JP2024517766A - 薬物を含有し、両親媒性高分子を含まないナノ粒子製造用キット - Google Patents

薬物を含有し、両親媒性高分子を含まないナノ粒子製造用キット Download PDF

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Abstract

本発明は、薬物を含有するナノ粒子を製造するためのキットに関し、より具体的には、両親媒性高分子を含まないキット構成成分として、カチオン性化合物およびポリ乳酸を含有するナノ粒子と薬物を、好ましくは特定の重量比で混合するだけで、両親媒性高分子を含むキットに比べて、薬物をナノ粒子に含有させることができ、薬物の細胞送達効率をさらに高めることができるように設計された薬物含有ナノ粒子製造用キットに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、薬物を含有するナノ粒子を調製するためのキットに関し、より具体的には、両親媒性高分子を含まないキットの構成成分として、すなわち、カチオン性化合物とポリ乳酸塩を含むナノ粒子と薬物を、好ましくは特定の重量比で混合するだけで、両親媒性高分子を含むキットに比べて、薬物をナノ粒子に容易に含有させることができ、薬物の細胞送達効率をさらに高めることができるように設計された薬物含有ナノ粒子を調製するためのキットに関するものである。
核酸をはじめとするアニオン性薬物を用いた治療において、安全かつ効率的に薬物を送達する技術が長年研究されており、様々なキャリアや送達技術が開発されてきた。キャリアは、アデノウイルスやレトロウイルスなどを利用したウイルス性キャリアとカチオン性脂質及びカチオン性高分子などを利用した非ウイルス性キャリアに大別される。ウイルス性キャリアは、非特異的免疫反応などのリスクにさらさており、製造工程が複雑であるため、商用化には多くの問題があることが知られている。そこで、近年では、非ウイルス性キャリアを用いることで、そのような欠点を改善する方向で研究が進められている。非ウイルス性キャリアは、ウイルス性キャリアと比較して、生体内での安全性の点で副作用が少なく、経済性の点で製造コストが低いという利点がある。
核酸物質の送達に使用される非ウイルス性キャリアは、カチオン性脂質と核酸の複合体(lipoplex)及びポリカチオン性(polycation)高分子と核酸の複合体(polyplex)である。このようなカチオン性脂質やポリカチオン性高分子は、アニオン性薬物との静電相互作用により複合体を形成することでアニオン性薬物を安定化させ、細胞内への送達を増加させるため、様々な研究が行われてきた(非特許文献1、2)。
しかし、このような複合体から形成されたナノ粒子は、保存環境によって安定性が崩れやすいため、長期保存に弱く、輸送中に品質が劣化する可能性がある。また、十分な安定性を確保するためには複雑な製造工程が必要となるため、製造は非常に厳しい。したがって、保存環境に大きく影響をされず、エンドユーザが簡便に使用でき、薬物の細胞送達効率をさらに高めることができる薬物送達用組成物を製造するためのキットの開発が求められている。
また、最近では、個別化ワクチン(Personalized vaccine)開発が求められており、パンデミックの状況においては、最小限の処理時間で迅速に薬物含有ナノ粒子を患者に供給することが重要である。
De Paula D, Bentley MV, Mahato RI, Hydrophobization and bioconjugation for enhanced siRNA delivery and targeting, RNA 13 (2007) 431-56 Gary DJ, Puri N, Won YY, Polymer-based siRNA delivery: Perspectives on the fundamental and phenomenological distinctions from polymer-based DNA delivery, J Control release 121 (2007) 64-73)
本発明の目的は、キットの構成成分を混合するだけで、容易に薬物含有ナノ粒子を形成することができ、エンドユーザが簡便に使用することができ、さらに、薬物(例えば、mRNA)の種類に関係なく、使用直前に薬物含有ナノ粒子を簡便かつ迅速に調製することができるため、保存環境や輸送環境に左右されることなく、効果的に薬物を体内に送達することができ、薬物の細胞送達効率をさらに高めることができる薬物送達用ナノ粒子組成物調製用キットを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、カチオン性化合物及びポリ乳酸塩を含むナノ粒子を含む第1チャンバ;及び核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である薬物を含む第2チャンバ;を含み、両親媒性高分子を含まない、薬物含有ナノ粒子製造用キットを提供する。
一実施形態において、前記薬物含有ナノ粒子は、前記薬物を細胞内に送達するためのものである。
一実施形態において、前記第1チャンバ及び第2チャンバからなる群から選択される一つ以上が、追加の溶媒をさらに含む。
一実施形態において、前記溶媒が、水性溶媒、水混和性溶媒又はそれらの混合物である。
一実施形態において、前記第2チャンバが、pH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤又はそれらの組み合わせから選択される一つ以上の添加剤をさらに含む。
一実施形態において、前記薬物含有ナノ粒子製造用キットは、核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である薬物;カチオン性化合物;ポリ乳酸塩;溶媒;及びpH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤又はそれらの組み合わせから選択される一つ以上の添加剤;からなっている。
一実施形態において、前記ポリ乳酸塩の量が、前記カチオン性化合物1重量部に対して、0.1~15重量部であってもよい。
一実施形態において、前記ポリ乳酸塩の量が、前記カチオン性化合物1重量部に対して、0.5~3重量部であってもよい。
一実施形態において、前記カチオン性化合物及びポリ乳酸塩が、1回以上ろ過された溶液の形態でナノ粒子の製造に使用することができる。
本発明による薬物含有ナノ粒子製造用キットは、薬物とナノ粒子が互いに隔離され、別々のチャンバに収容されているため、保存環境又は輸送環境に影響されず、キットを使用する場合、エンドユーザは、複雑な工程を経ることなく、キットの構成成分を混合するだけで、薬物の種類(例えば、mRNA)に関係なく、迅速に薬物含有等粒子を製造することができるため、例えば、個別化ワクチンやパンデミック状況の場合に、治療用mRNAが生成されると、mRNAの製造工程を最適化しなくても、本発明で提案するナノ粒子と混合するだけで、速やかに人体に投与することができる。さらに、本発明による薬物含有ナノ粒子製造用キットは、両親媒性高分子を含むキットに比べて、薬物の細胞送達効率をさらに高めることができる。
