JP2024516111A - 吸引カテーテル - Google Patents

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Abstract

吸引血栓除去術を行うためのシステムおよび方法を開示する。吸引カテーテル組立体は、支持カテーテルと、支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルとを含むことができる。カテーテル組立体は、カテーテルシステムの遠位端部における真空のレベルを制御することができる遠位弁装置を含むことができる。支持カテーテルと吸引カテーテルとの間に灌注液を流して、カテーテル組立体を洗浄することができる。【選択図】図11

Description

[任意の優先権出願への言及による援用]
本願は、2021年4月7日に出願した「吸引を増大するためのデバイスおよび方法」という発明の名称の米国仮特許出願第63/200,995号と、2022年1月21日に出願した「吸引カテーテル」という発明の名称の米国仮特許出願第63/267,031号との優先権の利益を主張するものであり、それらの全体が言及によって本明細書に援用される。
本願とともに提出した出願データシートにて外国優先権または国内優先権の主張が特定される任意およびすべての出願は、連邦規則法典第37巻1.57に該当し、言及によって本明細書に援用される。
[分野]
本開示は、吸引血栓除去術に関する。
[関連技術の説明]
血栓塞栓症は、血塊形成に起因する疾患である。静脈系では、血栓塞栓症は深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PE)との2つの異なる末梢症状を示す。静脈血栓塞栓症は世界的に死亡および障害の主要な原因となっており、米国では心筋梗塞と卒中に次いで3番目に最も多い血管診断である。研究者らは、米国では年間約100万人の静脈血栓塞栓症患者がおり、60万人が入院すると推定している。その結果、米国では毎年、最初の30日以内に約6万~18万人が死亡し、静脈血栓塞栓症に関連する直接的な医療費は年間100億ドルを超えると推定されている。
血塊とその影響は、その性質上、不均一で予測不可能である。血栓には様々な形態があり得る。
動脈の血塊は高い流速と高いせん断力とを受ける。臨床的に重要な血塊は典型的に、1.5mm~7mmの直径を有する血管に見受けられる。動脈の血塊は軟性であるが、経時で硬性となり得る。血塊が大きくなり、古くなるにつれて、抗凝固剤に対する応答性は低下する。
一方で、末梢静脈の血塊は、より低い流速とより低いせん断力とを受ける。臨床的に重要な静脈の血塊は典型的に、3mm~25mmの直径を有する血管に見受けられ得る。肺塞栓症の血塊は、動脈の血塊に比べて硬性で粘着性があり、体積も大きい。多くの肺塞栓症患者が禁忌となるので、抗凝固剤は危険である。典型的に、血塊のサイズのため、全身性抗凝固剤に対する応答は最適以下となる。深部静脈血栓症は肺塞栓症と似た特徴を持ち、血管壁に付着することがある。深部静脈血栓症は肺塞栓症につながる血塊を放出し得る。
血管系および血塊の形態の特徴のため、血栓塞栓症が診断されるときまでに、内在する血塊のサイズおよび硬性は、年齢により大きくなり得る。結果として、新しく軟性の血塊を除去するために設計された方法は、静脈血栓塞栓症に関連することがある、より大きくて古い血塊を除去するためには、不十分で効果がない。現在の製品は扱いにくく、多くの場合、硬いカテーテルや複雑な機械部品のため、送達性が損なわれている。
個体群のうち、40~50%が亜広範型肺塞栓症、5~10%が広範型肺塞栓症である。大きな血塊の存在下では造影剤の流れが困難になるため、血塊のサイズは過小評価されることがある。抗凝固剤は、今後の血塊のリスクを軽減することができるが、血塊除去のためのその使用には典型的に12~24時間の手技が必要であり、既存の血塊を分解または排除できないことがあり、患者にとって出血リスクが著しく増加する。
吸引血栓除去術は、閉塞性血栓、例えば虚血性脳卒中を引き起こすものなどを除去するための標準的な血管内処置の1つである。吸引血栓除去術時には、吸引カテーテル(典型的に、長さは90cm~165cm、直径は処置する血管のサイズに適応させる)をその近位端部で真空源に取り付けて、その遠位端部で血栓を吸引するように用いられる。真空源は低圧力領域を作り出し、それが吸引力につながる。これは、家庭用掃除機のホースを使用してごみや粒子を吸い込むことに例えられる。注射器を用いて真空を作り出すこともあり得る。
現在の血栓塞栓症の解決策は、機械的血栓除去術に対する有効で再現性のあるアプローチを提供できていない。大部分の機械的血栓除去システムは、例えば、より大きい直径のカテーテルを提供する要求といった、誤った仮定に基づいている。しかし、カテーテルがより大きくなると、カテーテルシステムの送達性が低下して硬くなり、詰まりを起こし、血液が過剰に排出されるようになる。
さらに、現在の機械的血栓除去システムは、軟性の若い血塊を除去するように設計されており、より古く硬性である、より大きい血塊に直面すると困難が生じる。従来の吸引システムは、送達性不良、血塊形状、血塊体積、および血栓組成のため、広範型肺塞栓症および亜広範型肺塞栓症に対して困難がある。したがって、従来のシステムを用いた手技では、複雑な手技方法、血塊を洗浄するための複数回のカテーテルの取り外し、ならびに血塊を動員および吸引するための操作のため、手技時間が著しく長くなる。
吸引血栓除去術のための現在の解決策は、吸引力=(血圧-真空圧力)×面積のような単純な計算によって予測される吸引力よりもはるかに小さい大きさの同伴力に基づいている。吸引力は、吸引カテーテルの遠位先端に詰まり得る、大きな血栓または密な血栓を十分に吸い込むには不十分であることがある。カテーテルの遠位先端に詰まった血栓を除去するには、医師が、血栓をカテーテルと共に、カテーテルの全導入経路に沿って、患者の身体外に引き戻さなければならない。このプロセスは、釣り糸(カテーテル)の端部のフックで魚(血栓)を水中から引き寄せることに例えられる。そして、その血塊の断片を先端から除去すると、カテーテルを再び挿入してプロセスを継続し、取り残された部分を回収することができる。
脳の血塊に対処する場合、時間が重要であり、回復を成功させるための治療期間は限られている。現在の吸引方法は時間がかかり非効率であり、引き抜いている間に血塊から粒子が分離してしまうことがあり、これは、虚血性脳卒中の場合は障害につながり得る、今後の塞栓を引き起こすか、または細い血管を詰まらせる可能性があり得る。さらに、この方法ではカテーテルを何度も取り外し再び挿入する必要があるため、総手技時間が長くなり、血管損傷や合併症のリスクが高まる。これらのリスクは、虚血性脳卒中の処置に吸引血栓除去術を用いる場合に特に高いが、脚または静脈系の血塊を処置する場合にも存在する。
上述したように、吸引力は吸引カテーテルの断面積とカテーテルの近位端部に加えられる圧力との関数であるということが、広く行き渡った見解および設計上の慣例である。両方の要素が、現在の設計では制限され、限界に達している。理論上の最大真空圧力は、ポンプにおいて理論上のマイナス29.92inHgに制限され(血圧が大気圧より高いので、全体的な圧力差はより高くなることはよく知られている)、吸引カテーテルの内部断面は、最終的に処置する血管のサイズによって定められる。静脈および一部の末梢動脈は比較的直径が大きいが(4~14mm以上)、下肢の遠位血管はおよそ4mm以下であり、脳動脈は典型的に2.5mm以下の範囲である。現在の吸引ポンプは最大真空圧力の80%~95%にしか到達できないが、カテーテル技術は、薄壁吸引カテーテルが0.1mm程も薄い壁厚を有して、その断面積を最大化し得るように改良され、時には面取り先端を用いてわずかに改良される。これらの制限により、この分野は行き詰まりを見せ、処置は依然として最適とは言えず、定常状態の圧力差を支配する物理法則によって改良が制限されている。その上、真空圧力は、吸引カテーテルをヒトの解剖学的構造内に配置すると、吸引カテーテルの長さおよび湾曲に従って急速に低下し、いくつかの測定によると、ポンプをオンにした数秒後、それが最も必要とされる血塊近傍において、カテーテルの先端の真空圧力は、10inHgほど、時にはさらに3~5inHg程と低くなり得、吸引は血塊の迅速かつ完全な除去においてはあまり効果がないものとなり得ることが示されている。振動真空ポンプを用いて、血塊を緩やかに「疲労」させることによって吸引効率を高める試みもなされたが、改良がわずかであるとともに、血塊が大きく、より難易度が高いと困難であるため、これらの方法は標準治療にはなっていない。実際に、真空ポンプが29.92inHgからより低い圧力に移行し、(パルスを発生させるために)繰り返して、平均は最大値より低くなるので、これらの方法はさらに総吸引時間を増加させ得る。また、これは、拍動性であるため、遠位塞栓の要因となることもある。これらの方法で発生する力は、システムに供給されて力を発生させる唯一のエネルギーである最大真空力によって制限される。
流れが完全に遮断されていない場合、カテーテルの遠位端部の圧力(静的または拍動)は、直径の小さい吸引チューブにおける損失とチューブ内に既にある液体および粒子の減衰効果とのため、吸引の近位端部(真空源近傍)に加えられる圧力に近づくことはない。実際に、上述したように、遠位圧力は吸引先端を取り囲む流体の圧力よりわずかに低いだけ(血圧差を超えて)であり、その結果、さらに非効率の要因となる、弱い吸引力、および大きな減衰効果をもたらす。これは、一端にポンプを有する長いパイプの圧力プロファイルに例えられる。摩擦力と減衰力により、圧力は、パイプの長さに沿って、およびパイプの湾曲または方向転換のたびに低下し続ける。吸引血栓除去術では、この圧力損失は、小さい吸引管腔半径、および、細い血管内にカテーテルを適合させる必要がある、屈曲したヒトの血管の解剖学的構造によって引き起こされる。
標準的な吸引血栓除去術において血栓を吸引する力は、カテーテル先端に流れ込む血液と血栓との間の抗力であり、これは、あるいは同伴力として知られる。同伴力は、抗力と同様に、流体流速の関数である。遠位圧力は、遠位先端が完全に詰まって、血流が止まり、遠位真空圧力が蓄積するときにのみ、真空源によって加えられる圧力に近づく。しかしながら、このレベルの詰まりに達するためには、血栓が遠位先端に付着している必要があり、任意のさらなる吸引を遮り、実質的に動作不良につながる。
市場における現在の血栓塞栓除去の解決策は、機械的血栓除去術に対する有効かつ再現性のあるアプローチを提供できていない。現在市販されているデバイスでは、静脈、末梢、神経血管構造において、完全で有効かつ予測可能な解決策を提供するものはない。本明細書に記載する吸引カテーテルシステムは、臨床における要求に対処し、現在市販されている製品の限界の多くを克服するように設計されている。本明細書に記載するシステムは、出血リスクを低減しながら、年齢、サイズ(長さおよび直径)、固体性、または位置に関係なく、末梢血塊除去の有効性に対処するものである。
