JP2024517815A - 注射デバイスのためのコーディングされたハウジング構成要素 - Google Patents

注射デバイスのためのコーディングされたハウジング構成要素 Download PDF

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Abstract

本開示は、薬物送達デバイス(1)のコーディングされたハウジング(10)に関し、ハウジング(10)は:- 薬剤が充填されたカートリッジ(6)を収容するように構成され、第1の連結端(101)を含む第1のハウジング構成要素(100)と、- 薬物送達デバイス(1)の駆動機構(8)を収容するように構成され、第2の連結端(201)を含む第2のハウジング構成要素(200)と、- 第1の連結端(101)および第2の連結端(201)のうちの一方に設けられた挿入部(110)と、- 第1の連結端(101)および第2の連結端(201)のうちの他方に設けられたレセプタクル(210)と、- 挿入部(110)に設けられた締結要素(120;320)と、- 締結要素(120)に対して相補形であり、レセプタクル(210)内に設けられた対向締結要素(220;420)と、- 挿入部(110)に設けられ、コーディング機能(151;351)を含む機械的コーディング(150;350)と、- レセプタクル(210)内に設けられ、対向コーディング機能(251;451)を含む機械的対向コーディング(250;450)とを含み、- ここで、機械的コーディング(150;350)は、長手方向(z)に対するコーディング機能(151;351)の位置と、長手方向(z)および横断方向(w)のうちの少なくとも一方におけるコーディング機能(151;351)の範囲との組合せによって画成される。【選択図】図3

Description

本開示は、薬物送達デバイスおよびシステムの分野に関し、詳細には、液体薬剤を注射するための注射デバイスに関する。より詳細には、本開示は、概して複数の構成要素を含むハウジングを含む薬物送達デバイスおよびシステムを対象とし、1つのハウジング構成要素が、カートリッジなどの薬剤容器を収容するように構成され、別のハウジング構成要素が、薬剤容器に動作可能に係合して薬剤の用量を排出するまたは引き抜くための駆動機構を収容するように構成される。
液体薬剤の単一または複数の用量を設定および投薬するための薬物送達デバイスは、それ自体当技術分野ではよく知られている。概して、そのようなデバイスは、通常のシリンジの目的と実質的に類似した目的を有する。
ペン型注射器などの薬物送達デバイスは、使用者特有の複数の要件を満たさなければならない。たとえば、患者が糖尿病などの慢性疾患を患っている場合、患者は身体的に虚弱である可能性があり、視覚障害を患っている可能性もある。したがって、特に家庭用医薬品向けの好適な薬物送達デバイスは、構造上頑強である必要があり、容易に使用できるべきである。さらに、デバイスおよびその構成要素の操作および一般的な取扱いは、分かりやすく容易に理解できるべきである。そのような注射デバイスは、可変サイズの薬剤の用量の設定および次の投薬を提供するべきである。さらに、用量設定ならびに用量投薬の手順は、容易に操作できて明快でなければならない。
特定の疾患を患っている患者は、特定の量の薬剤がペン型注射シリンジを介して注射されること、またはポンプを介して注入されることを必要とすることがある。再利用可能な注射または送達デバイスに関して、患者はカートリッジを装填または交換しなければならないことがある。再利用可能な注射デバイスは、典型的には、複数の構成要素を含むハウジングを含む。たとえば、ハウジングは、本体などの近位ハウジング構成要素と、本体に取外し可能に連結可能なカートリッジホルダなどの遠位ハウジング構成要素とを含むことがある。カートリッジなどの薬剤容器内に提供された薬剤が空になった後、カートリッジホルダは注射デバイスの本体から切り離され、空のカートリッジが取り外されて、新しいカートリッジと交換されうる。
別の問題は、カートリッジが本質的に標準的なサイズで製造され、特定の認められた地域的および国際的な規格に準拠するように製造されることに起因しうる。その結果、そのようなカートリッジは、典型的には標準的なサイズのカートリッジ(たとえば、3mlのカートリッジ)で供給される。したがって、様々なカートリッジが複数の異なる供給業者によって供給され、異なる薬剤を収容するが、単一の薬物送達デバイスに適合することがある。一例であるが、第1の供給業者からの第1の薬剤を収容する第1のカートリッジが、第2の供給業者によって提供される薬物送達デバイスに適合することがある。したがって、使用者は、薬物送達デバイスに間違った薬剤を装填することが可能になり、このとき、その医療用送達デバイスがおそらくそのようなカートリッジ向けに設計されていない、またはそのようなカートリッジとともに使用されることが意図されていないことに気付くことなく、前記薬剤(速効型インスリンまたは基礎インスリンなど)を投薬するおそれがある。
したがって、使用者、医療提供者、介護者、規制当局、および医療用デバイス供給業者から、使用者が間違った薬物タイプを薬物送達デバイスに装填するという潜在的なリスクを低減させたいという要求が高まっている。間違った薬剤(または誤った濃度の薬剤)をそのような薬物送達デバイスから投薬するリスクを低減させることも望ましい。
したがって、望ましくないカートリッジの相互使用を防止するために、カートリッジおよび/またはカートリッジホルダを、その薬物タイプに対して物理的に専用のものにし、または機械的にコーディングし、カートリッジおよび/もしくはカートリッジホルダ上にもしくはカートリッジおよび/もしくはカートリッジホルダとともに設けられた専用のもしくはコーディングされた機能のみを受け入れる、またはそのような機能のみと動作する注射デバイスを設計することが、一般に必要とされている。同様に、医療用送達デバイスが特有の薬剤を収容する認可されたカートリッジのみとともに使用されることを可能にしながら、望ましくないカートリッジの相互使用を防止する専用のカートリッジも、一般に必要とされている。
一態様では、本開示は、薬物送達デバイスのハウジング、特に手持ち式の注射ペンなどの注射デバイスのハウジングに関する。ハウジングは、薬剤が充填されたカートリッジを収容するように構成された第1のハウジング構成要素を含む。第1のハウジング構成要素は、第1の連結端を含む。ハウジングは、第2のハウジング構成要素をさらに含む。第2のハウジング構成要素は、薬物送達デバイスの駆動機構を収容するように構成される。典型的には、駆動機構は、長手方向に延びるピストンロッドを含み、ピストンロッドは、カートリッジのピストンまたは栓に動作可能に係合して、カートリッジから薬剤の用量を排出するように構成される。
第2のハウジング構成要素は、第2の連結端を含む。典型的には、第1の連結端は、第2の連結端に連結可能であり、薬物送達デバイスのハウジングを形成または構成する。いくつかの例では、第1のハウジング構成要素は、細長いまたは管状のハウジング構成要素であり、長手方向近位端に第1の連結端を含む。第2のハウジング構成要素もまた、管状または細長い形状とすることができる。第2の連結端は、第2のハウジング構成要素の長手方向遠位端に位置することができる。
第1の連結端および第2の連結端のうちの一方に、挿入部がさらに設けられる。挿入部は、典型的には、それぞれの第1または第2のハウジング構成要素と一体形成される。第1の連結端および第2の連結端のうちの他方に、レセプタクルがさらに設けられる。挿入部は、第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素を相互に締結するために、ならびに/または薬物送達デバイスのハウジングを形成もしくは確立するために、長手方向に沿ってレセプタクル内へ挿入可能である。典型的には、レセプタクルは、第1および第2の連結端のうちの一方に設けられ、それぞれの連結端を形成する。挿入部は、第1および第2の連結端のうちの他方に設けられ、それぞれの連結端を形成する。
レセプタクルは、挿入部を受け入れるようなサイズおよび形状の内側断面を含む。典型的には、レセプタクルの内径または内側断面は、挿入部の外径または外側断面に密接に整合する。
ハウジングは、挿入部に設けられた締結要素と、締結要素に対して相補形であり、レセプタクル内に設けられた対向締結要素とをさらに含む。典型的には、最終組立て構成に到達したとき、締結要素は対向締結要素に係合し、それによって第1のハウジング構成要素を第2のハウジング構成要素に締結および固定し、逆も同様である。
ハウジングは、挿入部に設けられた機械的コーディングをさらに含む。機械的コーディングは、コーディング機能を含む。ハウジングは、レセプタクル内に設けられた、対向コーディング機能を含む機械的対向コーディングをさらに含む。機械的コーディングおよび機械的対向コーディングは、機械的コーディングが機械的対向コーディングに整合しないとき、締結要素の対向締結要素との係合を防止するように動作可能である。第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素の相互組立て、ならびに/または締結要素および対向締結要素の相互係合は、機械的コーディングを備えた第1のハウジング構成要素が、対応するまたは相補形の機械的対向コーディングを備えた第2のハウジング構成要素と組み立てられることを必要とする。
挿入部の機械的コーディングがレセプタクル内の機械的対向コーディングに整合するときのみ、締結要素および対向締結要素が相互に係合することが有効になる。たとえば第1のタイプの機械的コーディングと、たとえば第2のタイプの整合しない機械的対向コーディングとの他のすべてのペアリングまたは組合せでは、締結要素および対向締結要素が相互に係合することは妨げられる。このとき、第1および第2のハウジング構成要素の相互組立ておよび/または固定は実質的に防止される。
締結要素の対向締結要素との相互係合は、機械的コーディングが機械的対向コーディングに整合することを必要とする。このようにして、第1の薬物送達デバイスの第1のハウジング構成要素の別の薬物送達デバイスの第2のハウジング構成要素との意図しない相互使用を実質的に防止することができる。
締結要素の対向締結要素との相互係合の防止は、2つの異なる方法で実質的に実現することができる。いくつかの例によれば、機械的コーディングおよび整合しない機械的対向コーディングは、長手方向に沿ったレセプタクル内への挿入部の完全な挿入を防止するように構成される。ここで、挿入部がレセプタクルの内側で最終組立て位置に到達する前に、機械的コーディングは、整合しない機械的対向コーディングに機械的に係合し、それによってレセプタクル内への挿入部のさらなる長手方向運動を妨害する。ここで、締結要素は、相補形の対向締結要素に係合しうる意図された最終組立て位置に到達することが妨げられる。
他の例では、締結要素は機械的コーディングに一体化され、対向締結要素は機械的対向コーディングに一体化される。ここで、機械的コーディングが機械的対向コーディングに整合しないことで、締結要素がレセプタクルの内側で所定の最終組立て位置に到達することは可能にすることができ、それを支持することができるが、締結要素が対向締結要素に係合することは妨げることができる。この例では、締結要素は、それぞれの対向締結要素に整合しない。それに応じて、締結要素が対向締結要素に係合することが妨げられ、第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素の相互締結を実質的に妨害することができる。
さらに、機械的コーディングは、長手方向に対するコーディング機能の位置と、長手方向および横断方向のうちの少なくとも一方におけるコーディング機能の範囲との組合せによって画成される。長手方向はまた、軸方向として示すことができ、横断方向は、長手方向に実質的に直交して延びることができる。横断方向はまた、たとえば第1および第2のハウジング構成要素のうちの一方の管状の形状に対して、円周方向および/または径方向と見なすことができる。
機械的コーディングは、長手方向に対するコーディング機能の位置と、長手方向および横断方向のうちの少なくとも一方におけるコーディング機能の範囲または寸法との一意の組合せである。いくつかの例では、機械的コーディングおよび機械的コーディング機能は、挿入部上のコーディング機能の長手方向位置とコーディング機能の長手方向範囲との間の関係によって画成される。
他の例では、機械的コーディングまたはコーディング機能は、挿入部上の横断方向に沿ったコーディング機能の長手方向位置と範囲との間の関係によって画成される。さらなる例では、機械的コーディングおよび機械的コーディング機能は、それぞれのコーディング機能の横断方向範囲または円周方向範囲における長手方向位置と長手方向範囲との間の関係によって画成される。
その限りにおいて、機械的コーディングおよび機械的コーディング機能は、少なくとも2つの幾何パラメータによって明確に画成され、特徴付けられる。1つの幾何パラメータは、挿入部上のコーディング機能の長手方向位置である。第2のパラメータは、挿入部上のコーディング機能の長手方向範囲および挿入部上のコーディング機能の横断方向範囲のうちの少なくとも一方である。
第1のタイプのコーディング機能は、挿入部上のコーディング機能の長手方向位置によって、また挿入部上のコーディング機能の長手方向範囲および横断方向範囲のうちの少なくとも一方によって、第2のタイプのコーディング機能から区別される。
同じ要件が、機械的対向コーディングに対しても有効である。したがって、機械的対向コーディングはまた、第2のハウジング構成要素のレセプタクル内の長手方向に対する対向コーディング機能の位置と、レセプタクル内の長手方向および横断方向または円周方向のうちの少なくとも一方における対向コーディング機能の範囲との組合せによって画成される。
第1のタイプのコーディング機能の長手方向位置を変え、同時にそれぞれのコーディング機能の長手方向範囲および横断方向範囲のうちの少なくとも一方を変えることで、第1のタイプのコーディング機能から区別される第2のタイプのコーディング機能が提供される。これには、第1のタイプの一意のコーディング機能のみが、第1のタイプの相補形の対向コーディング機能に係合することができるという利益がある。第2のタイプのコーディング機能は、第2のタイプの対向コーディング機能に適合せず、逆も同様である。
第1のタイプのコーディング機能に整合または適合しない第2のタイプのコーディング機能は、第1のタイプの対向コーディング機能のそれぞれの範囲より大きいまたは小さい長手方向または横断方向の範囲を含む。別法として、第2のタイプのコーディング機能の長手方向位置は、第1のタイプのそれぞれの対向コーディング機能から長手方向にずれており、したがって第2のタイプのコーディング機能の第1のタイプの対向コーディング機能との相互係合または整合が実質的に妨害および/または回避される。
機械的コーディング機能の2重の変化、すなわち長手方向位置に関するものと、長手方向範囲および横断方向範囲のうちの少なくとも一方に関するものは、異なるタイプの多数の機械的コーディングおよび相補形の機械的対向コーディングを提供するのに有益であり、多数のタイプのコーディングの中で特定の機械的コーディングが、同じタイプの機械的対向コーディングにのみ排他的に係合することができる。
選択されたタイプの機械的コーディングは、いずれかの他のタイプの機械的コーディングのいずれの他の機械的コーディングにも係合することができない。