本発明の実施例Aで行われたキットの方法によるmRNA含有ナノ粒子の製造を確認する実験におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す画像である。 本発明の実施例Aで行われた非キットの方法(単純混合)によるmRNA含有ナノ粒子の製造を確認実する実験におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す画像である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明による薬物含有ナノ粒子製造用キットは、カチオン性化合物及びポリ乳酸塩を含むナノ粒子を含む第1チャンバ;及び核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である薬物を含む第2チャンバ;を含み、キットは両親媒性高分子を含まない。
本発明のキットは、2つ以上のチャンバで構成されており、エンドユーザは、前記チャンバの内容物を単純混合するだけで、薬物含有ナノ粒子を容易に形成することができる。「単純混合」という用語は、「混合」という行為のすべてを含むことができ、混合という行為が特定の条件に従わないことを意味する。前記混合は、滴下、撹拌(vortexing)、デカンテーションなどの様々な方法で行うことができるが、それらに限定されるものではない。一実施形態によれば、本発明のキットを使用する場合、薬物含有ナノ粒子は、理論的に形成可能な量の90%以上、95%以上、又は99%以上の量で、例えば、1分以内、30秒以内、又は15秒以内に、迅速に製造することができる。
一実施形態において、カチオン性化合物とポリ乳酸塩は静電相互作用によってナノ粒子を形成し、エンドユーザは形成されたナノ粒子と薬物を単純混合するだけで、薬物含有ナノ粒子を形成することができる。従って、一実施形態によれば、本発明のキットによって製造される薬物含有ナノ粒子は、薬物の少なくとも一部がナノ粒子の外部に結合した形態とすることができる。このような薬物含有ナノ粒子の構造は、血中又は体液中で薬物の安定性を向上させる。
前記「核酸」は、例えば、DNA、RNA、siRNA、shRNA、miRNA、mRNA、アプタマー、アンチセンスオリゴヌクレオチド、又はそれらの組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。
前記「ポリペプチド」は、抗体又はその断片、サイトカイン、ホルモン又はその類似体などの体内で活性を有するタンパク質、又は抗原、その類似体又は前駆体のポリペプチド配列を含み、体内で一連の過程を経て抗原として認識されるタンパク質を意味する。
前記「ウイルス」は、腫瘍溶解性ウイルスであってもよく、例えば、アデノウイルス、ワクシニアウイルス、単純ヘルペスウイルス(HSV)及び水疱性口内炎ウイルス(VSV)からなる群から選択される一つ以上であってもよい。一実施形態において、腫瘍溶解性ウイルスは、アデノウイルスである。本発明の実施形態で用いるアデノウイルスは、ルシフェラーゼ遺伝子を含んでおり、これは画像化により確認することができる。
前記ウイルスは、対象者の体内で数種類の治療遺伝子を発現することができ、特定の分子量、タンパク質、生物活性又は治療分野などは限定されない。予防用ウイルスは、対象者の体内で標的疾患に対する免疫を誘導することができる。疾患予防用ウイルスを含むナノ粒子は、ウイルス自体による免疫誘導を軽減し、標的細胞を指定又は拡張することができ、再接種時のウイルスに対する過剰免疫反応が軽減され、複数回の接種により有効な効果が得られるという利点がある。
一実施形態において、前記ナノ粒子の粒径は、Z平均値で定義することができ、例えば、800nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、300nm以下、200nm以下又は180nm以下であってもよく、また、10nm以上、50nm以上、又は100nm以上であってもよい。一実施形態において、Z平均値で定義される前記ナノ粒子の粒径は、例えば、10~800nm、10~600nm、10~500nm、10~400nm、10~300nm、10~200nm又は10~180nmであってもよい。
前記「Z平均」は、動的光散乱(DSL)を使用して測定された粒子分布の流体力学直径の平均を意味する場合がある。前記ナノ粒子は、単分散粒子分布を有し、その多分散性指数(polydispersity index)は、例えば、0.01~0.30、0.05~0.25、又は0.1~0.2であってもよい。
また、一実施形態において、前記ナノ粒子の表面電荷は、例えば、-40mV以上、-30mV以上、-20mV以上又は-10mV以上であってもよく、また、40mV以下、30mV以下、20mV以下又は10mV以下であってもよい。一実施形態において、前記ナノ粒子の表面電荷は、例えば、-40~40mV、-30~30mV、-20~20mV又は-10~10mVであってもよい。前記表面電荷は、生物環境に近い環境で測定することができ、例えば、8~12mMのHEPES緩衝液(pH7.0~7.5)中で測定することができる。
ナノ粒子の粒径及び表面電荷が前記水準に維持すると、ナノ粒子構造の安定性、成分量及び体内への吸収性、滅菌の容易性の点で好ましい。例えば、前記薬物が核酸である場合、前記核酸の一つ以上の末端は、コレステロール、トコフェロール及び炭素数10~24の脂肪酸からなる群から選択される一つ以上で修飾することができる。前記コレステロール、トコフェロール及び炭素数10~24の脂肪酸には、コレステロール、トコフェロール及び脂肪酸の各類似体、誘導体、及び代謝物が含まれる。
前記薬物の量は、本発明のキットによって形成される薬物含有ナノ粒子の全重量に対して、例えば、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、10重量%以下、又は5重量%以下であってもよく、また、0.001重量%以上、0.01重量%以上、0.05重量%以上、0.1重量%以上、0.25重量%以上、0.5重量%以上又は1重量%以上であってもよい。具体的な実施形態において、前記薬物の量は、薬物含有ナノ粒子の全重量に対して、例えば、0.05~30重量%、0.1~25重量%、0.25~20重量%、0.5~15重量%、1~10重量%、又は1~5重量%であってもよい。薬物含有ナノ粒子全重量に対する薬物の量が前記範囲より少ないと、送達キャリアとして使用されるナノ粒子の量が薬物に比べて多くなりすぎるため、ナノ粒子送達キャリアに起因する副作用が生じる可能性がある。前記範囲を超過すれば、薬物含有ナノ粒子径があまり大きくなって粒子安定性が低下され、フィルター滅菌時の損失率が大きくなる恐れがある。前記薬物がウイルスである場合、前記薬物含有ナノ粒子は、ウイルス1×106~1×1014VP(ウイルス粒子)、1×107~1×1013VP、1×108~1×1012VP、又は1×109~1×1011VPを含むことができる。
