JP2024517451A - エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設 - Google Patents

エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設 Download PDF

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Abstract

本発明は、エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設に関する。サセプタ配設は、第一のサセプタ材料を含む少なくとも第一の層と、第二のサセプタ材料を含む第二の層とを備える。第二のサセプタ材料は、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを含むNi-Fe合金を含む、またはそれから成る。本発明は、エアロゾル形成基体と、基体を加熱するための多層サセプタ配設とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品にも関する。本発明は、こうしたエアロゾル発生物品と、物品とともに使用する誘導加熱エアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設に関し、またエアロゾル形成基体と、基体を加熱するためのこうした多層サセプタ配設とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品に関する。本発明は、こうしたエアロゾル発生物品と、物品とともに使用する誘導加熱エアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。
加熱に伴い吸入可能なエアロゾルを形成する能力を有するエアロゾル形成基体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生することは、先行技術から一般的に知られている。基体を加熱するために、基体は、エアロゾル発生装置内に受容されているエアロゾル発生物品の一部であってもよい。装置は、サセプタ材料内に渦電流およびヒステリシス損失のうちの少なくとも一つを誘起することによって、サセプタ配設を誘導加熱するために使用される交番磁場を発生するための誘導源を備えてもよい。サセプタ配設は、物品との一体型部品であってもよく、また加熱される基体と熱的に近接している、または物理的に直接接触しているように配設されてもよい。
基体の温度を制御するために、一緒にしっかりと結合された少なくとも第一の層と第二の層を備える多層サセプタ配設が提案されている。第一の層が、熱損失、およびそれ故に加熱効率に関して最適化されている第一のサセプタ材料を含む一方で、第二の層は、温度マーカーとして使用される第二のサセプタ材料を含む。このために、第二のサセプタ材料は、磁性(強磁性またはフェリ磁性)であり、また基体を加熱するための所定の温度点に対応するキュリー温度を有するように選ばれる。そのキュリー温度にて、第二のサセプタ材料の透磁率は、1に低下し、強磁性またはフェリ磁性から常磁性へのその磁気的特性の変化につながる。磁気的特性の変化は、サセプタ配設の電気抵抗の一時的な変化に付随して起こる。それ故に、誘導源を通る電流の対応する変化をモニターすることによって、第二のサセプタ材料がそのキュリー温度にいつ到達したか、それ故に、所定の温度点にいつ到達したかを検出することができる。
サセプタ材料の所望の特性は典型的に、組み立てられていない状況で個別の材料に関して選ばれる。しかしながら、第一のサセプタ材料および第二のサセプタ材料を相互に組み立てて多層サセプタ配設を形成する時に、層の特定の特性、特に磁気的特性が、組み立てられていない状態と比較して変化する場合があることが観察されている。多くの場合において、層を結合すること、およびサセプタ配設をさらに加工することは、本来の望ましい特性および層材料の効果を損なう場合さえもあることが観察されてきた。
従って、先行技術の解決策での制限を軽減しながらもその利点を有してエアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設を有することが望ましいことになる。具体的に、加工後およびその後の動作中に、その磁気的特性の変動のない、またはその磁気的特性の変動をごくわずかしか有しない多層サセプタ配設を有することが望ましいことになる。
本発明によると、エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設が提供されている。サセプタ配設は、第一のサセプタ材料を含む少なくとも第一の層と、第二のサセプタ材料を含む第二の層とを備える。第二のサセプタ材料は、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを含むNi-Fe合金を含む、またはそれから成る。
本発明によると、先行技術から知られている多層サセプタ配設で観察される磁気的特性の変動は、その加工後、およびその動作の温度範囲全体を通してサセプタ配設内に存在する磁歪特性と内部の機械的応力の組み合わせによって生じることが見いだされた。具体的に、こうした多層サセプタ配設の特定の性質、具体的に様々な層間の異なる熱膨張係数が熱応力をもたらす場合があることが見いだされた。例えば、多層サセプタ配設の加工は、所与の温度にて様々な層材料を相互に密接に接続することを含んでもよく、その後、組み立てられたサセプタ配設の熱処理(アニーリングなど)が続く。サセプタ配設の後続の冷却中に、個々の層は、相互に異なる場合があるそれらの特定の熱膨張係数に従って収縮しようとする。しかしながら、層が相互にしっかりと結合されているという事実を考慮すると、層は自由に、すなわち相互から独立して収縮することができない。必然的に、これは、サセプタ配設の内部機械的応力および熱変形をもたらす。大半の強磁性材料またはフェリ磁性材料が磁歪を受けるため、機械的応力は結果として、磁石層の磁気的特性に影響を及ぼす。すなわち、磁場に曝露される時に、これらの材料は膨張または収縮する場合がある。逆に、自由な熱膨張または収縮が制限される時に、こうした材料の磁化は変更される、すなわち強化されるか、または低下される。これは具体的に、温度マーカーとして使用される第二のサセプタ層の磁気的サセプタ材料に当てはまる。
事実、様々なサセプタ層間の制限された自由な移動が磁歪に与える影響を、このようなサセプタ配設の大量生産中に制御することは困難である。具体的に、これらの望ましくない効果は、前駆体積層材料(複数の多層サセプタ配設はこの材料から最終的に作製される)の異なる場所にわたって変化する場合がある。結果として、磁気的特性は、同じ前駆材料で作製されている場合でさえも、異なるサセプタ配設間で変化する場合がある。
これらの望ましくない効果を低減するために、本発明によるサセプタ配設は、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを有するNi-Fe合金を含む、またはそれから成る第二のサセプタ材料を含む。より具体的に、Ni-Fe-合金は、79重量%~82重量%のNiおよび13重量%~15重量%のFeを含んでもよい。有利なことに、上記の範囲内のNiおよびFeを含むNi-Fe合金は、弱い磁歪しか呈しない、または磁歪を呈しないことが見いだされた。結果として、機能的な第二の層の第二のサセプタ材料は、その加工後、およびその動作の温度範囲全体を通して、その磁気的特性の改変を経験しない、または少なくとも低減された改変しか経験しない。これは結果として、加工後およびその後の動作中に、その磁気的特性の変動がない、またはごくわずかな変動しかない、機能的な磁気的層を有する多層サセプタ配設の大量生産を可能にする。