別の例によれば、コーディング機能および対向コーディング機能は、挿入部およびレセプタクルのうちの一方にある径方向突起と、挿入部およびレセプタクルのうちの他方にある径方向凹部とを含む。典型的には、径方向突起は、挿入部の外面またはレセプタクルの側壁の内面に設けられる。径方向凹部は、挿入部の側壁の外面およびレセプタクルの内面のうちの他方に設けられる。第1のハウジング構成要素の挿入部が第2のハウジング構成要素のレセプタクル内に完全に受け入れられた最終組立て構成に到達したとき、径方向突起は、径方向凹部に係合する。この係合は、触覚または音響のフィードバックを伴うことができ、したがってハウジングまたは薬物送達デバイスの使用者に、コーディング機能および対向コーディング機能が相互に係合したという直接フィードバックを与えることができる。
径方向突起の径方向範囲は、典型的には、径方向凹部の径方向範囲に整合する。1対のコーディング機能および対向コーディング機能が整合するとき、径方向突起は、典型的には、径方向凹部内に完全に受け入れられる。
いくつかの例では、径方向突起は、挿入部の外面に設けられ、径方向凹部は、挿入部の側壁の内面に設けられる。他の例では、径方向突起は、レセプタクルの側壁の内面に設けられる。ここで、径方向突起は、径方向内方に突出する。このとき、それに対応する形状の径方向凹部は、第1のハウジング構成要素の挿入部の外面に設けられており、径方向外方に突出する。
特に第1のハウジング構成要素および/または第2のハウジング構成要素が射出成形プラスチック構成要素として製造されるとき、径方向突起および径方向凹部は、挿入部の外面ならびにレセプタクルの内面に容易に製造および一体化することができる。典型的には、径方向突起および/または径方向凹部は、それぞれ第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素の側壁内に一体形成することができる。
さらなる例によれば、機械的コーディングが機械的対向コーディングに整合するとき、径方向突起は径方向凹部に嵌る。典型的には、コーディング機能および対向コーディング機能のうちの一方の径方向突起の長手方向および/または円周方向もしくは横断方向のサイズは、径方向凹部の内側寸法に正確に整合する。したがって、整合する1対のコーディング機能および対向コーディング機能に対して、長手方向および横断方向または円周方向に見た径方向突起の寸法は、長手方向および横断方向または円周方向に対する径方向凹部のそれぞれの寸法に正確に整合する。
このようにして、コーディング機能および対向コーディング機能の相互に整合する対のみが係合することができ、整合しない対、たとえば第1のタイプのコーディング機能および第2のタイプの対向コーディング機能は係合することができないことを保証することができる。
別の例によれば、機械的コーディングが機械的対向コーディングに整合しないとき、径方向突起は径方向凹部に嵌らない。これは、径方向突起および径方向凹部の変化する幾何形状による。たとえば、長手方向および/または横断方向に沿った径方向突起の範囲は、径方向凹部のそれぞれの寸法より大きくすることができる。そのような状況では、径方向突起が径方向凹部に空間的に重複する場合でも、径方向突起は径方向凹部に入ることができない。
他の構成では、径方向突起は、径方向凹部のそれぞれの範囲より小さいまたはそれに等しい長手方向および/または横断方向に沿った範囲または寸法を含むことが考えられる。しかしここでは、1対の第1のタイプのコーディング機能と第2のタイプの対向コーディング機能とが整合または適合しないとき、径方向突起は、径方向凹部に少なくとも部分的に重複または係合する位置に到達することができない。
ここで、挿入部およびレセプタクルのうちの一方における径方向突起の長手方向位置は、挿入部およびレセプタクルのうちの他方における径方向凹部の長手方向位置に整合することができない。したがって、最終組立て構成に到達したとき、コーディング機能およびそれぞれの対向コーディング機能の径方向突起および径方向凹部は係合することができず、したがってコーディング機能は整合しない。
さらなる例によれば、コーディング機能は、挿入部の外面上の径方向突起および径方向凹部のうちの一方の長手方向位置と長手方向範囲との関係である。コーディング機能が挿入部の外面上の径方向突起の長手方向位置と長手方向範囲との関係である他の例では、対向コーディング機能は、レセプタクル上またはレセプタクル内、特にレセプタクルの側壁の内面における、径方向凹部の長手方向位置と長手方向範囲との関係である。
長手方向位置と長手方向範囲との間の関係は、コーディング機能およびそれに対応するまたは相補形の対向コーディング機能に対する一意の識別子を提供する。さらに、第1のタイプのコーディング機能は、第2のタイプの対向コーディング機能と係合または協働することが実質的に妨害され、妨げられる。
別の例によれば、コーディング機能は、挿入部の外面上の径方向突起および径方向凹部のうちの一方の長手方向位置と横断方向範囲との関係である。コーディング機能が挿入部の外面上の径方向突起の長手方向位置と横断方向範囲との関係であるさらなる例では、相補形の対向コーディング機能は、レセプタクル内の径方向凹部、典型的にはレセプタクルの側壁における、径方向凹部の長手方向位置と横断方向範囲との関係である。ここでも、長手方向位置と横断方向範囲との間の関係は、コーディング機能およびそれぞれの対向コーディング機能の一意の識別を提供する。それによって、第1のタイプのコーディング機能が第2のタイプの対向コーディング機能と係合または協働することが妨げられる。
さらなる例によれば、コーディング機能および対向コーディング機能は、径方向凹部の長手方向位置を変え、それに対応して径方向突起の長手方向位置を変えることによって、別のハウジング、たとえば第2のタイプのハウジングのコーディング機能および対向コーディング機能から区別される。ここで、第1または第2の連結端の自由端から径方向凹部までの長手方向距離の増大は、径方向凹部の長手方向範囲および/もしくは横断方向範囲の増大を伴い、またはそのような増大と組み合わされ、それに対応して、対応する径方向突起の長手方向範囲および/または横断方向範囲の増大を伴う。
ここで、第1および第2の連結端のうちの一方の自由端から径方向凹部までの長手方向距離の増大はまた、それに対応して、第1および第2の連結端のうちの他方から径方向突起までの距離の減少と組み合わされ、またはそのような減少を伴い、それに対応して、径方向突起の長手方向範囲および/または横断方向範囲の増大と組み合わされ、またはそのような増大を伴う。このようにして、径方向突起の修正された長手方向位置は、径方向凹部の修正された長手方向位置に適用される。
たとえば第1のタイプのコーディング機能および相補形の対向コーディング機能から開始するとき、第1または第2の連結端のうちの一方の自由端から径方向凹部までの長手方向距離を増大させ、それに対応して、対応する径方向突起の長手方向範囲および/または横断方向範囲を増大させることによって、第2のタイプのコーディング機能および対向コーディング機能を得ることができる。このようにして、第1のタイプの径方向突起が第2のタイプの径方向凹部に係合することが妨げられることを保証することができる。逆も同様であり、第2のタイプの径方向突起が第1のタイプの径方向凹部に係合することが妨げられる。このタイプの機械的コーディングおよび対向コーディングでは、たとえば異なる薬物の使用のために異なるハウジングを含むセット、したがってキットを提供するために、挿入部およびレセプタクルにわずかな修正を加えるだけでよい。
さらなる例では、ハウジングは、挿入部およびレセプタクルのうちの一方に設けられた溝を含む。溝は、長手方向に沿って延びる。典型的には溝は、線形または直線状であり、排他的に長手方向または長手方向に対して平行に延びる。ハウジングは、挿入部およびレセプタクルのうちの他方に設けられた突起をさらに含む。突起は、挿入部をレセプタクル内へ挿入したときに溝に沿って摺動するような構成、したがってサイズおよび/または形状である。溝および突起の相互係合は、第1および第2のハウジング構成要素の相互組立て中に、第1のハウジング構成要素を第2のハウジング構成要素に対して回転不能にロックする。
挿入部およびレセプタクル上の溝および突起の相互係合は、第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素の取付けおよび/または相互組立てを提供する。典型的には、溝は、第1の連結端または第2の連結端の長手方向端面に隣接する。溝に係合するための突起は、第1の連結端および第2の連結端のうちの他方の長手方向端近くに設けることができる。このようにして、挿入部をレセプタクル内へ挿入した直後に、挿入部をレセプタクルに対して回転不能にロックすることができる。したがって、第1および第2のハウジング構成要素の組立ては、第2のハウジング構成要素に対する第1のハウジング構成要素の純粋に長手方向の摺動運動に低減される。第1のハウジング構成要素が排他的に第2のハウジング構成要素に対する長手方向に沿った摺動運動を受ける非回転組立てプロセスは、副作用に苦しむ患者または使用者にとっても、より直観的かつ容易に実行することができる。
さらなる例によれば、挿入部およびレセプタクルのうちの一方に設けられ、それぞれコーディング機能または対向コーディング機能を形成する径方向凹部は、コーディングされた溝を含む。コーディングされた溝は、レセプタクルの側壁の内面に設けられる。コーディングされた溝は、第2の連結端の長手方向端面に隣接する。別法として、コーディングされた溝は、挿入部の側壁の外面に設けられ、第1の連結端の長手方向端面に隣接する。
コーディングされた溝は、第2の連結端または第1の連結端の長手方向端面に隣接する。コーディングされた溝は、相補形の径方向突起によって長手方向にアクセス可能である。溝のサイズまたは形状は、機械的コーディングまたは対向コーディングを画成することができる。コーディングされた溝は、第1または第2の連結端の長手方向端面に隣接する。こうして、コーディングされた溝内への相補形の径方向突起の挿入は、第1および第2のハウジング構成要素の連結を確立するために、レセプタクルの側壁の一時的な弾性変形を必要としない。
別の例によれば、コーディングされた溝は、第1の溝部分および第2の溝部分を含む。第1の溝部分は、長手方向に沿って延び、第1および第2の連結端のうちの一方の長手方向端面に隣接する。第2の溝部分は、円周方向または横断方向に沿って延び、第1および第2の連結端のうちの一方の長手方向端面から明確な長手方向距離をあけて、第1の溝部分に合流する。いくつかの例では、コーディングされた溝が第2のハウジング構成要素のレセプタクル内に設けられ、コーディングされた溝が第2のハウジング構成要素のレセプタクルの内面に設けられるとき、コーディングされた溝、特にその第1の溝部分は、第2の連結端の遠位端面に隣接し、第2の連結端の遠位端面内へ延びる。
このとき、第2の溝部分は、第2のハウジング構成要素のそれぞれの端面から長手方向にずれて設けられる。第1または第2の連結端の長手方向端面と第2の溝部分の長手方向位置との間の長手方向距離は、コーディングまたは対向コーディングを画成することができる。同様に、第2の溝部分の幅または第1の溝部分の断面もまた、機械的コーディングもしくは機械的対向コーディングのうちの少なくとも一方を画成することができ、または機械的コーディングもしくは機械的対向コーディングのうちの少なくとも一方に寄与することができる。
様々な異なるタイプのコーディングおよび対向コーディングの中で、コーディングされた溝の横断方向または円周方向位置は修正されないままである。コーディングは、たとえばコーディングされた溝の第2の溝部分の幅もしくは断面、コーディングされた溝の第2の溝部分の長手方向位置、および/または第2の溝部分とそれぞれの第1または第2の連結端の長手方向端面との間の長手方向距離によってのみ得ることができる。
別の例によれば、コーディング機能および対向コーディング機能は、第2の溝部分の長手方向位置を変え、それに対応して径方向突起の長手方向位置を変えることによって、別のハウジングのコーディング機能および対向コーディング機能から区別される。ここで、第1および第2の連結端のうちの一方の長手方向端面から第2の溝部分までの長手方向距離の増大は、第2の溝部分の長手方向幅の増大を伴い、それに対応して、対応する径方向突起の長手方向範囲の増大を伴う。
第2の溝部分の長手方向幅は、溝の長手方向サイズであり、したがって長手方向に見た溝のサイズまたは幅である。第2の溝部分は、円周方向または横断方向に沿って延びることができる。第2の溝部分は、横断方向または円周方向に沿って、一定の断面または幾何形状を含むことができる。典型的には、第1の溝部分は、長手方向に延び、第1の溝部分に合流する第2の溝部分は、円周方向に沿って延びる。
それに対応する形状の突起は、第1および第2の連結端のうちの一方のそれぞれの長手方向端面において、コーディングされた溝の第1の溝部分に入ることが意図される。長手方向を横断する方向、したがって挿入部がレセプタクル内へ挿入される方向を横断する方向における突起の断面は、コーディングされた溝の第1の溝部分の横断方向幅に整合する。
中間組立て位置に到達したとき、突起は、第2の溝部分と位置合わせすることができる。ここで、突起の長手方向範囲が第2の溝部分の長手方向幅に整合するとき、突起は、横断方向または円周方向に沿って第2の溝部分に入ることが可能になる。その限りにおいて、挿入部は、2段階の運動によってレセプタクル内へ挿入可能である。第1の工程で、挿入部は長手方向に沿って動かされ、レセプタクルに対して回転しない。ここで、突起の動きは、より直線状の、たとえば屈曲しない第1の溝部分に単に追従する。
挿入部がレセプタクルに軸方向に当接したとき、たとえば挿入部を軸方向に制限するフランジ部分が、レセプタクルを制限する側壁の自由端または長手方向端で長手方向端面に軸方向に当接したとき、中間位置に到達することができる。他の例では、挿入部の長手方向端が、レセプタクルの内側に位置してレセプタクルを挿入方向に対して制限する軸方向または長手方向端面に軸方向または長手方向に当接したとき、中間位置に到達する。
このとき、中間位置に接近するとき、挿入部は、長手方向を回転軸としてレセプタクルに対する回転を受ける。この回転運動により、突起は第2の溝部分に係合する。ここで、突起は第2の溝部分の円周方向範囲に沿って摺動して、最終組立て位置が得られる。
ここで、コーディングされた溝の第2の溝部分の長手方向幅および/または第2の溝部分の長手方向位置によって、コーディングを提供することができる。これに関して、第1の溝部分および第2の溝部分は、挿入部およびレセプタクルのうちの一方の径方向凹部が挿入部およびレセプタクルのうちの他方の径方向突起に係合する特定の例である。
中間組立て位置では、整合しないまたは相互に適合しないコーディングを提供することができ、挿入部は、レセプタクルの内側で長手方向端位置に到達しているが、挿入部およびレセプタクルのうちの一方の突起は、コーディングされた溝の第2の溝部分と適切に位置合わせされない。別法として、他の構成では、中間構成または長手方向端位置に到達したとき、突起は、第2の溝部分と少なくとも部分的に位置合わせすることができるが、第2の溝部分に入るには単に大きすぎることが考えられる。ここで、突起は、コーディングされた溝の第2の溝部分のそれぞれの幅より大きい長手方向範囲を含むことができる。
さらなる例によれば、第1の機械的コーディングのコーディング機能は、コーディング機能の数、長手方向位置、長手方向範囲、円周方向位置、円周方向範囲、および/または長手方向を横断する平面内の断面の幾何形状もしくは形状のうちの少なくとも1つに関して、別の機械的コーディングのコーディング機能とは区別される。同様に、さらなる例によれば、第1の機械的対向コーディングの対向コーディング機能は、コーディング機能の数、長手方向位置、長手方向範囲、円周方向位置、円周方向範囲、および/または長手方向を横断する平面内の断面の幾何形状もしくは形状のうちの少なくとも1つに関して、別の機械的対向コーディングの対向コーディング機能とは区別される。