具体的な実施形態において、前記カチオン性化合物は、カチオン性脂質又はカチオン性高分子であってもよく、より具体的には、カチオン性脂質であってもよい。
一実施形態において、前記カチオン性脂質は、N,N-ジオレイル-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド(DODAC)、N,N-ジステアリル-N,N-ジメチルアンモニウムブロミド(DDAB)、N-(1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル-N、N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTAP)、N,N-ジメチル-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピルアミン(DODMA)、N,N,N-トリメチル-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピルアミン(DOTMA)、1,2-ジアシル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(TAP)、1,2-ジアシル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DAP)、3β-[N-(N',N',N'-トリメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(TC-コレステロール)、3β-[N-(N',N'-ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(DC-コレステロール)、3β-[N-(N'-モノメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(MC-コレステロール)、3β-[N-(アミノエタン)カルバモイル]コレステロール(AC-コレステロール)、コレステリルオキシプロパン-1-アミン(COPA)、N-(N'-アミノエタン)カルバモイルプロパン酸トコフェロール(AC-トコフェロール)及びN-(N'-メチルアミノエタン)カルバモイルプロパン酸トコフェロール(MC-トコフェロール)からなる群からから選択される1つ又2つ以上の組み合わせであってもよい。
このようなカチオン性脂質を使用する場合、カチオン性脂質による毒性を低減するため、分子内のカチオン密度が高いポリカチオン性脂質をできるだけ少なく使用することが好ましく、より具体的には、水溶液中で正電荷を発現し得る官能基の数が1分子当たり1個であるポリカチオン性脂質を使用することが好ましい。
従って、より好ましい実施形態では、前記カチオン性脂質は、3β-[N-(N',N',N'-トリメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(TC-コレステロール)、3β[N-(N',N'-ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(DC-コレステロール)、3β[N-(N'-モノメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(MC-コレステロール)、3β[N-(アミノエタン)カルバモイル]コレステロール(AC-コレステロール)、N-(1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTAP)、N,N-ジメチル-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピルアミン(DODMA)、及びN,N,N-トリメチル-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピルアミン(DOTMA)からなる群から選択される1種以上であってもよい。
一方、一実施形態において、前記カチオン性高分子は、キトサン、グリコールキトサン、プロタミン(protamine)、ポリリシン(polylysine)、ポリアルギニン(polyarginine)、ポリアミドアミン(PAMAM)、ポリエチレンイミン、デキストラン、ヒアルロン酸、アルブミン、高分子ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアミン及びポリビニルアミン(PVAm)からなる群から選択されてもよく、より具体的には、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアミン及びポリビニルアミン(PVAm)からなる群から選択される1種以上のことであってもよい。
具体的な実施形態において、前記カチオン性脂質は、下記式(1)
[化学式1]
Figure 2024517766000002
(式中、n及びmは、それぞれ独立して、0~12であるが、2≦n+m≦12であり、
a及びbは、それぞれ独立して、1~6であり、
1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数11~25の飽和及び不飽和炭化水素基からなる群から選択される)で示されるのカチオン性脂質であってもよい。
より具体的には、前記式(1)において、n及びmは、それぞれ独立して、1~9であるが、2≦n+m≦10であってもよい。
より具体的には、前記式(1)において、a及びbは、それぞれ独立して、2~4であってもよい。
より具体的には、前記式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、アラキジル、ベヘニル、リグノセリル(lignoceryl)、セロチル、ミリストレイル(myristoleyl)、パルミトレイル(palmitoleyl)、サピエニル(sapienyl)、オレイル(oleyl)、リノレイル(linoleyl)、アラキドニル(arachidonyl)、エイコサペンタエニル(eicosapentaenyl)、エルシル(erucyl)、ドコサヘキサエニル(docosahexaenyl)、及びセロチル(cerotyl)からなる群から選択される。
