JP2024517720A - 大面積マイクロステレオリソグラフィにおけるレイヤレベリングのためのシステム及び方法 - Google Patents

大面積マイクロステレオリソグラフィにおけるレイヤレベリングのためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

プロダクトを生産するためのシステムがここに提供される。当該システムは概して、大面積マイクロステレオリソグラフィシステムと、レイヤレベリングシステムとを有する。大面積マイクロステレオリソグラフィシステムは、ビルド面にて硬化性樹脂の逐次レイヤを光重合することによってプロダクトを生成することが可能である。レイヤレベリングシステムは、ビルド面の近傍における硬化性樹脂の非平坦領域(例えばメニスカスなど)を平坦化することが可能である。

Description

この出願は、2021年4月26日に出願された米国仮出願第63/179,868号の利益を主張する非仮出願であり、その開示をその全体にてここに援用する。
ここに記載される主題は、プロダクトを製造するための大面積マイクロステレオリソグラフィシステムにおけるレイヤレベリングと、関連する装置及び方法とに関する。このマイクロステレオリソグラフィシステムは、他を排しないが、特にパーツの3Dプリンティングに関して有用性を持つ。
マイクロステレオリソグラフィのコンセプトは、プラスチックコンポーネント及び他の複雑な3D物体の迅速な試作及び小規模生産において使用されている。流体媒体内に、物体が、該媒体の表面又はその近くに位置するビルド面又はプリント面に放射ビームを集束させての該媒体の選択的硬化によって、又は該媒体の異なる部分に所望のエネルギー線量を送達する該媒体の体積露光を通じての該媒体の選択的硬化によって生成される。3Dモデル(例えば、CADソフトウェア、3D走査を使用して、又は他の手段によって生成される)が2Dスライスに細分化され、各スライスが複数の領域に細分化され得る。次いで、投影装置が、各領域の像を、相当するビルド面の領域に露光することができる。これは、数百ミリメートル以上の大きさのエリアにわたって、ほんの数十ミクロンのサイズのボクセルでの極めて高解像度の露光を可能にする。そして、露光された層が昇降機システムを用いて媒体中に下げられることで、もはや空(エンプティ)のビルド面内で新たな層を露光することができる。斯くして、完成した3D物体が製造されるまで、大きなフォームを迅速に、信頼性高く、且つ再現可能に構築することができる。このような原理は、例えば、Moranの米国特許出願公開第2016/0303797号に記載されており、それを、あたかもここに完全に記載されているかのように援用する。
しかしながら、そのようなマイクロステレオリソグラフィシステムは、液体媒体と周囲環境との間の相互作用から生じる望ましくない界面効果を含め、システムの解像度及び/又はビームレジストレーションを劣化させて、より低い品質のパーツをもたらし得る数多くの欠点を持つ。従って、上述の及びその他の懸念事項に対処する改良されたマイクロステレオリソグラフィシステムに対する長年のニーズが存在する。
本明細書のこの背景技術セクションに含まれる情報は、ここで引用されるいずれの参考文献及びその説明若しくは考察を含めて、単に技術的な参照目的で含められており、本開示の範囲がそれによって拘束される主題と見なされるべきでない。
米国特許出願公開第2016/0303797号明細書
光学システムと、空間光変調器(spatial light modulator;SLM)と、ビーム送達システムと、硬化性樹脂の槽と、該槽内の昇降機システムと、レイヤレベリングシステムとを含んだ、大面積マイクロステレオリソグラフィ(large-area microstereolithography;LAuSL)システムが開示される。物体の3Dモデル(例えば、CADモデル又は3D画像)がスライス及びスライス領域に細分化される。ビルド面全体の所望のボクセルが露光されるまで、各スライス領域が、硬化性樹脂槽の表面付近のビルド面又はプリント面の対応する領域上に投影され、斯くして露光された領域を固体ポリマーへと架橋させる。次いで、新たなレイヤを露光することができるように、昇降機が下降し、新しい樹脂をビルド面に持って来る。完成した3D物体が作成されるまで、新たなレイヤが製造される。ビルド面又はプリント面が複数の領域に細分化されるので、各露光の解像度を非常に高くし得る(例えば、数十ミクロン以下のボクセルサイズ)一方で、ビルド面を可能性として非常に大きくし得る(例えば、数百ミリメートル以上)。レイヤレベリングシステムを用いて、液体媒体と周囲環境との間の相互作用から生じる界面効果を補償し、斯くして、ビルド面全体にわたって一貫したレジストレーション、露光、及び画像解像度が確保される。このプロセスは、トップダウンプリントに限定されない。後続のレイヤごとにビルドプラットフォームを上昇させて、窓を通して槽内へ上向きに投影を行うこともできる。
ここに開示されるマイクロステレオリソグラフィシステムは、他を排しないが、特に、医学的に有用な物体(これに限られないが人工人間器官の血管系を含む)の3Dプリンティングに関して有用性を持つ。
この概要は、詳細な説明で更に後述される複数の概念の一部を簡略化した形態で紹介するために提示されるものである。この概要は、特許請求される事項の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図したものではないし、特許請求される事項の範囲を限定することを意図したものでもない。請求項にて定められるマイクロステレオリソグラフィシステムの特徴、詳細、有用性、及び利点のより広範な提示が、以下に記載される本開示の様々な実施形態の説明にて提供され、添付の図面に示される。
本開示の例示的な実施形態が、以下を含む添付の図面を参照して説明される。
本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、大面積マイクロステレオリソグラフィ(LAuSL)システムの一例の少なくとも一部の概略図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例の少なくとも一部の概略図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSL方法の一例のフロー図を示している。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例のビルド面の少なくとも一部の概略図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例のビルド面の少なくとも一部の概略図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例の少なくとも一部の概略側断面図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例のビルド面の少なくとも一部の斜視図である。 本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例の硬化性樹脂の槽の少なくとも一部の斜視図である。 本開示の実施形態に従った、プロセッサ回路の概略図である。 本開示の実施形態に従った、硬化性樹脂の上に液体の層を堆積させることが可能なディスペンサを有するレイヤレベリングシステムの概略図である。 本開示の実施形態に従った、ビルド面の近傍に置かれる機能化ガラスプレートを有するレイヤレベリングシステムの概略図である。 本開示の実施形態に従った、ビルド面の近傍に置かれるメンブレンを有するレイヤレベリングシステムの概略図である。 本開示の実施形態に従った、メンブレンアセンブリの概略図である。 本開示の実施形態に従った、撹拌機を有するレイヤレベリングシステムの概略図である。 本開示の実施形態に従った、ガス圧力源を有するレイヤレベリングシステムの概略図である。
本開示の少なくとも1つの実施形態によれば、微視的な造形を有する複雑で巨視的な3次元コンポーネントの迅速な製造に使用されることができる大面積マイクロステレオリソグラフィシステムが提供される。当該システムは、マイクロステレオリソグラフィを通じて大きくて詳細な物体を作り出すために、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン又はデジタルマイクロミラーディスプレイ(DMD)などの空間光変調器(SLM)を、走査式の光学投影システムと連係して使用する。3Dコンピュータモデルが複数のスライスに細分化され、各スライスが複数の領域に細分化され、各領域がSLMに通信されて像を形成する。そして、SLM像が、放射線露光の結果として架橋又は他の方法で硬化する感光性の液体(例えば、樹脂)上に投影される。この投影は、SLM像それ自体よりも遥かに大きいビルド面又はプリント面の異なるビルド領域にSLM像を向けることができる走査光学システムを用いて遂行される。SLM上の新たなモデル領域の結像は、各像がビルド面の適切な部分に向けられるように光学システムと連係され、結像されるモデル領域及びビルド面投影位置は離散的(例えば、フラッシュアンドムーブ結像)又は連続的のいずれかで変化する。ビーム方向付け光学系を用いて、SLMパターンが更新されるときに投影がビルド面上の新たな位置に移動され、感光性の流体中に、単一のSLM像よりも遥かに大きな、大きい連続像を作り出す。これは、非常に大きな、とはいえ小さい造形サイズを持った、パーツ又はプロダクトを製造することを可能にする。斯くして、1つのマイクロステレオリソグラフィシステムがかなりの面積をカバーする。しかしながら、よりいっそう大きいアイテムを製造するために、複数のマイクロステレオリソグラフィシステムを共に組み合わせて、それらのビルド面がよりいっそう大きい面積をカバーするようにすることもできる。2つ以上のマイクロステレオリソグラフィシステムのSLM像及び走査光学系を連係させることにより、1つのプロセッサ又はコントローラで、組み合わされたビルド面にわたって必要なパターンを生成することができ、これは、更なるマイクロステレオリソグラフィシステムを含めることによって任意のサイズに増大されることができる。
他のステレオリソグラフィシステムと同様に、重合の体積速度(単位時間当たりに液体から固体に変わる体積)は、少なくとも部分的に、樹脂の臨界エネルギー及び重合用の光の総パワーによって決定され得る。例えば、ここに記載されるシステムの一部の実施形態は、1時間当たり数リットル程度の速度で樹脂を重合させることが可能であり得るが、より速い速度及びより遅い速度も企図される。
