journal/logistics）に記載されている。

これらの成果にもかかわらず、改良された偽造防止ラベル、特にセキュリティとコストの面で改良された偽造防止ラベルを提供する必要性が依然として存在する。

ＥＰ２８６９２４１Ａ２ ＥＰ１８５４６４２Ａ２

Ｋｒｉｓｔｏｆｆｅｒ ＦｒａｎｃｉｓｃｏとＤａｖｉｄ Ｓｗａｎｓｏｎによる「サプライチェーンにはクロスがない：サプライチェーンの透明性のためのブロックチェーンの技術導入(The Supply Chain Has No Clothes): Technology Adoption of Blockchain for Supply Chain Transparency」（２０１８年１月５日発行、www.mdpi.com/journal/logistics）

したがって、上述の技術的課題に対処する方法及び装置を提供することが望ましく、具体的には、セキュリティが向上し、コストが削減された偽造防止ラベリングが可能になる、少なくとも１つの印刷装置を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するためのコンピュータ実装方法、偽造から少なくとも１つのオブジェクトを保護する方法、製品セキュリティのための方法、セキュリティラベル、及びセキュリティラベルの使用を提供することが望ましい。

この問題は、少なくとも１つの印刷装置を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するためのコンピュータ実装方法、偽造から少なくとも１つのオブジェクトを保護するための方法、製品セキュリティのための方法、セキュリティラベル、及び独立請求項の特徴を有するセキュリティラベルの使用によって対処される。独立した方法で、又は任意の組み合わせで実現され得る有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。

本発明の第１の態様では、少なくとも１つの印刷装置を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するためのコンピュータ実装方法が提案される。この方法は、具体的には、予め定義された順序で実行され得る以下の方法ステップを含んでいる。それでも、異なる順序も可能である。さらに、２つ以上の方法ステップを完全に又は部分的に同時に実行することが可能である。さらに、方法ステップの１つ以上、あるいはすべてを１回実行してよく、又は、１回又は数回繰り返すなど、繰り返し実行することも可能である。さらに、本方法は、列挙されていない追加の方法ステップを含んでもよい。

本方法は、以下のステップ：
i) 印刷装置を使用することによってプリンタ制御設定でプリンタジョブを印刷し、走査装置又は走査機能を提供する多機能プリンタの場合は印刷装置を使用してプリントアウトを走査することにより、複数のカラーピクセルを含む第１デジタル画像を生成し、これによりデジタル指紋を生成するステップと；
ii) 識別子情報のバイナリコードを提供するステップと；
iii) 前記デジタル指紋のバイナリコードを決定し、前記識別子情報の前記バイナリコードを前記第１デジタル画像のカラーコードに追加することにより、前記識別子情報を前記デジタル指紋にマッピングするステップと；
iv) 前記追加されたバイナリコードを第２デジタル画像のカラーコードに変換することにより、前記第１デジタル画像とは異なる複数のカラーピクセルを有する第２デジタル画像を生成するステップと；
v) 前記第２デジタル画像を基材に印刷し、それによってセキュリティラベルを生成するステップと、
を含む。

「セキュリティラベル」という用語は、限定されることなく、オブジェクトの識別及び認証に使用され得る特性を有するラベルを指し得る。セキュリティラベルは、オブジェクトを偽造から保護するように構成されることができる。オブジェクトは、ボトル、紙文書、スペア部品の一部、ウォレット、紙幣、包装などの商品からなる群から選択される少なくとも１つのオブジェクトであってよい。

オブジェクトの識別は、オブジェクトに割り当てられたユニークな識別子に関する情報を含むことができる。「識別」という用語は、限定されることなく、ユニークな識別子を決定するプロセスを指し得る。識別は、製造業者から消費者へのサプライチェーンにおいてなど、オブジェクトの追跡を可能にする場合がある。「認証」という用語は、限定されることなく、オブジェクトの身元及び出所(identity and origin)に関する主張を証明するプロセスを指し得る。オブジェクトの出所は、製造者に関する情報、オブジェクトがサプライチェーンに入った時間及び／又は空間に関する情報のうちの１つ以上に関する情報を含み得る。例えば、セキュリティラベルが真であることが検証された場合、オブジェクトの身元及び出所が確認されてよい。この場合、オブジェクトは真正品とみなされ得る。そうでなければ、セキュリティラベルが検証されない場合、オブジェクトの出所は確認されず、オブジェクトは偽造品とみなされる可能性がある。

セキュリティラベルは、オブジェクトの特徴であってよく、及び／又はオブジェクトに取り付け可能であってよい。セキュリティラベルは、基材を含んでよく、及び／又は基材上に印刷可能であってよい。基材は、オブジェクト自体によって提供されてよい。基材は、紙片、プラスチックフィルム、布、金属、ガラス、予備部品の表面のうちの１つ以上であってよい。例えば、セキュリティラベルはブランド表示の一部であってよい。例えば、セキュリティラベルは、長方形の幾何学的形状、円形の形状、楕円形の形状、三角形の形状、多角形の形状、規則的な形状、ランダムな形状、又は不規則な形状を有していてよい。

本方法は、セキュリティラベルとオブジェクトとを物理的に接続することを含んでいてよい。セキュリティラベルは、オブジェクトの表面への接着又はホットスタンプによってなど、オブジェクトに取り付け可能なように構成されてよい。例えば、セキュリティラベルは自己接着性であってよい。

セキュリティラベルは、機械的保護を提供するように構成されてよい。セキュリティラベルは、シールとして構成されてよく、シールは、剥離が試みられた場合の呈示を提供するように構成され得る。基材上に印刷された第２デジタル画像は、オブジェクトと物理的に接続されていてよい。オブジェクトとの接続は、印刷されたセキュリティラベルを剥がすとセキュリティラベルが破壊されるような方法で行われることができる。例えば、セキュリティラベルはオブジェクトの表面に接着され、剥がすと破壊され得る。シールは、シールを破ろうとする試みがあった場合に、視覚的な表示を提供することができる。これにより、セキュリティをさらに強化することができる。

「セキュリティラベルの生成」という用語は、限定されることなく、セキュリティラベルを製造する任意のプロセスを指し得る。ステップi)～v)に加えて、生成は、第２デジタル画像が印刷される基材を提供することを含んでよい。

「印刷装置」（プリンタとも呼ばれる）という用語は、限定されることなく、プリンタ制御設定に従って、少なくとも１つの材料を少なくとも１つの印刷面又は基材上に、具体的にはパターン化された様式で、適用例えば印刷するように構成された装置を指し得る。印刷及び走査は、組み合わされた多機能プリンタで実行されてよく、又は分離された印刷装置及び走査装置で実行されてよい。

「デジタル画像」（デジタルピクチャとも呼ばれる）という用語は、限定されることなく、物理的オブジェクトの二次元表現を指し得る。画像及びピクチャという用語は、以下では同義語として使用される。デジタル画像は、複数のカラーピクセルを含むことができる。例えば、デジタル画像はデジタルＲＧＢ画像であってもよい。デジタルＲＧＢ画像は、３つのカラーチャンネル、すなわち赤（Ｒ）用のカラーチャンネル、緑（Ｇ）用のカラーチャンネル、青（Ｂ）用のカラーチャンネルを有するカラーデジタル画像であってよい。デジタルＲＧＢ画像の原色は、赤、緑、青であり得る。ＲＧＢデジタル画像は、各原色のカラーチャンネルを有することができる。デジタルカラー画像は、複数の画像ピクセルから構成されてよく、各画像ピクセルは、原色の組み合わせで作られる。例えば、デジタルＲＧＢ画像は２４ビット又は４８ビットにすることができる。デジタルＲＧＢ画像の各ピクセルは、２つの空間座標と３つの色値によって特定されることができる。例えば、デジタル画像はデジタルＣＭＹＫカラー画像であってよく、ＣＭＹＫ色空間の原色はブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイトである。しかし、他の色空間も可能である。

「プリンタジョブ」という用語は、限定されることなく、少なくとも１つの物理的オブジェクトの少なくとも１つのデジタル画像を指し得る。各プリンタジョブは、少なくとも１つの物理的オブジェクトの少なくとも１つのデジタル画像を含んでよい。

「プリンタ制御設定」という用語は、限定されることなく、印刷装置の少なくとも１つの機能を制御するための複数のパラメータを含むプリンタ制御情報を指し得る。例えば、プリンタ制御設定は、予め定義された長さの文字列を含むことができる。プリンタ制御設定は、以下により詳細に概説される、混成情報の少なくとも１つの項目を含むことができる。したがって、典型的には、印刷装置は、プリンタ制御設定に従って、少なくとも１つの印刷面上にテキスト及び／又は画像、例えば、少なくとも１つのプリンタ制御言語で提供される文字列、ビットマップ画像、ベクトル画像、コンピュータプログラムのうちの１つ以上を生成するように構成されてよい。特に、印刷装置、具体的には印刷装置の少なくとも１つの機能は、１つ以上のページ記述言語（ＰＤＬ）、プリンタコマンド言語（ＰＣＬ）、ポストスクリプト、ＸＭＬ Ｐａｐｅｒ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎなどの少なくとも１つのプリンタ制御言語を通じて制御可能であってよい。

「第１デジタル画像」という用語は、限定されることなく、デジタル指紋を生成するために使用されるソースデジタル画像を指し得る。

「第１デジタル画像を生成する」という用語は、限定されることなく、第１デジタル画像のピクセルの色を決定するプロセスを指し得る。第１デジタル画像の生成は、顔料を混成及び／又は混合することと、混合された顔料を走査することとを含んでよい。具体的には、第１デジタル画像の生成は、印刷装置を用いてプリンタ制御設定に基づいて顔料、特に着色顔料を混成することと、具体的に印刷装置などの少なくとも１つの走査装置を用いて混成された顔料を走査することを含んでよい。印刷装置及び混成の実施形態に関しては、ＷＯ２０２１／００１１４７を参照し、全内容は参照により本明細書に組み込まれる。

特に、印刷装置は、混成情報の項目に従って少なくとも２つの材料を混成し、それによって、例えば混成物を受けるための基材上に混成物を生成するように構成され得る。「材料」という用語は、限定されることなく、化学元素又は化学化合物、具体的には他の化学元素又は化学化合物と混合することが可能な化学元素又は化学化合物を指し得る。材料は、具体的には、流し込むのに適しているものであり得る。材料は、一般に、固体状態、具体的には粒状の固体状態、液体状態、又は気体状態のうちの１つ以上であることができる。具体的には、材料は、粉末もしくは液体のうちの少なくとも１つであってよく、又は粉末もしくは液体のうちの少なくとも１つを含んでよい。材料は、均質な単体の材料であってよい。あるいは、材料はまた、均質又は不均質に混合された複数の構成要素を含むことができる。したがって、材料は、混合物又はそれ自体複合物であることができる。一例として、材料は、液体であってよく、又は液体を含んでよく、液体は、一例として、少なくとも１つの溶媒と、少なくとも１つの溶媒中に溶解、乳化、又は分散された少なくとも１つの化学化合物とを含む。溶媒は、材料の一部を形成することができ、又は、代替的に、少なくとも１つの化学化合物を材料と見なし、一方、溶媒は、単に材料に対する補助剤又は添加剤であると見なすことができる。

「混合」という用語は限定されることなく、少なくとも２つの材料を定義された方法で混合し、それによって混成物を作成するプロセスを指し得る。混成と混合という用語は、本明細書では互換可能に使用される。混成物を作成するプロセスは、少なくとも２つの材料の温度変化又は温度処理などのさらなるプロセスを含むことができる。混合は、少なくとも２つの材料の性質に応じて、様々な方法で行われる。一例として、少なくとも２つの材料が粉末を含む場合、混合は、混合物を攪拌するオプションも含めて、粉末を共通の容器に共分注させるか、続いて分注することを含むことができる。追加的に又は代替的に、少なくとも２つの材料が液体を含む場合、混合は、混合物を攪拌するオプションも含めて、液体を共通の容器に共分注させるか、続いて分注することを含むことができる。追加的に又は代替的に、以下でさらに詳しく説明するように、混合は、印刷プロセス、例えば共通の基材上への、少なくとも２つの材料の例えばインクジェット印刷、を含むことができる。追加的に又は代替的に、混成は、少なくとも２つの材料の他の種類の混合プロセス、例えば、少なくとも１つの共通の基材上で少なくとも２つの材料を混合することを含んでよい。一例として、混成は、例えば共通の基材上への、例えば静電気を帯びた表面上への少なくとも２つの材料の静電析出など、１つ以上の静電析出プロセスを含んでよい。したがって、具体的には、混成及び／又は混合は、印刷プロセスにおける静電析出を含むことができる。例えば、混成及び／又は混合は、静電気中和された表面上への少なくとも２つの静電気帯電した材料の、印刷プロセスにおける静電析出を含むことができる。したがって、材料は混合され、それによって少なくとも一時的にそれらの電荷を変化させることができる。具体的には、混成及び／又は混合は、レーザプリンタで典型的に行われるプロセスなどのレーザプリントプロセスにおける静電析出を含むことができる。特に、少なくとも２つの材料、例えば顔料は、例えば最初に静電的に帯電され、例えばレーザ及び／又はＬＥＤを使用することによって特定の領域が静電的に中和された等しく帯電したイメージロール上に堆積され得る。これらの堆積された材料は、一例として、その後、逆帯電した紙によってなどの逆帯電した基材によって、イメージロールから引き出され、及び／又は除去され得る。