一実施形態において、前記カチオン性脂質は、1,6-ジオレオイルトリエチレンテトラミド(N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジオレアミド)、1,8-ジリノレオイルテトラエチレンペンタミド((9Z,9'Z,12Z,12'Z)-N,N'-(((アザンジイルビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(オクタデカ-9,12-ジエナミド))、1,4-ジミリストレオイルジエチレントリアミド((9Z,9'Z)-N,N'-(アザンジイルビス(エタン-2,1-ジイル))ビス(テトラデカ-9-エナミド))、1,10-ジステアロイルペンタエチレンヘキサミド(N,N'-(3,6,9,12-テトラアザテトラデカン-1,14-ジイル)ジステアラミド)及び1,10-ジオレオイルペンタエチレンヘキサミド(N,N'-(3,6,9,12-テトラアザテトラデカン-1,14-ジイル)ジオレアミド)よりなる群から選択される一つ以上であってもよい。
本発明のキットにより製造される薬物含有ナノ粒子中の前記カチオン性化合物の量は、薬物1重量部を対して、例えば、25重量部以下、20重量部以下、18重量部以下、15重量部以下、12重量部以下、10重量部以下、又は8重量部以下であってもよく、また、1重量部以上、1.5重量部以上、2重量部以上、2.5重量部以上、3重量部以上、又は3.5重量部以上であってもよい。一実施形態において、薬物含有ナノ粒子中の前記カチオン性化合物の量は、薬物1重量部を対して、1~25重量部、1.5~10重量部、2~15重量部、2.5~10重量部、又は3~8重量部であってもよい。一方、薬物が、ウイルス、より具体的には、アデノウイルスである場合、前記カチオン性化合物の量は、ウイルス1×1010VPを基準として、1μg以上、5μg以上、10μg以上、15μg以上又は18μg以上、150μg以下、100μg以下、50μg以下、又は30μg以下であってもよく、例えば、1μg~150μg、5μg~100μg、10μg~50μg、15μg~30μgであってもよい。薬物含有ナノ粒子中の前記カチオン性化合物の量が前記範囲より少ないと、薬物がナノ粒子中に安定に含有させることができない場合がある。カチオン性化合物の量が前記範囲より多いと、薬物含有ナノ粒子のサイズが大きくなりすぎるため、粒子安定性が低下したり、フィルター滅菌時の損失率が高くなったりすることがある。
前記薬物が核酸の場合、前記カチオン性化合物と核酸は、静電相互作用によって結合する。一実施形態において、前記核酸(P)とカチオン性化合物(N)の電荷量の比(N/P;カチオン性化合物の正電荷と核酸の負電荷との比)は、0.5以上、1以上、2以上、又は3.5以上であってもよく、また、100以下、50以下、20以下であってもよく、例えば、0.5~100、1~50、2~20、5~15、又は7~12であってもよい。前記比(N/P)が前記範囲未満であると、ナノ粒子中に十分な量の核酸が含まれない可能性がある。前記比率(N/P)が、前記範囲を超えると、毒性を誘導する恐れがある。また、N/P比は、脾臓に特異的に有効成分の発現させるために重要な働きをする可能性がある。
本発明の薬物含有ナノ粒子製造用キットは、両親媒性高分子(例えば、両親媒性ブロック共重合体)を含まない。すなわち、前記第1チャンバ及び第2チャンバのいずれも両親媒性高分子を含まない。
より具体的には、本発明の薬物含有ナノ粒子製造用キットは、親水性Aブロック(例えば、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びそれらの誘導体からなる群から選択される一つ以上)及び疎水性Bブロック(例えば、ポリエステル、ポリアンヒドリド、ポリアミノ酸、ポリオルトエステルおよびポリホスファジンからなる群から選択される一つ以上)を含むA-B型ブロック共重合体である両親媒性ブロック共重合体を含まない。
一実施形態において、本発明のキットによって製造される薬物含有ナノ粒子中の前記ポリ乳酸塩は、ナノ粒子のコアに分布し、コアの疎水性を強化することによってナノ粒子を安定化させ、同時に、体内の細網内皮系(RES)を効果的に回避するように作用する。すなわち、ポリ乳酸塩中のカルボン酸アニオンは、ポリ乳酸よりも効果的にカチオン性化合物と結合し、高分子ナノ粒子の表面電位を低下させる。これにより、ポリ乳酸塩を含まない高分子ナノ粒子と比較して、高分子ナノ粒子の表面電位の正電荷が小さくなるため、細網内皮系に捕捉されにくくなり、標的部位(例えば、癌細胞、炎症細胞など)に効率よく薬物が送達される可能性がある。
一実施形態において、前記ポリ乳酸塩は、数平均分子量が500~50,000ダルトン、より具体的には1,000~10,000ダルトンであってもよい。ポリ乳酸塩の数平均分子量が500ダルトン未満であると、疎水性が低くなりすぎてナノ粒子のコア(内壁)にポリ乳酸塩が存在しにくくなることがある。ポリ乳酸塩の数平均分子量が50,000ダルトンを超えると、ナノ粒子のサイズが大きくなりすぎる可能性がある。
一実施形態において、カルボン酸金属(例えば、カルボン酸ナトリウム)の反対側の末端とは反対の前記ポリ乳酸塩(例えば、ポリ乳酸ナトリウム塩)の末端は、ヒドロキシ、アセトキシ、ベンゾイルオキシ、デカノイルオキシ、パルミトイルオキシ及び炭素数1~2のアルコキシからなる群から選択される1つで置換されていてもよい。
一実施形態において、前記ポリ乳酸塩は、下記式(2)~(7)の化合物からなる群から選択される一つ以上であってもよい(ここで、「COO」はカルボキシル基、すなわち「C(=O)O」を意味する):
[化学式2]
RO-CHZ-[A]m-[B]n-COOM (2)
(式中、Aは、-COO-CHZ-であり;Bは、-COO-CHY-、-COO-CH2CH2CH2CH2CH2-又は-COO-CH2CH2OCH2-であり;Rは、水素原子、又はアセチル、ベンゾイル、デカノイル、パルミトイル、メチル、又はエチル基であり;ZとYは、それぞれ、水素原子、又はメチル又はフェニル基であり;Mは、Na、K、又はLiであり;nは、1~30の整数であり;mは、0~20の整数である。)
[化学式3]
RO-CHZ-[COO-CHX]p-[COO-CHY']q-COO-CHZ-COOM (3)
(式中、Xは、メチル基であり;Y'は、水素原子又はフェニル基であり;pは、0~25の整数、qは0~25の整数であり、ただしp+qは5~25の整数であり;Rは、水素原子、又はアセチル、ベンゾイル、デカノイル、パルミトイル、メチル又はエチル基であり;Mは、Na、K、又はLiであり;Zは、水素原子、メチル又はフェニル基である。)
[化学式4]
RO-PAD-COO-W-M' (4)
(式中、W-M'は、
Figure 2024517766000003
であり;PADは、D,L-ポリ乳酸、D-ポリ乳酸、ポリマンデル酸、D,L-乳酸とグリコール酸の共重合体、D,L-乳酸とマンデル酸の共重合体、D,L-乳酸とカプロラクトンの共重合体及びD,L-乳酸と1,4-ジオキサン-2-オンの共重合体よりなる群から選択されるものであり;Rは、水素原子、又はアセチル、ベンゾイル、デカノイル、パルミトイル、メチル又はエチル基であり;Mは、独立して、Na、K、又はLiである。)