当該LAuSLシステム、装置、及び方法は、プロダクトの面積又は体積にわたって一貫した高解像度の造形(例えば、人間の細胞のスケールに匹敵した、数十ミクロン以下のボクセルサイズ)で、大きいアイテム(例えば、数十、数百、若しくは数千ミリメートルのサイズ、あるいは、より大きいとより小さいとの両方の他のサイズ)を迅速に製造することができる。例えば、当該LAuSLシステム、装置、及び方法は、少なくとも約0.1リットル(L)、0.2L、0.3L、0.4L、0.5L、0.6L、0.7L、0.8L、0.9L、1L、2L以上の体積を持つアイテムを、長くても約24時間(h)、18h、16h、14h、12h、10h、8h、7h、6h、5h、4h、3h、2h、1h以下の時間で製造することができる。当該LAuSLシステム、装置、及び方法は、大きくても約2L、1L、0.9L、0.8L、0.7L、0.6L、0.5L、0.4L、0.3L、0.2L、0.1L以下の体積を持つアイテムを、長くても約24h、18h、16h、14h、12h、10h、8h、7h、6h、5h、4h、3h、2h、1h以下の時間で製造することができる。当該LAuSLシステム、装置、及び方法は、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の体積を持つアイテムを、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の時間量以内に製造することができる。一部のケースにおいて、製造されたアイテムは、完成したプロダクトとしてそのまま使用されることができる。他のケースにおいて、製造されたアイテムは、その後に、ポリマー、金属、又はセラミック物体のための鋳造、ブロー成形、射出成形、熱成形、及び他の製造プロセス用の金型又はマスターとして使用されることができる。
製造される物体又はプロダクトは最終的にボクセル(例えば、3次元ピクセル)で構築されるので、その構造は、十分に微細なスケールで見たときに“ピクセル化された”ように見え得る。しかしながら、本開示の1つの利点は、そのようなピクセル化が、微細過ぎて人間の眼によって知覚されないスケールで、且つ人間の細胞(分割不可能なサブユニットから構築されるという意味で、やはり“ピクセル化”されている)で構成される組織層のスケールに匹敵するスケールで行われ得ることである。
大きい体積又は断面積を有する一貫して微細な造形のアイテムを作製できるこの能力は、当該LAuSLシステム、装置、及び方法を他の技術から区別し、試作品の迅速な製造だけでなく、個々の顧客向けの完成したカスタマイズされた少量生産プロダクトの迅速な製造を容易にする。光硬化性媒体はまた、金属、セラミック、又は他の材料(例えば、木材)の粒子を含んでいてもよく、複合部品の製造を可能にし、及び/又は、ポリマーの除去と(例えば)金属若しくはセラミック成分の焼結を可能にし、ひいては純粋な金属又はセラミック部品の生産を可能にする。
本開示の原理の理解を促進させる目的で、ここでは図面に示した実施形態を参照し、また、特定の言語を用いてそれを説明する。とはいえ理解されることには、本開示の範囲に対する如何なる限定も意図していない。本開示が関係する当業者が通常に思い付くような、説明されるデバイス、システム、及び方法に対する如何なる改変及び更なる変更、並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示内で完全に企図されており本開示に含まれる。特に、1つの実施形態に関して説明される特徴、コンポーネント、及び/又はステップが、本開示の他の実施形態に関して説明される特徴、コンポーネント、及び/又はステップと組み合わされ得ることは完全に企図されている。しかしながら、簡潔にするために、それらの組み合わせの数多くの繰り返しを別々に説明することはしない。
これらの説明は、単に例示目的で提供されるものであり、大面積マイクロステレオリソグラフィシステムの範囲を限定するように考えられるべきでない。特許請求される主題の主旨から逸脱することなく、ある特定の特徴が追加されたり、除去されたり、変更されたりし得る。
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、大面積マイクロステレオリソグラフィ(LAuSL)システム100の一例の少なくとも一部の概略図である。LAuSLシステム100は、ビルド面190上に画像ビーム185を投影するLAuSLビームユニット110を含む。
LAuSLビームユニット110は、光ビーム113を生成する光学システム112を含んでおり、そして、光ビーム113が、画像を生成する空間光変調(SLM)システム114を通して又はその上に投射される。SLMシステムは、例えば、ビーム113が通り抜ける液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、又はビーム113が反射するデジタルマイクロミラーディスプレイ(DMD)、又は開口を有する1つ以上の回転ディスク(回転ディスク共焦点マイクロスコピーにおいてのような)、又は光ビーム113から変調画像光115を生成する目的を果たす他のタイプの空間光変調器114とし得る。SLMシステムは、例えば、640×480ピクセル、1024×768ピクセル、1920×1080ピクセル、2716×1528ピクセルの解像度、又はより大きいとより小さいとの両方の他の解像度を持つとし得る。一部の実施形態において、光学システム112及びSLMシステム114は、1つのシステムへと組み合わされてもよい。例えば、マイクロLEDアレイなどの光源のアレイを直接画像化して変調画像光115を生成してもよい。どのように生成されるかにかかわらず、変調画像光115は、次いで、画像ビーム185をビルド面190上に投影するビーム送達システム116を通される。
LAuSLシステム100はまた、光学システム112、SLMシステム114、及びビーム送達システム116を制御したり、これらに命令を送ったりすることが可能なできるコントローラ、中央演算処理ユニット(CPU)、又はプロセッサ170を含む。一部の実施形態において、光学システム112、SLMシステム114、又はビーム送達システム116のうち1つ以上が、それ自身のコントローラ170を含んでいてもよく、それらの実施形態のうちの一部において、それらのコントローラ170は互いに及び/又は別個のコントローラ170と通信する。
コントローラ170は、所望のプロダクトの3Dモデル120を含んでおり、あるいは、それを受け取る。そして、コントローラは、3Dモデル120を複数の2Dスライス130に分割し、あるいは、別のソースから複数の2Dスライス130を受け取る。例えば、3Dモデルは、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、20000、30000、40000、50000、60000、70000、80000、90000、100000、200000、300000、400000、500000、600000、700000、800000、900000、100万以上のスライスに分割され得る。3Dモデルは、多くても約100万、900000、800000、700000、600000、500000、400000、300000、200000、100000、90000、80000、70000、60000、50000、40000、30000、20000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4000、3000、2000、1000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、又は1個に分割され得る。3Dモデルは、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の数のスライスに分割され得る。各スライスは、構築される物体又はプロダクトを通る平面状の断面を画成し、個別に(例えば、一連のBMP、JPEG、又は他の画像ファイルとして)格納されることができる。次いで、個々のスライス140に対して、コントローラは、2Dスライス140を複数の領域150に細分化し、あるいは、別のソースから複数の領域150を受け取る。一例において、一部のスライスは1つの領域のみを有し得るが、領域が重なり合わない場合、数百の領域が存在することができ、領域が重なり合う場合、各スライス内に可能性として数百万の領域が存在し得る。他の構成も可能であり、本開示の範囲内にある。
これらの領域も、任意の所望のフォーマットで個々の画像ファイルとして格納され得る。そして、コントローラは、複数の領域150から現在の領域160を選択し、現在の領域160についての情報をSLMシステム114に送り、SLMシステム114が、ビーム113から変調画像光115を生成し、それを、所望の物体又はプロダクトの3Dモデル120の現在の2Dスライス140の現在選択された領域160の画像とし得る。次いで、変調画像光115はビーム送達システム116を通され、ビーム送達システム116は、例えば、変調画像光115を、3Dモデル120の対応する部分の画像及び故に所望のプロダクトの対応する部分の画像を含んだ投影画像ビーム185へと拡大及びフォーカシングし得る。投影画像ビーム185は、SLM114によって生成された画像がビルド面190上にフォーカシングされるようにビルド面190と交わる。投影画像ビーム185は、モノクロ(例えば、白黒)画像若しくはグレースケール画像、又はこれらの組み合わせを含み得る。カラー画像も使用され得るが、色は感光性樹脂の硬化に影響を与えなくてもよい。投影画像ビーム185のこの変調は、一部の場合に“ダイナミックマスキング”と呼ばれることがある。
ビルド面190は、現在選択されている2Dスライス140の複数の領域150のうちの1つの領域160に各々が対応する複数のビルド領域195に細分化される。現在照明されているビルド領域197が投影画像ビーム185によって露光されることで、後述するように、ビルド面のその部分内の光硬化性樹脂が投影画像ビーム185の明るい部分によって露光されて固化されることができる一方で、投影画像ビーム185の暗い部分内は液体のままである。画像領域160及びビルド領域197の選択は、離散的(例えば、フラッシュアンドムーブ露光)であってもよいし、連続的であってもよい。一部の例において、露光レートは、少なくとも10ヘルツ(Hz)、20Hz、30Hz、40Hz、50Hz、60Hz、70Hz、80Hz、90Hz、100Hz、110Hz、120Hz以上とすることができる。一部の実施形態において、露光レートは、高くても約120Hz、110Hz、100Hz、90Hz、80Hz、70Hz、60Hz、50Hz、40Hz、30Hz、20Hz、10Hz以下とすることができる。一部の実施形態において、露光レートは、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内である。一部の例において、例えば10-20kHzなどの空間光変調器の変調レートで、又は60Hzのビデオフレームレートで露光してもよいが、代わりに、あるいは加えて、より高いとより低いとの両方の他のレートが用いられてもよい。
