JP2024517095A - 二次膜を除去するための体外デバイスおよび方法 - Google Patents

二次膜を除去するための体外デバイスおよび方法 Download PDF

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Abstract

体外血液処置中に透析器の半透膜上に形成された二次膜を除去するための体外血液処置デバイスおよび方法が提供される。体外血液処置デバイスは、透析液が透析器送込みラインを通り、透析液チャンバを通り、透析器排出ラインに入って流れるように、透析液出口弁が開いている第1の動作モードで動作する。体外血液処置デバイスは、半透膜から二次膜を除去するために第2の動作モードで動作する。第2の動作モード中、透析液出口弁は、透析液が透析器排出ラインを流れることを防止されるように、ある持続時間にわたり閉じられる。ある量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して通過し血液チャンバに入るバックフラッシュ手順が生じる。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2021年5月14日に出願された米国仮特許出願第63/188,624号の優先権を主張するものであり、該出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、血液透析、血液濾過、および血液透析濾過などによる体外での血液処置のためのデバイスおよび方法に関する。
[0003] 腎代替療法システムは、体外で血液を処置しなければならない患者のために使用される。体外血液処置は、患者の血液から望ましくない物質または分子を抽出し、必要な場合、望ましい物質または分子を血液に添加するために使用され得る。体外血液処置は、血液を透析器に通すことによって達成される。半透膜が透析器を血液チャンバと透析液チャンバとに分離している。患者から引き出された血液は、血液チャンバに導入され、半透膜を通過して流れる。半透膜は、選択的に血液中の物質が半透膜を介して血液チャンバから透析液チャンバ内へと流れることを可能にする。半透膜はまた、処置のタイプに依存して、選択的に透析液チャンバ内の物質が半透膜を介して血液チャンバ内へと流れることを可能にする。
[0004] いくつかの異なるタイプの体外血液処置を行うことができる。血液濾過(HF)処置では、血液が半透膜を通過して流れ、血液からの望ましくない物質および毒素が半透膜を介して引き出され、透析液によって運び出される。その間、典型的には透析液または補充液としても知られている置換液を、血液が透析器を通過する前もしくは後かつ患者に返血される前に血液中に定量供給することによって、望ましい物質が血液に添加される。血液透析(HD)処置では、望ましい物質を含有する透析液が、透析器の透析液チャンバ内に導入される。血液からの望ましくない物質が半透膜を通過して透析液中に入り、透析液からの望ましい物質が半透膜を通過して血液中に入ることができる。血液透析濾過(HDF)処置では、HDと同様に血液および透析液が物質を交換し、さらに、HFと同様に、典型的には患者に返血される前に透析液を処置済みの血液中に定量供給することによって、物質が血液に添加される。限外濾過(UF)は、対流によって血液からの望ましくない物質を半透膜を介して透析液チャンバ内へと除去することを含む。
[0005] 凝血とも呼ばれる血液の凝固は、通常、ヘパリンなどの抗凝固剤を使用することによって低減される。しかしながら、処置中、例えば、凝固した血液、病原性サイトカイン、ケモカイン、心筋抑制因子、およびC’活性化タンパク質などの血液からの物質が、透析器の半透膜を詰まらせる可能性がある。この現象は、膜ファウリングまたは二次膜形成(secondary membrane formation)と呼ばれることもある。半透膜に対する影響は、フラックスの漸進的低下および半透膜選択性の変化である。膜ファウリングは、主に、濃度分極および半透膜の表面上もしくはその孔内へのタンパク質の吸着もしくは堆積によって生じる。濃度分極は、半透膜表面付近への溶質の蓄積に起因する濃度勾配の結果である。この溶質の蓄積は、二次膜とも呼ばれる。表面上もしくはその孔内へのタンパク質の吸着または堆積は、半透膜の孔内に吸着または溜まったタンパク質によって引き起こされ、それによって半透膜の性質が変化する。半透膜の領域があまり有効でなくなり始めたときに、同じ処置効率を維持するための措置をとらなければならない。
[0006] 二次膜は、これまで、血液回路をすすぎ、フィルタを変えることによって管理されてきた。しかしながら、これらの手順は時間がかかり、処置を停止しなければならない。処置中に二次膜を除去するための他のデバイスおよび方法は、透析液ライン、センサ、およびポンプなどの追加のセットを使用する必要があり、これは必要以上に複雑であり、体外血液処置デバイスに対する高価な修正が必要になる。
[0007] したがって、効率的であり、かつあまり費用がかからない既存の体外血液処置デバイスの修正を可能にする、体外血液処置中に形成された二次膜を除去するためのデバイスおよび方法が必要である。
[0008] 本発明の特徴は、透析器の半透膜から二次膜を除去する体外デバイスおよび方法を提供することである。
[0009] 本発明の別の特徴は、患者の体外処置中に透析器の半透膜から二次膜を除去する体外デバイスおよび方法を提供することである。
[0010] 本発明のさらなる特徴は、患者の体外処置中に透析器の半透膜から二次膜を断続的に除去する体外デバイスを提供することである。
[0011] 本発明のなおさらなる特徴は、患者の体外処置中に透析器の半透膜から二次膜を断続的に除去する体外デバイスに対する修正を提供することである。
[0012] 本発明の追加の特徴は、患者の体外処置中に半透膜から二次膜を除去するために、制御された量の透析液を透析液チャンバから半透膜を介して透析器の血液チャンバに断続的に導入する体外デバイスを提供することである。
[0013] 本発明のさらなる特徴は、患者の体外処置中に、透析器の半透膜上への二次膜の蓄積を検出し、蓄積の検出時に半透膜から二次膜を除去する体外デバイスを提供することである。
[0014] 本発明のさらに別の特徴は、患者の体外処置中に半透膜から二次膜を除去するための命令セットを実施するようにプログラムされたまたは別様に構成された、体外デバイスのためのプロセッサを提供することである。
[0015] 本発明のさらに別の特徴は、患者の体外処置中に、透析器の半透膜上への二次膜の蓄積を検出し、蓄積の検出時に半透膜から二次膜を除去するための命令セットを実施するようにプログラムされたまたは別様に構成された、体外デバイスのためのプロセッサを提供することである。
[0016] 本発明の追加の特徴および利点は、以下に続く説明に部分的に記載されており、説明から部分的に明らかとなるか、または本発明の実施によって習得できる。本発明の目的および他の利点は、本説明および添付の特許請求の範囲に特に示される要素および組合せによって実現および達成される。
[0017] これらの利点および他の利点を達成するために、および本発明の目的にしたがって、本明細書で具現化および広く説明されるように、本発明は、体外血液処置デバイスに関する。体外血液処置デバイスは、血液チャンバ、透析液チャンバ、透析液入口、透析液出口、および半透膜を有する透析器を含む。血液チャンバおよび透析液チャンバは、半透膜によって互いに分割されている。透析器送込みラインが、透析液入口に通じ、透析液を透析液チャンバに供給するように構成される。透析器排出ラインが、透析液出口から遠ざかり、透析液を透析液チャンバから運び出すように構成される。透析液ポンプは、透析液を、透析器送込みラインを通して透析液チャンバに圧送し、透析液チャンバから透析器排出ラインを通して出すように構成される。
[0018] 例えば戻りラインの下流にあるフローポンプ、および/または限外濾液ポンプは、動作状態と非動作状態とが切り替えられるように構成され得る。動作状態では、限外濾液ポンプは、液体を、血液チャンバから半透膜を介して透析液チャンバ内に引き込み、透析液チャンバから引き出す。
[0019] 透析液ポンプは、体外血液処置デバイスの第1の動作モードおよび体外血液処置デバイスの第2の動作モードで動作するように構成される。第1の動作モードは、透析液が透析器送込みラインを通り、透析液チャンバを通り、透析器排出ラインに入って流れるように、透析液出口弁が開いている構成で動作する。第2の動作モードは、ある持続時間にわたり透析液出口弁が閉じられ、限外濾液ポンプが非動作状態に切り替えられ、透析液が透析器排出ラインを流れることを防止され、ある量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して通過し血液チャンバに入る構成で動作する。バランシングチャンバを装備することができ、それにより、弁を閉じ、次いで再び開けて、バランシングチャンバサイクルを終了させることを可能にする。
[0020] 本発明はさらに、プロセッサと、プロセッサと通信するセンサまたはセンサシステムとを有する体外血液処置デバイスに関する。センサまたはセンサシステムは、センサデータを生成するように構成され、プロセッサは、センサデータを処理するように構成される。プロセッサはさらに、処理されたセンサデータに基づいて、ある時間期間の間、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えるように構成される。
[0021] 本発明はさらに、センサデータに基づいて、二次膜が半透膜上に蓄積されつつあることを決定するように構成されたプロセッサに関する。二次膜が半透膜上に蓄積されつつあることをプロセッサが決定したときに、プロセッサは、ある時間期間の間、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えることを早める。
[0022] 本発明はまた、患者の血液処置のために本発明の体外血液処置デバイスを利用することと、血液処置中に半透膜から二次膜を断続的に除去することとを含む、血液処置方法に関する。
[0023] 本発明はまた、患者の体外処置中に半透膜から二次膜を除去するための命令セットを実施するようにプログラムされたまたは別様に構成された、体外デバイスのためのプロセッサに関する。
[0024] 本発明はまた、患者の体外処置中に、透析器の半透膜上への二次膜の蓄積を検出し、蓄積の検出時に半透膜から二次膜を除去するための命令セットを実施するようにプログラムされたまたは別様に構成された、体外デバイスのためのプロセッサに関する。
[0025] 本発明はさらに、血液処置方法に関する。本方法は、a)血液チャンバ、透析液チャンバ、および半透膜を有する透析器を含む体外血液処置デバイスを提供することと、ここで、血液チャンバおよび透析液チャンバは、半透膜によって互いに分割されており、透析液チャンバは、透析液出口弁を有し、b)透析液ポンプを用いて透析液を透析液チャンバを通して圧送し、血液ポンプを用いて血液を血液チャンバを通して圧送し、限外濾液ポンプを用いて限外濾液を透析液チャンバから引き出すことによって、第1の動作モードで血液を処置することと、c)第1の動作モードで血液を処置している間に、半透膜上への二次膜の蓄積を検出することと、d)蓄積の検出時に、第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えることと、を含み、第2の動作モードは、透析液が透析液チャンバから流出することを防止し、それにより、ある量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して血液チャンバに通過するようにするために、ある持続時間にわたり透析液出口弁を閉じること、および限外濾液ポンプを止めることを含む。限外濾過は、流れを防止することに関連する必要はないが、正確な限外濾過量の計算を確実にするために制御され得る。
[0026] 前述の概要と下記の詳細な説明の両方が、単に例示および説明上のものであり、特許請求の範囲に記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図するものであることを理解されたい。
[0027] 図面は、本発明の様々な設計上の特徴を表す。異なる図における同様の参照識別子は、別段の指示がない限り、同様の特徴を指す場合がある。図面は必ずしも縮尺通りではない。
[0028] 本発明の一実施形態に係る体外血液処置デバイスの概略図である。 [0029] ベース時間を修正し、時間間隔を生成するためのデバイス設定変数および対応する修正係数の表である。 [0030] ベース時間を修正し、時間間隔を生成するためのデバイス設定変数および対応する修正係数の表である。 [0031] ベース時間を修正し、時間間隔を生成するためのデバイス出力変数および対応する修正係数の表である。 [0032] 本発明の一実施形態の体外血液処置デバイスの概略図の左側部分である。 本発明の一実施形態の体外血液処置デバイスの概略図の右側部分である。 [0033] 本発明の一実施形態に係る方法にしたがって実施される方法ステップを示すフローチャートの上側部分である。 本発明の一実施形態に係る方法にしたがって実施される方法ステップを示すフローチャートの下側部分である。
[0034] 本発明は、体外血液処置デバイスおよび体外血液処置デバイスを使用した処置方法を含む。体外血液処置デバイスは、血液チャンバ、透析液チャンバ、透析液入口、透析液出口、および半透膜を有する透析器を含む。血液チャンバおよび透析液チャンバは、半透膜によって互いに分割されている。透析器送込みラインは、透析液入口に通じ、透析液を透析液チャンバに供給するように構成される。透析器排出ラインは、透析液出口から遠ざかり、透析液を透析液チャンバから運び出すように構成される。透析液ポンプは、透析液を、透析器送込みラインを通して透析液チャンバに圧送し、透析液チャンバから透析器排出ラインを通して出すように構成される。透析液出口弁は、透析器の透析液チャンバからの透析液の流れを許容したり制限したりするために開閉することができる。