本明細書で使用される、多層サセプタ配設の加工は、所与の温度にて層材料を相互に密接に連結すること、または多層サセプタ配設の熱処理(アニーリングなど)のうちの少なくとも一つを含んでもよい。具体的に、サセプタ配設は、熱処理されたサセプタ配設であってもよい。いずれの場合においても、本明細書で言及される加工中に、層の温度または組立品の温度はそれぞれ、エアロゾル形成基体を誘導加熱するために使用されている時のサセプタ配設の動作温度と異なる。典型的に、層材料を相互に密接に接続中の温度、または多層サセプタ配設の熱処理中の温度は、エアロゾル形成基体の誘導加熱中のサセプタ配設の動作温度よりも高い。
本明細書で使用される「重量%(wt%)」という単位は、「重量パーセント」または「重量基準百分率」を表す。すなわち、これは、その合金内の元素の質量分率を示し、これは、そのそれぞれの元素の質量と、その合金の試料の総質量との比である。
主な構成成分に加えて、Ni-Fe-合金の残りの部分は、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Nb、Si、Ti、Vのうちの一つ以上を含んでもよい。
本明細書で使用される記号Niは、化学元素のニッケルを表し、記号Feは、化学元素の鉄を表し、記号Coは、化学元素のコバルトを表し、記号Crは、化学元素クロムを表し、記号Cuは、化学元素の銅を表し、記号Mnは、化学元素のマンガンを表し、記号Moは、化学元素のモリブデンを表し、記号Nbは、化学元素のニオブを表し、記号Siは、化学元素のケイ素を表し、記号Tiは、化学元素のチタンを表し、記号Vは、化学元素のバナジウムを表す。
一つの実施例によると、Ni-Fe-合金は、79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFeを含む。本明細書で使用される「1重量%の一緒に組み合わせられたSiとMn」は、合計で1重量%を下回るSiおよびMnを意味する。
また別の実施例によると、Ni-Fe-合金は、77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つを含んでもよい。
また別の実施例によると、Fe-Ni合金は、77重量%のNi、4重量%のMo、4重量%のCu、および14重量%~15重量%のFeを含んでもよい。
有利なことに、Ni-Fe-合金のこれらの具体的な実施例は、特に弱い磁歪を呈する。
また別の実施例によると、Ni-Fe-合金は、75重量%~78重量%のNiおよび10重量%~19重量%のFeを有する、ASTM A 753合金のタイプ3(UNS番号:N14076と同様)であってもよい。残りの部分は、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Siのうちの一つ以上によって構造化されてもよい。
なおも別の実施例によると、Ni-Fe-合金は、77重量%~82重量%のNiおよび10重量%~17.5重量%のFe(または9.5重量%~17.5重量%のFeであってさえもよい)を有する、ASTM A 753合金のタイプ4(UNS番号:N14080、およびEN数値指定:2.4545と同様)であってもよい。残りの部分は、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Siのうちの一つ以上によって構造化されてもよい。
上述の通り、第二のサセプタ材料は、サセプタ配設の温度をモニターするように(すなわち、温度マーカーとして)構成されていることが好ましい。このために、第二のサセプタ材料は、加熱プロセスの所定の温度点に本質的に対応するキュリー温度を有するように選択されてもよい。具体的に、第二のサセプタ材料は、サセプタ配設の所定の最高加熱温度に本質的に対応するキュリー温度を有するように選択されてもよい。最高の望ましい加熱温度はおよそ、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するためにサセプタ配設が加熱されるべき温度であるように定義されてもよい。しかしながら、最高の望ましい加熱温度は、エアロゾル形成基体の局所的な過熱または燃焼さえも回避するために十分に低い温度であるべきである。第二のサセプタ材料のキュリー温度は、エアロゾル形成基体の発火点を下回るべきであることが好ましい。第二のサセプタ材料は、500℃を下回る、好ましくは400℃以下、具体的に390℃以下のキュリー温度を有してもよい。例えば、第二のサセプタは、150℃~400℃、具体的に200℃~400℃のキュリー温度を有してもよい。主に第二の層は、第二のサセプタ材料のキュリー温度によって温度マーカーを提供する機能層であるものの、サセプタ配設の誘導加熱に寄与してもよい。
なお、それは、主にエアロゾル形成基体を加熱するために構成されている第一のサセプタ材料を含む第一の層であることが好ましい。このために、第一のサセプタ材料は、熱損失に関して、またそれ故に加熱効率に関して最適化されてもよい。
本明細書で使用される「サセプタ材料」という用語は、交番磁場に供された時に電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を指す。これは、その電気的特性および磁気的特性に依存して、サセプタ材料内で誘発される少なくとも一つのヒステリシス損失および渦電流の結果であってもよい。ヒステリシス損失は、交流電磁場の影響下で切り替えられる材料内の磁区に起因して、強磁性またはフェリ磁性のサセプタ材料内で生じる。渦電流は、サセプタ材料が導電性である場合に誘起されてもよい。導電性の強磁性サセプタまたは導電性のフェリ磁性サセプタの場合において、渦電流とヒステリシス損失の両方に起因して熱を発生することができる。
その結果、第一のサセプタ材料は、導電性または磁性(すなわち、強磁性もしくはフェリ磁性のいずれか)のうちの少なくとも一つであってもよい。第一のサセプタ材料は導電性である場合、常磁性でもあってもよい。第一のサセプタ材料が磁性(強磁性またはフェリ磁性)である場合、第二のサセプタ材料のキュリー温度と異なる、具体的にそれよりも高いキュリー温度を有するように選ばれることが好ましい。この具体的な構成において、第一のサセプタ材料は、第一のキュリー温度を有してもよく、また第二のサセプタ材料は、第二のキュリー温度を有してもよい。
第一のサセプタ材料は、耐腐食性材料で作製されていることが好ましい。それ故に、第一のサセプタ材料は有利なことに、任意の腐食性の影響に対して耐性である。これは、サセプタ配設が、エアロゾル形成基体と物理的に直接接触しているエアロゾル発生物品の中に埋め込まれている場合に、特に興味深い。
好ましくは、第一のサセプタ材料は、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、具体的に強磁性ステンレス鋼、例えばフェライトステンレス鋼を含む。第一のサセプタ材料が、400シリーズのステンレス鋼(グレード410のステンレス鋼、またはグレード420のステンレス鋼、またはグレード430のステンレス鋼、または類似のグレードのステンレス鋼など)を含むことが特に好ましい場合がある。
別の方法として、第一のサセプタ材料は適切な非磁性材料、特に常磁性の導電性材料(アルミニウム(Al)など)を含んでもよい。常磁性導電性材料において、誘導加熱は渦電流に起因する抵抗加熱によってのみ生じる。
別の方法として、第一のサセプタ材料は、非導電性のフェリ磁性セラミックなどの非導電性のフェリ磁性材料を含んでもよい。その場合、熱はヒステリシス損失によってのみ発生される。
第二の層は、第一の層に密接に連結されてもよい。本明細書で使用される「密接に連結された」という用語は、特に層構造と平行な方向において二つの層の間で機械的力が伝達されてもよいような、多層サセプタ配設内の二つの層の間の機械的連結を指す。連結は、層状の、二次元な、区域的連結、または全面積連結であってもよく、すなわち二つの層のそれぞれの対向する表面の両側の連結であってもよい。連結は直接の連結であってもよい。具体的に、相互に密接に連結されている二つの層は、相互に直接接触していてもよい。別の方法として、連結は間接的な連結であってもよい。具体的に、二つの層は、少なくとも一つの中間層を介して間接的に連結されてもよい。第二の層は、第一の層上に配設されていて、かつ第一の層に密接に連結されていて、具体的に第一の層と直接接続されていることが好ましい。