別の例によれば、締結要素は、スナップ要素を含み、対向締結要素は、スナップ要素に対して相補形の対向スナップ要素を含む。スナップ要素は、対向スナップ要素に係合して、第1および第2のハウジング構成要素をインターロックし、長手方向および円周方向に対する相対運動のうちの少なくとも一方を防ぐように構成される。いくつかの例では、スナップ要素および対向スナップ要素は、第1および第2のハウジング構成要素をインターロックして、長手方向および円周方向または横断方向に対する相対運動の両方を防ぐように動作可能である。スナップ要素は、挿入部およびレセプタクルのうちの一方に突起を含むことができ、対応する対向スナップ要素は、挿入部およびレセプタクルのうちの他方に相補形の凹部を含む。いくつかの例では、スナップ要素および対向スナップ要素は、第1および第2のハウジング構成要素のすべてのタイプのコーディングおよび対向コーディングに対して修正されないままである。ここで、スナップ要素および対向スナップ要素は、それぞれコーディング機能または対向コーディング機能とは別個に提供される。
他の例では、機械的コーディングは、スナップ要素に一体化され、挿入部上のスナップ要素の長手方向位置と、長手方向範囲および横断方向範囲のうちの一方とによって画成される。それに対応して、機械的対向コーディングは、対向スナップ要素に一体化され、レセプタクル内の対向スナップ要素の長手方向位置と、長手方向範囲および横断方向範囲のうちの一方とによって画成される。
他の例では、別の観点から見たとき、スナップ要素を機械的コーディングに一体化することもでき、対向スナップ要素を機械的対向コーディングに一体化することができる。ここで、コーディング機能および対向コーディング機能の径方向突起は、スナップ要素または対向スナップ要素の径方向突起として同様に働くことができる。コーディング機能および対向コーディング機能のうちの他方の径方向凹部は、スナップ機能にポジティブ係合しまたはスナップ機能に対するロックを形成するように動作可能な対向スナップ機能として同様に働くことができる。
別の態様によれば、薬剤の用量を注射するための注射デバイスが提供される。注射デバイスは、上述したハウジングと、ハウジングの内側に配置されたカートリッジとを含む。カートリッジは、薬剤が充填されたバレルを含み、バレルは、可動の栓によって長手近位方向に封止されている。注射デバイスは、ハウジングの内側に配置された駆動機構をさらに含む。駆動機構は、カートリッジの栓に遠位向きの投薬力をかけるように動作可能なピストンロッドを含む。典型的には、注射デバイスは、手持ち式または携帯型の注射デバイスとして実装される。注射デバイスは、ペン型注射器を含むことができる。
いくつかの例では、レセプタクルは、細長いハウジング構成要素、たとえば薬物送達デバイスのハウジングの第1または第2のハウジング構成要素に固定して取り付け可能でありまたは固定して取り付けられたハウジング挿入部として提供される。ハウジング挿入部は、細長いハウジング構成要素に対して回転不能および/または長手方向に固定することができる。その限りにおいて、レセプタクルに関連して上述したすべての構成および利益は、それぞれのハウジング構成要素に対して固定して連結可能でありまたは固定して連結されたハウジング挿入部にも等しく当てはまる。
別の態様によれば、本開示は、少なくとも上述した第1のハウジングおよび少なくとも上述した第2のハウジングを含むキットに関する。ここで、第1のハウジングのコーディング機能は、コーディング機能の数、長手方向位置、長手方向範囲、円周方向位置、円周方向範囲、および/または長手方向を横断する平面内の断面の幾何形状もしくは形状のうちの少なくとも1つに関して、第2のハウジングのコーディング機能とは区別される。同様に、第1のハウジングはまた、第1の対向コーディング機能を含み、第1の対向コーディング機能は、上述した機能、長手方向位置、長手方向範囲、円周方向位置、円周方向範囲、および/または長手方向を横断する平面内の断面の幾何形状もしくは形状のうちの少なくとも1つに関して、第2のハウジングのそれぞれの対向コーディング機能とは区別される。
ここで、相補形の機械的コーディングおよび機械的対向コーディングを装備した第1のハウジングのハウジング構成要素のみが、相互に締結および固定されることが可能になり、そのように支持される。第1のハウジングには、第1のタイプの1対のコーディングおよび対向コーディングが設けられる。第2のハウジングには、第2のタイプの1対のコーディングおよび対向コーディングが設けられる。第1のタイプのコーディングは、第2のタイプの対向コーディングに適合しない。第1のタイプの対向コーディングは、第2のタイプのコーディングに適合しない。第1のハウジングのハウジング構成要素を第2のハウジングのハウジング構成要素と組み立てようとした使用者は、整合しない機械的コーディングおよび機械的対向コーディングによって、それが妨げられる。
概して、いくつかの例では、異なるハウジングの第1のハウジング構成要素は、薬剤容器またはカートリッジを受けるための収容空間のサイズおよび/または幾何形状によって区別することができる。特に、第1のタイプのコーディングを有するハウジングは、第1のカートリッジまたは薬剤容器を排他的に装備することができる。第2のタイプのコーディングを有するハウジングは、第2のカートリッジまたは薬剤容器を排他的に装備することができる。このため、薬剤容器、カートリッジ、ならびに第1のハウジング構成要素の内部は、1つの専用のカートリッジまたは薬剤容器のみが1つの専用の第1のハウジング構成要素のみに明確に適合するように、さらなるコーディングもしくはコーディング機能を含むことができ、またはそれらのサイズもしくは幾何形状に関して区別することができる。
いくつかの例では、第1のハウジング構成要素には、カートリッジの相補形の対向コーディングに係合するための機械的コーディングが設けられる。さらなる例では、第1のハウジング構成要素には、カートリッジの相補形の対向コーディングに整合するように構成された電子、視覚、または光学コーディングのうちの少なくとも1つを設けることができ、相補形の対向コーディングもまた、電子、視覚、または光学タイプである。
さらに、カートリッジおよび第1のハウジング構成要素のうちの少なくとも一方には、ロッキングまたは締結機能を設けることができ、それによってカートリッジを第1のハウジング構成要素内で固定および/または保持することができる。ここで、たとえばカートリッジホルダとして実装される第1のハウジング構成要素、およびその中に組み立てられたカートリッジは、事前に製作されたハウジングアセンブリとして、または専用のカートリッジおよびカートリッジホルダの組合せとして提供することができる。
いずれにしても、特定のカートリッジ内に提供される特定の薬剤が、第1のハウジング構成要素の特定のタイプに、すなわち特に機械的に符号化された第1のハウジング構成要素に明確に関連付けられることを保証または実現することができる。実質的に、いくつかの例では、特定の薬剤が提供されたカートリッジは、それぞれの機械的コーディングを装備したそれに対応する形状の第1のハウジング構成要素内にのみ収容することができる。
さらなる例では、事前に製作されたハウジングアセンブリまたは専用のカートリッジおよびカートリッジホルダの組合せは、製薬会社によって市販されている。ここで、カートリッジは、第1のハウジング構成要素の内側に取外し不能または着脱不能に固定することができ、製薬会社は、特定の薬剤が充填されたカートリッジと、カートリッジの内側に位置する薬剤のタイプに従って機械的に符号化された好適な第1のハウジング構成要素との間に、それぞれの整合を提供する。
さらなる態様によれば、本開示はまた、注射デバイスのキットに関する。注射デバイスのキットは、少なくともどちらも第1のタイプのコーディングおよび対向コーディングが設けられた第1のハウジングを含む第1の注射デバイスを含み、どちらも第1のタイプのそれぞれの対向コーディングまたはコーディングに整合しない第2のタイプのコーディングおよび対向コーディングが設けられて装備された第2のハウジングを有する第2の注射デバイスをさらに含む。
概して、本開示の範囲は、特許請求の範囲の内容によって画成される。注射デバイスは、特有の実施形態または例に限定されるものではなく、異なる実施形態または例の要素のあらゆる組合せを含む。その限りにおいて、本開示は、特許請求の範囲のあらゆる組合せ、および異なる例または実施形態に関連して開示する構成のあらゆる技術的に実行可能な組合せを包含する。
この文脈において、「遠位」または「遠位端」という用語は、人または動物の注射部位の方を向いている注射デバイスの端部に関する。「近位」または「近位端」という用語は、人または動物の注射部位から最も離れた注射デバイスの反対の端部に関する。
「薬物」または「薬剤」という用語は、本明細書では同義的に用いられ、1つもしくはそれ以上の活性医薬成分またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物と、場合により薬学的に許容可能な担体と、を含む医薬製剤を記述する。活性医薬成分(「API」)とは、最広義には、ヒトまたは動物に対して生物学的効果を有する化学構造体のことである。薬理学では、薬剤または医薬は、疾患の治療、治癒、予防、または診断に使用されるか、さもなければ身体的または精神的なウェルビーイングを向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限定された継続期間で、または慢性障害では定期的に使用可能である。
以下に記載されるように、薬物または薬剤は、1つもしくはそれ以上の疾患の治療のために各種タイプの製剤中に少なくとも1つのAPIまたはその組合せを含みうる。APIの例としては、500Da以下の分子量を有する低分子、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえば、ホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素)、炭水化物および多糖、ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(ネイキッドおよびcDNAを含む)、RNA、アンチセンス核酸たとえばアンチセンスDNAおよびRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが挙げられうる。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに取り込み可能である。1つまたはそれ以上の薬物の混合物も企図される。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスでの使用に適合化された一次パッケージまたは「薬物容器」に包含可能である。薬物容器は、たとえば、1つもしくはそれ以上の薬物の収納(たとえば、短期または長期の収納)に好適なチャンバを提供するように構成されたカートリッジ、シリンジ、リザーバ、または他の硬性もしくは可撓性のベッセルでありうる。たとえば、いくつかの場合には、チャンバは、少なくとも1日間(たとえば、1日間~少なくとも30日間)にわたり薬物を収納するように設計可能である。いくつかの場合には、チャンバは、約1カ月~約2年間にわたり薬物を収納するように設計可能である。収納は、室温(たとえば、約20℃)または冷蔵温度(たとえば、約-4℃~約4℃)で行うことが可能である。いくつかの場合には、薬物容器は、投与される医薬製剤の2つ以上の成分(たとえば、APIと希釈剤、または2つの異なる薬物)を各チャンバに1つずつ個別に収納するように構成されたデュアルチャンバカートリッジでありうるか、またはそれを含みうる。かかる場合には、デュアルチャンバカートリッジの2つのチャンバは、人体もしくは動物体への投薬前および/または投薬中に2つ以上の成分間の混合が可能になるように構成可能である。たとえば、2つのチャンバは、互いに流体連通するように(たとえば、2つのチャンバ間の導管を介して)かつ所望により投薬前にユーザによる2つの成分の混合が可能になるように構成可能である。代替的または追加的に、2つのチャンバは、人体または動物体への成分の投薬時に混合が可能になるように構成可能である。
本明細書に記載の薬物送達デバイスに含まれる薬物または薬剤は、多くの異なるタイプの医学的障害の治療および/または予防のために使用可能である。障害の例としては、たとえば、糖尿病または糖尿病に伴う合併症たとえば糖尿病性網膜症、血栓塞栓障害たとえば深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症が挙げられる。障害のさらなる例は、急性冠症候群(ACS)、アンギナ、心筋梗塞、癌、黄斑変性、炎症、枯草熱、アテローム硬化症および/または関節リウマチである。APIおよび薬物の例は、ローテリステ2014年(Rote Liste 2014)(たとえば、限定されるものではないがメイングループ12(抗糖尿病薬剤)または86(オンコロジー薬剤))やメルク・インデックス第15版(Merck Index,15th edition)などのハンドブックに記載されているものである。
1型もしくは2型糖尿病または1型もしくは2型糖尿病に伴う合併症の治療および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえば、ヒトインスリン、もしくはヒトインスリンアナログもしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、GLP-1アナログもしくはGLP-1レセプターアゴニスト、はそのアナログもしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害剤、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、またはそれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「アナログ」および「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドに存在する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失および/または交換によりおよび/または少なくとも1つのアミノ酸残基の付加により天然に存在するペプチドの構造たとえばヒトインスリンの構造から形式的に誘導可能な分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換アミノ酸残基は、コード可能アミノ酸残基または他の天然に存在する残基または純合成アミノ酸残基のどれかでありうる。インスリンアナログは、「インスリンレセプターリガンド」とも呼ばれる。特に、「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドの構造から形式的に誘導可能な分子構造、たとえば、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば脂肪酸)がアミノ酸の1つまたはそれ以上に結合したヒトインスリンの分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然に存在するペプチドに存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失し、および/または非コード可能アミノ酸を含めて他のアミノ酸によって置き換えられ、または天然に存在するペプチドに非コード可能なものを含めてアミノ酸が付加される。