本明細書に記載する1つ以上の特徴は、これらの改善された結果に寄与する。例えば、本明細書に記載する吸引カテーテルシステムは、遠位先端において最大吸引力を維持する(例えば、真空源における真空圧力の少なくとも約90%、または真空源における真空圧力の少なくとも約95%、または真空源における真空圧力の少なくとも約98%、または真空源における真空圧力の少なくとも約99%)。本明細書に記載する弁組立体は、カテーテル組立体の遠位端部に圧力を蓄積することを可能にし、それによって弁が開いたときの血塊収集を改善する。血塊構造の物理的弱点を利用することで、抵抗性を低下させることができる。血塊は、従来の吸引で用いられる張力に比べて、せん断力に対する抵抗性が5倍低いため、せん断力を用いて血塊を分割し、血塊の長さおよび摩擦を減少させることができる。
一部の実施形態において、吸引カテーテルシステムは、手技時の詰まりおよび閉塞を最小化するために、同時の灌流を提供することができる。水圧カラムは、単独の真空源によって供給される理論上の最大真空圧力を超えて、カテーテル組立体内の圧力を増加させることができる。この自己洗浄機構により、手技時にデバイスを取り外す必要なく血塊を排除する。これらの特徴を用いて、吸引カテーテルシステムは、カテーテルシステムを取り外すまたは操作することなく、より短時間で大きな血塊を除去することができる。
一部の実施形態において、吸引カテーテルシステムは、外側の支持カテーテルと内側の吸引カテーテルとの二重カテーテル設計を含むことができる。一方または双方のカテーテルは、脈管構造に導き易くする非侵襲的先端を備えた編組および/またはコイル補強部を有することができる。
吸引カテーテルは、任意の真空源に動作可能に接続することができる。拍動真空を用いる現在の血栓除去アプローチとは異なり、真空源は、手技の間にわたって、一定または連続的な真空を適用することができる。真空源、またはカテーテル組立体の近位端部において、真空圧力を調節するための弁は存在しない。その代わりに、カテーテル組立体は吸引カテーテル組立体の長さに沿って圧力損失を減少させ、血塊除去力を増幅させる。例えば、支持カテーテルは、支持カテーテルの遠位部分に弁を含むことができる。弁が閉じると、カテーテル組立体の遠位端部に圧力を蓄積することができる。弁が開くと、吸引カテーテルは血塊の少なくとも一部を吸引することができる。せん断力を用いて、吸引カテーテル組立体は血塊をより小さな断片に切断し、詰まりを抑えることができる。これらの特徴により、このカテーテル組立体はあらゆる種類の血塊に適している。詰まりを抑えることで交換回数を減らし、それによって、手技があまり労力を要さない迅速なものとなる。さらに、定期的に弁を閉じることで、吸引カテーテルからの血液損失を最小限にしながら、せん断力をさらに増加させる。
弁の制御は、手動または自動で行うことができる。自動化システムでは、非連続的な吸引が検出されたときに吸引を停止するように、安全機能を組み込むことができる。さらに、システムは、弁の制御を変更して吸引を最適化するために、血塊の特性またはカテーテルの性能に関する入力を収集することができる。
任意で、支持カテーテルは、例えば吸引時に生理食塩水による洗浄を提供するために、灌注源に動作可能に接続することができる。灌注液は、支持カテーテルと吸引カテーテルとの間の空間内を遠位方向に流れ、吸引カテーテルの遠位端部に流れ込み、吸引カテーテルから真空源に向かって近位方向に流れて戻ることができる。灌流は吸引を促進し、詰まりを最小限にすることができる。これにより、手技時にカテーテルを別途洗浄する必要を少なくする。灌注は、血栓除去手技の間、真空を適用することとは無関係に、連続的に行うことができる。灌注源、またはカテーテルシステムの近位端部において、灌流を調節するための弁は存在しない。灌注源を加圧し(例えば、加圧ポンプを用いて、生理食塩水バッグを加圧または昇圧)、全体の圧力差をさらに増加させることができる。このようなシステムがない場合、理論上の最大圧力差は、真空源によって提供される圧力プラス(マイナス)血圧となる。したがって、これは、血圧によるいくらかの差を伴って、約1バールとなる。現在のシステムでは、この圧力差を大幅に増加させることが可能であり、加圧灌注源を提供することによって圧力差を倍増させる可能性がある。このような圧力は、逆流灌注サイクル時に真空圧力に加算される。
本開示の特定の態様は、血塊を除去するための吸引カテーテル組立体を対象とする。吸引カテーテル組立体は、流体が流れるよう灌注源に接続するように構成された支持カテーテルと、流体が流れるよう真空源に接続するように構成された吸引カテーテルとを含むことができる。吸引カテーテルは、支持カテーテル内に配設され、支持カテーテルに対して移動することができ得る。吸引カテーテルは、血塊の少なくとも一部を受け入れるための吸引管腔を含むことができる。吸引カテーテル組立体は、吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空のレベルを制御する、および/または、吸引カテーテル組立体の遠位端部からの灌流を防止するための弁を含むことができる。例えば、支持カテーテルは、吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空を制御する、および/または、支持カテーテルからの灌流を防止するための単一の弁を含むことができる。一部の実施形態において、吸引カテーテルが弁を通って前進すると、弁が開き、吸引カテーテルが弁の近位に引き込まれると、弁が閉じる。
支持カテーテルは、長尺の管状体と、該支持カテーテルの遠位端部における、またはその近傍における、例えば支持カテーテルの遠位端部から5cm内、支持カテーテルの遠位端部から1cm内、支持カテーテルの遠位端部から0.5cm内、または支持カテーテルの遠位端部における弁とを含むことができる。弁は、一方向弁、例えばスリット弁、リーフレットを備えた弁、またはダックビル弁のような突出部を備えた弁、とすることができる。弁は、血塊を破壊するために十分な、弁開口部を取り囲む縁部を含むことができる。弁は、該弁を閉じたときに圧力を蓄積させることによって、吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空圧力のレベルを制御することができる。また、弁は、該弁が開いたおよび/または閉じたときに灌注液が支持カテーテルから流れ出ることを防止することができる。
一部の実施形態において、支持カテーテルは長尺の管状体の遠位端部に固定された弁筐体を含むことができる。弁筐体の遠位端部は支持カテーテルの遠位端部にあり得る。弁筐体の遠位端部はテーパー状であり得る。弁筐体は、長尺の管状体の半径方向外方に位置し、長尺の管状体の外面に固定することができる。しかし、他の構成では、弁筐体は長尺の管状体内に挿入されていてもよい。弁は弁筐体内に配設することができる。弁筐体であり得る、支持カテーテルの遠位端部は、血塊を引き裂くための切断ショルダー部を形成することができる。
吸引カテーテルは、血塊の少なくとも一部を受け入れるための吸引管腔を含むことができる。一部の実施形態において、吸引カテーテルの作業長は、少なくとも支持カテーテルの作業長ほどの長さであり得る。他の実施形態において、吸引カテーテルの作業長は、支持カテーテルの作業長未満であり得る。吸引カテーテルの支持カテーテルに対する移動は、支持カテーテルおよび/または吸引カテーテルにおけるストッパによって制限することができる。
本明細書に記載するカテーテル組立体のいずれも、吸引カテーテル組立体の近位部分においてマニホールドを含むことができる。マニホールドは支持カテーテルの近位端部に固定することができる。吸引カテーテルは、真空源に接続するためにマニホールドの近位に延びることができる。マニホールドは灌注液のための入口を含むことができる。マニホールドは、吸引カテーテルに対するシールを形成するシール部材を含み、支持カテーテルと吸引カテーテルとの間の空間における流体がマニホールドの近位端部から流れ出ることを防止することができる。
本明細書に記載する任意のカテーテル組立体の移動は、手動または自動であり得る。自動のとき、吸引カテーテル組立体は、吸引カテーテルに取り付けられるか、または吸引カテーテルと一体化される駆動ユニットを含むことができる。駆動ユニットは、吸引カテーテルに動作可能に接続されるモータを含むことができる。カテーテル組立体は、駆動ユニット内に、または駆動ユニットとは別個に、コントローラを含むことができる。コントローラは、予め選択したパターンに従って、または、血塊のパラメータ若しくは吸引カテーテル組立体の動作に応じて、モータに、支持カテーテルの弁に対して吸引カテーテルを前進させるおよび引き込ませることができる。
本明細書に記載するカテーテル組立体は、真空源を含む吸引カテーテルシステムの一部を形成することができる。真空源は、吸引カテーテルと連通して、吸引管腔を通して一定の真空を適用することができる。適用される真空圧力は一定かつ連続的であり得る。
本明細書に記載するカテーテル組立体は、灌注源を含む吸引カテーテル組立体の一部を形成することができる。灌注源は、支持カテーテルと吸引カテーテルとの間の空間を通して灌注液を遠位方向に送達することができる。吸引カテーテルが弁を通って延びるときに、吸引カテーテルと弁との間のシールによって、灌注液が支持カテーテルの遠位端部から流れ出ることを防止することができる。吸引カテーテルが弁を通って引き込まれるときに、弁によって、灌注液が支持カテーテルの遠位端部から流れ出ることを防止することができる。
本開示の特定の態様は、本明細書に記載する任意の特徴を含む吸引カテーテル組立体を用いて、血塊を除去するための方法を対象とする。方法は、吸引カテーテル組立体の近位部分において真空を適用するステップを含むことができる。適用される真空は、血塊の除去にわたって一定かつ連続的であり得る。方法は、吸引カテーテル組立体の遠位部分において流れを開放および遮断するステップを含むことができる。このステップは、例えば、吸引カテーテルを支持カテーテルの遠位端部に対して前進させるおよび引き込むことで、弁を開くおよび閉じることによって、行うことができる。方法は、血塊を除去するために、吸引カテーテル組立体の遠位部分において流れを繰り返して、例えば、1秒間に少なくとも2回、1秒間に少なくとも5回、または1秒間に少なくとも10回、開放および遮断するステップを含むができる。流れは、様々な時間にわたって開放および遮断することができる。流れが遮断されるよりも長い時間、流れを開放することができる。例えば、流れを少なくとも約0.05秒(または少なくとも約0.1秒、または少なくとも約0.25秒、または少なくとも約0.5秒)遮断することができ、流れを約1秒以下(または0.5秒以下、または0.25秒以下、または0.5秒以下)開放することができる。流れを開放および遮断するステップは、手動または自動で行うことができる。
吸引カテーテル組立体の遠位部分において流れを開放すると、吸引カテーテル組立体は、該吸引カテーテル組立体の吸引管腔を通して血塊の少なくとも一部を吸引することができる。吸引カテーテル組立体の遠位部分において流れを遮断すると、吸引カテーテル組立体の遠位部分において真空圧力が増加する。例えば、吸引管腔の直径が1mm~3mmである場合、吸引カテーテル組立体の遠位部分における絶対圧力は、少なくとも約15inHg(または少なくとも約20inHg、少なくとも約25inHg、少なくとも約30inHg)とすることができる。吸引カテーテルシステムの遠位部分における真空圧力は、吸引カテーテルの近位部分に適用される真空圧力の少なくとも約50%(または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%)とすることができる。
