JP2024517094A - 工業測定用の光学スキャニング - Google Patents

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Abstract

積層造形方法であって、第1の着色成分を含む第1の材料と、第2の着色を含む第2の材料とを堆積することを含む対象物を形成する工程であって、第1の材料と第2の材料の両方は、対応する蛍光成分をさらに含む工程と、対象物をスキャンする工程であって、物体から光学信号を放射させるプロセスであって、光学信号の放射は、蛍光成分から対象物の表面を通る際に、第1の着色成分および第2の着色成分と少なくとも部分的に干渉する蛍光成分からの放射であるプロセスと、光学信号の放射を検出するプロセスとを含む工程と、検出された光学信号の放射に少なくとも部分的に基づいて、第1の材料と第2の材料とが存在することを判定する工程、とを備える。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月4日に出願された米国特許出願第17/307,487号に基づく優先権を主張している。
米国出願においてのみ、本出願は、2019年11月1日に出願された米国特許出願第16/671,234号の一部継続出願である、2021年5月4日に出願された米国特許出願第17/307,487号の継続出願であり、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。米国特許出願第17/307,487号もまた、2020年2月20日に出願された国際特許出願第PCT/US2020/19014号の一部継続出願であり、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。
本出願は、工業測定用の光学スキャニングに関し、より詳しくは、3次元印刷中の光学スキャニングを向上させるための材料特性に関する。
透明基板は、レーザー光がサンプルに吸収されるか、またはサンプルを通過するため、レーザープロフィロメトリーを用いて確実にスキャンすることが困難である。これにより、サンプルによって反射または拡散される光の量が減少し、センサー素子に到達可能な信号が減少する。十分な光が表面からセンサーに届かない場合、スキャナは表面の正確な深度マップを生成できない可能性がある。これは、商用プロフィロメーターに用いられるレーザー波長に対して完全または部分的に透明または半透明であるものが多いポリマー材料で特に一般的である。
積層造形法とは、材料を選択的に付加して対象物を製造する一連の方法のことを指す。典型的な積層造形のプロセスは、(例えば、STLファイルを使用して表される)デジタルモデルを一連の層にスライスすることで機能する。そして、これらの層が製造装置に送られ、そこで下から上に向かって一層ずつ積み重ねられる。積層造形法は、自動車、航空宇宙産業、医療機器、製薬産業、工業用工具などの様々な市場で急速に評価を得ている。
積層造形プロセスの成長によって、熱溶解積層法(登録商標)(FDM(登録商標))等の押出プロセス、光造形法(SLA)、マルチジェット/ポリジェット等の光重合プロセス、レーザー焼結法(SLS)、バインダージェッティング等の粉体床融合プロセス、薄膜積層法(LOM)等の積層プロセスなど、そのようなプロセスが様々に反復されて商業化されることにつながった。しかし、その成長と急速な進歩にもかかわらず、積層造形には、プロセスと連動して使用できる材料の限界などの制限がある。使用可能な材料の種類には限界があり、材料の性能によって効率と品質が制限される。
インクジェット3D印刷は、プリントヘッドが印刷可能な液体樹脂の液滴を堆積する積層造形方法である。プリントヘッドは通常、保持台に設置され、ビルドボリュームの異なる位置で印刷可能な液体樹脂を堆積することができる。ビルドプラットフォームは、静止しているプリントヘッドに対して移動してもよい。印刷可能な液体樹脂は、UVまたは可視光線で固化してもよい。
複数の基材で対象物を構築するために、複数のプリントヘッドを1つのシステムで使用することができる。例えば、それぞれ異なる光学的、機械的、熱的、電磁的性質を持つ材料を使用することができる。これらの材料を組み合わせることで、幅広い材料特性を持つ複合材料を得ることができる。
UV硬化ユニットは、インクジェット積層造形装置内で使用されるサブシステムの典型例である。UV照射によって、重合反応の光開始を介して印刷可能樹脂を固化することができる。UV照射は、LEDアレイや水銀またはキセノンアークランプなどの様々な異なるメカニズムで供給できる。UV硬化は、典型的には、印刷されたそれぞれ層の後、または層内のそれぞれの材料に堆積した後に適用される。UV硬化ユニットは、プリンタに対して固定されるか、または対象物に対して独立して移動可能である。
または、印刷可能樹脂の固化は、熱条件が変化することで実行されてもよい。例えば、液体材料は、温度が低下すると固化する。この種類において、ワックスなど様々な異なる印刷可能な樹脂を使用することができる。UV相変化および熱相変化印刷可能樹脂の両方を組み合わせて、対象物を製造することができる。
インクジェットプロセスを使用して製造する場合、3D印刷対象物は、構造的なサポートが必要な場合がある。例えば、突出部を持つほとんどの対象物には、サポート構造が必要である。通常、これらのサポート構造のために追加のプリントデータが生成される。インクジェット積層造形において、通常は、別の印刷可能樹脂がサポート材料として指定される。この印刷可能樹脂も、プリントヘッドで堆積され、固化される。サポート材料は、印刷の完了後に容易に除去することが望ましい。水または別の溶剤に可溶なUV硬化材料や、溶融によって除去できるワックスベースの材料等、多くの可能なサポート材料がある。
通常、印刷プロセスが完了した後に、部品に対して後処理を行う。例えば、サポート材料を除去する必要がある場合がある。機械的または熱的特性を向上させるために、部品に後処理を行うこともある。これには、熱処理および/または追加のUV曝露が含まれる場合がある。
インクジェット印刷に適した印刷可能樹脂は、特定の仕様に準拠する必要がある。主な要件は、以下のことを含む。1)粘度は通常、動作条件で3~15cps以内、2)表面張力は通常、20~45mN/m、3)熱安定性-プリントヘッド、印刷可能樹脂容器、または供給システム内で印刷可能樹脂を固化しない、4)配合の安定性-印刷可能樹脂の異なる成分が相当な長期間内に分離しない。印刷可能樹脂は通常、印刷の仕様を満たすために最適化される。
さらに、プリントヘッドを駆動するための波形を、それぞれの印刷可能樹脂に対して最適化し適応させる必要がある。さらに、印刷プロセスの多くの異なるパラメーターを、プリントヘッドや印刷可能樹脂の前加熱など、個々の印刷可能樹脂に適応させる必要がある。
多くの場合、印刷可能樹脂は添加剤を含む。これらの添加剤は、染料または顔料の形での着色剤、または印刷可能樹脂に分散または溶解された顔料と染料との混合物を含む。界面活性剤も、印刷可能樹脂の表面張力を調節してジェッティングまたは印刷性能を向上させるために使われることがある。さらに、硬化した樹脂の機械的、熱的、または光学的特性を向上させるために、他の種類の粒子または添加剤が使用されることがある。
レーザープロフィロメトリーは、対象物の表面をスキャンしマッピングするために使用されるテスト方法である。この方法では、レーザーが物体の表面を横切ってラスター操作する(例えば、Kulik,EduardA.、PatrickCalahana等、「ポリマー材料のレーザープロフィロメトリー(Laser profilometry of polymeric materials.)」、CellsandMaterials7,no.2(1997):3)。レーザー信号は表面で反射し、センサーで検出される。その後、レーザー源とセンサーの既知の位置と向きから、表面の位置を計算することができる。これは、サブミクロンの詳細の表面マップを生成可能な、非常に精密で正確な測定方法である。