インスリンアナログの例は、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValまたはAlaに置き換えられたうえに位置B29のLysがProに置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28~B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体の例は、たとえば、B29-N-ミリストイル-des(B30)ヒトインスリン、Lys(B29)(N-テトラデカノイル)-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、レベミル(Levemir)(登録商標));B29-N-パルミトイル-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-ミリストイルヒトインスリン;B29-N-パルミトイルヒトインスリン;B28-N-ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28-N-パルミトイル-LysB28ProB29ヒトインスリン;B30-N-ミリストイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30-N-パルミトイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29-N-(N-パルミトイル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン、B29-N-オメガ-カルボキシペンタデカノイル-ガンマ-L-グルタミル-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、トレシーバ(Tresiba)(登録商標));B29-N-(N-リトコリル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)-des(B30)ヒトインスリンおよびB29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
GLP-1、GLP-1アナログおよびGLP-1レセプターアゴニストの例は、たとえば、リキシセナチド(リキスミア(Lyxumia)(登録商標))、エキセナチド(エキセンジン-4、バイエッタ(Byetta)(登録商標)、ビデュリオン(Bydureon)(登録商標)、ヒラモンスターの唾液腺により産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(ビクトーザ(Victoza)(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(シンクリア(Syncria)(登録商標))、デュラグルチド(トルリシティ(Trulicity)(登録商標))、rエキセンジン-4、CJC-1134-PC、PB-1023、TTP-054、ラングレナチド/HM-11260C(エフペグレナチド)、HM-15211、CM-3、GLP-1エリゲン、ORMD-0901、NN-9423、NN-9709、NN-9924、NN-9926、NN-9927、ノデキセン、ビアドール-GLP-1、CVX-096、ZYOG-1、ZYD-1、GSK-2374697、DA-3091、MAR-701、MAR709、ZP-2929、ZP-3022、ZP-DI-70、TT-401(ペガパモドチド(Pegapamodtide))、BHM-034、MOD-6030、CAM-2036、DA-15864、ARI-2651、ARI-2255、チルゼパチド(LY3298176)、バマドゥチド(Bamadutide)(SAR425899)、エキセナチド-XTENおよびグルカゴン-Xtenである。
オリゴヌクレオチドの例は、たとえば、家族性高コレステロール血症の治療のためのコレステロール低下アンチセンス治療剤ミポメルセンナトリウム(キナムロ(Kynamro)(登録商標))、またはアルポート症候群の治療のためのRG012である。
DPP4阻害剤の例は、リナグリプチン、ビダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンである。
ホルモンの例としては、脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモンまたはレギュラトリー活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニスト、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(Somatropine)(ソマトロピン(Somatropin))、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンが挙げられる。
多糖の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはそれらの誘導体、もしくは硫酸化多糖たとえばポリ硫酸化形の上述した多糖、および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例は、エノキサパリンナトリウムである。ヒアルロン酸誘導体の例は、ハイランG-F20(シンビスク(Synvisc)(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムである。
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、イムノグロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。イムノグロブリン分子の抗原結合部分の例としては、抗原への結合能を保持するF(ab)およびF(ab’)2フラグメントが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、キメラ抗体、脱免疫化もしくはヒト化抗体、完全ヒト抗体、非ヒト(たとえばネズミ)抗体、または一本鎖抗体でありうる。いくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を有するとともに補体を固定可能である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcレセプターへの結合能が低減されているか、または結合能がない。たとえば、抗体は、Fcレセプターへの結合を支援しない、たとえば、Fcレセプター結合領域の突然変異もしくは欠失を有するアイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは突然変異体でありうる。抗体という用語は、4価二重特異的タンデムイムノグロブリン(TBTI)および/またはクロスオーバー結合領域配向を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗原結合分子も含む。
「フラグメント」または「抗体フラグメント」という用語は、完全長抗体ポリペプチドを含まないが依然として抗原に結合可能な完全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を含む抗体ポリペプチド分子由来のポリペプチド(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)を指す。抗体フラグメントは、完全長抗体ポリペプチドの切断部分を含みうるが、この用語は、かかる切断フラグメントに限定されるものではない。本発明に有用な抗体フラグメントとしては、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、線状抗体、単一特異的または多重特異的な抗体フラグメント、たとえば、二重特異的、三重特異的、四重特異的および多重特異的抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)、1価または多価抗体フラグメント、たとえば、2価、3価、4価および多価の抗体、ミニボディ、キレート化組換え抗体、トリボディまたはビボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュール免疫医薬(SMIP)、結合ドメインイムノグロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体が挙げられる。抗原結合抗体フラグメントの追加の例は当技術分野で公知である。
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、特異的抗原認識を媒介する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。「フレームワーク領域」という用語は、CDR配列でないかつ抗原結合が可能になるようにCDR配列の適正配置を維持する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、典型的には抗原結合に直接関与しないが、当技術分野で公知のように、ある特定の抗体のフレームワーク領域内のある特定の残基は、抗原結合に直接関与しうるか、またはCDR内の1つもしくはそれ以上のアミノ酸と抗原との相互作用能に影響を及ぼしうる。
抗体の例は、抗PCSK-9 mAb(たとえば、アリロクマブ)、抗IL-6 mAb(たとえば、サリルマブ)、および抗IL-4 mAb(たとえば、デュピルマブ)である。
本明細書に記載のいずれのAPIの薬学的に許容可能な塩も、薬物送達デバイスで薬物または薬剤に使用することが企図される。薬学的に許容可能な塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。
本発明の完全な範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載するAPI、構成、装置、方法、システム、および実施形態の様々な構成要素に修正(追加および/または削除)を加えることができ、本発明はそのような修正およびそのあらゆる均等物を包含することが、当業者には理解されよう。
本開示の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を本開示に加えることができることが、当業者にはさらに明らかであろう。さらに、添付の特許請求の範囲で使用されるいずれの参照番号も、本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではないことに留意されたい。
以下、専用のまたはコーディングされたハウジング構成要素を有する注射デバイスの多数の例について、図面を参照することによってより詳細に説明する。
薬物送達デバイスの一例を概略的に示す図である。 図1の薬物送達デバイスの分解図の一例を示す図である。 薬物送達デバイスのコーディングされたハウジングの一例を示す図である。 コーディングされたハウジングの別の例を示す図である。 コーディングされたハウジングのさらなる例を示す図である。 第1のハウジング構成要素の第1の連結端の斜視図である。 第2のハウジング構成要素の第2の連結端に連結された第1の連結端の断面図である。 第1のタイプのコーディング機能および相補形の対向コーディング機能の一例を示す図である。 第2のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第3のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第1のタイプのコーディング機能および相補形の対向コーディング機能の一例を示す図である。 第2のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第3のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第1のハウジング構成要素に設けられた機械的コーディングのさらなる例を示す図である。 第2のハウジング構成要素のレセプタクルに設けられた相補形の対向コーディングを示す図である。 機械的コーディングのさらなる例を示す図である。 機械的対向コーディングのさらなる例を示す図である。 図16および図17による第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素の長手方向断面図である。 図17による第2のハウジング構成要素の斜視断面図である。 第1のハウジング構成要素の機械的コーディングの別の例を示す図である。 第2のハウジング構成要素のさらなる対向コーディングを示す図である。 相互にコーディングされた第1および第2のハウジング構成要素の長手方向断面図である。 図21の機械的対向コーディングの斜視部分断面図である。 機械的コーディングの別の例を示す図である。 機械的対向コーディングのさらなる例を示す図である。 第1のタイプの機械的コーディングおよび相補形の機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第2のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングを示す図である。 第3のタイプの機械的コーディングおよび機械的対向コーディングの別の例を示す図である。 第1のハウジング構成要素の近位連結端の拡大図である。 図29の第2のハウジング構成要素に設けられたレセプタクルの詳細図である。
図1および図2に、手持ち式注射デバイスの多数の例のうちの1つのみが示されており、これは概してウェアラブル電子デバイスと組み合わせて使用可能である。図1および図2に示されているデバイスは、ハウジング10を含む充填済みの使い捨て注射デバイスであり、ハウジング10には注射針15を取り付けることができる。注射針15は、注射デバイス1のハウジング10の遠位セクションを密閉および保護するように構成された内側ニードルキャップ16および外側ニードルキャップ17または保護キャップ18のいずれかによって保護される。ハウジング10は、第1のハウジング構成要素100および第2のハウジング構成要素200を含む。第2のハウジング構成要素は、図2に示されている駆動機構8および/または用量設定機構9を収容するように構成された主ハウジング部材を形成することができる。第1のハウジング構成要素100は、カートリッジホルダとして構成される。第1のハウジング構成要素100は、第2のハウジング構成要素200に恒久的または解放可能に連結することができる。
第1のハウジング構成要素100は、典型的には、液体薬剤が充填されたカートリッジ6を収容するように構成される。カートリッジ6は、バレル25の内側に位置する栓7によって近位方向3に封止された円筒形または管状のバレル25を含む。栓7は、ピストンロッド20によってカートリッジ6のバレル25に対して遠位方向2に変位可能である。カートリッジ6の遠位端は、セプタムとして構成された穿孔可能な封止部26によって封止されており、封止部26は、注射針15の近位向きの先端を有する端部によって穿孔可能である。カートリッジホルダ、したがって第1のハウジング構成要素100は、その遠位端にねじ付ソケット28を含み、ねじ付ソケット28は、注射針15のそれに対応するねじ付部分にねじ係合する。注射針15を第1のハウジング構成要素100の遠位端に取り付けることによって、カートリッジ6の封止部26を貫通し、それによってカートリッジ6の内部への流体伝達アクセスを確立する。