特定の方法は、吸引カテーテルに真空を適用するステップと、支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルと支持カテーテルとの間の空間を通して灌注液を送達するステップとを含むことができる。方法は、吸引カテーテルを支持カテーテルの遠位に前進させて、吸引カテーテルの吸引管腔を通して血塊の少なくとも一部を吸引するステップと、吸引カテーテルを引き込んで、支持カテーテルの遠位端部における流体の流れを遮断するステップと含むことができる。このステップを繰り返し行って血塊を除去することができる。真空の適用によって、灌注液が、吸引カテーテルと支持カテーテルとの間の空間から、吸引カテーテルの遠位端部に流れ込むことができる。これにより、吸引管腔を通って血塊を推進させることができる。一部の方法において、灌注液の流れは、流れの開放および遮断時に一定であり得る。他の方法において、灌注液の流れは、流れが吸引カテーテル組立体の遠位端において開放されているときに断続的に止めることができる。
本明細書に開示する任意の特徴、構造、またはステップは、本明細書に開示する任意の他の特徴、構造、またはステップと置き換えることができ、もしくはそれらと組み合わせることができ、または省略することができる。さらに、本開示の概要を示す目的のために、本発明の特定の態様、利点、および特徴が本明細書に記載されている。本明細書に開示する本発明の任意の特定の実施形態に従って、そのような利点のいずれかまたはすべてが必ずしも達成されるわけではないことを理解されたい。本開示の個々の態様は必須でも不可欠でもない。
種々の実施形態は、例示を目的とする添付の図面において記載され、実施形態の範囲を限定するものとして一切解釈されるべきでない。さらに、開示する様々な実施形態の種々の特徴を組み合わせて、さらなる実施形態を構成することができ、これは本開示の一部となる。
図1A~図1Dは、吸引カテーテルが遠位弁から出て、遠位弁に戻るサイクルを示す。図1Aは、吸引カテーテルが閉じた遠位弁に向かって移動するところを示す。図1Bは、遠位弁が開き、吸引カテーテルが血栓をつかむところを示す。図1Cは、吸引カテーテルが支持カテーテルに引き戻され、血栓の断片を切断するところを示す。図1Dは、吸引カテーテルが閉じた弁の後方にあるときに、切断された血栓の断片が吸引されるところを示す。 図2は、詰まった吸引カテーテルの簡略化した機構を示す。 図3は、血栓のより小さい断片を分割することで吸引時の詰まりを防止する、吸引カテーテルの簡略化した機構を示す。 図4は、支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルの全体の模式図を示す。 図5は、支持カテーテルの一部を通って延びるとともに、支持カテーテルの近位端部までの残りの長さを延びるプッシュワイヤによって作動される、他の吸引カテーテルの全体の模式図を示す。 図6Aおよび図6Bは、弁を支持カテーテルに固定するために用いられる遠位キャップ装置の断面図を示す。 図7は、弁固定材料が弁の両側で支持カテーテル内に熱接着され、弁を支持カテーテルに固定している、他のシステムの断面図を示す。 図8Aおよび図8Bは、吸引カテーテルおよび支持カテーテルの断面図を示す。図8Aは分解図、図8Bは組立図を示す。 図9Aは、支持カテーテルと吸引カテーテルとの間の間隙に流体が入るようにし、遠位弁が閉じているときでも血栓が吸引管腔を通って連続的に吸引されるようになる、システムの断面図を示す。 図9Bは、支持カテーテルと吸引カテーテルとの間に流れがない、能動期における同じ実施形態を示す。 図10は、安全な距離を超えた吸引カテーテルの挿入をストッパジョイントが防止する、他のシステムの断面図を示す。 図11は、吸引カテーテル組立体を示す。 図12は、真空源および灌注源を備えた吸引カテーテルシステムを示す。 図13A~図13Eは、吸引カテーテル組立体を用いて血塊を吸引する方法を示す。 図14は、吸引カテーテル組立体の遠位セグメントを示す。 図15Aおよび図15Bは、吸引カテーテル組立体を用いて流れを停止および再開したときの、カテーテル組立体の遠位先端における真空圧力充填および放出の代表的な記録を示す。
本開示は、上記で概要を示した課題に対処し、血塊を除去する能力を大きく高めるために、吸引血栓除去術によって血管内の血栓を処置および除去するためのデバイスを提供する。本開示の特定の態様は、吸引管腔の近位端部から吸引管腔の遠位端部への真空圧力の伝達を著しく改善し、したがって、真空ポンプと吸引カテーテル(通常、標的の解剖学的構造および特定の付属物に応じて90cm~165cmまたはそれ以上の長さ)の先端との間の圧力低下勾配である減衰効果を低減または排除する、弁装置を備えた吸引血栓除去のためのデバイスを対象とする。弁装置はカテーテルシステムの遠位端部に配置することができる。この場合、吸引カテーテルは、現在の製品の妨げとなる長手方向および時間的な減衰効果を受けることなく、真空になる。このシステムは、(定常状態の圧力差に寄与する)カテーテル管腔を大きく損なうことなく、能動的な遠位弁装置を利用することで、血塊に直接加えられる、即時で短距離の一時的な力効果の適用を可能にする。これは、ポンプにおいて流れを脈動させたり、あるいは吸引カテーテルシステムの近位部分において流れを変化させたりすることなく行うことができる。例えば、ポンプは一定の流速で動作することができる。
吸引カテーテル組立体は、(1)弁付き支持カテーテルと、(2)弁付き支持カテーテルの内側に適合し、手動または自動で高速相対移動が可能な内側真空吸引カテーテルという、協調して動作する2つの部品を含むことができる。弁付き支持カテーテルは、支持カテーテルの遠位端部に近接して、または支持カテーテルの遠位端部に、遠位先端からくぼみを有するように配置された弁装置を含むことができ、支持カテーテルの遠位端部ゾーンが血栓切断ショルダー部として機能することを可能にする。例えば、弁装置は、支持カテーテルの遠位端部の15cm以内、10cm以内、5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、またはそれ以下に配置することができる。
図1A~図1Dに示すように、カテーテル組立体は、支持カテーテル1内に収容され、吸引カテーテル2が遠位弁4を開くときに血塊5をつかむ(図1B)ように弁4に向かって遠位方向に移動する(図1A)吸引カテーテル2を含む。図1Cに示すように、吸引カテーテル2は次に、弁4の後方に引き戻され、吸引カテーテル2と支持カテーテル1の外壁(または支持カテーテル1の部品)との間(ここでは血栓切断ショルダー部6と呼ぶ)で血塊5を引き伸ばす。ショルダー部6は吸引カテーテル2および/または支持カテーテル1の端部であってもよい。血塊5は血栓切断線7に沿って切断される。図1Dは、吸引カテーテル2が閉じた弁4の後方にあるときに、切断された血塊5の断片が吸引されるところを示す。
図1A~図1Dに示すように、支持カテーテル1の遠位領域は弁4を含むことができる。遠位領域は、支持カテーテルの遠位先端の15cm以内、支持カテーテルの遠位先端の10cm以内、支持カテーテルの遠位先端の5cm以内、支持カテーテルの遠位先端の1cm以内、または支持カテーテルの遠位先端とすることができる。吸引カテーテル2は、弁4を通って作動し、例えば押し出され、支持カテーテル1から突き出て、支持カテーテル1内に押し戻される。吸引カテーテル2を押すことで、弁4を外方に開くことができる。これにより、弁4と吸引カテーテル2との間にシールを形成することができる。他の構成において、吸引カテーテルは最初に弁の外側に位置し、弁を内方に引くことで管腔を開くことができる。任意で、吸引カテーテルの先端は、弁を通って突き出るときに、より大きな力を血塊に加えるように、面取りしてもよい。吸引カテーテルおよび/または支持カテーテルは、吸引カテーテルが吸引をその側面に向けることができるように、側孔を含むことができる。こうすることで、血栓が遠位先端の周囲や上に付着するのを防ぐことを支援する。吸引カテーテルは、支持カテーテルと同様の長さか、または支持カテーテルより長くすることができるが、プッシュワイヤによって作動する短い(1cm~5cmまたはそれ以上)遠位セグメントを用いて構成することもできる。
このシステムは、吸引管腔3内の連続真空と、吸引カテーテル2が支持カテーテル1の弁4の外側に突出するとき、吸引カテーテル2が血塊を「つかむ」こととによって、真空力が血塊を変形または切断するほど十分に強くなく、血塊の最大抵抗力よりも小さいものであり得ることから、抵抗する血塊が真空の吸引管腔3に「はまり込」んで詰まる、「つかみと引き」の組合せとして動作する(図1B参照)。その時点で、吸引カテーテルは弁の近位で急速に引き戻され(図1C参照)、真空力に機械的な引張力が加わるため、血栓に加わる最大力は、真空ポンプによって生じさせることができる最大力よりも増大する(総力=真空吸引力+急速引き戻し力)。この組合せにより、血塊の最大抵抗力よりも大きな組合せの力が生じ、したがって、血塊を切断できるために十分な剛性を持つように設計された支持カテーテルの遠位先端の切断ショルダー部において血塊を分割する。血塊は粘弾性の性質があるため、総力だけでなく、負荷の速さにも反応するので、急速な引き戻しは別の意義を持っている。急速な引き戻しによって、緩やかな力または準静的な力を加えるよりも小さな力を用いて、粘弾性の血塊物質を切断することができる。切断ショルダー部は、血塊に加わる三次元の応力場に寄与し、他の吸引システムでは同じようには存在しない引張ひずみおよびせん断ひずみを作り出すことができる(これが、抵抗する血塊に対処する際に、吸引の試みが一般的に「単一パス」の血塊除去に失敗する理由である)。切断ショルダー部からの機械的な引張力とせん断力とは、真空ポンプ(連続真空または拍動真空)では生じ得ない機械的な引張成分を加えることによって、吸引真空ポンプが生じ得る最大力を増強する。吸引カテーテルが中に入る際に弁を通過すると、弁はシールされ、応力場によって引き裂かれた血塊片は最大真空を受け、デバイスの近位端部まで吸引され、体外に排出される。これついては、以下の図2および図3に関してさらに詳細に説明する。
吸引カテーテル2が弁4の内側に引き込まれると、吸引は、吸引カテーテル2を「充填」する真空に変換され、真空を吸引カテーテルの先端までもたらし、チューブと屈曲した解剖学的構造との減衰効果を回避する。その後、吸引カテーテル2は押し出され、プロセスが継続される。これにより、抵抗する血塊を切断し、処置時間を短縮する能力を含む、結果の大幅な改善が可能になる。
従来の吸引カテーテルでは、さらなる血栓を吸引管腔に押し出し続けるか、吸引カテーテル内の血栓の断片を血栓の残りの部分から切断するには、吸引力が不十分であるため、血栓詰まりが起こる(図2参照)。しかしながら、本明細書に記載するシステムでは、吸引カテーテルがシール弁から突き出て、シール弁に戻る際に、吸引カテーテルを膜の後方に引き戻すために用いられる力が、血栓に加えられる吸引力に加わる。これらの力は、共に加えると、吸引された断片を血栓の残りの部分から切断するのに十分であり、詰まりを防止し、吸引管腔を空けてさらなる血栓を取り込む(図3参照)。