一部の実施形態において、システムは、各領域を、少なくとも約10マイクロ秒(μs)、20μs、30μs、40μs、50μs、60μs、70μs、80μs、90μs、100μs、200μs、300μs、400μs、500μs、600μs、700μs、800μs、900μs、1ミリ秒(ms)、2ms、3ms、4ms、5ms、6ms、7ms、8ms、9ms、10ms、20ms、30ms、40ms、50ms、60ms、70ms、80ms、90ms、100ms、200ms、300ms、400ms、500ms、600ms、700ms、800ms、900ms、1,000ms以上の時間内に生成する。一部の実施形態において、システムは、各領域を、長くても約1,000ms、900ms、800ms、700ms、600ms、500ms、400ms、300ms、200ms、100ms、90ms、80ms、70ms、60ms、50ms、40ms、30ms、20ms、10ms、9ms、8ms、7ms、6ms、5ms、4ms、3ms、2ms、1ms、900μs、800μs、700μs、600μs、500μs、400μs、300μs、200μs、100μs、90μs、80μs、70μs、60μs、50μs、40μs、30μs、20μs、10μs以下の時間内に生成する。一部の実施形態において、システムは、各領域を、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の時間量で生成する。
現在の2Dスライスの複数の領域150のうちの異なる領域160を順次選択しながら、コントローラ170は、SLM114を用いて対応する画像を生成し、それらをビルド面190の複数のビルド領域195のうちの異なる選択ビルド領域197上に露光するように、ビーム送達システム116に指示する。斯くして、所望のプロダクトの完全な2Dスライスをビルド面190内に作り出すことができる。完成した3Dプロダクトは、後述するように、昇降機システムを用いてプロダクトを光硬化性樹脂槽内に下降させ、複数の2Dスライス130の各2Dスライス140を順次に露光することによって製造されることができる。
LAuSLシステム100はまた、コントローラ170の制御下にあるレイヤレベリングシステム118を含んでいる。レイヤレベリングシステム118は、ビルド面190の近傍の硬化性樹脂槽内の硬化性樹脂の非平坦領域(例えばメニスカスなど)を平坦化することが可能である。一部の実施形態において、非平坦領域は、例えばプリントプラットフォーム、既にプリントされたプロダクトの部分、又は、硬化性樹脂槽を取り囲む空気、窒素、アルゴン、若しくは別のガスなどの周囲環境と、硬化性樹脂との間の相互作用から生じる界面効果に起因して生じる。一部の実施形態において、非平坦領域は、硬化性樹脂と周囲環境との間の表面エネルギーの差に起因して生じる。一部の実施形態において、非平坦領域は、硬化性樹脂槽内でのプロダクトの動きに起因して生じる。一部の実施形態において、コントローラ170は、ビルド面190の近傍の非平坦領域を平坦化するようにレイヤレベリングシステムに指示することが可能である。
説明を続ける前に、留意されたいことには、上述の例は例示目的で提供されており、限定することは意図されていない。ここで説明された動作を実行するために他のデバイス及び/又はデバイス構成が利用されてもよい。
図2は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステム100の一例の少なくとも一部の概略図である。LAuSLシステム100は、光学システム112、空間光変調(SLM)システム114、ビーム送達システム116、及びレイヤレベリングシステム118を含む。
ビーム送達システム116は、選択されたビルド領域197上に画像ビーム185を投影する。一例において、投影画像ビーム185は、光学システム112によって生成された光の波長を全て含む。他の例において、投影画像ビームは、光学システム112によって生成される光のうち選択された波長(例えば、ビルド面内の感光性樹脂を硬化させるのに最も適した化学線波長)のみを含む。
レイヤレベリングシステム118は、ビルド面190の近傍の硬化性樹脂槽内の硬化性樹脂の非平坦領域を平坦化することが可能である。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図9に示すように、硬化性樹脂の上に液体の層を付与することが可能なディスペンサを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図10に示すように、ビルド面190の近傍に置かれる機能化ガラスプレートを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図11及び図12に示すように、ビルド面の近傍に置かれるメンブレンを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図13に示すように、撹拌機を有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図14に示すように、ガス圧力源を有する。
光学システム112は、例えば、ビーム発生器210及び調整光学系220を含み得る。ビーム発生器210は、例えば、発光ダイオード(LED)、スーパールミネセントダイオード(SLD)、レーザ、ハロゲン電球若しくは他の白熱光源、キセノンランプ若しくは他の電気アーク源、ライムライト若しくは他のカンドルミネセント(candoluminescent)源、又は、これらの組み合わせを含め当該技術分野で知られる他の光生成コンポーネントであるか、それを含むかし得る。一部の実施形態において、光は、ケーラー(Kohler)照明を含むように条件付けられ得る。ビーム発生器210は、単一波長、又は狭い範囲の波長、又は広い範囲の波長の光を生成し得る。放射される波長は、赤外波長、可視波長、及び紫外波長を含み得る。光学システム112はまた、調整光学系220を含み得る。調整光学系220は、例えば、コリメータ(例えば、ビームを絞るため)、ビームホモジナイザ、ビームエキスパンダ(ビームのサイズをSLM114のサイズに一致させるため)、1つ以上のフィルタ(例えば光化学反応を開始することが可能な化学線波長などの特定の波長の光を透過させる一方で、例えば非化学線波長などの他の波長を反射又は吸収するため)、1つ以上のミラー、1つ以上のレンズ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上の瞳、1つ以上のシャッタ、1つ以上のビームエキスパンダ若しくはビームレデューサ、及び/又は、生成された光をSLMシステム114に向けるため及び/又は選択されたビルド領域197を照明するために必要とされる当技術分野で知られる他の光学系を含み得る。調整光学系220はまた、ビームの状態(例えば、輝度、アライメントなど)をモニタリングすることが可能な1つ以上のセンサを含んでいてもよい。
ビーム送達システム116は、例えば、ビームステアリングシステム230及びビームデリバリ光学系240を含み得る。ビームステアリングシステム230は、例えば、回転ポリゴンミラーなどのステアリング可能なミラーであるか、それを含むかし得る。一例において、ビームステアリングシステムは、コントローラ170(図1参照)の制御下で樹脂槽内の適切な場所にSLM画像を送達するように構成された、10ミクロン又はそれより良い精度のマイクロ作動ミラーである。一部の実施形態において、ビームステアリングシステムは、2次元で離散的又は連続的にステアリング可能であって1つ以上のステッパモータ又はサーボモータによって動作可能であり得る1つ以上のガルバノミラーを有する。
ビーム送達システム116はまた、ビームデリバリ光学系240を含み得る。ビームデリバリ光学系240は、例えば、1つ以上のミラー、1つ以上のビームエキスパンダ若しくはビームレデューサ(例えば、投影画像ビーム185のサイズを選択されたビルド領域197のサイズに一致させるため)、1つ以上の集束レンズ(例えば、投影画像ビーム185の焦点面が選択されたビルド領域197と同一平面上にあることを確保するため)、1つ以上のレンズ若しくは他のコリメート用光学系、1つ以上のアパーチャ、1つ以上の走査レンズ(例えば、フラットフィールド走査レンズ)、及び/又は、ビームステアリングシステム230からの投影画像ビーム185を選択されたビルド領域197に送達するために必要とされる当技術分野で知られる他の光学系を含み得る。後述するように、ビルド面は、光硬化性材料の槽の最上層に生じ、所望のパターンを材料内に露光又は硬化する。
LAuSLシステム100はまた、ビームを方向付けてアライメントするために必要な又は当業者が思い付くような他の光学コンポーネントを他の位置(例えば、SLM114とビームステアリングシステム230との間、レンズ又は開口180の下流など)に含んでもよい。そのような構成及びその他は本開示の範囲内にある。
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、大面積マイクロステレオリソグラフィ(LAuSL)方法300の一例のフロー図を示している。昇降機の動作、ビームのオン/オフ、及び撮像表示が、コンピュータ、コントローラ、又はプロセッサによって制御及び同期される。
ステップ310にて、方法300は、所望の物体又はプロダクトの3Dモデルを作成することを含む。これは、例えば、コンピュータ支援設計(CAD)を使用して、所望の物体又はプロダクトの例の3Dスキャンによって、又は当技術分野で知られる他の手段によって行われ得る。例えば、コンピュータ支援トモグラフィ(CAT)スキャナ及び血液への造影剤注入を用いて、生きているヒト器官の脈管構造が3次元でマッピングされ得る。
ステップ320にて、方法300は、3Dモデルを複数のスライスに分割することを含む。スライスの数が、例えば、所望の物体又はプロダクトがLAuSLシステムによって生成されるZ分解能又はZボクセルサイズを決定し得る。例えば、所望の物体又はプロダクトが100センチメートル高さである場合、それを10,000個のスライスに細分化すると、Z軸に沿って100ミクロンの最小フィーチャサイズをもたらすことになる。
ステップ330にて、方法300は、現在選択されているスライスを複数のスライス領域に細分化することを含む。スライスは、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、10000、又はそれより多くのスライス領域に再分割され得る。これらのスライス領域は、同じ又は同様のサイズのものであってもよいし、異なるサイズのものであってもよい。スライス領域は、境を接していてもよいし、重なり合っていてもよいし、隣り合うスライス領域間に間隙を含んでいてもよい。