多層サセプタ配設は、第三の層をさらに備えてもよい。第三の層は、第二の層に密接に連結されてもよい。この文脈において、「密接に連結された」という用語は、第一の層および第二の層に関して上記で定義したものと同様に使用される。
好ましくは、第三の層は、エアロゾル形成基体がサセプタ配設の表面にくっつくのを回避する、またはサセプタ材料からエアロゾル形成基体の中への材料拡散(例えば、金属マイグレーション)を回避する、または層間の熱膨張の差異に起因する熱的な曲がりを回避もしくは低減する、または他の層(具体的に、第二の層)をあらゆる腐食性の影響から保護するうちの少なくとも一つをするように構成された保護層である。
後者は、サセプタ配設がエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の中に埋め込まれている場合、すなわちサセプタ配設がエアロゾル形成基体と物理的に直接接触している場合、特に重要である。このために、第三の層は好ましくは、耐腐食性材料を含む、またはそれから成る。有利なことに、耐腐食性材料は、第三の層によって覆われていて、それ故に環境に直接曝露されない、耐腐食性ではない第二の層の外表面のそれらの部分の経時特性を改善する。
本明細書で使用される「第三の層」という用語は、第一の層および第二の層と異なる、第一の層および第二の層に加えた層を指す。具体的に、第一のサセプタ材料または第二のサセプタ材料の酸化から生じる第一の層または第二の層の表面上の任意の可能性のある酸化物層は、第三の層(具体的に、耐腐食性材料を含むまたは耐腐食性材料から成る第三の層)と見なされるべきではない。
第三の層は、第一の層の第一のサセプタ材料と同じ材料を含んでもよく、またはそれから成ってもよい。これに起因して、多層サセプタ配設は、同じ熱膨張係数を有する少なくとも二つの層を備え、これは結果として、動作温度範囲を通してサセプタ配設の変形の低減をもたらす。これは、サセプタ配設が第一の層、第二の層、第三の層のみを備える場合、および第二の層が第一の層と第三の層の間に対称的に挟まれている場合に特に当てはまる。
その結果、第三の層は、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、例えばフェライト系ステンレス鋼、具体的に400シリーズステンレス鋼(グレード410のステンレス鋼、またはグレード420のステンレス鋼、またはグレード430のステンレス鋼、または類似のグレードのステンレス鋼など)を含んでもよい。別の方法として、第三の層は適切な非磁性材料、特に常磁性の導電性材料(アルミニウム(Al)など)を含んでもよい。同様に、第三の層は、非導電性のフェリ磁性セラミックなどの非導電性のフェリ磁性材料を含んでもよい。
第三の層が、オーステナイトステンレス鋼を含む、またはそれから成ることも可能である。有利なことに、オーステナイトステンレス鋼は、その常磁性特性および高い電気抵抗に起因して、第二の層を第一のサセプタ材料および第二のサセプタ材料に加えられる磁場からわずかに遮蔽する。一例として、第三の層は、X5CrNi18-10(EN(欧州規格)による名称、材料番号1.4301、V2A鋼としても知られる)またはX2CrNiMo17-12-2(EN(欧州規格)による名称、材料番号1.4571または1.4404、V4A鋼としても知られる)を含んでもよく、またはそれらから成ってもよい。具体的に、第三の層は、301ステンレス鋼、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、316ステンレス鋼、または316Lステンレス鋼(SAE鋼グレード[米国自動車技術者協会]による名称)のうちの一つを含んでもよい、またはそれらから成ってもよい。
一般に、多層サセプタ配設の様々な層は、同じ層厚さまたは異なる層厚さのいずれかを有してもよい。本明細書で使用される「厚さ」という用語は、上側と下側の間、例えば層の上側と下側の間、または多層サセプタ配設の上側と下側の間に延びる寸法を指す。同様に、「幅」という用語は本明細書において、層またはサセプタ配設の二つの対向する横方向側面の間に延びる任意の寸法を指すために使用される。「長さ」という用語は本明細書において、幅を形成する二つの対向する横方向側面に直角な、正面と背面との間、または他の二つの対向する側面の間に延びる任意の寸法を指すために使用される。幅延長は、厚さ延長よりも大きいことが好ましい。同様に、幅延長は、長さ延長よりも小さくてもよい。厚さ、幅、および長さは相互に対して直角であってもよい。
第一の層は、20マイクロメートル~60マイクロメートル、具体的に30マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内の、好ましくは40マイクロメートルの層厚さを有してもよい。
第二の層は、4マイクロメートル~20マイクロメートル、具体的に8マイクロメートル~16マイクロメートル、好ましくは10マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内の層厚さを有してもよい。
存在する場合、第三の層は、2マイクロメートル~6マイクロメートル、具体的に3マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲内の層厚さを有してもよい。
第三の層の層厚さは、第一の層の層厚さの0.05~1.5倍、具体的に0.1~1.25倍もしくは0.95~1.05倍の範囲内、具体的に1倍であってもよく、または第三の層の層厚さは、第一の層の層厚さの0.02~0.2倍の範囲内、具体的に0.03~0.2倍、もしくは0.03~0.1倍の範囲内であってもよい。
対称的な層構成、またはほぼ対称的な層構成の場合、第一の層だけでなく第三の層は、2マイクロメートル~20マイクロメートル、具体的に3マイクロメートル~10マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル~6マイクロメートルの範囲内の厚さを有してもよい。
次いで第二の層は、5マイクロメートル~50マイクロメートル、具体的に10マイクロメートル~40マイクロメートル、好ましくは20マイクロメートル~40マイクロメートルの範囲内の厚さを有してもよい。
一般に、本明細書に記載の多層サセプタ配設は、サセプタ配設の異なる幾何学的構成を実現するために使用されてもよい。
好ましくは、多層サセプタ配設は、細長い、具体的に細片様のサセプタ配設であってもよい。細長いサセプタ配設は、0.03ミリメートル~0.15ミリメートル、より好ましくは0.05ミリメートル~0.09ミリメートルの範囲内の厚さを有してもよい。細長いサセプタ配設は、2ミリメートル~6ミリメートル、具体的に4ミリメートル~5ミリメートルの範囲内の幅を有してもよい。同様に、細長いサセプタ配設は、8ミリメートル~19ミリメートル、具体的に10ミリメートル~14ミリメートル、好ましくは10~12ミリメートルの範囲内の長さを有してもよい。
別の方法として、多層サセプタ配設は、多層サセプタロッド、または多層サセプタピン、または多層サセプタスリーブ、または多層サセプタカップ、または円筒状の多層サセプタであってもよい。
本明細書で使用される「第一の層」、「第二の層」、「第三の層」という用語は、それぞれの層の特定の順序または順番を必ずしも指定しない、単に名目上のものである。第一の層、第二の層、第三の層は、多層サセプタ配設の隣接した層であることが好ましい。この場合、第一の層、第二の層、第三の層は、相互に密接に物理的に直接接触していてもよい。特に、第二の層は第一の層と第三の層の間に挟まれてもよい。より具体的に、第三の層は、第二の層上に配設されてもよく、かつ第二の層に密接に連結されてもよい。第二の層は次に、第一の層上に配設されてもよく、かつ第一の層に密接に連結されてもよい。第一の層または第三の層のうちの少なくとも一つは、多層サセプタ配設のエッジ層であってもよい。