レーザープロフィロメトリーのポリマーサンプルにおける信号品質を向上する典型的な方法は、サンプルの表面を金等の反射性基板で覆うか、または信号データに高度なフィルタリングを適用することである。被覆された基板は高品質の信号を生成するが、この方法は、部品が3D印刷される間に何千回ものスキャンが行われる場合には実行できない。信号処理によりスキャンの品質を向上することはできるが、補正は材料固有であることが多く、多材料基板に適用することは困難である。
一般的な態様において、積層造形方法は、第1の着色成分を含む第1の材料と、第2の着色を含む第2の材料とを堆積することを含む対象物を形成する工程であって、第1の材料と第2の材料の両方は、対応する蛍光成分をさらに含む工程と、対象物をスキャンする工程であって、物体から光学信号を放射させるプロセスであって、光学信号の放射は、蛍光成分から対象物の表面を通る際に、第1の着色成分および第2の着色成分と少なくとも部分的に干渉する蛍光成分からの放射であるプロセスと、光学信号の放射を検出するプロセスとを含む工程と、検出された光学信号の放射に少なくとも部分的に基づいて、第1の材料と第2の材料とが存在することを判定する工程、とを備える。
態様は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。蛍光成分からの放射が第1の着色成分および第2の着色成分と干渉することは、放射の少なくとも一部が着色成分で反射することを含んでもよい。第1の材料および第2の材料は同じ蛍光成分を含んでもよい。蛍光成分が、第1の着色成分の第1の色に対応する第1の波長と第2の着色成分の第2の色に対応する第2の波長とを含むスペクトルの光を発してもよい。第1の材料の対応する蛍光成分は、第1の着色成分の第1の色に対応する波長の光を放射してもよく、第2の材料の対応する蛍光成分は、第2の着色成分の第2の色に対応する波長の色を放射してもよい。第1の着色成分および第2の着色成分は、染料または顔料であってもよい。
第1の着色成分及び第2の着色成分は、染料であってもよい。第1の着色成分および第2の着色成分は、顔料であってもよい。上述の方法は、第1の材料および第2の材料が存在するという判定に少なくとも部分的に基づいて、第1の材料から第2の材料へ移行する領域を特定する工程をさらに備えてもよい。上述の方法は、特定された移行の領域に従って、材料を対象物に堆積する工程をさらに備えてもよい。第1の材料および第2の材料が存在することを判定する工程は、対象物から放射された光学信号のスペクトルの特徴によって材料を区別するプロセスを有してもよい。上述の方法は、第1の材料および第2の材料が存在するという判定に従って、材料を対象物にさらに堆積することを制御する工程をさらに備えてもよい。
対象物から光学信号を放射させる工程は、対象物に電磁放射線を照射するプロセスを含んでもよい。電磁放射線は、紫外線スペクトル、可視スペクトル、および赤外線スペクトルのうちの1つ以上の放射線を含んでもよい。第1の材料および第2の材料は実質的に透明であってもよい。第1の材料および第2の材料は半透明であってもよい。光学信号の放射を検出する工程は、カメラを用いて放射を検出するプロセスを含んでもよい。第1の材料はビルド材料を含んでもよく、第2の材料はサポート材料を含んでもよい。ビルド材料は紫外線または可視光硬化樹脂を含んでもよく、サポート材料はワックスを含んでもよい。対象物をスキャンする工程は、レーザープロフィロメトリー法を用いてもよい。
本発明の他の特徴および利点は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかである。
図1は、積層造形工程において材料添加剤を使用する装置を示す。
図2は、図1の装置で使用するスキャナを示す。
図3は、プリンタと共に使用される図2のスキャナを示す。
図4は、チオフェン添加剤の化学構造である。
図5は、スチルベン添加剤の化学構造である。
図6は、図5に示すスチルベン添加剤の吸収および蛍光スペクトルのグラフである。
下記で説明されるスキャニングの向上の適用には、製造中に、部分的に製造された対象物の得られた特性がスキャンされ、そのスキャンから得られた情報が次の材料の付加を修正し、それによって対象物が所望の特性、例えば寸法や組成、に合致するようになる、光学スキャニングフィードバックアプローチにおける三次元積層造形が含まれる。スキャニングは、参照により本出願に含まれる、米国特許第10,252,466号「機械的視覚支援積層造形のシステムおよび方法」および米国特許出願第2018/0169953A1号「積層造形のための適応材料」で説明されている印刷配置を含む、様々な物理的配置で使用される。これらの文献で説明されている特定の例では、製造中の対象物の表面をスキャンするために光干渉断層撮影(OCT)を使用しているが、以下に述べる改善は、必ずしも対象物からのコヒーレントな反射を対象としているのではない。例えば、OCTに基づいたスキャニングは、対象物の表面形状を判定するために、スキャン信号が製造中の対象物に衝突する1または複数の点を検出することによる技術に置き換えてもよい。そのような方法は、例えば、反射、散乱、フォトルミネセンス、または蛍光等によって光を放射する点に依存する。多くの様々な種類のスキャニング技術が、レーザープロフィロメトリー(例えば、共焦点および形状的アプローチ)または構造化光スキャニング(例えば、非干渉光を用いた投影法)を含む、そのような放射を利用している。一般的には、そのような技術の中には、ある場所から対象物が照射されるかまたは電磁放射線(例えば、光または無線周波数放射線)で励起され、別の場所から放射を検出または撮像される。そして、位置の幾何学的関係を用いて、対象物が照明された座標、したがって放射が発生する地点の座標を計算する。以下の説明ではレーザープロフィロメトリーに焦点を当てるが、上述の改善は他のスキャン法にも広く適用可能であることを理解する必要がある。
第1の適用では、レーザープロフィロメトリー法を用いて、対象物の表面における点の位置を検出することによって、対象物の製造中に深さ(換言すれば、堆積した材料の量)を特定する。この適用において、添加剤(「光学的増強成分」)を、製造中に光の放射の特性を変化させる材料に組み込むことによって、使用する前に基本的な製造材料(「ビルド材料成分」)を変更する。例えば、添加剤は、材料からの光の散乱を増加させ、かつ/または励起されたときに、蛍光を引き起こしてもよい。添加剤は、(一般的に以下で述べられるように)印刷時に組み込まれてもよいし、またはより早い段階で、例えば製造材料が準備され後の製造のために保存される時に組み込まれてもよい。
図1を参照すると、積層造形プロセス100において、材料混合器108が、材料仕様106に基づいて、基材102と添加剤104を混合し、製造材料108aを生成する。積層造形プロセス100の一例としては、3次元印刷プロセスがある。
材料仕様106を用いて、比率制御装置110が材料混合器108を制御する。このような制御装置の結果として、材料混合器108は、製造材料108aにおいて添加剤104と基材102とが正しい相対比率となるようにする。
比率制御装置110は、添加剤の空間的分布と、製造材料108aに最終的に存在する添加剤の種類との両方を制御するように動作する。
製造材料108aにおける添加剤104の空間的分布には、均一な分布と不均一な分布という、2つの選択肢がある。不均一な分布は、印刷工程中に比率制御装置110が添加剤104の比率を変更することによって得られる。逆に、均一な分布は、印刷工程全体において、添加剤104の比率を一定に保つことによって得られる。
さらに、比率制御装置110は、2種類以上の異なる添加剤を使用することを可能にする。そのような添加剤104のそれぞれの空間的分布は、他の添加剤104とは独立して制御することができる。
多くの場合、添加剤104の比率は低い。例えば、いくつかの実施形態では、製造材料108a中における添加剤104の比率は1%未満である。その結果得られる、基材102と添加剤104との混合物である製造材料108aは、その後プリンタ112に提供される。