より多くフィブリンを含有し、架橋されている血栓は、真空源のパラメータ(連続または拍動)に関係なく、従来の吸引カテーテルを詰まらせ、システム全体を身体から取り外さなければならない時点まで流体の流れまたは吸引を妨げ、処置時間を大幅に遅らせ、遠位塞栓のリスクを増大させ得る。血栓が吸引カテーテルの近位端部に向かって吸引されるにつれて伸びて吸引管腔の形状になるので、このような詰まりは当技術分野では押し出し詰まりと呼ばれてきた。これらの押し出された血栓セグメントは、最大真空圧力差でさえ血栓を切断し分離するために十分なエネルギーを供給しないので、詰まってしまう。図2は、詰まった吸引カテーテル2の簡略化した機構を示す。純粋な吸引血栓除去術では、吸引力は血栓を切断するために必要な力より小さい。これにより、血栓5が吸引カテーテル2の先端にはまり込み、十分な吸引が妨げられ、治療を遅れらせることとなる。
本明細書に記載するシステムでは、これらの詰まりは、任意の真空吸引ポンプの圧力勾配によって生じ得る最大力(すべて理論的な最大圧力差によって制限される)を十分に超えて最大力を増大させることによって防止される。これにより、詰まりを切断し分離し、吸引される血栓の断片の体積を小さくすることで、吸引詰まりを防止することができる。図3は、血栓5のより小さい断片を分割することで吸引時の詰まりを防止する、本開示の例のシステムの簡略化した機構を示す。吸引カテーテル2を引き込むために用いられる引き込み力は、吸引カテーテル2との接触領域において血栓5に加えられる摩擦を介して吸引力に加わる。これら2つの力の合計は血栓の降伏応力を超えるために十分であり、血栓のより小さい断片をより大きな塊から分割する。そして、吸引カテーテルを前進させて別の血栓の断片をつかみ、再びこのサイクルを開始する間に、このより小さな断片を正常に吸引することができる。
この血栓切断機能は支持カテーテル内でのみ起こるので、切断された血栓の断片がより小さな塞栓として脈管構造に放出される可能性は最小である。これは、減衰効果なしに吸引カテーテル内の完全な真空を可能にし、吸引カテーテルが弁付き支持カテーテルを通って突出するときに、大きな力キック(真空力急上昇)を提供する「真空充填弁」によってさらに支援される。吸引カテーテルの遠位端部における真空は、充填されるとき、真空源によって供給される真空の少なくとも約90%、真空源によって供給される真空の少なくとも約95%、真空源によって供給される真空の少なくとも約98%、または真空源によって供給される真空の少なくとも約99%であり得る。血塊を切断する能力と組み合わせて、処置時間を短縮する。システムは、弁がなくても、抵抗する血塊をなお切断し得るが、二重カテーテルシステムは単一カテーテルシステムに比べて断面積が小さいため、処置時間がより長くなり得る。より小さい断面積を通過する流体の体積流量は本質的により小さく、真空充填弁がより小さい断面積を十分に補償する。
長さ3.5cmおよび直径7.5mmの血塊、直径1mmの吸引管腔、ならびに吸引カテーテルの近位側部に加えられる24inHgの真空圧力では、血塊除去時間は弁なしで2.5分、弁ありで1.5分である。本明細書に記載する二重カテーテル組立体では、血塊切断ショルダー部は、付加された機械的な力成分を活用することで、抵抗する血塊を除去することができる。支持カテーテル1および/または吸引カテーテル2の遠位縁部は、血塊を切断するために十分な剛性を有するとすることができる。この弁により、実験室モデルにおいて測定された処置時間が、少なくとも40%短縮され、これは、一部の手技では患者にとって人生を変える結果をもたらし得る。図9Aおよび図9Bに示す自己洗浄サイクルを用いることによって、少なくとも10%のさらなる時間短縮が達成できる。
本明細書に記載する弁は、シリコーンなどのポリマーの1つ以上の層から作製することができるが、薄いニチノールまたはフレキシブル金属、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン、PTFE、ナイロンまたはペバックスの特定の布帛または複合材、および一部の場合において生体組織を含む他の材料から作製することもできる。弁の設計は、吸引カテーテルが引き込まれたときに流体の流れを止めるように十分な剛性と、吸引カテーテルの先端を血液にさらすことができるように十分な適合性を提供する。弁のリーフレットはスリット状、三角形状、半円形状、またはその他の形状に切断され得る。リーフレットは、弁が閉じたときに良好なシールが確実に形成されるように、互いに重なり合い得る。弁の厚さは0.05~2.0mm、例えば0.1~1.0mmとし得る。リーフレットは、ステンレス鋼、ニチノール、またはより硬質のポリマーから作製されたより堅牢なワイヤまたはファイバーで補強することもできる。弁は2~10個、例えば3~8個のリーフレットを有し得る。弁は、支持カテーテルの遠位領域内にあり得るか、または、標的血管(頭部、頸部、脚部、もしくは静脈)に応じて支持カテーテルの遠位先端内に最大10mm、一部の場合において100mm以下くぼみ得る。弁は、支持カテーテルの遠位先端内に1.0mm~10.0mmだけくぼんでいてもよい。凹状弁は、弁の遠位面まで遠位方向に延びる支持カテーテルの一部を有していてもよい。血栓は、支持カテーテルの遠位端部を越えて延びるとき吸引カテーテル内に吸引されることとなり、そして、吸引カテーテルが引き込まれるとき血栓が支持カテーテルの遠位端部に対して引っ張られることとなり、吸引された血栓の断片の切断に寄与するせん断応力および引張応力を含む3次元応力場が形成される。したがって、支持カテーテルのこの部分は、吸引効果を飛躍的に向上させる血栓切断ショルダー部を形成する。凹状弁はまた、吸引カテーテルが弁を通って露出されるときに脈管構造の壁部に突き入ることを防ぎ、器具をより安全にしている。
シリコーンは疲労に対して高い抵抗性を有し、吸引カテーテルの挿入と引き込みとの多くのサイクルに対して良好にシールできる。弁は支持カテーテルのシャフト内に熱接着または機械的に固定することができる。
一部の実施形態において、シリコーン弁は、支持カテーテルの遠位先端およびシリコーン弁を弁固定キャップ(本明細書では弁筐体とも呼ぶ)に挿入することによって吸引先端内に固定することができる。弁は、キャップ材料によって半径方向および/または遠位方向の所定位置に保持することができる。弁は、支持カテーテルによって近位方向の所定位置に保持することができる。このようにすることで、弁は両側に材料を有することができ、その機械的な固定が可能になる。図6Aおよび図6Bは、この構成の模式的断面図を示す。弁は、所定の半径までは吸引管腔に露出され得、その半径を越えて近位方向および遠位方向において、材料によって、材料の弁支持リップによって支持され得る。神経血管用途では、この弁支持リップの半径方向の厚さは0.1mm~1.0mm、例えば0.1mm~0.3mmとすることができ、弁全体の直径によって変化する。末梢または静脈用途では、寸法を大きくすることができる。固定キャップの外径は、支持カテーテルの外径と同等とすることができる。この場合において、支持カテーテルをスエージ加工して、遠位先端の外径全体を大きくすることなく、弁固定キャップを接着できるようにすることができる。
図6Aおよび図6Bは、弁筐体16が弁4を支持カテーテル1に固定するために用いられる構成の断面図を示す。図6Aは、弁筐体16および弁4のみを示す。図6Bは、弁筐体16に挿入された吸引カテーテル2および支持カテーテル1を示す。支持カテーテル1は、弁筐体16の穴17を通して塗布される接着剤の使用によって、弁筐体16に固定することができる。弁4は、キャップ支持張出部20を形成し得る両側の材料によって所定の位置に保持され得る。弁筐体16は、弁筐体16(または吸引カテーテルシステム)の遠位先端と弁4との間に間隙18を形成し得る遠位壁部19を含んでいてもよい。この間隙18は、吸引時に弁4から距離を空けて血栓5を保持し、弁筐体16の壁部は血栓切断ショルダー部6を形成する。
一部の実施形態において、弁は、支持カテーテルの遠位先端内に熱接着され得る2片の弁固定材料の間に弁を埋め込むことによって支持カテーテルの吸引先端内に固定することができる。図7は、この構成の模式的断面図を示す。図7は、弁固定材料21が弁4の両側で支持カテーテル1内に熱接着され、弁4を支持カテーテル内に固定している、弁筐体の代替形の断面図を示す。弁は、所定の半径までは吸引管腔に露出され得、その半径を越えて近位方向および遠位方向において、材料によって、実質的に材料の弁支持リップを具現化し得る弁固定材料によって、支持され得る。この弁支持リップの半径方向の厚さは0.1mm~1.0mm、例えば0.1mm~0.3mmとすることができ、弁全体の直径によって変化する。弁支持材料は、シリコーンまたはナイロンまたは他の既知のポリマーなどのポリマー、ならびにニチノールおよび特定の弾性合金などの金属を含む材料、ならびに複合材料または布帛を含むことができる。
吸引カテーテルと支持カテーテルとの両方は、潤滑性を高めるためにテフロン(登録商標)またはその他の材料で裏打ちされてもよい。吸引カテーテルまたはその一部を、編組金属などのより剛性の高い材料から作製することで、遠位弁を通っての作動がより容易になり得る。吸引カテーテルは、支持カテーテルと同じ長さでもよく、または支持カテーテルより短くてもよく(図5参照)、多くの場合において、真空ポンプへの接続部を有するように支持カテーテルよりも長いものであり得る(図4参照)。吸引カテーテルは、手動または自動で弁を通って前後に作動させることができる。
図4は、カテーテル組立体が頭部13を通って神経血管構造14へと延びる構成の全体の模式図を示す。吸引カテーテル2は、支持カテーテル1の全長を通って延びる。真空源8は、吸引源チューブ9を介してカテーテルハブ12(本明細書においてマニホールドとも呼ぶ)に取り付けることができる。一部の実施形態において、ハブ12は、バッテリ10およびモータ11付きカムシャフトを含み得るか、またはこれらと動作可能に接続され得る。このモータ11は、吸引カテーテル2を自動的に弁4から出したり戻したりするように移動させる。
一部の実施形態において、図5に示すように、吸引カテーテルは支持カテーテルよりも短く、近位作動機構まで延び得る金属ワイヤまたはマンドレルに取り付けられている。図5は、吸引カテーテル2が支持カテーテル1の長さの一部を通って延びる他の構成の全体の模式図を示す。真空源8は、吸引源チューブ9を介してカテーテルハブ12に取り付けることができる。バッテリ10およびモータ11付きカムシャフトは、ハブ12の外部にあるか、またはハブ12の一部である。このモータ11は、プッシュワイヤ15を介して吸引カテーテル2を自動的に弁4から出したり戻したりするように移動させる。
これらの構成では、システムの動作回数は限定されないが、真空を支持カテーテル1に適用することができ、吸引カテーテル2を、1秒間に2回から10回、弁4に対して遠位方向に露出させることができる。これは、(システムの較正および動作パラメータに応じて)およそ、少なくとも約0.05秒、および/または、約0.25秒以上の曝露時間に換算され、少なくとも約0.05秒、および/または、約0.25秒以上で弁4の後方において充填されるが、非対称の動作パラメータでは、充填時間は0.5秒以上に増加し得、吸引管腔を空けるために十分な時間となり、圧力が蓄積して、機械的な力に加えて真空力の急上昇を可能とし、そのため、その一時的なパワー急上昇の可能性を最大限にする。吸引カテーテル2は、吸引カテーテル2が弁4の後方にあるよりも、弁4に対して遠位方向に露出されている時間が短くなり得る。吸引時間は、約1秒以下、または約0.5秒以下、約0.25秒以下、または約0.1秒以下、または約0.5秒以下であり得る。例えば、吸引時間は約0.5秒~0.25秒、または0.25秒~0.5秒、または0.5秒~1.0秒であり得る。充填時間は、約1秒以下、約0.5秒以下、約0.25秒以下、または約0.1秒以下、または約0.5秒以下であり得る。例えば、充填時間は約0.5秒~0.25秒、または0.25秒~0.5秒、または0.5秒~1.0秒であり得る。一部の方法において、吸引時間が充填時間と同じであり得る。他の方法において、吸引時間が充填時間未満であり得る。