サセプタ配設の加工に関して、特に、様々な層の組み立てに関して、層の各々は、それぞれの隣接する層上にメッキ、堆積、コーティング、クラッディング、または溶接されてもよい。特に、これらの層のうちのいずれかは、スプレー、ディップコーティング、ロールコーティング、電気メッキ、またはクラッディングによって、それぞれの隣接した層上に施されてもよい。これは、具体的に第一の層、第二の層、第三の層、および存在する場合、少なくとも一つの中間層について当てはまる。どちらにしても、上述の構成または層構造のうちのいずれも、本明細書で使用される、および上記でさらに定義される「密接に連結された」という用語の範疇に収まる。
本発明によると、エアロゾル形成基体と、本発明による、および本明細書に記載の通りの、基体を誘導加熱するように構成および配設されている多層サセプタ配列とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品も提供されている。
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、加熱された時に、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する少なくとも一つのエアロゾル形成基体を備える物品を指す。エアロゾル発生物品は、加熱式エアロゾル発生物品であることが好ましい。すなわち、燃焼ではなく加熱されることが意図される少なくとも一つのエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品である。エアロゾル発生物品は、消耗品、特に単回使用後に捨てられる消耗品であってもよい。例えば、物品は、加熱される液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジであってもよい。別の実施例として、物品は従来の紙巻たばこに似ているロッド状の物品、具体的にたばこ物品であってもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを発生するために加熱に伴い揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成材料から形成された、またはそれを含む基体を意味する。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱されることが意図されていることが好ましい。エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体、液体エアロゾル形成基体、ゲル様エアロゾル形成基体、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、固体構成成分と液体構成成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。エアロゾル形成基体はまた、その他の添加物および成分(ニコチンまたは風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル形成基体はまた、ペースト様の材料、エアロゾル形成基体を含む多孔性材料のサシェ、または例えばゲル化剤または粘着剤と混合されたばらのたばこであってもよく、これはグリセリンなどの一般的なエアロゾル形成体を含むことができ、これはプラグへと圧縮または成形される。
物品は、細長い物品またはロッド状の物品であることが好ましい。細長い物品またはロッド状の物品は、従来の紙巻たばこの形状に似ている形状を有してもよい。
エアロゾル発生物品、具体的に細長い物品またはロッド状の物品は、円形状または楕円状または長円形状または正方形状または長方形状または三角形状または多角形状の断面を有してもよい。
一実施例として、エアロゾル発生物品は、ロッド状の物品であってもよい。具体的に、円筒状物品は、遠位前方プラグ要素、基体要素、第一の管要素、第二の管要素、フィルター要素のうちの一つ以上を備える。
基体要素は、加熱されるべき少なくとも一つのエアロゾル形成基体と、エアロゾル形成基体と熱的に接触している、または熱的に近接しているサセプタ配設とを備えることが好ましい。基体要素は、10ミリメートル~14ミリメートル、例えば12ミリメートルの長さを有してもよい。
第一の管要素は、第二の管要素よりも遠位である。好ましくは、第一の管要素は基体要素の近位であり、第二の管要素は第一の管要素の近位であり、またフィルター要素の遠位であり、すなわち第一の管要素とフィルター要素の間である。第一の管要素および第二の管要素のうちの少なくとも一つは、中央空気通路を備えてもよい。第二の管要素の中央空気通路の断面は、第一の管要素の中央空気通路の断面よりも大きくてもよい。好ましくは、第一の管要素および第二の管要素のうちの少なくとも一つは、中空のセルロースアセテートチューブを備えてもよい。第一の管要素および第二の管要素のうちの少なくとも一つは、6ミリメートル~10ミリメートル、例えば8ミリメートルの長さを有してもよい。
フィルター要素は、マウスピースとして、または第二の管要素と一緒にマウスピースの一部として機能することが好ましい。本明細書で使用される「マウスピース」という用語は、エアロゾルが通ってエアロゾル発生物品から出る物品の一部分を指す。フィルター要素は、10ミリメートル~14ミリメートル、例えば12ミリメートルの長さを有してもよい。
遠位前方プラグ要素は、基体要素の遠位前方端を覆い、保護するために使用されてもよい。遠位前方プラグ要素は、3ミリメートル~6ミリメートル、例えば5ミリメートルの長さを有してもよい。遠位前方プラグ要素は、フィルター要素と同じ材料で作製されてもよい。
前述のすべての要素は、上述の順序で物品の長さ軸に沿って連続的に配設されてもよく、遠位前方プラグ要素は物品の遠位端に配設されていることが好ましく、またフィルター要素は物品の近位端に配設されていることが好ましい。前述の要素の各々は、実質的に円筒状であってもよい。具体的に、すべての要素は、同じ外部断面形状および/または寸法を有してもよい。
加えて、要素を一緒に保つために、およびロッド状の物品の所望の断面形状を維持するためになど、要素は一つ以上の外側ラッパーによって取り囲まれてもよい。ラッパーは紙で作製されていることが好ましい。ラッパーは、ラッパーの重なった自由端を相互に接着する接着剤をさらに備えてもよい。例えば、遠位前方プラグ要素、基体要素、および第一の管要素は、第一のラッパーによって取り囲まれてもよく、また第二の管要素およびフィルター要素は、第二のラッパーによって取り囲まれてもよい。第二のラッパーはまた、第一の管要素の少なくとも一部分を(第一のラッパーによって巻かれた後に)取り囲んで、第一のラッパーによって取り囲まれている遠位前方プラグ要素、基体要素、および第一の管要素を、第二の管要素およびフィルター要素に接続してもよい。第二のラッパーは、その円周の周りに穿孔を備えてもよい。
本発明によるエアロゾル発生物品のさらなる特徴および利点は、多層サセプタ配設に関して記述されていて、それ故に等しく適用される。
本発明によると、本発明による誘導加熱可能なエアロゾル発生物品を備えるエアロゾル発生システムだけでなく、エアロゾル発生物品とともに使用する誘導加熱エアロゾル発生装置も提供されている。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、サセプタ配設を介してエアロゾル形成基体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生するために、本発明によるエアロゾル発生物品との相互作用のために電気的に作動する装置を記述する。エアロゾル発生装置は、ユーザーによってユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生するための吸煙装置であることが好ましい。具体的に、エアロゾル発生装置は手持ち式のエアロゾル発生装置である。
装置は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するための受容空洞を備えてもよい。