[0035] 体外血液処置デバイスは、バランシングチャンバを有するバランシングデバイスをさらに含むことができる。バランシング送込みラインは、バランシングチャンバに通じ、新しい透析液を透析液供給源からバランシングチャンバ内に供給するように構成される。バランシング排出ラインは、バランシングチャンバから遠ざかり、使用済み透析液をバランシングチャンバからドレインへと運び出すように構成される。プライミング中、新しい透析液は、バランシングチャンバの別々の半分を通して循環されることができ、排液されることができる。透析器送込みラインは、バランシングチャンバから延び、透析液をバランシングチャンバから透析液チャンバに供給するように構成され、透析器排出ラインは、バランシングチャンバに通じ、透析液を透析液チャンバからバランシングチャンバ内に供給するように構成される。
[0036] 体外血液処置デバイスは、患者の処置中またはデバイスのプライミング中、第1の動作モードおよび第2の動作モードで動作するように構成される。第1の動作モードは、透析液が透析器送込みラインを通り、透析液チャンバを通り、透析器排出ラインに入って流れるように、透析液出口弁が開いている構成で動作する。第2の動作モードは、ある持続時間にわたり透析液出口弁が閉じられ、透析液が透析器排出ラインを流れることを防止され、ある量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して通過し血液チャンバに入る構成で動作する。処置中、透析液を透析液チャンバから半透膜を介して血液チャンバに逆流させると、二次膜の蓄積が取り除かれ、これにより、半透膜を介した流れがより効率的になり、ひいては、患者の処置がより効率的になることを可能にする。プライミング中、透析液を透析液チャンバから半透膜を介して血液チャンバに逆流させると、再使用された透析器に存在する二次膜の蓄積が取り除かれ、これにより、その後に続く患者の処置がより効率的になることも可能にする。
[0037] 体外血液処置デバイスは、体外血液回路を含む。体外血液回路は、透析器の血液チャンバ入口および血液チャンバ出口を介して血液チャンバ透析器と流体連通している。体外血液回路は、血液ポンプと、血液チャンバ入口に通じる血液供給ラインと、血液チャンバ出口から遠ざかる血液除去ラインとを含む。血液ポンプは、血液を、血液供給ラインおよび血液チャンバ入口を通して血液チャンバ内に圧送し、血液チャンバから血液チャンバ出口および血液除去ラインを通して出すように構成される。患者の処置中、血液が透析器の血液チャンバを流れ、望ましい物質を含有する透析液が透析器の透析液チャンバ内に導入される。血液からの望ましくない物質が半透膜を通過して透析液中に入り、透析液からの望ましい物質が半透膜を通過して血液中に入ることができる。
[0038] 特定の実施形態では、体外血液処置デバイスは限外濾過が可能である。限外濾過ラインは、透析液出口弁の下流で透析器排出ラインから分岐する。限外濾液ポンプは、限外濾過ライン上に配設される。限外濾液ポンプは、動作状態と非動作状態とが切り替えられるように構成される。動作状態の間、限外濾液ポンプは、液体を血液チャンバから半透膜を介して透析液チャンバ内に引き込み、透析液チャンバから透析液出口弁を通して引き出す。限外濾過はさらに、対流によって血液からの望ましくない物質を半透膜を介して透析液チャンバ内へと除去することを高める。
[0039] 体外血液処置デバイスは、補充液による処置をさらに含むことができる。そのような実施形態では、体外血液処置デバイスは、置換液ラインと、置換液ライン上に配設された置換液ポンプとを含む。特定の実施形態では、置換液ラインは、透析液送込みラインから分岐し、後希釈処置のために血液除去ラインと合流する。他の実施形態では、置換液ラインは、透析液送込みラインから分岐し、前希釈処置のために血液供給ラインと合流する。置換液ラインは、置換液ライン上に配設された第1の置換液ポンプおよび第2の置換液ポンプを供給することができ、混合式の希釈処置のために血液供給ラインおよび血液除去ラインの両方と合流することができる。置換液ポンプは、例えば補充液と血液との直接接触に起因する不純物をさらに除去するために第2のフィルタを通過した後に、補充液を透析液送込みラインから置換液ラインを通して血液除去ラインおよび/または血液供給ラインに圧送するように構成され得る。補充液は、血液濾過処置中に導入することができ、血液濾過処置では、血液が半透膜処置を通過して流れ、体液量を維持するために透析器の血液チャンバから除去された体液の等しい量で、血液が透析器を通過する前および/または後のいずれかで血液中に補充液を定量供給することによって、所望の物質が血液に添加される。補充液の導入は、血液透析濾過処置中に行うこともでき、血液透析濾過処置では、血液透析と同様に血液と透析液が物質を交換し、それに加えて、体液量を維持するために透析器の血液チャンバから除去された体液の等しい量で補充液が血液に添加される。
[0040] 体外処置デバイスのポンプおよび弁(単数または複数)の各々は、処置のタイプおよび体外処置デバイスが第1の動作モードで動作しているかそれとも第2の動作モードで動作しているかに依存して制御され得る。血液透析処置の第1の動作モード中、透析液弁は、アラームのない状態である間開いており、透析液ポンプは、透析液を透析液チャンバを通して連続的に圧送するように起動され、血液ポンプは、血液を血液チャンバを通して連続的に圧送するように起動される。血液透析処置の第2の動作モード中、透析液出口弁は、ある持続時間にわたり閉じられ、透析液ポンプ速度が、第1の動作モードと比較して、増加、減少、もしくはある速度に維持されることができ、血液ポンプは、オフにされることができるか、または血液ポンプ速度が、第1の動作モードと比較して、増加、減少、もしくはある速度に維持されることができる。
[0041] 血液濾過処置の第1の動作モード中、透析液弁は開いており、透析液ポンプはオフにされるか、または例えば100ml/minなどの最小速度で動作し、血液ポンプは、血液を血液チャンバを通して連続的に圧送するように起動され、限外濾液ポンプは、液体を限外濾液ポンプが血液チャンバから半透膜を介して透析液チャンバ内に引き込み、透析液チャンバから引き出す動作状態にあり、置換液ポンプは、置換液を、血液供給ライン、血液除去ライン、またはその両方内に圧送するように起動される。血液濾過処置の第2の動作モード中、透析液出口弁は、ある持続時間にわたり閉じられ、透析液ポンプは、透析液を透析液チャンバを通して圧送し、置換ポンプは、オフにされ、限外濾過ポンプは、非動作状態にあり、血液ポンプは、オフにされることができるか、または血液ポンプ速度が、第1の動作モードと比較して、増加、減少、もしくはある速度に維持されることができる。
[0042] 血液透析濾過処置の第1の動作モード中、透析液弁は開いており、透析液ポンプは、透析液を透析液チャンバを通して連続的に圧送するように起動され、限外濾液ポンプは、液体を限外濾液ポンプが血液チャンバから半透膜を介して透析液チャンバ内に引き込み、透析液チャンバから引き出す動作状態にあり、置換液ポンプは、補充液を、血液供給ライン、血液除去ライン、またはその両方内に圧送するように起動され、血液ポンプは、血液を血液チャンバを通して連続的に圧送するように起動される。血液透析濾過処置の第2の動作モード中、透析液出口弁は、ある持続時間にわたり閉じられ、透析液ポンプ速度が、第1の動作モードと比較して、増加、減少、もしくはある速度に維持されることができ、置換ポンプは、オフにされ、限外濾過ポンプは、非動作状態にあり、血液ポンプは、オフにされることができるか、または血液ポンプ速度が、第1の動作モードと比較して、増加、減少、もしくはある速度に維持されることができる。
[0043] 上述したように、第2の動作モードは、ある持続時間にわたり透析液出口弁が閉じられ、透析液が透析器排出ラインを流れることを防止され、ある量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して通過し血液チャンバに入る構成で動作する。体外処置デバイスは、処置中に複数回第2の動作モードに入ることができ、第2の動作モードの各々の持続時間は比較的短い。タイミングは、例えばフレゼニウスメディカルケアのモデル5008sなどのいくつかの透析装置で標準的な、100ml/min~1000ml/minの透析液流量の可能性に基づくことができる。1000ml/minの高流量では、バランシングサイクルは、わずか約2秒しかかからないこともあり、100ml/minの低流量では、バランシングサイクルは、約21秒かかることもある。透析液戻りライン弁が閉じられる時間を考慮するために、これらの時間に約15%~20%が加えられ得る。バランシングチャンバがない場合、閉じる時間のみが関連する。これらの検討事項を考慮に入れると、第2の動作モードの持続時間は、装置がバランシングチャンバを装備していない場合、約0.3~5秒の範囲であってよく、装置がバランシングチャンバを装備している場合、2~30秒の範囲であってよい。第2の動作モードの持続時間は、既知の量の流体が導入されることを確実にするために、透析液流量に依存し得る。
[0044] 1つまたは複数の第2の動作モードの持続時間が短いことに起因して、少量の透析液が透析液チャンバから半透膜を介して通過し血液チャンバに入ることができる。例えば、血液チャンバ内に入る透析液の量は、3ml~6ml、または最大20mlであり得る。プライミングモードで動作しているとき、または強い二次膜形成を引き起こす条件下では、より多い量が使用され得る。
[0045] 各第2の動作モード中に、少量の透析液が血流に入る。少量の透析液は、各第2の動作モードの後続の第1の動作モード中に血流から除去され得る。そうするために、限外濾過ポンプは、先行する第2の動作モードで導入された透析液の量と同等の量の液体を血液チャンバから除去するために、(最初の第1の動作モード以外の)第1の動作モードの少なくともある時間フレームの間はより速い速度で動作するように構成され得る。例えば、限外濾液ポンプは、例えば、3ml~6mlまたは最大20mlであり得る、ある量の液体を血液から除去するように構成され得る。強い二次膜形成を引き起こす条件下で動作するとき、より多い量が除去され得る。
[0046] フローポンプ、脱気ポンプ、補助ポンプ、およびそれらの組合せなどが、体外処置デバイスによって使用され得る。そのようなポンプのうちの1つまたは複数は、透析液回路を通る新しい透析液または浄化溶液などの循環を駆動することができる。これらポンプは、例えば、プライミング溶液、透析液、洗浄溶液、すすぎ溶液、またはそれらの組合せなどの液体を、透析液回路を通して循環させるように制御され得る。
[0047] 本発明の体外血液処置デバイスは、コンピューティングシステムを含むことができる。コンピューティングシステムは、プロセッサ、メモリ、およびユーザインターフェースを含むことができる。データ処理プログラム(ソフトウェア)は、メモリ上にロードされており、方法ステップを実施するためにプロセッサ上で実行され得る。コンピューティングシステムは、有線またはワイヤレス通信を介して、透析液ポンプ、血液ポンプ、置換液ポンプ、限外濾過ポンプ、弁、およびセンサと通信する。コンピューティングシステムは、ソフトウェアによって提供される命令を介してポンプおよび弁を自動的に制御することができ、ユーザは、ユーザインターフェースを使用してポンプおよび弁を手動で制御することができ、予めプログラムされたルーチンが実行されることができ、処置および/または将来の処置をより良く制御するために人工知能が実装されることができ、同様の制御特徴が実装されることができる。
[0048] センサは、体外血液処置デバイスのセンサデータを生成するように構成されてよく、コンピューティングシステムは、センサデータを使用して、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに、第2の動作モードから第1の動作モードに、またはその両方にいつ変更すべきかを決定するように構成され得る。特定の実施形態では、コンピューティングシステムは、一次動作時間フレームにわたり体外血液処置デバイスを最初の第1の動作モード段階で動作させるように構成され、最初の第1の動作モード段階は、処置の開始時に始まる。一次動作時間フレームは、20分~80分、30分~70分、40分~60分、または50分を含むことができる。一次動作時間フレームが満了すると、コンピューティングシステムは、二次動作時間フレームの間、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに自動的に変換することができる。第2の動作モードの持続時間は、装置がバランシングチャンバを装備していない場合、約0.3~5秒の範囲であってよく、装置がバランシングチャンバを装備している場合、2~30秒の範囲であってよい。第2の動作モードの持続時間は、既知の量の流体が導入されることを確実にするために、透析液流量に依存し得る。各バックフラッシュ(backflush)ルーチンまたは第2の動作モードの長さは、独立して計算され得る。
[0049] 一次動作時間フレームは、コンピューティングシステムが複数のデバイス設定変数などの少なくとも1つのデバイス設定変数に依存して自動的に修正するベース時間に基づいて算出され得る。ベース時間は、例えば、60分、70分、75分、80分、または90分などに予め設定され得る。
[0050] デバイス設定変数は、処置中に使用される透析器のタイプ、選択された処置のタイプ(血液濾過、血液透析、または血液透析濾過)、置換ポンプ速度、限外濾過ポンプ速度、血液ポンプ速度、置換液が血液ラインに透析器の上流で提供されるかそれとも下流で提供されるか、透析器に関連付けられた予め設定された限外濾過係数、血液透析濾過ボーラスの量、またはそれらの組合せを含むことができる。デバイス設定変数は、コンピューティングシステムが一次動作時間フレームのベース時間をどのくらい修正するかを決定するために使用される。例えば、限外濾過ポンプ速度、血液ポンプ速度、またはそれらの組合せが、増加された速度に設定された場合、そのような変更により、二次膜の蓄積速度が増加するので、ベース時間は減少される。補充液流量が増加され、後希釈で添加される場合、結果は、二次膜形成をより引き起こすことが予想される。