混成は、材料を変化させないままでもよく、又は、材料の性質を完全にもしくは部分的に変化させてもよい。したがって、一例として、材料は、化学的な変化を伴わずに単に混合されることができる。追加的に又は代替的に、材料は混合され、それによってその化学的性質を変化することができる。後者は特に、材料が溶媒を含んでいて、混成中又はその後に、完全に又は部分的に蒸発する場合に起こる可能性がある。再び追加的又は代替的に、材料は互いに完全に又は部分的に反応し、それによって少なくとも１つの反応生成物が生成され得る。

「混成物(blend)」という用語は、具体的には、限定されることなく、少なくとも２つの材料の混合物を指し得る。混合物は、具体的には、少なくとも１つの容器(receptacle)内及び／又は少なくとも１つの基材上に存在することができる。混合物は、一般に、固体状態、具体的には粒状の固体状態、液体状態、又は気体状態のうちの１つ以上であり得る。具体的には、混合物は、粉末もしくは液体のうちの少なくとも１つであってよく、又はそれを含んでよい。混合物は、材料と同じ状態であってよく、又は異なる状態であってもよい。一例として、材料のうちの少なくとも１つは液体状態であってよく、混合物はまた、固体状態（これは、例えば乾燥プロセス後の場合であり得る）であってよい。したがって、一例として、少なくとも２つの材料を、混成プロセスにおいて、液体状態で混合することができ、その後、乾燥を行うことができ、それによって少なくとも１つの溶媒を蒸発させ、及び／又は、それによって混合された材料の化学的性質を変化させることができる。一例として、混合プロセスは、液体状態にある少なくとも２つの材料を少なくとも１つの基材上へ印刷し、それに続いて乾燥又は凝固プロセスを行うことを含むことができ、したがって、混成物は、乾燥又は固体状態であり得る。他の例は、混合後の材料の硬化又は固体化などの相変化プロセスを含むことができる。

「混成情報の項目」という用語は、混成のための材料、例えば混成プロセスにおいて混合される量、例えば材料の質量又は体積、を指し得る。

「混成装置」という用語は、材料の各々に対してフィード又はリザーバの少なくとも１つを備えることができる。混成装置はまた、ノズル、攪拌装置、プリンタ、混合器などの少なくとも１つなど、少なくとも１つの混成要素を備えることができる。

その結果、「混成物」という用語は、限定されることなく、少なくとも２つの材料の混合物を指し得る。混成物は、具体的には、基材上又は容器内に存在することができる。混成物は、具体的には、有限の量の材料を含むことができる。

第１デジタル画像の生成は、プリントアウトを走査することを含むことができる。プリントアウトは、基材上又はレセプタクル内の混成物を指し得る。プリントアウトは、プリンタ制御設定で印刷される印刷プリンタジョブを指し得る。走査は、少なくとも１つの検出器を用いて混成物の少なくとも１つの材料特性を検出することを含んでよい。「材料特性」という用語は、限定されることなく、混成物などの材料の任意の特性を指し得る。特性は、具体的には、物理的特性、化学的特性、又は生物学的特性のうちの１つ以上を指し得る。具体的には、材料特性は、材料の機械特性又は光学特性のうちの少なくとも１つを含むことができる。材料特性は、具体的には、それぞれの材料の測定可能な特性を指し得る。より具体的には、少なくとも１つの材料特性は、混成物の少なくとも１つの色であってよく、又はそれを含んでいてよい。追加的に又は代替的に、混成物の比密度；混成物の体積；混成物の質量；混成物の光学特性；混成物のスペクトル組成、具体的には混成物の色スペクトル；混成物の色強度；混成物の粘度；からなる群から選択される少なくとも１つの特性が挙げられる。他の材料特性が、代替的又は付加的に使用され得る。

混成物の少なくとも１つの材料特性を検出するステップは、具体的には材料特性に関する測定情報の少なくとも１つの項目を生成することを含んでよい。したがって、測定情報の少なくとも１つの項目は、一般に、少なくとも１つの材料特性の測定結果、例えば、混成物の少なくとも１つの材料特性を示す、又は混成物の少なくとも１つの材料特性の特徴である、少なくとも１つの数値測定値、を指し得る。したがって、一例として、測定情報の少なくとも１つの項目は、以下の情報項目：混成物の比密度測定値；混成物の体積測定値；混成物の質量測定値；混成物の光学特性測定値；混成物の色測定値；混成物のスペクトル組成測定値、具体的には混成物の色スペクトル測定値；混成物の色強度測定値；混成物の粘度測定値；のうちの少なくとも１つを含むことができる。これらの測定値（一例としてそれぞれ）は、分布、スペクトルなどの単一の数値又は複数の数値であり得るか、又はそれらを含んでよい。具体的には、測定情報の少なくとも１つの項目は、デジタル値などの少なくとも１つの数値であってよく、又はそれを含んでよい。

「検出」という用語は、限定されることなく、特性又は測定可能な変数に関する情報を生成するプロセスを指し得、定性的情報及び／又は定量的情報を取得することができる。この用語は、具体的には、物理的オブジェクトの少なくとも１つの測定可能な変数を測定するプロセスを指し得る。したがって、「検出器」という用語は、限定されることなく、オブジェクトの少なくとも１つの測定可能な変数を測定するための少なくとも１つのセンサを有する装置など、検出プロセスを実行するように構成された任意の装置を指し得る。一例として、センサは、質量センサ、具体的には質量計；体積センサ；密度センサ；色センサ；粒径分布センサ；のうちの１つ以上を含むことができる。他のセンサを代替的又は付加的に使用することもできる。

混成情報の少なくとも１つの項目は、具体的には、ｎ個の混成変数を含むことができ、ｎは正の整数を示す。「混成変数(blending variable)」という用語は、限定されることなく、混成の少なくとも１つの態様又はパラメータを定量的又は定性的に記述する変数を指し得る。一例として、混成変数は、混合物などに対する数量又は材料ストリームなどの混成プロセスの検出をするための少なくとも２つの材料を指し得る。さらに、混成物のｍ個の材料特性を検出することができ、ｍは正の整数である。具体的には、検出される材料特性の数ｍは、混成変数の数ｎと同じか又はそれより大きいことがあり得る。言い換えれば、好ましくはｍ≧ｎである。さらに言い換えれば、具体的には、検出によって生成される情報は、混成物の生成に使用される情報と少なくとも同じ大きさでよく、ここで「情報」という用語は、それぞれ数ｎ及びｍを指し得、及び／又は一般的に、自由度数、及び／又はそれぞれｌｏｇ ｎもしくはｌｏｇ ｍなどの自由度の対数を指し得る。

具体的に混成される少なくとも２つの材料は、異なる材料であってよく、具体的には、化学的性質、具体的には化学組成；光学的性質、具体的には色、透明度、輝きの１つ以上などの光学的外観；機械的性質、具体的には粒度、粒径、密度、粘度又は流動性の１つ以上；静電帯電性；圧縮性；結晶化度；粒子形状からなる群から選択される少なくとも１つの性質に関して異なる材料である。さらに、追加的又は代替的に、他の特性を使用することもできる。

少なくとも２つの材料は、具体的には、バルク材料及び／又はルース材料を含むことができる。少なくとも２つの材料は、それぞれ独立して、固体材料、気体材料、及び液体材料からなる群から選択されることができる。より具体的には、少なくとも２つの材料は、独立して、
－ 粉末、具体的には
○ 無機粉末、具体的には鉱物から作られた無機粉末と；
○ 有機粉末、具体的にはポリマーから作られた有機粉末と；
○ 顔料と；
○ トナーパウダー、
からなる群から選択される粉末と、
－ 液体、具体的には純粋な液体、懸濁液、乳濁液、又は溶液からなる群から選択される液体、より具体的には液体染料及びインクのうちの１つ以上の液体と、
からなる群から選択され得、及び／又はそれらからなる群から選択される少なくとも２つの材料を含むことができる。

材料及び顔料という用語は、本明細書では同義語として使用されることがある。したがって、顔料という用語は、色粒子、粉末、これらの粒子を含む液体を含む場合がある。顔料という用語は、純粋な顔料及び／又は少なくとも１つのポリマーコーティング、例えばスチレンアクリレートコポリマー、ポリエステル樹脂、スチレンブタジエンコポリマー、又は同様のポリマーを有する顔料を含むことができる。具体的には、顔料という用語は、トナーパウダーを指し得る。本発明の文脈では、任意の適切な顔料を使用することができる。また、本発明の文脈では、１つ以上の顔料又は１つ以上の顔料のトナーパウダーからなる混合物を使用することも可能である。

本発明の文脈では、使用される顔料の量は変化し得る。好ましくは、使用される顔料の量は、１０^－１５ｇ／ｃｍ^２～１ｇ／ｃｍ^２の範囲、より好ましくは１０^－９ｇ／ｃｍ^２～１０^－３ｇ／ｃｍ^２の範囲である。

好ましくは、使用される顔料の粒径は、１０ナノメートルから１ミリメートルの範囲、好ましくは、特に、１００ナノメートルから１００マイクロメートルの範囲である。

好ましくは、適切な顔料は、無機材料から、好ましくは金属酸化物、金属酸化物、好ましくは天然由来の金属酸化物から選択される。適切なものは、例えば、酸化鉄から選択される顔料であってよい。酸化鉄顔料は、太陽光への曝露による色の変化に抵抗し、良好な耐薬品性を有し、通常の周囲条件下で安定な、比較的低コストの材料である。酸化鉄は、リサイクル及び再利用が容易な材料であるため、特に適していることが判明している。例えば、酸化鉄顔料を回収し、鉄鋼生産の原料として使用することで、使用済み顔料を廃棄物として廃棄することを回避することにつながる。

適切な酸化鉄は天然顔料としても利用できる。適切な赤色顔料はヘマタイトから得られ、黄色や茶色の顔料（オークル、シエラ、アンバーなど）は褐鉄鉱から得られ、黒色酸化鉄顔料はマグネタイトから提供され得る。さらに、合成顔料、特に酸化鉄のような金属酸化物は、粒径、分布及び形状などの制御された条件下で製造され、優れた均一性がもたらされ、本発明に従って色品質及び化学純度を改善するために使用され得る。

例えば、天然由来の顔料、例えば植物、動物、及び鉱物からの有機材料などの天然有機材料から選択される顔料は、本発明の方法に適している。合成有機材料から選択される顔料、例えばアゾ顔料なども適している。適切な鉱物顔料は、例えばオークル、シエナ、アズライト、コバルト、ウルトラマリンである。また、スピネルも使用されることができる。オークルは、通常、鉄鉱石又は含鉄粘土から得られる赤色又は黄色である。シエナは褐鉄鉱粘土の一種で、酸化第二鉄から得られ、濃厚な赤色を生じる。アズライトは、銅鉱床の上部の酸化した部分で見つかる。ウルトラマリンは、ラピスラズリから得られるか、又は人工的に製造されることができる。スピネルは、イエロー、オレンジ、ターコイズ、ブルーがある。さらに、カルミンレイクナチュラルレッド４（コチニール）、ナチュラルイエロー３レイク（植物由来）、マダーレイクナチュラルレッド９（アカネ根）、インディゴレイクナチュラルブルー２（ウォード）、クロロフィリングリーンレイク（植オブジェクト）、植物又は骨黒、チタンホワイト、酸化鉄、タルク、チョーク、カオリン、その他の土顔料が挙げられる。

本発明のさらなる実施形態によれば、使用される顔料の、好ましくは少なくとも２０％、より好ましくは３０％、最も好ましくは４０％が、天然起源、すなわち石油化学産業の製品以外の天然物から、簡単な分離又は精製ステップによって得られるべきである。他の実施形態も可能である。例えば、使用される顔料の１００％が天然由来であり得る。