エアロゾル発生装置は、物品がエアロゾル発生装置の中に受容されている時に、サセプタ配設を誘導加熱するために、受容空洞内に交番磁場を発生するように構成および配設された誘導加熱配設を備える。交番磁場を発生するために、誘導加熱配設は、物品が装置の空洞の中に受容されている時に、サセプタ配設の少なくとも一部分を包囲する少なくとも一つの誘導コイルを備えてもよい。少なくとも一つの誘導コイルは、らせん状コイルまたは平坦な平面状コイル、具体的にパンケーキコイルまたは湾曲した平面状コイルであってもよい。
誘導加熱配設は交流(AC)発生器をさらに備えてもよい。AC発生器はエアロゾル発生装置の電源によって電力供給されてもよい。AC発生器は少なくとも一つの誘導コイルに動作可能に連結されている。具体的に、少なくとも一つの誘導コイルは、AC発生器の一体型部品であってもよい。AC発生器は、交番磁場を発生させるために少なくとも一つの誘導コイルを通過する高周波振動電流を発生するように構成されている。AC電流は、システムの起動後、少なくとも一つの誘導コイルに連続的に供給されてもよく、または断続的に(例えば毎回の吸煙ごとに)供給されてもよい。誘導加熱配設は、LCネットワークを含むDC/ACコンバータを備え、LCネットワークは、コンデンサとインダクタの直列接続を備えることが好ましい。DC/ACコンバータは、DC電源に接続されてもよい。
誘導加熱配設は、高周波磁場を発生するように構成されていることが好ましい。本明細書において言及される通り、高周波磁場は、500kHz(キロヘルツ)~30MHz(メガヘルツ)、具体的に5MHz(メガヘルツ)~15MHz(メガヘルツ)、好ましくは5MHz(メガヘルツ)~10MHz(メガヘルツ)の範囲内であってもよい。
エアロゾル発生装置は、具体的に所定の動作温度へのエアロゾル形成液体の加熱を制御するために、好ましくは閉ループ構成において、加熱プロセスの動作を制御するように構成されたコントローラをさらに備えてもよい。
コントローラは、エアロゾル発生装置の全体的なコントローラであってもよく、またはエアロゾル発生装置の全体的なコントローラの一部であってもよい。コントローラは、マイクロプロセッサ(例えば、プログラマブルマイクロプロセッサ)、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路を備えてもよい。コントローラは、少なくとも一つのDC/ACインバータ、および/または電力増幅器(例えば、クラスC電力増幅器、もしくはクラスD電力増幅器、もしくはクラスE電力増幅器)などの、さらなる電子構成要素を備えてもよい。具体的に、誘導源はコントローラの一部であってもよい。
エアロゾル発生装置はまた、電源、具体的に誘導源にDC供給電圧およびDC供給電流を提供するように構成されたDC電源も備えてもよい。電源はリン酸鉄リチウム電池などの電池であることが好ましい。電源は再充電可能であってもよい。電源は、一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は約六分間、または六分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、または誘導源の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
本発明によるエアロゾル発生システムのさらなる特徴および利点は、サセプタ配設およびエアロゾル発生物品に関して記述されていて、それ故に等しく適用される。
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
実施例1:エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設であって、少なくとも、
-第一のサセプタ材料を含む第一の層と、
-第二のサセプタ材料を含む第二の層であって、前記第二のサセプタ材料が、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを含むNi-Fe-合金を含む、またはそれから成る、第二の層と、を備えるサセプタ配設。
実施例2:Ni-Fe-合金が、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Nb、Si、Ti、Vのうちの一つ以上をさらに含む、実施例1に記載の多層サセプタ配設。
実施例3:Ni-Fe-合金が、79重量%~82重量%のNiおよび13重量%~15重量%のFeを含む、実施例1~2のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例4:Ni-Fe-合金が、79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFeを含む、実施例1~3のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例5:Ni-Fe-合金が、77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つを含む、実施例1または実施例2のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例6:Ni-Fe-合金が、77重量%のNi、14~15重量%のFe、4重量%のCu、および4重量%のMoを含む、実施例1または実施例2のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例7:第一のサセプタ材料が、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、具体的にグレード410、グレード420、もしくはグレード430のステンレス鋼を含む、実施例1~6のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例8:第二の層が第一の層に密接に連結されている、実施例1~7のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例9:第一の層が、20マイクロメートル~60マイクロメートル、具体的に30マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内、好ましくは40マイクロメートルの層厚さを有する、実施例1~8のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例10:第二の層が、4マイクロメートル~20マイクロメートル、具体的に8マイクロメートル~16マイクロメートル、好ましくは10マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、実施例1~9のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例11:第二の層に密接に連結された第三の層をさらに備える、実施例1~10のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例12:第三の層が耐腐食性材料を含む、または耐腐食性材料から成る、実施例11に記載の多層サセプタ配設。
実施例13:第三の層が、第一の層の第一のサセプタ材料と同一の材料を含む、またはそれから成る、実施例11または実施例12のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例14:第三の層が、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、具体的にグレード410、グレード420、もしくはグレード430のステンレス鋼を含む、またはそれから成る、実施例11~13のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例15:第三の層が、オーステナイトステンレス鋼を含むかまたはオーステナイトステンレス鋼から成る、実施例11~12のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例16:第3の層がX5CrNi18-10またはX2CrNiMo17-12-2を含む、またはX5CrNi18-10またはX2CrNiMo17-12-2から成る、実施例15に記載の多層サセプタ配設。