本明細書全体を通じて、特定の材料または物質に言及する。これらの用語の通常の使用に従い、そのような言及は、材料または物質が単一の化学種からなることを意味することを意図していない。材料も物質も「要素」ではない。また、材料または物質中に存在する分子の種類が1種類だけが存在するという必要もない。
したがって、「添加剤」という用語は1つまたは複数の種類に言及しうる。同様に、「基材」も2種類以上の種類に言及しうる。もちろん、図1の製造材料108aは、定義上、少なくとも2種類以上の他の材料、つまり基材102と添加剤104からなる。同様に、特定の材料は、構成要素がそれぞれ異なる分子種の複合体であってもよい。
製造プラン114は、完全に製造された対象物122の形状を特定する。この製造プラン114とスキャナ118からのフィードバックに基づいて、プロセス制御部120は、プリンタ112によって製造材料108aを完全に製造された対象物122に変化させる。
プリンタ112は、製造材料108aを「構築面」に堆積することにより、上記の変化を開始する。この初期堆積は、部分的に製造された対象物116の第1の層を形成する。
次いで、プリンタ112は、第1の層の上に第2の層を堆積する。これは、少なくとも部分的に、製造プラン114からの指示に基づいて行われる。そして、部分的に製造された対象物116が完全に製造された対象物122になったとプロセス制御部120が判断するまで、層ごとに続く反復プロセスが開始される。
積層造形プロセス100中には、様々な凹凸が必然的に起こる。そのような凹凸は、多数の原因から起こる。例えば、温度の上昇によりノズルがわずかに拡大し、それによって製造材料108aが排出される率が変化する場合がある。対象物116に樹脂が衝突することで起きる乱流は、樹脂の流れを乱す力を引き起こす場合がある。また、経年変化により紫外線源の出力が低下し、硬化時間が長くなる可能性もある。これらの出来事等は、かなりの程度で予測不可能である。
前述した凸凹のため、これらの凸凹を補償するようにプリンタ112のフィードバック制御を行うことが有用である。
このような制御を可能にするためには、前述の凸凹の存在を特定する必要がある。この目的のために、スキャナ118はスキャンデータ118aを収集する。スキャンデータ118aは、製造中の対象物といくつかの電磁放射線源との相互作用の結果として生じる。
プロセス制御部120は、スキャンデータ118aを受信し、第1の出力120aと第2の出力120bのいずれかをアクティブにする。
第1の出力120aをアクティブにすることによって、製造が完了した、つまり、完全に製造された対象物122が存在すると、プリンタ112が認識する。
第2の出力120bをアクティブにすることにより、プリンタ112は印刷を継続する。しかしそれを行う際に、プロセス制御部120は、部分的に製造された対象物116の状態に関する情報に基づいて製造プラン114を調整する。プロセス制御部120は、スキャナ118からスキャンデータ118aを取得したため、この状態について知っている。
プロセス制御部120は、1つ以上の異なる種類の情報を用いて、全体的な積層造形プロセス100を制御する。例としては、部分的に製造された対象物116の形状が製造プラン114の仕様に適合し続けているかどうかを示す情報が含まれ、適合していない場合、仕様から逸脱している性質を示す情報が挙げられる。いくつかの例では、表面形状を示すデータを取得することが含まれる。他の例では、深さを示すデータを取得することが含まれる。さらに別の実施形態では、製造材料108aの材料特性を示すデータを取得することが含まれる。
プロセス制御部120が参照する情報の多くは、電磁放射線と製造材料108aとの相互作用から生じる。添加剤104によって、そのような情報の利用可能性を促進する。利用可能性の促進は、上記のような相互作用が起こる範囲を拡大することによって得られる。望ましい相互作用の種類によって、添加剤104の選択が決まる。
多くの基材102が半透明であるため、基材102を通して相互作用の効果(半透明基材と電磁放射線の相互作用および添加剤104と電磁放射線の相互作用の両方)を観察することができる。これらの相互作用は、部分的に製造された対象物116の3次元構成に関する情報を提供する。この情報はまた、部分的に製造された対象物116の容積マップを作成する方法を提供する。このような容積マップは、光学的断層撮影法等の方法を用いて作成することができる。添加剤104の空間的分布を制御することにより、製造中の部分的に製造された対象物116に関する追加情報を抽出することも可能になる。
いくつかの実施形態では、プロセス制御部120は、入射電磁波に含まれるエネルギーを吸収して再放射する添加剤104によって生じる情報に依存する。これらの相互作用は、散乱と蛍光という、2つの種類に大きく分けられる。これらの区別は、放射される波長と入射波長との関係によって生じる。
散乱相互作用では、入射波は、それと同じ波長の散乱波になる。このような場合、製造材料108aに分散された散乱中心を提供する添加剤104を有することにより、散乱波を検出する能力を向上させることが可能になる。
蛍光では、入射波は、異なる波長で放射線の放射を引き起こす。例えば、物質が紫外線を吸収し、そのエネルギーの一部を可視光として再放射する場合がある。このような場合、添加剤104は、そのような蛍光を促進する蛍光体を含む。
他の場合では、相互作用は、発光、特に化学発光をもたらす。これは、化学反応が光の放射を引き起こす際に起きる。そのような場合、添加剤104は、入射放射線に曝された際に発光反応を促進するもの、または発光反応に関与するものである。
添加剤104を適切に選択することにより、プロセス制御部120は、物理的または化学的特性を示す情報を取得できる。これらには、プロセス制御部120が重合の程度を示す情報を取得する実施形態が含まれる。
これを実現する1つの方法としては、重合感受性成分を有する添加剤104を使用することであり、特に、光学的特性を変化させることでそのような感受性を示すものを使用することある。その結果、重合するにつれて製造材料の光との相互作用に観察可能な効果が生じる。これにより、プロセス制御部120は、製造材料108aが十分に硬化したか、または、さらに硬化放射線への追加の曝露が必要かどうかを判断する基準が得られる。
重合に反応する添加剤104として、活性酸素種、未反応モノマー、または特定の分子の存在に反応して蛍光する蛍光染料が挙げられる。
また、製造材料108aを硬化させるプロセスが望ましくない副生成物を生じる場合がある。このような場合に対応するために、プロセス制御部120が製造プロセス100を調整して、このような副生成物の生成を最小限にすることが有用である。
ある他の実施形態では、添加剤104は、時間とともに放射線との相互作用の能力が変化するものである。
特に有用な添加剤104は、硬化放射線への曝露に対して既知の速度で劣化する。このような添加剤104を使用する場合、この添加剤104からの相互作用は直近で堆積された製造材料108aの層で発生したと推測することができる。これにより、その層の深さマップを抽出するための基礎が提供される。また別の実施形態では、プロセス制御部120は光干渉断層撮影法を実行して、単に対象物の表面マップではなく、対象物の3次元深さデータを生成する。
図1に示すように、製造プロセス100は、第2の出力120bで提供されるスキャンデータ118aが、プリンタ112が製造上のばらつきを補償するように制御する基礎を提供する閉ループフィードバック制御システムに依存する。
製造材料108aが適切な添加剤104を含むことにより、光学スキャナ118の性能を向上し、部分的に製造された対象物116を正確に表すスキャンデータの能力が促進される。
図1に関連して述べる積層造形プロセスは100、基本的には3次元フォトポリマーインクジェット印刷プロセスである。しかし、本明細書で説明されている原則は、他の積層造形プロセス100にも適用可能である。例としては、選択的レーザー焼結法、熱溶解積層法、薄膜積層法、および光造形法が挙げられる。