本発明の文脈では、顔料という用語は、ＵＶ光下で可視である顔料をも含む。エコトレインのラベルで入手可能なクラリアント社の顔料、例えば、Ｎｏｖｏｐｅｒｍ Ｙｅｌｌｏｗ ＨＲ ７２、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｂｌｕｅ Ｂ２Ｇ ０３，Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｇｒｅｅｎ ＧＮＸ ０１， Ｈａｎｓａ Ｂｒｉｌｌｉａｎｔ Ｙｅｌｌｏｗ ２ＧＸ ７２－Ｓ，Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｙｅｌｌｏｗ Ｈ３Ｇ ＥＤＷ ＶＰ ５１３１，Ｎｏｖｏｐｅｒｍ Ｏｒａｎｇｅ ＨＬ ７１，及びＨｏｓｔａｐｅｒｍ Ｂｌｕｅ Ｂ２Ｇ－ＥＤＳ ＶＰ ３４９１の群から選択される顔料など、持続可能で環境に優しい材料を使用することができる。

本発明の文脈では、例えば吸収顔料、金属効果顔料、及び真珠光沢顔料のような効果顔料を使用することも可能である。金属効果顔料（metal effect pigments）又は金属効果顔料(metallic effect pigments)は、通常、アルミニウム、銅、銅－亜鉛合金、亜鉛及び他の金属のフレーク又はプレートレットからなる。適切な真珠光沢顔料は、例えば雲母ベースの顔料であるが、シリカ又はアルミナフレークをベースとする顔料もある。例えば、ＴｉＯ_２又は酸化鉄などの金属酸化物の薄膜でコーティングされた天然マイカの顔料が適切である。さらに、シリカフレーク（ＳｉＯ_２）に基づく顔料又はアルミナ（Ａｌ_２Ｏ_３）をベースとする顔料を本発明の文脈で使用することができる。適切な基材を含まない真珠光沢顔料は、例えば天然真珠エッセンス、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、雲母質酸化鉄及びＴｉＯ_２フレークである。

少なくとも２つの材料の混成は、少なくとも１つの混成情報の項目に従って実行され得る。混成情報の少なくとも１つの項目は、具体的には：混成される少なくとも２つの材料の量；混成される少なくとも２つの材料の質量；混成される少なくとも２つの材料の体積；混成される少なくとも２つの材料の体積の混成比；混成される少なくとも２つの材料の質量の混成比；混成される少なくとも２つの材料の２つ以上の連続的又は非連続的なストリームを混合するための混合命令；混成される少なくとも２つの材料を混成するための印刷命令、例えば、異なる傾きのラスター画像（例えば、プリンタのラスター画像プロセッサ（ＲＩＰ）によって生成されたラスター画像）を使用して混成される少なくとも２つの材料を混成するための傾き情報、のうちの少なくとも１つを含むことができる。さらに、追加的又は代替的に、他のタイプの混成情報を使用することもできる。

少なくとも２つの材料は、混成装置に連続的又は不連続的に供給されることができる。したがって、一例として、混成装置は、混成される少なくとも２つの材料のための少なくとも２つのリザーバを含んでいてもよい。しかし、追加的又は代替的に、少なくとも１つの混合装置に材料を供給する他の手段も可能である。したがって、一例として、少なくとも１つの材料のために少なくとも１つのリザーバを使用することに加えて、又は代替的に、連続供給も可能である。

混成装置は、混成物を受け取るための少なくとも１つの受取要素をさらに備えることができる。「受取要素」という用語は、一般に、混成物を受け取るように構成された任意の要素を指し得る。受取要素は、具体的には、混成物を受け取るための少なくとも１つの受取表面及び／又は少なくとも１つの受取材料を有することができる。したがって、一例として、少なくとも１つの受取要素は、具体的には、混成物を受け取るための受取容器；混成物を受け取るための基材、からなる群から選択される少なくとも１つの要素を含むことができる。少なくとも１つの受取要素は、固定された受取要素であってよく、及び／又は回転可能な受取要素のような動く受取要素であってもよい。例として、受取要素は、少なくとも１つの基材、例えば、平面的な基材表面であってよく、もしくはそれを含んでいてよい少なくとも１つの基材表面、及び／又は湾曲した基材表面であってよく、もしくはそれを含んでいてよい少なくとも１つの基材表面を有する基材を含んでいてよい。一例として、受取要素は、回転ドラムなど、混成物を受け取るための受取表面を有する少なくとも１つのドラムを備えていてよい。混成物は、混成装置を使用することによって、具体的には、回転ドラムに直接又は間接的に堆積させることができる。一例として、混成物が例えば静電的に一時的に固定されるドラムが使用されてよい。このような静電ドラムは、印刷、例えばレーザプリントの技術分野で一般に知られている。

受取要素が少なくとも１つのドラムを含んでいる場合、ドラムは具体的には回転ドラムであってよい。そこで、本方法は、少なくとも１つの材料特性を検出した後、混成物が具体的にはドラムの受取表面から除去され得る、少なくとも１つの洗浄ステップをさらに含んでよい。一例として、粉末及び／又は顔料は、回転ドラム上に分配され、一例として、静電気力によって回転ドラムの表面に一時的に固定され得る。回転ドラムの表面に混成物を固定している間に、表面上の混成物の少なくとも１つの材料特性が、例えば光学的読み取りによって、検出され得る。一例として、また以下にさらに詳細に概説するように、色が検出され、その後、一例として、２進数の行などのバイナリ情報に変換されてよい。その後、ドラムは、例えば、ドラムを９０°回転させることによって、洗浄位置に回転することによって、洗浄され得る。

同様の手順が、任意に、静電気による固定を伴わずに、インクジェット印刷を使用することによって、ドラムの表面に直接、及び／又は紙基材などの移動基材に印刷を実行することもできる。ドラムは、少なくとも１つの特性を検出した後、再使用するために洗浄され得る。したがって、一例として、混成装置は、少なくとも１つのインクジェットプリンタを備えることができる。材料は、少なくとも１つの受取要素上への、例えば少なくとも１つの回転ドラム上及び／又は少なくとも１つの基材上への、材料（液体材料であってよく又はそれを含んでよい）のインクジェット印刷であってよく又はそれを含んでよい。その後、例えば光学的読み取りにより、少なくとも１つの光学特性の検出など、少なくとも１つの材料特性の検出が行われ得る。また、一例として、色が検出され得、その後、一例として、２進数の行などのバイナリ情報に変換されてよい。その後、ドラムは、例えば、ドラムを９０°回転させることによって、洗浄位置に回転することによって、洗浄され得る。追加的に又は代替的に、少なくとも１つの受取要素を洗浄することに加えて、新しい受取要素又は受取要素の新しい部分を、例えばさらなる印刷のため、及び混成及び検出を繰り返すためなど、さらなるステップのために使用することができる。

混成装置は、具体的には、混成物を生成するための少なくとも１つの混成要素を備えることができる。本明細書で使用される「混成要素」という用語は、限定されることなく、例えば少なくとも１つの任意の受取要素上への堆積前、堆積中、又は堆積後に、具体的には少なくとも２つの材料を混合することによって、少なくとも２つの材料を混成するように構成された任意の要素、装置、又は要素の組み合わせを指し得る。一例として、少なくとも１つの混成要素は、２つの材料のうちの少なくとも１つを連続的又は非連続的に分配するためのディスペンサ；少なくとも１つの受取要素上へ、具体的には少なくとも１つの基材上へ少なくとも２つの材料を印刷するためのプリンタ、具体的にはインクジェットプリンタ、レーザプリンタからなる群から選択される少なくとも１つのプリンタ；からなる群から選択される少なくとも１つの要素とすることができ、又はそれを含むことができる。さらに、追加的に又は代替的に、他のタイプの混成要素を使用することもできる。したがって、一例として、混成要素は、攪拌要素、ディスペンサ、ノズル、押出器のうちの少なくとも１つであってよく、又はそれを含んでよい。

印刷装置は、具体的には、少なくとも１つの混成情報の項目に従って少なくとも２つの材料を少なくとも１つの基材上に混成するように構成され得る。特に、プリンタは、混成情報の項目に従って少なくとも２つの材料を混成し、それによって例えば混成物を受け取るための基材上に混成物を生成するように構成され得る。基材は、具体的には、少なくとも１つの担体媒体、例えば、ガラス板又はガラスシートなどのガラス担体；例えば、プラスチック板又はプラスチックシートなどのプラスチック担体；例えば、紙シートなどの紙担体；キャンバスからなる群から選択される担体媒体であってよく、又はこれらからを含んでよい。その他の基材も可能である。一例として、基材は、プリンタ自体の一部であってよく、又はプリンタ内に埋め込まれていてよい。特に、プリンタに含まれる基材は、例えばクリーニング可能な表面を有する媒体、例えばプリンタのドラム、例えば回転ドラムなどの再利用可能なキャリア媒体であってよい。

印刷装置は、少なくとも１つのパターン、具体的には少なくとも１つの干渉パターンが生成されるように、少なくとも２つの材料を混成するようにさらに構成されてよい。プリンタによって混成される少なくとも２つの材料は、特に、異なる材料であってよく、具体的には、少なくとも１つの特性に関して異なる材料であってよい。一例として、プリンタによって混成物される少なくとも２つの材料は、化学的性質、具体的には化学組成；光学的性質、具体的には色、透明度、輝きのうちの１つ以上など光学的外観；機械的性質、具体的には粒度、粒径、密度、粘度、流動性のうちの１つ以上；静電帯電性；圧縮性；結晶化度；粒子形状からなる群から選択される少なくとも１つの性質において異なっていてよい。

本方法は、第１デジタル画像を生成するために、検出された材料特性をピクセルの色値に変換することを含んでいてよい。変換は、材料特性に少なくとも１つの変換アルゴリズムを適用するように構成された少なくとも１つのデータ処理装置を使用することによって実行されてよい。少なくとも１つの材料特性の色値への変換は、コンピュータ実装方式で行われてよい。したがって、少なくとも１つの材料特性の色値への変換は、少なくとも１つの変換アルゴリズムを材料特性に適用するように構成された少なくとも１つのデータ処理装置を使用することによって行われる。「データ処理装置」という用語は、限定されることなく、少なくとも１つのプロセッサを有し、任意に少なくとも１つのデータ記憶装置を有するコンピュータ又はコンピュータシステムを指し得る。そこで、プロセッサは、一例として、コンピュータ可読命令を実行するように構成された少なくとも１つの集積回路を備えることができる。プロセッサは、追加的に又は代替的に、少なくとも１つの特定用途向け集積回路及び／又は少なくとも１つのフィールドプログラマブルゲートアレイであってよく、又はこれらを備えることができる。少なくとも１つの変換アルゴリズムを適用するデータ処理装置の構成は、一例として、例えば少なくとも１つのデータ記憶装置を介して及び／又は少なくとも１つのインタフェースを介して、複数のコンピュータ可読命令をデータ処理装置に提供することによって実行されることができる。

材料特性の色値への変換は、少なくとも１つの材料特性を少なくとも１つのテスト、具体的には少なくとも１つの予め定義されたテストを含むことができる。少なくとも１つのテストは、少なくとも１つの材料特性を、例えば測定情報の少なくとも１つの項目を使用することによって、少なくとも１つの比較値、少なくとも１つの比較値範囲などと、直接又は間接的に比較することであってよく、又はそのようなことを含んでよい。他の数学的テストは一般的に可能であり、また適用されることもできる。少なくとも１つのテストの結果に従って、ＲＧＢ値を生成することができる。材料特性の色値への変換は、具体的には、材料特性を表す少なくとも１つの測定情報の項目を使用するオプションを含む、少なくとも１つの材料特性を、少なくとも１つの閾値と比較することを含むことができる。この比較の結果に従って、各原色について、少なくとも１つの数値を材料特性に割り当てることができる。