ステップ340にて、方法300は、選択されたスライス領域を空間光変調器(SLM)に送ることで、SLMが、光学システムによって生成される光ビーム内に選択されたスライス領域の画像を生成するようにすることを含む。一部の例において、SLM画像の各ピクセルの輝度は、オン又はオフの2つの取り得る値のみを持ち得る。他の例において、SLM画像の各ピクセルの輝度は、例えば、128、256、512、1024、又はそれより多くの取り得る値のグレースケールにあることができ、より大きい値はより明るいピクセルを表し、より小さい値はより暗いピクセルを表す。
ステップ350にて、方法300は、SLM画像を調整可能なビーム送達システムに送ることを含む。
ステップ360にて、方法300は、SLM画像をビルド面の選択されたビルド領域上に向けるように調整可能なビーム送達システムに命令することを含み、選択されたビルド領域のビルド面内での位置は、選択された2Dスライス内での選択されたスライス領域の位置に対応する。投影された画像は、光硬化性の樹脂又は液体を含むビルド面に焦点が合っており、それ故に、化学光が材料内に特定の形状又はパターンを形成する。これは、この位置にある感光性液体樹脂にSLM画像を露光し、SLM画像が明るいところの樹脂部分を固化させるととこに、SLM画像が暗いところの液体樹脂部分を変化しないままにすることになる。より明るいピクセル又はより長い露光時間は、より大きいエネルギー線量が樹脂に送達されることをもたらし、ひいては、より多くの架橋をビルド面内のその特定のボクセルにもたらすことになる。より多くの架橋は、固化した樹脂のいっそう高密度及び/又はいっそう堅いボクセルと関連付けられ、より少ない架橋は、固化した樹脂のいっそう低密度及び/又はいっそう柔らかいボクセルと関連付けられ得る。架橋が完了すると、又は少なくとも露光領域内のパターンがその完全性を保持するのに少なくとも十分となると、ステップ370へと実行が進む。
ステップ370にて、方法300は、選択されたスライス内で次のスライス領域を選択することを含む。そして、ステップ340に実行が戻る。しかしながら、現在のスライスの全てのスライス領域がビルド面上に結像された場合、次のスライス領域は存在せず、ステップ380へと実行が進む。
ステップ380にて、方法300は、樹脂槽内で昇降機プラットフォームを下降させることを含む。昇降機プラットフォーム及び樹脂槽は、例えば図6に示されている。昇降機プラットフォームを下降させることはまた、現在のスライスを樹脂槽のより深いレベルに下降させ、新しい樹脂がビルド面に流入することを可能にする。一部のケースにおいて、昇降機プラットフォームは、現在のスライスの厚さに等しいZ距離だけ下降される。“ダンキング”と呼ばれることもある他の例において、昇降機プラットフォームは、より大きい量だけ下降されてから、現在のスライスの厚さに等しいZ距離まで上昇される。ダンキングは、架橋副生成物によって汚染されていない新しい樹脂、又は局所的に枯渇したのと釣り合う量の抑制剤及び開始剤を含有する新しい樹脂がビルド面に流入することを可能にする。
ステップ390にて、方法300は、3Dモデル内の次のスライスを選択することを含む。そして、ステップ330に実行が戻る。しかしながら、3Dモデル内の全てのスライスがそれまでに選択されている場合、次のスライスは存在せず、ステップ395へと実行が進む。
ステップ395にて、所望の物体又はプロダクトの製造が完了する。換言すれば、完成した3D物体が製作されるまで、上で規定されたレイヤ・バイ・レイヤプロセスが続けられる。
理解されることには、他の実施形態において、方法300のステップは、図3に示されたものとは異なる順序で実行されてもよく、ステップの前、間、及び後に追加のステップが設けられてもよく、及び/又は、説明されたステップのうちの一部が置き換えられたり除去されたりしてもよい。方法300のステップのうちの1つ以上は、例えばコントローラ170(図1参照)及び/又はプロセッサ回路850(図8参照)のコンポーネントなどの、ここで説明される1つ以上のデバイス及び/又はシステムによって実行されることができる。
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例のビルド面190の少なくとも一部の概略図である。図4に示す例において、ビルド面190は、8つのビルド領域195a-195gに細分化されている。LAuSLシステムによって製造されているプロダクト420のプロダクトスライス410が8つ全てのビルド領域にかかっている。プロダクトスライス410は、例えば、複数の露光され、架橋され、固化された樹脂を有することができ、複数の積層されたプロダクトスライス410が完成したプロダクトを構成する。
図4に示す例において、ビルド面190はまた、コントローラ170によるLAuSLシステムの較正を容易にするために使用され得る4つの基準コンポーネント、ターゲット、試験基板、又はテストパターン430を含んでいる。一部の実施形態において、基準コンポーネント、ターゲット、又はテストパターン430は、例えば、樹脂を露光又は架橋することができる化学線波長の光を用いてそれらをビルド面上に投影することによって、プロダクトスライス410と共にビルド面内に構築されることができる。他の実施形態において、基準コンポーネント、ターゲット、又はテストパターン430は、ビルド面内に置かれてもよいし、樹脂を露光又は架橋することができない波長の光を用いてビルド面上に投影されてもよい。基準ターゲット又はテストパターンは、例えば、放射状の対称性を持っていてもよいし(例えば、ドット)、変化する空間周波数の造形を持っていてもよいし(例えば、異なる幅のラインペア)、複数の異なる向きの変化する空間周波数の造形を持っていてもよいし(例えば、スポークターゲット)、認識可能なテキスト、記号、又は、これらの組み合わせを含め、当技術分野で知られる他の造形を含んでいてもよい。基準コンポーネント、ターゲット、又はテストパターン430の数、サイズ、形状、位置、向き、及び他の特性は、本開示の主旨から逸脱することなく、ここで図示又は説明されたものとは異なることができる。
一例において、領域195が、図4に示す領域195が、195a、195b、195c、195d、195e、195f、195g、そして最後に195hと、アルファベット順に露光される場合、ビーム移動が最小化される。分かり得ることには、例えばa-d-e-h-g-f-c-b又は何らかの他の可能な順序などの、他の順序の方が効率的である。レイヤを完成させるために必要なビーム移動及び/又は必要な総露光時間を最小化する円又は螺旋を含め、他の連続した又は離散的な露光パターンも望ましい場合がある。より一般的には、露光パターンは、続く露光間で投影の焦点を合わせ直す(リフォーカシングする)光学素子を動かすのに必要な時間を最小化するように選択され得る。螺旋パターンはその一例であり、何故なら、リフォーカシング素子があまり移動する必要がないからである。あるいは、露光パターンは、所与のタイルの露光と、それに隣接する又は重なる近傍の露光との間の平均又は最大時間を最小化するように選択されてもよい。ラスタ走査はそれを上手くやる。一部のケースにおいて、これは、隣接する又は重なるタイル間の継ぎ目の出現を減らすことができる。これらの組み合わせを含め、他の構成及び最適化が代替又は追加で使用されてもよい。
完成される物体又はプロダクト420の解像度及びボクセルサイズは、SLM114(図1及び図2参照)の解像度及びビルド面190内の各ビルド領域195のサイズに依存する。同様に、完成される物体又はプロダクト420の最大サイズは、ビルド領域の数及び配置、並びにそれらのサイズに依存する。例えば、図4に示す8つのビルド領域195の各々が1024ミリメートル×768ミリメートルのサイズであり、且つSLM114の解像度が1024×768ピクセルである場合、ビルド面におけるボクセルサイズは1×1mmとなり、ビルド面の総面積は2048mm×3072mmとなり、新たなビルド領域を追加することによって増大されることができる。
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステムの一例のビルド面190の少なくとも一部の概略図である。ビルド領域195a、195b、195c、及び195dが見えている。図5に示す例において、これらのビルド領域は重なり合っており、その結果、ビルド領域195a及びビルド領域195bの両方の部分を含む重なり領域510aと、ビルド領域195b及びビルド領域195cの部分を含む重なり領域510bと、ビルド領域195c及びビルド領域195dの部分を含む重なり領域510cと、ビルド領域195d及びビルド領域195aの部分を含む重なり領域510dと、ビルド領域195a、195b、195c、及び195dの部分を含む重なり領域510eとが存在している。ビルド領域が境を接するとき、又は2つのビルド領域間に間隙が存在するとき、(不注意であろうと意図的であろうと)完成したプロダクト内に継ぎ目が生成され得る。逆に、ビルド領域が重なり合うとき、ビルド領域間の適切なレジストレーションを仮定すると、継ぎ目は最小化又は排除されることができ、従って、プロダクトの全体的な品質が、継ぎ目が存在する場合よりも高くなり得る(あるいは、高いと受け止められ得る)。
図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステム100の一例の少なくとも一部の概略側断面図である。LAuSLビームユニット110と、投影画像ビーム185と、昇降機システム620と、槽エンクロージャ630内に位置する光硬化性樹脂の槽640が見えている。樹脂槽640内に、昇降機システム620に接続されたビルドプラットフォーム650と、ビルドプラットフォームの上に配置された基板660と、所望の物体又はプロダクト420の完了レイヤ670とがある。他の構成も可能であり、本開示の範囲内にある。
LAuSLシステム100は、複数のLAuSLビームユニット110を一緒に集団化して超大面積投影マイクロステレオリソグラフィシステムを作り出すことによって改良されることができる。そのような集団化は、システムによって製造され得る物体のサイズの基本的に無制限の増加を可能にする。2つ以上のビームユニット110によってビルド面内に露光される画像が共に連係して、そのいっそう大きい全体面積を利用する。2つのビームユニット110の場合、カバーされる面積は、2倍から重なり面積を引いたものとなる。同様に、3つのビームユニット110が組み合わされる場合、それらは、3倍から重なり面積を引いたものをカバーすることができる、等々である。斯くして、ますます大きいプロダクトを製造することができる。