注射デバイス1がたとえばヒトインスリンを投与するように構成されるとき、注射デバイス1の近位端にある用量ダイヤル12によって設定される投与量を、いわゆる国際単位(IU)で表示することができ、1IUは約45.5μg(1/22mg)の純結晶インスリンと生物学的に同等である。用量ダイヤル12は、用量ダイヤルを含むことができ、または用量ダイヤルを形成することができる。
図1および図2にさらに示されているように、ハウジング10、たとえば第2のハウジング構成要素200は、投与量窓13を含み、投与量窓13は、ハウジング10内のアパーチャの形態とすることができる。投与量窓13は、現在設定されている用量の視覚インジケーションを提供するために、用量ダイヤル12が回されたときに動くように構成された数字スリーブ80の制限された部分を使用者が見ることを可能にする。用量ダイヤル12は、用量の設定および/または投薬もしくは排出中に回されたとき、ハウジング10に対して螺旋経路上を回転させられる。
注射デバイス1は、投与量ノブ12を回すことで機械クリック音を引き起こし、使用者に音響フィードバックを提供するように構成することができる。クリック音は、典型的には、クリックノイズ生成器45によって生成される。概して、クリックノイズ生成器45は、様々な異なる方法で実装することができる。数字スリーブ80は、インスリンカートリッジ6内のピストンと機械的に相互作用する。針15が患者の皮膚部分に刺されて、トリガ11または注射ボタンが押されたとき、表示窓13内に表示されている用量が注射デバイス1から排出される。トリガ11が押されてから特定の時間にわたって注射デバイス1の針15が皮膚部分内に留まったとき、用量は実際に患者の体内へ注射される。液体薬剤の用量の排出もまた、機械クリック音を引き起こすことができるが、このクリック音は、用量ダイヤル12を使用したときに生じたクリック音とは異なる。このため、注射デバイス1は、別個の、したがって第2の、クリックノイズ生成器(図示せず)を含むことができる。
この実施形態では、インスリン用量の送達中、用量ダイヤル12は、軸方向運動で、すなわち回転なしで、その初期位置まで戻され、数字スリーブ80は、回転してその初期位置へ戻り、たとえば0単位の用量を表示する。
注射デバイス1は、カートリッジ6が空になるまで、または注射デバイス1内の薬剤の有効期日(たとえば、最初の使用から28日後)に到達するまで、いくつかの注射プロセスに対して使用することができる。
図2に、駆動機構8の一例がより詳細に示されている。駆動機構8は、多数の機械的に相互作用する構成要素を含む。ハウジング10のフランジ状の支持体が、ピストンロッド20の第1のねじ山または遠位ねじ山22にねじ係合されるねじ付軸方向貫通口を含む。ピストンロッド20の遠位端は支承部21を含み、押さえ23が、ピストンロッド20の長手方向軸を回転軸として、支承部21上を自由に回転する。押さえ23は、カートリッジ6の栓7の近位向きの推力受け面に軸方向に当接するように構成される。投薬動作中、ピストンロッド20はハウジング10に対して回転し、それによってハウジング10に対して、したがってカートリッジ6のバレル25に対して、遠位向きの前進運動を受ける。結果として、カートリッジ6の栓7は、ピストンロッド20のハウジング10とのねじ係合により、遠位方向2に明確な距離だけ変位させられる。
ピストンロッド20には、その近位端に第2のねじ山24がさらに設けられる。遠位ねじ山22および近位ねじ山24は、反対の向きである。
ピストンロッド20を受けるために中空の内部を有する駆動スリーブ30がさらに設けられる。駆動スリーブ30は、ピストンロッド20の近位ねじ山24にねじ係合される内側ねじ山を含む。さらに、駆動スリーブ30は、その遠位端に外側ねじ付セクション31を含む。ねじ付セクション31は、遠位フランジ部分32と、遠位フランジ部分32から所定の軸方向距離をあけて位置する別のフランジ部分33との間に、軸方向に制限される。2つのフランジ部分32、33間に、半円形ナットの形態の最終用量リミッタ35が設けられ、最終用量リミッタ35は、駆動スリーブ30のねじ付セクション31に嵌合する内部ねじ山を有する。
最終用量リミッタ35は、ハウジング10の側壁の内側にある相補形の凹部または突起に係合するための径方向凹部または突起を、その外周にさらに含む。このようにして、最終用量リミッタ35は、ハウジング10に、たとえば第2のハウジング構成要素200にスプライン連結される。連続した用量設定手順中の用量増分方向4または時計回り方向における駆動スリーブ30の回転は、駆動スリーブ30に対する最終用量リミッタ35の累積的な軸方向の変位をもたらす。フランジ部分33の近位向きの表面に軸方向に当接する環状ばね40がさらに設けられる。さらに、管状のクラッチ60が設けられる。クラッチ60の第1の端部に、一連の円周方向に向けられた鋸歯が設けられる。クラッチ60の第2の反対の端部に向かって、径方向内方に向けられたフランジが位置する。
さらに、数字スリーブ80とも呼ばれる用量ダイヤルスリーブが設けられる。数字スリーブ80は、ばね40およびクラッチ60の外側に設けられ、ハウジング10の径方向内方に位置する。数字スリーブ80の外面の周りに、螺旋溝81が設けられる。ハウジング10には投与量窓13が設けられており、数字スリーブ80の外面の一部を、投与量窓13を通して見ることができる。ハウジング10には、挿入部62の内側側壁部分に螺旋リブがさらに設けられ、螺旋リブは、数字スリーブ80の螺旋溝81に着座させられる。管状の挿入部62は、ハウジング10の近位端内へ挿入される。挿入部62は、ハウジング10に対して回転不能および軸方向に固定される。数字スリーブ80がハウジング10に対して螺旋運動で回転させられている間の用量設定手順を制限するために、ハウジング10上に第1および第2の止め具が設けられる。
用量ダイヤルグリップの形態の用量ダイヤル12が、数字スリーブ80の近位端の外面の周りに配置される。用量ダイヤル12の外径は、典型的には、ハウジング10の外径に対応および整合する。用量ダイヤル12は、数字スリーブ80に対して、これらの間の相対運動を防止するように固定される。用量ダイヤル12には、中心開口部が設けられる。
用量ボタンとも呼ばれるトリガ11は、実質的にT字形である。トリガ11は、注射デバイス1の近位端に設けられる。トリガ11の心棒64が、用量ダイヤル12内の開口部を通り、駆動スリーブ30の延長の内径を通って、ピストンロッド20の近位端にある受け凹部内へ延びる。心棒64は、駆動スリーブ30内で制限された形で軸方向に動き、駆動スリーブ30に対して回転しないように保持される。トリガ11のヘッドは略円形である。トリガ側壁またはスカートは、ヘッドの周辺部から延びており、用量ダイヤル12の近位からアクセス可能な環状凹部に着座するようにさらに適用される。
用量をダイヤル設定するために、使用者は用量ダイヤル12を回転させる。ばね40がクリックノイズ生成器45としても作用し、クラッチ60が係合された状態で、駆動スリーブ30、ばね40、クラッチ60、および数字スリーブ80は、用量ダイヤル12とともに回転する。用量がダイヤル設定されたという可聴および触覚フィードバックが、ばね40およびクラッチ60によって提供される。鋸歯によって、ばね40とクラッチ60との間でトルクが伝送される。数字スリーブ80上の螺旋溝81および駆動スリーブ30内の螺旋溝は、同じリードを有する。これにより、数字スリーブ80がハウジング10および駆動スリーブ30から延びてピストンロッド20を同じ速度で登ることが可能になる。行程の限界で、数字スリーブ80上の径方向止め具が、ハウジング10上に設けられた第1の止め具または第2の止め具に係合して、第1の回転方向、たとえば用量増分方向4のさらなる動きを防止する。ピストンロッド20の回転は、ピストンロッド20上の全体的な駆動されるねじ山の方向が反対になっていることによって防止される。
ハウジング10に固定された最終用量リミッタ35は、駆動スリーブ30の回転によってねじ付セクション31に沿って前進させられる。最終用量投薬位置に到達したとき、最終用量リミッタ35の表面上に形成された径方向止め具が、駆動スリーブ30のフランジ部分33上の径方向止め具に当接し、最終用量リミッタ35および駆動スリーブ30の両方がさらに回転することを防止する。
使用者が不注意で所望の投与量を超えてダイヤル設定した場合、ペン注射器として構成された注射デバイス1は、カートリッジ6から薬剤を投薬することなく、投与量を下方にダイヤル設定することを可能にする。このため、用量ダイヤル12は簡単に逆回転される。これにより、システムは逆に作用する。このとき、ばねまたはクリッカ40の可撓アームは、ばね40が回転することを防止するラチェットとして作用する。クラッチ60を介して伝送されるトルクにより、鋸歯は互いを載り越えて、ダイヤル設定された用量の低減に対応するクリックを生み出す。典型的には、鋸歯は、各鋸歯の円周方向範囲が単位用量に対応するように配置される。ここで、クラッチは、ラチェット機構として働くことができる。
代替または追加として、ラチェット機構90は、管状クラッチ60の側壁上の可撓アームなど、少なくとも1つのラチェット機能91を含むことができる。少なくとも1つのラチェット機能91は、たとえば可撓アームの自由端上に径方向外方に延びる突起を含むことができる。突起は、数字スリーブ80の内側にあるそれに対応する形状の対向ラチェット構造に係合するように構成される。数字スリーブ80の内側は、鋸歯プロファイルを有する長手方向の形状の溝または突起を含むことができる。用量のダイヤル設定または設定中、ラチェット機構90は、数字スリーブ80が第2の回転方向5に沿ってクラッチ60に対して回転することを可能にしてそれを支持し、この回転は、クラッチ60の可撓アームの規則的なクリックを伴う。第1の回転方向に沿って数字スリーブ80に印加される角運動量は、クラッチ60へ不変に伝達される。ここで、ラチェット機構90の相互に対応するラチェット機能は、数字スリーブ80からクラッチ60へのトルク伝送を提供する。
所望の用量がダイヤル設定されたとき、使用者は、トリガ11を押し下げることによって、設定された用量を簡単に投薬することができる。これにより、クラッチ60が数字スリーブ80に対して軸方向に変位し、その犬歯を係合解除する。しかし、クラッチ60は、駆動スリーブ30に対して回転方向に固定されたままである。数字スリーブ80および用量ダイヤル12はここで、螺旋溝81に従って自由に回転する。
この軸方向運動により、ばね40の可撓アームを変形させて、投薬中に鋸歯が緩められないことを確実にする。これにより、駆動スリーブ30がハウジング10に対して回転することが防止されるが、駆動スリーブ30は依然としてハウジング10に対して軸方向には自由に動く。その後、遠位向きの投薬圧力がトリガ11から取り除かれたとき、この変形を使用してばね40およびクラッチ60を駆動スリーブ30に沿って逆方向に付勢し、クラッチ60と数字スリーブ80との間の連結を回復する。
駆動スリーブ30の長手方向の軸方向運動は、ハウジング10の支持体の貫通口を通ってピストンロッド20を回転させ、それによってカートリッジ6内の栓7を前進させる。ダイヤル設定された用量が投薬された後、用量ダイヤル12から延びる少なくとも1つの止め具がハウジング10の少なくとも1つの対応する止め具に接触することによって、数字スリーブ80のさらなる回転が防止される。数字スリーブ80の軸方向に延びる縁部または止め具のうちの1つが、ハウジング10の少なくとも1つまたはいくつかの対応する止め具に当接することによって、0用量位置を決定することができる。
上述した排出機構または駆動機構8は、概して使い捨てのペン注射器内に実装可能な複数の異なる構成の駆動機構のうちの1つに対する例示にすぎない。上述した駆動機構は、全体が参照によって本明細書に組み入れられる、たとえばWO2004/078239A1、WO2004/078240A1、またはWO2004/078241A1により詳細に説明されている。
図3~図30のいずれかに示されているハウジング10は、第1のハウジング構成要素100および第2のハウジング構成要素200を含む。第1のハウジング構成要素100は、カートリッジホルダとして構成される。第1のハウジング構成要素100は、その中空の内部の内側にカートリッジ6を収容するようなサイズおよび形状である。カートリッジホルダ、したがって第1のハウジング構成要素100は、第1の連結端101を含む。第1の連結端101は、第1のハウジング構成要素100の近位端を形成する。それに対応して、第2のハウジング構成要素200は、典型的にはハウジング構成要素200の遠位端に、第2の連結端201を含む。
第1の連結端101は、第2の連結端201に対して機械的に連結可能である。示されているように、第1のハウジング構成要素100は、第1の連結端101を形成する挿入部110を含む。第2のハウジング構成要素200は、挿入部110を受けるような形状およびサイズのレセプタクル210を含む。挿入部110は、第2のハウジング構成要素200に対する長手方向摺動運動によって、特に近位方向3に沿って、レセプタクル210内へ挿入可能である。
挿入部110は、第1のハウジング構成要素100の近位端を形成する。挿入部110は、近位端面112を含む。挿入部110は、遠位方向2に向かって、第1のハウジング構成要素100の管状の側壁102から、したがって挿入部110の側壁102からも、径方向外方に突出するフランジセクション115によって制限される。
フランジセクション115は、管状の挿入部110の周囲全体にわたって延びる円周方向リムを含む。フランジセクション115は、近位方向3に向かって、近位方向3を向いている当接面114を含む。当接面114は、第2のハウジング構成要素の側壁202の遠位端面214に軸方向に当接するように構成される。
第1および第2のハウジング構成要素100、200を相互に固定するために、挿入部110上に締結要素120が設けられ、締結要素120は、レセプタクル210の内側に設けられたそれに対応する形状または相補形の対向締結要素220に動作可能に係合する。たとえば図6および図7により詳細に示されているように、ここに示されている例では、締結要素120はスナップ要素121を含み、スナップ要素121は、レセプタクル210の側壁202の内側203に設けられたそれに対応する形状または相補形の対向スナップ要素221に係合するように構成される。スナップ要素121は、図6に示されている径方向突起122を含み、径方向突起122は、レセプタクル210の側壁202上の対向締結要素220の径方向凹部222に係合するような形状および構成である。
図7に示されているように、それぞれ挿入部110の側壁102の外面およびレセプタクル210の側壁202の内面203には、多数の締結要素120および相補形の対向締結要素220が設けられる。相互に対応するスナップ要素121および対向スナップ要素221によって、第1および第2のハウジング構成要素100、200のスナップフィット係合を提供することができる。