好ましくは、第１デジタル画像は、混成物、又は混成物の少なくとも関心領域を走査すること、特にデジタル走査することによって生成されることができる。走査は、少なくとも１つの走査装置を用いて行うことができる。「走査装置」という用語は、限定されることなく、少なくとも１つのオブジェクト及び／又は要素、例えば混成物の少なくとも１つの特性を検出するように構成された装置を指し得る。特に、走査装置は、混成物の少なくとも１つの材料特性を検査及び／又は検出するように構成されることができる。一例として、走査装置は、混成物に関する空間的に分解された１次元、２次元、又はさらには３次元の光学情報を光学的に記録及び／又はキャプチャするように構成された少なくとも１つの走査要素を有することができる。したがって、例えば光検出のために、走査装置は、例えば、光センサなどの少なくとも１つのセンサ、具体的にはイメージセンサ、例えば少なくとも１つの感光コンデンサ、少なくとも１つの電荷結合装置（ＣＣＤ）を備えることができる。走査装置は、例えば、少なくとも１つのＣＣＤチップ及び／又は少なくとも１つのＣＭＯＳチップを備えることができる。具体的には、走査装置は、光学システムなどを使用することなどによって、混成物、例えば混成され及び／又は溶け込まされた粉末成分の光信号を検出するように構成されることができる。特に、走査システムは、例えばプリズムを使用することによって、混成物の光信号を赤色、緑色、及び青色などの原色に変換、例えば分解するように構成されることができる。走査装置は、具体的には、例えば複数の感光コンデンサを備えるセンサなどの少なくとも１つのセンサを使用することによって、原色に変換された光信号などの光信号を、少なくとも１つのデジタルイメージに変換するように構成されることができる。さらに、走査装置は、混成物を照射するように構成された要素などの少なくとも１つの照射要素を備えることができ、走査装置は、混成物の反射を使用することによって、混成物の少なくとも１つの特性を検出するように構成されることができる。本明細書では、走査装置をスキャナと呼ぶこともある。走査装置は、具体的には、ＣＣＤスキャナ；ＣＩＳスキャナ；カメラ；フィルムからなる群から選択される装置であってよく、又はそれを備えてよい。特に、走査装置は、少なくとも１つの光検出システムを備えることができ、光検出システムは、具体的には、光検出器、イメージセンサ、例えば光電子増倍管（ＰＭＴ）、例えば入射光子を電気信号に変換する真空管、シリコン光電子増倍管（ＳｉＰＭ）、例えば入射光子を電気信号に変換する固体状態装置、のうちの１つ以上を備える。走査装置は、具体的には、少なくとも１つのプロセッサを備えることができ、プロセッサは、走査装置の少なくとも１つの走査動作を制御するように構成され得る。

走査は、例えば、走査時に１０ｎｍから１ｍｍの範囲、好ましくは３００ｎｍから８００ｎｍの範囲の波長の光を使用して行うことができる。使用される光の１ｍ^２あたりの光度は、好ましくは０．００１ ｌｍ／ｍ^２から１０００００００ ｌｍ／ｍ^２の範囲であり、より好ましくは１０ ｌｍ／ｍ^２から１００００００ ｌｍ／ｍ^２の範囲である。

暗号法では、デジタル指紋は通常ハッシュ関数の結果としてのデータのほぼユニークな識別を指す。「デジタル指紋」という用語は、限定されることなく、あらゆる種類のデータ、例えば製品情報データ又はパスポート番号もしくは健康保険番号などの個人データを参照するユニークな画像を指し得る。第１デジタル画像は、物理的画像に基づいてよく、これはプリンタ制御設定を変更しながらプリンタジョブ、すなわち画像を印刷することによって生成され得る。プリンタ制御設定とプリンタジョブの個別設定により、プリントアウトはユニークであってよい。ユニークなプリントアウトは、走査され、第１デジタル画像に変換され得る。第１デジタル画像は、ＲＧＢ色空間に基づくカラー画像であってよい。

ステップi)は、第１デジタル画像を予め定義されたサイズにサイジングすることにより、デジタル画像要素を生成することを含んでよい。デジタル画像要素のサイズは、識別子情報のサイズよりも大きくてよい。「デジタル画像要素」という用語は、限定されることなく、第１デジタル画像のセクション又は切り抜きを指し得る。「サイジング」という用語は、限定されることなく、第１デジタル画像全体を、関心領域を含むデジタル画像要素に適合及び／又は選択及び／又は削減及び／又は切断することを指し得る。

「識別子情報」という用語は、限定されることなく、オブジェクトの身元及び出所に関連するデータを指し得る。識別子情報は、バイナリ形式で提供されてよく、本明細書ではバイナリコードとして示される。識別子情報は、製品名、有効期限、顧客、危険情報、重さ、保存温度などのうちの１つ以上であってよい。

識別子情報をデジタル指紋に「マッピングする」という用語は、限定されることなく、識別子情報を第１デジタル画像のピクセル情報、特にカラーコードに追加することを指し得る。具体的には、識別子情報と第１デジタル画像のマッピングは、識別子情報のバイナリコードを第１デジタル画像のカラーコードに追加することを含むことができる。第１デジタル画像のカラーコードを基礎にしてよく、これは、情報データ、特に識別子情報をマッピングするために使用される。

マッピングは、以下のように実行されてもよい。第１デジタル画像のカラーコード、すなわち各ピクセルの色値を１６進数に変換してよい。例えば、色値の１６進数への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。１６進数は、例えば、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用することによって、第１デジタル画像のバイナリコードにさらに変換されてよく、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。第１デジタル画像のバイナリコードと識別子情報が追加されてもよい。

マッピングされたデータの新しいバイナリ情報は、第２デジタル画像のカラーコードに転送され得る。追加されたバイナリコードは、色値に変換され得る１６進数に変換されてよい。例えば、１６進数から色値への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。第２デジタル画像は、対応する画像ピクセルの決定された色値を使用して生成されてよい。第２デジタル画像は、第１デジタル画像と異なっていてよい。特に、第１デジタル画像と第２デジタル画像のピクセルは異なる色値を有する。第２デジタル画像はＲＧＢ画像であってよく、ＲＧＢ画像の原色は赤、緑、青である。第２デジタル画像は、適用されたプリンタ制御設定及び適用されたプリンタジョブが秘密に保たれている場合、偽造防止機能がある。本方法は、第２デジタル画像を基材に印刷し、それによってセキュリティラベルを生成することを含む。印刷は、印刷装置を使用して実行されて得る。

本方法は、少なくとも１つの検証番号を生成することをさらに含むことができる。「検証番号」という用語は、限定されることなく、データをユニークに表す固定長の数値を指し得る。

検証番号の生成は、
vi) 第２デジタル画像のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間に変換し、前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することと；
vii) 前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの前記決定された数を数値に変換することによって前記検証番号を生成することと、
を含む。

「二次色空間」という用語は、限定されることなく、適当な数の原色、すなわち少なくとも４つの原色を有する任意の色空間を指し得る。好ましくは、二次色空間はＣＭＹＫ色空間であり、そこで二次色空間の原色はブラック、シアン、マゼンタ、イエロー及びホワイトであり、それによってホワイトは白色基材上に色がないことを意味する。ＲＧＢ色空間から二次色空間への変換は、第２ＲＧＢ画像の各ピクセルについて実行することができる。ＲＧＢ色空間から二次色空間への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、「Schule der Farben - Grundzuege der Farbentheorie fuer Computeranwender undere」，Ｋｕｅｐｐｅｒｓ，Ｈａｒａｌｄ，ＤｕＭｏｎｔ Ｂｕｃｈｖｅｒｌａｇ，Ｋｏｅｌｎ ２．Ｅｄｉｔｉｏｎ，ＩＳＢＮ９７８－３－７７０１－２８４１－９又はwww.farbtabelle.at/farben-umrechnenに記載されている。ＲＧＢ色空間からの変換は、少なくとも１つのソフトウェア、特にＲＧＢ色を変換するためのプリンタのソフトウェアを使用して実行することができる。

変換された画像はさらにパターンに変換され、それによってラスター画像が形成される。パターンはグリッドであってよい。パターンは、それぞれのピクセルの原色の有無を示す行及び列を含む、少なくとも１つのマトリックスを含むことができる。さらなる変換、特にラスタリングは、プリンタソフトウェアによって実行されてよい。次に、着色ドットを数えることができる。二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することは、変換されラスタリングされた画像、特にマトリックスの着色されたドットを数えることを含むことできる。

決定された各原色のピクセル数は、１６進数に変換されてよい。具体的には、色のドット数が１６進数に変換される。決定された数値の１６進数から色値への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。

検証番号の生成は、二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を、予め定義された式を介して一定サイズの１６進数値に変換することを含むことができる。具体的には、各原色の決定されたピクセル数は、１０進数なしで一定サイズの値に変換されてよい。予め定義された式は、対数式にすることができる。数えたドットの情報は、対数式を介して１６進数に変換され、一定サイズ値に変換されてよい。二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を一定サイズの１６進数値に変換するための予め定義された数式は、「ａ＋ｂ^＊ｘ＋ｃ^＊（ｘ／１６）＋ｄ^＊１０００^＊ｌｎ（ｘ＋１）、ここで「ｘ」は各原色のピクセル数であり、ａ、ｂ、ｃ、ｄはパラメータである。例えば、４桁の１６進数を生成する場合、「ａ」の値は、以下のすべての場合で４，０９６とすることができる：各原色のすべてのピクセルの合計が６０，０００より小さい場合、「ｂ」は１であり、「ｃ」と「ｄ」は０であり；各原色のすべてのピクセルの合計が６０，０００から９５０，０００までの場合、「ｃ」は１であり、「ｂ」と「ｄ」は０である。各原色のすべてのピクセルの合計が９５０，０００より大きい場合は、「ｄ」は１であり、「ｂ」と「ｃ」は０である。それによって、予め定義された計算式による計算から得られる結果は、完全な１６進数まで端数を切り捨てることができる。例えば、４桁の１６進数以外の一定サイズ、例えば３桁又は１０桁の検証番号を生成する場合には、「ａ」、「ｂ」、「ｃ」、「ｄ」を適宜調整することができる。

上述したように、識別子情報と個々のデジタル指紋のマッピングから導出された第２デジタル画像のＲＧＢカラーコードは、ＣＭＹＫ色空間であり得る第２色空間のカラーコードに変換され得る。印刷の場合、基材上に配置される色のドットは数えられて１６進数に変換され得る。したがって、セキュリティラベルの「ハッシュ値」は、二次色空間の各原色の決定されたそれぞれのカラーピクセルの数を１６進数に変換することによって生成されることができる。この１６進数は検証番号として適用され、これはセキュリティラベルの第２デジタル画像としてユニークであり得る。

セキュリティラベルは、第２デジタル画像に加えて、基材上に印刷された光学的に読み取り可能な情報を含んでいてよい。本方法は、検証番号を、数字、バーコード、二次元バーコードもしくはＱＲコード（登録商標）などの二次元コードの１つ以上として基材上に印刷すること、及び／又は、基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに検証番号を保存することを含むことができる。

「数値」という用語は、限定されることなく、少なくとも１つの文字又は文字のシーケンスを指し得る。数字は、少なくとも１つの数字、少なくとも１つの文字、少なくとも１つの句読点、及び空白のうちの１つ以上を含むことができる。

「２Ｄコード」という用語は、限定されることなく、可能な限り高いコントラストで、異なる幅及びそれらの間のギャップを有するバー又はドットを含む、光電子的に読み取り可能なフォントを指し得る。２Ｄコードの実施形態は、例えばde.wikipedia.org/wiki/2D-Codeに記載されている。

「バーコード」という用語は、限定されることなく、バイナリ光学情報、例えば、異なる幅を有する平行線のシーケンスなどの光学情報のバイナリシーケンスを指し得、バイナリシーケンスは、数値及び／又は数値及び／もしくは文字の配列などの情報を符号化する。したがって、バーコードは、背景と比較して高いコントラストを有する単色の線のシーケンスであってよい。具体的には、バーコードは、白色の背景に黒色の線を含むことができる。

「ＱＲコード」」という用語は、限定されることなく、バイナリピクセルの二次マトリックスを指し得、マトリックスは、数値及び／又は数値及び／もしくは文字の配列などの情報を符号化する。二次マトリックスのピクセルは、背景と比較して高いコントラストを有する場合がある。具体的には、マトリックスのピクセルは、白色の背景に配置された黒色の正方形を含むことができる。さらに、ＱＲコードは、ＱＲコードの読取装置がマトリックスを整列させることを可能にする方向の指示を含んでいてよい。

電子チップは、ＲＦＩＤタグに含まれてよい。「ＲＦＩＤタグ」という用語は、限定されることなく、ＮＦＣ規格を使用するなど、高周波電磁放射を使用することによって読取装置とデータ情報を交換するように構成されたラベルを指し得る。ＲＦＩＤタグは、無線周波数信号を受信及び送信するように構成されたアンテナと、データ情報を保存するように構成されたマイクロチップなどの電子チップとをさらに含むことができる。具体的には、ＲＦＩＤタグは、電子導電コイル及び任意で少なくとも１つのマイクロチップを有する可撓性基材であってよい。