[0051] ベース時間の減少に伴い、コンピューティングシステムは、二次膜の過剰な蓄積を除去し、効率的な処置を維持するために、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードにより早く切り替えることができる。例えば、早期のバックフラッシュは、尿素の除去をより良好に行うために望ましい場合がある。加えて、処置のタイプが、二次膜の蓄積速度に影響を及ぼす可能性がある。例えば、二次膜は、補充液が透析器の後で血液中に導入される場合、血液透析と比較して血液濾過中および血液透析濾過中に速い速度で蓄積され得る。代替的に、二次膜形成は、補充液が透析器の前で血液中に導入される場合、血液の希釈に起因して、血液透析と比較して血液濾過中および血液透析濾過中に遅い速度で蓄積され得る。したがって、コンピューティングシステムは、血液透析と比較して血液透析濾過中または血液濾過中に、例えば、処置前、処置時、または処置中に入力されたデバイス設定データに基づいてベース時間を調整する。
[0052] 処置の間、コンピューティングシステムは、センサからセンサデータを周期的に受信する。センサデータを使用して、コンピューティングシステムは、デバイス出力変数を決定し、デバイス出力変数に基づいて一次動作時間フレームのベース時間を調整することができる。特定の実施形態では、センサは、体外血液処置デバイスの透析液ラインおよび血液ライン内の尿素レベルおよび圧力を感知し、センサデータが、コンピューティングシステムに提供される。コンピューティングシステムは、センサデータを使用して、静脈圧、膜間圧力差、限外濾過係数の変化、ヘマトクリット値の変化、膜間圧力差の変化、クリアランスの変化、またはそれらの組合せのデバイス出力変数を決定することができる。次いで、コンピューティングシステムは、デバイス出力変数に基づいて一次動作時間フレームのベース時間を調整することができる。例えば、膜間圧力差が増加したと検出された場合、限外濾過係数が減少したと検出された場合、またはそれらの組合せの場合、コンピューティングシステムは、取得されたデバイス出力変数に基づいてベース時間を減少させることができる。これは、膜間圧力差の増加および限外濾過係数の減少が、二次膜のより強い蓄積を示し、ひいては、より早く第2の動作モードをオンにする必要性を示すからである。
[0053] 特定の実施形態では、第2の動作モードの二次動作時間フレーム中に透析液出口弁が閉じられる持続時間は、透析液チャンバから透析器の血液チャンバ内に送達されることになるベース量を含むことができる。透析液出口弁が閉じられる持続時間は、ベース量が透析液チャンバから透析器の血液チャンバに送達されることを確実にするために、第1に透析液流量に依存する。さらに、透析液チャンバから透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量自体は、デバイス設定変数およびデバイス出力変数に依存して、コンピューティングシステムによって自動的に修正され得る。一次動作時間フレームに対する修正と同様に、デバイス設定変数の例には、処置中に使用される透析器のタイプ、選択された処置のタイプ(血液濾過、血液透析、または血液透析濾過)、血液ポンプ速度、置換ポンプ速度、限外濾過ポンプ速度、またはそれらの組合せを含むことができる。置換液ポンプ速度、限外濾過ポンプ速度、血液ポンプ速度、またはそれらの組合せが増加された場合、そのようなデバイス設定により、二次膜の蓄積速度が増加する可能性があるので、二次動作時間フレーム中に透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量を増加させることができる。したがって、コンピューティングシステムが、二次膜の過剰な蓄積を除去して効率的な処置を維持するために、より長い時間フレームにわたり体外血液処置デバイスを第2の動作モードに維持することができるように、二次動作時間フレーム中に透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量を増加させることができる。デバイス出力変数の例には、センサのセンサデータを使用してコンピューティングシステムによって決定される、静脈圧、膜間圧力差、限外濾過係数の変化、ヘマトクリット値の変化、膜間圧力差の変化、クリアランスの変化、またはそれらの組合せが含まれ得る。次いで、コンピューティングシステムは、デバイス出力変数に基づいて二次動作時間フレーム中に透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量を調整することができる。例えば、膜間圧力差が増加したと検出された場合、限外濾過係数が減少したと検出された場合、またはそれらの組合せの場合、コンピューティングシステムは、取得されたデバイス出力変数に基づいて、二次動作モード中に透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量を増加させることができる。これは、膜間圧力差の増加および限外濾過係数の減少が、二次膜のより強い蓄積を示し、ひいては、第2の動作モードが透析液チャンバから透析器の血液チャンバにより多い量の流体を送達する必要性を示すからである。
[0054] 特定の実施形態では、コンピューティングシステムは、処置の間に所定の頻度で体外血液処置デバイスを第1の動作モードと第2の動作モードを交互する順番で切り替えるように構成される。複数の動作モードの各々が、それぞれの動作時間フレームを含む。コンピューティングシステムは、デバイス設定変数、デバイス出力変数、またはその両方に基づいて、それぞれの動作時間フレームの各々、およびしたがって頻度を修正するように構成される。例えば、限外濾過ポンプ速度、血液ポンプ速度、またはそれらの組合せが、増加された速度に設定された場合、そのような変更により、二次膜の蓄積速度が増加するので、ベース時間は減少される。補充液流量が増加され、後希釈で添加される場合、結果は、二次膜形成をより引き起こすことが予想される。加えて、デバイス出力変数が、増加したと検出された膜間圧力差、減少したと検出された限外濾過係数、またはそれらの組合せを含む場合、膜間圧力差の増加および限外濾過係数の減少が、二次膜のより強い蓄積を示し、ひいては、第2の動作モードをより高頻度で動作させる必要性を示すので、コンピューティングシステムは、二次動作時間フレームの頻度を増加させることができる。
[0055] コンピューティングシステムは、限外濾過係数、膜間圧力差、またはそれらの組合せを初期計算値と比較することによって、体外血液処置デバイスの第1の動作モードと第2の動作モードとの頻度を修正することができる。例えば、コンピューティングシステムは、初期計算値を決定するために、処置の開始時に、または処置の開始後1分~20分以内、5~15分以内、もしくは10分以内に、限外濾過係数、膜間圧力差、またはその両方を決定することができる。限外濾過係数、膜間圧力差、またはその両方が、処置の開始から著しい遅延の後に決定された場合、限外濾過係数および膜間圧力差の初期計算値は、それに応じて修正され得る。例えば、典型的には、処置の最初の30分間で限外濾過係数の33%の低下が生じる。10分後に計算された初期計算値については、初期計算値を調整するために、調整された限外濾過係数初期計算値=(時間tにおける限外濾過係数初期計算値)*(1+(0.33*(時間t)/30))という公式が、tが30未満の場合に使用され得る。限外濾過係数初期計算値が30分後に生じた場合、乗数として1.33を使用する。
[0056] コンピューティングシステムが体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、次いで第1の動作モードに戻した後、限外濾過係数、膜間圧力差、またはその両方は、センサを使用して再びコンピューティングシステムによって決定されることができ、次いで、これらの値は、二次膜の除去の程度を決定するために、初期計算値と比較され得る。二次膜蓄積が適切に除去されていないと決定された場合、コンピューティングシステムは、体外血液処置デバイスの第1の動作モードおよび第2の動作モードの頻度および時間フレームを調整することができる。限外濾過係数、膜間圧力差、またはその両方は、頻度および時間フレームに対する調整を行う必要があるかを決定するために、第2の動作モードが第1の動作モードに切り替えられて戻った後に毎回コンピューティングシステムによって決定され得る。
[0057] 各バックフラッシュの回数およびタイミングは、独立して決定することができ、初期設定、デバイス出力データ、変化率、またはそれらの組合せなどに基づくことができる。第2の動作モードまたはバックフラッシュの持続時間は、装置がバランシングチャンバを装備していない場合、約0.3~5秒の範囲であってよく、装置がバランシングチャンバを装備している場合、2~30秒の範囲であってよい。第2の動作モードの持続時間は、既知の量の流体が導入されることを確実にするために、透析液流量に依存し得る。コンピューティングシステムから受信された制御信号は、バックフラッシュを開始し、バックフラッシュ時間を維持し、バックフラッシュを終了し、および/または第1の動作モードに切り替えて戻すように、弁、ポンプ、またはそれらの組合せを制御することができる。
[0058] 本発明はまた、既存の体外血液処置デバイスが、本明細書に記載されるように、コンピュータプログラム、命令セット、アルゴリズム、またはそれらの組合せなどでプログラムされることを可能にする。例えば、既存の弁、ポンプ、およびセンサを備えるまたは制御する、新しいまたは既存のデバイスおよびプロセッサが、本発明に係る方法および処置を実施するように構成され、プログラムされ、またはその両方が行われ得る。
[0059] 図1は、本教示を実施することができる体外血液処置デバイスの様々な構成要素を示す概略図である。体外血液処置デバイスは、血液回路および透析液回路を含む。血液回路および透析液回路は、透析器1と共に、体外血液処置デバイスの流体システムを形成する。透析器1は、半透膜4によって分離された、血液チャンバ2と透析液チャンバ3とを有する。血液ポンプ6がそれに沿って設けられている血液供給ライン5が、患者動脈ポート7から血液チャンバ2の血液入口48に通じている。動脈弁8が、血液ポンプ6の上流の血液供給ライン5に沿って位置することができる。液体チャンバ10が配置され得る血液除去ライン9が、血液チャンバ2の血液出口52から患者静脈ポート11に通じている。静脈弁12が、液体チャンバ10の下流の血液除去ライン9に沿って置かれ得る。
[0060] 透析液回路は、新しい透析液を供給するための透析液供給源13を有する。透析液供給源13は、透析液供給ライン14の第1の部分14Aを介して、バランシングチャンバの対15のうちの第1のチャンバ15Aの入口に接続される。透析液供給ライン14の第2の部分14Bは、第1のチャンバ15Aの出口を透析液チャンバ3の透析液入口40に接続する。新しい透析液は、フラッシング液または調製液として使用され得る。透析液チャンバ3の透析液出口44は、透析液除去ライン16の第1の部分16Aを介してバランシングチャンバ15の第2のチャンバ15Bの入口に接続される。透析液フローポンプ17が、透析液除去ライン16の第1の部分16Aに沿って配設される。第2のチャンバ15Bの出口が、透析液除去ライン16の第2の部分16Bを介してドレイン18に接続される。バランシングチャンバ15は、2つ以上のチャンバを有することができる。
[0061] 透析液入口弁19が、透析液チャンバ3の上流の透析液供給ライン14に沿って位置する。透析液出口弁20が、透析液チャンバ3の下流の透析液除去ライン16に沿って位置する。空気分離チャンバまたは空気分離器55が、透析液出口弁20の下流かつ透析液ポンプ17の上流の透析液除去ライン16の第1の部分16Aに沿って配設され得る。空気分離器55内の水位が図1に示されている。透析液入口弁19および透析液出口弁20は、電磁的に作動可能な弁であり得る。
[0062] 限外濾液ライン23が、空気分離器55から分岐し、透析液除去ライン16の第2の部分16Bにつながっている。限外濾液ポンプ24が限外濾液ライン23に沿って設けられる。バイパス弁26がそれに沿って設けられる空気除去ライン25が、空気分離器55の上部から透析液除去ライン16の第2の部分16Bに通じている。血液ポンプ6、透析液ポンプ17、および限外濾液ポンプ24は、閉塞ポンプであり得る。ポンプが閉塞ポンプである場合、密閉容積をもたらすための特定の弁は省略することができる。
[0063] 体外血液処置デバイスはまた、本明細書では補充液とも呼ばれる置換液を、置換液ライン36を介して体外血液回路に血液チャンバ2の上流または下流で圧送するための置換液ポンプ35を有することができる。置換液弁37が、例えば、図1に示すように、置換液ポンプ35の上流の置換液ライン36に沿って設けられ得る。補充液が、体外血液回路内に、血液チャンバの上流で注入されるかそれとも下流で注入されるかにより、二次膜の蓄積に差が生じる可能性がある。2つの異なる注入点により生じる蓄積の差を、本明細書に記載のそれぞれの修正係数を適用することにより考慮に入れることができる。補充液が、連続的にまたはボーラスとして体外血液回路内に血液チャンバの上流で注入されるかそれとも下流で注入されるかによっても、二次膜の蓄積に差が生じる可能性がある。ボーラスの2つの異なる注入点により生じる蓄積の差を、本明細書に記載のそれぞれの修正係数を適用することにより考慮に入れることができる。
[0064] 体外血液処置デバイスは、ポンプおよび弁を制御するためのコンピューティングシステム27を含むことができる。コンピューティングシステム27は、例えば、汎用プロセッサ27A、デジタル信号を連続的に処理するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理素子からなる集積回路、フィールドプログラマブル論理アレイ(FPGA)、または本明細書に記載の個々の方法ステップを実施するための他の集積回路(IC)もしくはハードウェア構成要素を含むことができる。コンピューティングシステム27はさらに、方法ステップを実施するためにハードウェアコンポーネント上で実行することができるデータ処理プログラム(ソフトウェア)を記憶するメモリ27Bを含む。コンピューティングシステム27はさらに、ユーザインターフェース27Cを含む。ユーザインターフェース27Cは、ユーザがコンピューティングシステム27に通信しコマンドを送信することを可能にするための、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せを含むことができる。例えば、ユーザインターフェース27Cは、これらに限定されないが、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、仮想現実インターフェース、拡張現実インターフェース、音声コマンドインターフェース、1つまたは複数のスピーカ、1つまたは複数のマイクロフォン、およびそれらの組合せなどを含むことができる。