[化学式5]
S-O-PAD-COO-Q (5)
(式中、Sは、
Figure 2024517766000004
であり;Lは-NR1-又は-0-であり、ここで、R1は、水素原子又はC1-10アルキルであり;Qは、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH2CH2CH3、又はCH265であり;aは、0~4の整数であり;bは、1~10の整数であり;Mは、Na、K、又はLiであり;PADは、D,L-ポリ乳酸、D-ポリ乳酸、ポリマンデル酸、D,L-乳酸とグリコール酸の共重合体、D,L-乳酸とマンデル酸の共重合体、D,L-乳酸とカプロラクトンの共重合体、及びD,L-乳酸と1,4-ジオキサン-2-オンの共重合体からなる群から選択される一つ以上である。)
[化学式6]
Figure 2024517766000005
(式中、R'は、-PAD-O-C(O)-CH2CH2-C(O)-OMであり、ここで、PADは、D,L-ポリ乳酸、D-ポリ乳酸、ポリマンデル酸、D,L-乳酸とグリコール酸の共重合体、D,L-乳酸とマンデル酸の共重合体、D,L-乳酸とカプロラクトンの共重合体、D,L-乳酸と1,4-ジオキサン-2-オンの共重合体よりなる群から選択されるものであり、Mは、NA、K、又はLiであり;aは、1~4の整数である。)
[化学式7]
YO-[-C(O)-(CHX)a-O-]m-C(O)-R-C(O)-[-O-(CHX')b-C(O)-]n-OZ (7)
(式中、X及びX'は、独立して、水素、炭素数が1~10のアルキル又は炭素数が6~20のアリールであり;Y及びZは、独立して、Na、K、又はLiであり;m及びnは、独立して0~95の整数であり、ただし、5<m+n<100であり;a及びbは、独立して1~6の整数であり;Rは-(CH2k-、炭素数が2~10の2価アルケニル、炭素数が6~20の2価アリール又はそれらの組み合わせであり、ここで、kは0~10の整数である。)
一実施形態において、前記ポリ乳酸塩は、前記式(2)又は前記式(3)の化合物であってもよい。
一実施形態において、本発明のキットによるmRNAの細胞内送達効率を増加させるために、前記第1チャンバ内のナノ粒子は、融合性脂質をさらに含んでもよい。
一実施形態において、前記第1チャンバ内のナノ粒子に含まれる融合性脂質の量は、本発明のキットによって製造される薬物含有ナノ粒子の全重量に対して、0.01~50重量%、より具体的には0.1~10重量%であってもよい。
一実施形態において、前記融合性脂質は、疎水性相互作用によってカチオン性化合物と結合して、ナノ粒子構造を形成する。
一実施形態において、前記融合性脂質は、リン脂質、コレステロール、及びトコフェロールからなる群から選択される1つ又は2以上の組み合わせであってもよい。
より具体的には、前記リン脂質は、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルコリン(PC)及びホスファチジン酸からなる群から選択される1種以上であってもよい。前記ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルコリン(PC)及びホスファチジン酸は、1つ又は2つのC10-24脂肪酸と結合した形態であってもよい。前記コレステロール及びトコフェロールには、コレステロール及びトコフェロールの各類似体、誘導体、及び代謝物が含まれる。
より具体的には、前記融合性脂質は、ジラウロイルホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジパルミトレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DPPE)、ジリノレオイルホスファチジルエタノールアミン、1-パルミトイル-2-オレオイルホスファチジルエタノールアミン、1,2-ジフィタノイル-3-sn-ホスファチジルエタノールアミン、1,2-ジパルミトレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセリン-3-ホスホコリン(DOPC)、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジリノレオイルホスファチジルコリン、1-パルミトイル-2-オレオイルホスファチジルコリン、1,2-ジフィタノイル-3-sn-ホスファチジルコリン、ジラウロイルホスファチジン酸、ジミリストイルホスファチジン酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、ジステアロイルホスファチジン酸、ジオレオイルホスファチジン酸、ジリノレオイルホスファチジン酸、1-パルミトイル-2-オレオイルホスファチジン酸、1,2-ジフィタノイル-3-sn-ホスファチジン酸、コレステロール及びトコフェロールからなる群から選択される1つ又は2つ以上の組み合わせであってもよい。
さらに具体的には、前記融合性脂質は、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジパルミトレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセリン-3-ホスホコリン(DOPC)及び1,2-ジパルミトレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DPPE)からなる群から選択される1種以上であってもよい。
一実施形態において、本発明のキットにより製造される薬物含有ナノ粒子内の構成成分のうち、前記ポリ乳酸塩の量は、前記カチオン性化合物1重量部を対して、0.1重量部以上、0.2重量部以上、0.3重量部以上、0.4重量部以上又は0.5重量部以上であってもよく、また、15重量部以下、10重量部以下、9重量部以下、8重量部以下、7重量部以下、6重量部以下、5重量部以下、4重量部以下又は3重量部以下であってもよい。
より具体的には、前記ポリ乳酸塩の量は、前記カチオン性化合物1重量部を対して、0.1~15重量部であってもよく、より具体的には0.2~10重量部であってもよく、さらに具体的には0.3~5重量部であってもよく、さらに具体的には0.5~3重量部であってもよい。
また、前記ポリ乳酸塩の量は、薬物に応じて前記範囲内で調節すればよい。例えば、一実施形態において、薬物がウイルスである場合、前記ポリ乳酸塩の量は、カチオン性化合物1重量部を対して、3~15重量部であってもよく、他の実施形態では、薬物が核酸である場合、前記ポリ乳酸塩の量は、カチオン性化合物1重量部を対して、0.2~10重量部、0.3~5重量部又は0.5~3重量部であってもよい。