本方法は、セキュリティラベルのブロックチェーンを生成することを含んでいてよい。「ブロックチェーン」という用語は、限定されることなく、暗号を使用してリンクされたブロックと呼ばれる記録の増大するリストを指し得る。「ブロック」という用語は、限定されることなく、ブロックチェーンのコンポーネント又は要素を指し得る。設計上、ブロックチェーンはデータの改変に対して耐性がある。これは「２者間の取引を効率的かつ検証可能で永続的な方法で記録できるオープンな分散型台帳」であり、en.wikipedia.org/wiki/Blockchainを参照されたい。分散型台帳として使用される場合、ブロックチェーンは通常、一括してノード間通信のプロトコルに準拠し、新しいブロックの認証のためのピアツーピアネットワークによって管理される。各ブロックは、ブロックチェーン内の前のブロックの暗号ハッシュを含み、２つをリンクする。リンクされたブロックはチェーンを形成する。この反復プロセスにより、前のブロックの整合性が確認され、元のジェネシスブロックまで戻る。ブロックチェーン技術では通常、暗号ハッシュ関数が必要であり、複数の情報の処理が必要であり、任意のブロックのデータを遡って変更できないように、任意のサイズのデータを一定サイズの値にマッピングするハッシュ関数が必要となる。

ブロックチェーンはサプライチェーンのブロックチェーンであってよい。ブロックは、製造者を起点とする各チェックポイントの結果を反映することができる。第２デジタル画像をブロックとして使用し、検証番号をハッシュとして使用してよい。方法ステップi)からvii)は、先行するブロックの第２デジタル画像をそれぞれの第１デジタル画像として使用して、各後続ブロックについて繰り返されてよい。検証番号は、サプライチェーンのブロックチェーンにアップロードされることができる。検証番号は、チェックポイントからチェックポイントへの製品の移動を監視するために使用されてよい。チェックポイントからチェックポイントへの製品の移動は、トランザクションとして定義することができる。チェックポイントは、中間保存所又は税関通過となり得る。

さらなる態様では、少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法が提案される。この方法は、以下のステップ：
a) 本発明による少なくとも１つのセキュリティラベルを生成する方法を用いて、少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するステップと、
b) セキュリティラベルが真であるかどうかを検証するステップであって、前記検証は、前記セキュリティラベルを読み取ることと、前記読み取られたセキュリティラベルに応じて少なくとも１つのデータベースから少なくとも１つの検証デジタル画像を取得することと、前記取得された検証デジタル画像を前記セキュリティラベルの第２デジタル画像と比較することとを含み、前記セキュリティラベルは、前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベルの前記第２デジタル画像とが少なくとも許容範囲内で同一であるかどうか検証されるステップと、
を含む。

さらに、本方法は、列挙されていない追加の方法ステップを含んでいてよい。

本方法は、上述したように、又は以下により詳細に説明するように、本発明による少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法を使用して少なくとも１つのセキュリティラベルを生成することを含む。可能な定義、オプション、又は実施形態については、上述した、又は以下でより詳細に説明する、少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法の説明を参照することができる。

「読み取り」という用語は、限定されることなく、セキュリティラベルに保存された少なくとも１つの情報項目などの少なくとも１つの情報項目を取得するプロセスを指し得る。情報の項目は、検証番号、及び／又はセキュリティラベルの基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに保存された、例えば電子形式の検証番号を含む光学的読み取り可能な情報であってよい。読み取りは、チェックポイントで行われることができる。読み取りは消費者によって行われてよい。

読み取りは、読取装置によって行われてよい。「読取装置」という用語は、限定されることなく、上記で定義したような読み取りを実行するように構成された装置を指し得る。具体的には、読取装置は、一次元又は二次元スキャナ、カメラ、及び／又はＮＦＣ読取リーダーなどの無線周波数読取装置のうちの少なくとも１つであってよく、又はこれらを備えてよい。

読み取りは、具体的には電子的に行われてよい。読み取りのプロセスは、セキュリティラベルにどのように認証が存在するかに依存する場合がある。読み取りは、バーコード及び／又はＱＲコードなど、光学的識別子が使用される場合は、例えば光学走査による光学的読み取りを含んでよい。検証番号がＲＦＩＤコードとして保存されている場合、読み取りは、近距離無線通信（ＮＦＣ）による読み取りなど、電子的な読み取りを含んでよい。その他のオプションも可能である。

読取装置は、モバイル装置に統合されてよい。モバイル装置は、モバイル電子装置であってよく、より具体的には、携帯電話又はスマートフォンなどのモバイル通信装置であってよい。モバイル装置は、タブレットコンピュータ又は他のタイプのポータブルコンピュータを指し得る。追加的に又は代替的に、読み取りは人間によって実行されてよい。本方法はさらに、読み取った検証番号をモバイル装置のユーザインタフェースに入力することを含んでよい。

「データベース」という用語は、限定されることなく、一般にコンピュータ又はコンピュータシステムから電子的に保存されアクセスされる、組織化されたデータの集合体を指し得る。データベースは、データ記憶装置を含んでもよく、又はデータ記憶装置に含まれてよい。データベースは、コンピュータ又はコンピュータシステム上で実行されるソフトウェアを含む少なくとも１つのデータベース管理システムを含んでよく、このソフトウェアは、データベース内に含まれるデータを捕捉及び分析するためなど、ユーザ、アプリケーション、又はデータベース自体のうちの１つ以上との相互作用を可能にする。データベース管理システムは、データベースを管理する機能をさらに包含することができる。したがって、データを含むデータベースは、データ以外に、１つ以上の関連アプリケーションを含むデータベースシステムに含まれてよい。データベースは、少なくとも１つのサーバ、複数のサーバを備える少なくとも１つのサーバシステム、少なくとも１つのクラウドサーバ又はクラウドコンピューティングインフラストラクチャからなる群から選択される少なくとも１つのデータベースであってもよく、又はこれらからを備えてよい。データベースは、ブロックチェーン及び／又はブロックチェーンの表現を含むことができる。

「取得する」という用語は、限定されることなく、システム、具体的にはコンピュータシステムが、データストレージから、ネットワークから、又はさらなるコンピュータ又はコンピュータシステムからなど、任意のデータソースからデータを生成及び／又は取得するプロセスを指し得る。具体的には、取得は、シリアルポート又はパラレルポートなどのポートを介するなど、少なくとも１つのコンピュータインタフェースを介して行われ得る。取得は、一次情報の１つ以上の項目を取得し、プロセッサを使用することによってなど、一次情報に１つ以上のアルゴリズムを適用することによってなど、一次情報を利用することによって二次情報を生成するサブステップなど、複数のサブステップを含むことができる。

取得は、例えばモバイル装置の通信インタフェースを使用することによって、検証番号を含むデータベースへのクエリを送信することと、及び例えばモバイル装置の通信インタフェースを使用することによって、データベースから応答を受信することを含むことができる。「通信インタフェース」という用語は、限定されることなく、情報を転送するように構成された境界を形成する項目又は要素を指し得る。特に、通信インタフェースは、計算装置、例えばコンピュータから、例えば別の装置に情報を送信又は出力するなど、情報を転送するように構成され得る。追加的に又は代替的に、通信インタフェースは、計算装置、例えばコンピュータに、情報を受信するなど、情報を転送するように構成されてよい。通信インタフェースは、具体的には、情報を転送又は交換するための手段を提供することができる。特に、通信インタフェースは、例えばブルートゥース（登録商標）、ＮＦＣ、誘導結合などのデータ転送接続を提供することができる。一例として、通信インタフェースは、ネットワーク又はインターネットポート、ＵＳＢポート、及びディスクドライブのうちの１つ以上を含む少なくとも１つのポートであってよく、又はそれらを備えてよい。通信インタフェースは、少なくとも１つのウェブインタフェースであってよい。

「検証デジタル画像」という用語は、限定されることなく、オブジェクトに貼付されたセキュリティラベルの検証番号を含むクエリに応答してデータベースから取得されたデジタル画像を指し得る。

セキュリティラベルが真であるかどうかの認証は、取得された検証デジタル画像をセキュリティラベルの第２デジタル画像と比較することによって行われ得る。検証は、検証デジタル画像をサプライチェーンのブロックチェーン内のデジタル画像と比較することによって行われてよい。検証は、基材に印刷された第２デジタル画像を走査することを含んでよい。検証は、走査された第２デジタル画像と検証デジタル画像とを比較することを含んでよい。走査された第２デジタル画像と検証デジタル画像との比較は、少なくとも１つの処理装置を使用することによって実行されてよい。走査された第２デジタル画像と検証デジタル画像との比較は、少なくとも１つの画像比較アルゴリズムを使用することによって実行されてよい。

検証デジタル画像と走査された第２デジタル画像のカラーピクセルの比較は、ピクセル単位で実行されてよい。本方法は、走査された第２デジタル画像及び／又は検証デジタル画像をピクセル化することを含んでよい。ピクセル化することは、走査された第２デジタル画像及び／又は検証デジタル画像をピクセルに、特に予め定義されたピクセル数に分割することを含んでよい。例えば、予め定義されたピクセル数は、検証デジタル画像のピクセル数に対応してよい。例えば、予め定義されたピクセル数は、セキュリティ要件に依存してよい。

本方法は、カラーピクセルを例えば１６進数又は２進数に変換することによって、ピクセル化された第２デジタル画像のカラーコードを決定することを含んでよい。例えば、色値の１６進数への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。１６進数は、例えば、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用することによって、第２デジタル画像のバイナリコードにさらに変換されてよく、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。

第２デジタル画像と検証デジタル画像のカラーピクセルを比較することは、ピクセル化された第２デジタル画像と検証デジタル画像のカラーコードを比較することを含んでよい。比較することは、第２デジタル画像と検証デジタル画像が、少なくとも予め定義されたピクセル色許容範囲内で同一であるかどうかを決定することを含んでよい。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、少なくとも１つの原色に関して少なくとも許容範囲内で同一である場合は同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、ピクセルの原色の各々について±３０％、好ましくはピクセルの原色の各々について±１０％、より好ましくはピクセルの原色の各々について±３％のピクセル色誤差許容範囲内で同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、全体誤差許容範囲で、１０％の逸脱ピクセル、好ましくは５％の逸脱ピクセル、より好ましくは１％の逸脱ピクセルの範囲内で同一であるとみなされることができる。セキュリティラベルの光学的外観は、デジタル画像と比較して、例えば、セキュリティラベルの経年劣化の可能性、又は走査中の異なる光スペクトルの違いによって異なる可能性があるため、ラベルの検証は、ＲＧＢ色空間の１つの色に焦点を当てることによって、例えば、走査されたピクセルの赤色のシェアのみを比較することによって行われることができる。まず、セキュリティラベルの走査された第２デジタル画像のカラーコードと、ブロックチェーンにアップロードされたその検証用デジタル画像のカラーコードとのマッチングの結果が、特定の境界線、例えば＋－１０％の間にある場合、誤差許容は肯定的な検証が行われ得る。デジタル画像のカラーコード全体を比較するだけでなく、完全なＲＧＢカラー情報の一部、例えば赤を使用することができる。赤色の他に、セキュリティラベルの検証は、青色の割合によって又は緑色の割合によって行われ得る。誤差許容は、第２デジタル画像のピクセルのシェアによって定義されてよく、これはブロックチェーンにアップロードされたその検証デジタル画像と一致し、例えば、１００ピクセルのうち９０ピクセルがブロックチェーンにアップロードされた検証デジタル画像のピクセルに従うことを意味する。両方の種類の誤差許容を組み合わせて適用されてよい。

さらなる態様において、製品セキュリティのための方法が提案される。本方法は以下のステップ：
I) 本発明による少なくとも１つのセキュリティラベルを生成する方法を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成し、前記セキュリティラベルを製品に物理的に接続するステップであって、識別子情報は製品に関する情報であるステップと；
II) 少なくとも１つの検証番号を生成するステップであって、前記検証番号を生成することは、第２デジタル画像のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間に変換することと、前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することと、二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を数値に変換することによって検証番号を生成することを含むステップと；
III) 基材に前記検証番号を適用するステップと；
IV) 前記第２デジタル画像をブロックとして、及び、検証番号をハッシュとしてサプライチェーンのセキュリティラベルのブロックチェーンに加えるステップと、
を含む。