一般的に、本明細書で述べられる原則は、材料を添加したり、取り除いたり、または変化させる任意の製造プロセスに有用である。例としては、既存の表面のコーティング、蒸着法、切削法、特にコンピュータでの数値制御による切削法、などの、材料を取り除く減法プロセスが挙げられる。本明細書で述べる原則は、付加および減法プロセスにそれぞれ適用されるだけでなく、付加および減法製造技術の両方を組み合わせたプロセスにも適用される。
本明細書における「原則」とは、ここで述べる機械および方法に加えて、本明細書の技術に基づく、またはそこから導き出される機械および方法を指す。
基材102は、ビルド材料またはサポート材料である。いくつかの場合では、基材102は、2種類以上の材料の混合物あるいは複合材料である。
基材102は液体または固体でありうる。特に有用な種類の基材102は、液体から始まり、その後エネルギーの移動に応じて固化するものである。ある場合には、エネルギーが基材から離れるときにエネルギーの移動が起こる。他の場合、エネルギーが基材に入るときにエネルギーの移動が起こる。
エネルギーの移動に特に有用な媒体は、電磁放射線である。
電磁放射線が材料に入射すると、エネルギーが材料に移動する。そのような材料の例として、紫外線または赤外線放射に応じて固化する材料が挙げられる。エネルギーの移動は、材料による放射の結果としても起こりうる。
一般的に、材料からのエネルギーの移動は、材料が電磁波を放射するときに起こる。例として、冷却するにつれて固化する材料が挙げられる。冷却に伴うエネルギー損失は、赤外線放射として現れる。これには、周囲温度に対して低い融点を有するワックスやプラスチックが含まれる。
適切な基材102の例として、フォトポリマー、特に、紫外線への曝露に対して硬化または相変化する樹脂が含まれる。そのような例として、アクリレート、チオール-エン、シリコーン、エポキシ、およびビニルエステルが含まれる。
他の適切な基材102には、熱硬化性のものがある。適切な熱硬化性基材としては、ゴム、シアネートエステル、フラン、ポリイミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア/ポリウレタンハイブリッド、DUROPLAST(登録商標)またはベークライト(登録商標)等の複合熱硬化性プラスチック、ポリオキシベンジルメチレングリコール無水物、およびメラミンが挙げられる。
これらの適切な基材102として、熱可塑性材料が挙げられる。適切な熱可塑性材料の例として、アクリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、ポリラクチド、ポリベンズイミダゾール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、およびポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。
適切な基材102の他の例には、相変化材料が含まれる。
いくつかの実施形態では、基材102は、1種類以上の充填剤等の補強材を含む。充填剤の例として、金属、セラミック製充填剤が挙げられる。
充填剤の形態は、製造方法によって異なる。熱溶解積層法では、固体材料が押し出しフィラメントとして形成される。レーザー焼結法および3D印刷の両方において、充填剤は、典型的には粉末またはコーティングされた粉末である。薄膜積層法では、充填剤は典型的にはシートの形状をとる。数値制御された切削法では、充填剤は材料ブロックの形状をとる。
上述したように、添加剤104は、入射波と製造材料108aの相互作用を促進し、スキャナの性能を向上させて機械視覚システムに有用な測定信号を提供するスキャナの能力を向上させる。添加剤104の特性は適用によって異なる。
多くの場合、添加剤104は、可視光領域では顕著なエネルギーを吸収することを避けることに有用である。これにより、完全に製造された対象物122を透明にできる。他の場合には、電磁スペクトルの他の領域からの放射と相互作用する添加剤104を有することが有用である。特に有用であるものは、紫外線領域や赤外線領域等の、可視光領域に隣接する領域で散乱する添加剤104である。
適切な添加剤104は、蛍光染料または蛍光体などの小分子である。そのような染料の例としては、フルオレセインやクマリンが挙げられる。他の例としては、THERMOFISCHER SCIENTIFIC(登録商標)によって商業化され、本出願の出願日の時点で、以下のリンクで存在する選択ガイドに記載されているものが挙げられる(https://www.thermofisher.com/us/en/home/life-science/cell-analysis/fluorophores.html)。これらには、Texas Red、 Pacific Blue、 Alexa Fluorシリーズの染料を含まれる。
他の適切な添加剤104としては、ポリ(9―アントラセニルメチルアクリレート)やポリ(フルオレセインo-アクリレート)等の蛍光またはフォトルミネセンスのポリマーや、本出願の出願日の時点で以下のリンクに存在するミリポア・シグマカタログでさらに説明されている他の蛍光ポリマーが挙げられる(https://www.sigmaaldrich.com/materials-science/material-science-products.html?TablePage=19353059)。
他の適切な添加剤104は、金属錯体染料である。適切な金属錯体染料の例としては、8-ヒドロキシキノリン銅(II)、および8-ヒドロキシキノリン亜鉛が挙げられる。さらに他の金属錯体染料は、本出願の出願日の時点で以下のリンクに存在するミリポア・シグマカタログに記載されている(https://www.sigmaaldrich.com/materials-science/material-science-products.html?TablePage=19353127)。
他の適切な添加剤104には、タンパク質、特に光応答性タンパク質がある。これらは、光活性可能、光切り替え可能、または光変換可能である。適切なタンパク質の例としては、緑色蛍光タンパク質、赤色蛍光タンパク質、黄色蛍光タンパク質、MCHERRY、および、本出願時の時点で以下のリンクに存在する光活性可能、光切り替え可能、および光変換可能なその他多くのタンパク質が挙げられる(https://www.fpbase.org/protein/mcherry/)。
他の適切な添加剤104は顔料である。適切な顔料の例として、フタロシアニングリーンおよびポンペイアンレッドが含まれる。他の適切な顔料は、本出願時の時点で以下のリンクに存在するカタログに記載されている(https://colourlex.com/pigments/pigments-colour/)。 他の適切な顔料には、選択可能な可視色を保ちながら近赤外で強く散乱するクールルーフ顔料が含まれる。そのような顔料は、本出願時の時点で以下のリンクに存在するデータベースに記載されている(https://coolcolors.lbl.gov/LBNL-Pigment-Database/database.html)。
適切な添加剤104の他の例は、材料との相互作用を意図している放射線のオーダーの寸法を有する粒子である。そのような粒子は、関連する波長に応じて、マイクロ粒子あるいはナノ粒子のいずれかであり得る。
特に有用なのは、金属ナノ粒子であり、特に金または銀からなるものである。これらの粒子は、ナノスフィア、ナノロッド、ナノプレートなど、様々な形状をとることができる。そのような粒子の寸法は、関連する波長と効果的に相互作用するように、または可視波長で透明であるように調整される。したがって、そのような粒子はマイクロアンテナまたはナノアンテナと見なすことができる。
いくつかの実施形態では、添加剤104は、例えば金コア等の金属コアを有するシリカシェル等の金属ハイブリット粒子を含む。これらも同様に、関連する放射線の波長と相互作用するようにサイズ調整される。典型的な適用では、粒子がナノ粒子であるような波長がある。