一実施形態において、前記第1チャンバ及び/又は第2チャンバは、水性溶液、水混和性有機溶媒又はそれらの組み合わせをさらに含むことができる。前記「水性溶液」は、水溶液と同義で用いられ、例えば、水、滅菌水、緩衝液、注射液などを意味し、さらに有機酸を含む緩衝液であってもよい。前記水性溶液は、例えば、クエン酸緩衝液、PBS緩衝液などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。前記「水混和性有機溶媒」は、C1~C4の低級アルコール、アセトン、アセトニトリル、それらの水混合物又はこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
一実施形態において、前記カチオン性化合物及びポリ乳酸塩は、1回以上ろ過された溶液の形態でナノ粒子の製造に使用することができる。より具体的には、親水性フィルターを用いてろ過をおこなうことができる。前記親水性フィルターの材質としては、例えば、ナイロン、混合セルロースエステル(MCE)、ポリエチルスルホン(PES)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、酢酸セルロース(CA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。親水性ろ過を行うことにより、薬物をより良好にナノ粒子内に内包することができ、薬物含有ナノ粒子の安定性が向上する可能性がある。
一実施形態において、前記第2チャンバは、薬物の安定性を向上するのに適した安定化剤をさらに含むことができる。前記安定化剤は、pH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。前記「糖類」は、単糖類、二糖類、それらの還元糖の糖アルコール、単糖類または混合多糖類の重合体を意味し、前記多糖類は、3糖類以上を意味する場合もある。前記単糖類は、例えば、マンノース、グルコース、アラビノース、フルクトース、ガラクトースなどがあり;前記2糖類は、スクロース、トレハロース、マルトース、ラクトース、セロビオース、ゲンチオビオース、イソマルトース、メリビオースなどがあり;前記糖アルコールは、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マルチトールなどがあり;前記多糖類は、ラフィノース、デキストラン、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、シクロデキストリン、セルロース、ヘタスターチ(Hetastarch)、オリゴ糖などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。前記「pH調節剤」は、トリス(Tris)、グリシン、ヒスチジン、グルタメート、スクシネート、ホスフェート、アセテート、アスパルテート又はそれらの組み合わせであってもよく、前記「界面活性剤」は、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホネート、ケノデオキシコール酸、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩、ドデシル硫酸リチウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム塩、コール酸ナトリウム水和物、デオキシコール酸ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム塩、塩化ベンザルコニウム、トリトン(Triton)X-100、トリトンX-114、ラウロマクロゴール(lauromacrogol)400、ポリオキシル40ステアレート、ポリソルベート20、40、60、65及び80又はそれらの組み合わせであってもよいが、それらに限定されるものではない。前記「キレート剤」は、クエン酸、ポリフェノール酸、EDTA、DTPA、EDDHA又はそれらの組み合わせであってもよいが、それらに限定されるものではない。前記「無機塩」は、1価又は2価の金属の塩を意味し、NaCl、KCl、MgCl2、CaCl2、MgSO4、CaSO4、CaCO3、MgCO3などであってもよいが、それらに限定されるものではない。
例えば、薬物がウイルスである場合、前記第2チャンバは、5~15mMのトリス、5~15mMのヒスチジン、50~90mMのNaCl、2~8%スクロース(w/v)、0.5~1.5mMのMgCl2、0.005~0.05%(w/v)PS-80、0.05~0.15mMのEDTA、及び0.1~1.0%エタノール(v/v)をさらに含むことができ、pHは7.0~8.0であってもよい。他の実施形態において、薬物が核酸である場合、前記第2チャンバは、PBS緩衝液、例えば、pH7.0~pH8.0、2.0~3.5mMのKCl、1.0~2.5mMのKH2PO4、125~145mMのNaCl、及び7.5~9.5mMのNa2HPO4を含む溶液をさらに含むことができる。
一実施形態において、本発明の薬物含有ナノ粒子製造用キットは、核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である前記薬物;前記カチオン性化合物;前記ポリ乳酸塩;溶媒;及びpH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上の添加剤;からなっていてもよい。
一実施形態において、前記薬物含有ナノ粒子の粒径は、Z平均値によって定義することができ、例えば、800nm以下、600nm以下、500nm以下又は400nm以下であってもよく、また、100nm以上、150nm以上、200nm以上、又は250nm以上であってもよい。一実施形態において、Z平均値で定義された前記薬物含有ナノ粒子の粒径は、例えば、100~800nm、100~600nm、100~500nm,又は100~400nmであってもよい。
前記「チャンバ」は、ガラス、プラスチック、紙、パックなど、ナノ粒子又はそれを含む溶媒の材料を収容するのに適した任意にものであってもよいが、それらに限定されない。
以下、下記実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、これらの実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例A
(1)ナノ粒子組成物の製造(第1チャンバ)
実施例として、第1チャンバのナノ粒子組成物は、1,6-ジオレオイルトリエチレンテトラミド(dioTETA)とポリ乳酸塩(PLANa)を使用して製造された。具体的には、dioTETAを20mMの酢酸ナトリウム緩衝液に溶解して5mg/mL濃度のdioTETA溶液を製造し、PLANaを水に溶解して10mg/mL濃度のPLANa溶液を製造した後、各溶液を0.22μmの親水性フィルターを使用してろ過及び滅菌し、dioTETA/PLANaのモル比が1となるように各溶液を採取・混合し、水で最終体積を調整した。