さらに、本方法は、列挙されていない追加の方法ステップを含んでよい。

本方法は、上述したように、又は以下により詳細に説明するように、本発明による少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法を用いて少なくとも１つのセキュリティラベルを生成することを含む。可能な定義、オプション、又は実施形態については、上述した、又は以下でより詳細に説明する、少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法の説明を参照することができる。さらに、少なくとも１つの検証番号の生成に関しては、上述したように、又は以下により詳細に説明するように検証番号の生成に関する説明を参照されたい。

検証番号の適用は、検証番号を、数字、バーコード、二次元バーコードもしくはＱＲコードなどの二次元コードの１つ以上として基材上に印刷すること、及び／又は、基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに検証番号を保存することを含むことができる。

本方法はさらに、検証番号を用いてチェックポイントからチェックポイントへの製品の移動を監視することを含むことができる。

本方法は、セキュリティラベルが真であるかどうかの検証を含むことができ、検証は、特にセキュリティラベルを読み取ること、特に走査すること、走査されたセキュリティラベルに応じてセキュリティラベルのブロックチェーンから少なくとも１つの検証デジタル画像を取得すること、及び取得された検証デジタル画像をセキュリティラベルの第２デジタル画像と比較することを含むことができる。セキュリティラベルは、取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルが少なくとも許容範囲内で同一であるかどうか検証される。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、少なくとも１つの原色に関して少なくとも許容範囲内で同一であれば同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、ピクセルの原色の各々について±３０％、好ましくはピクセルの原色の各々について±１０％、より好ましくはピクセルの原色の各々について±３％のピクセル色誤差許容範囲内で同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像は、全体誤差許容範囲で、１０％の逸脱ピクセル、好ましくは５％の逸脱ピクセル、より好ましくは１％の逸脱ピクセルの範囲内で同一であるとみなされることができる。検証のプロセスに関しては、上述したように、又は以下により詳細に説明するように、少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法の説明を参照されたい。

さらなる態様では、セキュリティラベルが提案される。セキュリティラベルは、上述したように、又は以下により詳細に説明するように、本発明による少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法を用いて生成される。可能な定義、オプション、又は実施形態については、上述した、又は以下でより詳細に説明する、少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するための方法の説明を参照することができる。

さらなる態様では、サプライチェーンの製品の製品セキュリティ、ウォレットの安全な署名、政府サービス、金融サービス、医療サービスなどの目的で、本発明によるセキュリティラベルの使用が提案される。その他の用途も可能である。

例えば、上記の方法に従って生成されたデジタル指紋のアプリケーションは、ウォレット及び同様のアプリケーションのための安全な署名になる可能性がある。署名の所有者のデジタル情報はデジタル指紋に変更されてよい。使用される署名の所有者の識別子情報は、名前、住所、個人指紋又は顔もしくは目の虹彩などの顔の一部、両親の名前、誕生日、社会保障番号のうちの１つ以上であってよく、又は署名の所有者の個人画像ライブラリの別のデジタル画像のバイナリコードであってよい。所有者のデジタル指紋は、１０進数と文字からなる安全な署名のデジタル情報に変換することができる。署名の所有者の情報のコードは、第１デジタル画像のカラーコードとマッピングされ、それによって第２デジタル画像が生成され得る。第１デジタル画像は、署名の所有者の個人的な画像ライブラリのデジタル画像、例えば、物理的なオブジェクトの写真であり得る。

偽造防止ラベリングは、サプライチェーンに沿って出荷される間に、安全でない環境を通過する際に、隠された交換が行われる高いリスクにさらされる、高価値商品にとって重要である。これは、製品の形状、味、におい、色によって容易に識別できない場合に特に当てはまる。安全なデジタル署名は、例えば、ブロックチェーンにおける認証の分野、又は政府サービスの申請のために必要とされる場合がある。本発明の実施にかかるコストは、例えばＲＦＩＤチップ、ホログラムのような競合ソリューションよりも低くなり得る。

さらなる任意の特徴及び実施形態は、後続の実施形態の説明において、好ましくは従属請求項に関連して、より詳細に開示される。そこでは、それぞれの任意の特徴は、当業者が理解するように、分離された態様で、また任意の実行可能な組み合わせで実現されてよい。本発明の範囲は、好ましい実施形態によって制限されない。実施形態は、図に概略的に示されている。その中で、これらの図において同一の参照番号は、同一の又は機能的に互換可能な要素を示す。

図では:
少なくとも１つの印刷装置を使用して少なくとも１つのセキュリティラベルを生成する方法の実施形態を示す図である。 図２Ａから図２Ｅは、検証番号を生成する実施形態を示す図である。 少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法の一実施形態を示す図である。 製品セキュリティのための方法の一実施形態を示す図である。 セキュリティラベルの一実施形態を示す図である。

実施形態の詳細な説明
図１では、少なくとも１つの印刷装置１１２を使用して少なくとも１つのセキュリティラベル１１０を生成するためのコンピュータ実装方法の一実施形態の概略図を示している。印刷装置１１２は、走査機能を備えた多機能プリンタであってよく、したがって、走査装置１１２としても具現化され得る。本方法は、以下のステップ：
i) （参照番号１１４）印刷装置１１２を使用することによってプリンタ制御設定でプリンタジョブを印刷し、走査装置１１２使用してプリントアウトを走査することにより、複数のカラーピクセルを含む第１デジタル画像１１６を生成し、これによりデジタル指紋を生成するステップと；
ii) （参照番号１１８）識別子情報のバイナリコード１２０を提供するステップと；
iii) （参照番号１２２）前記デジタル指紋のバイナリコードを決定し、前記識別子情報の前記バイナリコード１２０を前記第１デジタル画像１１６のカラーコードに追加することにより、前記識別子情報を前記デジタル指紋にマッピングするステップと；
iv)（参照番号１２４）前記追加されたバイナリコードを第２デジタル画像１２６のカラーコードに変換することにより、前記第１デジタル画像１１６とは異なる複数のカラーピクセルを有する第２デジタル画像１２６を生成するステップと；
v) （参照番号１２８）特に印刷装置１１２を使用することによって、前記第２デジタル画像を基材１２９に印刷し、それによってセキュリティラベル１１０を生成するステップと、
を含む。

図２Ａに概略的に示すように、印刷装置１１２は、プリンタ制御設定に従って、少なくとも１つの材料を少なくとも１つの印刷面又は基材上に、具体的にはパターン状に例えば印刷するなど、塗布するように構成されてよい。特に、印刷装置１１２は、イメージドラムなどのドラム；レーザ、レンズシステム、例えば少なくとも１つのミラー、例えば回転可能なミラーを含むレンズシステム；ロール、スクレーパ又は例えばドラムをクリーニングするための同様のクリーニング手段などのクリーニング要素；カセット、例えば用紙カセットなど、１つ以上の基材を保存するためのカセット；特に紙を、印刷装置内へ、印刷装置内に、及び／又は印刷装置へ供給、輸送、及び／又は排出するための、例えばローラ及び／又はコンベアなどの少なくとも１つの輸送要素；印刷装置を制御するように構成されたプリンタ制御ユニットの１つ以上を備え得る。

第１デジタル画像１１６の生成は、顔料を混成及び／又は混合することと、混合された顔料を走査することとを含んでよい（図２Ａを参照）。具体的には、第１デジタル画像１１６の生成は、印刷装置１１２を用いてプリンタ制御設定に基づいて顔料、特に着色顔料を混成することと、特に印刷装置１１２などの少なくとも１つの走査装置を用いて混成された顔料を走査することを含んでよい。印刷装置１１２及び混成の実施形態に関しては、ＷＯ２０２１／００１１４７を参照し、全内容は参照により本明細書に組み込まれる。

デジタル指紋は、データを参照するユニークな画像であってよい。第１デジタル画像１１６は、物理的画像に基づいてよく、これはプリンタ制御設定を変更しながらプリンタジョブ、すなわち画像を印刷することによって生成され得る。プリンタ制御設定とプリンタジョブの個別設定により、プリントアウトはユニークであってよい。ユニークなプリントアウトは、走査され、第１デジタル画像に変換され得る。第１デジタル画像１１６は、ＲＧＢ色空間に基づくカラー画像であってよい。

ステップi)１２４は、第１デジタル画像１１６を予め定義されたサイズにサイジングすることにより、図２Ａを参照する、デジタル画像要素１３０を生成することを含んでよい。デジタル画像要素１３０のサイズは、識別子情報のサイズよりも大きくてよい。デジタル画像要素１３０は、第１デジタル画像１１６のセクション又は切り抜きであり得る。サイジングは、第１デジタル画像１１６全体を、関心領域を含むデジタル画像要素１３０に適合及び／又は選択及び／又は削減及び／又は切断することを含み得る。

識別子情報は、セキュリティラベルが貼付されるオブジェクトの身元及び出所に関連するデータを指し得る。識別子情報は、バイナリ形式で提供されてよく、本明細書ではバイナリコードとして示される。識別子情報は、製品名、有効期限、顧客、危険情報、重さ、保存温度などのうちの１つ以上であってよい。

図２Ｂは識別子情報とデジタル指紋のマッピング１２２の実施形態を示す。マッピング１２２は、識別子情報を第１デジタル画像１１６のピクセル情報、特にカラーコードに追加することを指し得る。具体的には、識別子情報と第１デジタル画像１１６のマッピングは、識別子情報のバイナリコード１２０を第１デジタル画像１１６のカラーコードに追加することを含むことができる。第１デジタル画像のカラーコードを基礎にしてよく、これは、情報データ、特に識別子情報をマッピングするために使用される。

マッピング１２２は、以下のように実行されてもよい。第１デジタル画像１１６のカラーコード、すなわち各ピクセルの色値を１６進数に変換してよい。例えば、色値の１６進数への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。１６進数は、例えば、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用することによって、第１デジタル画像のバイナリコードにさらに変換されてよく、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。第１デジタル画像１１６のバイナリコードと識別子情報が追加されてもよい。

マッピングされたデータの新しいバイナリ情報は、第２デジタル画像１２６のカラーコードに転送され得る。追加されたバイナリコードは、色値に変換され得る１６進数に変換されてよい。例えば、１６進数から色値への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。第２デジタル画像１２６は、対応する画像ピクセルの決定された色値を使用して生成されてよい。第２デジタル画像１２６は、第１デジタル画像１１６と異なっていてよい。特に、第１デジタル画像１１６と第２デジタル画像１２６のピクセルは異なる色値を有する。第２デジタル画像１２６はＲＧＢ画像であってよく、ＲＧＢ画像の原色は赤、緑、青である。第２デジタル画像１２６は、適用されたプリンタ制御設定及び適用されたプリンタジョブが秘密に保たれている場合、偽造防止機能がある。本方法は、第２デジタル画像を基材１２９に印刷し、それによってセキュリティラベル１１０を生成することを含む。

本方法は、少なくとも１つの検証番号を生成することをさらに含むことができる。「検証番号」という用語は、限定されることなく、データをユニークに表す固定長の数値を指し得る。

検証番号１３１の生成は、
vi) （参照番号１３２）第２デジタル画像１２６のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間１３４に変換し、前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定するステップと；
vii) （参照番号１３６）前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの前記決定された数を数値に変換することによって前記検証番号１３１を生成するステップと、
を含む。

図２Ｃは、第２デジタル画像１２６のピクセルの色値の二次色空間１３４への変換１３２と、二次色空間における結果の画像を示す。二次色空間１３４は、適当な数の原色、すなわち少なくとも４つの原色を有する任意の色空間を指し得る。好ましくは、二次色空間１３４はＣＭＹＫ色空間であり、そこで二次色空間１３４の原色はブラック、シアン、マゼンタ、イエロー及びホワイトであり、それによってホワイトは白色基材上に色がないことを意味する。ＲＧＢ色空間から二次色空間１３４への変換は、第２ＲＧＢ画像の各ピクセルについて実行することができる。ＲＧＢ色空間から二次色空間１３４への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、「Schule der Farben - Grundzuege der Farbentheorie fuer Computeranwender undere」，Ｋｕｅｐｐｅｒｓ，Ｈａｒａｌｄ，ＤｕＭｏｎｔ Ｂｕｃｈｖｅｒｌａｇ，Ｋｏｅｌｎ ２．Ｅｄｉｔｉｏｎ，ＩＳＢＮ９７８－３－７７０１－２８４１－９又はwww.farbtabelle.at/farben-umrechnenに記載されている。ＲＧＢ色空間からの変換は、少なくとも１つのソフトウェア、特にＲＧＢ色を変換するためのプリンタのソフトウェアを使用して実行することができる。