吸引カテーテルはまた、支持カテーテルと螺合するように接触し得、吸引カテーテルは、一方向または他方向に回転して前進するおよび引き戻ることとなり、さらなるせん断力を提供する。
吸引カテーテルの管腔は、標的の解剖学的構造に適合する直径を有する円形開口部を有することができる。大部分の用途では、内側の吸引カテーテルの内径は動脈では0.5mm~6mmの範囲、静脈では10mm以上であり、特定の実施形態ではその用途に特有の様々な直径を有することができる。例えば、直径は、少なくとも約1mmおよび/または約12mm以下、例えば少なくとも約3mmおよび/または約12mm以下、例えば約1mm~約3mmの間、約2mm~約4mmの間、または約3mm~約6mmの間とすることができる。例えば、虚血性脳卒中に使用するために較正された場合、吸引カテーテルの内部管腔開口部の直径は0.030~0.070インチの範囲となり得、極端な場合には0.020~0.090インチの範囲となり得る。
吸引カテーテルと支持カテーテルとの間の間隙は、設計によって、または支持カテーテルの近位端部と吸引カテーテルの近位端部と間に取り付けることができるポリウレタンもしくは他のポリマーのシートなどの真空シーラント材料によってシールすることができ、支持カテーテルの外側からの空気の吸引を防止し(チューブ間の境界部が体内腔の外側にある場合)、遠位先端における良好な真空を維持する。また、吸引カテーテルと支持カテーテルとの両方の近位端部は、より大きな真空シール容器内に保持することもできる。
あるいは、図9Aに示すように、流体は、流路23に沿って内側の吸引カテーテル2と外側の支持カテーテル1との間のこの空間に入るようにしてもよい。図9Aは、支持カテーテル1と吸引カテーテル2との間の間隙に流体の流れ23が入るようにし、遠位弁4が閉じているときでも血栓5が吸引管腔3を通って連続的に吸引されるようになる構成の断面図を示す。この空間に入った流体は、図9Bに示すように、小さな連続した流体の流れを可能にし得る。図9Bは、吸引カテーテル2が弁4を通って延びて、支持カテーテル1から吸引カテーテル2への流れがない、同じ実施形態を示す。一部の方法において、吸引カテーテル2が弁4を通って前進すると、灌流を止めることができる。しかし、他の方法において、弁4が開いているか閉じているかに関係なく、灌流を連続させることができる。
少量の流体(身体内であれば血液、そうでなければ指定されたリザーバまたはフィードバックシステムからの他の流体)がこのように入ることができる場合、切断されて吸引カテーテル2内に吸引された血栓5の断片は、吸引弁4を閉じると、吸引管腔3を通って連続的に、より大きい速度で吸引され、自己洗浄を提供し、総吸引時間を短縮することによってシステムの有効性をさらに高める。この機構により、切断された血栓5の断片は、吸引カテーテル2の先端が能動動作状態において弁4を通って移動して別の血栓5の断片を切断するときに、吸引カテーテル2の先端を妨げることはない。流体は、吸引カテーテル2と支持カテーテル1との間の空間に、支持カテーテル1の本体内の別個の流体供給管腔によって、または支持カテーテル1と並行して本体内に導かれる別個の管腔を介して、提供することができる。この流体は、血液、生理食塩水、または、外部の生理食塩水源から供給される、水と何らかの溶質の他の溶液であり得る。図9Aおよび図9Bは、(1)図9Bに示すように、吸引カテーテル2が弁4から出て血栓5を能動的に吸引している、および(2)図9Aに示すように、吸引カテーテル2が支持カテーテル1内にあり、弁4がシールされ、自己洗浄が有効になっている、動作状態を示す。
血管外傷または血栓への遠位圧力を防ぐため、吸引カテーテル2は弁4から安全な距離を越えて高速で突出することはできない。このような距離は、標的の各解剖学的構造(末梢、冠血管、神経血管、またはその他)に対して、周囲の解剖学的構造のサイズおよび複雑さに応じて評価される。これを防ぐために、近位側にストッパを使用することができる。ストッパの一例として、吸引カテーテル2の近位端部は、ある点(参照符号22のあたり)まで支持カテーテル1と同じ外径を有することができる。その点より遠位では、吸引カテーテル2の外径を支持カテーテル1の内径より小さくすることができる。このストッパジョイント22により、所定の長さまで吸引カテーテル2を支持カテーテル1に挿入し、その長さを超えた挿入を制限することができる。この実施形態を図10に示す。図10は、ストッパジョイント22が安全な距離を超えた吸引カテーテル2の挿入を防止する構成の断面図を示す。吸引カテーテル2が突出し過ぎないようにする他の機構としては、機械的、電気的、および空気圧的な解決策を含む。例えば、図8Aおよび図8Bは、吸引カテーテル2の周囲に配置された別個のストッパ22を示す。別の例として、吸引カテーテル2の移動距離を制限するように駆動ユニットを設定することもできる。
図11は、吸引カテーテルシステムのカテーテル組立体100を示す。カテーテル組立体100は、外側の支持カテーテルおよび内側の吸引カテーテルを含む、上述したカテーテルシステムの特徴のいずれかを含むことができる。
図12は、真空源150および灌注源160に動作可能に接続されたカテーテル組立体100を有する吸引カテーテルシステムを示す。吸引カテーテルシステムは、カテーテル組立体100によって吸引された血塊および流体を回収する容器170を含むことができる。本明細書に記載する方法において、真空源および/または灌注源は、連続的かつ一定の流れまたは圧力を供給することができる。
図13A~図13Eは、血栓除去手技の様々な段階におけるカテーテル組立体100の模式図である。図示されているように、カテーテル組立体100は、外側の支持カテーテル102と、支持カテーテル102を通って延びる内側の吸引カテーテル104とを含むことができる。
吸引カテーテル104は、吸引管腔106を画定することができる。吸引カテーテル104は、真空源に動作可能に接続することができる(図12参照)。真空源は、吸引カテーテル104に吸引管腔106を通して血塊Cを吸引させることができる。
吸引カテーテル104は、補強編組またはコイルを有する高分子材料を含むことができる。吸引カテーテル104の外径は、少なくとも約1.0mmおよび/または約12.0mm以下、例えば2.0mm~10.0mm、例えば5.0mm以下、4.0mm以下、または3.0mm以下とすることができる。吸引カテーテル104の壁厚は、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、または約0.1mm以下とすることができる。
図13Aに示すように、吸引管腔106は一定の直径を有することができる。吸引カテーテル104の遠位セグメントは第1の材料を含み得、吸引カテーテルの近位セグメントは異なる特性、例えば第1の材料とは異なる硬質性を有する第2の材料を含み得る。
他の実施形態において、吸引管腔106は、管腔106の遠位部分が管腔106の近位部分よりも小さい直径を有するように可変直径を有することができる。図14に示すように、吸引カテーテル104は、近位セグメント104bに接合された遠位セグメント104aを含むことができる。遠位セグメント104aと近位セグメント104bは、同じ材料を含んでいてもよいし、異なる材料を含んでいてもよい。例えば、近位セグメント104bは、遠位セグメント104aよりも硬質であり得る。遠位セグメント104aは第1の内径を有し得、近位セグメント104bは、第1の内径よりも大きい第2の内径を有し得る。遠位セグメント104aは、遠位セグメント104aの外面が近位セグメント104bの内面に接合されるように、近位セグメント104b内に延びることができる。近位セグメント104bの外径は、弁筐体110の内径よりも小さくてもよい。遠位セグメント104aと近位セグメント104bとの間の移行部は、吸引カテーテル104が支持カテーテル102の遠位端部を越えて所定の距離移動することを防止するストップジョイントを形成することができる。例えば、吸引カテーテルは、支持カテーテル102の遠位端部を越えて5cm以下(または3cm以下、または2cm以下、1cm以下、0.5cm以下、または0.1cm以下)のみ延びることができ得る。しかしながら、小さな遠位血管に血塊が残っている場合、「探索」モードで、吸引チューブを支持チューブから、手動でまたは緩やかに、より長い距離延ばして手技を完了し、この残りの血塊を捕捉して支持チューブに迅速に引き戻すことが可能である。
支持カテーテル102は長尺の管状体を含むことができる。長尺の管状体は、補強編組またはコイルを有する高分子材料を含むことができる。長尺の管状体に沿って、1つ以上の放射線不透過性マーカーを配置することができる。
支持カテーテル102の内径を吸引カテーテル104の外径より大きくして、2つのカテーテル間に流体が流れる空間108を残すことができる。支持カテーテル102の外径は、少なくとも約1.0mmおよび/または約12.0mm以下、例えば2.0mm~10.0mm、または3.0mm~5.0mmとすることができる。支持カテーテル102の内径は、吸引カテーテル104の外径よりも少なくとも0.1mm大きく、例えば吸引カテーテル104の外径よりも少なくとも約0.1mm大きく、および/または吸引カテーテル104の外径よりも約1.0mm以下大きく、例えば吸引カテーテル104の外径よりも約0.25mm~約0.75mm大きくすることができる。支持カテーテル102の壁厚は、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、または約0.1mm以下とすることができる。
支持カテーテル102は、長尺の管状体の遠位端部116において、またはその近傍に、弁112を含むことができる。例えば、弁112は、長尺の管状体の遠位端部116の15cm以内(または10cm以内、または5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、または0.1cm以内)にあり得る。弁112は、支持カテーテル102の管腔内、または支持カテーテル102の外部に配設することができる。弁112は、弁4に関して上述した特徴のいずれかを用いて長尺の管状体に固定することができる。
図示されているように、弁112は、弁筐体110によって長尺の管状体に固定することができる。弁筐体110は、血管壁を弁112から保護することができる。弁112は、弁筐体110が弁112の遠位方向および/または近位方向に延びるように、弁筐体110内に配設することができる。弁112は、弁筐体110内に機械的または化学的に固定することができる。
弁筐体110は、例えば溶接または接着によって、長尺の管状体の遠位端部116に固定することができる。弁筐体110は、長尺の管状体の外面に固定することができる。弁筐体110はプラスチックまたは金属から作製することができる。
弁筐体110の内径は、長尺の管状体の内径よりも大きいものであり得る。しかし、他の配置では、弁筐体110は長尺の管状体内に延びていてもよい。遠位先端114における開口部の直径は、長尺の管状体の遠位端部116の内径以下であってもよい。弁筐体110の遠位先端114は、支持カテーテル102の遠位先端を形成し得る。弁筐体110の遠位先端114はテーパー状であり得る。テーパー状の遠位先端114は、血塊を破壊または分割するための切断ショルダー部として機能し得る。これは、より硬性の血塊を分割するように支援する。