実施例17:第三の層が、301ステンレス鋼、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、316ステンレス鋼、または316Lステンレス鋼のうちの一つを含む、またはそれから成る、実施例15に記載の多層サセプタ配設。
実施例18:第三の層の層厚さが、第一の層の層厚さの0.05~1.5倍、具体的に0.1~1.25倍、または0.95~1.05倍の範囲内、具体的に1倍である、実施例11~17のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例19:第三の層の層厚さが、第一の層の層厚さと等しい、実施例11~17のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例20:第三の層が、2マイクロメートル~6マイクロメートル、具体的に3マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、実施例11~19のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例21:第一の層、第二の層、第三の層が、多層サセプタ配設の隣接層である、実施例11~20のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設。
実施例22:エアロゾル形成基体と、実施例1~21のいずれか一つに記載の多層サセプタ配設とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品。
実施例23:サセプタ配設がエアロゾル形成基体の中に位置する、実施例22によるエアロゾル発生物品。
実施例24:実施例22または実施例23のいずれか一つに記載の誘導加熱可能なエアロゾル発生物品と、エアロゾル発生物品とともに使用する誘導加熱エアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システム。
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
図1は、本発明による多層サセプタ配設を備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品の例示的な一実施形態を概略的に図示する。 図2は、図1によるエアロゾル発生物品を備えるエアロゾル発生システムの例示的な一実施形態を概略的に図示する。 図3は、図1のエアロゾル発生物品の多層サセプタ配設の詳細を示す。 図4は、本発明による多層サセプタ配設の別の実施形態の詳細を示す。
図1は、本発明による誘導加熱可能なエアロゾル発生物品100の例示的な一実施形態を概略的に図示する(実寸に比例していない)。エアロゾル発生物品100は、同軸整列で連続的に配設された五つの要素である、遠位前方プラグ要素150、基体要素110、第一の管要素140、第二の管要素145、フィルター要素160を備える、実質的にロッド形状の消耗品である。遠位前方プラグ要素150は、物品100の遠位端102にて配設されていて、基体要素110の遠位前方端を覆い、保護し、その一方でフィルター要素160は、物品100の近位端103に配設されている。遠位前方プラグ要素150とフィルター要素160の両方は、同じフィルター材料で作製されてもよい。フィルター要素160は、マウスピースとして、好ましくは第二の管要素145と一緒にマウスピースの一部として機能することが好ましい。フィルター要素は、10ミリメートル~14ミリメートル、例えば12ミリメートルの長さを有してもよく、その一方で遠位前方プラグ要素150は、3ミリメートル~6ミリメートル、例えば5ミリメートルの長さを有してもよい。基体要素110は、加熱されるべきエアロゾル形成基体130だけでなく、基体130を加熱するように構成および配置されている本発明の第一の実施形態による多層サセプタ配設120も備える。このために、サセプタ配設120は、基体130と熱的に直接接触するように、基体130の中に完全に埋め込まれている。基体要素110は、10ミリメートル~14ミリメートル、例えば12ミリメートルの長さを有してもよい。第一の管要素140および第二の管要素145の一つずつは、中央空気通路141、146を有する中空セルロースアセテート管であり、第二の管要素145の中央空気通路146の断面は、第一の管要素140の中央空気通路141の断面よりも大きい。第一の管要素140および第二の管要素145は、6ミリメートル~10ミリメートル、例えば8ミリメートルの長さを有してもよい。
使用時に、基体要素110から放出される揮発性化合物によって形成されたエアロゾルは、第一の管要素140と第二の管要素145およびフィルター要素160を通して、物品100の近位端103に向かって引き出される。前述の要素150、110、140、145、160の各々は、実質的に円筒状であってもよい。具体的に、すべての要素150、110、140、145、160は、同じ外部断面形状および寸法を有してもよい。
加えて、要素を一緒に保つために、およびロッド状の物品の所望の断面形状を維持するためになど、要素は一つ以上の外側ラッパーによって取り囲まれてもよい。本実施形態において、遠位前方プラグ要素150、基体要素110、および第一の管要素140は、第一のラッパー140によって取り囲まれていて、その一方で第二の管要素145およびフィルター要素160は、第二のラッパー172によって取り囲まれている。第二のラッパー172はまた、第一の管要素140の少なくとも一部分を(第一のラッパー171によって巻かれた後に)取り囲んで、第一のラッパー171によって取り囲まれている遠位前方プラグ要素150、基体要素110、および第一の管要素140を第二の管要素145およびフィルター要素160に接続する。第一のラッパー171および第二のラッパー172は、紙で作製されていることが好ましい。加えて、第二のラッパー172は、その周囲の周りに穿孔を備えてもよい(図示せず)。ラッパー171、172は、ラッパーの重複した自由端を相互に接着する接着剤をさらに備えてもよい。
図2に図示の通り、エアロゾル発生物品100は、誘導加熱エアロゾル発生装置10とともに使用するように構成されている。装置10と物品100は一緒に、本発明によるエアロゾル発生システム1を形成する。エアロゾル発生装置10は、装置10の近位部分12内に画定された円筒状の受容空洞20を備え、この中に物品100の少なくとも遠位部分を受容する。装置10は、交番磁場、具体的に高周波交番磁場を空洞20内に発生するために、誘導コイル30を含む誘導加熱配設をさらに備える。本実施形態において、誘導コイル30は、円筒状の受容空洞20を円周方向に包囲するらせん状コイルである。コイル30は、エアロゾル発生物品100のサセプタ配設120が、装置10の空洞20の中への物品100の挿入に伴い、磁場に曝露されるように配設されている。それ故に、誘導加熱配設を起動する時に、サセプタ配設120のサセプタ材料の磁気的および電気的特性に応じて、サセプタ配設120は、交番磁場によって誘起される渦電流および/またはヒステリシス損失に起因して加熱される。サセプタ配設120は、物品100内のサセプタ配設120を包囲するエアロゾル形成基体130を気化させるのに十分な動作温度に到達するまで加熱される。遠位部分13内でエアロゾル発生装置10は、電力を供給する、かつ加熱プロセスを制御するためのDC電源40およびコントローラ50(図2において概略的にのみ図示)をさらに備える。誘導コイル30は別として、誘導加熱配設は、コントローラ50の少なくとも部分的に一体型の部品であることが好ましい。