図6に示す非限定的な実施形態では、4つのLAuSLビームユニット110が、それらの投影画像ビーム185がビルド面190内で僅かに重なり合うように共に集団化されている。一部の実施形態において、これらのLAuSLビームユニット110は、それらの動作が連係してビルド面190内に所望のプロダクト420の2Dスライス410を形成するように、単一のコントローラ170(図1参照)によって制御され得る。他の実施形態では、各LAuSLビームユニット110がそれ自身のコントローラ170によって制御されてもよく、同等レベルの協調を達成するようにそれらのコントローラ170がそれらの動作を連係させる。他の構成も可能であり、本開示の範囲内にある。
図6にて見てとれるように、ビルド面190は、光硬化性樹脂の槽640の頂部に位置する。光硬化性樹脂の槽は、数十センチメートル又は数百センチメートルの長さ、幅、又は深さであることができ、あるいは、より大きいとより小さいとの両方の他のサイズであってもよい。
一部の実施形態において、樹脂は、比較的軟質の親水性ポリマー系材料を有する。非限定的な例において、主たる樹脂成分は、例えばポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA、分子量575超、具体的には575~6000)及び/又はゼラチンメタクリレート(GelMA)などのモノマー又はポリマーと、例えばリチウムフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィネート(LAP)、Irgacure 2959、及び/又はルテニウムなどの光開始剤と、例えばタートラジンなどの吸収剤と、例えばPBS及び/又は水などの希釈剤とを含み得る。典型的な製剤は、10~50重量%のPEGDA(分子量700~6000の単一PEGDAのいずれかの混合物)又は10~25重量%のGelMAと、2~68ミリモル(mM)のLAPと、2~20mMのタートラジンとを含むことができ、残りの重量%は水を有する。良好に機能することが示されている一例の製剤は、40重量%のPEGDA 6000、34mMのLAP、9mMのタートラジン、15重量%のGelMA、17mMのLAP、及び2.255mMのタートラジンである。用語“樹脂”は、プラスチック、モノマーベースの光硬化性材料、及び/又はより軟質の親水性ポリマーベースの材料、又はこれらの組み合わせの液体、ゲル、溶液、懸濁液、及びコロイドを含むように広く解釈されるべきである。
図6に示すように、ビルド面190の近傍の硬化性樹脂槽内の硬化性樹脂の非平坦領域を平坦化すべく、硬化性樹脂槽640と相互作用するようにレイヤレベリングシステム118が配置される。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図9に示すように、硬化性樹脂の上に液体の層を付与することが可能なディスペンサを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図10に示すように、ビルド面190の近傍に置かれる機能化ガラスプレートを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図11及び図12に示すように、ビルド面の近傍に置かれるメンブレンを有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図13に示すように、撹拌機を有する。一部の実施形態において、レイヤレベリングシステム118は、図14に示すように、ガス圧力源を有する。
開示される装置及び方法はまた、セラミック及び/又は金属のパーツを生産するための大面積マイクロステレオリソグラフィシステムを提供する。一例において、ビーム送達システムは、粒子として懸濁されるのか、特殊分子として化学的に結合されるのか、それともそれ以外であるのかにかかわらず、金属又はセラミックを含む硬化性樹脂にレイヤ画像を投影及び走査する。そして、当該システムは、物体全体に分散された金属又はセラミックを含有するベースポリマーを用いて、所望の物体又はプロダクトを製造する。一部のケースにおいて、これは、例えば導電性ポリマー又は通常よりも高い引張強度若しくは圧縮強度を有するポリマーなどの、混合特性を有する材料をもたらすことができる。他のケースにおいて、ベースポリマーがその後に熱分解によって除去されて、コロイド状の金属又はセラミック粒子から構成された生成物が残る。一部のケースにおいて、これらのコロイド粒子を焼結して固体材料を形成することができる。
一例において、ビルド面の厚さは、3Dモデル120(図1参照)のスライス140の厚さに等しい(当業者によって期待される妥当な機械的公差内で)。プロダクト製造の開始時に、ビルド面190は、基板660と光硬化性樹脂の槽640の頂面との間に位置することができ、所望のプロダクトスライス140と等しい厚さの液体の光硬化性樹脂の層を有することができる。
新たなレイヤ670が完了する(例えば、完全に硬化される、又はレイヤ内に新たに作成された構造がその完全性を維持するのに十分なだけ少なくとも部分的に硬化される)たびに、昇降機システム620が、次のスライス140の厚さに等しい距離だけ、ビルドプラットフォーム650及び基板660を樹脂槽内で下方に移動させる。一部の実施形態では、全てのスライス140が等しい厚さのものであるが、他の実施形態では、スライス140は変化する厚さのものであってもよい。一部の実施形態において、昇降機システム620は、ビルドプラットフォーム650、基板660、及び完了レイヤ670を、それらをz方向に所望のスライス厚さよりも大きい距離(例えば、スライス厚の10倍、100倍、1,000倍、若しくは10,000倍、又はより大きいとより小さいとの両方の他の値)だけ下降させることによって“ダンキング”してから、所望のスライス厚さの高さまで上昇させる。一部のケースにおいて、プロダクトレイヤ670の光硬化は、開始剤及び抑制剤種を局所的に枯渇させたり、次のレイヤの光硬化を妨げ得る化学副生成物又は不純物(以下に限られないが、酸化剤、ラジカル、部分的に架橋された樹脂の微細粒子、及び副反応生成物を含む)を生成させたりする。このダンキングプロセスは、そのような副生成物又は不純物を樹脂槽内に分散させる助けとなって、ビルド面190が未反応樹脂の清浄な層によって占められることを確保し得る。上ではトップダウンシステムを説明している。理解されるべきことには、本開示は、適切な向きにされた昇降機システムを有するボトムアップ実施形態及び横向き実施形態も含む。
一部の実施形態において、昇降機は、バット(たる)の縁の上に掛けられたアームによって、又はバットの底を通り抜けたポスト若しくはシャフトのセットによって、ビルドプラットフォームに結合され得る。一部の実施形態において、それらのシャフトは、それらの周りで樹脂が漏れることを防止するためにOリング又は他のシールの中を通り得る。一部の実施形態において、昇降機システムは、例えば図1のコントローラ170などのプロセッサの制御下でサーボモータ又はステッパモータを用いてZ軸上で移動可能なステージを含む。一部の実施形態において、LAuSLシステム100は、周囲よりも高い濃度の酸素を光硬化性樹脂の槽640に送り込んで、より遅い又はより制御された重合を可能にするための高圧チャンバを含んでいてもよい。一部の実施形態において、LAuSLシステム100は、周囲よりも低い濃度の酸素を光硬化性樹脂の槽640に送り込んで、より速い重合、及び、ひいては、より短い全体製造時間を可能にするための低圧チャンバを含んでいてもよい。
図7aは、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステム100の一例のビルド面190の少なくとも一部の斜視図である。所望の物体又はプロダクト420のスライス410がビルド面190内に見えている。プロダクトスライス410の構造は、3Dモデル120(図1参照)の特定のモデルスライス140の構造によく似たものとなる。プロダクトスライス410は、連続した固体片であってもよいし、離散的な固化ボクセル又はビルド面内で必ずしもつながっていない他の構造からなってもよい。斯くして、微視的な構造的造形を有する巨視的な形状を含め、三次元格子、ネットワーク、発泡体、及び他の複雑な3D形状が、レイヤごとに、新たなパターンが露光されるにつれて形成され得る。
図7bは、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、LAuSLシステム100の一例の硬化性樹脂の槽640の少なくとも一部の斜視図である。所望の物体又はプロダクト420の完了レイヤ670が、完了レイヤ670の上に位置する現在製造中のレイヤ又はスライス410と共に見えている。図7bにはまた、所望の物体又はプロダクト420の計画されたレイヤ770も見えている。これらの計画レイヤは、例えば図1に示したような3Dモデル120の複数のスライス130の内容を表しているとし得る。所望の物体又はプロダクト420の3Dモデル120は、互いに似ているか似ていないかにかかわらず、巨視的造形と微視的造形との混ぜ合わせを含むことができる。
一部の例において、光硬化性樹脂は、硬化されると、ヒトコラーゲン又は他のヒト組織成分と堅さにおいて類似する可撓性材料を生じる。そのような例において、所望の物体又はプロダクトは、血管系、軟骨、又は合成ヒト器官の他の部分の3D表現であってもよく、その中にヒト細胞を導入して、完成した合成器官を生成することができる。部分臓器、動物臓器、オルガノイド、移植片、及び他の組織が同様に生産され得る。一部のケースにおいて、その後、完成したプロダクトからポリマー材料が除去され得る。例えば、ポリマー材料は、機械的に、溶解によって、化学的分解によって、pHの変化によって、又は触媒作用(例えば酵素触媒作用など)によって除去され得る。
図8は、本開示の実施形態に従った、プロセッサ回路850の概略図である。プロセッサ回路850は、本方法を実装する必要に応じて、例えば、LAuSLビームユニット110(図1参照)のコントローラ170の中に、又は他のデバイス若しくはワークステーション(例えば、サードパーティワークステーション、ネットワークルータなど)の中に、又はクラウドプロセッサ若しくは他のリモート処理ユニットの中に実装され得る。図示のように、プロセッサ回路850は、プロセッサ860、メモリ864、及び通信モジュール868を含み得る。これらの要素は、例えば1つ以上のバスを介して、互いに直接的又は間接的に通信し得る。
プロセッサ860は、中央演算処理ユニット(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、コントローラ、又は、機械式コンピュータ及び量子コンピュータを含め、汎用コンピューティングデバイス、縮小命令セットコンピューティング(RISC)デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、若しくは他の関連する論理デバイスの任意の組み合わせを含み得る。プロセッサ860はまた、ここで説明される動作を実行するように構成された別のハードウェアデバイス、ファームウェアデバイス、又はそれらの任意の組み合わせを有し得る。プロセッサ860はまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連係する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のこのような構成といった、複数のコンピューティングデバイスの組み合わせとして実装されてもよい。