変換された画像はさらにパターンに変換され、それによってラスター画像が形成される（図２Ｃ参照）。パターンはグリッドであってよい。パターンは、それぞれのピクセルの原色の有無を示す行及び列を含む、少なくとも１つのマトリックスを含むことができる。さらなる変換、特にラスタリングは、プリンタソフトウェアによって実行されてよい。次に、着色ドットを数えることができる。二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することは、変換されラスタリングされた画像、特にマトリックスの着色されたドットを数えることを含むことできる。

図２Ｄは、決定された各原色のピクセル数を１６進数に変換する例示的な実施形態を示す。具体的には、色のドット数が１６進数に変換される。決定された数値の１６進数から色値への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。

検証番号１３１の生成は、二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を、予め定義された式を介して一定サイズの１６進数値に変換することを含むことができる（図２Ｅ参照）。具体的には、各原色の決定されたピクセル数は、１０進数なしで一定サイズの値に変換されてよい。予め定義された式は、対数式にすることができる。数えたドットの情報は、対数式を介して１６進数に変換され、一定サイズ値に変換されてよい。二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を一定サイズの１６進数値に変換するための予め定義された数式は、「ａ＋ｂ^＊ｘ＋ｃ^＊（ｘ／１６）＋ｄ^＊１０００^＊ｌｎ（ｘ＋１）、ここで「ｘ」は各原色のピクセル数であり、ａ、ｂ、ｃ、ｄはパラメータである。例えば、４桁の１６進数を生成する場合、「ａ」の値は、以下のすべての場合で４，０９６とすることができる：各原色のすべてのピクセルの合計が６０，０００より小さい場合、「ｂ」は１であり、「ｃ」と「ｄ」は０であり；各原色のすべてのピクセルの合計が６０，０００から９５０，０００までの場合、「ｃ」は１であり、「ｂ」と「ｄ」は０である。各原色のすべてのピクセルの合計が９５０，０００より大きい場合は、「ｄ」は１であり、「ｂ」と「ｃ」は０である。それによって、予め定義された計算式による計算から得られる結果は、完全な１６進数まで端数を切り捨てることができる。例えば、４桁の１６進数以外の一定サイズ、例えば３桁又は１０桁の検証番号を生成する場合には、「ａ」、「ｂ」、「ｃ」、「ｄ」を適宜調整することができる。

上述したように、識別子情報と個々のデジタル指紋のマッピングから導出された第２デジタル画像１２６のＲＧＢカラーコードは、ＣＭＹＫ色空間であり得る第２色空間１３４のカラーコードに変換され得る。印刷の場合、基材上に配置される色のドットは数えられて１６進数に変換され得る。したがって、セキュリティラベル１１０の「ハッシュ値」は、二次色空間の各原色の決定されたそれぞれのカラーピクセルの数を１６進数に変換することによって生成されることができる。この１６進数は検証番号１３１として適用され、これはセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６としてユニークであり得る。

セキュリティラベル１１０は、第２デジタル画像１２６に加えて、基材１２９上に印刷された光学的に読み取り可能な情報を含んでいてよい。本方法は、検証番号１３１を、数字、バーコード、二次元バーコードもしくはＱＲコードなどの二次元コードの１つ以上として基材１２９上に印刷すること、及び／又は、基材１２９に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに検証番号１３１を保存することを含むことができる。

本方法は、セキュリティラベルのブロックチェーンを生成することを含んでよい。ブロックチェーンはサプライチェーンのブロックチェーンであってよい。ブロックは、製造者を起点とする各チェックポイントの結果を反映することができる。第２デジタル画像１２６をブロックとして使用し、検証番号をハッシュとして使用してよい。方法ステップi)からvii)は、先行するブロックの第２デジタル画像１２６をそれぞれの第１デジタル画像１１６として使用して、各後続ブロックについて繰り返されてよい。検証番号１３１は、サプライチェーンのブロックチェーンにアップロードされることができる。検証番号１３１は、チェックポイントからチェックポイントへの製品の移動を監視するために使用されてよい。チェックポイントからチェックポイントへの製品の移動は、トランザクションとして定義することができる。チェックポイントは、中間保存所又は税関通過となり得る。

図３は、少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法のフローチャートを示す。この方法は、以下のステップ：
a) （参照番号１３８）本発明による少なくとも１つのセキュリティラベル１１０を生成する方法を用いて、少なくとも１つのセキュリティラベル１１０を生成するステップと、
b) （参照番号１４０）セキュリティラベル１１０が真であるかどうかを検証するステップであって、前記検証は、前記セキュリティラベル１１０を読み取ることと、前記読み取られたセキュリティラベル１１０に応じて少なくとも１つのデータベースから少なくとも１つの検証デジタル画像を取得することと、前記取得された検証デジタル画像を前記セキュリティラベルの第２デジタル画像１２６と比較することとを含み、前記セキュリティラベル１１０は、前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベルの前記第２デジタル画像１２６とが少なくとも許容範囲内で同一であるかどうか検証されるステップと、
を含む。

読み取りは、セキュリティラベル１１０に保存された少なくとも１つの情報項目などの少なくとも１つの情報項目を取得するプロセスを指し得る。情報の項目は、検証番号１３１、及び／又はセキュリティラベルの基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに保存された、例えば電子形式の検証番号１３１を含む光学的読み取り可能な情報であってよい。読み取りは、チェックポイントで行われることができる。読み取りは消費者によって行われてよい。

読み取りは、読取装置によって行われてよい。読取装置は、上記で定義したような読み取りを実行するように構成された装置を指し得る。具体的には、読取装置は、一次元又は二次元スキャナ、カメラ、及び／又はＮＦＣ読取リーダーなどの無線周波数読取装置のうちの少なくとも１つであってよく、又はこれらを備えてよい。読み取りは、具体的には電子的に行われてよい。読み取りのプロセスは、セキュリティラベル１１０にどのように認証が存在するかに依存する場合がある。読み取りは、バーコード及び／又はＱＲコードなど、光学的識別子が使用される場合は、例えば光学走査による光学的読み取りを含んでよい。検証番号１３１がＲＦＩＤコードとして保存されている場合、読み取りは、近距離無線通信（ＮＦＣ）による読み取りなど、電子的な読み取りを含んでよい。その他のオプションも可能である。

読取装置は、モバイル装置に統合されてよい。モバイル装置は、モバイル電子装置であってよく、より具体的には、携帯電話又はスマートフォンなどのモバイル通信装置であってよい。モバイル装置は、タブレットコンピュータ又は他のタイプのポータブルコンピュータを指し得る。追加的に又は代替的に、読み取りは人間によって実行されてよい。本方法はさらに、読み取った検証番号をモバイル装置のユーザインタフェースに入力することを含んでよい。

データベースは、データ記憶装置を含んでもよく、又はデータ記憶装置に含まれてよい。データベースは、コンピュータ又はコンピュータシステム上で実行されるソフトウェアを含む少なくとも１つのデータベース管理システムを含んでよく、このソフトウェアは、データベース内に含まれるデータを捕捉及び分析するためなど、ユーザ、アプリケーション、又はデータベース自体のうちの１つ以上との相互作用を可能にする。データベース管理システムは、データベースを管理する機能をさらに包含することができる。したがって、データを含むデータベースは、データ以外に、１つ以上の関連アプリケーションを含むデータベースシステムに含まれてよい。データベースは、少なくとも１つのサーバ、複数のサーバを備える少なくとも１つのサーバシステム、少なくとも１つのクラウドサーバ又はクラウドコンピューティングインフラストラクチャからなる群から選択される少なくとも１つのデータベースであってもよく、又はこれらからを備えてよい。データベースは、ブロックチェーン及び／又はブロックチェーンの表現を含むことができる。

取得は、例えばモバイル装置の通信インタフェースを使用することによって、検証番号１３１を含むデータベースへのクエリを送信することと、及び例えばモバイル装置の通信インタフェースを使用することによって、データベースから応答を受信することを含むことができる。一例として、通信インタフェースは、ネットワーク又はインターネットポート、ＵＳＢポート、及びディスクドライブのうちの１つ以上を含む少なくとも１つのポートであってよく、又はそれらを備えてよい。通信インタフェースは、少なくとも１つのウェブインタフェースであってよい。

セキュリティラベル１１０が真であるかどうかの認証は、取得された検証デジタル画像をセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６と比較することによって行われ得る。検証は、検証デジタル画像をサプライチェーンのブロックチェーン内のデジタル画像と比較することによって行われてよい。検証は、基材に印刷された第２デジタル画像１２６を走査することを含んでよい。検証は、走査された第２デジタル画像１２６と検証デジタル画像とを比較することを含んでよい。走査された第２デジタル画像１２６と検証デジタル画像との比較は、少なくとも１つの処理装置を使用することによって実行されてよい。走査された第２デジタル画像１２６と検証デジタル画像との比較は、少なくとも１つの画像比較アルゴリズムを使用することによって実行されてよい。

検証デジタル画像と走査された第２デジタル画像１２６のカラーピクセルの比較は、ピクセル単位で実行されてよい。本方法は、走査された第２デジタル画像１２６及び／又は検証デジタル画像をピクセル化することを含んでよい。ピクセル化することは、走査された第２デジタル画像１２６及び／又は検証デジタル画像をピクセルに、特に予め定義されたピクセル数に分割することを含んでよい。例えば、予め定義されたピクセル数は、検証デジタル画像のピクセル数に対応してよい。例えば、予め定義されたピクセル数は、セキュリティ要件に依存してよい。

本方法は、カラーピクセルを例えば１６進数又は２進数に変換することによって、ピクセル化された第２デジタル画像１２６のカラーコードを決定することを含んでよい。例えば、色値の１６進数への変換は、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用して実行され得、これは、例えば、www.farben-umrechnen.de又は「画像インタフェース:視覚情報のグラフィカルなサポート(The Image-Interface: Graphical Supports for Visual Information)」、Everardo Reyes-Garcia、John Wiley & Sons、２０１７年、ＩＳＢＮ９７８－１－１１９４－７４９７－５に記載されている。１６進数は、例えば、少なくとも１つの数学的アルゴリズム及び／又はルックアップテーブルなどの少なくとも１つの予め定義された関係を使用することによって、第２デジタル画像のバイナリコードにさらに変換されてよく、これは、例えば、「カラールックアップテーブルを使用した画像パフォーマンスの向上(Improving Image Performance by Using Color Lookup Tables)，アドビ開発者サポート、技術注記＃５１２１，１９９２年３月３１日又はhttps://www.rgbtohex.net/hextorgb/に記載されている。

第２デジタル画像１２６と検証デジタル画像のカラーピクセルを比較することは、ピクセル化された第２デジタル画像１２６と検証デジタル画像のカラーコードを比較することを含んでよい。比較することは、第２デジタル画像と検証デジタル画像が、少なくとも予め定義されたピクセル色許容範囲内で同一であるかどうかを決定することを含んでよい。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベルの第２デジタル画像１２６は、少なくとも１つの原色に関して少なくとも許容範囲内で同一である場合は同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６は、ピクセルの原色の各々について±３０％、好ましくはピクセルの原色の各々について±１０％、より好ましくはピクセルの原色の各々について±３％のピクセル色誤差許容範囲内で同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６は、全体誤差許容範囲で、１０％の逸脱ピクセル、好ましくは５％の逸脱ピクセル、より好ましくは１％の逸脱ピクセルの範囲内で同一であるとみなされることができる。セキュリティラベル１１０の光学的外観は、デジタル画像と比較して、例えば、セキュリティラベル１１０の経年劣化の可能性、又は走査中の異なる光スペクトルの違いによって異なる可能性があるため、ラベルの検証は、ＲＧＢ色空間の１つの色に焦点を当てることによって、例えば、走査されたピクセルの赤色のシェアのみを比較することによって行われることができる。まず、セキュリティラベルの走査された第２デジタル画像のカラーコードと、ブロックチェーンにアップロードされたその検証用デジタル画像のカラーコードとのマッチングの結果が、特定の境界線、例えば＋－１０％の間にある場合、誤差許容は肯定的な検証が行われ得る。デジタル画像のカラーコード全体を比較するだけでなく、完全なＲＧＢカラー情報の一部、例えば赤を使用することができる。赤色の他に、セキュリティラベルの検証は、青色の割合によって又は緑色の割合によって行われ得る。誤差許容は、第２デジタル画像１２６のピクセルのシェアによって定義されてよく、これはブロックチェーンにアップロードされたその検証デジタル画像と一致し、例えば、１００ピクセルのうち９０ピクセルがブロックチェーンにアップロードされた検証デジタル画像のピクセルに従うことを意味する。両方の種類の誤差許容を組み合わせて適用されてよい。