図3は、図1に示すエアロゾル発生物品内で使用されるサセプタ配設120の詳細図(実寸に比例していない)を示す。本発明によると、サセプタ配設120は、少なくとも第一の層121および第二の層122を備える多層サセプタ配設120である。本発明において、多層サセプタ配設120は、二つの層のみ、すなわち第一の層121と第二の層122のみを備える。第一の層121が、熱損失、およびそれ故に加熱効率に関して最適化されている第一のサセプタ材料を含む一方で、第二の層122は、温度マーカーとして機能する第二のサセプタ材料を含む。このために、第二のサセプタ材料は、強磁性であり、また基体130を加熱するための所定の温度点に対応するキュリー温度を有するように選ばれる。そのキュリー温度にて、第二のサセプタ材料の透磁率は、1に低下し、強磁性から常磁性へのその磁気的特性の変化につながる。磁気的特性の変化は、サセプタ配設120の電気抵抗の一時的な変化に付随して起こる。それ故に、装置10の誘導加熱配設によって吸収される電流の対応する変化をモニターすることによって、第二のサセプタ材料がそのキュリー温度にいつ到達したか、それ故に、所定の温度点にいつ到達したかを検出することができる。このように、第一の層は、基体を加熱するために主に使用され、その一方で第二の層は、機能層であると考えられてもよい。
本実施形態において、第一の層121は、400シリーズのステンレス鋼(グレード410のステンレス鋼、またはグレード420のステンレス鋼、またはグレード430のステンレス鋼、または類似のグレードのステンレス鋼など)を含む。ステンレス鋼を使用することは、基体要素110内のエアロゾル形成基体130と直接接触している第一の層121の経時特性に関して有利であることを証明する。
図3でさらに分かる通り、多層サセプタ配設120は細長い細片の形態であり、ここで第二の層122は、その上の第一の層121に密接に連結されている。細片状のサセプタ配設は、10~12ミリメートルの長さL、および4~5ミリメートルの幅Wを有する。すなわち、両方の層は、10~12ミリメートルの長さL、および4~5ミリメートルの幅Wを有し、なお異なる層厚さを有する。第一の層121は、50マイクロメートルの層厚さを有する一方で、第二の層122は、10マイクロメートルの層厚さを有する。よって、サセプタ配設120の合計厚さTは、60マイクロメートルである。サセプタ配設120は、第二の層122の第二のサセプタ材料を第一の層121の第一のサセプタ材料にクラッディングすることによって形成されている。
しかしながら、第一の層と第二の層が相互に密接に連結されている一方で、異なる熱膨張係数を典型的に有するという事実は、望ましくない内部応力を引き起こす場合がある。上述の通り、この内部応力は、第二のサセプタ材料が磁歪を呈した場合、サセプタ配設の磁気的特性の改変を引き起こすことになる。これらの望ましくない効果を低減するために、本発明によるサセプタ配設は、弱い磁歪しか呈しない、または磁歪を呈しない第二のサセプタ材料を含む。本発明によると、これは、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを有するNi-Fe合金の場合で与えられることが見いだされている。合金の残りの部分は、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Nb、Si、Ti、Vのうちの一つ以上を含んでもよい。
本実施形態において、第二の層122は、79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFeを含むNi-Fe-合金(第二のサセプタ材料として)から成る。
別の方法として、Ni-Fe-合金は、77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つを含んでもよい。また別の代替例によると、Ni-Fe-合金は、77重量%のNi、14~15重量%のFe、4重量%のCu、および4重量%のMoを含んでもよい。
図4は、本発明の別の実施形態による多層サセプタ配設220の詳細を示す(実寸に比例していない)。図1~図3によるサセプタ配設120とは対照的に、図4による多層サセプタ配設220は、第一の層221および第二の層222に加えて、第三の層223を備える。第三の層223は、第二の層222に(その上に)密接に連結されていて、その一方で第二の層222は、第一の層221に(その上に)密接に連結されている。第三の層223は、耐腐食性ではない第二の層を任意の腐食性の影響から保護するために耐腐食性材料から成る保護層である。これは、図1に示す通り、サセプタ配設220が典型的に、エアロゾル形成基体と物理的に直接接触しているため、特に重要である。加えて、第三の層223は、第二のサセプタ材料からエアロゾル形成基体の中への材料拡散、例えば金属拡散を回避する。さらに、第三の層223は、層221、222、223間の熱膨張の差異に起因する熱的な曲がりを回避または低減するのに役立つ。
サセプタ配設220は、第二のサセプタ材料を第一の層221の材料に最初にクラッディングすることによって形成されてもよい。その後、第三の層223の材料は、第二の層222の上にクラッドされてもよい。
第三の層223は、第一の層221と同じ材料を含む、またはそれから成ることが好ましい。このため、多層サセプタ配設220は、同じ熱膨張係数を有する少なくとも二つの層221、223を備え、これは結果として、その動作温度範囲を通してサセプタ配設220の変形の低減をもたらす。その結果、図4に示すサセプタ配設220の第一の層221と第三の層223の両方は、400シリーズのステンレス鋼(グレード410のステンレス鋼、またはグレード420のステンレス鋼、またはグレード430のステンレス鋼、または類似のグレードのステンレス鋼など)を含んでもよい。
別の方法として、第三の層223は、オーステナイトステンレス鋼を含んでもよく、またはオーステナイトステンレス鋼から成ってもよい。一例として、第三の層223は、X5CrNi18-10またはX2CrNiMo17-12-2(EN(欧州規格)による名称)を含んでもよい、またはそれらから成ってもよい。具体的に、第三の層223は、301ステンレス鋼、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、316ステンレス鋼、または316Lステンレス鋼(SAE鋼グレード[米国自動車技術者協会]による名称)のうちの一つを含んでもよい、またはそれらから成ってもよい。 有利なことに、オーステナイトステンレス鋼は、その常磁性特性および高い電気抵抗に起因して、第二の層222の第二のサセプタ材料をそれらに加えられる磁場からわずかに遮蔽する。
図3の場合と同様に、図4による第二の層222は、79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFeを含むNi-Fe-合金(第二のサセプタ材料として)から成ってもよい。別の方法として、Ni-Fe-合金は、77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つを含んでもよい。また別の代替例によると、Ni-Fe-合金は、77重量%のNi、14~15重量%のFe、4重量%のCu、および4重量%のMoを含んでもよい。
第三の層223の層厚さは、3マイクロメートル~5マイクロメートル、例えば3.5マイクロメートルであってもよい。第二の層222の層厚さは、15マイクロメートル~16マイクロメートルであってもよい。第一の層221の層厚さは、40マイクロメートル~42マイクロメートル、具体的に40.5マイクロメートル~41.5マイクロメートルであってもよい。合計で、図4による多層サセプタ配設220は、60マイクロメートルの厚さを有してもよい。
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±5%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。

Claims (25)

  1. エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設であって、少なくとも、
    -第一のサセプタ材料を含む第一の層と、
    -第二のサセプタ材料を含む第二の層であって、前記第二のサセプタ材料が、
    -79重量%~82重量%のNiおよび13重量%~15重量%のFe、または、
    -79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFe、または、