メモリ864は、キャッシュメモリ(例えば、プロセッサ860のキャッシュメモリ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗RAM(MRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリデバイス、ハードディスクドライブ、他の形態の揮発性及び不揮発性メモリ、又は異なるタイプのメモリの組み合わせを含み得る。一実施形態において、メモリ864は、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を含む。メモリ864は命令866を格納し得る。命令866は、プロセッサ860によって実行されるときに、プロセッサ860にここで説明される動作を実行させる命令を含み得る。命令866はコードと呼ばれることもある。用語“命令”及び“コード”は、任意のタイプの(1つ以上の)コンピュータ読み取り可能ステートメントを含むように広く解釈されるべきである。例えば、用語“命令”及び“コード”は、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、ファンクション、プロシージャなどを指し得る。“命令”及び“コード”は、1つのコンピュータ読み取り可能ステートメント又は多数のコンピュータ読み取り可能ステートメントを含み得る。
通信モジュール868は、プロセッサ回路850と他のプロセッサ又はデバイスとの間でのデータの直接的又は間接的な通信を容易にするための任意の電子回路及び/又は論理回路を含むことができる。それに関して、通信モジュール868は入力/出力(I/O)デバイスであることができる。一部の例において、通信モジュール868は、プロセッサ回路850及び/又はコントローラ170(図1参照)の様々な要素間での直接的又は間接的な通信を容易にする。通信モジュール868は、数ある方法又はプロトコルを通じてプロセッサ回路850内で通信し得る。シリアル通信プロトコルは、以下に限られないが、US SPI、IC、RS-232、RS-485、CAN、イーサネット(登録商標)、ARINC 429、MODBUS、MIL-STD-1553、又は任意の他の好適な方法若しくはプロトコルを含み得る。パラレルプロトコルは、以下に限られないが、ISA、ATA、SCSI、PCI、IEEE-488、IEEE-1284、及び他の好適なプロトコルを含む。適切な場合、シリアル通信とパラレル通信とが、UART、USART、又は他の適切なサブシステムによってブリッジされてもよい。
外部通信(以下に限られないが、ソフトウェア更新、ファームウェア更新、プロセッサと中央サーバとの間の事前設定された共有、又は超音波デバイスからの読み取りを含む)が、例えばUSB、マイクロUSB、Lightning、若しくはFireWireインタフェースなどのケーブルインタフェース、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、ZigBee、Li-Fi、又は例えば2G/GSM、3G/UMTS、4G/LTE/WiMax、若しくは5Gなどのセルラーデータ接続など、任意の好適な無線又は有線通信技術を用いて達成され得る。例えば、データの送信のため、及びソフトウェアパッチの受信のために、Bluetooth Low Energy(BLE)無線を用いてクラウドサービスとの接続を確立することができる。コントローラは、リモートサーバ、又は例えばラップトップ、タブレット、若しくはハンドヘルドデバイスなどのローカルデバイスと通信するように構成されてもよいし、状態変数及び他の情報を示すことが可能なディスプレイを含んでもよい。情報はまた、例えばUSBフラッシュドライブ又はメモリスティックなどの物理媒体上で伝送されてもよい。
図9は、硬化性樹脂640の上に液体920の層を付与することが可能なディスペンサ910を有するレイヤレベリングシステムの一例を示している。一部の実施形態において、ディスペンサ910は手動で作動される。例えば、一部の実施形態において、ディスペンサ910は、LAuSLシステム100のユーザからのコマンドに応答して液体920の層を付与することが可能である。一部の実施形態において、ディスペンサ910は自動で作動される。例えば、一部の実施形態において、ディスペンサ910は、コントローラ170からのコマンドに応答して液体920の層を付与することが可能である。一部の実施形態において、液体920の層は、硬化性樹脂640と実質的に不混和性である。一部の実施形態において、液体920の層は油を有する。一部の実施形態において、液体920の層は、光学的に実質的に透明な油を有する。一部の実施形態において、液体920の層は、硬化性樹脂640の密度よりも低い密度を持つ。一部の実施形態において、液体の層は、例えば大豆油などの天然油を有する。一部の実施形態において、液体の層は合成油を有する。一部の実施形態において、液体の層はフッ素化合成油を有する。一部の実施形態において、液体の層はKrytox油を有する。一部の実施形態において、液体920の層は、マランゴーニ対流によって硬化性樹脂640内の非平坦領域を平坦化する。
図10は、ビルド面190の近傍に置かれる機能化されたガラスプレート1010を有するレイヤレベリングシステムの一例を示している。一部の実施形態において、機能化ガラスプレート1010は、化学的部分の1つ以上の層で機能化されたガラスプレートを有する。一部の実施形態において、該1つ以上の層は、ガラスプレートに共有結合される。一部の実施形態において、該1つ以上の層は、ガラスプレート上にスピンコーティングされる。一部の実施形態において、該1つ以上の層はガラスプレート上に吸収される。一部の実施形態において、ガラスプレートは、ホウケイ酸ガラスプレート、溶融シリカガラスプレート、又はサファイアガラスプレートを有する。一部の実施形態において、化学的部分の1つ以上の層は、疎水性コーティング又は疎氷性コーティングを有する。一部の実施形態において、化学的部分の1つ以上の層は、例えばポリメチルペンテン又はイソパラフィンなどの炭化水素を有する。一部の実施形態において、化学的部分の1つ以上の層は、例えばテフロン(登録商標)などのフッ素化コーティングを有する。一部の実施形態において、化学的部分の1つ以上の層は、シラン、フッ素化シラン、又は炭化水素含有シランを有する。一部の実施形態において、機能化ガラスプレート1010は光学的に実質的に透明である。一部の実施形態において、機能化ガラスプレート1010は、硬化性樹脂640に下向きの力(例えば、下向きの重力)を加えることによって硬化性樹脂640の非平坦領域を平坦化する。一部の実施形態において、機能化ガラスプレート1010は、ビルド面190の近くの硬化性樹脂640の重合を抑制する。
図11は、ビルド面190の近傍に置かれるメンブレン1110を有するレイヤレベリングシステムの一例を示している。一部の実施形態において、メンブレン1110は酸素透過性メンブレンを有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100以上の酸素透過係数(Dk)を有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、高くても約100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1以下の酸素透過係数を有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の酸素透過係数を有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、ゴム、シリコーンゴム、ヒドロゲル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テフロン(登録商標)、テフロン(登録商標)AF、又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、実質的に疎水性の材料を有する。一部の実施形態において、メンブレン1110は光学的に実質的に透明である。一部の実施形態において、メンブレン1110は、硬化性樹脂640に下向きの力を加えることによって硬化性樹脂640の非平坦領域を平坦化する。一部の実施形態において、メンブレン1110は、硬化性樹脂の光重合中に生成され得るフリーラジカルを酸素分子がクエンチすることを可能にする。従って、メンブレン1110は、マイクロステレオリソグラフィ中の硬化性樹脂のいっそう正確な重合を可能にし得る。
図12は、メンブレンアセンブリ1210の一例を示している。一部の実施形態において、メンブレンアセンブリ1210は、図11に関してここで説明したメンブレン1110を有する。一部の実施形態において、メンブレンアセンブリ1210は、メンブレン1110を物理的に固定又はクランプすることが可能なキネマティックマウント1220を有する。一部の実施形態において、キネマティックマウント1220は、メンブレン1110をビルド面190と位置合わせするためにメンブレン1110を移動させることが可能である。一部の実施形態において、キネマティックマウント1220は、1、2、又は3自由度を持ち、1、2、又は3次元でメンブレン1110を回転又は並進させることが可能である。一部の実施形態において、キネマティックマウント1220は、ビルド面190に対するメンブレン1110のロール、ピッチ、又はヨーを不具にするためにメンブレン1110を傾けることが可能である。