挿入部110の外面105には、長手方向端面112からフランジセクション115へ延びる長手方向の突起130またはリブがさらに設けられる。ここに示されている例では、2つの正反対に位置する長手方向溝230が設けられる。レセプタクル210の内面203には、少なくとも1つの長手方向溝230が設けられ、長手方向溝230は、挿入部110をレセプタクル210内へ挿入したときに突起130に係合して突起130に沿って摺動するような形状およびサイズである。突起130および溝230は、挿入部110およびレセプタクル210の固定された係合を提供する。この固定された係合によって、挿入部110はレセプタクル210に回転不能にロックされる。したがって、レセプタクル210内への挿入部110の純粋に長手方向の摺動運動によって、第1のハウジング構成要素100および第2のハウジング構成要素200の相互の固定および締結が得られる。
図3~図7では、機械的対向コーディング250に対して相補形の機械的コーディング150の一例が概略的に示されている。図6により詳細に示されているように、第1のハウジング構成要素100の挿入部110は、スナップ要素121を有する締結要素120を含み、スナップ要素121は、第2のハウジング構成要素200に設けられた対向締結要素220の相補形の対向スナップ要素221に係合するように構成される。締結要素120は、スナップ要素121として実装される。締結要素120は、径方向突起または突出物122を含み、径方向突起または突出物122は、第2のハウジング構成要素200の側壁202にある径方向凹部222に対して相補形である。径方向凹部222は、完全に側壁202を通って延びる貫通凹部としてここに示されている。他の例では、径方向凹部222は、レセプタクル210の内面203にのみ設けられた貫通していない凹部である。ここで、第2のハウジング構成要素200の外面205は、いかなる凹部または同様の対向締結要素220も含まない。
示されている例では、スナップ要素121の径方向突起122は、挿入部110から径方向外方に突出する。径方向突起122は、径方向に弾性変形可能とすることができる。これは、舌部分124の外面に径方向外方に延びる径方向突起122を設けることによって実現することができる。舌部分124は、挿入部110の一部であるが、舌部分124を円周方向(w)に制限する第1および第2の長手方向スリット126によって、挿入部110の側壁から分離される。スリット126は、フランジセクション115から長手方向端面212へ長手方向(z)に延びる。舌部分124は、フランジセクション115に排他的に連結することができる。舌部分124は、挿入部110で径方向に対して弾性的に屈曲可能とすることができ、弾性的に変形可能とすることができ、かつ/または旋回可能に支持することができる。
挿入方向の方を向いている、したがってそれぞれのハウジング構成要素100の自由端の方を向いている、舌部分124の長手方向端において、斜面セクションまたは面取り125が設けられる。この斜面セクションまたは面取り125は、レセプタクル210の側壁202に接触するとき、舌部分124の径方向内方に向けられた屈曲または曲げを誘起して支持する。
図6および図7の例では、挿入部110が、レセプタクル210の側壁202から径方向内方に延びる長手方向に延びる突起130に係合するように構成された長手方向溝230を含む。
締結要素120は、機械的コーディング150に一体形成される。言い換えれば、機械的コーディング150は、締結要素120に一体化することができ、逆も同様である。それに応じて、突起122は、機械的コーディング機能151を形成または構成する。それに応じて、レセプタクル210の側壁202内に設けられた径方向凹部222が、機械的対向コーディング250を画成する。径方向突起122の幾何形状、幾何学的範囲、および/または位置のうちの少なくとも1つが、機械的コーディング機能151を画成する。同様に、径方向凹部222の幾何形状、範囲、サイズ、および/または位置のうちの少なくとも1つが、機械的対向コーディング機能251を画成する。
一連の図8~図10に示されている例では、相互に対応する機械的コーディング150、150’、150”およびそれぞれの機械的対向コーディング250、250’、250”の3つの異なるペアリングが示されている。その限りにおいて、図8~図10の各々は、薬物送達デバイス1の特に符号化されたハウジング10、10’、10”を示す。ハウジング10の第1のハウジング構成要素100は、他のハウジング10’、10”のうちのいずれかの第2のハウジング構成要素200’、200”に係合することができない。逆も同様であり、ハウジング10の第2のハウジング構成要素200は、他のハウジング10’、10”のうちのいずれか1つの第1のハウジング構成要素100’、100”に係合することができない。
その限りにおいて、図8~図10は、注射デバイスの多数のハウジング10、10’、10”のキットを示し、選択されたハウジング10、10’、10”の第1のハウジング構成要素100は、同じハウジング10の第2のハウジング構成要素200に排他的に連結可能であり、ハウジングのキットの他のハウジング10’、10”のうちのいずれかの第2のハウジング構成要素200’、200”に連結することは防止される。
機械的コーディング機能151は、締結要素120の長手方向位置の組合せによって、したがってそれぞれのスナップ要素121の長手方向位置ならびにスナップ要素121および/またはその径方向突起122の長手方向範囲の組合せによって画成される。概して、スナップ要素121は、コーディング機能151と見なすことができ、径方向突起122は、径方向コーディング突起152と見なすことができる。
一連の図8~図10に見ることができるように、コーディング機能151、151’、151”の長手方向位置は、長手方向(z)に対して変化する。同様に、コーディング機能の長手方向範囲、特に径方向突起122、122’、122”の長手方向範囲も変化する。同様に、相補形の対向コーディング機能251、251’、251”の長手方向位置および径方向凹部222、222’、222”のそれぞれの長手方向範囲も、それに応じて変化する。このようにして、機械的コーディング150が機械的対向コーディング250に排他的にペアリング可能、組合せ可能、および/または係合可能になることを確実にすることができる。
最終組立て構成で、すなわちフランジセクション115の近位面114が第2のハウジング構成要素200の遠位端面214に軸方向に当接するとき、スナップ要素121の径方向突起122は、相補形の対向締結要素220の径方向凹部222に係合する。示されているように、径方向突起122の長手方向範囲は、径方向凹部222の長手方向範囲に密接に整合する。図9および図10の例によって明らかになるように、径方向突起122’、122”の長手方向範囲が徐々に増大するにつれて、それぞれのコーディング機能151’、151”の長手方向位置は当接面114からますます離れる。
それに応じて、径方向凹部222、したがって対向コーディング機能251’、251”の長手方向距離は、端面214からますます離れる。
それに応じて、径方向凹部222、222’、222”の長手方向位置を変え、それに対応して径方向突起122、122’、122”の長手方向位置を変えることによって、第2の連結端201の自由端上の径方向凹部222、222’、222”の長手方向距離の増大は、径方向凹部222、222’、222”の長手方向範囲の増大を伴い、それに対応して、それに対応する形状の径方向突起122、122’、122”の長手方向範囲の増大を伴う。このようにして、コーディング機能151が、利用可能な対向コーディング機能251、251’、251”のうちの1つの特定の対向コーディング機能251のみに排他的に係合可能になることが保証される。
コーディング機能151を整合しない対向コーディング機能251’、251”のうちの1つとペアリングしようとしたとき、したがって図8の挿入部110のコーディング機能151を、図9または図10に示されている対向コーディング機能251’、255’を備えたレセプタクル210内へ係合しようとしたとき、径方向突起122は、それぞれの対向コーディング機能251’、255”の長手方向位置に到達しない。対向コーディング機能251’、251”のうちのいずれかに空間的に重複する前に、当接面114が軸方向端面214に係合し、レセプタクル210内への挿入部110のあらゆるさらなる近位向きの動きを阻止する。
逆に、図9または図10のいずれかのコーディング機能151’、151”のうちのいずれかを図8のレセプタクル210内へ挿入しようとしたとき、径方向突起122’、122”は、径方向凹部222の上を径方向凹部222を横切って摺動することがある。しかし、径方向突起122’、122”の長手方向範囲は径方向凹部222の長手方向範囲より大きいため、径方向突起122’、122”が径方向凹部222に係合することはできない。凹部222の長手方向範囲は、径方向突起122’、122”の長手方向範囲より小さい。それに応じて、コーディング機能151’、151”が対向コーディング機能251に係合することが妨げられる。長手方向範囲に関するこの差によって、スナップ要素121’、121”は、対向スナップ要素221に係合することができない。
一連の図11~図13のさらなる例示では、ハウジング10、10’、10”のキットの機械的コーディング150、150’、150”の別の例が示されている。ここで、スナップ要素121、121’、121”の長手方向位置および/または長手方向範囲が修正および幾何学的変化を受けるだけでなく、円周方向延長に対する、したがって円周方向(w)に沿ったそれぞれのスナップ要素121、121’、121”の範囲もまた、それぞれの修正を受ける。
相補形の対向コーディング機能250、250’、250”およびそれぞれの対向コーディング機能251、251’、251”のサイズおよび位置は、それぞれの修正および変化を受ける。一連の図11~図13の例示から明らかになるように、径方向突起122’は、径方向突起122より当接面214から長手方向にさらに離れて位置する。同じことが、長手方向端面214に関して、径方向凹部222に対する径方向凹部222’にも当てはまる。同時に、径方向突起122’の長手方向範囲および円周方向範囲は、径方向突起122の長手方向範囲および円周方向範囲より大きい。
同じことが、径方向突起122”と比べて、径方向突起122’に対しても当てはまる。径方向突起122”の円周方向および長手方向の範囲またはサイズは、径方向突起122’の円周方向および長手方向の範囲またはサイズより大きい。このようにして、機械的コーディング150’、150”のうちの1つまたはコーディング機能151’、151”のうちの1つを、機械的対向コーディング250または機械的対向コーディング機能251に係合しようとしたとき、径方向凹部222の円周方向および長手方向範囲が径方向突起122’、122”のうちのいずれかの円周方向または長手方向範囲より小さいため、それぞれの径方向突起122’、122”は、対向コーディング機能251または径方向凹部222に係合することができない。
図14~図19に、機械的対向コーディング450に対して相補形の機械的コーディング350の一例が示されている。機械的コーディング350は、機械的コーディング機能351を含む。コーディング機能351は、第1のハウジング構成要素100の第1の連結端101にある挿入部110の外面105に設けられた径方向突起352を含む。ここでも、第1のハウジング構成要素100は、管状側壁102を含む。側壁102は、近位方向に向かって、近位端面112を含む。近位端面112は、平面の形状であり、環状構造を含む。示されている例では、機械的コーディング350は、第1のハウジング構成要素100の側壁102の外面105に2つ設けられている。機械的コーディング350は、特定の円周方向位置および正反対の位置に設けられる。そのような2倍のコーディング350は、相補形の機械的対向コーディング450に係合する機械的コーディング350の安定性および機械的剛性を強化するのに有益である。
示されている例では、締結要素320は、コーディング機能351に一体化される。ここで、締結要素320は、スナップ要素321を含む。締結要素320は、側壁102の外面105から径方向外方に突出する径方向突起322を含む。径方向突起322は、長手方向に沿って位置合わせされた細長いリブを含む。示されている例では、径方向突起322は、端面112に隣接する。
図15および図19に示されている対向コーディング機能451は、レセプタクル210の側壁202の内面に径方向凹部452を含む。対向コーディング450の対向コーディング機能451は、径方向凹部452を含む。径方向凹部452は、コーディングされた溝454を含む。コーディングされた溝454は、第1の溝部分455および第2の溝部分456を含む。第1の溝部分455は、第2のハウジング構成要素200の側壁202の遠位端面214に隣接する。
第1の溝部分455は、長手方向に延びる。第1の溝部分455はより直線状であり、端面214から反対に位置する端面212へ延び、端面212は、側壁202の径方向内方に延びるフランジ部分によって形成され、近位方向3にレセプタクル210の範囲を定めている。第2の溝部分456は、円周方向(w)に延びる。第2の溝部分456は、第1の溝部分455に合流する。第1の溝部分455および第2の溝部分456は、L字形のコーディングされた溝454を形成する。示されている例では、第2の溝部分456は、端面212の遠位側に隣接する。
コーディングされた溝454は、対向締結要素420の溝424に一致する。言い換えれば、対向締結要素420および対向コーディング450は、レセプタクル210の内面203で同じ幾何構造を共有する。言い換えれば、対向締結要素420は、機械的対向コーディング450に一体化される。逆も同様であり、機械的対向コーディング450は、対向締結要素420に一体化される。このようにして、対向締結要素420は、締結要素320のスナップ機能321に係合するための対向スナップ機能421を含む。対向締結要素420は、隆起部423および凹部422を含む。凹部422および隆起部423は、締結要素320のスナップ要素321に係合するための対向スナップ要素421を構成または形成する。
示されているように、隆起部423は、第2の溝部分426の終端またはその付近に、径方向内方に延びる突起を含む。ここで、第2の溝部分426は、第2の溝部分456に一致する。第1の溝部分425は、第1の溝部分455に一致する。
第1の連結端101を第2の連結端201に連結するために、挿入部110は、レセプタクル210内へ長手方向に沿って挿入される。レセプタクル210への挿入部110の長手方向に摺動する挿入運動を有効にするために、締結要素320、したがってコーディング機能351は、それぞれ相補形の対向締結要素420およびそれぞれの対向コーディング機能451と位置合わせされなければならない。適当に位置合わせされたとき、径方向突起322、352を第1の溝部分425、455内へ挿入することができる。このとき挿入部110は、長手方向端面112がレセプタクルの端面212に軸方向に当接するまで、第2のハウジング構成要素200に対して長手方向に動くことが可能になる。
次いで、中間組立て構成に到達する。適当に符号化された場合、したがってコーディング350が対向コーディング450に整合した場合、コーディング機能351は、その長手方向位置ならびにその長手方向延長に関して、対向コーディング機能451に整合する。このとき中間組立て構成で、径方向突起322、352は、第2の溝部分426、456と長手方向に位置合わせされ、突起322、352の長手方向範囲は、第2の溝部分426、456の長手方向幅に整合する。
次いで、第2の組立て工程で、第1のハウジング構成要素100、したがって挿入部110は、ハウジング構成要素100、200の長手方向中心軸を回転軸として、レセプタクル210に対して時計回りに回転させることが可能になる。結果として、径方向突起322、352は第2の溝部分426、456に入り、径方向突起322、したがってスナップ機能321が対向スナップ要素421にポジティブ係合する。