図４は、製品セキュリティのための方法の一実施形態を示すフローチャートである。

本方法は以下のステップ：
I) （参照番号１４２）本発明による少なくとも１つのセキュリティラベル１１０を生成する方法を用いて少なくとも１つのセキュリティラベル１１０を生成し、前記セキュリティラベル１１０を製品に物理的に接続するステップであって、識別子情報は製品に関する情報であるステップと；
II) （参照番号１４４）少なくとも１つの検証番号１３１を生成するステップであって、前記検証番号を生成することは、第２デジタル画像１２６のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間１３４に変換することと、前記二次色空間１３４の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することと、二次色空間１３４の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を数値に変換することによって検証番号１３１を生成することを含むステップと；
III) （参照番号１４６）基材１２９に前記検証番号１３１を適用するステップと；
IV) （参照番号１４８）前記第２デジタル画像１２６をブロックとして、及び、検証番号をハッシュとしてサプライチェーンのセキュリティラベル１１０のブロックチェーンに加えるステップと、
を含む。

検証番号１３１の適用１４６は、検証番号１３１を、数字、バーコード、二次元バーコードもしくはＱＲコードなどの二次元コードの１つ以上として基材１２９上に印刷すること、及び／又は、基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに検証番号を保存することを含むことができる。

本方法はさらに、検証番号１３１を用いてチェックポイントからチェックポイントへの製品の移動を監視することを含むことができる。

本方法は、セキュリティラベル１１０が真であるかどうかの検証を含むことができ、検証は、特にセキュリティラベル１１０を読み取ること、特に走査すること、走査されたセキュリティラベル１１０に応じてセキュリティラベルのブロックチェーンから少なくとも１つの検証デジタル画像を取得すること、及び取得された検証デジタル画像をセセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６と比較することを含むことができる。セキュリティラベル１１０は、取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０が少なくとも許容範囲内で同一であるかどうか検証される。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６は、少なくとも１つの原色に関して少なくとも許容範囲内で同一であれば同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６は、ピクセルの原色の各々について±３０％、好ましくはピクセルの原色の各々について±１０％、より好ましくはピクセルの原色の各々について±３％のピクセル色誤差許容範囲内で同一であるとみなされることができる。取得された検証デジタル画像とセキュリティラベル１１０の第２デジタル画像１２６は、全体誤差許容範囲で、１０％の逸脱ピクセル、好ましくは５％の逸脱ピクセル、より好ましくは１％の逸脱ピクセルの範囲内で同一であるとみなされることができる。検証のプロセスに関しては、上述したように、少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護する方法の説明を参照されたい。

図５は、セキュリティラベル１１０の一実施形態を示す。セキュリティラベル１１０は、セキュリティラベル１１０が貼付されるオブジェクトの識別及び認証に使用可能な特性を有するラベルであってよい。セキュリティラベル１１０は、オブジェクトを偽造から保護するように構成されることができる。オブジェクトは、ボトル、紙文書、ウォレット、紙幣、包装などの市販品からなる群から選択される少なくとも１つのオブジェクトであってよい。オブジェクトの識別は、オブジェクトに割り当てられたユニークな識別子に関する情報を含むことができる。識別は、ユニークな識別子を決定するプロセスを含むことができる。識別は、製造業者から消費者へのサプライチェーンなどにおいて、オブジェクトの追跡を可能にする場合がある。認証は、オブジェクトの身元及び出所に関する主張を証明するプロセスを含むことができる。オブジェクトの出所は、製造者に関する情報、オブジェクトがサプライチェーンに入った時間及び／又は空間に関する情報のうちの１つ以上に関する情報を含み得る。例えば、セキュリティラベル１１０が真であることが検証された場合、オブジェクトの身元及び出所が確認される可能性がある。この場合、オブジェクトは真正品とみなされ得る。そうでなければ、セキュリティラベル１１０が検証されない場合、オブジェクトの出所は確認されず、オブジェクトは偽造品とみなされる可能性がある。

セキュリティラベル１１０は、オブジェクトの特徴であってよく、及び／又はオブジェクトに取り付け可能であってよい。セキュリティラベル１１０は、基材１２９を含んでよく、及び／又は基材上に印刷可能であってよい。基材は、オブジェクト自体によって提供されてよい。基材は、紙片、プラスチックフィルム、布、金属、ガラス、予備部品の表面のうちの１つ以上であってよい。例えば、セキュリティラベル１１０はブランド表示の一部であってよい。例えば、セキュリティラベル１１０は、長方形の幾何学的形状、円形の形状、楕円形の形状、三角形の形状、多角形の形状、規則的な形状、ランダムな形状、又は不規則な形状を有していてよい。

セキュリティラベル１１０は、オブジェクトの表面への接着又はホットスタンプによってなど、オブジェクトに取り付け可能なように構成されてよい。例えば、セキュリティラベル１１０は自己接着性であってよい。セキュリティラベル１１０は、機械的保護を提供するように構成されてよい。セキュリティラベル１１０は、シールとして構成されてよく、シールは、剥離が試みられた場合の表示を提供するように構成され得る。基材１２９上に印刷された第２デジタル画像１２６は、オブジェクトと物理的に接続されていてよい。オブジェクトとの接続は、印刷されたセキュリティラベル１１０を剥がすとセキュリティラベル１１０が破壊されるような方法で行われることができる。例えば、セキュリティラベル１１０はオブジェクトの表面に接着され、剥がすと破壊され得る。シールは、シールを破ろうとする試みがあった場合に、視覚的な表示を提供することができる。これにより、セキュリティをさらに強化することができる。

１１０ セキュリティラベル
１１２ 印刷装置及び／又は走査装置
１１４ 生成
１１６ 第１デジタル画像
１１８ 提供
１２０ バイナリコード
１２２ マッピング
１２４ 生成
１２６ 第２デジタル画像
１２８ 印刷
１２９ 基材
１３０ デジタル画像要素
１３１ 検証番号
１３２ 変換
１３４ 二次色空間
１３６ 生成
１３８ 生成
１４０ 検証
１４２ 生成
１４４ 生成
１４６ 適用
１４８ 追加

Claims (14)

1. 少なくとも１つの印刷装置（１１２）を使用して少なくとも１つのセキュリティラベル（１１０）を生成するコンピュータ実装方法であって、前記方法は、以下のステップ：
   i)（１１４）印刷装置（１１２）を使用することによってプリンタ制御設定でプリンタジョブを印刷し、走査装置（１１２）使用してプリントアウトを走査することにより、複数のカラーピクセルを含む第１デジタル画像（１１６）を生成し、これによりデジタル指紋を生成するステップと；
   ii)（１１８）識別子情報のバイナリコード（１２０）を提供するステップと；
   iii)（１２２）前記デジタル指紋のバイナリコードを決定し、前記識別子情報の前記バイナリコード（１２０）を前記第１デジタル画像（１１６）のカラーコードに追加することにより、前記識別子情報を前記デジタル指紋にマッピングするステップと；
   iv)（１２４）前記追加されたバイナリコードを第２デジタル画像（１２６）のカラーコードに変換することにより、前記第１デジタル画像（１１６）とは異なる複数のカラーピクセルを有する第２デジタル画像（１２６）を生成するステップと；
   v)（１２８）前記第２デジタル画像（１２６）を基材（１２９）に印刷し、それによってセキュリティラベル（１１０）を生成するステップと、
   を含む、方法。
2. 前記第１デジタル画像（１１６）の生成は、顔料を混成及び／又は混合することと、前記混成及び／又は混合された顔料を有する前記第１デジタル画像を走査することとを含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記方法は、少なくとも１つの検証番号（１３１）を生成するステップを含み、前記検証番号の生成は、
   vi)（１３２）前記第２デジタル画像（１２６）のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間（１３４）に変換し、前記二次色空間（１３４）の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定するステップと；
   vii)（１３６）前記二次色空間の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの前記決定された数を数値に変換することによって前記検証番号（１３１）を生成するステップと、
   を含む、請求項１又は２に記載の方法。
4. 前記方法は、前記検証番号（１３１）を、数字、バーコード、二次元バーコードもしくはＱＲコードなどの二次元コードの１つ以上として前記基材（１２９）上に印刷すること、及び／又は、前記基材に取り付けられた少なくとも１つの電子チップに前記検証番号（１３１）を保存することを含む、請求項３に記載の方法。
5. 前記方法は、セキュリティラベル（１１０）のブロックチェーンを生成し、前記第２デジタル画像（１２６）はブロックとして使用され、前記検証番号（１３１）はハッシュとして使用され、方法ステップi)からvii)は、先行するブロックの第２デジタル画像（１２６）をそれぞれの第１デジタル画像（１１６）として使用して、各後続ブロックについて繰り返される、請求項３又は４に記載の方法。
6. 前記方法は、前記セキュリティラベル（１１０）をオブジェクトに物理的に接続することを含む、請求項１～５のいずれか１項に記載の方法。
7. 少なくとも１つのオブジェクトを偽造から保護するための方法であって、前記方法は以下のステップ：
   a) （１３８）請求項１～６のいずれか１項に記載の少なくとも１つのセキュリティラベルを生成する方法を用いて、少なくとも１つのセキュリティラベル（１１０）を生成するステップと、
   b) （１４０）前記セキュリティラベル（１１０）が真であるかどうかを検証するステップであって、前記検証は、前記セキュリティラベル（１１０）を読み取ることと、前記読み取られたセキュリティラベル（１１０）に応じて少なくとも１つのデータベースから少なくとも１つの検証デジタル画像を取得することと、前記取得された検証デジタル画像を前記セキュリティラベル（１１０）の前記第２デジタル画像（１２６）と比較することとを含み、前記セキュリティラベル（１１０）は、前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベル（１１０）の前記第２デジタル画像（１２６）とが少なくとも許容範囲内で同一であるかどうか検証されるステップと、
   を含む、方法。
8. 前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベル（１１０）の第２デジタル画像（１２６）は、少なくとも１つの原色に関して少なくとも許容範囲内で同一である場合は同一であるとみなされる、請求項７に記載の方法。
9. 前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベル（１１０）の前記第２デジタル画像（１２６）は、ピクセルの原色の各々について±３０％、好ましくはピクセルの原色の各々について±１０％、より好ましくはピクセルの原色の各々について±３％のピクセル色誤差許容範囲内で同一であるとみなされる、請求項７又は８に記載の方法。
10. 前記取得された検証デジタル画像と前記セキュリティラベル（１１０）の前記第２デジタル画像（１２６）は、全体誤差許容範囲で、１０％の逸脱ピクセル、好ましくは５％の逸脱ピクセル、より好ましくは１％の逸脱ピクセルの範囲内で同一であるとみなされる、請求項７～９のいずれか１項に記載の方法。
11. 製品セキュリティのための方法であって、前記方法は以下のステップ：
    I)（１４２）請求項１に記載の少なくとも１つのセキュリティラベル（１１０）を生成する方法を用いて少なくとも１つのセキュリティラベル（１１０）を生成し、前記セキュリティラベルを製品に物理的に接続するステップであって、識別子情報は前記製品に関する情報であるステップと；
    II)（１４４）少なくとも１つの検証番号（１３１）を生成するステップであって、前記検証番号（１３１）の生成は、第２デジタル画像（１２６）のピクセルの色値を、少なくとも４つの原色を有する二次色空間（１３４）に変換することと、前記二次色空間（１３４）の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの数を決定することと、前記二次色空間（１３４）の各原色についてそれぞれのカラーピクセルの決定された数を数値に変換することによって前記検証番号（１３１）を生成することと、を含むステップと；
    III)（１４６）基材（１２９）に前記検証番号（１３１）を適用するステップと；
    IV)（１４８）前記第２デジタル画像（１２６）をブロックとして、及び、前記検証番号（１３１）をハッシュとしてサプライチェーンのセキュリティラベル（１１０）のブロックチェーンに加えるステップと、
    を含む、方法。
12. 識別子情報は、製品名、有効期限、顧客、危険情報、重さ、保存温度のうちの１つ以上である、請求項１０又は１１に記載の方法。
13. セキュリティラベル（１１０）は、少なくとも１つの印刷装置（１１２）を使用して少なくとも１つのセキュリティラベルを生成するためのコンピュータ実装方法を参照する請求項１～１０，１２のいずれか１項に記載の少なくとも１つのセキュリティラベルを生成する方法を使用して生成される、セキュリティラベル（１１０）。
14. サプライチェーンの製品の製品セキュリティ、ウォレットの安全な署名、政府のサービス、金融サービス、医療サービスの使用目的のための、請求項１３に記載のセキュリティラベル（１１０）の使用。

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