組み立てられたとき、長尺の管状体の遠位端部116は、弁筐体110内の弁112の位置を維持するために弁112の近位側に当接し得る。長尺の管状体の遠位端部116は、灌注流が吸引カテーテル104に流れ込むことができるように、弁112の近位向き面から離間し得る。
弁筐体110は任意である。弁112は、長尺の管状体上またはその内に直接組み込まれ得る。例えば、金属リングを弁112内に配置し、長尺の管状体内の補強構造に溶接することができる。
弁112は一方向弁とすることができる。図示されているように、弁112はダックビル弁であるが、上述した弁の特徴のいずれかを含むことができる。弁112は、血塊を分割するために十分な剛性を有する開口縁部を備えた任意の弁とすることができる。弁112は、吸引カテーテル104が弁112を通って前進するおよび引き込むことができる任意の弁であり得る。例えば、弁112は、スリット弁、または、弁の分割に適した縁部を有する重なり合ったリーフレットを備えた弁であり得る。弁112の内径は、支持カテーテル102の内径未満だが、吸引カテーテル104の外径より大きいものであり得る。
カテーテル組立体100は、支持カテーテル102の近位端部にマニホールド118を含むことができる。マニホールド118は、灌注源に接続するための入口120を含むことができる(図12参照)。マニホールド118は、支持カテーテル102と吸引カテーテル104との間の空間108に灌注液が流れることを可能にする。また、マニホールド118は、吸引カテーテル104が真空源に接続するために延びる通路122も含む。
通路122は、灌注液が吸引カテーテル104の外側の空間から流れ出ることを防止するためのシール部材124を含むことができる。シール部材124は、吸引カテーテル104との360度未満の接触を提供することができる。例えば、シール部材124は、吸引カテーテル104との境界となるための1つ以上の突起部または枝部、例えば2つの突起部または3つの突起部または4つの突起部を有することができる。別個の接触点によって、吸引カテーテル104とシール部材124との間の摩擦量を減少させ、より低いトルクのモータを使用可能にする。
内側の吸引カテーテル104は、支持カテーテルの管腔内で手動または自動で移動することができる。自動化されるとき、カテーテル組立体100は駆動ユニット126を含むことができる。駆動ユニット126は、吸引カテーテル104を支持カテーテル102に対して駆動するためのモータを含むことができる。駆動ユニット126は、モータに吸引カテーテルを前進させるおよび引き込ませるように構成されたコントローラを含むか、またはコントローラに動作可能に接続され得る。駆動ユニット126はバッテリ源を含むことができる。駆動ユニット126は、吸引カテーテル104に別に取り付けることができるハンドヘルド部品とすることができる。例えば、同じ駆動ユニット126を使い捨てカテーテル組立体と共に使用することができる。
図13Aは、吸引カテーテル104が弁112に対して引き込まれた、閉位置にあるカテーテル組立体100を示す。この構成では、灌注液(例えば、生理食塩水)がカテーテル組立体100を流れてシステムを潤滑し、カテーテル組立体100の遠位端部において真空が蓄積する。
吸引カテーテル104が前進すると(図13B参照)、弁112が外方に開く。弁112は、吸引カテーテル104に対してシールを形成して、灌注液が支持カテーテル102から流れ出ることを防止する材料から作製することができる。弁112が開くと、真空の蓄積によって、血塊Cと吸引カテーテル104との間の係合が増加する。
血塊をカテーテルの開口部に向かって移動させる操作は、カテーテル開口部の方向において、血塊に力を生じさせる流れ場を誘導することによって行われる。しかし、脈管構造に蓄積できる最大真空レベルには基本的な物理的限界があり、それは1バールである。従来の吸引デバイスは、血塊をカテーテルに向かって移動させるために高い血流に基づいているが、十分な吸引を行うには脈管構造の様々な領域において血流が不十分である。従来のシステムとは異なり、カテーテル組立体100は流速への依存を最小限に抑える。カテーテル組立体100は、弁112が開いたときに絶対圧力が少なくとも約25inHgおよび/または約35inHg以下、例えば少なくとも約26inHgおよび/または約33inHg以下となるように、カテーテル組立体100の遠位端部において圧力を蓄積する(図15B参照)。カテーテル組立体100の遠位端部における絶対圧力は、弁112が開いたときに少なくとも約15inHg、少なくとも約20inHg、少なくとも約25inHg、少なくとも約30inHg、または少なくとも約35inHgとすることができる。これにより、血塊Cを吸引カテーテル104に向かって移動させるために十分な流れ場を生じさせる。さらに、吸引カテーテル104を、遠位方向へ、血塊Cに近接させるように移動させることによって、血塊の取得が容易になる。
吸引カテーテル104が引き込まれるとき、吸引カテーテル104は、血塊Cを支持カテーテル102内に引き入れるように血塊Cと十分に係合する。押出力は、図13Eに関して後述するように、水圧カラムを追加することによって増大させることができる。吸引カテーテル104が弁112の近位に引き込まれると、弁112は閉じる。図13Cおよび図13Dに示すように、弁筐体110は血塊Cを破壊し、弁112は血塊Cを断片に切断する。弁112は、単独で、または弁筐体110と組み合わせて、分割を向上することができる。
従来のシステムでは、カテーテル内における血塊の長さ、および壁の摩擦の増大が吸引の抵抗となる。これが詰まりの原因となる。血塊の長さを減少させるために、カテーテル組立体100は、弁筐体110の遠位先端114および/または弁112において血塊を切断する。血栓Cの一方側における真空力と、血栓Cにおけるカテーテル組立体100のせん断力との組合せが、分割を引き起こす。このステップでは、せん断力に対する血塊の脆弱性を利用して血塊の長さを減少させ、摩擦を最小限にする。
図13A~図13Dに示すステップは、血塊C全体が吸引されるまで繰り返される。ステップは、1秒間に少なくとも2回、1秒間に少なくとも3回、1秒間に少なくとも4回、1秒間に少なくとも5回、1秒間に少なくとも6回、1秒間に少なくとも7回、1秒間に少なくとも8回、1秒間に少なくとも9回、または1秒間に少なくとも10回繰り返すことができる。
このプロセスの間、吸引管腔106内に陽圧をかけることができる。例えば、図13Eに示されるように、灌注液が定期的または連続的に流れることができる。これは、浸軟した血塊片が吸引カテーテル104を通って押されて、容器170へと出るように支援をする。さらに、灌流は、カテーテル組立体100内に気泡が形成されることを防ぐ。
図13Eに示すように、流体は吸引カテーテル104の外面と支持カテーテル102の内面との間を流れる。灌注液が弁112に達すると、灌注液は、吸引カテーテル104の遠位端部に入り、真空力が血塊セグメントを吸引するときに、浸軟した血塊セグメントを近位方向に吸引カテーテル104を通して押す。水圧を加えることで、真空の力を2倍にして、少なくとも約1バール、および/または約2バール以下にすることができる。推進物質の追加によって吸引を速めて詰まりを防ぐ。陽圧は、例えばポンプを用いるなど、他の方法を用いて加えることもできる。
吸引カテーテル104が詰まった場合、吸引カテーテル104を身体から完全に引き抜くことなく、吸引カテーテル104を弁112の近位に引き込むことができる。これによって灌注液の吸引が増大する。灌流が吸引カテーテル104の詰まりを取り除くこととなる。一部の方法において、非連続流(詰まり)が検出されたときのみに灌流を作動させ得る、または、非連続流が検出されたときに灌流を増加させ得る。このプロセスの間、吸引カテーテル104は静止したままであり得る、または、遠位弁112の後方になおとどまりながら、前進するおよび引き込まれ得る。
図15Aおよび図15Bは、流れが停止(図13A)および再開(図13B)したときの、吸引カテーテル104の遠位先端における真空圧力充填および放出の代表的な記録を示す。
用語
本明細書では、支持カテーテルと内側の吸引カテーテルとを有する二重カテーテルシステムとともに、特定の吸引カテーテルシステムおよび方法を記載しているが、本明細書に記載するシステムおよび方法の原理は、異なる種類の弁、例えば自動弁を有する単一カテーテルシステムでも実行可能である。さらに、支持カテーテルと内側の吸引カテーテルとは同軸の灌注管腔および吸引管腔を提供するが、他の構成も可能であり、例えば、別個の非同軸の管腔も可能である。
本明細書において使用するように、「近位」および「遠位」という相対的な用語は、カテーテルシステムの観点から定義されるものとする。したがって、近位とはハンドルの方向を指し、遠位とは吸引先端の方向を指す。
「包含する」、「含む」、「有する」等の用語は同義であり、包括的に、拡張的に使用され、さらなる構成要素、特徴、機能、動作などを排除しない。また、「または」いう用語は、包括的な意味で(排他的な意味ではなく)使用され、例えば、構成要素のリストをつなげるために使用されるとき、「または」という用語は、リストの構成要素の1つ、いくつか、またはすべてを意味する。
本明細書において、特定の実施形態および実施例を記載しているが、本開示において示されて記載された送達システムの多くの態様は、さらなる実施形態または許容される実施例を形成するために、異なる組合せおよび/または変更が行われ得ることが当業者には理解されるであろう。このような変更および変形はすべて、本明細書において本開示の範囲内に含まれることが意図されている。多種多様な設計およびアプローチが可能である。本明細書において開示する特徴、構造、またはステップは、必須または不可欠ではない。
この開示の目的のため、特定の態様、利点、および新しい特徴を本明細書に記載する。任意の特定の実施形態に従って、必ずしもそのような利点のすべてを達成し得るわけではないことを理解する必要がある。したがって、例えば、本開示は、本明細書に教示されるような1つの利点または複数の利点を得て、必ずしも本明細書に教示されるまたは示唆され得るような他の利点を得ない方法で実施するまたは行うことができるということを、当業者は認識するであろう。
さらに、例となる実施形態が本明細書に記載されているが、同等の構成要素、変更、省略、組合せ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の組合せ)、改変、および/または変化を有する任意およびすべての実施形態の範囲が本開示に基づいて当業者によって理解されるであろう。特許請求の範囲の事項は、特許請求の範囲に使用する文言に基づいて広く理解される必要があり、本明細書にまたは出願手続き時に記載の実施例に限定されず、その実施例は非排他的であると解釈される必要がある。さらに、開示されたプロセスおよび方法における操作は、操作の順序変更、および/または追加操作の挿入、および/または操作の削除を含む、任意の方法で変更することができる。したがって、明細書および実施例は例としてのみ考慮され、真の範囲および趣旨は特許請求の範囲およびその同等物の全範囲によって示されるということが意図されている。