[0065] コンピューティングシステム27は、制御ラインまたはデータライン(図示せず)を介して、透析ポンプ17、血液ポンプ6、限外濾液ポンプ24、置換液ポンプ35、透析液入口弁19、透析液出口弁20、血液入口弁8、血液出口弁12、バイパス弁26、および置換液弁37に接続され、それにより、コンピューティングシステム27を介して、ポンプの流量を設定することができ、弁およびバイパス弁を作動させることができる。弁およびバイパス弁は、流体ラインに作用できる作動部材(図示せず)を有する。
[0066] 体外血液処置デバイスはさらに、データライン32A、33A、41A、および47Aを介してコンピューティングシステム27にそれぞれ接続されたセンサ32、33、41、および47を含むことができる。センサ47は、透析液供給ライン14内の圧力を測定する透析液供給圧力センサである。センサ32は、透析液除去ラインの透析液第1の部分16A内の圧力を測定する透析液除去圧力センサである。センサ41は、血液ポンプ6の下流の血液供給ライン5内の血液圧力を測定する血液供給圧力センサである。センサ33は、血液除去ライン9内の圧力を測定する血液除去圧力センサである。センサ32、33、41、および47は、それらそれぞれの流体ライン内の圧力を測定し、コンピューティングシステム27に送信され処理されるセンサデータを生成する。コンピューティングシステム27は、センサデータを使用して、膜間圧力差、限外濾過係数、および他の値を決定することができる。センサはまた、尿素センサ、空気分離器圧力センサ、および体外血液処置デバイスにおいて使用することができる同様のセンサを含むことができる。任意選択的に、例えば、処置中に、計算された膜間圧力差および計算された限外濾過係数の精度を向上させるために、センサ41および47が含まれてもよい。
[0067] センサ32、33、41、および47は、体外血液処置デバイスのセンサデータを生成するように構成され、コンピューティングシステム27は、センサデータを使用して、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに、および第2の動作モードから第1の動作モードにいつ変更すべきかを決定するように構成される。
[0068] 使用時に、ユーザは、デバイス設定変数をコンピューティングシステム27に入力することによって始めてもよいし、またはデバイス設定変数をコンピューティングシステム27に予めロードしておいてもよい。デバイス設定変数は、これらに限定されないが、処置中に使用される透析器のタイプ、選択された処置のタイプ(例えば、血液濾過、血液透析、または血液透析濾過)、補充液ポンプ速度、限外濾過ポンプ速度、血液ポンプ速度、置換液が血液ラインに透析器の上流で提供されるかそれとも下流で提供されるか、予め設定された限外濾過係数、血液透析濾過ボーラスの量、ボーラスが前希釈で注入されるかそれとも後希釈で注入されるか、およびそれらの組合せを含むことができる。コンピューティングシステム27は、デバイス設定変数に基づいて、一次動作時間フレームのベース時間、二次動作時間フレームのベース時間、またはそれらの組合せを修正することができる。処置を開始するために、患者動脈ポート7および患者静脈ポート11が患者に接続され、体外血液処置デバイスは、修正された一次動作時間フレームの間、第1の動作モードで処置を開始する。修正された一次動作時間フレームが満了すると、コンピューティングシステム27は、修正された第2の動作時間フレームの間、体外血液処置デバイスを第2の動作モードに切り替えることができる。
[0069] 体外血液処置デバイスが動作している間、コンピューティングシステム27は、センサ32、33、41、および47からセンサデータを周期的に受信している。センサデータを使用して、コンピューティングシステム27は、デバイス出力変数を決定し、デバイス出力変数に基づいて一次動作時間フレームおよび二次動作時間フレームのベース時間を調整することができる。特定の実施形態では、センサ32、33、41、および47は、体外血液処置デバイスの透析液ライン14および16ならびに血液ライン5および9内のクリアランスのレベルおよび圧力を感知し、センサデータが、コンピューティングシステム27に送信され得る。次いで、コンピューティングシステム27は、デバイス出力変数を決定し、センサデータを使用して、静脈圧力、膜間圧力差、限外濾過係数の変化、ヘマトクリット値の変化、膜間圧力差の変化、クリアランスの変化、およびそれらの組合せなどに基づいて、所定の係数または修正を選択する。血液ライン5に沿って、例えば、絶対ヘマトクリット値および連続酸素飽和度を非侵襲的に測定するための撮影光学(photo-optical)技術を組み込んだ流体管理モニタリングツールが取り付けられ得る。さらに、そのような取り付けられたデバイスは、一般にCLiCと呼ばれるが、透析患者の血管内血液量および酸素飽和度のパーセント変化も計算するように構成され得る。次いで、コンピューティングシステム27は、デバイス出力変数に基づいて、一次動作時間フレームおよび二次動作時間フレームのベース時間を調整することができる。
[0070] 一例として、膜間圧力差が増加していると検出された場合、または限外濾過係数が減少していると検出された場合、またはそれらの組合せの場合、コンピューティングシステム27は、取得されたデバイス出力変数に基づいてベース時間を減少させることができる。ベース時間を減少させることは、膜間圧力差の増加および限外濾過係数の減少が、透析器の半透膜上への二次膜の蓄積を示し、ひいては、第2の動作モードを、より早く、より長い時間フレームにわたり、またはその両方で実行する必要性を示すという結論に基づいて実施され得る。
[0071] 図2Aおよび図2Bは、デバイス設定変数のタイプ、離散修正子(discrete modifier)、パーセント修正子(percent modifier)、および修正係数(coefficient of modification)を含む4つの列を有するデバイス設定変数の表を示す。デバイス設定変数のタイプは、患者の処置前または処置中に、デバイスのユーザによって、またはコンピューティングシステムによって設定される変数である。離散修正子、パーセント修正子、および修正係数は、入力されたデバイス設定変数に基づいて、第2の動作モードに切り替える前のベース時間を調整するためにコンピューティングシステムによって使用される予めプログラムされたデータ点である。具体的には、離散修正子は、コンピューティングシステムがベース時間から減算する、またはベース時間に加算する分単位の時間量である。パーセント修正子は、コンピューティングシステムがベース時間から差し引く、またはベース時間に加えるベース時間のパーセンテージである。修正係数は、ベース時間を調整し、それによって各第2の動作モード(バックフラッシュ)前の時間間隔を決定するためにコンピューティングシステムによって使用される係数である。修正係数は、パーセント修正子に基づいて計算されるものであり、離散修正子がベース時間から減算されるとき、またはベース時間に加算されるときには使用されない。修正係数およびそれらを使用する式については、以下で詳述する。
[0072] デバイス設定変数のタイプの例には、補充液速度、限外濾液(UF)速度、および血液流量が含まれる。ユーザまたはコンピューティングシステムが、補充液速度、UF速度、および血液流量を設定することができる。次いで、コンピューティングシステムは、いつコンピューティングシステムが、半透膜をバックフラッシュするために血液体外デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えることができるかを決定するために、ベース時間から時間を差し引く、またはベース時間に時間を加えることができる。例えば、血液流量が200ml/minに設定された場合、パーセント修正子は-3%であり、したがって、ベース時間の3%の時間短縮が計算される。同様に、UF速度が2000ml/時間に設定された場合、パーセント修正子は-10%であり、したがって、ベース時間の10%の時間短縮が計算される。限外濾液および血液の流量を増加させると、二次膜蓄積の速度が速くなり、したがって、処置の間に、後で行うのではなく早いうちに半透膜をバックフラッシュするのが望ましくなる。
[0073] 図2Aおよび図2Bの表に含まれるデバイス設定変数の他の例示的なタイプには、体外血液処置デバイスで使用される透析器のタイプ(OPTIFLUXおよびDialyzer(Custom))、血液透析濾過ボーラス量、限外濾過速度の変化(Δ)、血液流量の変化(Δ)、および補充液速度の変化(Δ)が含まれる。これらの例では、離散修正子およびパーセント修正子が提供される。デバイス設定のタイプが離散修正子およびパーセンテージ修正子の両方を含む場合、それら修正子のうちの1つのみが適用される。例えば、第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えるまでの残り時間に基づいて、2つのうちの大きい方がベース時間に適用され得る。例えば、OPTIFLUX 250 NR透析器が体外処置デバイスで使用されている場合、離散修正子は-4分であり、パーセント修正子は-10%である。ベース時間が60分である場合、10%の差し引きは、6分の減算(-6分)に等しい。-4分の離散修正子は、絶対値で-6分未満であり、したがって、時間間隔を決定するために、-10%の%修正子がベース時間に適用されることになる。
[0074] 図2Bの表はまた、血液中に入る補充液の前希釈の場合および後希釈の場合の修正子を示す。前希釈とは、補充液が透析器の上流で血液ライン内に圧送されるときのことであり、後希釈とは、補充液が透析器の下流で血液ライン内に圧送されるときのことである。図2Bの表に示されるように、前希釈の場合、補充液速度のパーセント修正子に-1を乗じ、後希釈の場合、補充液速度の修正子に1を乗じる。補充液速度の修正子に-1を乗じることによって、補充液速度に対する負のパーセント修正子が正のパーセント修正子になり、したがって、ベース時間を減少させるのではなく、ベース時間を増加させる。これは、透析器を流れる前希釈された血液の速度が速くなると、半透膜上への二次膜形成の速度が低減するからである。したがって、図2Aおよび図2Bに示されるように、置換流量が100ml/minに設定された場合、パーセント修正子は-2%であり、したがって、後希釈HFまたはHDF療法の場合、ベース時間の2%の時間短縮が計算され、前希釈HFまたはHDF療法の場合、ベース時間の+2%または2%の時間増加が計算される。同様に、前希釈HFまたはHDF療法の場合、100ml/minを超えて補充液速度を増加させると、ベース時間への修正子は、後希釈HFまたはHDF療法の場合に使用される-4分または-10%ではなく、+4分または+10%となる。
[0075] 図3は、デバイス出力変数の表であり、デバイス出力変数のタイプ、離散修正子、パーセント修正子、および修正係数を含む4つの列を有する。デバイス出力変数は、患者の処置中に感知された、体外血液処置デバイスのセンサからの感知された読取り値に基づく。したがって、デバイス出力変数が、コンピューティングシステムによってリアルタイムで動的に検出されるものであるのに対して、デバイス設定変数は、処置の開始前または開始時にユーザまたはコンピューティングシステムによって設定されるものであるので、デバイス出力変数は、デバイス設定変数とは区別される。離散修正子は、ベース時間から減算されるまたはベース時間に加算される分単位の時間量であり、パーセント修正子は、ベース時間から差し引かれるまたはベース時間に加えられる時間のパーセンテージである。修正係数は、ベース時間を調整し、各第2の動作モード(バックフラッシュ)前の時間間隔を決定するための式に使用される係数である。
[0076] 図3の表は、検出された静脈圧および検出された膜間圧力差の範囲についての例示的なパーセンテージ差し引きおよび各々の対応する修正係数を提供する。図3の表はさらに、限外濾過係数の変化(Δ)、ヘマトクリット(Hct)濃度の変化(Δ)、膜間圧力差の変化(Δ)、およびクリアランス(K)の変化(Δ)についての例示的な分差し引きおよびパーセンテージ差し引きを提供する。デルタは、処置の開始時または開始付近で得られる感知変数と比較される感知変数である。デバイス出力変数のタイプが離散修正子およびパーセンテージ修正子の両方を含む場合、それら修正子のうちの1つのみが適用される。例えば、2つの加算または減算のうちの大きい方を提供する修正子がベース時間に適用される。離散修正子が適用される場合、修正係数は無視される。
[0077] 図2A、図2B、および図3の表を使用して、どのようにベース時間を修正してバックフラッシュ前の時間間隔を取得するかのいくつかの実施例を提供するために、以下の式を使用することができる。
式I: T=T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm
ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数(run number)修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が血液に透析器の前で導入されるかそれとも透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmである。