最終的に、最終組立て構成に到達したとき、突起322、352は、第1の溝部分425、455に合流する第2の溝部分426、456の特定の端部とは反対側の第2の溝部分426、456の終端にある径方向凹部422内に位置する。
図16~図19の例では、第2の溝部分426、456の円周方向範囲は、図15の例と比べてやや短い。ここで、径方向内方に突出する隆起423および径方向凹部422によって形成される対向スナップ要素421は、円周方向に第1の溝部分425、455に隣接して位置する。ここでも、機械的コーディング350は、径方向突起352の長手方向範囲および長手方向位置が第2の溝部分426、456のサイズおよび位置に整合した場合のみ、すなわち空間的に重複した場合のみ、機械的対向コーディング450に整合する。
図20~図23に、コーディング機能351’および相補形の対向コーディング機能451’の別の例が示されている。それぞれのコーディング機能および対向コーディング機能351’および451’は、第2のタイプの1対のコーディングおよび対向コーディングを表す。ここで、コーディング機能351’はまた、レセプタクル210の側壁202の内面203に設けられた径方向凹部452に対して相補形の径方向突起352を含む。図14~図19に示されているコーディング350および対向コーディング450とは逆に、コーディング機能351、したがって突起352は、挿入部110の長手方向端面112から長手方向にずれて位置する。それに対応して、コーディングされた溝454の形態の対向コーディング機能451’は、図14~図19に示されているコーディングされた溝とは区別されるコーディングされた溝454を含む。図21~図23に示されているように、対向コーディング機能451’の第2の溝部分456は、端面212から所定の距離をあけて位置する。
対向締結要素420および対向コーディング450’の第2の溝部分426、456は、長手方向端面214から、図14~図19の例に示されているそれぞれの距離より小さい距離をあけて位置する。加えて、第2の溝部分426、456の長手方向範囲もまた、図14~図19に示されている第1のタイプの対向締結要素420または対向締結機能450の第2の溝部分426、456と比べて低減されている。
それに加えて、レセプタクル210および挿入部110の全体的な幾何形状は、実質的に変更されていないままであり、第2のタイプの対向コーディング機能451’の溝454の断面は、第1のタイプの対向コーディング機能451の第1の溝部分455の断面と同一である。
図14~図19に示されている第1のタイプのコーディング350および対向コーディング450は、図20~図23に示されているコーディング350’および相補形の対向コーディング450に適合しない。使用者が、図14または図16に示されているコーディング350を、整合しないまたは適合しない対向コーディング450’に係合させようとした場合、コーディング350のそれぞれのコーディング突起352は、対向コーディング450’の第2のコーディング溝456と位置合わせされうる。コーディング350の径方向突起352の長手方向範囲は、対向コーディング450’の溝部分456の長手方向幅より大きいため、第1のタイプのコーディング350は、第2のタイプの機械的対向コーディング450’の溝部分456に係合することができない。
逆も同様であり、第2のタイプの機械的コーディング350’は、第1のタイプの機械的対向コーディング450に適合しない。図20に示されている挿入部110を、図15または図17のレセプタクル210内へ挿入することは可能であってよい。中間組立て構成に到達したとき、すなわち端面112が端面212に長手方向に当接したとき、機械的コーディング350’の径方向突起352は、機械的対向コーディング450の第2の溝部分426と位置合わせされない。機械的コーディング350’の突起352は、第1のタイプの機械的対向コーディング450の第2の溝部分456から長手方向にずれる。
それに応じて、長手方向軸を回転軸としたレセプタクル210に対する挿入部110の回転は、実質的に阻止および妨害される。第1および第2のタイプの整合しないまたは適合しないコーディングおよび対向コーディングは、締結要素320が対向締結要素420に係合することを防止および阻止する。
一般規則として、少なくとも第1のハウジング10および第2のハウジング10’を含むキットを確立するために、それぞれの連結端201の自由端から径方向凹部452までの長手方向距離、したがって第2の溝部分426、456の長手方向位置の増大が、径方向凹部の長手方向範囲の増大、ならびにそれに対応する形状の径方向突起352の距離および長手方向範囲の対応する増大を伴うことが実現される。突起352の長手方向範囲が大きければ大きいほど、それぞれの連結端101の自由端から径方向突起352までの距離も大きくなるはずである。
図24および図25に、締結要素320および機械的コーディングの別の例が示されている。ここで、締結要素320および機械的コーディング350は一致せず、または空間的に重複しない。逆に、締結要素320は、挿入部110の側壁102の外面105上で特定の円周方向位置に設けられる。コーディング350は、挿入部110の外面105上で異なる円周方向位置に設けられる。締結要素320は、挿入部110の外面105から径方向外方に突出する突起322を含む。図25に示されているように、突起322は、相補形の対向締結要素420内へ挿入されるように構成される。
締結要素320およびやや凸形の径方向突起322が、スナップ要素321を形成する。対向締結要素420は、相補形の対向スナップ要素421を含む。対向スナップ要素421は、径方向内方に延びる突出物または隆起423と、径方向隆起部423に円周方向に隣接して位置する径方向凹部422とを含む。隆起423および凹部422は、円周方向に延びる第2の溝部分426内に位置する。
対向締結要素420は、第1の溝部分425および第2の溝部分426を含む。第1の溝部分425は長手方向に延び、第2の溝部分426は円周方向に延びる。第2の溝部分426は、第1の溝部分425に合流する。
図25に示されているように、第1の溝部分425の断面幾何形状は、径方向突起322の凸形の形状に整合する。
対向コーディング450は、たとえば対向締結要素420に対して正反対に、円周方向にずれて設けられる。異なるコーディング350、350’、350”およびそれに対応する形状の対向コーディング450、450’、450”の多数の例が、一連の図26~図28に示されている。
コーディング350、350’、350”の数の比較から明らかになるように、コーディング突起352、352’、352”の長手方向位置は、それぞれの径方向突起352、352’、352”の長手方向範囲とともに変化する。第1のタイプのコーディング350の第2のタイプのコーディング350’との比較によって見ることができるように、突起352’の長手方向範囲は、突起352の長手方向範囲より大きい。
また、第2のタイプのコーディング350’を有する径方向突起352’と長手方向端面112との間の長手方向位置、したがって長手方向距離は、第1のタイプのコーディング350を有する突起352と端面112との間の長手方向距離より短い。同様に、コーディング350’およびそれぞれのコーディング機能351’をコーディング350”およびそれぞれのコーディング機能351”とそれぞれ比較したとき、径方向突起352”の長手方向範囲は、突起352’の長手方向範囲より大きい。さらに、径方向突起352”の長手方向位置は、径方向突起352’の長手方向位置と比べて長手方向端面112の方へ移動される。
相補形の対向コーディング450、450’、450”およびそれぞれの対向コーディング機能451、451’、451”は、それぞれの修正を受ける。
すべての例で、対向コーディング機能451、451’、451”は、レセプタクル210の内面203にコーディングされた溝454を含む。コーディングされた溝454は、長手方向に延びる第1の溝部分455と、第1の溝部分455に合流する円周方向に延びる第2の溝部分456とを含む。対向コーディング機能451、451’、451”の第1の溝部分455の第1のセクションは、変更されていないままであり、すべての対向コーディング機能451、451’、451”に等しい。
コーディング機能451’は、第1の溝部分455の長手方向範囲がより大きいことから、コーディング機能451とは区別される。さらに、第3のタイプの対向コーディング機能451”の第1の溝部分455の長手方向範囲は、第2のタイプの対向コーディング機能451’の第1の溝部分455の長手方向範囲より大きい。
第2の溝部分456の長手方向幅、したがって長手方向範囲は、対向コーディング機能451、451’、451”とともに変わる。対向コーディング機能451”の第2の溝部分456の長手方向幅は、対向コーディング機能451’の第2の溝部分456の長手方向幅より大きい。対向コーディング機能451’の第2の溝部分456の長手方向幅は、対向コーディング機能451の第2の溝部分456の長手方向幅より大きい。このようにして、コーディング350が対向コーディング450にのみ排他的に整合することを実現することができ、それを確実にすることができる。コーディング350は、さらなる対向コーディング450’、450”または対向コーディング機能451’、451”のいずれとも係合または協働することはできない。
同様に、第2のタイプのコーディング350’は、第1のタイプの機械的対向コーディング450または第2のタイプの機械的対向コーディング450”のいずれにも適合しない。同じことが、第2のタイプのコーディング機能351”にも有効である。コーディング350”およびそれぞれのコーディング機能351”は、第1のタイプの対向コーディング450または対向コーディング機能451のいずれにも適合せず、さらに第2のタイプの対向コーディング450’または対向コーディング機能451’のいずれにも適合しない。
図25~図28にさらに示されているように、レセプタクル210の側壁202は、コーディングされた溝454と径方向に交差する貫通凹部458を含む。挿入部110には、貫通凹部458と形状およびサイズが整合する視覚的なインジケータ358が設けられる。インジケータ358は、正しい最終組立て構成に到達したときにインジケータ358が貫通凹部458に重複するように、挿入部110の外面105に位置する。それに応じて、正確に組み立てられたとき、視覚的なインジケータ358は、ハウジング10の外側から貫通凹部458を通して見える。典型的には、視覚的なインジケータ358は、少なくともその色、明るさ、および/または質感によって、挿入部110の外面105の外観とは区別される。
図29および図30のさらなる例では、第1のハウジング構成要素100および第2のハウジング構成要素200は、それぞれの第1および第2の連結端101、201によって相互連結可能である。ここで、第1のハウジング構成要素100には、側壁102の外面にインジケータ108が設けられる。第2のハウジング構成要素200には、相補形のインジケータ208が設けられる。インジケータ108、208は、薬物送達デバイス1の使用者のための視覚案内および制御機能を提供する。このようにして、最終組立て構成に到達したとき、インジケータ108、208は長手方向に位置合わせされ、それによって第1および第2のハウジング構成要素100、200が正確に組み立てられたという視覚フィードバックを使用者に提供する。
原則的に、第1のハウジング構成要素100および第2のハウジング構成要素200の締結機構は、たとえば図3~図28のうちのいずれか1つに関連して上述した締結機構に非常に類似している。挿入部110には、コーディング機能551を含む機械的コーディング550が設けられ、コーディング機能551は、挿入部110の側壁102から径方向外方に突出する径方向突起552を有する。スナップ要素521として実装された締結要素520がさらに設けられ、締結要素520は、挿入部110の外面105に、径方向外方に延びる突出物522を有する。第1および第2の視覚的なインジケータ558、559がさらに設けられ、第1および第2の視覚的なインジケータ558、559は、それぞれ締結要素520から円周方向にずれて設けられる。
示されているように、締結要素520は、径方向外方に延びるフランジセクション115に長手方向に隣接して位置する。したがって、締結要素520ならびに視覚的なインジケータ558、559は、挿入部110の遠位端に設けられる。
挿入部110の外面105に径方向突起130がさらに設けられる。突起130は、締結要素520と長手方向に位置合わせされる。突起130は、締結要素520から長手方向にずれて位置する。突起130は、機械的コーディング550と同じ長手方向位置に配置することができるが、機械的コーディング550から円周方向にずれて位置する。
第2のハウジング構成要素200のレセプタクル210は、図30に別個に示されている。レセプタクル210は、溝624および溝654を有する内面203を含む。溝624、654はどちらも、第1の長手方向に延びる溝部分625、655および第2の溝部分626、656を含む。溝654は、コーディング溝またはコーディングされた溝であり、コーディング機能551とともに動作するように、またはコーディング機能551に係合するように構成される。溝654は、機械的対向コーディング650の対向コーディング機能651の径方向凹部652の一部であり、レセプタクル210の内面203に設けられる。
溝624は、突起130および締結要素520に係合するように構成される。第2の溝部分656および第2の溝部分626の円周方向範囲は、同一でない場合でもある程度同等である。これにより、上述した2つの工程を含む組立てプロセスを実施することが可能になる。第1の工程で、挿入部110は、第2のハウジング構成要素200に対して回転することなく、レセプタクル210内へ長手方向に挿入される。ここで、突起552は、第1の溝部分655に沿って摺動し、突起130ならびに突起522は、第1の溝部分625に沿って摺動する。この長手方向の挿入運動は、フランジセクション115がレセプタクル210の遠位端面214に当接したとき、または突起130、552のうちのいずれか一方が第1の溝部分625、655の長手方向端に軸方向に当接したとき、阻止することができる。
その後、挿入部110は、第1のハウジング構成要素100または第2のハウジング構成要素200の対称軸に対して平行に延びる回転軸に対して回転を受けることができる。中間組立て構成にあるとき、視覚的なインジケータ558が、レセプタクル210の側壁202を通って延びる貫通凹部658と空間的に重複することができ、それによって事前組立て構成に到達したことを示す。
中間組立て構成から第1のハウジング構成要素100を第2のハウジング構成要素200に対して捩ることによって、コーディング機能551の突起552は、第2の溝部分656に沿って摺動する。同じことが突起130にも当てはまる。突起130は、第2の溝部分626の円周方向範囲に沿って摺動する。スナップ要素521は、第2の溝部分626から長手方向にずれて位置する。中間組立て構成に到達したとき、スナップ要素521およびその径方向外方に延びる突出物522は依然として、第1の溝部分625のより狭い部分に位置する。ここで、第1の溝部分625の側縁部は、斜めの側縁部を示す隆起部623を含む。隆起623から円周方向にずれて、締結要素520の突出物522にポジティブ係合するようなサイズおよび構成の径方向凹部622が設けられる。