とりわけ、「できる」、「し得た」、「し得る」、「例えば」などの本明細書に使用される条件的文言は、特に別段の記載がない限り、または使用される文脈内で別段の理解がされない限り、一般に、一部の実施形態が所定の特徴、構成要素、および/または状態を含む一方で、他の実施形態はこれらを含まないということを意味すると意図する。したがって、そうした条件的文言は、一般に、特徴、構成要素、ブロック、および/もしくは状態が1つ以上の実施形態に何らかの形で要求されること、または、1つ以上の実施形態が、著者の情報提供もしくは指示の有無にせよ、任意の特定の実施形態においてこれらの特徴、構成要素、および/もしくは状態が含まれるかもしくは実施されるかどうかを決定するロジックを必ず含むということを示唆する意図ではない。
また、本明細書において開示する範囲には、すべての重複、準範囲、およびそれらの組合せも包含される。「最大」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」、「間」などの文言には、記載された数字が含まれる。「約」または「およそ」などの用語が先行する数値は、記載された数値を含み、状況に基づいて解釈されるべきである(例えば、状況下で合理的に可能な限り正確に、例えば±1%、±5%、±10%、±15%など)。例えば、「約1.0mm」は「1.0mm」を含む。

Claims (76)

  1. 血塊を除去するための吸引カテーテル組立体であって、
    長尺の管状体、および支持カテーテルの遠位端部において弁を含む支持カテーテルと、
    真空源と連通するように構成された吸引カテーテルであって、前記支持カテーテル内に配設され、前記支持カテーテルに対して移動することができ、前記血塊の少なくとも一部を受け入れるための吸引管腔を含む、吸引カテーテルとを含み、
    前記吸引カテーテルの遠位端部が前記弁の遠位に前進すると、前記弁が開き、
    前記吸引カテーテルの前記遠位端部が前記弁の近位に引き込まれると、前記弁が閉じる、吸引カテーテル組立体。
  2. 前記弁は、前記吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空圧力のレベルを制御する、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  3. 前記弁は、灌注液が前記支持カテーテルから流れ出ることを防止する、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  4. 前記支持カテーテルは前記長尺の管状体の遠位端部に固定された弁筐体を含み、前記弁は前記弁筐体内に配設されている、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  5. 前記弁筐体の遠位端部は前記支持カテーテルの遠位端部である、請求項4に記載の吸引カテーテル組立体。
  6. 前記弁筐体の前記遠位端部はテーパー状である、請求項4に記載の吸引カテーテル組立体。
  7. 前記弁筐体は、前記長尺の管状体の半径方向外方に位置する、請求項4に記載の吸引カテーテル組立体。
  8. 前記弁はダックビル弁である、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  9. 前記支持カテーテルの前記遠位端部は、前記血塊を引き裂くための切断ショルダー部を含む、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  10. 前記支持カテーテルの近位端部においてマニホールドをさらに含み、前記吸引カテーテルは前記真空源に接続するために前記マニホールドの近位に延びる、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  11. 前記マニホールドは灌注液のための入口を含む、請求項10に記載の吸引カテーテル組立体。
  12. 前記マニホールドは前記吸引カテーテルに対するシールを含む、請求項10に記載の吸引カテーテル組立体。
  13. 前記吸引カテーテルに動作可能に接続されたモータと、
    前記モータに、前記支持カテーテルの前記弁に対して前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込ませるように構成されたコントローラとをさらに含む、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  14. 前記吸引カテーテルの作業長は、少なくとも前記支持カテーテルの作業長ほどの長さである、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  15. 前記吸引カテーテルの作業長は、前記支持カテーテルの作業長未満である、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  16. 前記吸引カテーテルの移動は、前記支持カテーテルに対して制限される、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  17. 前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間は、前記空間を通る流体の流れを防止するようにシールされる、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  18. 灌流のための前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間をさらに含む、請求項1に記載の吸引カテーテル組立体。
  19. 血塊を除去するための吸引カテーテル組立体であって、
    長尺の管状体、および前記吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空のレベルを制御するための弁を含む支持カテーテルと、
    前記支持カテーテル内に配設され、前記支持カテーテルに対して移動することができ、前記血塊の少なくとも一部を受け入れるための吸引管腔を含む、吸引カテーテルとを含む、吸引カテーテル組立体。
  20. 前記弁は、前記支持カテーテルからの灌流を防止する、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  21. 前記吸引カテーテルが前記弁を通って前進すると、前記弁が開き、前記吸引カテーテルが前記弁の近位に引き込まれると、前記弁が閉じる、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  22. 前記支持カテーテルは前記長尺の管状体の遠位端部に固定された弁筐体を含み、前記弁筐体は前記弁を含む、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  23. 前記弁はダックビル弁である、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  24. 前記支持カテーテルの近位端部においてマニホールドをさらに含み、前記吸引カテーテルは真空源に接続するために前記マニホールドの近位に延びる、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  25. 前記マニホールドは灌注液のための入口を含む、請求項24に記載の吸引カテーテル組立体。
  26. 前記吸引カテーテルに動作可能に接続されたモータと、
    前記モータに、前記支持カテーテルの前記弁に対して前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込ませるように構成されたコントローラとをさらに含む、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  27. 灌注液のための前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間をさらに含む、請求項19に記載の吸引カテーテル組立体。
  28. 血塊を除去するための吸引カテーテル組立体であって、
    流体が流れるよう灌注源に接続するように構成された支持カテーテルと、
    流体が流れるよう真空源に接続するように構成された吸引カテーテルであって、前記支持カテーテル内に配設され、前記支持カテーテルに対して移動することができ、前記血塊の少なくとも一部を受け入れるための吸引管腔を含む、吸引カテーテルと、
    前記吸引カテーテル組立体の遠位端部における真空のレベルを制御し、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位端部からの灌流を防止するための弁とを含む、吸引カテーテル組立体。
  29. 前記支持カテーテルは前記弁を含む、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  30. 前記弁は、前記支持カテーテルの遠位端部にある、請求項29に記載の吸引カテーテル組立体。
  31. 前記弁は、前記吸引カテーテルが前記弁の遠位に前進すると開き、前記吸引カテーテルが前記弁の近位に引き込まれると閉じる、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  32. 前記支持カテーテルは、該支持カテーテルの遠位端部において弁筐体を含み、前記弁筐体は前記弁を含む、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  33. 前記弁はダックビル弁である、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  34. 前記支持カテーテルの近位端部においてマニホールドをさらに含み、前記吸引カテーテルは前記真空源に接続するために前記マニホールドの近位に延びる、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  35. 前記マニホールドは灌注液のための入口を含む、請求項34に記載の吸引カテーテル組立体。
  36. 前記吸引カテーテルに動作可能に接続されたモータと、
    前記モータに、前記弁に対して前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込ませるように構成されたコントローラとをさらに含む、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  37. 灌流のための前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間をさらに含む、請求項28に記載の吸引カテーテル組立体。
  38. 支持カテーテルと、前記支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルとを含む吸引カテーテル組立体を用いて血塊を除去するための方法であって、
    前記吸引カテーテル組立体の近位部分において真空を適用するステップと、
    前記吸引カテーテル組立体の遠位部分において流れを開放するステップと、
    前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを遮断するステップと、