[0078] 実施例1:この例示的な実施形態では、ベース時間(T)は60分に設定される。体外血液処置デバイスのデバイス設定変数は、次を含むように設定することができる。置換流量は200ml/minに設定することができる。200ml/minの置換速度に対するパーセント修正子は-4%であり、したがって、Qに対する修正係数は0.96である。体外血液処置デバイスは、補充液が透析器の上流で血液ラインに導入される、すなわち前希釈である血液透析濾過処置のために設定され得る。前希釈の場合、置換流量のパーセント修正子に-1を乗じ、そのためパーセント修正子は+4%に等しくなる。前希釈処置のためのQを決定するために、後希釈処置で使用されるQ値と等しく中間変数Qsn(Q normal)が使用され、次いで、修正値Qsm(Q modified)が計算される。Qsmを計算するために、使用される式は、Qsm=2-Qsn、である。したがって、前希釈処置法を用いるこの特定の実施例では、Q=Qsm=2-0.96であり、これは1.04である。限外濾過速度は1250ml/hrに設定することができる。1250ml/minの限外濾過速度に対するパーセント修正子は-6%であり、したがって、修正係数Qufは0.94である。血液流量は200ml/minに設定することができる。200ml/minの血液流量に対するパーセント修正子は-3%であり、そのためQは0.97となる。OPTIFLUX 160NR透析器が体外血液処置のために使用されるとき、表には、OPTIFLUX 160NR透析器に対してゼロ(0)のパーセント修正子が示されており、したがって、Xは1である。
[0079] 体外血液処置デバイスのデバイス出力変数は、次のように処置中に検出され得る。コンピューティングシステムは、処置がちょうど始まったことを検出することができ、したがって、1回目の実行と見なされる。1回目の実行に対するパーセント修正子は-40%であり、したがって、Rは0.6に等しい。圧力センサは、静脈圧が250mmHgであることを検出することができる。250mmHgで感知された静脈圧に対するパーセント修正子は-4%であり、したがって、Pは0.96である。圧力センサは、250mmHgの膜間圧力差を検出することができる。250mmHgで感知された膜間圧力差に対するパーセント修正子は-6%であり、したがって、Ptmは0.94であり、これは-6%の修正子である。
[0080] Tが60分に等しく、Rが0.6に等しく、Qが1.04に等しく、Qufが0.94に等しく、Qが0.97に等しく、Xが1に等しく、Pが0.96に等しく、Ptmが0.94に等しい状態で、修正係数の各々を式1に入れ、すなわち、式T=T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptmに入れて、1回目の実行のための時間間隔Tを決定する。この時間間隔は、処置の開始から最初のバックフラッシュまでの時間間隔、すなわち、第2の動作モードに切り替わる前の第1の動作モードで動作する時間である。したがって、第1の時間間隔を計算する式は、60分×(・)0.6・1.04・0.94・0.97・1.0・0.96・0.94=30.8となる。したがって、1回目の実行に対するTは約30.8分に等しくなる。
[0081] この実施例では、第1の動作モードは、最初に、体外血液処置デバイス上で約30.8分間実行される。30.8分の時間間隔が満了すると、コンピューティングシステムは、体外血液処置デバイスを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えて、バックフラッシュを実行し、二次膜の蓄積を取り除く。
[0082] 実施例2:例えば5秒の第2のベース時間に基づく特定の時間フレームにわたり第2の動作モードを実行した後、コンピューティングシステムは、60分の修正可能なベース時間の間、体外血液処置デバイスを第1の動作モードに切り替えて戻す。ベース時間は、デバイス設定変数およびデバイス出力変数に基づいて再度調整される。第1の動作モードで動作する第2の時間フレームについて、機械設定変数は、1回目の実行に基づく40%の短縮、すなわち実行数修正係数がないことを除いて、概ね上述の実施例と同じである。2回目の実行では、実行数修正子に対する実行数修正係数は1.0であり、すなわち、実行数に基づくベース時間の変更はない。2回目の実行が1回目の実行ではなく後続の実行であるので、ベース時間は40%短縮されない。したがって、第1の動作モードの2回目の反復を計算するための式は、60分×(・)1.04・0.94・0.97・1.0・0.96・0.94=51.34分、である。したがって、第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えて戻してから約51.34分後に、バックフラッシュが再び実施され、実行され、または行われる。この第2の時間間隔は、1つまたは複数の変数および/または変更、ならびに図2A、図2B、および図3の表に示される対応する修正係数の適用に基づいて調整され得る。
[0083] 実施例3:実施例2において上記で計算された51.34分は、一般的に標準的な条件下における、第1の動作モードでの第2の時間間隔を定義している。しかしながら、第1の動作モードでの第2の時間間隔中に、例えば第1の動作モードに2回目に入ってから30分後に限外濾過係数が15%を超えて減少し、さらに、第1の動作モードに2回目に入ってから15分後に膜間圧力差が5%を超えて増加したと決定された場合、2つの追加の時間間隔短縮(修正)が行われる。図3の表に示されるように、これらの2つのデバイス出力変数の各々は、4分の離散修正子または-10%の修正子のいずれかが適用されるべきであることを規定する。
[0084] 限外濾過係数の減少に関しては、それが第1の動作モードに2回目に入ってから30分後に検出された場合、第2の動作モードに2回目に入る前に約21.34分が本来残っていたはずである。-10%の短縮は、ΔUFCcm=0.9という修正係数値に対応する。離散修正子値と適用するべき%値との比較が、適用するべき%時間値=(残り時間)*(1-修正係数)、という公式を使用して行われる。ΔUFCの場合、適用するべき%時間値は、(21.34分)*(1-0.9)=2.134分である。次いで、4分のほうが2.134分よりも長いので、検出された限外濾過係数の減少のために離散修正子が使用される。同じ比較方法を使用して、第1の動作モードに2回目に入ってから15分後の膜間圧力差の増加について、適用するべき%時間値は、(51.34分-15分)*(1-0.9)=3.634分と計算される。ここでも4分の離散修正子のほうが大きいので使用され、結果として、合計8分が51.34分の間隔から減算されるということである。8分は、図3に示される表を使用すると、ΔUFCに基づく4分の短縮とΔTMPに基づく4分の短縮で合計8分の短縮になることに起因する。その結果、制御システムは、システムに、51.34分ではなく43.34分の修正された時間間隔の後にバックフラッシュを行わせる。そのような状況下では、第1の動作モードの2回目の反復は、43.34分間続くことになる。これに応じて、クリアランス係数、膜間圧力差、またはそれらの組合せなどが処置中に著しく変化した状況下では、第2の時間間隔を計算するために式IIが使用され、ここでは離散修正子のみが適用されると決定された場合が示されている。
式II: T=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+Mod
ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が血液に透析器の前で導入されるかそれとも透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和である。上記の実施例3では、Modは、離散修正子ΔTMP(5%)と離散修正子ΔUFC>15%(減少)との和である。図3から、ΔTMP(5%)が-4分に等しく、ΔUFC>15%(減少)が-4分に等しいことが分かる。したがって、Modは-8分である。したがって、プロセッサは、別の方法であれば修正係数T、R、Q、Quf、Q、X、P、およびPtmのみに基づいて計算されていたものに比べて、Tから8分を減算する。その結果、Modを考慮に入れて、時間間隔Tは51.43分ではなく43.43分となる。Modは、任意の適用可能な値であり得る。
[0085] 図2A、図2B、および図3に示される他の修正係数も、次に示される式IIIの適用によって考慮に入れることができる。
式III: Ti+1=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+(-(T-TEi)・(1-X))+Mod
ここにおいて、Ti+1は新たに計算されたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tは当初計算されていたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が血液に透析器の前で導入されるかそれとも透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、TEiは現在の第1の動作モードの開始からの経過時間であり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和であり、Xは追加的に適用可能な修正係数である。Ti+1、T、およびTEiに示されるiは、式IIIの反復的性質を示す。
[0086] 実施例4:2回目に第1の動作モードに入ってから10分して15%を超えるクリアランスの減少が検出された実施例では、X=ΔKcm=0.9である。簡単にするために、R、Q、Quf、Q、X、Ptm、およびPが1に等しく、したがって、T=T=60分であると仮定する。上記実施例3と同様に、比較を行って、本明細書では「適用するべき%値」と呼ばれる(-((T-TEi)・(1-X))と、関連するデバイス出力変数またはデバイス設定変数の離散修正子とのうちの大きい方の絶対値が決定される。15%を超えるクリアランスのデバイス出力変数の減少について、離散修正子は-4分である。適用するべき%値は、(-(60分-10分)*(1-0.9)=-5分と計算される。負の5(-5)分は、-4分よりも大きい絶対値を有し、したがって、適用するべき%値が離散修正子の代わりに使用される。したがって、式IIIは、60分+(-5分)=55分=Ti+1となる。
[0087] 式IIIの反復的性質を例示するために、別の例示的な場合では、2回目の第1の動作モードに入ってから10分して15%を超えるクリアランスの減少の検出が検出されることに加えて、2回目の第1の動作モードに入ってから13分して15%のヘマトクリット値(Hct)の増加が検出される。ヘマトクリット値の検出された増加に対する適用するべき%値は、(-(55分-13分)*(1-0.9))=-4.2分と計算され、Hct>15%のデバイス出力変数の増加に対する離散修正子は、-4分である。負の4.2(-4.2)分は、-4分よりも大きい絶対値を有し、したがって、適用するべき%値が離散修正子の代わりに使用される。したがって、式IIIは、55分+(-4.2分)=50.8分=Ti+1となる。その結果、当初60分と計算されていた新たに計算された時間間隔Ti+1は、2回短縮されて、50.8分という最終的な値になる。したがって、2回目のバックフラッシュは、適用するべき%値が導入されなかった場合よりも9分以上早くに行われることになる。
[0088] 以下に示される式IVは、例えばQまたはPtmなどのパラメータが、適用された%修正子の値の変化を保証する変化を有する場合を考慮するために使用され得る。
式IV: Ti+1=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+((T-TEi)・((2-YAold)*YAnew))-(T-TEi))+(-((T-TEi)・(1-X))+Mod
ここにおいて、Ti+1は新たに計算されたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tは当初計算されていたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が血液に透析器の前で導入されるかそれとも透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、TEiは現在の第1の動作モードの開始からの経過時間であり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和であり、Xは追加的に適用可能な修正係数であり、YAoldは変化したと観測されたQ、Quf、Q、X、Ptm、またはPに対する前に適用可能だった修正係数であり、YAnewは変化したと観測されたQ、Quf、Q、X、Ptm、またはPに対する新たに適用可能な修正係数である。Ti+1、T、およびTEiに示されるiは、式IVの反復的性質を示す。
[0089] 実施例5:5分間2回目の第1の動作モードであった後、血液流量が125ml/minから175ml/minに増加したと検出された場合。実施例4と同様に、簡単にするために、R、Q、Quf、X、Ptm、およびPが1に等しいと仮定する。125ml/minの血液流量の場合、Qも1に等しく、したがって、T=T=60分である。血液流量のデバイス設定変数によって与えられる%修正子は、0%から-3%に変化し、したがって、YAold=Q=1およびYAnew=0.97である。本明細書では、適用するべき修正された%値と呼ばれる((T-TEi)・((2-YAold)*YAnew))-(T-TEi))の値が、((60分-5分)・((2-1)*0.97)-(60分-5分))=-1.65分と計算される。したがって、式IVは、60分+(-1.65分)=58.35分=Ti+1となる。
[0090] 式IVの反復的性質を例示するために、2回目の第1の動作モードに入ってから5分後に125ml/minから175ml/minに血液流量の増加が検出されたのに加えて、2回目の第1の動作モードに入ってから10分して175ml/minから125ml/minに戻る血液流量の減少が検出された場合。血液流量の2回目の変更の結果として、血液流量のデバイス設定変数によって与えられる%修正子は、-3%から0%に変化し、したがって、YAold=0.97およびYAnew=1である。適用するべき修正された%値は、((58.35分-10分)・((2-0.97)*1)-(58.35分-10分))=+1.45分と計算される。したがって、式IVは、58.35分+(1.45分)=59.8分=Ti+1となる。式IVにより、適用された%修正子の値の変化を保証するQ、Q、Quf、X、Ptm、およびPの任意の変化が対処される。