図3~図28に関連して上述した多数の例とは異なり、図30の対向締結要素620は、溝424の内側に位置するのではなく、円周方向に溝624に隣接して位置する。対向締結要素620は、対向スナップ要素621を含み、スナップ要素521に係合するように構成される。対向締結要素620は、第1の溝部分625から円周方向に、かつ第2の溝部分626から長手方向にずれて位置する。
この実装は、締結要素520および相補形の対向締結要素620をフランジセクション115のすぐ近傍へ長手方向に移動させることができるという利益を提供する。それに応じて、対向締結要素620をレセプタクル210の遠位端面214の近くに配置することができ、それによって第1および第2のハウジング構成要素100、200の解放可能または取外し可能な係合を容易にすることができる。
最終組立て構成に到達したとき、さらなる視覚的なインジケータ559が、貫通凹部658と位置合わせされ、それに重複し、それによって最終組立て構成に到達したことを示す。第2の視覚的なインジケータ559は、ハウジング10の外側から貫通凹部658を通して見えるため、それぞれの視覚フィードバックを使用者に提供することができる。典型的には、視覚的なインジケータ558および視覚的なインジケータ559は、色、明るさ、および/または質感のうちの少なくとも1つによって相互に区別される。視覚的なインジケータ558および視覚的なインジケータ559は、視覚的に区別可能である。
本明細書に示されている例では、挿入部110は、第1のハウジング構成要素100に設けられ、レセプタクル210は、第2のハウジング構成要素200内に設けられている。本出願の開示の範囲内で、多数のさらなる例が考えられ、挿入部が第2のハウジング構成要素に設けられ、それに対応する形状のレセプタクルが第1のハウジング構成要素に設けられる。同様に、機械的コーディング、機械的対向コーディング、または突起および溝、または締結要素および対向締結要素に関連して記載されている、径方向に突出する機能および径方向に凹状の機能の特有の実装は、本明細書に示されている例と比べて反転させた形で交換、提供、および実装することができる。
図30に示されているレセプタクル210は、第2のハウジング構成要素200の管状側壁202に一体化することができる。別法として、レセプタクル210は、ハウジング構成要素200に固定して取り付け可能でありまたは固定して取り付けられたハウジング挿入部206によって提供することができる。ハウジング挿入部206は、細長いハウジング構成要素200に回転不能および/または長手方向に固定することができる。その限りにおいて、レセプタクルに関連して上述したすべての構成および利益は、それぞれのハウジング構成要素に対して固定して連結可能でありまたは固定して連結されたハウジング挿入部にも等しく当てはまる。
本明細書に示されている例では、挿入部110は、第1のハウジング構成要素100に設けられ、レセプタクル210は、第2のハウジング構成要素200内に設けられている。本出願の開示の範囲内で、多数のさらなる例が考えられ、挿入部が第2のハウジング構成要素に設けられ、それに対応する形状のレセプタクルが第1のハウジング構成要素に設けられる。同様に、機械的コーディング、機械的対向コーディングに関連して記載されている、または突起および溝に関連して、もしくは締結要素および対向締結要素に関連して記載されている、径方向に突出する機能および径方向に凹状の機能の特有の実装は、本明細書に示されている例と比べて反転させた形で交換、提供、および実装することができる。
1 注射デバイス
2 遠位方向
3 近位方向
4 用量増分方向
5 用量減分方向
6 カートリッジ
7 栓
8 駆動機構
9 用量設定機構
10 ハウジング
11 トリガ
12 用量ダイヤル
13 投与量窓
14 カートリッジホルダ
15 注射針
16 内側ニードルキャップ
17 外側ニードルキャップ
18 保護キャップ
20 ピストンロッド
21 支承部
22 第1のねじ山
23 押さえ
24 第2のねじ山
25 バレル
26 封止部
28 ねじ付ソケット
30 駆動スリーブ
31 ねじ付セクション
32 フランジ
33 フランジ
35 最終用量リミッタ
40 ばね
60 クラッチ
62 挿入部
64 心棒
80 数字スリーブ
81 溝
90 ラチェット機構
91 ラチェット機能
100 ハウジング構成要素
101 連結端
102 側壁
105 外面
108 インジケータ
110 挿入部
112 端面
114 当接面
115 フランジセクション
120 締結要素
121 スナップ要素
122 突起
124 舌
125 面取り
126 スリット
130 突起
150 機械的コーディング
151 コーディング機能
152 径方向突起
200 ハウジング構成要素
201 連結端
202 側壁
203 内面
205 外面
206 ハウジング挿入部
210 レセプタクル
211 挿入部開口部
212 端面
214 端面
215 側壁部分
220 対向締結要素
221 対向スナップ要素
222 凹部
230 溝
250 機械的対向コーディング
251 対向コーディング機能
252 径方向凹部
320 締結要素
321 スナップ要素
322 突出物
350 機械的コーディング
351 コーディング機能
352 径方向突起
358 インジケータ
420 対向締結要素
421 対向スナップ要素
422 凹部
423 隆起
424 溝
425 溝部分
426 溝部分
450 機械的対向コーディング
451 対向コーディング機能
452 径方向凹部
454 コーディングされた溝
455 溝部分
456 溝部分
458 貫通凹部
550 機械的コーディング
551 コーディング機能
552 径方向突起
558 インジケータ
559 インジケータ
620 対向締結要素
621 対向スナップ要素
622 凹部
623 隆起
624 溝
625 溝部分
626 溝部分
650 機械的対向コーディング
651 対向コーディング機能
652 径方向凹部
654 溝
655 溝部分
656 溝部分
658 貫通凹部

Claims (15)

  1. 薬物送達デバイス(1)のハウジング(10)であって:
    薬剤が充填されたカートリッジ(6)を収容するように構成され、第1の連結端(101)を含む第1のハウジング構成要素(100)と、
    薬物送達デバイス(1)の駆動機構(8)を収容するように構成され、第2の連結端(201)を含む第2のハウジング構成要素(200)と、
    第1の連結端(101)および第2の連結端(201)のうちの一方に設けられた挿入部(110)と、
    第1の連結端(101)および第2の連結端(201)のうちの他方に設けられたレセプタクル(210)であって、挿入部(110)は、第1のハウジング構成要素(100)および第2のハウジング構成要素(200)を相互に締結するために、長手方向(z)に沿ってレセプタクル(210)内へ挿入可能である、レセプタクル(210)と、
    挿入部(110)に設けられた締結要素(120;320;520)と、
    締結要素(120)に対して相補形であり、レセプタクル(210)内に設けられた対向締結要素(220;420;620)と、
    挿入部(110)に設けられ、コーディング機能(151;351;551)を含む機械的コーディング(150;350;550)と、
    レセプタクル(210)内に設けられ、対向コーディング機能(251;451;651)を含む機械的対向コーディング(250;450;640)とを含み、
    機械的コーディング(150;350;550)および機械的対向コーディング(250;450;650)は、機械的コーディング(150;350;550)が機械的対向コーディング(250;450;650)に整合しないとき、締結要素(120;320;520)の対向締結要素(220;420;620)との係合を防止するように動作可能であり、
    機械的コーディング(150;350;550)は、長手方向(z)に対するコーディング機能(151;351;651)の位置と、長手方向(z)および横断方向(w)のうちの少なくとも一方におけるコーディング機能(151;351;551)の範囲との組合せによって画成される、前記ハウジング。
  2. コーディング機能(151;351;551)および対向コーディング機能(251;451;651)は:
    挿入部(110)およびレセプタクル(210)のうちの一方にある径方向突起(152;352;552)と;
    挿入部(110)およびレセプタクル(210)のうちの他方にある径方向凹部(252;452;652)とを含む、請求項1に記載のハウジング。
  3. 機械的コーディング(150;350;550)が機械的対向コーディング(250;450;650)に整合するとき、径方向突起(152;352;552)は、径方向凹部(252;452;652)内に嵌る、請求項2に記載のハウジング。
  4. 機械的コーディング(150;350;550)が機械的対向コーディング(250;450;650)に整合しないとき、径方向突起(152;352;652)は径方向凹部(252;452;652)に嵌らない、請求項2に記載のハウジング。
  5. コーディング機能(151;351;551)は、挿入部(110)の外面(105)上の径方向突起(152;352;552)および径方向凹部のうちの一方の長手方向位置と長手方向範囲との関係である、請求項2~4のいずれか1項に記載のハウジング。
  6. コーディング機能(151;351;551)は、挿入部(110)の外面(105)上の径方向突起(152;352;552)および径方向凹部のうちの一方の長手方向位置と横断方向範囲との関係である、請求項2~4のいずれか1項に記載のハウジング。
  7. コーディング機能(151;351;551)および対向コーディング機能(251;451;651)は、径方向凹部(252;452;652)の長手方向位置を変え、それに対応して径方向突起(152;352;552)の長手方向位置を変えることによって、別のハウジング(10’)のコーディング機能(151’;351’)および対向コーディング機能(251’;451’)から区別され、第1および第2の連結端(101;201)のうちの一方の自由端から径方向凹部(252;452;652)までの長手方向距離の増大は、径方向凹部(252;452;652)の長手方向範囲および/または横断方向範囲の増大を伴い、それに対応して、第1および第2の連結端(101;201)のうちの他方から径方向突起(152;352;552)までの距離の減少を伴い、それに対応して、径方向突起(152;352;552)の長手方向範囲および/または横断方向範囲の増大を伴う、請求項2~6のいずれか1項に記載のハウジング。
  8. 挿入部(110)およびレセプタクル(210)のうちの一方に設けられ、長手方向(2、3)に沿って延びる溝(230)と、
    挿入部(110)およびレセプタクル(210)のうちの他方に設けられ、挿入部(110)をレセプタクル(210)内へ挿入したときに溝(230)に沿って摺動するように構成された突起(130)とをさらに含み、それによって第1のハウジング構成要素(100)を第2のハウジング構成要素(200)に対して回転不能にロックする、
    請求項1~7のいずれか1項に記載のハウジング。
  9. 径方向凹部(452;652)は、コーディングされた溝(454;654)を含み、
    該コーディングされた溝(454)は、レセプタクル(210)の側壁(202)の内面(203)に設けられ、第2の連結端(201)の長手方向端面(214)に隣接し、または
    コーディングされた溝は、挿入部(110)の側壁(102)の外面(105)に設けられ、第1の連結端(101)の長手方向端面(112)に隣接する、請求項2~7のいずれか1項に記載のハウジング。
  10. コーディングされた溝(454;654)は、第1の溝部分(455;655)および第2の溝部分(456;656)を含み、第1の溝部分(455;655)は、長手方向(z)に沿って延び、第1および第2の連結端(101;102)のうちの一方の長手方向端面(112;214)に隣接し、第2の溝部分(456;656)は、円周方向(w)に沿って延び、第1および第2の連結端(101;201)のうちの一方の長手方向端面(112;214)から長手方向距離をあけて、第1の溝部分(455;655)に合流する、請求項9に記載のハウジング。
  11. コーディング機能(351;551)および対向コーディング機能(451;651)は、第2の溝部分(456;656)の長手方向位置を変え、それに対応して径方向突起(352;552)の長手方向位置を変えることによって、別のハウジング(10’)のコーディング機能(351’)および対向コーディング機能(451’)から区別され、第1および第2の連結端(101;201)のうちの一方の長手方向端面(112;214)から第2の溝部分(456;656)までの長手方向距離の増大は、第2の溝部分(456;656)の長手方向幅の増大を伴い、それに対応して、対応する径方向突起(352;552)の長手方向範囲の増大を伴う、請求項10に記載のハウジング。
  12. 締結要素(120;320;520)は、スナップ要素(121;321;521)を含み、対向締結要素(220;420;620)は、スナップ要素(121;321)に対して相補形の対向スナップ要素(221;421;621)を含み、スナップ要素(121;321;521)は、対向スナップ要素(321;421;621)に係合して、第1および第2のハウジング構成要素(100;200)をインターロックし、長手方向(z)および/または円周方向(w)に対する相対運動を防ぐように構成される、請求項1~11のいずれか1項に記載のハウジング。
  13. 機械的コーディング(150;350)は、スナップ要素(121)に一体化され、挿入部(110)上のスナップ要素(121)の長手方向位置と、長手方向範囲および横断方向範囲のうちの一方とによって画成され、および/または機械的対向コーディング(250;450)は、対向スナップ要素(221;421)に一体化され、レセプタクル(210)内の対向スナップ要素(221;421)の長手方向位置と、長手方向範囲および横断方向範囲のうちの一方とによって画成される、請求項12に記載のハウジング。
  14. 薬剤の用量を注射するための注射デバイスであって:
    請求項1~13のいずれか1項に記載のハウジング(10)と、
    ハウジング(10)の内側に配置されたカートリッジ(6)であって、薬剤が充填され、可動の栓(7)によって長手近位方向(3)に封止されているバレル(25)を含む、カートリッジ(6)と、
    ハウジング(10)の内側に配置された駆動機構(8)であって、カートリッジ(6)の栓(7)に遠位向きの投薬力をかけるように動作可能なピストンロッド(20)を含む駆動機構(8)とを含む、前記注射デバイス。
  15. 少なくとも請求項1~13のいずれか1項に記載の第1のハウジング(10)および請求項1~13のいずれか1項に記載の第2のハウジング(10’)のキットであって、第1のハウジング(10)のコーディング機能(151;351;551)は、長手方向(z)に対するその位置と、長手方向(z)および横断方向(w)のうちの少なくとも一方におけるその範囲とによって、第2のハウジング(10’)のコーディング機能(151’;351’)から区別される、前記キット。
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