さらに他の実施形態では、添加剤104はメソポーラスなナノ粒子を含む。このようなナノ粒子は、多孔性が高い表面積対体積比を実現するために有用である。また、粒子内に多くの小分子を導入する方法も提供される。ある実施形態では、添加剤104は、蛍光染料を含有するメソポーラスなナノ粒子を含む。適切なメソポーラスなシリカナノ粒子は、NANOCOMPOSIXによって製造されたものを含む。
適切な添加剤104の別の例としては、磁性ナノ粒子であり、特に、周囲温度で超常磁性を持つものが挙げられる。適切な磁性ナノ粒子は、酸化鉄を含む。このような粒子は、核磁気共鳴を通じて検出可能であるために、特に有用である。
適切な添加剤104の別の例は、量子ドットである。量子ドットは、数ナノメートルのオーダーの寸法を持つ半導体粒子である。したがって、量子ドットは、入射放射線と相互作用する基礎となる特定の量子力学的性質を示すのに十分に小さい。典型的な場合では、量子ドットは、励起電子が伝導帯から価電子帯に戻ることに反応して放射する。
適切な添加剤104のさらに他の例としては、UV散乱粒子がある。比較的低毒性である適切なUV散乱粒子には、特にセイヨウキヅタ(English ivy)などの特定のツタ植物の根から分泌される種類のものがある。
添加剤104は単一の種から成る必要はない。いくつかの場合では、添加剤104は、染料と、二酸化チタンや酸化亜鉛等の広帯域散乱粒子との組み合わせである。このような散乱粒子は、入射放射線の特定の色または波長に同調するために使用できる。
添加剤104の配置は、適用によって異なる。添加剤104を、基材102の大部分に分散させることが可能である。しかし、基材に添加剤104をコーティングすることも可能である。これは、基材102が粉末の場合に有用な選択肢であり、その場合、基材102の各粒子は添加剤104の層でコーティングされる。薄膜積層法の製造の場合と同様に、シート状の材料の場合も有用である。そのような場合、添加剤104の層が基材102の層をコーティングする。
図2を参照して、スキャナ118は、光源204と検出器210とを含む。光源204は、製造材料108aからなる部分的に製造された対象物116に向けて入射波206を放射する。
図2に示すように、製造材料108aは、基材102と、基材102の大部分に埋め込まれた添加剤104とを有する。添加剤104の分布は、所望の硬化を達成するために選択される。図示された実施形態では、添加剤104はおおむね均一に分布している。特に断りがない限り、「波」とは電磁波を指す。
いくつかの実施形態では、光源204は広帯域光源であり、対象物を白色光で照らす。他の実施形態では、光源204はレーザーである。さらに他の実施形態では、光源204は、液晶ディスプレイプロジェクタ等のプロジェクタである。また、他の実施形態の中には、光源204が紫外線を放射する実施形態や、光源204が赤外線を放射するものもある。放射する放射線の波長と、その放射線の空間分布、および偏光の両方を含む、光源204の特定の選択は、観察される相互作用に基づく。
観察のためにアクセス可能な相互作用のセットには、散乱、反射、吸収、蛍光、および、例えば電荷キャリアの動きまたは電荷キャリアに関連する磁気双極子の動き等の電界または磁界の変化による放射が含まれる。後者の例は、核磁気共鳴からの結果としての観察である。
典型的な実施形態では、基材102は、入射波206の波長で実質的に透明である。
入射波206は、製造材料108aと相互作用して、第1および第2の応答波208、206aを生成する。図2に示すように、添加剤104は入射エネルギーの一部と相互作用する散乱中心を形成する。その結果、この例では、第1および第2の応答波208、206aは散乱照射を表し、便宜上、以降もそのように参照する。しかし他の実施形態では、蛍光や化学発光等の他の相互作用から生じる放射を表す。
相互作用は、製造材料108aの性質に依存する。ある実施形態では、相互作用には散乱ではなく放射が含まれる。放射は、例えば蛍光や、核磁気共鳴イメージング中に起こるような電子スピンベクトルの再配列から生じうる。
検出器210は、散乱波208を受信する。検出器210の例として、カメラや光電子増倍管が挙げられる。実施形態には、検出器210から受信したデータが、線形読み取りによって収集されるものが含まれる。収集されたデータは、レシオメトリックイメージングやマルチスペクトルイメージングなど、様々な方法で解釈可能である。
ある実施形態では、入射波および散乱波206、208は、可視範囲内である。
プロセス制御部120が受信するスキャンデータ118aは、光源204からの第1のデータと、検出器210からの第2のデータとを含む。このスキャンデータ118aに基づいて、プロセス制御部120は、部分的に製造された対象物202の状態を特徴づける対象物特徴づけ214を行う。状態の例としては、対象物の表面形状を含む対象物の形状や、重合の程度等の製造材料108aのいくつかの特性が挙げられる。
図2に示す特定のスキャナ118において、光源204は製造材料108aを上から照らす。しかし、他のスキャナ118では、光源204は製造材料108aを下から照らす。そのような場合、製造材料108aの透過特性に関する知識によって、入射放射線の吸収度合いに基づいて材料の厚さを推定することが可能である。
第1の情報は入射波206を特徴づける。いくつかの実施形態では、光源204は、対象物の表面を横切るように入射波206でスキャンする。そのため、光源204はスキャンの方向と速度、および入射角に関する第1の情報を持つ。光源204は、この第1の情報をスキャンデータ118aの一部としてプロセス制御部120に提供する。
第2の情報は、散乱波208を特徴づける。いくつかの例では、検出器210は、検出器の視野に対応する2次元センサーを含んでいる。そのような実施形態では、第2の情報は、散乱波208が発生した視野内の位置に関する情報を含んでいる。検出器210は、この第2の情報をスキャンデータ118aの一部としてプロセス制御部120に提供する。
スキャンデータ118aに基づいて、プロセス制御部120は対象物特徴づけ214を生成する。いくつかの実施形態では、対象物特徴づけ214は、対象物の表面またはその形状を記述する。他の実施形態では、製造材料108aのいくつかの物理的または化学的特性を特徴づける。
図3は、印刷プロセスにおける光学スキャナ118を示している。
図3では、入射波206が製造材料108aと相互作用することにより、表面から散乱する第1の散乱放射208と、表面下散乱から生じる第2の散乱放射209とが生じる。図3に示すように、プロセス制御部120は、プリントヘッド216の制御の基準として、特に製造材料108aの堆積を調整する基準として、対象物特徴づけ214に部分的に基づいている。
いくつかの実施形態では、製造プロセス中の初期の欠陥を検出すると、プロセス制御部120はプリントヘッドの動作を変更し、まだ修正可能な間に欠陥を修正するように製造材料108aを堆積する。
図4および図5は、繊維、化粧品、製紙などの産業で、より明るい白を生み出し、黄ばみを隠すための蛍光増白剤として機能する添加剤204の例を示している。
蛍光増白のために使用されるほとんどの化合物は、スチルベンまたはチオフェンの種に属している。一般的な蛍光増白剤としては、商標名OBとしても知られている2,2’-(2,5-チオフェンジイル)ビス(5-tert-ブチルベンゾオキサゾール)(図4では300)、および、商標名OB-1としても知られている2,2’-(1,2-エチレンジイル)ビス(4,1-フェニレン)ビスベンゾオキサゾール(図5では400)が挙げられる。これらの材料は通常、UV硬化樹脂に1%未満の混合割合で溶解する。
蛍光増白剤は通常、紫外線および近紫外線を吸収し、青色光を蛍光する蛍光体である。これにより、白さの効果が生じる。