[0091] 図2A、図2B、および図3は、特定のデバイスまたは方法のために考慮または使用することができる修正係数を限定するものではなく、適用することができる多数の修正係数を例示するものである。離散修正子および%修正子の値は限定するものではない。
[0092] 透析液流量、補充液流量、および血液流量の調整、ならびにそれらの膜間圧力差に対する影響を考慮するために、TMPの増加を検出したときに使用するために、開始TMP値に対する修正を行うことができる。例えば、TMPが2%増加したと検出され、次いで、血液流量、透析液流量、または補充液流量が変更された場合、結果は、TMPに対する関連する変化である。新たに安定化されたTMP値が(Q、Qd、またはQに変化がなくなってから5分後に)観測される。前に検出されたTMPの2%の増加に基づいて、修正されたベースラインTMP値が、修正されたベースラインTMP*(1.02)=(安定化されたベースラインTMP)、となるように生成される。次いで、修正されたベースラインTMP値は、バックフラッシュ前の時間間隔の修正を真に保証するΔTMPを検出するための根拠として使用される。その際、図3の下列に示される計算されたバックフラッシュ前の時間間隔の調整の根拠となるTMPの増加の検出が、透析液流量、置換流量、または血液流量の調整によって誤ってトリガされることはない。バックフラッシュ前の時間間隔の変更は、修正されたベースラインTMPが5%、10%、または15%増加したと検出されない限り行われず、変更は、離散修正子または適用するべき%値の適用を通して式IIIにより実施されることになる。デバイス設定変数の透析液流量、補充液流量、血液流量の値の変更、またはデバイス出力変数の膜間圧力差の値の変化の結果として生じる計算されたバックフラッシュ前の時間間隔に対する任意の追加的に必要な変更は、必要に応じて、式IVの適用するべき修正された%値により対処されることになる。
[0093] 図4Aおよび図4Bは、それぞれ、体外血液処置デバイスの別の実施形態の透析液回路400の概略図の左側部分および右側部分である。図4Aに示されるライン終端部A、B、C、およびDが続いており、図4Bに示されるライン終端部A、B、C、およびDとそれぞれ流体連通している。体外血液処置デバイスは、半透膜404によって分離されている血液チャンバ402および透析液チャンバ403を備える透析器401を含む。透析液回路400は、新しい透析液を作るための水供給源413を含む。水供給源413は、供給ライン416の第1の部分416Aを介して接続され、ここで、水は、重炭酸塩ポンプ450によって供給される重炭酸塩と混合され、濃縮液ポンプ460から供給される電解液と混合されて、透析液が形成される。次いで透析液は、供給ライン416の第2の部分416Bを通って移動し、そこから透析液は、第1のバランシングチャンバ406の新しい透析液側406A内および第2のバランシングチャンバ408の新しい透析液側408A内に移動する。次いで、新しい透析液側406Aおよび408Aを出た新しい透析液は、供給ライン416の第3の部分416Cを進み、透析液チャンバ403の透析液入口440に入る。新しい透析液は、フラッシング液または調製液として使用され得る。供給ライン416内の透析液の圧力は、透析液チャンバ403に入る直前に、供給ライン416の第3の部分416Cに沿って配置された圧力トランスデューサ433によって感知され得る。
[0094] 透析液チャンバ403の透析液出口444が、透析液除去ライン418に接続される。使用済み透析液、限外濾液、それらの組合せ、またはプライミング中の新しい透析液は、透析液出口444を出て、透析液除去ライン418を通って移動する。透析液除去ライン418内の圧力は、透析液除去ライン418に沿って配置された圧力トランスデューサ432によって感知され得る。
[0095] 限外濾液ポンプ423およびフローポンプ417の動作により、透析液チャンバ403から除去された透析液は、ドレイン480に、またはそれぞれバランシングチャンバ406および408の使用済み透析液側406Bおよび使用済み透析液側408B内に移動され得る。圧力センサ419が、フローポンプ417の下流に設けられ、ポンプ417の下流のライン内の圧力を感知するように構成される。限外濾液ポンプ423は、限外濾過システム422の一部であり得る。プライミング中、透析液除去ライン418に沿って除去された透析液は、少なくとも部分的に脱気ポンプ425によって透析液再循環ライン415に沿って移動され得る。透析液出口弁420が、透析液チャンバ403および出口444の下流の透析液除去ライン418に沿って位置する。透析液出口弁420は、本明細書に記載の第1の動作モード中は開いたままであり、本明細書に記載の第2の動作モード中はある持続時間にわたり閉じられる。
[0096] 図5Aおよび図5Bは、図1または図4Aおよび図4Bの体外血液処置デバイスを使用した患者の処置方法のフローチャートを示す。体外血液処置デバイスは、第1の動作モードで処置を開始する。次いでコンピューティングシステムは、ステップ300において、第2の動作モードに入ることを構成する二次膜解消(mediation)アルゴリズムを起動する。処置が血液透析濾過または血液濾過である場合、ステップ320において、置換液ポンプが停止される。そうではなく血液透析処置である場合、このステップはスキップされる。ステップ330において、限外濾過ポンプが停止される。ステップ340において、膜間圧力差限界および静脈圧限界を広げることができる。体外血液処置デバイスを使用した典型的な処置中、膜間圧力差および静脈圧は、誤動作を検出するためにモニタリングされる。透析液出口弁がある持続時間にわたり閉じられることを見越して、誤動作の検出を防止するために、TMP限界は機械ハードリミットまで一時的に広げられる。適用可能な場合、透析液流量および血液流量を適応させることを伴うステップが、ステップ345で示されるように提供され得る。ステップ330における限外濾過ポンプの休止と、ステップ345における透析液流量および血液流量の任意選択の適応との結果として、静脈圧限界は、誤動作の検出を防止するために、ステップ340において機械ハードリミットまで一時的に広げられる。
[0097] バランシングチャンバがデバイスの一部であるとき、ステップ350において、新しいバランシングチャンバサイクルの開始のモニタリングが行われる。バランシングチャンバは、2つの状態を循環し、第1の状態では、バランシングチャンバの新しい側が充填されてバランシングチャンバの使用済み側を空にし、第2の状態では、バランシングチャンバの使用済み側が充填されてバランシングチャンバの新しい側を空にする。
[0098] バランシングチャンバが存在するが、バランシングチャンバサイクルが開始されない場合、バランシングチャンバサイクルが開始されるまで、プロセスが次のステップに移動することを防止することができる。バランシングチャンバが存在しない場合、ステップ350はスキップされる。次いで、ステップ360において、透析液出口弁を閉じ、流量誤差および圧力保持試験(PHT)の必要性のチェックをディセーブルにすることにより、体積導入(volume introduction)の誘発が達成される。
[0099] 透析液出口弁を閉じることは、バランシングチャンバが存在する場合、バランシングチャンバサイクルの最初の部分にわたり行われ、次いで透析液出口弁は、バランシングチャンバサイクルが完了することができるように再び開く。代替的に、透析液出口弁を閉じることは、バランシングチャンバが存在しない場合、ステップ360の持続時間にわたり行われることになる。次いで、ステップ370において、バランシングサイクルが完了したかどうかを決定するためのチェックが行われる。プロセスは、バランシングサイクルが完了し、第1の状態から第2の状態に、または第2の状態から第1の状態に移動する準備ができていない限り、次のステップに移動すべきではない。1つの例外としては、透析液出口弁が閉じたままになってしまった結果として第2の動作モード中に静脈圧が機械ハードリミットを超えるという予期せぬ事象があり、この場合、患者の安全を確保するために透析液入口弁を閉じることにより直ちに透析器は分離される。バランシングサイクルが完了すると、プロセスは、ステップ380において、限外濾過速度を元に戻し、適用可能な場合は透析液流量、血液流量、および補充液流量を元に戻し、2つのバランシングチャンバサイクルの後に流量誤差/PHTチェックを元に戻すことによって、回復を誘発する。ステップ380の完了は、第2の動作モードの完了および第1の動作モードに再び入ることを構成する。
[00100] 第1の動作モードに再び入ると、ステップ390において、膜間圧力差限界および静脈圧限界が元に戻され、バックフラッシュの結果として患者に導入された流体体積が、約5~10分間限外濾過を増加させることによって回収される。次いで、ステップ400において、限外濾過計算が利用可能である場合、限外濾過係数/PHTをトリガすることによって、限外濾過係数が再計算される。
[00101] 第1の動作モードから第2の動作モードに入ることは、システムがアラームのない状態であるときに行われることと、入る前に透析液導電率、透析液温度、動脈圧、静脈圧、および膜間圧力差がそれらそれぞれの許容範囲内にある場合にのみ第2の動作モードに入ることとを前提とするべきである。動脈圧、静脈圧、および/または膜間圧力差の値がそれらそれぞれのアラーム上限またはアラーム下限に近いとき、血液流量、透析液流量、またはそれらの組合せが、動脈圧、静脈圧、および/または膜間圧力差の変化を最小限に抑えるために、第2の動作モード中に調整され得る。
[00102] さらに、機械がプライミング中であり、患者が接続されていないときに第2の動作モードに入る場合、第2の動作モード中に透析器の血液チャンバ内に送達されるベース量が、本明細書に記載の持続時間の上限範囲で送達され得ることを前提とするべきである。プライミング中のバックフラッシュ前の時間間隔は、式I~IVに基づかず、プライミング中に二次動作モードに入ることは、プライミングの開始時、プライミングの終了時、プライミング中のある時点、またはそれらの組合せの間に行われ得る。
[00103] 本発明は、文中および/または段落中で述べられたように、上記および/または以下のこれらの様々な特徴または実施形態の任意の組合せを含み得る。本明細書の開示された特徴の任意の組合せは、本発明の一部とみなされ、組み合わせ可能な特徴に関していずれの限定も意図していない。
[00104] 出願人は特に、全引用文献の内容全体を本開示に組み込んでいる。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値のリストのいずれかとして与えられているとき、これは、範囲が別個に開示されているかどうかにかかわらず、任意の上限範囲または好ましい値と任意の下限範囲または好ましい値の任意の対から形成されるすべての範囲を特定して開示するものとして理解されるべきである。数値の範囲が本明細書に記載されている場合、別途記載がない限り、範囲は、その終点、ならびに範囲内のすべての整数および分数を含むことを意図する。本発明の適用範囲は、範囲を規定しているとき記載されている特定の値に限定されることを意図していない。
[00105] 本発明の他の実施形態は、本明細書の参酌および本明細書に開示される本発明の実施から当業者にとって明らかとなる。本明細書および例は、単に例示的なものとみなされ、本発明の真の範囲および要旨は、以下の特許請求の範囲およびその同等物によって示されることを意図している。

Claims (65)

  1. 体外血液処置デバイスであって、
    血液チャンバ、透析液チャンバ、透析液入口、透析液出口、および半透膜を備える透析器と、ここで、前記血液チャンバおよび前記透析液チャンバは、前記半透膜によって互いに分割されており、
    前記透析液入口に通じ、透析液を前記透析液チャンバに供給するように構成された透析器送込みラインと、
    前記透析液出口から遠ざかり、透析液を前記透析液チャンバから運び出すように構成された透析器排出ラインと、
    透析液を、前記透析器送込みラインを通して前記透析液チャンバに圧送し、前記透析液チャンバから前記透析器排出ラインを通して出すように構成された透析液ポンプと、
    透析液出口弁と、
    血液を前記透析器を通して前記血液チャンバに圧送するように構成された血液ポンプと、
    バランシングチャンバと、前記バランシングチャンバに通じ、透析液を透析液供給源から前記バランシングチャンバ内に供給するように構成されたバランシング送込みラインと、前記バランシングチャンバから遠ざかり、透析液を前記バランシングチャンバからドレインへと運び出すように構成されたバランシング排出ラインとを備えるバランシングデバイスと、
    を備え、
    前記透析器送込みラインは、前記バランシングチャンバから延び、透析液を前記バランシングチャンバから前記透析液チャンバに供給するように構成され、前記透析器排出ラインは、前記バランシングチャンバに通じ、透析液を前記透析液チャンバから前記バランシングチャンバ内に供給するように構成されており、
    前記透析液ポンプ、前記血液ポンプ、またはその両方は、前記体外血液処置デバイスの第1の動作モードおよび前記体外血液処置デバイスの第2の動作モードで動作するように構成されており、
    前記第1の動作モードは、透析液が前記透析器送込みラインを通り、前記透析液チャンバを通り、前記透析器排出ラインに入って流れるように、前記透析液出口弁が開いている構成で動作し、
    前記第2の動作モードは、ある持続時間にわたり前記透析液出口弁が閉じられ、透析液が前記透析器排出ラインを流れることを防止され、ある量の透析液が前記透析液チャンバから前記半透膜を介して通過し前記血液チャンバに入る構成で動作する、
    体外血液処置デバイス。
  2. 前記透析液ポンプおよび前記血液ポンプは、第1の動作速度および第2の動作速度で動作するように構成され、前記透析液ポンプおよび前記血液ポンプは、前記第1の動作モード中はそれらそれぞれの第1の動作速度で動作し、前記第2の動作モード中はそれらそれぞれの第2の動作速度で動作するように構成されている、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  3. 動作状態と非動作状態とが切り替えられるように構成された限外濾液ポンプをさらに備え、前記動作状態では、前記限外濾液ポンプは、液体を前記血液チャンバから前記半透膜を介して前記透析液チャンバ内に引き込み、前記透析液チャンバから引き出し、前記限外濾液ポンプは、前記第2の動作モードにおいて前記非動作状態に切り替えられる、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  4. 前記透析液出口弁の下流で前記透析器排出ラインから分岐する限外濾過ラインをさらに備え、前記限外濾液ポンプは、前記限外濾過ライン上に配設される、請求項3に記載の体外血液処置デバイス。