図13は、撹拌機1310を有するレイヤレベリングシステムの一例を示している。一部の実施形態において、撹拌機1310は機械的撹拌機を有する。一部の実施形態において、機械的撹拌機は、硬化性樹脂を機械的に撹拌することが可能である。例えば、一部の実施形態において、機械的撹拌機は、規定の速度プロファイルでプロダクト420を移動させることが可能である。マイクロステレオリソグラフィにおいて、プロダクト420は、レイヤが生成された後にビルド面190より下に移動され得る。このプロセスは、ダンキング又はクエンチングとして知られている。一部の実施形態において、ダンキング又はクエンチングは、レイヤの生成中にビルド面190付近で生成されたフリーラジカルを消散させる。従って、ダンキング又はクエンチングは、ビルド面190付近の硬化性樹脂を、無視できる濃度のフリーラジカルしか含有しない新しい硬化性樹脂でリフレッシュすることができる。一部の実施形態において、このダンキング又はクエンチングプロセスは、硬化性樹脂中に波を作り出す。プロダクト420を規定の速度プロファイルで移動させることにより、これらの波が抑制され得る。一部の実施形態において、プロダクト420は、少なくとも約0.1センチメートル/秒(cm/s)、0.2cm/s、0.3cm/s、0.4cm/s、0.5cm/s、0.6cm/s、0.7cm/s、0.8cm/s、0.9cm/s、1cm/s、2cm/s、3cm/s、4cm/s、5cm/s、6cm/s、7cm/s、8cm/s、9cm/s、10cm/s、20cm/s、30cm/s、40cm/s、50cm/s、60cm/s、70cm/s、80cm/s、90cm/s、100cm/s以上の速度で移動される。一部の実施形態において、プロダクト420は、速くても約100cm/s、90cm/s、80cm/s、70cm/s、60cm/s、50cm/s、40cm/s、30cm/s、20cm/s、10cm/s、9cm/s、8cm/s、7cm/s、6cm/s、5cm/s、4cm/s、3cm/s、2cm/s、1cm/s、0.9cm/s、0.8cm/s、0.7cm/s、0.6cm/s、0.5cm/s、0.4cm/s、0.3cm/s、0.2cm/s、0.1cm/s以下の速度で移動される。一部の実施形態において、プロダクト420は、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の速度で移動される。
一部の実施形態において、撹拌機1310は音響撹拌機を有する。一部の実施形態において、音響撹拌機は、ビルド面190の近傍で音響波を生成することが可能である。一部の実施形態において、音響撹拌機は、例えばスピーカ、ビーム、又は音叉などの振動膜を有する。一部の実施形態において、音響撹拌機は、硬化性樹脂槽640を取り囲む空気、窒素、アルゴン、又は他のガスに結合される。一部の実施形態において、音響撹拌機は硬化性樹脂槽640に直接結合される。一部の実施形態において、音響波は、可聴音波又は超音波を有する。一部の実施形態において、音響波は、少なくとも約10ヘルツ(Hz)、20Hz、30Hz、40Hz、50Hz、60Hz、70Hz、80Hz、90Hz、100Hz、200Hz、300Hz、400Hz、500Hz、600Hz、700Hz、800Hz、900Hz、1キロヘルツ(kHz)、2kHz、3kHz、4kHz、5kHz、6kHz、7kHz、8kHz、9kHz、10kHz、20kHz、30kHz、40kHz、50kHz、60kHz、70kHz、80kHz、90kHz、100kHz、200kHz、300kHz、400kHz、500kHz、600kHz、700kHz、800kHz、900kHz、1メガヘルツ(MHz)、2MHz、3MHz、4MHz、5MHz、6MHz、7MHz、8MHz、9MHz、10MHz以上の周波数を有する。一部の実施形態において、音響波は、高くても約10MHz、9MHz、8MHz、7MHz、6MHz、5MHz、4MHz、3MHz、2MHz、1MHz、900kHz、800kHz、700kHz、600kHz、500kHz、400kHz、300kHz、200kHz、100kHz、90kHz、80kHz、70kHz、60kHz、50kHz、40kHz、30kHz、20kHz、10kHz、9kHz、8kHz、7kHz、6kHz、5kHz、4kHz、3kHz、2kHz、1kHz、900Hz、800Hz、700Hz、600Hz、500Hz、400Hz、300Hz、200Hz、100Hz、90Hz、80Hz、70Hz、60Hz、50Hz、40Hz、30Hz、20Hz、10Hz以下の周波数を有する。一部の実施形態において、音響波は、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の周波数を有する。例えば、一部の実施形態において、音響波は、約100kHzから約10MHzの範囲内の周波数を有する。一部の実施形態において、音響波は、硬化性樹脂の非平坦部分を平坦化する圧力勾配を硬化性樹脂槽640内に作り出すことによって、非平坦領域を平坦化する。
図14は、ガス圧力源1410を有するレイヤレベリングシステムの一例を示している。一部の実施形態において、ガス圧力源1410はエアブレードを有する。一部の実施形態において、エアブレードは、比較的高い圧力を持つガス(例えば空気、窒素、又はアルゴンなど)のストリームを有する。一部の実施形態において、エアブレードは、少なくとも約1バール、1.1バール、1.2バール、1.3バール、1.4バール、1.5バール、1.6バール、1.7バール、1.8バール、1.9バール、2バール、3バール、4バール、5バール、6バール、7バール、8バール、9バール、10バール、20バール、30バール、40バール、50バール、60バール、70バール、80バール、90バール、100バール、200バール、300バール、400バール、500バール以上の圧力を持つガスのストリームを有する。一部の実施形態において、エアブレードは、高くても約500バール、400バール、300バール、200バール、100バール、90バール、80バール、70バール、60バール、50バール、40バール、30バール、20バール、10バール、9バール、8バール、7バール、6バール、5バール、4バール、3バール、2バール、1.9バール、1.8バール、1.7バール、1.6バール、1.5バール、1.4バール、1.3バール、1.2バール、1.1バール、1バール以下の圧力を持つガスのストリームを有する。一部の実施形態において、エアブレードは、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の圧力を持つガスのストリームを有する。一部の実施形態において、エアブレードが非平坦領域に沿って移動されることで、非平坦領域上のより高い点に位置する硬化性樹脂の部分を非平坦領域上のより低い点に移動させる。斯くして、エアブレードは非平坦領域を平坦化することができる。一部の実施形態において、コントローラ170がエアブレードを移動させることが可能である。一部の実施形態において、エアブレードは、少なくとも約0.1cm/s、0.2cm/s、0.3cm/s、0.4cm/s、0.5cm/s、0.6cm/s、0.7cm/s、0.8cm/s、0.9cm/s、1cm/s、2cm/s、3cm/s、4cm/s、5cm/s、6cm/s、7cm/s、8cm/s、9cm/s、10cm/s、20cm/s、30cm/s、40cm/s、50cm/s、60cm/s、70cm/s、80cm/s、90cm/s、100cm/s以上の速度で移動される。一部の実施形態において、エアブレードは、速くても約100cm/s、90cm/s、80cm/s、70cm/s、60cm/s、50cm/s、40cm/s、30cm/s、20cm/s、10cm/s、9cm/s、8cm/s、7cm/s、6cm/s、5cm/s、4cm/s、3cm/s、2cm/s、1cm/s、0.9cm/s、0.8cm/s、0.7cm/s、0.6cm/s、0.5cm/s、0.4cm/s、0.3cm/s、0.2cm/s、0.1cm/s以下の速度で移動される。一部の実施形態において、エアブレードは、前述の値のうちの任意の2つによって定められる範囲内の速度で移動される。例えば、一部の実施形態において、エアブレードは、約0.5cm/sから約5cm/sの速度で移動される。一部の実施形態において、エアブレードは、非平坦領域を平坦化する物理的なブレード又はワイパによって置き換えられる。
一部の実施形態において、ガス圧力源1410は静圧源を有する。一部の実施形態において、静圧源は、エアブレードに関してここで説明されたいずれかの圧力を持つガスのストリームを有する。一部の実施形態において、静圧源は、非平坦領域に下向きの力を加えることによって非平坦領域を平坦化する。
ここでの教示に精通した後に当業者によって容易に理解されるように、当該大面積マイクロステレオリソグラフィシステムは有利なことに、検出可能な継ぎ目が殆ど又は全くなく、微細すぎて人間の眼によって知覚されないスケールで行われるピクセル化で、微視的造形(例えば、数十ミクロン以下のサイズ)を有する大きい物体(例えば、数百ミリメートル以上のサイズ)の迅速で、信頼性があり、再現可能な製造を可能にする。従って、当該大面積マイクロステレオリソグラフィシステムは、ビルド面全体にわたってボクセルの一貫したサイズ及び硬化レベル(大小にかかわらず)を確保するために、投影画像を較正する手段及びそれを生成する光学系を提供することによって、当技術分野におけるニーズを満たすことが分かる。
上述の例及び実施形態に対して数多くの変形が可能である。例えば、ビルド面及び/又は樹脂槽は、ここで示したものより大きくてもよういし、小さくてもよい。解像度は、古典的な回折限界によってのみ制限され、ここで説明したものより高くてもよい(又はボクセルサイズは小さくてもよい)。逆に、ここで説明した技術は、工業規模のコンポーネントの生産のために、極めて大きい構築体積及び/又はボクセルサイズを有するシステムに等しく適用され得る。樹脂槽の組成、及び樹脂を架橋させることが可能な対応する化学線波長は、ここで開示されたものとは異なってもよい。硬化樹脂は、赤外光、可視光、若しくは紫外光に対して透明であってもよいし、半透明若しくは不透明又はこれらの組み合わせであってもよい。樹脂は、人間の眼によって知覚可能でない色を含めて、任意の所望の色又は複数の色の組み合わせを完成したパーツに付与するために、染料分子又は染料粒子(蛍光分子又は粒子を含む)であったり、それを含んでいたりしてもよい。ここで説明した技術は、以下に限られないが、医療、芸術、科学、製造、農業、自動車、航空宇宙、及び消費者エレクトロニクスを含め、ほぼ任意の産業向けの試作品又は完成品(例えば、ツール、筐体、モデル、又はコンポーネント)を生産するために使用され得る。非限定的な例は、歯冠及びインプラント、生物学的骨格、移植可能な組織及び器官、スーパーキャパシタ、並びに食品を含む。
ここで説明した技術の実施形態を構成する論理動作は、動作、ステップ、オブジェクト、要素、コンポーネント、又はモジュールとして様々に参照される。また、理解されるべきことには、これらは、別のことが明示的に主張されない限り、又は主張される文言によって特定の順序が生来的に必要とされない限り、任意の順序で生じたり実行されたりし得る。