図6は、OB300がUV範囲で吸収し、青色光で蛍光する様子を示している。追加の青色光は、表面からの光の色プロファイルを平坦化する傾向がある。それによって、多くのポリマーで見られる黄色い色合いを減少させる。
UV硬化樹脂は、いったん硬化すると、通常は非晶質で透明な材料である。その結果、入射波206の特定の波長がバルク材料に浸透し、それと相互作用する。かかる特徴は望ましい。例えば、バルク材料内からの情報を収集することで、そのバルク材料の幾何学的特性または物理化学的特性を推測する方法が提供される。添加剤材料104が適切に分布すれば、そのような情報の収集を強化できる。
一方で、入射波206の浸透が望ましくない適用例もある。このような浸透とそれによる散乱は、場合によっては深さを決定する際に誤りを引き起こす可能性がある。そのような適用例では、添加剤104を使用して製造材料108aへの放射線の浸透を抑制することが可能である。
入射波206がどの程度浸透するかを制御する方法の1つとしては、求められる情報に基づいて混合割合を変えることがある。最も関心のあるものが表面の形状である場合、高い混合割合はサンプルへの光の浸透の程度を最小限にする。これは、検出器が、表面と相互作用した光を主に受信することを意味する。
一方で、サンプル内の構造に関する情報が関心の対象である場合、低い混合割合が有用である。これによって、深さなどの特徴の抽出が可能になる。
表面の形状を判定するために利用可能な装置の1つに「プロフィロメーター」がある。典型的なプロフィロメーターは、レーザー放射を使用して表面を検査することによる。そのようなレーザー放射の一般的な波長は約405ナノメートルである。
これを考慮に入れて、図6はOB-1 400の特に有用な特性を示している。約405ナノメートル付近で顕著な吸収と蛍光を示すが、これはまたレーザープロフィロメトリーで使用される一般的な波長でもある。その吸収の結果、OB-1 400はレーザー放射のサンプルへの深い浸透能力を抑制し、バルク材料からの散乱を阻害する。これは、表面形状に最も高い関心がある場合、プロフィロメトリーに有用である。
しかし、405ナノメートルでの蛍光は、OB-1がかなりの量の405ナノメートルの全方向性放射を放射することも意味している。その結果、この増白剤の適度な混合であっても、405ナノメートルの光の十分な強度が検出器にほぼ確実に到達する。これを達成するために、混合割合は高くある必要ない。いくつかの実施形態では、混合割合は0.02%と低い。
以上の議論は単一の基材102を想定している。しかしながら、添加剤104の追加および放射とその添加剤の相互作用に基づいて対象物122に関する情報を抽出するための前述の技術は、1つ以上の基材102が使用される場合にも適用可能である。これは、対象物自体が複数の基材102から成る場合や、対象物122を製造する過程で1種類以上の基材102が使用される場合のいずれかであるためである。
後者の例は、プリントヘッドが対象物122の周りにサポート構造を堆積する場合に生じる。そのような場合、サポート構造が、対象物122が形成される基材102とは異なるサポート材料で形成されることは珍しくない。
このような状況で正確に製造するためには、サポート構造と対象物122が接触する位置を制御することが重要である。正確性を促進する方法の1つとして、基材102には添加剤104を加えるが、サポート材料には加えない、またはその逆を行うという方法がある。または、基材102とサポート材料に異なる添加剤104を使用する方法もある。いずれの方法も、サポート材料と基材102とを区別する能力を向上させる。
別の例では、サポート構造と対象物122が接触する位置の検出は、顔料(または染料)と蛍光添加剤の組み合わせを使用して行うことができる。例えば、サポート材料は、第1の色(例えばスペクトル)を持つ第1の顔料(または染料)を含むことができ、対象物122を形成するために使用される基材は、第2の色(例えばスペクトル)を持つ第2の顔料(または染料)を含むことができる。サポート材料と基材の両方は、複数の波長で蛍光する蛍光添加剤(または蛍光添加剤の組み合わせ)(例えば、第1および第2の色に対応する波長で蛍光する白色蛍光添加剤あるいは蛍光添加剤)を含む。サポート構造と対象物122とが接触する位置を検出するために、(例えば、蛍光添加剤をUV光で照らすことによって)蛍光添加剤が活性化される。蛍光添加剤から放射された光は、サポートおよび基材の顔料(または染料)を通過する際にフィルタリングされる(例えば、材料から放射される光のスペクトルが顔料または染料から影響を受ける)。センサー(例えば、カメラなど)がフィルタリングされた光を捉え、捉えたフィルタリングされた光を処理して、第1の色から第2の色に移行する対象物とサポート材料の組み合わせの領域を特定する。その移行領域は、サポート材料と対象物122とが接触する領域として特定される。
前者のケースの例としては、対象物122がその異なる領域で異なる基材102を含む場合が挙げられる。このような場合、入射放射線との異なる種類の相互作用を促進するために、異なる基材102に異なる添加剤104を使用することが有用である。
例えば、異なる添加剤104は異なる蛍光波長を有してもよい。このような場合、スキャン中に検出される光の波長が変化することは、第1の基材102を含む位置から第2の基材102を含む位置への移行を含意する。
ある場合には、異なる基材102はそれぞれ離れた領域に限定されない。その代わりに、対象物122は、基材102の比率が場所によって異なる、異なる基材102の連続体を含んでもよい。このような場合、各場所から検出された波長とその相対的な強度は、その場所での異なる基材102の比率を推定するための基礎となる。
前述した実施形態は、添加剤を基材に添加して入射放射線との相互作用を促進することと、相互作用の性質を検出する検出器と、積層造形工程を制御することに関連してその情報を使用するデータ処理システムとを含む、製造工程のより一般的な例を述べた。ある場合には、データ処理システムは、機械視覚システムと、それに対応するソフトウェアとを含む。前述の検出強化メカニズムは、様々な状況で適用可能である。例えば、このような検出強化は、3次元スキャニングに関連して実行される。そのような場合、電磁放射線が材料に向けられる。放射線と材料との相互作用により、対象物の3次元構造に関する情報を判断できる信号が生成される。これらの実施には、添加剤が、例えば添加剤がなかった場合に比べてその放射の振幅を増大させる等によって、相互作用による放射を増強するものが含まれる。相互作用の性質には様々なものがある。例えば、ある実施例では、入射放射線が、同じ波長で異なる方向に吸収および再放射する散乱中心と相互作用する。これはしばしば「散乱」と呼ばれる。このような散乱放射線が検出器に到達するまでに複数回散乱されることがよくある。これは「多重散乱」と呼ばれる。
他の例では、相互作用の結果は、より長い波長の放射線である。これは通常「蛍光」と呼ばれる。一般的な例は、紫外線の吸収と可視光の放射である。
他の実施例には、全く異なるメカニズムを使用して放射を引き起こす相互作用が含まれる。その結果として生じる放射は、しばしば「発光」と呼ばれる。特に重要な相互作用は、放射線を副生成物として発生させる化学反応を引き起こすものである。これはしばしば「化学発光」と呼ばれる。
他の実施例では、相互作用は対象物の表面に限定される。これはしばしば「鏡面反射」と呼ばれる。
さらに他の実施例では、入射波の減衰またはそのスペクトル特性の変更によって、添加剤の存在、場合によっては濃度が示される。結果として生じる放射線に基づいて、検出器は添加剤の存在および場合によっては濃度を推測する。
機械視覚システムおよびそれに対応するソフトウェアには、電磁放射線を放射し、入射放射線と材料との相互作用によって生じる放射線を測定するスキャンシステムが含まれる。
入射放射線は通常、比較的短い波長を持つように選択されるが、さらに他の問題を引き起こすほど短くはない。例として、紫外線、可視光、近赤外線、遠赤外線が挙げられる。いくつかの実施形態では、測定は直接行われる。他の実施形態では、測定は間接的に行われる。