  5. 前記限外濾過ポンプは、前記第2の動作モード中に導入された透析液の量と同等の量の液体を前記血液チャンバから除去するために、前記第1の動作モードの少なくともある時間フレーム中はより速い速度で動作するように構成されている、請求項3に記載の体外血液処置デバイス。
  6. プロセッサと、前記プロセッサと通信し、センサデータを生成するように構成されたセンサとをさらに備え、前記プロセッサは、前記センサデータを処理し、処理された前記センサデータに基づいて、ある時間フレームの間、前記体外血液処置デバイスを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるように構成されている、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  7. 前記プロセッサは、一次動作時間フレームにわたり最初の第1の動作モード段階を実行するように構成され、前記最初の第1の動作モード段階は、処置の開始時に始まり、前記プロセッサは、前記動作時間フレームが満了すると、前記体外血液処置デバイスを第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるように構成されている、請求項6に記載の体外血液処置デバイス。
  8. 前記プロセッサは、一次動作時間フレームにわたり最初の第1の動作モード段階を実行するように構成され、前記最初の第1の動作モード段階は、プライミングの開始時に始まり、前記プロセッサは、前記動作時間フレームが満了すると、前記体外血液処置デバイスを第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるように構成されている、請求項6に記載の体外血液処置デバイス。
  9. 前記プロセッサは、プライミングの間ある頻度で、前記体外血液処置デバイスを一連の複数の動作モードにおける前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとで交互させるように構成され、前記複数の動作モードの各々は、それぞれの動作時間フレームを備える、請求項8に記載の体外血液処置デバイス。
  10. 前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて前記一次動作時間フレームを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項7に記載の体外血液処置デバイス。
  11. プロセッサと、前記プロセッサと通信し、センサデータを生成するように構成されたセンサとをさらに備え、前記プロセッサは、前記センサデータを処理し、処理された前記センサデータに基づいて、ある時間フレームの間、前記体外血液処置デバイスを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるように構成され、前記プロセッサは、一次動作時間フレームにわたり最初の第2の動作モード段階を実行するように構成され、前記プロセッサは、前記一次動作時間フレームが満了すると、前記体外血液処置デバイスを前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替えるように構成され、前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて前記一次動作時間フレームを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  12. 前記少なくとも1つのデバイス設定変数は、処置のタイプ、置換液流量、限外濾過流量、血液流量、透析器タイプ、補充液ボーラス量、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項11に記載の体外血液処置デバイス。
  13. 前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、尿素クリアランス、限外濾過係数、静脈圧、膜間圧力差、実行数、ヘマトクリット値、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項11に記載の体外血液処置デバイス。
  14. 前記プロセッサは、処置の間ある頻度で前記体外血液処置デバイスを一連の複数の動作モードにおける前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとで交互させるように構成され、前記複数の動作モードの各々は、それぞれの動作時間フレームを備える、請求項7に記載の体外血液処置デバイス。
  15. 前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて、前記頻度および前記それぞれの動作時間フレームの各々のうちの少なくとも1つを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項14に記載の体外血液処置デバイス。
  16. 前記少なくとも1つのデバイス設定変数は、処置のタイプ、置換液流量、限外濾過流量、血液流量、透析器タイプ、補充液ボーラス量、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項15に記載の体外血液処置デバイス。
  17. 前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、尿素クリアランス、限外濾過係数、静脈圧、膜間圧力差、実行数、ヘマトクリット値、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項15に記載の体外血液処置デバイス。
  18. 前記プロセッサは、(1)処置の間に複数の時間間隔で限外濾過係数を決定するためにセンサデータを処理することと、(2)前記限外濾過係数の変化を閾値と比較することと、(3)前記閾値を超えたときに、前記体外血液処置デバイスを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えることを早めることと、を行うように構成されている、請求項7に記載の体外血液処置デバイス。
  19. 前記センサは、前記血液チャンバから流出する血液の圧力を検出するように構成された第1の圧力センサと、前記透析液チャンバから流出する透析液の圧力を検出するように構成された第2の圧力センサとを少なくとも備える、請求項18に記載の体外血液処置デバイス。
  20. 前記プロセッサは、式Iにしたがって計算される時間間隔の満了時に、前記第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えるようにプログラムされており、
    式I: T=T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm
    ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が前記血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmである、請求項7に記載の体外血液処置デバイス。
  21. 前記血液チャンバと流体連通する体外血液回路をさらに備え、前記血液チャンバは、血液チャンバ入口および血液チャンバ出口をさらに備え、前記体外血液回路は、血液ポンプと、前記血液チャンバ入口に通じる血液供給ラインと、前記血液チャンバ出口から遠ざかる血液除去ラインとを備え、前記血液ポンプは、血液を、前記血液供給ラインおよび前記血液チャンバ入口を通して前記血液チャンバ内に圧送し、前記血液チャンバから前記血液チャンバ出口および前記血液除去ラインを通して出すように構成されている、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  22. 前記血液ポンプは、前記第1の動作モード中と比較して前記第2の動作モード中速度を低減するように構成されている、請求項21に記載の体外血液処置デバイス。
  23. 前記血液ポンプは、前記第2の動作モード中は停止するように構成されている、請求項21に記載の体外血液処置デバイス。
  24. 置換液ラインと、前記置換液ライン上に配設された置換液ポンプとをさらに備え、前記置換液ラインは、前記透析液送込みラインから分岐し、前記血液除去ラインと合流し、前記置換液ポンプは、前記第1の動作モード中は流体を前記透析液送込みラインから前記置換液ラインを通して前記血液除去ラインに圧送するように構成され、前記置換液ポンプは、前記第2の動作モード中は停止するように構成されている、請求項21に記載の体外血液処置デバイス。
  25. 前記血液チャンバと流体連通する体外血液回路をさらに備え、前記体外血液回路は血液ポンプを備え、前記血液ポンプは前記プロセッサによって制御され、前記プロセッサは、前記第1の動作モード中と比較して前記第2の動作モード中ポンプ速度を低減するように構成されている、請求項7に記載の体外血液処置デバイス。
  26. 前記少なくとも1つの透析液ポンプと前記透析液出口弁との間に配設された空気分離チャンバをさらに備える、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  27. 透析液の量は3ml~20mlである、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  28. 透析液の量は3ml~6mlである、請求項1に記載の体外血液処置デバイス。
  29. 体外血液処置デバイスであって、
    血液チャンバ、透析液チャンバ、透析液入口、透析液出口、および半透膜を備える透析器と、ここで、前記血液チャンバおよび前記透析液チャンバは、前記半透膜によって互いに分割されており、
    前記透析液入口に通じ、透析液を前記透析液チャンバに供給するように構成された透析器送込みラインと、
    前記透析液出口から遠ざかり、透析液を前記透析液チャンバから運び出すように構成された透析器排出ラインと、
    透析液を、前記透析器送込みラインを通して前記透析液チャンバに圧送し、前記透析液チャンバから前記透析器排出ラインを通して出すように構成された透析液ポンプと、
    透析液出口弁と、
    を備え、
    前記透析液ポンプは、前記体外血液処置デバイスの第1の動作モードおよび前記体外血液処置デバイスの第2の動作モードで動作するように構成されており、
    前記第1の動作モードは、透析液が前記透析器送込みラインを通り、前記透析液チャンバを通り、前記透析器排出ラインに入って流れるように、前記透析液出口弁が開いている構成で動作し、
    前記第2の動作モードは、ある持続時間にわたり前記透析液出口弁が閉じられ、透析液が前記透析器排出ラインを流れることを防止され、ある量の透析液が前記透析液チャンバから前記半透膜を介して通過し前記血液チャンバに入る構成で動作し、
    前記第2の動作モードは、30秒以下の時間フレームにわたり連続的に実行され、
    前記時間フレーム中に前記透析液チャンバから前記半透膜を介して前記血液チャンバに通過する透析液の量は、3ml~20mlである、体外血液処置デバイス。
  30. バランシングチャンバと、前記バランシングチャンバに通じ、透析液を透析液供給源から前記バランシングチャンバ内に供給するように構成されたバランシング送込みラインと、前記バランシングチャンバから遠ざかり、透析液を前記バランシングチャンバからドレインへと運び出すように構成されたバランシング排出ラインとを備えるバランシングデバイスをさらに備え、前記透析器送込みラインは、前記バランシングチャンバから延び、透析液を前記バランシングチャンバから前記透析液チャンバに供給するように構成され、前記透析器排出ラインは、前記バランシングチャンバに通じ、透析液を前記透析液チャンバから前記バランシングチャンバ内に供給するように構成されている、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  31. 前記透析液ポンプおよび血液ポンプは、第1の動作速度および第2の動作速度で動作するように構成され、前記透析液ポンプおよび前記血液ポンプは、前記第1の動作モード中は前記第1の動作速度で動作し、前記第2の動作モード中は前記第2の動作速度で動作するように構成されている、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  32. 動作状態と非動作状態とが切り替えられるように構成された限外濾液ポンプをさらに備え、前記動作状態では、前記限外濾液ポンプは、液体を前記血液チャンバから前記半透膜を介して前記透析液チャンバ内に引き込み、前記透析液チャンバから引き出し、前記限外濾液ポンプは、前記第2の動作モードにおいて前記非動作状態に切り替えられる、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  33. 前記透析液出口弁の下流で前記透析器排出ラインから分岐する限外濾過ラインをさらに備え、前記限外濾液ポンプは、前記限外濾過ライン上に配設される、請求項32に記載の体外血液処置デバイス。
  34. 前記限外濾過ポンプは、透析液の量と同等の量の液体を前記血液チャンバから除去するために、前記第1の動作モードの少なくともある時間フレーム中はより速い速度で動作するように構成されている、請求項32に記載の体外血液処置デバイス。