    前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを開放すると、前記吸引カテーテル組立体の吸引管腔を通して前記血塊の少なくとも一部を吸引するステップとを含む、方法。
  39. 前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを繰り返して開放および遮断して、前記血塊を除去することをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  40. 前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを遮断することは、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分における真空圧力を増加させる、請求項38に記載の方法。
  41. 前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを遮断することで、前記血塊を引き裂く、請求項38に記載の方法。
  42. 流れを開放することは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの遠位端部の遠位に前進させることを含み、流れを遮断することは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの前記遠位端部の近位に引き込むことを含む、請求項38に記載の方法。
  43. 流れを遮断することは弁を閉じることを含み、流れを開放することは前記弁を開くことを含む、請求項38に記載の方法。
  44. 前記吸引管腔の直径が1mm~3mmである場合、真空を適用すると、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分における真空圧力は少なくとも約15inHgである、請求項38に記載の方法。
  45. 前記吸引管腔の直径が1mm~3mmである場合、真空を適用すると、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分における真空圧力は少なくとも約25inHgである、請求項38に記載の方法。
  46. 前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを開放するとき、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分における真空圧力は、前記吸引カテーテルの近位部分に適用される真空圧力の少なくとも約50%である、請求項38に記載の方法。
  47. 前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分において流れを開放するとき、前記吸引カテーテル組立体の前記遠位部分における真空圧力は、前記吸引カテーテルの近位部分に適用される真空圧力の少なくとも約90%である、請求項38に記載の方法。
  48. 流れを少なくとも約0.1秒間遮断し、流れを約1秒以下開放することをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  49. 真空を適用することは、一定の真空圧力を含む、請求項38に記載の方法。
  50. 前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間を通して灌注液を送達することをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  51. 流れの開放および遮断時に一定の灌流を送達することをさらに含む、請求項50に記載の方法。
  52. 真空を適用することにより、前記灌注液が前記空間から前記吸引カテーテルの遠位端部に流れ込む、請求項50に記載の方法。
  53. 吸引カテーテルシステムを用いて血塊を除去するための方法であって、
    吸引カテーテルに真空を適用するステップと、
    支持カテーテルを通って延びる前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間を通して灌注液を送達するステップと、
    前記吸引カテーテルを前記支持カテーテルの遠位に前進させて、前記吸引カテーテルの吸引管腔を通して前記血塊の少なくとも一部を吸引するステップと、
    前記吸引カテーテルを引き込んで、前記支持カテーテルの遠位端部における流体の流れを遮断するステップと含む、方法。
  54. 前記吸引カテーテルシステムを繰り返して前進させるおよび引き込んで、前記血塊を除去することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
  55. 前記吸引カテーテルシステムを自動で前進させるおよび引き込んで、前記血塊を除去することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
  56. 前記吸引カテーテルを前進させることは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの遠位端部における弁を通って前進させることを含む、請求項53に記載の方法。
  57. 前記吸引カテーテルを引き込むことは、前記吸引カテーテルを弁の近位に引き込むことを含む、請求項56に記載の方法。
  58. 前記吸引カテーテルを引き込むことにより、前記血塊を引き裂く、請求項53に記載の方法。
  59. 真空を適用することは、前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込むとき、一定の真空を適用することを含む、請求項53に記載の方法。
  60. 灌注液を送達することは、前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込むとき、一定の灌注液を送達することを含む、請求項53に記載の方法。
  61. 前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込むとき、灌注液が前記支持カテーテルから流れ出ることを防止することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
  62. 吸引カテーテルシステムを用いて血塊を除去するための方法であって、
    吸引カテーテルを支持カテーテルの遠位端部の遠位に前進させるステップと、
    前記吸引カテーテルが前記支持カテーテルの前記遠位端部を超えて延びるとき、吸引管腔を通して前記血塊を吸引するステップと、
    前記吸引カテーテルを前記支持カテーテルの前記遠位端部の近位に引き込むステップと、
    前記吸引カテーテルを前進させるおよび引き込むとき、前記吸引カテーテルと前記支持カテーテルとの間の空間を通して灌注液を遠位方向に送達するステップとを含む、方法。
  63. 前記吸引カテーテルを前進させることは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの前記遠位端部における弁を通って前進させることを含む、請求項62に記載の方法。
  64. 前記吸引カテーテルを引き込むことは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの前記遠位端部における前記弁を通って引き込むことを含む、請求項63に記載の方法。
  65. 前記吸引カテーテルが前記弁の近位に引き込まれるとき、前記弁によって、灌注液が前記支持カテーテルから流れ出ることを防止する、請求項64に記載の方法。
  66. 前記灌注液によって前記吸引管腔を通して前記血塊を推進させる、請求項62に記載の方法。
  67. 支持カテーテルの遠位端部において弁を含む支持カテーテルと、
    前記支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルと、
    前記支持カテーテルと前記吸引カテーテルとの間の空間を通して灌注液を遠位方向に送達する灌注源とを含み、
    前記吸引カテーテルが前記弁を通って延びるときに、前記吸引カテーテルと前記弁との間のシールによって、灌注液が前記支持カテーテルの前記遠位端部から流れ出ることを防止し、
    前記吸引カテーテルが前記弁を通って引き込まれるときに、前記弁によって、灌注液が前記支持カテーテルの前記遠位端部から流れ出ることを防止する、吸引カテーテルシステム。
  68. 前記支持カテーテルの近位端部においてマニホールドをさらに含み、前記マニホールドは、前記灌注源からの前記灌注液を受け入れるための入口を含む、請求項67に記載の吸引カテーテルシステム。
  69. 前記吸引カテーテルは前記マニホールドの近位に延びる、請求項68に記載の吸引カテーテルシステム。
  70. 前記吸引カテーテルを通して真空を適用する真空源をさらに含み、前記真空によって、灌注液が前記吸引カテーテルの前記遠位端部から、前記吸引カテーテルの前記遠位端部内に流れる、請求項67に記載の吸引カテーテルシステム。
  71. 支持カテーテルと、前記支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルとを含む吸引カテーテルシステムを用いて血塊を除去するための方法であって、
    前記吸引カテーテルを前記支持カテーテルの遠位端部の遠位に前進させるステップと、
    前記吸引カテーテルが前記支持カテーテルの前記遠位端部の遠位に延びるとき、前記吸引カテーテルを通して前記血塊を吸引するステップと、
    前記吸引カテーテルを前記支持カテーテルの前記遠位端部の近位に引き込むステップと、
    前記吸引カテーテルが前記支持カテーテルの前記遠位端部の近位に引き込まれると、前記支持カテーテルの前記遠位端部において圧力を増加させるステップとを含む、方法。
  72. 前記吸引カテーテルを前進させることは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの前記遠位端部における弁を通って前進させることを含む、請求項71に記載の方法。
  73. 前記吸引カテーテルを引き込むことは、前記吸引カテーテルを、前記支持カテーテルの前記遠位端部における前記弁の近位に引き込むことを含む、請求項72に記載の方法。
  74. 圧力を増加させることは、絶対圧力を少なくとも25inHgに増加させることを含む、請求項71に記載の方法。
  75. 圧力を増加させることは、絶対圧力を少なくとも30inHgに増加させることを含む、請求項71に記載の方法。
  76. 血塊を除去するための吸引カテーテルシステムであって、
    支持カテーテルの遠位端部において弁を含む支持カテーテルと、
    前記支持カテーテルを通って延びる吸引カテーテルと、
    前記吸引カテーテルと連通し、一定の真空圧力を適用する真空源とを含み、
    前記吸引カテーテルが前記支持カテーテルの前記遠位端部の遠位に延びるとき、前記吸引カテーテルは前記血塊の少なくとも一部を吸引し、
    前記吸引カテーテルが前記支持カテーテルの前記遠位端部の近位に引き込まれるとき、前記支持カテーテルの前記遠位端部において真空圧力を増加させる、吸引カテーテルシステム。
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