前述のスキャン方法を使用する機械視覚システムには、三角測量スキャンを行うもの、プロフィロメトリーを行うもの、およびパルスまたは位相シフトによって飛行時間イメージングを行うものが含まれる。
前述のスキャン方法を使用する機械視覚システムには、アクティブステレオ方式によるもの、マルチベースラインステレオによるもの、構造化光によるもの、および焦点を合わせたりずらしたりして能動的に深さを決定するものが含まれる。
前述のスキャン方法に依存する機械視覚システムには、干渉法に依存するもの、光干渉断層撮影法を行うもの、偏光に基づいて形状を推測するもの、および加熱から形状を推測するものが含まれる。
使用される検出器の性質は、使用される添加剤の数に部分的に依存する。1種類の添加剤のみを使用する場合は、単色の検出器で十分である。異なるスペクトルを持つ複数の添加剤を使用する場合は、異なる添加剤を区別できるようにマルチスペクトル検出器が好ましい。マルチスペクトル検出器の例としては、カラーカメラが挙げられる。
多くの実施例において、添加剤はスキャンされる対象物の表面の下に存在する。半透明の材料の場合、これにより測定バイアスが生じる。例えば、実際の表面に対応する代わりに、検出器によって記録されるピーク値は表面の下のある点に対応する。したがって、このバイアスを推定して補償することが有用である。
前述のバイアスを補償するための有用な方法は、第1および第2のサンプルを使用することである。第1のサンプルは、例えば薄い反射層でコーティングされることにより、完全に反射するものである。第2のサンプルは、第1のサンプルと同じトポロジーを持つが、半透明である。第2のサンプルは反射層でコーティングされていない。
これら2つのサンプルを用意すると、各位置での深さを推定することが可能になる。2つの測定された深さを比較することにより、バイアスの推定の基準を提供する。
バイアスを推定した後、スキャン装置を最適化してバイアスを減らすことが可能である。これは様々な方法で行うことができる。例えば、放射源の相対位置を対象物に対して調整するか、または照明の角度を表面の法線ベクトルに対して調整することが可能である。ある場合には、添加剤の濃度を上げることによりバイアスを減らすことが可能である。
いくつか場合には、対象物はそれぞれ異なるバイアスを持つ異なる材料で形成されている。そのような場合、バイアス補償のプロセスには、照射されている材料を特定し、その材料に適したバイアス補償を使用することが含まれる。いくつかの実施例では、材料を特定するプロセスには、そのスペクトルと他の1つ以上の材料のスペクトルとの違いに基づいて特定することが含まれる。
対象物を異なる材料で作る問題に対応する別のアプローチとしては、添加剤の濃度をバイアス補正剤として使用することが挙げられる。これには、各材料に異なる濃度の添加剤を添加し、最終的に異なる材料が同じバイアス値を持つようにそれらの濃度を選択することが含まれる。
添加剤を励起するための様々なメカニズムが存在する。実施形態には、入射放射線の光源がレーザーであるものや、液晶ディスプレイプロジェクタであるものが含まれる。
入射放射線自体は、ある場合には可視光であり、他の場合には可視範囲を超えている、紫外線または赤外線である。他の場合には、入射放射線は可視範囲よりもはるかに低い、例えば無線周波数範囲である。
様々な実施例は、励起を添加剤に到達させる方法においても異なる。ある実施形態では、放射線は上から材料に入る。他の実施形態では、放射線は下から材料に入る。
他の実施形態では、エネルギーの入力は電磁放射線から生じない。例えば、ある実施形態では、堆積する直前に材料を組み合わせることによって、化学反応が起こされる。これらの材料は限られた時間、発光を引き起こすように選択される。スキャナ118はその後、この発光からの放射線を使用して対象物の特性を決定する。
様々な添加剤104が特定の実装に応じて使用される。添加剤104の例としては、小分子、高分子、超分子集合体、タンパク質、ポリマー、量子ドット、金および銀ナノ粒子、ナノロッド、またはナノプレートを含む金属ナノ粒子およびマイクロ粒子;シリカ、ゼオライト、メソポーラスな粒子等の、非金属ナノ粒子およびマイクロ粒子;顔料;および微細粉末の分散液などが挙げられる。
特に有用なタイプの添加剤104は、紫外線に曝された際既知の速度で劣化する染料である。この添加剤104は、一般に、直近で堆積された層にのみ見えるため、特に有用である。他の層に存在する染料はすでに紫外線に曝されているため、劣化している傾向がある。その結果、それぞれの点における強度を用いて、新しく堆積された層の深さマップを抽出することができる。
他の例では、スキャナ118は光干渉断層撮影と共に使用される。その結果、スキャナ118は、表面マップに加えて深さデータも提供する。光干渉断層撮影を行う実施形態では、コヒーレント散乱を増強するように添加剤104を選択することが有用である。
さらに他の例では、添加剤104は重合の程度を決定するために使用される。このような添加剤104により、特定の層が完全に硬化しているか、または紫外硬化放射線追加の照射が必要かどうかを判断することが可能になる。このような用途に有用な添加剤104には、活性酸素種、例えば、未反応モノマーの存在を検出する蛍光染料が含まれる。また、特定の分子の存在に反応する染料を含む添加剤104も、この用途に有用である。
重合状態の検出に加えて、添加剤104は、紫外線への曝露中に時々生成される望ましくない副生成物の存在を検出するためにも使用することができる。
対象物に関する情報を抽出するために適用可能な様々な物理的原理には、表面の形状、深さ、重合度、物理的特性、および化学的特性などの情報が含まれる。これには散乱、蛍光、吸収、蛍光寿命イメージング、共焦点イメージングが含まれる。
ある実施例において、添加剤104は放射を促進するのではなく、放射を減少させる。このような情報は、同様の理由で有用である。最終的には、放射の差異が重要であり、その差異のサインは重要ではない。
実際問題として、放射される放射線の波長が人間の目には見えないが検出器には見える波長であればしばしば有用である。これにより、完全に製造された対象物122が所望の色または透明度を持つことが可能になる。例えば、金ナノロッドは赤外線でのみ散乱するため、見ることはできない。
ある実施例において、添加剤104は、いくつかの機能を実行するために協動する異なる分子を含む複合体である。そのような複合体の例としては、蛍光分子が充填されたメソポーラスなシリカナノ粒子が含まれる
スキャナ118の実施形態は、特定の適用例に応じて異なるセンサーを使用する。いくつかの実施形態では、センサーはカメラを含む。他の場合では、放射が特に強くないと予想される場合、センサーは光電子増倍管を含む。
プロセス制御部120の実施形態は、線形読み取り、比率イメージング、多波長イメージングなど、様々な方法でデータ収集および解釈を行う。
スキャナ118とプロセス制御部120は、放射される放射線から様々な種類の情報を抽出するために協動する。このような情報は、単に対象物の表面の形状構造を決定することだけに限定されているわけではない。抽出可能な他の情報の例には、例えば表面近く等の対象物の本体の構造、各材料の相対的な量、硬化度合を含む、対象物を形成する材料または材料の組み合わせなどが挙げられる。
添加剤104の濃度が重要な場合もある。これは、放射される波の振幅がその濃度に依存する可能性があるためである。例えば、低濃度では、材料の表面近くの深さ範囲からの散乱により、表面の測定の精度および/または、ある基材102から他の基材またはサポート材料への移行の精度が低くなる場合がある。このような精度は、より高い濃度の添加剤104を用いることで改善することが可能である。したがって、方法の実施例には、所望のスキャン特性を得るために、添加剤の濃度を選択または修正することが含まれる。このような選択と修正は、特定の添加剤104の空間的分布の指定を含みうる。