  35. プロセッサと、前記プロセッサと通信し、センサデータを生成するように構成されたセンサとをさらに備え、前記プロセッサは、前記センサデータを処理し、処理された前記センサデータに基づいて、ある時間フレームの間、前記体外血液処置デバイスを前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えるように構成されている、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  36. 前記プロセッサは、ある動作時間フレームにわたり最初の第1の動作モード段階を実行するように構成され、前記最初の第1の動作モード段階は、処置の開始時に始まり、前記プロセッサは、前記動作時間フレームが満了すると、前記体外血液処置デバイスを前記最初の第1の動作モード段階から最初の第2の動作モード段階に切り替えるように構成されている、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  37. 前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて前記動作時間フレームを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項36に記載の体外血液処置デバイス。
  38. 前記プロセッサは、ある動作時間フレームにわたり最初の第2の動作モード段階を実行するように構成され、前記プロセッサは、前記動作時間フレームが満了すると、前記体外血液処置デバイスを前記最初の第2の動作モード段階から2回目の第1の動作モード段階に切り替えるように構成され、前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて前記動作時間フレームを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  39. 前記少なくとも1つのデバイス設定変数は、処置のタイプ、置換液流量、限外濾過流量、血液流量、透析器タイプ、補充液ボーラス量、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項37に記載の体外血液処置デバイス。
  40. 前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、尿素クリアランス、限外濾過係数、静脈圧、膜間圧力差、実行数、ヘマトクリット値、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項37に記載の体外血液処置デバイス。
  41. 前記プロセッサは、処置の間ある頻度で前記体外血液処置デバイスを一連の複数の動作モードにおける前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとで交互させるように構成され、前記複数の動作モードの各々は、それぞれの動作時間フレームを備える、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  42. 前記プロセッサは、少なくとも1つのデバイス設定変数、少なくとも1つのデバイス出力変数、またはその両方に基づいて、前記頻度および前記それぞれの動作時間フレームの各々のうちの少なくとも1つを修正するように構成され、前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、前記センサデータによって決定される、請求項41に記載の体外血液処置デバイス。
  43. 前記少なくとも1つのデバイス設定変数は、処置のタイプ、置換液流量、限外濾過流量、血液流量、透析器タイプ、補充液ボーラス量、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項42に記載の体外血液処置デバイス。
  44. 前記少なくとも1つのデバイス出力変数は、尿素クリアランス、限外濾過係数、静脈圧、膜間圧力差、実行数、ヘマトクリット値、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを備える、請求項42に記載の体外血液処置デバイス。
  45. 前記プロセッサは、(1)処置の間に複数の時間間隔で限外濾過係数を決定するためにセンサデータを処理することと、(2)前記限外濾過係数の変化を閾値と比較することと、(3)前記体外血液処置デバイスを、(a)前記閾値を超えたときに前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えること、または(b)前記閾値を超えたときに前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに切り替えることを早めることと、を行うように構成されている、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  46. 前記センサは、前記血液チャンバから流出する血液の圧力を検出するように構成された第1の圧力センサと、前記透析液チャンバから流出する透析液の圧力を検出するように構成された第2の圧力センサとを少なくとも備える、請求項45に記載の体外血液処置デバイス。
  47. 前記血液チャンバと流体連通する体外血液回路をさらに備え、前記血液チャンバは、血液チャンバ入口および血液チャンバ出口をさらに備え、前記体外血液回路は、血液ポンプと、前記血液チャンバ入口に通じる血液供給ラインと、前記血液チャンバ出口から遠ざかる血液除去ラインとを備え、前記血液ポンプは、血液を、前記血液供給ラインおよび前記血液チャンバ入口を通して前記血液チャンバ内に圧送し、前記血液チャンバから前記血液チャンバ出口および前記血液除去ラインを通して出すように構成されている、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  48. 前記血液ポンプは、前記第1の動作モード中と比較して前記第2の動作モード中速度を低減するように構成されている、請求項47に記載の体外血液処置デバイス。
  49. 前記血液ポンプは、前記第2の動作モード中は停止するように構成されている、請求項47に記載の体外血液処置デバイス。
  50. 置換液ラインと、前記置換液ライン上に配設された置換液ポンプとをさらに備え、前記置換液ラインは、前記透析液送込みラインから分岐し、前記血液除去ラインと合流し、前記置換液ポンプは、前記第1の動作モード中は流体を前記透析液送込みラインから前記置換液ラインを通して前記血液除去ラインに圧送するように構成され、前記置換液ポンプは、前記第2の動作モード中は停止するように構成されている、請求項47に記載の体外血液処置デバイス。
  51. 前記血液チャンバと流体連通する体外血液回路をさらに備え、前記体外血液回路は血液ポンプを備え、前記血液ポンプは前記プロセッサによって制御され、前記プロセッサは、前記第1の動作モード中と比較して前記第2の動作モード中ポンプ速度を低減するように構成されている、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  52. 前記プロセッサは、式Iにしたがって計算される時間間隔の満了時に、前記第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えるようにプログラムされており、
    式I: T=T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm
    ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmである、請求項35に記載の体外血液処置デバイス。
  53. 前記少なくとも1つの透析液ポンプと前記透析液出口弁との間に配設された空気分離チャンバをさらに備える、請求項29に記載の体外血液処置デバイス。
  54. 血液チャンバ、透析液チャンバ、および半透膜を有する透析器を備える体外血液処置デバイスを提供することと、ここで、前記血液チャンバおよび前記透析液チャンバは、前記半透膜によって互いに分割されており、前記透析液チャンバは、透析液出口弁を備え、
    透析液ポンプを用いて透析液を前記透析液チャンバを通して圧送し、血液ポンプを用いて血液を前記血液チャンバを通して圧送し、限外濾液ポンプを用いて限外濾液を前記透析液チャンバから引き出すことによって、第1の動作モードで前記血液を処置することと、
    前記第1の動作モードで前記血液を処置している間に、前記半透膜上への二次膜の蓄積を加速する要因を検出することと、
    前記第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えることと、ここで、前記第2の動作モードは、ある持続時間にわたり前記透析液出口弁を閉じること、および前記限外濾液ポンプを止めることを備え、前記透析液出口弁を前記閉じることは、透析液が前記透析液チャンバから流出することを防止し、ある量の透析液が、前記透析液チャンバから前記半透膜を介して前記血液チャンバに通過する、
    を備える、血液処置方法。
  55. 前記半透膜上への二次膜の蓄積を引き起こす要因を前記検出することは、予め設定されたパーセンテージ値を超える膜間圧力差の増加を検出することを備える、請求項54に記載の血液処置方法。
  56. 前記半透膜上への二次膜の蓄積を引き起こす要因を前記検出することは、予め設定されたパーセンテージ値を超える限外濾過係数の減少を検出することを備える、請求項54に記載の血液処置方法。
  57. 膜間圧力差の増加を前記検出することは、少なくとも2つの異なる圧力センサによって検出された圧力の差を決定することを備える、請求項55に記載の血液処置方法。
  58. 膜間圧力差の増加を前記検出することは、少なくとも3つの異なる圧力センサによって検出された圧力の差を決定することを備える、請求項55に記載の血液処置方法。
  59. 膜間圧力差の増加を前記検出することは、少なくとも4つの異なる圧力センサによって検出された、圧力の差を決定すること、または1つまたは複数の平均圧力の差を決定することを備える、請求項55に記載の血液処置方法。
  60. 前記透析液チャンバから前記半透膜を介して前記血液チャンバに通過する透析液の量は、3ml~20mlである、請求項54に記載の血液処置方法。
  61. 前記透析液チャンバから前記半透膜を介して前記血液チャンバに通過する透析液の量は、3ml~6mlである、請求項54に記載の血液処置方法。
  62. 前記蓄積を検出したときに前記第1の動作モードから第2の動作モードに前記切り替えることは、式Iにしたがって計算されるバックフラッシュ前の時間間隔の満了時に切り替えることを備え、
    式I: T=T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm
    ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が前記血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmである、請求項54に記載の血液処置方法。
  63. 前記蓄積を検出したときに前記第1の動作モードから第2の動作モードに前記切り替えることは、式IIにしたがって計算されるバックフラッシュ前の時間間隔の満了時に切り替えることを備え、
    式II: T=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+Mod
    ここにおいて、Tはバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が前記血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和である、請求項54に記載の血液処置方法。
  64. 前記蓄積を検出したときに前記第1の動作モードから第2の動作モードに前記切り替えることは、式IIIにしたがって計算されるバックフラッシュ前の時間間隔の満了時に切り替えることを備え、
    式III: Ti+1=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+(-((T-TEi)・(1-X)))+Mod
    ここにおいて、Ti+1はバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tは当初計算されていたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が前記血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、TEiは現在の第1の動作モードの開始からの経過時間であり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和であり、Xproductは1つまたは複数の他の適用可能な修正係数の積である、請求項54に記載の血液処置方法。
  65. 前記蓄積を検出したときに前記第1の動作モードから第2の動作モードに前記切り替えることは、式IVにしたがって計算されるバックフラッシュ前の時間間隔の満了時に切り替えることを備え、
    式IV: Ti+1=(T・R・Q・Quf・Q・X・P・Ptm)+((T-TEi)・((2-YAold)*YAnew))-(T-TEi))+(-((T-TEi)・(1-X))+Mod
    ここにおいて、Ti+1は新たに計算されたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tは当初計算されていたバックフラッシュ前の時間間隔であり、Tはベース時間であり、Rは実行数修正係数(cm)であり、Qは補充液速度と補充液が前記血液に前記透析器の前で導入されるかそれとも前記透析器の後で導入されるかとに基づくcmであり、QufはUF速度に基づくcmであり、Qは血液流量に基づくcmであり、Xは透析器のタイプに基づくcmであり、Pは静脈圧に基づくcmであり、Ptmは膜間圧力差に基づくcmであり、TEiは現在の第1の動作モードの開始からの経過時間であり、Modは考慮に入れるべき離散修正子の和であり、Xは追加的に適用可能な修正係数であり、YAoldは変化したと観測された前に適用可能だった修正係数R、Q、Quf、Q、X、Ptm、およびPであり、YAnewは新たに適用可能な修正係数である、請求項54に記載の血液処置方法。
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