比較例として、カチオン性脂質(SM102)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、コレステロール、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロールメトキシポリエチレングリコール-2000(DMG-PEG2000)を混合して第1チャンバのナノ粒子組成物を製造した。
(2)mRNA溶液の製造(第2チャンバ)
第2チャンバのmRNA溶液は、GFP mRNAをPBSで希釈して製造した。mRNA含有ナノ粒子製造には5μgのmRNAを用いた。
(3)第1チャンバと第2チャンバの混合
第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を撹拌(vortexing)することにより混合し、mRNA含有ナノ粒子を製造した。
(4)キット方式によるmRNA含有ナノ粒子の製造を確認する実験
第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を混合したとき、ナノ粒子とmRNAが正常に結合していることを確認するために、アガロースゲル電気泳動を行った。各実施例と比較例において、第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を単純に混合した後、mRNA400ngに相当する量を取り出し、ロードダイ(loading dye)と混合した。その後、1%アガロースゲルにロードし、適切な電圧と時間で電気泳動を行い、UVトランスイルミネータでmRNAのバンド画像を観察した。このとき、核酸染色試薬としてDyne Gel Safe Red Kit(Dyne Bio社製)を使用した。
測定結果を図1に示した。図1によれば、実施例では、第1チャンバのナノ粒子とmRNAとの結合力が高いため、露出されたmRNAバンドがほとんど見られなかったのに対して、比較例では第1チャンバのナノ粒子がmRNAと結合できなかったため、mRNAのほとんどが観察された。すなわち、実施例ではmRNAを含有するナノ粒子の製造に成功したが、比較例では製造できなかった。
(5)参考実験:非キット方式(単純混合)によるmRNA含有ナノ粒子製造の確認実験
前記各実施例及び比較例で使用した成分を用いて、非キット方式(すなわち、単純混合)でもmRNA含有ナノ粒子を製造できるかどうかを確認するために参考実験を行った。すなわち、前記各実施例及び比較例で第1チャンバ及び第2チャンバの製造に用いた成分を一度に混合し、前記と同様の方法でアガロースゲル電気泳動を行った。
測定結果を図2に示した。図2によれば、実施例の成分を用いた参考例1及び比較例の成分を使用した参考例2のいずれにおいても露出したmRNAバンドはほとんど見られなかった。すなわち、比較例の成分を用いた場合、非キット方式(全成分の混合するだけ)でmRNA含有ナノ粒子の製造ができたが、本発明のキット方式(すなわち、第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液をそれぞれ製造し、混合する)では不可能であることが確認された。これは、比較例の成分を用いた場合には、本発明のキット方式による利点(すなわち、保存又は輸送環境の影響を受けず、エンドユーザは、薬物の種類が変わっても複雑な工程を経ることなく迅速に薬物含有ナノ粒子を製造できるという利点)が得られないことを意味する。
実施例B
(1)ナノ粒子組成物の製造(第1チャンバ)
実施例として、第1チャンバのナノ粒子組成物は、1,6-ジオレオイルトリエチレンテトラミド(dioTETA)とポリ乳酸塩(PLANa)を使用して製造した。具体的には、dioTETAを20mMの酢酸ナトリウム緩衝液に溶解して5mg/mL濃度のdioTETA溶液を製造し、PLANaを水に溶解して10mg/mL濃度のPLANa溶液を製造した後、各溶液を、0.22μm親水性フィルターを用いてろ過及び滅菌した。一方、スクロースを水に溶解して400mg/mL濃度のスクロース溶液を製造した。dioTETA/PLANaモル比が1となるように溶液を採取して混合し、そこに10%スクロース溶液を最終体積の10%加えた。
(2)mRNA溶液の製造(第2チャンバ)
第2チャンバのmRNA溶液は、GFP mRNAをPBSで希釈して製造した。mRNA含有ナノ粒子の製造には、5μgのmRNAを使用した。
(3)非キット方式(単純混合)によるmRNA含有ナノ粒子の製造
前記実施例における第1チャンバ及び第2チャンバの製造に用いた成分一度に混合し、mRNA含有ナノ粒子を製造した。
(4)mRNA含有ナノ粒子の保存安定性の実験
前記で製造された第1チャンバのナノ粒子組成物を超低温で1~4日間凍結保存した後、室温で解凍し、これを第2チャンバのmRNA溶液と撹拌(vortexing)して混合して、mRNA含有ナノ粒子を製造した(実施例)。一方、前記非キット方式(単純混合)で製造されたmRNA含有ナノ粒子の試料を凍結保存し、1~4日後に室温で解凍した(比較例)。また、前記で製造された第1チャンバのナノ粒子組成物を超低温で1~4日間凍結保存した後、室温で解凍し、解凍後のナノ粒子試料(mRNAを含まない)を対照群とした。
前記実施例、比較例及び対照群の各ナノ粒子試料について、動的光散乱法(DLS)により粒径を測定、その結果を下記表1に示した。
Figure 2024517766000006
前記表1に示すように、1~4日間凍結保存した後、室温で解凍した第1チャンバのナノ粒子の粒径は、凍結前の同程度に維持されており(対照群)、1~4日間凍結後、室温で解凍した第1チャンバのナノ粒子を第2チャンバのmRNAと混合して得られたmRNA含有ナノ粒子の粒径は、凍結前のナノ粒子を用いて得られたmRNA含有ナノ粒子と同程度に維持されていた(実施例)。一方、mRNAを含む状態で1~4日間凍結保存し、室温で解凍したナノ粒子の粒径は大きくなり、粒子の沈殿が観察された(比較例)。すなわち、本発明によれば、長期保存後においても、ナノ粒子の粒径を保存前と同様に維持することができ、これを薬物(例えば、mRNA)と単純に混合するだけで、mRNA含有ナノ粒子を製造することができるので、最終的にはmRNA含有ナノ粒子の保存安定性を大幅に向上させることができる。
実施例C
(1)ナノ粒子組成物の製造(第1チャンバ)
実施例として、第1チャンバのナノ粒子組成物は、1,6-ジオレオイルトリエチレンテトラミド(dioTETA)とポリ乳酸塩(PLANa)を使用して製造した。具体的には、dioTETAを20mMの酢酸ナトリウム緩衝液に溶解して5mg/mL濃度のdioTETA溶液を製造し、PLANaを水に溶解して10mg/mL濃度のPLANa溶液を製造した後、各溶液を0.22μmの親水性フィルターを用いてろ過及び滅菌し、下記表2の割合で採取・混合した。