ある実施例では、製造中の対象物の層同士の違いを解決するために、差分スキャニングに依存している。これにより、直近で追加された層の影響をフィルタリングする方法が提供される。したがって、層n+1を追加する前に、入射波とすべての先行層1…nとの間の相互作用を引き起こすことによって測定が行われる。この測定は、層n+1を追加した後に測定から差し引くことで、層n+1の効果を分離する方法を提供する。
前述の方法の実施例には、プロセスの異なる時点で添加剤104を添加することも含まれる。
例えば、ある場合には、添加剤104を、使用前に十分添加する。したがって、添加剤104で強化された基材102は、この強化された形態で販売され、後で使用されることがある。そのような場合、図1の材料混合器108と比率制御装置110は不要である。
事前に添加剤104を添加する方法の不利な点は、積層造形工程100中に添加剤の濃度を空間的に変化させることができないことである。この困難を緩和するために、図1に示すように、添加剤104を別途提供し、必要に応じて基材102に添加することが可能である。
いくつかの実施形態では、プロセス制御部120はフィードバック信号に基づいて比率制御装置110を制御する。これにより、印刷中に添加剤104から受け取ったエネルギーに基づいて製造材料108aの組成をフィードバック制御することが可能になる。したがって、有用な測定を行うには放射が弱すぎると判断した場合、プロセス制御部120は、部分的に製造された対象物116の次の層で添加剤の濃度を増加させるよう比率制御装置110に指示する。
実施形態には、プロセス制御部120が非抽象的な形態で実現し、実行可能な命令が非一時的な機械で読み取り可能な媒体に格納されているものが含まれる。媒体は物質、好ましくはバリオン物質を含む。これらの命令は、プロセッサによって実行されると、前述の手順のステップをプロセス制御部120に実行させる。これにより、プロセス制御部120はエネルギーを消費して排熱を生成し、これは非抽象的な装置によって共有する特性である。いくつかの実施形態では、プロセス制御部120は、特定の用途に特化した集積回路やフィールドプログラマブルゲートアレイ等を使用するハードウェアで実現される。
本発明のいくつかの実施形態を説明してきた。それにもかかわらず、前述の説明は、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を例示することを意図しており、限定することを意図しているものではない。したがって、他の実施形態もまた、以下の請求の範囲内である。例えば、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。さらに、上述したステップのいくつかは順序に依存しなくてもよく、したがって、説明した順序とは異なる順序で実行することができる。

Claims (20)

  1. 積層造形方法であって、
    第1の着色成分を含む第1の材料と、第2の着色成分を含む第2の材料とを堆積することを含む対象物を形成する工程であって、前記第1の材料と前記第2の材料の両方は、対応する蛍光成分をさらに含む工程と、
    前記対象物をスキャンする工程であって、
    物体から光学信号を放射させるプロセスであって、前記光学信号の放射は、前記蛍光成分から前記対象物の表面を通る際に、前記第1の着色成分および前記第2の着色成分と少なくとも部分的に干渉する蛍光成分からの放射であるプロセスと、
    前記光学信号の放射を検出するプロセスと、を含む工程と、
    前記検出された光学信号の放射に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の材料と前記第2の材料とが存在することを判定する工程、とを備える積層造形方法。
  2. 前記蛍光成分からの放射が前記第1の着色成分および前記第2の着色成分と干渉することは、前記放射の少なくとも一部が前記着色成分で反射することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の材料および前記第2の材料は同じ前記蛍光成分を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記蛍光成分が、前記第1の着色成分の第1の色に対応する第1の波長と前記第2の着色成分の第2の色に対応する第2の波長とを含むスペクトルの光を発する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の材料の対応する前記蛍光成分は、前記第1の着色成分の前記第1の色に対応する波長の光を放射し、前記第2の材料の対応する前記蛍光成分は、前記第2の着色成分の前記第2の色に対応する波長の色を放射する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の着色成分および前記第2の着色成分は、染料または顔料である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1の着色成分および前記第2の着色成分は、染料である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1の着色成分および前記第2の着色成分は、顔料である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記第1の材料および前記第2の材料が存在するという判定に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の材料から前記第2の材料へ移行する領域を特定する工程をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  10. 前記特定された移行の領域に従って、前記材料を前記対象物に堆積する工程をさらに備える、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第1の材料および前記第2の材料が存在することを判定する工程は、前記対象物から放射された前記光学信号のスペクトルの特徴によって前記材料を区別するプロセスを有する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1の材料および前記第2の材料が存在するという判定に従って、前記材料を前記対象物にさらに堆積することを制御する工程をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  13. 前記対象物から前記光学信号を放射させる工程は、前記対象物に電磁放射線を照射するプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記電磁放射線は、紫外線スペクトル、可視スペクトル、および赤外線スペクトルのうちの1つ以上の照射を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第1の材料および前記第2の材料は実質的に透明である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記第1の材料および前記第2の材料は半透明である、請求項1に記載の方法。
  17. 前記光学信号の放射を検出する工程は、カメラを用いて前記放射を検出するプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記第1の材料はビルド材料を含み、前記第2の材料はサポート材料を含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記ビルド材料は紫外線または可視光硬化樹脂を含み、前記サポート材料はワックスを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記対象物をスキャンする工程は、レーザープロフィロメトリー法を用いることを含む、請求項1に記載の方法。

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