    -77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つ、または、
    -77重量%のNi、14~15重量%のFe、4重量%のCu、および4重量%のMo、のうちの一つを含むNi-Fe-合金を含む、またはそれから成る、第二の層と、を備える多層サセプタ配設。
  2. 前記第一のサセプタ材料が、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、具体的にグレード410、グレード420、もしくはグレード430のステンレス鋼を含む、請求項1に記載の多層サセプタ配設。
  3. 前記第二の層が前記第一の層に密接に連結されている、請求項1~2のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  4. 前記第一の層が、20マイクロメートル~60マイクロメートル、具体的に30マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内の、好ましくは40マイクロメートルの層厚さを有し、かつ前記第二の層が、4マイクロメートル~20マイクロメートル、具体的に8マイクロメートル~16マイクロメートルの範囲、好ましくは10マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  5. 前記第二の層に密接に連結された第三の層をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  6. 前記第三の層が耐腐食性材料を含む、または耐腐食性材料から成る、請求項5に記載の多層サセプタ配設。
  7. 前記第三の層が前記第一の層の前記第一のサセプタ材料と同一の材料を含む、またはそれから成る、請求項5または請求項6のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  8. 前記第三の層が、オーステナイトステンレス鋼、具体的に301ステンレス鋼、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、316ステンレス鋼、または316Lステンレス鋼のうちの一つを含む、またはそれから成る、請求項5~7のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  9. 前記第三の層が、2マイクロメートル~6マイクロメートル、具体的に3マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、請求項5~8のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  10. 前記第一の層、前記第二の層、および前記第三の層が、前記多層サセプタ配設の隣接層である、請求項5~9のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  11. エアロゾル形成基体と、請求項1~10のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品。
  12. エアロゾル形成基体を誘導加熱するための多層サセプタ配設であって、少なくとも、
    -第一のサセプタ材料を含む第一の層と、
    -前記第一の層に密接に連結された、かつ第二のサセプタ材料を含む第二の層であって、前記第二のサセプタ材料が、75重量%~85重量%のNiおよび10重量%~25重量%のFeを含むNi-Fe-合金を含む、またはそれから成る、第二の層と、
    -前記第二の層に密接に連結された第三の層と、を備え、
    前記第一の層が、20マイクロメートル~60マイクロメートルの範囲内の層厚さを有し、かつ前記第三の層が、2マイクロメートル~6マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、多層サセプタ配設。
  13. 前記Ni-Fe-合金が、元素Co、Cr、Cu、Mn、Mo、Nb、Si、Ti、Vのうちの一つ以上をさらに含む、請求項12に記載の多層サセプタ配設。
  14. 前記Ni-Fe-合金が、79重量%~82重量%のNiおよび13重量%~15重量%のFeを含み、具体的に前記Ni-Fe-合金が、79重量%~82重量%のNi、4重量%~6重量%のMo、1重量%未満の一緒に組み合わせられたSiとMn、および13重量%~15重量%のFeを含む、請求項12または請求項13に記載の多層サセプタ配設。
  15. 前記Ni-Fe-合金が、77重量%のNi、16重量%のFe、5重量%のCu、および2重量%のCrとMoのうちの一つを含む、請求項12または請求項13のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  16. 前記Ni-Fe-合金が、77重量%のNi、14~15重量%のFe、4重量%のCu、および4重量%のMoを含む、請求項12または請求項13のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  17. 前記第一のサセプタ材料が、金属、例えばフェライト鉄、またはステンレス鋼、具体的にグレード410、グレード420、もしくはグレード430のステンレス鋼を含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  18. 前記第一の層が、30マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内の、好ましくは40マイクロメートルの層厚さを有する、請求項12~17のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  19. 前記第二の層が、4マイクロメートル~20マイクロメートル、具体的に8マイクロメートル~16マイクロメートル、好ましくは10マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、請求項12~18のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  20. 前記第三の層が耐腐食性材料を含む、または耐腐食性材料から成る、請求項12~19のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  21. 前記第三の層が、前記第一の層の前記第一のサセプタ材料と同一の材料を含む、またはそれから成る、請求項12~20のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  22. 前記第三の層が、オーステナイトステンレス鋼、具体的に301ステンレス鋼、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、316ステンレス鋼、もしくは316Lステンレス鋼のうちの一つを含む、またはそれから成る、請求項12~21のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  23. 前記第三の層が、3マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲内の層厚さを有する、請求項12~22のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  24. 前記第一の層、前記第二の層、および前記第三の層が、前記多層サセプタ配設の隣接層である、請求項12~23のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設。
  25. エアロゾル形成基体と、請求項12~24のいずれか一項に記載の多層サセプタ配設とを備える誘導加熱可能なエアロゾル発生物品。
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