比較例として、ポリ乳酸塩(PLANa)とモノメトキシポリエチレングリコールーポリ乳酸共重合体(mPEG-PLA)をそれぞれ水に溶解し、10mg/mL濃度のPLANa/mPEG-PLA溶液を製造した後、各溶液を0.22μmの親水性フィルターを用いてろ過及び滅菌し、下記表2に示す割合で採取・混合して第1チャンバのナノ粒子組成物を製造した。
Figure 2024517766000007
(2)mRNA溶液の製造(第2チャンバ)
第2チャンバのmRNA溶液は、ルシフェラーゼmRNAをPBSで希釈して製造した。mRNA含有ナノ粒子の製造には、5μgのmRNAを用いた。
(3)第1チャンバと第2チャンバの混合
前記で製造した第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を撹拌(vortexing)して混合し、mRNA含有ナノ粒子を製造した。
(4)mRNA含有ナノ粒子の細胞内送達効率の評価実験
mRNA含有ナノ粒子の細胞内送達効率をmPEG-PLAの有無で比較評価するため、HepG2(ヒト肝癌)細胞株をナノ粒子で処理し、送達効率を測定した。すなわち、実施例1~4及び比較例1~4のmRNA含有ナノ粒子を、96ウエルプレートに接種したHepG2細胞に、1ウエル当たり250ngのmRNAに相当する量で分注した。15~24時間後、ONE-Glo(登録商標)ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega社)を使用して、細胞から発現されたルシフェラーゼの量(発光、RLU)を測定した。対照群として、従来から使用されているトランスフェクション試薬であるTransIT(登録商標)Transfection Kit(Mirus Bio社製)を使用した。測定結果は下記表3に示した。
Figure 2024517766000008
前記表3に示すように、実施例のmRNA含有ナノ粒子はいずれも、比較例及び対照群に比べて顕著に高い細胞内送達効率を示した。
実施例D
(1)ナノ粒子組成物の製造(第1チャンバ)
第1チャンバのナノ粒子組成物は、1,6-ジオレオイルトリエチレンテトラミド(dioTETA)及びポリ乳酸塩(PLANa)を使用して製造した。具体的には、dioTETAを20mMの酢酸ナトリウム緩衝液に溶解して5mg/mL濃度のdioTETA溶液を製造し、PLANaを水に溶解して10mg/mL濃度のPLANa溶液を製造した後、各溶液を0.22μm親水性フィルターを用いてろ過及び滅菌した。dioTETA/PLANaモル比が1となるように各溶液を採取・混合し、最終体積を水で調整した。
(2)mRNA溶液の製造(第2チャンバ)
第2チャンバのmRNA溶液は、3種のmRNA(human Trp2、murine Trp2、OVA mRNA)をそれぞれPBSで希釈して製造した。mRNA含有ナノ粒子の製造には、10μgのmRNAを用いた。
(3)第1チャンバと第2チャンバの混合
前記で製造した第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を撹拌(vortexing)により混合し、mRNA含有ナノ粒子を製造した。
(4)mRNAの種類に応じたmRNA含有ナノ粒子の製造の確認実験
mRNAの種類が異なっても、第1チャンバのナノ粒子組成物と第2チャンバのmRNA溶液を単純に混合するだけで、ナノ粒子とmRNAが正常に結合することを確認するため、DLS(Dynamic Light Scattering)分析を行った。サイズと塩基配列が異なる3種のmRNA(OVA:1437nt、hTrp2:990nt、mTrp2:1815nt)をそれぞれ含む第1チャンバと第2チャンバのmRNA含有ナノ粒子を混合するだけで、3種のmRNA含有ナノ粒子を製造した。DLS分析による粒径の測定は、500ngのmRNAに相当する体積を採取し、PBS試薬で希釈した後、測定専用のキュベットに入れて測定した。表面電荷の測定には、同じ体積を採取し、10mMのHEPES試薬で希釈して、測定専用のキュベットに入れて測定した。測定結果を下記表4に示した。
Figure 2024517766000009
前記表4に示すように、3種のmRNAはいずれも、330~370nmの範囲の同様の粒径、-10~20mVの範囲の表面電位を有するmRNA含有ナノ粒子を形成した。

Claims (9)

  1. カチオン性化合物及びポリ乳酸塩を含むナノ粒子を含む第1チャンバ;及び
    核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である薬物を含む第2チャンバ;
    を含み、両親媒性高分子を含まない、薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  2. 前記薬物含有ナノ粒子が、前記薬物を細胞内に送達するためのものである請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  3. 前記第1チャンバ及び第2チャンバからなる群から選択される一つ以上が、追加の溶媒をさらに含むものである請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  4. 前記溶媒が、水性溶媒、水混和性溶媒又はそれらの混合物である請求項3に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  5. 前記第2チャンバが、pH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上の添加剤をさらに含む請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  6. 核酸、ポリペプチド、ウイルス又はそれらの組み合わせから選択される有効成分である薬物;
    カチオン性化合物;
    ポリ乳酸塩;
    溶媒;及び
    pH調節剤、無機塩、糖類、界面活性剤、キレート剤又はそれらの組み合わせから選択される一つ以上の添加剤;からなる請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  7. 前記ポリ乳酸塩の量が、前記カチオン性化合物1重量部に対して、0.1~15重量部である請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  8. 前記ポリ乳酸塩の量が、前記カチオン性化合物1重量部に対して、0.5~3重量部である請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
  9. 前記カチオン性化合物及びポリ乳酸塩が、1回以上ろ過された溶液の形態でナノ粒子の製造に使用される請求項1に記載の薬物含有ナノ粒子製造用キット。
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