例えば、上側、下側、内側、外側、上向き、下向き、左、右、横、前、後ろ、頂部、底部、上、下、垂直、水平、時計回り、反時計回り、近位、及び遠位といった、全ての方向の言及は、単に、特許請求される主題の読者の理解を助けるための識別目的のために使用されており、マイクロステレオリソグラフィシステムの特に位置、向き、又は使用に関して限定を生じるものではない。例えば、取り付けられる、結合される、接続される、及び連結されるといった、接続への言及は、広く解釈されるべきであり、別段の断りがない限り、要素の集合間の中間部材及び要素間の相対的な動きを含み得る。従って、接続への言及は必ずしも、2つの要素が直接接続されて互いに固定された関係にあることを意味しない。用語“又は”は、“排他的な又は”ではなく“及び/又は”を意味するように解釈されるものとする。用語“有する”は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞の“a”又は“an”は複数を除外しない。請求項中に別段の記載がない限り、記載された値は、単に例示として解釈されるものであり、限定するものと解釈されるべきでない。
上の明細書、例、及びデータは、請求項に規定されるマイクロステレオリソグラフィシステムの例示的な実施形態の構造及び使用の完全なる説明を提供するものである。特許請求される主題の様々な実施形態を、ある一定程度の詳細さで又は1つ以上の個々の実施形態を参照して上述してきたが、当業者は、特許請求される主題の主旨又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対する数多くの改変を為し得る。
更なる他の実施形態が企図される。意図されることには、上の説明に含まれ、添付の図面に示された全ての事項は、限定するものではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるものである。以下の請求項に規定される主題の基本要素から逸脱することなく、細部又は構造における変形が為され得る。
本開示の様々な実施形態の列挙
実施形態1: プロダクトを生産するためのシステムであって、ビルド面にて硬化性樹脂の逐次レイヤを光重合することによって前記プロダクトを生成することが可能な大面積マイクロステレオリソグラフィシステムと、前記ビルド面の近傍における前記硬化性樹脂の非平坦部分を平坦化することが可能なレイヤレベリングシステムと、を有するシステム。
実施形態2: 前記ビルド面の前記近傍における前記硬化性樹脂の前記非平坦部分を平坦化するように前記レイヤレベリングシステムに指示することが可能なコントローラ、を更に有する実施形態1のシステム。
実施形態3: 前記レイヤレベリングシステムは、前記硬化性樹脂の上に液体の層を付与することが可能なディスペンサを有する、実施形態1又は2のシステム。
実施形態4: 前記ディスペンサは、手動で作動される、又は自動で作動される、実施形態3のシステム。
実施形態5: 前記液体の層は、前記硬化性樹脂と不混和性である、実施形態3のシステム。
実施形態6: 前記液体の層は油を有する、実施形態3のシステム。
実施形態7: 前記レイヤレベリングシステムは、前記ビルド面の近傍に置かれる機能化ガラスプレートを有する、実施形態1乃至6のいずれかのシステム。
実施形態8: 前記レイヤレベリングシステムは、前記ビルド面の近傍に置かれるメンブレンを有する、実施形態1乃至7のいずれかのシステム。
実施形態9: 前記メンブレンは酸素透過性メンブレンを有する、実施形態8のシステム。
実施形態10: 前記レイヤレベリングシステムは機械的撹拌機を有する、実施形態1乃至9のいずれかのシステム。
実施形態11: 前記レイヤレベリングシステムは音響撹拌機を有する、実施形態1乃至10のいずれかのシステム。
実施形態12: 前記音響撹拌機は、前記ビルド面の前記近傍に音響波を生成することが可能である、実施形態11のシステム。
実施形態13: 前記音響波は、可聴音波又は超音波を有する、実施形態12のシステム。
実施形態14: 前記音響撹拌機は、前記槽を取り囲む空気に結合される、実施形態12又は13のシステム。
実施形態15: 前記音響撹拌機は前記硬化性樹脂に結合される、実施形態12乃至14のいずれかのシステム。
実施形態16: 前記レイヤレベリングシステムはガス圧力源を有する、実施形態1乃至15のいずれかのシステム。
実施形態17: 前記ガス圧力源はエアブレードを有する、実施形態16のシステム。
実施形態18: 前記ガス圧力源は静圧源を有する、実施形態16又は17のシステム。
実施形態19: 前記大面積マイクロステレオリソグラフィシステムは、光学システムと、空間光変調器(SLM)システムと、前記硬化性樹脂を有する槽であり、当該槽内に前記ビルド面が位置する槽と、昇降機システムと、大面積マイクロステレオリソグラフィコントローラと、を有し、前記大面積マイクロステレオリソグラフィコントローラは、前記プロダクトの複数の2次元スライスを受信し、該複数の2次元スライスは、前記プロダクトの3次元モデルに対応し、前記複数の2次元スライスの各2次元スライスについて、該2次元スライスを複数の領域に分割し、前記複数の領域の各領域について、前記SLMシステムに照明光を提供するように前記光学システムに指示し、該領域に基づいて前記照明光を変調して変調照明光を形成するように前記SLMシステムに指示し、前記変調照明光を前記ビルド面に送達するようにビーム送達システムに指示し、それにより、前記硬化性樹脂内に前記プロダクトのレイヤの一部を生成し、該一部は該領域に対応し、該レイヤは該2次元スライスに対応し、前記3次元モデルに基づいて前記ビルド面を上昇又は下降させるように前記昇降機システムに指示し、それにより、前記槽内での前記ビルド面の位置を変化させる、ことが可能である、実施形態1乃至18のいずれかのシステム。
実施形態20: プロダクトを生産する方法であって、大面積マイクロステレオリソグラフィを実行して、ビルド面にて硬化性樹脂の逐次レイヤを光重合することによって前記プロダクトを生成することと、前記ビルド面の近傍における前記硬化性樹脂の非平坦領域を平坦化することと、を有する方法。

Claims (20)

  1. プロダクトを生産するためのシステムであって、
    ビルド面にて硬化性樹脂の逐次レイヤを光重合することによって前記プロダクトを生成することが可能な大面積マイクロステレオリソグラフィシステムと、
    前記ビルド面の近傍における前記硬化性樹脂の非平坦部分を平坦化することが可能なレイヤレベリングシステムと、
    を有するシステム。
  2. 前記ビルド面の前記近傍における前記硬化性樹脂の前記非平坦部分を平坦化するように前記レイヤレベリングシステムに指示することが可能なコントローラ、を更に有する請求項1に記載のシステム。
  3. 前記レイヤレベリングシステムは、前記硬化性樹脂の上に液体の層を付与することが可能なディスペンサを有する、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記ディスペンサは、手動で作動される、又は自動で作動される、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記液体の層は、前記硬化性樹脂と不混和性である、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記液体の層は油を有する、請求項3に記載のシステム。
  7. 前記レイヤレベリングシステムは、前記ビルド面の近傍に置かれる機能化ガラスプレートを有する、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記レイヤレベリングシステムは、前記ビルド面の近傍に置かれるメンブレンを有する、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記メンブレンは酸素透過性メンブレンを有する、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記レイヤレベリングシステムは機械的撹拌機を有する、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記レイヤレベリングシステムは音響撹拌機を有する、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記音響撹拌機は、前記ビルド面の前記近傍に音響波を生成することが可能である、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記音響波は、可聴音波又は超音波を有する、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記音響撹拌機は、前記槽を取り囲む空気に結合される、請求項12に記載のシステム。
  15. 前記音響撹拌機は前記硬化性樹脂に結合される、請求項12に記載のシステム。
  16. 前記レイヤレベリングシステムはガス圧力源を有する、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記ガス圧力源はエアブレードを有する、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記ガス圧力源は静圧源を有する、請求項16に記載のシステム。
  19. 前記大面積マイクロステレオリソグラフィシステムは、
    光学システムと、
    空間光変調器(SLM)システムと、
    前記硬化性樹脂を有する槽であり、当該槽内に前記ビルド面が位置する槽と、
    昇降機システムと、
    大面積マイクロステレオリソグラフィコントローラと、
    を有し、
    前記大面積マイクロステレオリソグラフィコントローラは、
    前記プロダクトの複数の2次元スライスを受信し、該複数の2次元スライスは、前記プロダクトの3次元モデルに対応し、
    前記複数の2次元スライスの各2次元スライスについて、
    該2次元スライスを複数の領域に分割し、
    前記複数の領域の各領域について、
    前記SLMシステムに照明光を提供するように前記光学システムに指示し、
    該領域に基づいて前記照明光を変調して変調照明光を形成するように前記SLMシステムに指示し、
    前記変調照明光を前記ビルド面に送達するようにビーム送達システムに指示し、それにより、前記硬化性樹脂内に前記プロダクトのレイヤの一部を生成し、該一部は該領域に対応し、該レイヤは該2次元スライスに対応し、
    前記3次元モデルに基づいて前記ビルド面を上昇又は下降させるように前記昇降機システムに指示し、それにより、前記槽内での前記ビルド面の位置を変化させる、
    ことが可能である、
    請求項1に記載のシステム。
  20. プロダクトを生産する方法であって、
    大面積マイクロステレオリソグラフィを実行して、ビルド面にて硬化性樹脂の逐次レイヤを光重合することによって前記プロダクトを生成することと、
    前記ビルド面の近傍における前記硬化性樹脂の非平坦領域を平坦化することと、
    を有する方法。
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